JP6358960B2 - 勾配ポリマー構造及び方法 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2012年2月9日に出願された、米国仮特許出願第61/596,959号の利益を主張するものであり、これは、全体が本明細書に記載されているかのように参照することにより組み込まれる。
(発明の分野)
本開示は、概して、勾配ポリマー構造及び関連する方法に関する。
光学エミッタ、光学検出器、光学増幅器などの光学デバイスは、光学面を介して光を放出又は受光し得る。種々のかかるデバイスのため、この光学面は、電子的構成要素又は、環境条件に敏感であり得る他の構成要素であってもよく、又はこれらを含み得る。発光ダイオード(LED)、レーザダイオード、及び光センサを概して含む、オプトエレクトロニクスなどの特定の光学デバイスは、保護されない場合、電気的短絡又は環境条件からの他の障害に影響されやすい可能性のある固体電子的構成要素を含み得る。直ちには影響され得ない光学デバイスでさえ、保護されない場合、経時的に機能低下する可能性がある。更に、かかる光学デバイスは、空気又は他の周囲の気体と比較して比較的高い屈折率を有し得る、光を放出する又は検出する、光学面を含み得る。
環境的要因からの保護のためのカプセル材、及び光学デバイスの比較的高い屈折率の光学面から空気への転移を促進させるように屈折率勾配のうちの少なくとも1つとして、機能し得る、ポリマー構造であり得るか、又はそれを含み得る、光学物品が開発された。種々の実施例において、光学物品は、シリコーン含有組成物である。いくつかの実施形態において、シリコン含有組成物は、シリコーン含有ホットメルト組成物である。本明細書に記載の種々の実施例及び実施形態の「ホットメルト」組成物は、反応性であってもよく又は非反応性であってもよい。反応性ホットメルト材料は、硬化後室温で強度が高く、かつ流動し難い(すなわち、高粘度)、化学的に硬化性の熱硬化性製品である。ホットメルト組成物の粘度は、比較的低い温度(例えば、室温以下)での高度の粘性から、温度が室温などの作業温度より十分に高い、目標温度に向かって上昇するにつれて、比較的低い粘性を有するまで、温度の変化に伴って著しく変化する傾向がある。種々の実施例において、目標温度は、200℃である。反応性又は非反応性ホットメルト組成物は、該組成物が、室温前後でよりも、高温(例えば、約50〜200℃の温度)で有意に粘性が低いため、概して、高温(例えば、室温より高い温度、例として50℃を超える)で基板に適用される。場合によっては、ホットメルト組成物は、流動性質量として高温で基板上に適用され、次いで、冷却のみにより素早く「再凝固させる」ことを可能にする。他の用途の方法は、室温での、例えば、基板又は上板上のホットメルト材料のシートの適用、続いて加熱を含む。
種々の実施例において、ポリマー構造は、例えば、室温で固体である組成物であるか、又は組成物を含み、層にされたポリマー構造であり得る。種々の他の実施例において、ポリマー構造は、約1.4を超える屈折率を有する組成物を含む。なお他の実施例において、ポリマー構造は、オルガノシロキサンブロックコポリマーを含む。ポリマー構造が、オルガノシロキサンブロックコポリマーを含むとき、ブロックコポリマーは、いくつかの実施例において、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施例において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、直鎖状ブロック当たり平均で10〜400個のジシロキシ単位[R SiO2/2]を各々が有する直鎖状ブロックの中に配置される、40〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位を含み得る。他の実施例において、オルガノシロキサンブロックコポリマーはまた、各々が少なくとも500g/モルの重量平均分子量を有する、非直鎖状ブロックに配置される、10〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位を含み得る。なお他の実施例において、オルガノシロキサンブロックコポリマーはまた、0.5〜25モルパーセントのシラノール基[≡SiOH]を含み得る。これらの式中、Rは、独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、Rは、独立して、C〜C20ヒドロカルビルである。加えて、種々の実施例において、非直鎖状ブロックの少なくとも30%は、別の非直鎖状ブロックと架橋され得る。他の種々の実施例において、非直鎖状ブロックは、ナノドメインに凝集されてもよい。なお他の実施例において、オルガノシロキサンブロックコポリマーの各直鎖状ブロックは、少なくとも1つの非直鎖状ブロックに連結され得る。層にされたポリマー構造は、当該技術分野で既知である種々の層にされたポリマー構造と比べて、改善された厚さ制御を有し得る。
第1及び第2の領域を有する、定型化された光学物品の側面からの図である。 濃度勾配を有する定型化された光学物品の側面からの図である。 第1及び第2の層を有する定型化された光学物品の側面からの図である。 第1及び第2の層を有する定型化された光学物品の側面からの図である。 3つの層を有する定型化された光学物品の側面からの図である。 濃度勾配を有する定型化された光学物品の側面からの図である。 光学アセンブリの概要例である。 光学アセンブリの概要例である。 LED上に積層されるナフチル−T−PhMe(実施例7)及び34重量%のPh−T−PDMS(実施例11)の写真である。 LED上に積層されるナフチル−T−PhMe(実施例7)及び34重量%のPh−T−PDMS(実施例11)の写真である。 層にされた組成物の写真である。 層にされた組成物の写真である。 光学物品を作製するためのフローチャートである。
図1は、ポリマー構造など、光学アセンブリ(以下)においてカプセル材などとして利用され得る、定型化された光学物品100の、側面からの図である。図示されるように、光学物品100は、平坦なシート(深さは図示せず)であるが、種々の光学物品100は、レンズなどの他の形状及びフォーマットとして、又はそれらに形成され得る。一実施例において、光学物品100は、本明細書に開示されるように、シリコーン含有組成物102を含有する、又はシリコーン含有組成物102で構成される。光学物品100は、シリコーン含有組成物102において第1の領域104及び第2の領域106を含む。第1の領域104は、第1の屈折率を有し、第2の領域106は、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する。それら2つの間で、第1の領域104及び第2の領域106は、第1の領域104から第2の領域106まで延在する、屈折率勾配などの勾配を定義する。光学物品100は、第1及び第2の屈折率が、それらが利用される状況の必要性又は要件を考慮して、選択され得る。
領域104、106が、例証の目的で、明確に認識可能な二次元の高さ108及び幅110を有するとして描写されるが、領域104、106、並びに本明細書に開示される他の領域は、概して、光学物品100に対して小さく又は大きくなり得る。具体的には、領域104、106の幅110が、光学物品の幅と同一の広がりを持つ又は実質的に同一の広がりを持つ一方、領域104、106の高さ108は、比較的小さくなり得る。勾配の粒度が小さい種々の実施例において、同じ又は実質的に同じ屈折率を組み込む領域104、106は、高さにおいて1つの分子のみ又は少しの分子であり得る。領域104、106の高さ108、及び本明細書に開示される他の実施例における全ての領域が、減少するにつれて、より多くの領域は、組成物102に含まれて、より高い粒度の勾配を定義することができ、各領域は、異なる屈折率を有する区域を定めることが理解されるであろう。連続する屈折率勾配を伴う組成物102において、領域は、高さ108において実質上微小であり得る。
種々の例証的な実施例において、組成物102の領域104、106は、1.4を超える屈折率を有し、ASTM D542を使用して判定される際、1.44、1.5、1.54、又は代替的に1.55を超える屈折率を有してもよい。いくつかの実施例において、組成物は、2.5を超える屈折率を有する。他の実施形態において、組成物102の1つ以上の領域104、106は、約1.4〜約2.5、例えば、約1.5〜約2.5、約1.7〜約2.4、約1.4〜約1.7、又は約1.9〜約2.3の屈折率を有する。
例証的な光学物品100は、本明細書に開示される潜在的な機構を通して、異なる領域104、106に異なる屈折率を有する。得られる屈折率勾配は、種々の実施例において、緩やかであってもよく、又は急激な変化を含んでもよい。得られる屈折率は、各領域104、106における異なる組成物(例えば、1つの領域において[MeSiO2/2]直鎖状部分及び[PhSiO3/2]樹脂部分を含有する、オルガノシロキサンブロックコポリマー組成物、並びに異なる領域において[PhMeSiO2/2]直鎖状部分及び[PhSiO3/2]樹脂部分を含有する、異なるオルガノシロキサンブロックコポリマー組成物)の使用からもたらされてもよく;各領域104、106で同じ組成物の異なる濃度からもたらされてもよく;各領域内又は1つの領域から次へ行く際の、組成物のある成分の濃度又は分子量における勾配(例えば、式[R SiO2/2]のジシロキシ単位及び/又は式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位のモルパーセントの勾配)からもたらされてもよく;1つの領域における組成物の合成からの添加剤又は副生成物(例えば、本明細書に記載される樹脂−lオルガノシロキサンブロックコポリマー内に組み込まれる直鎖状の成分の合成からもたらされるPhMe環状の副生成物)の有/無、並びに異なる領域における、組成物の合成からの異なる添加剤又は副生成物の有/無(例えば、第1の領域が、本明細書に記載される安定剤などの安定剤を含んでもよく、第2の領域が、第1の領域に含有されるものに対して異なる安定剤を含んでもよく、又は安定剤を完全に欠いてもよい)からもたらされてもよく;各々の領域が、各領域の組成物に存在するある特徴のサイズ又は種類における差異(例えば、第1の領域が、所与のサイズ又はサイズ配分の層状の特徴を含んでもよく、第2の領域が、所与のサイズ又はサイズ配分の球状の特徴を含んでもよい)からもたらされてもよく;又は、第2の領域の組成物に対するある領域の組成物間の上述の差異の任意の組み合わせからもたらされてもよい。各領域104、106における異なる組成物のユーザは、互いに対して固定される異なる材料の層からであってもよい。いくつかの実施形態において、本明細書で使用されるとき、用語「領域」又は「領域(複数)」は、樹脂−直鎖状ブロックコポリマーの非直鎖状ブロックの凝集によって形成される「ナノドメイン」を広く指し得る。ナノドメインの形態は、成形において規則的又は不規則的であり得る。例えば、ナノドメインの形態は、上に提唱されるように、球状に成形、円筒状に成形、管状に成形、及び場合によっては層状に成形され得る。
種々の実施例において、光学物品100は、約0.5マイクロメートル〜5(5)ミリメートル(例えば、50〜約100マイクロメートル、約50〜約75マイクロメートル、約60〜約90マイクロメートル、約75〜約100マイクロメートル、約0.3〜約1.5mm、約0.5〜約1.3mm、約1〜約1.5mm、又は約0.75〜約1.5mm)の厚さである。
図2は、シリコーン含有組成物202を含む定型化された光学物品200の側面からの図である。組成物202は、第1の屈折率を有する第1の領域204、及び第1の屈折率から異なる第2の屈折率を有する第2の領域206を有する。第1の領域204は、第2の領域206の第2の組成物とは異なる濃度の組成物202を含む、第1の組成物を有する。図示されるように、第1及び第2の領域204、206における組成物202の濃度は、点線208によって表され、第2の領域206が、第1の領域よりも組成物202のより高い濃度を有することを示す。かかる実施例において、第2の領域206は、第1の領域204よりも高い屈折率を有するであろう。
組成物202の濃度は、領域204、206の所与の体積の材料の合計量としての組成物202の百分率に基づき得る。種々の実施例において、本明細書に開示されるように、濃度は、ジシロキシ単位、トリシロキシ単位、及びシラノール基のうちの少なくとも1つの存在に基づく。一実施例において、組成物は、ジシロキシ単位及びトリシロキシ単位の勾配を含む。別の実施例において、組成物は、ジシロキシ単位、トリシロキシ単位、及びシラノール基の勾配を含む。なお別の実施例において、組成物は、トリシロキシ単位及びシラノール基の勾配を含む。更なる実施例において、組成物は、ジシロキシ単位及びシラノール基の勾配を含む。これらの実施例において、ジルシロキシ及び/又はトリシロキシ単位上の置換基の勾配もまた、企図される。例えば、これらは、例えば、オルガノシロキサンブロックコポリマー組成物の直鎖状部分の異なる区間に沿ってメチル基対フェニル基のより高い濃度が存在するように、ジルシロキシ単位上のメチル及びフェニル置換基の勾配であり得る。加えて、屈折率が様々であるシリコーン組成物を使用して、組成物勾配を調製することができる。例えば、屈折率1.43の樹脂−直鎖状のフェニル−T−PDMSは、勾配を形成するように、屈折率1.56の樹脂−直鎖状のフェニル−T−PhMeと組み合わされ(例えば、層にされ)得る。勾配を形成するように組み合わされ得る他の組成物としては、樹脂直鎖状のフェニル−T−PhME(例えば、45重量%のPh−T−120dp PhMe)又はフェニル−T−PDMS(例えば、34重量%のPh−T−PDMS)のうちのいずれかを有する、樹脂直鎖状のナフチル−T−PhMeが挙げられるが、これらに限定されない。かかる実施例は、LEDなどの高屈折率光学デバイスから空気面への比較的スムースな転移を提供し得る。勾配を形成するように組み合わされ得るなお他の組成物としては、参照することにより全体が記載されているかのように本明細書に組み込まれる、2012年3月9日に出願された、米国仮特許出願第61/608,732号に開示されるものなどのフッ素を含有する樹脂直鎖状の組成物(例えば、45重量%のメチル−T樹脂及び55重量%の99dpトリフルオロプロピルシロキサン)が挙げられる。
図3は、シリコーン含有組成物302を含む定型化された光学物品300の側面からの図である。組成物302は、第1の屈折率を有する第1の領域304を有し、第1の屈折率から異なる第2の屈折率を有する第2の領域306を有する。図示されるように、第1の領域304は、材料の第1の層308の構成要素であり、第2の領域306は、材料の第2の層310の構成要素である。第1及び第2の層308、310は、互いに接触しているが、本明細書に開示されるような代替的な実施例において、層308、310は、代替的な材料又は組成物などにより、互いに分離されてもよい。種々の実施例において、第1の領域304は、第1の層308と同一の広がりを持ち、第2の領域306は、第2の領域310と同一の広がりを持つ。図示されるように、第1及び第2の層308、310は、それぞれ、互いに対して平行である、第1及び第2の主要表面312、314を定める。
図示されるように、層308、310の両方は、シリコーン含有組成物であるが、組成物302により接合して表される、各々が異なる化学(例えば、硬化化学)である。両方の層が組成物302である実施例において、組成物302の種々の特性は、本明細書に開示されるようにシリコーン含有組成物302でありながら、異なる屈折率を提供するように、2つの層308と310との間で異なってもよい。
層308、310は、当該技術分野で既知である多様な方法論に従って、互いに対して固定され得る。図示されるように、層308、310は、層308と310との間に分割線312を有する。かかる実施例において、層308、310は、層308と310との間に少しの混合又は混合なしを提供する手段で互いに対して固定され得る。かかる配置は、光学物品300を通過する光の内面屈折を促進するように利用されてもよいなど、全体として、光学物品300の屈折率において比較的鋭い変化を提供し得る。
図4は、シリコーン含有組成物402を含む定型化された光学物品400の側面からの図である。組成物402は、第1の屈折率を有する第1の領域404、及び第1の屈折率から異なる第2の屈折率を有する第2の領域406を有する。図示されるように、第1の領域404は、第1の層408の材料の構成要素であり、第2の領域406は、第2の層410の材料の構成要素である。
光学物品300と対比して、光学物品400の層408、410は、第1及び第2の層408、410の組み合わせである、第3の領域/層412において組み合わせる。かかる第3の領域412は、熱又は溶媒を適用すること(例えば、メシチレン及びキシレンなどトルエンよりも更に高い沸点を有する溶媒)、又は個別の層408、410の各々の部分を別様に混合すること、によって形成され得る。第3の領域412内で、個別の層408、410を作製する材料は、互いに対して可変濃度であり得、第3の領域412内の勾配をもたらす。第3の領域412内のかかる勾配は、第1及び第2の層408、410の組成物が、いかに混合されたかに応じて規則的であってもよく、又は不規則的であってもよい。第3の領域412内の屈折率又は屈折率(複数)は、同じであってもよく、又は第1及び第2の層404、406の屈折率の間のどこかであってもよい。
図5は、シリコーン含有組成物502を含む定型化された光学物品500の側面からの図である。組成物502は、第1の屈折率を有する第1の領域504、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2の領域506、及び第1及び第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する第3の領域508を有する。図示されるように、第1の領域504は、材料の第1の層510の構成要素であり、第2の領域506は、材料の第2の層512の構成要素であり、第3の領域は、材料の第3の層514の構成要素である。
層510、512、514は、本明細書に開示される方法論に従って、互いに対して固定され得、領域504、506、508は、本明細書の開示に従って、それらのそれぞれの層510、512、514に関連し得る。種々の実施例において、第1、第2、及び第3の領域504、506、508は、第1の屈折率が、第3の屈折率未満である第2の屈折率未満である、累進的に展開されている勾配を形成する。代替的な実施例において、勾配は、第2の屈折率を、第1及び第3の屈折率のいずれよりも大きくすることなどにより、組成物502内でシフトすることができる。図示されるように、層510、512、514に対する層の挟持化は、多層の追加の層を伴う光学物品500にわたって利用され得る。
図6は、シリコーン含有組成物602を含む定型化された光学物品600の側面からの図である。組成物602は、第1の屈折率を有する第1の領域604、及び第1の屈折率から異なる第2の屈折率を有する第2の領域606を有する。組成物600は更に、第1及び第2の領域604と606との間に勾配領域608を含む。勾配領域は、連続する勾配を含み得る。連続する勾配は、第1及び第2の領域604、606を通って延在することなどにより、印されるように勾配領域608を越えて延在し得る。種々の実施例において、勾配領域608は、光学物品600の第1の主要表面610から光学物品600の第2の主要表面612まで延在する。かかる実施例において、第1及び第2の領域604、606は、組成物602を通って延在する連続する勾配の部分を含んでもよい。
いくつかの特定の実施例において、組成物102の領域104、106(簡潔に表現するために、組成物102及び関連する領域104、106が本明細書において言及され、かかる言及は、本明細書に開示されるいくつかの又は全ての組成物及び領域を含むと理解されるべきである)は、1つの領域においてPh−T−PhMeを、及び他の領域においてPh−T−PhMeを含む。いくつかの実施例において、2つの領域は、互いに直接接触している。いくつかの実施例において、Ph−T−PhMeを含む領域のうちの1つは、高屈折率Ph−T−PhMe領域である。本明細書で使用されるように、用語「高屈折率」は、約約1.5〜約1.58、例えば、約1.55〜約1.58又は約1.56〜約1.58の屈折率を指す。他の実施例において、Ph−T−PhMe層のうちの1つは、硬化される。いくつかの実施例において、Ph−T−PhMe領域のうちの1つは、約50〜約100マイクロメートル(例えば、約50〜約75マイクロメートル、約60〜約90マイクロメートル、又は約75〜約100マイクロメートル)の厚さを有する。他の実施例において、Ph−T−PhMe領域のうちの1つは、約0.3〜約1.5mm(例えば、約0.5〜約1.3mm、約1〜約1.5mm、又は約0.75〜約1.5mm)の厚さを有する。なお他の実施例において、Ph−T−PhMeの1つは、蛍光体を含む。
いくつかの実施例において、組成物102の領域104、106は、1つの領域においてPh−T−PhMeを、及び別の領域においてPh−T−PDMSを含む。いくつかの実施例において、2つの領域は、互いに直接接触している。いくつかの実施例において、Ph−T−PhMe領域は、高屈折率Ph−T−PhMe領域である。いくつかの実施例において、Ph−T−PhMe領域は、約50〜約100マイクロメートル(例えば、約50〜約75マイクロメートル、約60〜約90マイクロメートル、又は約75〜約100マイクロメートル)の厚さを有する。他の実施例において、Ph−T−PDMS領域は、約0.3〜約1.5mm(例えば、約0.5〜約1.3mm、約1〜約1.5mm、又は約0.75〜約1.5mm)の厚さを有する。更に他の実施例において、Ph−T−PhMe領域は、蛍光体を含む。
いくつかの実施例において、組成物102の領域104、106は、1つの領域においてPh−T−PhMeを、及び別の領域においてNp−T−PhMeを含む。いくつかの実施例において、2つの領域は、互いに直接接触している。いくつかの実施例において、Ph−T−PhMe領域は、高屈折率Ph−T−PhMe領域である。いくつかの実施例において、Np−T−PhMe領域は、超高屈折率Np−T−PhMe領域である。本明細書で使用されるように、用語「超高屈折率」は、例えば、1.65を超える、1.75を超える、約1.6〜約2.5、約1.75〜約2、又は約1.65〜約2の1.58を超える屈折率を指す。他の実施例において、Ph−T−PhMe領域は、約0.3〜約1.5mm(例えば、約0.5〜約1.3mm、約1〜約1.5mm、又は約0.75〜約1.5mm)の厚さを有する。他の実施例において、Np−T−PhMe領域は、約50〜約100マイクロメートル(例えば、約50〜約75マイクロメートル、約60〜約90マイクロメートル、又は約75〜約100マイクロメートル)の厚さを有する。更に他の実施例において、Np−T−PhMe層は、蛍光体を含む。
光学アセンブリ
本明細書に開示される光学アセンブリは、種々のアーキテクチャを有し得る。例えば、光学アセンブリは、カプセル材として機能する層にされたポリマー構造などの光学デバイス及び光学物品のみを含んでもよい。代替的に、光学アセンブリそれ自体は、上に記載されるように、屈折率勾配を有する組成物を含む光学物品であることが理解され得る。
光学アセンブリは、光起電力パネル及び他の光学エネルギーを生成するデバイスでは、光結合素子、光学ネットワーク及びデータ伝送、器具パネル、及びスイッチ、車内灯、信号の回転及び停止、家庭用電気器具、VCR/DVD/ステレオ/オーディオ/ビデオデバイス、遊具/ゲーム器具類、防犯設備、スイッチ、建築照明、標識(チャネルレター)、マシンビジョン、小売り表示、非常灯、ネオン及びバルブ交換、懐中電灯、アクセント照明フルカラービデオ、単色メッセージボード、交通機関では、レール、及び航空用途、携帯電話では、携帯情報端末(PDA)、デジタルカメラ、ノート型パソコン、医療器具類では、バーコード読み取り機、カラー&硬貨センサ、エンコーダ、光学スイッチ、光ファイバー通信、及びこれらの組み合わせなどの種々の既知の用途があり得る。
光学デバイスは、可干渉光源、当該技術分野で既知である種々のレーザなどの可干渉光源、並びに、半導体LED、有機LED、ポリマーLED、量子ドットLED、赤外線LED、可視光LED(カラー付き及び白色光を含む)、紫外線LED、及びこれらの組み合わせを含む発光ダイオード(LED)及び様々な種類の光放出ダイオードなどの可干渉光源を含み得る。
図7は、固体照明などの光学アセンブリ700の概要例である。光学アセンブリは、光学物品100、200、300、400、500、600のうちのいずれか1つなどの勾配を有するシリコン含有組成物から、少なくとも部分的に作製されるカプセル材702を含む。カプセル材702は、各々が光学面706を有し、各々が基板708上に位置付けられる、LEDなどの光学デバイス704をカプセル化する。カプセル材702は、シートの形態であり得る。シートは、略平坦(以下の光学アセンブリ800など)であり得、又はカプセル材702に対して示されるように、レンズ又は他の概して非平坦な構成の形態であり得る。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の実施形態の照明は、紫外線(UV)放射線、可視光、及び赤外線(IR)放射線を含む全ての放射線の波長を伝送するシートである。いくつかの実施形態において、カプセル材702は、350nmを超える波長の光を含む、可視光を伝送する。
