JP6218820B2 - 低い指紋視認性を呈する重合性非イオン性界面活性剤を含むコーティング組成物 - Google Patents

低い指紋視認性を呈する重合性非イオン性界面活性剤を含むコーティング組成物 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
国際公開第2008/067262号は、重合性混合物の反応生成物を含む表面層を有する光学基材について記述しており、この重合性混合物は、少なくとも2つのフリーラジカル重合性基と、エチレンオキシド繰り返し単位を6つより多く有する少なくとも1つのセグメントとを含む少なくとも1つのペルフルオロポリエーテル材料、及び、少なくとも2つのフリーラジカル重合性基を含む少なくとも1つの非フッ素化結合剤前駆体を含む。
米国特許第7,153,563号は、基材フィルムと、その基材フィルムの少なくとも一方の面に配置されるハードコート層とを含むハードコートフィルムについて記述しており、ここにおいてハードコート層は、重量比で(A)電離放射線硬化タイプの樹脂100部に対し、(B)非イオン性界面活性剤を0.1〜10部の割合で含む。ハードコートフィルムは、タッチパネル及びディスプレイの表面など、表面の保護に使用される。指による入力操作中の表面への指紋付着は抑制され、付着した指紋は容易に拭き取ることができる。従来のハードコートフィルムの引っかき抵抗性及び耐摩耗性は維持されている。
米国特許第7,153,563号の「Description of Related Art」に記載されているように、汚れの付着を防ぎ、付着した汚れを除去する特性をもたらすには、シリコーン系化合物又はフッ素系化合物を、ハードコート層を有する従来のハードコートフィルムに添加して、これを加熱又は電離放射線によって基材フィルム上に成形し支持させることが行われることが多い。
しかしながら、上記で生じる撥水性の高い表面は、必ずしも指紋の付着を抑制せず、付着した指紋がより明瞭に視認される。従来のハードコートフィルムは、指で入力操作を行った後にフィルム上に指紋が付着し、その付着した指紋が容易に拭き取れないという欠点を有する。
一実施形態では、重合性樹脂組成物と、2〜6の範囲の親水性−親油性バランスを有する非イオン性非重合性界面活性剤と、重合性界面活性剤とを含む、コーティング組成物について記載する。界面活性剤は、固形分の10重量%を超える濃度で存在する。非イオン性非重合性界面活性剤及び重合性界面活性剤は、1.5:1より小さい重量比で存在する。
また、硬化コーティング組成物を含む物品も説明される。硬化コーティングは、初期に可視のシミュレートされた指紋視認性が60分以内に低下する特性を呈する。
硬化コーティングに付着させたヒト指紋の、顕微鏡設定12X(対物1.2X、倍率器10X)でのデジタル写真である。 図1Aの硬化コーティングに付着させたヒト指紋の、5分後のデジタル写真である。 硬化コーティングに付着させたヒト指紋の、顕微鏡設定500Xでのデジタル写真である。 図2Aの硬化コーティングに付着させたヒト指紋の、4分後のデジタル写真である。 図2Aの写真の図である。 図2Bの写真の図である。
本明細書に記述されるコーティング組成物は、(例えば非イオン性)界面活性剤などの親油性液体を含む。そのような(例えば非イオン性)界面活性剤は典型的には非重合性界面活性剤であり、これは、この界面活性剤がコーティング組成物の他の構成成分と反応しないか又は共重合しないことを意味する。よって、この(例えば非イオン性)界面活性剤は、硬化したコーティング組成物中で重合されていない。この(例えば非イオン性)界面活性剤は、「遊離」界面活性剤として特徴付けることもできる。コーティング組成物は、非重合性界面活性剤と組み合わせて、重合性界面活性剤を更に含む。このコーティング組成物は、好ましくは、低表面エネルギー基(例えばシリコーン基又はフッ素化された基)を含む添加剤を更に含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、疎水性基又はヒドロキシル基も含む。
非イオン性界面活性剤は、両親媒性の有機化合物であり、疎水性基(「尾」部)及び親水性基(「頭」部)を含む。典型的には、界面活性剤分子は表面に移動し、ここで疎水性基はバルクコーティング相の外に広がり、水溶性の頭基はバルクコーティング相に留まり得る。表面における界面活性剤分子の整列及び凝集は、コーティングの表面特性を改変するよう作用する。
界面活性剤は、その頭部における形式上の荷電基の存在により分類することができる。イオン性界面活性剤の頭部は、正味の電荷を保有する。非イオン性界面活性剤は、その頭部に荷電基をもたない。
界面活性剤は、様々な方法で特徴付けることができる。1つの一般的な特徴付け方法は、当該技術分野において既知のように、親水性−親油性バランス(「HLB」)である。化合物のHLBを決定するための様々な方法が説明されているが、特に定めのない限り、本明細書で使用するとき、HLBはグリフィン法により得られる値を指す(Griffin WC:「Calculation of HLB Values of Non−Ionic Surfactants」、Journal of the Society of Cosmetic Chemists 5(1954):259参照)。この計算は、ソフトウェアプログラム「Molecular Modeling Pro Plus」(Norgwyn Montgomery Software,Inc.、North Wales,PA)を利用して実施された。
グリフィン法によれば、
HLB=20Mh/Mであり、
式中、Mhは分子の親水性部分の分子量、Mは分子全体の分子量である。この計算は0〜20の尺度で数値結果を提供し、「0」は親油性が非常に高いことを示す。
単一分子のHLBを計算するのに、グリフィン法が通常使用される。しかしながら、様々な(例えば市販の)非イオン性界面活性剤は、分子の混合物を含む。界面活性剤が分子の混合物を含む場合、HLBは、個々の分子のHLBの合計に、各分子の重量分画を乗じることにより計算できる。
広い範囲の非イオン性界面活性剤が、添加剤の合成の出発成分として使用できる。理論に束縛されるものではないが、添加剤は、硬化したコーティング組成物中で未重合である「遊離」界面活性剤の相溶剤として作用すると考えられる。添加剤の合成の出発成分として使用するための界面活性剤のHLBは、1〜19の範囲であり得る。添加剤合成の出発成分として利用される非イオン性界面活性剤は、通常、フッ素原子及びケイ素(silicone)原子を含まない。
コーティング組成物の非重合性(例えば非イオン性の)界面活性剤は、親水性であるよりも親油性であり、すなわちHLBが10未満である。好ましい実施形態において、HLBは、少なくとも2又は2.5であり、約6又は5.5以下である。いくつかの好ましい実施形態において、コーティング組成物は、HLBが少なくとも3、又は3.5、又は4.0である(例えば非イオン性の)界面活性剤を含む。コーティング組成物の非重合性(例えば非イオン性の)界面活性剤は、通常、リパーゼなどの脂肪分解酵素ではない。脂肪分解酵素は、一般に親油性であるよりも親水性であり、6より大きいHLBを有する。理論に束縛されるものではないが、界面活性剤の親油基は、指紋の体油を物理的に吸収し得ることが推測される。
そのような(例えば非イオン性の)界面活性剤は一般に、少なくとも12個、又は14個、又は16個、又は18個の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基を含む。そのような比較的長鎖のアルキル基又はアルキレン基は、一般に「脂肪」基と呼ばれる。炭素原子の数は、(例えば非イオン性の)界面活性剤が室温(例えば25℃)で液体である限り、18個を超えてもよい。液体の(例えば非イオン性の)界面活性剤は、最高20重量%の固形分画を更に含み得る。いくつかの実施形態では、アルキル基又はアルケニル基は、24個以下の炭素原子を有する。いくつかの好ましい実施形態では、そのようなアルキル基は非分枝状である。アルキル基又はアルケニル基は、所望により、(例えば非イオン性の)界面活性剤が十分に親油性である(例えば前述のようなHLBを有する)限り、置換基を含んでもよい。非重合性非イオン性界面活性剤はまた、典型的に、フッ素原子及びケイ素原子を含まない。
好ましいHLB範囲を有する界面活性剤(例えば脂肪基を含めることによる)は、一般に非イオン性界面活性剤である。しかしながら、界面活性剤が本明細書で記述されるように十分に親油性である限り、他の部類の界面活性剤も使用することができる。
様々な部類の非イオン性界面活性剤が知られており、これには、例えば、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アミン、脂肪アミド、及びこれらの誘導体が挙げられる。
いくつかの実施形態では、例えば添加剤の合成の出発化合物として使用するための、この非イオン性界面活性剤は、脂肪族アルコールである。脂肪族アルコールは典型的に、次の一般式を有する。
R−OH
式中、Rは(例えば、直鎖又は分枝鎖)アルキル基又はアルケニル基であり、前述のように、所望により対応できる位置でN、O、又はS原子により置換される。様々な脂肪族アルコールが知られており、これにはドデシルアルコール、セチルアルコールCH(CH15OH、ステアリルアルコール(オクタデシルアルコール又は1−オクタデカノールとしても知られる)、及びオレイルアルコールが挙げられる。
いくつかの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、脂肪族アルコールの誘導体である。1つの好ましい誘導体は、脂肪族アルコール、エステル又はその誘導体で、エチレンオキシドの繰り返し単位及び/又はプロピレンオキシドの繰り返し単位を含むものである。そのような誘導体はまた、ポリエトキシル化及び/又はポリプロポキシル化脂肪族アルコール、エステル、又はこれらの誘導体とも称され得る。そのような誘導体は、コーティング組成物の好ましい非重合性非イオン性界面活性剤であり、添加剤の合成における出発化合物としても使用することができる。このタイプの代表的な市販の界面活性剤の1つは、Crodaから入手できる「Brij O2」であり、これはHLBが4.9であると報告されている。そのようなポリエトキシル化アルコールは、次の一般式を有する分子の混合物を含む。
1835(OCHCHOH
nが1の場合、この構造はHLB計算値が3.6である。更にnが2の場合、この構造はHLB計算値が5.4である。nが0の場合、そのような構造(すなわちオレイルアルコール)はHLB計算値が1.1である。
他の実施形態では、非イオン性界面活性剤は脂肪酸の誘導体である。脂肪酸は、典型的に次の式を有する。
RC(O)OH
式中、Rは前述のように(例えば直鎖)アルキル基又はアルケニル基である。
脂肪酸誘導体の1つの部類は、脂肪酸を短鎖アルキルグリコールモノアルキルエーテルと反応させることによって調製することができる。このタイプの代表的な非イオン性界面活性剤を、次の表に示す。
Figure 0006218820
前述のように、HLBが6以下であるこのような誘導体も、コーティング組成物の好ましい非重合性非イオン性界面活性剤であり、添加剤の合成の出発化合物として利用することもできる。HLBが6以上の誘導体は、添加剤の合成に利用することができる。
この(例えば遊離)界面活性剤の分子量は、典型的には少なくとも150g/モルであり、一般には600g/モル以下である。いくつかの実施形態において、この界面活性剤の分子量は、少なくとも200g/モル、250g/モル、又は300g/モルである。
