JP6217905B2 - 耐熱性黄色含水酸化鉄顔料及びその製造方法、該耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を用いた塗料及び樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性黄色含水酸化鉄顔料及びその製造方法、該耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を用いた塗料及び樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、優れた耐熱性と分散性を有する黄色含水酸化鉄顔料とその簡易な製造方法に関するものである。
黄色顔料は、樹脂、塗料、道路舗装用の着色材料として広く使用されている。特に、道路アスファルト舗装やコイル塗装においては、250℃程度の耐熱性が必要とされている。
黄色顔料としては、一般的には、クロム酸鉛、クロム酸ストロンチウム、硫化カドミウム等の材料を使用する場合が多い。ただ、これらの物質は耐熱性には優れているが、有毒性であり、発がん性も有することからその使用は問題を有している。
一方、黄色含水酸化鉄顔料は樹脂、塗料、インキ等の様々な用途に使用されており、その無毒性から人体に対して安全な材料であり、また環境にも優しい材料として優れたものである。ただ、耐熱性に関しては、200℃前後での結晶水の脱離に伴い、230℃程度で赤褐色に変色してしまうという問題を有する。
そのため、通常200℃以上で成形加工されるポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン重合体、ポリアミド、ポリオレフィン、ABS等の熱可塑性樹脂や、200〜250℃程度で焼き付けする塗料、あるいは、施工時に200℃以上で加熱したり、溶融して使用される路面表示用塗料に黄色含水酸化鉄顔料を使用することは困難であった。
このような問題への解決策として、例えば、含水酸化鉄粒子をオートクレーブ中で水またはアルカリ水溶液中で水熱処理する方法が報告されている。(特許文献1参照)
また、含水酸化鉄粒子をオートクレーブ中でアルミニウム化合物、ケイ素化合物等で被覆する方法が報告されている。(特許文献2、3参照)
さらに、含水酸化鉄粒子の表面をAlからなる含水酸化物で被覆する方法が報告されている。(特許文献4参照)
また、含水酸化鉄粒子の表面をFeおよびAlからなる含水酸化物で被覆する方法が報告されている。(特許文献5、6、7参照)
さらに、オートクレーブ中で(AlO)xPO4(OH)x−3で表わされるアルミニウム化合物で酸化鉄の表面を被覆する方法が提案されている。(特許文献8参照)
特開昭50−115698号公報 特開昭55−158130号公報 特開昭53−034827号公報 特開平9−165531号公報 特開平11−012492号公報 特開平11−012491号公報 特開2000−191938号公報 特開昭62−112661号公報
特殊な装置を使わない簡便な処理で、耐熱性改善処理を行い、処理の前後において色相の変化の少なく、かつ、分散性に優れる黄色含水酸化鉄顔料およびその製造方法は、現在最も要求されている。
すなわち、前出(1)の方法による処理を行った黄色含水酸化鉄顔料は、耐熱性が向上したものではあるが、粒子の形態や粒度分布が耐熱性改善処理工程の前後で大きく変化し、その結果、分散性に課題を有し、かつ、色相の変化が大きいものであった。
前出(2)(3)(8)の方法においては、オートクレーブ中での処理であり、決して簡便な方法とは言えない。
また、前出(4)(5)(6)の方法は、いずれも耐熱処理の前に高純度化処理を必須としており、すなわちpHを調製したり加熱したりする処理が耐熱処理の前に必要であり、処理にかなりの時間を要し、必ずしも簡便な方法とは言えないものであった。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、含水酸化鉄粒子の粒子表面がケイ酸アルミニウムを含む粘土鉱物と高分子化合物とからなる混合物によって被覆されていることを特徴とする耐熱性黄色含水酸化鉄顔料である(本発明1)。
また、本発明は、本発明1記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料において、ケイ酸アルミニウムの含有量が含水酸化鉄粒子に対して2〜50重量%である耐熱性黄色含水酸化鉄顔料である(本発明2)。
また、本発明は、本発明1又は2記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料において、高分子化合物の含有量が含水酸化鉄粒子に対して0.1〜2重量%である耐熱性黄色含水酸化鉄顔料である(本発明3)。
