JP2024077329A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗膜の柔軟性に優れ、肌への伸びや付着性が良好であり、粉感のない、なめらかな仕上がりが得られ、耐水性(耐汗性)にも優れた油中水型乳化化粧料を提供する。
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)アルコキシシラン処理された着色顔料、
(B)アクリルシリコーン系ポリマー、
(C)ダイマー酸エステル
を含有する油中水型乳化化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、油中水型乳化化粧料に関する。
従来、塗布時の伸びなどの使用感に優れ、均一で、粉感のない仕上がりが得られる化粧料が検討されている。
例えば、特許文献1には、平均粒子径0.01~0.1μmの金属酸化物、親水基を有するペースト油、(アクリレーツ/アクリル酸エチルへキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマーを含有する化粧料が、粉重さのなさ、油重さのなさ、化粧膜の均一性、分散安定性に優れることが記載されている。
WO2019/188842
しかしながら、着色顔料と、アクリルシリコーン系ポリマーを含有する油中水型乳化化粧料は、肌への伸びに優れるものの、着色顔料の肌への付着性に劣り、仕上がりにおいて課題があった。
本発明者は、アルコキシシラン処理された着色顔料と、アクリルシリコーン系ポリマー、ダイマー酸エステルを組合わせて用いることにより、塗膜の柔軟性に優れ、肌への伸びや付着性が良好であり、粉感のない、なめらかな仕上がりが得られ、耐水性(耐汗性)にも優れた油中水型乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)アルコキシシラン処理された着色顔料、
(B)アクリルシリコーン系ポリマー、
(C)ダイマー酸エステル
を含有する油中水型乳化化粧料に関する。
本発明の油中水型乳化化粧料は、塗膜の柔軟性に優れ、肌への伸びや付着性が良好であり、粉感のない、なめらかな仕上がりが得られ、耐水性、耐汗性にも優れている。
本発明で用いる成分(A)は、アルコキシシラン処理された着色顔料である。
着色顔料としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;カーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β-カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
これらのうち、酸化チタン、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラから選ばれる少なくとも1種又は2種以上を含むのが好ましい。
成分(A)において、着色顔料を処理するアルコキシシランとしては、炭素数6~20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルアルコキシシランが好ましく、例えば、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン等が挙げられ、オクチルトリエトキシシランが好ましい。
着色顔料をアルコキシシランで表面処理するには、通常の方法により、乾式処理、湿式処理等を行えばよい。
アルコキシシランの処理量は、着色顔料の質量に対して、0.1~20質量%であるのが好ましく、1~10質量%がより好ましい。
成分(A)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、塗膜の柔軟性、肌への伸び、付着性に優れる観点から、全組成中に0.1質量%以上であるのが好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.1~30質量%であるのが好ましく、0.5~20質量%がより好ましく、1~15質量%がさらに好ましい。
本発明で用いる成分(B)のアクリルシリコーン系ポリマーとしては、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体、アクリル-シリコーン系グラフト共重合体等が挙げられる。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体において、カルボシロキサンデンドリマー構造としては、柔軟な被膜を形成する観点から、次式(1)で表される基が好ましい。
Figure 2024077329000001
式中、Zは2価の有機基であり、pは0又は1であり、R11は炭素原子数1~10のアルキル基又はアリール基である。なお、複数のR11は、同じであっても、異なっても良い。
1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 2024077329000002
式中、R11は前記と同じであり、R12は炭素原子数2~10のアルキレン基であり、R13は炭素原子数1~10のアルキル基である。尚、複数のR11は、同じであっても、異なっても良い。
i+1は水素原子、炭素原子数1~10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1~10の整数であり、aiは0~3の整数である。
式(1)中、Zは2価の有機基であり、アルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、エステル含有2価有機基、エーテル含有2価有機基、ケトン含有2価有機基、アミド基含有2価有機基が例示される。これらの中でも、次式で示される有機基が好ましい。
Figure 2024077329000003
式中、R19は炭素原子数1~10のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が例示される。これらの中でもエチレン基、プロピレン基が好ましい。R20は炭素原子数1~10のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が例示される。これらの中でもメチル基が好ましい。R21は炭素原子数1~10のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基が例示される。これらの中でもエチレン基が好ましい。dは0~4の整数であり、eは0又は1である。
