JP6269843B2 - 接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、接合構造に関する。
本願は、2014年08月29日に、日本に出願された特願2014−175620号と、2015年02月04日に、日本に出願された特願2015−020332号とに基づき優先権を主張し、これらの内容をここに援用する。

モノコック構造を有する自動車車体は、複数の成形パネルを、それぞれの縁部を互いに重ね合わせた状態で溶接することにより組み立てられる。成形パネルの溶接には、抵抗スポット溶接及びレーザ溶接などが使用される。自動車車体において、高荷重が負荷される部分及びエンジン等の重量物が搭載される部分には、サイドシル(ロッカー)、サイドメンバー、及び各種ピラーなどの構造部材が接合される。これにより、自動車車体に要求される剛性及び強度が確保される。
近年では、各構造部材の接合強度及び各種剛性(ねじり剛性や曲げ剛性)をいっそう高めることが要求されている。その一方で、燃費向上により温暖化ガスの排出量を削減するために、各構造部材のさらなる軽量化も要求されている。
例えば、下記特許文献1には、自動車車体の構造部材であるサイドシルと他の構造部材との接合構造が開示されている。サイドシルの長手方向の端部には、サイドシルの内側に向かって折り曲げられた内向きフランジが設けられている。サイドシルは、上記内向きフランジを介して他の構造部材(例えばAピラーロアー)と接合されている。
下記特許文献2には、サイドシルアウタ部を含むサイドシルアウタパネルと、サイドシルアウタ部の内側を車体前後方向へ延在してサイドシルアウタ部に接合されるサイドシルスチフナと、サイドシルスチフナの後端に対向する前壁を有するリヤホイールハウスメンバと、サイドシルスチフナの後端部に接続されてサイドシルスチフナの後端開口をふさぐ後壁を有する連結メンバとを備え、リヤホイールハウスメンバの前壁と連結メンバの後壁とが接合された車両側部構造が開示されている。この車両側部構造によれば、サイドシル後端側の剛性を向上できる。
さらに、下記特許文献3には、フロントサイドメンバ本体部およびその後部かつ下方に位置するキックアップ部を有するフロントサイドメンバが開示されている。このフロントサイドメンバは、左右一対のインナ部材とアウタ部材とを互いに突き合わせてスポット溶接することにより構成されている。インナ部材及びアウタ部材は、互いに接するように凹形状に成形された上下方向中間部を有する。これら上下方向中間部同士を互いに突き合わせてスポット溶接することにより、フロントサイドメンバに結合部が設けられる。
図22は、一般的な自動車車体200の構造例を示す図である。図22に示すように、自動車車体200は、構造部材として、サイドシル(ロッカー)202、Aピラー(フロントピラー)203、Bピラー(センタピラー)204、及びルーフレール205などを備えている。
自動車の高性能化に伴い、自動車車体200の剛性(ねじり剛性や曲げ剛性)をいっそう高めて操縦安定性や静粛性等の快適性をさらに向上することが求められている。
図23は、サイドシル202の一例を示す斜視図である。なお、図面を判読し易くするため、図23では、サイドシルインナーパネル206及びサイドシルアウターパネル207を二点鎖線により透明の状態で示す。
図23に示すように、サイドシル202は、サイドシルインナーパネル206、サイドシルアウターパネル207、第1のレインフォース208、及び第2のレインフォース209からなる閉断面を有する。
サイドシルインナーパネル206は、その幅方向の両端部にそれぞれ2つのフランジ206a及び206bを有するとともに、これら2つのフランジ206a及び206bを要素とするハット型の横断面形状を有する。
サイドシルアウターパネル207は、その幅方向の両端部にそれぞれ2つのフランジ207a及び207bを有するとともに、これら2つのフランジ207a及び207bを要素とするハット型の横断面形状を有する。
第1のレインフォース208は、2つのフランジ206a及び206bと2つのフランジ207a及び207bとの間に配置され、且つサイドシルインナーパネル206及びサイドシルアウターパネル207に3枚合せで重ね合わされた状態で、抵抗スポット溶接によって形成された溶接ナゲット(溶融金属塊)210によって接合されている。
第2のレインフォース209も、第1のレインフォース208と同様に、2つのフランジ206a及び206bと2つのフランジ207a及び207bとの間に配置され、且つサイドシルインナーパネル206及びサイドシルアウターパネル207に3枚合せで重ね合わされた状態で、抵抗スポット溶接によって形成された溶接ナゲット210によって接合されている。
さらに、第1のレインフォース208及び第2のレインフォース209は、サイドシルインナーパネル206およびサイドシルアウターパネル207のそれぞれの長手方向において、互いに突き当てられる(当接される)か、あるいは離間して配置される。
なお、通常、溶接ナゲット210は板厚方向中央部に形成されるため、外部から溶接ナゲット210を視認することはできないが、説明の便宜上、図23では溶接ナゲット210の位置を認識できるように図示している。
このように、自動車車体に用いられる構造部材の多くは溶接によって組立てられる。このため、自動車車体の剛性を高めるには、レーザ溶接、アーク溶接さらにはプラズマ溶接といった線状の連続溶接を用いることが有効である。これに対し、自動車車体の構造部材の溶接方法として低コストであるために最も多用される抵抗スポット溶接は、連続溶接ではなく点状の不連続溶接であるため、連続溶接よりも、構造部材の剛性の面では不利である。このため、抵抗スポット溶接を使用したとしても自動車車体の剛性を向上可能な技術が開発されている。
例えば下記特許文献4〜6には、抵抗スポット溶接により組み立てられた各種の構造部材が開示されている。
日本国特開2012−144185号公報 日本国特許第5411245号公報 日本国特許第3820867号公報 日本国特許第5082249号公報 日本国特許第5599553号公報 日本国特許第5261984号公報
特許文献1に開示された自動車車体の接合構造では、互いに隣接する内向きフランジの間にギャップが存在する状態で、サイドシルが内向きフランジを介して他の構造部材に接合される。すなわち、隣接する内向きフランジ同士が離れた状態でサイドシルと他の構造部材とが接合されるため、サイドシルの剛性が低下し、その結果、サイドシルとして要求される機能が低下してしまう。
また、サイドシルの剛性の低下を抑制するために、隣接する内向きフランジ同士を重ね合わせた状態で、内向きフランジの重ね合わせ部及びその近傍を溶接することにより、サイドシルと他の構造部材とを接合する方法も考えられる。しかしながら、この方法では、隣接する内向きフランジの一部を重ね合わせることに起因して重量の増加を招き、その結果、地球温暖化ガスの削減のために現在の自動車車体に極めて強く要請される大幅な軽量化を実現することは困難となる。
特許文献2に開示された構造では、連結メンバという新しい部品を用いる必要がある。すなわち、この構造では、連結メンバの増設に起因して重量の増加を招き、その結果、上述のように自動車車体に強く要請される軽量化を実現することは困難となる。
特許文献3に開示された構造では、そもそも、接合強度が低く衝突方向(車両前後方向)に対して垂直となる面に突き合わせスポット溶接が行われる。そのため、衝突時にスポット溶接部において容易に破断が発生し、所望の衝突特性を得られなくなる。また、異なる部材同士のエッジのみを突き合わせスポット溶接するとより破断し易い。
特許文献4〜6には、図23に示す構造部材、すなわち、サイドシルインナーパネル206、サイドシルアウターパネル207、第1のレインフォース208及び第2のレインフォース209からなる閉断面を有する構造であって、且つ第1のレインフォース208及び第2のレインフォース209が、サイドシルインナーパネル206及びサイドシルアウターパネル207のそれぞれの長手方向において突き当てられるか或いは離間して配置される構造を有するサイドシル202は、開示も示唆もされていない。
このため、特許文献4〜6に開示された発明に基づいても、抵抗スポット溶接によっても剛性をできるだけ高めることができる構造を有するサイドシル202を提供することはできない。
上述したように、サイドシル202のような自動車車体の構造部材は、低コスト、軽量かつ高剛性である必要がある。サイドシル202における2つのフランジ206a及び206bと2つのフランジ207a及び207bの溶接範囲を拡大すること(例えばスポット溶接数(溶接ナゲット数)を増やすこと)により、構造部材の剛性を高めることが可能になるが、溶接範囲を拡大することによる溶接コストの上昇は否めない。
また、2つのフランジ206a及び206bと2つのフランジ207a及び207bを、サイドシルインナーパネル206及びサイドシルアウターパネル207のそれぞれの長手方向において重ね合わせて溶接すれば、構造部材の剛性を高めることができるが、その分だけ材料コストが増加するだけでなく、構造部材の重量も増加する。
このため、2つのフランジ206a及び206bと2つのフランジ207a及び207bの溶接範囲を拡大することなく、1つ当たりのスポット溶接による剛性を向上させることができる構造を有する構造部材を開発する必要がある。
このように、近年では、自動車車体に対する低コスト化、軽量化及び高剛性化という3つ要請をバランス良く実現する必要がある。例えば、スポット溶接数を増やすことによりフランジの溶接範囲を拡大すれば、自動車車体の剛性が向上するが、溶接範囲の拡大に伴って溶接コストが不可避的に上昇する。また、フランジを大きくすれば、自動車車体の剛性が向上するが、フランジの大型化に伴って材料コストが増えるとともに重量も増加し、その結果、自動車車体の軽量化を実現することが困難となる。
上記の説明では、低コスト化、軽量化及び高剛性化が要請される構造体として自動車車体を一例として挙げたが、自動車車体に限らず、例えば鉄道車両の車体及び飛行機の機体などの他の構造体に対しても低コスト化、軽量化及び高剛性化が要請される場合が多い。
従って、近年では、自動車車体を含む構造体に対して要請される低コスト化、軽量化及び高剛性化をバランス良く実現することの可能な技術を開発することが非常に重要になっている。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、構造体に対する低コスト化、軽量化及び高剛性化という3つの要請をバランス良く実現することの可能な接合構造を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決して係る目的を達成するために以下のような手段を採用する。
(1)本発明の一態様に係る接合構造は、材軸方向に一定の断面形状を有する金属成形板の材軸方向端部に設けられた一対の内向きフランジと;を備え、一方の前記内向きフランジの端面と他方の前記内向きフランジの端面とが対向する状態で、一対の前記内向きフランジのそれぞれが前記第1金属板に重ね合わされており、互いに対向する前記端面が、単一の溶融金属塊によって前記第1金属板と一体的に接合されている。
(2)上記(1)に記載の接合構造において、前記一対の第2金属板が、同一平面上に存在していてもよい。

