JP2024056506A - 乳化化粧料 - Google Patents

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日奈子 村井
Hinako Murai
和宏 石川
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Abstract

【課題】伸ばした際になめらかな感触で、仕上がりが明るく、なめらかなで、粉っぽさがない乳化化粧料を提供する。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):(A)シリコーン処理された微粒子酸化チタン及びシリコーン処理された微粒子酸化亜鉛から選ばれる1種以上、(B)アクリルシリコーン系ポリマー、(C)炭素数6~22のアルキル基が付加されたシリコーン油、(D)揮発性油 15質量%以上を含有する乳化化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、乳化化粧料に関する。
従来、紫外線防御効果を得るため、微粒子酸化チタンや、微粒子酸化亜鉛を含有する乳化化粧料が検討されている。
例えば、特許文献1には、N-アシルアミノ酸又はその塩で表面処理された微粒子酸化亜鉛、1気圧下での沸点が200℃以下の揮発性油分、トリメチルシロキシケイ酸を含有する日焼け止め化粧料が、柔軟な撥水膜を形成し、塗布後の肌の乾燥感・つっぱり感がなく、使用感に優れ、高い紫外線防御効果を有することが記載されている。
特開2018-8910号公報
しかしながら、微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛を含有する乳化化粧料では、優れたカバー力や高い紫外線防御能が得られるものの、粉っぽく、不均一な仕上がりになるという課題があった。
本発明者らは、シリコーン処理された微粒子酸化チタン、シリコーン処理された微粒子酸化亜鉛とともに、アクリルシリコーン系ポリマー、アルキル基が付加されたシリコーン油、揮発性油を組合わせて用いることにより、伸ばした際になめらかな感触で、仕上がりが明るく、なめらかなで、粉っぽさがない乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)シリコーン処理された微粒子酸化チタン及びシリコーン処理された微粒子酸化亜鉛から選ばれる1種以上、
(B)アクリルシリコーン系ポリマー、
(C)炭素数6~22のアルキル基が付加されたシリコーン油、
(D)揮発性油 15質量%以上
を含有する乳化化粧料に関する。
本発明の乳化化粧料は、伸ばした際になめらかな感触で、仕上がりが明るく、なめらかな仕上がりで、粉っぽさがなく、メイク長時間経過後においてもマスクへのファンデーションの色移りが抑制されるものである。
本発明で用いる成分(A)は、シリコーン処理された微粒子酸化チタン及びシリコーン処理された微粒子酸化亜鉛から選ばれる1種以上である。
これらの微粒子粉体は、紫外線の遮蔽能を高める観点から、数平均粒径が、10~150nmであるのが好ましく、15~100nmがより好ましく、20~80nmがさらに好ましい。
また、これらの形状は特に限定されず、例えば、六方晶系、不定形、花びら状等のいずれでも良い。
成分(A)は、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛をシリコーン処理したものである。例えば、ジメチコン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状シリコーン、片末端又は両末端トリアルコキシ基変性オルガノポリシロキサン、架橋型シリコーン、シリコーン樹脂、フッ素変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン等のシリコーン系化合物を用い、通常の方法により、表面処理されたものである。少なくともシリコーン処理された粉体であれば良く、シリコーン系化合物以外の化合物が併せて表面処理されていても良いが、脂肪酸処理はされていないのが好ましい。
シリコーン処理された粉体は、シリコーン系化合物と、疎水性の非シリコーン化合物を併用して処理されていても良い。疎水性の非シリコーン化合物処理としては、例えば、アルキル処理、アルキルシラン処理、金属石鹸処理、水溶性高分子処理、アミノ酸処理、アシル化アミノ酸処理、レシチン処理、有機チタネート処理、ポリオール処理、アクリル樹脂処理、メタクリ樹脂処理、ウレタン樹脂処理等の表面処理が挙げられ、1種又は2種以上を併用することができる。
シリコーン処理としては、紫外線の遮蔽能を高める観点から、ジメチコン処理が好ましい。
成分(A)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、紫外線の遮蔽能を高める観点から、全組成中に5質量%以上であるのが好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましく、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に5~40質量%であるのが好ましく、7~35質量%がより好ましく、10~30質量%がさらに好ましい。
本発明で用いる成分(B)のアクリルシリコーン系ポリマーとしては、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体、アクリル-シリコーン系グラフト共重合体等が挙げられる。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体において、カルボシロキサンデンドリマー構造としては、柔軟な被膜を形成する観点から、次式(1)で表される基が好ましい。
Figure 2024056506000001
式中、Zは2価の有機基であり、pは0又は1であり、R11は炭素原子数1~10のアルキル基又はアリール基である。なお、複数のR11は、同じであっても、異なっても良い。
1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 2024056506000002
