JP3658848B2 - 動弁装置の潤滑油路構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はSOHCエンジンの動弁装置の潤滑油路構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シリンダヘッド上に配置された1つのカム軸で、ロッカシャフトにより揺動可能に支持されたロッカアームを介して、吸気弁と排気弁とを駆動するようにしたSOHC(シングル・オーバー・ヘッド・カム)エンジンは従来より知られている。そして、近年、かかるSOHCエンジン、とくにSOHCディーゼルエンジンにおいては、燃費性能ないしはエンジン出力の向上と、排気エミッションの向上とを図るために、種々の工夫がこらされている。具体的には、例えば燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射ノズルの採用、あるいは吸排気系における動弁装置の多弁化(例えば、吸気2弁・排気2弁)などといった工夫がこらされている。
【0003】
そして、このように動弁装置を多弁化した場合、例えば各気筒に夫々2つの吸気弁と2つの排気弁とを設け、これらの動弁を1本のカム軸により夫々対応するロッカアームを介して駆動するようにした場合は、普通、各気筒において夫々2つの吸気弁を1つの吸気弁用ロッカアームで駆動する一方、2つの排気弁を1つの排気弁用ロッカアームで駆動するといったロッカアームシステム、いわゆるダブルロッカアームシステムを採用している(例えば、特開昭64−12009号公報参照)。
【0004】
ところで、かかるSOHCエンジンにおいては、シリンダヘッド上端部付近あるいはシリンダヘッド内に配置された各種の潤滑を必要とする部材(要潤滑部)、例えば動弁装置、カム軸の軸受け機構、カムとロッカアームとの間の摺動面、カム軸によって駆動される補機の駆動部等に潤滑油を供給する必要がある。そこで、シリンダヘッド上端部付近には、各種要潤滑部に潤滑部を供給するための潤滑油路構造が設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば多弁化されたSOHCエンジンにおいては、動弁機構あるいはカム軸支持機構等が複雑化して要潤滑部が増え、これに伴って潤滑油路構造が大型化・複雑化し、該潤滑油路構造のレイアウトが難しくなるといった問題が生じ、ひいてはエンジンのコンパクト化が妨害されるといった問題が生じる。
【0006】
また、一般にSOHCエンジンにおいては、クランクプーリと、カム軸を駆動するためのカムプーリと、補機(例えば、燃料ポンプ)を駆動するための補機プーリとにまたがってタイミングベルトが巻きかけられ、カム軸、補機等がクランク軸によって回転駆動されるようになっている。このため、カム軸前端部には、タイミングベルトの張力に起因して、概ね補機の方向に向く強い力が作用する。このため、さほど剛性が高くないシリンダヘッド前端部ないしは該シリンダヘッド前端部に配置されたカム軸受部でカム軸を支持することになるので、カム軸前端部の支持剛性が十分には高められないといった問題がある。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであって、シリンダヘッド上端部付近あるいはシリンダヘッド内の各種要潤滑部に潤滑油を供給することができる簡素でコンパクトな、SOHCエンジンの動弁装置の潤滑油路構造を得ることを解決すべき課題ないしは目的とする。さらには、SOHCエンジンのカム軸の前端部の支持剛性を十分に高めることができる手段を得ることをも解決すべき課題ないしは目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の基本態様は、エンジン幅方向にみて、気筒中心から第1の方向にずれた位置においてシリンダヘッド上に、エンジン前端部からエンジン後部側に向かってエンジン長手方向に伸びるカム軸が配設され、該カム軸によって動弁装置が駆動されるようになっているSOHCエンジンの動弁装置の潤滑油路構造において、カム軸を回転可能に軸受けするカム軸受部が複数設けられていて、該カム軸受部のうち最も前側に位置する第1のカム軸受部がエンジン前端部付近においてシリンダヘッド上に配置され、シリンダヘッドの前端壁に、第1の端部が第1のカム軸受部付近に配置される一方、該第1の端部から、エンジン幅方向にみて上記第1の方向とは反対方向に向かって気筒中心に対応する位置を超えて斜め下向きに伸びる斜行潤滑油供給通路が設けられ、エンジン幅方向にみて上記第1の方向とは反対側のエンジン側端部付近に補機が配設され、該補機を駆動する補機プーリと、カム軸を駆動するカムプーリと、クランク軸に取り付けられたクランクプーリとにまたがって巻かけ部材が巻かけられていることを特徴とするものである。
【0009】
この動弁装置の潤滑油路構造においては、シリンダヘッドの前端壁に設けられた斜行潤滑油供給通路の伸びる方向は、巻かけ部材によってカムプーリにかけられる張力の向きとほぼ一致する。ここで、斜行潤滑油供給通路の周壁が上記張力の作用する方向に伸びる梁として機能し、シリンダヘッド前端部の上記張力が作用する方向の剛性が高められる。このため、カム軸前端部の支持剛性が高められる。また、斜行潤滑油供給通路がシリンダヘッド前端壁に設けられるので、かかる潤滑油供給通路をパイプ等の別部材で形成する場合に比べて潤滑油路構造が簡素化ないしはコンパクト化され、ひいてはエンジンがコンパクト化される。
【0010】
上記動弁装置の潤滑油路構造においては、シリンダブロック内の潤滑油のメインギャラリが、エンジン幅方向にみて該シリンダブロックの上記第1の方向とは反対側の側部付近に配置されているのが好ましい。このようにすれば、シリンダブロック内のメインギャラリからシリンダヘッド内の斜行潤滑油供給通路への潤滑油の供給が容易となる。
【0011】
また、本発明の基本態様にかかる動弁装置の潤滑油路構造あるいはその変形例において、動弁装置が、エンジン幅方向にみてカム軸よりも気筒中心側の位置においてエンジン長手方向に伸びるようにして上記シリンダヘッド上に配置されたロッカシャフトによって揺動可能に支持されたロッカアームを介して、カム軸によって駆動されるようになっている場合は、斜行潤滑油供給通路の上記第1の端部が、ロッカシャフトの前端部を支持する支持部材を介して、該ロッカシャフト内に形成されたロッカシャフト中空部と連通し、該斜行潤滑油供給通路内の潤滑油がロッカシャフト中空部を介して各カム軸受部に供給されるようになっているのが好ましい。このようにすれば、ロッカシャフト中空部を潤滑油供給通路として有効に利用することができ、潤滑油路構造を一層簡素化ないしはコンパクト化することができる。
【0012】
さらに、上記動弁装置の潤滑油路構造あるいはその変形例において、カム軸の後端部に該カム軸によって駆動される補機が連結されている場合は、該カム軸の後部にカム軸軸線方向に伸びるカム軸中空部が形成され、かつ該カム軸中空部とロッカシャフト中空部とを連通させる油路が設けられ、ロッカシャフト中空部内の潤滑油が、上記油路とカム軸中空部とを介して該カム軸によって駆動される上記補機の駆動部に供給されるようになっているのが好ましい。このようにすれば、カム軸内に潤滑油供給通路が形成されるので、潤滑油路構造がなお一層簡素化ないしはコンパクト化される。
【0013】
本発明の基本態様にかかる動弁装置の潤滑油路構造あるいはその各変形例においては、各カム軸受部に、夫々、ロッカシャフトを支持するロッカシャフト支持部と、ロッカシャフト中空部内の潤滑油を該カム軸受部とカム軸との摺接部に案内する潤滑油案内通路とが設けられているのが好ましい。このようにすれば、ロッカシャフト中空部内の潤滑油をカム軸中空部に容易に供給することができる。
