JP6388186B2 - 非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池など非水電解質二次電池に用いられる正極と、その正極を用いた非水電解質二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、充放電容量が高く、高出力化が可能な二次電池である。現在、リチウムイオン二次電池は主として携帯電子機器用の電源として用いられており、更に、今後普及が予想される電気自動車用の電源として期待されている。リチウムイオン二次電池は、リチウム(Li)を挿入及び脱離することができる活物質を正極及び負極にそれぞれ有する。そして、リチウムイオン二次電池は、両極間に設けられた電解液内をリチウムイオンが移動することによって動作する。
リチウムイオン二次電池の安全性を高めるために、活物質層の表面に保護層を設けて内部短絡の防止を図ることが検討されている。例えば、特許文献1(特開2008−159385号公報)には、電極表面にセラミックコート層を設けることによって、過充電時の電池温度の上昇を抑制できることが開示されている。特許文献1には、セラミックコート層におけるバインダーとして融点が110℃〜150℃の熱可塑性高分子を用いること、そのバインダーがセラミック表面の30%〜90%を被覆すること及び110℃以上の高温下でセラミックコート層における熱可塑性高分子が溶融して活物質層の表面を被覆し活物質と電解液との接触を抑制することが開示されている。
基本的に保護層が厚くなるほど、電池の内部抵抗が増大して、電池の充放電容量が低下する。また電池のエネルギー密度を維持するためには保護層の厚みはより薄い方が好ましい。しかしながら電池の安全性を確保するためには、保護層にはある程度の厚みが必要である。
また活物質層の表面の粗さが大きい場合、活物質層の表面に活物質層の露出部分がないように被覆する保護層を設けようとすると、保護層の厚みは、活物質層の表面の粗さ以上である必要がある。そのため結果として保護層の厚みは、電池の充放電容量が極端に低下する厚さになるおそれがある。
このことから、充放電容量を大きく下げることなく安全性を高める保護層が配置された非水電解質二次電池用電極が望まれている。
特開2008−159385号公報
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、充放電容量を大きく下げることなく安全性を高める保護層が配置された非水電解質二次電池用正極及びその正極を用いた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明者等は、活物質層が大きさの異なる2種類の活物質を含むことで活物質層の表面の粗さを小さくできること、そして活物質層の表面の粗さがある一定以下になるようにすれば保護層の厚みを薄くできること、さらにその保護層によって安全性が確保されることを見いだした。
すなわち、本発明の非水電解質二次電池用正極は、集電体と、集電体の表面に配置された活物質層と、活物質層の表面に活物質層の露出部分がないように配置された保護層とからなり、活物質層の表面の最大高さが5μm以下であり、最大高さは、活物質層の断面の走査型電子顕微鏡画像において、活物質層の断面の集電体側の表面と反対側の表面における曲線の厚み方向の最上点を通り集電体の表面に対して平行な平行線と、曲線の厚み方向の最下点を通り集電体の表面に対して平行な平行線の間の距離であり、活物質層は、第一活物質と第二活物質とを含み、第一活物質の平均粒径D50は第二活物質の平均粒径D50より大きく、第一活物質は下記リチウムコバルト含有複合金属酸化物であり、第二活物質は下記オリビン型リチウムリン酸複合酸化物であり、保護層はセラミックス粉末を含むことを特徴とする。
第一活物質は一般式: LiCoNiMn (Dは、Al、Mg、Ti、Sn、Zn、W、Zr、Mo、Fe及びNaから選択される少なくとも一種、p+q+r+s=1、0<p<1、0≦q<1、0≦r<1、0≦s<1、0.8≦a<2.0、−0.2≦x−(a+p+q+r+s)≦0.2)で表される層状構造を有するリチウムコバルト含有複合金属酸化物であり、第二活物質は一般式:LiMPOで示されるオリビン型リチウムリン酸複合酸化物(MはMn、Fe、Co及びNiのうちの少なくとも一種)である。
第一活物質の平均粒径D50は第二活物質の平均粒径D50の1.5倍以上15倍以下であることが好ましい。
セラミックス粉末の平均粒径D50は第二活物質の平均粒径D50の1/20倍以上1倍以下であることが好ましい。
第一活物質と第二活物質の合計を100質量%としたときに、第二活物質は10質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
第一活物質の平均粒径D50は3μm以上40μm以下であり、第二活物質の平均粒径D50は0.5μm以上10μm以下であり、セラミックス粉末の平均粒径D50は0.1μm以上2μm以下であることが好ましい。
保護層は水系バインダーを含むことが好ましい。
水系バインダーは水溶性バインダーであることが好ましい。
水系バインダーはポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、アクリル系樹脂又はメタクリル系樹脂であることが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池は、上記非水電解質二次電池用正極を有することを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池用正極は、活物質層の露出部分がないように活物質層上に設けた保護層の厚みを薄くできる。その非水電解質二次電池用正極を有する非水電解質二次電池は充放電容量を大きく下げることなく安全性を高めることができる。
本実施形態の非水電解質二次電池用正極を説明する模式図である。 正極A、正極B及び負極Aの断面の表面粗さを比較したグラフである。
<非水電解質二次電池用正極>
本発明の非水電解質二次電池用正極は、集電体と、集電体の表面に配置された活物質層と、活物質層の表面に配置された保護層とからなる。本発明の非水電解質二次電池はリチウムイオン二次電池であることが好ましい。以下に適宜、リチウムイオン二次電池を例にとって本発明を説明する。
(集電体)
集電体は非水電解質二次電池において電気の取り出しを担うもので、集電体には、高い電子伝導性を有し、かつ充放電時に電気化学的に不活性である材料が用いられる。集電体の材料として、例えば、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅などの金属材料または導電性樹脂を挙げることができる。特に、電気伝導性、加工性、価格の面から、集電体の材料としては、アルミニウムまたは銅が好ましい。集電体は、箔、シート、フィルム、線状、棒状、メッシュなどの形態をとることができる。集電体として、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が、箔、シートまたはフィルムの場合は、集電体の厚みは10μm〜50μmであることが好ましい。集電体の高い強度を保持しつつ電池容量を高くする点から、集電体の厚みは、15μm〜30μmであることが特に好ましい。
(活物質層)
活物質層は、第一活物質及び第二活物質を含み、必要に応じて活物質層用バインダー及び導電助剤を含む。
第一活物質の平均粒径D50は第二活物質の平均粒径D50より大きい。
平均粒径D50は、粒度分布測定法によって計測できる。平均粒径D50とはレーザー回析法による粒度分布測定における体積分布の積算値が50%に相当する粒子径のことである。つまり、平均粒径D50とは、体積基準で測定したメディアン径を意味する。
粒径の異なる2種の活物質が活物質層に含まれることで、大きな粒径を有する第一活物質同士の間にそれよりも粒径の小さい第二活物質が配置されることにより、活物質層の表面の凹凸がならされて、活物質層の表面粗さが小さくなりやすい。
第一活物質の平均粒径D50は第二活物質の平均粒径D50の1.5倍以上15倍以下であることが好ましく、1.5倍以上12倍以下であることがより好ましく、1.5倍以上5倍以下であることがさらに好ましく、1.5倍以上4倍以下であることが特に好ましく、2倍以上4倍以下であることがさらに特に好ましい。この範囲であることにより、第二活物質は第一活物質同士の間に良好に配置されやすく、活物質層の表面粗さが小さくなりやすい。
第一活物質の平均粒径D50は3μm以上40μm以下であることが好ましく、4μm以上20μm以下であることがより好ましく、4μm以上10μm以下であることがさらに好ましい。また、第二活物質の平均粒径D50は0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、0.5μm以上7μm以下であることがより好ましく、0.5μm以上4μm以下であることがさらに好ましく、また1μm以上10μm以下であることが好ましく、1.5μm以上7μm以下であることがより好ましく、1.5μm以上4μm以下であることがさらに好ましい。