式中、R11は前記と同じであり、R12は炭素原子数2~10のアルキレン基であり、R13は炭素原子数1~10のアルキル基である。尚、複数のR11は、同じであっても、異なっても良い。
i+1は水素原子、炭素原子数1~10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1~10の整数であり、aiは0~3の整数である。
式(1)中、Zは2価の有機基であり、アルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、エステル含有2価有機基、エーテル含有2価有機基、ケトン含有2価有機基、アミド基含有2価有機基が例示される。これらの中でも、次式で示される有機基が好ましい。
Figure 2024056506000003
式中、R19は炭素原子数1~10のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が例示される。これらの中でもエチレン基、プロピレン基が好ましい。R20は炭素原子数1~10のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が例示される。これらの中でもメチル基が好ましい。R21は炭素原子数1~10のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基が例示される。これらの中でもエチレン基が好ましい。dは0~4の整数であり、eは0又は1である。
また、式(1)中、R11は炭素原子数1~10のアルキル基又はアリール基であり、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が例示され、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が例示される。これらの中でもメチル基、フェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 2024056506000004
式中、R11は前記と同じである。R12は炭素原子数2~10のアルキレン基であり、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等の直鎖状アルキレン基;メチルメチレン基、メチルエチレン基、1-メチルペンチレン基、1,4-ジメチルブチレン基等の分岐状アルキレン基が例示される。これらの中でも、エチレン基、メチルエチレン基、ヘキシレン基、1-メチルペンチレン基、1,4-ジメチルブチレン基が好ましい。R13は炭素原子数1~10のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基が例示される。Xi+1は水素原子、炭素原子数1~10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。aiは0~3の整数である。iは1~10の整数であり、これは該シリルアルキル基の階層数、即ち、該シリルアルキル基の繰り返し数を示している。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体としては、(B1)(B2)以外のビニル系単量体 0~99.9質量部と、(B2)一般式(2):
Figure 2024056506000005
(式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R11及びX1は前記と同じである。)
で表されるラジカル重合可能な有機基を有するカルボシロキサンデンドリマー 100~0.1質量部とを(共)重合させてなるカルボシロキサンデンドリマー構造を含有するビニル系重合体が好ましい。
上記式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R11は炭素原子数1~10のアルキル基もしくはアリール基である。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が例示される。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が例示される。これら中でもメチル基,フェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
このビニル系重合体において、成分(B1)のビニル系単量体は、ラジカル重合性のビニル基を有するものであれば良く、その種類等については特に限定されない。かかるビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の低級アルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の高級アルキル(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル;スチレン、ビニルトルエン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメトキシ(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、N-ビニルアセトアミド等のアミド基含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド等の水酸基含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸含有ビニル型単量体及びそれらの塩;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2ーエチルヘキシルビニルエーテル等のエーテル結合含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アリルグリシジルエーテル、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の反応性基含有モノマー;片末端に(メタ)アクリル基を含有したポリジメチルシロキサン、片末端にスチリル基を含有するポリジメチルシロキサンなどのマクロモノマー類;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;(メタ)アクリロニトリル;フマル酸ジブチル;無水マレイン酸;スチレンスルホン酸、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸のようなスルホン酸基を有するラジカル重合性不飽和単量体、及びそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩;2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドのような(メタ)アクリル酸から誘導される4級アンモニウム塩;メタクリル酸ジエチルアミノエチルのような3級アミノ基を有するアルコールのメタクリル酸エステル、ビニルピリジン及びそれらの4級アンモニウム塩などが例示される。