【0014】
本発明の基本態様にかかる動弁装置の潤滑油路構造あるいはその各変形例においては、シリンダヘッドをシリンダブロックに締結するヘッドボルトが、各気筒の周囲に夫々4つづつ位置するようにして、エンジン長手方向にみて各気筒からはずれた位置に配置され、エンジン長手方向にみて各気筒中心部と対応する位置に夫々カム軸受部が配置されているのが好ましい。この場合、該エンジンがコンパクト化されるとともにカム軸の前端部における支持剛性が高められる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる動弁装置の潤滑油路構造を備えた直噴式エンジンを添付の図面に基づいて具体的に説明する。
図2に示すように、自動車用の4気筒直噴式ディーゼルエンジン1(以下、これを単に「エンジン1」という)においては、シリンダブロック2の上側にシリンダヘッド3が、複数のヘッドボルト45(図3参照)を用いてボルト締結されている。なお、シリンダブロック2の下端部には潤滑油(エンジンオイル)を貯留するオイルパン4が取り付けられ、またシリンダヘッド3の上端部はシリンダヘッドカバー5によって覆われている(閉じられている)。
【0016】
詳しくは図示していないが、このエンジン1の各気筒においては、夫々、吸気弁35(図3参照)が開かれたときに、吸気通路6から吸気ポート7を介して燃焼室内に空気が吸入され、燃焼室内の空気がピストンによって圧縮されて高温・高圧となったときに、燃料噴射ノズル10から高温・高圧の空気を閉じ込めている燃焼室内に直接燃料が噴射され、該燃料が高温・高圧の空気中で自然着火して燃焼する(図5参照)。この後、燃焼ガス(排気ガス)は、排気弁39(図3参照)が開かれたときに、排気ポート11を介して排気通路12に排出される(図5参照)。このような動作が繰り返されてピストンが往復運動を繰り返し、このピストンの往復運動が、コンロッド、クランクピン、クランクアーム等の各種連結部材によってクランク軸13の回転運動に変換される。
【0017】
そして、クランク軸13の前端部には第1クランクプーリ14が同軸に取り付けられている。そして、この第1クランクプーリ14と、カム軸15の前端部に同軸に取り付けられたカムプーリ16と、燃料ポンプ(図示せず)のシャフトの前端部に同軸に取り付けられたポンププーリ17と、テンションプーリ18と、複数のアイドラプーリ20〜22とにまたがってタイミングベルト19が巻きかけられている。かくして、カムプーリ16とポンププーリ17とは、タイミングベルト19を介して第1クランクプーリ14によって回転駆動される。すなわち、カム軸15と燃料ポンプとが、クランク軸13によって回転駆動される。また、クランク軸13には第2クランクプーリ23が同軸に取り付けられ、この第2クランクプーリ23と、エアコン用コンプレッサ(図示せず)のシャフトの前端部に同軸に取り付けられたコンプレッサプーリ24と、オルタネータ(図示せず)のシャフトの前端部に取り付けられたオルタネータプーリ25とにまたがってVベルト26が巻かけられている。かくして、コンプレッサプーリ24とオルタネータプーリ25とは、Vベルト26を介して第2クランクプーリ23によって回転駆動される。すなわち、エアコン用コンプレッサとオルタネータとが、クランク軸13によって回転駆動される。
【0018】
図3〜図6に示すように、カム軸15には吸気弁用カム28と排気弁用カム29とが設けられている。そして、吸気弁35は、ロッカシャフト30によって揺動可能に支持された吸気弁用ロッカアーム31を介して、吸気弁用カム28によって、クランク軸13(図2参照)と同期して所定のタイミングで開閉される。ここで、吸気弁用ロッカアーム31のカムローラ32は吸気弁用カム28に当接し、他方吸気弁用ロッカアーム31の押接部33は、押圧部材34を介して吸気弁35(弁軸)の上端部と当接している。なお、詳しくは図示していないが、排気弁39も、基本的には吸気弁35と同様に、ロッカシャフト30によって揺動可能に支持された排気弁用ロッカアーム37と押圧部材38とを介して、排気弁用カム29によって、クランク軸13(図2参照)と同期して所定のタイミングで開閉される。
【0019】
また、エンジン1の各気筒においては、平面視で気筒中心部に、燃料供給管55から燃料が供給される燃料噴射ノズル10が配置されている。そして、該燃料ノズル10を固定するノズル押さえ部材50が、エンジン幅方向にみて該燃料噴射ノズル10に対してカム軸15とは反対側の位置において、吸気弁35の弁軸と排気弁39の弁軸との間に配置されている。つまり、各気筒においては、ノズル押さえ部材50は燃料噴射ノズル10のすぐ左側に配置されている。なお、ノズル押さえ部材50は、取付ボルト51によってシリンダヘッド3に固定されている。なお、燃料噴射ノズル10は、シリンダヘッド3に形成されたノズル穴60に嵌入されている。
【0020】
かかる燃料噴射ノズル支持構造においては、ノズル押さえ部材50の配置が容易となる。すなわち、一般に、燃料噴射ノズル10は平面視で気筒中心部付近に配置され、ノズル押さえ部材50はこの燃料噴射ノズル10に近接して配置される。そして、このエンジン1では、前記したとおり、気筒中心部に対応する位置にはカム軸受部40が配置されているので、従来のエンジンのようにノズル押さえ部材50をエンジン幅方向にみて燃料噴射ノズル10よりカム軸15側、すなわち燃料噴射ノズル10の右側に配置しようとすれば、そのレイアウトは非常にむずかしくなる。しかしながら、このエンジン1では、ノズル押さえ部材50が燃料噴射ノズル10に対してカム軸15とは反対側、すなわち燃料噴射ノズル10の左側に配置されるので、該ノズル押さえ部材50のレイアウトが極めて容易となる。ノズル押さえ部材50をこのように配置することにより、シリンダヘッド3ひいてはエンジン1のコンパクト化が図られる。
【0021】
以下、シリンダヘッド3の上端部付近におけるエンジン1のさらに具体的な構造を説明する。
なお、以下では便宜上、気筒配列方向、つまりクランク軸13(図2参照)の軸線の伸びる方向(図3において左右方向)を「エンジン長手方向」といい、平面視で該エンジン長手方向と垂直な方向を「エンジン幅方向」ということにする。また、エンジン長手方向にみて第1クランクプーリ14(図2参照)が配置されている側(図3において左側)を「前」といい、これと反対側を「後」ということにする。さらに、エンジン幅方向にみてカム軸15が配置されている側を「右」といい、これと反対側を「左」ということにする。
【0022】
このエンジン1は、いわゆるSOHC(シングル・オーバー・ヘッド・カム)タイプの多弁直噴式ディーゼルエンジンであって、エンジン幅方向にみてシリンダヘッド3の中央部よりも左側に偏位した位置には、エンジン長手方向(エンジン前後方向)に所定の間隔でもって4つの気筒(図示せず)が1列に並んで配置される一方、右側へ偏位した位置にはカム軸15が、その軸線がエンジン長手方向を向くようにして配置されている。そして、このエンジン1は、4本締め構造のヘッドボルト配置構造をもつものであって、各気筒を四角状に取り囲むようにして、気筒間位置(シリンダボア間位置)に夫々ヘッドボルト45が配置されている。
【0023】