また、本発明は、含水酸化鉄粒子の粒子表面がケイ酸アルミニウムを含む粘土鉱物と高分子化合物とからなる混合物によって被覆され、さらに、ロジン化合物、レシチン、ソルビタン酸エステル、オレイン酸から選ばれた1種あるいは2種以上の化合物によって被覆されている耐熱性黄色含水酸化鉄顔料である(本発明4)。
また、本発明は、含水酸化鉄粒子を含む水分散液に少なくとも粘土鉱物を主として含有する無機化合物と高分子化合物との混合物を添加して処理することで、含水酸化鉄粒子の粒子表面にケイ酸アルミニウムの水酸化物の層を形成する本発明1〜3のいずれかに記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法である(本発明5)。
また、本発明は、含水酸化鉄粒子を含む水分散液に少なくとも粘土鉱物を主として含有する無機化合物を添加した後、高分子化合物を添加して処理することで、含水酸化鉄粒子の粒子表面にケイ酸アルミニウムの水酸化物の層を形成する本発明1〜3のいずれかに記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法である(本発明6)。
また、本発明は、含水酸化鉄粒子を含む水分散液に高分子化合物を添加した後、少なくとも粘土鉱物を主として含有する無機化合物を添加して処理することで、含水酸化鉄粒子の表面にケイ酸アルミニウムの水酸化物の層を形成する本発明1〜3のいずれかに記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法である(本発明7)。
また、本発明は、本発明5〜7のいずれかに記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法によって得られた黄色含水酸化鉄顔料に対し乾式の混合機を用いて、ロジン化合物、レシチン、ソルビタン酸エステル、オレイン酸から選ばれた1種あるいは2種以上の化合物で表面処理を行う本発明4記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法である(本発明8)。
また、本発明は、本発明1〜4のいずれかに記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を塗料構成基材中に配合したことを特徴とする塗料である(本発明9)。
また、本発明は、本発明1〜4のいずれかに記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を用いて着色したことを特徴とする樹脂組成物である(本発明10)。
本発明に係る耐熱性黄色含水酸化鉄顔料は、優れた耐熱性と分散性を有する黄色含水酸化鉄顔料であるので、耐熱性の黄色顔料として好適である。
本発明に係る耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法は、特殊な装置を使わない簡便な処理で、耐熱性改善処理並びに分散性改善の処理を行い、処理の前後において色相の変化の少なく、かつ、分散性に優れた黄色含水酸化鉄顔料およびその製造方法である。
本発明の構成をより詳しく説明すれば、次のとおりである。
本発明に係る耐熱性黄色含水酸化鉄顔料は、黄色含水酸化鉄粒子の水分散液に、少なくとも粘土鉱物を主とする無機化合物と高分子化合物とを存在させて、混合し反応させることで、ケイ酸アルミニウムの水酸化物の層を当該黄色含水酸化鉄粒子の粒子表面に形成して得ることができる。
本発明における含水酸化鉄粒子の形状は紡錘状、針状や米粒状である。
本発明における含水酸化鉄粒子は、平均長軸径が0.1〜1.0μmであり、好ましくは0.15〜0.6μmである。平均長軸径が0.1μm未満の場合には、粒子の微細化による表面積増大に基づき粒子間の凝集力が増大し、樹脂組成物やビヒクル中における分散が困難となる。一方、1.0μmを超える場合には、大粒子化に伴い、樹脂組成物やビヒクル中における均一な分散が困難となる。
本発明における含水酸化鉄粒子は、平均短軸径が0.01〜0.20μmであり、さらに0.012〜0.15μmが好ましい。平均短軸径が0.01μm未満の場合には、粒子の微細化による表面積増大に基づき粒子間の凝集力が増大し、樹脂組成物やビヒクル中における分散が困難となる。一方、0.20μmを超える場合には、大粒子化に伴い、樹脂組成物やビヒクル中における均一な分散が困難となる。
