JP6220552B2 - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、油中水型乳化化粧料に関する。
カルボシロキサンデンドリマー構造を有するビニル系重合体は、良好な使用感と表面保護性が得られ、持続性を向上させるため、種々の化粧料に用いられている。例えば、特許文献1には、カルボシロキサンデンドリマー構造を有するビニル系重合体、溶解度パラメーター16.5以上の液状不揮発性油剤を含有する化粧料が記載され、乳化安定性が良好で、のびが良く、べたつきが少なく、皮膜感などの違和感が少ない使用感で、毛穴の凹凸を目立たなくし、化粧持続性が良好で、経時での小じわ、毛穴などの凹凸の目立ちやよれが起こりにくいことが記載されている。また、特許文献2には、デンドリマー型シロキサン構造を有するアクリルポリマー、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを含有する化粧料が、低温安定性が高く、化粧持ちや使用感に優れることが記載されている。
特開2010−18612号公報 特開2010−143833号公報
しかしながら、本発明者は、カルボシロキサンデンドリマー構造を有するビニル系重合体を含有する化粧料は、肌に塗布した後、肌に乾燥感を与えるため、粉っぽく見え、艶が得られないという課題を見出した。また、肌への密着性にも課題があった。
本発明者は、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体、不揮発性油及び揮発性油を含有する油中水型乳化化粧料において、特定のパーフルオロポリエーテルと高重合ポリエーテル変性シリコーンを特定の割合で組み合わせて用いることにより、上記課題を解決した油中水型乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
(A)25℃で液状のパーフルオロポリエーテル 0.01〜20質量%、
(B)カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体 0.1〜20質量%、
(C)一般式(1)
Figure 0006220552
(式中、Aはメチル基、フェニル基及び一般式:−C36O(C24O)a(C36O)bR’(R’は水素原子、アシル基及び炭素数1〜4のアルキル基から選択される基を示し、aは20〜50の整数であり、bは20〜50の整数である)で示されるポリオキシアルキレン基から選択される基を示し、Rはメチル基又はフェニル基を示し、mは150〜1000の整数を示し、nは1〜20の整数を示す。ただし、分子中のAのうち、少なくとも1個はポリオキシアルキレン基を示す。]
で表される高重合ポリエーテル変性シリコーン 0.01〜20質量%、
(D)25℃で液状であり、かつ溶解度パラメーターが16.5以上の不揮発性油 0.1〜10質量%、
(E)揮発性のシリコーン油 1〜60質量%
を含有し、成分(A)及び(C)の質量割合(A)/(C)が、0.05〜200である油中水型乳化化粧料に関する。
本発明の油中水型乳化化粧料は、肌への密着性に優れ、艶のある仕上がりが得られ、時間を経ても密着性を維持するとともに、色移りしにくいものである。
本発明で用いる成分(A)のパーフルオロポリエーテルは、25℃で液状のものであり、重量平均分子量が5000以下が好ましい。また、25℃の粘度が5〜5000cStであることが好ましい。
パーフルオロポリエーテルとしては、下記一般式(2)
Figure 0006220552
(式中、R1、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、フッ素原子、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキルオキシ基を示し、R2はフッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示し、d、e及びfは分子量が500〜5000となる0以上の数を示す。ただし、d=e=f=0となることはない。ここで、カッコ内に示される各パーフルオロアルキレンオキシ基はこの順で並んでいる必要はなく、またランダム重合でもブロック重合でも構わない)
で表わされるパーフルオロポリエーテルが好ましい。
このようなパーフルオロポリエーテルとしては、例えば一般式(3)
Figure 0006220552
(式中、g及びhは分子量が500〜5000となる数を示し、g/hは0.2〜2である)
で表わされるFOMBLIN HC−04(重量平均分子量1500)、FOMBLIN HC−25(重量平均分子量3200)(以上、SOLVAY SOLEXIS社製)や、一般式(4)
Figure 0006220552
(式中、jは4〜500の数を示す)
で表わされるデムナムS−20(重量平均分子量2700)、デムナムS−65(重量平均分子量4500)(以上、ダイキン工業社製)等の市販品を用いることができる。
成分(A)のパーフルオロポリエーテルは、撥水・撥油性、化粧持続性の点から、重量平均分子量が500以上であるのが好ましく、1000以上がより好ましく、5000以下が好ましく、4500以下がより好ましい。ここで、重量平均分子量は、動粘度測定法で測定した値である。
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、撥水・撥油性、化粧持続性の点から、含有量は、全組成中に0.01質量%以上であり、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、20質量%以下であり、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.01〜20質量%であり、0.1〜15質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
本発明で用いる成分(B)のカルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体において、カルボシロキサンデンドリマー構造としては、次式(5)で表される基が好ましい。
Figure 0006220552