また、このシリンダヘッド3の各気筒の中心部に対応する位置には、夫々、燃料噴射ノズル10が、その噴孔が燃焼室に直接臨むようにして、かつその軸線が気筒の軸線(シリンダ軸線)の伸びる方向(上下方向)を向くようにして配置されている。各気筒においては、夫々、燃料噴射ノズル10の周囲で、2つの吸気ポート7と2つの排気ポート11とが燃焼室9に開口している。この各吸気ポート7には夫々吸気弁35が備えられる一方、各排気ポート11には夫々吸気弁35よりも弁径の小さい排気弁39が備えられている。そして、各吸気弁35と各排気弁39とは、夫々、ロッカシャフト30の該気筒に対応する所定の位置に取り付けられた吸気弁用ロッカアーム31と排気弁用ロッカアーム37とを介して、カム軸15により開閉駆動される。ここで、ロッカシャフト30はパイプでつくられ、エンジン幅方向にみて、各気筒の中心部とカム軸15との中間位置において、カム軸15と平行となるように配置されている。
【0024】
以下、各吸気弁35と各排気弁39の気筒内における位置関係を説明する。2つの吸気弁35は、エンジン長手方向において気筒中心部の後側に位置している。そして、両吸気弁35は、平面視で両者の中心部を結ぶ直線が各気筒の中心部を結ぶ直線(気筒中心線)に対して所定の傾斜角をもつようにして、斜めに並んで配置されている。他方、2つの排気弁39は、エンジン長手方向において気筒中心部の前側に位置している。そして、両排気弁39は、平面視で両者の中心部を結ぶ直線が気筒中心線に対して所定の傾斜角をもつようにして、斜めに並んで配置されている。ここで、エンジン長手方向にみて気筒中心部をはさむように配置されている両吸気弁35と両排気弁39とは、平面視で該気筒中心部を中心にして時計回りに所定の角度だけ回転した位置に配置されている。したがって、これらの両吸気弁35と両排気弁39とは千鳥配置されている。
【0025】
このように、2つの吸気弁35と2つの排気弁39とが千鳥配置されているので、両吸気弁35の中間位置(吸気弁用ロッカアーム31の押接部33に対応する位置)は、気筒中心部よりもカム軸15から遠い位置にくる。他方、両排気弁39の中間位置(排気弁用ロッカアーム37の押接部に対応する位置)は、気筒中心部よりもカム軸15に近い位置にくる。また、両吸気弁35の中間位置と両排気弁39の中間位置とは、夫々、両吸気弁35と両排気弁39とがともにエンジン幅方向に並んで配置される場合に比べて、エンジン長手方向において所定の寸法だけ気筒中心部側に偏位している。
【0026】
カム軸15には、その軸線方向の所定の位置に所定の間隔でもって、6つのジャーナル部が形成されている。また、このカム軸15には、各気筒の中心部に対応する4つのカム軸受部40の前後に、夫々、排気弁用カム29と吸気弁用カム28とが配置されている。さらに、このカム軸15の前端部には、タイミングベルト19を介してクランク軸13によって回転駆動されるカムプーリ16が取り付けられている(図2参照)。ここで、カムプーリ16は、シリンダヘッド3の上面付近においてエンジン前端部から前方に突出している。このような状態でもって、カム軸15は、その軸線がエンジン長手方向を向くようにして配置されている。そして、カム軸15は、その各ジャーナル部が夫々対応するカム軸受部40〜42によって回転自在に支持された状態で、シリンダヘッド3に取り付けられている。
【0027】
ロッカシャフト30は、所定の径のパイプ(中空部材)で構成され、エンジン幅方向にみてカム軸15よりも気筒中心部側の位置において、エンジン長手方向に伸びるようにして配置されている。そして、このロッカシャフト30の前端部は、後で説明する第1カム軸受部41のカムキャップ62に固定されている(図1参照)。他方、ロッカシャフト30の後端部、図示していない盲キャップによって閉塞されるとともに、後で説明する第6カム軸受部42のカムキャップと一緒にシリンダヘッド3に共締めで固定されている。また、エンジン長手方向にみてこのロッカシャフト30の4つの中間部分は、夫々、カム軸受部40に対応する位置において、対応するカム軸受部40のカムキャップ71と一緒にシリンダヘッド3に共締めで固定されている(図6参照)。
【0028】
以下、カム軸受部40〜42について説明する。これらのカム軸受部40〜42のうち、最も前側に位置するカム軸受部41(第1カム軸受部)はシリンダヘッド前端部に配置されている。そして、前側から数えて2番目から5番目までのカム軸受部40(第2〜第5カム軸受部)は、夫々、エンジン長手方向において各気筒の中心部に対応する位置、すなわち気筒中心部対応位置に配置されている。また、最も後側に位置するカム軸受部42(第6カム軸受部)はシリンダヘッド後端部に配置されている。
【0029】
図1に示すように、第1カム軸受部41は、1対のキャップボルト63を用いてシリンダヘッド3に締結・固定される第1タイプのカムキャップ62を備えている。この第1タイプのカムキャップ62は、その下面に、カム軸15の上半部を支承する半円状の上側カム軸支承部68を備えている。また、シリンダヘッド3の、上側カム軸支承部68と対応する位置には、カム軸15の下半部を支承する半円状の下側カム軸支承部61が設けられている。そして、第1カム軸受部41には、カム軸支承部68の斜め上方となる位置において、ロッカシャフト30の前端部が圧入により嵌挿・固定される凹穴状の圧入用凹部69が設けられている。この圧入用凹部69には、シリンダヘッド3の前端部に形成された斜行潤滑油供給通路65の上端部が開口している。したがって、斜行潤滑油供給通路65内の潤滑油は、ロッカシャフト30の内部に形成されたロッカシャフト中空部64に供給されることになる。つまり、ロッカシャフト中空部64は、動弁装置、カム面、カム軸受部等への潤滑油供給通路の一部として機能する。
【0030】
さらに、第1タイプのカムキャップ62には、ロッカシャフト中空部64内の潤滑油を上側カム軸支承部68又は下側カム軸支承部61とカム軸15との摺接部に案内する潤滑油案内通路66が設けられている。
【0031】
斜行潤滑油供給通路65は、圧入用凹部69に開口している上端部から、エンジン幅方向にみて左に向かって気筒中心に対応する位置を超えて斜め下向きに伸びている。ここで、シリンダヘッド3の前端壁に設けられた斜行潤滑油供給通路65の伸びる方向は、タイミングベルト19によってカムプーリ16にかけられる張力Yの向きとほぼ一致する。そして、斜行潤滑油供給通路65の周壁が上記張力Yの作用する方向に伸びる梁として機能し、シリンダヘッド前端部の上記張力Yが作用する方向の剛性が高められる。このため、カム軸15の前端部の支持剛性が高められる。
また、前記したとおり、斜行潤滑油供給通路65がシリンダヘッド前端壁にドリリング等により設けられ、かつロッカシャフト中空部64が潤滑油供給通路として有効に利用されるので、かかる潤滑油供給通路をパイプ等の別部材で形成する場合に比べて潤滑油路構造が簡素化ないしはコンパクト化される。
【0032】
なお、図示していないが、このエンジン1においては、シリンダブロック2内の潤滑油のメインギャラリが、エンジン幅方向にみて該シリンダブロック2の上左側の側部付近に配置されている。このため、該メインギャラリ内の潤滑油を容易に斜行潤滑油供給通路65に供給することができる。
【0033】
他方、図6に示すように、第2〜第5カム軸受部40は、夫々、シリンダヘッド3に締結・固定される第2タイプのカムキャップ71を備えている。これらの第2タイプのカムキャップ71は、詳しくは図示していないが、その下面に、カム軸15の上半部を支承する半円状の上側カム軸支承部79を備えている。また、シリンダヘッド3の、上側カム軸支承部79と対応する位置には、カム軸15の下半部を支承する半円状の下側カム軸支承部70が設けられている。
【0034】