コーティング組成物は、非重合界面活性剤と組み合わせて、(例えばフリーラジカル)重合性の非イオン性界面活性剤を含む。重合性及び非重合性の非イオン性界面活性剤の濃度は、コーティング組成物の固形分の10重量%を超え、典型的には30重量%、又は25重量%、20重量%以下である。本明細書で使用するとき、「固形分重量%」は、コーティング組成物の全不揮発性構成成分を指す。(例えばフリーラジカル)重合性界面活性剤を含めることは、遊離界面活性剤の相溶化に影響する。これを含めることにより、より高い濃度の遊離界面活性剤を、より低いヘイズで提供することができる(重合性界面活性剤なしの同じ濃度の遊離界面活性剤の場合と比較して)。いくつかの実施形態では、遊離界面活性剤の重合性界面活性剤に対する重量比は、1.5:1より小さく、例えば、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1:1である。好ましい実施形態では、重合性界面活性剤の量は、遊離界面活性剤の濃度を上回る。したがって、重合性界面活性剤の遊離界面活性剤に対する重量比は、1:1より大きい。重合性界面活性剤の遊離界面活性剤に対する重量比は、少なくとも1.5:1、又は2:1、又は2.5:1、又は3:1であってもよく、いくつかの実施形態では、少なくとも4:1、5:1、又は6:1、最大約10:1、15:1、又は20:1に及ぶ。
重合性界面活性剤は、当該技術分野において説明されている。(メタ)アクリレート基を含む非イオン性界面活性剤は、前述のそれらの脂肪族アルコール誘導体のヒドロキシル基と(メタ)アクリル酸若しくは(メタ)アクリロイルハロゲン化物、又は官能性(メタ)アクリレート化合物(例えばイソシアナト官能性(メタ)アクリレート化合物)とを反応させることによって形成することができる。いくつかの実施形態では、重合性界面活性剤は、2〜6の範囲のHLBを有する。1つのヒドロキシル基を(メタ)アクリレート基で置換しても、通常、HLBは大きく変わらない。したがって、重合性界面活性剤のHLBは、重合性界面活性剤が誘導された非重合性界面活性剤のHLBとほぼ同じである。いくつかの実施形態では、重合性界面活性剤は、2〜13の範囲のHLBを有する。
重合性界面活性剤は、一般に、疎水性基、親水性基、及び(フリーラジカル)重合性基を含む。いくつかの実施形態では、重合性界面活性剤は、次の一般式を有する。
R(OCHCHOC(O)−C(R)H=CH
式中、Rは、前述のような脂肪基であり、nは、エチレンオキシド繰り返し単位の数であり、Rは、水素又は1〜4個の炭素原子を有するアルキルである。いくつかの実施形態では、nは、少なくとも1、2、又は3であり、平均で、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、又は10以下である。いくつかの実施形態では、重合性界面活性剤は、nが1の分子及びnが2の分子の混合物を含む。いくつかの実施形態では、Rは、少なくとも12、又は14、又は16、又は18個の炭素原子を有するアルキル基である。
このタイプの重合性界面活性剤は、ポリエトキシレート化アルコール、R(OCHCHOHと、(メタ)アクリロイル酸クロリド、メタクリル酸若しくはアクリル酸、又は(メタ)アクリル酸無水物との反応によって得られてもよい。
いくつかの実施形態では、重合性界面活性剤は、次の一般式を有する。
R(OCHCHOC(O)N(H)−CH−Q−[O−C(O)C(R)H=CH
式中、Rは、前述のような脂肪基であり、Qは、少なくとも二価の連結基であり、Rは、水素又は1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、zは、1又は2である。
このタイプの重合性界面活性剤は、イソシアナトアルキル(メタ)アクリレート、例えば、イソシアナトエチルアクリレート、イソシアナトエチルメタクリレート、又は1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートと、ポリエトキシレート化アルコール、R(OCHCHOHとの反応によって得られてもよい。
好ましい実施形態において、コーティング組成物は、低表面エネルギー基(例えばシリコーン基又はフッ素化された基)を含む添加剤を含む。この添加剤は、コーティング組成物の固形分の少なくとも0.01、又は0.05、又は0.10、又は0.20、又は0.30、又は0.5重量%、最大約10重量%の範囲の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、添加剤の濃度は、コーティング組成物の固形分の約5重量%、4重量%、又は3重量%、又は2重量%、又は1重量%以下である。
いくつかの実施形態では、添加剤を含めることによって、同じ界面活性剤濃度で、時間に対してより低い指紋視認性がもたらされる。この実施形態において、添加物を更に含むコーティング組成物は、前述と同じ非イオン性界面活性剤濃度を有し得る。この添加剤は更に、より低いヘイズで、より高い濃度の非イオン性界面活性剤濃度にすることが可能になる。
シリコーン基又はフッ素化された基は一般に、コーティング組成物の表面エネルギーを低減させるため、低表面エネルギー基として特徴付けることができる。シリコーン基は、通常、ポリオルガノシロキサン基であるのに対し、フッ素化された基は、1つ以上のペルフルオロアルキル基又はペルフルオロポリエーテル基を含み得る。更に、添加剤は、このような低表面エネルギー基の組み合わせを含み得る。
硬化表面層及びコーティング済み物品は、ペン(商標名「Sharpie」として市販)からのインクが玉状化して分離性の液滴になり、Kimberly Clark Corporation(Roswell,GA)から「SURPASS FACIAL TISSUE」という商標名で入手可能なティッシュなどの、ティッシュ又は紙タオルで露出面を拭くことにより容易に除去することができるとき、「撥インク性」を呈し得る。
本明細書で記述される硬化コーティングを含む表面は、好ましくは、少なくとも70度の、水に対する高い前進接触角を呈する。より好ましくは、水に対する前進接触角は、少なくとも80度、より好ましくは少なくとも90度である。フッ素化添加剤及びシリコーン添加剤(例えばTEGO(登録商標)Rad 2100)を含む硬化コーティング組成物は、通常、水に対する高い前進接触角を呈する。
本明細書で記述される硬化コーティングを含む表面は、好ましくは、ヘキサデカンに対する後退接触角が少なくとも40度、45度、又は50度であり、典型的には60度以下である。
いくつかの実施形態では、添加剤は、低表面エネルギー基及びヒドロキシル基を含む。ヒドロキシル基を含めることは、後の実施例で説明されるセルロース表面吸引力試験により測定するとき、低いリント吸引力を提供することが推測される。硬化表面層は、セルロース表面吸引力試験において、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満、更により好ましくは5%、4%、3%、2%、又は1%未満のヘイズを有する。
例えば、特定のシリコーン添加剤は、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2009/029438号に記載されるように、低いリント吸引力と組み合わせて撥インク性も提供することが分かっている。このようなシリコーン(メタ)アクリレート添加剤は、一般に、ポリジメチルシロキサン(PDMS)主鎖と(メタ)アクリレート基末端の少なくとも1つのアルコキシ側鎖とを含む。アルコキシ側鎖は、所望により、少なくとも1つのヒドロキシル置換基を含んでもよい。そのようなシリコーン(メタ)アクリレート添加剤は、様々な供給元から市販されており、例えばTego Chemieからの商標名「TEGO Rad 2300」、「TEGO Rad 2250」、「TEGO Rad 2300」、「TEGO Rad 2500」、及び「TEGO Rad 2700」がある。これらのうち、「TEGO Rad 2100」が最も低いリント吸引力を提供した。
NMR分析に基づき、「TEGO Rad 2100」及び「TEGO Rad 2500」は、以下の化学構造を有すると考えられる。
Figure 0006218820

式中、nは10〜20の範囲であり、mは0.5〜5の範囲である。
いくつかの実施形態において、nは14〜16の範囲であり、nは0.9〜3の範囲である。分子量は典型的には、約1000g/モル〜2500g/モルの範囲である。
熱重量分析(実施例に記述されている試験方法による)を基に、12重量%未満の残留物を有するシリコーン(メタ)アクリレートは、セルロース表面吸引力試験により、最低のヘイズ値をもたらした。
他の実施形態では、添加剤は、ポリジメチルシロキサン主鎖とアクリレート基末端のヒドロキシル置換側鎖とを有する(例えば市販の)添加剤で構成されない。むしろ、添加剤は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2012/0154811号及び共同出願された第61/661,547号に記載されるような、ポリウレタン又はポリアクリレート主鎖を含む。ヒドロキシル基の少なくとも一部は、一級ヒドロキシル基である。(すなわち−CHOH)所望により二級ヒドロキシル基R’R’’CHOHと組み合わされ、式中、R’、R’’は、二価(例えばアルキレン、エーテル、又はエステル)基である。
いくつかの実施形態では、共同出願された第61/661,547号に記載されるように、添加剤は、一般に、少なくとも1つの(メタ)アクリレート基、(メタ)アクリルアミド、−SH、アリル、又はビニル基を含むモノマーなどの、エチレン性不飽和モノマーを重合することにより調製される。このような添加剤は、ポリ(メタ)アクリレート主鎖を含み得る。ペルフルオロポリエーテル部分を含む(メタ)アクリレートコポリマー及びその調製は、国際公開第2009/076389号に記載されている。このような調製は、チオールなどの連鎖移動剤、並びに過酸化物及びアゾ化合物などの熱開始剤を採用することができる。
いくつかの実施形態では、添加剤は、次の一般式で表され得る。
−[M−[MOH−[Mp−−[MR4 −式中、l、q、p、及びoは、少なくとも1であり、
又は
−[M−[MOH−[Mp−−[MR4−[MAO −式中、l、q、p、o、及びnは、少なくとも1であり、
式中、
[M]は、低表面エネルギーシリコーン基又はフッ素化基を含む1つ以上のエチレン性不飽和モノマーから誘導された単位を表し、
[MOH]は、1つ以上のエチレン性不飽和モノマー及び少なくとも1つのヒドロキシル基から誘導された単位を表し、
[M]は、[MOH]の残基及びフリーラジカル重合性基を含む単位を表し、
[MR4]は、アルキル基を含む1つ以上のエチレン性不飽和モノマーから誘導された単位を表し、
[MAO]は、R−(O−R基を有する1つ以上のエチレン性不飽和モノマーから誘導された単位を表し、式中、Rは、6、7、又は8個を超える炭素原子を有するアルキル基であり、Raは、独立してアルキレン基C2x(式中x=2〜4)であり、jは、1〜50の範囲である。
は、炭素原子が1〜24個のアルキル基である。Rは、直鎖であっても、分枝状であっても、又はシクロアルキル部分を含んでもよい。いくつかの実施形態では、Rは、少なくとも1、2、3、又は4個の炭素原子を含む低アルキル基である(Rに関して説明されるものなど)。他の実施形態では、Rは、少なくとも6、7、又は8個の炭素原子を含む疎水性アルキル基である。更に他の実施形態では、Rは、少なくとも12、又は14、又は15、又は18個の炭素原子を有する脂肪族アルキル基である。
各単位のそれぞれの数は、異なっていてもよい。例えば、l、q、p、oは、独立して1〜100の範囲であってもよいのに対し、nは0〜100の範囲であり得る。
