JP6299849B1 - タイミングチェーンシステムのオイル供給構造 - Google Patents

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【課題】タイミングチェーン周辺部の構造に依存せず、エンジン本体の全長を延ばすことなく、オイルジェットを支持可能なタイミングチェーンシステムのオイル供給構造を実現できるようにする。【解決手段】タイミングチェーン30は、エンジンにおける出力軸方向の一端側の変速機取付け面に設けられる。エンジンは、出力軸の一端側に設けられた第1スプロケット11と、その変速機側に設けられたフライホイール締結プレート13と、変速機取付け面を覆うタイミングチェーンカバー42とを有する。オイルジェット50は、出力軸方向視でフライホイール締結プレートと重なる位置に配設され、オイルジェットの一端部は変速機取付け面の第1スプロケット11の近傍の領域に保持され、オイルジェットの他端部はタイミングチェーンカバー42から出力軸方向に間隔をおいた押さえ部33aと当接して支持される。【選択図】図6

Description

本発明は、エンジン等に設けられるタイミングチェーンシステムのオイル供給構造に関する。
下記の特許文献1には、クランク軸スプロケットとタイミングチェーンとの噛み込み部の近傍にオイルジェットを設け、該オイルジェットのシリンダブロックと反対側の端部をタイミングチェーンカバーによって支持する構成が記載されている。
特開2000−282829号公報(第1図) 特開2004−346895号公報(第13図)
特許文献1に記載の発明において、タイミングチェーンシステムを変速機側に設けた、いわゆるリアチェーンシステムを想定すると、エンジンの出力軸上におけるスプロケットよりも変速機側で、且つ、チェーンカバーのカバー面と対向する位置にフライホイール締結プレートが設けられる。この場合、当該カバー面には、フライホイール締結プレートを回動可能に支持するプレート支持部が配設されるため、オイルジェットの外形を伸張して、特許文献1に示されるようにタイミングチェーンカバーで支持することは不可能である。
また、特許文献2に記載の発明において、タイミングチェーンカバー側から押さえ部を伸張しようとすると、プレート支持部の径方向の外側から押さえ部を形成しなければならず、該押さえ部の形状が複雑になるだけでなく、エンジン本体の全長が長くなってしまうという問題がある。
本発明は、前記従来の問題を解決し、タイミングチェーン及びオイルジェットの周辺の構造に依存することなく且つエンジン本体の全長を延ばすことなく、オイルジェットを支持可能なタイミングチェーンシステムのオイル供給構造を実現できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、リアチェーンシステムにおいて、タイミングチェーンカバーから所定の距離をおいて配設した押さえ部によりオイルジェットのシリンダブロックと反対側の端部を押さえる構成とする。
具体的に、本発明は、タイミングチェーンシステムのオイル供給構造を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、エンジン本体の出力軸により駆動されるタイミングチェーンと、該タイミングチェーンにオイルを供給する筒状のオイルジェットとを備えたタイミングチェーンシステムのオイル供給構造であって、タイミングチェーンシステムは、エンジン本体における出力軸方向の一端側に設けた変速機取付け面に設けられ、エンジン本体は、該エンジン本体に設けられた出力軸の一端側に設けられた第1スプロケットと、出力軸における第1スプロケットよりも変速機側に設けられたフライホイール締結プレートと、変速機取付け面を覆うタイミングチェーンカバーとを有し、オイルジェットは、出力軸方向から見て、フライホイール締結プレートと重なる位置に配設される共に、オイルジェットの一端部はエンジン本体の変速機取付け面における第1スプロケットの近傍の領域に嵌合されて保持される一方、オイルジェットの他端部はタイミングチェーンカバーから出力軸方向に間隔をおいて設けられた押さえ部と当接して支持されており、タイミングチェーンには、該タイミングチェーンの走行をガイドするチェーンガイドが設けられ、押さえ部におけるチェーンガイド側の端部は、エンジン本体の上方から見て、押さえ部の他の端部よりもエンジン本体と離れて位置しており、押さえ部は、チェーンガイドと一体に設けられ、押さえ部の一端はオイルジェットの他端部と当接し、押さえ部の他端はチェーンガイドを介してエンジン本体に保持された板状部材である。