第一活物質及び第二活物質は粉末であることが好ましい。粉末の形状は、特に限定されず、粉末の形状として、球形状、扁平形状、多角形状等が挙げられる。
また第一活物質と第二活物質の合計を100質量%としたときに、第二活物質は10質量%以上40質量%以下であることが好ましく、15質量%以上35質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上30質量%以下であることがさらに好ましい。平均粒径D50の小さい第二活物質が上記割合で活物質層に含まれると、活物質層の表面粗さがより小さくなりやすい。
活物質層の表面粗さは最大高さで表すことができる。最大高さは以下のように測定することができる。
まず、少なくとも集電体と活物質層とを有する電極の断面を走査型電子顕微鏡で例えば倍率1000倍で観察し、画像を取得する。この電極は保護層を有していてもよい。
取得した画像を画像処理し、集電体側の表面の反対側の表面における活物質層の断面曲線を取得する。
上記断面曲線の長手方向において大きな違いはないので、上記断面曲線において任意の長手方向100μmの箇所を特定して、この特定された箇所における最大高さを求める。
特定された箇所の断面曲線の厚み方向の山頂点を通り集電体の表面に対して平行な平行線(山頂線)と、断面曲線の厚み方向の谷底点を通り集電体の表面に対して平行な平行線(谷底線)との間の距離を計測し、その距離を最大高さとする。
最大高さは5μm以下である。最大高さは3μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることが更に好ましい。
本発明の非水電解質二次電池用正極は、保護層が配置されているため、安全性が高くなる。
第一活物質及び第二活物質は下記の正極活物質である。
第一活物質は一般式: LiCoNiMn (Dは、Al、Mg、Ti、Sn、Zn、W、Zr、Mo、Fe及びNaから選択される少なくとも一種、p+q+r+s=1、0<p<1、0≦q<1、0≦r<1、0≦s<1、0.8≦a<2.0、−0.2≦x−(a+p+q+r+s)≦0.2)で表される層状構造を有するリチウムコバルト含有複合金属酸化物であり、第二活物質は一般式:LiMPOで示されるオリビン型リチウムリン酸複合酸化物(MはMn、Fe、Co及びNiのうちの少なくとも一種)である。
第一活物質として容量の大きいLiCoNiMnを選択することでエネルギー密度の高い電池を得ることができる。第二活物質としてオリビン型リチウムリン酸複合酸化物を選択することで、電池の熱的安定性を向上させ、電池の安全性を高めることができる。
層状構造を有するリチウムコバルト含有複合金属酸化物としては、例えば、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、LiNi0.6Co0.2Mn0.2、LiNi0.5Co0.2Mn0.3、LiCoO、LiNi0.8Co0.2、LiCoMnOが挙げられる。
オリビン型リチウムリン酸複合酸化物としては、例えば、LiFePO、LiMnPO、LiCoPOなどが挙げられる。
負極活物質としては、リチウムを吸蔵、放出可能な炭素系材料、リチウムと合金化可能な元素、リチウムと合金化可能な元素を有する化合物、あるいは高分子材料などを用いることができる。
炭素系材料としては、例えば、難黒鉛化性炭素、人造黒鉛、天然黒鉛、コークス類、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭あるいはカーボンブラック類が挙げられる。ここで、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール類やフラン類などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。
リチウムと合金化可能な元素は、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Ti、Ag、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Biである。中でも、リチウムと合金化可能な元素は、珪素(Si)または錫(Sn)であるとよく、珪素(Si)が特に好ましい。
リチウムと合金化可能な元素を有する化合物としては、例えば、ZnLiAl、AlSb、SiB、SiB、MgSi、MgSn、NiSi、TiSi、MoSi、 CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi、SiC、Si、SiO、SiO(0<v≦2)、SnO(0<w≦2)、SnSiO、LiSiO あるいはLiSnOが使用できる。リチウムと合金化可能な元素を有する化合物としては、珪素化合物または錫化合物が好ましい。珪素化合物としては、SiO(0.3≦x≦1.6)が好ましい。錫化合物としては、スズ合金(Cu−Sn合金、Co−Sn合金等)を例示できる。
高分子材料としては、ポリアセチレン、ポリピロールを例示できる。
活物質層用バインダーは、上記活物質及び導電助剤を集電体に繋ぎ止める役割を果たす。
活物質層用バインダーとして、例えば、ポリフッ化ビニリデン(略称PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(略称FEP)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸などのアクリル系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、スチレン・ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリロニトリルを例示することができる。活物質層用バインダーとしては、PVDF、ポリアミドイミドが好ましい。
活物質層中の活物質層用バインダーの配合割合は、質量比で、活物質:活物質層用バインダー=1:0.001〜1:0.3であるのが好ましい。活物質:活物質層用バインダー=1:0.005〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.01〜1:0.15であるのがさらに好ましい。活物質層用バインダーが少なすぎると電極の成形性が低下するおそれがあり、また、活物質層用バインダーが多すぎると電極のエネルギー密度が低くなるおそれがある。
導電助剤は、電極の導電性を高めるために必要に応じて活物質層に添加される。導電助剤として、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、アセチレンブラック(略称AB)、ケッチェンブラック(登録商標)(略称KB)、気相法炭素繊維(略称VGCF)等を単独でまたは二種以上組み合わせて使用することができる。導電助剤の使用量については、特に限定的ではないが、例えば、電極に含有される活物質100質量部に対して、1質量部〜30質量部程度とすることができる。
活物質層を集電体の表面に配置するには、活物質及び活物質層用バインダー、並びに必要に応じて導電助剤を含む活物質層形成用組成物を調製し、さらにこの組成物に適当な溶剤を加えてペースト状にしてから、集電体の表面に塗布後、乾燥すればよい。乾燥は、常圧条件で行ってもよいし、真空乾燥機を用いた減圧条件下で行ってもよい。乾燥温度は適宜設定すればよい。なお、必要に応じて電極密度を高めるべく活物質層が配置された集電体を圧縮してもよい。
活物質層形成用組成物の塗布方法としては、ロールコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法、リップコート法、コンマコート法、ダイコート法などの従来から公知の方法を用いればよい。
粘度調整のための溶剤としては、水、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、γ−ブチロラクトン、アセトンなどが使用可能である。
(保護層)
保護層は、活物質層の表面に活物質層の露出部分がないように配置され、セラミックス粉末を含む。保護層は、必要に応じて保護層用バインダーを含む。
保護層には多数のセラミックス粉末が含まれる。
セラミックス粉末として、溶剤に溶解しないものが使用できる。つまりセラミックス粉末としては、酸化物、窒化物及び炭化物が望ましい。具体的にはセラミックス粉末として、例えば、Al、SiO、TiO、ZrO、MgO、SiC、AlN、BN、タルク、マイカ、カオリナイト、CaO、ZnO及びゼオライトが挙げられる。セラミックス粉末としては、入手の容易さの点から、Al、SiO、TiOが好ましく、特にAlが好ましい。