本発明における含水酸化鉄粒子は、軸比(平均長軸径/平均短軸径)が2〜20であり、さらに2.5〜18が好ましい。軸比が2未満の場合には、十分なスティフネスを有する塗膜を得ることが困難となる。一方、軸比が20を超える場合には、ビヒクル中での粒子の絡み合いが多くなり、分散性が悪くなったり粘度が増加することがある。
本発明における含水酸化鉄粒子は、BET比表面積が10〜180m/gであり、さらに10〜150m/gが好ましい。BET比表面積が10〜180m/gが好ましいのは、平均長軸径や平均短軸径の上限値および下限値と同様の理由である。
本発明における粘土鉱物とは、粘土を構成するケイ酸塩鉱物の総称であり、アルミニウム、ナトリウム、カルシウム等の金属イオンとケイ酸が連結してできたシートを層状に形成できる化合物のことを指す。具体的には、ベントナイト、ゼオライト、カオリナイト、モンモリロナイト、クロライト等が使用できる。
これら粘土鉱物に加えて、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の金属酸化物を添加してもかまわない。
これらはそれぞれ産地によって少しずつ色相や組成が異なるため、できるだけ微粒子で、白色に近い色相のものを選ぶことが好ましい。
また、本発明における高分子化合物としては、カチオン性を有する高分子化合物が好ましい。具体的には、ポリアミン系、ジシアンジアミド系、ポリアクリルアミド系、ポリメタクリルアミド系、アクリル酸エステル系の高分子化合物が好ましい。高分子化合物の分子量は10万〜1000万が好ましく、より好ましくは100万〜1000万である。
粘土鉱物の添加量は、含水酸化鉄粒子に対して2〜50重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%である。粘土鉱物の添加量が2重量%より少ない場合は、得られる黄色含水酸化鉄顔料の耐熱性が不十分であり、50重量%を超える場合には、黄色含水酸化鉄顔料の色相が変化してしまう。
高分子化合物の添加量は、含水酸化鉄粒子に対して0.1〜2.0重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜1.0重量%である。高分子化合物の添加量が0.1重量%より少ない場合は、得られる黄色含水酸化鉄顔料の耐熱性が不十分であり、2.0重量%を超える場合には、黄色含水酸化鉄顔料の水分量が増加することに加え、色相が変化してしまう。
また、粘土鉱物に加えて添加する金属酸化物は、粘土鉱物に対して0〜10重量%程度を添加してもかまわない。10重量%を超えて添加する場合は、場合によっては色相が変化することが懸念される。
本発明における耐熱処理は、まず、含水酸化鉄粒子の3〜10重量%濃度の水分散液に対し、少なくとも粘土鉱物を主とする無機化合物と高分子化合物の混合物を添加して室温〜80℃で10分〜1時間程度反応させる。このときのpHは3〜11の範囲で、特に調製することは必要ない。反応終了後に室温まで冷却した後、必要であればpHを6〜8の範囲に調製した後、ろ過・乾燥の所定の処理により、黄色含水酸化鉄粉体を得ることができる。
同様にして、まず、含水酸化鉄粒子の3〜10重量%濃度の水分散液に対し、少なくとも粘土鉱物を主とする無機化合物を添加して室温〜80℃で30分〜1時間反応させた後、高分子化合物を添加して、同温度で30分〜1時間反応させる。反応終了後、上記と同様にして、室温まで冷却した後、ろ過・乾燥の所定の処理により、黄色含水酸化鉄粉体を得ることができる。
また、含水酸化鉄粒子の3〜10重量%濃度の水分散液に対し、高分子化合物を添加して室温〜80℃で30分〜1時間反応させた後、少なくとも粘土鉱物を主とする無機化合物を添加して、同温度で30分〜1時間反応させる。反応終了後、上記と同様にして、室温まで冷却した後、ろ過・乾燥の所定の処理により、黄色含水酸化鉄粉体を得ることができる。
次に、本発明に係る耐熱性黄色含水酸化鉄顔料について述べる。
本発明に係る黄色含水酸化鉄顔料の形状は紡錘状、針状や米粒状である。
本発明に係る黄色含水酸化鉄顔料は平均長軸径が0.1〜1.0μmであり、好ましくは0.15〜0.6μmである。平均長軸径が0.1μm未満の場合には、粒子の微細化による表面積増大に基づき粒子間の凝集力が増大し、樹脂組成物やビヒクル中における分散が困難となる。一方、1.0μmを超える場合には、大粒子化に伴い、樹脂組成物やビヒクル中における均一な分散が困難となる。
本発明に係る黄色含水酸化鉄顔料は平均短軸径が0.01〜0.20μmであり、さらに0.012〜0.15μmが好ましい。平均短軸径が0.01μm未満の場合には、粒子の微細化による表面積増大に基づき粒子間の凝集力が増大し、樹脂組成物やビヒクル中における分散が困難となる。一方、0.20μmを超える場合には、大粒子化に伴い、樹脂組成物やビヒクル中における均一な分散が困難となる。