これによれば、オイルジェットは、出力軸方向から見てフライホイール締結プレートと重なる位置に配設される共に、オイルジェットの一端部は、エンジン本体の変速機取付け面における第1スプロケットの近傍の領域に嵌合されて保持される一方、オイルジェットの他端部はタイミングチェーンカバーから出力軸方向に間隔をおいて設けられた押さえ部と当接して支持される。このため、タイミングチェーン及びオイルジェットの周辺の構造に依存することなく、且つエンジン本体の全長を延ばすことなく、オイルジェットを支持することができる。
また、押さえ部のチェーンガイド側の端部が他の端部よりもエンジン本体と離れて位置するため、該押さえ部がオイルジェットの他端部に対して、エンジン本体と反対側の方向にずれて当接する。このため、オイルジェットの軸線方向に作用する押さえ力が生じやすくなるので、オイルジェットを適切に支持することができる。
また、押さえ部として、オイルジェットの他端部を側方から押さえる板状部材としたことにより、該押さえ部がばねとして作用する。すなわち、押さえ部に板ばねの作用を利用することにより、オイルジェットの他端部を適当な力で押さえることができる。また、押さえ部はチェーンガイドと一体に設けられているため、該押さえ部を構成する追加の部品が不要となるので、エンジンの組み立て時の作業工程が増えることがない。
の発明は、上記第1の発明において、第1スプロケットとフライホイール締結プレートとの間には、第1スプロケットと同軸の第2スプロケットが設けられており、エンジン本体の出力軸方向において、オイルジェットの他端部は、第2スプロケットよりもエンジン本体側に位置していてもよい。
これによれば、オイルジェットの外側に位置する他端部がエンジン本体から遠い第2スプロケットではなく、エンジン本体に近い第1スプロケット上に位置することになり、オイルジェットの長さを短くすることができるので、押さえ部とエンジン本体とによって押さえ付けられるオイルジェットの耐久性を確保することができる。
の発明は、上記第の発明において、チェーンガイドは、エンジン本体と締結されるボルト孔を有し、ボルト孔は、チェーンガイドにおけるオイルジェットの他端部の近傍に設けられており、押さえ部は、ボルト孔の近傍の部位から延設されていてもよい。
これによれば、押さえ部が板状部材であることから、板ばねの作用を効果的に得ることができる。
の発明は、上記第の発明において、押さえ部は、オイルジェットの他端部の幅寸法とほぼ同等の幅を有していてもよい。
これによれば、押さえ部をコンパクトに形成することができるので、オイルジェットの取り付け位置をタイミングチェーンによって囲まれた領域が小さい第1スプロケットに近付けやすくなる。
の発明は、上記第1〜第の発明において、オイルジェットは、第1スプロケットとの噛み込み位置の近傍に配設されていてもよい。
これによれば、オイルジェットと、スプロケット及びタイミングチェーンとの間隔を小さくすることができるので、オイルポンプの油圧を低減でき、その結果、燃費を改善することが可能となる。
本発明によれば、タイミングチェーン及びオイルジェットの周辺の構造に依存することなく且つエンジン本体の全長を延ばすことなく、オイルジェットを支持可能なタイミングチェーンシステムのオイル供給構造を実現できるようにする
図1は本発明の一実施形態に係るタイミングチェーンシステムのオイル供給構造を備えた車両用のエンジンの変速速機側を示す側面図(タイミングチェーンカバーは図示せず)である。 図2は図1のタイミングチェーンカバーを示す正面図である。 図3は本発明の一実施形態に係るタイミングチェーンシステムに用いるタイミングチェーンガイドを示す斜視図である。 図4は本発明の一実施形態に係るタイミングチェーンシステムに用いるオイルジェットを示す斜視図である。 図5は図1のタイミングチェーンガイドを含む領域を示す部分斜視図である。 図6は図5のVI−VI線における気筒軸方向を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物又はその用途を制限することを意図しない。