式中、Zは2価の有機基であり、pは0又は1であり、R11は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基である。なかでも、R11は炭素原子数1〜3のアルキルが好ましく、メチル基がより好ましい。X1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 0006220552
式中、R11は前記と同じであり、R12は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、R13は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、Xi+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1〜10の整数であり、aiは0〜3の整数である。
式(5)中、Zは2価の有機基であり、アルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、エステル含有2価有機基、エーテル含有2価有機基、ケトン含有2価有機基、アミド基含有2価有機基が例示される。これらの中でも、次式(i)、(ii)、(iii)で示される有機基が好ましく、なかでも、(i)で示されるものがより好ましい。
Figure 0006220552
式中、R19は炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が例示される。これらの中でもエチレン基、プロピレン基が好ましく、プロピレン基がより好ましい。R20は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が例示される。これらの中でもメチル基が好ましい。R21は炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基が例示される。これらの中でもエチレン基が好ましい。kは0〜4の整数であり、lは0又は1である。
また、式(5)中、R11は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が例示され、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が例示される。これらの中でもメチル基、フェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 0006220552
式中、R11は前記と同じである。R12は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基などの直鎖状アルキレン基;メチルメチレン基、メチルエチレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等の分岐状アルキレン基が例示される。これらの中でも、エチレン基、メチルエチレン基、ヘキシレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。R13は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基が例示される。Xi+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基および上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。aiは0〜3の整数である。iは1〜10の整数であり、これは該シリルアルキル基の階層数、即ち、該シリルアルキル基の繰り返し数を示している。
成分(B)のビニル系重合体としては、(B1)(B2)以外のビニル系単量体 0〜99.9質量部と、(B2)一般式(6):
Figure 0006220552
(式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R11及びX1は前記と同じである。)
で表されるラジカル重合可能な有機基を有するカルボシロキサンデンドリマー 100〜0.1質量部とを、(共)重合させてなるカルボシロキサンデンドリマー構造を含有するビニル系重合体が好ましい。
上記式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R11は炭素原子数1〜10のアルキル基もしくはアリール基である。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が例示される。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が例示される。これらの中でもメチル基,フェニル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
このビニル系重合体において、(B1)成分のビニル系単量体は、ラジカル重合性のビニル基を有するものであれば良く、その種類等については限定されない。かかるビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の低級アルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の高級アルキル(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル;スチレン、ビニルトルエン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメトキシ(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド等のアミド基含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド等の水酸基含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸含有ビニル型単量体及びそれらの塩;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2ーエチルヘキシルビニルエーテル等のエーテル結合含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アリルグリシジルエーテル、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の