さらに、第2タイプのカムキャップ71は、その上面側に、ロッカシャフト30を載せて支持するロッカシャフト支持部67を備えている。そして、第2タイプのカムキャップ71は、2本のキャップボルト72、73によって、シリンダヘッド3に締着・固定されている。この2本のキャップボルト72、73のうち、エンジン幅方向にみて気筒中心部側に位置する方のキャップボルト73は、ロッカシャフト支持部67の上に載せられたロッカシャフト30を上下方向に貫通するようにして配置され、該ロッカシャフト30と第2タイプのカムキャップ71とを一緒に、シリンダヘッド3に締結するようになっている(共締め構造)。
【0035】
そして、第2タイプのカムキャップ71には、ロッカシャフト中空部64内の潤滑油を、該第2タイプのカムキャップ71の上側カム軸支承部79又は下側カム軸支承部70とカム軸15との摺接部に案内する穴部74と潤滑油案内通路75とが設けられている。かくして、ロッカシャフト中空部64内の潤滑油が、該カム軸受部40とカム軸15との摺接部に供給される。
【0036】
さらに、図7に示すように、カム軸15の後端部には、シリンダヘッド3の後端部に配置されたバキュームポンプ80(補機)が連結され、その結果該バキュームポンプ80はカム軸15によって駆動されるようになっている。そして、詳しくは図示していないが、このバキュームポンプ80の駆動部は潤滑油を必要とする。そこで、ロッカシャフト中空部64内の潤滑油がバキュームポンプ80の駆動部に供給されるようになっている。
【0037】
すなわち、カム軸15の、第5カム軸受部40付近よりも後側の部分には、カム軸軸心部付近でカム軸軸線方向に伸びるカム軸中空部76が形成されている。そして、第5カム軸受部40には、カム軸中空部76とロッカシャフト中空部64とを連通させる油路81が設けられている。かくして、ロッカシャフト中空部64内の潤滑油が、油路81とカム軸中空部76とを介してバキュームポンプ80に供給される。
【0038】
かかる潤滑油路構造においては、ロッカシャフト中空部64が潤滑油供給通路として利用され、かつその他の潤滑油供給通路もその大半がパイプ等の別部材を用いるのではなく、シリンダヘッド3、カム軸15、カム軸受部40〜42などといった既設の部材の内部に孔を形成するなどといった手法で設けられいるので、該潤滑油路構造が大幅に簡素化ないしはコンパクト化され、ひいては該エンジン1がコンパクト化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる潤滑油路構造を備えた直噴式ディーゼルエンジンの、シリンダヘッドまわりにおける正面図である。
【図2】 図1に示すエンジンの正面図である。
【図3】 図1に示すエンジンのシリンダヘッドカバーを取り除いた状態における平面図である。
【図4】 図1に示すエンジンのシリンダヘッドの正面図である。
【図5】 図4に示すシリンダヘッドの燃料噴射ノズル孔付近における正面断面図である。
【図6】 図1に示すエンジンの、吸気弁用ロッカアーム付近における一部断面正面図である。
【図7】 潤滑油路構造の模式図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…シリンダブロック、3…シリンダヘッド、5…シリンダヘッドカバー、10…燃料噴射ノズル、13…クランク軸、15…カム軸、16…カムプーリ、17…ポンププーリ、19…タイミングベルト、30…ロッカシャフト、35…吸気弁、39…排気弁、40…カム軸受部、41…カム軸受部、42…カム軸受部、45…ヘッドボルト、62…カムキャップ、64…ロッカシャフト中空部、65…斜行潤滑油供給通路、66…潤滑油案内通路、71…カムキャップ、80…バキュームポンプ、81…油路。
【発明の属する技術分野】
本発明はSOHCエンジンの動弁装置の潤滑油路構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シリンダヘッド上に配置された1つのカム軸で、ロッカシャフトにより揺動可能に支持されたロッカアームを介して、吸気弁と排気弁とを駆動するようにしたSOHC(シングル・オーバー・ヘッド・カム)エンジンは従来より知られている。そして、近年、かかるSOHCエンジン、とくにSOHCディーゼルエンジンにおいては、燃費性能ないしはエンジン出力の向上と、排気エミッションの向上とを図るために、種々の工夫がこらされている。具体的には、例えば燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射ノズルの採用、あるいは吸排気系における動弁装置の多弁化(例えば、吸気2弁・排気2弁)などといった工夫がこらされている。
【0003】
そして、このように動弁装置を多弁化した場合、例えば各気筒に夫々2つの吸気弁と2つの排気弁とを設け、これらの動弁を1本のカム軸により夫々対応するロッカアームを介して駆動するようにした場合は、普通、各気筒において夫々2つの吸気弁を1つの吸気弁用ロッカアームで駆動する一方、2つの排気弁を1つの排気弁用ロッカアームで駆動するといったロッカアームシステム、いわゆるダブルロッカアームシステムを採用している(例えば、特開昭64−12009号公報参照)。
【0004】
ところで、かかるSOHCエンジンにおいては、シリンダヘッド上端部付近あるいはシリンダヘッド内に配置された各種の潤滑を必要とする部材(要潤滑部)、例えば動弁装置、カム軸の軸受け機構、カムとロッカアームとの間の摺動面、カム軸によって駆動される補機の駆動部等に潤滑油を供給する必要がある。そこで、シリンダヘッド上端部付近には、各種要潤滑部に潤滑部を供給するための潤滑油路構造が設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば多弁化されたSOHCエンジンにおいては、動弁機構あるいはカム軸支持機構等が複雑化して要潤滑部が増え、これに伴って潤滑油路構造が大型化・複雑化し、該潤滑油路構造のレイアウトが難しくなるといった問題が生じ、ひいてはエンジンのコンパクト化が妨害されるといった問題が生じる。
【0006】
また、一般にSOHCエンジンにおいては、クランクプーリと、カム軸を駆動するためのカムプーリと、補機(例えば、燃料ポンプ)を駆動するための補機プーリとにまたがってタイミングベルトが巻きかけられ、カム軸、補機等がクランク軸によって回転駆動されるようになっている。このため、カム軸前端部には、タイミングベルトの張力に起因して、概ね補機の方向に向く強い力が作用する。このため、さほど剛性が高くないシリンダヘッド前端部ないしは該シリンダヘッド前端部に配置されたカム軸受部でカム軸を支持することになるので、カム軸前端部の支持剛性が十分には高められないといった問題がある。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであって、シリンダヘッド上端部付近あるいはシリンダヘッド内の各種要潤滑部に潤滑油を供給することができる簡素でコンパクトな、SOHCエンジンの動弁装置の潤滑油路構造を得ることを解決すべき課題ないしは目的とする。さらには、SOHCエンジンのカム軸の前端部の支持剛性を十分に高めることができる手段を得ることをも解決すべき課題ないしは目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の基本態様は、エンジン幅方向にみて、気筒中心から第1の方向にずれた位置においてシリンダヘッド上に、エンジン前端部からエンジン後部側に向かってエンジン長手方向に伸びるカム軸が配設され、該カム軸によって動弁装置が駆動されるようになっているSOHCエンジンの動弁装置の潤滑油路構造において、カム軸を回転可能に軸受けするカム軸受部が複数設けられていて、該カム軸受部のうち最も前側に位置する第1のカム軸受部がエンジン前端部付近においてシリンダヘッド上に配置され、シリンダヘッドの前端壁に、第1の端部が第1のカム軸受部付近に配置される一方、該第1の端部から、エンジン幅方向にみて上記第1の方向とは反対方向に向かって気筒中心に対応する位置を超えて斜め下向きに伸びる斜行潤滑油供給通路が設けられ、エンジン幅方向にみて上記第1の方向とは反対側のエンジン側端部付近に補機が配設され、該補機を駆動する補機プーリと、カム軸を駆動するカムプーリと、クランク軸に取り付けられたクランクプーリとにまたがって巻かけ部材が巻かけられていることを特徴とするものである。
