JP2005290059A - 赤色酸化鉄顔料並びに該顔料を用いた塗料及び樹脂組成物 - Google Patents

赤色酸化鉄顔料並びに該顔料を用いた塗料及び樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、長軸径及び短軸径の粒度が均斉であることにより、塗料又は樹脂組成物の着色剤として用いた場合に優れた透明性を有する赤色酸化鉄顔料を提供する。
【解決手段】 長軸径の幾何標準偏差値が1.30以下であって、短軸径の幾何標準偏差値が1.30以下である平均長軸径が0.005〜0.1μmのヘマタイト粒子からなる赤色酸化鉄顔料は、ヘマタイト粒子粉末の水性懸濁液を酸による溶解処理を行い、該水性懸濁液中に存在するヘマタイト粒子粉末の一部を溶解させた後、残存するヘマタイト粒子粉末を水洗して得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、長軸径及び短軸径の粒度が均斉であることにより、優れた透明性を有する赤色酸化鉄顔料を提供する。
ヘマタイト粒子粉末は、塗料、印刷インキ、プラスチック、フィルム及び化粧品の着色等の赤色着色材として広く用いられている。
ヘマタイト粒子粉末の中でも、粒子径が0.1μm以下の微粒子からなるものは、塗膜にした時に可視光領域の光に対して透明な塗膜を得ることができるため、透明性を呈する赤色着色材として知られている。
しかしながら、前述の粒子径が0.1μm以下のヘマタイト粒子からなる赤色酸化鉄顔料は、微粒子であるため、ビヒクル中や樹脂組成物中への分散性が劣っており、塗膜や樹脂組成物にした時に十分な透明性を呈するものではなかった。
即ち、前記赤色酸化鉄顔料は、微粒子であるため、粉体の表面エネルギーが高く凝集を起こしやすいために、ビヒクル中や樹脂組成物中への分散が困難であり、これを塗布して得られた塗膜及び樹脂組成物は、粒子が凝集して粗大な粒子となるために十分な透明性を有さないものである。
そこで、赤色酸化鉄顔料のビヒクル中や樹脂組成物中での分散性を改良することが強く要求されている。
従来、赤色酸化鉄顔料の分散性を向上させる方法として、粒子粉末の粒度を改善することが知られており、これまでに粒度の均斉なゲータイト粒子粉末を水溶液中で生成させ、その後の加熱脱水処理において、該粒度が均斉なゲータイト粒子粉末の粒度を保持させることにより、粒度の均斉なヘマタイト粒子粉末を得ることが既に知られている(特許文献1乃至2)。
また、ゲータイト粒子粉末を100〜200℃の温度範囲で加熱処理して、ゲータイト粒子粉末に含まれているゲータイト微粒子をゲータイト粒子に吸収させた粒度の揃ったゲータイトをヘマタイト化することで、粒度の均斉なヘマタイト粒子粉末を得ることが既に知られている。(特許文献3)。
特開昭49−34498号公報 特公昭59−48768号 特開2000−233932号公報
ビヒクル中や樹脂組成物中への分散性を改善するために、粒度ができるだけ均斉である赤色酸化鉄顔料は、現在、最も要求されているところであるが、長軸径及び短軸径の粒度分布が十分に均斉化された赤色酸化鉄顔料は、未だ得られていない。
即ち、特許文献1乃至2には、粒度の均斉なゲータイト粒子粉末を水溶液中で生成させ、その後の加熱脱水処理において、該粒度が均斉なゲータイト粒子粉末の粒度を保持させることにより、粒度の均斉なヘマタイト粒子粉末を得ることが記載されているが、前記公知の方法による場合は、出発原料であるゲータイト粒子の加熱脱水処理工程において、粒子相互間における焼結が生じ易いので、得られる赤色酸化鉄顔料の粒度もまた十分均斉なものとは言い難いものである。
また、特許文献3には、ゲータイト粒子粉末を100〜200℃の温度範囲で加熱処理して、ゲータイト粒子粉末に含まれているゲータイト微粒子をゲータイト粒子に吸収させた粒度の揃ったゲータイト粒子をヘマタイト化することで、粒度の均斉なヘマタイト粒子粉末を得ることが記載されているが、出発原料であるゲータイト粒子の加熱脱水処理工程において焼結等が生じるため、得られる赤色酸化鉄顔料の粒度は十分均斉なものとは言い難いものである。
そこで、本発明は、長軸径及び短軸径の粒度が均斉であること、殊に、長軸径の粒度分布における微小粒子の割合が少ないことにより、優れた透明性を有する塗膜及び樹脂組成物を得ることのできる赤色酸化鉄顔料を得ることを技術的課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ヘマタイト粒子粉末の水性懸濁液を酸濃度1.0N以上、pH値3.0以下、温度範囲20〜100℃の条件で酸による溶解処理を行い、該水性懸濁液中に存在するヘマタイト粒子粉末全体量の5〜50重量%を溶解させた後、残存するヘマタイト粒子粉末を水洗して得られた、長軸径の幾何標準偏差値が1.30以下であって、短軸径の幾何標準偏差値が1.30以下である平均長軸径が0.005〜0.12μmのヘマタイト粒子からなる赤色酸化鉄顔料は、長軸径の粒度分布における微小粒子の割合が少なく、長軸径及び短軸径の粒度が均斉であることにより、優れた透明性を有する塗膜及び樹脂組成物を得ることができることを見いだし、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、長軸径の幾何標準偏差値が1.30以下であって、短軸径の幾何標準偏差値が1.30以下である平均長軸径が0.005〜0.12μmのヘマタイト微粒子からなることを特徴とする赤色酸化鉄顔料である(本発明1)。