反応性基含有モノマー;片末端に(メタ)アクリル基を含有したポリジメチルシロキサン、片末端にスチリル基を含有するポリジメチルシロキサンなどのマクロモノマー類;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;(メタ)アクリロニトリル;フマル酸ジブチル;無水マレイン酸;スチレンスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のようなスルホン酸基を有するラジカル重合性不飽和単量体、およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩;2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドのような(メタ)アクリル酸から誘導される4級アンモニウム塩;メタクリル酸ジエチルアミノエチルのような3級アミノ基を有するアルコールのメタクリル酸エステル、ビニルピリジンおよびそれらの4級アンモニウム塩などが例示される。
また、多官能ビニル系単量体も使用可能であり、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、スチリル基封鎖ポリジメチルシロキサンなどの不飽和基含有シリコ−ン化合物等が例示される。
成分(B2)のカルボシロキサンデンドリマーは、一般式(6)で表されるラジカル重合可能な有機基を有するものであれば良く、その種類等については特に限定されない。一般式(6)中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、ラジカル反応可能な有機基であればよいが、具体的には、下記一般式で表される(メタ)アクリロキシ基含有有機基、(メタ)アクリルアミド基含有有機基、スチリル基含有有機基、炭素原子数2〜10のアルケニル基等が挙げられる。
Figure 0006220552
(式中、R14及びR16は水素原子又はメチル基であり、R15及びR18は炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、R17は炭素原子数1〜10のアルキル基である。qは0〜4の整数であり、rは0または1である。)
このようなラジカル重合可能な有機基としては、例えば、2−アクリロイルオキシエチル基、3−アクリロイルオキシプロピル基、2−メタクリロイルオキシエチル基、3−メタクリロイルオキシプロピル基、4−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、4−(2−プロペニル)フェニル基、3−(2−プロペニル)フェニル基、2−(4−ビニルフェニル)エチル基、2−(3−ビニルフェニル)エチル基、ビニル基、アリル基、メタリル基、5−ヘキセニル基が挙げられる。
一般式(6)において、i=1、すなわちシリルアルキル基の階層数が1である場合、(B2)成分のカルボシロキサンデンドリマーは、一般式:
Figure 0006220552
(式中、Y、R11、R12およびR13は前記と同じであり、R22は水素原子または前記R11と同じである。a1は前記aiと同じであるが、1分子中のa1の平均合計数は0〜7である。)で表される。
このようなラジカル重合可能な有機基を含有するカルボキシデンドリマー(B2)としては、下記平均組成式で示されるカルボシロキサンデンドリマーが例示される。
Figure 0006220552
Figure 0006220552
なかでも、成分(B)は、下記平均組成式で示されるものがより好ましい。
Figure 0006220552
このようなカルボシロキサンデンドリマーは、例えば、特開平11―1530号公報、特開2000−63225号公報等に記載された製造方法に従って製造することができる。
本発明で用いられるデンドリマー構造を含有するビニル系重合体において、上記(B1)成分と(B2)成分の質量割合は、(B1):(B2)=0:100〜99.9:0.1が好ましく、5:95〜90:10がより好ましく、更に10:90〜80:20となる範囲であるのが好ましい。
本発明で用いられる成分(B)のカルボシロキサンデンドリマー構造を有するビニル系重合体の数平均分子量は、化粧品原料としての配合のしやすさから、好ましくは、3,000〜2,000,000であり、さらに好ましくは、5,000〜800,000である。また、その性状は、常温で液状、ガム状、ペースト状、固体状などのいずれでも良いが、得られる化粧皮膜の持続性の観点から、固体状のものが好ましい。また、配合性の観点からは、溶媒によって希釈された溶液や分散液であることが好ましい。溶媒としては、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、イソドデカンが好ましく、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンがより好ましい。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体としては、シリコーンデンドリマー・アクリル共重合体が好ましく、FA4001CM(デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、FA4002ID(イソドデカン溶液)(以上、東レ・ダウコーニング社製)等の市販品を用いることができる。
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、肌上へ均一な化粧膜を形成し、肌への密着性に優れる点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上であり、0.2質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、20質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.1〜20質量%であり、0.2〜10量%が好ましく、0.3〜6質量%がより好ましく、0.3〜5質量%がよりさらに好ましい。なお、肌への密着性に優れるとは、肌と油中水型乳化化粧料のフィット感であり、鏡で見た時に、化粧料が肌に対して追随性に優れていることを表している。
