JP5916092B2 - 車両用火花点火4サイクルエンジン - Google Patents

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本発明は、車幅方向に延びる軸線を有するクランクシャフトに連接されるピストンの頂部を臨ませる燃焼室がエンジン本体内に形成され、前記燃焼室に臨むドーム面を有して前記エンジン本体の一部を構成するとともに吸気弁口および排気弁口が前記ドーム面に開口するように設けられるシリンダヘッドに、点火プラグが取付けられるとともに、前記吸気弁口および前記排気弁口をそれぞれ閉じ得る吸気弁および排気弁が開閉作動可能に配設され、前記吸気弁および前記排気弁を開閉駆動する動弁機構の一部を構成しつつ前記クランクシャフトと平行な軸線まわりに回転自在なカムシャフトおよび前記クランクシャフト間に無端状のカムチェーンを含む調時伝動機構が設けられ、前記カムチェーンを走行させるカムチェーン室が、前記クランクシャフトの軸線に沿う方向で前記燃焼室の一側に配置されるようにして前記エンジン本体に形成される車両用火花点火4サイクルエンジンに関する。
燃焼室に臨むドーム面を有するシリンダヘッドに、1つの燃焼室に対して複数の点火プラグを配設しようとすると、ドーム面には吸気弁口および排気弁口が開口されるので、吸気弁口および排気弁口との干渉を回避することができる残スペースが少ないという制約の他に、動弁機構との干渉を回避する必要があることから点火プラグの取付け方向にも制約がある。そのような制約が存在する火花点火4サイクルエンジンにおいて、特許文献1で開示されたものでは、燃焼室にスワールを生じさせるために吸気弁口がカムチェーン室側に寄って配置され、燃焼室の中心に関して吸気弁口とは反対側すなわち前記カムチェーン室とは反対側に寄って排気弁口が配置され、一対の点火プラグのうち一方の点火プラグは、前記吸気弁口に連なってシリンダヘッドに設けられる吸気ポートおよび動弁機構を避けるようにして前記カムチェーン室とは反対側で前記吸気弁口および前記排気弁口間に配置され、他方の点火プラグは、前記排気弁口に連なって前記シリンダヘッドに設けられる排気ポートを避けるようにして排気弁口および前記カムチェーン室間に配置されている。
特開2002−047939号公報
上述のように一対の点火プラグのうち前記他方の点火プラグの配置は、カムチェーン室や排気管によって制約を受けるのであるが、カムチェーン室側からはカムチェーンのループ内を通して点火プラグを配置することが考えられる。その際、カムチェーン室に配置された点火プラグをシールするために、円筒状の筒部材で点火プラグを覆うことが考えられるが、その筒を保持する必要があるので構造が複雑となる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、カムチェーン室側に点火プラグを配置するにあたって、シールのための筒部材を簡単な構造で保持し得るようにした車両用火花点火4サイクルエンジンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車幅方向に延びる軸線を有するクランクシャフトに連接されるピストンの頂部を臨ませる燃焼室がエンジン本体内に形成され、前記燃焼室に臨むドーム面を有して前記エンジン本体の一部を構成するとともに吸気弁口および排気弁口が前記ドーム面に開口するように設けられるシリンダヘッドに、点火プラグが取付けられるとともに、前記吸気弁口および前記排気弁口をそれぞれ閉じ得る吸気弁および排気弁が開閉作動可能に配設され、前記吸気弁および前記排気弁を開閉駆動する動弁機構の一部を構成しつつ前記クランクシャフトと平行な軸線まわりに回転自在なカムシャフトおよび前記クランクシャフト間に無端状のカムチェーンを含む調時伝動機構が設けられ、前記カムチェーンを走行させるカムチェーン室が、前記クランクシャフトの軸線に沿う方向で前記燃焼室の一側に配置されるようにして前記エンジン本体に形成される車両用火花点火4サイクルエンジンにおいて、前記カムシャフトを前記シリンダヘッド内に挿入して取り付けるべく前記カムチェーン室に臨む開口部が前記シリンダヘッドに設けられ、その開口部を閉じるサイドカバーが前記シリンダヘッドに外側方から取付けられ、前記サイドカバーに、前記カムチェーン室を外部に連通させる開口が設けられて、該開口の周囲に、前記燃焼室に向けて内方に張り出す環状の筒部が形成され、前記点火プラグが、前記カムチェーンのループ内を通るように配置されるとともに筒部材内に挿入され、該筒部材の端部が環状シール部材を介在させて前記シリンダヘッドに嵌合、支持されるとともに、該筒部材の他端部が環状シール部材を介在させて前記サイドカバーの前記環状の筒部に嵌合、支持されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記シリンダヘッドに第1および第2の点火プラグが取付けられ、シリンダ軸線に直交する平面への投影図上で、前記燃焼室に対して1つずつ配設される前記吸気弁口および前記排気弁口の中心を結ぶ直線に関して前記カムチェーン室とは反対側に第1の点火プラグが配置され、前記直線に関して第1の点火プラグと反対側に前記カムチェーンのループ内を通る第2の点火プラグが配置されることを第2の特徴とする。
本発明は、第2の特徴の構成に加えて、第2の点火プラグの中心軸線および前記シリンダ軸線が前記動弁機構側でなす角度が、第1の点火プラグの軸線および前記シリンダ軸線が前記動弁機構側でなす角度よりも大きく設定されることを第3の特徴とする。
