JP2010229945A - V型内燃機関 - Google Patents
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【解決手段】V型内燃機関17は、シリンダブロック131AをV型に配置し、Vバンク内側に吸気ポート145を配置し、この吸気ポート145の下方に設けたインジェクタ143から燃焼室内に燃料を直接噴射するV型内燃機関17において、各シリンダブロック131Aのシリンダヘッド132A吸排気用に独立したカムシャフト151,152を設け、カムシャフト151,152からの駆動力により吸排気弁147,148を駆動するロッカアーム51を備え、ロッカアーム51のロッカアームピボット51Aをシリンダヘッド132Aの中央側に設ける構成とする。
【選択図】図3
Description
また、前後一対のバンクをV型に配置したV型内燃機関において、燃料噴射装置であるインジェクタから燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射式の内燃機関がある。この内燃機関では、前バンクと後バンクとのバンク角度は45〜50度の狭い角度に設定され、前後バンクの吸気ポートはVバンク内側に配置されている(例えば、特許文献2参照)。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、吸排気効率の高い4バルブエンジンとすることで高出力を得ることが可能で、かつ、Vバンク内側に吸気通路を確保しつつインジェクタを配置できるコンパクトなV型内燃機関を提供することを目的とする。
上記構成によれば、ロッカアームをシリンダヘッドの中央側に寄せて、シリンダヘッドの吸排気ポート方向の長さを短くできるので、バンク間の空間を大きくすることができ、Vバンク内側に吸気通路を確保しつつインジェクタを配置できる。
上記構成によれば、ロッカアームをシリンダヘッドの中央側により寄せて、シリンダヘッドの吸排気ポート方向の長さをより短くできるので、バンク間の空間をより大きくすることができ、シリンダヘッドを取り外すことなく、インジェクタの取り付け、取り外し等の作業が容易になる。
上記構成によれば、吸気ポートは、シリンダヘッドと一体に設けた下部吸気ポートと、シリンダヘッドと別体に設けた上部吸気ポートとを備えるため、上部吸気ポートをシリンダヘッドから取り外すことができ、インジェクタの取り付け、取り外し等の作業が容易になる。また、上部吸気ポートは、下部吸気ポートに対し、よりシリンダヘッドのヘッドカバーに近接する方向に角度を変えて取り付けられるため、バンク間の空間を大きくすることができ、上部吸気ポートの取り付け、取り外し等の作業が容易になる。
図1は、本発明の実施の形態に係るエンジンを適用した自動二輪車を示す側面図である。この自動二輪車10は、車体フレーム11と、車体フレーム11の前端部に取り付けられたヘッドパイプ12に回動自在に支持された左右一対のフロントフォーク13と、フロントフォーク13の上端部を支持するトップブリッジ14に取り付けられた操舵用のハンドル15と、フロントフォーク13に回転自在に支持された前輪16と、車体フレーム11に支持されたV型内燃機関としてのエンジン17と、エンジン17に排気管18A,18Bを介して連結された排気マフラー19A,19Bと、車体フレーム11の後下部のピボット20に上下に揺動自在に支持されたリアスイングアーム21と、このリアスイングアーム21の後端部に回転自在に支持された後輪22とを備え、リアスイングアーム21と車体フレーム11との間にリアクッション23が配設される。
前バンク110Aと後バンク110Bによって形成されるV字状の空間には、エンジン吸気系を構成するエアクリーナ41とスロットルボディ42が配設される。スロットルボディ42は、エアクリーナ41で浄化された空気を前バンク110A及び後バンク110Bに供給する。また、各バンク110A,110Bには、エンジン排気系を構成する排気管18A,18Bが接続され、各排気管18A,18Bが車体右側を通ってその後端に排気マフラー19A,19Bが各々接続され、これら排気管18A,18B及び排気マフラー19A,19Bを介して排気ガスが排出される。
図2において、エンジン17の前バンク110A及び後バンク110Bは同一の構造である。図2中、前バンク110Aはピストン周辺を示し、後バンク110Bはカムチェーン周辺を示している。また、図2において、符号121は中間シャフト(後側バランサシャフト)を示し、符号123はメインシャフトを示し、符号125はカウンタシャフトを示している。クランクシャフト105を含むこれらシャフト121,123,125は、車体前後方向及び上下方向にずらして互いに平行に配置され、これらシャフトを支持するクランクケース110C内には、クランクシャフト105の回転を、中間シャフト121、メインシャフト123及びカウンタシャフト125の順に伝達する歯車伝達機構が構成されている。