また、多官能ビニル系単量体も使用可能であり、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、スチリル基封鎖ポジメチルシロキサン等の不飽和基含有シリコ-ン化合物などが例示される。
成分(B2)のカルボシロキサンデンドリマーは、一般式(2)で表されるラジカル重合可能な有機基を有するものであれば良く、その種類等については特に限定されない。一般式(2)中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、ラジカル反応可能な有機基であればよいが、具体的には、下記一般式で表される(メタ)アクリロキシ基含有有機基、(メタ)アクリルアミド基含有有機基、スチリル基含有有機基、炭素原子数2~10のアルケニル基等が挙げられる。
Figure 2024056506000006
(式中、R14及びR16は水素原子又はメチル基であり、R15及びR18は炭素原子数1~10のアルキレン基であり、R17は炭素原子数1~10のアルキル基である。bは0~4の整数であり、cは0又は1である。)
このようなラジカル重合可能な有機基としては、例えば、2-アクリロイルオキシエチル基、3-アクリロイルオキシプロピル基、2-メタクリロイルオキシエチル基、3-メタクリロイルオキシプロピル基、4-ビニルフェニル基、3-ビニルフェニル基、4-(2-プロペニル)フェニル基、3-(2-プロペニル)フェニル基、2-(4-ビニルフェニル)エチル基、2-(3-ビニルフェニル)エチル基、ビニル基、アリル基、メタリル基、5-ヘキセニル基が挙げられる。
一般式(2)において、i=1、すなわちシリルアルキル基の階層数が1である場合、成分(B2)のカルボシロキサンデンドリマーは、一般式:
Figure 2024056506000007
(式中、Y、R11、R12及びR13は前記と同じであり、R22は水素原子又は前記R11と同じである。a1は前記aiと同じであるが、1分子中のa1の平均合計数は0~7である。)
で表される。
このようなラジカル重合可能な有機基を含有するカルボキシデンドリマー(B2)としては、下記平均組成式で示されるカルボシロキサンデンドリマーが例示される。
Figure 2024056506000008
Figure 2024056506000009
成分(B2)としては、柔軟な被膜を形成する観点から、下記平均組成式で示されるカルボシロキサンデンドリマーが好ましい。
Figure 2024056506000010
このようなカルボシロキサンデンドリマーは、例えば、特開平11―1530号公報、特開2000-63225号公報等に記載された製造方法に従って製造することができる。
本発明で用いられるデンドリマー構造を含有するビニル系重合体において、上記成分(B1)と成分(B2)の質量割合は、(B1):(B2)=0:100~99.9:0.1が好ましく、5:95~90:10がより好ましく、10:90~80:20となる範囲であるのがさらに好ましい。
本発明で用いられるカルボシロキサンデンドリマー構造を有するビニル系重合体の数平均分子量は、柔軟な被膜を形成する観点から、3,000~2,000,000であるのが好ましく、5,000~800,000がより好ましい。
また、その性状は、25℃で液状、ガム状、ペースト状、固体状などのいずれでも良いが、柔軟な被膜を形成する観点から、固体状のものが好ましい。また、柔軟な被膜を形成する観点からは、溶媒によって希釈された溶液や分散液であることが好ましい。なかでも、液状油によって希釈された分散液として用いるのが好ましく、シリコーン油、炭化水素油から選ばれる1種又は2種以上を用いるのが好ましく、ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンから選ばれる1種又は2種以上を用いるのがより好ましく、ジメチルポリシロキサン、イソドデカンから選ばれる1種又は2種以上を用いるのがさらに好ましく、ジメチルポリシロキサンがよりさらに好ましい。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体としては、シリコーンデンドリマー・アクリル共重合体が好ましく、化粧品表示名称「(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー」(INCI名称「Acrylates/Polytrimethylsiloxymethacrylate Copolymer」)が好ましく、予め溶剤に溶解させたFA4001CM(30質量%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、FA4002ID(40質量%イソドデカン溶液)、DOWSIL FA 4003 DM Silicone Acrylate(40質量%ジメチルポリシロキサン(2cs)溶液)(以上、ダウ・東レ社製)等の市販品を用いることができる。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体としては、柔軟な被膜を形成する観点から、一般式(3):
Figure 2024056506000011
(式中、R23はメチル基又は水素原子を示し、R24は、1個又は2個のエーテル結合で遮断されていても良い、炭素数1~10の2価の飽和炭化水素基を示し、kは3~300の数を示す。)
で表される分子鎖の型末端にラジカル重合性基を有するジメチルポリシロキサン化合物を含むモノマー(B3)を重合させて得られるアクリル-シリコーン系グラフト共重合体が好ましい。