セラミックス粉末の平均粒径D50は100nm以上2μm以下であることが好ましく100nm以上1μm以下であることがより好ましく、200nm以上800nm以下であることがさらに好ましく、300nm以上600nm以下であることが特に好ましい。セラミックス粉末の平均粒径D50が大きすぎると、保護層の厚みが所望の厚みより大きくなってしまうおそれがある。また保護層形成時にセラミックス粉末がスラリー中で沈降しやすくなり、分散しにくくなる。セラミックス粉末の平均粒径D50が小さすぎると、保護層作成時にセラミックス粉末が活物質層の中に入り込むおそれがある。
セラミックス粉末の平均粒径D50は第二活物質の平均粒径D50の1/20倍以上1倍以下であることが好ましい。セラミックス粉末の平均粒径D50が第二活物質の平均粒径D50に対して小さすぎると、保護層作成時に多くのセラミックス粉末が活物質層の中に入り込むおそれがある。
セラミックス粉末は、導電性が低く、耐熱性が高いため、活物質層の表面に絶縁性と耐熱性を兼ね備えた保護層が配置されることとなる。そのため高温下でも非水電解質二次電池における内部短絡を抑制することができる。
また保護層は活物質層の表面に活物質層の露出部分がないように配置されている。つまり活物質層の表面の凹凸のある部分でも活物質層が露出することなく保護層に被覆されているので、活物質は非水電解液と直接接触しにくい。そのため、活物質による非水電解液の分解反応が抑制され、非水電解質二次電池のサイクル特性が悪化するのを抑制できる。また非水電解液中に含まれる金属成分の溶出物や非水電解液の分解物を保護層で物理的にトラップできるので、活物質の表面に分解物等が堆積するのを抑制できる。その結果として非水電解質二次電池のサイクル特性が悪化するのを抑制できる。
セラミックス粉末を含む保護層において、セラミックス粉末間に細孔が形成される。保護層は細孔を有するので、保護層はイオン伝導性を有する。そのため非水電解質二次電池において保護層は大きな抵抗とはならず、保護層は非水電解質二次電池の著しい電池容量の低下を招かない。
活物質層の表面の最大高さが大きすぎると、保護層が厚くなりすぎて、非水電解質二次電池の充放電容量が下がるおそれがある。
保護層用バインダーは、活物質層と保護層とを結着し、かつ保護層中のセラミックス粉末間を結着する。
なお、活物質層に有機溶剤系バインダーを用い、保護層にも有機溶剤系バインダーを用いると、保護層を形成する際に用いる有機溶剤に活物質層の有機溶剤系バインダーが部分的に溶解してしまうおそれがあるので好ましくない。
活物質層に有機溶剤系バインダーを用いた場合は、保護層用バインダーとして、水系バインダーを用いることが好ましい。水系バインダーとは、水系溶剤に溶解もしくは分散する樹脂または水系溶剤に溶解もしくは分散するゴムをさす。水系バインダーとして、水溶性バインダー、水分散系バインダーが挙げられる。ここで、水系溶剤とは、水又は水とアルコールとの混合物である。アルコールとしては、例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ブタノールが挙げられる。水とアルコールの混合物の配合質量比は、水:アルコール=50:50〜99:1であることが好ましい。
水系バインダーとしては、ガラス転移点が60℃以上であるものが好ましく、ガラス転移点が80℃以上であるものがより好ましい。非水電解質二次電池の実使用温度範囲が60℃程度以下であるため、水系バインダーは60℃程度まで軟化しないことが望ましい。水系バインダーのガラス転移点が60℃以上であれば、水系バインダーは60℃程度の高温でも軟化しない。そのため、高温での非水電解質二次電池の寿命及び安全性を確保できる。また水系バインダーのガラス転移点が60℃以上であれば、水系バインダーのポリマーの骨格が硬いか、分子間の凝集力が高いといえる。ガラス転移点が60℃以上の水系バインダーを用いれば、強度が高い保護層を形成できる。そのため、Liの吸蔵及び放出に伴って膨張及び収縮する負極活物質を用いても、保護層が活物質層中の負極活物質の膨張及び収縮を抑制できる。
水溶性バインダーとしては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸スチレン共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸/スルホン酸系モノマー、ヒドロキシエチルセルロース、アクリルアミド−ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ(メタクリル酸トリメチルアミノエチル・メチル硫酸塩)、イソブチル・無水マレイン酸、キトサン、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、ポリビニルエチルエーテル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリプロピレンオキサイド、アクリル系樹脂が挙げられる。水溶性アクリル系樹脂としては、市販品を好適に使用することができる。水溶性アクリル系樹脂として、株式会社日本触媒製PAANa塩(Mw=5500)、株式会社日本触媒製アクリル酸/マレイン酸共重合体塩、株式会社日本触媒製アクリル酸/スルホン酸系モノマー共重合体塩、スチレン−アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−52J、Mw=1,700)、スチレン−アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−57J、Mw=4,900)、スチレン−アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−60J、Mw=8,500)、スチレン−アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−63J、Mw=12,500)、スチレン−アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−70J、Mw=16,500)、スチレン−アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−JDX−6180、Mw=14,000)、スチレン−アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−HPD−196、Mw=9,200)、スチレン−アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−HPD−96J、Mw=16,500)、スチレン−アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−6137A、Mw=16,500)、スチレン−アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−6610、Mw=8,500)、アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−JDX−6500、Mw=10,000)、アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−6102B、Mw=60,000)、アクリル共重合体(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−6124、Mw=60,000)が挙げられる。水溶性アクリル系樹脂の好ましい質量平均分子量は、5000以上50万以下であり、より好ましくは6000以上20万以下であり、さらに好ましくは7500以上15万以下である。質量平均分子量は、分子量が既知のポリスチレンを標準物質として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
上記水溶性バインダーの中で、ガラス転移点が60℃以上であるものがより好ましい。ガラス転移点が60℃以上である水溶性バインダーとして、重合度や共重合体の組成比率によっても異なるが、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸スチレン共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸/スルホン酸系モノマー、ヒドロキシエチルセルロース、アクリルアミド−ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、イソブチル・無水マレイン酸、キトサン、ポリビニルブチラール、ゼラチン、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