本発明は、第2または3の特徴に加えて、前記エンジン本体が空冷式に構成され、第1の点火プラグが配設される側で前記シリンダヘッドの外壁面に冷却フィンが設けられることを第4の特徴とする。
本発明は、第4の特徴の構成に加えて、前記サイドカバーの外面に冷却フィンが設けられることを第5の特徴とする。
本発明は、第2〜第5の特徴の構成のいずれかに加えて、前記シリンダ軸線に直交する平面への投影図上で前記吸気弁口および前記排気弁口の中心を結ぶ直線が前記カムシャフトの軸線と直交するように設定されることを第6の特徴とする。
さらに本発明は、第2〜第6の特徴の構成のいずれかに加えて、前記調時伝動機構は、前記クランクシャフトに設けられる駆動スプロケットならびに前記カムシャフトに設けられる被動スプロケットに前記カムチェーンが巻き掛けられて成り、前記カムチェーンのうち前記駆動スプロケットから前記被動スプロケットまでの走行部分を緊張させる側に押圧付勢するテンショナが前記エンジン本体に設けられ、第2の点火プラグが、前記クランクシャフトの軸線に直交する平面への投影図上で該クランクシャフトおよび前記カムシャフトの中心軸線を結ぶ直線から前記テンショナの押圧付勢方向にオフセットした位置で前記カムチェーンのループを通るように配置されることを第7の特徴とする。
更にまた本発明は、第1〜第7の特徴の構成のいずれかに加えて、前記クランクシャフトの軸線に直交する平面への投影図上で、前記カムシャフトに設けられる被動スプロケットと重なる位置に設けられる前記サイドカバーが、前記被動スプロケットを越えて前記燃焼室まで延出していることを第8の特徴とする。
なお実施の形態の支持孔79,筒部材取付け孔125は、本発明の開口に対応する。
本発明の第1の特徴によれば、一端部がシリンダヘッドに嵌合、支持されるとともに、他端部が燃焼室に向けて内方に張り出すサイドカバーの環状の筒部に嵌合、支持される筒部材内に、カムチェーンのループ内を通る点火プラグが挿入されるので、点火プラグがカムチェーン室を横切るように配置されるにもかかわらず、カムチェーン室内のオイルが点火プラグにかからないようにすることができる。しかもサイドカバーが、カムチェーン室に臨んでシリンダヘッドに設けられる開口部を塞ぐものであり、開口部はカムシャフトをシリンダヘッド内に挿入して取り付けるためのものであるので、筒部材を支持するための専用の部材を不要として部品点数を低減することができる。また筒部材の両端部と、シリンダヘッドおよびサイドカバーとの間に環状シール部材がそれぞれ介装されるので、筒部材内へのオイルの浸入を確実に防止し、点火プラグにオイルがかかることをより確実に防止することができる。
本発明の第2の特徴によれば、第1および第2の点火プラグが、シリンダ軸線に直交する平面への投影図上で吸気弁口および排気弁口の中心を結ぶ直線に対して、第1の点火プラグがカムチェーン室とは反対側に配置され、第1の点火プラグとは反対側でカムチェーンのループ内を通るように第2の点火プラグが配置されるので、第1および第2の点火プラグを、クランクシャフトの軸線に沿う方向でシリンダヘッドの両側すなわち車幅方向の両側からシリンダヘッドに取付けることが可能となり、両点火プラグのメンテナンスが容易となる。しかも両点火プラグを排気ポートから比較的離れた位置に配置することができ、点火プラグに熱影響が及び難くすることができる。
本発明の第3の特徴によれば、第2の点火プラグの中心軸線およびシリンダ軸線が動弁機構側でなす角度が、第1の点火プラグの軸線およびシリンダ軸線が動弁機構側でなす角度よりも大きく、カムチェーン室が形成されることでクランクシャフトの軸線に沿う一方側にシリンダヘッドが張り出すのを利用して、第2の点火プラグが第1の点火プラグよりも寝かせてシリンダヘッドに取付けられるようにして、第2の点火プラグのメンテナンスをより容易とすることができる。
本発明の第4の特徴によれば、第1の点火プラグが配設される側でシリンダヘッドの外壁面に冷却フィンが設けられるので、第1の点火プラグに及ぶ熱影響をより低減することができる。
本発明の第5の特徴によれば、サイドカバーの外面に冷却フィンが設けられるので、第2の点火プラグに及ぶ熱影響をより軽減することができる。
本発明の第6の特徴によれば、シリンダ軸線に直交する平面への投影図上で吸気弁口および排気弁口の中心を結ぶ直線がカムシャフトの軸線と直交するので、第1および第2の点火プラグを配置するのにシリンダヘッドのドーム面に残される残スペースを、前記直線に関してカムチェーン室側ならびにカムチェーン室とは反対側で吸気弁口および排気弁口のいずれ側にも偏らせることなく確保することができ、第1および第2の点火プラグの配設位置の自由度を高めることができる。
さらに本発明の第7の特徴によれば、第2の点火プラグが、クランクシャフトの軸線に直交する平面への投影図上で、クランクシャフトおよびカムシャフトの中心軸線を結ぶ直線からテンショナの押圧付勢方向にオフセットした位置でカムチェーンのループを通るように配置されるので、テンショナで押されるカムチェーンとの位置関係を調整するようにして第2の点火プラグの位置を定めることができる。
第1の実施の形態の自動二輪車の側面図である。 図1の2−2線に沿うエンジン本体の縦断面図である。 図2の3−3線断面図である。 図2の4−4線断面図である。 図2の5−5線矢視図である。 図2の6−6線矢視図である。 シリンダヘッドを図2の7矢視方向から見た側面図である。 第2の実施の形態の図2に対応した断面図である。 図8の9−9線矢視図である。 図8の10矢示部拡大図である。 図8の11矢視図である。
