以下、本発明の一形態に係るゲームシステムについて説明する。図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成の概要を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、センターサーバ2及び複数のゲーム機GMを含んでいる。ゲーム機GMは、ネットワーク3を介してセンターサーバ2に接続されている。一例として、ゲーム機GMは、業務用(商業用)のゲーム機として構成されている。業務用のゲーム機は、有料或いは無料で所定範囲のゲームをプレイさせるゲーム機である。一例として、ゲーム機GMは、有料で音楽ゲームを提供する。具体的には、ゲーム機GMは、例えば、所定の対価の消費と引き換えに、その対価に応じた範囲で音楽ゲームを提供する。ゲーム機GMは、店舗4等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。
センターサーバ2は、一台の物理的装置によって構成される例に限らない。例えば、複数の物理的装置としてのサーバ群によって一台の論理的なセンターサーバ2が構成されてもよい。また、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。さらに、ゲーム機GMがセンターサーバ2として機能してもよい。
また、センターサーバ2には、ネットワーク3を介して、ユーザ端末5が接続される。ユーザ端末5は、センターサーバ2から配信されるソフトウェアを実行することにより、各種の機能を発揮するネットワーク端末装置の一種である。図1の例では、ユーザ端末5の一例として、携帯電話(スマートフォンを含む)が利用されている。また、ユーザ端末5として、例えば、その他にもパーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつ主としてユーザの個人用途に供される各種のネットワーク端末装置が利用されてよい。
ネットワーク3は、一例として、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネットと、LANとしてのイントラネットと、を組み合わせてネットワーク3が構成される。図1の例では、センターサーバ2及びゲーム機GMはルータ3aを介して、ユーザ端末5はアクセスポイント3bを介して、それぞれネットワーク3に接続されている。
なお、ネットワーク3は、TCP/IPプロトコルを利用する形態に限定されない。ネットワーク3として、通信用の有線回線、或いは無線回線(赤外線通信、近距離無線通信等を含む)等を利用する各種の形態が利用されてよい。或いは、ユーザ端末5とゲーム機GM等との通信は、例えば、通信用の回線(有線及び無線を含む)を利用せずに、二次元コード等、各種情報を含むように所定の規格に準拠して生成されるコード(例えば、二次元コード)を利用して実現されてよい。したがって、ネットワーク(或いは通信回線)の用語は、このようなコードを利用する通信方法等、回線を利用せずに情報の送受信をする形態を含んでいる。
センターサーバ2は、ゲーム機GM又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスとして、例えば、ゲーム機GMからユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービスが提供されてよい。また、認証したユーザのプレイデータをゲーム機GMから受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機GMに提供するサービスが提供されてもよい。さらに、ゲーム機用サービスには、ネットワーク3を介してゲーム機GMのプログラム或いはデータを配信し、更新するサービス、ネットワーク3を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス等が含まれていてもよい。
また、センターサーバ2は、ネットワーク3を介してユーザ端末5のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスには、例えば、ゲーム機GMが提供するゲームに関する各種の情報を提供するゲーム用情報サービスが含まれる。また、Webサービスには、各ユーザ端末5に各種データ或いはソフトウェアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービスも含まれる。さらに、Webサービスには、その他にもユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスが含まれる。
図2は、ゲーム機GMの外観の一例を示す図である。図2に示すように、ゲーム機GMは筐体6を有している。筐体6は、ユーザが立ってプレイする縦型筐体として構成されている。筐体6の前面中央部にはプレイ用入力装置としてのコントロールパネル7が設けられ、その上方には縦長の表示装置としてのモニタMOが設けられている。コントロールパネル7は、水平よりも手前側(ユーザ側)が少し下方に傾くように配置される。
コントロールパネル7には、複数(図示例では5個)のプレイ用操作部としての回転ボタンBが設けられている。各回転ボタンBは、円柱状に形成される。各回転ボタンBは、円柱の軸線Axに沿って下方に押し込む押し込み操作に使用される。また、各回転ボタンBは、軸線Ax周りの左右両方向に回転可能に構成されている。そして、各回転ボタンBは、軸線Ax周りに左右に回転させる回転操作にも使用される。つまり、各回転ボタンBを介して、押し込み操作及び回転操作の両方が入力される。
5つの回転ボタンBは、一例として、筐体6のモニタMOと向かい合うユーザからみて、前後(上下)二列に分けて水平方向に並ぶように配置される。例えば、5つの回転ボタンBは、一例として、上側ボタン群BU及び下側ボタン群BDを含んでいる。そして、これらの上側ボタン群BU及び下側ボタン群BDにより2列が形成される。具体的には、上側ボタン群BUは、下側ボタン群BDの上に配置される。上側ボタン群BUは3つの回転ボタンBを含み、それらの回転ボタンBは下側ボタン群BDの上側に横一列に等間隔で配置される。一方、下側ボタン群BDは2つの回転ボタンBを含み、上側ボタン群BUの各回転ボタンBの間に位置するように横一列に等間隔で配置される。したがって、コントロールパネル7を上から見た場合には、5つの回転ボタンBは、上側ボタン群BUが形成する列及び下側ボタン群BDが形成する列の2列を形成する。そして、その2列には、ユーザ側から見た場合、傾斜に沿って上下に高低差が形成される。換言すれば、5つの回転ボタンBは、千鳥状に「W」の文字の各頂点を形成するように配置される。