また、本発明は、ヘマタイト粒子粉末の水性懸濁液を酸濃度1.0N以上、pH値3.0以下,温度範囲20〜100℃の条件で酸による溶解処理を行い、該水性懸濁液中に存在するヘマタイト粒子粉末全体量の5〜50重量%を溶解させた後、残存するヘマタイト粒子粉末を水洗して得られた、長軸径の幾何標準偏差値が1.30以下であって、短軸径の幾何標準偏差値が1.30以下である平均長軸径が0.005〜0.12μmのヘマタイト粒子からなることを特徴とする赤色酸化鉄顔料である(本発明2)。
また、本発明は、本発明1又は2記載のいずれかの赤色酸化鉄顔料を用いることを特徴とする塗料である(本発明3)。
また、本発明は、本発明1又は2記載のいずれかの赤色酸化鉄顔料を用いることを特徴とする樹脂組成物である(本発明4)。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料は、長軸径及び短軸径の粒度が均斉であるとともに、長軸径の粒度分布における微小粒子の割合が少ないことによって、優れた透明性を有する塗膜及び樹脂組成物を得ることのできるので、透明赤色酸化鉄顔料として好適である。
本発明に係る塗料及び樹脂組成物は、前記赤色酸化鉄顔料を用いたことにより、優れた透明性を有しているので、透明性を有する塗料及び樹脂組成物として好適である。
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
先ず、本発明に係る微細な赤色酸化鉄顔料について述べる。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料は、長軸径の幾何標準偏差値(D84/D50)が1.30以下であって、短軸径の幾何標準偏差値(D84/D50)が1.30以下である平均長軸径が0.005〜0.12μmのヘマタイト粒子粉末からなる。
長軸径及び短軸径の幾何標準偏差値が上限値を超える場合には、存在する粗大粒子によりビヒクル中や樹脂組成物中における均一な分散が困難となり、該赤色酸化鉄顔料を用いて得られた塗膜や樹脂組成物は、十分な透明性を有さない。ビヒクル中や樹脂組成物中への分散性及び得られる塗膜や樹脂組成物の透明性を考慮すれば、長軸径の幾何標準偏差値は、好ましくは1.29以下であって、短軸径の幾何標準偏差値は好ましくは1.28以下である。工業的な生産性を考慮すれば、長軸径及び短軸径(以下、「粒子径」とする)の幾何標準偏差値の下限値は1.01である。
平均長軸径(D50)が0.005μm未満の場合には、粒子の微細化による分子間力の増大により、ビヒクル中や樹脂組成物中における分散が困難となり、該赤色酸化鉄顔料を用いて得られた塗膜や樹脂組成物は、十分な透明性を有しているとは言い難い。0.12μmを超える場合には、ビヒクル中や樹脂組成物中への分散性は良いが、粒子が粗大となって着色力が上がり、該赤色酸化鉄顔料を用いて得られた塗膜や樹脂組成物は、十分な透明性を有さない。ビヒクル中や樹脂組成物中への分散性及び得られる塗膜や樹脂組成物の透明性を考慮すれば、平均長軸径は0.01〜0.11μmが好ましく、より好ましくは0.01〜0.10μmである。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料の平均短軸径(D50)は0.0025〜0.06μmが好ましく、より好ましくは0.005〜0.055であって、更に好ましくは、0.005〜0.05μmである。
平均短軸径が0.0025μm未満の場合には、粒子の微細化による分子間力の増大により、ビヒクル中や樹脂組成物中における分散が困難となる。平均短軸径が0.06μmを超えるものは、工業的に得ることが困難である。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料の長軸径のD50/D16は、1.50以下であることが好ましく、より好ましくは1.45以下、更により好ましくは1.40以下である。長軸径のD50/D16が1.50を超える場合には、平均粒子径(長軸)に対して微粒子の存在割合が多すぎるため、存在する微小粒子によりビヒクル中や樹脂組成物中における均一な分散が困難となり、該赤色酸化鉄顔料を用いて得られた塗膜や樹脂組成物は、十分な透明性を有さない。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料は、軸比(平均長軸径/平均短軸径)(以下、「軸比」という。)は、20以下が好ましく、より好ましくは15以下、更に好ましくは10以下である。軸比が20を超える場合には、ビヒクル中や樹脂組成物中での粒子の絡み合いが多くなり、分散性が悪くなったり粘度が増加するため、得られた塗膜及び樹脂組成物は十分な透明性を有さない。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料のBET比表面積値は、40〜250m/gが好ましく、より好ましくは50〜240m/g、更に好ましくは、70〜230m/gである。