本発明の実施の形態を、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の第1の実施の形態について図1〜図7を参照しながら説明すると、先ず図1において、自動二輪車の車体フレームFが前端に備えるヘッドパイプ11には、前輪WFを軸支するフロントフォーク12が操向可能に支承され、前記車体フレームFが前後方向中間部に有するピボットプレート13には、後輪WRを後端部で軸支するスイングアーム14の前端部が支軸15を介して揺動可能に支承され、スイングアーム14および車体フレームF間にはリヤクッションユニット16が設けられる。
また前記後輪WRは火花点火4サイクルであるエンジンEが発揮する動力で回転駆動されるものであり、前記エンジンEのエンジン本体17は、空冷式単気筒に構成されており、前記車体フレームFに搭載される燃料タンク18の下方に配置されるようにしつつ前記車体フレームFに搭載される。また前記燃料タンク18の後方に位置する乗車用シート19が前記車体フレームFの後部に支持される。
図2〜図4において、前記エンジン本体17は、自動二輪車の車幅方向に沿う軸線を有するクランクシャフト21を回転自在に支承するクランクケース22と、前記クランクシャフト21に連接されるピストン26を摺動可能に嵌合させるシリンダボア27を有して前記クランクケース22に結合されるシリンダブロック23と、該シリンダブロック23に結合されるシリンダヘッド24と、該シリンダヘッド24との間に動弁室28を形成するようにして前記シリンダヘッド24に結合されるヘッドカバー25とを備え、前記シリンダボア27の軸線すなわちシリンダ軸線Cを前上がりに傾斜させた姿勢で車体フレームFに搭載される。
しかも前記シリンダブロック23および前記シリンダヘッド24の外面には、シリンダ軸線Cに沿う方向に間隔をあけた複数ずつの冷却フィン29,29…,30,30…がそれぞれ設けられる。
図5を併せて参照して、前記シリンダヘッド24および前記シリンダブロック23間には、前記ピストン26の頂部を臨ませる燃焼室31が形成されており、その燃焼室31に臨むドーム面32を有する前記シリンダヘッド24には、前記ドーム面32に開口する1つずつの吸気弁口33および排気弁口34が設けられるとともに、吸気弁口33に連なって前記シリンダヘッド24の後側面に開口する吸気ポート35と、前記排気弁口34に連なって前記シリンダヘッド24の前側面に開口する排気ポート36とが設けられ、前記吸気ポート35には吸気装置37(図1参照)が接続され、前記排気ポート36には、図1で示すように、前記後輪WRの右側方に配置される排気マフラー38を含む排気装置39が接続される。
またシリンダヘッド24には、1つずつの第1および第2の点火プラグ41,42が燃焼室31に先端を臨ませるようにして取付けられるとともに、前記吸気弁口33および前記排気弁口34をそれぞれ閉じ得る吸気弁43および排気弁44が開閉作動可能に配設され、吸気弁43は弁ばね45で閉弁方向に付勢され、排気弁44は弁ばね46で閉弁方向に付勢される。
図6を併せて参照して、前記シリンダヘッド24および前記ヘッドカバー25間の前記動弁室28には、前記吸気弁43および前記排気弁44を開閉駆動する動弁機構47が収容される。
この動弁機構47は、吸気弁43および排気弁44に共通にして吸気弁43および排気弁44間に配置される単一のカムシャフト48と、前記吸気弁43および前記カムシャフト48間に介設される吸気側ロッカアーム49と、前記排気弁44および前記カムシャフト48間に介設される排気側ロッカアーム50とを備える。
前記シリンダヘッド24に設けられたカムシャフトホルダ51に、前記クランクシャフト21と平行な軸線を有する前記カムシャフト48の軸線に沿う方向に間隔をあけた位置に配置される一対のシャフト支持部51a,51bが形成され、前記カムシャフト48は、それらのシャフト支持部51a,51bにボールベアリング53,54を介して回転自在に支承される。
また前記吸気側ロッカアーム49の中間部は、両シャフト支持部51a,51b間に配置されており、前記カムシャフト48と平行な軸線を有して両シャフト支持部51a,51b間に設けられる吸気側ロッカシャフト55で揺動可能に支承される。この吸気側ロッカアーム49の一端部には、前記カムシャフト48に設けられる吸気側カム57に転がり接触するローラ59が軸支され、吸気側ロッカアーム49の他端部には、前記吸気弁43のステムエンド43aに当接するタペットねじ61が進退位置を調節可能として螺合される。
前記排気側ロッカアーム50の中間部は、一対の前記シャフト支持部51a,51b間に配置されており、前記カムシャフト48と平行な軸線を有して両シャフト支持部51a,51b間に設けられる排気側ロッカシャフト56で揺動可能に支承される。この排気側ロッカアーム50の一端部には、前記排気弁44のステムエンド44aに当接するタペットねじ62が進退位置を調節可能として螺合され、排気側ロッカアーム50の他端部には、前記カムシャフト48に設けられる排気側カム58に転がり接触するローラ60が軸支される。
また前記吸気側ロッカシャフト55および前記排気側ロッカシャフト56は、前記カムシャフト48の両側に配置され、前記吸気側ロッカシャフト55および前記排気側ロッカシャフト56の両端部は両シャフト支持部51a,51bに嵌合、固定される。