(一実施形態)
本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1はタイミングチェーンシステムのオイル供給構造を備えた車両用のエンジンの変速速機側の側面を表している。ここでは、タイミングチェーン等の駆動用のチェーンを覆うチェーンカバーの図示を省略している。
図1に示すように、エンジン1は、例えば、火花点火式内燃機関として構成されている。エンジン1は、図示は省略するが、車両における前部のエンジンルーム内で、いわゆる横置きに搭載される。但し、エンジン1は縦置きであってもよい。気筒数には制限はないが、例えば直列4気筒である。エンジン1のシリンダブロック2の下部に設けられた出力軸であるクランク軸10は、変速機(図示せず)を介して駆動輪に連結されている。クランク軸10の端部には、エンジン1側から、タイミングチェーン30の巻き掛け用の第1スプロケットであるクランク軸スプロケット11(図6を参照。)と、オイルポンプ用チェーン31の巻き掛け用の第2スプロケットであるオイルポンプ用チェーンスプロケット12と、変速機等に連結されるフライホイール(図示せず)と複数のボルトにより締結されるフライホイール締結プレート13とが、順次設けられている。このように、本実施形態においては、タイミングチェーン30を変速機側に設ける、いわゆるリアチェーンシステムを採る。
シリンダブロック2の上側に連結されたシリンダヘッド3には、クランク軸10の軸方向に互いに平行に延びる吸気カム軸14及び排気カム軸15が設けられている。吸気カム軸14の端部及び排気カム軸15の端部には、給気カムスプロケット16及び排気カムスプロケット17がそれぞれ取り付けられている。各カムスプロケット16、17の少なくとも一方には、可変バルブタイミング(VVT)機構が設けられていてもよい。
シリンダブロック2の側部には、燃料ポンプ駆動軸18と、該燃料ポンプ駆動軸18のシリンダブロック2側に取り付けられた燃料ポンプ用スプロケット19と、燃料ポンプ駆動軸18における燃料ポンプ用スプロケット19の外側に取り付けられたカムチェーンスプロケット20とが設けられている。
タイミングチェーン30は、クランク軸スプロケット11と、燃料ポンプ用スプロケット19とに巻き掛けられている。また、カムチェーン32は、給気カムスプロケット16及び排気カムスプロケット17と、カムチェーンスプロケット20とに巻き掛けられている。
シリンダブロック2の下側に連結されたロアシリンダブロック4の下方には、オイルポンプ駆動軸21と、該オイルポンプ駆動軸21に設けられたオイルポンプ用スプロケット22とが配設されている。
タイミングチェーン30には、クランク軸10と燃料ポンプ駆動軸18との間の張り側スパンの走行をガイドするタイミングチェーンガイド33が、シリンダブロック2に取り付けられている。タイミングチェーンガイド33におけるクランク軸10側のボルト43の近傍の端部には、該端部からタイミングチェーン30のクランク軸スプロケット11との噛み込み部の近傍にまで延伸する押さえ部33aが設けられている。該押さえ部33aの裏側(エンジン本体側)には、内部に油路を有し、タイミングチェーン30とクランク軸スプロケット11との噛み込み部に潤滑油(オイル)を噴射するオイルジェット50が設けられている。オイルジェット50におけるシリンダブロック2側の端部は、該シリンダブロック2に設けられた油路を含む孔部(支持孔)に嵌合される。タイミングチェーンガイド33の押さえ部33aは、オイルジェット50の外側(シリンダブロック2と反対側)の端部と当接して該オイルジェット50を支持する。従って、オイルジェット50におけるエンジン1の出力軸方向の外側の端部は、タイミングチェーンカバー42(図6を参照。)とは接しない。なお、本実施形態に係るタイミングチェーンガイド33に設けられた押さえ部33a、及びオイルジェット50の詳細な構成は後述する。
タイミングチェーン30におけるクランク軸10と燃料ポンプ駆動軸18との間の緩み側スパンには、タイミングチェーンテンショナアーム34を介して、タイミングチェーン30の緩み側に張力を付与するタイミングチェーンテンショナ(油圧オートテンショナ)35が、シリンダブロック2に保持されている。