BET比表面積値が40m/g未満の場合には、粒子が粗大となって着色力が上がり、該赤色酸化鉄顔料を用いて得られる塗膜や樹脂組成物は、十分な透明性を有さない。BET比表面積値が250m/gを超える場合には、粒子の微細化による分子間力の増大により、ビヒクル中や樹脂組成物中における分散が困難となる。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料は、必要により、粒子表面がアルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物から選ばれた少なくとも1種からなる表面被覆物によって被覆されていてもよく、粒子表面を表面被覆物で被覆しない場合に比べ、分散性及び得られた樹脂組成物の耐老化性が向上する。
前記表面被覆物の被覆量は、赤色酸化鉄顔料に対してAl換算、SiO換算、又はAl換算量とSiO換算量との総和で0.01〜20重量%が好ましい。表面被覆物の被覆量が0.01重量%未満である場合には、分散性及び耐老化性向上効果が得られない。20重量%を超える場合には、十分な分散性及び耐老化性向上効果が得られるが、必要以上に添加する意味がない。得られる赤色酸化鉄顔料の分散性、耐老化性向上効果及び生産性を考慮すれば、表面被覆物の被覆量は、微細な赤色酸化鉄顔料に対してAl換算、SiO換算又はAl換算とSiO換算との総和で0.05〜15重量%が好ましい。
本発明に係る表面被覆物で被覆されている赤色酸化鉄顔料は、表面被覆物で被覆されていない本発明に係る赤色酸化鉄顔料とほぼ同程度の粒子サイズ、粒度分布、軸比及びBET比表面積値を有している。
次に、本発明に係る赤色酸化鉄顔料を用いた塗料について述べる。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料を用いた塗料は、塗膜にした場合、光沢度は85%以上が好ましく、より好ましくは90%以上、更により好ましくは95%であって、塗膜の透明性は、波長600nmにおける線吸収係数が0.08μm−1以下であり、好ましくは0.07μm−1以下、より好ましくは0.06μm−1以下である。
本発明に係る塗料中における赤色酸化鉄顔料の配合割合は、赤色酸化鉄顔料を塗料構成基材100重量部に対し0.5〜100重量部の範囲で使用することができ、塗料のハンドリングを考慮すれば、好ましくは1.0〜80重量部、更に好ましくは1.0〜50重量部である。
塗料構成基材としては、樹脂及び溶剤、必要により油脂、消泡剤、体質顔料、乾燥促進剤、界面活性剤、硬化促進剤、助剤等が配合される。
樹脂としては、溶剤系塗料用や油性印刷インクに通常使用されているアクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ガムロジン、ライムロジン等のロジン系樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂等のロジン変性樹脂、石油樹脂等を用いることができる。水系塗料用としては、水系塗料用や水性インクに通常使用されている水溶性アクリル樹脂、水溶性スチレン−マレイン酸樹脂、水溶性アルキッド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性ウレタンエマルジョン樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリエステル樹脂等を用いることができる。
溶剤としては、溶剤系塗料用に通常使用されている大豆油、トルエン、キシレン、シンナー、ブチルアセテート、メチルアセテート、メチルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶剤、ミネラルスピリット等の石油系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、脂肪族炭化水素等を用いることができる。
水系塗料用溶剤としては、水と水系塗料用に通常使用されているエチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のグリコールエーテル系溶剤、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプロピレン付加重合体、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール等のアルキレングリコール、グリセリン、2−ピロリドン等の水溶性有機溶剤とを混合して使用することができる。
油脂としては、あまに油、きり油、オイチシカ油、サフラワー油等の乾性油を加工したボイル油を用いることができる。
消泡剤としては、ノプコ8034(商品名)、SNデフォーマー477(商品名)、SNデフォーマー5013(商品名)、SNデフォーマー247(商品名)、SNデフォーマー382(商品名)(以上、いずれもサンノプコ株式会社製)、アンチホーム08(商品名)、エマルゲン903(商品名)(以上、いずれも花王株式会社製)等の市販品を使用することができる。
次に、本発明に係る赤色酸化鉄顔料を用いた樹脂組成物について述べる。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料を用いた樹脂組成物の透明性は、波長600nmにおける線吸収係数が0.10μm−1以下であって、好ましくは0.09μm−1以下、より好ましくは0.08μm−1以下であり、分散状態は4以上、好ましくは5を有している。