光学デバイス704は、概して光学面706に直交するなど光学面706から光を放出するように構成される。カプセル材702は、ドーム形状の空間を伴う成形型で図示されるように、光学デバイス704の組成物へのホットプレス及び圧縮成型によって形成され得る。光学アセンブリ700は、図示されるように、光学デバイス704からの電極及び/又は電気結合器710及びワイヤ接続712を更に含む。図示されるように、カプセル材702の組成物は、少なくとも1つの場所において、他の組成物又は材料が、カプセル材702と光学デバイス704との間にないように、光学デバイス704に直接接触している。種々の代替的な実施形態において、1つ以上の追加材料が、カプセル材702と光学デバイス704との間に配置され得る。
カプセル材702は、本明細書に開示される光学物品のうちの少なくとも1つに基づく勾配を含む。図示されるように、光学面706に対して遠位の、第1の領域714は、第1の屈折率を有し、光学面706に対して近位の、第2の領域716は、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する。一実施例において、光学面706の屈折率が比較的高くあり得るため、第2の屈折率は、本明細書に開示される種々の屈折率の関係に従って、第1の屈折率よりも高くなり得る。
図8は、固体照明に含まれ得る又は固体照明を形成し得る光学アセンブリ800の概要例である。カプセル材802は、LEDなどの光学デバイス804を被覆する。カプセル材802は、照明伝送シートの形態の固形シリコーン組成物である。光学デバイス804は、LEDが作動中に光がそこから放出される光学面806を有する。光学アセンブリは、固体照明に限定されないことに留意されたい。ある実施例において、光学デバイス804は、光学検出器であり、光学面806は、光を放出するよりもむしろ受光する。光学デバイス804は、図示されるように、電気的に連結され、第1の基板808に対して少なくとも部分的に絶縁されて第1の基板808及び第2の基板810上にそれぞれ位置付けられる電極と電極との間(図示せず)である。
光学アセンブリ700で、カプセル材802は、本明細書に開示される光学物品のうちの少なくとも1つに基づく、勾配を含む。図示されるように、光学面806に対して遠位の、第1の領域812は、第1の屈折率を有し、光学面806に対して近位の、第2の領域814は、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する。一実施例において、光学面806の屈折率が比較的高くあり得るため、第2の屈折率は、第1の屈折率よりも高くなり得る。
光学アセンブリ700、800は、純粋に例証的であり、かつ非限定的である。種々の固体照明、光学検出器、及び他の光学アセンブリは、種々のプロセスに従って、本明細書に開示される材料で形成され得る。光学アセンブリは、種々の明細書に形成されてもよく、多様な目的のいずれかのために利用されてもよい。
光学アセンブリはまた、光学アセンブリと典型的に関連するように、上述のカプセル材とは異なる、当該技術分野で既知である1つ以上の層又は構成要素を含む。例えば、光学アセンブリは、1つ以上のドライバ、光学素子、熱シンク、筐体、レンズ、動力源、固定具、ワイヤ、電極、回路などを含み得る。
光学アセンブリはまた、光学物品とまた異なる、基板及び/又は上板を典型的に含む。上板が、光学アセンブリの正面へ保護を提供し得る一方、基板は、光学アセンブリの裏面へ保護を提供し得る。基板及び上板は、同じでもよく、又は異なっていてもよく、各々独立して当該技術分野で既知の任意の好適な物質を含んでもよい。基板及び/又は上板は、軟質かつ可撓性でもよく、剛性かつ硬質でもよい。代替的に、基板及び/又は上板は、剛性かつ硬質のセグメントを含みつつ、軟質かつ可撓性のセグメントを含んでもよい。基板及び/又は上板は、光を透過してもよく、半透明でもよく、又は光を透過しなくてもよい(すなわち、光を通さなくてもよい)。典型的に、上板は光を通す。一実施形態において、基板及び/又は上板としては、ガラスがある。別の実施形態において、基板及び/又は上板としては、金属箔、ポリイミド、エチレン−ビニルアセテート共重合体、及び/又は、有機フルオロポリマー(エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、Tedlar(登録商標)、ポリエステル/Tedlar(登録商標)、Tedlar(登録商標)/ポリエステル/Tedlar(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない)、ポリテレフタル酸エチレン(PET)単独又はケイ素と酸化物質で被覆されたもの(SiOx)、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態において、基板は更に、PET/SiOx−PET/Al基板、(式中、xは1〜4の数値である)と定義される。
基板及び/又は上板は、耐荷重性でも非耐荷重性でもよく、光学アセンブリの任意の部分に含まれてもよい。典型的に、基板は、耐荷重性である。基板は、典型的に光放出ダイオードの後ろ側に位置付けられ、機械的支持体として機能する、光学アセンブリの「底層」であってもよい。代替的に、光学アセンブリは、第2の又は追加の基板及び/又は上板を含み得る。この基板は、光学アセンブリの底層であってもよく、一方、第2の基板は、最上層で、かつ上板として機能してもよい。典型的に、第2の基板(例えば、上板として機能する第2基板は、光(例えば、可視光、UV光、及び/又は赤外光)を透過し、基板の最上に位置付けられる。第2の基板は、降雨、積雪、及び暑気などの環境条件から光学アセンブリを保護するように使用されてもよい。一実施形態において、第2の基板は、光を透過する上板及び剛性ガラスパネルとして機能し、光学アセンブリの正面を保護するように使用される。
加えて、光学アセンブリはまた、光学物品とはまた異なる、1つ以上の結合層を含み得る。1つ以上の結合層は、基板に光放出ダイオードを接着するように、基板上に配置されてもよい。一実施形態において、光学アセンブリは、基板を含まず、結合層を含まない。結合層は、UV、赤外線、及び/又は可視光を透過してもよい。しかしながら、結合層は、光に不透過性又は半透明であってもよい。結合層は、粘着性であり、ゲル、ガム、液体、ペースト、樹脂、又は固体でもよい。一実施形態において、結合層は膜である。
更に、光学アセンブリは、蛍光体を含んでもよい。蛍光体は、特に限定されず、当該技術分野で既知である任意のものを含んでもよい。一実施形態において、蛍光体は、銅で活性化される硫化亜鉛及び銀で活性化される硫化亜鉛などのホスト材料及び賦活体から作製される。好適だが非限定的なホスト材料としては、酸化物、窒化物及び酸窒化物、硫化物、セレン化物、ハロゲン化物、又は亜鉛、カドミウム、マンガン、アルミニウム、ケイ素、又は種々の希土類金属のケイ酸塩が挙げられる。追加の好適な蛍光体は、これらに限定されないが、ZnSiO:Mn(Willemite);ZnS:Ag+(Zn,Cd)S:Ag;ZnS:Ag+ZnS:Cu+YS:Eu;ZnO:Zn;KCl;ZnS:Ag,Cl又はZnS:Zn;(KF,MgF):Mn;(Zn,Cd)S:Ag又は(Zn,Cd)S:Cu;YS:Eu+Fe,ZnS:Cu,Al;ZnS:Ag+Co−on−Al;(KF,MgF):Mn;(Zn,Cd)S:Cu,Cl;ZnS:Cu又はZnS:Cu,Ag;MgF:Mn;(Zn,Mg)F:Mn;ZnSiO:Mn,As;ZnS:Ag+(Zn,Cd)S:Cu;GdS:Tb;YS:Tb;YAl12:Ce;YSiO:Ce;YAl12:Tb;ZnS:Ag,Al;ZnS:Ag;ZnS:Cu,Al又はZnS:Cu,Au,Al;(Zn,Cd)S:Cu,Cl+(Zn,Cd)S:Ag,Cl;YSiO:Tb;YOS:Tb;Y(Al,Ga)12:Ce;Y(Al,Ga)12:Tb;InBO:Tb;InBO:Eu;InBO:Tb+InBO:Eu;InBO:Tb+InBO:Eu+ZnS:Ag;(Ba,Eu)MgAl1627;(Ce,Tb)MgAl1119;BaMgAl1017:Eu,Mn;BaMgAl1627:Eu(II);BaMgAl1017:Eu,Mn;BaMgAl1627:Eu(II),Mn(II);Ce0.67Tb0.33MgAl1119:Ce,Tb;ZnSiO:Mn,Sb;CaSiO:Pb,Mn;CaWO(Scheelite);CaWO:Pb;MgWO;(Sr,Eu,Ba,Ca)(POCl;SrCl(PO:Eu(II);(Ca,Sr,Ba)(POCl:Eu;(Sr,Ca,Ba)10(POCl:Eu;Sr:Sn(II);SrBO20:Eu;CaF(PO:Sb;(Ba,Ti):Ti;3Sr(PO.SrF:Sb,Mn;SrF(PO:Sb,Mn;SrF(PO:Sb,Mn;LaPO:Ce,Tb;(La,Ce,Tb)PO;(La,Ce,Tb)PO:Ce,Tb;Ca(PO.CaF:Ce,Mn;(Ca,Zn,Mg)(PO:Sn;(Zn,Sr)(PO:Mn;(Sr,Mg)(PO:Sn;(Sr,Mg)(PO:Sn(II);CaF(PO:Sb,Mn;Ca(F,Cl)(PO:Sb,Mn;(Y,Eu);Y:Eu(III);Mg(F)GeO:Mn;Mg(F)(Ge,Sn)O:Mn;Y(P,V)O:Eu;YVO:Eu;YS:Eu;3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn;MgAs11:Mn;SrAl:Pb;LaMgAl1119:Ce;LaPO:Ce;SrAl1219:Ce;BaSi:Pb;SrFB:Eu(II);SrB:Eu;SrMgSi:Pb;MgGa:Mn(II);GdS:Tb;GdS:Eu;GdS:Pr;GdS:Pr,Ce,F;YS:Tb;YS:Eu;YS:Pr;Zn(0.5)Cd(0.4)S:Ag;Zn(0.4)Cd(0.6)S:Ag;CdWO;CaWO;MgWO;YSiO:Ce;YAlO:Ce;YAl12:Ce;Y(Al,Ga)12:Ce;CdS:In;ZnO:Ga;ZnO:Zn;(Zn,Cd)S:Cu,Al;ZnS:Cu,Al,Au;ZnCdS:Ag,Cu;ZnS:Ag;アントラセン、EJ−212、ZnSiO:Mn;ZnS:Cu;NaI:Tl;CsI:Tl;LiF/ZnS:Ag;LiF/ZnSCu,Al,Au、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
蛍光体は、光学アセンブリの任意の部分に存在し得る。一実施形態において、蛍光体は、レンズに存在する。別の実施形態において、蛍光体は、上に記載される層又は1つ以上の領域に存在し、それれは、以下により詳細に記載されるように、シリコーン含有組成物それ自体である。蛍光体は、光学物品内に存在し得る。
照明伝送シートなどの形態である、光学物品は、シリコーン含有組成物を表面に適用する工程を含む方法論を用いて形成される。種々の実施例において、表面は、光学デバイスの光学面の1つであって、得られる照明伝送シートは、光学アセンブリのアセンブリの一部としてその場所に形成される。かかる実施例において、シリコーン含有組成物は、以下に詳細に開示されるように、多様な固体形態で光学面上に適用され得る。種々の追加の実施例において、照明伝送シートは、光学アセンブリに対することなく形成される。かかる実施例において、照明伝送シートは、以下に開示される種々のシリコーン含有組成物から形成され得、続いて、照明伝送シートは、必ずしも限定されるわけではないが光学アセンブリに含まれる照明伝送シートが利用され得る多様な状況に、実質的に適用されてもよい。
シリコーン含有組成物は、固体(以後「固体組成物」として記載)である。固体組成物は、当該技術分野では理解されるように、「固体」である。例えば、固体組成物は、構造的な剛性を有し、形状又は体積の変化に抵抗し、液体又はゲルではない。一実施例において、固体組成物は、膜である。代替的に、固体組成物は、ペレット、球状体、リボン、シート、立方体、粉末(例えば、500μmを超えない平均粒径を有し、約5〜約500μm;約10〜約100μm;約10〜約50μm;約30〜約100μm;約50〜約100μm;約50〜約250μm;約100〜約500μm;約150〜約300μm;又は約250〜約500μmの平均粒径を有する粉末)などであり得る。固体組成物の寸法は、特に限定されない。別の言い方をすれば、膜、シート、ペレット、などは、いかなる寸法であってもよい。種々の実施形態において、固体組成物は、その全てが参照することによって明示的に本明細書に組み込まれる、2011年12月30日に出願された米国仮特許出願第61/581,852号;2012年12月30日に出願されたPCT特許出願第PCT/US2012/071011号;2012年1月16日に出願された米国仮特許出願第61/586,988号;及び2013年1月16日に出願されたPCT特許出願第PCT/US2013/021707号の記載において、説明されるものである。
固体組成物は、典型的に2つの転移温度(T)を有し、1つは、軟質ブロック成分と関連し、1つは、硬質ブロック成分と関連する。本明細書で使用されるように、Tは、示差走査熱量計(DSC)を用いて評価される。例えば、TA器具Q2000(DSC)は、ガラス転移(T)を測定するように使用され得る。典型的に、パージガス(25mL/分)としてヘリウムを用いて、10mgのサンプルを20℃/分にて加熱する。Tは、典型的に外挿される半分のタンジェントで工程中点を用いて計算される。典型的に、固体組成物の2つのガラス転移温度のうちのより高い方は、−30〜200、0〜130、25〜150、又は40〜120℃である。2つのガラス転移温度のうちのこの高い方を超える温度では、固体組成物は、柔らかくなり流動する。種々の実施形態において、固体組成物の2つのガラス転移温度のより低いものは、−130℃〜25℃、−130℃〜0℃、又は−130℃〜−10℃である。
組成物
本明細書に記載の実施形態の光学物品は、シリコーン含有組成物を含む、又はシリコーン含有組成物で構成される。シリコーン含有組成物は、樹脂−直鎖状組成物の少なくとも1つを含む。いくつかの特定の実施例において、樹脂−直鎖状組成物は、
40〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位と;
10〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位と;
0.5〜25モルパーセントのシラノール基[≡SiOH]と、を含有する、オルガノシロキサンブロックコポリマーを含み、
式中、
は、独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり;
は、独立して、C〜C20ヒドロカルビルであり;
式中、
前記ジシロキシ単位[R SiO2/2]は、直鎖状ブロック当たり平均で10〜400個のジシロキシ単位[R SiO2/2]を有する直鎖状ブロックの中に配置され、
前記トリシロキシ単位[RSiO3/2]は、少なくとも500g/モルの分子量を有する非直鎖状ブロックの中に配置され、前記非直鎖状ブロックの少なくとも30%が、互いに架橋され、一緒にナノドメインに主に凝集され、各直鎖状ブロックは、少なくとも1つの非直鎖状ブロックに連結され、
前記オルガノシロキサンブロックコポリマーは、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量を有し、25℃で固体である。
本明細書に記載の実施例のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、「樹脂−直鎖状」オルガノシロキサンブロックコポリマーとして称され、Rが任意の有機基であり得る、(RSiO1/2)、(RSiO2/2)、(RSiO3/2)、又は(SiO4/2)シロキシ単位から独立して選択されるシロキシ単位を含有する。これらのシロキシ単位は一般にそれぞれM、D、T、及びQ単位と呼ばれる。これらのシロキシ単位は、様々な方法で組み合わされて、環状、直鎖状、又は分枝状構造を形成することができる。結果として得られるポリマー構造の化学的及び物理的性質は、オルガノポリシロキサン中のシロキシ単位の数とタイプによって変化する。例えば、「直鎖状」オルガノポリシロキサンは、典型的に、主としてD、又は(RSiO2/2)シロキシ単位を含有し、その結果、このポリジオルガノシロキサン内のD単位の数により示される「重合度」又はDPに応じ様々な粘度の流体となるポリジオルガノシロキサンをもたらす。「直鎖状」オルガノポリシロキサンは、典型的に、25℃よりも低いガラス転移温度(T)を有する。「樹脂」オルガノポリシロキサンは、シロキシ単位の大半がT又はQシロキシ単位から選択される場合に生じる。主にTシロキシ単位を使用してオルガノポリシロキサンを調製する場合には、多くの場合、得られるオルガノシロキサンは「樹脂」、又は「シルセスキオキサン樹脂」と称される。オルガノポリシロキサン内のT又はQシロキシ単位の量の増加は、典型的に、硬さの増加した及び/又はガラスのような特性を有するポリマーをもたらす。「樹脂」オルガノポリシロキサンは、したがって、より高いT値を有し、例えば、シロキサン樹脂は、多くの場合、例えば、50℃超、60℃超、70℃超、80℃超、90℃超、又は100℃超などの40℃を超えるT値を有する。いくつかの実施形態において、シロキサン樹脂のためのTは、例えば、約60℃〜約80℃、約50℃〜約100℃、約50℃〜約80℃又は約70℃〜約100℃の約60℃〜約100℃である。
本明細書で使用するとき、「オルガノシロキサンブロックコポリマー」又は「樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー」は、「樹脂」Tシロキシ単位と組み合わせた「直鎖状」Dシロキシ単位を含有するオルガノポリシロキサンを指す。いくつかの実施形態において、オルガノシロキサンコポリマーは、「ランダム」コポリマーに対立して「ブロック」コポリマーである。このように、本明細書に記載の「樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー」は、D及びT単位シロキシ単位を含有するオルガノポリシロキサンを指し、D単位(すなわち、[R SiO2/2]の単位)は、いくつかの実施形態において、平均10〜400D単位(例えば、約10〜約400D単位;約10〜約300D単位;約10〜約200D単位;約10〜約100D単位;約50〜約400D単位;約100〜約400D単位;約150〜約400D単位;約200〜約400D単位;約300〜約400D単位;約50〜約300D単位;約100〜約300D単位;約150〜約300D単位;約200〜約300D単位;約100〜約150D単位、約115〜約125D単位、約90〜約170D単位、又は約110〜約140D単位)を有する、本明細書では「直鎖状ブロック」と称されるポリマー鎖を形成するように、まず一緒に結合される。
T単位(すなわち、[RSiO3/2])は、まず互いに結合して分枝状高分子鎖を形成し、これは「非直鎖状ブロック」と称される。いくつかの実施形態において、かなりの数のこれらの非直鎖状ブロックは、更に凝集して、「ナノドメイン」を形成し、このとき、ブロックコポリマーの固体形態が提供される。いくつかの実施形態において、これらのナノドメインは、D単位を有する直鎖状ブロックから形成される相から相分離を形成し、よって、樹脂が豊富な相を形成する。いくつかの実施形態において、ジシロキシ単位[R SiO2/2]は、直鎖状ブロック当たり平均で10〜400個のジシロキシ単位[R SiO2/2](例えば、約10〜約400D単位;約10〜約300D単位;約10〜約200D単位;約10〜約100D単位;約50〜約400D単位;約100〜約400D単位;約150〜約400D単位;約200〜約400D単位;約300〜約400D単位;約50〜約300D単位;約100〜約300D単位;約150〜約300D単位;約200〜約300D単位;約100〜約150D単位;約115〜約125D単位;約90〜約170D単位又は約110〜約140D単位)を有する直鎖状ブロックの中に配置され、トリシロキシ単位[RSiO3/2]は、少なくとも500g/モルの分子量を有する非直鎖状ブロックの中に配置され、非直鎖状ブロックの少なくとも30%が、互いに架橋される。
上述の式は、[R SiO2/2[RSiO3/2として記載され得、添字a及びbは、オルガノシロキサンブロックコポリマーにおけるシロキシ単位のモル分率を表す。これらの式で、aは、0.4〜0.9、代替的に0.5〜0.9、及び代替的に0.6〜0.9で様々であってもよい。またこれらの式で、bは、0.1〜0.6、代替的に0.1〜0.5、及び代替的に0.1〜0.4で様々であり得る。
上記ジシロキシ単位の式中、Rは独立して、C〜C30ヒドロカルビルである。この炭化水素基は独立して、アルキル、アリール又はアルキルアリール基であり得る。本明細書で使用されるように、ヒドロカルビルはまた、ハロゲン置換ヒドロカルビルを含有し、ハロゲンは、塩素、フッ素、臭素、又はこれらの組み合わせであり得る。Rは、C〜C30アルキル基であり得、代替的にRは、C〜C18アルキル基であり得る。代替的に、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であり得る。代替的に、Rは、メチルであり得る。Rは、フェニル、ナフチル又はアンスリル基などのアリール基であり得る。代替的に、Rは、上述のアルキル又はアリール基の任意の組み合わせであり得る。代替的に、Rは、フェニル、メチル又はこれらの組み合わせである。
上記トリシロキシ単位の式中、各Rは独立して、C〜C20ヒドロカルビルである。本明細書で使用されるように、ヒドロカルビルはまた、ハロゲン置換ヒドロカルビルを含有し、ハロゲンは、塩素、フッ素、臭素、又はこれらの組み合わせであってもよい。Rは、フェニル、ナフチル又はアンスリル基などのアリール基であり得る。代替的に、Rは、メチル、エチル、プロピル又はブチルなどのアルキル基であり得る。代替的に、Rは、上述のアルキル又はアリール基の任意の組み合わせであり得る。代替的に、Rは、フェニル又はメチルである。
オルガノシロキサンブロックコポリマーは、Mシロキシ単位、Qシロキシ単位、他の特異なD又はTシロキシ単位(例えば、R又はR以外の有機基を有する)などの追加のシロキシ単位を含有してもよいが、但し、このオルガノシロキサンブロックコポリマーが、上に記載されるように、ジシロキシ及びトリシロキシ単位のモル分率を含む限りである。換言すれば、添字a及びbにより示されるモル分率の和は、必ずしも合計して1になる必要はない。a+bの和は、オルガノシロキサンブロックコポリマー内に存在し得る少量の他のシロキシ単位を考慮した場合に1未満になってもよい。例えば、a+bの和は、0.6より大きく、0.7より大きく、0.8より大きく、0.9より大きく、0.95より大きく、又は0.98又は0.99より大きくなってもよい。
一実施例において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、本質的に式R SiO2/2のジシロキシ単位及び式RSiO3/2のトリシロキシ単位からなり、上述の重量百分率において、0.5〜25モルパーセントシラノール基[≡SiOH]もまた、式中、R及びRは、上に記載されるように含有する。したがって、本実施例において、a+bの和(モル分率を使用してコポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の量を表す場合)(モル分率を使用してコポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の量を表す場合)は、0.95超、代替的に0.98超である。更に、本実施例において、用語「本質的に構成される」は、オルガノシロキサンブロックコポリマーが、本明細書に記載されない他のシロキサン単位を含まないということを説明する。