同様に、カムチェーン32には、燃料ポンプ駆動軸18と吸気カム軸14との間の張り側スパンの走行をガイドするカムチェーンガイド36が、シリンダブロック2に保持されている。さらに、カムチェーン32における燃料ポンプ駆動軸18と排気カム軸15との間の緩み側スパンには、カムチェーンテンショナアーム37を介して、カムチェーン32の緩み側に張力を付与するカムチェーンテンショナ(油圧オートテンショナ)38が、シリンダブロック2に保持されている。
オイルポンプ用チェーン31には、クランク軸10とオイルポンプ駆動21との間の張り側スパンの走行をガイドするオイルポンプ用チェーンガイド39が、ロアシリンダブロック4に保持されている。さらに、オイルポンプ用チェーン31におけるクランク軸10とオイルポンプ駆動21との間の緩み側スパンには、オイルポンプ用チェーン31の緩み側に張力を付与するオイルポンプ用チェーンテンショナ40が、ロアシリンダブロック4に保持されている。
図1に示したタイミングチェーンシステムを備えたエンジン1の変速機側の側面(変速機取付け面)には、通常、図2に示すタイミングチェーンカバー42が該変速機取付け面を覆うように設けられる。タイミングチェーンカバー42は、各チェーンガイド33、36、39、各チェーンテンショナアーム34、37、40及び各チェーンテンショナ35、38を含め、各チェーン30、31、32とは接しないように設けられる。なお、タイミングチェーンカバー42におけるフライホイール締結プレート13を露出する開口部の内壁面には、該フライホイール締結プレート13の外周面を回動可能に支持するプレート支持部42aが設けられている。
(タイミングチェーンガイドの押さえ部及びオイルジェットの構成)
図3は本実施形態に係るタイミングチェーンガイドの構成を示し、図4はオイルジェットの構成を示している。また、図5は図1に示すタイミングチェーンガイド33及びオイルジェット50を含む領域の拡大斜視図を示している。図6は図5のVI−VI線における断面構成を示している。
図1及び図3に示すように、タイミングチェーンガイド33は、チェーンの走行をガイドする別体の摺動部33cを有している。さらに、タイミングチェーンガイド33は、そのクランク軸10側の端部から裏面側(シリンダブロック2側)に屈曲しながら延びる、該タイミングチェーンガイド33と一体に形成された板状の押さえ部33aを有している。押さえ部33aは、その先端部の裏面(シリンダブロック2側の面)によってオイルジェット50の端面と当接する。これにより、オイルジェット50が油圧によりシリンダブロック2から抜け落ちることを防止できる。タイミングチェーンガイド33は、2本のボルト43によって、エンジン1のシリンダブロック2に取り付けられる。
オイルジェット50は、図4に示すように、例えば、有底筒状であって、シリンダブロック2に設けられた内部油路と連通する開口部50aが設けられた第1端部50bと、該第1端部50bと反対側で且つタイミングチェーンガイド33の押さえ部33aによって支持される第2端部50cとを有している。オイルジェット50の第2端部50cの近傍における下面、すなわちロアシリンダブロック4側の側面にはオイル噴射口50dが設けられており、該オイル噴射口50dからオイル55が噴射される。さらに、オイルジェット50の側面における中間部には、例えば、オイル噴射口50dの開口方向に延びると共に、廻り止め突起50eを保持する廻り止め保持部50fが設けられている。廻り止め突起50eは、筒状のオイルジェット50の回転を防止してその位置決めを行う突起部であり、シリンダブロック2の孔部に嵌合される。
図5は、図1におけるタイミングチェーンガイド33を含む領域を部分的に拡大した斜視図である。また、図6は、図5のVI−VI線における気筒軸の下方向を示す断面図である。図5及び図6に示すように、本実施形態に係るオイルジェット50は、タイミングチェーン30におけるクランク軸スプロケット11との噛み込み部の上側に配設されている。従って、オイルジェット50のオイル噴射口50dは、タイミングチェーン30のクランク軸スプロケット11との噛み込み部に向けられている。また、上述したように、タイミングチェーンガイド33の押さえ部33aは、オイルジェット50におけるシリンダブロック2と反対側の端部である第2端部50cと当接して該オイルジェット50を支持している。なお、図5においては、クランク軸10に設けられたフライホイール締結プレート13の図示を省略している。