本発明に係る樹脂組成物中における赤色酸化鉄顔料の配合割合は、樹脂100重量部に対して0.01〜200重量部の範囲で使用することができ、樹脂組成物のハンドリングを考慮すれば、好ましくは0.05〜150重量部、更に好ましくは0.1〜100重量部である。
本発明に係る樹脂組成物における構成基材としては、赤色酸化鉄顔料と周知の熱可塑性樹脂とともに、必要により、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種安定剤等の添加剤が配合される。
樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−EPDM−スチレン共重合体、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ロジン・エステル、ロジン、天然ゴム、合成ゴム等を用いることができる。
添加剤の量は、赤色酸化鉄顔料と樹脂との総和に対して50重量%以下であればよい。添加剤の含有量が50重量%を超える場合には、成形性が低下する。
本発明に係る樹脂組成物は、樹脂原料と赤色酸化鉄顔料をあらかじめよく混合し、次に、混練機もしくは押出機を用いて加熱下で強いせん断作用を加えて、黒色複合粒子粉末の凝集体を破壊し、樹脂組成物中に赤色酸化鉄顔料を均一に分散させた後、目的に応じた形状に成形加工して使用する。
本発明に係る樹脂組成物はマスターバッチペレットを経由して得ることもできる。
本発明におけるマスターバッチペレットは、塗料及び樹脂組成物の構成基材としての樹脂と前記赤色酸化鉄顔料とを必要により、リボンブレンダー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の混合機で混合した後、周知の単軸混練押出機や二軸混練押出機等で混練、成形した後切断するか、又は、上記混合物をバンバリーミキサー、加圧ニーダー等で混練して得られた混練物を粉砕又は成形、切断することにより製造される。
樹脂と赤色酸化鉄顔料の混練機への供給は、それぞれを所定比率で定量供給してもよいし、両者の混合物を供給してもよい。
本発明におけるマスターバッチペレットは、平均長径1〜6mm、好ましくは2〜5mmの範囲である。平均短径は2〜5mm、好ましくは2.5〜4mmである。平均長径が1mm未満の場合には、ペレット製造時の作業性が悪く好ましくない。6mmを超える場合には、希釈用樹脂の大きさとの違いが大きく、十分に分散させるのが困難となる。また、その形状は種々のものができ、不定形及び球形等の粒状、円柱形、フレーク状等にできる。
本発明におけるマスターバッチペレットに使用する樹脂としては、前記樹脂組成物用樹脂と同一の樹脂が使用できる。
なお、マスターバッチペレット中の樹脂の組成は、希釈用樹脂と同一の樹脂を用いても、また、異なる樹脂を用いてもよいが、異なる樹脂を使用する場合には、樹脂同士の相溶性により決まる諸特性を考慮して決めればよい。
マスターバッチペレット中に配合される赤色酸化鉄顔料の量は、樹脂100重量部に対して1〜200重量部、好ましくは1〜150重量部、より好ましくは1〜100重量部である。1重量部未満の場合には、混練時の溶融粘度が不足し、赤色酸化鉄顔料の良好な分散混合が困難である。200重量部を超える場合には、赤色酸化鉄顔料に対する樹脂が少ないため、赤色酸化鉄顔料の良好な分散混合が難しく、また、マスターバッチペレットの添加量のわずかな変化によって樹脂組成物中に配合される赤色酸化鉄顔料の含有量が大きく変化するため所望の含有量に調製することが困難となり好ましくない。また、機械摩耗が激しく適当ではない。
次に、本発明に係る赤色酸化鉄顔料の製造法について述べる。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料は、被処理粒子粉末であるヘマタイト粒子粉末を、酸による溶解処理を特定の条件において行った後、濾別、水洗、乾燥することによって得ることができる。
被処理粒子粉末としてのヘマタイト粒子粉末は、種々の方法によって得ることができる。例えば、湿式法により直接ヘマタイト粒子粉末を生成させる方法、アカゲナイト(β−FeOOH)粒子粉末を生成させた後、加熱脱水してヘマタイト粒子粉末を得る方法等があるが、一般的な製造法としては、ヘマタイト粒子粉末の出発原料であるゲータイト粒子粉末を湿式法により生成し、得られたゲータイト粒子粉末を加熱脱水処理して、ヘマタイト粒子粉末を得る方法であり、工業的にも好ましい。
なお、ゲータイト粒子の生成反応中に、粒子の長軸径、短軸径、軸比等の諸特性向上のために通常添加されているNi、Zn、P、Si等の異種元素が添加されていても支障はない。
被処理粒子粉末としてのヘマタイト粒子粉末は、通常、平均長軸径(D50)が0.005〜0.15μm、平均短軸径(D50)が0.0025〜0.075μmであって、軸比が2〜20、BET比表面積値が40〜250m/g、長軸径及び短軸径の幾何標準偏差値が1.30より高く、且つ、長軸径のD50/D16が1.50より高い値を有している。