本発明に係る黄色含水酸化鉄顔料は軸比(平均長軸径/平均短軸径)が2〜20であり、さらに2.5〜18が好ましい。軸比が2未満の場合には、十分なスティフネスを有する塗膜を得ることが困難となる。一方、軸比が20を超える場合には、ビヒクル中での粒子の絡み合いが多くなり、分散性が悪くなったり粘度が増加することがある。
本発明に係る黄色含水酸化鉄顔料はBET比表面積が10〜180m/gであり、さらに10〜150m/gが好ましい。BET比表面積が10〜180m/gが好ましいのは、平均長軸径や平均短軸径の上限値および下限値と同様の理由である。
本発明に係る黄色含水酸化鉄顔料の耐熱性は250℃以上が好ましい。耐熱性が250℃未満では本発明の目的が達成できない。
なお、本発明における耐熱性は、後述する評価方法に従って評価した。
本発明に係る黄色含水酸化鉄顔料の色相は、L値が40〜80、a値が−30〜+35、b値が+30〜+100の範囲のものが好ましい。L値、a値、b値が上記範囲外の場合には、本発明の目的とする黄色顔料を得ることができない。
本発明に係る黄色含水酸化鉄顔料は、さらに表面を下記の材料で被覆処理を行うことが好ましい。すなわち、表面被覆処理に用いる材料として、ロジン化合物、レシチン、ソルビタン酸エステル化合物、オレイン酸のいずれかあるいはそれぞれの組み合わせで使用することができる。これらは、いずれも顔料表面の親油性を向上させ、吸油量を低減させる効果が期待できる。結果として、塗料の粘性を低減することが可能となる。
ロジン化合物としては、ガムロジン、トール油ロジン、変性ロジン、ロジンエステル等が使用できる。
レシチンとしては、大豆レシチン、卵黄レシチンが使用できる。
ソルビタン酸エステル化合物としては、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノパルミエート等が使用できる。これらはエステル化度を種々変えたものが複数存在する。
これら材料による表面被覆は、黄色含水酸化鉄顔料に対して0.5〜5重量%処理することが好ましい。さらに、0.5〜2重量%処理することが好ましい。
これら材料による表面被覆は、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサー、モルタルミキサー等の乾式混合機を用いて行うことが簡便で好ましい。これら処理機に耐熱処理を施した黄色含水酸化鉄顔料を所定量加え、そこに表面処理材料をそのまま、あるいは適当な溶剤に溶解させた形で添加し、所定時間混合処理することで分散性に優れた耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を得ることができる。
次に、本発明に係る黄色含水酸化鉄顔料を配合した塗料について述べる。
本発明に係る塗料中における黄色含水酸化鉄顔料の配合割合は、塗料構成基材100重量部に対して0.5〜100重量部の範囲で使用することができ、塗料のハンドリングを考慮すれば、好ましくは1.0〜100重量部である。
塗料構成基材としては、樹脂、溶剤、必要により油脂、消泡剤、体質顔料、乾燥促進剤、界面活性剤、硬化促進剤、助剤等が配合される。
樹脂としては、溶剤系塗料用や油性印刷インクに通常使用されているアクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ガムロジン、ライムロジン等のロジン系樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂等のロジン変性樹脂、石油樹脂等を用いることができる。水系塗料用としては、水系塗料用や水性インクに通常使用されている水溶性アクリル樹脂、水溶性スチレン−マレイン酸樹脂、水溶性アルキッド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性ウレタンエマルジョン樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリエステル樹脂等を用いることができる。
溶剤としては、溶剤系塗料用に通常使用されている大豆油、トルエン、キシレン、シンナー、ブチルアセテート、メチルアセテート、メチルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶剤、ミネラルスピリット等の石油系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、脂肪族炭化水素等を用いることができる。
