WO2019176932A1 - 電極および二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い絶縁信頼性と優れた高レート放電特性とを有する電極および二次電池を提供する。 【解決手段】正極2および負極3は、それぞれ二次電池に用いられる電極である。正極2および負極3は、それぞれ集電体21、31と、集電体21、31の少なくとも一方の面に設けられた活物質層22、32と、活物質層22、32の集電体21、31と反対側に接触して設けられた絶縁層23、33とを有している。活物質層22、32は、その少なくとも厚さ方向における絶縁層23.33側の部分に活物質粒子を含有する粒子22a、32aを含んでおり、絶縁層23、33の平均厚さをX[μm]とし、粒子22a、32aの平均粒径をY[μm]としたとき、X/Yが1.1~10である。

Description

電極および二次電池
 本発明は、電極および二次電池に関する。
 現在、リチウムイオン二次電池の開発が盛んに行われている。リチウムイオン二次電池は、正極、負極、セパレータおよび電解液を有しており、これらが外装体で封止されている。リチウムイオン二次電池の使用条件等によっては、負極上にリチウム金属が析出し、デンドライトが成長することがある。デンドライトが大きく成長すると、セパレータを貫通して正極と接触して、正極と負極とが短絡する。この正極と負極との接触を防止するために、これらの少なくとも一方のセパレータ側に絶縁層を設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
 一般に、正極および負極は、活物質粒子で構成される活物質層を備えている。この活物質層を、比較的大きい粒径を有する活物質粒子を用いて形成することで、体積密度を低くすることも行われている。これにより、活物質層中に十分な量の電解液を含浸させることで、活物質層と電解液との接触面積を増大させ、リチウムイオン二次電池の特性の向上を図ることができる。
 前述したような絶縁層を活物質層上に設ける場合、絶縁層は、絶縁材料を含むスラリーを活物質層上に供給した後、乾燥させることにより形成される(図6参照)。しかしながら、体積密度の低い活物質層では、スラリーが活物質層の内部にまで入り込み、活物質層の内部にまで絶縁層が形成される。この場合、活物質層の内部において活物質粒子同士が絶縁される(図6(b)参照)。また、スラリーを乾燥させるのに長時間を要するという問題もある。
 一方、活物質層の表面に存在する絶縁層の厚さが大きくなり過ぎると、リチウムイオンの移動が阻害されて高レート放電特性が低下するため、その厚さは小さい方が好ましい。しかしながら、体積密度の低い絶縁層では、その表面に形成される凹凸の程度が大きくなる。このため、絶縁層の厚さを小さくすると、図6(b)中矢印で示すように、絶縁層の一部の厚さが極端に小さくなることがある。この場合、デンドライトの成長に基づく正極と負極との短絡を防止する効果が十分に発揮されない。
特開2010-073339号公報
 本発明の目的は、高い絶縁信頼性と優れた高レート放電特性とを有する電極および二次電池を提供することにある。
 このような目的は、下記の(1)~(11)の本発明により達成される。
 (1) 二次電池に用いられる電極であって、
 集電体と、
 該集電体の少なくとも一方の面に設けられた活物質層と、
 該活物質層の前記集電体と反対側に接触して設けられた絶縁層とを有し、
 前記活物質層は、その少なくとも厚さ方向における前記絶縁層側の部分に活物質粒子を含有する粒子を含み、
 前記絶縁層の平均厚さをX[μm]とし、前記粒子の平均粒径をY[μm]としたとき、X/Yが1.1~10であることを特徴とする電極。
 (2) 前記絶縁層の平均厚さXは、5μm以下である上記(1)に記載の電極。
 (3) 前記活物質層において前記部分が占める割合は、10%以上である上記(1)または(2)に記載の電極。
 (4) 前記粒子の平均粒径Yは、0.5~1.5μmである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の電極。
 (5) 前記活物質層の前記部分と前記絶縁層との全体での体積密度は、1~3g/cmである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の電極。
 (6) 前記絶縁層は、前記粒子の平均粒径Yより小さい平均粒径を有する絶縁粒子を含有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の電極。
 (7) 前記絶縁粒子の平均粒径は、10~100nmである上記(6)に記載の電極。