被処理粒子粉末としてのヘマタイト粒子粉末の平均長軸径が0.15μmを超える場合には、上記処理後に得られる本発明に係るヘマタイト粒子粉末の粒子サイズが大きすぎるため、透明性の高い塗膜及び樹脂組成物を得ることが困難となる。また、被処理粒子粉末の粒子サイズが大きい場合、酸による溶解処理が不均一に起こるため、長軸径の幾何標準偏差値(D84/D50)を1.30以下にすること及び長軸径のD50/D16を1.50以下にすることが困難となる。0.005μm未満の場合には、上記処理後に得られる本発明におけるヘマタイト粒子粉末の粒子の微粒子化による分子間力の増大により、ビヒクル中における分散が困難となる。
被処理粒子粉末としてのヘマタイト粒子粉末のBET比表面積値の下限値及び上限値を定めた理由は、上記平均長軸径の上限値及び下限値を定めた理由と同様である。
次に、被処理粒子粉末としてのヘマタイト粒子粉末の酸による溶解処理について述べる。
被処理粒子粉末としてのヘマタイト粒子粉末は、酸による溶解処理を行うにあたって、あらかじめ乾式で粗粉砕をして粗粒をほぐした後、スラリー化し、次いで、湿式粉砕することにより更に粗粒をほぐしておくことが好ましい。湿式粉砕は、少なくとも二次凝集粒子の44μm以上の粗粒が無くなるようにボールミル、サンドグラインダー、コロイドミル等を用いて行えばよい。湿式粉砕の程度は44μm以上の粗粒が10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは0%である。44μm以上の粗粒が10%を超えて残存している場合には、次工程における酸による溶解処理の効果が得られ難い。
酸による溶解処理に用いる水性懸濁液中のヘマタイト粒子粉末の濃度は、1〜500g/lが好ましく、より好ましくは10〜250g/lである。1g/l未満の場合には処理単位当たりの処理量が少なすぎるため工業的に好ましくない。500g/lを超える場合には、均一な溶解処理を行うことが困難となる。
酸による溶解処理に用いる酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、亜硫酸、塩素酸、過塩素酸、シュウ酸のいずれをも用いることができる。高温での処理を行う場合や溶解処理を行う容器の腐蝕、劣化及び経済性等を考慮すると、硫酸が好ましい。
酸による溶解処理における酸濃度は1.0N以上、好ましくは1.2N以上、より好ましくは1.5N以上である。1.0N未満の場合には、ヘマタイト粒子粉末を溶解させるために非常に長時間を要するため工業的に不利となる。
酸による溶解処理における初期pH値は、pH値3.0以下、好ましくはpH値2.0以下、より好ましくはpH値1.0以下である。溶解時間等を考慮するとpH値1.0以下が適している。pH値3.0を超える場合には、ヘマタイト粒子粉末を溶解させるのに非常に長時間を要するため、工業的に不利となる。
酸による溶解処理における水性懸濁液の温度範囲は20〜100℃、好ましくは30〜100℃、より好ましくは40〜100℃である。20℃未満の場合にはヘマタイト粒子粉末を溶解させるために非常に長時間を要するため、工業的に不利となる。100℃を超える場合には、粒子の溶解が急速に進行するためその制御が困難となり、またオートクレーブ等の装置を必要とするため工業的に好ましくない。
酸による溶解処理は、被処理粒子粉末であるヘマタイト粒子粉末全体量の5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは15〜40重量%を溶解させるまで行う。5重量%未満の場合には、粒子成分が溶解によって十分に除去されず、50重量%を超える場合には、溶解による損失が大きいため工業的に好ましくない。
なお、酸による溶解処理によって溶解した鉄塩の水溶液は、濾別することによってスラリーから分離して、資源の再利用という観点からゲータイト粒子粉末の製造の第一鉄塩原料として使用することができる。
本発明において、必要により更に、アルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物から選ばれる少なくとも1種以上(以下、「アルミニウムの水酸化物等」という。)の表面被覆物で被覆してもよい。
本発明におけるアルミニウムの水酸化物等による赤色酸化鉄顔料の表面被覆処理は、本発明に係る上記で得られた赤色酸化鉄顔料を水溶液中に分散して得られる水懸濁液に、アルミニウム化合物、ケイ素化合物又は当該両化合物を添加して混合攪拌することにより、または、必要により、混合攪拌後にpH値を調整することにより、前記赤色酸化鉄顔料の粒子表面に、アルミニウムの水酸化物等を被覆すればよく、次いで、濾別、水洗、乾燥、粉砕する。必要により、更に、脱気・圧密処理等を行ってもよい。
アルミニウム化合物としては、酢酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム等のアルミニウム塩や、アルミン酸ナトリウム等のアルミン酸アルカリ塩等が使用できる。
ケイ素化合物としては、3号水ガラス、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等が使用できる。
<作用>