【0009】
この動弁装置の潤滑油路構造においては、シリンダヘッドの前端壁に設けられた斜行潤滑油供給通路の伸びる方向は、巻かけ部材によってカムプーリにかけられる張力の向きとほぼ一致する。ここで、斜行潤滑油供給通路の周壁が上記張力の作用する方向に伸びる梁として機能し、シリンダヘッド前端部の上記張力が作用する方向の剛性が高められる。このため、カム軸前端部の支持剛性が高められる。また、斜行潤滑油供給通路がシリンダヘッド前端壁に設けられるので、かかる潤滑油供給通路をパイプ等の別部材で形成する場合に比べて潤滑油路構造が簡素化ないしはコンパクト化され、ひいてはエンジンがコンパクト化される。
【0010】
上記動弁装置の潤滑油路構造においては、シリンダブロック内の潤滑油のメインギャラリが、エンジン幅方向にみて該シリンダブロックの上記第1の方向とは反対側の側部付近に配置されているのが好ましい。このようにすれば、シリンダブロック内のメインギャラリからシリンダヘッド内の斜行潤滑油供給通路への潤滑油の供給が容易となる。
【0011】
また、本発明の基本態様にかかる動弁装置の潤滑油路構造あるいはその変形例において、動弁装置が、エンジン幅方向にみてカム軸よりも気筒中心側の位置においてエンジン長手方向に伸びるようにして上記シリンダヘッド上に配置されたロッカシャフトによって揺動可能に支持されたロッカアームを介して、カム軸によって駆動されるようになっている場合は、斜行潤滑油供給通路の上記第1の端部が、ロッカシャフトの前端部を支持する支持部材を介して、該ロッカシャフト内に形成されたロッカシャフト中空部と連通し、該斜行潤滑油供給通路内の潤滑油がロッカシャフト中空部を介して各カム軸受部に供給されるようになっているのが好ましい。このようにすれば、ロッカシャフト中空部を潤滑油供給通路として有効に利用することができ、潤滑油路構造を一層簡素化ないしはコンパクト化することができる。
【0012】
さらに、上記動弁装置の潤滑油路構造あるいはその変形例において、カム軸の後端部に該カム軸によって駆動される補機が連結されている場合は、該カム軸の後部にカム軸軸線方向に伸びるカム軸中空部が形成され、かつ該カム軸中空部とロッカシャフト中空部とを連通させる油路が設けられ、ロッカシャフト中空部内の潤滑油が、上記油路とカム軸中空部とを介して該カム軸によって駆動される上記補機の駆動部に供給されるようになっているのが好ましい。このようにすれば、カム軸内に潤滑油供給通路が形成されるので、潤滑油路構造がなお一層簡素化ないしはコンパクト化される。
【0013】
本発明の基本態様にかかる動弁装置の潤滑油路構造あるいはその各変形例においては、各カム軸受部に、夫々、ロッカシャフトを支持するロッカシャフト支持部と、ロッカシャフト中空部内の潤滑油を該カム軸受部とカム軸との摺接部に案内する潤滑油案内通路とが設けられているのが好ましい。このようにすれば、ロッカシャフト中空部内の潤滑油をカム軸中空部に容易に供給することができる。
【0014】
本発明の基本態様にかかる動弁装置の潤滑油路構造あるいはその各変形例においては、シリンダヘッドをシリンダブロックに締結するヘッドボルトが、各気筒の周囲に夫々4つづつ位置するようにして、エンジン長手方向にみて各気筒からはずれた位置に配置され、エンジン長手方向にみて各気筒中心部と対応する位置に夫々カム軸受部が配置されているのが好ましい。この場合、該エンジンがコンパクト化されるとともにカム軸の前端部における支持剛性が高められる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる動弁装置の潤滑油路構造を備えた直噴式エンジンを添付の図面に基づいて具体的に説明する。
図2に示すように、自動車用の4気筒直噴式ディーゼルエンジン1(以下、これを単に「エンジン1」という)においては、シリンダブロック2の上側にシリンダヘッド3が、複数のヘッドボルト45(図3参照)を用いてボルト締結されている。なお、シリンダブロック2の下端部には潤滑油(エンジンオイル)を貯留するオイルパン4が取り付けられ、またシリンダヘッド3の上端部はシリンダヘッドカバー5によって覆われている(閉じられている)。
【0016】
詳しくは図示していないが、このエンジン1の各気筒においては、夫々、吸気弁35(図3参照)が開かれたときに、吸気通路6から吸気ポート7を介して燃焼室内に空気が吸入され、燃焼室内の空気がピストンによって圧縮されて高温・高圧となったときに、燃料噴射ノズル10から高温・高圧の空気を閉じ込めている燃焼室内に直接燃料が噴射され、該燃料が高温・高圧の空気中で自然着火して燃焼する(図5参照)。この後、燃焼ガス(排気ガス)は、排気弁39(図3参照)が開かれたときに、排気ポート11を介して排気通路12に排出される(図5参照)。このような動作が繰り返されてピストンが往復運動を繰り返し、このピストンの往復運動が、コンロッド、クランクピン、クランクアーム等の各種連結部材によってクランク軸13の回転運動に変換される。
【0017】
そして、クランク軸13の前端部には第1クランクプーリ14が同軸に取り付けられている。そして、この第1クランクプーリ14と、カム軸15の前端部に同軸に取り付けられたカムプーリ16と、燃料ポンプ(図示せず)のシャフトの前端部に同軸に取り付けられたポンププーリ17と、テンションプーリ18と、複数のアイドラプーリ20〜22とにまたがってタイミングベルト19が巻きかけられている。かくして、カムプーリ16とポンププーリ17とは、タイミングベルト19を介して第1クランクプーリ14によって回転駆動される。すなわち、カム軸15と燃料ポンプとが、クランク軸13によって回転駆動される。また、クランク軸13には第2クランクプーリ23が同軸に取り付けられ、この第2クランクプーリ23と、エアコン用コンプレッサ(図示せず)のシャフトの前端部に同軸に取り付けられたコンプレッサプーリ24と、オルタネータ(図示せず)のシャフトの前端部に取り付けられたオルタネータプーリ25とにまたがってVベルト26が巻かけられている。かくして、コンプレッサプーリ24とオルタネータプーリ25とは、Vベルト26を介して第2クランクプーリ23によって回転駆動される。すなわち、エアコン用コンプレッサとオルタネータとが、クランク軸13によって回転駆動される。
【0018】
図3〜図6に示すように、カム軸15には吸気弁用カム28と排気弁用カム29とが設けられている。そして、吸気弁35は、ロッカシャフト30によって揺動可能に支持された吸気弁用ロッカアーム31を介して、吸気弁用カム28によって、クランク軸13(図2参照)と同期して所定のタイミングで開閉される。ここで、吸気弁用ロッカアーム31のカムローラ32は吸気弁用カム28に当接し、他方吸気弁用ロッカアーム31の押接部33は、押圧部材34を介して吸気弁35(弁軸)の上端部と当接している。なお、詳しくは図示していないが、排気弁39も、基本的には吸気弁35と同様に、ロッカシャフト30によって揺動可能に支持された排気弁用ロッカアーム37と押圧部材38とを介して、排気弁用カム29によって、クランク軸13(図2参照)と同期して所定のタイミングで開閉される。