l単位(すなわち、低表面エネルギー基を含む単位)の数は、コポリマー添加剤が約5〜50重量%のl単位、より好ましくは約10〜40重量%のl単位を含むように選択される。l単位の数は、シリコーン基を含む単位、ペルフルオロアルキル含有基を含む単位、及びペルフルオロポリエーテル基を含む単位の合計に等しい。ポリアクリレート添加剤は、連鎖移動単位から誘導された低表面エネルギー基を更に含み得る。
q単位(すなわち、少なくとも1つのヒドロキシル基を含む単位)の数は、コポリマー添加剤のOH EWが約200g/当量のヒドロキシル基〜2000g/当量のヒドロキシル基、より好ましくは250g/当量のOH〜750の範囲になるように選択される。重量パーセントに基づくと、これは、約10〜50重量%の範囲のq単位である。(コポリマー中間体は、ヒドロキシル基の一部をフリーラジカル重合性基に変換する前に、コポリマー添加剤より高いヒドロキシル含量を有する。)
q単位から誘導される、p単位(すなわち、少なくとも1つのフリーラジカル重合性基を含む単位)の数は、コポリマー添加剤が約1〜20重量%のp単位、より好ましくは1.5〜10重量%のp単位を含むように選択される。
o単位(すなわち、アルキル基を含む単位)の数は、コポリマー添加剤が約5〜80重量%のo単位、より好ましくは20〜70重量%のo単位を含むように選択される。ポリアクリレート添加剤は、連鎖移動単位から誘導されたアルキル基を更に含み得る。[MR4]のo単位の数は、連鎖移動剤から誘導されたo及び任意の単位のアルキル単位の合計に等しい。
任意のn単位(すなわち、アルキレンオキシド繰り返し単位及び疎水性基を含む単位)の数は、コポリマー添加剤が約0〜50重量%のn単位、より好ましくは10〜50重量%のn単位を含むように選択される。
他のポリアクリレート添加剤は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2012/0154811号及び同第2012/0270980号に記載されている。ポリアクリレート添加剤は、次の一般式で表され得る。
−[M−[Mp−−[MAO −式中、l、p、及びnは、少なくとも1であり、
又は
−[M−[Mp−−[MR4−[MAO −式中、l、p、o、及びnは、少なくとも1であり、
[M]、[M]、[MR4]、及び[MAO]、並びに各単位の好ましい重量%は、前述と同じである。
他の実施形態では、添加剤は、前述の米国特許出願公開第2012/0154811号及び同第2012/0270980号、並びに同様に参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2008/067262号及び同第2009/076389号に記載されるような、ポリウレタン主鎖を含んでもよい。このような添加剤は、一般に、少なくとも1つのポリイソシアネートを、低表面エネルギー基を有するイソシアネート反応性化合物及び他の基を有する追加のイソシアネート反応性化合物(所望の場合)と反応させることによって調製される。
一実施形態では、添加剤は、次の一般式で表され得る。
Ri−(NHC(O)XQR),−(NHC(O)OQ(A)p),−(NHC(O)X(CO)R,
式中、Riはマルチイソシアネートの残基であり、
は、低表面エネルギー基であり、
Xは、それぞれ独立して、O、S又はNR’(ここでR’は、H、又は炭素原子1〜4個の低級アルキルである)であり、
Qは、独立して、少なくとも二価の連結基であり、
Aは、メタ(アクリル)官能基、例えば−XC(O)C(R2)=CH2であり、式中、R2は、1〜4個の炭素原子の低級アルキル又はH若しくはFであり、
Rは、前述のように、少なくとも6、7、又は8個の炭素原子を有するアルキル又はアルケニル基などの疎水性基であり、
pは2〜6であり、
jは、好ましくは7〜50の範囲である。
Qは、結合、又は直鎖、分枝鎖、若しくは環を含有する連結基を含むことができる。Qは、アルキレン、アリーレン、アラルキレン、アルカリーレンを含むことができる。Qは所望により、O、N、及びSなどのヘテロ原子、並びにこれらの組み合わせを含むことができる。Qは所望により、カルボニル又はスルホニルなどのヘテロ原子含有官能基、及びこれらの組み合わせを含むこともできる。
他の実施形態では、jは0であり、よってこの添加剤は、(隣接する)エチレンオキシド基又はエチレンオキシド繰り返し単位のない疎水性基を含む。エチレンオキシド繰り返し単位の数(すなわちj)は、1、2、3、4、5、又は6であってもよい。
エチレンオキシド繰り返し単位の代わりとして、このような化合物は、他の(例えばC3〜C4)アルキレンオキシド繰り返し単位、例えば、プロピレンオキシド繰り返し単位、又はエチレンオキシド繰り返し単位及びプロピレンオキシド繰り返し単位の組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態では、Rは、式F(RfcO)xCdF2d−を含む基からなる一価のペルフルオロポリエーテル部分であり、式中、各Rfcは独立して1〜6個の炭素原子を有するフッ素化アルキレン基を表し、各xは独立して2以上の整数を表し、dは1〜6の整数である。他の実施形態では、Rは、前述の米国特許出願公開第2012/0154811号及び同第2012/0270980号に記載されるように、1つ以上のペルフルオロアルキル基又はポリオルガノシロキサン基を含む。
界面活性剤及び添加剤(存在する場合)は、通常、溶媒(例えばアルコール系溶媒)と組み合わされてハードコート組成物内に分散され、表面又は基材(例えば光学基材)に適用され、光硬化される。ハードコートは、光学基材及び下に位置するディスプレイスクリーンを引っかき傷、磨耗及び溶媒などの要因からの損傷から保護する強靭な耐磨耗性層である。典型的には、ハードコートは、基材上に硬化性液体セラマー組成物をコーティングし、その場でこの組成物を硬化させて硬化したフィルムを形成することにより形成される。
本明細書に記述されるコーティング組成物は、1層ハードコート組成物として採用することができる。高い耐久性が望まれる実施形態に関しては、ハードコート組成物は典型的には(例えば、表面修飾されている)シリカなどの無機粒子を更に含む。ハードコート表面層の厚さは、典型的には少なくとも0.5マイクロメートル、好ましくは少なくとも5マイクロメートル、より好ましくは少なくとも10マイクロメートルである。ハードコート層の厚さは、一般的に、25マイクロメートル以下である。好ましくは、厚さは、5マイクロメートル〜20マイクロメートルの範囲である。
あるいは、コーティング組成物は、耐久性が不要な用途では無機酸化物粒子を含まなくてもよい。更に他の実施形態では、無機粒子を有さない表面層が、基材と表面層の間に配置される無機粒子含有ハードコート層と組み合わせて提供されてよい。これは2層ハードコートと呼ばれる。これらの実施形態では、表面層は、好ましくは約1〜10マイクロメートルの範囲の厚さを有する。
本明細書に記述されるコーティング組成物は、十分に耐久性があるため、硬化コーティングは、スチールウール摩耗耐性試験方法に従って300gのおもり及び10回のワイプを使用して試験するとき、引っかき傷の形跡がないか、又はごく少数の引っかき傷(例えば1〜3)を呈する。
1層ハードコート及び2層ハードコートの実施形態において、添加剤は単独で、又は他のフッ素化化合物と組み合わせて、ハードコート組成物の全固形分の0.01%〜10%、より好ましくは0.1%〜5%の範囲である。
架橋されたポリマーマトリックスを硬化時に形成する様々な結合剤前駆体をハードコートに使用することができる。前述されたイソシアネート反応性非フッ素化架橋材料は、好適な結合剤前駆体である。
ジ(メタ)アクリル結合剤前駆体には、例えば1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノアクリレートモノメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、アルコキシル化脂肪族ジアクリレート、アルコキシル化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、アルコキシル化ヘキサンジオールジアクリレート、アルコキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン修飾ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートジアクリレート、カプロラクトン修飾ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートジアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒド修飾トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールアクリレートが挙げられる。
トリ(メタ)アクリル結合剤前駆体には、例えばグリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(例えば、3〜20個のエトキシレート繰り返し)、プロポキシル化グリセラルトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレートが挙げられる。高官能性(メタ)アクリル含有化合物には、例えばジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、カプロラクトン修飾ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが挙げられる。
ペンタエリスリトールトリアクリレート(「PET3A」)の1つの市販の形態はSR444であり、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(「PET4A」)の1つの市販の形態はSR295であり、それぞれSartomer Company(Exton,Pennsylvania)から入手可能である。
いくつかの実施形態では、結合剤前駆体は、架橋剤(例えば、SR444)と、2つ以上の(メタ)アクリレート基、及びエトキシレート繰り返し単位、プロポキシレート繰り返し単位、又はこれらの混合物を含む、少なくとも1つのモノマー(例えば、SR344)との混合物を含む。このようなジ(メタ)アクリレートに対する架橋剤の重量比は、1:2〜2:1、いくつかの実施形態では1:1.5〜1.5:1の範囲であり得る。このような結合剤前駆体は、収縮を減らし、カールを少なくするのに寄与し得る。これらの特性のために、コーティングは、厚さを増して適用されてもよく、その結果、耐久性を高めることができる。
ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレートなどのオリゴマーの(メタ)アクリル及びこれらのポリアクリルアミド類縁体も、結合剤として使用することができる。
一実施形態では、結合剤は、Bilkadiらに記載されるような1つ以上のN,N−二置換アクリルアミド及び又はN−置換−N−ビニル−アミドモノマーを含み得る。ハードコートは、セラマー組成物の固形分の総重量に基づいて、約20〜約80%のエチレン性不飽和モノマーと、約5〜約40%のN,N−二置換アクリルアミドモノマー又はN−置換−N−ビニル−アミドモノマーとを含む、セラマー組成物から誘導され得る。