本発明において最も重要な点は、ヘマタイト粒子粉末の水性懸濁液を酸濃度1.0N以上、pH値3.0以下、温度範囲20〜100℃の条件で酸による溶解処理を行い、該水性懸濁液中に存在するヘマタイト粒子粉末全体量の5〜50重量%を溶解させた後、残存するヘマタイト粒子粉末を水洗して得られた、長軸径の幾何標準偏差値が1.30以下であって、短軸径の幾何標準偏差値が1.30以下である平均長軸径が0.005〜0.12μmのヘマタイト粒子からなることを特徴とする赤色酸化鉄顔料は、長軸径の粒度分布における微小粒子の割合が少なく、長軸径及び短軸径の粒度が均斉であることにより、優れた透明性を有する塗膜及び樹脂組成物を得ることができるという事実である。
本発明に係る赤色酸化鉄顔料の長軸径の粒度分布における微小粒子の割合が少なく、長軸径及び短軸径の粒度が均斉である理由として、本発明者は、平均長軸径が0.15μm以下のヘマタイト粒子粉末を被処理粒子粉末として酸による溶解処理を特定の条件において行うことにより、効果的に微粒子成分のみを溶解させることができたことによるものと考えている。
また、本発明に係る赤色酸化鉄顔料を用いて得られた塗料及び樹脂組成物は、透明性が優れているという事実である。
本発明に係る塗料及び樹脂組成物の透明性が向上する理由としては、該赤色酸化鉄顔料の長軸径の粒度分布における微小粒子の割合が少なく、長軸径及び短軸径の粒度が均斉であることにより、ビヒクル中や樹脂組成物中への分散に優れているため、これを塗布して得られた塗膜及び樹脂組成物は、粒子の凝集が少なく粗大な粒子が存在しないためと考えている。
以下、本発明における実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
粒子の平均長軸径(D50)及び平均短軸径(D50)は、電子顕微鏡写真(×30,000)を縦方向及び横方向にそれぞれ4倍に拡大した写真に示される粒子約350個について、長軸径及び短軸径をそれぞれ測定し、その平均値で示した。
粒子の軸比は平均長軸径と平均短軸径との比を計算することによって求めた。
粒子の長軸径及び短軸径(以下、粒子径という)の幾何標準偏差値(D84/D50)は下記の方法により求めた値で示した。即ち、上記拡大写真に示される粒子の粒子径を測定した値を、その測定値から計算して求めた粒子の実際の粒子径と個数から、統計学的手法に従って、対数正規確率紙上の横軸に粒子径を、縦軸に所定の粒子径区間のそれぞれに属する粒子の累積個数(積算フルイ下)を百分率でプロットした。そしてこのグラフから粒子の累積個数が50%及び84.13%のそれぞれに相当する粒子径の値を読み取り、幾何標準偏差値=(積算フルイ下84.13%における粒子径)/(積算フルイ下50%における粒子径)に従って算出した値で示した。幾何標準偏差値が1に近いほど、粒子の粒子径の粒度が優れていることを意味する。
粒子の長軸径のD50/D16は下記の方法により求めた値で示した。即ち、上記拡大写真に示される粒子の粒子径を測定した値を、その測定値から計算して求めた粒子の実際の粒子径と個数から、統計学的手法に従って、対数正規確率紙上の横軸に粒子径を、縦軸に所定の粒子径区間のそれぞれに属する粒子の累積個数(積算フルイ下)を百分率でプロットした。そしてこのグラフから粒子の累積個数が50%及び16%のそれぞれに相当する粒子径の値を読み取り、長軸径のD50/D16=(積算フルイ下50%における粒子径)/(積算フルイ下16%における粒子径)に従って算出した値で示した。長軸径のD50/D16の値が1に近いほど、平均長軸径に対する微小粒子の割合が少ないことを意味する。
比表面積値はBET法により測定した値で示した。
赤色酸化鉄顔料の粒子表面に存在するAl量及びSi量は、「蛍光X線分析装置3063M型」(理学電機工業(株)製)を使用し、JIS K0119の「けい光X線分析通則」に従って測定した。
赤色酸化鉄顔料を用いた塗膜の透明性は、後述する処法によって調製した塗料を厚さ100μmのクリアベースフィルムに塗布して得られた塗布膜について、樹脂組成物の透明性は後述する組成から成る樹脂プレートについて、「自記光電分光光度計UV−2100」((株)島津製作所製)を用いて測定した光透過率から、下記数1によって定義される線吸収係数で示した。線吸収係数は値が小さいほど光を透しやすく透明性が高いことを示す。
<数1>
線吸収係数(μm−1)=ln(1/t)/FT
t:λ=600nmにおける光透過率(−)
ビヒクル中への分散性は、後述する処法によって調製した塗料を用いて得られた塗布膜について、塗布面の光沢度の大小によって調べた。
光沢度は、「グロスメーター UGV−5D」(スガ試験機(株)製)を用いて入射角20°のときの光沢度を測定して求めた。光沢度が高いほど、ビヒクル中における赤色酸化鉄顔料の粒子の分散性が良いことを示す。
塗料粘度については、後述する処方によって調製した塗料の25℃における塗料粘度をE型粘度計(コーンプレート型粘度計)EMD−R((株)東京計器製)を用いて、ずり速度D=1.92 sec−1における値を求めた。
樹脂組成物中への分散性は、得られた樹脂組成物表面における未分散の凝集粒子の個数を目視により判定し、5段階で評価した。5が最も分散状態が良いことを示す。
5: 未分散物認められず、
4: 1cm当たりに1個以上5個未満、
3: 1cm当たりに5個以上10個未満、