水系塗料用溶剤としては、水と水系塗料用に通常使用されているエチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のグリコールエーテル系溶剤、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプロピレン付加重合体、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール等のアルキレングリコール、グリセリン、2−ピロリドン等の水溶性有機溶剤とを混合して使用することができる。
油脂としては、あまに油、きり油、オイチシカ油、サフラワー油等の乾性油を加工したボイル油を用いることができる。
消泡剤としては、ノプコ8034(商品名)、SNデフォーマー477(商品名)、SNデフォーマー5013(商品名)、SNデフォーマー247(商品名)、SNデフォーマー382(商品名)(以上、いずれもサンノプコ株式会社製)、アンチホーム08(商品名)、エマルゲン903(商品名)(以上、いずれも花王株式会社製)等の市販品を使用することができる。
次に、本発明に係る黄色含水酸化鉄顔料を含有する樹脂組成物について述べる。
本発明に係る樹脂組成物中における黄色含水酸化鉄顔料の配合割合は、樹脂100重量部に対して0.01〜200重量部の範囲で使用することができ、樹脂組成物のハンドリングを考慮すれば、好ましくは0.05〜150重量部、更に好ましくは0.1〜100重量部である。
本発明に係る樹脂組成物における構成基材としては、黄色含水酸化鉄顔料と周知の熱可塑性樹脂とともに、必要により、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種安定剤等の添加剤が配合される。
樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−EPDM−スチレン共重合体、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ロジン・エステル、ロジン、天然ゴム、合成ゴム等を用いることができる。
添加剤の量は、黄色含水酸化鉄顔料と樹脂との総和に対して50重量%以下であればよい。添加剤の含有量が50重量%を超える場合には、成形性が低下する。
本発明に係る樹脂組成物は、樹脂原料と黄色含水酸化鉄顔料をあらかじめよく混合し、次に、混練機もしくは押出機を用いて加熱下で強いせん断作用を加えて、黄色含水酸化鉄顔料の凝集体を破壊し、樹脂組成物中に黄色含水酸化鉄顔料を均一に分散させた後、目的に応じた形状に成形加工して使用する。
本発明に係る樹脂組成物はマスターバッチペレットを経由して得ることもできる。
本発明におけるマスターバッチペレットは、塗料及び樹脂組成物の構成基材としての結合材樹脂と前記黄色含水酸化鉄顔料とを必要により、リボンブレンダー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の混合機で混合した後、周知の単軸混練押出機や二軸混練押出機等で混練、成形した後切断するか、又は、上記混合物をバンバリーミキサー、加圧ニーダー等で混練して得られた混練物を粉砕又は成形、切断することにより製造される。
結合材樹脂と黄色含水酸化鉄顔料の混練機への供給は、それぞれを所定比率で定量供給してもよいし、両者の混合物を供給してもよい。
本発明におけるマスターバッチペレットは、平均長径1〜6mm、好ましくは2〜5mmの範囲である。平均短径は2〜5mm、好ましくは2.5〜4mmである。平均長径が1mm未満の場合には、ペレット製造時の作業性が悪く好ましくない。6mmを超える場合には、希釈用結合材樹脂の大きさとの違いが大きく、十分に分散させるのが困難となる。また、その形状は種々のものができ、不定形及び球形等の粒状、円柱形、フレーク状等にできる。
本発明におけるマスターバッチペレットに使用する結合材樹脂としては、前記樹脂組成物用樹脂と同一の樹脂が使用できる。
なお、マスターバッチペレット中の結合材樹脂の組成は、希釈用結合材樹脂と同一の樹脂を用いても、また、異なる樹脂を用いてもよいが、異なる樹脂を使用する場合には、樹脂同士の相溶性により決まる諸特性を考慮して決めればよい。
マスターバッチペレット中に配合される黄色含水酸化鉄顔料の量は、結合材樹脂100重量部に対して1〜200重量部、好ましくは1〜150重量部、より好ましくは1〜100重量部である。1重量部未満の場合には、混練時の溶融粘度が不足し、黄色含水酸化鉄顔料の良好な分散混合が困難である。200重量部を超える場合には、黄色含水酸化鉄顔料に対する結合材樹脂が少ないため、黄色含水酸化鉄顔料の良好な分散混合が難しく、また、マスターバッチペレットの添加量のわずかな変化によって樹脂組成物中に配合される黄色含水酸化鉄顔料の含有量が大きく変化するため所望の含有量に調製することが困難となり好ましくない。また、機械摩耗が激しく適当ではない。