本発明において、成分(A)と成分(B)の質量割合(A)/(B)は、肌への密着性に優れ、艶のある仕上がりが得られ、時間を経ても密着性を維持するとともに、色移りを抑制する点から、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、50以下が好ましく、30以下がより好ましく、4以下がさらに好ましい。また、成分(A)と成分(B)の質量割合(A)/(B)は、0.1〜50が好ましく、0.2〜30がより好ましく、0.3〜4がさらに好ましい。
成分(C)の高重合ポリエーテル変性シリコーンは、前記一般式(1)で表されるものである。式中、Rはメチル基又はフェニル基であり、Aはメチル基、フェニル基および一般式:−C36O(C24O)a(C36O)bR'で示されるポリオキシアルキレン基からなる群から選択される基である。上式で示されるポリオキシアルキレン基において、R'は水素原子、アシル基及び炭素数1〜4のアルキル基から選択される基である。アシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、アクリロイル基、ベンゾイル基、トルオイル基等が挙げられ、炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、t−ブチル基、n−ブチル基等が挙げられる。また、aは20〜50の整数であり、20〜30が好ましく、bは20〜50の整数であり、20〜30が好ましい。成分(C)中、ポリオキシアルキレン基の含有量は特に限定されないが、ポリオキシアルキレン基の含有量が20〜70質量%であるのが好ましい。
また、mは150〜1000の整数であり、200〜600が好ましく、nは1〜20の整数であり、1〜10が好ましい。
このような高重合ポリエーテル変性シリコーンとしては、例えば、次の一般式で表されるものが挙げられる。
Figure 0006220552
(式中、R、R’、m、n、a及びbは、前記と同じ意味を示す)
成分(C)の高重合ポリエーテル変性シリコーンとしては、BY22−008M(シクロペンタシロキサン溶液)、BY11−030(シクロペンタシロキサン溶液)(以上、東レ・ダウコーニング社製)等の市販品を用いることができる。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、肌への密着性に優れ、乳化安定性に優れる点から、含有量は、全組成中に0.01質量%以上であり、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がよりさらに好ましく、20質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に0.01〜20質量%であり、0.05〜10質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。
本発明において、成分(A)と成分(C)の質量割合(A)/(C)は、肌への密着性に優れ、艶のある仕上がりが得られ、時間を経ても密着性を維持するとともに、色移りを抑制する点から、0.05以上であり、0.5以上が好ましく、1以上がより好ましく、200以下であり、100以下が好ましく、50以下がより好ましい。また、成分(A)と成分(C)の質量割合(A)/(C)は、0.05〜200であり、0.5〜100が好ましく、1〜50がより好ましい。
また、成分(B)と成分(C)の質量割合(B)/(C)は、肌への密着性に優れ、艶のある仕上がりが得られ、時間を経ても密着性を維持するとともに、色移りを抑制する点から、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、100以下が好ましく、60以下がより好ましく、30以下がさらに好ましい。また、成分(B)と成分(C)の質量割合(B)/(C)は、0.05〜100が好ましく、0.1〜60がより好ましく、0.3〜30がさらに好ましい。
成分(D)の不揮発性油は、25℃で液状のものである。ここで、液状とは流動性を有するもので、クリーム状やペースト状のものも含まれる。また、不揮発性とは、25℃、常圧で24時間放置後の重量減少率が1%以下のものである。
また、成分(D)の不揮発性油性物質は、のびが良く、べたつきを抑制し、肌への密着性を向上させる点から、溶解度パラメーター(SP値)が16.5以上であり、17.5以上が好ましく、19以上がより好ましく、23以下が好ましく、22以下がより好ましい。また、成分(D)の溶解度パラメーターは、16.5〜23が好ましく。17.5〜22がより好ましく、19〜22がさらに好ましい。
ここで、SP値とは、溶解度パラメーターδであって、液体の分子凝集エネルギーEと分子容Vからδ=(E/V)1/2(J/cm3)で与えられる物質定数である。SP値は、各種方法で求められるが、本発明においては、Fedorsの方法に従い (J. BRANDR UP著「POLYMER HANDBOOK 4th 」JHON WILEY & SONS,INC 1999年発行)、VII685〜686項に示されるパラメーターを用いて求めたものである。
具体的には、例えば、イソノナン酸イソトリデシル(16.5)、リンゴ酸ジイソステアリル(17.9)、ミリスチン酸イソステアリル(16.9)、トリイソステアリン(17.1)、リン酸トリスエトキシジグリコール(18.1)、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(18.2)、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(18.6)、ジイソステアリン酸ジグリセリル(18.7)、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル(19.1)、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(19.2)、dl−α−トコフェロール(19.4)、メチルフェニルポリシロキサン(20.0)、モノイソステアリン酸ジグリセリル(21.7)等の極性油が挙げられる。