2: 1cm当たりに10個以上50個未満、
1: 1cm当たりに50個以上。
<実施例1−1:赤色酸化鉄顔料の製造>
ヘマタイト粒子1(長軸径(D16):0.0363μm、平均長軸径(D50):0.0526μm、長軸径(D84):0.0721μm、長軸径の幾何標準偏差値(D84/D50):1.37、長軸径のD50/D16:1.45、平均短軸径(D50):0.0087μm、短軸径の幾何標準偏差値(D84/D50):1.33、軸比:6.0、BET比表面積値:186.3m/g)800gをあらかじめ奈良式粉砕機で粗粉砕した後、純水4.7lに投入し、ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて60分間解膠した。
次に、前記ヘマタイト粒子粉末のスラリーを横型SGM(ディスパマットSL:エスシー・アディケム株式会社製)で循環しながら、軸回転数2000rpmのもとで3時間混合・分散した。スラリー中のヘマタイト粒子粉末の325mesh(目開き44μm)における篩残分は0%であった。
得られたヘマタイト粒子粉末のスラリーに水を添加して該スラリーの濃度を100g/lとした後、当該スラリーを7l採取した。採取したスラリーを攪拌しながら、70重量%の硫酸水溶液を加えてスラリーの酸濃度を1.5Nとした。この時のスラリーのpH値は0.68であった。次に、このスラリーを攪拌しながら加熱して90℃まで昇温し、その温度で7.0時間保持して溶解処理を行い、液中に存在しているヘマタイト粒子粉末全体量の31.3重量%を溶解させた。
次に、このスラリーを濾別して濾液を分離後、デカンテーション法により水洗し、pH値が8.0の水洗スラリーとした。
ここで、得られた水洗スラリーの一部を分取してブフナーロートを用いて濾別し、純水を通水して水洗し、その後、常法によって乾燥させた後、粉砕して、赤色酸化鉄顔料を得た。
得られた赤色酸化鉄顔料は、長軸径(D16)が0.0483μm、平均長軸径(D50)が0.0618μm、長軸径(D84)が0.0779μm、長軸径の幾何標準偏差値(D84/D50)が1.26、長軸径のD50/D16が1.28、平均短軸径(D50)が0.0100μm、短軸径の幾何標準偏差値(D84/D50)が1.15、軸比が6.0、BET比表面積値が191.5m/gであっった。
<実施例2−1:赤色酸化鉄顔料を用いた溶剤系塗料の製造>
前記赤色酸化鉄顔料とアミノアルキッド樹脂及びシンナーとを下記割合で配合して2.1mmφガラスビーズ160gと共に250mlのガラスビンに添加し、次いで、ペイントシェーカーで120分間混合分散し、ミルベースを作製した。
赤色酸化鉄顔料 4.0重量部、
アミノアルキッド樹脂 16.0重量部、
(アミラックNo.1026:関西ペイント株式会社製)
シンナー 10.0重量部。
前記ミルベースを用いて、下記割合となるようにアミノアルキッド樹脂を配合し、ペイントシェーカーで更に30分間混合分散して、赤色酸化鉄顔料を含む溶剤系塗料を得た。
ミルベース 30.0重量部、
アミノアルキッド樹脂 50.0重量部。
(アミラックNo.1026:関西ペイント株式会社製)
得られた溶剤系塗料の塗料粘度は1,268mPa・sであった。
得られた溶剤系塗料をキャストコート及び透明支持体(ポリエステル)上に150μm(6mil)のアプリケーターを用いて塗布して塗布片を作製した。得られた塗膜の光沢度は104.3%、線吸収係数は0.0231μm−1であった。
<実施例3−1:赤色酸化鉄顔料を用いた水系塗料の製造>
前記赤色酸化鉄顔料4.0gと水溶性アルキッド樹脂等とを下記割合で2.1mmφガラスビーズ160gと共に250mlのガラスビンに添加し、次いでペイントシェーカーで120分間混合分散し、ミルベースを作製した。
赤色酸化鉄顔料 4.0重量部、
水溶性アルキッド樹脂 9.0重量部、
(商品名:S−118:大日本インキ化学工業株式会社製)
消泡剤 0.1重量部、
(商品名:ノプコ8034:サンノプコ株式会社製)
水 4.8重量部、
ブチルセロソルブ 4.1重量部。
前記ミルベースを用いて、塗料組成を下記割合で配合してペイントシェーカーで更に30分間混合分散して、赤色酸化鉄顔料を含有する水系塗料を得た。
ミルベース 22.0重量部、
水溶性アルキッド樹脂 46.2重量部、
(商品名:S−118:大日本インキ化学工業株式会社製)
水溶性メラミン樹脂 12.6重量部、
(商品名:S−695:大日本インキ化学工業株式会社製)
消泡剤 0.1重量部、
(商品名:ノプコ8034:サンノプコ株式会社製)
水 9.1重量部、
ブチルセロソルブ 1.6重量部。
得られた水系塗料の塗料粘度は2,162mPa・sであった。
得られた水系塗料をキャストコート及び透明支持体(ポリエステル)上に150μm(6mil)のアプリケーターを用いて塗布して塗布片を作製した。得られた塗膜の光沢度は99.7%、線吸収係数は0.0387μm−1であった。
<実施例4−1:赤色酸化鉄顔料を用いた樹脂組成物の製造>
前記赤色酸化鉄顔料0.5gとポリ塩化ビニル樹脂粉末(103EP8D:商品記号:日本ゼオン(株)製)49.5gとを秤量し、これらを100mlポリビーカーに入れ、スパチュラでよく混合して混合粉末を得た。