水分散系バインダーとしては、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ビニル樹脂が挙げられる。これらの水分散系バインダーは単独で用いられてもよいが、2種類以上の組み合わせや共重合体として用いられてもよい。水分散系の(メタ)アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル系エマルションが挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」は「アクリル」及び「メタクリル」から選ばれる少なくとも1種を意味する。また本発明において「(メタ)アクリル系エマルション」は、分散質として、水に対して難溶性の(メタ)アクリル系樹脂が界面活性剤などにより分散媒である水に分散した分散体、いわゆる樹脂エマルションである。また「水溶性」とは、水に混合したときに分子レベルで水に溶解することを称す。(メタ)アクリル系エマルションとしては、市販品を好適に用いることができる。(メタ)アクリル系エマルション内に分散している(メタ)アクリル系樹脂の平均粒径は0.5μm以下が好ましく、0.2μm以下がより好ましい。(メタ)アクリル系エマルション内に分散している(メタ)アクリル系樹脂の平均粒径が大きすぎると、保護層の厚みが厚くなりすぎるおそれがある。ここで平均粒径は、分散媒1L中に分散質が0.01mg〜100g含まれる分散体において、分散質の粒度分布を動的光散乱法を用いて測定して算出したものである。(メタ)アクリル系エマルションとして、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−711)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7182)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7696)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7511)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7326)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7370)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7341)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7687)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−74J)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7639)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7323)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7677)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−7600)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−775)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−537J)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7692)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7611)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7630A)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−352J)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−352D)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7145)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7164)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7430)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX−7440)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−8380)、(メタ)アクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−8383)が挙げられる。
水系バインダーは、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、アクリル系樹脂又はメタクリル系樹脂であることが好ましい。
保護層用バインダーとして有機溶剤系バインダーを用いる場合は、有機溶剤系バインダーとして、例えば、ポリフッ化ビニリデン(略称PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(略称FEP)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸などのアクリル系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂が挙げられる。
なお保護層は、必要に応じてさらに分散剤を含んでもよい。分散剤としては、市販品を適宜使用することができる。
保護層におけるセラミックス粉末と保護層用バインダーとの好ましい質量比は86:14〜99:1であり、より好ましくは87:13〜98:2であり、さらに好ましくは88:12〜97:3である。保護層において保護層用バインダーの含有量が少なすぎると、活物質層に対する保護層の結着力が低下したり、または、保護層中のセラミックス粉末間の結着力が低下することで保護層が崩壊するおそれがある。加えて、保護層全体の柔軟性が失われ、電極に加わる圧力で保護層が割れるおそれがある。保護層において保護層用バインダーの含有量が多すぎると、保護層の耐熱性が低下する懸念がある。
また保護層におけるセラミックス粉末の量は、セラミックス粉末間に細孔が残る程度の量が好ましい。セラミックス粉末間の細孔が少なくなると、保護層のイオン伝導性が低下して、電池容量を確保しにくくなるおそれがある。
保護層の厚みは、1μm以上12μm以下が好ましく、2μm以上9μm以下がより好ましく、3μm以上6μm未満が特に好ましい。保護層の厚みが小さすぎると、非水電解質二次電池の短絡防止の効果を発揮できないおそれがある。保護層の厚みが大きすぎると、非水電解質二次電池の充放電容量が低下するおそれがある。ここで保護層の厚みは、保護層を有する電極の厚みから保護層を形成する前の電極の厚みを引くことで求める。各電極の厚みは、各電極を5mm間隔で10点測定した結果の平均値とする。
活物質層へ保護層を配置する方法は、特に限定されない。例えば、以下の方法で活物質層へ保護層を配置できる。保護層の材料を溶剤に分散させて保護層用スラリーを作成し、その保護層用スラリーを活物質層上に塗布し、塗布後に乾燥することによって活物質層に保護層を配置することができる。塗布方法としては、ロールコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いればよい。
保護層用スラリー中における固形分濃度は20質量%以上70質量%以下が好ましく、30質量%以上60質量%以下がさらに好ましい。固形分濃度が上記範囲にあれば、保護層用スラリー中に固形分が分散しやすい。
図1に本実施形態の非水電解質二次電池用電極を説明する模式図を示す。図1において、集電体1の上に活物質層5が配置され、活物質層5の上に保護層6が配置されている。活物質層5は、第一活物質2と第二活物質3と活物質層用バインダー4とからなる。保護層6はセラミックス粉末61と保護層用バインダー62とからなる。
図1において活物質層5は、粒径の大きな第一活物質2同士の間に粒径の小さな第二活物質3が良好に配置されており、活物質層5の表面の凹凸は小さい。
図1の保護層6において、複数のセラミックス粉末61は活物質層5の表面の凹凸に沿って配置され、保護層用バインダー62は、セラミックス粉末61同士及びセラミックス粉末61と活物質層5とを結着している。
活物質層5の表面の凹凸が小さいため、保護層6の厚みを極端に厚くしなくても、保護層6は活物質層5の露出部分がないように活物質層5の表面を被覆することができる。