成分(D)の不揮発性油は1種又は2種以上用いることができ、のびが良く、艶のある仕上がりが得られる点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上であり、0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、10質量%以下であり、8質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に0.1〜10質量%であり、0.5〜8質量%が好ましく、1〜6質量%がより好ましい。
また、成分(A)と成分(D)の質量割合(A)/(D)は、肌への密着性に優れ、艶のある仕上がりが得られ、時間を経ても密着性を維持するとともに、色移りを抑制する点から、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、10以下がより好ましく、3.3以下がさらに好ましい。また、成分(A)と成分(D)の質量割合(A)/(D)は、0.05〜30が好ましく、0.1〜10がより好ましく、0.3〜3.3がさらに好ましい。
成分(E)の揮発性のシリコーン油は、沸点が常圧において260℃以下である低沸点鎖状シリコーン油、低沸点環状シリコーン油が好ましい。
低沸点鎖状シリコーン油は、次の一般式:
Figure 0006220552
〔式中、sは0〜5の整数を示す。〕
で表され、具体例としては、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサデカメチルヘプタシロキサン等が挙げられる。市販品としては、シリコーンSH200 C Fluid(2cs)(東レ・ダウコーニング社製)等が例示される。
また、低沸点環状シリコーン油は、次の一般式:
Figure 0006220552
〔式中、bは3〜6の整数を示す。〕
で表され、具体例としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラデカメチルシクロへプタシロキサン等が挙げられる。市販品としては、シリコーンSH245(東レ・ダウコーニング社製)等が例示される。
成分(E)の揮発性のシリコーン油としては、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンが好ましい。
成分(E)の揮発性のシリコーン油は、1種又は2種以上用いることができ、肌への密着性に優れ、使用感に優れる点から、含有量は、全組成中に1質量%以上であり、10質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、60質量%以下であり、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましい。また、成分(E)の含有量は、全組成中に1〜60質量%であり、10〜50質量%が好ましく、25〜45質量%がより好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、さらに、(F)疎水化処理粉体を含有することができる。
成分(F)の粉体は、通常の化粧料に用いられる粉体を疎水化処理したものである。
処理される粉体としては、通常の化粧料に用いられる体質顔料、着色顔料であれば制限されず、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、ベンガラ、クレー、ベントナイト、チタン被膜雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、酸化クロム、水酸化クロム、カラミン及びカーボンブラック、これらの複合体等の無機粉体;ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、シルクパウダー、セルロース、長鎖アルキルリン酸金属塩、N−モノ長鎖アルキルアシル塩基性アミノ酸、これらの複合体等の有機粉体;さらに、上記無機粉体と有機粉体との複合粉体などが挙げられる。
粉体を疎水化処理するには、公知の疎水化処理剤及び公知の疎水化処理方法を用いれば良く、例えば、フッ素化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、油剤等の表面処理剤を用い、乾式処理、湿式処理等を行うことができる。表面処理剤の具体例としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルアルコキシシラン等のフッ素系化合物;メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状シリコーン、片末端又は両末端トリアルコキシ基変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン系化合物;ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸;ラウロイルリジン等のアミノ酸系化合物などが挙げられる。中でも、肌への付着性、油相への分散性の点から、シリコーン処理が好ましい。
疎水化処理量は粉体によって異なるが、処理される粉体の質量に対して、分散性に優れる点から、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。そして、分散性に優れる点から、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。また、疎水化処理量は、粉体質量に対して、0.05〜50質量%であるのが好ましく、0.1〜20質量%処理されるのがより好ましい。
成分(F)は、カバー力に優れ、仕上がりの点から、平均粒子径が0.1〜20μm、更に、0.1〜10μmであるのが好ましい。
なお、本発明において、成分(F)の粒子径は、電子顕微鏡観察、レーザー回折/散乱法による粒度分布測定機によって、測定される。具体的には、レーザー回折/散乱法の場合、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(例えば、堀場製作所製、LA−920)で測定する。
成分(F)は、1種又は2種以上を用いることができ、肌に自然な化粧効果を付与する点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましく、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。また、成分(F)の含有量は、全組成中に0.1〜40質量%が好ましく、3〜35質量%がより好ましく、10〜30質量%がさらに好ましい。