(3)上記(1)または(2)に記載の接合構造において、互いに対向する前記端面間の距離が、0mm以上1mm未満であってもよい。
(4)上記(1)または(2)に記載の接合構造において、前記一対の第2金属板の板厚をt(mm)、互いに対向する前記端面間の距離をG(mm)と定義したとき、下記条件式(a)が満たされてもよい。
0mm≦G×t<1mm …(a)
(5)上記(1)または(2)に記載の接合構造において、互いに対向する前記端面間の距離が、前記第2金属板の板厚の40%未満であってもよい。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の接合構造において、互いに対向する前記端面の延在長さが、3mm以上50mm未満であってもよい。
(8)上記(1)に記載の接合構造において、前記金属成形板の前記断面形状が、アングル形状、チャンネル形状、又は四角形状であってもよい。
(9)上記(1)または(8)に記載の接合構造において、前記金属成形板が、自動車車体のサイドシルであり、前記第1金属板が、前記自動車車体のAピラーロアーの一部であってもよい。
(10)本発明の他の態様に係る接合構造は、第1金属板と;一対の第2金属板と;第3金属板とを;備え、一方の前記第2金属板の端面と他方の前記第2金属板の端面とが対向する状態で、前記一対の第2金属板のそれぞれが前記第1金属板と前記第3金属板との間に挟まれており、互いに対向する前記端面が、単一の溶融金属塊によって前記第1金属板及び前記第3金属板と一体的に接合されてい
(11)上記(10)に記載の接合構造において、前記第1金属板が、材軸方向にハット形の断面形状を有する第1金属成形板に設けられたフランジであり、前記第3金属板が、材軸方向にハット形の断面形状を有する第2金属成形板に設けられたフランジであってもよい。
(12)上記(11)に記載の接合構造において、前記第1金属成形板が、自動車車体のサイドシルアウターパネルであり、前記第2金属成形板が、前記自動車車体のサイドシルインナーパネルであり、前記一対の第2金属板が、それぞれ前記自動車車体のレインフォースまたはセンターピラーインナーパネルであってもよい。
本発明の上記態様によれば、構造体に対する低コスト化、軽量化及び高剛性化という3つの要請をバランス良く実現することの可能な接合構造を提供できる。