また、式(1)中、R11は炭素原子数1~10のアルキル基又はアリール基であり、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が例示され、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が例示される。これらの中でもメチル基、フェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 2024077329000004
式中、R11は前記と同じである。R12は炭素原子数2~10のアルキレン基であり、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等の直鎖状アルキレン基;メチルメチレン基、メチルエチレン基、1-メチルペンチレン基、1,4-ジメチルブチレン基等の分岐状アルキレン基が例示される。これらの中でも、エチレン基、メチルエチレン基、ヘキシレン基、1-メチルペンチレン基、1,4-ジメチルブチレン基が好ましい。R13は炭素原子数1~10のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基が例示される。Xi+1は水素原子、炭素原子数1~10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。aiは0~3の整数である。iは1~10の整数であり、これは該シリルアルキル基の階層数、即ち、該シリルアルキル基の繰り返し数を示している。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体としては、(B1)(B2)以外のビニル系単量体 0~99.9質量部と、(B2)一般式(2):
Figure 2024077329000005
(式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R11及びX1は前記と同じである。)
で表されるラジカル重合可能な有機基を有するカルボシロキサンデンドリマー 100~0.1質量部とを(共)重合させてなるカルボシロキサンデンドリマー構造を含有するビニル系重合体が好ましい。
上記式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R11は炭素原子数1~10のアルキル基もしくはアリール基である。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が例示される。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が例示される。これら中でもメチル基,フェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
このビニル系重合体において、成分(B1)のビニル系単量体は、ラジカル重合性のビニル基を有するものであれば良く、その種類等については特に限定されない。かかるビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の低級アルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の高級アルキル(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル;スチレン、ビニルトルエン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメトキシ(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、N-ビニルアセトアミド等のアミド基含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド等の水酸基含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸含有ビニル型単量体及びそれらの塩;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2ーエチルヘキシルビニルエーテル等のエーテル結合含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アリルグリシジルエーテル、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の反応性基含有モノマー;片末端に(メタ)アクリル基を含有したポリジメチルシロキサン、片末端にスチリル基を含有するポリジメチルシロキサンなどのマクロモノマー類;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;(メタ)アクリロニトリル;フマル酸ジブチル;無水マレイン酸;スチレンスルホン酸、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸のようなスルホン酸基を有するラジカル重合性不飽和単量体、及びそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩;2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドのような(メタ)アクリル酸から誘導される4級アンモニウム塩;メタクリル酸ジエチルアミノエチルのような3級アミノ基を有するアルコールのメタクリル酸エステル、ビニルピリジン及びそれらの4級アンモニウム塩などが例示される。
また、多官能ビニル系単量体も使用可能であり、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、スチリル基封鎖ポジメチルシロキサン等の不飽和基含有シリコ-ン化合物などが例示される。
成分(B2)のカルボシロキサンデンドリマーは、一般式(2)で表されるラジカル重合可能な有機基を有するものであれば良く、その種類等については特に限定されない。一般式(2)中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、ラジカル反応可能な有機基であればよいが、具体的には、下記一般式で表される(メタ)アクリロキシ基含有有機基、(メタ)アクリルアミド基含有有機基、スチリル基含有有機基、炭素原子数2~10のアルケニル基等が挙げられる。
Figure 2024077329000006
(式中、R14及びR16は水素原子又はメチル基であり、R15及びR18は炭素原子数1~10のアルキレン基であり、R17は炭素原子数1~10のアルキル基である。bは0~4の整数であり、cは0又は1である。)
