JP2018531283A6 - 油、皮膜形成ポリマー、モノアルコールおよび粒子材料を含む無水液体組成物 - Google Patents

油、皮膜形成ポリマー、モノアルコールおよび粒子材料を含む無水液体組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、特に、ケラチン物質、特に皮膚をケアし、および/またはメイクアップするための無水液体組成物であって、好ましくは、生理学的に許容される媒体中に:a)以下のもの:i)少なくとも1つの不揮発性油およびii)少なくとも1つの揮発性炭化水素油を含む油性相と、b)2〜8個の炭素原子を含む少なくとも1つのモノアルコールと、c)以下のもの:(i)MQ型のシリコーン樹脂、(ii)シルセスキオキサン樹脂、(iii)カルボシロキサンデンドリマーでグラフトされたビニルポリマー、(iv)それらの混合物から選択される少なくとも1つの親油性皮膜形成ポリマーと、d)少なくとも1つの粒子材料とを含み、組成物の総重量に対して少なくとも15重量%の不揮発性油を含む組成物に関する。本発明はまた、ケラチン物質を被覆するための、より特定的に、皮膚などのケラチン物質をメイクアップし、および/またはケアするための方法であって、上述される組成物の、ケラチン物質への塗布を含むことを特徴とする方法に関する。

Description

本発明は、特に、ケラチン物質、特に皮膚をケアし、および/またはメイクアップするための無水液体組成物であって、好ましくは、生理学的に許容される媒体中に:
a)以下のもの:
i)少なくとも1つの不揮発性油および
ii)少なくとも1つの揮発性炭化水素油
を含む油性相と、
b)2〜8個の炭素原子を含む少なくとも1つのモノアルコールと、
c)以下のもの:
(i)MQ型のシリコーン樹脂、
(ii)シルセスキオキサン樹脂、
(iii)カルボシロキサンデンドリマーでグラフトされたビニルポリマー、
(iv)それらの混合物
から選択される少なくとも1つの親油性皮膜形成ポリマーと、
d)少なくとも1つの粒子材料とを含み、組成物の総重量に対して少なくとも15重量%の不揮発性油を含む組成物に関する。
本発明はまた、ケラチン物質を被覆するための、より特定的に、皮膚などのケラチン物質をメイクアップし、および/またはケアするための方法であって、上述される組成物の、ケラチン物質への塗布を含むことを特徴とする方法に関する。
高粘度である必要はなく、むしろ支持体とできるだけ混じり合うべきである付着物の形態で、皮膚上で容易にかつ迅速に伸びる化粧用メイクアップまたはケア製品を消費者はますます求めている。
高含量の不揮発性油を含み、特に、高い屈折率(n≧1.450)を有する、皮膚をメイクアップし、および/またはケアするための液体製品が、皮膚への延展および浸透ならびに快適性および良好な光沢という良好な特性を得ることを可能にすることが、当業者に公知である。
液体メイクアップ製品の例として、液体ファンデーション、液体リップグロスが挙げられ、またはさらにケア分野では、保湿剤および皮膚軟化剤油性製品または日焼け止めオイルが挙げられる。
この高含量の不揮発性油は、塗布の際のべたつきおよび粘着性の感触ならびに経時的な皮膚における付着物の持ちの悪さをもたらす傾向がある。
高い油含量を有し、かつ顔料などの粒子材料をベースとした液体配合物では、時間とともに前記材料を懸濁状態に保つのが難しく;前記材料は沈降し、再分散するのが非常に難しい塊(「ケーキ」)を形成する。
(特許文献1)には、モノアルコールを多く含み、かつマットさの良好な持ちを得るために、カルボシロキサンデンドリマーでグラフトされたビニルポリマーから選択される親油性皮膜形成ポリマーを含む液体メイクアップ組成物が開示されている。赤色有機顔料をベースとする液体アルコール性メイクアップ組成物も、(特許文献2)から知られている。これらの文献は、顔料の存在下で多量の揮発性油を使用する問題に言及していない。これらの組成物は、組成物中に低含量の不揮発性油を含み、塗布の際の快適性に関して完全に満足のいくものではない。
したがって、塗布の際の粘着作用を実質的に減少させ、実際にさらにはなくすこと、皮膚への延展および浸透ならびに快適性および良好な光沢という良好な特性を得ること、および経時的な持ちの良好な特性を得ることを可能にし、および/または透明な塩析(懸濁粒子を含まない)およびケーキの容易で均一な再分散によって反映される粒子の「クリーンな」沈降を得ることを可能にする、粒子材料をベースとし、かつ高含量の不揮発性油を有する新規な液体ケアおよび/またはメイクアップ組成物を求める必要性が存在する。
特許出願欧州特許第2 699 636号明細書 仏国特許第3005857号明細書
その調査研究の際、本出願人は、予想外に、これらの目的が、好ましくは、生理学的に許容される媒体中に:
a)以下のもの:
i)少なくとも1つの不揮発性油および
ii)少なくとも1つの揮発性炭化水素油
を含む油性相と、
b)組成物の総重量に対して2〜8個の炭素原子を含む少なくとも1つのモノアルコールと、
c)以下のもの:
(i)MQ型のシリコーン樹脂、
(ii)シルセスキオキサン樹脂、
(iii)カルボシロキサンデンドリマーでグラフトされたビニルポリマー、
(iv)それらの混合物
から選択される少なくとも1つの親油性皮膜形成ポリマーと、
d)少なくとも1つの粒子材料とを含む無水液体組成物であって、組成物の総重量に対して少なくとも15重量%の不揮発性油を含む組成物を使用することによって達成され得ることを発見した。
この発見は、本発明の基礎を成す。
したがって、本発明の第1の主題は、特に、ケラチン物質、特に皮膚をケアし、および/またはメイクアップするための無水液体組成物であって、好ましくは、生理学的に許容される媒体中に:
a)以下のもの:
i)少なくとも1つの不揮発性油および
ii)少なくとも1つの揮発性炭化水素油
を含む油性相と、
b)組成物の総重量に対して2〜8個の炭素原子を含む少なくとも1つのモノアルコールと、
c)以下のもの:
(i)MQ型のシリコーン樹脂、
(ii)シルセスキオキサン樹脂、
(iii)カルボシロキサンデンドリマーでグラフトされたビニルポリマー、
(iv)それらの混合物
から選択される少なくとも1つの親油性皮膜形成ポリマーと、
d)少なくとも1つの粒子材料とを含み、組成物の総重量に対して少なくとも15重量%の不揮発性油を含む組成物である。
本発明はまた、ケラチン物質を被覆するための、より特定的に、皮膚などのケラチン物質をメイクアップし、および/またはケアするための方法であって、上述される組成物の、ケラチン物質への塗布を含むことを特徴とする方法に関する。
定義
本発明に関して、「ケラチン物質」という用語は、睫毛、唇、好ましくは皮膚、より特定的に、顔、頬、眼または眼瞼の輪郭を意味するものと理解される。
「生理学的に許容される」という用語は、皮膚および/またはその表面身体成長物(superficial body growth)と適合し、好ましい色、香りおよび感触を示し、この組成物の使用を消費者に断念させる傾向がある許容できない不快感(ヒリヒリ感、こわばり(tautness)、発赤)を生じないことを意味するものと理解される。
本発明の意味の範囲内で、「無水組成物」という表現は、その総重量に対して、5重量%未満の水、好ましくは、2重量%未満の水、実際にさらには、0.5%未満の水を含む組成物、特に、水を含まない組成物を示す。
「粒子材料」という用語は、本発明の組成物に不溶性および分散性である粒子の形態の任意の化合物を意味するものと理解され、前記材料は、親油性皮膜形成ポリマーと異なる。
本発明に係る組成物は、液体の形態で提供される。「液体組成物」という用語は、周囲温度(25℃)および大気圧(1.013×10Pa)で液体であり、より特定的に、0.02〜0.8Pa.sの範囲、好ましくは、0.04〜0.4Pa.sの範囲、さらにより好ましくは、0.04〜0.1Pa.sの範囲の粘度を示す組成物を意味するものと理解される。
粘度の測定は、一般に、No.2スピンドルを備えたRheomat RM180粘度計を用いて25℃で行われ、測定は、200回転/分(rpm)で10分間にわたってスピンドルを組成物中で回転させた後(その後、粘度およびスピンドルの回転速度の安定化が観察される)に行われる。
油性相
本発明に係る組成物は、油性相を含む。油性相は、組成物の総重量に対して、少なくとも15.0重量%、好ましくは、少なくとも30.0重量%、より好ましくは、少なくとも45.0重量%の割合の少なくとも1つの不揮発性油と、少なくとも1つの揮発性炭化水素油とを含む。
「油」という用語は、周囲温度(20〜25℃)および大気圧で液体形態の任意の脂肪性物質を意味するものと理解される。これらの油は、動物性、植物性、鉱物または合成由来のものであり得る。
不揮発性油
「不揮発性油」という用語は、少なくとも数時間にわたって周囲温度(20〜25℃)および大気圧で皮膚またはケラチン繊維上に留まり、特に、10−3mmHg(0.13Pa)未満の蒸気圧を有する油を意味するものと理解される。
油は、全ての油、好ましくは、生理学的に許容される油、特に、鉱油、動物油、植物油または合成油;特に、不揮発性炭化水素油および/または不揮発性シリコーン油および/または不揮発性フッ素化油、およびそれらの混合物から選択され得る。
「炭化水素油」という用語は、主に、炭素および水素原子、および任意選択的に、エステル、エーテル、フルオロ、カルボン酸および/またはアルコール基を含む油を意味するものと理解される。
本発明に使用され得る不揮発性炭化水素油の例として、以下のものが挙げられる:
− 植物由来の炭化水素油、例えば、4〜24個の炭素原子を有する脂肪酸のトリグリセリド、例えば、カプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、例えば、Stearinerie Duboisによって販売されるものまたはDynamit NobelによってMiglyol 810(登録商標)、812(登録商標)および818(登録商標)の名称で販売されるもの;分枝鎖状C18〜C36脂肪酸とグリセロールとのトリグリセリド、例えば、Stearinerie DuboisによってDUB TGI 24(登録商標)の名称で販売されるもの(INCI名C18〜36酸トリグリセリド);
− 鉱物または合成由来の直鎖状または分枝鎖状炭化水素、例えば、流動パラフィンおよびそれらの誘導体、ワセリン、ポリデセン、ポリブテン、水素化ポリイソブテン、例えば、Parleam、またはスクアラン;
− 10〜40個の炭素原子を有する合成エーテル、例えば、ジカプリリルエーテル;
− 特に、脂肪酸の合成エステル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、安息香酸C12〜C15アルキル、ラウリン酸ヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−オクチルドデシル、2−エルカ酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル、リンゴ酸ジイソステアリルまたはトリメリット酸トリデシル;
− 12〜26個の炭素原子を有する分枝鎖状および/または不飽和炭素鎖を含む、周囲温度で液体である脂肪アルコール、例えば、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、2−ブチルオクタノール、2−ヘキシルデカノール、2−ウンデシルペンタデカノールまたはオレイルアルコール;
− 高級脂肪酸、例えば、オレイン酸、リノール酸またはリノレン酸;
− カーボネート、例えば、炭酸ジカプリリル;
− アセテート;
− シトレート;
− 任意選択的に、部分的に炭化水素ベースおよび/またはシリコーンベースのフッ素化油、例えば、欧州特許出願公開第847 752号明細書の文献に記載されるものなどの、フルオロシリコーン油、フッ素化ポリエーテルまたはフッ素化シリコーン;
− シリコーン油、例えば、不揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS);フェニル化シリコーン、例えば、フェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニル(トリメチルシロキシ)ジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニル(メチルジフェニル)トリシロキサンまたは(2−フェニルエチル)トリメチルシロキシシリケート、および
− それらの混合物。
好ましくは、本発明に係る組成物の油性相は、1.450以上の屈折率nを有する少なくとも1つの不揮発性油を含む。屈折率は、周囲温度(20℃)および大気圧で測定される。前記不揮発性油は、以下のものから特に選択される:
− 1.450以上の屈折率を有する不揮発性炭化水素油、
− 1.450以上の屈折率を有する不揮発性フェニル化シリコーン、および
− それらの混合物。
1.450以上の屈折率nを有する炭化水素油として、以下のものが特に挙げられる:
− 鉱物または合成由来の直鎖状または分枝鎖状炭化水素、特に、ポリブテン、例えば、INEOS製の商品Indopol H 100(n=1.49)およびIndopol H 1500(登録商標)(n=1.5)、または水素化ポリイソブテン、例えば、NOF Corporation製の商品Parleam HV(登録商標)(n=1.456)およびParleam SV(登録商標)(n=1.458);
− 脂肪酸の合成エステル、例えば、乳酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ネオデカン酸オクチルドデシル、ステアリン酸イソセチル、モノイソステアリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、トリイソステアリン酸グリセリル、ステアロイルステアリン酸オクチルドデシル、ドデカン二酸ジイソセチル、ヘキサカプリル酸/ヘキサカプリン酸ジペンタエリスリチル、ヒドロキシステアリン酸2−オクチルドデシル、ペンタエリスリチルテトラ(オクチルドデカノエート)、クエン酸トリイソステアリル、ペンタエリスリチルテトラ(2−ヘキシルデカノエート)、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、トリデシルテトラデカノイン、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸isofol 24、クエン酸トリイソセチル、ジイソプロピル二量体ジリノレアート、ペンタエリスリチルテトラ(デシルテトラデカノエート)、リンゴ酸ジイソステアリル、ドデカン二酸ジイソアラキジル、エルカ酸オクチルドデシル、クエン酸トリイソアラキジル、ミリストイルメチルアミノプロピオン酸ヘキシルデシル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、エルカ酸オレイル、テトライソステアリン酸ジトリメチロールプロパン、ジオクチルドデシル二量体ジリノレアート、エチルパンテノール、スクロース6−8大豆脂肪鎖、トリリノール酸トリイソステアリル、安息香酸2−オクチルドデシル、安息香酸2−エチルヘキシル、トリメリット酸isofol 12、安息香酸C12〜C15アルキル、水素化二量体ジリノレイル/炭酸ジメチルコポリマー、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリット酸トリデシル、トリメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)、安息香酸ヒマシ油、ジプロピレングリコールジベンゾアートまたは2−エチルヘキシルグリセリルエーテルパルミテート;
− 植物由来の炭化水素油、例えば、分枝鎖状C18〜C36脂肪酸とグリセロールとのトリグリセリド(n=1.454〜1.458)、アララ油(arara oil)、ホホバ油、プラカシー油、バージンオリーブ油、リムナンテス属(Limnanthes)(メドウフォーム)油、ごま油、ハマナツメモドキ属(Ximenia)油、大豆油、マカダミア油またはヒマシ油;
− ポリオキシプロピレン(POP)またはポリオキシエチレン(POE)基を含む油、例えば、オキシプロピレン化(3 OP)ジミリスチルアジペート、オキシエチレン化(7 OE)三酢酸グリセリル、PEG−4(4 OE)、PEG−6(6 OE)、PEG−8(8 OE)またはオクチルドデシル/PPG−3ミリスチルエーテル二量体ジリノレアート;
− それらの混合物。
1.450以上の屈折率nを有する1つまたは複数の炭化水素油は、より特定的に、以下のものから選択される:
− 分枝鎖状C18〜C36脂肪酸(n=1.46)とグリセロールとのトリグリセリド、例えば、Stearineries Dubois製の商品DUB TGI 24(登録商標)、
− リンゴ酸ジイソステアリル(n=1.46)、例えば、Lubrizol製の商品Schercemol DISM Ester(登録商標)、
− トリメリット酸トリデシル(n=1.48)、例えば、Vantage Specialty Chemicals製の商品Liponate TDTM(登録商標)、
−およびそれらの混合物。
本発明の特定の形態によれば、1.450以上の屈折率nを有する炭化水素油として、分枝鎖状C18〜C36脂肪酸とグリセロールとのトリグリセリド、リンゴ酸ジイソステアリルおよびトリメリット酸トリデシルの混合物が使用される。
1.450以上の屈折率を有する不揮発性シリコーン油として、フェニル化シリコーンが特に挙げられる。
「フェニル化シリコーン」という用語(フェニル化シリコーン油とも呼ばれる)は、少なくとも1つのフェニル基で置換されたオルガノポリシロキサンを意味するものと理解される。
フェニル化シリコーン油は、フェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニル(トリメチルシロキシ)ジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニル(メチルジフェニル)トリシロキサン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサンまたは(2−フェニルエチル)トリメチルシロキシシリケートから選択され得る。
シリコーン油は、式:
Figure 2018531283
に相当することができ、式中、R基が、互いに独立して、メチルまたはフェニルを表す。好ましくは、この式中、シリコーン油は、少なくとも3つのフェニル基、例えば少なくとも4つ、少なくとも5つまたは少なくとも6つを含む。
別の実施形態によれば、シリコーン油は、式:
Figure 2018531283
に相当し、式中、R基が、互いに独立して、メチルまたはフェニルを表す。好ましくは、この式中、前記オルガノポリシロキサンは、少なくとも3つのフェニル基、例えば少なくとも4つまたは少なくとも5つを含む。
上述されるフェニル化オルガノポリシロキサンの混合物が使用され得る。
例えば、トリフェニル化、テトラフェニル化またはペンタフェニル化オルガノポリシロキサンの混合物が挙げられる。
別の実施形態によれば、シリコーン油は、式:
Figure 2018531283
に相当し、式中、Meがメチルを表し、Phがフェニルを表す。このようなフェニル化シリコーンは、特に、整理番号Dow Corning 555 Cosmetic Fluid(INCI名:トリメチルペンタフェニルトリシロキサン)でDow Corningによって製造される。整理番号Dow Corning 554 Cosmetic Fluidも使用され得る。
別の実施形態によれば、シリコーン油は、式:
Figure 2018531283
に相当し、式中、Meがメチルを表し、yが、1〜1000であり、Xが−CH−CH(CH)(Ph)を表す。
別の実施形態によれば、シリコーン油は、式:
Figure 2018531283
に相当し、式中、−OR’が−O−SiMeを表し、yが、1〜1000であり、zが、1〜1000である。
フェニル化シリコーン油は、以下の式(VI):
Figure 2018531283
のフェニル化シリコーンから選択され得、式中:
− R〜R10が、互いに独立して、飽和または不飽和の、直鎖状、環状または分枝鎖状、C〜C30炭化水素基であり、
− m、n、pおよびqが、互いに独立して、0〜900の整数であり、ただし、「m+n+q」の和が、0以外である。
好ましくは、「m+n+p+q」の和が、1〜100である。好ましくは、「m+n+p+q」の和が、1〜900であり、さらに良好には、1〜800である。好ましくは、qが、0に等しい。
フェニル化シリコーン油は、以下の式(VII):
Figure 2018531283
のフェニル化シリコーンから選択され得、式中:
− R〜Rが、互いに独立して、飽和または不飽和の、直鎖状、環状または分枝鎖状、C〜C30炭化水素基であり、
− m、nおよびpが、互いに独立して、0〜100の整数であり、ただし、「n+m」の和が、1〜100である。
好ましくは、R〜Rが、互いに独立して、飽和、直鎖状または分枝鎖状、C〜C30、特に、C〜C12炭化水素基、特に、メチル、エチル、プロピルまたはブチル基を表す。
〜Rが、特に、同一であり得、さらに、メチル基であり得る。
好ましくは、式(VII)中、m=1または2または3、および/またはn=0および/またはp=0または1を有することが可能である。
25℃で5〜1500mm/s(すなわち、5〜1500cSt)の粘度を有し、好ましくは、5〜1000mm/s(すなわち、5〜1000cSt)の粘度を有する、式(VI)のフェニル化シリコーン油が使用され得る。
式(VII)のフェニル化シリコーン油として、フェニルトリメチコン、例えば、Dow Corning製のDC556(22.5cSt)またはRhone−Poulenc製のSilbione 70663V30油(28cSt)、またはジフェニルジメチコン、例えば、Belsil油、特に、Wacker製のBelsil PDM 1000(1000cSt)、Belsil PDM 200(200cSt)およびBelsil PDM 20(20cSt)が特に使用され得る。括弧内の値は、25℃における粘度を表す。
本発明の特定の形態によれば、不揮発性油性相は、1.450以上の屈折率を有する1つまたは複数の不揮発性油と、1.450未満の屈折率を有する1つまたは複数の不揮発性油との混合物を含み得る。
1.450未満の屈折率を有する不揮発性油の例として、10〜40個の炭素原子を有する合成エーテル、例えば、ジカプリリルエーテル(n=1.43)が特に挙げられる。
本発明の特定の形態によれば、不揮発性炭化水素油として、分枝鎖状C18〜C36脂肪酸とグリセロールとのトリグリセリド、リンゴ酸ジイソステアリル、トリメリット酸トリデシルおよびジカプリリルエーテルの混合物が使用される。
本発明に係る1つまたは複数の不揮発性油は、好ましくは、組成物の総重量に対して、15重量%〜85重量%の範囲、より好ましくは、30重量%〜60重量%の範囲、特に、45重量%〜55重量%の濃度で存在する。
本発明に係る、1.450以上の屈折率nを有する1つまたは複数の不揮発性油は、好ましくは、組成物の総重量に対して、15重量%〜65重量%の範囲、より好ましくは、30重量%〜60重量%の範囲、特に、45重量%〜55重量%の濃度で存在する。
揮発性炭化水素油
「揮発性油」という用語は、本発明の意味の範囲内で、周囲温度(20〜25℃)および大気圧で、皮膚またはケラチン繊維と接触して1時間未満で蒸発することが可能な油を意味するものと理解される。本発明の揮発性油は、周囲温度および非ゼロ蒸気圧で、周囲温度および特に、0.13Pa〜40 000Pa(10−3〜300mmHg)の範囲、特に、1.3Pa〜13 000Pa(0.01〜100mmHg)の範囲、より特定的に、1.3Pa〜1300Pa(0.01〜10mmHg)の範囲の大気圧で液体である揮発性化粧用油である。
本発明に使用され得る揮発性炭化水素油の例として、8〜16個の炭素原子を有する炭化水素油、特に、石油由来のC〜C16イソアルカン(イソパラフィンとしても知られている)、例えば、イソドデカン(2,2,4,4,6−ペンタメチルヘプタンとしても知られている)、イソデカンまたはイソヘキサデカン、例えばIsoparまたはPermethylの商標で販売される油、分枝鎖状C〜C16エステル、ネオペンタン酸イソヘキシルおよびそれらの混合物から選択される揮発性炭化水素油が挙げられる。他の揮発性炭化水素油、例えば、石油蒸留物、特に、ShellによってShell Soltの名称で販売されるもの;揮発性直鎖状アルカン、例えば、Cognis製の、特許出願DE10 2008 012 457号明細書に記載されているものも使用され得る。
揮発性炭化水素油の中でも、C〜C16イソアルカン、特に、イソドデカンが好ましい。
本発明に係る1つまたは複数の揮発性炭化水素油は、好ましくは、組成物の総重量に対して、10重量%〜30重量%の範囲、より特定的に、12重量%〜25重量%の範囲の濃度で存在する。
本発明の特定の形態によれば、組成物は、少なくとも1つの揮発性シリコーン油をさらに含み得る。
揮発性シリコーン油として、揮発性直鎖状または環状シリコーン油、特に、8センチストーク(8 10−6/s)以下の粘度を有し、特に、2〜7個のケイ素原子を有するものが挙げられ、これらのシリコーンは、任意選択的に、1〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基を含む。本発明に使用され得る揮発性シリコーン油として、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサンおよびそれらの混合物が特に挙げられる。
より特定的に、ドデカメチルペンタシロキサンが使用される。
モノアルコール
本発明の組成物は、2〜8個の炭素原子、特に、2〜6個の炭素原子、特に、2〜4個の炭素原子を含む少なくとも1つのモノアルコールを含む。
本発明の組成物は、1つまたは複数のモノアルコールを含み得る。