前記カムシャフト48には、前記クランクシャフト21の回転動力が調時伝動機構64によって1/2に減速されつつ伝達されるものであり、この調時伝動機構64は、カムシャフトホルダ51に形成された一対のシャフト支持部51a,51bのうち一方のシャフト支持部51bから突出した前記カムシャフト48の端部に固定される被動スプロケット65と、前記クランクシャフト21に固定された駆動スプロケット66とに、無端状のカムチェーン67が巻き掛けられて成る。
前記カムチェーン67を走行させるために、前記エンジン本体17のうち前記クランクケース22、前記シリンダブロック23および前記シリンダヘッド24には、前記クランクシャフト21の軸線に沿う方向で前記燃焼室31の一側(この実施の形態では左側)に配置されるカムチェーン室68が形成される。
図5に特に注目して、シリンダ軸線Cに直交する平面への投影図上で前記吸気弁口33および前記排気弁口34の中心を結ぶ直線L1に関して前記カムチェーン室68とは反対側でシリンダヘッド24のドーム面32に開口する第1プラグ取付け孔69が前記シリンダヘッド24に設けられており、燃焼室31に先端部を臨ませる第1の点火プラグ41が第1プラグ取付け孔69にねじ込まれる。すなわち第1の点火プラグ41は、シリンダ軸線Cに直交する平面への投影図上で前記吸気弁口33および前記排気弁口34の中心を結ぶ直線L1に関して前記カムチェーン室68とは反対側でシリンダヘッド24に取付けられており、第1の点火プラグ41が配設される側で前記シリンダヘッド24の外壁面に複数の冷却フィン30,30…が設けられる。
また図5で示すように、シリンダ軸線Cに直交する平面への投影図上で前記吸気弁口33および前記排気弁口34の中心を結ぶ直線L1に関して第1プラグ取付け孔69と反対側で前記ドーム面32に開口する第2プラグ取付け孔70が前記シリンダヘッド24に設けられており、燃焼室31に先端部を臨ませる第2の点火プラグ42が、前記直線L1に関して第1の点火プラグ41とは反対側で前記カムチェーン67のループ内を通るようにしてシリンダヘッド24に配設される。
ところで前記シリンダヘッド24には、前記排気ポート36に連なる排気管96が図5で示すように接続されるのであるが、排気ポート36は吸気ポート35に比べて短く形成されており、前記排気管96の上流端部外周を二重管状に覆って該排気管96に固着される排気外管97の一端と、前記シリンダヘッド24との間にガスケット98が介装される。一方、前記シリンダヘッド24には、前記排気ポート36の開口他周縁部から外方に突出する一対の取付けボス99,100が一体に突設されており、前記排気外管97の他端に一体に設けられて外側方に張り出す鍔部97aに外方から当接するようにして前記排気管96に嵌装されるプレート101が、ボルト102,103で前記取付けボス99,100に締結されることで排気管96が前記排気ポート36に通じるようにして前記シリンダヘッド24に接続される。
また前記シリンダヘッド24の外側壁には、冷却フィンの機能を兼ねる補強リブ104が両取付けボス99,100の一方に一体に連なるように設けられ、前記排気外間97および排気管96には前記排気ポート36に近接するようにしてO2 センサ105が取付けられる。
また図6で示すように、シリンダ軸線Cに直交する平面への投影図上で吸気弁口33および排気弁口34の中心を結ぶ前記直線L1は、前記カムシャフト48の軸線と直交するように設定される。
前記シリンダヘッド24には、シリンダヘッド24の両シャフト支持部51a,51bで回転自在に支承される前記カムシャフト48を前記シリンダヘッド24に取り付けるための開口部71が、前記カムチェーン室68に臨むようにして設けられており、前記シリンダヘッド24には、図7で示すように、前記開口部71を閉じるサイドカバー72が複数のボルト73,73…で取付けられる。しかもサイドカバー72の外面にも冷却フィン74,74…が設けられる。
図2,図7から明らかなように、クランクシャフト21の軸線に直交する平面への投影図上で、サイドカバー72は、被動スプロケット65を越えて燃焼室31まで延出している。
而して第2の点火プラグ42は、図2で示すように、前記シリンダヘッド24と、該シリンダヘッド24に外側方から取付けられるサイドカバー72とに両端部が支持される筒部材75内に挿入されるものであり、該筒部材75の両端部が、前記シリンダヘッド24および前記サイドカバー72に環状シール部材76,77を介して嵌合、支持される。
シリンダヘッド24には、前記筒部材75の一端部を嵌合せしめる嵌合孔78が、第2の点火プラグ42を螺合させる第2プラグ取付け孔70に連なって同軸に設けられており、筒部材75の一端部外周に装着された環状シール部材76が前記嵌合孔78の内周に弾発的に接触する。
また前記筒部材75の他端部には、半径方向外方に張り出す鍔部75aが設けられており、その鍔部75aよりも他端側で筒部材75に装着される環状シール部材77を前記鍔部75aとの間に挟む段部79aを中間部に有して段付きに形成される支持孔79が前記サイドカバー72に設けられる。支持孔79の周囲には、燃焼室31に向けて内方に張り出す環状の筒部72aが形成されており、前記筒部材75の他端部が環状シール部材77を介在させて前記環状の筒部72aに嵌合、支持される。また、前記支持孔79の外端部には、第2の点火プラグ42に連なるプラグキャップ80(図7)の一部を挿入可能である。
また第2の点火プラグ42の中心軸線およびエンジン本体17の前記シリンダ軸線Cが前記動弁機構47側でなす角度α1は、第1の点火プラグ41の軸線および前記シリンダ軸線Cが前記動弁機構47側でなす角度β1よりも大きく設定される。