各シリンダヘッド132A,132Bの下面には、ピストン136上方に形成される燃焼室の天面を構成する燃焼凹部141が形成され、各燃焼凹部141には、点火プラグ142がその先端を臨ませて配置される。この点火プラグ142は、シリンダ軸線Cと略同軸に設けられる。
シリンダヘッド132Aの上部には、燃料ポンプ144が設けられ、燃料ポンプ144から燃料配管144Aを介して各インジェクタ143に燃料が供給される。
各吸気ポート145は、図2及び図3に示すように、シリンダヘッド132A,132Bと一体に設けた下部吸気ポート145Bと、シリンダヘッド132A,132Bと別体に設けた上部吸気ポート145Cとを備えている。この構成により、上部吸気ポート145Cをシリンダヘッド132A,132Bから取り外すことができるので、インジェクタ143の取り付け、取り外し等の作業が容易になる。また、上部吸気ポート145Cは、図示しないボルトによって下部吸気ポート145Bに固定され、下部吸気ポート145Bに対し、よりヘッドカバー133A,133Bに接近する方向に角度を変えて延出している。このように、上部吸気ポート145Cがヘッドカバー133A,133Bに接近する方向に角度を変えて取り付けられるので、バンク間の空間を大きくすることができ、上部吸気ポート145Cの取り付け、取り外し等の作業が容易になる。
この中間シャフト121の右端部には、オイルポンプ用駆動スプロケット181と、上記中間側被動歯車177と、この被動歯車177より小径の駆動歯車(以下、中間側駆動歯車という)182とが順に取り付けられている。
オイルポンプ用駆動スプロケット181は、中間シャフト121の後側であって、メインシャフト123下方に配置されたオイルポンプ184の駆動軸185に固定された被動スプロケット186に伝動チェーン187を介して該中間シャフト121の回転力を伝達し、オイルポンプ184を駆動させる。
カウンタシャフト125の左端部は、車体の前後方向に延びるドライブシャフト(不図示)に連結される。これによって、カウンタシャフト125の回転がドライブシャフトに伝達される。
動弁装置50は、図3に示すように、シリンダ軸線Cを中心として吸気側と排気側とに独立して対称に設けられている。前バンク110A及び後バンク110Bの動弁装置50は略同一構造であるため、本実施の形態では、前バンク110Aの吸気側の動弁装置50について説明する。
ロッカアームピボット51Aは、図3に示すように、側面視でシリンダヘッド132Aの中央(シリンダ軸線C)側に設けられ、点火プラグ142に隣接して配置されている。これにより、シリンダヘッド132Aの吸排気ポート145,146方向の長さを短くできるため、バンク間の空間を大きくすることができ、インジェクタ143の取り付け、取り外し等の作業が容易になる。
図6に示すように、ロッカアーム51の一端部の中心側には、シリンダヘッド132Aに形成された点火プラグ142(図3参照)用のプラグ孔142Aの孔形状に沿って円弧状に切り欠かれた切り欠き部51Dが形成されている。したがって、図3に示すように、ロッカアーム51をシリンダヘッド132Aの中央(シリンダ軸線C)側により寄せることができ、シリンダヘッド132Aの吸排気ポート145,146方向の長さをより短くできる。
また、カムシャフト支持部201,202における吸気カム153の側の面には、ホルダ53を支持するホルダ支持部201D,202Dがそれぞれ設けられている。
また、連結部材59は、カムシャフト151と平行な軸部59Aを有し、軸部59Aの第1プレート53A側の端には、サブロッカアーム54の一端が連結されるサブロッカアーム支持部59B(支点)が形成されている。連結部材59は、第1,第2プレート53A,53Bの外面側から軸部59Aの両端に挿入される一対のボルト53Dによって第1,第2プレート53A,53Bに固定される。また、連結部材59は、軸部59Aに平行な軸部59Cを備えており、第1,第2プレート53A,53Bの外面側からこの軸部59Cの両端に挿入される一対のボルト(不図示)によっても第1,第2プレート53A,53Bに固定される。
また、サブロッカアーム54は、図4に示すように、連結部材59に収容されたサブロッカアームリターンスプリング58により付勢されており、サブロッカアーム54のローラ54Aが常に吸気カム153に押し付けられている。ここで、サブロッカアームリターンスプリング58はコイルスプリングである。
このように構成された動弁装置50において、図4を参照し、カムシャフト151が回転されると、カムシャフト151と一体に回転する吸気カム153のカム山部153Bにより、サブロッカアーム54がローラ54Aを介して押し上げられて軸部59Aを中心として揺動し、これに伴い、コネクトリンク55を介して動弁カム52がカムシャフト151を中心として図4中の時計回りに回転する。そして、動弁カム52の回転によりカム山部52Bがローラ51Cを介してロッカアーム51と共に吸気弁147を押し下げ、吸気弁147が開弁される。また、カムシャフト151がさらに回転されて吸気カム153のベース円部153Aがローラ54Aに当接する状態では、サブロッカアーム54がサブロッカアームリターンスプリング58により押し下げられると共に、動弁カム52が動弁カムリターンスプリング57より図4中の反時計回りに回転させられてベース円部52Aがローラ51Cに当接する。これにより、吸気弁147は弁ばね149(図2参照)により押し上げられて閉弁される。