 (8) 前記活物質層は、前記部分より前記集電体側に、前記粒子の平均粒径Yより大きい平均粒径を有する第2の粒子を含む第2の部分を備え、前記第2の粒子も活物質粒子を含有する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の電極。
 (9) 前記第2の粒子の平均粒径は、5~20μmである上記(8)に記載の電極。
 (10) 対向して配置された一対の電極と、
 電解質と、
 前記一対の電極および前記電解質を内包する外装体とを有し、
 前記一対の電極のうちの少なくとも一方が上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の電極で構成されていることを特徴とする二次電池。
 (11) 前記一対の電極は、セパレータを介することなく、または不織布で構成されたセパレータを介して配置されている上記(10)に記載の二次電池。
 本発明によれば、絶縁層の平均厚さと活物質層の絶縁層側の部分に含まれる活物質粒子を含有する粒子の平均粒径とを所定の関係に設定することにより、絶縁層を均一かつ適切な厚さとし、絶縁信頼性および高レート放電特性を向上することができる。
二次電池の構成を模式的に示す斜視図である。 図1中のA-A線断面図である。 正極および負極の構成を示す縦断面図である。 図3に示す正極および負極を作製する方法を説明するための縦断面図である。 正極および負極の他の構成を示す縦断面図である。 従来の正極および負極を作製する方法を説明するための縦断面図である。
 以下、本発明の電極および二次電池について、添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態では、本発明の二次電池をリチウムイオン二次電池に適用した場合について説明する。
 図1は、二次電池の構成を模式的に示す斜視図、図2は、図1中のA-A線断面図、図3は、正極および負極の構成を示す縦断面図、図4は、図3に示す正極および負極を作製する方法を説明するための縦断面図である。ただし、図2と図3とにおいて、正極の上下方向が逆転している。
 各図では、その特徴を判り易くするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。以下に例示される材料、寸法等は一例であって、本発明は、それらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
 図1および図2に示す二次電池1は、正極2、負極3、セパレータ6および電解液7を備える積層体10と、積層体10を内包(封止)するシート状の外装体8とを備えている。
 積層体10は、さらに、正極2に接合(電気的に接続)された正極タブ4と、負極3に接合(電気的に接続)された負極タブ5とを備えている。
 これらのタブ4、5は、積層体10が外装体8に内包された状態で、外装体8から相反する方向に突出(外部に露出)している。なお、タブ4、5を外装体8から突出させる位置は、図示の構成に限定されない。
 正極2は、図1および図3に示すように、平面視で略矩形状をなすアルミニウム箔で構成された正極集電体21と、正極集電体21の一方の面に設けられた正極活物質層22と、正極活物質層22の正極集電体21と反対側に接触して設けられた正極絶縁層23とを有している。二次電池1の充電時には、正極集電体21が電気を集電して、正極活物質層22に供給する。
 正極集電体21には、正極タブ4が接合されている。正極タブ4は、導電性を有していれば、特に限定されず、例えば、アルミニウム板、銅板、ニッケル板等で構成することができる。正極タブ4は、正極集電体21と一体的に形成するようにしてもよい。
 正極活物質層22は、例えば、正極活物質で構成された活物質粒子および必要に応じて導電助剤を含有する粒子22aと、結着剤とを含むスラリーを、正極集電体21に供給(塗工)した後、乾燥することにより形成することができる。
 正極活物質としては、特に限定されないが、例えば、一般式「LiM(式中、Mは金属原子であり、xおよびyは、金属原子Mと酸素原子Oとの組成比である。)」で表される金属酸リチウム化合物が挙げられる。これらの化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
 かかる金属酸リチウム化合物の具体例としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)等が挙げられる。
 前記一般式において、Mが複数種の金属原子で構成されてもよい。この場合、金属酸リチウム化合物は、例えば、一般式「LiM (式中、M、MおよびMは互いに異なる種類の金属原子であり、p、q、rおよびyは、金属原子M、MおよびMと酸素原子Oとの組成比である。)」で表される。p+q+r=xである。