一般式(3)中、R24で示される、1個又は2個のエーテル結合で遮断されていても良い、炭素数1~10の2価の飽和炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれでも良く、炭素数1~7のものが好ましい。具体的には、-CH2-、-(CH2)3-、-(CH2)6-、-(CH2)8-、-(CH2)10-、-CH2-CH(CH3)-CH2-、-CH2CH2OCH2CH2CH2-、-CH2CH2OCH2CH(CH3)CH2-、-CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2CH2- などが挙げられる。
また、kは3~300の数であり、塗布時に肌上での乳化組成物の上滑り感を低減させる観点から、5~100が好ましい。
一般式(3)で表されるジメチルポリシロキサン化合物としては、柔軟な被膜を形成する観点から、以下のものを好適に使用することができる。なお、式中のMeはメチル基を示す。
Figure 2024056506000012
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体は、このような一般式(3)で表されるジメチルポリシロキサン化合物(B3)を含むモノマーを重合させて得られるものである。ジメチルポリシロキサン化合物(B3)以外に用いられるモノマーとしては、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(B4)が挙げられる。
アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーは、ラジカル重合性不飽和結合を分子中に1個有する化合物であり、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするとは、ラジカル重合性モノマー(B4)において、アクリレート及び/又はメタクリレートの合計量が、ラジカル重合性モノマー全体の50質量%以上を占めることを意味する。
用いるアクリレート及び/又はメタクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;炭素数1~10のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。中でも、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルアクリレートが好ましく、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルアクリレートを組み合わせたものがより好ましい。
また、アクリレート及び/又はメタクリレート以外のモノマーとしては、スチレン、置換スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、アクリロニトリル、フッ化オレフィン等が挙げられる。
一般式(3)で表されるジメチルポリシロキサン化合物(B3)を含むモノマーを重合させるには、通常のラジカル重合法に従い、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、バルク重合等により行うことができる。
得られるアクリル-シリコーン系グラフト共重合体は、重量平均分子量が、3000~200000であるのが好ましく、5000~100000がより好ましい。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体としては、一般式(3)で表されるジメチルポリシロキサン化合物(B3)と、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(B4)を、ラジカル共重合して得られるものが好ましい。
この場合、一般式(3)で表されるジメチルポリシロキサン化合物(B3)と、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(B4)の重合比率(B3)/(B4)は、1/19~2/1であるのが好ましい。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体は、皮膜形成性・肌への密着性に優れ、上滑り感を低減させる観点から、25℃で固体状のものが好ましい。
また、伸びが良く、皮膜形成性・肌への密着性に優れ、上滑り感を低減させる観点から、溶剤に溶解して使用するのが好ましい。溶剤としては、シリコーン油、炭化水素油が挙げられ、メチルトリメチコン、ジメチルポリシロキサン(2cs)、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、メチルトリメチコン、ジメチルポリシロキサン(2cs)、デカメチルシクロペンタシロキサンから選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましく、ジメチルポリシロキサン(2cs)がよりさらに好ましい。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体としては、化粧品表示名称「(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー」(INCI名称「Acrylates/Dimethicone Copolymer」)が好ましく、予め溶剤に溶解させたKP‐545(30質量%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KP‐545L(40質量%ジメチルポリシロキサン(2cs)溶液)、KP‐549(40質量%メチルトリメチコン溶液)、KP‐550(40質量%イソドデカン溶液)(以上、信越化学工業社製)等の市販品を用いることができる。
成分(B)としては、伸びが良く、皮膜形成性・肌への密着性に優れる観点から、アクリル-シリコーン系グラフト共重合体が好ましい。