得られた混合粉末にステアリン酸カルシウムを1.0g加えて混合し、160℃に加熱した熱間ロールのクリアランスを0.2mmに設定した後、上記混合粉末を少しずつロールにて練り込んで樹脂組成物が一体となるまで混練を続けた後、樹脂組成物をロールから剥離して着色樹脂プレート原料として用いた。次に、表面研磨されたステンレス板の間に上記樹脂組成物を挟んで180℃に加熱したホットプレス内に入れ、98,000kPa(1トン/cm)の圧力で加圧成形して厚さ1mmの透明性評価用着色樹脂プレートを得た。得られた着色樹脂プレートの線吸収係数は0.0459μm−1、分散状態は5であった。
前記実施例1−1〜4−1に従って赤色酸化鉄顔料、溶剤系塗料、水系塗料及び樹脂組成物を作製した。各製造条件及び得られた赤色酸化鉄顔料、溶剤系塗料、水系塗料及び樹脂組成物の諸特性を示す。
ヘマタイト粒子1〜4:
被処理粒子であるヘマタイト粒子として表1に示されるヘマタイト粒子1乃至4を準備した。
Figure 2005290059
実施例1−2〜1−3及び比較例1〜2:
被処理粒子であるヘマタイト粒子の種類、湿式粉砕の有無、酸濃度、スラリーのpH値、加熱温度及び加熱時間を種々変化させた以外は、前記実施例1−1と同様にして、赤色酸化鉄顔料を得た。このときの主要製造条件を表2に、微細な赤色酸化鉄顔料の諸特性を表3に示す。
Figure 2005290059
Figure 2005290059
実施例1−4
実施例1−1で得られた赤色酸化鉄顔料のうち450gを、純水10lに攪拌機を用いて邂逅し、さらにホモミックラインミル(特殊機化工業(株)製)を3回通して赤色酸化鉄粒子顔料のスラリーを得た。
得られた赤色酸化鉄顔料のスラリーの濃度を45g/lに調整し、スラリーを10l採取した。このスラリーを攪拌しながら60℃まで加熱し、スラリーのpH値を4.0に調整した。
次に、このスラリー中に1mol/lの酢酸アルミニウム溶液167ml(赤色酸化鉄顔料に対してAl換算で1.0重量%に相当する)を加え、30分間保持した後、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH値を7.0に調整し、この状態で30分間保持した。次いで濾過、水洗、乾燥、粉砕して粒子表面がアルミニウムの水酸化物により被覆されている微細な赤色酸化鉄顔料を得た。
実施例1−5〜1−6:
赤色酸化鉄顔料の種類、表面被覆物の種類、添加前pH値、添加量、最終pH値を種々変化させた以外は、前記実施例1−4と同様にして粒子表面が被覆された赤色酸化鉄顔料を得た。
このときの主要製造条件を表4に、得られた赤色酸化鉄顔料の諸特性を表5に示す。
Figure 2005290059
Figure 2005290059
<赤色酸化鉄顔料を用いた溶剤系塗料>
実施例2−2〜2−6及び比較例3〜7:
赤色酸化鉄顔料の種類を種々変化させた以外は前記実施例2−1と同様にして溶剤系塗料を製造した。
このときの主要製造条件及び諸特性を表6に示す。
Figure 2005290059
<赤色酸化鉄顔料を用いた水系塗料>
実施例3−2〜3−6及び比較例8〜12:
赤色酸化鉄顔料の種類を種々変化させた以外は前記実施例3−1と同様にして水系塗料を製造した。
このときの主要製造条件及び諸特性を表7に示す。
Figure 2005290059
<赤色酸化鉄顔料を用いた樹脂組成物>
実施例4−2〜4−6及び比較例13〜17:
赤色酸化鉄顔料の種類を種々変化させた以外は前記実施例4−1と同様にして樹脂組成物を製造した。
このときの主要製造条件及び得られた樹脂組成物の諸特性を表8に示す。
Figure 2005290059
本発明に係る赤色酸化鉄顔料は、長軸径の粒度分布における微小粒子の割合が少なく、長軸径及び短軸径の粒度が均斉であることにより、前記赤色酸化鉄顔料を用いた塗料及び樹脂組成物は、優れた透明性を有する塗膜及び樹脂組成物を得ることのできるので、透明赤色酸化鉄顔料として好適である。
本発明に係る塗料及び樹脂組成物は、前記赤色酸化鉄顔料を用いたことにより、優れた透明性を有しているので、透明性を有する塗料及び樹脂組成物として好適である。

Claims (4)

  1. 長軸径の幾何標準偏差値が1.30以下であって、短軸径の幾何標準偏差値が1.30以下である平均長軸径が0.005〜0.12μmのヘマタイト粒子からなることを特徴とする赤色酸化鉄顔料。
  2. ヘマタイト粒子粉末の水性懸濁液を酸濃度1.0N以上、pH値3.0以下、温度範囲20〜100℃の条件で酸による溶解処理を行い、該水性懸濁液中に存在するヘマタイト粒子粉末全体量の5〜50重量%を溶解させた後、残存するヘマタイト粒子粉末を水洗して得られた、長軸径の幾何標準偏差値が1.30以下であって、短軸径の幾何標準偏差値が1.30以下である平均長軸径が0.005〜0.1μmのヘマタイト粒子からなることを特徴とする赤色酸化鉄顔料。
  3. 請求項1又は2記載の赤色酸化鉄顔料を用いることを特徴とする塗料。
  4. 請求項1又は2記載の赤色酸化鉄顔料を用いることを特徴とする樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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