かかる金属酸リチウム化合物の具体例としては、LiNi0.33Mn0.33Co0.332、LiNi0.8Co0.15Al0.05等が挙げられる。
 正極活物質には、類似の組成であるオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)を用いることもできる。
 導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ等が用いられ、結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン樹脂、カルボキシメチルセルロース、アクリル系樹脂等が用いられる。
 正極絶縁層23は、絶縁粒子(図示せず)を含むスラリーを、正極活物質層22に供給(塗工)した後、乾燥することにより形成することができる(図4参照)。
 負極3も、図1および図3に示すように、平面視で略矩形状をなす銅箔で構成された負極集電体31と、負極集電体31の一方の面に設けられた負極活物質層32と、負極活物質層32の負極集電体31と反対側に接触して設けられた負極絶縁層33とを有している。
 負極集電体31には、負極タブ5が接合されている。負極タブ5は、導電性を有していれば、特に限定されず、例えば、銅板、ニッケル板、アルミニウム板、ニッケルめっきを施したアルミニウム板等で構成することができる。負極タブ5は、負極集電体31と一体的に形成するようにしてもよい。
 負極活物質層32は、例えば、負極活物質で構成された活物質粒子および必要に応じて導電助剤を含有する粒子32aと、結着剤とを含むスラリーを、負極集電体21に供給(塗工)した後、乾燥することにより形成することができる。
 負極活物質としては、特に限定されないが、例えば、炭素粉末、黒鉛粉末のような炭素材料、チタン酸リチウムのような金属酸化物等を用いることができる。
 結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン等を用いることができ、導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ等を用いることができる。
 負極絶縁層33は、絶縁粒子(図示せず)を含むスラリーを、負極活物質層32に供給(塗工)した後、乾燥することにより形成することができる(図4参照)。
 集電体21、31の平面形状は、図示の構成では、長方形状をなしているが、例えば、正方形状、円形状、楕円形状等であってもよい。
 集電体21、31の平面視での面積(平面積)は、製造すべき二次電池1のサイズに応じて適宜設定されるため、特に限定されないが、500~2500mm程度であることが好ましく、750~2000mm程度であることがより好ましい。
 集電体21、31の平均厚さも、特に限定されないが、1~75μm程度であることが好ましく、5~50μm程度であることがより好ましい。
 本実施形態では、絶縁層23、33の平均厚さをX[μm]とし、活物質層22、32を構成する粒子22a、32aの平均粒径をY[μm]としたとき、X/Yが1.1~10(好ましくは1.5~7.5程度、より好ましくは2~5程度)となるように設定した。これにより、形成される絶縁層23、33の厚さの均一性が高まり、正極2および負極3の絶縁信頼性を向上させることができる。したがって、仮に負極3側においてデンドライトが成長しても、正極絶縁層23の存在により、デンドライトが正極活物質層22と接触することを阻止することができる。また、絶縁層23、33の厚さが適切になるため、二次電池1の高レート放電特性も向上する。
 本明細書中において、平均粒径(D50)とは、体積基準の累積粒度分布において、微粒側から累積50%の粒径を示す。この粒度分布は、レーザー回折・散乱法を用いて測定することができる。この場合、溶媒としてNMPを用い、前処理として30Wで1分間程度の超音波照射を行うことが好ましい。
 粒子22a、32aの平均粒径Yは、特に限定されないが、0.5~1.5μm程度であることが好ましく、0.75~1.25μm程度であることがより好ましい。このように小さい平均粒径を有する粒子22a、32aを用いることにより、活物質層22、32の体積密度を高めること(空孔率を小さくすること)ができる。その結果、絶縁層23、33を形成する際に用いるスラリーが活物質層22、32の内部に浸入し難くなる(図4(a)参照)。このため、絶縁層23、33の厚さを均一にすることができるとともに、活物質層22、32の内部において粒子22a、32a同士が絶縁されることも防止し得る。
 ここで、活物質層22、32を活物質粒子のみで構成する場合、平均粒径Yは活物質粒子の平均粒径であり、活物質層22、32を活物質粒子と導電助剤との合剤で構成する場合、平均粒径Yは活物質粒子と導電助剤との全体での平均粒径である。