このモノアルコールは、例えば、式RaOH(式中、Raが、2〜8個の炭素原子を含む直鎖状または分枝鎖状アルキル基を表す)によって表され得る。
モノアルコールとして、エタノール、イソプロパノール、プロパノールまたはブタノールが挙げられる。
一実施形態によれば、本発明の組成物は、エタノールを含む。
モノアルコールの量は、前記組成物の総重量に対して、好ましくは、少なくとも8重量%、より好ましくは、少なくとも10重量%である。
有利な実施形態によれば、モノアルコールの量は、前記組成物の総重量に対して、8重量%〜40重量%、好ましくは、10重量%〜20重量%、さらにより好ましくは、10重量%〜15重量%の範囲である。
有利な実施形態によれば、モノアルコール/揮発性炭化水素油の重量比は、1/1超、好ましくは、1.1/1〜3/1、より特定的に、1.2/1〜1.5/1の範囲である。
親油性皮膜形成ポリマー
本発明に係る組成物に使用され得る親油性皮膜形成ポリマーは、以下のものから選択される:
(i)MQ型のシリコーン樹脂;
(ii)シルセスキオキサン樹脂;
(iii)カルボシロキサンデンドリマーでグラフトされたビニルポリマー;
(iv)それらの混合物。
「ポリマー」という用語は、本明細書において、1つまたは複数の繰り返し単位、好ましくは、少なくとも2つの繰返し単位を有する化合物を意味するものと理解される。
「皮膜形成ポリマー」という用語は、それ自体単独でまたは補助的な皮膜形成剤の存在下で、ケラチン物質に付着する肉眼的に連続したフィルム、好ましくは、粘着性フィルム、さらに良好には、例えば、Teflon被覆またはシリコーン被覆表面などの非付着性の表面に注ぐことによってフィルムが作製される場合、前記フィルムが分離可能および分離の際に操作可能であるような付着および機械的特性を有するフィルムを形成することが可能なポリマーを意味するものと理解される。
本発明の皮膜形成ポリマーは、親油性、特に、脂溶性または脂肪分散性、すなわち、油に可溶または分散可能である。
「脂溶性」または「脂肪分散性」という用語は、ポリマーを溶解させるか、または周囲温度で、もしくは必要に応じて、前記油の引火点未満の温度に加熱しながら、一般に、皮膜形成ポリマーの80重量%以下の重量パーセンテージで、少なくとも1つの油中でそれを均一に分散させる可能性を意味するものと理解される。
MQ型のシリコーン樹脂
より一般的に、「樹脂」という用語は、三次元の構造を有する化合物を意味するものと理解される。
「シリコーン樹脂」は、「シロキサン樹脂」としても知られている。したがって、本発明の意味の範囲内で、ポリジメチルシロキサンは、シリコーン樹脂でない。
シリコーン樹脂(シロキサン樹脂としても知られている)の命名は、「MDTQ」の名称で知られており、樹脂は、それが含む様々なシロキサンモノマー単位に応じて表され、「MDTQ」の文字のそれぞれが単位のタイプを特徴付けている。
「M」の文字は、式RSiO1/2の単官能性単位を表し、ケイ素原子は、この単位を含むポリマー中で1個のみの酸素原子に結合される。
「D」の文字は、二官能性単位RSiO2/2を表し、ここで、ケイ素原子は、2個の酸素原子に結合される。
「T」の文字は、式RSiO3/2の三官能性単位を表す。
最後に、「Q」の文字は、四官能性単位SiO4/2を表し、ここで、ケイ素原子は、4個の酸素原子に結合され、酸素原子自体はポリマーの残りの部分に結合される。
上述されるM、DおよびT単位において、R、RおよびRが、1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基(特に、アルキル基)、フェニル基、フェニルアルキル基あるいはヒドロキシル基を表す。
このような樹脂は、例えば、the Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,vol.15,John Wiley and Sons,New York,(1989),pp.265−270、ならびに米国特許第2 676 182号明細書、米国特許第3 627 851号明細書、米国特許第3 772 247号明細書、米国特許第5 248 739号明細書あるいは米国特許第5 082 706号明細書、米国特許第5 319 040号明細書、米国特許第5 302 685号明細書および米国特許第4 935 484号明細書に記載されている。
本発明にしたがって使用され得るMQ型のシリコーン樹脂の例として、式[(RSiO1/2(SiO4/2(MQ単位)のアルキルシロキシシリケートが挙げられ、式中、xおよびyが、50〜80の範囲の整数であり、R基が、上述される基を表し、好ましくは、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基またはヒドロキシル基、好ましくは、メチル基であるようになっている。
トリメチルシロキシシリケート型のMQ型の固体シリコーン樹脂の例として、General Electricによって整理番号SR1000で、Wackerによって整理番号TMS 803で、Shin−EtsuによってKF−7312Jの名称で、Dow CorningによってDC749またはDC593で販売されるものが挙げられる。
MQシロキシシリケート単位を含むシリコーン樹脂として、フェニルアルキルシロキシシリケート樹脂、例えば、フェニルプロピルジメチルシロキシシリケート(General Electricによって販売されるSilshine 151)も挙げられる。このような樹脂の調製は、特に、米国特許第5 817 302号明細書に記載されている。
シルセスキオキサン樹脂
本発明に係る組成物に使用され得るシルセスキオキサン樹脂の中でも、式R1nSiO(4−n)/2(ここで、各Rが、独立して、水素原子またはC〜C10アルキル基を示し、ここで、80mol%超のR基が、C〜C10アルキル基を表し、nが、1.0〜1.4の数である)の平均シロキサン単位を有するシルセスキオキサンホモポリマーおよび/またはコポリマーであるアルキルシルセスキオキサン樹脂が挙げられ、より特定的に、シルセスキオキサンコポリマー(ここで、60mol%超が、RSiO3/2単位を含み、ここで、Rが、上述される定義を有する)が使用される。
好ましくは、シルセスキオキサン樹脂は、Rが、C〜C10アルキル基、好ましくは、C〜Cアルキル基、より特定的に、プロピル基であるように選択される。より特定的に、ポリ(プロピルシルセスキオキサン)またはt−プロピルシルセスキオキサン樹脂(INCI名:ポリプロピルシルセスキオキサン(および)イソドデカン)、例えば、Dow Corningによって商標Dow Corning(登録商標)670 Fluidで販売される製品が使用される。
カルボシロキサンデンドリマーでグラフトされたビニルポリマー
本発明に係る組成物の調製に好適なビニルポリマーは、カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位を含む。ビニルポリマーは、主鎖および少なくとも1つの側鎖を有し、この側鎖は、カルボシロキサンデンドリマー構造を示すカルボシロキサンデンドリマーに由来する単位を含む。
本発明に関して、「カルボシロキサンデンドリマー構造」という用語は、高分子量を有する分枝鎖状基を有する分子構造を表し、前記構造は、結合から開始して主鎖へと半径方向に高い規則性を有する。このようなカルボシロキサンデンドリマー構造は、特願平9−171 154号公報において高度に分枝鎖状のシロキサン−シリルアルキレンコポリマーの形態で記載されている。
本発明に係るビニルポリマーは、以下の一般式(I):
Figure 2018531283
によって表され得るカルボシロキサンデンドリマーに由来する単位を含むことができ、式中:
− Rが、5〜10個の炭素原子を有するアリール基または1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表し;
− Xが、i=1である場合、式(II):
Figure 2018531283
によって表されるシリルアルキル基を表し、式中:
.Rが、式(I)において上述されるとおりであり、
.Rが、2〜10個の炭素原子を有するアルキレン基を表し、
.Rが、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表し、
.Xi+1が、水素原子、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、5〜10個の炭素原子を有するアリール基およびi=i+1である式(II)の上述されるシリルアルキル基から選択され、
.iが、前記シリルアルキル基の生成を表す1〜10の整数であり、
.aが、0〜3の整数であり;
− Yが、以下のものから選択されるラジカル重合性有機基を表し:
.メタクリル基またはアクリル基を含む有機基であって、前記有機基は、式:
Figure 2018531283
によって表され、式中:
*Rが、水素原子または1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表し;
*Rが、1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基またはブチレン基を表し、メチレンおよびプロピレン基が好ましく;
.式:
Figure 2018531283
のスチリル基を含む有機基であって、式中:
*Rが、水素原子または1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基を表し、メチル基が好ましく;
*Rが、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表し;
*Rが、1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基またはブチレン基を表し、エチレン基が好ましく;
*bが、0〜4の整数であり;
*cが0の値を有する場合、−(R−が結合を表すように、cが、0または1の値を有する。
一実施形態によれば、Rが、5〜10個の炭素原子を有するアリール基または1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表し得る。アルキル基は、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基またはシクロヘキシル基によって表され得る。アリール基は、好ましくは、フェニル基およびナフチル基によって表され得る。メチルおよびフェニル基が、より特定的に好ましく、メチル基がとりわけ好ましい。
一実施形態によれば、Rが、2〜10個の炭素原子を有するアルキレン基、特に、直鎖状アルキレン基、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレンまたはヘキシレン基;または分枝鎖状アルキレン基、例えば、メチルメチレン、メチルエチレン、1−メチルペンチレンまたは1,4−ジメチルブチレン基を表す。
エチレン、メチルエチレン、ヘキシレン、1−メチルペンチレンおよび1,4−ジメチルブチレン基がとりわけ好ましい。
一実施形態によれば、Rが、メチル、エチル、プロピル、ブチルおよびイソプロピル基から選択される。
式(II)において、iが、生成の数を示し、したがって、シリルアルキル基の繰り返し数に相当する。
例えば、生成の数が1に等しい場合、カルボシロキサンデンドリマーは、以下に示される一般式によって表され得、式中、Y、R、RおよびRが、上述されるとおりであり、R12が、水素原子を表すか、またはRと同一であり、aが、aと同一である。好ましくは、分子中のOR基の総平均数は、0〜7の範囲内である。
Figure 2018531283
生成の数が2に等しい場合、カルボシロキサンデンドリマーは、以下の一般式によって表され得、式中、Y、R、R、RおよびR12が、上述されるのと同じであり、aおよびaが、示される生成のaを表す。好ましくは、分子中のOR基の総平均数は、0〜25の範囲内である。
Figure 2018531283
生成の数が3に等しい場合、カルボシロキサンデンドリマーは、以下の一般式によって表され、式中、Y、R、R、RおよびR12が、上述されるのと同じであり、a、aおよびaが、示される生成のaを表す。好ましくは、分子中のOR基の総平均数は、0〜79の範囲内である。
Figure 2018531283
カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位を有するビニルポリマーは、カルボシロキサンデンドリマー構造を含む分子側鎖を有し、
(A)0〜99.9重量部のビニルモノマーと、
(B)100〜0.1重量部の、上述される一般式(I)によって表される、ラジカル重合性有機基を含むカルボシロキサンデンドリマーと
の重合から得ることができる。
カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位を有するビニルポリマー中の成分(A)であるビニル型のモノマーは、ラジカル重合性ビニル基を含むビニル型のモノマーである。
このようなモノマーに関して特に限定はない。