【0019】
また、エンジン1の各気筒においては、平面視で気筒中心部に、燃料供給管55から燃料が供給される燃料噴射ノズル10が配置されている。そして、該燃料ノズル10を固定するノズル押さえ部材50が、エンジン幅方向にみて該燃料噴射ノズル10に対してカム軸15とは反対側の位置において、吸気弁35の弁軸と排気弁39の弁軸との間に配置されている。つまり、各気筒においては、ノズル押さえ部材50は燃料噴射ノズル10のすぐ左側に配置されている。なお、ノズル押さえ部材50は、取付ボルト51によってシリンダヘッド3に固定されている。なお、燃料噴射ノズル10は、シリンダヘッド3に形成されたノズル穴60に嵌入されている。
【0020】
かかる燃料噴射ノズル支持構造においては、ノズル押さえ部材50の配置が容易となる。すなわち、一般に、燃料噴射ノズル10は平面視で気筒中心部付近に配置され、ノズル押さえ部材50はこの燃料噴射ノズル10に近接して配置される。そして、このエンジン1では、前記したとおり、気筒中心部に対応する位置にはカム軸受部40が配置されているので、従来のエンジンのようにノズル押さえ部材50をエンジン幅方向にみて燃料噴射ノズル10よりカム軸15側、すなわち燃料噴射ノズル10の右側に配置しようとすれば、そのレイアウトは非常にむずかしくなる。しかしながら、このエンジン1では、ノズル押さえ部材50が燃料噴射ノズル10に対してカム軸15とは反対側、すなわち燃料噴射ノズル10の左側に配置されるので、該ノズル押さえ部材50のレイアウトが極めて容易となる。ノズル押さえ部材50をこのように配置することにより、シリンダヘッド3ひいてはエンジン1のコンパクト化が図られる。
【0021】
以下、シリンダヘッド3の上端部付近におけるエンジン1のさらに具体的な構造を説明する。
なお、以下では便宜上、気筒配列方向、つまりクランク軸13(図2参照)の軸線の伸びる方向(図3において左右方向)を「エンジン長手方向」といい、平面視で該エンジン長手方向と垂直な方向を「エンジン幅方向」ということにする。また、エンジン長手方向にみて第1クランクプーリ14(図2参照)が配置されている側(図3において左側)を「前」といい、これと反対側を「後」ということにする。さらに、エンジン幅方向にみてカム軸15が配置されている側を「右」といい、これと反対側を「左」ということにする。
【0022】
このエンジン1は、いわゆるSOHC(シングル・オーバー・ヘッド・カム)タイプの多弁直噴式ディーゼルエンジンであって、エンジン幅方向にみてシリンダヘッド3の中央部よりも左側に偏位した位置には、エンジン長手方向(エンジン前後方向)に所定の間隔でもって4つの気筒(図示せず)が1列に並んで配置される一方、右側へ偏位した位置にはカム軸15が、その軸線がエンジン長手方向を向くようにして配置されている。そして、このエンジン1は、4本締め構造のヘッドボルト配置構造をもつものであって、各気筒を四角状に取り囲むようにして、気筒間位置(シリンダボア間位置)に夫々ヘッドボルト45が配置されている。
【0023】
また、このシリンダヘッド3の各気筒の中心部に対応する位置には、夫々、燃料噴射ノズル10が、その噴孔が燃焼室に直接臨むようにして、かつその軸線が気筒の軸線(シリンダ軸線)の伸びる方向(上下方向)を向くようにして配置されている。各気筒においては、夫々、燃料噴射ノズル10の周囲で、2つの吸気ポート7と2つの排気ポート11とが燃焼室9に開口している。この各吸気ポート7には夫々吸気弁35が備えられる一方、各排気ポート11には夫々吸気弁35よりも弁径の小さい排気弁39が備えられている。そして、各吸気弁35と各排気弁39とは、夫々、ロッカシャフト30の該気筒に対応する所定の位置に取り付けられた吸気弁用ロッカアーム31と排気弁用ロッカアーム37とを介して、カム軸15により開閉駆動される。ここで、ロッカシャフト30はパイプでつくられ、エンジン幅方向にみて、各気筒の中心部とカム軸15との中間位置において、カム軸15と平行となるように配置されている。
【0024】
以下、各吸気弁35と各排気弁39の気筒内における位置関係を説明する。2つの吸気弁35は、エンジン長手方向において気筒中心部の後側に位置している。そして、両吸気弁35は、平面視で両者の中心部を結ぶ直線が各気筒の中心部を結ぶ直線(気筒中心線)に対して所定の傾斜角をもつようにして、斜めに並んで配置されている。他方、2つの排気弁39は、エンジン長手方向において気筒中心部の前側に位置している。そして、両排気弁39は、平面視で両者の中心部を結ぶ直線が気筒中心線に対して所定の傾斜角をもつようにして、斜めに並んで配置されている。ここで、エンジン長手方向にみて気筒中心部をはさむように配置されている両吸気弁35と両排気弁39とは、平面視で該気筒中心部を中心にして時計回りに所定の角度だけ回転した位置に配置されている。したがって、これらの両吸気弁35と両排気弁39とは千鳥配置されている。
【0025】
このように、2つの吸気弁35と2つの排気弁39とが千鳥配置されているので、両吸気弁35の中間位置(吸気弁用ロッカアーム31の押接部33に対応する位置)は、気筒中心部よりもカム軸15から遠い位置にくる。他方、両排気弁39の中間位置(排気弁用ロッカアーム37の押接部に対応する位置)は、気筒中心部よりもカム軸15に近い位置にくる。また、両吸気弁35の中間位置と両排気弁39の中間位置とは、夫々、両吸気弁35と両排気弁39とがともにエンジン幅方向に並んで配置される場合に比べて、エンジン長手方向において所定の寸法だけ気筒中心部側に偏位している。
【0026】
カム軸15には、その軸線方向の所定の位置に所定の間隔でもって、6つのジャーナル部が形成されている。また、このカム軸15には、各気筒の中心部に対応する4つのカム軸受部40の前後に、夫々、排気弁用カム29と吸気弁用カム28とが配置されている。さらに、このカム軸15の前端部には、タイミングベルト19を介してクランク軸13によって回転駆動されるカムプーリ16が取り付けられている(図2参照)。ここで、カムプーリ16は、シリンダヘッド3の上面付近においてエンジン前端部から前方に突出している。このような状態でもって、カム軸15は、その軸線がエンジン長手方向を向くようにして配置されている。そして、カム軸15は、その各ジャーナル部が夫々対応するカム軸受部40〜42によって回転自在に支持された状態で、シリンダヘッド3に取り付けられている。
【0027】
ロッカシャフト30は、所定の径のパイプ(中空部材)で構成され、エンジン幅方向にみてカム軸15よりも気筒中心部側の位置において、エンジン長手方向に伸びるようにして配置されている。そして、このロッカシャフト30の前端部は、後で説明する第1カム軸受部41のカムキャップ62に固定されている(図1参照)。他方、ロッカシャフト30の後端部、図示していない盲キャップによって閉塞されるとともに、後で説明する第6カム軸受部42のカムキャップと一緒にシリンダヘッド3に共締めで固定されている。また、エンジン長手方向にみてこのロッカシャフト30の4つの中間部分は、夫々、カム軸受部40に対応する位置において、対応するカム軸受部40のカムキャップ71と一緒にシリンダヘッド3に共締めで固定されている(図6参照)。
【0028】
