JP2003147228A - 黒色複合粒子粉末及び該黒色複合粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物 - Google Patents
黒色複合粒子粉末及び該黒色複合粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物Info
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Abstract
組成物の着色用材料、充填材等として使用することがで
きる黒色複合粒子粉末であって、電気的特性等用途に応
じて各種機能を付与することができると共に、耐光性、
着色力及びビヒクル中における分散性に優れた黒色複合
粒子粉末を提供する。 【解決手段】 屈折率が2.0未満である白色無機粒子
粉末の粒子表面が糊剤によって被覆されていると共に該
被覆に黒色顔料が付着している複合粒子粉末からなり、
前記黒色顔料の全付着量が前記白色無機粒子粉末100
重量部に対して1〜500重量部である黒色複合粒子粉
末である。
Description
応じて各種機能を付与することができると共に、耐光
性、着色力及びビヒクル中における分散性に優れた黒色
複合粒子粉末を提供する。
呈する顔料及び塗料、樹脂組成物の着色用材料、充填材
等として使用することができる。
油やワニス等のビヒクル中に分散させると、透明あるい
は半透明になるため、従来、非着色性顔料として、塗料
や印刷インキ製品等の増量剤として使用されていたが、
粉体科学の進歩と共に、近年は、単なる増量剤としてで
はなく、機能性を付与する顔料として、ゴム、プラスチ
ック、塗料、印刷インキ、接着剤、シーリング材、紙な
どの加工性、物性の調整や改善を目的に、広範囲な工業
分野で使用されている。
性であり、例えば、シリカ粒子粉末は、体積固有抵抗値
が106〜108Ω・cm程度であるため、より高い体
積固有抵抗値又はより低い体積固有抵抗値が要求される
用途においては、カーボンブラック等の電気抵抗調整剤
の添加が必要であることが知られている。また、体質顔
料はビヒクル中で透明〜半透明を呈するとはいえ、殊
に、黒色を要求される用途において、充填剤として添加
した場合、該塗料あるいは組成物は、未添加のものに比
べ、白みがかった色を呈するという問題を有している。
ク等の黒色顔料は、着色性をはじめとして、電気的特
性、光吸収性等の付与を目的として、インキ、塗料、ゴ
ム、プラスチックなどの分野で広く用いられている。
ーボンブラックは、粒子サイズが平均粒子径0.005
〜0.05μm程度の微粒子粉末であるため、ビヒクル
中や樹脂組成物中への分散が困難であり、また、かさ密
度が0.1g/cm3程度とかさ高い粉末であるため、
取り扱いが困難で、作業性が悪いことが知られている。
るいは樹脂組成物等は、戸外で直射日光や風雨に曝され
る場合があるため、長期に亘って色相及び機能を維持で
きること、即ち耐光性に優れていることが必要である。
機能を付与すると共に、耐光性、着色力及びビヒクル中
における分散性に優れた黒色粒子粉末が強く求められて
いる。
を目的として、カーボンブラックと共に、シリカ粒子粉
末を併用することが知られている(特開昭52−934
52号公報、特許第2722077号公報、特許第27
88212号公報、特許第3160552号公報等)。
応じて各種機能を付与することができると共に、耐光
性、着色力及びビヒクル中における分散性に優れた黒色
複合粒子粉末は、現在最も要求されているところである
が、未だ得られていない。
報、特許第2722077号公報及び特許第31605
52号公報記載のタイヤは、いずれも表面にカーボンが
被覆されたシリカ粒子又は、該シリカ粒子粉末を充填材
として含むゴム組成物に関するものであるが、いずれ
も、有機物を熱分解することによりシリカ表面にカーボ
ンブラック層を形成しているため、シリカ粒子表面への
カーボンブラックの付着強度が弱く、ゴム組成物中に練
込んだ場合、カーボンブラックが脱離してシリカ粒子表
面が露出してしまうため、ゴム組成物中への分散が不均
一となるとともに、目的とする機能を十分に発揮するこ
とができない。
ム組成物は、シリカ量が0.1〜50重量%のシリカで
表面処理をしたカーボンブラックを含むタイヤトレッド
用ゴム組成物に関するものであるが、カーボンブラック
表面へのシリカの付着強度が弱いため、ゴム組成物中に
練込んだ場合、シリカがカーボンブラック表面から脱離
してしまい、均一な分散を妨げられる。
び特開2001−11339号公報には、黒色酸化鉄粒
子粉末又は黒色含水酸化鉄粒子粉末の粒子表面にアルコ
キシシランから生成するオルガノシラン化合物又はポリ
シロキサンが被覆されており、該オルガノシラン化合物
被覆又はポリシロキサン被覆にカーボンブラックが付着
している鉄系黒色複合粒子粉末が記載されているが、黒
色鉄化合物粒子に黒色のカーボンブラックを固着させる
技術であり、芯粒子粉末は磁性を有するものであるた
め、磁性が不要な用途では使用することができないと共
に、磁気的凝集が生じるため分散性が低下する。
を付与することができると共に、耐光性、着色力及びビ
ヒクル中における分散性に優れた黒色複合粒子粉末を提
供することを技術的課題とする。
りの本発明によって達成できる。
る白色無機粒子粉末の粒子表面が糊剤によって被覆され
ていると共に該被覆に黒色顔料が付着している複合粒子
粉末からなり、前記黒色顔料の全付着量が前記白色無機
粒子粉末100重量部に対して1〜500重量部である
ことを特徴とする黒色複合粒子粉末である(本発明
1)。
る白色無機粒子粉末の粒子表面が糊剤によって被覆され
ていると共に該被覆にカーボンブラック、アニリンブラ
ック又はカーボンブラック及びアニリンブラックが付着
している平均粒子径0.001〜12.0μmの複合粒
子粉末からなり、前記黒色顔料の全付着量が前記白色無
機粒子粉末100重量部に対して1〜500重量部であ
ることを特徴とする黒色複合粒子粉末である(本発明
2)。
黒色複合粒子粉末を塗料構成基材中に含有することを特
徴とする塗料である(本発明3)。
黒色複合粒子粉末を用いて着色したことを特徴とする樹
脂組成物である(本発明4)。
通りである。
いて述べる。
2.0未満の白色無機粒子を用いる。具体的には、シリ
カ粉、ホワイトカーボン、微粉ケイ酸、珪藻土等のシリ
カ微粒子並びにクレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、アルミナホワイト及びタルク等の体質顔料が挙げら
れる。
多面体状、針状、紡錘状、米粒状、フレーク状、鱗片状
及び板状等のいずれの形状であってもよい。
適宜選択すればよいが、平均粒子径が0.0009〜1
2.0μmが好ましく、より好ましくは0.0014〜
11.0μm、更により好ましくは0.0019〜1
0.0μmである
は、得られる黒色複合粒子粉末が粗大粒子となり、着色
力が低下するため好ましくない。
m2/g以上である。BET比表面積値が0.1m2/
g未満の場合には、白色無機粒子が粗大であったり、粒
子及び粒子相互間で焼結が生じた粒子となっており、得
られる黒色複合粒子粉末は粗大粒子となり着色力が低下
する。得られる黒色複合粒子粉末の着色力を考慮する
と、BET比表面積値は、好ましくは0.3m2/g以
上、より好ましくは0.5m2/g以上である。白色無
機粒子の粒子表面への糊剤による均一な被覆処理及び黒
色顔料による均一な付着処理を考慮すると、その上限値
は500m2/gであり、好ましくは400m2/g、
より好ましくは300m2/gである。
*値が70.00以上であり、より好ましくは75.0
0以上であり、C*値が18.00以下、好ましくは1
5.00以下、より好ましくは12.00以下である。
L*値、C*値が上記範囲外の場合には、色相が白色を
呈しているとは言い難く、本発明の目的とする黒色複合
粒子粉末を得ることが困難となる。
2.0未満が好ましい。得られる黒色複合粒子粉末の黒
色度を考慮すれば屈折率は1.9以下がより好ましく、
更に好ましくは1.8以下である。