以下のものは、ビニル型のこのモノマーの例である:メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレートまたは類似の低級アルキルのメタクリレート;グリシジルメタクリレート;ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレートまたは類似の高級メタクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルまたは類似の低級脂肪酸のビニルエステル;カプロン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニルまたは類似の高級脂肪酸のエステル;スチレン、ビニルトルエン、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、ビニルピロリドンまたは類似のビニル芳香族モノマー;メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、イソブトキシメトキシメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドまたはアミド基を含むビニル型の類似のモノマー;ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアルコールメタクリレートまたはヒドロキシル基を含むビニル型の類似のモノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸またはカルボン酸基を含むビニル型の類似のモノマー;テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、エトキシジエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテルまたはエーテル結合を有するビニル型の類似のモノマー;メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、その分子末端の1つにメタクリル基を有するポリジメチルシロキサン、その分子末端の1つにスチリル基を有するポリジメチルシロキサン、または不飽和基を有する類似のシリコーン化合物;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;メタクリロニトリル;フマル酸ジブチル;無水マレイン酸;無水コハク酸;メタクリルグリシジルエーテル;メタクリル酸の、イタコン酸の、クロトン酸の、マレイン酸のまたはフマル酸の、有機アミン塩、アンモニウム塩、およびアルカリ金属塩;スルホン酸基を有するラジカル重合性不飽和モノマー、例えば、スチレンスルホン酸基;メタクリル酸に由来する第四級アンモニウム塩、例えば、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド;および第三級アミン基を有するアルコールのメタクリル酸エステル、例えば、ジエチルアミンのメタクリル酸エステル。
ビニル型の多官能性モノマーも使用され得る。
以下のものは、このような化合物の例を表す:トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリチルトリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンエトキシレートトリメタクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジメタクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリメタクリレート、両方の末端にジビニルベンゼン基を有するスチリル基でキャップされたポリジメチルシロキサン、または不飽和基を有する類似のシリコーン化合物。
成分(B)であるカルボシロキサンデンドリマーは、上述される式(I)によって表され得る。
以下のものは、式(I)のY基の好ましい例を表す:アクリロイルオキシメチル基、3−アクリロイルオキシプロピル基、メタクリロイルオキシメチル基、3−メタクリロイルオキシプロピル基、4−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、4−(2−プロペニル)フェニル基、3−(2−プロペニル)フェニル基、2−(4−ビニルフェニル)エチル基、2−(3−ビニルフェニル)エチル基、ビニル基、アリル基、メタリル基および5−ヘキセニル基。
本発明に係るカルボシロキサンデンドリマーは、以下の平均構造:
Figure 2018531283
Figure 2018531283
を有する式によって表され得る。
したがって、一実施形態によれば、本発明に係る組成物のカルボシロキサンデンドリマーは、以下の式:
Figure 2018531283
によって表され、式中:
.Y、R、RおよびRが、上の式(I)および(II)に定義されるとおりであり;
.a、aおよびaが、式(II)で表されるaの定義に相当し;
.R12が、H、5〜10個の炭素原子を有するアリール基または1〜10個の炭素原子を有するアルキル基である。
一実施形態によれば、本発明に係る組成物のカルボシロキサンデンドリマーは、以下の式:
Figure 2018531283
のうちの1つによって表される。
本発明に係るカルボシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマーは、特願平9−171 154号公報に記載されている分枝鎖状シルアルキレンシロキサンを製造するための方法にしたがって製造され得る。
例えば、それは、以下の一般式(IV):
Figure 2018531283
(Rが、式(I)において上述されるとおりである)によって表される、ケイ素原子に結合された水素原子を含む有機ケイ素化合物、
およびアルケニル基を含む有機ケイ素化合物を、ヒドロシリル化反応に供することによって生成され得る。
上式中、有機ケイ素化合物は、(3−メタクリロイルオキシプロピル)トリス(ジメチルシロキシ)シラン、(3−アクリロイルオキシプロピル)トリス(ジメチルシロキシ)シランおよび(4−ビニルフェニル)トリス(ジメチルシロキシ)シランによって表され得る。アルケニル基を含む有機ケイ素化合物は、ビニルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ビニルトリス(ジメチルフェニルシロキシ)シランおよび(5−ヘキセニル)トリス(トリメチルシロキシ)シランによって表され得る。
ヒドロシリル化反応は、塩化白金酸、ビニルシロキサンと白金との錯体、または類似の遷移金属触媒の存在下で行われる。
カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位を有するビニルポリマーは、カルボシロキサンデンドリマーの誘導体の単位が、式(III):
Figure 2018531283
(式中、Zが二価有機基であり、「p」が、0または1であり、Rが、式(IV)において上述されるとおりであり、Xiが、上述される式(II)によって表されるシリルアルキル基である)によって表されるカルボシロキサン樹枝状構造であるようなポリマーから選択され得る。
カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位を有するビニルポリマーにおいて、(A)対(B)の重量比という意味で、成分(A)対成分(B)の重合比は、0/100〜99.9/0.1の範囲内、実際にさらには、0.1/99.9〜99.9/0.1、好ましくは、1/99〜99/1の範囲内である。0/100の成分(A)対成分(B)の比率は、化合物が成分(B)のホモポリマーになることを意味する。
カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位を有するビニルポリマーは、成分(A)および(B)の共重合または成分(B)単独の重合によって得ることができる。
重合は、ラジカル重合またはイオン重合であり得るが;ラジカル重合が好ましい。
重合は、50℃〜150℃の温度で、ラジカル開始剤の存在下で、3〜20時間の期間にわたって、溶液中の成分(A)および(B)の間の反応を引き起こすことによって行われ得る。
この目的に好適な溶媒は、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサンまたは類似の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンまたは類似の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンまたは類似のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルまたは類似のエステル;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールまたは類似のアルコール;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサンまたは類似のオルガノシロキサンオリゴマーである。
ラジカル開始剤は、従来のラジカル重合反応のための当該技術分野において公知の任意の化合物であり得る。このようなラジカル開始剤の具体例は、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)またはアゾビス型の類似の化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエートまたは類似の有機過酸化物である。これらのラジカル開始剤は、単独でまたは2つ以上の組合せで使用され得る。ラジカル開始剤は、成分(A)および(B)の100重量部当たり0.1〜5重量部の量で使用され得る。連鎖移動剤が加えられ得る。連鎖移動剤は、2−メルカプトエタノール、ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシラン、メルカプトプロピル基を有するポリジメチルシロキサンまたはメルカプト型の類似の化合物;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、臭化ブチル、(3−クロロプロピル)トリメトキシシランまたは類似のハロゲン化化合物であり得る。
ビニル型のポリマーの製造の際、重合の後、未反応の残留ビニルモノマーが、減圧下での加熱の条件下で除去され得る。
化粧品用の出発材料の調製を容易にするために、カルボシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマーの数平均分子量は、3000〜2 000 000、好ましくは、5000〜800 000の範囲内で選択され得る。それは、液体、ガム、ペースト、固体、粉末または任意の他の形態であり得る。好ましい形態は、溶媒中での分散体または粉末の希釈によって形成される溶液である。
ビニルポリマーは、シリコーン油、有機油、アルコールまたは水などの液体中の、その分子側鎖中にカルボシロキサンデンドリマー構造を有するビニル型のポリマーの分散体であり得る。
シリコーン油は、トリメチルシロキシ基でキャップされた2つの分子末端を有するジメチルポリシロキサン、メチルフェニルシロキサンと、トリメチルシロキシ基でキャップされた2つの分子末端を有するジメチルシロキサンとのコポリマー、メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサンと、トリメチルシロキシ基でキャップされた2つの分子末端を有するジメチルシロキサンとのコポリマー、または類似の非反応性直鎖状シリコーン油、およびさらにヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンまたは類似の環状化合物であり得る。非反応性シリコーン油に加えて、末端上または分子側鎖中に官能基、例えば、シラノール基、アミノ基およびポリエーテル基を有する修飾ポリシロキサンが使用され得る。
有機油は、イソドデカン、流動パラフィン、イソパラフィン、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル;パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、オレイン酸2−オクチルドデシル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、オレイルアルコール、アボカド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂(cocoa oil)、ホホバ油、樹脂油、ヒマワリ油、大豆油、椿油、スクアラン、ヒマシ油、綿実油、ヤシ油、卵黄油、モノオレイン酸ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール2−エチルヘキサノエートまたは類似のグリコールエステル油;トリイソステアリン酸グリセリル、ヤシ油の脂肪酸のトリグリセリド、または多価アルコールエステルの類似の油;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテルまたは類似のポリオキシアルキレンエーテルであり得る。