以下、カム軸受部40〜42について説明する。これらのカム軸受部40〜42のうち、最も前側に位置するカム軸受部41(第1カム軸受部)はシリンダヘッド前端部に配置されている。そして、前側から数えて2番目から5番目までのカム軸受部40(第2〜第5カム軸受部)は、夫々、エンジン長手方向において各気筒の中心部に対応する位置、すなわち気筒中心部対応位置に配置されている。また、最も後側に位置するカム軸受部42(第6カム軸受部)はシリンダヘッド後端部に配置されている。
【0029】
図1に示すように、第1カム軸受部41は、1対のキャップボルト63を用いてシリンダヘッド3に締結・固定される第1タイプのカムキャップ62を備えている。この第1タイプのカムキャップ62は、その下面に、カム軸15の上半部を支承する半円状の上側カム軸支承部68を備えている。また、シリンダヘッド3の、上側カム軸支承部68と対応する位置には、カム軸15の下半部を支承する半円状の下側カム軸支承部61が設けられている。そして、第1カム軸受部41には、カム軸支承部68の斜め上方となる位置において、ロッカシャフト30の前端部が圧入により嵌挿・固定される凹穴状の圧入用凹部69が設けられている。この圧入用凹部69には、シリンダヘッド3の前端部に形成された斜行潤滑油供給通路65の上端部が開口している。したがって、斜行潤滑油供給通路65内の潤滑油は、ロッカシャフト30の内部に形成されたロッカシャフト中空部64に供給されることになる。つまり、ロッカシャフト中空部64は、動弁装置、カム面、カム軸受部等への潤滑油供給通路の一部として機能する。
【0030】
さらに、第1タイプのカムキャップ62には、ロッカシャフト中空部64内の潤滑油を上側カム軸支承部68又は下側カム軸支承部61とカム軸15との摺接部に案内する潤滑油案内通路66が設けられている。
【0031】
斜行潤滑油供給通路65は、圧入用凹部69に開口している上端部から、エンジン幅方向にみて左に向かって気筒中心に対応する位置を超えて斜め下向きに伸びている。ここで、シリンダヘッド3の前端壁に設けられた斜行潤滑油供給通路65の伸びる方向は、タイミングベルト19によってカムプーリ16にかけられる張力Yの向きとほぼ一致する。そして、斜行潤滑油供給通路65の周壁が上記張力Yの作用する方向に伸びる梁として機能し、シリンダヘッド前端部の上記張力Yが作用する方向の剛性が高められる。このため、カム軸15の前端部の支持剛性が高められる。
また、前記したとおり、斜行潤滑油供給通路65がシリンダヘッド前端壁にドリリング等により設けられ、かつロッカシャフト中空部64が潤滑油供給通路として有効に利用されるので、かかる潤滑油供給通路をパイプ等の別部材で形成する場合に比べて潤滑油路構造が簡素化ないしはコンパクト化される。
【0032】
なお、図示していないが、このエンジン1においては、シリンダブロック2内の潤滑油のメインギャラリが、エンジン幅方向にみて該シリンダブロック2の上左側の側部付近に配置されている。このため、該メインギャラリ内の潤滑油を容易に斜行潤滑油供給通路65に供給することができる。
【0033】
他方、図6に示すように、第2〜第5カム軸受部40は、夫々、シリンダヘッド3に締結・固定される第2タイプのカムキャップ71を備えている。これらの第2タイプのカムキャップ71は、詳しくは図示していないが、その下面に、カム軸15の上半部を支承する半円状の上側カム軸支承部79を備えている。また、シリンダヘッド3の、上側カム軸支承部79と対応する位置には、カム軸15の下半部を支承する半円状の下側カム軸支承部70が設けられている。
【0034】
さらに、第2タイプのカムキャップ71は、その上面側に、ロッカシャフト30を載せて支持するロッカシャフト支持部67を備えている。そして、第2タイプのカムキャップ71は、2本のキャップボルト72、73によって、シリンダヘッド3に締着・固定されている。この2本のキャップボルト72、73のうち、エンジン幅方向にみて気筒中心部側に位置する方のキャップボルト73は、ロッカシャフト支持部67の上に載せられたロッカシャフト30を上下方向に貫通するようにして配置され、該ロッカシャフト30と第2タイプのカムキャップ71とを一緒に、シリンダヘッド3に締結するようになっている(共締め構造)。
【0035】
そして、第2タイプのカムキャップ71には、ロッカシャフト中空部64内の潤滑油を、該第2タイプのカムキャップ71の上側カム軸支承部79又は下側カム軸支承部70とカム軸15との摺接部に案内する穴部74と潤滑油案内通路75とが設けられている。かくして、ロッカシャフト中空部64内の潤滑油が、該カム軸受部40とカム軸15との摺接部に供給される。
【0036】
さらに、図7に示すように、カム軸15の後端部には、シリンダヘッド3の後端部に配置されたバキュームポンプ80(補機)が連結され、その結果該バキュームポンプ80はカム軸15によって駆動されるようになっている。そして、詳しくは図示していないが、このバキュームポンプ80の駆動部は潤滑油を必要とする。そこで、ロッカシャフト中空部64内の潤滑油がバキュームポンプ80の駆動部に供給されるようになっている。
【0037】
すなわち、カム軸15の、第5カム軸受部40付近よりも後側の部分には、カム軸軸心部付近でカム軸軸線方向に伸びるカム軸中空部76が形成されている。そして、第5カム軸受部40には、カム軸中空部76とロッカシャフト中空部64とを連通させる油路81が設けられている。かくして、ロッカシャフト中空部64内の潤滑油が、油路81とカム軸中空部76とを介してバキュームポンプ80に供給される。
【0038】
かかる潤滑油路構造においては、ロッカシャフト中空部64が潤滑油供給通路として利用され、かつその他の潤滑油供給通路もその大半がパイプ等の別部材を用いるのではなく、シリンダヘッド3、カム軸15、カム軸受部40〜42などといった既設の部材の内部に孔を形成するなどといった手法で設けられいるので、該潤滑油路構造が大幅に簡素化ないしはコンパクト化され、ひいては該エンジン1がコンパクト化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる潤滑油路構造を備えた直噴式ディーゼルエンジンの、シリンダヘッドまわりにおける正面図である。
【図2】 図1に示すエンジンの正面図である。
【図3】 図1に示すエンジンのシリンダヘッドカバーを取り除いた状態における平面図である。
【図4】 図1に示すエンジンのシリンダヘッドの正面図である。
【図5】 図4に示すシリンダヘッドの燃料噴射ノズル孔付近における正面断面図である。
【図6】 図1に示すエンジンの、吸気弁用ロッカアーム付近における一部断面正面図である。
【図7】 潤滑油路構造の模式図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…シリンダブロック、3…シリンダヘッド、5…シリンダヘッドカバー、10…燃料噴射ノズル、13…クランク軸、15…カム軸、16…カムプーリ、17…ポンププーリ、19…タイミングベルト、30…ロッカシャフト、35…吸気弁、39…排気弁、40…カム軸受部、41…カム軸受部、42…カム軸受部、45…ヘッドボルト、62…カムキャップ、64…ロッカシャフト中空部、65…斜行潤滑油供給通路、66…潤滑油案内通路、71…カムキャップ、80…バキュームポンプ、81…油路。
Claims (7)
- エンジン幅方向にみて、気筒中心から第1の方向にずれた位置においてシリンダヘッド上に、エンジン前端部からエンジン後部側に向かってエンジン長手方向に伸びるカム軸が配設され、該カム軸によって動弁装置が駆動されるようになっているSOHCエンジンの動弁装置の潤滑油路構造において、