硬化を促進するために、本明細書に記載されている重合性組成物は、少なくとも1つのラジカル熱反応開始剤及び/又は光開始剤を更に含んでよい。このような開始剤及び/又は光開始剤は、重合性組成物の総重量に基づいて、典型的には、重合性組成物の約10重量%未満、より典型的には、約5重量%未満の量で存在する。フリーラジカル硬化技術は当該分野で周知であり、例えば熱による硬化法並びに電子ビーム又は紫外放射線などの放射線による硬化法が挙げられる。フリーラジカル熱及び光重合技術に関する更なる詳細は、例えば、米国特許第4,654,233号(Grantら)、同第4,855,184号(Klunら)、及び同第6,224,949号(Wrightら)に見出すことができる。
有用なフリーラジカル熱開始剤には、例えば、アゾ、ペルオキシド、ペルスルフェート及びレドックス開始剤、並びにこれらの混合物が挙げられる。
有用なフリーラジカル光開始剤には、例えば、国際公開第2006/102383号に記載されているようなアクリレートポリマーのUV硬化において有用であると知られるものが挙げられる。
表面層又は下に位置するハードコート層として使用するための重合性組成物は、好ましくは、得られるコーティングに機械的な強度及び耐久性を加える、表面修飾されている無機粒子を含有する。
様々な無機酸化物粒子を、ハードコートに使用することができる。無機酸化物粒子は、例えばシリカのような単一の酸化物から本質的になっているか、又はなることができ、あるいは例えばシリカ及び酸化アルミニウムのような酸化物の組み合わせを含んでよく、あるいは1つのタイプの酸化物のコア(又は金属酸化物以外の材料のコア)に他のタイプの酸化物を析出させたものであることができる。シリカは、一般的な無機粒子である。無機酸化物粒子は、液状媒体の中に無機酸化物粒子のコロイド状分散体を含有するゾルの形態で提供されることが多い。例えば、米国特許第5,648,407号(Goetzら)、同第5,677,050号(Bilkadiら)及び同第6,299,799号(Craigら)に記載されているように、ゾルは、様々な技術を使用し、水性ゾル(水が液体媒体として作用する)、有機ゾル(有機液体がそのように作用する)、及び混合ゾル(液体媒体が水及び有機液体の両方を含有する)などの様々な形態に調製できる。(例えば、非晶質シリカ等の)水性ゾルを使用することができる。ゾルには一般に、ゾルの総重量を基準にして、少なくとも2重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも25重量%、及び多くの場合少なくとも35重量%のコロイド状無機酸化物粒子を含有する。コロイド状の無機酸化物粒子の量は、典型的には50重量%又は45重量%以下である。無機粒子の表面は、Bilkadiらに記載されるように「アクリレート官能化」することができる。ゾルは、結合剤のpHに適合させることもでき、対イオン又は水溶性化合物(例えば、アルミン酸ナトリウム)を含有することができ、これらは全てKangらによる’798号特許に記載されている。
例えばジルコニア(「ZrO」)、チタニア(「TiO」)、酸化アンチモン、アルミナ、酸化スズなどの様々な高屈折率無機酸化物粒子を、単独で又は組み合わせて使用することができる。混合金属酸化物が使用されてもよい。高屈折率層で用いられるジルコニアは、Nalco Chemical Co.から「Nalco OOSSOO8」という商品名で、及びBuhler AG(Uzwil,Switzerland)から「Buhler zirconia Z−WO sol」という商品名で入手可能である。ジルコニアナノ粒子は、米国特許第7,241,437号及び同第6,376,590号に記載されているようにして調製することもできる。
無機ナノ粒子は、好ましくは表面処理剤で処理される。ナノサイズの粒子を表面処理することで、ポリマー樹脂中での安定した分散をもたらすことができる。好ましくは、表面処理がナノ粒子を安定化させ、その結果、粒子が重合性樹脂中に良好に分散され、実質的に均質な組成物を生じる。更に、安定化した粒子が硬化中に重合性樹脂と共重合又は反応できるように、ナノ粒子の表面の少なくとも一部分を表面処理剤により修飾することができる。表面修飾無機粒子の導入は、フリーラジカル重合性有機成分への粒子の共有結合をしやすくして、より丈夫でより均質なポリマー/粒子ネットワークを提供する。
一般に、表面処理剤には、粒子表面に結合(共有結合、イオン結合、又は、強力な物理吸着による結合)することになる第1末端部と、粒子に樹脂との相溶性をもたらすか、及び/又は、硬化中に樹脂と反応する、第2末端部が備わっている。表面処理剤の例としては、アルコール、アミン、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、シラン、及びチタネートが挙げられる。好ましいタイプの処理剤は、金属酸化物表面の化学的性質によりある程度は決定される。シリカに対してはシランが好ましく、ケイ酸質充填剤に対しては他のものが好ましい。ジルコニアのような金属オキシドに対しては、シラン及びカルボン酸が好ましい。表面改質は、モノマーとの混合に続いて、又は混合後のいずれかに行うことができる。シランの場合、樹脂へ組み込む前にシランを粒子又はナノ粒子の表面と反応させるのが好ましい。表面変性剤の必要量は、粒子サイズ、粒子タイプ、変性剤の分子量、及び変性剤のタイプのようないくつかの要素に依存する。一般的には、概ね単層の修飾剤を粒子の表面に結合させることが好ましい。必要とされる付着手順又は反応条件もまた、使用する表面改質剤に依存する。シランの場合、酸性又は塩基性の条件の下、高温で約1〜24時間表面処理することが好ましい。カルボン酸のような表面処理剤は、高温又は長時間を必要としない場合がある。
本組成物に好適な表面処理剤の代表的な実施形態には、例えば、イソオクチルトリメトキシシラン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエトキシエチルカルバメート、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエトキシエチルカルバメート、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルトリエトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルメチルジメトキシシラン、3−(アクリロイルオキシプロピル)メチルジメトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルジメチルエトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルジメチルエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリ−t−ブトキシシラン、ビニルトリス−イソブトキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸、ステアリン酸、ドデカン酸、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]酢酸(MEEAA)、β−カルボキシエチルアクリレート(BCEA)、2−(2−メトキシエトキシ)酢酸、メトキシフェニル酢酸、及びこれらの混合物のような化合物が挙げられる。
コロイド状分散体における粒子の表面改質は、米国特許第7,241,437号及び同第6,376,590号に記載されているような様々な既知の方法で達成することができる。
表面改質剤の混合物が有用である可能性があり、その場合、表面改質剤の少なくとも1つには、硬化性樹脂と共重合可能な官能基が含まれている。表面修飾剤の組み合わせによって、より低い粘度を得ることができる。例えば重合化基は、エチレン性不飽和であるか、又は開環重合を起こす環式官能基であることができる。エチレン性不飽和重合化基は、例えば、アクリレート基若しくはメタクリレート基、又はビニル基でありうる。開環重合を起こす環式官能基には一般的に、酸素、イオウ、又は、窒素のようなヘテロ原子が含まれており、好ましくは、エポキシドのように酸素を含有する3員環である。
表面改質剤の好ましい組み合わせは、重合可能な樹脂の有機成分と共重合可能である官能基を有する少なくとも1つの表面改質剤と、分散剤として作用する場合がある、ポリエーテルシランのような、第2の両親媒性改質剤とを含む。第2の修飾剤は、好ましくは重合性組成物の有機成分と所望により共重合性である修飾剤を含有するポリアルキレンオキシドである。
表面修飾コロイド状ナノ粒子のほぼ全てを凝縮させることができる。非シリカ含有完全凝縮ナノ粒子の結晶化度(単離した金属酸化物粒子として測定した場合)は、典型的には55%超、好ましくは60%超、より好ましくは70%超である。例えば、結晶化度は、約86%まで又はそれ以上の範囲にすることができる。結晶化度は、X線回折法によって割り出すことができる。凝縮結晶性(例えば、ジルコニア)のナノ粒子は屈折率が高いが、非晶質ナノ粒子は典型的には屈折率がより低い。
無機粒子には、実質的に単分散の粒径分布、又は実質的に単分散の分布の2つ以上を混ぜ合わせることによって得られる多分散分布を持たせるのが好ましい。あるいは、粒子を所望のサイズ範囲に粉砕することによって得られた粒度の範囲を有する無機粒子を導入することができる。凝集によって、無機酸化物粒子の光学散乱(ヘイズ)若しくは沈殿又はゲル化が生じ得るため、無機酸化物粒子は典型的に、非凝集体(実質的に分離体)である。無機酸化物粒子は典型的にサイズがコロイド状であり、5ナノメートル〜100ナノメートルの平均粒子直径を有する。高屈折率無機粒子の粒径は、十分に透明な高屈折率コーティングを提供するために好ましくは約50nm未満である。無機酸化物粒子の平均粒径は、透過型電子顕微鏡を用いて、所定の直径の無機酸化物粒子の数を数えることによって測定することができる。
本明細書で記述されるコーティング組成物は、例えばコーティング組成物を表面(例えば、基材又は物品の表面)に適用し、コーティング組成物の重合性構成成分を硬化させることによって、(例えば、硬化した)表面層、コートされた物品、又はコートされた表面を形成するのに用いることができる。コーティング組成物中に存在する重合性構成成分が硬化すると、好適な溶媒(いくつかの実施形態におけるヘキサンなど)を使用して、親油性液体(例えば、非重合性界面活性剤)をこのコートされた表面又は硬化したコーティング組成物から抽出することができる。
コート表面は、通常、複数の細孔を含むポリマー有機材料を含む。硬化コーティング組成物(すなわち表面層)はナノサイズの細孔(例えば200、又は100、又は50ナノメートル未満)を含み得るが、この硬化コーティングは通常、1マイクロメートル以上の細孔を有さない。いくつかの実施形態において、細孔の平均直径は、少なくとも10、15、又は20ナノメートルである。
細孔の部分は、相互連結されており、(例えば、トンネルの)網状構造を形成する。親油性液体(例えば、非重合性界面活性剤)は、このポリマー有機材料の細孔の中に存在する。理論に束縛されるものではないが、抽出可能な親油性液体(例えば、非重合性界面活性剤)の重量%は、細孔の相互連結性の度合に関連し、またコート表面のコーティング中に存在する親油性液体(例えば、非重合性界面活性剤)の濃度に関連することが推測される。コーティング組成物が少量の非重合性界面活性剤(例えば、約3重量%)を含む場合、コーティング組成物の総重量に対する親油性の抽出可能な材料の量は、0.02重量%未満であることが分かっている。この比較的低濃度の遊離親油性液体(すなわち、ポリマー有機物質に共有結合されていない)では、親油性液体は、コート表面全体に均等に分布していることが推測される。少量の親油性液体が最も外側の表面に露出しているが、親油性液体の大半は露出表面の下にある硬化コーティング内にあり、これにより、親油性液体の総量のうちごく一部分だけが抽出可能である。