アルコールは、化粧品用の出発材料と一緒に使用するのに好適な任意のタイプのものであり得る。例えば、それは、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノールまたは類似の低級アルコールであり得る。
アルコールの溶液または分散体は、25℃で10〜10mPaの範囲内の粘度を有するべきである。化粧品の官能使用特性を向上させるために、粘度は、100〜5×10mPa.sの範囲内であるべきである。
溶液および分散体は、カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位を有するビニルポリマーを、シリコーン油、有機油、アルコールまたは水と混合することによって容易に調製され得る。液体は、重合段階中に存在し得る。この場合、未反応の残留ビニルモノマーは、大気圧または減圧下で、溶液または分散体の熱処理によって完全に除去されるべきである。
分散体の場合、ビニル型のポリマーの分散度が、界面活性剤を加えることによって向上され得る。
このような界面活性剤は、ヘキシルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、セチルベンゼンスルホン酸、ミリスチルベンゼンスルホン酸またはこれらの酸のナトリウム塩のアニオン性界面活性剤;水酸化オクチルトリメチルアンモニウム、水酸化ドデシルトリメチルアンモニウム、水酸化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、水酸化オクチルジメチルベンジルアンモニウム、水酸化デシルジメチルベンジルアンモニウム、水酸化ジオクタデシルジメチルアンモニウム、(牛脂)水酸化トリメチルアンモニウム、(ヤシ油)水酸化トリメチルアンモニウム、または類似のカチオン性界面活性剤;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンのソルビトールエステル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコールトリメチルノナノールのエチレンオキシド添加剤、およびポリエステル型の非イオン性界面活性剤、およびさらに混合物であり得る。
分散体において、ビニル型のポリマーの平均粒径は、0.001〜100μm、好ましくは、0.01〜50μmの範囲内であり得る。この理由は、推奨範囲外では、エマルジョンと混合された化粧品が、良好な十分な皮膚上の感触もしくは手触り、または十分な延展性もしくは好ましい感触を有さないことである。
分散体または溶液に含まれるビニルポリマーは、0.1重量%〜95重量%、好ましくは、5重量%〜85重量%の範囲内の濃度を有し得る。しかしながら、混合物の取り扱いおよび調製を容易にするために、範囲は、好ましくは、10重量%〜75重量%であるべきである。
本発明に好適なビニルポリマーはまた、特許出願欧州特許第0 963 751号明細書の実施例に記載されているポリマーのうちの1つであり得る。
好ましい実施形態によれば、カルボシロキサンデンドリマーでグラフトされたビニルポリマーは、
0〜99.9重量部の1つまたは複数のアクリレートまたはメタクリレートモノマーと;
100〜0.1重量部の、トリ[トリ(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチルシロキシ]シリルプロピルカルボシロキサンデンドリマーのアクリレートまたはメタクリレートモノマーと
の重合から得ることができる。
モノマー(A1)および(B1)は、それぞれ特定のモノマー(A)および(B)に相当する。
一実施形態によれば、カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位を有するビニルポリマーは、式:
Figure 2018531283
のうちの1つに対応するトリ[トリ(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチルシロキシ]シリルプロピルカルボシロキサンデンドリマーに由来する単位を含み得る。
好ましい形態によれば、本発明に使用されるカルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位を有するビニルポリマーは、少なくとも1つのブチルアクリレートモノマーを含む。
一実施形態によれば、ビニルポリマーは、少なくとも1つのフッ素化有機基をさらに含み得る。
重合されたビニル単位が主鎖を構成し、カルボシロキサン樹枝状構造およびさらにフッ素化有機基が側鎖に結合された構造が、特に好ましい。
フッ素化有機基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシルおよびオクタデシル基および1〜20個の炭素原子の他のアルキル基、およびさらに6〜22個の炭素原子のアルキルオキシアルキレン基の水素原子の全てまたはいくつかをフッ素原子で置換することによって得ることができる。
式−(CH−(CF−R13によって表される基は、アルキル基の水素原子をフッ素原子で置換することによって得られるフルオロアルキル基の例として提案される。式中、「x」の指数が、0、1、2または3であり、「y」が、1〜20の整数である。R13が、水素原子、フッ素原子、−CH(CF−またはCF(CFから選択される原子または基である。このようなフッ素置換アルキル基は、以下に示される式:−CF、−C、−nC
−CF(CF、−nC、CFCF(CF、−nC11、−nC13、−nC17、CHCF
−CH(CF、CHCH(CF−CH(CFF、−CH(CFF、
−CH(CFF、−CH(CFF、−CH(CFF、−CHCHCF、−CHCH(CFF、
−CHCH(CFF、−CHCH(CFF、
−CHCH(CFF、−CHCH(CFF、−CHCH(CF10F、−CHCH(CF12F、
−CHCH(CF14F、−CHCH(CF16F、−CHCHCHCF
−CHCHCH(CFF、−CHCHCH(CFH、−CH(CFHおよび
−CHCH(CFHによって表される直鎖状または分枝鎖状ポリフルオロアルキルまたはパーフルオロアルキル基によって例示される。
−CHCH−(CF−CFR14−[OCFCF(CF)]−OCによって表される基は、アルキルオキシアルキレン基の水素原子をフッ素原子で置換することによって得られるフルオロアルキルオキシフルオロアルキレン基として提案される。式中、「m」の指数が、0または1であり、「n」が、0、1、2、3、4または5であり、R14が、フッ素原子またはCFである。このようなフルオロアルキルオキシフルオロアルキレン基は、以下に示される式:−CHCHCF(CF)−[OCFCF(CF)]−OC
−CHCHCFCF−[OCFCF(CF)]−OCによって表されるパーフルオロアルキルオキシフルオロアルキレン基によって例示される。
本発明に使用されるビニルポリマーの数平均分子量は、3000〜2 000 000、より好ましくは、5000〜800 000であり得る。
このタイプのフッ素化ビニルポリマーは、
− フッ素化有機基を有さないビニルモノマー(M2)を、
− フッ素化有機基を含むビニルモノマー(M1)、および
− 上述される一般式(I)の、上述されるカルボシロキサンデンドリマー(B)に、
それらを共重合に供することによって付加することによって得ることができる。
したがって、一実施形態によれば、本発明の組成物は、カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位を有し、上述されるビニルモノマー(M1)と、任意選択的に、上述されるビニルモノマー(M2)と、上述されるカルボシロキサンデンドリマー(B)との共重合から得られるビニルポリマーを含むことができ、前記ビニルポリマーは、0.1〜100:99.9〜0重量%のモノマー(M1)対モノマー(M2)の共重合比、および0.1〜99.9:99.9〜0.1重量%のモノマー(M1)および(M2)の合計対モノマー(B)の共重合比を有する。
分子中にフッ素化有機基を含むビニルモノマー(M1)は、好ましくは、一般式:
(CH)=CR15COORによって表されるモノマーである。
この式中、R15が、水素原子またはメチル基であり、Rが、上述されるフルオロアルキルおよびフルオロアルキルオキシフルオロアルキレン基によって例示されるフッ素化有機基である。以下に示される式によって表される化合物は、成分(M1)の具体例として提案される。以下に示される式中、「z」が、1〜4の整数である。
CH=CCHCOO−CF、CH=CCHCOO−C、CH=CCHCOO−nC
CH=CCHCOO−CF(CF、CH=CCHCOO−nC
CH=CCHCOO−CF(CF、CH=CCHCOO−nC11
CH=CCHCOO−nC13、CH=CCHCOO−nC17、CH=CCHCOO−CHCF
CH=CCHCOO−CH(CF、CH=CCHCOO−CHCH(CF
CH=CCHCOO−CH(CFF、CH=CCHCOO−CH(CFF、
CH=CCHCOO−CH(CFF、CH=CCHCOO−CH(CFF、
CH=CCHCOO−CH(CFF、CH=CCHCOO−CHCHCF
CH=CCHCOO−CHCH(CFF、CH=CCHCOO−CHCH(CFF、
CH=CCHCOO−CHCH(CFF、CH=CCHCOO−CHCH(CFF、
CH=CCHCOO−CHCH(CFF、CH=CCHCOO−CHCH(CF10F、
CH=CCHCOO−CHCH(CF12F、CH=CCHCOO−CHCH(CF14F、
CH=CCHCOO−CH−CH−(CF16F、CH=CCHCOO−CHCHCHCF
CH=CCHCOO−CHCHCH(CFF、CH=CCHCOO−CHCHCH(CFH、
CH=CCHCOO−CH(CFH、CH=CCHCOO−(CFH、
CH=CCHCOO−CHCHCF(CF)−[OCF−CF(CF)]−OC
CH=CCHCOO−CHCHCFCF−[OCF−CF(CF)]−OC
CH=CHCOO−CF、CH=CHCOO−C、CH=CHCOO−nC
CH=CHCOO−CF(CF、CH=CHCOO−nC、CH=CHCOO−CFCF(CF
CH=CHCOO−nC11、CH=CHCOO−nC13、CH=CHCOO−nC17
CH=CHCOO−CHCF、CH=CHCOO−CH(CF、CH=CHCOO−CHCH(CF
CH=CHCOO−CH(CFF、CH=CHCOO−CH(CFF、
CH=CHCOO−CH(CFF、CH=CHCOO−CH(CFF、
CH=CHCOO−CH(CFF、CH=CHCOO−CHCHCF
CH=CHCOO−CHCH(CFF、CH=CHCOO−CHCH(CFF、
CH=CHCOO−CHCH(CFF、CH=CHCOO−CHCH(CFF、
CH=CHCOO−CHCH(CFF、CH=CHCOO−CHCH(CF10F、
CH=CHCOO−CHCH−(CF12F、CH=CHCOO−CHCH(CF14F、
CH=CHCOO−CHCH(CF16F、CH=CHCOO−CHCHCHCF
CH=CHCOO−CHCHCH(CFF、CH=CHCOO−CHCHCH(CF)H、
CH=CHCOO−CH(CFH、CH=CHCOO−CHCH(CFH、
CH=CHCOO−CHCHCF(CF)−[OCF−CF(CF)]−OC
CH=CHCOO−CHCHCFCF(CF)−[OCF−CF(CF)]−OC
これらの中でも、以下に示される式によって表されるビニルポリマーが好ましい:
CH=CHCOO−CHCH(CFF、CH=CHCOO−CHCH(CFF、
CH=CCHCOO−CHCH(CFF、CH=CCHCOO−CHCH(CFF、
CH=CHCOO−CHCF、CH=CCHCOO−CHCF
以下に示される式によって表されるビニルポリマーが特に好ましい:
CH=CHCOO−CHCF、CH=CCHCOO−CHCF