上記カム軸を回転可能に軸受けするカム軸受部が複数設けられていて、該カム軸受部のうち最も前側に位置する第1のカム軸受部がエンジン前端部付近において上記シリンダヘッド上に配置され、
上記シリンダヘッドの前端壁に、第1の端部が上記第1のカム軸受部付近に配置される一方、該第1の端部から、エンジン幅方向にみて上記第1の方向とは反対方向に向かって気筒中心に対応する位置を超えて斜め下向きに伸びる斜行潤滑油供給通路が設けられ、
エンジン幅方向にみて上記第1の方向とは反対側のエンジン側端部付近に補機が配設され、該補機を駆動する補機プーリと、上記カム軸を駆動するカムプーリと、クランク軸に取り付けられたクランクプーリとにまたがって巻かけ部材が巻かけられていることを特徴とする動弁装置の潤滑油路構造。 - シリンダブロック内の潤滑油のメインギャラリが、エンジン幅方向にみて該シリンダブロックの上記第1の方向とは反対側の側部付近に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載された動弁装置の潤滑油路構造。
- 上記動弁装置が、エンジン幅方向にみて上記カム軸よりも気筒中心側の位置においてエンジン長手方向に伸びるようにして上記シリンダヘッド上に配置されたロッカシャフトによって揺動可能に支持されたロッカアームを介して、上記カム軸によって駆動されるようになっていて、
上記斜行潤滑油供給通路の上記第1の端部が、上記ロッカシャフトの前端部を支持する支持部材を介して、該ロッカシャフト内に形成されたロッカシャフト中空部と連通し、該斜行潤滑油供給通路内の潤滑油が上記ロッカシャフト中空部を介して各カム軸受部に供給されるようになっていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載された動弁装置の潤滑油路構造。 - 上記カム軸の後端部に該カム軸によって駆動される補機が連結され、
上記カム軸の後部にカム軸軸線方向に伸びるカム軸中空部が形成され、かつ該カム軸中空部と上記ロッカシャフト中空部とを連通させる油路が設けられ、
上記ロッカシャフト中空部内の潤滑油が、上記油路と上記カム軸中空部とを介して上記カム軸によって駆動される上記補機の駆動部に供給されるようになっていることを特徴とする、請求項3に記載された動弁装置の潤滑油路構造。 - 上記各カム軸受部に、夫々、上記ロッカシャフトを支持するロッカシャフト支持部と、上記ロッカシャフト中空部内の潤滑油を該カム軸受部と上記カム軸との摺接部に案内する潤滑油案内通路とが設けられていることを特徴とする、請求項3又は請求項4に記載された動弁装置の潤滑油路構造。
- 上記シリンダヘッドをシリンダブロックに締結するヘッドボルトが、各気筒の周囲に夫々4つづつ位置するようにして、エンジン長手方向にみて各気筒からはずれた位置に配置され、
エンジン長手方向にみて各気筒中心部と対応する位置に夫々カム軸受部が配置されていることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載された動弁装置の潤滑油路構造。 - エンジン幅方向にみて、気筒中心から第1の方向にずれた位置においてシリンダヘッド上に、エンジン前端部からエンジン後部側に向かってエンジン長手方向に伸びるカム軸が配設され、該カム軸によって動弁装置が駆動されるようになっているSOHCエンジンの動弁装置の潤滑油路構造において、
上記カム軸を回転可能に軸受けするカム軸受部が複数設けられていて、該カム軸受部のうち最も前側に位置する第1のカム軸受部がエンジン前端部付近において上記シリンダヘッド上に配置され、
上記シリンダヘッドの前端壁に、第1の端部が上記第1のカム軸受部付近に配置される一方、該第1の端部から、エンジン幅方向にみて上記第1の方向とは反対方向に向かって気筒中心に対応する位置を超えて斜め下向きに伸びる斜行潤滑油供給通路が設けられ、
エンジン幅方向にみて上記第1の方向とは反対側のエンジン側端部付近に第1の補機が配設され、該第1の補機を駆動する補機プーリと、上記カム軸を駆動するカムプーリと、クランク軸に取り付けられたクランクプーリとにまたがって巻かけ部材が巻かけられ、
上記動弁装置が、エンジン幅方向にみて上記カム軸よりも気筒中心側の位置においてエンジン長手方向に伸びるようにして上記シリンダヘッド上に配置されたロッカシャフトによって揺動可能に支持されたロッカアームを介して、上記カム軸によって駆動されるようになっており、
上記斜行潤滑油供給通路の上記第1の端部が、上記ロッカシャフトの前端部を支持する支持部材を介して、該ロッカシャフト内に形成されたロッカシャフト中空部と連通し、
上記カム軸の後端部に該カム軸によって駆動される第2の補機が連結され、該カム軸の後部にカム軸軸線方向に伸びるカム軸中空部が形成され、かつ該カム軸中空部と上記ロッカシャフト中空部とを連通させる油路が設けられ、上記ロッカシャフト中空部内の潤滑油が、上記油路と上記カム軸中空部とを介して上記カム軸によって駆動される上記補機の駆動部に供給されるようになっており、
上記各カム軸受部に、夫々、上記ロッカシャフトを支持するロッカシャフト支持部と、上記ロッカシャフト中空部内の潤滑油を該カム軸受部と上記カム軸との摺接部に案内する潤滑油案内通路とが設けられ、
上記シリンダヘッドをシリンダブロックに締結するヘッドボルトが、各気筒の周囲に夫々4つづつ位置するようにして、エンジン長手方向にみて各気筒からはずれた位置に配置され、
エンジン長手方向にみて各気筒中心部と対応する位置に夫々カム軸受部が配置されていることを特徴とする動弁装置の潤滑油路構造。
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|---|---|---|---|
| JP07703396A JP3658848B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 動弁装置の潤滑油路構造 |
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| JPH09264117A JPH09264117A (ja) | 1997-10-07 |
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| JP (1) | JP3658848B2 (ja) |
Cited By (1)
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|---|---|---|---|---|
| WO2012055150A1 (zh) * | 2010-10-31 | 2012-05-03 | 无锡开普动力有限公司 | 一种气缸盖的润滑结构 |
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| JP6142885B2 (ja) * | 2015-03-05 | 2017-06-07 | マツダ株式会社 | エンジンのオイル供給装置、エンジンの製造方法及びエンジンの給油路構造 |
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1996
- 1996-03-29 JP JP07703396A patent/JP3658848B2/ja not_active Expired - Fee Related
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