成分(B)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、伸びが良く、皮膜形成性・肌への密着性に優れる観点から、全組成中に0.03質量%以上であるのが好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましく、5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.03~5質量%であるのが好ましく、0.05~2質量%がより好ましく、0.1~0.5質量%がさらに好ましい。
成分(C)のシリコーン油は、炭素数6~22のアルキル基が付加したものである。
成分(B)及び(D)との相溶性のバランスが良く、べたつきを抑制し、なめらかな仕上がりに優れる観点から、アルキル基は、炭素数6~18が好ましく、6~14がより好ましい。
成分(C)のシリコーン油は、アルキル基とシリコーンで構成されるものが好ましい。また、炭素数6~22のアルキル基以外の置換基を有していても良いが、成分(B)及び(D)との相溶性のバランスの観点から、乳化性能を有さないのが好ましく、ポリオキシアルキレン基を有さないのがより好ましい。
成分(C)としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、カプリリルメチコン、セチルジメチコン、ステアリルジメチコン、ベヘノキシジメチコン、(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー等が挙げられる。
これらのうち、カプリリルメチコン、セチルジメチコン、ステアリルジメチコン、ベヘノキシジメチコンが好ましく、カプリリルメチコンがより好ましい。
成分(C)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、成分(B)及び(D)との相溶性のバランスが良く、べたつきを抑制し、なめらかな仕上がりに優れる観点から、全組成中に0.3質量%以上であるのが好ましく、0.6質量%以上がより好ましく、0.8質量%以上がさらに好ましく、12質量%以下が好ましく、9質量%以下がより好ましく、7質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に0.3~12質量%であるのが好ましく、0.6~9質量%がより好ましく、0.8~7質量%がより好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、伸ばした際になめらかな感触で、仕上がりが明るく、見た目の仕上がりがなめらかで、粉っぽさがなく、メイク後、長時間経過してもマスクへのファンデーションの色移りが抑制される観点から、1以上であるのが好ましく、2以上がより好ましく、3以上がさらに好ましく、50以下が好ましく、30以下がより好ましく、22以下がさらに好ましい。また、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、1~50であるのが好ましく、2~30がより好ましく、3~22がさらに好ましい。
成分(D)の揮発性油において、揮発性とは、35~88℃の引火点を有するものである。
揮発性油としては、揮発性シリコーン油、揮発性炭化水素油が挙げられる。
揮発性シリコーン油としては、例えば、オクタメチルトリシロキサン(1cs)、デカメチルテトラシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)等の直鎖状ジメチルポリシロキサン;メチルトリメチコン、トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等の分岐状シロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサンなどが挙げられる。
揮発性炭化水素油としては、例えば、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン等のパラフィン系炭化水素油;イソデカン、イソドデカン、水添ポリイソブテン等のイソパラフィン系炭化水素油;シクロデカン、シクロドデカン等の環状パラフィン炭化水素油が挙げられる。これらのうち、炭素数8~16の炭化水素油が好ましく、炭素数10~16の炭化水素油がより好ましく、炭素数12の炭化水素油がさらに好ましい。
成分(D)の揮発性油としては、皮膜形成性・肌への密着性に優れ、伸ばした際になめらかな感触を得る観点から、オクタメチルトリシロキサン(1cs)、デカメチルテトラシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)が好ましい。
成分(D)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、皮膜形成性・肌への密着性に優れ、伸ばした際になめらかな感触を得る観点から、全組成中に15質量%以上であり、18質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、70質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に15質量%以上であり、15~70質量%が好ましく、18~50質量%がより好ましく、20~40質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(D)の質量割合(D)/(C)は、伸ばした際になめらかな感触で、見た目の仕上がりがなめらかで、粉っぽさがなく、メイク後、長時間経過してもマスクへのファンデーションの色移りが抑制される観点から、2以上であるのが好ましく、3以上がより好ましく、4以上がさらに好ましく、60以下が好ましく、40以下がより好ましく、30以下がさらに好ましい。また、成分(C)に対する成分(D)の質量割合(D)/(C)は、2~60であるのが好ましく、3~40がより好ましく、4~30がさらに好ましい。
本発明の乳化化粧料は、さらに、成分(C)以外の不揮発性油を含有することができ、25℃で液状の不揮発性油を含有することができる。
25℃で液状とは、25℃において、流動性を有するもので、クリーム状やペースト状のものも含まれる。
また、不揮発性とは、引火点を有さない、もしくは、89℃以上の引火点を有するものである。