しかしながら、コーティング組成物が大量の親油性液体(例えば、非重合性界面活性剤)を含んでいる場合、(硬化した)コーティング組成物は、少なくとも0.5、1、2、3、4、又は5重量%の溶媒抽出可能な親油性材料を含む。コート表面から溶媒抽出され得る材料の濃度は、典型的に15重量%以下であり、好ましい実施形態においては10重量%以下である。
親油性液体(例えば、非重合性界面活性剤)の濃度が増大すると、細孔の数及び/又はサイズも増加し、これにより相互連結した細孔の網状構造が形成される。これは、ポリマー樹脂から親油性液体(例えば非重合性界面活性剤)がナノスケールで相分離することにより生じ得る。もし全ての親油性液体(例えば、非重合性界面活性剤)が抽出のためにアクセス可能であるならば、全ての親油性液体は、孤立した細孔、相互連結している細孔、又はそれらの組み合わせとして表面に露出している細孔の中にあるはずである。よって、総細孔の100%が、孤立した細孔、相互連結している細孔、又はそれらの組み合わせとして存在する。典型的には、親油性液体(例えば、非重合性界面活性剤)の全てよりも少ない量が、コート表面から溶媒抽出できる。例えば、いくつかの実施形態では、典型的には全親油性液体(例えば、非重合性界面活性剤)のうち90重量%又は95重量%以下が、硬化コーティングから溶媒抽出できる。よって、親油性液体を含む細孔の5又は10%が、表面に露出していない埋入細孔として存在する。いくつかの実施形態では、親油性液体を含む細孔の少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45、又は50%が、孤立した細孔、相互連結している細孔、又はそれらの組み合わせとして表面に露出している。更に、孤立した細孔、相互連結している細孔、又はそれらの組み合わせとして表面に露出している、親油性液体を含む細孔は、最大75、80、85、又は90%までの範囲であり得る。
(例えば硬化した)コーティング又はコーティングされた(例えばフィルム)表面の細孔体積は、当該技術分野の様々な技法を用いて測定することができる。Brunauer、Emmett、及びTellerにより開発された一技法は、S.Brunauer,「Physical Adsorption」(Princeton University Press,Princeton,N.J.,1945)を参照されたいが、一般に「BET」ガス吸着と呼ばれる。いくつかの実施形態において、本明細書に記述されるコート表面は、少なくとも0.01cc/g、又は0.02cc/gの細孔体積を有する複数の細孔を含む。いくつかの実施形態では、細孔体積は0.15cc/g以下、又は0.10cc/g以下、又は0.09cc/g以下、又は0.08cc/g以下、又は0.07cc/g以下である。BETガス吸着は、表面の表面積を測定するのにも使用できる。いくつかの実施形態において、本明細書に記述されるコート表面の表面積は、少なくとも1m/g、又は5m/g、又は10m/gである。表面積は典型的には、50m/g以下、又は45m/g以下、又は40m/g以下、又は35m/g以下、又は30m/g以下である。
いくつかの実施形態において、コート表面のガス吸着等温線は、IUPAC出版物「Reporting Physisorption Data for Gas/Solid Systems with Special Reference to the Determination of Surface Area and Porosity」,Pure & Applied Chemistry,Volume 57,No.4,pp.603〜619,1985に記述されているように、タイプH2のヒステリシスループを有する。タイプH2ヒステリシスループは、相互連結細孔の網状構造において、何らかの細孔閉鎖(すなわち、細孔の間にくびれ又は小直径の通路があり、相互接続されている細孔間の流れにいくらかの抵抗をもたらしている)を伴う、障害のある細孔システム(すなわち、細孔の無作為な空間的配置)の特徴である。
本明細書に記述されている硬化コーティングの表面層を有する光学フィルムは、光沢表面を有してもつや消し表面を有してもよい。つや消しフィルムは通常、典型的な光沢フィルムよりも透過率が低く、ヘイズ値が高い。光沢表面が、60℃においてASTM D 2457−03に従って測定した場合、典型的には少なくとも130の光沢を有するのに対して、つや消し表面は120未満の光沢を有する。いくつかの実施形態において、ヘイズは、ASTM D1003に従って測定した場合、意図される最終用途によって、5%未満、又は2.5%未満、又は1%未満である。
国際公開第2008/067262号に記述されているように、表面層に反射防止性を付与するために、粒子状つや消し剤を重合性組成物に組み入れることができる。粒子状つや消し剤は、結合しているハードコート層による干渉によって引き起こされる不均一な着色を防止することができる。平均粒径が3.5マイクロメートルの1つの市販のシリカ粒子状つや消し剤は、W.R.Grace and Co.(Columbia,MD)から商品名「Syloid C803」として市販されている。
コーティング組成物は、所望により、国際公開第2008/067262号に記述されているように、帯電防止剤を含み得る。様々な帯電防止粒子が水系及び溶媒系として市販されている。
非イオン性界面活性剤、添加剤(存在する場合)、及びハードコート組成物は、溶媒中に分散させて、希釈コーティング組成物を形成することができる。コーティング組成物中の固形分の量は、典型的には少なくとも20重量%であり、通常約75重量%以下である。ポリカーボネート、アクリル、酢酸セルロース、及び三酢酸セルロースなどの一部の光学基材に関しては、アルコール系溶媒、例えば、メタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロパノールなど、並びにグリコールエーテル、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル又はエチレングリコールモノメチルエーテルなどを使用することが好ましい。このような光学基材に関しては、コーティング組成物は、主にアルコール溶媒を含み得る。しかしながら、他の使用に関しては、アルコール系溶媒は、他の(すなわち、非アルコール)溶媒と組み合わせてよい。
薄いコーティング層は、ディップコーティング、フォワード及びリバースロールコーティング、巻線ロッドコーティング、並びにダイコーティングなどの様々な技術を使用して、光学基材に適用することができる。ダイコーティング機としては、ナイフコーティング機、スロットコーティング機、スライドコーティング機、フルイドベアリングコーティング機、スライドカーテンコーティング機、ドロップダイカーテンコーティング機、及び、押出コーティング機が挙げられる。Edward Cohen及びEdgar Gutoffの「Modern Coating and Drying Technology」(VCH Publishers,NY 1992,ISBN 3−527−28246−7)、並びに、Gutoff及びCohenの「Coating and Drying Defects:Troubleshooting Operating Problems」(Wiley Interscience,NY ISBN 0−471−59810−0)などの文献に、多くのタイプのダイコーティング機が記載されている。
ダイコーティング機とは一般的に、第1のダイブロック及び第2のダイブロックを利用してマニホールドキャビティ及びダイスロットを形成する装置を指す。コーティング流体は、圧力下でマニホールドキャビティを通過し、コーティングスロットから流出して、コーティング材料のリボンを形成する。コーティングは、単層として又は2つ以上の積層として適用することができる。通常、基材は連続ウェブの形状であるのが好都合だが、基材は不連続シートの連続であってもよい。
日常的に接触するいかなる表面も、本明細書で記述されるコーティング組成物によって利益がもたらされ得る。例としては、光学ディスプレイ(例えば、テレビ画面、コンピューター画面、携帯電話画面、自動車のコンソールディスプレイ)、光学フィルム(例えば、画面プロテクター、プライバシーフィルム)、自動車の窓、消費者向け電化製品(例えば、料理用レンジ、冷蔵庫の外面)などが挙げられる。
用語「光学ディスプレイ」又は「ディスプレイパネル」とは、これらに限定されないが、液晶ディスプレイ(「LCD」)、プラズマディスプレイ、フロント及びリアプロジェクションディスプレイ、カソード線管(「CRT」)及び標識等のマルチキャラクターマルチラインディスプレイ、並びに発光ダイオード(「LED」)、信号ランプ及びスイッチ等のシングルキャラクター又はバイナリディスプレイを含むいずれかの従来の光学ディスプレイを意味し得る。そのようなディスプレイパネルの露出表面は、「レンズ」と呼ばれることがある。本発明は、特にインクペン、マーカー及びその他のマーキング道具、布巾、紙用品並びにその類により触れられやすい又は接触されやすい表示表面を有する表示装置に有用である。
本発明のコーティングは、携帯型及び非携帯型の様々な情報ディスプレイ物品に採用することができる。これらの物品としては、PDA、携帯電話(PDA/携帯電話の組み合わせを含む)、LCDテレビ(ダイレクトライト及びエッジライト)、タッチスクリーン、腕時計、カーナビゲーションシステム、GPS、深度探知機、計算機、電子ブック、CD及びDVDプレイヤー、投影型テレビスクリーン、コンピューターモニター、ノートパソコンディスプレイ、機器計器、機器パネルカバー、標識、例えばグラフィックディスプレイ等が挙げられる。表示面は、任意の従来の大きさ及び形状を有することができ、平面又は非平面であることができるが、フラットパネルディスプレイが好ましい。コーティング組成物又はコーティングされたフィルムを、例えばカメラレンズ、眼鏡レンズ、双眼鏡レンズ、鏡、再帰反射シート材、自動車窓ガラス、建築物窓ガラス、電車窓ガラス、ボート窓ガラス、航空機窓ガラス、車両ヘッドライト及びテールライト、ディスプレイケース、道路舗装マーカー(例えば、隆起)及び舗装マーキングテープ、オーバーヘッドプロジェクター、ステレオキャビネットドア、ステレオカバー、ウォッチカバー、並びに光学及び光磁気録音ディスク等の様々な他の物品上で同様に使用することが可能である。
様々な基材が、本発明の物品に利用できる。好適な基材材料には、ガラス、並びにポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート(例えば、ポリメチルメタクリレート又は「PMMA」)、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン又は「PP」)、ポリウレタン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート又は「PET」)、ポリアミド、ポリイミド、フェノール樹脂、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、及びエポキシなどのような熱硬化性又は熱可塑性ポリマーが挙げられる。
そのような基材は典型的に、水性溶液及び油の両方に対して非吸収性である。