このようなラジカル重合可能な有機基としては、例えば、2-アクリロイルオキシエチル基、3-アクリロイルオキシプロピル基、2-メタクリロイルオキシエチル基、3-メタクリロイルオキシプロピル基、4-ビニルフェニル基、3-ビニルフェニル基、4-(2-プロペニル)フェニル基、3-(2-プロペニル)フェニル基、2-(4-ビニルフェニル)エチル基、2-(3-ビニルフェニル)エチル基、ビニル基、アリル基、メタリル基、5-ヘキセニル基が挙げられる。
一般式(2)において、i=1、すなわちシリルアルキル基の階層数が1である場合、成分(B2)のカルボシロキサンデンドリマーは、一般式:
Figure 2024077329000007
(式中、Y、R11、R12及びR13は前記と同じであり、R22は水素原子又は前記R11と同じである。a1は前記aiと同じであるが、1分子中のa1の平均合計数は0~7である。)
で表される。
このようなラジカル重合可能な有機基を含有するカルボキシデンドリマー(B2)としては、下記平均組成式で示されるカルボシロキサンデンドリマーが例示される。
Figure 2024077329000008
Figure 2024077329000009
成分(B2)としては、柔軟な被膜を形成する観点から、下記平均組成式で示されるカルボシロキサンデンドリマーが好ましい。
Figure 2024077329000010
このようなカルボシロキサンデンドリマーは、例えば、特開平11―1530号公報、特開2000-63225号公報等に記載された製造方法に従って製造することができる。
本発明で用いられるデンドリマー構造を含有するビニル系重合体において、上記成分(B1)と成分(B2)の質量割合は、(B1):(B2)=0:100~99.9:0.1が好ましく、5:95~90:10がより好ましく、10:90~80:20となる範囲であるのがさらに好ましい。
本発明で用いられるカルボシロキサンデンドリマー構造を有するビニル系重合体の数平均分子量は、柔軟な被膜を形成する観点から、3,000~2,000,000であるのが好ましく、5,000~800,000がより好ましい。
また、その性状は、25℃で液状、ガム状、ペースト状、固体状などのいずれでも良いが、柔軟な被膜を形成する観点から、固体状のものが好ましい。また、柔軟な被膜を形成する観点からは、溶媒によって希釈された溶液や分散液であることが好ましい。なかでも、液状油によって希釈された分散液として用いるのが好ましく、シリコーン油、炭化水素油から選ばれる1種又は2種以上を用いるのが好ましく、ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンから選ばれる1種又は2種以上を用いるのがより好ましく、ジメチルポリシロキサン、イソドデカンから選ばれる1種又は2種以上を用いるのがさらに好ましく、ジメチルポリシロキサンがよりさらに好ましい。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体としては、シリコーンデンドリマー・アクリル共重合体が好ましく、化粧品表示名称「(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー」(INCI名称「Acrylates/Polytrimethylsiloxymethacrylate Copolymer」)が好ましく、予め溶剤に溶解させたFA4001CM(30質量%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、FA4002ID(40質量%イソドデカン溶液)、DOWSIL FA 4003 DM Silicone Acrylate(40質量%メチルポリシロキサン(2cs)溶液)(以上、ダウ・東レ社製)等の市販品を用いることができる。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体としては、柔軟な被膜を形成する観点から、一般式(3):
Figure 2024077329000011
(式中、R23はメチル基又は水素原子を示し、R24は、1個又は2個のエーテル結合で遮断されていても良い、炭素数1~10の2価の飽和炭化水素基を示し、kは3~300の数を示す。)
で表される分子鎖の型末端にラジカル重合性基を有するジメチルポリシロキサン化合物を含むモノマー(B3)を重合させて得られるアクリル-シリコーン系グラフト共重合体が好ましい。
一般式(3)中、R24で示される、1個又は2個のエーテル結合で遮断されていても良い、炭素数1~10の2価の飽和炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれでも良く、炭素数1~7のものが好ましい。具体的には、-CH2-、-(CH2)3-、-(CH2)6-、-(CH2)8-、-(CH2)10-、-CH2-CH(CH3)-CH2-、-CH2CH2OCH2CH2CH2-、-CH2CH2OCH2CH(CH3)CH2-、-CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2CH2- などが挙げられる。
また、kは3~300の数であり、塗布時に肌上での乳化組成物の上滑り感を低減させる観点から、5~100が好ましい。
一般式(3)で表されるジメチルポリシロキサン化合物としては、柔軟な被膜を形成する観点から、以下のものを好適に使用することができる。なお、式中のMeはメチル基を示す。
Figure 2024077329000012
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体は、このような一般式(3)で表されるジメチルポリシロキサン化合物(B3)を含むモノマーを重合させて得られるものである。ジメチルポリシロキサン化合物(B3)以外に用いられるモノマーとしては、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(B4)が挙げられる。
アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーは、ラジカル重合性不飽和結合を分子中に1個有する化合物であり、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするとは、ラジカル重合性モノマー(B4)において、アクリレート及び/又はメタクリレートの合計量が、ラジカル重合性モノマー全体の50質量%以上を占めることを意味する。