一方、図6にはフライホイール締結プレート13とタイミングチェーンカバー42とを図示している。図6に示すように、タイミングチェーンガイド33に設けられたオイルジェット50用の押さえ部33aは、気筒軸方向から見て、該押さえ部33aの基部(タイミングチェーンガイド33の本体部)が該押さえ部33aの先端部と比べて、シリンダブロック2の外側(エンジン1と反対側)にずれている。このように、押さえ部33aがオイルジェットの第2端部に対して、外側にずれた分だけ角度を付けて当接する。これにより、オイルジェット50の長軸方向に作用する押さえ力(付勢力)が生じやすくなるので、該オイルジェット50を適切に支持することができる。さらに、押さえ部33aを、オイルジェットの第2端部50cを側方から押さえる板状としたことにより、該押さえ部33aが板ばねとして作用する。これにより、オイルジェット50の第2端部50cを適当な力で押さえることができる。すなわち、オイルジェット50の内部に油圧が加わって、押さえ部33aの方向に抜けようとする力が発生した場合や、オイルジェット50の長さが製造ばらつきによってノミナル長さよりも長く形成されてしまった場合に、オイルジェット50に作用する反力が過剰になってしまうことを板ばね作用によって抑制することができる。
また、図3及び図6に示すように、押さえ部33aは、ボルト43の近傍の部位から延びるように形成されているため、上述した板ばねの作用を効果的に得ることができる。具体的には、このような構成とすることにより、実質的に板ばねとして作用する部位を短く形成できるため、ボルト軸力を効率良く第2端部50cに伝達することができるので、板ばね作用による効果と併せて、適切な力でオイルジェット50を支持することができる。
さらに、押さえ部33aは、オイルジェット50の第2端部50cの幅寸法とほぼ同等の幅に設けられている。このため、該押さえ部33aをコンパクトに形成することができる。その結果、タイミングチェーン30及びクランク軸スプロケット11によって囲まれた領域が狭隘であっても、該タイミングチェーン30がばたつく領域を避けて、当該押さえ部33aを配置することができる。なお、本実施形態に係るタイミングチェーンガイド33のボルト43の頂部は、タイミングチェーンカバー42と接することはない。
また、本実施形態においては、クランク軸10には、エンジン1側から第1スプロケットであるクランク軸スプロケット11と、その外側の第2スプロケットであるオイルポンプ用チェーンスプロケット12とが設けられている。本実施形態に係るオイルジェット50は、内側(エンジン1側)のクランク軸スプロケット11の噛み込み位置の近傍に配設されているので、オイルジェット50と、クランク軸スプロケット11及びタイミングチェーン30との間隔を小さくすることができる。その結果、オイルポンプの油圧を下げることができる。
また、図6に示すように、本実施形態のように、リアチェーンシステムの場合には、オイルジェット50をクランク軸スプロケット11との噛み込み位置に近づけようとすると、クランク軸スプロケット11の径がフライホイール締結プレート13の径よりも小さいため、オイルジェット50は、フライホイール締結プレート13の裏側に隠れてしまう。しかしながら、本実施形態においては、オイルジェット50を支持する押さえ部33aを、タイミングチェーンカバー42ではなくタイミングチェーンガイド33に設けているため、フライホイール締結プレート13が該押さえ部33aの障害となることはなく、従って、エンジン1の全長を延ばすようなことも生じない。
以上説明したように、本実施形態によると、オイルジェット50に起因するタイミングチェーンカバー42からの放射音の発生を抑制しながら、ボルト等を用いることなく、すなわち、シリンダブロック2に専用のボス孔を設けることなくオイルジェット50を固定可能なタイミングチェーン30のオイル供給構造を得ることができる。
本発明に係るタイミングチェーンシステムのオイル供給構造は、タイミングチェーン及びオイルジェットの周辺の構造に依存せず且つエンジン本体の全長を延長することなく、オイルジェットを容易に支持可能なオイル供給構造として有用である。
1 エンジン(エンジン本体)