また、筐体6の底部前方には、変化用入力装置としてのフットペダル8が設けられている。フットペダル8は、足によって操作されるように構成された入力装置である。例えば、フットペダル8は、ユーザによる踏み込み操作の入力に使用される。具体的には、フットペダル8は、例えば、変化用操作部としてのペダル部8aを有している。ペダル部8aは、ユーザの踏み込み操作に使用される操作部である。ペダル部8aは踏み込み操作に伴い動作し、フットペダル8はその動作に対応する信号を出力する。ゲーム機GMには、上記以外にも、音再生用の左右一対のスピーカユニットSP、ゲームのプレイ料金の支払い(対価の徴収)やユーザの認証等を処理するためのコンソールユニット9といった各種の機器類が設けられている。なお、その他にも、ゲーム機GMには、電源スイッチ、電源ランプといった通常の業務用のゲーム機が備えている各種の入力装置及び出力装置が設けられ得るが、図2ではそれらの図示を省略している。
次に、音楽ゲームを実現するためのゲームシステム1の制御系の要部について説明する。図3は、ゲームシステム1の制御系の要部の構成を示す図である。図3に示すように、センターサーバ2は、制御ユニット10と、記憶ユニット11と、を備えている。制御ユニット10は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成される。なお、制御ユニット10には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
記憶ユニット11は、制御ユニット10に接続される。記憶ユニット11は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気テープ等の大容量記憶媒体により構成される。記憶ユニット11には、サーバ用データ14及びサーバ用プログラム15が記憶される。サーバ用プログラム15は、センターサーバ2がゲーム機GM及びユーザ端末5に各種のサービスを提供するために必要なコンピュータプログラムである。制御ユニット10がサーバ用プログラム15を読み取って実行することにより、制御ユニット10の内部には、ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17が設けられる。
ゲーム機サービス管理部16は、上述のゲーム機用サービスを提供するための処理を実行する。一方、Webサービス管理部17は、上述のWebサービスを提供するために必要な処理を実行する。ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット10の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得る。しかし、それらの図示は省略した。
サーバ用データ14は、サーバ用プログラム15の実行に伴って参照されるデータである。例えば、サーバ用データ14は、カードデータ14a及びプレイデータ14bを含んでいる。カードデータ14aは、後述のキャラクタを定義するためのデータである。プレイデータ14bは、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたデータである。そして、プレイデータ14bは、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各ユーザに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。カードデータ14a及びプレイデータ14bの詳細は、後述する。なお、サーバ用データ14は、例えば、その他にもID管理データを含んでいてよい。ID管理データは、ユーザID等の各種IDを管理するためのデータである。さらに、サーバ用データ14は、後述の画像データ、楽曲データ及びシーケンスデータ等を含んでいてもよい。
一方、ゲーム機GMには、コンピュータとしての制御ユニット30と、記憶ユニット31と、コンソールユニット9と、コントロールパネル7と、フットペダル8と、が設けられている。記憶ユニット31、コンソールユニット9、コントロールパネル7、及びフットペダル8は、いずれも制御ユニット30に接続される。制御ユニット30は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成される。なお、制御ユニット30には、例えば、その他にも上述のモニタMO、スピーカユニットSP及びその他の公知のゲーム機と同様の各種の入力装置或いは出力装置が接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
コンソールユニット9は、例えば、カードリーダを備えている。カードリーダは、例えば、近距離無線通信を利用し、記憶媒体に記録された各種の情報を非接触状態で読み取る周知の装置である。カードリーダは、記憶媒体の一例としてカードCDの情報の読み取りに使用される。具体的には、カードリーダは、一例として、各ユーザが所持するカードCDの情報を読み取ってその情報に対応した信号を制御ユニット30に出力する。カードCDには、例えば、ICチップ、磁気ストライプといった不揮発性記憶媒体(不図示)が設けられている。カードCDには、このような不揮発性記憶媒体等を介して、各種の情報が記録される。例えば、各種の情報には、ユーザIDの情報やユーザIDを特定可能な情報が含まれる。つまり、カードCDは、例えば、IDカードとして、IDカードに対応する各ユーザの特定に使用されてよい。本実施形態では、カードCDにユーザIDの情報が含まれているものとして説明する。また、各種の情報には、例えば、その他にも所定の対価として使用される価値の量の情報が含まれてよい。そして、その価値の量を消費することにより所定の対価が徴収されてもよい。つまり、カードCDは、一例として、所定の対価の支払いに使用されてよい。なお、コンソールユニット9には、例えば、その他にもコインの徴収に使用されるコイン回収装置等が設けられていてもよい。そして、例えば、コイン回収装置を介して、所定の対価としてコインが徴収されてもよい。また、コンソールユニット9には、例えば、その他にもパスワード等の入力に使用されるテンキー等の各種の入力装置及び出力装置が設けられていてよい。
コントロールパネル7は、各種の信号を制御ユニット30に出力する。例えば、コントロールパネル7は、各回転ボタンBへの操作結果に対応する信号を制御ユニット30に出力する。具体的には、例えば、押し込み操作及び回転操作に対応する回転ボタンB毎の信号を制御ユニット30に出力する。同様に、フットペダル8も、ペダル部8aへの踏み込み操作に対応する信号を制御ユニット30に出力する。