 通常、導電助剤には活物質粒子の粒径より極めて小さい粒径を有する粒子を用いるか、あるいは導電助剤として活物質粒子の粒径と同等の粒径を有する粒子を用いる場合には、その混合量が極めて少ない。このため、粒子22a、32aの平均粒径Yの算出にあたって、導電助剤の粒径は大きく影響を及ぼさない。
 加えて、スラリーが活物質層22、32の内部に浸入し難くなるため、スラリーの乾燥に要する時間を短縮することもできる。
 活物質層22、32の平均厚さも、特に限定されないが、5~100μm程度であることが好ましく、10~75μm程度であることがより好ましい。
 ただし、粒子22a、32aの平均粒径Yを小さくすると、粒子22a、32a(特に、活物質粒子)は、電解液7との反応性が高まる。絶縁層23、33は、粒子22a、32aと電解液7との反応を抑制するようにも機能し、二次電池1のライフサイクルを延長することができる。
 絶縁層23、33は、粒子22a、32aの平均粒径Yより小さい平均粒径を有する絶縁粒子(図示せず)を含有することが好ましい。これにより、絶縁層23、33の表面に形成される凹凸を絶縁粒子で埋めることができるため、より均一かつ適切な厚さを有する絶縁層23、33を得ることができる。
 絶縁粒子の平均粒径は、特に限定されないが、10~100nm程度であることが好ましく、25~75nm程度であることがより好ましい。このように極めて小さい平均粒径を有する絶縁粒子を用いることにより、前述したような効果をより向上させることができる。
 絶縁粒子としては、例えば、アルミナ粒子、シリカ粒子、ジルコニア粒子、チタニア粒子、マグネシア粒子等が挙げられ、これらのうちの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、アルミナ粒子およびシリカ粒子から選ばれる1種または2種を用いるのが好ましい。
 活物質層22、32と絶縁層23、33との全体での体積密度は、1~3g/cm程度であることが好ましく、1.5~2.5g/cm程度であることがより好ましい。これにより、活物質層22、32に含浸される電解液7の量が極端に減少することを防止しつつ、絶縁層23、33が活物質層22、32の内部に形成されることをより確実に阻止することができる。
 体積密度は、例えば、次のようにして測定することができる。
 電極(正極2、負極3)を所定の大きさ(例えば、φ16mm)で打ち抜いた測定試料を複数枚準備し、各測定試料の質量を精密天秤にて秤量する。その測定結果の値から、予め測定した集電体21、31の質量を差し引くことにより、測定試料中の活物質層22、32と絶縁層23、33との合計の質量を算出することができる。一方、測定試料を厚さ方向に沿って切断し、切断面をSEMで観察することにより、活物質層22、32と絶縁層23、33との合計の厚さを測定する。各測定結果の平均値から下記式(1)に基づいて、体積密度を算出することができる。
 体積密度(g/cm)=活物質層と絶縁層との合計の質量(g)/[(活物質層と絶縁層との合計の厚さ(cm)×打ち抜いた電極の面積(cm)]・・・(1)
 絶縁層23、33の平均厚さXは、5μm以下であることが好ましく、1~4μm程度であることがより好ましい。このような平均厚さを有する絶縁層23、33であれば、体積当たりのエネルギー密度を高めることができるため好ましい。
 絶縁層23、33の平均厚さXと活物質層22、32を構成する粒子22a、32aの平均粒径Yとが前述したような関係を満足し、かつ絶縁層23、33の平均厚さXが前記範囲であれば、絶縁層23、33の厚さの均一性をより高めることができる。
 絶縁層23、33は、図3に示すように、活物質層22、32側の部分が若干活物質層22、32に入り込んだ状態となる。本明細書中において、絶縁層23、33の平均厚さXとは、活物質層22、32に入り込んだ部分を除いた絶縁層23、33の部分の厚さを面方向に沿って測定し、その測定結果を平均した値を意味する。絶縁層23、33の平均厚さXは、例えば、正極2および負極3を厚さ方向に沿って切断し、切断面をSEMで観察することにより複数個所において厚さを測定し、測定された値を平均することで算出することができる。
 本実施形態では、正極2および負極3の双方がそれぞれ絶縁層23および絶縁層33を有しているが、本発明では、正極2および負極3の一方のみが絶縁層を有していてもよい。かかる構成であっても、前述したような効果を十分に得ることができる。
 正極2と負極3との間には、セパレータ6が介挿されている。このセパレータ6は、絶縁性を有し、正極2と負極3との短絡を防止する機能および電解液7を保持する機能を有する。セパレータ6に電解液7が保持されることで、電解質層が形成される。
 セパレータ6は、電解液7を保持または通過させることが可能であれば、特に限定されず、多孔質膜、非多孔質膜等で構成することができる。