図4に特に注目して、前記クランクシャフト21および前記駆動スプロケット66は、矢印81で示す方向に回転するものであり、駆動スプロケット66および被動スプロケット65間のカムチェーン67のうち駆動スプロケット66から被動スプロケット65に送り出される側である弛緩側の外周にはスリッパ82が当接しており、このスリッパ82にカムチェーン67と反対側から当接するテンショナ83がエンジン本体17のシリンダブロック23に取付けられる。また駆動スプロケット66および被動スプロケット65間のカムチェーン67のうち駆動スプロケット66で牽引される側である緊張側の外周にはカムチェーンガイド84が当接される。
前記スリッパ82は、カムチェーン67の弛緩側外周に凸曲面を摺接させるようにして弓形に形成され、該スリッパ82のクランクシャフト21側の一端部は、枢軸85を介してクランクケース22に回動可能に支承される。カムチェーンガイド84は適度な剛性および弾性を有する合成樹脂によってカムチェーン67側に向けて沿った略弓形をなすように形成されており、カムチェーンガイド84のクランクシャフト21側端部は、上方に開いてクランクケース22に設けられる支持凹部86に嵌合、支持される。またカムチェーンガイド84のカムシャフト48側には前記カムチェーン67とは反対側に臨む支持面87が形成されており、該支持面87に当接する当接支持部88が、シリンダヘッド24に設けられる。またカムチェーンガイド27の前記支持面87寄り中間部両側には、横断面円形の突起89が一体に突設され、シリンダブロック23のシリンダヘッド24への結合面には、突起89を嵌合して位置決めする位置決め凹部90が設けられる。
前記テンショナ83は、円筒状のテンショナハウジング91と、該テンショナハウジング91の前端(図4の左端)から突出するとともに突出方向に付勢される押圧体92とを備えるものであり、押圧体92の先端をスリッパ82に接触させるようにして前記テンショナハウジング91が、シリンダブロック23に設けられた取付け孔93に挿入され、テンショナハウジング91がその後端に一体に有するフランジ91aがシリンダブロック23に締結される。
このようなテンショナ83によって、前記カムチェーン67のうち前記駆動スプロケット66から前記被動スプロケット65までの走行部分は、押圧付勢方向94に押圧付勢され、その押圧付勢によって緊張せしめられることになる。
一方、第2の点火プラグ42を挿入せしめる筒部材75は、前記駆動スプロケット66および前記被動スプロケット65間で前記カムチェーン67のループ内に配置されるものであるが、その筒部材75は、前記クランクシャフト21の軸線に直交する平面への投影図上で、前記クランクシャフト21の中心軸線および前記カムシャフト48の中心軸線を結ぶ直線L2(この実施の形態ではシリンダ軸線Cに重なる直線)から前記テンショナ83による押圧付勢方向94にオフセットした位置で前記カムチェーン67のループを通るように配置される。
次にこの第1の実施の形態の作用について説明すると、シリンダヘッド24と、シリンダヘッド24に外側方から取付けられるサイドカバー72とに両端部が支持される筒部材75内に、第1および第2の点火プラグ41,42のうちカムチェーン67のループ内を通る第2の点火プラグ42が挿入されるので、第2の点火プラグ42がカムチェーン室68を横切るように配置されるにもかかわらず、カムチェーン室68内のオイルが第2の点火プラグ42にかからないようにすることができる。
しかもカムシャフト48をシリンダヘッド24内に挿入して取り付けるべくカムチェーン室68に臨む開口部71がシリンダヘッド24に設けられ、その開口部71を閉じるようにしてサイドカバー72が前記シリンダヘッド24に取付けられるので、筒部材75を支持するための専用の部材を不要として部品点数を低減することができる。
また筒部材75の両端部が、シリンダヘッド24およびサイドカバー72に環状シール部材76,77をそれぞれ介在させて嵌合、支持されるので、筒部材75内へのオイルの浸入を確実に防止し、第2の点火プラグ42にオイルがかかることをより確実に防止することができる。
またシリンダ軸線Cに直交する平面への投影図上で吸気弁口33および排気弁口34の中心を結ぶ直線L1に関してカムチェーン室68とは反対側に第1の点火プラグ41が配置され、前記直線L1に関して第1の点火プラグ41と反対側にカムチェーン67のループ内を通る第2の点火プラグ42が配置されるので、第1および第2の点火プラグ41,42を、クランクシャフト21の軸線に沿う方向でシリンダヘッド24の両側すなわち車幅方向の両側からシリンダヘッド24に取付けることが可能となり、両点火プラグ41,42のメンテナンスが容易となる。しかも両点火プラグ41,42を排気ポート36から比較的離れた位置に配置することができ、両点火プラグ41,42に熱影響が及び難くすることができる。
また第2の点火プラグ42の中心軸線および前記シリンダ軸線Cが動弁機構47側でなす角度α1が、第1の点火プラグ41の軸線および前記シリンダ軸線Cが前記動弁機構47側でなす角度β1よりも大きく設定されるので、カムチェーン室68が形成されることでクランクシャフト21の軸線に沿う一方側にシリンダヘッド24が張り出すのを利用して、第2の点火プラグ42が第1の点火プラグ41よりも寝かせてシリンダヘッド24に取付けられるようにして、第2の点火プラグ42のメンテナンスをより容易とすることができる。
またエンジン本体17が空冷式に構成され、第1の点火プラグ41が配設される側で前記シリンダヘッド24の外壁面に冷却フィン30,30…が設けられ、前記サイドカバー72の外面に冷却フィン74,74…が設けられるので、第1および第2の点火プラグ41,42に及ぶ熱影響をより低減することができる。