典型的には、基材はある程度、意図された用途に望ましい光学特性及び機械特性に基づいて選択される。かかる機械特性としては、典型的には、屈曲性、寸法安定性及び衝撃耐性が挙げられる。基材の厚さも、通常、意図された用途次第である。大部分の用途に関しては、約0.5mm未満の基材の厚さが好ましく、より好ましくは約0.02〜約0.2mmである。自立性ポリマーフィルムが好ましい。PETなどのポリエステル、又はPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)及びPVC(ポリ塩化ビニル)などのポリオレフィンから作製されるフィルムが特に好ましい。押出及び押出フィルムの任意の一軸又は二軸配向によるなどの従来のフィルム製造技術を使用して、ポリマー材料をフィルムへと成形することができる。基材とハードコート層との間での接着を改善するために、例えば化学処置、コロナ処置、例えば空気若しくは窒素コロナ、プラズマ、火炎、又は化学放射線によって基材を処理することができる。所望であれば、中間層接着を増大させるため、任意の結合層又はプライマーを基材及び/又はハードコート層に適用することができる。
種々の光透過性光学フィルムが既知であり、多層光学フィルム、再帰反射性シーティング及び輝度増強フィルムなどのミクロ構造化フィルム、(例えば、反射又は吸収)偏光フィルム、拡散フィルム並びに米国特許出願公開第2004/0184150号に記載されているような(例えば、2軸)位相差板フィルム及び補償器フィルムが挙げられるが、これらに限定されない。
米国特許出願公開第2003/0217806号に記載されているように、多層光学フィルムは、ある程度は、異なる屈折率のミクロ層を配置させることによって、望ましい透過及び/又は反射特性をもたらす。隣接するミクロ層の境界面で一部の光が反射されるように、これらのミクロ層は異なる屈折率特性を有する。フィルム体に所望の反射又は透過特性を付与するために、複数の境界面で反射する光が、強め合う又は弱め合う干渉を受けるように、ミクロ層は十分に薄い。光を紫外線波長、可視光波長、又は近赤外線波長で反射するように設計された光学フィルムの場合、各ミクロ層は、一般に、約1μm未満の光学厚さ(即ち、物理的厚さ×屈折率)を有する。しかしながら、フィルム外面のスキン層、又はミクロ層のパケットを分離するフィルム内に配置される保護境界層などのより厚い層を含めることもできる。またラミネート中で多層光学フィルムの2枚以上のシートを結合するように、多層光学フィルム体に1つ以上の厚い接着剤層を含めることもできる。
多層光学フィルム及びその関連構造の更なる詳細については、米国特許第5,882,774号(Jonzaら)、並びに国際公開第95/17303号(Ouderkirkら)及び同第99/39224号(Ouderkirkら)に見出すことができる。高分子多層光学フィルム及びフィルム体には、それらの光学的特性、機械的特性、及び/又は化学的特性に関して選択した追加的な層及びコーティングを含ませることができる。米国特許第6,368,699号(Gilbertら)を参照されたい。また高分子フィルム及びフィルム体には、無機層、例えば金属又は金属酸化物コーティング又は層を含ませることもできる。
様々な永久的な及び取り外し可能なグレードの接着剤組成物が、基材の反対側(すなわち、ハードコート)にコーティングされてよく、物品をディスプレイ表面に容易に実装させることができる。好適な接着剤組成物としては、Kraton Polymers(Westhollow,Texas)から商品表記「Kraton G−1657」として市販のもののような(例えば、水素添加)ブロックコポリマー、並びに他の(例えば、類似の)熱可塑性ゴムが挙げられる。他の代表的な接着剤としては、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、及びエポキシ系接着剤が挙げられる。光学ディスプレイの表示品質を低下させるように経時的に又は天候曝露時に接着剤が黄色化しないように、好ましい接着剤は十分な光学的品質及び光安定性を有するものである。トランスファーコーティング、ナイフコーティング、スピンコーティング、ダイコーティング等の様々な既知のコーティング技術を使用して接着剤を塗布することができる。代表的な接着剤は、米国特許出願公開第2003/0012936号に記載されている。このような接着剤のいくつかは、3M Company(St.Paul,MN)から商品名8141、8142及び8161として市販されている。
初期の指紋視認性又は時間に応じた指紋視認性は、様々な方法で測定することができる。しかしながら、好ましくは、そのような評価は、再現可能な標準化方法を用いて行われる。コーティング組成物の指紋視認性を測定する一方法は、基材上にコーティング組成物を供給する工程と、コートされた基材上にシミュレート指紋組成物を適用する工程と、コート基材上のシミュレート指紋組成物の光学的特性を測定する工程と、を含む。測定される光学的特性が例えば透過率又はヘイズの場合、コーティング組成物が適用される基材は、光透過性の(例えば透明な)基材である。しかしながら、光学的特性が例えば光沢の場合、基材は代替的に不透明な基材であり得る。
シミュレート指紋組成物は一般に、親油性の高い物質である。シミュレート指紋組成物は典型的には、室温(25℃)で主に固体の脂性物質と、室温(25℃)で主に液体の油性物質との混合物である。植物性ショートニングが好適な固体であり、一方、脂肪族アルキルオキシド(アルキル基が少なくとも24個の炭素原子を有するもの)、例えばSigmaから商品名「Triolein」として販売されているものが、好適な液体である。シミュレートされた指紋は、(すなわち、硬化した)コーティングに対し、様々な技法を用いて適用することができる。油性物質は、粘性を低減し、薄いコーティング(例えば、厚さ1.2マイクロメートル)を均一に適用するために、例えば(例えば、アルコール)溶媒で希釈することができる。ゴム製ストッパーを便利に使用して、連続的なコーティングを提供することができる。しかしながら、他のゴム製スタンプ設計、又はサンドペーパーで粗くしたゴム製ストッパー若しくは表面を使用して、不連続なコーティングを提供することもできる。
コーティング組成物が重合性組成物である実施形態については、コーティング組成物を硬化してから、シミュレートされた指紋が適用される。コーティング組成物が溶媒を含む実施形態については、コーティング組成物を乾燥させてから、シミュレートされた指紋が適用される。
光学的特性(例えば、ヘイズ)は、初期及び継続時間後に測定され得る。継続時間は、1、2、3、4、若しくは5分又はそれ以上の継続時間、例えば20、40、又は60分であってよい。指紋視認性を測定するための好適な一方法は、後述の実施例において詳細に記述される。
初期の(例えば、シミュレートされた)指紋視認性を継続時間後(例えば、20分後)の視認性と比較することにより、継続時間後の視認性を初期の視認性で割って比を計算することができる。比が1の場合、(例えば、シミュレートされた)指紋視認性は、時間によって変化がない。比が小さいほど、視認性の変化は大きい。いくつかの実施形態において、本明細書に記述される硬化コーティングは、初期のシミュレートされた指紋視認性に対する継続時間後(例えば、60分後)のシミュレートされた指紋視認性の比が、0.80未満、又は0.70未満、又は0.60未満、又は0.50未満である。
初期又は時間に対しての、実際又はシミュレートされた指紋視認性は、視覚的検査を使用することによっても測定できる。例えば、図1A及び図1Bを参照すると、指紋視認性は、デジタルカメラを装着した顕微鏡を様々な倍率で使用することによって撮影できる。図1Aを参照すると、指紋は初期に、例えば12Xの倍率ではっきりと視認される。しかしながら、図1Bを参照すると、この同じ指紋は、継続時間後(例えば5分後)に視認性が実質的に低くなっている。図2Aを参照すると、例えば500Xの高い倍率でも、初期では指紋の油滴が硬化コーティング表面上で明らかである。しかしながら、図2Bを参照すると、これらの油滴は、継続時間後(例えば4分後)には明らかでなく、硬化コーティング組成物により吸収されると推測される。
本明細書に記述されている好ましい実施形態において、硬化コーティングは、その特性、特に低減した指紋視認性を呈する特性を、80℃で500時間のエージング後にも維持する。いくつかの実施形態では、この比は高くなることがある。しかしながら、この比は依然として0.80未満、又は0.70未満、又は0.60未満、又は0.50未満である。
用語
以下の定義された用語に関して、別の定義が特許請求の範囲又は本明細書の他の箇所において示されない限り、これらの定義が適用される。
「フリーラジカル重合性」とは、好適なフリーラジカル源への曝露時に架橋反応におけるモノマー、オリゴマー、ポリマー又はこれらに類するものの能力を指す。
「(メタ)アクリル」とは、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、α−フルオロアクリレート、チオアクリレート及びチオメタクリレートを含む官能基を指す。好ましい(メタ)アクリル基はアクリレートである。
「一価のペルフルオロポリエーテル部分」とは、ペルフルオロアルキル基により終端する1つの末端を有するペルフルオロポリエーテル鎖を指す。
特に別途記載のない限り、「HFPO−」とは、メチルエステルF(CF(CF)CFO)aCF(CF)C(O)OCH3の末端基F(CF(CF)CFO)aCF(CF)−を指し、式中、「a」の平均値は2〜15である。いくつかの実施形態において、aは平均して3〜10、又はaは平均して5〜8である。このような種は、一般にaについての値の範囲を有するオリゴマーの分散物又は混合物として存在し、その結果aの平均値は非整数となることがある。1つの実施形態では、aの平均値は6.2である。このメチルエステルは、1,211g/モルの平均分子量を有し、米国特許第3,250,808号(Mooreら)に報告されている方法に従って調製することができ、分別蒸留により精製される。
端点によって表される数値の範囲は、その範囲内に含まれる全ての数値を含む(例えば1〜10の範囲には、1、1.5、3.33、及び10が含まれる)。
本発明の目的及び利点は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に本発明を過度に制限するものと解釈されるべきではない。
実施例における全ての部、百分率、比等は、特に明記しない限り、重量基準である。使用した溶媒及びその他試薬は、特に記載のない限り、Sigma−Aldrich Chemical Company(Milwaukee,WI)より入手した。
試験方法
指紋試験
サンプルを試験するには、BYK−Gardner(Columbia,MD)から販売されているHaze−Gard plusを用いてバックグラウンドヘイズを測定し、次にシミュレートされた指紋をコーティングに適用し、再びHaze−Gard plusを用いてヘイズを測定した。シミュレートされた指紋は次のように適用された。0.35部のCriscoショートニング(J.M.Smucker Company(Orrville,Ohio))を0.35部のC57104(Sigma Chemical Co.(St.Louis,MO)から商品名「Triolein」として販売)及び8.0部のイソプロピルアルコールと混合することによって、溶液を調製した。#26巻線ロッドを用いて、これをフィルム上で高速にて動かすことにより、この溶液をDuPont Teijin PETフィルム上にコーティングした。サンプルを30分間乾燥させた。底面外径が約2.3cmの#5ストッパー(VWR Scientific)をプランジャ(2.5ポンド(1.1キログラム)プランジャ、Summer Optical(Fort Washington,PA))に取り付けた。ストッパーを付けたプランジャを、コーティングされたPETに押し付けた(ストッパーのインク付け)。次に、プランジャを、試験するサンプルに押し付けた。適用されたシミュレートされた指紋のヘイズをすぐに測定し、60分後に再び測定した。バックグラウンドヘイズ、シミュレートされた指紋を適用した後の初期のヘイズ、及び指紋を適用してから60分後のヘイズを記録し、初期のヘイズに対する60分後のヘイズの比を求めた。