法により、ΔE*値の下限値は通常5.0を超え、上限
値は12.0、好ましくは11.0、より好ましくは1
0.0である。
子の粒子表面へ黒色顔料を付着できるものであれば何を
用いてもよく、好ましくはアルコキシシラン、フルオロ
アルキルシラン、ポリシロキサン等の有機ケイ素化合
物、シラン系、チタネート系、アルミネート系及びジル
コネート系の各種カップリング剤、オリゴマー又は高分
子化合物の一種又は二種以上である。白色無機粒子の粒
子表面への黒色顔料の付着強度を考慮すれば、より好ま
しくはアルコキシシラン、フルオロアルキルシラン、ポ
リシロキサン等の有機ケイ素化合物、シラン系、チタネ
ート系、アルミネート系及びジルコネート系の各種カッ
プリング剤である。
いた場合には、糊剤としては、有機ケイ素化合物もしく
はシラン系カップリング剤を用いることが好ましい。
は、化1で表わされるアルコキシシランから生成するオ
ルガノシラン化合物、化2で表わされるポリシロキサ
ン、化3で表わされる変成ポリシロキサン、化4で表わ
される末端変成ポリシロキサン並びに化5で表されるフ
ルオロアルキルシラン又はこれらの混合物を用いること
ができる。
メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニル
ジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デ
シルトリメトキシシラン等が挙げられる。
着強度を考慮すると、メチルトリエトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、イ
ソブチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシ
ランから生成するオルガノシラン化合物がより好まし
く、最も好ましくはメチルトリエトキシシラン、メチル
トリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン及びフ
ェニルトリエトキシシランから生成するオルガノシラン
化合物である。
着強度を考慮すると、メチルハイドロジェンシロキサン
単位を有するポリシロキサン、ポリエーテル変成ポリシ
ロキサン及び末端がカルボン酸で変成された末端カルボ
ン酸変成ポリシロキサンが好ましい。
には、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリ
デカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカ
フルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルロ
デシルメチルジメトキシシラン、トリフルオロプロピル
エトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキ
シシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラ
ン等が挙げられる。
着強度を考慮すると、トリフルオロプロピルトリメトキ
シシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラ
ン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシランから
生成するフッ素含有オルガノシラン化合物が好ましく、
トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフ
ルオロオクチルトリメトキシシランから生成するフッ素
含有オルガノシラン化合物が最も好ましい。
ング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ソプロピルトリステアロイルチタネート、イソプロピル
トリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、
イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)
チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスフ
ェイト)チタネート、テトラ(2−2−ジアリルオキシ
メチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスフェイ
トチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)
オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロ
ホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられる。
アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、ア
ルミニウムジイソプロボキシモノエチルアセトアセテー
ト、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アル
ミニウムトリスアセチルアセトネート等が挙げられる。
ジルコニウムテトラキスアセチルアセトネート、ジルコ
ニウムジブトキシビスアセチルアセトネート、ジルコニ
ウムテトラキスエチルアセトアセテート、ジルコニウム
トリブトキシモノエチルアセトアセテート、ジルコニウ
ムトリブトキシアセチルアセトネート等が挙げられる。
10,000未満のものが好ましく、高分子化合物とし
ては、分子量10,000以上、100,000程度の
ものが好ましい。白色無機粒子への均一な被覆処理を考
慮すれば、液状、もしくは、水又は各種溶剤に可溶なオ
リゴマー又は高分子化合物が好ましい。
対してC換算で0.01〜15.0重量%が好ましく、
より好ましくは0.02〜12.5重量%、最も好まし
くは0.03〜10.0重量%である。
粒子粉末100重量部に対して1重量部以上の黒色顔料
を付着させることが困難である。15.0重量%を超え
る場合には、白色無機粒子粉末100重量部に対して黒
色顔料を1〜500重量部付着させることができるた
め、必要以上に被覆する意味がない。
ック等の黒色有機顔料及びカーボンブラックである。カ
ーボンブラックとしては、ファーネスブラック、チャン
ネルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラッ
クを用いることができる。
にするために他の有機顔料を併用してもよい。例えば、
無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、
ファストスカイブルー等のフタロシアニン系顔料からな
る青色系有機顔料を使用することができる。
100重量部に対して1〜500重量部である。
える場合には、本発明の目的とする黒色複合粒子粉末を
得ることが困難となる。好ましくは2〜400重量部で
あり、より好ましくは5〜300重量部である。
や粒子サイズは、芯粒子である白色無機粒子の粒子形状
や粒子サイズに大きく依存し、芯粒子に相似する粒子形
態を有している。
平均粒子径が0.001〜12.0μm、好ましくは、
0.0015〜11.0μm、より好ましくは0.00
2〜10.0μmである。
径が12.0μmを超える場合には、粒子サイズが大き
すぎるため、着色力が低下する。平均粒子径が0.00
1μm未満の場合には、ビヒクル中への分散が困難とな
る場合がある。
表面積値は、0.5〜500m2/gであり、好ましく
は1.0〜400m2/g、より好ましくは1.5〜3
00m2/gである。BET比表面積値が0.5m2/
g未満の場合には、粒子が粗大であったり、粒子及び粒
子相互間で焼結が生じた粒子となっており、着色力が低
下する。
抵抗値は、黒色顔料としてカーボンブラックを用いた場
合は、1.0×107Ω・cm未満が好ましく、より好
ましくは5.0×106Ω・cm以下、最も好ましくは
1.0×106Ω・cm以下である。黒色顔料としてア
ニリンブラック等の黒色有機顔料を用いた場合は、1.