本発明の第1実施形態に係る接合構造1(サイドシル2とAピラーロアー3との接合構造)を模式的に示す斜視図である。 図1に示す接合構造1をAピラーロアー3の側から見た図である。 図2に示す接合構造1のA−A矢視断面図(溶接箇所の板厚方向断面図)である。 図2に示す接合構造1において溶接ナゲット17が形成された箇所を拡大した図である。 接合構造1の解析モデルを示す説明図である。 解析モデルにおけるサイドシルの長手方向端部を抜き出して示す側面図である。 従来例の解析モデル(従来形状1)の説明図である。 従来例の解析モデル(従来形状1)の説明図である。 従来例の解析モデル(従来形状1)の説明図である。 従来例の解析モデル(従来形状1)の説明図である。 従来例の解析モデル(従来形状2)の説明図である。 従来例の解析モデル(従来形状2)の説明図である。 従来例の解析モデル(従来形状2)の説明図である。 従来例の解析モデル(従来形状2)の説明図である。 本発明例の解析モデル(開発形状)の説明図である。 本発明例の解析モデル(開発形状)の説明図である。 本発明例の解析モデル(開発形状)の説明図である。 本発明例の解析モデル(開発形状)の説明図である。 従来形状1、2および開発形状の解析モデルについて、8点溶接および12点溶接の場合のねじり剛性を示すグラフである。 従来形状1、2および開発形状の解析モデルについて、8点溶接および12点溶接の場合のねじり剛性/溶接部数を示すグラフである。 従来形状1、2および開発形状の解析モデルについて、8点溶接および12点溶接の場合のねじり剛性/(内向きフランジの平面の重量)を示すグラフである。 従来形状1、2、および開発形状の解析モデルを1度回転させた時における歪み分布を示す説明図である。 図9Cに示す開発形状について、互いに隣接する内向きフランジ間のギャップ(端面間距離)とねじり剛性との関係を解析した結果を示す。 本発明の第2実施形態に係る接合構造111(サイドシルインナーパネル106、サイドシルアウターパネル107、第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109の接合構造)を模式的に示す斜視図である。 図15のB矢視図である。 図16に示す溶接箇所のC−C矢視断面図(溶接箇所の板厚方向断面図)である。 サイドシルの断面形状を示す説明図である。 従来例のサイドシル、本発明例のサイドシルにおける第1のレインフォースおよび第2のレインフォースそれぞれの配置と、溶接ナゲットの位置を示す説明図である。 実施例における解析結果を示すグラフである。 実施例における解析結果を示すグラフである。 自動車車体のボディシェルの一例を示す説明図である。 サイドシルの一例を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下では、低コスト化、軽量化及び高剛性化が要請される構造体として自動車車体を例示して説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について説明する。既に述べたように、自動車車体は、構造部材としてサイドシル及びAピラーロアーを備えている。以下の第1実施形態では、サイドシルとAピラーロアーとの接合構造に対して本発明の接合構造が適用された形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る接合構造1(サイドシル2とAピラーロアー3との接合構造)を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示す接合構造1をAピラーロアー3の側から見た図である。
なお、第1実施形態では、サイドシル2とAピラーロアー3との接合構造1について説明するが、本発明はこの形態のみに限定されるものではない。図1及び図2では、サイドシル2およびAピラーロアー3のそれぞれの形状を簡略化して示す。また、図1及び図2において、図面を判読し易くするために、Aピラーロアー3を二点鎖線を用いて透視状態で示す。
[サイドシル2]
サイドシル2は、材軸方向(図1に示す矢印方向)に一定の断面形状(本実施形態では四角形状)を有する金属成形板である。より具体的には、サイドシル2は、引張強度が通常590MPa級(好ましくは780MPa級、さらに望ましくは980MPa級)の高張力鋼板製の長尺かつ中空の筒状のプレス成形体である。プレス成形は、冷間プレスでもよいし、熱間プレスでもよい。
サイドシル2は、少なくとも、第1の面4と、第1の稜線5と、第2の面6とを備える。

第1の面4は、材軸方向に延在する。第1の稜線5は、第1の面4につながるとともに材軸方向に延在する。さらに、第2の面6は、第1の稜線5につながるとともに材軸方向に延在する。

サイドシル2は、略四角形の横断面形状を有する。そのため、サイドシル2は、第2の面6につながる第2の稜線7と、第2の稜線7につながる第3の面8と、第3の面8につながる第3の稜線9と、第3の稜線9につながる第4の面10と、第4の面10および第1の面4につながる第4の稜線11と、をさらに備える。
サイドシル2は、略四角形の横断面形状ではなく、例えば、アングル状の横断面形状を有していてもよい。この場合、サイドシル2は、第1の面4、第1の稜線5および第2の面6のみを有する。また、サイドシル2は、チャンネル状の断面形状を有していてもよい。この場合、サイドシル2は、第1の面4、第2の面6、第3の面8、第1の稜線5および第2の稜線7のみを有する。

サイドシル2の材軸方向端部12には、第1の内向きフランジ13、第2の内向きフランジ14、第3の内向きフランジ15および第4の内向きフランジ16が同一平面上に存在するように設けられている。
第1の内向きフランジ13は第1の面4につながって形成される。

第2の内向きフランジ14は、第2の面6につながるとともに第1の内向きフランジ13との間に隙間を有して第1の内向きフランジ13とは重ならずに形成される。
図2に示すように、第1の内向きフランジ13の第1端面13aと第2の内向きフランジ14の第2端面14bとが同一平面上で対向している。第1の内向きフランジ13と第2の内向きフランジ14とのペアは、本発明における一対の第2金属板に対応する。

第3の内向きフランジ15は、第3の面8につながるとともに第2の内向きフランジ14との間に隙間を有して第2の内向きフランジ14とは重ならずに形成される。
図2に示すように、第2の内向きフランジ14の第1端面14aと第3の内向きフランジ15の第2端面15bとが同一平面上で対向している。第2の内向きフランジ14と第3の内向きフランジ15とのペアも、本発明における一対の第2金属板に対応する。
第4の内向きフランジ16は、第4の面10につながるとともに第3の内向きフランジ15との間に隙間を有して第3の内向きフランジ15とは重ならずに形成される。
図2に示すように、第3の内向きフランジ15の第1端面15aと第4の内向きフランジ16の第2端面16bとが同一平面上で対向している。第3の内向きフランジ15と第4の内向きフランジ16とのペアも、本発明における一対の第2金属板に対応する。
また、第4の内向きフランジ16は、第1の内向きフランジ13との間に隙間を有して第1の内向きフランジ13とは重ならずに形成される。
図2に示すように、第4の内向きフランジ16の第1端面16aと第1の内向きフランジ13の第2端面13bとが同一平面上で対向している。第4の内向きフランジ16と第1の内向きフランジ13とのペアも、本発明における一対の第2金属板に対応する。

[Aピラーロアー3]
Aピラーロアー3は、サイドシル2と同様に、高張力鋼板のプレス成形品である。Aピラーロアー3の平坦な部位(以下、平坦部と称す)31に対してサイドシル2が接合される。Aピラーロアー3の一部である平坦部31は、本発明における第1金属板に対応する。Aピラーロアー3の平坦部31に対して、サイドシル2が、第1の内向きフランジ13、第2の内向きフランジ14、第3の内向きフランジ15及び第4の内向きフランジ16を介して、例えば抵抗スポット溶接により接合される。