 多孔質膜は、細孔を有するシート状物、粒子とバインダーとを含む細孔を有する構成物、不織布等で構成することができる。非多孔質膜は、電解液7を保持可能なバインダー樹脂を含む構成物等で構成することができる。この構成物は、さらにスペーサ機能を有する粒子状物を含んでもよい。
 セパレータ6の構成材料(絶縁材料)としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ガラス繊維等が挙げられる。
 電解液7を保持可能なバインダー樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂等の高分子が挙げられる。中でも、バインダー樹脂としては、ポリフッ化ビニリデンおよびフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体から選ばれる1種または2種が特に好ましい。
 セパレータ6の平均厚さは、1~75μm程度であることが好ましく、1~50μm程度であることがより好ましい。かかる厚さのセパレータ6であれば、絶縁性を十分に確保することができる。
 本発明によれば、正極2および負極3の少なくとも一方が絶縁層を有することで、正極2と負極3との間における高い絶縁信頼性を確保することができる。したがって、二次電池1では、正極2および負極3を、セパレータ6を省略して(セパレータ6を介することなく)配置するようにしてもよく、絶縁効果が若干低い不織布で構成されたセパレータ6を介して配置するようにしてもよい。
 本実施形態では、セパレータ6に電解液7が保持されている。電解液7は、電解質を溶媒に溶解してなる液体である。二次電池1の充放電時には、この電解液7中をリチウムイオンが伝導する。
 溶媒には、水分を実質的に含まない(例えば、100ppm未満)非水系溶媒が好適に用いられる。非水系溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、1,2-ジメトキシエタン、1,3-ジオキソラン、γ-ブチロラクトン、スルホラン、酢酸メチル、蟻酸メチル、トルエン、ヘキサン等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
 電解質としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム、過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミドのようなリチウム塩等を好適に使用することができる。
 電解液7中の電解質の濃度は、特に限定されないが、0.01~1M程度であることが好ましく、0.05~0.75M程度であることがより好ましく、0.1~0.5M程度であることがさらに好ましい。
 電解液7は、ゲル化剤の添加によりゲル状をなしていてもよい。ゲル化剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン(PVDF-HFP)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリメチル(メタ)アクリレート(PMA、PMMA)等が挙げられる。これらの化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
 以上のような積層体10が外装体8に内包されている。外装体8は、図1および図2に示すように、2枚の可撓性を有するシート材80を重ね合わせ、その外周部を融着(例えば、熱融着、超音波融着、高周波融着)して形成されたシール部Sでシールしてなる。
 本実施形態のシート材80は、図2に示すように、基材層81と、基材層81の一方の面に設けられた樹脂層82と、基材層81の他方の面(樹脂層82と反対側の面)に設けられた保護層83とを備える積層シートで構成されている。換言すれば、樹脂層82は、基材層81に対して積層体10側に設けられ、保護層83は、基材層81に対して積層体10と反対側に設けられている。
 基材層81は、シート材80に強度を付与する機能および電解液7やガスの透過を阻止する機能を有する。基材層81の構成材料としては、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金、ステンレス鋼等が挙げられる。
 基材層81の平均厚さは、特に限定されないが、9~100μm程度であることが好ましく、20~80μm程度であることがより好ましい。