一方、記憶ユニット31は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気記録媒体や光記録媒体、フラッシュSSD(Solid State Drive)などにより構成される。記憶ユニット31には、ゲームプログラム34及びゲームデータ35が記憶される。ゲームプログラム34は、ゲーム機GMが音楽ゲームを提供するために必要なコンピュータプログラムである。ゲームプログラム34の実行に伴って、制御ユニット30の内部には、ゲーム提供部37が設けられる。ゲーム提供部37は、音楽ゲームを提供するために必要な各種処理を実行する。ゲーム提供部37は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット30の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得る。しかし、それらの図示は省略した。
ゲームデータ35は、ゲームプログラム34の実行に伴って参照されるデータである。ゲームデータ35は、例えば、楽曲データ36、シーケンスデータ38、上述のカードデータ14a及びプレイデータ14bを含んでいる。カードデータ14a及びプレイデータ14bは、上述の通りである。カードデータ14a及びプレイデータ14bは、一例として、必要な部分が含まれるように、少なくとも一部がセンターサーバ2から提供される。楽曲データ36は、音楽ゲームで使用される楽曲等の各種の音声をスピーカユニットSPに再生させるために必要なデータである。シーケンスデータ38は、音楽ゲームにおいて適切なプレイ行為をユーザに要求するために必要なデータである。例えば、シーケンスデータ38には、各回転ボタンBを適切に操作すべき操作時期が予め記述され、音楽ゲームではその操作時期に各回転ボタンB等に対する適切な操作が要求される。シーケンスデータ38の詳細は後述する。
なお、ゲームデータ35は、例えば、その他にもゲーム画面等を表示させるために必要な画像データ等を含んでいてよい。さらに、ゲームデータ35は、例えば、上述のID管理データを含んでいてもよい。つまり、ゲームデータ35は、その他にも音楽ゲームの提供等に必要な各種のデータを含み得る。しかし、それらの図示は省略した。
次に、図4〜図11を参照して、ゲーム機GMが提供するゲームについて説明する。ゲーム機GMは、一例として音楽ゲームを提供する。音楽ゲームは、タイミングゲームの一種である。具体的には、音楽ゲームは、適切なプレイ行為の実行時期を評価するタイプのゲームである。適切なプレイ行為を実行すべき実行時期は、例えば、ゲーム画面を通じて楽曲とともに提供される。また、音楽ゲームでは、楽曲のリズムと一致する時期が実行時期として利用される。つまり、音楽ゲームは、楽曲のリズムに対応する時期に適切なプレイ行為をユーザに要求し、実際にプレイ行為が実行された時期を評価するタイプのゲームである。
図4は、音楽ゲームの流れの一例を説明するための説明図である。具体的には、図4の例は、音楽ゲームの流れとして音楽ゲームがプレイされるまでの流れを示している。図4に示すように、音楽ゲームは、楽曲選択工程、キャラクタ選択工程及びプレイ工程を順に含んでいる。楽曲選択工程は、音楽ゲームのプレイに使用する楽曲を選択するための工程である(S1)。また、キャラクタ選択工程は、音楽ゲームのプレイに使用するキャラクタを選択するための工程である(S2)。そして、プレイ工程は、ユーザによって音楽ゲームが実際にプレイされる工程である(S3)。プレイ工程、つまり音楽ゲームのプレイには、楽曲選択工程及びキャラクタ選択工程の選択結果が反映される。なお、楽曲選択工程はキャラクタ選択工程の後に実行されてもよい。
図5は、楽曲選択工程の内容の一例を説明するための説明図である。図5に示すように、音楽ゲームには、多数の楽曲Mが選択候補の楽曲群MFとして用意されている。また、各楽曲Mは、各種の音楽的特徴を持っている。このため、各楽曲Mは音楽的特徴に応じて分類することができる。音楽的特徴として、例えば、各楽曲Mが属する音楽的なジャンルが使用されてよい。この場合、例えば、各楽曲Mは音楽的特徴に応じてジャンルに分類することができる。また、例えば、音楽的なジャンルとして、“ロック”、“ポップス”、“テクノ”等が使用される。つまり、この場合、各楽曲Mは、“ロック”、“ポップス”、“テクノ”等のジャンルに分類される。結果として、選択候補の楽曲群MFは、“ロック”のジャンルに属する複数の楽曲Mの集合MG、“ポップス”に属する複数の楽曲Mの集合MG、及び“テクノ” に属する複数の楽曲Mの集合MG等、ジャンルに応じた複数の集合MGを含んでいる。そして、これらの集合MGは、互いに音楽的特徴が相違している。つまり、選択候補の楽曲群MFは、少なくとも一部の楽曲Mとの間で互いに音楽的特徴が相違する複数の楽曲Mを含んでいる。楽曲選択工程では、このような選択候補の楽曲群MFから音楽ゲームのプレイに使用されるべき楽曲Mが選択される。
なお、各楽曲Mの音楽的特徴は、ジャンルに限定されない。音楽的特徴には、例えば、その他にも難易度、出展、アーティスト等の各種の特徴が含まれてよい。例えば、難易度は、音楽ゲームで使用される場合の難しさを示す特徴である。難易度は、例えば、テンポや操作の要求の多さ等の要素によって決定されてよい。出展は、例えば、オリジナル(音楽ゲーム専用)、リミックス(原曲を音楽ゲーム用に編集)、ユーザによる創作等の要素によって決定されてよい。或いは、音楽的特徴は、原曲が持つ特徴だけでなく音楽ゲームにおいて追加的に付加された特徴でもよい。例えば、音楽ゲームにおいてステージが“火”、“水”、“光”、“闇”等の属性に分類される場合において、各楽曲Mにも同様の属性が付加されてもよい。そして、このような属性が音楽的特徴として使用されてもよい。また、各楽曲Mは、音楽的特徴に応じた集合MGに属していなくてもよい。つまり、音楽的特徴がユニークな楽曲Mが存在していてもよい。例えば、この場合、後述の音楽的特徴に応じた傾向は、一つの楽曲Mに固有の傾向であってもよい。
図6は、キャラクタ選択工程の内容の一例を説明するための説明図である。図6に示すように、音楽ゲームには、複数のキャラクタカード39が選択候補のキャラクタカード群39Fとして用意されている。各キャラクタカード39は、音楽ゲームで使用されるキャラクタに対応するカードである。つまり、音楽ゲームには、複数のキャラクタカード39に対応する複数のキャラクタが用意されている。また、一例として、各キャラクタカード39は、音楽ゲームに電子的に存在するカード、つまり電子的に定義されるカードである。なお、各キャラクタカード39として、紙やプラスチックの媒体、電子的記録媒体(例えばICカードを含む)等の各種の物理的カードが使用されてもよい。また、例えば、これらの場合において、各キャラクタのパラメータの情報等の記録には、二次元コード等の各種のコードが利用されてもよい。