また前記シリンダ軸線Cに直交する平面への投影図上で前記吸気弁口33および前記排気弁口34の中心を結ぶ直線L1が前記カムシャフト48の軸線と直交するように設定されるので、第1および第2の点火プラグ41,42を配置するのにシリンダヘッド24のドーム面32に残される残スペースを、前記直線L1に関してカムチェーン室68側ならびにカムチェーン室68とは反対側で吸気弁口33および排気弁口34のいずれ側にも偏らせることなく確保することができ、第1および第2の点火プラグ41,42の配設位置の自由度を高めることができる。
さらに第2の点火プラグ42が、クランクシャフト21の軸線に直交する平面への投影図上で、前記クランクシャフト21および前記カムシャフト48の中心軸線を結ぶ直線L2からテンショナの押圧付勢方向94にオフセットした位置でカムチェーン67のループを通るように配置されるので、テンショナ83で押されるカムチェーン67との位置関係を調整するようにして第2の点火プラグ42の位置を定めることができる。
本発明の第2の実施の形態について図8〜図11を参照しながら説明するが、上記第1の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
先ず図8において、エンジン本体107は、クランクシャフト21を回転自在に支承するクランクケース22と、該クランクケース22に結合されるシリンダブロック23と、該シリンダブロック23に結合されるシリンダヘッド108と、該シリンダヘッド108に結合されるヘッドカバー25とを備え、前記シリンダブロック23および前記シリンダヘッド108の外面には、シリンダ軸線Cに沿う方向に間隔をあけた複数ずつの冷却フィン29,29…,109,109…がそれぞれ設けられる。
図9を併せて参照して、前記シリンダヘッド108および前記シリンダブロック23間には、前記シリンダブロック23のシリンダボア27に摺動自在に嵌合されるピストン26の頂部を臨ませる燃焼室110が形成されており、その燃焼室110に臨むドーム面111が前記シリンダヘッド108に形成される。
前記シリンダヘッド108には、前記ドーム面111に開口する1つずつの吸気弁口33および排気弁口34が設けられるとともに、吸気弁口33に連なって前記シリンダヘッド108の後側面に開口する吸気ポート35と、前記排気弁口34に連なって前記シリンダヘッド108の前側面に開口する排気ポート36とが設けられ、前記吸気ポート35には吸気装置37(第1の実施の形態参照)が接続され、前記排気ポート36には排気装置39(第1の実施の形態参照)が接続される。またシリンダヘッド108には、1つずつである第1および第2の点火プラグ41,42が燃焼室110に先端を臨ませるようにして取付けられる。
前記シリンダヘッド108および前記ヘッドカバー25間に形成される動弁室28には動弁機構47が収容され、この動弁機構47が備える単一のカムシャフト48は、前記シリンダヘッド108に設けられたカムシャフトホルダ112が備える一対のシャフト支持部112a,112bにボールベアリング53,54を介して回転自在に支承される。このカムシャフト48には、前記クランクシャフト21の回転動力が調時伝動機構64によって1/2に減速されつつ伝達されるものであり、この調時伝動機構64の一部を構成する無端状のカムチェーン67を走行させるために、前記エンジン本体107のうち前記クランクケース22、前記シリンダブロック23および前記シリンダヘッド108には、前記クランクシャフト21の軸線に沿う方向で前記燃焼室110の一側(この実施の形態では左側)に配置されるカムチェーン室113が形成される。
前記シリンダ軸線Cに直交する平面への投影図上で前記吸気弁口33および前記排気弁口34の中心を結ぶとともに前記カムシャフト48の軸線と直交する直線L1に関して前記カムチェーン室113とは反対側で、前記シリンダヘッド108にはそのドーム面111に開口する第1プラグ取付け孔114が設けられており、前記燃焼室110に先端部を臨ませる第1の点火プラグ41が第1プラグ取付け孔114にねじ込まれる。すなわち第1の点火プラグ41は、シリンダ軸線Cに直交する平面への投影図上で前記吸気弁口33および前記排気弁口34の中心を結ぶ直線L1に関して前記カムチェーン室113とは反対側でシリンダヘッド108に取付けられており、第1の点火プラグ41が配設される側で前記シリンダヘッド108の外壁面に複数の冷却フィン109,109…が設けられる。
また前記直線L1に関して第1プラグ取付け孔114と反対側で前記ドーム面111に開口する第2プラグ取付け孔115が前記シリンダヘッド108に設けられており、燃焼室110に先端部を臨ませる第2の点火プラグ42が、前記直線L1に関して第1の点火プラグ114とは反対側で前記カムチェーン67のループ内を通るようにしてシリンダヘッド108に配設される。
図10を併せて参照して、前記燃焼室110の周縁部にはスキッシュエリア116が形成されるものであり、そのスキッシュエリア116を形成するために、前記シリンダヘッド108のドーム面111の周縁部は、テーパ状の斜面111aに形成される。しかもシリンダ軸線Cに直交する平面への投影図上で前記吸気弁口33および前記排気弁口34の中心を結ぶ直線L1と直交する平面(図10の紙面と平行な平面)への投影図上で、前記斜面111aの延長上に第1および第2の点火プラグ41,42の先端が配置される。