スチールウール耐久性試験
硬化したフィルムの耐磨耗性は、スタイラスに固定されているスチールウールシートを、フィルム表面を横断するように振動させることができる機械装置を用いることによって、コーティング方向に対してクロスウェブにテストした。スタイラスは、210mm/秒(ワイプが3.5回/秒)の速度において60mmの掃引幅にわたって振動した(ここで「ワイプ」は、60mmの1回の移動として定義される)。スタイラスは、直径3.2cmの平らな円筒形ベース部の形状を有していた。このスタイラスは、フィルムの表面に対するスチールウールによる垂直な摩擦力を増加させるために、おもりの取り付けができる設計になっていた。#0000スチールウールシートは、Hut Products(Fulton,MO)から入手可能な「Magic Sand−Sanding Sheets」であった。#0000は、600〜1200粒度のサンドペーパーに相当する特定の粒度を有する。3.2cmのスチールウールディスクを、サンディングシートからダイカットし、3M Brand Scotch Permanent Adhesive転写テープで3.2cmのスタイラスベース部分に接着した。各実施例について1つのサンプルを試験し、500gのおもり及び50回のワイプを使用した。続いて、サンプルの引っかき傷について目視検査した。
材料
非イオン性界面活性剤の合成
オーバーヘッドメカニカルスターラー、温度プローブ、及び冷却器付きDean−Starkトラップを備えた250mLの丸底フラスコに、50グラム(0.177モル)の90%オレイン酸(工業グレード)、0.168モル(0.95当量)のジエチレングリコールモノエチルエーテル、100グラムのシクロヘキサン、及び1.5グラムのパラトルエンスルホン酸を加えた。このバッチを穏やかに撹拌しながら加熱して還流させ、エステル化反応由来の水を共沸させ、この水をDean−Starkトラップに回収した。4時間還流させた後、合計3グラムの水が回収され、それ以上の水は生じなかった。液体クロマトグラフィーにより、少量の残留オレイン酸が示された。
反応物を室温に冷ました。このフラスコに、60グラムの水と6グラムの炭酸ナトリウムとの混合物を加え、4.5グラムのイソプロピルアルコールを加えた。フラスコの内容物をよく混合し、次いで分液漏斗内で相分離させた。下の水層を除去した。次に、70グラムの塩化ナトリウム飽和水溶液混合物を加え、フラスコを振り、内容物を分離させた。下の水層を除去した。ロータリーエバポレーターを使用して残留シクロヘキサン溶媒をエステル生成物から除去し、58gの淡黄色の生成物を得た。液体クロマトグラフィーでは、残留オレイン酸は示されなかった。この界面活性剤の親水性−親油性バランス(HLB)の計算値は4.7である。
重合性界面活性剤(Brij O2アクリレート)の合成
マグネチックスターラー、及びヒートテープを巻き付けた冷却器付きDean−Starkトラップを備えた1Lの丸底フラスコに、200g(0.561モル)のBrij O2、41.22g(0.572モル)のアクリル酸、0.05gのBHT(固形物で約500ppm)、0.05gフェノチアジン、及び300gヘプタンを加えた。反応物を油浴中で加熱した。内部温度が約80℃のとき、2.96g(0.0308モル)のメタンスルホン酸を反応物に加えた。油浴を120℃に上げ、加熱しているテープをオンにした。還流を4時間行った後、10.0mLの水を回収し、反応物を80℃に冷まし、4.69g(0.0314モル)のトリエタノールアミンを反応物に撹拌しながら加えた。5分後、120gの脱イオン水を反応物に加え、これを1分間撹拌し、分液漏斗に移し、振ってから一晩静置させた。3層が形成された:透明な水性層(84.2g)、茶色の粘着性混合物の中間層(48.7g)、及び薄茶色の上層であった。上層を分離し、120gの2%炭酸ナトリウム水溶液を有するフラスコ内で80℃に加熱した。混合物(T mixture)を分液漏斗で75℃に加熱しながら静置させた。層を分離し、水層を50gのヘプタンで再抽出した。合わせたヘプタン層に無水硫酸マグネシウムを入れて乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮して、209.7g(収率91.1%)の薄茶色の油状物を得た。これをH NMRで特徴付けた。(エチレンオキシド繰り返し単位が2個と仮定すると、HLB計算値=5.6)。
Brij O3アクリレートの調製
1.0リットルの丸底フラスコに、195.14g(0.4871モル)のBrij O3、200gのヘプタン、35.80g(0.4967モル)のアクリル酸、0.046gのBHT、及び0.046gのフェノチアジンを加えた。反応物をシリコーン油浴中で120℃に加熱した。ヒートテープに包まれたDean−Stark(D−S)トラップでフラスコを覆い、D−Sトラップの上に冷却器を備えた。反応物が温まったら、2.96g(0.0314モル)のメタンスルホン酸を加え、9時間反応を行い、その時点でD−Sトラップに8.7mLの水を回収した。反応物を95℃に冷却し、4.69g(0.0314モル)のトリエタノールアミンを加え、5分間撹拌した。次に、反応物を、1)120gの脱イオン水、2)120gの2%炭酸ナトリウム水溶液で連続して洗浄し、有機(上)層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。反応物を、セライトのパッドを通してC型多孔性フリット漏斗で濾過し、パッドを30mLずつのヘプタンで2回洗浄し、ロータリーエバポレーターにおいてアスピレータの圧力で最大95℃で濃縮し、201.9gの生成物を得た。(エチレンオキシド繰り返し単位が3個と仮定すると、HLB計算値=7.0)。
Brij O5アクリレートの調製
1.0リットルの丸底フラスコに、250g(0.5117モル)のBrij O5、250gのヘプタン、37.66g(0.5220モル)のアクリル酸、0.0575gのMEHQ、及び0.0575gのProstab 5198抑制剤を加えた。反応物をシリコーン油浴中で120℃に加熱した。ヒートテープに包まれたDean−Stark(D−S)トラップでフラスコを覆い、D−Sトラップの上に冷却器を備えた。反応物が温まったら、3.42g(0.03558モル)のメタンスルホン酸を加え、4.5時間反応を行った。D−Sトラップで9.4mLを回収した。反応温度を90℃に下げ、5.55g(0.0372モル)のトリエタノールアミンを加えた。次に、反応物を5分間撹拌し、その時点で反応物を70℃に加熱し、100gの蒸留水を加えた。反応物を分液漏斗に注ぎ、黄色の上層と白っぽい下層とを得た。層を1時間以上分離させた。下層の排出を容易にするために25gの飽和食塩水を加え、分液漏斗を数回傾け、一晩分離したまま放置した。有機層の重量は498.8gであった。上層を90℃のシリコーン油浴中で撹拌しながら加熱した。70℃に加熱したら、100gの2% NaCO溶液を、分割に最良の方法を決定するために使用される、6gの2% NaCO:有機層の1:5混合物と共に加えた。溶液を3.5分間撹拌して65℃の内部温度にした後、1リットルの分液漏斗に注いだ。加熱及び撹拌の組み合わせにより、清浄な下層、白っぽい中間層、及び黄色の上層が出現した。翌日、良好な分離が生じており、20gのシリカゲルを有機層に加え、シリコーン湯浴中で50℃で撹拌した。6個のC型フリットブフナー漏斗を使用して材料を濾過した(漏斗は、詰まって濾過できなくなるまで使用した)。漏斗をヘプタンで洗浄し、材料をロータリーエバポレーターで93℃及び28inHg(95kPa)で濃縮した。収率は212.24gであった。(エチレンオキシド繰り返し単位が5個と仮定すると、HLB計算値=9.2)。
Brij O10アクリレートの調製
1.0リットルの丸底フラスコに、250g(0.352モル)のBrij O10、250gのヘプタン、15.88gのアクリル酸(0.359モル)、0.0552gのMEHQ、及び0.0552gのProstab 5198抑制剤を加えた。反応物をシリコーン油浴中で120℃に加熱した。ヒートテープに包まれたDean−Starkトラップでフラスコを覆い、D−Sトラップの上に冷却器を備えた。反応物が温まったら、3.58g(0.03725モル)のメタンスルホン酸を加え、8時間反応を行った。翌日、D−Sトラップで8.2mLを回収した。反応物を52℃に加熱し、5.72g(0.0383モル)のトリエタノールアミンを加えた。次に、反応物を5分間撹拌し、その時点で反応物を80℃に加熱し、50gの水を加えた。数時間以上の分離で少量の下層(〜18g)を得た。上層を50gのシリカゲルで処理し、次にC型フリットブフナー漏斗で濾過した。濾過を完了するには、目詰まりのために10個の異なる濾過器を要した。翌日、材料をロータリーエバポレーターで最大90℃及び85kPa(25inHg)の減圧で濃縮し、少量の粒子を有する淡褐色の油を得た。(エチレンオキシド繰り返し単位が10個と仮定すると、HLB計算値=12.5)。
添加剤の合成に利用される疎水性基を含む構成成分
Brij S20−主要成分C1837(OCHCH20OH、Croda Inc.(Edison,NJ)から入手。メーカー報告によるHLB=15.3。
低表面エネルギーペルフルオロプリエーテル基を含む構成成分
分子量1344のHFPO−C(O)N(H)CHCHOH(HFPOアミドール)は、米国特許第7,094,829号(Audenaertら)(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)において、HFPOオリゴマーアルコールの合成に関して記述されている手順に類似の手順によって製造されたが、HFPOメチルエステルF(CF(CF)CFO)CF(CF)C(O)CH(式中a=6.2)の代わりに、F(CF(CF)CFO)CF(CF)C(O)OCH(式中a=6.85)を用いた。HFPOメチルエステルは、米国特許第3,250,808号(Mooreら)(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に報告されている方法に従って調製され、分別蒸留により精製された。
その他の構成要素
イソシアナトエチルアクリレート(IEA)は、CBC America Corp(Commack,NY)から入手された。
ヒドロキシブチルアクリレートは、TCI America(Portland,OR)から入手された。
ラウリルアクリレートは、SR335としてSartomer(Exton,PA)から入手された。
Nalco 2327−20nmシリカナノ粒子の水性分散液(水中固形分41%、アンモニアで安定化)、Nalco Chem.Co.(Naperville,IL)から入手。
PROSTAB 5198−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ(一般に4−ヒドロキシ−TEMPOと称される)、CIBA Specialty Chemicals(Tarrytown,NY)から入手。
Sartomer SR444−ペンタエリスリトールトリアクリレート(PET3/4)、Sartomer Company(Exton,PA)から入手。
Sartomer SR344−ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、Sartomer Company(Exton,PA)から入手。