式[R SiO2/2[RSiO3/2、及びモル分率を用いる関連される式は、本明細書に記載されるように、オルガノシロキサンブロックコポリマーにおいて、R SiO2/2のジシロキシ単位、及びRSiO3/2のトリシロキシ単位の構造順序を限定しない。むしろ、これらの式は、添字a及びbを介して上記で説明されるモル分率によりオルガノシロキサンブロックコポリマー内の2つの単位の相対量を説明するように限定されない表記法を提供する。オルガノシロキサンブロックコポリマーの様々なシロキシ単位のモル分率並びにシラノール含有量は、29Si NMR技術により判定し得る。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、40〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位、例えば、50〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;60〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;65〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]ジシロキシ単位;70〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;又は80〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;40〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]ジシロキシ単位;40〜70モルパーセントの式[R SiO2/2]ジシロキシ単位;40〜60モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;40〜50モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;50〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;50〜70モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;50〜60モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;60〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;60〜70モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;又は70〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位を含有する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、10〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位、例えば、10〜20モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜30モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜35モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜40モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜30モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜35モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜40モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;30〜40モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;30〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;30〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;40〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;又は40〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位を含有する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、0.5〜25モルパーセントシラノール基[≡SiOH](例えば、0.5〜5モルパーセント、0.5〜10モルパーセント、0.5〜15モルパーセント、0.5〜20モルパーセント、5〜10モルパーセント、5〜15モルパーセント、5〜20モルパーセント、5〜25モルパーセント、10〜15モルパーセント10〜20モルパーセント、10〜25モルパーセント、15〜20モルパーセント、15〜25モルパーセント、又は20〜25モルパーセント)を含有する。オルガノシロキサンブロックコポリマーの樹脂成分上に存在するシラノール基は、オルガノシロキサンブロックコポリマーが、高温で更に反応する又は硬化する、又は架橋するのを可能にし得る。非直鎖状ブロックの架橋は、様々な化学的機序及び/又は部分を介して達成され得る。例えば、オルガノシロキサンブロックコポリマー内の非直鎖状ブロックの架橋は、オルガノシロキサンブロックコポリマーの非直鎖状ブロックに存在する残留シラノール基からもたらされ得る。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーにおいて、ジシロキシ単位[R SiO2/2]は、平均で10〜400個のジシロキシ単位、例えば、約10〜約400ジシロキシ単位;約10〜約300ジシロキシ単位;約10〜約200ジシロキシ単位;約10〜約100ジシロキシ単位;約50〜約400ジシロキシ単位;約100〜約400ジシロキシ単位;約150〜約400ジシロキシ単位;約200〜約400ジシロキシ単位;約300〜約400ジシロキシ単位;約50〜約300ジシロキシ単位;約100〜約300ジシロキシ単位;約150〜約300ジシロキシ単位;約200〜約300ジシロキシ単位;約100〜約150ジシロキシ単位、約115〜約125ジシロキシ単位、約90〜約170ジシロキシ単位又は約110〜約140ジシロキシ単位)を有する直鎖状ブロックに配置される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーの非直鎖状ブロックは、少なくとも500g/モル、例えば、少なくとも1000g/モル、少なくとも2000g/モル、少なくとも3000g/モル又は少なくとも4000g/モルのうちの数平均分子量を有し;又は約500g/モル〜約4000g/モル、約500g/モル〜約3000g/モル、約500g/モル〜約2000g/モル、約500g/モル〜約1000g/モル、約1000g/モル〜2000g/モル、約1000g/モル〜約1500g/モル、約1000g/モル〜約1200g/モル、約1000g/モル〜3000g/モル、約1000g/モル〜約2500g/モル、約1000g/モル〜約4000g/モル、約2000g/モル〜約3000g/モル又は約2000g/モル〜約4000g/モルの分子量を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーの非直鎖状ブロックの少なくとも30%は、互いに架橋され、例えば、非直鎖状ブロックの少なくとも40%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの少なくとも50%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの少なくとも60%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの少なくとも70%は、互いに架橋され、又は非直鎖状ブロックの少なくとも80%は、互いに架橋される。他の実施形態において、非直鎖状ブロックの約30%〜約80%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約30%〜約70%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約30%〜約60%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約30%〜約50%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約30%〜約40%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約40%〜約80%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約40%〜約70%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約40%〜約60%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約40%〜約50%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約50%〜約80%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約50%〜約70%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約55%〜約70%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約50%〜約60%は、互いに架橋され、非直鎖状ブロックの約60%〜約80%は、互いに架橋され、又は非直鎖状ブロックの約60%〜約70%は、互いに架橋される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量(M)、代替的に、少なくとも40,000g/モルの重量平均分子量、代替的に、少なくとも50,000g/モルの重量平均分子量、代替的に、少なくとも60,000g/モルの重量平均分子量、代替的に、少なくとも70,000g/モルの重量平均分子量、代替的に、少なくとも80,000g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、少なくとも約20,000g/モル〜約250,000g/モル又は約100,000g/モル〜約250,000g/モルの重量平均分子量(M)、代替的に、約40,000g/モル〜約100,000g/モルの重量平均分子量、代替的に、約50,000g/モル〜約100,000g/モルの重量平均分子量、代替的に、約50,000g/モル〜約80,000g/モルの重量平均分子量、代替的に、約50,000g/モル〜約70,000g/モルの重量平均分子量、代替的に、約50,000g/モル〜約60,000g/モルの重量平均分子量を有する。他の実施形態において、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーの重量平均分子量は、100,000〜500,000、150,000〜450,000、200,000〜400,000、250,000〜350,000、又は250,000〜300,000g/モルのうちの、40,000〜100,000、50,000〜90,000、60,000〜80,000、60,000〜70,000、である。なお他の実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、40,000〜60,000、45,000〜55,000、又は約50,000g/モルの重量平均分子量を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、約15,000〜約50,000g/モルの数平均分子量(M);約15,000〜約30,000g/モル;約20,000〜約30,000g/モル;又は約20,000〜約25,000g/モル、を有する。
いくつかの実施形態において、上述のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、例えば、有機溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシエン又はこれらの組み合わせ)にブロックコポリマーの溶液の膜を注型成形すること、及び溶媒が蒸発するのを可能にすることにより、固体形態で分離される。これらの条件下で、上述のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、固体の約50重量%〜約80重量%、例えば、固体の約60重量%〜約80重量%、約70重量%〜約80重量%又は約75重量%〜約80重量%を含む有機溶媒に、溶液として提供され得る。いくつかの実施形態において、溶媒は、トルエンである。いくつかの実施形態において、かかる溶液は、25℃にて、約15cm/s(1500cSt)〜約40cm/s(4000cSt)の粘度、例えば、25℃にて、約15cm/s(1500cSt)〜約30cm/s(3000cSt)、約20cm/s(2000cSt)〜約40cm/s(4000cSt)又は約20cm/s(2000cSt)〜約30cm/s(3000cSt)の粘度を有する。
固体の乾燥又は形成時に、ブロックコポリマーの非直鎖状ブロックは、更に一緒に凝集して、「ナノドメイン」を形成する。本明細書で使用するとき、「主に凝集する」は、オルガノシロキサンブロックコポリマーの非直鎖状ブロックの大半が、「ナノドメイン」として本明細書に記載の固体組成物の特定の領域において見出されることを意味する。本明細書で使用するとき、「ナノドメイン」は、固体ブロックコポリマー組成物内で相分離しており、サイズが1〜100ナノメートルである少なくとも1つの寸法を有する、固体ブロックコポリマー組成物内の相領域を指す。ナノドメインの形状は様々であり得るが、但し、ナノドメインの少なくとも1つの寸法は1〜100ナノメートルのサイズである。したがって、ナノドメインは、規則的又は不規則的な形状であり得る。ナノドメインは、球状、円筒状、場合によっては層状であり得る。
更なる実施形態において、上記のような固体オルガノシロキサンブロックコポリマーは、第1相と、不相溶性の第2相とを含有し、第1相は主に上記のようなジシロキシ単位[R SiO]を含有し、第2相は上記のようなトリシロキシ単位[RSiO3/2]を含有し、非直鎖状ブロックは、十分凝集して、第1相と不相溶性であるナノドメインとなる。
固体組成物が、いくつかの実施形態においてまたオルガノシロキサン樹脂(例えば、ブロックコポリマーの一部ではない遊離樹脂)を含有する、本明細書に記載されるオルガノシロキサンブロックコポリマーの硬化性組成物から形成されるとき、オルガノシロキサン樹脂はまた、ナノドメイン内で主に凝集する。
本開示の固体ブロックコポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の構造順序、並びに、ナノドメインの特徴は、透過型電子顕微鏡(TEM)法、原子間力顕微鏡法(AFM)、中性子線小角散乱法、X線小角散乱法及び走査型電子顕微鏡法などの特定の分析技術を用いて明示的に測定され得る。
代替的に、ブロックコポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の構造順序、並びに、ナノドメインの形成は、本発明のオルガノシロキサンブロックコポリマーから生じるコーティングの特定の物理的特性を特徴付けることにより、示され得る。例えば、本発明のオルガノシロキサンコポリマーは、95%を超える可視光透過率を有するコーティングをもたらし得る。当業者は、可視光がこのような媒質を通過することができ、かつ150ナノメートルを超えるサイズを有する粒子(又は本明細書で使用されるようなドメイン)により回折されないでいることができる場合にのみ、このような光学的透明度が(2つの相の屈折率が一致する以外に)可能であることを理解している。粒径又はドメインが更に小さくなるにつれて、光学的透明度は更に改善され得る。したがって、本発明のオルガノシロキサンコポリマーからもたらされるコーティングは、少なくとも95%の可視光の光学透過率、例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の可視光の透過率を有し得る。本明細書で使用されるように、用語「可視光」は、350nmを超える波長の光を含む。
本開示の固体組成物は、それぞれ、直鎖状D単位のブロック及び非直鎖状T単位のブロックの凝集からもたらされる、相分離される「軟質」及び「硬質」セグメントを含んでもよい。これらの対応する軟質及び硬質セグメントは、異なるガラス転移温度(T)によって、判定又は推定される。したがって、直鎖状セグメントは、低いT、例えば25℃未満、代替的に0℃未満、代替的に更には−20℃未満を典型的に有する「軟質」セグメントとして説明されてもよい。直鎖状セグメントは、様々な条件において、典型的に「流体」のような挙動を維持する。逆に、非直鎖状ブロックは、例えば、30℃超、代替的に40℃超、代替的に更には50℃超の、より高いT値を有する「硬質セグメント」として説明され得る。
本発明の樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーの有利点は、それらが何度か加工され得ることであり、それは、加工温度(T加工)が、最終的にオルガノシロキサンブロックコポリマーを硬化するために必要とされる温度(T硬化)、すなわち、T加工<T硬化未満なためである。しかしながら、オルガノシロキサンコポリマーは、T加工が、T硬化を上回るとき、硬化し、高温安定性を得る。したがって、本発明の樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーは、疎水性、高温安定性、水分/紫外線耐性などの典型的にシリコーンに関連する利益と共に、「再加工可能」であるという有意な利点を提供する。
一実施形態において、例えば、重合度(dp)>2(例えば、dp>10、dp>50、dp>100、dp>150、又は約2〜約150のdp、約50〜約150のdp、若しくは約70〜約150のdp)を有する直鎖状軟質ブロックシロキサン単位は、直鎖状又は樹脂状の「硬質ブロック」シロキサン単位に、室温を超えるガラス転移でグラフト結合される。関連する実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマー(例えば、シラノール末端オルガノシロキサンブロックコポリマー)は、メチルトリアセトキシシラン及び/又はメチルトリオキシムシランなどのシランと反応させられ、続いて、シラノール官能性フェニルシルセスキオキサン樹脂と反応させられる。なお他の実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、側鎖(例えば、ポリ(フェニルメチルシロキサン)としてアリール基を含有するいくつかの実施形態における、1つ以上の軟質ブロック(例えば、<25℃のガラス転移でのブロック)及び1つ以上の直鎖状シロキサン「プレポリマー」ブロックを含む。別の実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、PhMe−D含有量>20モル%(例えば、>30モル%、>40モル%、>50モル%、又は約20〜約50モル%、約30〜約50モル%、又は約20〜約30モル%);PhMe−D dp>2(例えば、dp>10、>50、dp>100、dp>150;又は約2〜約150dp、約50〜約150dp、若しくは約70〜約150dp);及び/又はPh−D/Me−D>20モル%(例えば、>30モル%、>40モル%、>50モル%、又は約20〜約50モル%、約30〜約50モル%、若しくは約20〜約30モル%)を含有し、Ph−D/Me−Dのモル比が、約3/7である。いくつかの実施形態において、Ph−D/Me−Dのモル比は、約1/4〜約1/2、例えば、約3/7〜約3/8である。なお他の実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、例えば、非粘着性膜を形成するように使用され得るフェニルシルセスキオキサン樹脂などの1つ以上の硬質ブロック(例えば、>25℃のガラス転移でのブロック)及び1つ以上の直鎖状又は樹脂状のシロキサンを含有する。
いくつかの実施形態において、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを含む、固体組成物はまた、超塩基触媒を含有する。例えば、2012年12月14日に出願されたPCT特許出願第PCT/US2012/069701号、及び2012年12月14日に出願された米国仮特許出願第61/570,477号を参照し、これらの出願は、全体が本明細書に記載されているかのように参照することにより組み込まれる。用語「超塩基」及び「超塩基触媒」は、互換的に本明細書で使用される。いくつかの実施形態において、超塩基触媒を含む固体組成物は、超塩基触媒なしで、類似の組成物以上の強化された硬化速度、改善された機械強度、及び改善された耐熱性を呈する。
本明細書で使用される用語「超塩基」は、リチウムジイソプロピルアミドなどの非常に高い塩基性度を有する化合物を指す。用語「超塩基」はまた、新規の特性を所有する新規の塩基性種に至る2つ(又は以上)の塩基の混合からもたらされる塩基を包含する。用語「超塩基」は、必ずしも熱力学的に及び/又は動力学的に別のものよりも強い塩基を意味しない。代わりに、いくつかの実施形態において、塩基性試薬は、いくつかの異なる塩基の特質を組み合わせることによって生成されることを意味する。用語「超塩基」はまた、1,8−ビス−(ジメチルアミノ)−ナフタレンに対して、より高い絶対プロトン親和力(APA=245.3kcal/モル)及び内在性ガス相塩基性度(GB=239kcal/モル)でいかなる種をも包含する。
超塩基の非限定的な例としては、有機超塩基、有機金属超塩基、及び無機超塩基が挙げられる。
有機超塩基としては、窒素含有化合物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、窒素含有化合物はまた、低い求核性及び比較的適度の使用条件を有する。窒素含有化合物の非限定的な例としては、ホスファゼン、アミジン、グアニジン、及び多環式ポリアミンが挙げられる。有機超塩基はまた、反応性金属が、酸素(非安定化されるアルコキシド)又は窒素(リチウムジイソプロピルアミドなどの金属アミド)などのテロ原子上の水素と交換されている化合物を含む。いくつかの実施形態において、超塩基触媒は、アミジン化合物である。
いくつかの実施形態において、用語「超塩基」は、水中で測定されるとき、少なくとも2つの窒素原子及び約0.5〜約11のpKを有する有機超塩基を指す。例えば、水中で測定されるとき、pKは、約0.5〜約10、約1〜約5、約6〜約11、約3〜約5、約0.5〜約3、又は約2〜約5である。pKに関しては、いくつかの実施形態において、超塩基は、水中で測定されるとき、約3〜約13.5のpKを有する。例えば、水中で測定されるとき、pKは、約5〜約10、約5〜約10、約8〜約13.5、約6〜約8、約10〜約12又は約9〜約12である。例えば、DABCOとしても既知である、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンは、2.97及び8.82のpKa(2つの窒素を含有するため)を有し;及びDBUとしても既知である、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]undec−7−eneは、約12のpKaを有する。例えば、http://evans.harvard.edu/pdf/evans_pka_table.pdfを参照。
有機金属超塩基の例としては、有機リチウム及び有機マグネシウム(グリニャール試薬)化合物が、挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、有機金属超塩基は、それらを非求核にするために必要な程度まで阻害される。
超塩基はまた、有機、有機金属、及び/又は無機超塩基の混合物を含む。かかる混合される超塩基の非限定的な例は、n−ブチルリチウム及びカリウムtert−ブトキシドの組み合わせである、Schlosser塩基(又はLochmann−Schlosser塩基)である。n−ブチルリチウム及びカリウムtert−ブトキシドの組み合わせは、いずれかの試薬単独よりも大きい反応性の、及びtert−ブチルポタシウムと比較して、はっきりと異なる特性を有する、混合凝集を形成する。
無機超塩基は、小さく高度に帯電しているアニオンを持つ塩のような化合物を含む。無機超塩基の非限定的な例としては、水素化カリウム及び水素化ナトリウムを含有するリチウム窒化物及びアルカリ−及びアルカリ土類金属水素化物が、挙げられる。かかる種は、強いカチオン−アニオン相互作用のため、全ての溶媒において不溶性であるが、これらの材料の表面は、高度に反応性であり、スラリーは、使用され得る。
本発明のある実施形態において、超塩基触媒は、上に記載又は当該技術分野で既知であるように、有機超塩基のうちのいずれかなどの有機超塩基である。
更なる実施形態において、超塩基触媒の例としては、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]undec−7−ene(DBU)、(CAS # 6674−22−2)
1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]dec−5−ene(TBD)、(CAS # 5807−14−7)
1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、(CAS # 280−57−9)
1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(TMG)、(CAS # 80−70−6)
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)、(CAS # 3001−72−7)
7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]dec−5−ene(MTBD)(CAS # 84030−20−6)
又はこれらの組み合わせが挙げられる。
これらの各々に関する構造を、以下に示す。
Figure 0006358960

式中、各R’は、同じであるか又は異なり、水素又はC〜Cアルキルであり;R”は、水素又はC〜Cアルキルである。本明細書で使用されるように、用語「C〜Cアルキル」は、直又は分枝状鎖の飽和された炭化水素ラジカルを広く指す。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルを含有する直鎖のアルキル基;及びイソプロピル、tert−ブチル、イソ−アミル、ネオペンチルなどを含有する分枝状のアルキル基が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、炭化水素ラジカルは、メチルである。
固体組成物の超塩基触媒の量は、様々であり得、限定されない。典型的に、添加される量は、触媒作用的に効果的な量であり、それは、選択される超塩基、並びに直鎖−樹脂コポリマー組成物の残留シラノール基の濃度、特に樹脂成分上の残留シラノール基の量、及び具体的に組成物の「遊離樹脂」成分上のシラノール量に応じて様々であってもよい。超塩基触媒の量は、典型的に固体組成物の百万分率(ppm)で測定される。具体的には、触媒水準は、固体ポリマーに関して計算される。硬化性組成物に添加される超塩基触媒の量は、固体組成物に存在する樹脂−直鎖状ブロックコポリマー含有量(重量による)に基づいて、0.1〜1,000ppm、代替的に1〜500ppm、又は代替的に10〜100ppmの範囲に及んでもよい。本発明の組成物の測定及び本発明の組成物への追加のための便宜上、超塩基触媒は、固体組成物への追加の前に有機溶媒に希釈され得る。典型的に、超塩基は、硬化性組成物において使用されるように同じ有機溶媒に希釈される。