このような第1および第2の点火プラグ41,42の配置によれば、燃焼し難いスキッシュエリア116への火炎の伝播を良好なものとすることができる。
しかも第2の点火プラグ42の中心軸線およびエンジン本体107の前記シリンダ軸線Cが前記動弁機構47側でなす角度α2は第1の実施の形態での第2の点火プラグ42の中心軸線およびエンジン本体17の前記シリンダ軸線Cが前記動弁機構47側でなす角度α1よりも大きく、第1の点火プラグ41の軸線および前記シリンダ軸線Cが前記動弁機構47側でなす角度β2は、第1の実施の形態での第1の点火プラグ41の軸線および前記シリンダ軸線Cが前記動弁機構47側でなす角度β1よりも大きく設定されている。すなわち第1および第2の点火プラグ41,42は、第1の実施の形態に比べてより寝かせて配設されており、そのようにすることで、第1および第2の点火プラグ41,42の先端を燃焼室110に収容するにあたってドーム面111をより浅くすることが可能であり、燃焼室111の形状をドーム状に保つことができる。
また第2の点火プラグ42の中心軸線およびエンジン本体17の前記シリンダ軸線Cが前記動弁機構47側でなす角度α2は、第1の実施の形態と同様に、第1の点火プラグ41の軸線および前記シリンダ軸線Cが前記動弁機構47側でなす角度β2よりも大きく設定される。
前記シリンダヘッド108には、前記シリンダヘッド108のカムシャフトホルダ112に前記カムシャフト48を取り付けるための開口部117が、前記カムチェーン室113に臨むようにして設けられており、前記シリンダヘッド108には、図8で示すように、前記開口部117を閉じるサイドカバー118が複数のボルト119,119…で取付けられる。しかもサイドカバー118の外面にも冷却フィン120,120…が設けられる。
図8から明らかなように、クランクシャフト21の軸線に直交する平面への投影図上で、サイドカバー118は、被動スプロケット65を越えて燃焼室110まで延出している。
而して第2の点火プラグ42は、前記シリンダヘッド108と、該シリンダヘッド108に外側方から取付けられるサイドカバー118とに両端部が支持される筒部材121内に挿入されるものであり、該筒部材121の両端部が、前記シリンダヘッド108および前記サイドカバー118に環状シール部材122,123を介して嵌合、支持される。
シリンダヘッド108には、前記筒部材121の一端部を嵌合せしめる嵌合孔124が、第2の点火プラグ42を螺合させる第2プラグ取付け孔115に連なって同軸に設けられており、筒部材121の一端部外周に装着された環状シール部材122が前記嵌合孔124の内周に弾発的に接触する。
また前記サイドカバー118には、前記嵌合孔124の軸線延長線上に軸線を配置する筒部材取付け孔125が設けられており、この筒部材取付け孔125の周囲には、燃焼室110に向けて内方に張り出す環状の筒部118aが形成されている。筒部材取付け孔125は、その内端側から順にねじ孔部125aと、該ねじ孔部125aよりも大径の嵌合孔部125bと、該嵌合孔部125bよりも大径の挿入孔部125cとが同軸に連なって成り、前記筒部材121の他端側外周には、前記ねじ孔部125aに螺合される雄ねじ126が刻設されるとともに、この雄ねじ126よりも軸方向外方で半径方向外方に張り出す鍔部121aが前記嵌合孔部125bに嵌合するようにして設けられ、その鍔部121aの外周に、前記嵌合孔部125bの内周に弾発接触する前記シール部材123が装着される。
図11において、前記筒部材121の他端部は、その横断面形状を正六角形とした工具係合部121bとして形成されており、その工具係合部121bにスパナ等の工具を係合して回転操作することによって、前記雄ねじ126をねじ孔部125aにねじ込むことが可能である。
この第2の実施の形態によっても、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施の形態では単気筒の火花点火4サイクルエンジンに本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、V型多気筒の火花点火4サイクルエンジンにも適用可能である。
17,107・・・エンジン本体
21・・・クランクシャフト
24,108・・・シリンダヘッド
26・・・ピストン
30,74,109,・・・冷却フィン
31,110・・・燃焼室
32,111・・・ドーム面
33・・・吸気弁口
34・・・排気弁口
41・・・第1の点火プラグ
42・・・第2の点火プラグ
43・・・吸気弁
44・・・排気弁
47・・・動弁機構
48・・・カムシャフト
64・・・調時伝動機構
65・・・被動スプロケット
66・・・駆動スプロケット
67・・・カムチェーン
68,113・・・カムチェーン室
71,117・・・開口部
72,118・・・サイドカバー
72a,118a・・・環状の筒部
75,121・・・筒部材
76,77,122,123・・・環状シール部材
79,125・・・開口である支持孔または筒部材取付け孔
83・・・テンショナ
94・・・押圧付勢方向
C・・・シリンダ軸線
E・・・エンジン
L1,L2・・・直線
α1,α2,β1,β2・・・角度

Claims (8)