各キャラクタは、パラメータを有している。このため、各キャラクタカード39には、キャラクタが持つパラメータが設定される。パラメータの内容は、一例として、各キャラクタに応じて相違する。つまり、一例として、各キャラクタはパラメータによって定義され、個性が与えられる。パラメータは、例えば、キャラクタ画像39Iを特定するための画像情報(不図示)を含んでいる。キャラクタ画像39Iは、各キャラクタを示す画像である。さらに、パラメータは、“名称”、“HP”、“スキル”の項目を含んでいる。“名称”は、各キャラクタの名称を示す情報である。“HP”は、各キャラクタが有するヒットポイント(HP)の情報である。ヒットポイントは、一例として、音楽ゲームにおいてプレイの継続の可否を判断するための価値(プレイ価値)として使用される。各キャラクタには、“HP”の情報として、このような価値の量が個別に設定される。“スキル”は、各キャラクタが有する特性の情報である。“スキル”は一例として、各種の変化(効果)を音楽ゲームに付与するために使用される。“スキル”(特性)の詳細は、後述する。なお、例えば、パラメータも、音楽的特徴に応じた傾向と同様に“火”、“水”、“光”、“闇”等の属性を示す項目を有していてもよい。また、例えば、これらの属性は、互いの間に強弱等の相性が設定されている場合において楽曲Mの属性との相性に応じた変化の付与に使用されてもよい。また、例えば、キャラクタの有する属性と楽曲Mの有する属性とが同じ場合にスキルに変化が付与されるようにしてもよい。例えば、このような変化は、スキルの効果が向上したり、半減したりする変化を含んでいてよい。
一例として、各キャラクタカード39には、上述のようなパラメータの情報が表示される。具体的には、各キャラクタカード39には、画像情報に対応するキャラクタ画像39Iが表示される。また、上述の“名称”、“HP”、“スキル”の情報も表示される。なお、“名称”、“HP”、“スキル”の情報は、各キャラクタカード39に表示されてもよいし、表示されなくてもよい。これらの情報が表示されない場合には、これらの情報を確認するための手段(例えば専用画面等)が別途設けられてもよい。
各キャラクタカード39は、一例として、音楽ゲームのプレイ状況に応じて特典等として各ユーザに付与される。このような付与結果は、例えば、プレイデータ14bに反映される。つまり、一例として、各キャラクタカード39は各ユーザによって所有され、各ユーザが所有するキャラクタカード39はユーザIDをキーとしてプレイデータ14bによって管理される。そして、各カードCDの使用に伴い、各カードCDに記録されるユーザIDを基準に各ユーザに対応するプレイデータ14bが取得され、そのプレイデータ14bに基づいて各ユーザが所有する(各ユーザIDに関連付けられている)各キャラクタカード39がキャラクタ選択工程において選択肢として提供される。なお、各キャラクタカード39は、音楽ゲームのプレイ状況に応じて付与される形態に限定されない。例えば、各キャラクタカード39は、所定の対価の消費と引き換えに付与されてもよいし、他のユーザ等からの譲渡等によって所有されてもよい。また、例えば、これらの付与や譲渡等は、Webサービスの一つとしてWebサイト等を通じて提供されてもよい。そして、各キャラクタカード39の所有がプレイデータ38等のデータによって管理される場合は、譲渡等に伴う所有者変更は、そのデータで管理される所有者の変更(対応するユーザIDの変更)によって実現されてよい。
一方、キャラクタカード39を所有していないユーザ(初回のユーザ等)には、キャラクタ選択工程において所定のキャラクタカード39が選択肢として提供されてよい。そして、キャラクタ選択工程では、このようなキャラクタカード39の選択を通じて、音楽ゲームで使用されるべきキャラクタが選択される。
なお、キャラクタカード39を所有していないユーザの場合には、キャラクタ選択工程が省略されてもよい。また、キャラクタカード39を所有しているユーザの場合にもキャラクタ選択工程は省略されてよい。或いは、キャラクタ選択工程においてキャラクタカード39が選択されなくてもよい。これらの場合、音楽ゲームでは、キャラクタカード39(換言すればキャラクタ)が使用されない。つまり、音楽ゲームにおいてキャラクタカード39(キャラクタ)の使用は必須ではなく選択的であってもよい。そして、キャラクタ選択工程が省略された場合、キャラクタカード39(キャラクタ)の使用のない状態の音楽ゲームがプレイされてよい。
図7を参照してキャラクタ選択工程におけるキャラクタの選択について更に説明する。図7は、各楽曲Mの音楽的特徴とスキルとの間の関係を説明するための説明図である。図7に示すように、一例として、各楽曲Mには、音楽的特徴に応じた傾向が存在する。例えば、“ロック”、“ポップス”、“テクノ”等の各ジャンルに属する各楽曲Mには共通の傾向を持っている。一方で、各キャラクタ(キャラクタカード39)のスキルも、各楽曲Mの音楽的特徴に応じた傾向に関連する効果を持っている。つまり、各キャラクタのスキルは、音楽的特徴に応じた傾向に関連付けられている。このため、各キャラクタのスキルには、各楽曲Mが持つ音楽的特徴に応じて相性が生じ得る。
さらに、各ユーザUには、当然得手、不得手が存在する。音楽的特徴に応じた傾向或いはスキルによる効果が、その得手、不得手に関連する場合もある。したがって、キャラクタ選択工程において、各ユーザUは、楽曲選択工程で選択した楽曲Mの傾向及び自己の得手不得手を考慮し、相性がよい(良い結果を得られる可能性が高い)と考えられるキャラクタを選択肢のうちから選択する必要がある。一例として、キャラクタ選択工程では、このようにして各キャラクタが選択される。各楽曲Mとスキルとの間の相性の詳細は、音楽的特徴に応じた傾向及びスキルの詳細とともに後述する。なお、キャラクタ選択工程で選択されるキャラクタカード39(キャラクタ)の数は、適宜でよい。つまり、音楽ゲームでは、単数及び複数の適宜の数のキャラクタカード39がプレイに使用されてよい。また、Webサービスの一つとしてWebサイトを通じて、予め選択候補のキャラクタカード39(以下、デッキと呼ぶ場合がある)が設定されてもよい。そして、キャラクタ選択工程では、一つ或いは複数のデッキ(一つのデッキが複数のキャラクタカード39で構成される場合を含む)から実際にプレイに使用されるデッキが選択されてもよい。或いは、キャラクタ選択工程自体がWebサービスの一つとしてWebサイトを通じて提供されてもよい。
続いて図8及び図9を参照して、プレイ工程で提供される音楽ゲームについて説明する。音楽ゲームは、一例として、各種のモードを含んでいる。例えば、音楽ゲームは、通常モード及び特別モードを含んでいる。プレイ工程では、これらのモードを通じて音楽ゲームが提供される。