成分(C)以外の不揮発性油としては、通常の化粧料に用いられるものであれば良く、例えば、流動パラフィン、流動イソパラフィン、水添ポリイソブテン、スクワラン、スクワレン等の直鎖又は分岐鎖の炭化水素油;パラメトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル等のモノエステル油;ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、リンゴ酸ジイソステアリル等のジエステル油;トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル等のトリエステル油;テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル等のテトラエステル油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン油;フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーン等のフッ素油などが挙げられる。
これらのうち、皮膜形成性・肌への密着性に優れる観点から、少なくとも水添ポリイソブテン、パラメトキシケイ皮酸エチルヘキシルを含むのが好ましい。
成分(C)以外の不揮発性油は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、皮膜形成性・肌への密着性に優れる観点から、全組成中に13質量%以下であるのが好ましく、11質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。
本発明の乳化化粧料は、さらに、成分(A)以外の粉体を含有することができる。
かかる粉体としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、体質顔料、着色顔料、光輝性顔料等を用いることができる。
体質顔料としては、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、窒化ホウ素、マイカ、合成マイカ、ガラスフレーク、合成金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、シリカ、アルミナ等の無機顔料及びこれらの複合顔料などが挙げられる。複合顔料の具体例としては、酸化チタン被覆雲母、酸化亜鉛被覆雲母、酸化チタン・酸化亜鉛被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、硫酸バリウム・酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆合成金雲母、酸化クロム被覆雲母チタン、酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄被覆ガラス末、酸化チタン内包ガラス末、酸化鉄内包ガラス末等が挙げられる。
着色顔料としては、例えば、成分(A)以外の酸化チタン、成分(A)以外の酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;カーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β-カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
光輝性顔料としては、雲母、合成金雲母、ガラス、シリカ、アルミナ等の板状粉体等の表面を、酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
これらの粉体は、そのまま使用できるほか、通常の方法により、疎水化処理したものを用いることもできる。
疎水化処理としては、例えば、フッ素化合物処理、シリコーン処理、アルキル処理、アルキルシラン処理、金属石鹸処理、水溶性高分子処理、アミノ酸処理、アシル化アミノ酸処理、レシチン処理、有機チタネート処理、ポリオール処理、アクリル樹脂処理、メタクリ樹脂処理、ウレタン樹脂処理等の表面処理が挙げられる。
成分(A)以外の粉体は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、肌のカバー力やメイクアップの審美性に優れる観点から、全組成中に1~50質量%であるのが好ましく、3~30質量%がより好ましく、5~15質量%がさらに好ましい。
本発明の乳化化粧料は、さらに、非イオン性界面活性剤を含有することができる。
非イオン性界面活性剤としては、通常の化粧料に用いられるものであれば良く、例えば、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;グリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、アルキルポリグリセリルエーテル、ポリオキシエチレアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンや、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等のポリエーテル変性シリコーン;ポリグリセリン変性シリコーン、アルキル変性ポリエーテル変性シリコーン、アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
これらのうち、安定性や使用感に優れる観点から、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーンから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、ポリエーテル変性シリコーンを含むのがより好ましい。
また、非イオン性界面活性剤は、HLB1~8であるのが好ましく、HLB2~7がより好ましい。
ここで、HLB(親水性-親油性のバランス〈Hydrophilic-Lipophilic Balance〉)は、界面活性剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものであり、グリフィン(Griffin)の式により求められるものである。また、2種以上の非イオン性界面活性剤から構成される場合、混合界面活性剤のHLBは、次のようにして求められる。混合界面活性剤のHLBは、各非イオン性界面活性剤のHLB値をその配合比率に基づいて相加算平均したものである。