[サイドシル2とAピラーロアー3との接合] 図2に示すように、第1の内向きフランジ13の第1端面13aと第2の内向きフランジ14の第2端面14bとが対向する状態で、第1の内向きフランジ13及び第2の内向きフランジ14のそれぞれが、Aピラーロアー3の平坦部31に重ね合わされて抵抗スポット溶接によって接合されている。
図3は、図2に示す接合構造1のA−A矢視断面図(溶接箇所の板厚方向断面図)である。図3に示すように、第1の内向きフランジ13の第1端面13a及び第2の内向きフランジ14の第2端面14b(互いに対向する端面)は、抵抗スポット溶接によって接合面(板厚方向中心部)から楕円状に広がるように形成された単一の溶融金属塊(以下、溶接ナゲットと称する)17によってAピラーロアー3の平坦部31と一体的に接合されている。
なお、溶融金属塊とは、溶接プロセスによって生じた高熱によって溶けた金属が冷えて凝固したものであり、金属部材同士の強固な接合を担う部位である。一般的には、抵抗スポット溶接によって形成された溶融金属塊は溶接ナゲット(或いは単にナゲット)と呼称されている。
図2に示すように、第2の内向きフランジ14の第1端面14aと第3の内向きフランジ15の第2端面15bとが対向する状態で、第2の内向きフランジ14及び第3の内向きフランジ15のそれぞれが、Aピラーロアー3の平坦部31に重ね合わされて抵抗スポット溶接によって接合されている。
第2の内向きフランジ14の第1端面14a及び第3の内向きフランジ15の第2端面15b(互いに対向する端面)は、抵抗スポット溶接によって接合面から楕円状に広がるように形成された単一の溶接ナゲット18によってAピラーロアー3の平坦部31と一体的に接合されている。なお、溶接ナゲット18の断面形状は、図3に示す溶接ナゲット17の断面形状と同様なので、溶接ナゲット18の断面形状の図示を省略する。
図2に示すように、第3の内向きフランジ15の第1端面15aと第4の内向きフランジ16の第2端面16bとが対向する状態で、第3の内向きフランジ15及び第4の内向きフランジ16のそれぞれが、Aピラーロアー3の平坦部31に重ね合わされて抵抗スポット溶接によって接合されている。
第3の内向きフランジ15の第1端面15a及び第4の内向きフランジ16の第2端面16b(互いに対向する端面)は、抵抗スポット溶接によって接合面から楕円状に広がるように形成された単一の溶接ナゲット19によってAピラーロアー3の平坦部31と一体的に接合されている。なお、溶接ナゲット19の断面形状は、図3に示す溶接ナゲット17の断面形状と同様なので、溶接ナゲット19の断面形状の図示を省略する。
図2に示すように、第4の内向きフランジ16の第1端面16aと第1の内向きフランジ13の第2端面13bとが対向する状態で、第4の内向きフランジ16及び第1の内向きフランジ13のそれぞれが、Aピラーロアー3の平坦部31に重ね合わされて抵抗スポット溶接によって接合されている。
第4の内向きフランジ16の第1端面16a及び第1の内向きフランジ13の第2端面13b(互いに対向する端面)は、抵抗スポット溶接によって接合面から楕円状に広がるように形成された単一の溶接ナゲット20によってAピラーロアー3の平坦部31と一体的に接合されている。なお、溶接ナゲット20の断面形状は、図3に示す溶接ナゲット17の断面形状と同様なので、溶接ナゲット20の断面形状の図示を省略する。
サイドシル2とAピラーロアー3との接合強度は、各溶接ナゲット17、18、19及び20の大きさ(ナゲット径)に依存する。従って、要求される接合強度に応じた溶接条件(電極の押圧力、電流値、通電時間等)にて抵抗スポット溶接を行うことにより、各溶接ナゲット17、18、19及び20のナゲット径を適切に制御する必要がある。
例えば、ナゲット径が2.5√t以上となるように溶接条件を設定することが好ましい。ここで、tは各内向きフランジ13〜16の板厚(つまり、サイドシル2の板厚)であり、その単位はmmである。ナゲット径が3.0√t以上となるように溶接条件を設定することがより好ましく、ナゲット径が4.0√t以上となるように溶接条件を設定することがさらに好ましい。
第1の内向きフランジ13、第2の内向きフランジ14、第3の内向きフランジ15及び第4の内向きフランジ16は、いずれも、溶接性、特に抵抗スポット溶接性やレーザ溶接性を確保するために、略同一平面上に存在することが望ましい。言い換えれば、内向きフランジ13〜16が、互いに重なることなく、Aピラーロアー3の平坦部31に対して密着(面接触)していることが好ましい。
図4は、図2に示す接合構造1における溶接ナゲット17が形成された箇所を拡大した図である。図4に示すように、第1の内向きフランジ13の第1端面13aと第2の内向きフランジ14の第2端面14bとの間の距離(互いに対向する端面間の距離:以下、端面間距離と称す)Gが、0mm以上1mm未満であることが好ましい。軽量化と、Aピラーロアー3との溶接性、特に抵抗スポット溶接性やレーザ溶接性をいずれも確保するためである。
詳細は後述するが、端面間距離Gが1mm以上の場合、溶接ナゲット17を安定的に形成できないので、接合構造1のねじれ剛性が低下する。ねじれ剛性向上の観点から、端面間距離Gは、0mm以上0.3mm未満であることがより好ましく、0mm以上0.1mm未満であることがさらに好ましい。特に、サイドシル2が変形したときに、第1の内向きフランジ13の第1端面13aと第2の内向きフランジ14の第2端面14bとが互いに接触するように、端面間距離Gを0.1mm未満とすることが推奨される。
また、内向きフランジ13及び14の板厚t(単位はmm)が大きい場合、抵抗スポット溶接時に溶金が飛散するため、端面間距離Gを板厚tで規格化してもよい。端面間距離Gを板厚tで規格化した場合の条件式は以下の通りである。
好ましい条件式:0mm≦G×t<1mm …(a)
より好ましい条件式:0mm≦G×t<0.3mm …(b)
さらに好ましい条件式:0mm≦G×t<0.1mm …(c)
また、端面間距離Gの好ましい範囲を板厚tの百分率で定義する場合、端面間距離Gは0mm以上板厚tの40%未満であることが好ましい。端面間距離Gが板厚tの40%以上の場合、溶接ナゲット17を安定的に形成できないので、接合構造1のねじれ剛性が低下する。ねじれ剛性向上の観点から、端面間距離Gは0mm以上板厚tの10%未満であることがより好ましい。
端面間距離Gを規定する理由は、端面間距離Gが長すぎると、抵抗スポット溶接時に端面間から溶融した溶接金属が漏れ出てしまい、所望の溶接強度を得られないためである。
図4に示すように、第1の内向きフランジ13の第1端面13a及び第2の内向きフランジ14の第2端面14bの延在長さ(互いに対向する端面の延在長さ:以下、端面長さと称する)Dは、3mm以上50mm未満であることが好ましい。端面長さDが3mm未満の場合、抵抗スポット溶接を行うことが困難となる。仮に、抵抗スポット溶接の代わりにレーザ溶接などで溶接することができたとしても、端面長さDが3mm未満の場合は部材としての剛性を確保できない。端面長さDが50mm以上の場合、サイドシル2の重量が増加し、その結果、自動車車体の重量増加を招く。高剛性化と軽量化とのバランスを考慮すると、端面長さDは、3mm以上20mm未満であることがより好ましい。
上記の端面間距離Gの条件及び端面長さDの条件は、第1の内向きフランジ13と第2の内向きフランジ14とのペアだけでなく、第2の内向きフランジ14と第3の内向きフランジ15とのペア、第3の内向きフランジ15と第4の内向きフランジ16とのペア、及び第4の内向きフランジ16と第1の内向きフランジ13とのペアに対しても適用されることが好ましい。