保護層用バインダー62によって、複数のセラミックス粉末61同士またセラミックス粉末61と活物質層5とが結着されている。保護層6において、セラミックス粉末61同士の間及びセラミックス粉末61と保護層用バインダー62との間に、細孔7が形成される。
(非水電解質二次電池)
本発明の非水電解質二次電池は、上記非水電解質二次電池用正極を含む。
本発明の非水電解質二次電池は、正極と、負極と、非水電解液とを有する。
(負極)
負極は、集電体と、負極活物質層と、を有する。
負極活物質層は、負極活物質、活物質層用バインダーを含み、必要に応じて導電助剤を含む。集電体、負極活物質、活物質層用バインダー、導電助剤は上記で説明したものと同様のものが使用できる。
(正極)
正極は、集電体と、正極活物質層と、を有する。
正極活物質層は、正極活物質、活物質層用バインダーを含み、必要に応じて導電助剤を含む。集電体、正極活物質、活物質層用バインダー、導電助剤は上記で説明したものと同様のものが使用できる。
(非水電解液)
非水電解液は、溶媒とこの溶媒に溶解された電解質とを含んでいる。非水電解液にはさらに添加剤を加えてもよい。
溶媒として、例えば、環状エステル類、鎖状エステル類、エーテル類が使用できる。環状エステル類として、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−メチル−ガンマブチロラクトン、アセチル−ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトンが使用できる。鎖状エステル類として、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステルが使用できる。エーテル類として、例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンが使用できる。
また上記非水電解液に溶解させる電解質として、例えば、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩を使用することができる。
非水電解液として、例えば、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネートなどの溶媒にLiClO、LiPF、LiBF、LiCFSOなどのリチウム塩を0.5mol/lから1.7mol/l程度の濃度で溶解させた溶液を使用することができる。
本発明の非水電解液二次電池はさらに、セパレータを有してもよい。
セパレータは正極と負極とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、イオンを通過させるものである。セパレータは、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、もしくはポリエチレンなどの合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミックス製の多孔質膜が使用できる。セパレータは積層された複数の多孔質膜で構成されていてもよい。
上記非水電解質二次電池は車両に搭載することができる。車両としては、電池による電気エネルギーを動力源の全部または一部に使用する車両であればよく、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、電動フォークリフト、電気車椅子、電動アシスト自転車、電動二輪車が挙げられる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
<活物質層の表面粗さ測定>
(正極の作製)
正極活物質として平均粒径D50が6μmのLiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が0.5μm、1.5μm、2μm、3μm、4μm、8μm、12μmのLiFePOを準備した。導電助剤としてアセチレンブラック(以下、ABと称す。)と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFと称す。)を準備した。
(正極Aの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が3μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ67質量部、27質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと称す。)に分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は29質量%であった。
集電体として厚み20μmのアルミニウム箔を準備した。集電体にスラリーをのせ、ドクターブレードを用いてスラリーが膜状になるように塗布した。得られたシートを80℃で20分間乾燥してNMPを揮発させて除去した。その後、ロ−ルプレス機により、集電体と集電体上の塗布物を強固に密着接合させた。正極活物質層の密度は2.9g/cmとなるようにした。ここでいう正極活物質層の密度は、正極活物質層の質量(g)÷((正極活物質層の厚み(cm))×(正極活物質層の面積(cm)))の式より算出した。接合物を120℃で6時間、真空乾燥機で加熱して、正極活物質層が形成された集電体を得た。これを正極Aとした。正極Aの正極活物質層の厚さは93μmであった。
(正極Bの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3とABと、PVDFとを、それぞれ94質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Bを作製した。正極Bの正極活物質層の厚さは78μmであった。
(正極Cの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が3μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ70質量部、24質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Cを作成した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は26質量%であった。正極Cの正極活物質層の厚さは91μmであった。
(正極Dの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が3μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ84質量部、10質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Dを作成した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は12質量%であった。正極Dの正極活物質層の厚さは84μmであった。
(正極Eの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が0.5μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ67質量部、27質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Eを作成した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は29質量%であった。正極Eの正極活物質層の厚さは93μmであった。
(正極Fの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が0.5μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ70質量部、24質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Fを作成した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は26質量%であった。正極Fの正極活物質層の厚さは91μmであった。
(正極Gの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が0.5μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ77質量部、17質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Gを作成した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は18質量%であった。正極Gの正極活物質層の厚さは89μmであった。