いくつかの実施形態において、超塩基は、その広い意味において、シラノール縮合強化剤を考慮してもよく、縮合触媒として作用してもよい。いくつかの実施形態において、シラノール縮合強化剤は、相分離された樹脂が豊富な相に実質的に属してもよく、その相のシラノール縮合を強化し、それによって、その相の反応性シラノール基のモル%を減少させる。理論に拘束されることを望むものではないが、超塩基は、相分離された樹脂が豊富な相に属する樹脂の酸性SiOH基と相互作用することが可能である。いくつかの実施形態において、シラノール縮合強化剤は、シラノール縮合強化剤が、例えば、オルガノシロキサンブロックコポリマーが豊富な相よりも、相分離された樹脂が豊富な相とより相溶性がある(例えば、可溶性である)とき、相分離された樹脂が豊富な相に存在する可能性が高く、シラノール縮合強化剤が、相分離された樹脂が豊富な相と相溶性がより少ないとき、相分離された樹脂が豊富な相に存在する可能性が低い。いくつかの実施形態において、相分離された樹脂が豊富な相の反応性シラノール基のモル%は、超塩基が存在しない場合に相分離された樹脂が豊富な相に存在する可能性のある反応性シラノール基のモル%に対して、約25%、例えば、約35%、約45%、約55%、約65%、約75%、約85%、又は約95%、減少される。いくつかの実施形態において、相分離された樹脂が豊富な相の反応性シラノール基のモル%は、超塩基が存在しない場合に相分離された樹脂が豊富な相に存在する可能性のある反応性シラノール基のモル%に対して、約25%〜約95%、例えば、約25%〜約55%、約25%〜約75%、約35%〜約75%、約55%〜約95%又は約55%〜約85%、減少される。
いくつかの実施形態において、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを含む固体組成物はまた、安定剤も含有する。例えば、参照することにより全体が記載されているかのように本明細書に組み込まれる、2012年11月30日に出願されたPCT特許出願第PCT/US2012/067334号、及び2011年12月2日に出願された米国仮特許出願第61/566,031号を参照。安定剤は、上に記載されるように、貯蔵性及び/又はオルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する固体組成物の他の物理的特性を改善するように、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに添加される。安定剤は、アルカリ土類金属塩、金属キレート、ホウ素化合物、ケイ素含有小分子、又はこれらの組み合わせから選択され得る。
いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、安定剤成分は、縮合触媒として働き得る。例えば、本明細書に記載される塩化カルシウム又は金属キレート(例えば、マグネシウムアセチルアセトネート又はAl(acac))などの触媒などの塩での処理は、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの合成(例えば、合成の終了時)中、生成物の安定性を大いに増加させる。これは、触媒が、シラノール官能性コポリマーの貯蔵性を減少させるように想定される可能性があるため、驚異的であり想定外のことである。しかしながら、理論に拘束されるものではないが、場合によっては、安定剤は、相分離された樹脂が豊富な相で優先的に可溶性であり得、この相に存在するシラノール基の縮合を強化することが可能である。この相(すなわち、樹脂が豊富な相)は、主に残留「遊離樹脂」を含有し、この相の縮合は、続いて、樹脂−直鎖状ブロックコポリマーを含有するマトリックスの硬化温度を上げる。例えば、本明細書に記載される安定剤が存在しないと、エラストマー挙動(例えば、20モル%のフェニル−シルセスキオキサン樹脂、及び「PDMS」としても既知である184dpのポリジメチルシロキサンに基づく)を伴う典型的な樹脂−直鎖状材料は、80℃あたりで流動開始を有し、樹脂ブロック上に属する残留シラノール基からの120℃あたりでの更なる縮合硬化が続き、引張強度2〜5MPa及び破断伸度200〜600%で材料をもたらす。安定剤を含有する同じ樹脂−直鎖状材料は、120〜180℃まで有意に延在されるその硬化温度を有する。
要するに、いくつかの実施形態において、安定剤は、その広い意味において、シラノール縮合強化剤(すなわち、縮合触媒)を考慮し得る。いくつかの実施形態において、シラノール縮合強化剤は、相分離された樹脂が豊富な相に実質的に属してもよく、その相のシラノール縮合を強化し、それによって、その相の反応性シラノール基のモル%を減少させる。いくつかの実施形態において、シラノール縮合強化剤は、シラノール縮合強化剤が、例えば、オルガノシロキサンブロックコポリマーが豊富な相よりも、相分離された樹脂が豊富な相とより相溶性がある(例えば、可溶性である)とき、相分離された樹脂が豊富な相に存在する可能性が高く、シラノール縮合強化剤が、相分離された樹脂が豊富な相と相溶性がより少ないとき、相分離された樹脂が豊富な相に存在する可能性が低い。いくつかの実施形態において、相分離された樹脂が豊富な相の反応性シラノール基のモル%は、超塩基が存在しない場合に相分離された樹脂が豊富な相に存在する可能性のある反応性シラノール基のモル%に対して、約25%、例えば、約35%、約45%、約55%、約65%、約75%、約85%、又は約95%、減少される。いくつかの実施形態において、相分離された樹脂が豊富な相の反応性シラノール基のモル%は、超塩基が存在しない場合に相分離された樹脂が豊富な相に存在する可能性のある反応性シラノール基のモル%に対して、約25%〜約95%、例えば、約25%〜約55%、約25%〜約75%、約35%〜約75%、約55%〜約95%、又は約55%〜約85%、減少される。
存在する場合には、安定剤は、オルガノシロキサンブロックコポリマーと組み合される。それらが組み合わされることによる方法は、様々であり得、限定されないが、典型的に安定剤は、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー又はブロックコポリマーを含有する組成物に添加される。代替的に、2つの成分を含有する硬化性組成物が、調製されてもよい。
一実施形態において、安定剤は、アルカリ土類金属塩を含有する。本明細書で使用されるように、用語「アルカリ土類金属塩」の例としては、マグネシウム及びカルシウムの塩が挙げられるが、これに限定されない。マグネシウムの塩の非限定的な例としては、塩化マグネシウムが挙げられる。カルシウムの塩の非限定的な例としては、塩化カルシウムが挙げられる。例えば、塩化カルシウムは、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの有機溶液の安定性を強化する。アルカリ土類金属塩に関連する強化される安定性、並びに又は、本明細書に開示される他の安定剤は、わずかに高温(40℃など、更に詳しくは実施例を参照)で樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの溶液をゲル化するのに必要とされる時間を監視することにより評価されてもよい。樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーと組み合されるアルカリ土類金属塩の量は、様々であり得るが、典型的に、アルカリ土類金属塩の1〜100、代替的に5〜50、代替的に10〜25重量部が、本明細書に記載される樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの100重量部ごとに添加される。
別の実施形態において、安定剤は、金属アセチルアセトネート(acac)などの金属キレートを含有する。安定剤として好適な代表的な金属アセチルアセトネート錯体の例としては、アルミニウム、リチウム、バナジウム、ニッケル、ジルコニウム、マンガン、カルシウム、及びマグネシウムアセチルアセトネート錯体が挙げられるが、これらに限定されない。樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーと組み合わされる金属キレートの量は、様々であり得るが、典型的に量は、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー含有組成物のある金属濃度を提供することに基づいて選択される。組成物の金属濃度は、百万分率(ppm)で表現されてもよい。典型的に、直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー含有組成物の金属濃度は、1〜1000ppm、代替的に10〜500ppm、100〜400ppm、50〜300ppm、50〜250ppm、50〜100ppm、100〜250ppm、150〜250ppm、150〜200ppm、代替的に200〜300ppmと、様々である。
他の実施形態において、安定剤は、ホウ素化合物を含む。いくつかの実施形態において、ホウ素化合物は、ホウ酸の誘導体(すなわち、B(OH)の誘導体)、B−OH単位を含有する化合物、又はシラノール縮合反応(例えば、窒化ホウ素及び酸化ホウ素)に作用することが既知である任意のホウ素化合物を含む。一実施形態において、安定剤は、ホウ酸誘導体である。ホウ酸誘導体の例としては、イソブテンボロン酸、(2−メチルプロピル)ボロン酸、フェニルボロン酸、(C)B(OH)を含有するボロン酸、及び、4−ホルミルフェニルボロン酸、2−ヒドロキシ−3−メチルフェニルフェニルボロン酸、(2,6−ジメトキシ−4−メチルフェニルフェニル)ボロン酸、(2−フルオロ−5−メトキシカルボニルフェニル)ボロン酸、(3−クロロ−2−メチルフェニルフェニル)ボロン酸、(3−エトキシ−5−フルオロフェニル)ボロン酸、(3−フルオロ−5−エトキシカルボニルフェニル)ボロン酸、(3−フルオロ−5−イソプロポキシフェニル)ボロン酸、(3−フルオロ−5−メトキシカルボニルフェニル)ボロン酸、(3−フルオロ−5−メチルフェニルフェニル)ボロン酸、(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ボロン酸、(3−t−ブチル−5−メチルフェニルフェニル)ボロン酸、(4−ブロモ−2,5−ジメチルフェニル)ボロン酸、(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ボロン酸、(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)ボロン酸、などを含有する芳香族系基を含有する任意の他のボロン酸が挙げられるが、これらに限定されない。芳香族系基を含有する追加の他のボロン酸には、例えば、http://www.sigmaaldrich.com/chemistry/special−offers/boronic−acid.html?cm_sp=Insite−_−ChemSynth−_−BoronicAcidPromoを参照。
ホウ酸誘導体の量、B−OH単位を含有する化合物、又はシラノール縮合反応に作用することが既知であるホウ素化合物の量は、様々であり得るが、典型的に選択される量は、ホウ酸誘導体のOH基のモル比、B−OH単位を含有する化合物、又は樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー組成物の樹脂成分上でSi−OZ含有量(Si−OH又はSi−アルコキシの量)へのシラノール縮合反応に作用することが既知であるホウ素化合物の量に基づく。典型的に、ホウ酸誘導体のOH基のモル比、B−OH単位を含有する化合物、又は樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのSi−OZ含有量へのシラノール縮合反応に作用することが既知であるホウ素化合物の量は、0.1/50、代替的に0.5/20、代替的に1/10である。いくつかの実施形態において、ホウ酸誘導体のOH基のモル比、B−OH単位を含有する化合物、又は樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのSi−OZ含有量へのシラノール縮合反応に作用することが既知であるホウ素化合物の量は、0.1/50〜1/10、例えば、0.1/50〜0.5/20、0.5/20〜1/10、又は0.5/20〜5/20である。いくつかの実施形態において、ホウ酸誘導体は、フェニルボロン酸を含む。
いくつかの実施形態において、安定剤は、ケイ素含有小分子を含む。本明細書で使用されるように、用語「ケイ素含有小分子」の例としては、化合物の式は:
Figure 0006358960

であり、式中、各Rは、同じであるか又は異なり、基が前に定義されたように、C〜C30ヒドロカルビル基、が挙げられるが、これらに限定されない。ケイ素含有小分子の非限定的な例としては、PhMeSiOH、及びPhSiOHが挙げられる。
用語「ケイ素含有小分子」はまた、シランの式は:
Figure 0006358960

であり、式中、各R同じであるか又は異なり、基が前に定義されたように、C〜C30ヒドロカルビル基であり;Rは、R又は水素を含む。かかるシランの非限定的な例としては、トリフェニルシラン(PhSiH)及びテトラフェニルシラン(PhSi)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるように、用語「小分子」は、1000g/モルを超えない分子を指す。
いくつかの実施形態において、ケイ素含有小分子安定剤は、1つ以上の他の安定剤との組み合わせで使用される。例えば、ケイ素含有小分子は、アルカリ土類金属塩、金属キレート、又はホウ素化合物との組み合わせで使用され得る。いくつかの実施形態において、ケイ素含有小分子は、金属キレート(例えば、Al(acac))との組み合わせで使用される。いくつかの実施形態において、ケイ素含有小分子安定剤は、本明細書に記載されるブロックコポリマーの調製/合成中に添加される。他の実施形態において、ケイ素含有小分子安定剤は、本明細書に記載のブロックコポリマーが、調製された/合成された後で、添加される。
いくつかの実施形態において、使用され得るケイ素含有小分子の量は、15重量%未満、例えば、10重量%未満、5重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、又は0.5重量%未満である。いくつかの実施形態において、使用され得るケイ素含有小分子の量は、例えば、約0.1重量%〜約0.5重量%、約0.25重量%〜約1重量%、約1重量%〜約5重量%、約2重量%〜約10重量%、又は約2重量%〜約5重量%など約0.1重量%〜約10重量%である。
非限定的な固体組成物の物理的特性:
本明細書に記載の固体組成物の物理的特性は、限定されない。いくつかの実施形態において、固体組成物は、120℃にて1cm/s(100cSt)を超える、又は120℃にて10cm/s(1000cSt)を超える、120℃にて50cm/s(5000cSt)を超える、又は120℃にて100cm/s(10,000cSt)を超える粘度を有し、場合によっては、無限の粘度を有し得る。いくつかの実施形態において、固体組成物は、120℃にて約1cm/s(100cSt)〜約100cm/s(10,000cSt)の粘度を有し;例えば、120℃にて約10cm/s(1000cSt)〜約50cm/s(5000cSt);120℃にて約5cm/s(500cSt)〜約20cm/s(2000cSt);120℃にて約20cm/s(2000cSt)〜約50cm/s(5000cSt)又は約50cm/s(5000cSt)〜約100cm/s(10,000cSt)である。
いくつかの実施形態において、固体組成物は、ASTM D542を用いて判定されるように、1.4を超える屈折率を有し、及び1.44、1.5、1.54を超える、代替的に1.55を超える屈折率を有し得る。いくつかの実施形態において、固体組成物は、2.5を超える屈折率を有する。他の実施形態において、固体組成物は、例えば、約1.5〜約2.5、約1.7〜約2.4、約1.4〜約1.7、又は約1.9〜約2.3など約1.4〜約2.5の屈折率を有する。
他の実施形態において、固体組成物は、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、又は99を超える、又は約100%の光透過率を有する。光透過率は、典型的に、C級の光源を用いて光透過率をいかに測定するかを特定する、ASTM E−903−96又はASTM D1003の修正版を用いて判定される。修正版において、C級の光源は、太陽スペクトル(すなわち、AM 1.5Gスペクトル)を生成する光源と置換される。スペクトル透過率値はまた、ASTM D1003と対照的に修正された方法において反射損失が独立する。測定値は、200〜1700nmの間でVarian Cary 5000を用いて収集される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のいくつかの実施形態の固体組成物は、場合によっては、以下の、黄色化に抵抗する;光吸収損失に抵抗する;増加した強靭性を有する;優れた耐熱性を有する;加工において優れた可撓性(例えば、B−ステージ化される膜は、事前に硬化され得るが、硬化後再流動し得る)を呈する;及び/又は場合によっては、接着促進剤を必要とすることなく、数多くの種類の表面への接着を呈する、という特質のうちの1つ以上を有する。加えて、本明細書に記載のいくつかの実施形態の固体組成物は、その機械的特性が操作及びカスタマイズ化されるときでさえも、その屈折率を維持し得る。更に、樹脂−直鎖状PDMSは、利用され得、式中、直鎖及び樹脂ブロックは、非類似の(例えば、RI Me−D=1.41及びRI Ph−T=1.56)である屈折率を有する。更に、固体組成物は、効率を増加させるフロントガラスなどの上板の屈折率に合わされ得る又は類似し得る(高)屈折率を有するように適合され得る。更に、固体組成物は、いくつかの実施形態において、貯蔵性と同時に優れた溶融流動性を提供する。
固体組成物は、引張強度及び破断伸度(%)などの特定の物理的特性により更に特徴付けられ得る。上述のオルガノシロキサンブロックコポリマーからもたらされる本発明の固体組成物は、1.0MPaを超える、代替的に1.5MPaを超える、代替的に2MPaを超える初期引張強度を有し得る。いくつかの実施形態において、固体組成物は、例えば、約1.5MPa〜約10MPa、約2MPa〜約10MPa、約5MPa〜約10MPa又は約7MPa〜約10MPaなどの1.0MPa〜約10MPaの初期引張強度を有し得る。上述のオルガノシロキサンブロックコポリマーからもたらされる本発明の固体組成物は、40%を超える、代替的に50%を超える、代替的に75%を超える初期破断(又は破裂)伸度(%)を有し得る。いくつかの実施形態において、固体組成物は、例えば、約25%〜約50%、約20%〜約60%、約40%〜約60%、約40%〜約50%、又は約75%〜約90%などの約20%〜約90%の破断(又は破裂)伸度%を有し得る。本明細書で使用するとき、引張強度及び初期破断伸度はASTM D412により測定される。
いくつかの実施形態において、本発明の実施形態の固体組成物は、熱老化に応じて、引張強度及び破断伸度%などのある物理的特性を保持する。一実施形態において、固体組成物の引張強度は、1000時間の200℃での熱老化に応じて、そのもとの値の20%内、代替的に10%内、代替的に5%内に留まる。いくつかの実施形態において、固体組成物の引張強度は、1000時間の200℃での熱老化に応じて、例えば、そのもとの値の約10%〜約1%、約10%〜約5%又は約5%〜約1%などのそのもとの値の約20%〜約1%内に留まる。いくつかの実施形態において、熱老化は、空気が循環する炉内で高温で及び長期間(例えば、約150〜300℃で約50〜約10,000時間)サンプルを加熱することにより実行され得る。いくつかの実施形態において、固体組成物の引張強度は、1000時間の200℃での熱老化に応じて、約1%内又はそのもとの値と同じに留まる。他の実施形態において、破断伸度%は、1000時間の200℃での熱老化に応じて、少なくとも10%、代替的に50%、代替的に75%である。いくつかの実施形態において、破断伸度%は、1000時間にわたる200℃での熱老化に応じて、例えば、約10%〜約50%、約25%〜約60%、約40%〜約60%、又は約50%〜約75%などの約10%〜約90%である。
一実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物は、「溶融加工可能」と考えられ得る。本実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマー溶液のフィルムから形成されたコーティングなどの固体組成物は、「溶融」時に高温にて流体挙動を呈する。オルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物の「溶融加工可能」特徴は、固体組成物が液体挙動を呈する際の固体組成物の「溶融流動温度」を測定することにより、監視され得る。溶融流動温度は、具体的には、市販の装置を使用して、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)及び貯蔵温度の関数としてのtanδを測定することにより判定され得る。例えば、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)及び温度の関数としてのtanδを測定するためには、市販のレオメーター(TA Instrumentsの、2KSTD標準屈曲旋回軸スプリング変換器を備えるARES−RDAなどと、強制対流炉)が使用され得る。試験標本(典型的には8mm幅、1mm厚さ)は平行なプレートの間に装填することができ、25℃〜300℃の範囲で2℃/分にて温度を徐々に上げながら小さなひずみの振動レオロジーを使用して測定され得る(振動数1Hz)。流動開始は、G’降下(「流動」と標識されている)に入る変曲温度として計算され得、120℃での粘度が溶融加工性についての尺度として報告され、硬化開始はG’上昇(「硬化」と標識されている)に入る開始温度として計算される。典型的に、固体組成物の流動はまた、オルガノシロキサンブロックコポリマーにおける非直鎖状セグメント(すなわち、樹脂成分)のガラス転移温度に相関する。
いくつかの実施形態において、tanδが1であるのは、150℃にて約3〜約5時間、例えば、150℃にて約3〜約5分間、150℃にて約10〜約15分間、150℃にて約10〜約12分間、150℃にて約8〜約10分間、150℃にて約30分間〜約2.5時間、150℃にて約1時間〜約4時間、又は150℃にて約2.5時間〜約5時間である。他の実施形態において、例えば、超塩基が使用されるとき、tanδが1であるのは、150℃にて約3〜約60秒間、例えば、150℃にて約3〜約30秒間、150℃にて約10〜約45秒間、150℃にて約5〜約50秒間、150℃にて約10〜約30秒間、又は150℃にて約30秒間〜約60秒間である。なお他の実施形態において、例えば、超塩基が使用されるとき、tanδが1であるのは、120℃にて約5〜約1200秒間、例えば、120℃にて約20〜約60秒間、120℃にて約20〜約600秒間、120℃にて約60〜約1200秒間、120℃にて約5〜約100秒間、120℃にて約10〜約60秒間、又は120℃にて約30秒間〜約60秒間ある。
更なる実施形態において、固体組成物は、25℃〜200℃、代替的に25℃〜160℃、代替的に50℃〜160℃の範囲の溶融流動温度を有するものとして、特徴付けられ得る。
溶融加工可能であるという利益により、デバイスアーキテクチャの周りのオルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物の再流動が、Tcure以下の温度で、デバイス上の初期のコーティング又はデバイス上に固体が形成された後、可能になると考えられる。この機能は、カプセル化される様々な電子デバイスに対して非常に有益である。
一実施例において、オルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物は、「硬化性」として考慮されてもよい。本実施例において、オルガノシロキサンブロックコポリマー含有溶液のフィルムから形成されたコーティングなどの固体組成物は、ブロックコポリマーを更に硬化することにより、更なる物理的特性変化を起こし得る。上述のように、本発明のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、特定の量のシラノール基を含有する。ブロックコポリマー上のこれらのシラノール基の存在は、更なる反応、すなわち、硬化機構を可能にすることが可能である。硬化時に、固体組成物の物理的特性は、下記の特定の実施形態において説明されるように、更に変更され得る。
代替的に、オルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物の「溶融加工性」及び/又は硬化は、様々な温度下でのレオロジー測定値により判定され得る。
オルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する固体組成物は、25℃にて0.01MPa〜500MPaの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び0.001MPa〜250MPaの範囲の損失弾性率(G”)、代替的に25℃にて0.1MPa〜250MPaの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び0.01MPa〜125MPaの損失弾性率(G”)、代替的に25℃にて0.1MPa〜200MPaの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び0.01MPa〜100MPaの損失弾性率(G”)を有し得る。
オルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する固体組成物は、120℃にて10Pa〜500,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び10Pa〜500,000Paの範囲の損失弾性率(G”)、代替的に120℃にて20Pa〜250,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び20Pa〜250,000MPaの損失弾性率(G”)、代替的に120℃にて30Pa〜200,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び30Pa〜200,000MPaの損失弾性率(G’)を有し得る。
オルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する固体組成物は、200℃にて10Pa〜100,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び5Pa〜80,000Paの範囲の損失弾性率(G”)、代替的に200℃にて20Pa〜75,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び10Pa〜65,000Paの損失弾性率(G”)、代替的に200℃にて30Pa〜50,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び15Pa〜40,000Paの損失弾性率(G’)を有し得る。
上に記載されるようなオルガノシロキサンブロックコポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の構造順序は、固体組成物が形成されるとき、ある独特な物理的特性の特質を伴うオルガノシロキサンブロックコポリマーを提供し得る。例えば、コポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の構造順序は、可視光の高い光学透過率を可能にする固体組成物を提供し得る。構造順序はまた、流動し、加熱時に硬化し、室温にて安定性を保持するオルガノシロキサンブロックコポリマーを可能にし得る。シロキシ単位はまた、積層技術を用いて加工されてもよい。これらの特性は、エネルギー効率の良い低コストかつ容易な手順を提供しつつ、天候への抵抗及び耐久性を改善するように種々の電子物品のためのコーティングを提供するのに有用であり得る。
硬化性シリコーン組成物:
本開示はまた、硬化性シリコーン組成物を提供する。硬化性シリコーン組成物は、上に記載されるオルガノシロキサンブロックコポリマーを含む。いくつかの実施形態において、硬化性シリコーン組成物はまた、有機溶媒を含む。いくつかの実施形態において、用語「硬化性シリコーン組成物」はまた、溶媒中の固体組成物の組み合わせ、又は溶媒と組み合わされる固体組成物の組み合わせを含む。有機溶媒は、いくつかの実施形態において、ベンゼン、トルエン、又はキシレンなどの芳香族系溶媒である。
本明細書に記載の硬化性組成物は、オルガノシロキサン樹脂(例えば、ブロックコポリマーの一部ではない遊離樹脂)を更に含有してもよい。これらの組成物中に存在するオルガノシロキサン樹脂は、オルガノシロキサンブロックコポリマーを調製するために使用されるオルガノシロキサン樹脂である。したがって、オルガノシロキサン樹脂は、その式中に少なくとも60モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位(例えば、少なくとも70モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位、少なくとも80モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位、少なくとも90モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位、又は100モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位;又は60〜100モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位、60〜90モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位又は70〜80モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位)を含有してもよく、各Rは、独立して、C〜C20ヒドロカルビルである。代替的に、オルガノシロキサン樹脂は、シルセスキオキサン樹脂又はフェニルシルセスキオキサン樹脂である。
硬化性組成物が、オルガノシロキサンブロックコポリマー、有機溶媒、及び光学オルガノシロキサン樹脂を含むとき、各成分の量は、様々であり得る。本発明の硬化性組成物中のオルガノシロキサンブロックコポリマー、有機溶媒及び任意のオルガノシロキサン樹脂の量は、様々であり得る。本開示の硬化性組成物は:
上に記載されるように、オルガノシロキサンブロックコポリマーの40〜80重量%(例えば、40〜70重量%、40〜60重量%、40〜50重量%)を含有してもよく;有機溶媒の10〜80重量%(例えば、10〜70重量%、10〜60重量%、10〜50重量%、10〜40重量%、10〜30重量%、10〜20重量%、20〜80重量%、30〜80重量%、40〜80重量%、50〜80重量%、60〜80重量%、又は70〜80重量を含有してもよく;かつ、オルガノシロキサン樹脂の5〜40重量%(例えば、5〜30重量%、5〜20重量%、5〜10重量%、10〜40重量%、10〜30重量%、10〜20重量%、20〜40重量%、又は30〜40重量%)を含有してもよい。
よってこれらの成分の重量%の和は、100%を超えないものとする。一実施例において、硬化性組成物は、上に記載されるようにオルガノシロキサンブロックコポリマー、有機溶媒、及びオルガノシロキサン樹脂から本質的に構成される。本実施例において、これらの成分の重量%の和は、100%、又は100%に近いものである。直前に上述の実施例に対する用語「から本質的に構成される」は、本実施例では、硬化性シリコーン組成物が、本開示のオルガノシロキサンブロックコポリマー又はオルガノシロキサン樹脂ではない、シリコーン又は有機ポリマーを全く含まないことを説明する。
硬化性シリコーン組成物はまた、硬化触媒を含んでもよい。硬化触媒は、オルガノシロキサンの(縮合)硬化に作用する、様々なスズ又はチタン触媒などの当該技術分野において既知の任意の触媒から選択され得る。縮合触媒は、典型的にヒドロキシ基に結合したケイ素(=シラノール)の縮合を促進してSi−O−Si連結を形成するために使用される任意の縮合触媒であり得る。例としては、限定されるものではないが、アミン、並びに鉛、スズ、亜鉛及び鉄の錯体が挙げられる。
一実施例で、例えば、dp>2(例えば、dp>10、dp>50、dp>100、dp>150、又は約2〜約150dp、約50〜約150dp、若しくは約70〜約150dp)の直鎖状軟質ブロックシロキサン単位は、室温を超えるガラス転移で直鎖状又は樹脂状の「硬質ブロック」シロキサン単位にグラフト結合される。関連する実施例において、オルガノシロキサンブロックコポリマー(例えば、シラノール末端オルガノシロキサンブロックコポリマー)は、メチルトリアセトキシシラン及び/又はメチルトリオキシメシランなどのシランと反応させられ、続いて、シラノール官能性フェニルシルセスキオキサン樹脂と反応させられる。なお他の実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、側鎖(例えば、ポリ(フェニルメチルシロキサン)としてアリール基を含むいくつかの実施形態における、1つ以上の軟質ブロック(例えば、<25℃のガラス転移でのブロック)及び1つ以上の直鎖状シロキサン「プレポリマー」ブロックを含む。別の実施例で、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、>20モル%(例えば、>30モル%;>40モル%;>50モル%;又は約20〜約50モル%;約30〜約50モル%;若しくは約20〜約30モル%)のPhMe−D含有量;dp>2(例えば、dp>10、dp>50、dp>100、dp>150、又は約2〜約150dp、約50〜約150dp、若しくは約70〜約150dp)のPhMe−D;及び/又はPh−D/Me−D>20モル%(例えば、>30モル%、>40モル%、>50モル%、又は約20〜約50モル%、約30〜約50モル%、若しくは約20〜約30モル%)を含み、式中、Ph−D/Me−Dのモル比は、約3/7である。いくつかの実施形態において、Ph−D/Me−Dのモル比は、約1/4〜約1/2、例えば、約3/7〜約3/8である。なお他の実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、例えば、非粘着性膜を形成するように使用され得るフェニルシルセスキオキサン樹脂などの1つ以上の硬質ブロック(例えば、>25℃のガラス転移でのブロック)及び1つ以上の直鎖状又は樹脂状のシロキサンを含む。
固体組成物を形成する方法:
本発明の固体組成物は、Phenyl−T樹脂などの1つ以上の樹脂を、PhMeシロキサンなどの1つ以上の(シラノール)末端シロキサンと反応させる工程を含む方法によって形成され得る。代替的に、1つ以上の樹脂は、MTA/ETA、MTO、ETS 900などで封鎖されるシラノール末端シロキサンなどの1つ以上の封鎖されるシロキサン樹脂と反応させられてもよい。別の実施例で、固体組成物は、上に記載される1つ以上の成分、及び/又は、参照することによりその全体が本明細書に明確に組み込まれる、2010年9月22日に出願された、米国仮特許出願第61/385,446号;2011年9月21日に出願された、同第61/537,146号;2011年9月21日に出願された、同第61/537,151号;及び2011年9月22日に出願された、同第61/537,756号に記載される;及び/又は、公開PCT特許出願第WO2012/040302号;第WO2012/040305号;第WO2012/040367号;第WO2012/040453号;及び第WO2012/040457号に記載される、1つ以上の成分を反応させることにより形成される。なお別の実施例で、方法は、上述の出願のうちのいずれかに記載される1つ以上の工程を含んでもよい。
代替的に、方法は、例えば、溶媒を含む硬化性シリコーン組成物などの溶媒中の組成物をもたらす工程を含んでもよく、次いで溶媒を除去して固体組成物を形成する。溶媒は、任意の既知の処理技術により除去され得る。一実施例で、オルガノシロキサンブロックコポリマーを含む膜が形成され、溶媒は、硬化性シリコーン組成物から蒸発することが可能になり、それによって膜を形成する。膜を、高温、及び/又は減圧に供することは、固体組成物の溶媒除去及びそれに続く形成を加速する。代替的に、硬化性シリコーン組成物は、押出成形機を通過させ溶媒を除去し、リボン又はペレットの形態で固体組成物をもたらしてもよい。剥離膜に対するコーティング作業もまた、スロットダイコーティング、ナイフオーバーロールコーティング、ロッドコーティング、又はグラビアコーティングにおいて見られるように、使用され得るまた、固体フィルムを調製するにあたりロールからロールへのコーティング作業も使用され得る。コーティング作業では、コンベアオーブン又は他の溶液の加熱及び排気手段を使用して、溶媒を除去し、最終的な固体組成物を得ることができる。
オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する方法:
オルガノシロキサンブロックコポリマーは、a)直鎖状オルガノシロキサンと、b)少なくとも60モル%の式[RSiO3/2]のシロキシ単位を含有するオルガノシロキサン樹脂と、を、c)溶媒で反応させる工程I)を含む方法を用いて形成され得る。一実施例で、直鎖状オルガノシロキサンは、式R (E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有し、式中、各Rは、独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、nは、10〜400、qは、0、1、又は2、Eは、少なくとも1つの炭素原子を含む加水分解性基である。別の実施例で、各Rは、独立してC〜C20ヒドロカルビルである。なお別の実施例で、工程Iで使用されるa)及びb)の量は、40〜90モル%の[R SiO2/2]のジシロキシ単位、及び10〜60モル%の[RSiO3/2]のトリシロキシ単位のオルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択される。より更なる実施例で、工程Iで添加される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセントが、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの中に組み込まれる。
なお別の実施例で、方法は、例えば、オルガノシロキサンブロックコポリマーのトリシロキシ単位を架橋し、及び/又は、オルガノシロキサンブロックコポリマーの重量平均分子量(M)を少なくとも50%増加させるなどの工程I)からの、オルガノシロキサンブロックコポリマーを反応させる工程II)を含む。更なる実施例は、貯蔵安定性及び/若しくは光学的透明度を強化するようにオルガノシロキサンブロックコポリマーを更に処理する工程、並びに/又は有機溶媒を除去する任意の工程を含む。
第1の工程の反応は、概ね、以下の概略図により表され得る。
Figure 0006358960

式中、オルガノシロキサン樹脂上の種々のOH基(すなわち、SiOH基)を、直鎖状オルガノシロキサン上で加水分解性基(E)と反応させ、オルガノシロキサンブロックコポリマー及びH−(E)化合物を形成させてもよい。工程Iにおける反応は、オルガノシロキサン樹脂と直鎖状オルガノシロキサンとの間の縮合反応と説明され得る。
(a)直鎖状オルガノシロキサン:
本プロセスの工程Iにおける成分a)は、式R (E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有する直鎖状オルガノシロキサンであり、式中、各Rは、独立してC〜C30ヒドロカルビルであり、添字「n」は、直鎖状オルガノシロキサンの重合度(dp)と考えることができ、10〜400で変化するものとし、添字「q」は、0、1、又は2であるものとし、Eは、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である。成分a)は、式R (E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有する直鎖状オルガノシロキサンとして説明されるが、当業者は、T(RSiO3/2)シロキシ単位などの少量の代替的シロキシ単位が、直鎖状オルガノシロキサンの中に組み込まれ得、それでも成分a)として使用され得ることを理解する。よって、オルガノシロキサンは、D(R SiO2/2)シロキシ単位の大部分を有することにより、「主に」直鎖状であるとして考えられ得る。更に、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、複数の直鎖状オルガノシロキサンの組み合わせであり得る。なお更に、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、シラノール基を含有してもよい。いくつかの実施形態において、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、例えば、約1モル%〜約3モル%、約1モル%〜約2モル%、又は約1モル%〜約1.5モル%のシラノール基などの約0.5〜約5モル%のシラノール基を含有する。
上記直鎖状オルガノシロキサンの式中、Rは独立して、C〜C30ヒドロカルビルである。この炭化水素基は独立して、アルキル、アリール又はアルキルアリール基であり得る。本明細書で使用されるように、ヒドロカルビルはまた、ハロゲン置換ヒドロカルビルを含み、ハロゲンは、塩素、フッ素、臭素、又はこれらの組み合わせであり得る。Rは、C〜C30アルキル基であり得、代替的に、Rは、C〜C18アルキル基であり得る。代替的に、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であり得る。代替的に、Rは、メチルであり得る。Rは、フェニル、ナフチル又はアンスリル基などのアリール基であり得る。代替的に、Rは、上述のアルキル又はアリール基の任意の組み合わせであり得る。代替的に、Rは、フェニル、メチル又はこれらの組み合わせである。
Eは、少なくとも1つの炭素原子を含有する任意の加水分解性基から選択され得る。いくつかの実施形態において、Eは、オキシモ、エポキシ、カルボキシ、アミノ、アミド基、又はこれらの組み合わせから選択される。代替的に、Eは、式RC(=O)O−、R C=N−O−、又はRC=N−O−を有してもよく、式中、Rは、上記のように定義され、Rは、ヒドロカルビルである。一実施例において、Eは、HCC(=O)O−(アセトキシ)であり、qは、1である。一実施例において、Eは、(CH)(CHCH)C=N−O−(メチルエチルケトキシ)であり、qは、1である。
一実施例において、直鎖状オルガノシロキサンは、
(CH3)q(E)(3−q)SiO[(CHSiO2/2)]Si(E)(3−q)(CH3)qを有し、式中、E、n及びqは上記で定義した通りである。
一実施例において、直鎖状オルガノシロキサンは、
(CH3)q(E)(3−q)SiO[(CH)(C5)SiO2/2)]Si(E)(3−q)(CHを有し、式中、E、n及びqは上記で定義した通りである。
成分a)として好適な直鎖状オルガノシロキサンを調製するためのプロセスは、既知である。いくつかの実施形態において、シラノール末端ポリジオルガノシロキサンは、アルキルトリアセトキシシラン又はジアルキルケトンなどの「末端封鎖」化合物と反応させる。末端封鎖反応の化学量は、典型的に、ポリジオルガノシロキサン上の全てのシラノール基と反応させるのに十分な量の末端封鎖化合物が添加されるように、調整される。典型的に、ポリジオルガノシロキサン上のシラノールのモル当たり1モルの末端封鎖化合物が使用される。代替的に、1〜10%といったわずかにモル過剰の末端封鎖化合物が使用されてもよい。反応は典型的に、シラノールポリジオルガノシロキサンの縮合反応を最小化する無水条件下で行われる。典型的に、シラノール末端ポリジオルガノシロキサン及び末端封鎖化合物を、無水条件下で有機溶媒中に溶解させ、室温又は高温(例えば、最高で溶媒の沸点)にて反応させる。
(b)オルガノシロキサン樹脂:
本プロセスにおける成分b)は、その式中に少なくとも60モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位を含有するオルガノシロキサン樹脂であり、式中、各Rは、独立して、C〜C20ヒドロカルビルである。本明細書で使用されるように、ヒドロカルビルはまた、ハロゲン置換ヒドロカルビルを含み、ハロゲンは、塩素、フッ素、臭素、又はこれらの組み合わせであってもよい。Rは、フェニル、ナフチル又はアンスリル基などのアリール基であり得る。代替的に、Rは、メチル、エチル、プロピル又はブチルなどのアルキル基であり得る。代替的に、Rは、上述のアルキル又はアリール基の任意の組み合わせであり得る。代替的に、Rは、フェニル又はメチルである。
オルガノシロキサン樹脂は、少なくとも70モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位を含有するオルガノシロキサン樹脂が提供される、任意の量、及び他のM、D、及びQシロキシ単位の組み合わせを含んでもよく、代替的に、オルガノシロキサン樹脂は、少なくとも80モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位を含有し、代替的に、オルガノシロキサン樹脂は、少なくとも90モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位を含み、又は、代替的に、オルガノシロキサン樹脂は、少なくとも95モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位を含有する。いくつかの実施形態において、オルガノシロキサン樹脂は、約70〜約100モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位、例えば、約70〜約95モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位、約80〜約95モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位、又は約90〜約95モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位などを含有する。成分b)として有用なオルガノシロキサン樹脂としては、「シルセスキオキサン」樹脂として既知であるものが挙げられる。
オルガノシロキサン樹脂の重量平均分子量(M)は、非限定だが、いくつかの実施形態において、1000〜10,000、又は、代替的に1500〜5000g/モルの範囲に及ぶ。
当業者は、このような多量の[RSiO3/2]のシロキシ単位を含有するオルガノシロキサン樹脂が、あるSi−OZの濃度を有してもよく、式中、Zは、水素(すなわち、シラノール)、アルキル基(その結果、OZはアルコキシ基である)であり得、代替的にOZはまた上記のようないずれかの「E」加水分解性基であり得る。オルガノシロキサン樹脂上に存在する全てのシロキシ基のモル百分率としてのSi−OZ含有量は、29Si NMRにより容易に判定され得る。オルガノシロキサン樹脂上に存在するOZ基の濃度は、樹脂の調製モード及び後続処理に応じ様々である。いくつかの実施形態において、本プロセスにおける使用のために好適なオルガノシロキサン樹脂のシラノール(Si−OH)含有量は、少なくとも5モル%、代替的に少なくとも10モル%、代替的に25モル%、代替的に40モル%、代替的に50モル%のシラノール含有量を有する。他の実施形態において、シラノール含有量は、例えば、約10モル%〜約60モル%、約25モル%〜約60モル%、約40モル%〜約60モル%、約25モル%〜約40モル%、又は約25モル%〜約50モル%などの約5モル%〜約60モル%である。
少なくとも60モル%の[RSiO3/2]のシロキシ単位を含有するオルガノシロキサン樹脂、及びこれらの調製方法は、当該技術分野において既知である。これらは典型的に、ケイ素原子上に3個の、ハロゲン又はアルコキシ基などの加水分解性基を有するオルガノシランを有機溶媒中で加水分解することにより、調製される。シルセスキオキサン樹脂の調製のための代表的な実施例は、米国特許第5,075,103号に見出され得る。更に、多くのオルガノシロキサン樹脂は市販されており、固体(フレーク又は粉末)か又は有機溶媒溶液のいずれかとして販売されている。成分b)として有用な、好適な非限定的な市販のオルガノシロキサン樹脂としては、Dow Corning(登録商標)217フレーク樹脂、233フレーク、220フレーク、249フレーク、255フレーク、Z−6018フレーク(Dow Corning Corporation(Midland,MI))が挙げられる。
当業者は更に、かかる多量の[RSiO3/2]シロキシ単位及びシラノール含有量を含有するオルガノシロキサン樹脂はまた、特に高湿度条件下で、水分子を保持し得る。したがって、工程Iにおける反応に先立ってオルガノシロキサン樹脂を「乾燥」させることにより、樹脂上に存在する過剰な水を除去することが、多くの場合、有益である。これは、オルガノシロキサン樹脂を有機溶媒中に溶解させ、加熱して還流させ、分離技術(例えば、Dean Starkトラップ又は同等のプロセス)により水を除去することによって達成され得る。
工程Iにおける反応で使用されるa)及びb)の量は、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに、40〜90モル%の[R SiO2/2]のジシロキシ単位、及び10〜60モル%の[RSiO3/2]のトリシロキシ単位をもたらすように選択される。成分a)及びb)内に存在するジルシロキシ及びトリシロキシ単位のモル%は、29Si NMR技術を用いて、容易に判定され得る。次いで、開始時のモル%により、工程Iにおいて使用される成分a)及びb)の質量を判定する。