図1及び図2では、サイドシル2の内向きフランジ13〜16とAピラーロアー3の平坦部31とが、4つの溶接ナゲット17〜20によって接合されている形態を例示したが、内向きフランジ13〜16と平坦部31とが、溶接ナゲット17〜20が存在する箇所以外の箇所でも溶接されていてもよい。これにより、サイドシル2とAピラーロアー3との接合強度をさらに高めることが可能になる。ただし、溶接箇所の増加に伴って溶接コストが上昇するため、溶接箇所の総数は、要求される接合強度と製造コストを勘案して、適宜決定すればよい。
なお、サイドシル2は、素材であるブランクを公知の手法でプレス成形することにより製造されるが、ブランクの長手方向の縁部に内向きフランジ13〜16を形成した後に、ブランクのプレス加工を行うことによりサイドシル2を製造してもよい。または、ブランクのプレス加工によってサイドシル2の本体部分を形成した後に、内向きフランジ13〜16を形成してもよい。
上記の説明では、抵抗スポット溶接によって形成される溶融金属塊(溶接ナゲット)を構造部材の接合に用いる場合を例示したが、例えば、抵抗スポット溶接以外に、アーク溶接、レーザ溶接及びレーザーアーク溶接等の不連続溶接によって形成される溶融金属塊を構造部材の接合に用いてもよい。これらの不連続溶接によって形成される溶融金属塊の形状として、C形状、O形状、楕円形状、直線形状、曲線形状、波形状および渦巻き形状等が例示される。

上記のような第1実施形態に係る接合構造1によれば、抵抗スポット溶接数(溶接ナゲット数)を増やすことなく、フランジの拡大量を最小限に抑えながら、自動車車体(特に、サイドシル2とAピラーロアー3との接合部分)の高剛性化を図ること可能になる。すなわち、接合構造1によれば、自動車車体に対する低コスト化、軽量化及び高剛性化という3つの要請をバランス良く実現することが可能となる。
以下、接合構造1によって上記の効果が得られる根拠について、下記実施例を参照しながら説明する。
〔実施例〕
図1に示す接合構造1の解析モデルを製作し、数値解析を行って、接合構造1の性能を評価した。図5は、解析モデル21を示す説明図であり、図6は解析モデル21におけるサイドシル22の長手方向端部を抜き出して示す側面図である。
解析モデル21は、接合構造1と同様に、サイドシル22(全長500mm、第1の稜線の曲率半径5mm)の長手方向の両端21a、21bそれぞれに4枚の内向きフランジを備える。両端21a、21bそれぞれに形成された4枚の内向きフランジは、抵抗スポット溶接の接合強度に相当する接合強度で、Aピラーロアーの平坦部である、剛体の端板23、24に接合される。なお、サイドシル22、Aピラーロアーの平坦部23、24ともに、板厚1.4mm、引張強度590MPaの高張力鋼板からなるものとした。

そして、この解析モデル21の解析において、端板23を完全拘束した状態で、サイドシル22の中心軸回りに端板24を1度(1deg.)回転させることにより、ねじり剛性を評価した。

図7A〜図7Dは、従来例の解析モデル(従来形状1)の説明図である。図7Aは、従来例の解析モデルにおけるサイドシル22を示す斜視図である。図7Bは、図7AにおけるA矢視図である。図7Cおよび図7Dは、従来例の解析モデルの抵抗スポット溶接位置を示す説明図である。図7Cは8点溶接の場合を示し、図7Dは12点溶接の場合を示す。なお、正方形をなす抵抗スポット溶接の一辺の長さは4.7mmである。これは後述する従来形状2および開発形状でも同じである。
図7Aに示すように、解析モデル(従来形状1)では4枚の内向きフランジは、互いに重ならずに離間している。4枚の内向きフランジのそれぞれの幅whはいずれも14mmである。互いに隣接する内向きフランジ間のギャップ(端面間距離)は、4枚の内向きフランジが存在する平面内における最短距離で7mmである。図7Cおよび図7Dにおける四角印は抵抗スポット溶接によって形成された溶接ナゲットを模式的に示す。

図8A〜図8Dは、従来例の解析モデル(従来形状2)の説明図である。図8Aは、従来例の解析モデルにおけるサイドシル25を示す斜視図である。図8Bは、図8AにおけるA矢視図である。図8Cおよび図8Dは、従来例の解析モデルの抵抗スポット溶接位置を示す説明である。図8Cは8点溶接の場合を示し、図8Dは12点溶接の場合を示す。図8Cおよび図8Dにおける四角印は抵抗スポット溶接によって形成された溶接ナゲットを模式的に示す。

図8Aに示すように、解析モデル(従来形状2)では、互いに隣接する2枚の内向きフランジの一方に段差が形成されており、その段差の部位で2枚の内向きフランジが重ね合わされた状態で接合(溶接)されている。4枚の内向きフランジのそれぞれの幅はいずれも14mmである。

図9A〜図9Dは、本発明例の解析モデル(開発形状)の説明図である。図9Aは、従来例の解析モデルにおけるサイドシルを示す斜視図である。図9Bは、図9AにおけるA矢視図である。図9Cおよび図9Dは、従来例の解析モデルの抵抗スポット溶接位置を示す説明図である。図9Cは8点溶接の場合を示し、図9Dは12点溶接の場合を示す。図9Cおよび図9Dにおける四角印は抵抗スポット溶接によって形成された溶接ナゲットを模式的に示す。