(正極Hの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が1.5μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ70質量部、24質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Hを作成した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は26質量%であった。正極Hの正極活物質層の厚さは91μmであった。
(正極Iの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が2μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ70質量部、24質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Iを作成した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は26質量%であった。正極Iの正極活物質層の厚さは91μmであった。
(正極Jの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が4μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ70質量部、24質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Jを作成した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は26質量%であった。正極Jの正極活物質層の厚さは91μmであった。
(正極Kの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が8μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ70質量部、24質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Kを作成した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は26質量%であった。正極Kの正極活物質層の厚さは91μmであった。
(正極Lの作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3と平均粒径D50が12μmのLiFePOとABと、PVDFとを、それぞれ70質量部、24質量部、3質量部、3質量部の割合で混合し、この混合物を適量のNMPに分散させて、正極活物質層用スラリーを作製した以外は、正極Aと同様にして正極Lを作成した。LiNi0.5Co0.2Mn0.3の質量とLiFePOの質量の合計を100質量%としたときに、LiFePOの割合は26質量%であった。正極Lの正極活物質層の厚さは91μmであった。
(負極Aの作製)
負極活物質として、平均粒径D50が4μmのSiO及び平均粒径D50が20μmの天然黒鉛を準備した。バインダー樹脂としてポリアミドイミド樹脂(以下、PAIと称す。)を準備した。導電助剤としてABを準備した。
SiO/天然黒鉛/AB/PAI=32/50/8/10(質量比)の割合で混合して混合物とした。この混合物を適量のNMPに分散させて、スラリーを作製した。
このスラリーを負極用集電体である厚み20μmの銅箔にドクターブレードを用いて膜状になるように塗布した。スラリーを塗布した集電体を乾燥後プレスし、接合物を得た。負極活物質層の密度は1.6g/cmとなるようにした。ここでいう負極活物質層の密度は、負極活物質層の質量(g)÷((負極活物質層の厚み(cm))×(負極活物質層の面積(cm)))の式から算出した。接合物を200℃で2時間、真空乾燥機で加熱乾燥して、負極活物質層が形成された銅箔を得た。これを負極Aとした。負極Aの負極活物質層の厚みは48μmであった。
(走査型電子顕微鏡(以下、SEMと称す。)観察)
正極A、正極B、負極Aの断面をSEMで倍率1000倍で観察し、画像を取得した。
取得した画像を画像処理し、集電体側の表面と反対側の表面における活物質層の断面曲線を取得した。
上記断面曲線の長手方向において大きな違いがなかったので、任意の長手方向100μmの箇所を特定して、この領域における最大高さを求めた。
特定された箇所の断面曲線の厚み方向の山頂点を通り集電体の表面に対して平行な平行線(山頂線)と、断面曲線の厚み方向の谷底点を通り集電体の表面に対して平行な平行線(谷底線)との間の距離を計測し、その距離を最大高さとした。
正極A、正極B、負極Aの断面曲線を比較したグラフを図2に示す。図2に示すように、正極Aの最大高さは1.5μm、正極Bの最大高さは5.1μm、負極Aの最大高さは7.6μmであった。
正極Aでは粒径の異なる活物質を2種使用しており、正極Bでは活物質は1種類のみ使用している。正極Aの最大高さは正極Bの最大高さに比べて著しく小さかった。このことから粒径の異なる2種の活物質を活物質層に用いることにより活物質層の表面粗さを著しく小さくできることがわかった。
また負極Aにおいても粒径の異なる活物質を2種使用したが、活物質層の最大高さは大きかった。このことより活物質層の最大高さを小さくするために、粒径の異なる活物質の好ましい組み合わせがあることがわかった。負極においても好ましい組み合わせの活物質を用いれば、活物質層の表面の最大高さを小さくできることが推測された。
なお、同様の方法で、正極C〜正極Lの最大高さを求めた。正極Cの最大高さは1.8μm、正極Dの最大高さは2μm、正極Eの最大高さは0.7μm、正極Fの最大高さは0.7μm、正極Gの最大高さは0.9μm、正極Hの最大高さは1μm、正極Iの最大高さは1.5μm、正極Jの最大高さは3μm、正極Kの最大高さは4μm、正極Lの最大高さは4.5μmであった。
<保護層用スラリーの作製>
保護層のセラミックス粉末として、平均粒径D50=540nmのAl粉末(住友化学株式会社製)を準備し、保護層用バインダーとしてポリビニルアルコール(以下、PVAと称す。質量平均分子量(以下、Mwと称す。)=2200、ガラス転移点(Tg)85℃)、ポリアクリル酸(以下、PAAと称す。ガラス転移点(Tg)106℃)、2種類のアクリル系エマルション(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−PDX7430、固形分酸価:30mgKOH/g、Tg:34℃、平均粒径:0.12μm、Mw:20万以上、BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−537J、固形分酸価:40mgKOH/g、Tg:49℃、平均粒径:0.07μm、Mw:20万以上、)と、1種類の水溶性アクリル系樹脂(BASFジャパン株式会社製、品番:Joncryl−63J、酸価:213mgKOH/g、Tg:73℃、Mw:12500)を準備した。
水にPVAを溶解し、Al粉末を添加し、ディスパーで30分、混合して、第一保護層用スラリーを得た。水とPVAとAlの固形分の質量比は、水/PVA/Al=70/3.3/26.7とした。第一保護層用スラリーの固形分濃度は30質量%であった。PVAをPAAに変えた以外は、第一保護層用スラリーと同様にして第二保護層用スラリーを製造した。第二保護層用スラリーの固形分濃度は30質量%であった。PVAと水溶性アクリル系樹脂(Joncryl−63J)の混合溶液を作製し、Al粉末を添加し、ディスパーで1時間混合したあと、アクリル系エマルション(Joncryl−PDX7430)を添加し、さらにディスパーで1時間混合して第三保護層用スラリーを得た。水とPVAとアクリル系エマルションと水溶性アクリル系樹脂とAlの固形分の質量比は、水/PVA/アクリル系エマルション/水溶性アクリル系樹脂/Al=70/1.5/1.5/0.3/26.7とした。第三保護層用スラリーの固形分濃度は30質量%であった。PVA水溶液を作製し、Al粉末を添加し、ディスパーで1時間混合したあと、アクリル系エマルション(Joncryl−537J)を添加し、さらにディスパーで1時間混合し、第四保護層用スラリーを得た。水とPVAとアクリル系エマルションとAlの固形分の質量比は、水/PVA/アクリル系エマルション/Al=70/1.65/1.65/26.7とした。第四保護層用スラリーの固形分濃度は30質量%であった。水溶性アクリル系樹脂(Joncryl−63J)の水溶液を作製し、Al粉末を添加し、ディスパーで1時間混合したあと、アクリル系エマルション(Joncryl−PDX7430)を添加し、さらにディスパーで1時間混合し第五保護層用スラリーを得た。水とアクリル系エマルションと水溶性アクリル系樹脂とAlの固形分の質量比は、水/アクリル系エマルション/水溶性アクリル系樹脂/Al=70/3.0/0.3/26.7とした。第五保護層用スラリーの固形分濃度は30質量%であった。