0×106Ω・cm以上が好ましく、より好ましくは
5.0×106Ω・cm以上、最も好ましくは1.0×
107Ω・cm以上である。
は、上限値がL*値で30.0以下が好ましく、より好
ましくは29.0以下、最も好ましくは28.0以下で
ある。L*値が30.0を超える場合には、明度が高く
なり、黒色度が優れているとは言い難い。L*値の下限
値は14.5である。
の脱離率は20%以下が好ましく、より好ましくは15
%以下である。カーボンブラックの脱離率が20%を超
える場合には、
は、後述する評価方法により110%以上が好ましく、
115%以上がより好ましく、最も好ましくは120%
以上である。
は、後述する評価方法において、ΔE *値で5.0以下
が好ましく、より好ましくは4.0以下である。
は、45°以下が好ましく、より好ましくは40°以下
である。
度は、後述する評価方法により2%以下が好ましく、よ
り好ましくは1.5%以下である。
より、白色無機粒子の粒子表面をあらかじめ、アルミニ
ウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸
化物及びケイ素の酸化物より選ばれる少なくとも1種か
らなる中間被覆物で被覆しておいてもよく、中間被覆物
で被覆しない場合に比べ、白色無機粒子の粒子表面から
の黒色顔料の脱離をより低減することができるととも
に、耐光性が向上する。
被覆された白色無機粒子に対してAl換算、SiO2換
算又はAl換算量とSiO2換算量との総和で0.01
〜20重量%が好ましい。
未満である場合には、白色無機粒子表面からの黒色顔料
の脱離量の低減効果及び耐光性向上効果が得られない。
0.01〜20重量%の被覆量により、白色無機粒子の
粒子表面からの黒色顔料の脱離の低減効果及び耐光性向
上が十分に得られるので、20重量%を超えて必要以上
に被覆する意味がない。
黒色複合粒子粉末は、中間被覆物で被覆されていない本
発明に係る黒色複合粒子粉末の場合とほぼ同程度の粒子
サイズ、BET比表面積値、黒色度、着色力及び体積固
有抵抗値を有している。また、黒色顔料の脱離率及び耐
光性は中間被覆物を被覆することによって向上し、脱離
率は15%以下が好ましく、耐光性はΔE*値で4.0
以下が好ましく、より好ましくは3.0以下である。
合した塗料について述べる。
塗料は、貯蔵安定性がΔE*値で1.5以下が好まし
く、より好ましくは1.2以下である。塗膜にした場合
には、黒色度L*値は30.0以下が好ましく、より好
ましくは29.0以下、最も好ましくは28.0以下で
あり、L*値の下限値は14.5である。光沢度は75
〜110%が好ましく、より好ましくは80〜110%
である。塗膜の耐光性ΔE*値は5.0以下が好まし
く、より好ましくは4.0以下である。
て被覆された黒色複合粒子粉末を配合した塗料は、貯蔵
安定性がΔE*値で1.5以下が好ましく、より好まし
くは1.2以下である。塗膜にした場合、黒色度L*値
は30.0以下が好ましく、より好ましくは29.0以
下、最も好ましくは28.0以下であり、L*値の下限
値は14.5である。光沢度は80〜115%が好まし
く、より好ましくは85〜115%である。塗膜の耐光
性ΔE*値は4.0以下が好ましく、より好ましくは
3.0以下である。
水系塗料は、貯蔵安定性がΔE*値で1.5以下が好ま
しく、より好ましくは1.2以下である。塗膜にした場
合には、黒色度L*値は30.0以下が好ましく、より
好ましくは29.0以下、最も好ましくは28.0以下
であり、L*値の下限値は14.5である。光沢度は7
0〜110%が好ましく、より好ましくは75〜110
%である。塗膜の耐光性ΔE*値は5.0以下が好まし
く、より好ましくは4.0以下である。
て被覆された黒色複合粒子粉末を配合した水系塗料は、
貯蔵安定性がΔEで1.5以下が好ましく、より好まし
くは1.2以下である。塗膜にした場合、黒色度L*値
は30.0以下が好ましく、より好ましくは29.0以
下、最も好ましくは28.0以下であり、L*値の下限
値は14.5である。光沢度は75〜115%が好まし
く、より好ましくは80〜115%である。塗膜の耐光
性ΔE*値は4.0以下が好ましく、より好ましくは
3.0以下である。
粉末の配合割合は、塗料構成基材100重量部に対して
0.5〜100重量部の範囲で使用することができ、塗
料のハンドリングを考慮すれば、好ましくは1.0〜1
00重量部である。
により油脂、消泡剤、体質顔料、乾燥促進剤、界面活性
剤、硬化促進剤、助剤等が配合される。
ンクに通常使用されているアクリル樹脂、アルキッド樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩化
ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ガムロジン、ライムロジ
ン等のロジン系樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹
脂、ニトロセルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸
樹脂等のロジン変性樹脂、石油樹脂等を用いることがで
きる。水系塗料用としては、水系塗料用や水性インクに
通常使用されている水溶性アクリル樹脂、水溶性スチレ
ン−マレイン酸樹脂、水溶性アルキッド樹脂、水溶性メ
ラミン樹脂、水溶性ウレタンエマルジョン樹脂、水溶性
エポキシ樹脂、水溶性ポリエステル樹脂等を用いること
ができる。
れている大豆油、トルエン、キシレン、シンナー、ブチ
ルアセテート、メチルアセテート、メチルイソブチルケ
トン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコール
モノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶
剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素
系溶剤、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶剤、ミ