分子中にフッ素化有機基を含まないビニルモノマー(M2)は、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレートおよび他の低級アルキルアクリレートまたはメタクリレート;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレートおよび他の高級アクリレートおよびメタクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよび他の低級脂肪酸ビニルエステル;酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニルおよび他の高級脂肪酸エステル;スチレン、ビニルトルエン、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、ビニルピロリドンおよび他のビニル芳香族モノマー;ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートおよび他のアミノビニルモノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、イソブトキシメトキシアクリルアミド、イソブトキシメトキシメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドおよび他のビニルアミドモノマー;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリル酸ヒドロキシプロピルアルコール、メタクリル酸ヒドロキシプロピルアルコールおよび他のヒドロキシビニルモノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸および他のビニルカルボン酸モノマー;テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテルおよびエーテル結合を有する他のビニルモノマー;アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、末端の1つにアクリロイルまたはメタクリロイル基を含むポリジメチルシロキサン、末端の1つにアルケニルアリール基を含むポリジメチルシロキサンおよび不飽和基を有する他のシリコーン化合物;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル;フマル酸ジブチル;無水マレイン酸;ドデシルコハク酸無水物;アクリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、アクリル酸の、メタクリル酸の、イタコン酸の、クロトン酸の、フマル酸の、マレイン酸のおよび他のラジカル重合性不飽和カルボン酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩および有機アミン塩、スルホン酸基を含むラジカル重合性不飽和モノマー、例えば、スチレンスルホン酸、およびさらにそれらのアルカリ金属塩、それらのアンモニウム塩およびそれらの有機アミン塩;アクリル酸またはメタクリル酸から得られる第四級アンモニウム塩、例えば、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、第三級アミンアルコールのメタクリル酸エステル、例えば、メタクリル酸のジエチルアミンエステル、およびそれらの第四級アンモニウム塩によって例示されるラジカル重合性ビニル基を有する任意のモノマーであり得る。
さらに、ビニルモノマー(M2)として、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリチルトリアクリレート、ペンタエリスリチルトリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンエトキシレートトリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシレートトリメタクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジメタクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリメタクリレート、分子鎖の2つの末端がアルケニルアリール基でブロックされたポリジメチルシロキサン、および不飽和基を有する他のシリコーン化合物によって例示される多官能性ビニルモノマーを使用することも可能である。
(M1)および(M2)が共重合される上記の比率に関して、(M1)対(M2)の重量比は、好ましくは、1:99〜100:0の範囲内である。
Yが、例えば、アクリルまたはメタクリル基を有する有機基、アルケニルアリール基を有する有機基、または2〜10個の炭素原子を有するアルケニル基から選択され得る。
アクリルまたはメタクリル基およびアルケニルアリール基を有する有機基は、上述されるとおりである。
化合物(B)の中でも、例えば、以下の化合物:
Figure 2018531283
が挙げられる。
カルボシロキサンデンドリマー(B)は、欧州特許第1 055 674号明細書の文献に記載されている分枝鎖状シロキサン/シルアルキレンコポリマーを調製するための方法を用いて調製され得る。
例えば、それらは、有機アルケニルシリコーン化合物、および上述される式(IV)によって表される、ケイ素に結合された水素原子を含むシリコーン化合物を、ヒドロシリル化反応に供することによって調製され得る。
モノマー(B)対モノマー(M1)および(M2)の共重合比(重量基準)は、好ましくは、1:99〜99:1の範囲内、さらにより好ましくは、5:95〜95:5の範囲内である。
アミノ基は、成分(M2)に含まれる、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレートおよびジエチルアミノエチルメタクリレートなどのアミノ基を含むビニルモノマーを用いて、ビニルポリマーの側鎖に導入され得、続いて、酢酸カリウム一塩化物、酢酸アンモニウム一塩化物、モノクロロ酢酸のアミノメチルプロパノール塩、モノブロモ酢酸のトリエタノールアミン塩、モノクロロプロピオン酸ナトリウム、およびハロゲン化脂肪酸の他のアルカリ金属塩による修飾を行うか;あるいは、カルボン酸基は、成分(M2)に含まれる、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸およびマレイン酸などのカルボン酸を含むビニルモノマーを用いて、ビニルポリマーの側鎖に導入され得、続いて、生成物を、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミンおよび他のアミンで中和する。
フッ素化ビニルポリマーは、出願国際公開第03/045337号パンフレットの実施例に記載されているポリマーのうちの1つであり得る。
好ましい実施形態によれば、本発明の意味の範囲内のグラフト化ビニルポリマーは、好ましくは、特に、シリコーン油および炭化水素油ならびにそれらの混合物から選択される揮発性物質である油または油の混合物中で運ばれ得る。
特定の実施形態によれば、本発明に好適なシリコーン油は、シクロペンタシロキサンであり得る。
別の特定の実施形態によれば、本発明に好適な炭化水素油は、イソドデカンであり得る。
本発明に特に好適であり得るカルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位でグラフトされたビニルポリマーは、Dow CorningによってTIB 4−100、TIB 4−101、TIB 4−120、TIB 4−130、TIB 4−200、FA 4002 ID(TIB 4−202)、TIB 4−220およびFA 4001 CM(TIB 4−230)の名称で販売されるポリマーである。
本発明の特定の形態によれば、親油性皮膜形成ポリマーは、以下のものから選択される:
− トリメチルシロキシシリケート型のMQ型のシリコーン樹脂;
− フェニルアルキルシロキシシリケート型のMQ型の樹脂;
− ポリプロピルシルセスキオキサンまたはt−プロピルシルセスキオキサン樹脂(INCI名:ポリプロピルシルセスキオキサン(および)イソドデカン);
− カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位でグラフトされたビニルポリマー(INCI名:アクリレート/ポリトリメチルシロキシメタクリレート)。
本発明の特定の形態によれば、親油性皮膜形成ポリマーは、ポリプロピルシルセスキオキサンまたはt−プロピルシルセスキオキサン樹脂(INCI名:ポリプロピルシルセスキオキサン(および)イソドデカン)である。
一実施形態によれば、本発明に係る組成物は、前記組成物の総重量に対して、0.1重量%〜20重量%、特に、0.5重量%〜15重量%、より特定的に、0.5重量%〜10重量%、好ましくは、0.5重量%〜4重量%の活性材料含量で親油性皮膜形成ポリマーを含む。
特に好ましい形態によれば、本発明に係る組成物は、少なくとも:
a)組成物の総重量に対して少なくとも15.0重量%の、分枝鎖状C18〜C36脂肪酸トリグリセリド、リンゴ酸ジイソステアリル、トリメリット酸トリデシルおよびそれらの混合物から選択される、1.450以上の屈折率を有する少なくとも1つの不揮発性炭化水素油、および任意選択的に、特に、10〜40個の炭素原子を有する合成エーテル、特に、ジカプリリルエーテルから選択される、1.450未満の屈折率を有する少なくとも1つの不揮発性油、および
b)C〜C16イソアルカン、特に、イソドデカンから選択される少なくとも1つの揮発性炭化水素油、および
c)組成物の総重量に対して少なくとも8重量%のエタノール、および
d)トリメタシロキシシリケート型のMQ型のシリコーン樹脂、ポリプロピルシルセスキオキサンまたはt−プロピルシルセスキオキサン樹脂、またはカルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位でグラフトされたビニルポリマーから選択される少なくとも1つの親油性皮膜形成ポリマー、および
e)少なくとも1つの顔料を含む。
粒子材料
本発明に係る組成物に使用され得る粒子材料は、顔料、充填剤およびそれらの混合物から選択され得る。
「顔料」という用語は、水溶液に不溶性であり、得られるフィルムを着色するか、および/または不透明にすることが意図される白色または着色された無機または有機粒子を意味するものと理解されるべきである。
「充填剤」という用語は、組成物の媒体中に分散された不溶性の形態で提供される任意の形状の無色のまたは白色の固体粒子を意味するものと理解されるべきである。無機または有機の性質を有し、それらは、組成物に粘り(body)または剛性および/またはメイクアップに柔性および均一性を与えることを可能にする。
顔料
顔料は、化粧用組成物の総重量に対して、0.1重量%〜40重量%、特に、1重量%〜30重量%、特に、5重量%〜15重量%の割合で存在し得る。
本発明に使用され得る無機顔料として、酸化チタン、酸化ジルコニウムまたは酸化セリウム、およびさらに酸化亜鉛、酸化鉄または酸化クロム、フェリックブルー(ferric blue)、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルーおよびクロム水和物が挙げられる。好ましくは、本発明の組成物は、少なくとも酸化チタンおよび酸化鉄を含む。
本発明に使用され得る無機顔料として、真珠光沢剤が特に挙げられる。
「真珠光沢剤」という用語は、虹色の光沢を有していてもまたは有していなくてもよく、特に、特定の軟体動物によってその殻中で生成され、あるいは合成され、光学干渉によって色効果を示す、任意の形状の着色された粒子を意味するものと理解されるべきである。
真珠光沢剤は、真珠光沢顔料、例えば、酸化鉄で被覆された酸化チタン被覆雲母、塩化酸化ビスマスで被覆された酸化チタン被覆雲母、酸化クロムで被覆された酸化チタン被覆雲母、有機染料で被覆された酸化チタン被覆雲母およびさらに塩化酸化ビスマスをベースとする真珠光沢顔料から選択され得る。それらはまた、その表面で、金属酸化物および/または有機着色剤の少なくとも2つの連続層が重ねられた雲母粒子であり得る。
同様に挙げられる真珠層の例は、酸化チタン、酸化鉄、天然顔料または塩化酸化ビスマスで被覆された天然雲母を含む。市販されている真珠光沢剤の中でも、Engelhardによって販売されるTimica、FlamencoおよびDuochrome真珠光沢剤(雲母をベースとする)、Merckによって販売されるTimiron真珠光沢剤、Eckartによって販売される雲母をベースとするPrestige真珠光沢剤およびSun Chemicalによって販売される合成雲母をベースとするSunshine真珠光沢剤が挙げられる。
真珠光沢剤は、より特定的に、黄、ピンク、赤、青銅、オレンジ、茶、金および/または銅の色または色合いを有し得る。