具体的には、通常モード及び特別モードは、一例として、ゲーム画面を通じて提供される。ゲーム画面は、一例として、仮想3次元空間を演出する2次元画像としてモニタMOに表示される。仮想3次元空間は、例えば、5つのレーンを含むように構築される。5つのレーンは、一例として、仮想3次元空間において、互いに並行に延びている。また、5つのレーンは、一例として、5つの回転ボタンBの2列に対応する2層を形成するように、仮想3次元空間に階層的に配置される。
また、仮想3次元空間の各レーンには、一例として、レーン毎に判定標識が配置される。つまり、仮想3次元空間には、5つのレーンにそれぞれ対応する5つの判定標識が配置される。各判定標識は、仮想3次元空間において現在時刻の基準として機能する。そして、各判定標識は、時間経過に従ってレーンに沿って移動する。また、仮想カメラは、このような判定標識を撮影範囲の固定的位置に含むように配置され、そのような撮影範囲を維持しつつ各判定標識とともに移動する。
さらに、各レーンには、一例として、適宜な位置に複数種類のオブジェクトが配置される。具体的には、各種のオブジェクトは、各判定標識の移動に伴い、適宜な時期に各レーンに出現するように適宜な位置に配置される。また、各判定標識の移動に伴い、各オブジェクトは各判定標識と一致する。つまり、各判定標識は、ユーザに適切な操作を要求すべき時期に各オブジェクトに到達するように時間経過に従ってレーンに沿ってレーンの奥側に向かって移動する。結果として、各レーンは、時間軸として機能する。
一例として、ゲーム画面は、このような仮想3次元空間を仮想カメラで撮影した場合の2次元画像に対応するように表示される。より具体的には、ゲーム画面は、これらの判定標識及び各種のオブジェクトを含む仮想3次元空間を判定標識とともに移動する仮想カメラによって撮影した場合の撮影結果に対応する2次元画像として提供される。したがって、ゲーム画面には、これらのレーン、判定標識及び各種のオブジェクトに対応する画像が表示される。そして、ゲーム画面は、通常モードを提供するための通常ゲーム画面及び特別モードを提供するための特別ゲーム画面を含んでいる。
図8は、通常モードで使用される通常ゲーム画面の一例を模式的に示す図である。通常モードは、所定の対価の消費と引き換えに提供される音楽ゲームのモードである。図8に示すように、通常ゲーム画面40Aは、ゲーム領域45を含んでいる。ゲーム領域45には、一例として、レーン画像42が表示される。5つのレーン画像42は、仮想3次元空間の5つのレーンにそれぞれ対応する。また、5つのレーン画像42は、仮想3次元空間の上側レーン群及び下側レーン群が形成する2層に対応するように、上側レーン画像群42U及び下側レーン画像群42Dを含んでいる。上側レーン画像群42Uは、上側レーン群に対応し、上側の層を形成するように3つのレーン画像42を含んでいる。また、下側レーン画像群42Dは、下側レーン群に対応し、下側の層を形成するように2つのレーン画像42を含んでいる。そして、これらの上側レーン画像群42U及び下側レーン画像群42Dにより、5つの回転ボタンBの2列に対応するように、高低差を有する2層が形成される。換言すれば、5つのレーン画像42も、やはり「W」を形成するように千鳥状に配置される。そして、上側レーン画像群42Uの各レーン画像42が上側ボタン群BUの各回転ボタンBに、下側レーン画像群42Dの各レーン画像42が下側ボタン群BDの各回転ボタンBに、それぞれ対応付けられる。
また、各レーン画像42には、レーン画像42毎に基準標識としての判定標識画像46が配置される。各判定標識画像46は、仮想3次元空間の判定標識に対応する。また、各レーン画像42には、適宜な位置に指示標識としてのオブジェクト画像47が配置される。オブジェクト画像47は、仮想3次元空間のオブジェクトに対応する。そして、オブジェクト画像47と判定標識画像46との一致により、適切なプレイ行為を実行すべき実行時期が案内される。具体的には、各判定標識の移動に伴い、各判定標識画像46も順次適宜の位置のオブジェクト画像47を通過しつつレーン画像42の奥側に向かって移動する。つまり、各判定標識画像46は、ユーザに適切な操作を要求すべき時期にオブジェクト画像47の位置と一致するように時間経過に従って各レーン画像42に沿って移動する。判定標識画像46の位置とオブジェクト画像47の位置との一致に合わせて、ユーザには適切なプレイ行為の実行が要求される。
オブジェクト画像47は、複数種類のオブジェクトに対応する第1操作オブジェクト画像47a及び第2操作オブジェクト画像47bを含んでいる。そして、ユーザに要求される適切なプレイ行為は、オブジェクト画像47の種類に応じて相違する。例えば、第1操作オブジェクト画像47aの場合には、適切なプレイ行為として各回転ボタンBを押し込む押し込み操作が要求される。具体的には、第1操作オブジェクト画像47aが配置されたレーン画像42に対応する回転ボタンBに対する押し込み操作が要求される。同様に、第2操作オブジェクト画像47bの場合には、適切なプレイ行為として、各レーン画像42に対応する回転ボタンBに対する回転操作が要求される。そして、各種のオブジェクト画像47に対する適切な操作及びその操作時期が評価される。この評価は、例えば、適切な操作が実行された場合に、その操作の実際の操作時期と要求時期(オブジェクト画像47と判定標識画像46との一致時期)との間のずれ時間に対して実行される。そして、そのずれ時間は小さいほど評価が高くなる。一方、ずれ時間が所定期間よりも大きい、或いは適切な操作が実行されていない場合にはミス操作として評価される。
また、ゲーム領域45には、例えば、適切なプレイ行為を実行すべき実行時期が間隔条件を満たす場合に補助標識が表示される。間隔条件は、一例として、異なる回転ボタンBに対応する各実行時期であって所定の時間間隔内に含まれる各実行時期によって満たされる。そして、補助標識は、各オブジェクト画像47がこれらの各実行時期に対応することを示すために使用される。例えば、補助標識として、これらのオブジェクト画像47間を接続する補助線48が使用される。つまり、一例として、ゲーム領域45では、所定の時間間隔内の各実行時期に対応する異なるレーンの各オブジェクト画像47は補助線48によって互いに接続されるように表示される。
同様に、ゲーム領域45には、経過時間を示すための間隔標識49が表示される。間隔標識49は、例えば、時間軸として機能する各レーン画像42上の経過時間を示すように表示される。また、経過時間は、例えば、所定の間隔毎に表示されてよい。同様に、所定の間隔として、例えば、音楽ゲームで使用される楽曲の小節が採用されてもよい。つまり、一例として、ゲーム領域45では、楽曲の経過時間を小節毎に区分する間隔標識49が各レーン画像42の各小節に対応する位置を示すように配置される。