本発明に用いられる水の含有量は、使用感、保存安定性の点から、全組成中に、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、60質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。また、水の含有量は、全組成中に5〜60質量%であるのが好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、前記以外の油性成分、前記以外の粉体、前記以外の水溶性及び油溶性ポリマー、前記以外の界面活性剤、エタノール、多価アルコール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤などを含有することができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、通常の方法に従って製造することができる。
また、化粧水、乳液、クリーム、美容液、洗浄剤等のスキンケア化粧料;ファンデーション、化粧下地、ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料などとして適用することができる。中でも、ファンデーション、化粧下地が好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
<1>次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
(A)25℃で液状のパーフルオロポリエーテル 0.01〜20質量%、
(B)カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体 0.1〜20質量%、
(C)一般式(1)
Figure 0006220552
(式中、Aはメチル基、フェニル基及び一般式:−C36O(C24O)a(C36O)bR’(R’は水素原子、アシル基及び炭素数1〜4のアルキル基から選択される基を示し、aは20〜50の整数であり、bは20〜50の整数である)で示されるポリオキシアルキレン基から選択される基を示し、Rはメチル基又はフェニル基を示し、mは150〜1000の整数を示し、nは1〜20の整数を示す。ただし、分子中のAのうち、少なくとも1個はポリオキシアルキレン基を示す。]
で表される高重合ポリエーテル変性シリコーン 0.01〜20質量%、
(D)25℃で液状であり、かつ溶解度パラメーターが16.5以上の不揮発性油 0.1〜10質量%、
(E)揮発性のシリコーン油 1〜60質量%
を含有し、成分(A)及び(C)の質量割合(A)/(C)が、0.05〜200である油中水型乳化化粧料。
<2>成分(A)は、重量平均分子量が、好ましくは500以上であって、1000以上がより好ましく、5000以下が好ましく、4500以下がより好ましい前記<1>記載の油中水型乳化化粧料。
<3>成分(A)が、好ましくは、下記一般式(2)
Figure 0006220552
(式中、R1、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、フッ素原子、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキルオキシ基を示し、R2はフッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示し、d、e及びfは分子量が500〜5000となる0以上の数を示す。ただし、d=e=f=0となることはない。ここで、カッコ内に示される各パーフルオロアルキレンオキシ基はこの順で並んでいる必要はなく、またランダム重合でもブロック重合でも構わない)
で表わされるものであって、一般式(3)又は(4)
Figure 0006220552
(式中、g及びhは分子量が500〜5000となる数を示し、g/hは0.2〜2である)
Figure 0006220552
(式中、jは4〜500の数を示す)
で表わされるものがより好ましい前記<1>又は<2>記載の油中水型乳化化粧料。
<4>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、また、成分(A)の含有量は、好ましくは、全組成中に0.1〜15質量%であって、1〜10質量%がより好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<5>成分(B)において、カルボシロキサンデンドリマー構造が、次式(5)
Figure 0006220552
(式中、Zは2価の有機基であり、pは0又は1であり、R11は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基である。X1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 0006220552
(式中、R11は前記と同じであり、R12は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、R13は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、Xi+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1〜10の整数であり、aiは0〜3の整数である。))
で表される基である前記<1>〜<4>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<6>成分(B)の含有量が、好ましくは、0.2質量%以上であって、0.3質量%以上がより好ましく、10質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましく、5質量%以下がよりさらに好ましく、また、成分(B)の含有量は、好ましくは、全組成中に0.2〜10量%であって、0.3〜6質量%がより好ましく、0.3〜5質量%がよりさらに好ましい前記<1>〜<5>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<7>成分(A)と成分(B)の質量割合(A)/(B)が、好ましくは、0.1以上であって、0.2以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、50以下が好ましく、30以下がより好ましく、4以下がさらに好ましい、また、成分(A)と成分(B)の質量割合(A)/(B)は、好ましくは、0.1〜50であって、0.2〜30がより好ましく、0.3〜4がさらに好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<8>成分(C)が、好ましくは、次の一般式