<作用>
まず、本発明において重要な点は、黄色含水酸化鉄粒子の水分散液に、少なくとも粘土鉱物を主とする無機化合物と高分子化合物とを、予め混合した形で添加するか、それぞれ別個に添加し、室温〜80℃で反応させることで、ケイ酸アルミニウムの水酸化物の層を該黄色含水酸化鉄粒子の粒子表面に形成し、耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を得ることができる点である。
また、得られた耐熱性黄色含水酸化鉄粒子の表面を、ロジン化合物、レシチン、ソルビタン酸エステル化合物、オレイン酸のいずれかあるいはそれぞれの組み合わせの材料で被覆処理して、分散性に優れた耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を得ることができる点である。
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて、更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
粒子の平均長軸径、平均短軸径は、いずれも電子顕微鏡写真(×20000)を縦方向および横方向にそれぞれ2倍に拡大した写真(×80000)に示される粒子350個の長軸径、短軸径をそれぞれ測定し、その平均値で示した。
比表面積値は、BET法により測定した値で示した。
生成物の電気伝導度は、電気伝導度計を用いて測定した。
試料の可溶性ナトリウム塩の含有量は、試料5gを300mlの三角フラスコに秤り取り、煮沸した純水100mlを加え、加熱して煮沸状態を約5分間保持した後、栓をして常温まで放冷し、減量に相当する水を加えて再び栓をして1分間振り混ぜ、5分間静置した後、上澄み液をNo.5Cの濾紙を用いて濾過し、濾液中のNaを誘導結合プラズマ発光分光分析装置(セイコー電子工業株式会社製)を用いて測定した。
色相は、試料0.5gとヒマシ油0.5mlとをフーバー式マーラーで練ってペースト状とし、このペーストにクリアラッカー4.5gを加え、混練、塗料化してキャストコート紙上に150μm(6mil)のアプリケーターを用いて塗布した塗布片(塗膜厚み:約30μm)を作製し、該塗布片について、多光源分光測色計(MSC−IS−2D、スガ試験機(株)製)Multi−spctro−colour−Meterを用いてHunterのLab空間によりL値、a値及びb値を測色し、国際照明委員会(Commission Internationnale de l’Eclairage、CIE)1976(L値、a値、b値)均等知覚空間に従った値で示した。
耐熱性は、下記の方法により、耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を用いた溶剤系塗料を作製し、その塗料をアルミニウム板(0.8mm×70mm×150mm)に20μmの厚みで塗布、乾燥して塗膜を形成することによって得られた該塗布片の耐熱性を評価した。すなわち、各試験片を電気炉に入れ、電気炉の温度を種々変化させて各温度において5分間加熱処理を行い、塗布板の各温度における加熱前後での色相(L*値、a値*、b値*)を多光源分光測色計(MSC−1S−2D、スガ試験機(株)製)Multi−Spectro−Colour−Meterを用いて測定し、加熱前の測定値を基準に下記式で示されるΔE*を求め、片対数グラフを用いて横軸に加熱温度を、縦軸にΔE*値をプロットし、ΔE*値がちょうど1.5になるときの温度を塗布膜の耐熱温度とした。
<式>
ΔE*=((ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2)1/2
ΔL*値:比較する試料の加熱処理前後のL*値の差
Δa*値:比較する試料の加熱処理前後のa*値の差
Δb*値:比較する試料の加熱処理前後のb*値の差
吸油量は、JIS K 5101に従って試料にアマニ油を滴下してヘラで練り、一つの塊状となった点を終点として測定を行った。
実施例1
<粘土鉱物類と高分子化合物の混合物による耐熱処理>
出発原料としての含水酸化鉄粒子粉末1(長軸平均径0.37μm、短軸平均径0.062μm、軸比(長軸径/短軸径)6.0、BET比表面積19.3m/g)の湿ケーキを水に懸濁して、濃度5重量%の懸濁液3000mLを準備し、次いで、高速ディゾルバー及び縦型ビーズミルを用いて該懸濁液中の含水酸化鉄粒子粉末をよく分散させた。この時の水懸濁液のpHは5.6であった。