用いるアクリレート及び/又はメタクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;炭素数1~10のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。中でも、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルアクリレートが好ましく、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルアクリレートを組み合わせたものがより好ましい。
また、アクリレート及び/又はメタクリレート以外のモノマーとしては、スチレン、置換スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、アクリロニトリル、フッ化オレフィン等が挙げられる。
一般式(3)で表されるジメチルポリシロキサン化合物(B3)を含むモノマーを重合させるには、通常のラジカル重合法に従い、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、バルク重合等により行うことができる。
得られるアクリル-シリコーン系グラフト共重合体は、重量平均分子量が、3000~200000であるのが好ましく、5000~100000がより好ましい。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体としては、一般式(3)で表されるジメチルポリシロキサン化合物(B3)と、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(B4)を、ラジカル共重合して得られるものが好ましい。
この場合、一般式(3)で表されるジメチルポリシロキサン化合物(B3)と、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(B4)の重合比率(B3)/(B4)は、1/19~2/1であるのが好ましい。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体は、皮膜形成性・肌への密着性に優れ、上滑り感を低減させる観点から、25℃で固体状のものが好ましい。
また、伸びが良く、皮膜形成性・肌への密着性に優れ、上滑り感を低減させる観点から、溶剤に溶解して使用するのが好ましい。溶剤としては、シリコーン油、炭化水素油が挙げられ、メチルトリメチコン、メチルポリシロキサン(2cs)、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、メチルトリメチコン、メチルポリシロキサン(2cs)、デカメチルシクロペンタシロキサンから選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましく、メチルポリシロキサン(2cs)がよりさらに好ましい。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体としては、化粧品表示名称「(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー」(INCI名称「Acrylates/Dimethicone Copolymer」)が好ましく、予め溶剤に溶解させたKP‐545(30質量%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KP‐545L(40質量%メチルポリシロキサン(2cs)溶液)、KP‐549(40質量%メチルトリメチコン溶液)、KP‐550(40質量%イソドデカン溶液)(以上、信越化学工業社製)等の市販品を用いることができる。
成分(B)としては、塗膜の柔軟性、肌への伸び、付着性に優れ、耐水性を向上させる観点から、アクリル-シリコーン系グラフト共重合体が好ましい。
成分(B)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、塗膜の柔軟性、肌への伸び、付着性に優れる観点から、全組成中に0.03質量%以上であるのが好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、4質量%以下がさらに好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.03~10質量%であるのが好ましく、0.1~5質量%がより好ましく、0.5~4質量%がさらに好ましい。
成分(C)のダイマー酸エステルは、2分子の不飽和脂肪酸の重合によって得られるダイマー酸のエステルである。不飽和脂肪酸としては、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸等が挙げられる。また、これらダイマー酸のエステル部分としては、イソプロピルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、リノレイルアルコール等の高級アルコール、ダイマージリノレイルアルコール等の不飽和アルコール2分子が重合したダイマージオール、フィトステロール等から誘導できるもの、及びヒマシ油などが挙げられる。
具体的には、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビスステアリル、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ジリノール酸ジイソプロピル等が挙げられる。
成分(C)としては、肌への伸び、付着性に優れ、仕上がりの肌の粉感が抑制され、見た目のなめらかさを向上させる観点から、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)、ジリノール酸ジイソプロピルから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)から選ばれる1種以上を含むのがより好ましい。
また、成分(C)としては、例えば、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)として、「Plandool-G」(日本精化社製)等、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)として、「Plandool-H」(日本精化社製)等、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビスステアリルとして、「LUSPLAN DA-DD-IS」(日本精化社製)等、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油として、「リソカスタDA-L」(高級アルコール工業社製)等、ジリノール酸ジイソプロピルとして、「KAK DADIP-R」(高級アルコール工業社製)等の市販品を用いることができる。