ネラルスピリット等の石油系溶剤、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン系溶剤、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール
等のアルコール系溶剤、脂肪族炭化水素等を用いること
ができる。
に通常使用されているエチルアルコール、プロピルアル
コール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のグリコールエーテル系溶剤、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオ
キシエチレン又はオキシプロピレン付加重合体、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,2,6−ヘ
キサントリオール等のアルキレングリコール、グリセリ
ン、2−ピロリドン等の水溶性有機溶剤とを混合して使
用することができる。
シカ油、サフラワー油等の乾性油を加工したボイル油を
用いることができる。
名)、SNデフォーマー477(商品名)、SNデフォ
ーマー5013(商品名)、SNデフォーマー247
(商品名)、SNデフォーマー382(商品名)(以
上、いずれもサンノプコ株式会社製)、アンチホーム0
8(商品名)、エマルゲン903(商品名)(以上、い
ずれも花王株式会社製)等の市販品を使用することがで
きる。
有する樹脂組成物について述べる。
は30.0以下が好ましく、より好ましくは29.0以
下、最も好ましくは28.0以下であり、L*値の下限
値は14.5である。樹脂組成物中での分散性は後述す
る評価法により4又は5が好ましく、より好ましくは5
である。耐光性ΔE*値は、5.0以下、好ましくは
4.0以下であり、耐老化性は190℃で120分間加
熱した際の変色部分の割合が15%以下、好ましくは1
0%以下、より好ましくは5%以下である。
て被覆された黒色複合粒子粉末を用いて着色した樹脂組
成物は、黒色度L*値は30.0以下が好ましく、より
好ましくは29.0以下、最も好ましくは28.0以下
であり、L*値の下限値は14.5である。樹脂組成物
中での分散性は後述する評価法により4又は5が好まし
く、より好ましくは5である。耐光性ΔE*値は4.0
以下、好ましくは3.0以下であり、耐老化性は190
℃で120分間加熱した際の変色部分の割合が15%以
下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下で
ある。
合粒子粉末の配合割合は、樹脂100重量部に対して
0.01〜200重量部の範囲で使用することができ、
樹脂組成物のハンドリングを考慮すれば、好ましくは
0.05〜150重量部、更に好ましくは0.1〜10
0重量部である。
としては、黒色複合粒子粉末と周知の熱可塑性樹脂とと
もに、必要により、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、各種安定剤等の添加剤が配合される。
レン、ポリブテン、ポリイソブチレン等のポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルペンテン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
スチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、ス
チレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−EPD
M−スチレン共重合体、アクリル系樹脂、ポリアミド、
ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン等の
熱可塑性樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹
脂、ロジン・エステル、ロジン、天然ゴム、合成ゴム等
を用いることができる。
の総和に対して50重量%以下であればよい。添加剤の
含有量が50重量%を超える場合には、成形性が低下す
る。
色複合粒子粉末をあらかじめよく混合し、次に、混練機
もしくは押出機を用いて加熱下で強いせん断作用を加え
て、黒色複合粒子粉末の凝集体を破壊し、樹脂組成物中
に黒色複合粒子粉末を均一に分散させた後、目的に応じ
た形状に成形加工して使用する。
ペレットを経由して得ることもできる。
は、塗料及び樹脂組成物の構成基材としての結合材樹脂
と前記黒色複合粒子粉末とを必要により、リボンブレン
ダー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパ
ーミキサー等の混合機で混合した後、周知の単軸混練押
出機や二軸混練押出機等で混練、成形した後切断する
か、又は、上記混合物をバンバリーミキサー、加圧ニー
ダー等で混練して得られた混練物を粉砕又は成形、切断
することにより製造される。
の供給は、それぞれを所定比率で定量供給してもよい
し、両者の混合物を供給してもよい。
は、平均長径1〜6mm、好ましくは2〜5mmの範囲
である。平均短径は2〜5mm、好ましくは2.5〜4
mmである。平均長径が1mm未満の場合には、ペレッ
ト製造時の作業性が悪く好ましくない。6mmを超える
場合には、希釈用結合材樹脂の大きさとの違いが大き
く、十分に分散させるのが困難となる。また、その形状
は種々のものができ、不定形及び球形等の粒状、円柱
形、フレーク状等にできる。
使用する結合材樹脂としては、前記樹脂組成物用樹脂と
同一の樹脂が使用できる。
樹脂の組成は、希釈用結合材樹脂と同一の樹脂を用いて
も、また、異なる樹脂を用いてもよいが、異なる樹脂を
使用する場合には、樹脂同士の相溶性により決まる諸特
性を考慮して決めればよい。
色複合粒子粉末の量は、結合材樹脂100重量部に対し
て1〜200重量部、好ましくは1〜150重量部、よ
り好ましくは1〜100重量部である。1重量部未満の
場合には、混練時の溶融粘度が不足し、黒色複合粒子粉
末の良好な分散混合が困難である。200重量部を超え