Figure 0006220552
(式中、Rはメチル基又はフェニル基を示し、R’は水素原子、アシル基及び炭素数1〜4のアルキル基から選択される基を示し、mは150〜1000の整数を示し、nは1〜20の整数を示し、aは20〜50の整数を示し、bは20〜50の整数を示す)
で表されるものである前記<1>〜<7>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<9>成分(C)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.05質量%以上であって、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がよりさらに好ましく、10質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、また、成分(C)の含有量は、好ましくは、全組成中に0.05〜10質量%であって、0.1〜2質量%がより好ましい前記<1>〜<8>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<10>成分(A)と成分(C)の質量割合(A)/(C)が、好ましくは、0.5以上であって、1以上がより好ましく、100以下が好ましく、50以下がより好ましく、また、成分(A)と成分(C)の質量割合(A)/(C)は、好ましくは、0.5〜100であって、1〜50がより好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<11>成分(B)と成分(C)の質量割合(B)/(C)が、好ましくは、0.05以上であって、0.1以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、100以下が好ましく、60以下がより好ましく、30以下がさらに好ましく、また、成分(B)と成分(C)の質量割合(B)/(C)は、好ましくは、0.05〜100であって、0.1〜60がより好ましく、0.3〜30がさらに好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<12>成分(D)の不揮発性油が、好ましくは、溶解度パラメーター(SP値)が、17.5以上であって、19以上がより好ましく、23以下が好ましく、22以下がより好ましく、また、成分(D)の溶解度パラメーターは、好ましくは、16.5〜23であって、17.5〜22がより好ましく、19〜22がさらに好ましい前記<1>〜<11>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<13>成分(D)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.5質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、8質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましく、また、成分(D)の含有量は、好ましくは、全組成中に0.5〜8質量%であって、1〜6質量%がより好ましい前記<1>〜<12>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<14>成分(A)と成分(D)の質量割合(A)/(D)が、好ましくは、0.05以上であって、0.1以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、10以下がより好ましく、3.3以下がさらに好ましく、また、成分(A)と成分(D)の質量割合(A)/(D)は、好ましくは、0.05〜30であって、0.1〜10がより好ましく、0.3〜3.3がさらに好ましい前記<1>〜<13>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<15>成分(E)の揮発性のシリコーン油が、好ましくは、次の一般式:
Figure 0006220552
〔式中、sは0〜5の整数を示す。〕
で表される低沸点鎖状シリコーン油、又は、次の一般式:
Figure 0006220552
〔式中、bは3〜6の整数を示す。〕
で表される低沸点環状シリコーン油であって、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサデカメチルヘプタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラデカメチルシクロへプタシロキサンがより好ましく、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンがさらに好ましい前記<1>〜<14>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<16>成分(E)の含有量が、好ましくは、全組成中に10質量%以上であって、25質量%以上がより好ましく、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、また、成分(E)の含有量は、好ましくは、全組成中に10〜50質量%であって、25〜45質量%がより好ましい前記<1>〜<15>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<17>さらに、(F)疎水化処理粉体を含有する前記<1>〜<16>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<18>成分(F)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、3質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましく、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましく、また、成分(F)の含有量は、好ましくは、全組成中に0.1〜40質量%であって、3〜35質量%がより好ましく、10〜30質量%がさらに好ましい前記<17>記載の油中水型乳化化粧料。