この懸濁液3000mLに、ベントナイト7.5g(含水酸化鉄固形分に対して5重量%)と高分子化合物(アロンフロックC−310;MTアクアポリマー社製)0.3g(含水酸化鉄固形分に対して0.2重量%)とを予め混合した混合物をゆっくりと添加して、80℃まで加熱昇温させ、同温度で30分間反応させた。そのときの反応液のpHは3.6であった。室温まで温度を下げた後、ヌッチェによりろ過・水洗を行い、続いて100℃の乾燥機内で1日乾燥させた。
得られた含水酸化鉄粒子粉末を、ライカイ機を用いて粉砕した。得られた含水酸化鉄粒子粉末は、BET比表面積が18.7m/gであった。
このときの耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造条件を表2に、得られた耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の諸特性を表3に示す。
<耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を含む溶剤系塗料の調製>
上記耐熱性黄色含水酸化鉄顔料10gとアミノアルキッド樹脂およびシンナーを下記割合で配合して3mmΦガラスビーズ90gとともに140mlのガラス瓶に添加し、次いで、ペイントシェーカーで1分、3分、5分、10分、30分、60分、90分と振とう時間を変化させて混合し、おのおのミルベースを作製した。
振とう時間と色相の関係を表5に示す。
耐熱性黄含水色酸化鉄顔料 : 10g
アミノアルキッド樹脂 : 16g
溶剤(シンナー) : 6g
ガラスビーズ(3mmΦ): 90g
作製したミルベースにアミノアルキッド樹脂 50gを加え、ペイントコンディショナーで5分間振とうさせることで、塗料を調製した。
得られた塗料をアルミニウム板(0.8mm×70mm×150mm)に20μmの厚みで塗布、乾燥して塗膜を形成することによって得られた塗布片の色相を測定した。60分間振とうして作成したミルベースを用いた塗膜片では、L*値が62.0、a*値が17.3、b*値が51.1であった。
前記実施例1に基づいて、製造条件を種々変化させて、耐熱性黄色含水酸化鉄粒子粉末を得た。
含水酸化鉄1〜4
被処理粒子として、表1に示される含水酸化鉄1〜4を準備した。
<粘土鉱物類および高分子化合物による耐熱処理>
実施例2
含水酸化鉄粒子粉末1(平均長軸径0.37μm、平均短軸径0.062μm、BET比表面積19.3m/g)の5重量%濃度の水懸濁液3000mLに対し、ベントナイト45g(含水酸化鉄固形分に対して30%)を添加し、80℃まで加熱昇温し、続いて高分子化合物(ZP−700;ハイモ社製)1.5g(同1重量%)を添加し、同温度で30分間反応させた。その時の反応液のpHは3.4であった。
反応終了後、室温まで冷却し、ヌッチェを用いてろ過および水洗処理を行い、得られたケーキを100℃の乾燥機内で乾燥させた。
当該粒子粉末は、平均長軸径が0.39μm、平均短軸径が0.064μm、BET比表面積が19.7m/g、色相は、L*値61.0、a*値17.0、b*値51.0であった。
さらに、耐熱性試験の結果、耐熱温度は268℃であった。
実施例3
含水酸化鉄粒子粉末2(平均長軸径0.35μm、平均短軸径0.06μm、BET比表面積21.1m/g)の5重量%濃度の水懸濁液3000mLに対し、高分子化合物(MP−784;ハイモ社製)1.2g(含水酸化鉄固形分に対し0.8重量%)を添加し、80℃まで加熱昇温し、続いてゼオライト30g(同20重量%)を添加し、同温度で30分間反応させた。その時の反応液のpHは3.6であった。
反応終了後、室温まで冷却し、ヌッチェを用いてろ過および水洗処理を行い、得られたケーキを100℃の乾燥機内で乾燥させた。
当該粒子粉末は、平均長軸径が0.36μm、平均短軸径が0.061μm、BET比表面積が21.0m/g、色相は、L*値59.1、a*値17.1、b*値49.5であった。
さらに、耐熱性試験の結果、耐熱温度は273℃であった。
実施例4及び5、比較例1及び2
含水酸化鉄粒子の種類、粘土鉱物の種類および添加量、高分子化合物の種類及び添加量を種々変化させた以外は、実施例と同様の方法で処理を行った。
主要製造条件および諸特性を表2および表3に示す。
<分散性の向上処理>
有効容積10Lヘンシェルミキサー内に、上記の耐熱処理を施した黄色含水酸化鉄粒子粉末1kgを仕込み、そこにロジン10gとエタノール30gを混合したものを添加し、50℃で2時間混合処理を行った。室温まで冷却したのち粉体を取り出し、ロジンで処理された黄色含水酸化鉄粒子粉末を得た。