る場合には、黒色複合粒子粉末に対する結合材樹脂が少
ないため、黒色複合粒子粉末の良好な分散混合が難し
く、また、マスターバッチペレットの添加量のわずかな
変化によって樹脂組成物中に配合される黒色複合粒子粉
末の含有量が大きく変化するため所望の含有量に調製す
ることが困難となり好ましくない。また、機械摩耗が激
しく適当ではない。
造法について述べる。
機粒子と糊剤とを混合し、白色無機粒子の粒子表面を糊
剤によって被覆し、次いで、糊剤によって被覆された白
色無機粒子と黒色顔料を混合することによって得ること
ができる。
面への糊剤による被覆は、白色無機粒子と糊剤又は糊剤
の溶液とを機械的に混合攪拌したり、白色無機粒子に糊
剤の溶液又は糊剤を噴霧しながら機械的に混合攪拌すれ
ばよい。添加した糊剤は、ほぼ全量が白色無機粒子の粒
子表面に被覆される。
ルオロアルキルシランを用いた場合、被覆されたアルコ
キシシラン又はフルオロアルキルシランは、その一部が
被覆工程を経ることによって生成する、アルコキシシラ
ンから生成するオルガノシラン化合物又はフルオロアル
キルシランから生成するフッ素含有オルガノシラン化合
物として被覆されていてもよい。この場合においてもそ
の後の黒色顔料の付着に影響することはない。
覆するためには、白色無機粒子の凝集をあらかじめ粉砕
機を用いて解きほぐしておくことが好ましい。
料と粒子表面に糊剤が被覆されている白色無機粒子との
混合攪拌をするための機器としては、粉体層にせん断力
を加えることのできる装置が好ましく、殊に、せん断、
へらなで及び圧縮が同時に行える装置、例えば、ホイー
ル型混練機、ボール型混練機、ブレード型混練機、ロー
ル型混練機を用いることができ、ホイール型混練機がよ
り効果的に使用できる。
ンナー(「ミックスマラー」、「シンプソンミル」、
「サンドミル」と同義語である)、マルチマル、ストッ
ツミル、ウエットパンミル、コナーミル、リングマラー
等があり、好ましくはエッジランナー、マルチマル、ス
トッツミル、ウエットパンミル、リングマラーであり、
より好ましくはエッジランナーである。前記ボール型混
練機としては、振動ミル等がある。前記ブレード型混練
機としては、ヘンシェルミキサー、プラネタリーミキサ
ー、ナウターミキサー等がある。前記ロール型混練機と
しては、エクストルーダー等がある。
る条件は、白色無機粒子の粒子表面に糊剤ができるだけ
均一に被覆されるように、線荷重は19.6〜1960
N/cm(2〜200Kg/cm)、好ましくは98〜
1470N/cm(10〜150Kg/cm)、より好
ましくは147〜980N/cm(15〜100Kg/
cm)、処理時間は5分〜24時間、好ましくは10分
〜20時間の範囲で処理条件を適宜調整すればよい。な
お、撹拌速度は2〜2000rpm、好ましくは5〜1
000rpm、より好ましくは10〜800rpmの範
囲で処理条件を適宜調整すればよい。
重量部に対して0.15〜45重量部が好ましい。0.
15〜45重量部の添加量により、白色無機粒子粉末1
00重量部に対して黒色顔料を1〜500重量部付着さ
せることができる。
後、黒色顔料を添加し、混合攪拌して糊剤被覆に黒色顔
料を付着させる。必要により更に、乾燥乃至加熱処理を
行ってもよい。
ら、殊に5分〜24時間、好ましくは5分〜20時間程
度をかけて添加するか、若しくは、白色無機粒子100
重量部に対して5〜25重量部の黒色顔料を、所望の添
加量となるまで分割して添加することが好ましい。
一に付着するように、線荷重は19.6〜1960N/
cm(2〜200Kg/cm)、好ましくは98〜14
70N/cm(10〜150Kg/cm)、より好まし
くは147〜980N/cm(15〜100Kg/c
m)、処理時間は5分〜24時間、好ましくは10分〜
20時間の範囲で処理条件を適宜調整すればよい。な
お、撹拌速度は2〜2000rpm、好ましくは5〜1
000rpm、より好ましくは10〜800rpmの範
囲で処理条件を適宜調整すればよい。
00重量部に対して1〜500重量部であり、好ましく
は2〜400重量部、より好ましくは5〜300重量部
である。黒色顔料の添加量が前記範囲外の場合には、目
的とする黒色複合粒子粉末が得られない。
は、通常40〜150℃が好ましく、より好ましくは6
0〜120℃であり、加熱時間は、10分〜12時間が
好ましく、30分〜3時間がより好ましい。
ルオロアルキルシランを用いた場合には、これらの工程
を経ることにより、最終的にはアルコキシシランから生
成するオルガノシラン化合物又はフルオロアルキルシラ
ンから生成するフッ素含有オルガノシラン化合物となっ
て被覆されている。
合撹拌に先立って、あらかじめ、アルミニウムの水酸化
物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ
素の酸化物より選ばれる少なくとも一種からなる中間被
覆物で被覆しておいてもよい。
分散して得られる水懸濁液に、アルミニウム化合物、ケ
イ素化合物又は当該両化合物を添加して混合攪拌するこ
とにより、又は、必要により、混合攪拌後にpH値を調
整することにより、前記白色無機粒子の粒子表面を、ア
ルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素
の水酸化物及びケイ素の酸化物より選ばれる少なくとも
一種からなる中間被覆物で被覆し、次いで、濾別、水
洗、乾燥、粉砕する。必要により、更に、脱気・圧密処
理等を施してもよい。
ニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム等のアルミニウム塩や、アルミン酸ナトリウ
ム等のアルミン酸アルカリ塩等が使用できる。
ルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等が使用
できる。
次の通りである。
写真に示される粒子350個の粒子径をそれぞれ測定
し、その平均値で示した。
で示した。
子末の粒子表面に存在するAl量及びSi量は、「蛍光
X線分析装置3063M型」(理学電機工業株式会社
製)を使用し、JIS K0119の「けい光X線分析