いくつかの実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、40〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位、例えば、50〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;60〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;65〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;70〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;又は80〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;40〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;40〜70モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;40〜60モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;40〜50モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;50〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;50〜70モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;50〜60モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;60〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;60〜70モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;又は70〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位などを含有する。
いくつかの実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、10〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位、例えば、10〜20モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜30モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜35モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜40モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜30モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜35モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜40モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;30〜40モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;30〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;30〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;40〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;又は40〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位などを含有する。
選択される成分a)及びb)の量はまた、添加する直鎖状オルガノシロキサンの量に対しオルガノシロキサン樹脂上のシラノール基がモル過剰であることを確保する量でもあるべきである。したがって、工程I)において添加した全ての直鎖状オルガノシロキサンと反応させることができるように、十分な量のオルガノシロキサン樹脂を添加すべきである。同様に、モル過剰のオルガノシロキサン樹脂を使用する。使用する量は、直鎖状オルガノシロキサンのモル当たりに使用されるオルガノシロキサン樹脂のモル数を計算することにより判定され得る。
上述のように、工程Iにおいて影響がある反応は、直鎖状オルガノシロキサンの加水分解性基とオルガノシロキサン樹脂上のシラノール基との間の縮合反応である。本プロセスの工程IIにおいて更に反応させるためには、形成された樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーの樹脂成分上に十分な量のシラノール基が残存している必要がある。いくつかの実施形態において、少なくとも10モル%、代替的に少なくとも20モル%、代替的に少なくとも30モル%のシラノールが、本プロセスの工程Iにおいて生成されるように樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーのトリシロキシ単位上に残存すべきである。いくつかの実施形態において、例えば、約20モル%〜約60モル%、又は約30モル%〜約60モル%などの約10モル%〜約60モル%が、本プロセスの工程Iにおいて生成されるように樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーのトリシロキシ単位上に残存すべきである。
上述の(a)直鎖状オルガノシロキサンを、(b)オルガノシロキサン樹脂と反応させるための反応条件は、限定されない。いくつかの実施形態において、反応条件は、a)直鎖状オルガノシロキサンと、b)オルガノシロキサン樹脂との間の縮合型反応に作用するように、選択される。様々な非限定的な実施形態及び反応条件が下記の実施例において説明される。いくつかの実施形態において、(a)直鎖状オルガノシロキサンと(b)オルガノシロキサン樹脂は、室温にて反応する。他の実施形態において、(a)及び(b)は、室温を超え、約50、75、100、又は更に150℃にまで及ぶ温度にて反応する。代替的に、(a)と(b)は、溶媒の還流下で一緒に反応させることができる。なお他の実施形態において、(a)及び(b)は、5、10、又は更に10℃以上の室温未満である温度にて反応する。更に他の実施形態において、(a)と(b)は、1、5、10、30、60、120若しくは180分、又は更に長い時間にわたって反応する。典型的に、(a)と(b)は、窒素又は希ガスなどの不活性雰囲気下で反応する。代替的に、(a)と(b)は、いくらかの水蒸気及び/又は酸素を含む雰囲気下で反応し得る。更に、(a)及び(b)は、いかなるサイズの容器で反応させてもよく、混合機、ボルテクサー(vortexer)、攪拌機、加熱器などを含む任意の装置を用いてもよい。他の実施形態において、(a)及び(b)は、極性又は非極性であり得る1つ以上の有機溶媒中で反応する。典型的に、トルエン、キシレン、ベンゼン及びこれらに類するものなどの芳香族系溶媒が利用される。有機溶媒中に溶解させるオルガノシロキサンの量は様々であるが、典型的に、その量は、直鎖状オルガノシロキサンの鎖延長又はオルガノシロキサン樹脂の早すぎる縮合を最小化するように、選択されるべきである。
成分a)及びb)の添加順序は、様々であり得る。いくつかの実施形態において、直鎖状オルガノシロキサンは、有機溶媒中に溶解されるオルガノシロキサン樹脂の溶液に添加される。この添加順序は、直鎖状オルガノシロキサンの鎖延長、又はオルガノシロキサン樹脂の早すぎる縮合を最小化しながら、直鎖状オルガノシロキサン上の加水分解性基と、オルガノシロキサン樹脂上のシラノール基との縮合を強化し得る。他の実施形態において、オルガノシロキサン樹脂は、有機溶媒中に溶解されるオルガノシロキサン樹脂の溶液に添加される。
工程Iにおける反応の進行及び樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの形成は、GPC、IR又は29Si NMRなどの様々な分析技術により監視され得る。典型的に、工程Iにおける反応は、工程Iにおいて添加される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセント(例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%)が、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの中に組み込まれるまで、持続することを可能にする。
本プロセスの第2の工程は、工程Iから得た樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを更に反応させて、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのトリシロキシ単位を架橋させて、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの分子量を少なくとも50%、代替的に少なくとも60%、代替的に少なくとも70%、代替的に少なくとも80%、代替的に少なくとも90%、代替的に少なくとも100%増加させる工程を含む。いくつかの実施形態において、本プロセスの第2の工程は、工程Iから得た樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを更に反応させて、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのトリシロキシ単位を架橋させて、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの分子量を、例えば、約60%〜約100%、約70%〜約100%、約80%〜約100%、又は約90%〜約100%などの約50%〜約100%増加させる工程を含む。
本方法の第2の工程の反応は概ね、以下の概略図により表され得る。
Figure 0006358960
工程IIの反応は、工程Iで形成される樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのトリシロキシブロックを架橋し、それは、ブロックコポリマーの平均分子量を増加させると考えられる。トリシロキシブロックの架橋により、トリシロキシブロックの凝集による濃度を有するブロックコポリマーを提供することが可能であり、これは、最終的に、ブロックコポリマーの固体組成物内に「ナノドメイン」を形成するのに役立ち得る。換言すれば、このトリシロキシブロックの凝集による濃度は、ブロックコポリマーがフィルム又は硬化済みコーティングなどの固体形態で分離される場合には、相分離し得る。ブロックコポリマー内のトリシロキシブロックの凝集による濃度及びその後のブロックコポリマーを含有する固体組成物内での「ナノドメイン」の形成は、これらの組成物の光学的透明度並びにこれらの物質に関連する他の物理的特性の向上をもたらし得る。
工程IIにおける架橋反応は、様々な化学的機序及び/又は部分を介して達成され得る。例えば、ブロックコポリマー内の非直鎖状ブロックの架橋は、コポリマーの非直鎖状ブロック内に存在する残留シラノール基の縮合から生じ得る。ブロックコポリマー内の非直鎖状ブロックの架橋はまた、「遊離樹脂」成分と非直鎖状ブロックとの間で生じ得る。「遊離樹脂」成分は、ブロックコポリマーの調製工程Iにおいて過剰量のオルガノシロキサン樹脂を使用する結果として、ブロックコポリマー組成物中に存在し得る。遊離樹脂成分は、非直鎖状ブロック上及び遊離樹脂上に存在する残留シラノール基の縮合により非直鎖状ブロックと架橋し得る。遊離樹脂は、下記のように、架橋剤として添加された低分子量化合物と反応することにより、架橋をもたらし得る。
本プロセスの工程IIは、工程Iの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンの形成と同時に生じ、又は、工程IIの反応に作用するように条件を修正した分離反応を含む。工程IIの反応は、工程Iと同じ条件下で生じ得る。この状況において、工程IIの反応は、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーが形成されるにつれて、進行する。代替的に、工程I)に使用される反応条件は、更に工程IIの反応にも拡大適用される。代替的に、反応条件は変更することができ、又は、工程IIの反応に作用させるために追加成分を添加することができる。
いくつかの実施形態において、工程IIの反応条件は、出発物質である直鎖状オルガノシロキサンにおいて使用される加水分解性基(E)の選択に応じて異なる。直鎖状オルガノシロキサン内の(E)がオキシム基である場合、工程IIの反応が工程Iと同じ反応条件下で生じる可能性がある。すなわち、直鎖状−樹脂オルガノシロキサンコポリマーが工程Iにおいて形成される際、それは継続して、樹脂成分上に存在するシラノール基の縮合により反応して、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーの分子量を更に増加させる。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、(E)がオキシモ基であるとき、工程Iの反応からもたらされる加水分界オキシモ基(例えばメチルエチルケトキシム)は、工程IIの反応のための縮合触媒として作用し得ることが可能である。同様に、工程IIの反応は、工程Iと同じ条件下で同時に進行し得る。換言すれば、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーが工程Iにおいて形成されるにつれ、これは更に同じ条件下で反応して、コポリマーの樹脂成分上に存在するシラノール基の縮合反応によりその分子量を更に増加させ得る。しかしながら、直鎖状オルガノシロキサン上の(E)がアセトキシ基である場合、生じる加水分解性基(酢酸)は工程II)の反応を十分に触媒しない。したがって、この状況では、工程IIの反応は、下記の実施例において説明されるように、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーの樹脂成分の縮合に作用する更なる成分により向上され得る。
本プロセスの一実施例において、式R SiX4−qを有するオルガノシランを、工程II)に添加し、式中、Rは、C〜Cヒドロカルビル、又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、Xは、加水分解性基であり、qは、0、1、又は2である。Rは、C〜Cヒドロカルビル、又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、代替的にRは、C〜Cアルキル基又はフェニル基であり、代替的にRは、メチル、エチル、又はメチルとエチルとの組み合わせである。Xは任意の加水分解性基であり、代替的にXは上記に定義されたようなE、ハロゲン原子、ヒドロキシル(OH)又はアルコキシ基であり得る。一実施例において、オルガノシランは、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、又は両方の組み合わせなどのアルキルトリアセトキシシランである。市販の代表的なアルキルトリアセトキシシランとしては、ETS−900(Dow Corning Corp.(Midland,MI))が挙げられる。本実施例において有用な、他の好適な非限定的なオルガノシランとしては、メチル−トリス(メチルメチルメチルケトキシム)シラン(MTO)、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラオキシムシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルジオキシムシラン、メチルトリス(メチルメチルケトキシム)シランが挙げられる。
工程II)中に添加する際の式R SiX4−qを有するオルガノシランの量は様々であるが、プロセス中に使用されるオルガノシロキサン樹脂の量に基づくべきである。使用されるシランの量は、オルガノシロキサン樹脂上のSiのモル当たり2〜15モル%のオルガノシランのモル化学量をもたらすものであるべきである。更に、工程II)中に添加される式R SiX4−qを有するオルガノシランの量は、オルガノシロキサンブロックコポリマー上の全てのシラノール基を消費しない化学量が確保されるように制御する。一実施例において、工程IIにおいて添加されるオルガノシランの量は、0.5〜35モルパーセントのシラノール基[≡SiOH]を含有するオルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択される。
本発明の方法における工程IIIは任意であり、貯蔵安定性及び/又は光学的透明度を向上させるように、上述の方法工程を用いて形成されるオルガノシロキサンブロックコポリマーを更に加工することを含む。本明細書で使用するとき、句「更に加工」は、オルガノシロキサンブロックコポリマーの貯蔵安定性及び/又は光学的透明度を向上させるためのその任意の更なる反応又は処理を説明する。工程IIにおいて生成されるようなオルガノシロキサンブロックコポリマーは、反応性「OZ」基(例えば、≡SiOZ基、式中、Zは上に記載される通りである)、及び/又はX基(式中、Xは、式R SiX4−qを有するオルガノシランが工程IIにおいて使用されるとき、オルガノシロキサンブロックコポリマー内に導入される)を含有し得る。この段階でオルガノシロキサンブロックコポリマー上に存在するOZ基は、樹脂成分上に元々存在した、代替的に、オルガノシランが工程IIにおいて使用されるとシラノール基を有する式R SiX4−qを有するオルガノシランの反応からもたらされ得る、シラノール基であり得る。代替的に、残留シラノール基の更なる反応は、樹脂ドメインの形成を更に向上させ、オルガノシロキサンブロックコポリマーの光学的透明度を更に改善し得る。したがって、任意の工程IIIは、工程II中に生じるオルガノシロキサンブロックコポリマー上のOZ又はXを更に反応させて、貯蔵安定性及び/又は光学的透明度を改善するために、実行され得る。工程IIIのための条件は、使用される直鎖状成分及び樹脂成分、これらの量、及び末端封鎖化合物の選択に応じ、様々であり得る。
方法の一実施例で、工程IIIは、工程IIからのオルガノシロキサンブロックコポリマーを水と反応させ、酢酸などのように方法中に形成されるいずれの小分子化合物も除去することにより実施される。本実施例で、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、典型的に直鎖状オルガノシロキサンから生じ、ここで、Eはアセトキシ基であり、並びに/又は、アセトキシシランは、工程IIにおいて使用される。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、工程IIで形成されるオルガノシロキサンブロックコポリマーは、ある量の加水分解性Si−O−C(O)CH基を含有し得、オルガノシロキサンブロックコポリマーの貯蔵安定性を限定し得る。したがって、工程IIから形成される樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーに水を添加してもよく、これは、Si−O−C(O)CH基を加水分解し得、更にシロキシ単位を連結し、酢酸を除去する。形成された酢酸及び過剰な水は、既知の分離技術により除去され得る。本実施例において添加される水の量は、様々であり得るが、典型的に、全固形分当たり10重量%、又は代替的に5重量%が添加される(反応媒質中のオルガノシロキサンブロックコポリマーに基づいたとき)。
方法の別の実施例で、工程IIIは、工程IIからのオルガノシロキサンブロックコポリマーを、アルコール、オキシム、又はトリアルキルシロキシ化合物から選択される末端封鎖化合物と反応させることにより実施される。本実施形態において、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、典型的に、Eがオキシム基である直鎖状オルガノシロキサンから生成される。末端封鎖化合物は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、又は一連の他のものなどのC〜C20アルコールであり得る。代替的に、アルコールはn−ブタノールである。末端封鎖化合物はまた、トリメチルメトキシシラン又はトリメチルエトキシシランなどのトリアルキルシロキシ化合物であってもよい。末端封鎖化合物の量は、末端封鎖化合物の量は様々であり得るが、典型的に、オルガノシロキサンブロックコポリマー対して3〜15重量%の間である。
いくつかの実施形態において、工程IIIは、工程II)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーへ超塩基触媒又は安定剤工程を添加すること含む。工程IIIで使用される超塩基触媒及び安定剤の量は、上に記載のものと同じである。
本プロセスの工程IVは任意であり、工程I及びIIの反応において使用される有機溶媒を除去する工程を含む。有機溶媒は任意の既知の技術により除去され得るが、典型的に、大気条件下又は減圧条件下のいずれかで高温にて樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーを加熱する工程を含む。いくつかの実施形態において、全ての溶媒が除去されるわけではない。本実施例において、溶媒の少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、又は少なくとも50%が除去され、例えば、溶媒の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、又は少なくとも90%が除去される。いくつかの実施形態において、溶媒の20%未満が除去され、例えば、溶媒の15%未満、10%未満、5%又は0%未満が除去される。他の実施形態において、溶媒の約20%〜約100%が除去され、例えば、溶媒の約30%〜約90%、約20%〜約80%、約30〜約60%、約50〜約60%、約70〜約80%、又は約50%〜約90%が除去される。
追加の非限定的な実施形態において、本開示は、参照することにより全体が本明細書に明確に組み込まれる、公開PCT特許出願第WO2012/040302号;第WO2012/040305号;第WO2012/040367号;第WO2012/040453号;及び第WO2012/040457号に記載される、1つ以上の成分を反応させることにより形成される。
硬化性シリコーン組成物を形成する方法:
硬化性シリコーン組成物は、上に記載されるような、固体組成物及び溶媒を組み合わせる工程を含む方法を用いて形成されてもよい。方法はまた、オルガノシロキサン樹脂及び/又は硬化触媒などの追加成分を、固体組成物及び溶媒のうちの1つ又は両方に、導入及び/又は組み合わせる1つ以上の工程を含む。固体組成物及び溶媒は、当該技術分野では既知である撹拌、渦動、混合などの任意の方法を用いて、互いに及び/又は任意の他の成分と組み合わされてもよい。
光学アセンブリを形成する方法:
本開示はまた、光学アセンブリを形成する方法も提供する。方法は、光学アセンブリを形成するための光放出ダイオード及び層を組み合わせる工程を含む。組み合わせる工程は、特に限定されず、互いに隣接して、又は互いの上に、及び/又は互いに直接的に接触して若しくは間接的に接触して光放出ダイオード及び層を配置することを含み得るか、又は更に定義され得る。例えば、層は、光放出ダイオード上に又は光放出ダイオードに直接的に接触して配置されてもよい。代替的に、層は、それでもまだ光放出ダイオード上に配置されてもよいが、光放出ダイオードから分離して、かつそれと直接的に接触せずに、光放出ダイオード上に配置されてもよい。
層を、加熱して流動し、融解し、押し付け、(真空)積層し、圧縮成形し、注入転移成形し、カレンダー加工し、高温エンボス加工し、注入成形し、押出成形し、又は、固体から液体又は軟質化された固体へ層を変化させる任意の他のプロセス工程を行う。
液体又は軟質化された層は、次いで、スプレー、注入、塗装、コーティング、浸漬、はけ塗りなどを介して、上述の技術のうちの任意の1つ以上により光放出ダイオードに適用されてもよい。
一実施例で、組み合わせの工程は、固体組成物が光放出ダイオード上に配置され、光放出ダイオードに直接的に接触しているように、層を溶解する工程として更に定義される。別の実施例で、組み合わせの工程は、固体組成物が光放出ダイオード上に配置され、光放出ダイオードに間接的に接触しているように、層を溶解する工程として更に定義される。なおも別の実施例で、方法は、例えば、溶媒中に溶解される又は部分的に溶解されるなどの溶媒中に、固体組成物の溶液をもたらす工程を更に含む。より更なる実施例で、方法は、光放出ダイオードと層とを組み合わせる工程に先立ち、溶媒を除去する工程を含み、固体組成物を形成し層を形成する。なおも別の実施例で、方法は、溶媒を除去する工程に続き、光放出ダイオードと層とを組み合わせる工程に先立つ、固体組成物を層に形成する工程を更に含む。
他の実施形態において、方法は、例えば、縮合反応遊離基反応、又はヒドロシリル化反応を介して、固体組成物を硬化させる工程を含む。いかなる触媒、添加剤などが、硬化の工程において利用されてもよいことが企図される。例えば、酸性又は塩基性の縮合触媒が、利用され得る。代替的に、白金触媒などのヒドロシリル化触媒が、利用されてもよい。一実施例で、硬化させる工程は、固体組成物の融解温度よりも高温度で起こる。代替的に、硬化させる工程は、層の、ほぼ融解温度、又は融解温度以下で起こり得る。
固体組成物及びオルガノシロキサンブロックコポリマーを含む一連の実施例はまた、本開示に従い形成される。一連の比較実施例もまた形成されるが、本開示には従わない。形成後、実施例及び比較実施例は、シートに形成され、それは次いで更に評価される。
特性評価法
29Si及び13C NMRスペクトル分析法