本発明に関して使用され得る真珠光沢剤の例として、特に、Brilliant Gold 212G(Timica)、Gold 222C(Cloisonne)、Sparkle Gold(Timica)、Gold 4504(Chromalite)およびMonarch Gold 233X(Cloisonne)の名称でEngelhardによって販売される金色の真珠光沢剤;特に、Bronze Fine(17384)(Colorona)およびBronze(17353)(Colorona)の名称でMerckによって、およびSuper Bronze(Cloisonne)の名称でEngelhardによって販売される青銅色の真珠光沢剤;特に、Orange 363C(Cloisonne)およびOrange MCR 101(Cosmica)の名称でEngelhardによって、およびPassion Orange(Colorona)およびMatte Orange(17449)(Microna)の名称でMerckによって販売されるオレンジ色の真珠光沢剤;特に、Nu−Antique Copper 340XB(Cloisonne)およびBrown CL4509(Chromalite)の名称でEngelhardによって販売される茶色の真珠光沢剤;特に、Copper 340A(Timica)の名称でEngelhardによって販売される銅の輝きを有する真珠光沢剤;特に、Sienna Fine(17386)(Colorona)の名称でMerckによって販売される赤色の輝きを有する真珠光沢剤;特に、Yellow(4502)(Chromalite)の名称でEngelhardによって販売される黄色の輝きを有する真珠光沢剤;特に、Sunstone G012(Gemtone)の名称でEngelhardによって販売される金色の輝きを有する赤色の真珠光沢剤;特に、Tan Opale G005(Gemtone)の名称でEngelhardによって販売されるピンク色の真珠光沢剤;特に、Nu−Antique Bronze 240 AB(Timica)の名称でEngelhardによって販売される金色の光沢を有する黒色の真珠光沢剤;特に、Matte Blue(17433)(Microna)の名称でMerckによって販売される青色の真珠光沢剤;特に、Xirona Silverの名称でMerckによって販売される銀色の輝きを有する白色の真珠光沢剤;および特に、Indian Summer(Xirona)の名称でMerckによって販売される金緑色で、ピンク色とオレンジ色を帯びた真珠光沢剤、ならびにそれらの混合物が特に挙げられる。
本発明にしたがって使用され得る顔料の中でも、単純な従来の着色効果、すなわち、例えば、単色顔料などの従来の着色剤によって生成されるような統合および安定化された効果と異なる光学効果を有するものが挙げられる。本発明の意味の範囲内で、「安定化された」という用語は、観測角度によるあるいは温度の変化に応じた色の変動の効果がないことを意味する。
例えば、この材料は、金属の輝きを有する粒子、角度依存性(goniochromatic)着色剤、回折顔料、熱変色性剤(thermochromic agent)、光学的光沢剤およびさらに繊維、特に、干渉繊維から選択され得る。当然ながら、これらの様々な材料は、2つの効果、実際にさらには本発明に係る新規な効果の同時の表示を提供するように組み合わされ得る。
本発明に使用され得る金属の輝きを有する粒子は、特に、以下のものから選択される:
− 少なくとも1つの金属および/または少なくとも1つの金属誘導体の粒子、
− 少なくとも1つの金属および/または少なくとも1つの金属誘導体を含む、金属の輝きを有する少なくとも1つの層で少なくとも部分的に被覆された、1つまたは複数の材料で作製された、有機または無機基材を含む粒子、および
− 前記粒子の混合物。
前記粒子中に存在し得る金属の中でも、例えば、Ag、Au、Cu、Al、Ni、Sn、Mg、Cr、Mo、Ti、Zr、Pt、Va、Rb、W、Zn、Ge、Te、Seおよびそれらの混合物または合金が挙げられる。Ag、Au、Cu、Al、Zn、Ni、Mo、Crおよびそれらの混合物または合金(例えば、青銅および真ちゅう)が好ましい金属である。
「金属誘導体」という用語は、金属から誘導される化合物、特に、酸化物、フッ化物、塩化物および硫化物を示す。これらの粒子の例として、アルミニウム粒子、例えば、SilberlineによってStarbrite 1200 EAC(登録商標)の名称で、およびEckartによってMetalure(登録商標)の名称で販売されるものが挙げられる。
銅または合金混合物で形成された金属粉末、例えば、Radium Bronzeによって販売される整理番号2844、金属顔料、例えば、アルミニウムまたは青銅、例えば、EckartからRotosafe 700の名称で販売されるもの、EckartからVisionaire Bright Silverの名称で販売されるシリカ被覆アルミニウム粒子および金属合金で形成された粒子、例えば、EckartからVisionaire Bright Natural Goldの名称で販売されるシリカで被覆された青銅(銅および亜鉛合金)で形成された粉末も挙げられる。
粒子は、ガラス基材、例えば、Microglass Metashineの名称でNippon Sheet Glassによって販売されるものも含み得る。
角度依存性着色剤は、例えば、干渉多層構造および液晶着色剤から選択され得る。
本発明にしたがって生成される組成物に使用され得る対称干渉多層構造の例は、例えば、以下の構造である:Al/SiO/Al/SiO/Al、この構造を有する顔料は、DuPont de Nemoursによって販売される;Cr/MgF/Al/MgF/Cr、この構造を有する顔料は、FlexによってChromaflairの名称で販売される;MoS/SiO/Al/SiO/MoS;Fe/SiO/Al/SiO/FeおよびFe/SiO/Fe/SiO/Fe、これらの構造を有する顔料は、BASFによってSicopearlの名称で販売される;MoS/SiO/酸化雲母/SiO/MoS;Fe/SiO/酸化雲母/SiO/Fe;TiO/SiO/TiOおよびTiO/Al/TiO;SnO/TiO/SiO/TiO/SnO;Fe/SiO/Fe;SnO/雲母/TiO/SiO/TiO/雲母/SnO、これらの構造を有する顔料は、Merck(Darmstadt)によってXironaの名称で販売される。例として、これらの顔料は、MerckによってXirona Magicの名称で販売されるシリカ/酸化チタン/酸化スズ構造を有する顔料、MerckによってXirona Indian Summerの名称で販売されるシリカ/褐色酸化鉄構造を有する顔料、およびMerckによってXirona Caribbean Blueの名称で販売されるシリカ/酸化チタン/雲母/酸化スズ構造を有する顔料であり得る。Shiseido製のInfinite Colors顔料も挙げられる。様々な層の厚さおよび性質に応じて、異なる効果が得られる。したがって、構造Fe/SiO/Al/SiO/Feでは、色は、320〜350nmのSiO層の場合、緑がかった金色から赤色がかった灰色に;380〜400nmのSiO層の場合、赤色から金色に;410〜420nmのSiO層の場合、紫色から緑色に;430〜440nmのSiO層の場合、銅色から赤色に変化する。
高分子多層構造を有する顔料の例として、Color Glitterの名称で3Mによって販売されるものが挙げられる。
液晶角度依存性粒子として、例えば、Chenixによって販売されるもの、およびWackerによってHelicone(登録商標)HCの名称で販売されるものが使用され得る。
充填剤
本発明の組成物に使用され得る充填剤は、有機または無機の性質を有するものであり得、特に、向上した安定性、耐摩耗性、カバー力(coverage)および/またはマットさのさらなる特性をそれに与えることを可能にする。
充填剤の含量は、前記組成物の総重量に対して、2重量%〜20重量%、特に、4重量%〜12重量%の範囲であり得る。
本発明に係る組成物に使用される充填剤は、層状、球形、球状もしくは繊維形態のものまたはこれらの明確な形態の中間の任意の他の形態のものであり得る。
本発明に係る充填剤は、表面が被覆されていてもまたはされていなくてもよく、特に、それらは、シリコーン、アミノ酸、フッ素化誘導体または組成物中の充填剤の分散および相溶性を促進する任意の他の物質で表面処理され得る。
無機充填剤の例として、粘土、タルク、雲母、シリカ、中空シリカ微小球、カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素、ガラスまたはセラミックマイクロカプセル、シリカと二酸化チタンとの複合体、例えば、Nippon Sheet Glassによって販売されるTSGシリーズ、またはトリメチルシリル基によって表面修飾された疎水性シリカエアロゲル粒子が挙げられる。
本発明の特定の形態によれば、本発明の組成物は、充填剤として、少なくとも、トリメチルシリル基によって表面修飾された疎水性シリカエアロゲル粒子および/または親油性粘土を含む。
本発明に使用され得る疎水性シリカエアロゲルとして、例えば、粒子が約1000μmの平均サイズおよび600〜800m/gの範囲の重量単位当たりの比表面積を示す、Dow CorningによってVM−2260(登録商標)(INCI名:シリル化シリカ)の名称で販売されるエアロゲルが挙げられる。
整理番号Aerogel TLD 201、Aerogel OGD 201、Aerogel TLD 203、Enova(登録商標)Aerogel MT 1100およびEnova Aerogel MT 1200でCabotによって販売されるエアロゲルも挙げられる。
好ましくは、粒子が5〜15μmの範囲の平均サイズおよび600〜800m/gの範囲の重量単位当たりの比表面積を示す、Dow CorningによってVM−2270(INCI名:シリル化シリカ)の名称で販売されるエアロゲルが使用される。
粘土は、天然または合成であり得、それらは、アルキルアンモニウム塩、例えば、C10〜C22アンモニウムクロリド、例えばジステアリルジメチルアンモニウムクロリドによる処理によって親油性にされる。
それらは、ベントナイト、特に、ヘクトライトおよびモンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ノントロナイト、セピオライト、黒雲母、アタパルジャイト、バーミキュライトおよびゼオライトから選択され得る。
それらは、好ましくは、ヘクトライトから選択される。
特に、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリドによって修飾されたヘクトライト、例えば、ElementisによってBentone Gel ISD V(登録商標)の名称で販売される商品が使用される。有機充填剤の例として、ポリアミドで形成された粉末(Atochem製のOrgasol Nylon(登録商標))、ポリエチレン、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリテトラフルオロエチレン(Teflon)またはアクリル酸コポリマー(Dow Corning製のPolytrap)、ラウロイルリジン、ポリ塩化ビニリデン/アクリロニトリルのものなどの中空高分子微小球、例えば、Expancel(Nobel Industrie)、ヘキサメチレンジイソシアネート/トリメチロールヘキシルラクトンコポリマー粉末(Toshiki製のPlastic Powder)、上述されるもの以外のシリコーン樹脂マイクロビーズ(例えば、Toshiba製のTospearl)、合成または天然微粉化ワックス、8〜22個の炭素原子、好ましくは、12〜18個の炭素原子を有する有機カルボン酸に由来する金属せっけん、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛またはミリスチン酸マグネシウム、Polypore(登録商標)L 200(Chemdal Corporation)またはポリウレタン粉末、特に、トリメチロールヘキシルラクトンを含むコポリマーを含む架橋ポリウレタンで形成された粉末が挙げられる。それは、特に、ヘキサメチレンジイソシアネート/トリメチロールヘキシルラクトンポリマーであり得る。このような粒子は、特に、例えばToshikiからPlastic Powder D−400(登録商標)またはPlastic Powder D−800(登録商標)の名称で市販されているもの、およびそれらの混合物である。
添加剤
本発明に係る組成物は、対象とするケラチン物質の観点から一般に調整される特定の剤形の配合物に従来用いられるさらなる化粧品成分も含み得る。このまたはこれらのさらなる化粧品成分は、特に、ワックス、ペースト状の脂肪性物質、界面活性剤、親油性ゲル化剤、分散剤、活性剤、防腐剤、酸化防止剤、溶媒、香料、日焼け止め剤、殺菌剤、消臭剤、脂溶性染料およびそれらの混合物から選択され得る。
さらなる化粧品成分の量は、対象とする分野で従来使用される量、例えば、組成物の総重量の0.01%〜20%、好ましくは、組成物の総重量の0.01%〜10%である。
当然ながら、当業者は、本発明に係る組成物の有利な特性が、想定される添加によって悪影響を受けないか、または実質的に悪影響を受けないように、任意選択的なさらなる成分および/またはそれらの量を注意して選択するであろう。
脂溶性染料は、例えば、スダンレッド、DCレッド17、DCグリーン6、β−カロテン、大豆油、スダンブラウン、DCイエロー11、DCバイオレット2、DCオレンジ5およびキノリンイエローである。
シリコーン界面活性剤
特定の形態によれば、本発明に係る組成物は、特に、オキシアルキレン化、好ましくは、オキシエチレン化ポリジメチルシロキサンから選択されるシリコーン界面活性剤をさらに含み得る。
好ましくは、シリコーン界面活性剤は、主鎖上のポリオキシエチレン鎖(ポリオキシエチレン側鎖またはペンダント鎖)を含む。
アルキレンオキシド単位の数は、2〜50、好ましくは、5〜20の範囲であり得る。