図9Aに示すように、解析モデル(開発形状)では、互いに隣接する2枚の内向きフランジの一方の端面と他方の端面とが同一平面上で対向し且つ密着している。すなわち、端面間距離は0mmである。一方の端面と他方の端面は、単一の溶接ナゲットによって不図示の端板(Aピラーロアーの平坦部に相当)に一体的に接合されている。

図10は、従来形状1、2および開発形状の解析モデルについて、8点溶接および12点溶接の場合のねじり剛性を示すグラフである。図11は、従来形状1、2および開発形状の解析モデルについて、8点溶接および12点溶接の場合のねじり剛性/溶接部数(溶接ナゲット数)を示すグラフである。図12は、従来形状1、2および開発形状の解析モデルについて、8点溶接および12点溶接の場合のねじり剛性/(内向きフランジの平面の重量)を示すグラフである。

図10及び図11に示すように、溶接部数が同数であるもの同士で比較すると、開発形状におけるねじり剛性および1溶接部数当たりのねじり剛性が最も高いことがわかる。また、図10に示すように、開発形状の8点溶接は、従来形状1の12点溶接よりも剛性が高いことがわかる。さらに、従来形状2と比べて開発形状は内向きフランジの重なりがないために軽量であることがわかる。
図13は、従来形状1、2、及び開発形状の解析モデルを1度回転させたときの歪み分布を示す説明図である。図13における数字は、線で指し示す部位で解析された板厚中心でのせん断応力の値を示す。

図13を参照しながら、従来形状1、2に対する開発形状の優位性を説明する。
[従来形状1に対する開発形状の優位性]
開発形状では、従来形状1と単純に同一溶接点数(同一の溶接ナゲット数)であっても、従来形状1では図7Bに示すように8点溶接の1枚のフランジにおける拘束点数は2点であるのに対し、開発形状では図7Bに示すように8点溶接の1枚のフランジにおける拘束点数は3点となって、フランジを拘束するポイントが増加するために、従来形状1よりも高剛性となる。
[従来形状2と比較した開発形状の優位性]
従来形状2の内向きフランジの端部には隣接する内向きフランジと重ね合わせるために板厚分の段差部を設ける必要があり、この段差部が応力集中部位となるのに対し、開発形状では隣接する内向きフランジのいずれも完全に平坦にすることができる。このため、従来形状2における内向きフランジのコーナー部分は溶接部の点で拘束されるのに対して、開発形状は点での拘束に加えて内向きフランジのエッジ同士(端面同士)が接触しているため線で拘束することができる。このため、これら2つの影響によって、開発形状では、図13のグラフに示すように、従来形状2よりも内向きフランジのせん断応力が集中することなく均一になり、これにより、せん断応力が均一になることによって剛性が向上する。
図14は、図9Cに示す開発形状について、互いに隣接する内向きフランジ間のギャップ(端面間距離)とねじり剛性との関係を解析した結果を示す。図14に示すように、端面間距離が1mm以上になると、ねじり剛性が大きく低下するので、端面間距離は0mm以上1mm未満が好ましいことがわかる。また、図14から、端面間距離は0mm以上0.3mm未満であることがより好ましく、0mm以上0.1mm未満であることが最も好ましいこともわかる。特に、端面間距離を0mmとする、すなわち互いに対向する端面同士を密着させることにより、ねじり剛性を大幅に向上できることがわかる。
以上のような解析結果により、本発明例(接合構造1)によれば、自動車車体に対する低コスト化、軽量化及び高剛性化という3つの要請をバランス良く実現可能であることが立証された。
また、本発明例(接合構造1)によれば、従来形状2のようにフランジ同士を重ね合わせる必要がないので、従来形状2と比較して、サイドシルとAピラーロアーとの溶接作業工程を削減することができる。
[第2実施形態]次に、本発明の第2実施形態について説明する。図23を用いて説明したように、自動車車体は、構造部材として、サイドシルインナーパネル、サイドシルアウターパネル、第1のレインフォース及び第2のレインフォースを備えている。第2実施形態では、これら構造部材の接合構造に対して本発明の接合構造が適用された形態について説明する。また、上記第1のレインフォース及び第2のレインフォースの少なくとも一方が、センターピラーインナーパネルであってもよい。