混合HLB=Σ(HLBx×Wx)/ΣWx
HLBxは、非イオン性界面活性剤XのHLB値を示す。
Wxは、HLBxの値を有する非イオン性界面活性剤Xの質量(g)を示す。
非イオン性界面活性剤は、1種又は2種以上組合わせて用いることができ、含有量は、安定性や使用感に優れる観点から、全組成中に0.1~8質量%であるのが好ましく、0.5~6質量%がより好ましく、1~4質量%がさらに好ましい。
本発明において、水の含有量は、安定性や使用感に優れる観点から、全組成中に10~60質量%であるのが好ましく、15~45質量%がより好ましく、20~40質量%がさらに好ましい。
本発明の乳化化粧料は、前記成分以外に、通常化粧料に用いられる成分、例えば、前記以外の油性成分、前記以外の高分子化合物、酸化防止剤、香料、防腐剤、pH調整剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、清涼剤等を含有することができる。
本発明の乳化化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、液状、乳液、ペースト状、クリーム状、ジェル状、固形状等の剤型にすることができる。
また、本発明の乳化化粧料は、油中水型乳化化粧料、水中油型乳化化粧料のいずれでも良く、油中水型乳化化粧料として好適である。
本発明の乳化化粧料は、例えば、化粧下地、ファンデーション、コンシーラー、ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料;日やけ止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料などとして適用することができ、メイクアップ化粧料として好適である。
実施例1~7、比較例1~3
表1に示す組成の油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を製造し、伸ばした際のなめらかな感触、仕上がりの明るさ、なめらかな仕上がり、粉っぽさのなさ、メイク8時間経過後のマスクへのファンデーションの色移りのなさを評価した。結果を表1に併せて示す。
(製造方法)
成分(A)を含む粉体相成分を混合粉砕し、別途混合した成分(B)、(C)及び(D)を含む油相成分に添加して、ディスパーで分散した。その後、水相成分を添加し、ディスパーで分散後、ホモミキサーで撹拌することにより、油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を得た。
(評価方法)
(1)伸ばした際のなめらかな感触:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に伸ばした際のなめらかさを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;非常になめらかに伸びる。
4;なめらかに伸びる。
3;ややなめらかに伸びる。
2;あまりなめらかに伸びない。
1;なめらかに伸びない。
(2)仕上がりの明るさ:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に伸ばした後の仕上がりの明るさを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;非常に明るく見える。
4;明るく見える。
3;やや明るく見える。
2;あまり明るく見えない。
1;明るく見えない。
(3)なめらかな仕上がり:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に伸ばした後の見た目の仕上がりのなめらかさを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;非常になめらかに見える。
4;なめらかに見える。
3;ややなめらかに見える。
2;あまりなめらかに見えない。
1;なめらかに見えない。
(4)粉っぽさのなさ:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に伸ばした後の仕上がりの粉っぽさのなさを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;まったく粉っぽさがない。
4;粉っぽさがない。
3;あまり粉っぽさがない。
2;やや粉っぽさがある。
1;粉っぽさがある。
(5)メイク8時間経過後のマスクへのファンデーションの色移りのなさ
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)でメイクした後、8時間経過後のマスクへの色移りのなさを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;色移りがない。
4;あまり色移りがない。
3;やや色移りがある。
2;色移りがある。
1;かなり色移りがある。
Figure 2024056506000013

Claims (6)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)シリコーン処理された微粒子酸化チタン及びシリコーン処理された微粒子酸化亜鉛から選ばれる1種以上、
    (B)アクリルシリコーン系ポリマー、
    (C)炭素数6~22のアルキル基が付加されたシリコーン油、
    (D)揮発性油 15質量%以上
    を含有する乳化化粧料。
  2. 成分(A)の含有量が5~40質量%、成分(B)の含有量が0.03~5質量%である請求項1記載の乳化化粧料。
  3. 成分(C)の含有量が0.3~12質量%である請求項1又は2記載の乳化化粧料。
  4. 成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、1~50である請求項1~3のいずれか1項記載の乳化化粧料。
  5. 成分(C)に対する成分(D)の質量割合(D)/(C)が、2~60である請求項1~4のいずれか1項記載の乳化化粧料。
  6. 成分(C)以外の不揮発性油を含有し、その含有量が、13質量%以下である請求項1~5のいずれか1項記載の乳化化粧料。
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