通則」に従って測定した。
ている糊剤の被覆量及び本発明に係る黒色複合粒子粉末
に付着している黒色顔料の付着量は、「堀場金属炭素・
硫黄分析装置EMIA−2200型」(株式会社堀場製
作所製)を用いて炭素量を測定することにより求めた。
ブラックの脱離率(%)は、下記の方法により求めた値
で示した。カーボンブラックの脱離率が0%に近いほ
ど、粒子表面からのカーボンブラックの脱離量が少ない
ことを示す。
lを50mlの沈降管に入れ、20分間超音波分散を行
った後、120分静置し、比重差によって黒色複合粒子
粉末と脱離したカーボンブラックを分離した。次いで、
この黒色複合粒子粉末に再度エタノール40mlを加
え、更に20分間超音波分散を行った後120分静置
し、黒色複合粒子粉末と脱離したカーボンブラックを分
離した。この黒色複合粒子粉末を100℃で1時間乾燥
させ、「堀場金属炭素・硫黄分析装置EMIA−220
0型」(株式会社堀場製作所製)を用いて炭素量を測定
し、下記数1に従って求めた値をカーボンブラックの脱
離率(%)とした。
We)/Wa}×100 Wa:黒色複合粒子粉末のカーボンブラック付着量 We:脱離テスト後の黒色複合粒子粉末のカーボンブラ
ック付着量
粉末の色相は、試料0.5gとヒマシ油0.5mlとを
フーバー式マーラーで練ってペースト状とし、このペー
ストにクリアラッカー4.5gを加え、混練、塗料化し
てキャストコート紙上に150μm(6mil)のアプ
リケーターを用いて塗布した塗布片(塗膜厚み:約30
μm)を作製し、該塗布片について、多光源分光測色計
「Multi−Spectro−colour−Met
er」(スガ試験機株式会社製)を用いて測定を行い、
JIS Z 8929に定めるところに従って表色指数
(L*値、a*値、b*値)で示した。なお、C*値は
彩度を表し、下記数2に従って求めることができる。
示す方法に従って作製した原色エナメルと展色エナメル
のそれぞれを、キャストコート紙上に150μm(6m
il)のアプリケーターを用いて塗布して塗布片を作製
し、該塗布片について、多光源分光測色計「Multi
−Spectro−colour−Meter」(スガ
試験機株式会社製)を用いてL*値を測色し、その差を
ΔL*値とした。
て、黒色複合粒子粉末と同様の割合で黒色顔料と白色無
機粒子とを単に混合した混合顔料を用いて、上記と同様
にして原色エナメルと展色エナメルの塗布片を作製し、
各塗布片のL*値を測色し、その差をΔLs*値とし
た。
準試料のΔLs*値を用いて下記数3に従って算出した
値を着色力(%)として示した。
*値)×10}
とアミノアルキッド樹脂16g及びシンナー6gとを配
合して3mmφガラスビーズ90gと共に140mlの
ガラスビンに添加し、次いで、ペイントシェーカーで4
5分間混合分散した後、アミノアルキッド樹脂50gを
追加し、更に5分間ペイントシェーカーで分散させて、
原色エナメルを作製した。
2gとアミラックホワイト(二酸化チタン分散アミノア
ルキッド樹脂)40gとを配合し、ペイントシェーカー
で15分間混合分散して、展色エナメルを作製した。
粒子粉末の耐光性は、前述の着色力を測定するために作
製した原色エナメルを、冷間圧延鋼板(0.8mm×7
0mm×150mm)(JIS G−3141)に15
0μmの厚みで塗布、乾燥して塗膜を形成し、得られた
測定用塗布片の半分を金属製フォイルで覆い、「アイス
ーパーUVテスター SUV−W13」(岩崎電気株式
会社製)を用いて、紫外線を照射強度100mW/cm
2で6時間連続照射した後、金属製フォイルで覆うこと
によって紫外線が照射されなかった部分と紫外線照射し
た部分との色相(L*値、a*値、b*値)をそれぞれ
測定し、紫外線が照射されなかった部分の測定値を基準
に、下記数4に従って算出したΔE*値によって示し
た。
+(Δb*値)2)1/2 ΔL*値: 比較する試料の紫外線照射有無のL*値の
差 Δa*値: 比較する試料の紫外線照射有無のa*値の
差 Δb*値: 比較する試料の紫外線照射有無のb*値の
差
ウダテスタ」(ホソカワミクロン株式会社製)を用いて
測定を行った。安息角が小さいほど黒色複合粒子粉末の
流動性が優れていることを示す。
示した残存溶剤量を測定することによって評価した。
gを秤り取り、3時間浸漬した後、24時間風乾し、更
に、60℃で24時間乾燥し、乾燥後の試料粉末のカー
ボン量を「堀場金属炭素・硫黄分析装置EMIA−22
00型」(株式会社堀場製作所製)を用いて測定し、残
存カーボン量を定量して求めた。残存カーボン量が少な
いほど溶剤の残存が少なく、粉体の表面活性が抑制され
ていることを示す。
末の体積固有抵抗値は、まず、粒子粉末0.5gを測り
取り、KBr錠剤成形器(株式会社島津製作所)を用い
て、1.372×107Pa(140Kg/cm2)の
圧力で加圧成形を行い、円柱状の被測定試料を作製し
た。
度60%の環境下に12時間以上暴露した後、この被測
定試料をステンレス電極の間にセットし、電気抵抗測定
装置(model 4329A 横河北辰電気株式会社
製)で15Vの電圧を印加して抵抗値R(Ω)を測定し
た。
積A(cm2)と厚みt0(cm)を測定し、下記数5
にそれぞれの測定値を挿入して、体積固有抵抗値(Ω・
cm)を求めた。
水系塗料の各色相は、後述する処方によって調製した各
塗料を冷間圧延鋼板(0.8mm×70mm×150m
m)(JIS G−3141)に150μmの厚みで塗
布、乾燥して塗膜を形成して得られた測定用塗布片につ
いて、多光源分光測色計「Multi−Spectro
−colour−Meter」(スガ試験機株式会社
製)を用いて測定を行い、JIS Z 8929に定め
るところに従って表色指数で示した。また、黒色複合粒
子粉末を用いて着色した樹脂組成物の色相は、後述する
処法によって作製した着色樹脂プレートを、多光源分光
測色計「Multi−Spectro−colour−
Meter」(スガ試験機株式会社製)を用いて前記と
同様にして測定した。
ロスメーター UGV−5D」(スガ試験機株式会社
製)を用いて入射角60°の時の光沢度で示した。光沢
度が高いほど、黒色複合粒子粉末を配合した塗料の分散