<19>水の含有量が、好ましくは、全組成中に、5質量%以上であって、10質量%以上がより好ましく、60質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、また、水の含有量が、全組成中に、5〜60質量%であって、10〜40質量%がより好ましい前記<1>〜<18>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
実施例1〜12、比較例1〜5
表1及び表2に示す組成の油中水型乳化化粧料を製造し、各油中水型乳化化粧料をスポンジで肌に塗布した直後の「付着状態」、「肌への密着性」及び「艶のある仕上がり」、塗布後4時間経過後の「密着性」及び「ティッシュへの色移りのしにくさ」を評価した。結果を表1及び表2に併せて示す。
(製造方法)
実施例1〜12、比較例1〜5について、全量を300gのスケールで計量を行う。成分(A)〜(E)を含む油相について、ディスパー(500r/min、5分)を用いて予備分散を行う。次に、粉体相を油相中に分散(1500r/min、10分)させ、粉体相が均一に分散したことを確認する。粉体相が均一になった油相を用い、ディスパー(1500r/min)で攪拌しながら徐々に水相を添加して、乳化を行い、乳化保持をした後、ホモミキサーで粘度調整(5000r/min)を行い、脱泡して、油中水型乳化化粧料を得た。
(評価方法)
15名の専門パネラーが、各油中水型乳化化粧料をスポンジで肌に塗布した直後の「付着状態」、「肌への密着性」及び「艶のある仕上がり」、塗布後25℃、4時間経過後の「密着性」及び「ティッシュへの色移りのしにくさ」を、以下の基準で評価した。結果を15名の積算値で示す。
(1)塗布直後の付着状態;
4;均一に付着している。
3;やや均一に付着している。
2;あまり均一に付着していない。
1;均一に付着していない。
(2)塗布直後の肌への密着性;
4;密着性がある。
3;やや密着性がある。
2;あまり密着性がない。
1;密着性がない。
(3)塗布直後の艶のある仕上がり;
4;仕上がりに艶がある。
3;仕上がりにやや艶がある。
2;仕上がりにあまり艶がない。
1;仕上がりに艶がない。
(4)塗布後、4時間経過後の密着性;
4;密着性がある。
3;やや密着性がある。
2;あまり密着性がない。
1;密着性がない。
(5)塗布後、4時間経過後のティッシュへの色移りのしにくさ;
4;色移りしにくい。
3;あまり色移りしない。
2;やや色移りする。
1;色移りする。
Figure 0006220552
Figure 0006220552

Claims (6)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
    (A)25℃で液状のパーフルオロポリエーテル 0.01〜20質量%、
    (B)カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体 0.1〜20質量%、
    (C)一般式(1)
    Figure 0006220552
    (式中、Aはメチル基、フェニル基及び一般式:−C36O(C24O)a(C36O)bR’(R’は水素原子、アシル基及び炭素数1〜4のアルキル基から選択される基を示し、aは20〜50の整数であり、bは20〜50の整数である)で示されるポリオキシアルキレン基から選択される基を示し、Rはメチル基又はフェニル基を示し、mは150〜1000の整数を示し、nは1〜20の整数を示す。ただし、分子中のAのうち、少なくとも1個はポリオキシアルキレン基を示す。]
    で表される高重合ポリエーテル変性シリコーン 0.01〜20質量%、
    (D)25℃で液状であり、かつ溶解度パラメーターが16.5以上の不揮発性油 0.1〜10質量%、
    (E)揮発性のシリコーン油 1〜60質量%
    を含有し、成分(A)及び(C)の質量割合(A)/(C)が、0.05〜200である油中水型乳化化粧料。
  2. 成分(B)において、カルボシロキサンデンドリマー構造が、次式(5)
    Figure 0006220552
    (式中、Zは2価の有機基であり、pは0又は1であり、R11は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基である。X1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
    Figure 0006220552
    (式中、R11は前記と同じであり、R12は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、R13は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、Xi+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1〜10の整数であり、aiは0〜3の整数である。))
    で表される基である請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 成分(B)及び(C)の質量割合(B)/(C)が、0.05〜100である請求項1又は2記載の油中水型乳化化粧料。
  4. 成分(A)が、平均分子量500以上、5000以下である請求項1〜3のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  5. 成分(A)及び(D)の質量割合(A)/(D)が、0.05〜30である請求項1〜4のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  6. さらに、(F)疎水化処理粉体 0.1〜40質量%を含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
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