このようなシリコーン界面活性剤は、特に、KF−6017の名称でShin−Etsuによって販売される、PEG−10ジメチコンと呼ばれるものである。
シリコーン界面活性剤は、組成物の総重量に対して、0.01重量%〜5重量%、好ましくは、0.1重量%〜3重量%の範囲の量で、本発明に係る組成物中に存在し得る。
分散剤
有利には、本発明に係る組成物は、分散剤をさらに含み得る。
このような分散剤は、界面活性剤、オリゴマー、ポリマーまたはそれらのいくつかの混合物であり得る。
特定の実施形態によれば、本発明に係る分散剤は、界面活性剤である。
活性剤
特に、ケア用途の場合、本発明に係る組成物は、少なくとも1つの保湿剤(湿潤剤としても知られている)を含み得る。
好ましくは、保湿剤は、グリセロールである。
1つまたは複数の保湿剤は、前記組成物の総重量に対して、0.1重量%〜15重量%、特に、0.5重量%〜10重量%、実際にさらには、1重量%〜6重量%の範囲の含量で、組成物中に存在し得る。
本発明の組成物に使用され得る他の活性剤として、例えば、ビタミン、日焼け止め剤およびそれらの混合物が挙げられる。
好ましくは、本発明に係る組成物は、少なくとも1つの活性剤を含む。
本発明に係る組成物中に存在する添加剤の性質および量を、本組成物に必要とされる化粧特性が添加剤によって影響されないように調整することは、当業者にとって日常的な作業に過ぎない。
剤形
本発明に係る組成物は、ファンデーション、コンシーラー、マスカラまたは口紅の形態で提供され得る。
本発明の化粧用組成物は、無水液体製品の形態で提供される。特に、本発明の化粧用組成物は、リキッドファンデーション、身体をメイクアップするための製品、コンシーラーまたは化粧下地の形態で提供され得る。
一実施形態によれば、本発明の組成物は、身体または顔、特に顔の皮膚をケアするための組成物の形態で有利に提供され得る。
別の実施形態によれば、本発明の組成物は、化粧下地組成物の形態で有利に提供され得る。
別の実施形態によれば、本発明の組成物は、ファンデーションの形態で有利に提供され得る。
このような組成物は、特に、当業者の一般知識にしたがって調製される。
「...〜...」および「...〜...の範囲の」という表現は、特に規定されない限り、限度値を含むものと理解されるべきである。
本発明は、以下に示される実施例および図によって、より詳細に例示される。特に示されない限り、示される量は、重量パーセンテージとして表される。
2つの以下の無水液体配合物を調製した。
Figure 2018531283
手順:
相Aの成分を、主要なビーカー中で検量し、周囲温度に維持しながらMoritz撹拌器で撹拌を行った。撹拌速度を、製造される量および混合物の粘度に応じて調整した。均一な混合物が得られるまで、撹拌を維持した。相Bを、撹拌しながら加えた。均一な混合物(塊がない)が得られるまで、撹拌を維持した。スパチュラを用いて、ビーカー中で、2つの油の混合物中でシリル化シリカを分散させることによって、相Cを別個に調製した。混合物Cを、Moritz撹拌器で撹拌しながら加えた。均一な混合物が得られるまで、撹拌を維持した。相DおよびEを、撹拌しながら加えた。撹拌を10分間維持した。撹拌速度を、製造される量および混合物の粘度に応じて調整した。最後に、相Fを、Moritz撹拌器で撹拌しながら加えた。均一な混合物および良好な顔料分散体(塊がない)が得られるまで、撹拌を維持した。その後、包装を迅速に行った。
親油性皮膜形成ポリマーを含まない例2と対照的に、シルセスキオキサン樹脂型の親油性皮膜形成ポリマーを含む、本発明に係る実施例1が、周囲温度で1時間にわたって1000rpmで遠心分離し、30mlのフラスコ中で、周囲温度で24時間静置した後、透明な塩析およびケーキの容易で均一な再分散によって反映される顔料の「クリーンな」沈降を得ることを可能にすることが観察された。
実施例1の組成物はまた、べたべたしない非粘着性の油性感(oily sensation)を示した。
例3〜7
本発明の実施例3および4ならびに例5、6および7(本発明以外)を、実施例1および2と同じ条件下で調製した。
Figure 2018531283
Figure 2018531283
1000rpmで1時間遠心分離し、30mlのフラスコ中で24時間静置した後の組成物の外観の結果が、以下の表に示される。
Figure 2018531283
− 皮膜形成ポリマーアクリル酸/イソブチルアクリレート/イソボルニルアクリレートコポリマーを含む例5、
− 皮膜形成ポリマーハロゲン化ポリブタジエン/ポリジエンを含む例6、
− 皮膜形成ポリマーアクリレート/ジメチコンコポリマーを含む例7
と対照的に、MQ樹脂型の親油性皮膜形成ポリマーを含む、本発明に係る実施例3、およびカルボシロキサンデンドリマー型でグラフトされたビニルポリマーの親油性皮膜形成ポリマーを含む、本発明に係る実施例4が、周囲温度で1時間にわたって1000rpmで遠心分離し、30mlのフラスコ中で、周囲温度で24時間静置した後、透明な塩析およびケーキの容易で均一な再分散によって反映される顔料の「クリーンな」沈降を得ることを可能にすることが観察された。
本発明の実施例3および4はまた、べたべたしない非粘着性の油性感を示した。

Claims (22)

  1. 好ましくは、生理学的に許容される媒体中に:
    a)以下のもの:
    i)少なくとも1つの不揮発性油および
    ii)少なくとも1つの揮発性炭化水素油
    を含む油性相と、
    b)2〜8個の炭素原子を含む少なくとも1つのモノアルコールと、
    c)以下のもの:
    (i)MQ型のシリコーン樹脂、
    (ii)シルセスキオキサン樹脂、
    (iii)カルボシロキサンデンドリマーでグラフトされたビニルポリマー、
    (iv)それらの混合物
    から選択される少なくとも1つの親油性皮膜形成ポリマーと、
    d)少なくとも1つの粒子材料とを含む無水液体組成物であって、前記組成物の総重量に対して少なくとも15重量%の不揮発性油を含む組成物。
  2. 本発明に係る前記油性相が、1.450以上の屈折率nを有する少なくとも1つの不揮発性油を含み、前記不揮発性油が、好ましくは、
    − 1.450以上の屈折率nを有する不揮発性炭化水素油、
    − 1.450以上の屈折率nを有するフェニル化シリコーン、
    − それらの混合物
    から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 1.450以上の屈折率nを有する前記不揮発性炭化水素油が、
    − 鉱物または合成由来の直鎖状または分枝鎖状炭化水素;
    − 脂肪酸の合成エステル;
    − 植物由来の炭化水素油;
    − ポリオキシプロピレンまたはポリオキシエチレン基を含む油;
    − それらの混合物
    から選択される、請求項2に記載の組成物。
  4. 1.450以上の屈折率nを有する前記不揮発性炭化水素油が、分枝鎖状C18〜C36脂肪酸トリグリセリド、リンゴ酸ジイソステアリル、トリメリット酸トリデシルおよびそれらの混合物から選択され、特に、分枝鎖状C18〜C36脂肪酸トリグリセリド、リンゴ酸ジイソステアリルおよびトリメリット酸トリデシルの混合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記不揮発性油性相が、1.450以上の屈折率nを有する1つまたは複数の不揮発性油と、1.450未満の屈折率を有する1つまたは複数の不揮発性油との混合物を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 1.450未満の屈折率nを有する前記不揮発性油が、10〜40個の炭素原子を有する合成エーテル、特に、ジカプリリルエーテルから選択される、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記不揮発性油が、分枝鎖状C18〜C36脂肪酸とグリセロールとのトリグリセリド、リンゴ酸ジイソステアリル、トリメリット酸トリデシルおよびジカプリリルエーテルの混合物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記1つまたは複数の不揮発性油が、前記組成物の総重量に対して、少なくとも30重量%、好ましくは、少なくとも45重量%、特に、15重量%〜85重量%の範囲、より特定的に、30重量%〜60重量%の範囲、さらにより特定的に、45重量%〜55重量%の濃度で存在する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 1.450以上の屈折率nを有する前記1つまたは複数の不揮発性油が、前記組成物の総重量に対して、15重量%〜65重量%の範囲、より特定的に、30重量%〜60重量%の範囲、さらにより特定的に、45重量%〜55重量%の濃度で存在する、請求項2〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記揮発性炭化水素油が、C〜C16イソアルカン、特に、イソドデカンから選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記1つまたは複数の揮発性炭化水素油が、前記組成物の総重量に対して、10重量%〜30重量%の範囲、より特定的に、12重量%〜25重量%の範囲の濃度で存在する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 少なくとも1つの揮発性シリコーン油、特に、ドデカメチルペンタシロキサンをさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 2〜8個の炭素原子を含む前記モノアルコールが、エタノールである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. モノアルコールの量が、前記組成物の総重量に対して、好ましくは、少なくとも8重量%、より好ましくは、少なくとも10重量%であり、前記組成物の総重量に対して、特に、8重量%〜40重量%、より特定的に、10重量%〜20重量%、さらにより特定的に、10重量%〜15重量%で変化する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記1つまたは複数の親油性皮膜形成ポリマーが、
    − トリメチルシロキシシリケート型のMQ型のシリコーン樹脂;
    − フェニルアルキルシロキシシリケート型のMQ型の樹脂;
    − ポリプロピルシルセスキオキサンまたはt−プロピルシルセスキオキサン樹脂;
    − カルボシロキサンデンドリマーに由来する少なくとも1つの単位でグラフトされたビニルポリマー
    から選択される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 前記親油性皮膜形成ポリマーが、ポリプロピルシルセスキオキサンまたはt−プロピルシルセスキオキサン樹脂である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 前記親油性皮膜形成ポリマーが、前記組成物の総重量に対して、0.1重量%〜20重量%、特に、0.5重量%〜15重量%、より特定的に、0.5重量%〜10重量%、好ましくは、0.5重量%〜4重量%の活性材料含量で存在する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 前記粒子材料が、顔料、充填剤およびそれらの混合物から選択される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 充填剤として、少なくとも、トリメチルシリル基および/または親油性粘土で表面修飾された疎水性シリカエアロゲル粒子、特に、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリドによって修飾されたヘクトライトを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 特に、オキシアルキレン化、好ましくは、オキシエチレン化ポリジメチルシロキサンから選択される少なくとも1つのシリコーン界面活性剤をさらに含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 0.02〜0.8Pa.sの範囲、好ましくは、0.04〜0.4Pa.sの範囲、さらにより好ましくは、0.04〜0.1Pa.sの範囲の粘度を示す、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物。
  22. ケラチン物質を被覆するための、より特定的に、ケラチン物質、例えば皮膚をメイクアップし、および/またはケアするための方法であって、請求項1〜21のいずれか一項に記載の組成物の、前記ケラチン物質への塗布を含むことを特徴とする方法。
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