 樹脂層82は、外装体8(シート材80)の最内層を構成し、融着されることにより外装体8をシールする機能を有する。樹脂層82の構成材料(融着可能な材料)としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、ポリメチルペンテン等が挙げられる。これらの材料(樹脂)は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
 樹脂層82は、前記材料で形成された無延伸のフィルム(特に、無延伸のポリプロピレンフィルム)で構成されていることが好ましい。これにより、樹脂層82が電解液7により溶解または膨潤することを好適に防止することができる。
 樹脂層82の平均厚さは、特に限定されないが、3~200μm程度であることが好ましく、20~100μm程度であることがより好ましい。
 保護層83は、外装体8(シート材80)の最外層を構成し、基材層81を保護(基材層81の腐食等を防止)する機能および二次電池1の機械的構造特性を確保する機能を有する。保護層83の構成材料には、比較的硬質な樹脂材料が用いられる。かかる硬質な樹脂材料としては、例えば、ポリアミド(ナイロン)、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。これらの材料(樹脂)は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
 保護層83の平均厚さは、特に限定されないが、5~50μm程度であることが好ましく、10~30μm程度であることがより好ましい。
 正極2および負極3は、図5に示す構成とすることもできる。図5は、正極および負極の他の構成を示す縦断面図である。
 図5に示す構成では、活物質層22、32は、絶縁層23、33側に第1の部分221、321と、集電体21、31側に第2の部分222、322とを備えている。
 第1の部分221、321を構成する粒子22a、32aは、前述したような平均粒径Yを有している。第2の部分222、322を構成する第2の粒子22b、32bは、平均粒径Yより大きい平均粒径を有している。このような第2の粒子22b、32bも、粒子22a、32aと同様に活物質粒子を含有する。
 このような構成により、第2の部分222、322への電解液7の含浸量を増大させ、二次電池1の特性の向上を図ることができる。
 一方、第1の部分221、321の存在により、絶縁層22、32が第2の部分222、322の内部に形成されることを防止することができる。このため、正極2および負極3の機能が低下することを阻止することができる。
 第2の粒子22bに含まれる活物質粒子も、前述したような正極活物質で構成することができ、この正極活物質は、粒子22aに含まれる活物質粒子を構成する正極活物質と同一であっても異なっていてもよい。第2の粒子32bに含まれる活物質粒子も、前述したような負極活物質で構成することができ、この負極活物質は、粒子32aに含まれる活物質粒子を構成する負極活物質と同一であっても異なっていてもよい。
 第2の部分222、322を構成する第2の粒子22b、32bの平均粒径は、特に限定されないが、5~20μm程度であることが好ましく、7.5~15μm程度であることがより好ましい。このような平均粒径を有する第2の粒子22b、32bを用いて第2の部分222、322を構成することにより、第2の部分222、322(正極2、負極3)への電解液7の含浸量をより増大させることができる。
 かかる構成において、活物質層22、32において第1の部分221、321が占める割合は、10%以上であることが好ましく、10~50%程度であることがより好ましく、10~30%程度であることがさらに好ましい。これにより、第1の部分221、321と第2の部分222、322とが、それらの機能を十分に発揮することができる。
 本構成例では、活物質層22、32の第1の部分221、321と絶縁層23、33との全体での体積密度が前述したような範囲に設定される。
 以上、本発明の電極および二次電池について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。本発明の電極および二次電池は、他の任意の構成を有していてもよいし、同様の機能を発揮する任意の構成と置換されていてもよい。
 本発明の二次電池は、リチウムイオン二次電池の他、例えば、銀イオン二次電池等の二次電池に適用することもできる。
 前記実施形態では、活物質層22、23および絶縁層23、33は、集電体21、31の一方の面のみに設けられているが、集電体21、31の双方の面に設けるようにしてもよい。
 前記実施形態では、積層体10は、シート状の外装体8に内包されているが、巻回した後、筒状(容器状)の外装体8に内包するようにしてもよい。積層体は、正極/セパレータ/負極/セパレータの単位を複数含んでいてもよい。
 以下、具体的な実施例に基づいて、本発明をさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されない。