さらに、ゲーム領域45には、例えば、特別モードゲージ50が表示される。特別モードゲージ50は、判定価値としてのモード変更価値50aの量を計測するためのゲージである。モード変更価値50aは、一例として、特別モードの提供の可否を判別するために使用される。具体的には、例えば、モード変更価値50aが所定量を超えた場合(例えば特別モードゲージ50の最大値に対応する最大量の場合)に特別モードをプレイする権利(資格)が付与される。モード変更価値50aは、例えば、オブジェクト画像47に対応する評価結果に基づいて増加する。具体的には、例えば、モード変更価値50aは、評価結果が高いほど多く増加する一方で、ミス操作の場合には増加しない。なお、モード変更価値50aの増減は、各種の態様で実現されてよい。例えば、モード変更価値50aは、評価結果の高低に関わらず一律に増加してもよい。一方で、モード変更価値50aはミス操作の場合には減少してもよい。また、モード変更価値50aは時間経過に伴い増加してもよいし、アイテムの使用等に関連して増減してもよい。さらに、モード変更価値50aは、所定の対価の支払いに応じて増加してもよい。
同様に、ゲーム領域45には、HPゲージ52が表示される。HPゲージ52は、HP(ヒットポイント)52aの残量を計測するためのゲージである。HP52aは、一例として、プレイの継続の可否を判断するために使用される。具体的には、HP52aの残量がゼロでない間は音楽ゲームのプレイが継続される。一方で、HP52aの残量がゼロになった場合(全消費された場合)には、楽曲Mの演奏途中であっても音楽ゲームが終了される。つまり、HP52aの残量がゼロになるまではプレイを続けられる一方で、HP52aの残量がゼロになった場合にはたとえ途中であっても強制的にプレイが終了する。そして、HP52aの残量は、一例として、ミス操作が実行される毎に所定値減少する。つまり、ミス操作が実行される毎にプレイ時間が減少する。換言すれば、適切な操作が実行されている限り、音楽ゲームは継続的にプレイされる。一例として、HP52aは、このように使用される。なお、適切な操作が実行された場合には、HP52aの残量がその都度所定値増加してもよい。また、その所定値は、評価結果が高いほど高くなってもよい。
また、HP52aの初期残量は、一例として、キャラクタ選択工程で選択されたキャラクタの“HP”の内容が反映される。例えば、キャラクタ選択工程において一つのキャラクタが選択された場合には、そのキャラクタの“HP”の内容がそのままHP52aの初期残量として設定されてよい。或いは、キャラクタ選択工程において複数のキャラクタが選択された場合には、選択された全キャラクタの“HP”の内容の合計値がHP52aの初期残量として設定されてよい。一例として、このようにキャラクタ選択工程で選択されたキャラクタの“HP”の内容がHP52aの初期残量に反映される。
図8の例では、通常ゲーム画面40Aは、仮想3次元空間において上方から下方に位置する各レーンを斜めに撮影した2次元画像に対応している。さらに、その2次元画像では、各レーン画像42が奥行き方向の奥側DS(判定標識画像46の反対側)から手前側NS(判定標識画像46側)に延びるように、つまり判定標識画像46の移動に伴い奥側から手前側に向かってオブジェクト画像47が徐々に迫る(そのような演出がされる)ように、各レーンが撮影されている。結果として、遠近関係に伴い上側レーン画像群42Uと下側レーン画像群42Dとの間に視差(上下方向)が形成されている。また、各レーン画像42は、オブジェクト画像47の進行方向を変更させる湾曲部Wを有する曲線として構成されている。このような湾曲部Wにおいても、上下方向と同様に視差(左右方向)が形成され得る。このため、同じ実行時期に対応する3つのオブジェクト画像47(左側3本のレーン画像42の最も手前に位置)には補助線48が配置されている。つまり、所定の時間間隔の一例として同じ実行時期が採用され、それらに対応する異なるレーン画像42の3つのオブジェクト画像47が3つの補助線48によって互いに接続される。また、これらのオブジェクト画像47は、上下方向或いは左右方向に互いずれた各レーン画像42に配置されている。このため、3つの補助線48は、3つのオブジェクト画像47の間に三角形を形成するように配置されている。
また、図8の例では、特別モードゲージ50は、手前側を示す大きな矢印を形成するように逆ピラミッド型に形成されている。また、特別モードゲージ50は10目盛を有し、モード変更価値50a(図8の例ではドット柄で表示)はそのうちの4目盛まで溜まっている。同様に、第2操作オブジェクト画像47bは、各レーン画像42に沿って延びるように構成されている。この場合、ユーザには、適切なプレイ行為として、第2操作オブジェクト画像47bの先端と判定標識画像46との一致に合わせて回転操作を開始するとともにその回転操作を判定標識画像46が末端を通り過ぎるまで継続する操作が要求される。
同様に、図8の例では、右から2番目に位置するレーン画像42には、“CRITICAL”の文字及び演出が判定標識画像46の位置に追加されている。これらは、そのレーン画像42のオブジェクト画像47に対して適切なプレイ行為が実行された場合に表示される。また、これらは第2操作オブジェクト画像47bの場合、適切な回転操作の継続中は継続的に表示される。また、間隔標識49として、各レーン画像42を左右方向に順に接続するように配置される接続線が利用されている。結果として、間隔標識49は、「W」の文字を形成するように表示されている。
また、図8の例では、ゲーム領域45の左側、レーン画像42の更に上方には、得点表示欄51が設けられている。得点表示欄51には、例えば、ゲーム開始からの累計得点(例えば“108400”)及び現在獲得した得点(例えば“12”)等が表示される。さらに、各レーン画像42の右斜め上方には、一例として、バー状のHPゲージ52が表示されている。また、そのHPゲージ52には半分程度までHP52a(図8の例では格子柄で表示)が残っている。つまり、HPゲージ52は、半分程度のHP52aの残量を示している。一例として、通常モードでは、このような通常ゲーム画面40Aを通じて音楽ゲームが提供される。
続いて特別モードの音楽ゲームについて説明する。特別モードは、通常モードにおいて特別条件(開始条件)が満たされた場合に提供されるモードである。特別条件は、例えば、量条件及び操作条件を要件に含んでいる。一例として、特別条件は、これらの量条件(開始用)及び操作条件(開始用)の両方が満たされた場合に満たされる。量条件は、一例として、モード変更価値50aの量を利用する条件である。具体的には、量条件は、一例として、特別モードをプレイする権利を付与するための条件である。つまり、量条件は、モード変更価値50aの量が所定量を超えた場合に満たされる。また、操作条件は、一例として、フットペダル8への操作を利用する条件である。具体的には、操作条件は、一例として、フットペダル8のペダル部8aに対して踏み込む操作が実行された場合に満たされる。つまり、特別条件は、一例として、特別モードをプレイする権利が付与されている状況においてフットペダル8を踏み込む操作が実行された場合に満たされる。より具体的には、一例として、モード変更価値50aが所定量を超えた後にフットペダル8が操作された場合に満たされる。