性が優れていることを示す。
料の色相を測定するために作製した測定用塗布片の半分
を金属製フォイルで覆い、「アイ スーパーUVテスタ
ーSUV−W13」(岩崎電気株式会社製)を用いて、
紫外線を照射強度100mW/cm2で6時間連続照射
した後、金属製フォイルで覆うことによって紫外線が照
射されなかった部分と紫外線照射した部分との色相(L
*値、a*値、b*値)をそれぞれ測定し、紫外線が照
射されなかった部分の測定値を基準に、前記数4に従っ
て算出したΔE*値によって示した。
脂組成物の色相を測定するために作製した樹脂プレート
の半分を金属製フォイルで覆い、「アイ スーパーUV
テスター SUV−W13」(岩崎電気株式会社製)を
用いて、紫外線を照射強度100mW/cm2で6時間
連続照射した後、金属製フォイルで覆うことによって紫
外線が照射されなかった部分と紫外線照射した部分との
色相(L*値、a*値、b*値)をそれぞれ測定し、紫
外線が照射されなかった部分の測定値を基準に、前記数
4に従って算出したΔE*値によって示した。
て調製した各塗料を冷間圧延鋼板(0.8mm×70m
m×150mm)(JIS−G−3141)に150μ
mの厚みで塗布、乾燥して製造した塗膜のL*値、a*
値及びb*値と、該塗料を25℃において1週間静置し
て得られた塗料を冷間圧延鋼板に塗布、乾燥して製造し
た塗膜のL*値、a*値及びb*値を測定し、下記数6
に従って得られたΔE *値で示した。
(Δb*)2)1/2 ΔL*値: 比較する塗膜の静置前後のL*値の差 Δa*値: 比較する塗膜の静置前後のa*値の差 Δb*値: 比較する塗膜の静置前後のb*値の差
て調製した塗料の25℃における塗料粘度をE型粘度計
(コーンプレート型粘度計)EMD−R(株式会社東京
計器製)を用いて、ずり速度D=1.92 sec−1
における値を求めた。
は、得られた着色樹脂プレート表面における未分散の凝
集粒子の個数を目視により判定し、5段階で評価した。
5が最も分散状態が良いことを示す。 5: 未分散物認められず、 4: 1cm2当たり1個以上5個未満、 3: 1cm2当たり5個以上10個未満、 2: 1cm2当たり10個以上50個未満、 1: 1cm2当たり50個以上。
だ着色樹脂プレート(縦1.5cm×横1.5cm×厚
み1mm)を190℃で加熱したときに、変色して樹脂
が劣化した部分の面積Sと加熱前の着色プレートの表面
積S0(1.5×1.5=2.25cm2)との比S/
S0を5%刻みで定量することにより求めた。
は劣化が無い状態を示し、(S/S 0)×100が10
0%のときは樹脂が完全に劣化した状態を示す。
末(粒子形状:球状、平均粒子径0.511μm、BE
T比表面積値3.2m2/g、L*値93.8、a*値
0.41、b*値0.76、C*値0.86、屈折率
1.42、耐光性5.56)7.0kgに、メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン(商品名:TSF484:G
E東芝シリコーン株式会社製)350gを、エッジラン
ナーを稼動させながらシリカ粒子粉末に添加し、588
N/cm(60Kg/cm)の線荷重で30分間混合攪
拌を行った。なお、このときの攪拌速度は22rpmで
行った。
ラック、粒子形状:棒状、平均粒子径0.31μm、B
ET比表面積値56.8m2/g、L*値16.20、
a*値−1.03、b*値0.46、体積固有抵抗値
3.6×1011Ω・cm、耐光性ΔE*値15.2
1)3.5kgを、エッジランナーを稼動させながら3
0分間かけて添加し、更に588N/cm(60Kg/
cm)の線荷重で100分間混合攪拌を行い、メチルハ
イドロジェンポリシロキサン被覆に黒色顔料C−2を付
着させた後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行
い、黒色複合粒子粉末を得た。なお、このときの攪拌速
度は22rpmで行った。
が0.513μmの粒状粒子であった。BET比表面積
値は12.9m2/g、色相のうちL*値は17.57
であり、着色力は137%、安息角35°、体積固有抵
抗値は9.4×1010Ω・cm、表面活性度は0.7
8%、耐光性ΔE*値は2.14、黒色顔料の脱離率は
6.4%であり、メチルハイドロジェンポリシロキサン
の被覆量はC換算で2.08重量%であった。付着して
いる黒色顔料C−2量はC換算で27.18重量%(シ
リカ粒子粉末100重量部に対して50重量部に相当す
る)であった。
察の結果、添加した黒色顔料C−2の粒子がほとんど認
められないことから、黒色顔料C−2のほぼ全量がメチ
ルハイドロジェンポリシロキサン被覆に付着しているこ
とが認められた。また、黒色顔料C−2は添加時の粒子
形状及び粒子サイズを維持しておらず、芯粒子よりもは
るかに微細化された状態で芯粒子の粒子表面に付着層を
形成していることが認められた。
造>前記黒色複合粒子粉末10gとアミノアルキッド樹
脂及びシンナーとを下記割合で配合して3mmφガラス
ビーズ90gと共に140mlのガラスビンに添加し、
次いで、ペイントシェーカーで90分間混合分散し、ミ
ルベースを作製した。
ようにアミノアルキッド樹脂を配合し、ペイントシェー
カーで更に15分間混合分散して、黒色複合粒子粉末を
含む溶剤系塗料を得た。
8cP、塗料の貯蔵安定性は、ΔE *値で0.91であ
った。
(0.8mm×70mm×150mm)(JIS G−
3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して得られ
た塗膜の光沢度は92%、黒色度L*値は17.81、
耐光性ΔE*値は2.44であった。
>前記黒色複合粒子粉末7.62gと水溶性アルキッド
樹脂等とを下記割合で3mmφガラスビーズ90gと共
に140mlのガラスビンに添加し、次いでペイントシ
ェーカーで90分間混合分散し、ミルベースを作製し
た。
割合で配合してペイントシェーカーで更に15分間混合
分散して、黒色複合粒子粉末を含有する水系塗料を得
た。
cP、貯蔵安定性はΔE*値で0.89であった。
(0.8mm×70mm×150mm)(JIS G−