 1.リチウムイオン二次電池の製造
 [実施例1]
 (正極の作製)
 正極活物質粒子としてオリビン型リン酸鉄リチウム95質量部と、導電助剤としてカーボンブラック5質量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5質量部とを、N-メチルピロリドンに混合してスラリーを調製した。なお、オリビン型リン酸鉄リチウムとカーボンブラックとの全体での平均粒径Yが1μmであった。
 このスラリーを正極集電体としてのアルミニウム箔(平均厚さ:15μm)の片面に塗布して、塗膜を形成した。その後、塗膜を予備乾燥した後、120℃で真空乾燥した。これにより、アルミニウム箔上に正極活物質層(平均厚さ:50μm)を形成した。
 スラリーの塗工に先立って、アルミニウム箔には、正極タブとしてアルミニウム板を接合しておいた。
 別途、絶縁粒子としてアルミナ粒子(平均粒径:20nm)を、N-メチルピロリドンに混合してスラリーを調製した。
 このスラリーを正極活物質層に塗布して、塗膜を形成した。その後、塗膜を予備乾燥した後、120℃で真空乾燥した。これにより、正極活物質層上に正極絶縁層(平均厚さX:3.5μm)を形成した。したがって、X/Yは、3.5である。
 (負極の作製)
 負極活物質粒子として黒鉛粒子(平均粒径Y:20μm)98質量部と、結着剤としてスチレンブタジエンゴム5質量部と、増粘剤としてカルボシキメチルセルロースナトリウム1質量部とを、水に混合してスラリーを調製した。
 このスラリーを負極集電体としての銅箔(平均厚さ:15μm)の片面に塗布して、塗膜を形成した。その後、塗膜を100℃で真空乾燥した。これにより、銅箔上に負極活物質層(平均厚さ:40μm)を形成した。
 スラリーの塗工に先立って、銅箔には、負極タブとしてニッケルめっきを施したアルミニウム板を接合しておいた。
 (電解液の作製)
 溶媒としてエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混合溶媒(EC:DEC=容積比で3:7)を容器に計量した。この混合溶媒に六フッ化リン酸リチウムを濃度が1mol/Lとなるように溶解して、電解液を調製した。
 (リチウムイオン二次電池の組み立て)
 正極と負極とをセパレータとしてのポリエチレン不織布(平均厚さ:35μm)を介して積層して積層体を得た。この積層体と電解液とをアルミラミネートフィルムで封止して、図1に示すようなリチウムイオン二次電池を製造した。
 以上のようにして、20個のリチウムイオン二次電池を製造した。
 [実施例2~5]
 正極活物質層を構成する粒子の平均粒径Yおよび/または正極絶縁層の平均厚さXを変更し、X/Yが表1に示す値となるように設定したこと以外は、前記実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造した。
 [実施例6]
 負極活物質粒子をチタン酸リチウム粒子(平均粒径Y:1μm)に変更し、正極絶縁層と同様にして、負極活物質層上に負極絶縁層(平均厚さX:3.5μm)を形成したこと以外は、前記実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造した。したがって、負極において、X/Yは、3.5である。
 [実施例7]
 ポリエチレン不織布を省略したこと以外は、前記実施例6と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造した。
 [比較例1~3]
 正極活物質層を構成する粒子の平均粒径Yおよび/または正極絶縁層の平均厚さXを変更し、X/Yが表1に示す値となるように設定したこと以外は、前記実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を製造した。
 また、各実施例および各比較例において、正極活物質層と正極絶縁層との合計の体積密度を、前述したようにして測定した。その結果、各実施例における体積密度は、いずれも1~3g/cmの範囲であったが、各比較例における体積密度は、前記範囲を逸脱した。
 2.評価
 2-1.絶縁性評価
 各実施例および各比較例で製造した10個のリチウムイオン二次電池について、次のようにして絶縁性評価を行った。
 リチウムイオン二次電池に対して、25℃において0.1Cの定電流定電圧充電を、上限電圧4.2Vとして電流値が0.05Cに収束するまで行った。その後、0.1Cの定電流放電を2.5Vまで行った。
 次いで、充放電電流を0.5Cとして、上記と同様の方法で、リチウムイオン二次電池に対して充放電サイクルを3回繰り返し行い、リチウムイオン二次電池の状態を安定させた。