(実施例1の正極)
正極Aに第一保護層用スラリーをアプリケーターを用いて塗布した。第一保護層用スラリーを塗布した正極Aを120℃で6時間、真空乾燥機で加熱乾燥して、実施例1の正極とした。実施例1の正極の保護層の厚みは3μmであった。保護層の厚みは、実施例1の正極の厚みから正極Aの厚みを引くことで求めた。各正極の厚みは、各正極を5mm間隔で10点測定した結果の平均値とした。
(実施例2の正極)
第一保護層用スラリーを厚く塗布した以外は実施例1の正極と同様にして、実施例2の正極を作製した。実施例2の正極の保護層の厚みは6μmであった。
(実施例3の正極)
第一保護層用スラリーを厚く塗布した以外は実施例1の正極と同様にして、実施例3の正極を作製した。実施例3の正極の保護層の厚みは9μmであった。
(実施例4の正極)
第一保護層用スラリーを厚く塗布した以外は実施例1の正極と同様にして、実施例4の正極を作製した。実施例4の正極の保護層の厚みは12μmであった。
(実施例5の正極) 正極Cに第三保護層用スラリーを塗布した以外は実施例1の正極と同様にして、実施例5の正極を作製した。実施例5の正極の保護層の厚みは3μmであった。
(比較例1の正極)
正極Aを比較例1の正極とした。比較例1の正極は保護層が形成されていない正極である。
(比較例2の正極)
第一保護層用スラリーを薄く塗布した以外は実施例1の正極と同様にして、比較例2の正極を作製した。比較例2の正極の保護層の厚みは0.5μmであった。
(比較例3の正極)
正極Bに第一保護層用スラリーを塗布した以外は比較例2の正極と同様にして、比較例3の正極を作製した。比較例3の正極の保護層の厚みは0.5μmであった。
(比較例4の正極)
第一保護層用スラリーを厚く塗布した以外は比較例3の正極と同様にして、比較例4の正極を作製した。比較例4の正極の保護層の厚みは3μmであった。
(比較例5の正極)
第一保護層用スラリーを厚く塗布した以外は比較例3の正極と同様にして、比較例5の正極を作製した。比較例5の正極の保護層の厚みは6μmであった。
(比較例6の正極)
第一保護層用スラリーを厚み9μmとなるように塗布した以外は比較例3の正極と同様にして、比較例6の正極を作製した。比較例6の正極の保護層の厚みは9μmであった。
(比較例7の正極)
正極Kに第一保護層用スラリーを塗布した以外は実施例1の正極と同様にして、比較例7の正極を作製した。比較例7の正極の保護層の厚みは3μmであった。
(試験例1の負極)
負極Aに第一保護層用スラリーをアプリケーターを用いて塗布した。第一保護層用スラリーを塗布した負極Aを200℃で2時間、加熱乾燥して、試験例1の負極とした。試験例1の負極の保護層の厚みは0.5μmであった。
(試験例2の負極)
第一保護層用スラリーを厚く塗布した以外は試験例1の負極と同様にして、試験例2の負極を作製した。試験例2の負極の保護層の厚みは3μmであった。
(試験例3の負極)
第一保護層用スラリーを厚く塗布した以外は試験例1の負極と同様にして、試験例3の負極を作製した。試験例3の負極の保護層の厚みは6μmであった。
(試験例4の負極)
第一保護層用スラリーを厚く塗布した以外は試験例1の負極と同様にして、試験例4の負極を作製した。試験例4の負極の保護層の厚みは9μmであった。
<電気絶縁性評価1>
上記した実施例1〜3の正極、比較例2〜6の正極及び試験例1〜4の負極をφ16mmサイズの円形ポンチで抜き取り、評価極とした。
上下対の測定用電極の間に各評価極を挟み、上下対の測定用電極の間に均等に5kg荷重をかけたときの断面方向の抵抗値を1000kHz交流抵抗の抵抗値として測定した。この測定値は保護層を通って電流が流れることに対する抵抗成分を示し、抵抗値の値が高いほど絶縁性が高いことを示す。結果を表1に示す。
Figure 0006388186
表1に示すように、粒径の異なる活物質を含む活物質層を用いた正極Aは、活物質層の最大高さを容易に小さくすることができた。表1における抵抗値が3kΩ超あれば絶縁性が高いと判断できる。この絶縁性が高いことは、活物質層の表面に活物質層の露出部分がないように保護層が形成されていることを示す指標と考えられる。最大高さが小さい正極Aは、最大高さが大きい正極B、負極Aに比べて、保護層の厚みが薄くても高い絶縁性が確保できることがわかった。また正極B及び負極Aの結果から活物質層の断面の最大高さよりも大きな厚みの保護層を形成しないと活物質層の露出部分がないように保護層を形成するのは難しいことがわかった。
<電気絶縁性評価2>
上記した各正極A〜Lに対して、厚みの異なる保護層を形成し電気絶縁性試験を行なった。保護層は、保護層用バインダーとしてPVAを用いたものと、PAAを用いたものと、PVAとアクリル系エマルション(J−PDX7430)と水溶性アクリル系樹脂(J−63J)とを用いたものを作成した。保護層の作製方法は、実施例1の正極の作製方法と同様であり、保護層作製時に使用する保護層用スラリーを第一保護層用スラリーから適宜第二保護層用スラリー、第三保護層用スラリーに変更した。電気絶縁性試験方法は上記した電気絶縁性評価1と同様の試験方法で行なった。結果を表2に示す。
Figure 0006388186
表2より、正極A〜Lを比較すると、LiFePOの平均粒径D50が大きくなるにつれて、電極表面最大高さが大きくなる傾向にあることがわかった。正極A、C〜Lを比較すると、LiFePOの平均粒径D50がLiNi0.5Co0.2Mn0.3の平均粒径D50よりも小さい方が、電極表面最大高さが小さいことがわかった。また正極Cにおいて、保護層用バインダーとして、PVAを用いたものと、PAAを用いたもの、PVA+アクリル系樹脂を用いたものの電極抵抗を比較すると、いずれも同様であることがわかった。LiFePOの配合割合が異なる正極A、正極C、正極Dを比較すると、LiNi0.5Co0.2Mn0.3とLiFePOの合計を100質量%としたとき、LiFePOが12質量%〜29質量%において、LiFePOの質量%が多いほうが、電極表面最大高さが小さくなることがわかった。
<リチウムイオン二次電池の抵抗測定>
(ラミネート型リチウムイオン二次電池の作製)
(実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池)
実施例1の正極を所定の形状(正極活物質層面積25mm×30mmの矩形状)に切り取り正極として用い、負極Aを所定の形状(負極活物質層面積26mm×31mmの矩形状)に切り取り負極として用いた実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池を次のようにして作製した。
正極および負極の間に、セパレータとしてポリプロピレン樹脂からなる矩形状シート(27×32mm、厚さ25μm)を挟装して極板群とした。この極板群を二枚一組のラミネートフィルムで覆い、三辺をシールした後、袋状となったラミネートフィルムに電解液を注入した。電解液として、フルオロエチレンカーボネート(以下、FECと称す。)と、エチレンカーボネート(以下、ECと称す。)と、エチルメチルカーボネート(以下EMCと称す。)と、ジメチルカーボネート(以下、DMCと称す。)をFEC:EC:EMC:DMC=4:26:30:40(体積比)で混合した溶媒にLiPFを1モル/lとなるように溶解した溶液を用いた。その後、残りの一辺をシールすることで、四辺が気密にシールされ、極板群および電解液が密閉されたラミネート型リチウムイオン二次電池を得た。なお、正極および負極は外部と電気的に接続可能なタブを備え、このタブの一部はラミネート型リチウムイオン二次電池の外側に延出している。以上の工程で、実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例2のラミネート型リチウムイオン二次電池)
実施例2の正極を正極として用いた以外は、実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池と同様にして、実施例2のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例3のラミネート型リチウムイオン二次電池)
実施例3の正極を正極として用いた以外は、実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池と同様にして、実施例3のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例4のラミネート型リチウムイオン二次電池)
実施例4の正極を正極として用いた以外は、実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池と同様にして、実施例4のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例5のラミネート型リチウムイオン二次電池)