樹脂直鎖状組成物のNMRサンプルを、〜3グラムの溶媒なしの樹脂直鎖状(室温で一晩サンプルを乾燥させることにより調製する)、1gのCDCl、及び4グラムの0.04M Cr(acac)溶液を、CDClでバイアル瓶に秤量し、十分に混合し調製した。次に、サンプルを、ケイ素を含まないNMR管の中に移した。Varian Mercury 400MHz NMRを使用して、スペクトルを得た。217フレーク及びシラノール末端PDMSなどの他の材料のNMRサンプルを、4gのサンプルを4グラムの0.04M Cr(acac)溶液にCDClで希釈することにより調製した。
13C NMR実験を以下の方式で行った。サンプルを、16mmのガラスNMR管中に置いた。5mmのNMR管を16mm管の内側に置き、ロック溶媒を装填した。12又は20分の信号平均化ブロックにおいて13C DEPT NMRを得た。Varian Inova NMRスペクトロメーターにおいて、400MHzのH動作振動数でデータを得た。
29Si NMRスペクトルにおけるT(Ph,OZ)及びT(Ph,OZ2)領域の積分値から直鎖状樹脂生成物のシラノール含有量を計算した。T(アルキル)基は、完全に縮合したものと考えられ(推定)、T(Ph,Oz)から差し引かれた。29Si NMRからのD(Me)の積分値に比率(合成配合に使用されるPDMSに含まれるSiモル量に対するカップリング剤/モルに含まれるSiモル量)を乗じることにより、T(アルキル)含有量を計算した。217フレーク由来のイソプロポキシは、低濃度であるため、Oz値から差し引かなかった。したがって、総OZ=総OHと見なされた。
GPC分析
認定THFを用い0.5%(重量/体積)でサンプルを調製し、0.45μmのPTFEシリンジフィルターで濾過し、ポリスチレン標準と比較して分析した。分子量判定に使用される比較検量線(三次フィット)は、580〜2,320,000ダルトンの分子量範囲の16のポリスチレン標準によるものであった。クロマトグラフィー装置は、真空脱気装置を装備したWaters 2695セパレーションモジュールと、Waters 2410示差屈折計と、ガードカラムが前に設置された2つ(300mm×7.5mm)のPolymer Laboratories Mixed Cカラム(分子量分離範囲:200〜3,000,000)と、からなる。分離は、1.0mL/分で流れるようにプログラムされた認定等級のTHFを用いて行われ、注入量は、100μLに設定され、カラム及び検出器は、35vXに加熱された。データ収集は25分間であり、処理はAtlas/Cirrusソフトウェアを使用して行われた。
遊離樹脂含有量を測定するために、低分子量側の遊離樹脂ピークを積分して、面積(%)を得た。
レオロジー分析
TA Instrumentsから市販されているレオメーター(2KSTD標準屈曲旋回軸スプリング変換器を備えるARES−RDA(TA Instruments(New Castle,DE 19720))を強制対流炉と共に使用して、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)及び温度の関数としてのtanδを測定した。試験標本(典型的に8mm幅、1mm厚さ)を平行なプレートの間に装填し、25℃〜300℃の範囲で2℃/分にて温度を徐々に上げながら小さなひずみの振動レオロジーを使用して測定した(振動数1Hz)。
コポリマーを特性評価するために、流動開始をG’降下(「流動」と標識されている)に入る変曲温度として計算し、120℃での粘度を溶融加工性についての尺度として報告し、硬化開始をG’上昇(「硬化」と標識されている)に入る変曲温度として計算した。
引裂き強度
ASTM D624に従って引裂き強度を評価した。標本は、硬化された膜から、典型的に1〜2mmの厚さにダイカットした。B型又はC型の形状寸法を試験する場合、3つの標本を利用した。T型(トラウザー)を試験した場合、利用可能なサンプル膜の量に応じて、1〜3つの標本を調製した。材料が温度又は湿度にて小さい変化に有意に作用されると予期されないため、試験前の特別な貯蔵は考慮しなかった。周囲温度又は湿度にて、Bluehill 2ソフトウェアを利用してインストロン万能試験機で標本を試験した。B及びC型標本について、使用された試験速度は、500mm/分であり、標本を破損するまで引張った。平均ピーク力/厚さを報告した。T型(トラウザー)標本については50mm/分の引張り速度を使用し、引裂き力が見られ安定するまでか又は破損が生じるまで、標本を引張った。試験後、力曲線のレベル領域の始点及び終点を、視覚的に識別した。次いで、ソフトウェアの分析機能を使用して、識別された領域内の平均引裂き力/厚さを計算した。1つ以上の標本を試験した場合、平均示度を報告した。
光学的透明度
本発明の組成物のキャストシートの厚さ1mmのサンプルを通して測定された、約350〜1000ナノメートルの波長での光透過率(%)として、光学的透明度を評価した。概して、少なくとも95%の透過率(%)を有するサンプルは、光学的に透明であると考えた。
(実施例1):
フェニル−T樹脂/トルエン(65.0g)及びフェニル−T樹脂(FW=136.6g/モルSi;35.0g、0.256モルSi)で500mLの4つ口丸底フラスコを充填する。フラスコには、温度計、テフロン撹拌パドル、及びトルエンで予め充填され、かつ水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置が装備されている。窒素ブランケットをその後適用する。油浴を使用してフラスコを還流させながら30分間にわたって加熱する。続いて、フラスコを約108℃(ポット温度)に冷却する。
次いで、トルエン(35.0g)及びシラノール末端PhMeシロキサン(140dp、FW=136.3g/モルSi、1.24モル%SiOH、65.0g、0.477モルSi)の溶液を調製し、MTA/ETAをシロキサンに添加し、室温にて2時間にわたって混合することにより、窒素下でグローブボックス内でシロキサンを、50/50 MTA/ETA(平均FW=231.2g/モルSi、1.44g、0.00623モル)で封鎖する(同日)。次いで、封鎖されたシロキサンを108℃にてフェニル−T樹脂/トルエン溶液に添加し、約2時間還流させる。
還流後、溶液を約108℃まで冷却し戻し、追加量の50/50 MTA/ETA(平均FW=231.2g/モルSi、6.21g、0.0269モル)を添加し、次いで、溶液を更に1時間還流させる。
続いて、溶液を90℃に冷却し、次いで12mLのDI水を添加する。次いで、水を含む溶液を加熱し、約1.5時間還流させ、共沸蒸留を介して水を除去する。水の追加及び続く還流を繰り返す。除去する水相の合計量は、約27.3gである。
続いて、ほとんどの残留酢酸と共にいくらかのトルエン(約54.0g)を留去し(約20分間)、固体含有量を増加させる。
次いで、溶液を室温に冷却し、溶液を5.0μmのフィルターを通して圧力濾過し、固体組成物を分離する。
固体組成物を29Si NMRで分析し、それは、約11.8モル%のOZを持つDPhMe 0.635アルキル 0.044シクロヘキシル 0.004Ph 0.317の構造を確認する。
(実施例2):
上記の通り、トルエン(544.0g)及び216.0gのフェニル−T樹脂で2Lの3つ口丸底フラスコを充填する。フラスコには、温度計、テフロン撹拌パドル、及びトルエンで予め充填され、かつ水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置が装備されている。窒素ブランケットを適用する。加熱マントルを使用して溶液を還流させながら30分間にわたって加熱する。次いで溶液を108℃(ポット温度)に冷却する。
上記の通り、トルエン(176.0g)及び264.0gのシラノール末端PhMeシロキサンの溶液を調製し、上にも記載されるように、MTA/ETAをシロキサンに添加し、室温にて2時間にわたって混合することにより、窒素下でグローブボックス内でシロキサンを、50/50 MTA/ETA(4.84g、0.0209モルSi)で封鎖する(同日)。
次いで、封鎖されたシロキサンを108℃にてフェニル−T樹脂/トルエン溶液に添加し、約2時間還流させる。
還流後、溶液を約108℃まで冷却し戻し、追加量の50/50 MTA/ETA(38.32g、0.166モルSi)を添加し、次いで、溶液を更に2時間還流させる。
続いて、溶液を90℃に冷却し、次いで33.63gのDI水を添加する。
次いで、水を含む溶液を2時間加熱して還流させ、共沸蒸留を介して水を除去する。次いで、溶液を、3時間、還流させながら加熱する。続いて、溶液を100℃に冷却し、次いで予め乾燥させたDarco G60カーボンブラック(4.80g)をそれに添加する。
次いで、溶液を撹拌しながら室温に冷却し、次いで、室温で一晩撹拌する。次いで、溶液を0.45μmのフィルターを通して圧力濾過し、固体組成物を分離する。
固体組成物を29Si NMRで分析し、それは、約22.2モル%のOZを持つDPhMe 0.519アルキル 0.050Ph 0.431の構造を確認する。FT−IR分析を用いても固体組成物中に酢酸は、検出されない。
(実施例3):
上記の通り、トルエン(86.4g)及び33.0gのフェニル−T樹脂で500mLの3つ口丸底フラスコを充填する。フラスコには、温度計、テフロン撹拌パドル、及びトルエンで予め充填され、かつ水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置が装備されている。窒素ブランケットを適用する。加熱マントルを使用して溶液を還流させながら30分間にわたって加熱する。次いで溶液を108℃(ポット温度)に冷却する。
上記の通り、トルエン(25.0g)及び27.0gのシラノール末端PhMeシロキサンの溶液を調製し、上にもまた記載のように、MTA/ETAをシロキサンに添加し、室温にて2時間にわたって混合することにより、窒素下でグローブボックス内でシロキサンを、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン((MTO);MW=301.46)で封鎖する(同日)。
次いで、封鎖されたシロキサンを108℃にてフェニル−T樹脂/トルエン溶液に添加し、約3時間還流させる。以下に更なる詳細が記載されるように、次いでこの溶液から膜を注型成形する。溶液中のオルガノシロキサンブロックコポリマーを29Si NMRで分析し、それは、約17.0モル%のOZを持つDPhMe 0.440Me 0.008Ph 0.552の構造を確認する。FT−IR分析を用いても固体組成物中に酢酸は、検出されない。
(実施例4):
上記の通り、トルエン(1000.0g)及び280.2gのフェニル−T樹脂で5Lの4つ口丸底フラスコを充填する。フラスコには、温度計、テフロン撹拌パドル、及びトルエンで予め充填され、かつ水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置が装備されている。窒素ブランケットを適用する。加熱マントルを使用して溶液を還流させながら30分間にわたって加熱する。次いで溶液を108℃(ポット温度)に冷却する。
トルエン(500.0g)及び720.0gのシラノール末端PDMS(FW=74.3g/モルSi;〜1.01モル% OH)の溶液を調製し、上にもまた記載のように、MTA/ETAをシロキサンに添加し、室温にて30分間にわたって混合することにより、窒素下でグローブボックス内でPDMSを、50/50 MTA/ETA(23.77g、0.1028モルSi)で封鎖する(同日)。
次いで、封鎖されたPDMSを108℃にてフェニル−T樹脂/トルエン溶液に添加し、約3時間15分還流させる。
還流後、溶液を約108℃まで冷却し戻し、追加量の50/50 MTA/ETA(22.63g、0.0979モルSi)を添加し、次いで、溶液を更に1時間還流させる。
続いて、溶液を100℃に冷却し、次いで36.1gのDI水を添加する。
次いで、水を含む溶液を88〜90℃にて約30分間加熱し、次いで、還流させながら1.75時間にわたって加熱し、共沸蒸留を介して約39.6グラムの水を除去する。次いで、溶液を一晩冷却させる。
続いて、溶液を加熱し2時間にわたって還流させ、次いで100℃に冷却させる。126.8gのDI水を添加し、酢酸レベルを減少させ、共沸混合物を用いて3.25時間以上除去する。Dean Stark装置から除去される量は、約137.3gである。溶液を、次いで100℃に冷却する。162.8gの水を添加し、次いで共沸混合物を用いて4.75時間以上除去する。Dean Stark装置から除去される量は、約170.7gである。次いで溶液を90℃に冷却し、10gのDarco G60カーボンブラックをそれに添加する。次いで、溶液を撹拌しながら室温に冷却し、次いで、室温で一晩撹拌させる。
次いで、溶液を0.45μmのフィルターを通して圧力濾過し、固体組成物を分離する。
固体組成物を29Si NMRで分析し、それは、約6.56モル%のOZを持つDMe2 0.815アルキル 0.017Ph 0.168の構造を確認する。FT−IR分析を用いても固体組成物中に酢酸は、検出されない。
(実施例5):
上記の通り、トルエン(3803.9g)及び942.5gのフェニル−T樹脂で12Lの3つ口丸底フラスコを充填する。フラスコには、温度計、テフロン撹拌パドル、及びトルエンで予め充填され、かつ水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置が装備されている。窒素ブランケットを適用する。加熱マントルを使用して溶液を還流させながら30分間にわたって加熱する。次いで溶液を108℃(ポット温度)に冷却する。
すぐ上に記載のトルエン(1344g)及び1829.0gのシラノール末端PDMSの溶液を調製し、上にもまた記載のように、MTOをシロキサンに添加し室温にて2時間にわたって混合することにより、窒素下でグローブボックス内でPDMSを、MTO(メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン(85.0g、0.2820モルSi))で封鎖する(同日)。
次いで、封鎖されたPDMSを110℃にてフェニル−T樹脂/トルエン溶液に添加し、約2時間10分還流させる。続いて、276.0gのn−ブタノールを添加し、次いで、溶液を3時間にわたって還流させ、一晩室温に冷却させる。
続いて、約2913gのトルエンを蒸留により除去し、固体含有量を〜50重量%に増加させる。真空を、次いで65〜75℃にて〜2.5時間適用する。次いで、溶液を5.0μmフィルターを通して濾過し、3日間設定した後で固体組成物を分離する。
固体組成物を、29Si NMRで分析し、それは、約6.23モル%のOZを持つDMe2 0.774Me 0.009Ph 0.217の構造を確認する。FT−IR分析を用いても固体組成物中に酢酸は、検出されない。
(実施例6):
記載のトルエン(180.0g)及び64.9gのフェニル−T樹脂で1Lの3つ口丸底フラスコを充填する。フラスコには、温度計、テフロン撹拌パドル、及びトルエンで予め充填され、かつ水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置が装備されている。窒素ブランケットを適用する。加熱マントルを使用して溶液を還流させながら30分間にわたって加熱する。次いで溶液を108℃(ポット温度)に冷却する。
トルエン(85.88g)及び115.4gのシラノール末端PDMSの溶液を調製し、ETS 900/トルエン(8.25g、0.0177モルSi)をシラノール末端PDMSに添加し、室温にて2時間にわたって混合することにより、窒素下でグローブボックス内でPDMSを、ETS 900(トルレン中の50重量%;平均FW=232/4g/モルSi)で封鎖する(同日)。
次いで、封鎖されたシロキサンを108℃にてフェニル−T樹脂/トルエン溶液に添加し、約2時間還流させる。
続いて、溶液を約108℃まで冷却し戻し、追加量のETS900(15.94g、0.0343モルSi)を添加する。溶液を、次いで還流させながら1時間にわたって加熱し、次いで108℃まで冷却し戻す。次いで、追加量のETS 900/トルエン(2.23g、0.0048モルSi)を添加し、溶液を再度還流させながら1時間にわたって加熱する。
続いて、溶液を100℃に冷却し、次いで30mLのDI水を添加する。溶液を再度加熱し、還流させ、共沸蒸留を介して水を除去する。この処理を3回繰り返す。
次いで、溶液を加熱し、〜30gの溶媒を留去し、固体含有量を増加させる。次いで、溶液を室温に冷却し、溶液を5.0μmのフィルターを通して濾過し、固体組成物を分離する。
固体組成物を、29Si NMRで分析し、それは、約7.71モル%のOZを持つMe2 0.751アルキル 0.028Ph 0.221の構造を確認する。FT−IR分析を用いても固体組成物中に酢酸は、検出されない。
比較例1:
排水口を備える1Lの3つ口丸底Intended Morton型フラスコをDI水(196.1g)で充填する。このフラスコに、温度計と、Teflon撹拌パドルと、水冷凝縮器と、を装備させた。追加のファンネルを、PhSiCl3(82.95g)、及びPhMeSiCl(58.87g)、及びトルエン(142.65g)で充填する。この溶液を、室温にて開始しフラスコにゆっくりと添加する。フラスコへの追加に応じて、溶液は、78℃まで発熱する。溶液を15分間混合する。続いて、水洗浄により水相を除去し、HClを除去する。
次いで、25mLのDI水を溶液に添加し、溶液を15分間80℃にて加熱する。次いで、水相を除去し、次いで、溶液を加熱し還流させ、共沸蒸留を介して追加の水を除去する。これらの工程を数回繰り返す。
続いて、溶液を加熱し、溶媒を蒸留させ、固体含有量を増加させる。次いで120℃の油浴温度及び〜0.5mm Hgでロタベーパ(rotavapor)を用いて生成物を乾燥状態にむき出しにし、濾過し、生成物を分離する。
生成物を29Si NMRで分析し、それは、約44.5モル%(5.55重量%)のOH含有量を持ち約136g/モルのFWを有するDPhMe 0.437シクロヘキシル 0.007Ph 0.556の構造を確認する。
比較例2
以下に説明される成分を、Thinky ARV−310真空遊星型混合機を用いて、2kPa下で1600rpmにて2分間混合し、液体組成物を形成する。
成分1:平均単位分子式:(MeViSiO1/20.25(PhSiO3/20.75;5.8g;
成分2:平均単位分子式:MeViSiO(MePhSiO)25OSiMeVi;1.8g;
成分3:平均単位分子式:HMeSiO(PhSiO)SiMeH;2.0g;
成分4:平均単位分子式:(HMeSiO1/20.60(PhSiO3/20.4;0.24g;
成分5:平均単位分子式:
(MeViSiO1/20.18(PhSiO3/20.54(EpMeSiO)0.28式中、(Ep=グリシドキシプロピル(gricidoxypropyl));0.23g
成分6:平均単位分子式:環式化合物(ViSiMeO1/2;0.02g
1−エチニル−1−シクロヘキサノール;240ppm
Pt触媒(1.3−ジビニルテトラメチルシロキサン錯体);2ppm
比較例3:
真空遊星型混合機を用いて以下のものから比較例3を調製する。
ビニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン(平均Mw=60,000)、42.9質量部
ビニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン(平均Mw=24,000)、14.5質量部
ビニルジメチルシロキシ及びトリメチルシロキシ官能性シリカ、1.0質量部
トリメチルシロキシ官能性シリカ、5.7質量部
1,5−ジビニル−1,1,5,5−テトラメチルジシロキサン配位白金触媒(総組成物にPt含有量5ppm)
(アリルグリシドキシプロピル(Allylglycidoxypropyl)−SiO3/20.5(MeSiViO2/20.3(MeSiO2/20.2;11.7質量部
形成後、比較例3を、ポリエーテルスルホンコーティングされた膜に注型成形し、次いで100℃にて3分間加熱し、膜を形成する。
実施例及び比較実施例の評価:
上述の実施例の各々を形成した後で、種々のサンプルを評価し、25℃での弾性率、ショアA硬度(硬化されたもの)、120℃での融解粘度、トラウザー引裂き、引張強度、破断伸度、及び可撓性を判定する。これらの評価の結果は以下の表1で説明される。
Figure 0006358960
引裂き(ASTM D624)標本をシートからダイカットし、典型的には1〜2mmの厚さに測定する。利用可能なサンプルシートの量に応じて、試験用T型(トラウザー)の3つの標本を調製する。材料が温度又は湿度にて小さい変化に有意に作用されると予期されないため、試験前の特別な貯蔵は考慮しない。周囲温度又は湿度にて、Bluehill 2ソフトウェアを利用してインストロン万能試験機で標本を試験する。B及びC型標本について、使用される試験速度は、500mm/分であり、破損するまで標本を引張る。平均ピーク力/厚さを報告する。T型(トラウザー)標本には50mm/分の引張り速度を使用し、引裂き力が見られ安定するまでか又は破損が生じるまで、標本を引張る。試験後、力曲線のレベル領域の始点及び終点を、視覚的に識別する。次いで、ソフトウェアの分析機能を使用して、識別された領域内の平均引裂き力/厚さを計算した。1つ以上の標本を試験した場合、平均示度を報告した。
ほぼ6mmの厚さのデュロメータ(ASTM D2240)標本を、多層のシートを一括して集積することにより調製する。試験装置は、動作台に載置されるアナログショアAデュロメータヘッドを含み、それらは両方とも力及び用途速度を制御した。標本のサイズに応じて、3つ又は5つの測定値を取る。1秒の接触後、示度を取る。平均示度を報告する。
引裂き(ASTM D412)標本をシートからダイカットし、典型的には1〜2mmの厚さに測定する。好ましい標本サイズはC型であるが、より小さいサイズもカット可能であるため3つの標本を得ることができる。材料が温度又は湿度にて小さい変化に有意に作用されると予期されないため、試験前の特別な貯蔵は考慮しない。周囲温度又は湿度にて、Bluehill 2ソフトウェアを利用してインストロン万能試験機で標本を試験する。使用される試験速度は500mm/分であり、破損するまで標本を引張る。ピーク及び破断点の両方での、平均伸度及び引張強度をヤング係数と共に報告する。未加工の応力歪み曲線を、更なる分析及び他の材料との比較のためにまた持ち出す。
膜及び液体の形成及び評価:
上述の実施例の各々が形成された後、比較実施例2及び3と共に実施例2、及び4〜6の14.5mgのサンプルを、LEDパッケージに置き硬化し、固体照明2、及び4〜6、並びに比較固体照明2及び3を、それぞれ形成する。
LEDパッケージは、Chiun Precision Industryより商業的に利用可能な、BridgeLuxのLEDチップMKO4545Cを備えるTTI−5074である。
実施例2を、10N〜30Nの緩やかに増加する圧力と50〜130℃に上昇する温度との下で押し付け中に加工を介して硬化し、150℃/20分間に続いて160℃にて約3時間後続の焼成を行う。
実施例4〜6を各自、10N〜30Nの緩やかに増加する圧力の下で150℃にて20分間の押し付けで硬化し、続いて炉の中で160℃にて3時間加熱する。
比較例2を、全く加圧せず炉の中で150℃にて1時間硬化させる。
比較例3を、炉を使用しないが10N〜30Nの緩やかに増加する圧力の下で押し型の中で150℃にて1時間硬化させる。
各固体照明の形成中又は形成後、各固体照明を評価し、屈折率、カプセル化中のワイヤ曲げ、再流動安定性(層間剥離)、及び熱サイクル安定性(ワイヤ開きまでのサイクルの数)を判定する。
Figure 0006358960
屈折率を、Metricon Model2010/Mプリズム結合器を用いて室温にて632.8nmの波長のレーザでプリズム結合方法により判定する。
カプセル化中のワイヤ曲げを、顕微鏡観察及びカプセル化前とカプセル化後との間の比較により判定する。
再流動安定性(層間剥離)を、少々の光散乱画像が層間剥離を示さない交差偏光フィルター付きの光学顕微鏡を用いる観察により判定する。記述語「優れている」は、層間剥離状態がないことを指す。記述語「許容可能」は、少々の層間剥離状態を指す。記述語「乏しい」は、著しい層間剥離状態を指す。
熱サイクル安定性(ワイヤ開きまでのサイクルの数)を、LEDの点灯の失敗がワイヤ開きを示す、LED照明オン/オフ試験により判定する。
より具体的には、実施例2の再流動安定性を評価し、単一のサイクルが、2分以内に125℃までランプ上昇する−40℃の温度に、30分間サンプルを曝露することと、125℃にて30分間保持することと、2分以内に−40℃までランプ下降することと、を含む。図1は、再流動の前及び後の結果を示す。最も上位の線は、通常の顕微鏡画像を示し、他は交差偏光される顕微鏡画像を示す。比較例2(表2を参照)との比較は、実施例2が優位な安定性を有することを示す。基板からの層間剥離は生じない。比較例2は、PPAの白色反射体から、及び時に銀色バックプレーンから層間剥離を呈する。優れた熱サイクル安定性と組み合わせると、実施例2は、LED用途のための高い信頼性の材料を呈する。
比較例2が約200サイクル後にワイヤ結合開きを呈する一方で、図2は、実施例2、4、及び6が1000サイクル後でさえもワイヤ結合開きを呈さないことを示す。
追加の実施例−3つのミリング加工ロールを用いてのコポリマー内への蛍光体の組み込み:
混合ロールを用いてオルガノシロキサンブロックコポリマー内に組み込まれる蛍光体を含む追加の実施例をまた形成する。より具体的には、実施例2の4.988gのサンプルを3つのミリング加工ロール(AIMEX BR−150HCV)上に置き、80℃まで加熱する。続いて、Intematix蛍光体YAG蛍光体(NYAG4454)の0.497gを、オルガノシロキサンブロックコポリマーに添付し、混合物を形成する。その混合物を、次いで3つのミリング加工ロールを通過させ、蛍光体をオルガノシロキサンブロックコポリマーに組み込む。