これによって、動弁装置50は、吸気弁147及び排気弁148の開閉の作動特性を変更可能に構成されている。
連結リンク部材63は、図7に示すように、駆動機構60に連結されている。
駆動機構60は、図7に示すように、連結リンク部材63を介してホルダ53に連結されている。駆動機構60は、吸気側カムシャフト151と排気側カムシャフト152とに跨って配置されたボールねじ61と、吸気側・排気側のそれぞれに設けられ、ボールねじ61上を軸方向に移動可能な2つのナット62(スライダ)とを備え、ナット62及びホルダ53間に連結リンク部材63が設けられている。
ボールねじ61の排気側の一端部にはギヤ64が固着され、ギヤ64にはボールねじ61を回転させるための電動アクチュエータ(不図示)がギヤ輪列で連結されている。
図7に示すように、ボールねじ61の外周面には、吸気側と排気側にそれぞれ螺旋状のねじ山61A,61Bと、螺旋状の軸ねじ溝61C,61Dとが形成されている。これらねじ山61A,61B及び軸ねじ溝61C,61Dは、巻き方向が吸気側と排気側で異なる方向に設定されている。
センサ80は、ボールねじ61の他端部に固定される回転軸81と、この回転軸81の下方に略平行に配置され、ボールねじ支持部203に固定される六角ねじからなる固定軸82とを備えている。回転軸81の外周面には駆動ギヤ83が形成され、固定軸82には、駆動ギヤ83と噛み合う従動ギヤ84が形成されている。したがって、ボールねじ61が回転すると、ボールねじ61と一体に回転する回転軸81の回転が駆動ギヤ83を介して従動ギヤ84に伝達される。センサ80は、従動ギヤ84の回転量により、ボールねじ61の回転量を検出する。
ナット側リンク63Aの一端部は、ナット62を両側方から挟み込み、ボルト66によってナット62に固定されている。ナット側リンク63Aの他端部は、ピン67によってホルダ側リンク63Bの一端部に揺動可能に支持されている。ホルダ側リンク63Bの他端部は、偏心ピン68によって第2プレート53Bに揺動可能に支持されている。偏心ピン68は、六角ボルト68Aと、六角ボルト68Aの頭部に偏心して一体形成された偏心軸68Bとを備えて構成されている。六角ボルト68Aは、スプリングワッシャ68C及び六角ナット68Dによって第2プレート53Bに固定され、偏心軸68Bは、ナット側リンク63Aに回転自在に支持される。
例えば、ボールねじ61が回転してナット62がボールねじ61の中央側に移動させられ、連結リンク部材63によってホルダ53が図4中の時計回り方向にさらに揺動されると、動弁カム52はリンク機構56によって時計回り方向に回転され、この状態でカムシャフト151が回転されると、カム山部52Bがローラ51Cを押し下げる期間及び押し下げ量が大きくなり、吸気弁147の開弁期間及びリフト量が大きくなる。
51 ロッカアーム
51A ロッカアームピボット
131A,131B シリンダブロック
132A,132B シリンダヘッド
133A,133B ヘッドカバー
142 点火プラグ
142A プラグ孔
143 インジェクタ
145 吸気ポート
145B 下部吸気ポート
145C 上部吸気ポート
147 吸気弁
148 排気弁
151,152 カムシャフト
Claims (3)
- シリンダブロックをV型に配置し、Vバンク内側に吸気ポートを配置し、この吸気ポートの下方に設けたインジェクタから燃焼室内に燃料を直接噴射するV型内燃機関において、
各シリンダブロックのシリンダヘッド吸排気用に独立したカムシャフトを設け、
前記カムシャフトからの駆動力により吸排気弁を駆動するロッカアームを備え、
前記ロッカアームのロッカアームピボットを前記シリンダヘッドの中央側に設けたことを特徴とするV型内燃機関。 - 前記ロッカアームの中心側端部が点火プラグ用のプラグ孔の孔形状に沿って切り欠かれていることを特徴とする請求項1に記載のV型内燃機関。
- 前記吸気ポートは、前記シリンダヘッドと一体に設けた下部吸気ポートと、前記シリンダヘッドと別体に設けた上部吸気ポートとを備え、
前記上部吸気ポートは、前記下部吸気ポートに対し、より前記シリンダヘッドのヘッドカバーに近接する方向に角度を変えて取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のV型内燃機関。
Priority Applications (3)
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2009
- 2009-03-27 JP JP2009080536A patent/JP2010229945A/ja active Pending
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