一方、特別モードは、終了条件が満たされた場合に終了する。例えば、終了条件は、第1終了条件及び第2終了条件の二つの条件を要件に含んでいる。そして、終了条件は、例えば、これらの二つの条件のいずれか一方が満たされた場合に満たされてよい。例えば、第1条件ではモード変更価値50aの量が要件として利用されてよい。具体的には、一例として、特別モード中には、経過時間に応じて徐々にモード変更価値50aの量が減少してもよい。そして、第1条件は、一例として、モード変更価値50aが全て消費された場合に満たされてよい。この場合、一例として、特別モードは、モード変更価値50aが全て消費されるまで継続される。ただし、モード変更価値50aの全消費ではなく、モード変更価値50aの量が所定量以下になった場合に第1条件が満たされることとしてもよい。
一方、第2条件では特別モードの終了を示す所定の操作が要件として利用されてよい。例えば、所定の操作として、フットペダル8への踏み込み操作が利用されてよい。したがって、第2条件は、一例として、特別モードの提供中にフットペダル8のペダル部8aに対して踏み込み操作が実行された場合に満たされてよい。つまり、特別モード中のフットペダル8を踏み込む操作に伴い特別モードが終了してもよい。また、この場合、その終了に伴いモード変更価値50aの量の減少が止まってもよい。つまり、モード変更価値50aの量が全て消費される前に、ユーザの操作に基づいて特別モードが終了されてもよい。このように特別モードは、一例として、特別モードをプレイする権利の付与後に、ユーザの操作に基づき開始され、モード変更価値50aの全消費或いはその前のユーザの操作に基づき終了されてよい。このようにユーザの操作に基づいて終了することを許容すると、第1条件を満たす前の任意のタイミングでユーザは特別モードを終了させることができ、ユーザは特別モードをどのタイミングで終了させるのが自身にとって有利かを判断する必要が生じ、結果としてプレイに対する戦略性が増し、ゲームの興趣を向上させることができる。なお、第1条件としてモード変更価値50aの量が所定量以下になることとの条件が採用される場合は、第2条件は、モード変更価値50aが所定量より大きい量残存している場合において、ユーザの操作があった場合に満たされることとなる。
特別モードでは、一例として、通常モードとは異なる撮影条件で仮想3次元空間を撮影した場合の2次元画像がゲーム画面として使用される。具体的には、特別モードでは、一例として、仮想3次元空間を撮影する仮想カメラの撮影位置(配置位置)、撮影角度及び画角等の撮影条件が通常モードの撮影条件に比べて変化する。そして、通常モードとは異なる撮影条件のもとで撮影された2次元画像に対応するゲーム画面が特別モードでは、使用される。さらに、特別モードでは、プレイに使用中の各キャラクタのスキルが効果を発揮する。つまり、各キャラクタのスキルがゲームのプレイに影響を与える。このように特別条件及び終了条件に基づいて、通常モード(一例としてスキルが影響しないモード)と特別モード(一例としてスキルが効果を発揮するモード)との間でモードが切り替えられる。具体的には、特別条件が満たされた場合には、通常モードから特別モードに切り替えられ、特別モードが提供される。一方で、特別モードにおいて終了条件が満たされた場合には、特別モードから通常モードに切り替えられ、通常モードが再度提供される。また、複数のキャラクタカード39が選択されている場合には、一例として、スキルが効果を発揮する(発動)毎に所定の順番で順に発動対象のキャラクタカード39が切り替えられる。つまり、一例として、特別モードが終了する毎に次回にスキルを発動するキャラクタカード39が切り替えられる。例えば、この切り替えられる順番(所定の順番)として、キャラクタ選択工程等において予め順番が設定されている場合にはその順番が採用される。或いは、キャラクタ選択工程等でのキャラクタカード39の選択順がそのままこの順番として使用されてもよい。或いは、この順番を設定する機会が別途付与されてもよい。そして、この順番は、一例としてゲーム画面等を通じて提供されてもよい。例えば、キャラクタ選択工程で提供されるゲーム画面には、この順番に従って左から順にキャラクタカード39が表示されてもよい。或いは、通常ゲーム画面40A等がこのような表示を含んでいてもよいし、このような表示を提供する別のゲーム画面が用意されていてもよい。一方で、このような表示は、スキルの発動順とは無関係に提供されてもよい。また、最後のキャラクタカード39のスキルが発動された後には、一例として、その順番は再度最初に戻ってよい。つまり、各キャラクタカードKCは、スキルの発動に周回的に使用されてもよい。或いは、ユーザの設定等を通じて、最後のキャラクタカード39のスキルが発動される毎に異なる順番が採用されてもよい。
図9は、特別モードで使用される特別ゲーム画面の一例を模式的に示す図である。図9の例は、図8の例(通常モード)のに比べて仮想3次元空間において仮想カメラの位置が下方に下がり、各レーン等が撮影範囲に含まれるようにやや緩やかな撮影角度に変化した撮影条件が特別モードの撮影条件として採用された場合を示している。図9に示すように、この場合、仮想カメラの位置及び撮影角度の変化に伴い、特別ゲーム画面40Bには、通常ゲーム画面40Aに比べて各レーン画像42等がより迫るように表示される。
具体的には、各判定標識画像46がより近くにより大きく表示される。オブジェクト画像47も同様に各判定標識画像46付近ではより大きく表示される。また、撮影範囲に含まれる各レーンの長さが長くなるため、特別ゲーム画面40Bの各レーン画像42は通常ゲーム画面40Aより長くなるものの、撮影角度の鈍化に伴い5つのレーン画像42がより手前(判定標識画像46の近く)まで一つに見えるように表示される。結果として、5つのレーン画像42のいずれに各オブジェクト画像47が配置されているか判別できる位置が短くなる。一方で、適切な操作をすべき操作時期に変化はない。つまり、各オブジェクト画像47の位置が明確に認識される位置と各判定標識画像46の位置との間の距離が短くなる。このため、特別ゲーム画面40Bでは、各判定標識画像46の移動速度が速く感じられる(体感速度が上がる)。これにより、難易度が向上するので、特別モードでは、例えば評価結果に対応する得点の量が増える、モード変更価値50aの量の上昇速度が上がる等の特典が付与されてもよい。或いは、単に体感的変化を与えるためだけに(その他の特典の付与なく)、特別モードが提供されてもよい。