成分(C)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、肌への伸び、付着性に優れ、仕上がりの肌の粉感が抑制され、見た目のなめらかさを向上させる観点から、全組成中に0.01質量%以上であるのが好ましく、0.03質量%以上がより好ましく、0.05質量%以上がさらに好ましく、10質量%以下であるのが好ましく、5質量%以下がより好ましく、4質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に0.01~10質量%であるのが好ましく、0.03~5質量%が好ましく、0.05~4質量%がより好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、塗膜の柔軟性、肌への伸び、付着性に優れ、仕上がりの肌の粉感が抑制され、見た目のなめらかさ、耐水性を向上させる観点から、0.5以上であるのが好ましく、1以上がより好ましく、2以上がさらに好ましく、200以下が好ましく、150以下がより好ましく、100以下がさらに好ましい。また、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、0.5~200であるのが好ましく、1~150がより好ましく、2~100がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(B)の質量割合(B)/(C)は、塗膜の柔軟性、肌への伸び、付着性に優れ、仕上がりの肌の粉感が抑制され、見た目のなめらかさ、耐水性を向上させる観点から、0.1以上であるのが好ましく、0.2以上がより好ましく、0.5以上がさらに好ましく、100以下が好ましく、50以下がより好ましく、25以下がさらに好ましい。また、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、0.1~100であるのが好ましく、0.2~50がより好ましく、0.5~25がさらに好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、さらに、成分(D)として、成分(C)以外のエステル油を含有することができ、肌への伸び、付着性に優れる。
成分(D)のエステル油としては、通常の化粧料に用いられるもので、25℃で液状のエステル油が好ましい。25℃で液状とは、25℃において、流動性を有するもので、クリーム状やペースト状のものも含まれる。
成分(D)のエステル油としては、モノエステル油、ジエステル油、トリエステル油などが挙げられ、ミリスチン酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、メトキシケイヒ酸エチルへキシル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリエチルヘキサノイン、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、安息香酸アルキル(C12~15)、炭酸プロピレン、ホホバ油、部分水素添加ホホバ油、植物油等が挙げられる。
成分(D)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、肌への伸び、付着性に優れる観点から、全組成中に0.01質量%以上であるのが好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、40質量%以下であるのが好ましく、15質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に0.01~40質量%であるのが好ましく、0.1~15質量%が好ましく、1~8質量%がより好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、さらに、揮発性油を含有することができ、塗膜の耐水性を向上させることができる。揮発性とは、35~88℃の引火点を有するものである。
揮発性油としては、揮発性シリコーン油、揮発性炭化水素油が挙げられる。
揮発性シリコーン油としては、例えば、オクタメチルトリシロキサン(1cs)、デカメチルテトラシロキサン(1.5cs)、メチルポリシロキサン(2cs)等の直鎖状ジメチルポリシロキサン;メチルトリメチコン、トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等の分岐状シロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサンなどが挙げられる。
揮発性炭化水素油としては、例えば、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン等のパラフィン系炭化水素油;イソデカン、イソドデカン、水添ポリイソブテン等のイソパラフィン系炭化水素油;シクロデカン、シクロドデカン等の環状パラフィン炭化水素油が挙げられる。これらのうち、炭素数8~16の炭化水素油が好ましく、炭素数10~16の炭化水素油がより好ましく、炭素数12の炭化水素油がさらに好ましい。
揮発性油としては、皮膜形成性・肌への密着性に優れ、塗膜の耐水性を向上させる観点から、揮発性シリコーン油が好ましく、オクタメチルトリシロキサン(1cs)、デカメチルテトラシロキサン(1.5cs)、メチルポリシロキサン(2cs)がより好ましい。
揮発性油は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、皮膜形成性、肌への密着性に優れ、塗膜の耐水性を向上させる観点から、全組成中に15質量%以上であるのが好ましく、18質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、70質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に15質量%以上であるのが好ましく、15~70質量%がより好ましく、18~50質量%がさらに好ましく、20~40質量%がよりさらに好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、さらに、成分(A)以外の粉体を含有することができる。
かかる粉体としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、体質顔料、着色顔料、光輝性顔料等を用いることができる。