3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して得られ
た塗膜の光沢度は90%、黒色度L*値は17.92、
耐光性ΔE*値が2.40であった。
末2.5gとポリ塩化ビニル樹脂粉末103EP8D
(日本ゼオン株式会社製)47.5gとを秤量し、これ
らを100mlポリビーカーに入れ、スパチュラでよく
混合して混合粉末を得た。
ムを0.5g加えて混合し、160℃に加熱した熱間ロ
ールのクリアランスを0.2mmに設定した後、前記混
合粉末を少しずつロールにて練り込んで樹脂組成物が一
体となるまで混練を続けた後、樹脂組成物をロールから
剥離して着色樹脂プレート原料として用いた。
上記樹脂組成物を挟んで180℃に加熱したホットプレ
ス内に入れ、98,000kPa(1トン/cm2)の
圧力で加圧成形して厚さ1mmの着色樹脂プレートを得
た。得られた着色樹脂プレートの分散状態は5であり、
色相はL*値17.89、耐光性はΔE*値で2.66
であった。
た試験片3枚を190℃に加熱されたギヤオーブン中に
入れ、30分毎に1枚ずつ取り出し、樹脂劣化の状態を
調べた所、30分後の樹脂劣化程度(S/S0×10
0)は0%、60分後の樹脂劣化程度は5%、120分
後の樹脂劣化程度は5%であった。
0未満の白色無機粒子粉末の粒子表面が糊剤によって被
覆されていると共に、該被覆にアニリンブラック又はカ
ーボンブラックからなる黒色顔料が付着している黒色複
合粒子粉末は、電気的特性等、用途に応じて各種機能を
付与することができると共に、耐光性、着色力及びビヒ
クル中における分散性に優れるという事実である。
優れている理由として、本発明者は、酸化鉄等と比較し
て耐光性に優れている芯粒子の粒子表面に、耐光性に優
れた糊剤を介して染料と比べて格段に耐光性に優れてい
る黒色顔料を付着させたことによるものと推定してい
る。
散性を有する理由として、本発明者は、芯粒子の粒子表
面からの黒色顔料の脱離が抑制された本発明に係る黒色
複合粒子粉末を用いたことにより、ビヒクル中への分散
が、脱離した黒色顔料によって阻害されることがないた
めと考えている。
す特性を有する芯粒子1〜4の白色無機粒子を用意し
た。また、比較のため芯粒子5及び6の酸化鉄粒子を用
意した。
kgと水150lとを用いて、シリカ粒子粉末を含むス
ラリーを得た。得られたシリカ粒子粉末を含む再分散ス
ラリーのpH値を、水酸化ナトリウム水溶液を用いて1
0.5に調整した後、該スラリーに水を加えスラリー濃
度を98g/lに調整した。このスラリー150lを加
熱して60℃とし、このスラリー中に1.0mol/l
のアルミン酸ナトリウム溶液2722ml(シリカ粒子
粉末に対してAl換算で0.5重量%に相当する)を加
え、30分間保持した後、酢酸を用いてpH値を7.5
に調整した。この状態で30分間保持した後、濾過、水
洗、乾燥、粉砕して粒子表面がアルミニウムの水酸化物
により被覆されているシリカ粒子粉末を得た。
面処理済みシリカ粒子粉末の諸特性を表3に示す。
類及び量を種々変化させた以外は、前記芯粒子7と同様
にして粒子表面が被覆物で被覆されている白色無機粒子
を得た。
面処理済み白色無機粒子の諸特性を表3に示す。
Aはアルミニウムの水酸化物であり、Sはケイ素の酸化
物を表わす。
性を有する黒色顔料を用意した。
被覆工程における添加物の種類、添加量、エッジランナ
ー処理の線荷重及び時間、黒色顔料の付着工程における
黒色顔料の種類、添加量、エッジランナー処理の線荷重
及び時間を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形
態と同様にして黒色複合粒子粉末を得た。
色複合粒子粉末の諸特性を表6に示す。
量部に対して、黒色顔料C−1 100.0重量部を2
0.0重量部づつ5回に分けて添加した。実施例5で
は、芯粒子粉末100.0重量部に対して、黒色顔料C
−2 150.0重量部を150分かけて添加した。
び黒色顔料の種類及び添加量を種々変化させた以外は、
前記発明の実施の形態と同様にして溶剤系塗料を得た。
表7及び表8に示す。
末及び黒色顔料の種類及び添加量を種々変化させた以外
は、前記発明の実施の形態と同様にして水系塗料を得
た。
表9及び表10に示す。
末及び黒色顔料の種類及び添加量を種々変化させた以外
は、前記発明の実施の形態と同様にして樹脂組成物を得
た。
物の諸特性を表11及び表12に示す。
的特性等、用途に応じて各種機能を付与することができ
ると共に、耐光性、着色力及びビヒクル中における分散
性に優れているので黒色複合粒子粉末として好適であ
り、本発明に係る黒色複合粒子粉末は、黒色を呈する顔
料及び塗料、樹脂組成物の着色用材料、充填材等として
使用することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 屈折率が2.0未満である白色無機粒子
粉末の粒子表面が糊剤によって被覆されていると共に該
被覆に黒色顔料が付着している複合粒子粉末からなり、
前記黒色顔料の全付着量が前記白色無機粒子粉末100
重量部に対して1〜500重量部であることを特徴とす
る黒色複合粒子粉末。 - 【請求項2】 屈折率が2.0未満である白色無機粒子
粉末の粒子表面が糊剤によって被覆されていると共に該
被覆にカーボンブラック、アニリンブラック又はカーボ
ンブラック及びアニリンブラックが付着している平均粒
子径0.001〜12.0μmの複合粒子粉末からな
り、前記黒色顔料の全付着量が前記白色無機粒子粉末1
00重量部に対して1〜500重量部であることを特徴
とする黒色複合粒子粉末。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の黒色複合粒
子粉末を塗料構成基材中に含有することを特徴とする塗
料。 - 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の黒色複合粒
子粉末を用いて着色したことを特徴とする樹脂組成物。
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