図15は、本発明の第2実施形態に係る接合構造111(サイドシルインナーパネル106、サイドシルアウターパネル107、第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109の接合構造)を模式的に示す斜視図である。図16は、図15のB矢視図である。なお、図面を判読し易くするため、図15及び図16においても、サイドシルインナーパネル106及びサイドシルアウターパネル107を二点鎖線により透明の状態で示す。また、以降の説明では、接合構造111そのものがサイドシルである場合を例にとるが、本発明はサイドシルには限定されず、ルーフレールやAピラー等にも適用される。
図15に示すように、接合構造(すなわちサイドシル)111は、サイドシルインナーパネル106、サイドシルアウターパネル107、第1のレインフォース108および第2のレインフォース109からなる閉断面を有する。
サイドシルインナーパネル106は、材軸方向に一定の断面形状を有する金属成形板であり、より具体的には高張力鋼板からなるプレス成形板である。サイドシルインナーパネル106は、その幅方向の両端部にそれぞれ2つのフランジ106a及び106bを有する。
サイドシルインナーパネル106は、2つのフランジ106a及び106bを要素とするハット型の横断面形状を有する。
サイドシルアウターパネル107は、材軸方向に一定の断面形状を有する金属成形板であり、より具体的には高張力鋼板からなるプレス成形板である。サイドシルアウターパネル107は、その幅方向の両端部にそれぞれ2つのフランジ107a及び107bを有する。
サイドシルアウターパネル107は、2つのフランジ107a及び107bを要素とするハット型の横断面形状を有する。
第1のレインフォース108は、高張力鋼板からなる平板である。第1のレインフォース108は、2つのフランジ106a及び106bと2つのフランジ107a及び107bとの間に配置され、且つサイドシルインナーパネル106およびサイドシルアウターパネル107に3枚合せで重ね合わされた状態で、抵抗スポット溶接によって形成された溶接ナゲット112によってサイドシルインナーパネル106及びサイドシルアウターパネル107と接合されている。なお、図15では、溶接ナゲット112を可視化した状態で示している。
第2のレインフォース109も、第1のレインフォース108と同様に、高張力鋼板からなる平板である。第2のレインフォース109は、2つのフランジ106a及び106bと2つのフランジ107a及び107bとの間に配置され、且つサイドシルインナーパネル106およびサイドシルアウターパネル107に3枚合せで重ね合わされた状態で、抵抗スポット溶接によって形成された溶接ナゲット112によってサイドシルインナーパネル106及びサイドシルアウターパネル107と接合されている。
第1のレインフォース108および第2のレインフォース109は、サイドシルインナーパネル106およびサイドシルアウターパネル107のそれぞれの長手方向において、互いに突き合わされるか、または所定距離を隔てて配置される。
図15及び図16に示すように、第1のレインフォース108の端面108aと第2のレインフォース109の端面109aとが同一平面上で対向する状態で、第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109が、サイドシルインナーパネル106とサイドシルアウターパネル107との間に挟まれている。
図17は、図16に示す溶接箇所のC−C矢視断面図(溶接箇所の板厚方向断面図)である。図16及び図17に示すように、第1のレインフォース108の端面108a及び第2のレインフォース109の端面109a(互いに対向する端面)は、抵抗スポット溶接によって接合面(板厚方向中心部)から楕円状に広がるように形成された単一の溶接ナゲット113aによってサイドシルインナーパネル106のフランジ106a及びサイドシルアウターパネル107のフランジ107aと一体的に接合されている。
このように、第2実施形態では、図16に示す溶接箇所(溶接ナゲット113a)に着目すると、第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109が、本発明における一対の第2金属板に対応し、サイドシルインナーパネル106のフランジ106aが、本発明における第1金属板に対応し、サイドシルアウターパネル107のフランジ107aが、本発明おける第3金属板に対応する。
図15に示すように、第1のレインフォース108の端面108a及び第2のレインフォース109の端面109a(互いに対向する端面)は、抵抗スポット溶接によって接合面(板厚方向中心部)から楕円状に広がるように形成された単一の溶接ナゲット113bによってサイドシルインナーパネル106のフランジ106b及びサイドシルアウターパネル107のフランジ107bと一体的に接合されている。
なお、溶接ナゲット113bの板厚方向の断面形状は、図17に示す溶接ナゲット113aの断面形状と同様なので、溶接ナゲット113bの断面形状の図示を省略する。
このように、第2実施形態では、溶接ナゲット113bに着目すると、第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109が、本発明における一対の第2金属板に対応し、サイドシルインナーパネル106のフランジ106bが、本発明における第1金属板に対応し、サイドシルアウターパネル107のフランジ107bが、本発明おける第3金属板に対応する。
サイドシルインナーパネル106、サイドシルアウターパネル107、第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109の接合強度は、各溶接ナゲット112、113a及び113bの大きさ(ナゲット径)に依存する。従って、要求される接合強度に応じた溶接条件(電極の押圧力、電流値、通電時間等)にて抵抗スポット溶接を行うことにより、各溶接ナゲット112、113a及び113bのナゲット径を適切に制御する必要がある。
例えば、ナゲット径が2.5√t以上となるように溶接条件を設定することが好ましい。ここで、tは各レインフォース108及び109の板厚であり、その単位はmmである。ナゲット径が3.0√t以上となるように溶接条件を設定することがより好ましく、ナゲット径が4.0√t以上となるように溶接条件を設定することがさらに好ましい。
第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109は、いずれも、溶接性、特に抵抗スポット溶接性やレーザ溶接性を確保するために、略同一平面上に存在することが望ましい。言い換えれば、第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109が、互いに重なることなく、サイドシルインナーパネル106のフランジ106a及び106bと、サイドシルアウターパネル107のフランジ107a及び107bに対して密着(面接触)していることが好ましい。
第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、第1のレインフォース108の端面108aと第2のレインフォース109の端面109aとの間の距離(端面間距離)Gが、0mm以上1mm未満であることが好ましい(図15及び図16参照)。また、第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、ねじれ剛性向上の観点から、端面間距離Gは、0mm以上0.3mm未満であることがより好ましく、0mm以上0.1mm未満であることがさらに好ましい。
また、第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109の板厚t(単位はmm)が大きい場合、抵抗スポット溶接時に溶金が飛散するため、端面間距離Gを板厚tで規格化してもよい。端面間距離Gを板厚tで規格化した場合の条件式は、第1実施形態で説明した条件式(a)〜(c)と同じである。