体質顔料としては、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、窒化ホウ素、マイカ、合成マイカ、ガラスフレーク、合成金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、シリカ、アルミナ等の無機顔料及びこれらの複合顔料などが挙げられる。複合顔料の具体例としては、酸化チタン被覆雲母、酸化亜鉛被覆雲母、酸化チタン・酸化亜鉛被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、硫酸バリウム・酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆合成金雲母、酸化クロム被覆雲母チタン、酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄被覆ガラス末、酸化チタン内包ガラス末、酸化鉄内包ガラス末等が挙げられる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;カーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β-カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
光輝性顔料としては、雲母、合成金雲母、ガラス、シリカ、アルミナ等の板状粉体等の表面を、酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
これらの粉体は、そのまま使用できるほか、通常の方法により、疎水化処理したものを用いることもできる。
疎水化処理としては、例えば、フッ素化合物処理、シリコーン処理、アルキル処理、アルキルシラン処理、金属石鹸処理、水溶性高分子処理、アミノ酸処理、アシル化アミノ酸処理、レシチン処理、有機チタネート処理、ポリオール処理、アクリル樹脂処理、メタクリ樹脂処理、ウレタン樹脂処理等の表面処理が挙げられる。
成分(A)以外の粉体は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、肌のカバー力やメイクアップの審美性に優れる観点から、全組成中に1~50質量%であるのが好ましく、3~30質量%がより好ましく、5~20質量%がさらに好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、さらに、非イオン性界面活性剤を含有することができる。
非イオン性界面活性剤としては、通常の化粧料に用いられるものであれば良く、例えば、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;グリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、アルキルポリグリセリルエーテル、ポリオキシエチレアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンや、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等のポリエーテル変性シリコーン;ポリグリセリン変性シリコーン、アルキル変性ポリエーテル変性シリコーン、アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
これらのうち、安定性や使用感に優れる観点から、ポリエーテル変性シリコーンを含むのが好ましい。
また、非イオン性界面活性剤は、HLB1~8であるのが好ましく、HLB2~7がより好ましい。
ここで、HLB(親水性-親油性のバランス〈Hydrophilic-Lipophilic Balance〉)は、界面活性剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものであり、グリフィン(Griffin)の式により求められるものである。また、2種以上の非イオン性界面活性剤から構成される場合、混合界面活性剤のHLBは、次のようにして求められる。混合界面活性剤のHLBは、各非イオン性界面活性剤のHLB値をその配合比率に基づいて相加算平均したものである。
混合HLB=Σ(HLBx×Wx)/ΣWx
HLBxは、非イオン性界面活性剤XのHLB値を示す。
Wxは、HLBxの値を有する非イオン性界面活性剤Xの質量(g)を示す。
非イオン性界面活性剤は、1種又は2種以上組合わせて用いることができ、含有量は、安定性や使用感に優れる観点から、全組成中に0.1~8質量%であるのが好ましく、0.3~6質量%がより好ましく、0.5~4質量%がさらに好ましい。
本発明において、水の含有量は、安定性や使用感に優れる観点から、全組成中に8~60質量%であるのが好ましく、10~40質量%がより好ましく、12~30質量%がさらに好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、前記成分以外に、通常化粧料に用いられる成分、例えば、前記以外の油性成分、前記以外の高分子化合物、酸化防止剤、香料、防腐剤、pH調整剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、清涼剤等を含有することができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、液状、乳液、ペースト状、クリーム状、ジェル状、固形状等の剤型にすることができる。
また、本発明の油中水型乳化化粧料は、例えば、化粧下地、ファンデーション、コンシーラー、ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料;日やけ止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料などとして適用することができ、メイクアップ化粧料として好適である。
製造例1(ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)ジメチルシロキサン共重合体(POLYSILICONE-9)の製造):
2-エチル-2-オキサゾリン12.9g(0.13モル)と酢酸エチル27.7gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ(ゼオラムA-4、東ソー社製)2.0gで、28℃15時間脱水を行った。