  1. 車幅方向に延びる軸線を有するクランクシャフト(21)に連接されるピストン(26)の頂部を臨ませる燃焼室(31,110)がエンジン本体(17,107)内に形成され、前記燃焼室(31,110)に臨むドーム面(32,111)を有して前記エンジン本体(17,107)の一部を構成するとともに吸気弁口(33)および排気弁口(34)が前記ドーム面(32,111)に開口するように設けられるシリンダヘッド(24,108)に、点火プラグ(42)が取付けられるとともに、前記吸気弁口(33)および前記排気弁口(34)をそれぞれ閉じ得る吸気弁(43)および排気弁(44)が開閉作動可能に配設され、前記吸気弁(43)および前記排気弁(44)を開閉駆動する動弁機構(47)の一部を構成しつつ前記クランクシャフト(21)と平行な軸線まわりに回転自在なカムシャフト(48)および前記クランクシャフト(21)間に無端状のカムチェーン(67)を含む調時伝動機構(64)が設けられ、前記カムチェーン(67)を走行させるカムチェーン室(68,113)が、前記クランクシャフト(21)の軸線に沿う方向で前記燃焼室(31,110)の一側に配置されるようにして前記エンジン本体(17,107)に形成される車両用火花点火4サイクルエンジンにおいて、
    前記カムシャフト(48)を前記シリンダヘッド(24,108)内に挿入して取り付けるべく前記カムチェーン室(68,113)に臨む開口部(71,117)が前記シリンダヘッド(24,108)に設けられ、
    その開口部(71,117)を閉じるサイドカバー(72,118)が前記シリンダヘッド(24,108)に外側方から取付けられ、
    前記サイドカバー(72,118)に、前記カムチェーン室(68,113)を外部に連通させる開口(79,125)が設けられて、該開口(79,125)の周囲に、前記燃焼室(31,110)に向けて内方に張り出す環状の筒部(72a,118a)が形成され、
    前記点火プラグ(42)が、前記カムチェーン(67)のループ内を通るように配置されるとともに筒部材(75,121)内に挿入され、
    該筒部材(75,121)の端部が環状シール部材(76,122介在させて前記シリンダヘッド(24,108)に嵌合、支持されるとともに、該筒部材(75,121)の他端部が環状シール部材(77,123)を介在させて前記サイドカバー(72,118)の前記環状の筒部(72a,118a)に嵌合、支持されることを特徴とする車両用火花点火4サイクルエンジン。
  2. 前記シリンダヘッド(24,108)に第1および第2の点火プラグ(41,42)が取付けられ、シリンダ軸線(C)に直交する平面への投影図上で、前記燃焼室(31,110)に対して1つずつ配設される前記吸気弁口(33)および前記排気弁口(34)の中心を結ぶ直線(L1)に関して前記カムチェーン室(68,113)とは反対側に第1の点火プラグ(41)が配置され、前記直線(L1)に関して第1の点火プラグ(41)と反対側に前記カムチェーン(67)のループ内を通る第2の点火プラグ(42)が配置されることを特徴とする請求項1記載の車両用火花点火4サイクルエンジン。
  3. 第2の点火プラグ(42)の中心軸線および前記シリンダ軸線(C)が前記動弁機構(47)側でなす角度(α1,α2)が、第1の点火プラグ(41)の軸線および前記シリンダ軸線(C)が前記動弁機構(47)側でなす角度(β1,β2)よりも大きく設定されることを特徴とする請求項2記載の車両用火花点火4サイクルエンジン。
  4. 前記エンジン本体(17,107)が空冷式に構成され、第1の点火プラグ(41)が配設される側で前記シリンダヘッド(24,108)の外壁面に冷却フィン(30,109)が設けられることを特徴とする請求項2または3記載の車両用火花点火4サイクルエンジン。
  5. 前記サイドカバー(72,118)の外面に冷却フィン(74,120)が設けられることを特徴とする請求項4記載の車両用火花点火4サイクルエンジン。
  6. 前記シリンダ軸線(C)に直交する平面への投影図上で前記吸気弁口(33)および前記排気弁口(34)の中心を結ぶ直線(L1)が前記カムシャフト(48)の軸線と直交するように設定されることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の車両用火花点火4サイクルエンジン。
  7. 前記調時伝動機構(64)は、前記クランクシャフト(21)に設けられる駆動スプロケット(66)ならびに前記カムシャフト(48)に設けられる被動スプロケット(65)に前記カムチェーン(67)が巻き掛けられて成り、前記カムチェーン(67)のうち前記駆動スプロケット(66)から前記被動スプロケット(65)までの走行部分を緊張させる側に押圧付勢するテンショナ(83)が前記エンジン本体(17)に設けられ、第2の点火プラグ(42)が、前記クランクシャフト(21)の軸線に直交する平面への投影図上で該クランクシャフト(21)および前記カムシャフト(48)の中心軸線を結ぶ直線(L2)から前記テンショナ(83)の押圧付勢方向(94)にオフセットした位置で前記カムチェーン(67)のループを通るように配置されることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の車両用火花点火4サイクルエンジン。
  8. 前記クランクシャフト(21)の軸線に直交する平面への投影図上で、前記カムシャフト(48)に設けられる被動スプロケット(65)と重なる位置に設けられる前記サイドカバー(72,118)が、前記被動スプロケット(65)を越えて前記燃焼室(31,110)まで延出していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の車両用火花点火4サイクルエンジン。
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