また、第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、端面間距離Gの好ましい範囲を板厚tの百分率で定義する場合、端面間距離Gは0mm以上板厚tの40%未満であることが好ましい。端面間距離Gが板厚tの40%以上の場合、溶接ナゲット113a及び113bを安定的に形成できないので、接合構造111のねじれ剛性が低下する。ねじれ剛性向上の観点から、端面間距離Gは0mm以上板厚tの10%未満であることがより好ましい。
端面間距離Gを規定する理由は、端面間距離Gが長すぎると、抵抗スポット溶接時に端面間から溶融した溶接金属が漏れ出てしまい、所望の溶接強度を得られないためである。
第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、第1のレインフォース108の端面108a及び第2のレインフォース109の端面109aの延在長さ(端面長さ)Dは、3mm以上50mm未満であることが好ましい(図16参照)。ここで、図16に示すように、第2実施形態における端面長さDは、互いに対向する端面108a及び109aの全長のうち、フランジ106a及び107aと重なっている部分の長さである。一方、図16に示す溶接箇所の反対側の溶接箇所、すなわち、溶接ナゲット113bの形成箇所における端面長さDは、互いに対向する端面108a及び109aの全長のうち、フランジ106b及び107bと重なっている部分の長さである。
端面長さDが3mm未満の場合、抵抗スポット溶接を行うことが困難となる。仮に、抵抗スポット溶接の代わりにレーザ溶接などで溶接することができたとしても、端面長さDが3mm未満の場合は部材としての剛性を確保できない。端面長さDが50mm以上の場合、部材重量が増加し、その結果、自動車車体の重量増加を招く。高剛性化と軽量化とのバランスを考慮すると、端面長さDは、3mm以上20mm未満であることがより好ましい。
上記の説明では、抵抗スポット溶接によって形成される溶融金属塊(溶接ナゲット)を構造部材の接合に用いる場合を例示したが、例えば、抵抗スポット溶接以外に、アーク溶接、レーザ溶接及びレーザーアーク溶接等の不連続溶接によって形成される溶融金属塊を構造部材の接合に用いてもよい。これらの不連続溶接によって形成される溶融金属塊の形状として、C形状、O形状、楕円形状、直線形状、曲線形状、波形状および渦巻き形状等が例示される。
このため、接合構造111では、抵抗スポット溶接といった点状の不連続溶接を用いることによっても、重量増加を抑制しながら低コストで、軸心周りの高い捩じり剛性を得られる。
以上の説明では、接合構造111がサイドシルであるため、第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109を、サイドシルインナーパネル106とサイドシルアウターパネル107との間に挟み込む場合を例示した。しかし、本発明はこの場合に限定されず、一対のレインフォース(一対の第2金属板)を、アッパーパネル(第1金属板)とロアーパネル(第3金属板)との間に挟み込む形態にも適用できる。
上記のような第2実施形態に係る接合構造111によれば、抵抗スポット溶接数(溶接ナゲット数)を増やすことなく、パネルに重ね合わせられるレインフォースの面積を最小限に抑えながら、自動車車体の高剛性化(特にサイドシルそのものの捩じり剛性の向上)を図ること可能になる。すなわち、接合構造111によれば、自動車車体に対する低コスト化、軽量化及び高剛性化という3つの要請をバランス良く実現することが可能となる。
以下、接合構造111によって上記の効果が得られる根拠について、下記実施例を参照しながら説明する。
〔実施例〕
図15に示す接合構造(サイドシル)111と、図23に示すような構造を有する従来例のサイドシル2−1〜2−3について、一方の端部を完全拘束した状態で他方の端部に軸心周りの捩じりを付与することにより、中心角で0.1deg捩じりを与えたときの捩じり剛性を、数値解析により求めた。
図18は、サイドシル111、サイドシル2−1〜2−3の横断面形状を示す説明図である。なお、図18では、サイドシルインナーパネル106、サイドシルアウターパネル107、第1のレインフォース108および第2のレインフォース109それぞれの板厚中心位置を示す。
この解析では、第1のレインフォース108および第2のレインフォース109のそれぞれの長さL1、L2はいずれも239.975mmとし、端面間距離Gは0.05mmとした。また、サイドシルインナーパネル106、サイドシルアウターパネル107、第1のレインフォース108および第2のレインフォース109のそれぞれの強度及び板厚は、以下の通りとした。
・サイドシルインナーパネル106:980MPa、1.0mm
・サイドシルアウターパネル107:980MPa、1.0mm
・第1のレインフォース108 :980MPa、1.0mm
・第2のレインフォース109 :980MPa、1.0mm
図19(a)〜(d)は、それぞれ、従来例のサイドシル2−1〜2−3、本発明例のサイドシル111における第1のレインフォース108および第2のレインフォース109のそれぞれの配置と、溶接ナゲット110、112、113a及び113bの位置を示す説明図である。
解析結果を図20及び21のグラフに示す。図20は、サイドシル2−1、2−2、及び111について、中心角で0.1deg捩じりを与えたときの捩じり剛性を示すグラフである。図21は、サイドシル2−3、及び111について、溶接ナゲット一つ当たりの、中心角で0.1deg捩じりを与えたときの捩じり剛性を示すグラフである。
図20及び21のグラフにより、本発明によれば、従来よりも、抵抗スポット溶接といった点状の不連続溶接で溶接することによっても、重量増加を抑制しながら低コストで、軸心周りの高い捩じり剛性を得られることがわかる。
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変更することができる。
上記第1実施形態では、サイドシル2とAピラーロアー3との接合構造に対して本発明の接合構造を適用する場合を例示したが、例えば、図22に示すサイドシル202とCピラーロアー220との接合構造、または、サイドシル202とクロスメンバー230との接合構造に対しても本発明の接合構造(第1実施形態で説明した接合構造)を適用することができる。
上記第2実施形態では、サイドシルインナーパネル106、サイドシルアウターパネル107、第1のレインフォース108及び第2のレインフォース109の接合構造に対して本発明の接合構造を適用する場合を例示したが、例えば、図22に示すBピラー204又はルーフレール205において、一対のレインフォースを2枚のパネルで挟み込む構造を採用する必要がある場合には、その構造にに対しても本発明の接合構造(第2実施形態で説明した接合構造)を適用することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態では、低コスト化、軽量化及び高剛性化が要請される構造体として自動車車体を一例として挙げたが、自動車車体に限らず、例えば鉄道車両の車体及び飛行機の機体などの他の構造体に対しても本発明の接合構造を適用することができる。
1 接合構造
2 サイドシル(金属成形板)
3 Aピラーロアー
13 第1の内向きフランジ(第2金属板)
14 第2の内向きフランジ(第2金属板)
15 第3の内向きフランジ(第2金属板)
16 第4の内向きフランジ(第2金属板)
31 Aピラーロアーの平坦部(第1金属板)
17〜20 溶接ナゲット(溶融金属塊)
111 接合構造
106 サイドシルインナーパネル(第1金属成形板)
107 サイドシルアウターパネル(第2金属成形板)
106a、106b フランジ(第1金属板)
107a、107b フランジ(第3金属板)
108 第1のレインフォース(第2金属板)
109 第2のレインフォース(第2金属板)
113a、113b 溶接ナゲット(溶融金属塊)

Claims (6)

  1. 第1金属板と;
    材軸方向に一定の断面形状を有する金属成形板の材軸方向端部に設けられた一対の内向きフランジと;
    を備え、
    一方の前記内向きフランジの端面と他方の前記内向きフランジの端面とが対向する状態で、一対の前記内向きフランジのそれぞれが前記第1金属板に重ね合わされており、
    互いに対向する前記端面が、単一の溶融金属塊によって前記第1金属板と一体的に接合されている
    ことを特徴とする接合構造。
  2. 前記金属成形板の前記断面形状が、アングル形状、チャンネル形状、又は四角形状であることを特徴とする請求項に記載の接合構造。
  3. 前記金属成形板が、自動車車体のサイドシルであり、
    前記第1金属板が、前記自動車車体のAピラーロアーの一部であることを特徴とする請求項またはに記載の接合構造。
  4. 第1金属板と;
    一対の第2金属板と;
    第3金属板と;
    を備え、
    一方の前記第2金属板の端面と他方の前記第2金属板の端面とが対向する状態で、前記一対の第2金属板のそれぞれが前記第1金属板と前記第3金属板との間に挟まれており、
    互いに対向する前記端面が、単一の溶融金属塊によって前記第1金属板と前記第3金属板と一体的に接合されている
    ことを特徴とする接合構造。
  5. 前記第1金属板が、材軸方向にハット形の断面形状を有する第1金属成形板に設けられたフランジであり、
    前記第3金属板が、材軸方向にハット形の断面形状を有する第2金属成形板に設けられたフランジである
    ことを特徴とする請求項に記載の接合構造。
  6. 前記第1金属成形板が、自動車車体のサイドシルアウターパネルであり、
    前記第2金属成形板が、前記自動車車体のサイドシルインナーパネルであり、
    前記一対の第2金属板が、それぞれ前記自動車車体のレインフォースまたはセンターピラーインナーパネルである
    ことを特徴とする請求項に記載の接合構造。
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