 その後、充放電電流を1Cとして、上記と同様の方法で、リチウムイオン二次電池に対して充放電サイクルを100回繰り返し行った後、4.2Vに達するまで充電した。
 充電状態のリチウムイオン二次電池を0℃で7日間保存した後、電圧値の低下の程度を確認した。
 [評価基準]
 A:電圧値の低下が認められない。
 B:300mV未満の電圧値の低下が認められる。
 C:300mV以上、500mV未満の電圧値の低下が認められる。
 D:500mV以上の電圧値の低下が認められる。
 2-2.高レート放電特性評価
 各実施例および各比較例で製造した10個のリチウムイオン二次電池について、次のようにして高レート放電特性評価を行った。
 リチウムイオン二次電池に対して、25℃、0.2Cでの定電流放電を行った場合と、25℃、5Cでの定電流放電を行った場合とにおける放電容量を測定し、0.2Cでの放電容量に対する5Cでの放電容量の比率を求めた。
 [評価基準]
 A:比率が85%以上である。
 B:比率が75~84%である。
 C:比率が45~74%である。
 D:比率が45%未満である。
 以上の結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示すように、各実施例で製造されたリチウムイオン二次電池は、デンドライトの成長に伴う内部短絡が生じ難く、絶縁性および高レート放電特性の双方が評価「A」であるか、または一方が評価「A」かつ他方が評価「C」以上であった。その効果は、X/Yを設定することにより、改善することも明らかとなった。
 これに対して、各比較例で製造されたリチウムイオン二次電池は、デンドライトの成長に伴う内部短絡が生じ易く、絶縁性および高レート放電特性の双方が評価「A」となることはなく、一方が評価「A」であっても他方が評価「D」であった。
 1     二次電池
 10    積層体
 2     正極
 21    正極集電体
 22    正極活物質層
 22a、32a 粒子
 221   第1の部分
 222   第2の部分
 23    正極絶縁層
 3     負極
 31    負極集電体
 32    負極活物質層
 22b、32b 第2の粒子
 321   第1の部分
 322   第2の部分
 33    負極絶縁層
 4     正極タブ
 5     負極タブ
 6     セパレータ
 7     電解液
 8     外装体
 80    シート材
 81    基材層
 82    樹脂層
 83    保護層
 S     シール部

 

Claims (11)

  1.  二次電池に用いられる電極であって、
     集電体と、
     該集電体の少なくとも一方の面に設けられた活物質層と、
     該活物質層の前記集電体と反対側に接触して設けられた絶縁層とを有し、
     前記活物質層は、その少なくとも厚さ方向における前記絶縁層側の部分に活物質粒子を含有する粒子を含み、
     前記絶縁層の平均厚さをX[μm]とし、前記粒子の平均粒径をY[μm]としたとき、X/Yが1.1~10であることを特徴とする電極。
  2.  前記絶縁層の平均厚さXは、5μm以下である請求項1に記載の電極。
  3.  前記活物質層において前記部分が占める割合は、10%以上である請求項1または2に記載の電極。
  4.  前記粒子の平均粒径Yは、0.5~1.5μmである請求項1ないし3のいずれかに記載の電極。
  5.  前記活物質層の前記部分と前記絶縁層との全体での体積密度は、1~3g/cmである請求項1ないし4のいずれかに記載の電極。
  6.  前記絶縁層は、前記粒子の平均粒径Yより小さい平均粒径を有する絶縁粒子を含有する請求項1ないし5のいずれかに記載の電極。
  7.  前記絶縁粒子の平均粒径は、10~100nmである請求項6に記載の電極。
  8.  前記活物質層は、前記部分より前記集電体側に、前記粒子の平均粒径Yより大きい平均粒径を有する第2の粒子を含む第2の部分を備え、前記第2の粒子も活物質粒子を含有する請求項1ないし7のいずれかに記載の電極。
  9.  前記第2の粒子の平均粒径は、5~20μmである請求項8に記載の電極。
  10.  対向して配置された一対の電極と、
     電解質と、
     前記一対の電極および前記電解質を内包する外装体とを有し、
     前記一対の電極のうちの少なくとも一方が請求項1ないし9のいずれかに記載の電極で構成されていることを特徴とする二次電池。
  11.  前記一対の電極は、セパレータを介することなく、または不織布で構成されたセパレータを介して配置されている請求項10に記載の二次電池。

     
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