また、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(KF-8015、信越シリコーン社製、質量平均分子量100000、アミン当量20000)100gと酢酸エチル203gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ15.2gで、28℃15時間脱水を行った。
上記の脱水2-エチル-2-オキサゾリンの酢酸エチル溶液に硫酸ジエチル0.77g(0.005モル)を加え、窒素雰囲気下8時間、80℃で加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。GPCにより測定した数平均分子量は2700であった。
この末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)溶液を、上記の脱水した側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン溶液を一括して加え、10時間、80℃で加熱還流した。
反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン-ジメチルシロキサン共重合体を白色ゴム状固体(108g)として得た。最終生成物におけるオルガノポリシロキサンセグメントの質量比は0.87、最終生成物の質量平均分子量は115000であった。
実施例中、ジメチルシロキサン・メチル(ウンデシルグリセリルエーテル)シロキサン共重合体は、特開平4-108795号公報、実施例11に記載のものである。
実施例1~7、比較例1~2
表1に示す組成の油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を製造し、塗膜の柔軟性、肌への伸び、肌への付着性、粉感のない仕上がり、なめらかな仕上がり、耐水性を評価した。結果を表1に併せて示す。
(製造方法)
成分(A)を含む粉体相成分を混合粉砕し、別途混合した成分(B)及び(C)を含む油相成分に添加して、ディスパーで分散した。その後、水相成分を添加し、ディスパーで分散後、ホモミキサーで撹拌することにより、油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を得た。
(評価方法)
(1)塗膜の柔軟性:
人工皮革(イデアテックスジャパン社製、サプラーレ)に、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を塗布し、乾燥させた。この人工皮革を上下左右に各2回ずつ引っ張った後、乾燥塗膜の状態を評価した。
専門パネラー3名により、各油中水型乳化化粧料の乾燥塗膜の状態(柔軟性)を、以下の基準で、目視により評価した。結果は、3名の合計点で示した。
5;塗膜に変化がまったくない。
4;塗膜にやや歪がみられる。
3;塗膜に歪がみられる。
2;塗膜にややクラックがみられる。
1;塗膜にクラックがみられる。
(2)肌への伸び:
専門パネラー3名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に伸ばしたときの伸び(軽さ)を、以下の基準で官能評価した。結果は、3名の合計点で示した。
5;非常に軽く伸びる。
4;軽く伸びる。
3;やや軽く伸びる。
2;あまり軽く伸びない。
1;軽く伸びない。
(3)肌への付着性:
専門パネラー3名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に伸ばした後のファンデーションの付着性を、以下の基準で官能評価した。結果は、3名の合計点で示した。
5;非常に付着性に優れる。
4;付着性に優れる。
3;やや付着性に優れる。
2;付着性がやや悪い。
1;付着性が悪い。
(4)粉感のない仕上がり:
専門パネラー3名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に伸ばした後の仕上がりの粉感のなさを、以下の基準で官能評価した。結果は、3名の合計点で示した。
5;まったく粉感がない。
4;粉感がない。
3;あまり粉感がない。
2;やや粉感がある。
1;粉感がある。
(5)なめらかな仕上がり:
専門パネラー3名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に伸ばした後の見た目の仕上がりのなめらかさを、以下の基準で官能評価した。結果は、3名の合計点で示した。
5;非常になめらかに見える。
4;なめらかに見える。
3;ややなめらかに見える。
2;あまりなめらかに見えない。
1;なめらかに見えない。
(6)耐水性:
人工皮革(イデアテックスジャパン社製、サプラーレ)に、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を塗布し、乾燥させた。これを、水浴中に30分間浸漬させた後、塗膜の状態を評価した。この耐水性は、耐汗性の指標とした。
専門パネラー3名により、各油中水型乳化化粧料の塗膜の耐水性を、以下の基準で、目視により、評価した。結果は、3名の合計点で示した。
5;塗膜によれがまったくみられない。
4;塗膜によれがあまりみられない。
3;塗膜によれがややみられる。
2;塗膜によれがみられる。
1;塗膜によれが顕著にみられる。
Figure 2024077329000013

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)アルコキシシラン処理された着色顔料、
    (B)アクリルシリコーン系ポリマー、
    (C)ダイマー酸エステル
    を含有する油中水型乳化化粧料。
  2. 成分(A)の含有量が0.1~30質量%、成分(B)の含有量が0.03~10質量%、成分(C)の含有量が0.01~10質量%である請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、0.5~200である請求項1又は2記載の油中水型乳化化粧料。
  4. 成分(C)に対する成分(B)の質量割合(B)/(C)が、0.1~100である請求項1~3のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  5. さらに、(D)成分(C)以外のエステル油を0.01~40質量%含有する請求項1~4のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
JP2022189366A 2022-11-28 油中水型乳化化粧料 Pending JP2024077329A (ja)

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