実施例5の正極を正極として用いた以外は、実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池と同様にして、実施例5のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例1のラミネート型リチウムイオン二次電池)
比較例1の正極を正極として用いた以外は、実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池と同様にして、比較例1のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例2のラミネート型リチウムイオン二次電池)
比較例2の正極を正極として用いた以外は、実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池と同様にして、比較例2のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例3のラミネート型リチウムイオン二次電池)
比較例1の正極を正極とし、試験例2の負極を負極として用いた以外は、実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池と同様にして、比較例3のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例4のラミネート型リチウムイオン二次電池)
比較例4の正極を正極として用いた以外は、実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池と同様にして、比較例4のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例5のラミネート型リチウムイオン二次電池)
比較例7の正極を正極として用いた以外は、実施例1のラミネート型リチウムイオン二次電池と同様にして、比較例5のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
<セル抵抗評価>
実施例1〜5、比較例1〜5のラミネート型リチウムイオン二次電池のセル抵抗を測定した。セル抵抗(Ω)は、電圧3.6Vにおいて、3Cレートである60mA、10秒放電にて測定した。
セル抵抗の値が小さい方が電極の抵抗が低いことを示す。電極の抵抗が低いということは、保護層があっても電極が本来持っている出力を発揮できることを示す。またセル抵抗は3Cレートで測定されているので、このセル抵抗の測定値は高レート特性を示す指標ともなる。各実施例及び各比較例は同じ構成の電池を各3個ずつ作成し、各電池の抵抗を測定し、その平均値を計算した。
実施例1〜5、比較例1〜5のラミネート型リチウムイオン二次電池のセル抵抗の平均値の結果を表3に示す。
<電気絶縁性評価3>
上記した実施例1〜5の正極、比較例1〜2、4、7の正極、試験例2の負極を所定の形状(φ16mmサイズの円形形状)に切り取り評価極とした。
上下対の測定用電極の間に各評価極を挟み、上下対の測定用電極の間に均等に5kg荷重をかけたときの断面方向の抵抗値を1000kHz交流抵抗の抵抗値として測定した。この断面方向の抵抗値は保護層を通って電流が流れることに対する抵抗を示し、抵抗値の値が高いほど絶縁性が高いことを示す。抵抗値が3kΩ超の場合を○とし、3kΩ以下の場合は×とした。抵抗値の評価結果を電気絶縁性評価として○×で表3に示す。なお試験例2の負極の電気絶縁性試験結果は比較例3のラミネート型リチウムイオン二次電池の欄に記載した。また比較例7の正極の電気絶縁性試験結果は比較例5のラミネート型リチウムイオン二次電池の欄に記載した。
Figure 0006388186
表3の結果から、実施例1〜5の正極は、比較例1、2、4、7の正極及び試験例2の負極よりも電気絶縁性に優れていることがわかった。また実施例1〜5のラミネート型リチウムイオン二次電池のセル抵抗の値は、保護層が配置されていない正極を有する比較例1のラミネート型リチウムイオン二次電池のセル抵抗とほとんど変わらず、実施例1〜5のラミネート型リチウムイオン二次電池において保護層によるセル抵抗の大きな上昇は確認されなかった。
比較例2のラミネート型リチウムイオン二次電池においては、比較例2の正極において保護層は活物質層の露出部分がないように活物質層に配置されているとは言えず、比較例2のラミネート型リチウムイオン二次電池においてセル抵抗はあまり高くないが絶縁性が確保できなかった。また比較例4のラミネート型リチウムイオン二次電池においては、比較例4の正極において、第二活物質が含まれていなかった。比較例4の正極において活物質層の表面の最大高さが5.1μmと高いものであり、保護層の厚みが3μmであるため、保護層は活物質層の露出部分がないように活物質層に配置されているとは言えなかった。そのため、比較例4のラミネート型リチウムイオン二次電池においてセル抵抗はあまり高くないが絶縁性が確保できなかった。また比較例5のラミネート型リチウムイオン二次電池においては、比較例7の正極において第一活物質の平均粒径D50が第二活物質の平均粒径D50より小さかった。比較例7の正極において、保護層は活物質層の露出部分がないように活物質層に配置されているとは言えず、比較例5のラミネート型リチウムイオン二次電池においてセル抵抗はあまり高くないが絶縁性が確保できなかった。
1:集電体、2:第一活物質、3:第二活物質、4:活物質層用バインダー、5:活物質層、6:保護層、61:セラミックス粉末、62:保護層用バインダー、7:細孔。

Claims (7)

  1. 集電体と、該集電体の表面に配置された活物質層と、該活物質層の表面に該活物質層の露出部分がないように配置された保護層とからなり
    該活物質層の表面の最大高さが5μm以下であり、
    前記最大高さは、該活物質層の断面の走査型電子顕微鏡画像において、該活物質層の断面の集電体側の表面と反対側の表面における曲線の厚み方向の山頂点を通り該集電体の表面に対して平行な平行線(山頂線)と、前記曲線の厚み方向の谷底点を通り該集電体の表面に対して平行な平行線(谷底線)との間の距離であり、
    該活物質層における活物質は、第一活物質と第二活物質からなり
    前記第一活物質の平均粒径D 50 は、4μm以上10μm以下であり、前記第二活物質の平均粒径D 50 は、0.5μm以上4μm以下であり、
    前記第一活物質の平均粒径D 50 は前記第二活物質の平均粒径D 50 の1.5倍以上15倍以下であり、
    前記第一活物質と前記第二活物質の合計を100質量%としたときに、該第二活物質は10質量%以上40質量%以下であり、
    前記第一活物質は一般式: LiCoNiMn (Dは、Al、Mg、
    Ti、Sn、Zn、W、Zr、Mo、Fe及びNaから選択される少なくとも一種、p+q+r+s=1、0<p<1、0≦q<1、0≦r<1、0≦s<1、0.8≦a<2.0、−0.2≦x−(a+p+q+r+s)≦0.2)で表される層状構造を有するリチウムコバルト含有複合金属酸化物であり、
    前記第二活物質は一般式:LiMPOで示されるオリビン型リチウムリン酸複合酸化物(MはMn、Fe、Co及びNiのうちの少なくとも一種)であり、
    該保護層はセラミックス粉末を含むことを特徴とする非水電解質二次電池用正極。
  2. 前記セラミックス粉末の平均粒径D50は前記第二活物質の平均粒径D50の1/20倍以上1倍以下である請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極。
  3. 記セラミックス粉末の平均粒径D50は0.1μm以上2μm以下である請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池用正極。
  4. 前記活物質層の表面の最大高さは3μm以下である請求項1〜のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用正極。
  5. 前記保護層は水系バインダーを含む請求項1〜のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用正極。
  6. 前記水系バインダーはポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、アクリル系樹脂又はメタクリル系樹脂である請求項に記載の非水電解質二次電池用正極。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用正極を有することを特徴とする非水電解質二次電池。
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