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
10 クランク軸
11 クランク軸スプロケット(第1スプロケット)
12 オイルポンプ用チェーンスプロケット(第2スプロケット)
13 フライホイール締結プレート
18 燃料ポンプ駆動軸
19 燃料ポンプ用スプロケット
20 カムチェーンスプロケット
21 オイルポンプ駆動軸
22 オイルポンプ用スプロケット
30 タイミングチェーン
31 オイルポンプ用チェーン
32 カムチェーン
33 タイミングチェーンガイド
33a 押さえ部
33A タイミングチェーンガイド
33b 押さえ部
33c 摺動部
34 タイミングチェーンテンショナアーム
35 タイミングチェーンテンショナ
42 タイミングチェーンカバー
42a プレート支持部
43 ボルト
50 オイルジェット
50a 開口部
50b 第1端部(一端部)
50c 第2端部(他端部)
50d オイル噴射口
50e 廻り止め突起
50f 廻り止め保持部

Claims (5)

  1. エンジン本体の出力軸により駆動されるタイミングチェーンと、該タイミングチェーンにオイルを供給する筒状のオイルジェットとを備えたタイミングチェーンシステムのオイル供給構造であって、
    前記タイミングチェーンシステムは、前記エンジン本体における出力軸方向の一端側に設けた変速機取付け面に設けられ、
    前記エンジン本体は、該エンジン本体に設けられた出力軸の前記一端側に設けられた第1スプロケットと、前記出力軸における前記第1スプロケットよりも変速機側に設けられたフライホイール締結プレートと、前記変速機取付け面を覆うタイミングチェーンカバーとを有し、
    前記オイルジェットは、出力軸方向から見て、前記フライホイール締結プレートと重なる位置に配設される共に、前記オイルジェットの一端部は、前記エンジン本体の変速機取付け面における前記第1スプロケットの近傍の領域に嵌合されて保持される一方、前記オイルジェットの他端部は、前記タイミングチェーンカバーから出力軸方向に間隔をおいて設けられた押さえ部と当接して支持されており、
    前記タイミングチェーンには、該タイミングチェーンの走行をガイドするチェーンガイドが設けられ、
    前記押さえ部における前記チェーンガイド側の端部は、前記エンジン本体の上方から見て、前記押さえ部の他の端部よりも前記エンジン本体と離れて位置しており、
    前記押さえ部は、前記チェーンガイドと一体に設けられ、
    前記押さえ部の一端は前記オイルジェットの他端部と当接し、前記押さえ部の他端は前記チェーンガイドを介して前記エンジン本体に保持された板状部材であるタイミングチェーンシステムのオイル供給構造。
  2. 請求項1に記載のタイミングチェーンシステムのオイル供給構造において、
    前記第1スプロケットと前記フライホイール締結プレートとの間には、前記第1スプロケットと同軸の第2スプロケットが設けられており、
    前記エンジン本体の出力軸方向において、前記オイルジェットの他端部は、前記第2スプロケットよりもエンジン本体側に位置しているタイミングチェーンシステムのオイル供給構造。
  3. 請求項に記載のタイミングチェーンシステムのオイル供給構造において、
    前記チェーンガイドは、前記エンジン本体と締結されるボルト孔を有し、
    前記ボルト孔は、前記チェーンガイドにおける前記オイルジェットの前記他端部の近傍に設けられており、
    前記押さえ部は、前記ボルト孔の近傍の部位から延設されているタイミングチェーンシステムのオイル供給構造。
  4. 請求項に記載のタイミングチェーンシステムのオイル供給構造において、
    前記押さえ部は、前記オイルジェットの他端部の幅寸法とほぼ同等の幅を有しているタイミングチェーンシステムのオイル供給構造。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のタイミングチェーンシステムのオイル供給構造において、
    前記オイルジェットは、前記第1スプロケットとの噛み込み位置の近傍に配設されているタイミングチェーンシステムのオイル供給構造。
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