本プロセス中、蛍光体は、2カ月にわたって凝集せず、沈殿は観察されない。反射モードにおける光学顕微鏡写真は、図4として説明され、蛍光体がその中に均質に分散されることを示す。
対照的に、比較例2の100質量部が、上述の方法を用いてNTAG4851の3.5質量部と共にあるとき、蛍光体の完全な沈殿が、24時間後に観察される。
追加の実施例−溶液混合を用いてのコポリマー内への蛍光体の組み込み:
実施例2の追加のサンプルを、トルエン中に70%固体で溶解し、混合物を形成する。続いて、混合物を、3つのサンプルに分割した。第1のサンプルにて、25重量%のCeYAGを添加する。第2のサンプルにて、25重量%のCeTAGを添加する。第3のサンプルにて、25重量%のEuNを添加する。これを、実施例4のサンプルで繰り返す。
実施例2及び4の各サンプルを、10mLの歯科用ミキサカップにて調製し、次いで手で完全に混合し、次にボルテックスミキサで〜5分間混合し、次いで〜45分間超音波処理する。
混合後、実施例2及び4の各サンプルを、TEFZEL剥離ライナ−(52)上に0.25mm(10mil)の間隙設定で調節可能なドローダウンバーを用いて次いで膜内に下す。実施例2及び4の各サンプルは、蛍光体が沈殿し難い点で優れている。実施例2の伝送モードにおける光学顕微鏡写真は、図3として記載され、その中に均質に分散される蛍光体を示す。
(実施例7)
1Lの4つ口丸底フラスコを、トルエン(58.3g)及びナフチル−T樹脂(トルエン=147.0gの固体である221.7gの溶液、0.7844モルSi)で充填することにより、35重量%の1500g/モルのナフチル−T樹脂−65重量%の56dpのPhMeシロキサンを含有する組成物を調製した。このフラスコに、温度計と、Teflon撹拌パドルと、水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置と、を装備させた。窒素ブランケットを行い、Dean Stark装置には予めトルエンを充填し、加熱には加熱マントルを使用した。反応混合物を還流させながら30分間にわたって加熱し、0.05mLの水を除去した。フラスコを、108℃に冷却させた。
シラノール末端PhMeシロキサンの溶液(トルエン=273.0gのシロキサンである420.0gの溶液、2.00モルSi)を、50/50 MTA/ETA(15.27g、0.0672モルSi)で封鎖した。それを、50/50 MTA/ETAをシロキサンに添加し、室温で1時間混合することにより窒素下でグローブボックス内(同日)で調製した。
シロキサン溶液を、ナフチル−T樹脂溶液に108℃にて素早く添加した。反応混合物を還流させながら2時間にわたって加熱し、0.20mLの水を除去した。反応混合物を、108℃に冷却させた。冷却された反応混合物に50/50 MTA/ETA(9.91g、0.0436モル)を添加した。反応混合物を還流させながら1時間にわたって加熱した。
以下のプロセスを2回繰り返した:90℃に冷却し、次いで脱イオン水(49mL)を添加した。還流させながら1時間以上加熱し、共沸蒸留を介して水を除去した。
いくらかのトルエン(残存する酢酸の大部分と共に99.3g)を留去し、固体含有量を増加させた。この混合物を、室温まで冷却させ、続いて翌日5.0μmのフィルターを通して圧力濾過した。
上に記載されるプロセスからの生成物を用いて形成される膜(〜0.8mm厚)は、光透過性であった。
(実施例8)
12Lの3つ口丸底フラスコを、トルエン(1088.3g)及びフェニル−T樹脂(217フレーク、1321.8g、9.68モルSi)で充填することにより、45重量%のPh−T−55重量%の124dpのPhMeシロキサンを含有する組成物を調製した。このフラスコに、温度計と、Teflon撹拌パドルと、水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置と、を装備させた。窒素ブランケットを行い、Dean Stark装置には予めトルエンを充填し、加熱には加熱マントルを使用した。反応混合物を還流させながら30分間にわたって加熱し、5.7gの水を除去した。フラスコを、108℃に冷却させた。
シラノール末端PhMeシロキサンの溶液(トルエン=1615.5gのシロキサンである2485.4gの溶液、11.84モルSi)を、50/50 MTA/ETA(28.54g、0.126モルSi)で封鎖した。それを、50/50 MTA/ETAをシロキサンに添加し、室温で1時間混合することにより窒素下でグローブボックス内(同日)で調製した。
シロキサン溶液を、フェニル−T樹脂溶液に108℃にて素早く添加した。反応混合物を還流させながら2時間にわたって加熱し及び10.5gの水を除去した。反応混合物を、108℃に冷却させた。冷却された反応混合物に50/50 MTA/ETA(230.9g、1.02モル)を添加した。反応混合物を還流させながら1時間にわたって加熱した。
以下のプロセスを2回繰り返した:90℃に冷却し、次いで脱イオン水(343mL)を添加した。還流させながら1時間以上加熱し、共沸蒸留を介して水を除去した。除去された水相の合計量は、828.9g(第1のサイクル:424.6g、第2のサイクル:404.3g)であった。
いくらかのトルエン(残存する酢酸の大部分と共に700.0g)を留去し、固体含有量を増加させた。この混合物を、室温まで冷却させ、続いて翌日5.0μmのフィルターを通して圧力濾過した。
NVCサンプルは、透過性であった。炉から直ちに除去されたとき、濁りは全く見えなかった。膜(〜0.8mm厚)はまた、透過性であった。
(実施例9)
500mLの4つ口丸底フラスコを、トルエン(63.34g)及びメチル−T樹脂(40.50g、0.52モルSi)で充填することにより、45重量%のMe−T−55重量%の117dpのPhMeシロキサンを含有する組成物を調製した。このフラスコに、温度計と、Teflon撹拌パドルと、水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置と、を装備させた。窒素ブランケットを行い、Dean Stark装置には予めトルエンを充填し、加熱には加熱マントルを使用した。反応混合物を還流させながら30分間にわたって加熱し、5.7gの水を除去した。フラスコを、108℃に冷却させた。
シラノール末端PhMeシロキサンの溶液(トルエン=49.50gのシロキサンである76.16gの溶液、0.363モルSi)を、50/50 MTA/ETA(1.22g、0.00528モルSi)で封鎖した。それを、50/50 MTA/ETAをシロキサンに添加し、室温で1時間混合することにより窒素下でグローブボックス内(同日)で調製した。
シロキサン溶液を、メチル−T樹脂溶液に108℃にて素早く添加した。溶液は濁ったが、加熱中還流させると濁りが少なくなった。追加の45gのトルエンを添加し、濁りを少なくした。反応混合物を還流させながら2時間にわたって加熱し、0.36mLの水を除去した。反応混合物を、108℃に冷却させた。冷却された反応混合物に50/50 MTA/ETA(3.01g、0.0130モル)を添加した。反応混合物を還流させながら1時間にわたって加熱した。
以下のプロセスを2回繰り返した:90℃に冷却し、次いで脱イオン水(12mL)を添加した。還流させながら45分間以上加熱し、共沸蒸留を介して水を除去した。いくらかのトルエン(残存する酢酸の大部分と共に72.4g)を留去し、約60%に固体含有量を増加させた。この混合物を、室温まで冷却させ、続いて翌日5.0μmのフィルターを通して圧力濾過した。
NVCサンプルは、透過性であった。炉から直ちに除去されたとき、濁りは全く見えなかった。膜(〜0.8mmの厚さ)はまた、透過性であった。膜をアルミニウムから容易に除去した。50ppm DBUで硬化された膜の上で633nmにて測定されたRIは、1.502であった。
(実施例10)
3Lの4つ口丸底フラスコを、トルエン(678.6g)及びフェニル−T樹脂(217フレーク、275.0g、2.01モルSi)で充填することにより、55重量%のPh−T−45重量%の184dpのPDMSを含有する組成物を調製した。このフラスコに、温度計と、Teflon撹拌パドルと、水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置と、を装備させた。窒素ブランケットを行い、Dean Stark装置には予めトルエンを充填し、加熱には加熱マントルを使用した。反応混合物を還流させながら30分間にわたって加熱し、0.7gの水を除去した。フラスコを、108℃に冷却させた。
トルエン(250.0g)中のシラノール末端PDMSの溶液(225.0gのシロキサン、3.03モルSi)を、50/50 MTA/ETA(7.30g、0.0321モルSi)で封鎖した。それを、50/50 MTA/ETAをシロキサンに添加し、室温で30分間混合することにより窒素下でグローブボックス内(同日)で調製した。
シロキサン溶液を、追加のファンネルを介して105〜109℃でフェニル−T樹脂溶液に徐々に(15.5分)添加した。反応混合物を還流させながら3時間にわたって加熱し、4.0mLの水を除去した。反応混合物を、108℃に冷却させた。冷却された反応混合物に50/50 MTA/ETA(46.22g、0.203モルSi)を添加した。反応混合物を還流させながら1時間にわたって加熱した。
以下のプロセスを2回繰り返した:90℃に冷却し、次いで脱イオン水(58.3mL)を添加した。還流させながら1.5時間以上加熱し、共沸蒸留を介して水を除去した。除去する水相の合計量は、約135.9gであった。
いくらかのトルエン(残存する酢酸の大部分と共に312.0g)を留去し、固体含有量を増加させた。この混合物を、室温まで冷却させ、続いて翌日5.0μmのフィルターを通して圧力濾過した。
(実施例11)
34重量%のPh−T−184dpのPDMSを含有する組成物を、異なるPh−T/PDMS組成物から離れる実施例10と同一の手法を用いて生成した。
(実施例12)
500mLの4つ口丸底フラスコを、4−クロロベンゾトリフルオリド(CBTF)(120.38g)及び以下のメチル−T−樹脂(45.0g、0.582モルSi):メチル−T樹脂DMe2 0.10Me 0.80Ph 0.10FW=77.3g/モルSiで充填することにより、45重量%のメチル−T樹脂−55重量%の99dpのTFPシロキサンを含有する組成物を調製した。
このフラスコに、温度計と、Teflon撹拌パドルと、水冷凝縮器に取り付けられたDean Stark装置と、を装備させた。窒素ブランケットを行い、Dean Stark装置には予めCBTFを充填し、加熱には加熱マントルを使用した。この反応混合物を還流させながら30分間にわたって加熱し、次いで138℃(ポット温度)に冷却した。
シラノール末端トリフルオロプロピルメチルシロキサン(TFPシロキサン)(84.62gの溶液=55.00gのシロキサン、0.352モルSi)の溶液を、50/50 MTA/ETA(1.70g、0.00746モルSi)で封鎖した。それを、50/50 MTA/ETAをシロキサンに添加し、室温で2時間混合することにより窒素下でグローブボックス内(前日)で調製した。反応を、IR分析により完全に立証した。
シロキサン溶液を、フェニル−T樹脂溶液に138℃にて素早く添加した。反応混合物は、非常に濁った。83.3gのCBTFを添加し、固体含有量を30%の固体まで減少させた。反応混合物はなおも濁っていた。66.7gのCBTFを添加し、固体含有量を25%の固体まで更に減少させた。反応混合物は、以後軽い濁りのみ有した。その反応物を還流させながら合計5時間にわたって加熱した。
いくらかの溶媒(150.3g)を留去し、約40%の固体まで固体含有量(33分)を増加させた。反応混合物を、室温まで冷却させた。溶液は、高度に粘着性があり濁っていた。CBTF(36.0g)を添加し、溶液の粘度を減少させた。
NVCサンプルは、透過性であった。炉から直ちに除去されたとき、濁りは全く見えなかった。50ppm DBUで硬化された膜の上で633nmにて測定されたRIは、1.409であった。
(実施例13)
以下の二重層膜を見事に生成し、積層し(LED側が最初に、空気側が2番目に列挙される)、
ナフチル−T−PhMe(実施例7)及び45重量%のPh−T−120dpのPhMe(実施例8)
ナフチル−T−PhMe(実施例7)及び34重量%のPh−T−PDMS(実施例11)
45重量%のPh−T−PhMe(実施例8)及び34重量%のPh−T−PDMS(実施例11)である。
第1の単一層膜を、シリコーン処理されたPET剥離ライナ−上に標準の溶液をドローダウン法を用いて形成した。100μm厚の目標のために、10mill大のドローダウンバーを使用した。数分間周囲の状態になじませた後、膜を、1時間以上にわたって70℃にて炉に置いた。ほぼ100μmの厚さを、ナプチル−T−PhMe(実施例7)及びPh−T−PhMe(実施例8)のために達成した。この第1の層を、積層後にLEDチップと密着させることを意図する。
250μmの厚さに目標設定された第2の層を、溶液を矩形の「ボート」内にドロップ注型成形することにより調製し、溶媒のゆっくりとした蒸発が続いた。フッ素処理された膜を、「ボート」用の材料として使用した。この方法を使用して、Ph−T−PhMe(実施例8)及びPh−T−PDMS(実施例11)のためのより厚い膜を形成した。
次に、110℃に設定された標準的な事務用ラミネータを用いて二重層膜を形成した。2つの予め形成された膜を、フッ素コーティングされた剥離ライナ−間の互いの上部に置き、ラミネータを通過させて、2層の膜を得、その層を互いに接着する。
これらの2つの層を有する膜を、標準的な真空ラミネータで以下の手順を用いて積層する。1)標準的な真空ラミネータでホットプレート及び袋付き真空固定器、2)Naph−T−PhMeが、LEDと接触している層である場合、ホットプレートの温度として85℃を使用する。Ph−T−PhMeが、LEDと接触している層である場合、ホットプレートの温度として135℃を使用する。LED上に積層されるナフチル−T−PhMe(実施例7)及び34重量%のPh−T−PDMS(実施例11)を示す写真が、図9A及び9Bに示される。
(実施例14)
実施例13に類似の手順を使用し、より厚いPh−T−PDMS層(実施例11)の最上にナフチル−T−PhMe(実施例7)を含有する蛍光体の膜を調製した。遊星型混合機を用いてナフチル−T−PhMe溶液中に50重量%(総固体に対して)を混合し、層を含む蛍光体を調製した。層にされた組成物の写真を、図10A及び10Bに示す。
(実施例15)
ASTM E96−95に記載の湿式カップ方法を用いてWVTRを測定した。特定の条件を使用して湿式カップ方法を実行し、乾式ボックスを使用して水透過のためのより強い駆動力を生成した。以下の表は、異なる単一層及び1つの2つの層を有するアーキテクチャのための結果を示す。
Figure 0006358960
「概算1mm」値は、実施例8で作製される材料のために確立された厚さ曲線に対するWVTRを用いて得られたことに留意されたい。
これらの実施例は、ナフチル−T−PhMeなどのバリア層の2つの層を有する膜への組み込みにより、WVTRを著しく減少させ得ることを示す。
フローチャート
図11は、光学物品を作製するためのフローチャートである。このフローチャートは、本明細書に含まれるいかなる光学物品、並びに具体的には本明細書に開示されない種々の光学物品にも関連し得る。更に、このフローチャートは、任意に、例えば本明細書に開示される、光学アセンブリの作製に関連し得る。
1100で、シリコーン含有組成物の第1の領域は、形成される。第1の領域は、第1の屈折率を有する。種々の実施例において、第1の領域は、シリコーン含有組成物の第1の層の形成によって形成され、かつその少なくとも一部である。種々の実施例において、第1の層は、第1の組成物である。一実施例において、第1の組成物は、第1の濃度の材料を有する。
1102で、シリコーン含有組成物の第2の領域が形成される。第2の領域は、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する。種々の実施例において、第2の領域は、シリコーン含有組成物の第2の層の形成によって形成され、かつその少なくとも一部である。種々の実施例において、第1及び第2の領域、並びに当てはまる場合、第1及び第2の層は、同時に形成される。種々の実施例において、第2の層は、第1の組成物とは異なる第2の組成物である。一実施例において、第2の組成物は、第1の濃度から異なる第1の濃度の材料を有する。
種々の実施例において、第1及び第2の組成物の材料は、ジシロキシ単位、トリシロキシ単位、及び/又はシラノール基;添加剤;第1及び/又は第2の組成物の合成からの副生成物;又はこれらの組み合わせのうちの1つである。種々の実施例において、第1及び第2の組成物の材料は、層状の及び/又は球状の特徴を有する。種々の実施例において、第1及び第2の組成物の材料は、不規則的な形状及び/又は円筒状の特徴を有する。種々の実施例において、材料は、第1の材料であり、第1及び第2の組成物は、第1の材料とは異なる第2の材料を更に含む。一実施例において、第1及び第2の濃度は、第2の材料に対する第1の材料の濃度に基づく。
一実施例において、第1の層は、第1の主要平面を定め、第2の層は、第2の主要平面を定め、第1及び第2の主要平面は、互いに対して実質的に平行である。一実施例において、第1の層は、第2の層と接触している。
種々の実施例において、シリコーン含有組成物は、第1の領域と第2の領域との間に屈折率濃度勾配を有する。かかる実施例において、シリコーン含有組成物は、第1の主要表面及び第2の主要表面を有するシートを形成し得る。かかる実施例において、第1の領域は、第1の主要表面に近接し、第2の領域は、第2の主要表面に近接する。ある実施例において、濃度勾配は、第1の主要表面から第2の主要表面まで延在する。種々の実施例において、シリコーン含有組成物は、樹脂−直鎖状組成物又はホットメルトシリコーン含有組成物を含む。
1104で、第1及び第2の層が形成され、第1及び第2の層は、互いに対して固定される。一実施例において、第1及び第2の層を固定することは、第3の屈折率を有する第3の領域を形成し、第3の領域は、第1の領域と第2の領域との間に位置付けられ、第3の屈折率は、第1の屈折率の値と第2の屈折率の値との間の値を有する。一実施例において、第3の領域は、第1の組成物及び第2の組成物の組み合わせである第3の組成物を含む。一実施例において、第3の組成物は、第1及び第2の組成物への加熱及び溶媒のうちの少なくとも1つを適用することにより、少なくとも部分的に、形成される。一実施例において、第3の組成物は、第1及び第2の組成物の混合物を含む。
1106で、第3の層が光学的に形成される。種々の実施例において、第3の層は、第3の屈折率を有する第3の組成物を有する。種々の実施例において、第3の層は、第1及び第2の主要平面に対して実質的に平行である第3の主要平面を有する。
1108で、シリコーン含有組成物は、光学アセンブリを形成するように、光学面に対して任意に固定される。シリコーン含有組成物は、第1及び第2の屈折率に従って、入射光を光学面に屈折させるように構成される。
上で説明される値の1つ以上は、変動が本開示の範囲内に留まる限り、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%などで変動し得る。全ての他の要素から独立したマーカッシュ群の各要素から予期せぬ結果が生じ得る。各部材は、個別にかつ/又は組み合わせで依存してもよく、添付の「特許請求の範囲」に含まれる特定の実施形態を十分に支援する。独立請求項及び従属請求項(単一項従属及び多項従属の両者とも)の全ての組み合わせの対象が、本明細書で明確に企図される。本開示は、説明を明示的に包含するものであり、なんら制限するものではない。上記の教示を鑑みれば、本開示の多数の修正及び変形が可能となり、本開示は、本明細書で具体的に説明した以外の形でも実施され得る。

Claims (14)

  1. 1の屈折率を有する第1の領域と、前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2の領域とを含む光学物品であって、
    前記第1の領域が前記第1の領域に対応する前記第1の屈折率を有する第1のシリコーン含有組成物から形成されており、かつ前記第2の領域が前記第2の領域に対応する前記第2の屈折率を有する第2のシリコーン含有組成物から形成されており、
    前記第2のシリコーン含有組成物は前記第1のシリコーン含有組成物とは異なっており、
    前記第1のシリコーン含有組成物、第1の濃度の材料を有し、前記第2のシリコーン含有組成物、前記第1の濃度とは異なる第2の濃度の材料を有しており
    ここで、前記シリコーン含有組成物、少なくとも1つの樹脂−直鎖状組成物を含み、
    前記樹脂−直鎖状組成物が、
    40〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位と、
    10〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位と、
    0.5〜25モルパーセントのシラノール基[SiOH]と、を含有する、オルガノシロキサンブロックコポリマーを含み;
    式中、
    は、独立してC〜C30ヒドロカルビルであり、
    は、独立してC〜C20ヒドロカルビルであり;
    前記ジシロキシ単位[R SiO2/2]が、直鎖状ブロック当たり平均で10〜400個のジシロキシ単位[R SiO2/2]を有する直鎖状ブロックの中に配置されており
    前記トリシロキシ単位[RSiO3/2]が、少なくとも500g/モルの分子量を有する非直鎖状ブロックの中に配置され、前記非直鎖状ブロックの少なくとも30%が、互いに架橋され、一緒にナノドメインに凝集され、各直鎖状ブロックは、少なくとも1つの非直鎖状ブロックに連結されており
    前記オルガノシロキサンブロックコポリマーが、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量を有し、25℃で固体である、光学物品。
  2. 前記材料が、層状及び球状の特徴のうちの少なくとも1つを有する、請求項1に記載の光学物品。
  3. 前記材料が、第1の材料であり、前記第1及び第2の組成物が、前記第1の材料とは異なる第2の材料を更に有し、前記第1及び第2の濃度が、前記第2の材料に対する前記第1の材料の濃度に基づく、請求項1に記載の光学物品。
  4. 前記第1の領域が、第1の主要平面を定める第1の層の少なくとも一部分であり、前記第2の領域が、第2の主要平面を定める第2の層の少なくとも一部分であり、前記第1及び第2の主要平面は、互いに対して実質的に平行である、請求項1に記載の光学物品。
  5. 前記第1の層が、前記第2の層と接触している、請求項4に記載の光学物品。
  6. 第3の屈折率を有する第3の領域を更に含み、前記第3の領域が、前記第1の領域と前記第2の領域との間に位置付けられ、前記第3の屈折率が、前記第1の屈折率の値と前記第2の屈折率の値との間の値を有する、請求項4に記載の光学物品。
  7. 前記シリコーン含有組成物が、第3の屈折率を有する第3の組成物を有する第3の層を更に含み、前記第3の層が、前記第1及び第2の主要平面に対して実質的に平行である第3の主要平面を有する、請求項4に記載の光学物品。
  8. 前記シリコーン含有組成物が、前記第1の領域と前記第2の領域との間に屈折率濃度勾配を有する、請求項1に記載の光学物品。
  9. 前記シリコーン含有組成物が、第1の主要表面及び第2の主要表面を有するシートを形成し、前記第1の領域が、前記第1の主要表面に近接し、前記第2の領域が、前記第2の主要表面に近接する、請求項8に記載の光学物品。
  10. 光学アセンブリであって、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学物品と、
    光学面を有する光学デバイスであって、前記光学物品が、前記第1及び第2の屈折率に従って、前記光学面への入射光を屈折させるように構成される、光学デバイスと、を備える、光学アセンブリ。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学物品を作製するための方法であって、
    第1の屈折率を有する、シリコーン含有組成物の第1の領域を形成することと、
    前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する、前記シリコーン含有組成物の第2の領域を形成することと、を含む、方法。
  12. 前記第1の領域を形成することが、前記第1の屈折率を有する第1の組成物を形成することを含み、前記第2の領域を形成することが、前記第2の屈折率を有する第2の組成物を形成することを含み、前記第2の組成物が、前記第1の組成物とは異なり、
    前記第2の組成物に対して前記第1の組成物を固定することを更に含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記第1の領域を形成すること及び前記第2の領域を形成することが、同時に実施される、請求項11に記載の方法。
  14. 請求項10に記載の光学アセンブリを作製するための方法であって、
    第1の屈折率を有する、シリコーン含有ホットメルトの第1の領域を形成することと、
    前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する、前記シリコーン含有ホットメルトの第2の領域を形成することと、
    光学デバイスの光学面に対して前記シリコーン含有組成物を固定することと、
    を含み、前記シリコーン含有組成物が、前記第1及び第2の屈折率に従って、前記光学面への入射光を屈折させるように構成される、方法。
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