BHT−2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、Sigma Aldrich(Milwaukee,WI)から入手。
Esacure One−2−ヒドロキシ−1−{1−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−フェニル]−1,3,3−トリメチル−インダン−5−イル}−2−メチル−プロパン−1−オン、Lamberti SPA(Gallarate,Italy)から入手。
VAZO 67−重合開始剤、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手。
Des N100−ポリイソシアネートDesmodur(商標)(Des)N100、Bayer Polymers LLC(Pittsburgh,PA)から入手。
DBTDL−ジブチル錫ジラウレート、Sigma Aldrich(Milwaukee,WI)から入手。
DuPont Teijin PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム618−500、DuPont Teijin Films U.S.Limited Partnership(Hopewell,VA)から入手。
フェノチアジン、酢酸エチル、エタノール、イソプロピルアルコール、メタンスルホン酸、及びトリエタノールアミンは、Sigma−Aldrich(Milwaukee,WI)から入手された。
TEGO(登録商標)Rad 2100は、Evonik Tego Chemie GmbH(Essen,Germany)から入手された。
Brij O2−主要成分C1835(OCHCHOH(2個のエチレンオキシ基を有するオレイルアルコール)、(HLB計算値5.4)、Brij O3−主要成分C1835(OCHCHOH(3個のエチレンオキシ基を有するオレイルアルコール)、(HLB計算値7.0)、Brij O5−主要成分C1835(OCHCHOH(5個のエチレンオキシ基を有するオレイルアルコール)、(HLB計算値9.3)、Brij O10−主要成分C1835(OCHCH10OH(10個のエチレンオキシ基を有するオレイルアルコール)、(HLB計算値12.9)は、Croda Inc.(Edison,NJ)から入手された。
HFPOアミドールアクリレートの調製
分子量1420のHFPO−C(O)N(H)CHCHOH(HFPOアミドール)は、米国特許第7,098,429号(Audenaertら)(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)において、HFPOオリゴマーアルコールの合成に関して記述されている手順に類似の手順によって製造されたが、HFPOメチルエステルF(CF(CF)CFO)CF(CF)C(O)OCH(式中a=6.2)の代わりに、F(CF(CF)CFO)CF(CF)C(O)OCH(式中a=7.3)を用いた。HFPOメチルエステルは、米国特許第3,250,808号(Mooreら)(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に報告されている方法に従って調製され、分別蒸留により精製された。
HFPOアミドールアクリレートは、米国特許第6,995,222号(Buckaninら)の調製例2に記載される方法を使用してHFPOアミドールから製造された。
表面修飾ナノシリカ分散体の調製
305グラムのNalco 2327を1リットルの反応フラスコに入れた。486グラムの1−メトキシ−2−プロパノールを、撹拌しながら反応器に加えた。19.38gの3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランを、撹拌しながらこの反応器にゆっくり加えた。0.15グラムの5% PROSTAB 5198水溶液を撹拌しながら反応器に加えた。この混合物を90℃で18時間攪拌した。
反応混合物を減圧下で加熱し、1−メトキシ−2−プロパノール/水の共沸混合物を蒸発させ、必要に応じて1−メトキシ−2−プロパノールを加えて、実質的に全ての水を除去した。表面修飾反応物として、1−メトキシ−2−プロパノール中に、表面修飾シリカ(平均粒径20nm)40重量%を含む混合物が得られた。
添加剤Aの合成(米国特許出願公開第2012/0154811号の添加剤5)
Des N100/0.25 HFPO/0.25 C1837(OCHCH20OH/0.55 PET3Aの溶液を次のように調製した。マグネチックスターラーを備えた200mLの丸底フラスコに、6.25g(0.03272当量、191 EW)のDes N100、29.8gのメチルエチルケトン(MEK)を充填した。反応物を渦流させて反応物を溶解させ、フラスコを55℃の油浴に入れ、乾燥空気下で凝縮器を取り付けた。10%ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)のMEK溶液22μLを反応物に加えた(総固形分で50ppm)。約20分かけて、10.99g(0.008184当量、Des N100に対して0.25当量分率、1344 EW)のF(CF(CF)CFO)6.85CF(CF)C(O)NHCHCHOHを、滴下漏斗を介して反応物に加えた。添加完了から2時間後、8.66g(0.008184当量、Des N100に対して0.25当量分率、1058.5 EW)のC1837(OCHCH20OH(Brij S20)を20分かけて加え、次いで5.0gのMEKで滴下漏斗をすすいだ。一晩反応させた後、次の日の午後に、0.013gのBHT、次いで8.90g(0.018当量、Des N100に対して0.55当量分率、494.3 EW)のSartomer SR444C(PET3A)を反応物に一度に加え、一晩継続させた。(SR444Cの実際のOH当量重量は421.8であったが、494.3がSR444Cの全ロットに関する計算に使用され、その結果、作製される所与の材料に関してSR444Cの重量百分率は一定に維持された)。反応をFTIRで監視し、初めに2273cm−1でイソシアネート基吸収を示した。この吸収は一晩反応させた後になくなった。1.41gのMEKを加えて、反応中に失われたMEKを補填して、最終固形分を50%固形分に調整した。
添加剤Bの合成
清浄なガラス反応ボトルに、0.125部のドデカンチオール、16.47部の50%HFPOアミドール−アクリレートのEtOAc(酢酸エチル)固溶体、18.54部の50%ヒドロキシブチルアクリレートのEtOAc固溶体、15部の50%ラウリルアクリレートの酢酸エチル溶液、0.125部のVAZO 67、及び25部のEtOAcを採った。溶液は、窒素で2分間パージした。ボトルを封止し、回転装置を備えた一定温度の水浴中に置いた。溶液を65℃で16時間加熱し、次に室温まで冷ました。中程度に粘稠なポリマー溶液が得られた。
この75.25重量部の溶液の半分(37.625重量部、12.62重量部の固形分を含む)を、75マイクロリットルの10% DBTDL(MEK中)及び0.25重量部のIEMと共にマグネチックスターラーを備えた50mLの琥珀色の瓶に加え、55℃の油浴中に1時間15分置いた。その時点で、サンプルのFTIRスペクトルのイソシアネートピークが消えることによる完全性について反応物をモニターした。反応物を5.29重量部の酢酸エチルで30%固形分に調製した。
(実施例1〜7)
Sartomer SR444/SR 344中の表面修飾ナノシリカは、1:1のSartomer SR444及びSR 344と、「表面修飾ナノシリカ分散体の調製」で記載した表面修飾ナノシリカの1−メトキシ−2−プロパノール分散体とを、以下の表の「溶液1」で与えられる重量比で混合することにより調製した。次に、1−メトキシ−2−プロパノールをロータリーエバポレーターを使用して蒸発させ、ハードコート組成物を得た。
Figure 0006218820
コーティング溶液は、83.43重量部のハードコート組成物と、1.54部のEsacure Oneと、次の下表の指示濃度での界面活性剤及び材料とを、62%固形分でエタノールに溶解することにより作製した。
Figure 0006218820

重合性界面活性剤に対する遊離界面活性剤(列2を列3で割ったもの)
** 遊離界面活性剤に対する重合性界面活性剤(列3を列2で割ったもの)
これらの溶液は、米国特許第6,893,731号の実施例29に従って調製された127マイクロメートル(5ミル)の下塗りしたPETフィルム上にコーティングされた。コーティングは、#26ワイヤー巻き付けロッドを用いて約15マイクロメートルの乾燥厚さにコーティングした。このコーティングを、105℃の空気循環炉で2分間乾燥させた。次いで、このコーティングを、窒素パージしたFusion Light Hammer 6で、500ワットのFusion Hバルブ(Fusion UV Systems,Inc.(Gaithersburg、Maryland))を用いてUV硬化させ、12m/分(40ft/分)のコンベアに置いた。指紋試験及びスチールウール耐久性試験を行った。初期の指紋(FP)、60分後の指紋、それらの比(FP比)、バックグラウンドヘイズ、及びスチールウール試験の結果を、以下の表に報告する。
Figure 0006218820
Figure 0006218820

重合性界面活性剤に対する遊離界面活性剤(列2を列4で割ったもの)
** 遊離界面活性剤に対する重合性界面活性剤(列4を列2で割ったもの)
実施例8〜15は、サンプル1〜7と同じ手順に従ってコーティングされ、硬化され、試験された。
Figure 0006218820
スチールウール耐久性評価の「可」以上は、300gのおもり及び10回のワイプを使用して試験するとき、引っかき傷の形跡がないか、又はごく少数の引っかき傷(例えば1〜3)に相当する。

Claims (6)

  1. 重合性樹脂組成物と、
    2〜6の範囲の親水性−親油性バランスを有する非イオン性非重合性界面活性剤と、
    非イオン性重合性界面活性剤と、を含み、
    前記非イオン性重合性界面活性剤が、(メタ)アクリレート基を含み、かつ、2〜13の範囲の親水性−親油性バランスを有し、
    前記界面活性剤の合計が、固形分の10重量%を超えて25重量%以下の濃度で存在し、
    前記非イオン性非重合性界面活性剤の前記重合性界面活性剤に対する重量比が1.5:1より小さい、コーティング組成物。
  2. 前記重合性界面活性剤が、次の式を有する、請求項1に記載のコーティング組成物。
    R(OCHCHOC(O)−C(R)H=CH
    [式中、Rは、少なくとも12個の炭素原子を有するアルキル基であり、
    は、水素又は1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
    nは、1以上20未満の範囲である。]
  3. 前記非イオン性非重合性界面活性剤が、室温で液体である、請求項1又は2に記載のコーティング組成物。
  4. 前記コーティング組成物が、少なくとも1つの(メタ)アクリレート基と、シリコーン基、若しくはフッ素化された基、又はこれらの組み合わせとを含む添加剤を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
  5. 前記添加剤が、シリコーン基又はフッ素化された基、及び一級ヒドロキシル基を含む、
    請求項4に記載のコーティング組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のコーティング組成物の硬化物を含む、物品。
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