耐熱黄色含水酸化鉄粒子の種類および処理剤の種類、処理量を変化させて処理を行った。
このときの処理条件を表4に示す。
<分散性の評価>
上記耐熱性黄色含水酸化鉄顔料10gとアミノアルキッド樹脂およびシンナーを下記割合で配合して3mmΦガラスビーズ90gとともに140mlのガラス瓶に添加し、次いで、ペイントシェーカーで1分、3分、5分、10分、30分、60分、90分と振とう時間を振って混合し、各々ミルベースを作製した。
耐熱性黄色含水酸化鉄顔料 : 10g
アミノアルキッド樹脂 : 16g
溶剤(シンナー) : 6g
ガラスビーズ(3mmΦ): 90g
作製したミルベースにアミノアルキッド樹脂 50gを加え、ペイントコンディショナーで5分間振とうさせることで、塗料を調製した。
得られた塗料をアルミニウム板(0.8mm×70mm×150mm)に20μmの厚みで塗布、乾燥して塗膜を形成することによって得られた塗布片の色相を測定した。
得られた結果を表5に示す。
表5に示されるとおり、本発明に係る耐熱性黄色顔料(A、B、C、H、I、J及びK)は吸油量が55以下と少ないものであり分散性に優れるものである。特に、本発明に係る耐熱性黄色顔料(H、I、J、K)は各々表面処理前の顔料(A、B、C)に対して、ペイントシェーカーの振とうが短い時間で目標色相に近い色相になることが明らかである。言い換えると、短時間で分散可能であることが明らかとなった。
Figure 0006217905
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本発明に係る耐熱性黄色含水酸化鉄顔料は、優れた耐熱性と分散性を有する黄色含水酸化鉄顔料であるので、耐熱性の黄色顔料として好適である。

Claims (8)

  1. 含水酸化鉄粒子の粒子表面がケイ酸アルミニウムを含む粘土鉱物と高分子化合物とからなる混合物によって被覆されており、ケイ酸アルミニウムの含有量が含水酸化鉄粒子に対して2〜50重量%であり、高分子化合物の含有量が含水酸化鉄粒子に対して0.1〜2重量%であって、
    前記高分子化合物はポリアミン系、ジシアンジアミド系、ポリアクリルアミド系、ポリメタクリルアミド系及びアクリル酸エステル系から選ばれる一種以上であることを特徴とする耐熱性黄色含水酸化鉄顔料。
  2. 含水酸化鉄粒子の粒子表面がケイ酸アルミニウムを含む粘土鉱物と高分子化合物とからなる混合物によって被覆され、さらに、ロジン化合物、レシチン、ソルビタン酸エステル、オレイン酸から選ばれた1種あるいは2種以上の化合物によって被覆されている請求項1記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料。
  3. 含水酸化鉄粒子を含む水分散液に少なくとも粘土鉱物を主として含有する無機化合物と高分子化合物との混合物を添加して処理することで、含水酸化鉄粒子の粒子表面にケイ酸アルミニウムの水酸化物の層を形成する請求項1又は2に記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法。
  4. 含水酸化鉄粒子を含む水分散液に少なくとも粘土鉱物を主として含有する無機化合物を添加した後、高分子化合物を添加して処理することで、含水酸化鉄粒子の粒子表面にケイ酸アルミニウムの水酸化物の層を形成する請求項1又は2に記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法。
  5. 含水酸化鉄粒子を含む水分散液に高分子化合物を添加した後、少なくとも粘土鉱物を主として含有する無機化合物を添加して処理することで、含水酸化鉄粒子の表面にケイ酸アルミニウムの水酸化物の層を形成する請求項1又は2に記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法によって得られた黄色含水酸化鉄顔料に対し乾式の混合機を用いて、ロジン化合物、レシチン、ソルビタン酸エステル、オレイン酸から選ばれた1種あるいは2種以上の化合物で表面処理を行う請求項記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料の製造方法。
  7. 請求項1又は2に記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を塗料構成基材中に配合したことを特徴とする塗料。
  8. 請求項1又は2に記載の耐熱性黄色含水酸化鉄顔料を用いて着色したことを特徴とする樹脂組成物。
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