なお、特別モードでは、通常モードと相違する撮影条件が固定的に使用されてもよい。或いは、通常モードと相違する各種の撮影条件が特定条件に応じて使用されてもよい。つまり、特別モードにおいて特定条件に応じた撮影条件が使用されてもよい。例えば、特定条件として、各種の撮影条件を指定する操作が採用されてもよい。このような操作は、専用の操作部によって実現されてもよいし、各回転ボタンB或いはこれらとフットペダル8との組合せによって実現されてもよい。また、特定条件として、音楽ゲーム内のアイテムの使用状況、選択肢に対する選択状況、及び得点状況等が利用されてもよい。
次に、音楽的特徴に応じた傾向、各キャラクタカード39のスキル及び相性の詳細について説明する。まず図10を参照して音楽的特徴に応じた傾向の一例としてジャンルに応じた傾向について説明する。図10は、ジャンルに応じた傾向の一部を一例として説明するための説明図である。図10に示すように、ジャンルに応じた傾向は、一例として、行為傾向としての“操作系”、“表示系”及び“その他”に関連する傾向を含んでいる。
“操作系”は、各回転ボタンBに実行される各種の操作に関連する傾向である。各回転ボタンBへの操作は、音楽ゲームのプレイ行為自体に該当するため、音楽ゲームの結果に直接関連する可能性が高い。このため、“操作系”の傾向は、多くの場合、音楽ゲームの結果に直接的に関連する。具体的には、各回転ボタンBには、上述の通り、第1操作オブジェクト画像47aに対応する押し込み操作及び第2操作オブジェクト画像47bに対応する回転操作が実行される。また、これらの操作(押し込み操作及び回転操作の一方または両方)を連続的に行う連続操作或いは継続的に行う継続操作が実行される場合もある。例えば、連続操作は、これらの操作が所定期間内に所定回数を超えて連続的に実行される操作である。本実施形態では、連続操作とは同じ操作、例えば押し込み操作が所定期間内に所定回数を超えて連続的に実行されることを意味するが、異なる操作、例えば押し込み操作と回転操作とが所定期間内に所定回数を超えて連続的に実行されることを意味することとしてもよい。また、例えば、継続操作は、これらの操作が所定時間継続される操作である。例えば、各回転ボタンBを押し込んだ状態を所定時間継続する操作(長押し操作)が押し込み操作の継続操作として適用される。同様に、各回転ボタンBを所定時間回転させ続ける操作が回転操作の継続操作として適用される。さらに、例えば、これらの操作を組み合わせた組合せ操作が実行される場合もある。組合せ操作は、例えば、押し込み操作及び回転操作の両方を同時に行う操作である。つまり、組合せ操作は、一例として、各回転ボタンBを押し込んだ状態で回転させる操作である。このため、操作系の傾向は、これらの押し込み操作及び回転操作に関連する傾向を含んでいる。
また、“表示系”は、特別ゲーム画面40Bの表示に関連する傾向である。例えば、特別ゲーム画面40Bには、上述の通り、レーン画像42が表示される。このため、“表示系”は、例えば、レーン画像42に関連する傾向を含んでいる。また、上述の各種の操作は各レーン画像42を通じて案内されるため、レーン画像42に関連する傾向は音楽ゲームの結果に間接的に関連する可能性がある。このため、“表示系”の傾向は、多くの場合、音楽ゲームの結果に間接的に関連する。具体的には、レーン画像42の表示態様として、直線状、曲線状、クランク状、上下に波打つような波状等、各種の態様が採用され得る。このため、“表示系”は、例えば、このようなレーン画像42の表示態様を示す“レーン”に関連する傾向を含んでいる。また、各レーン画像42には各オブジェクト画像47が表示されるが、このようなオブジェクト画像47の配置には、特定のレーン画像に偏る場合、特定のレーン画像42ほどの偏りはないものの一部のレーン画像42に偏る場合、バランスがよい(比較的偏りが小さい)場合等が生じ得る。このため、“表示系”は、一例として、このようなオブジェクト画像47の配置の偏りを示す“レーンの偏り”の傾向を含んでいる。
同様に、“その他”は、音楽ゲームのプレイに関連する各種の傾向を含んでいる。具体的には、一例として、“その他”の傾向は、音楽ゲームの結果に間接的に関連する可能性を持つ各種の要素を含んでいる。このため、一例として、“その他”もやはり多くの場合、音楽ゲームの結果に間接的に関連する。具体的には、例えば、“その他”には、“テンポ”及び“ボーナス”の傾向が含まれる。“テンポ”は、例えば、楽曲Mのテンポ、換言すればリズムの早さを示す傾向である。例えば、“テンポ”が早い場合、体感的速度が上昇する傾向がある。また、オブジェクト画像47の表示数が増える場合もある。このため、“テンポ”は、楽曲Mの難易度にも関連する場合が多い。“その他”には、例えば、このような“テンポ”の傾向が含まれる。また、“ボーナス”は、各種のボーナス(特別に得点等が付与される)イベントに関連する傾向である。例えば、音楽ゲームは、特別の得点等が付与される特別のオブジェクト画像47を含んでいてもよい。その他にも、音楽ゲームは、各種のボーナスイベントを含んでいてもよい。“ボーナス”は、一例として、このようなボーナスイベントの有無を示す傾向である。
図10の例では、例えば、“操作系”に含まれる“押し込み操作”の傾向として、ジャンル別に“ロック”には“多い”傾向が、“ポップス”には“適度”の傾向が、“テクノ”には“少ない”傾向が、それぞれ存在している。この場合、“ポップス”のジャンルに属する楽曲Mは、“押し込み操作”の要求、つまり第1操作オブジェクト画像47aの表示数が適度(多くも少なくもない)な場合が多い。一方、このような要求は“ロック”のジャンルに属する楽曲Mに多く(少なくとも“適度”よりも多い)、“テクノ”のジャンルに属する楽曲Mに少ない場合が多い。その他の傾向についても同様である。一例として、このような傾向がジャンルに応じて、ひいては音楽的特徴に応じて存在する。なお、図10の例では、各回転ボタンBへの操作(プレイ行為)に広く関連(例えば、直接的或いは間接的に特定のプレイ行為を促す等)する傾向(ひいては音楽ゲームの結果に影響する傾向)が一例として示されている。しかし、音楽的特徴に応じた傾向は、図10の例に限定されない。例えば、音楽的特徴として、音楽ゲームに広く関連する各種の傾向が採用されてよい。また、図10の例の一部(例えば、“操作系”の傾向の“押し込み操作”或いは“回転操作”等の一部)が音楽的特徴に応じた傾向として使用されてもよい。
一方、図11は、スキルの内容の一部を説明するための説明図である。図11に示すように、一例として、各キャラクタカード39のスキルは、複数に分類される。例えば、このような分類は、“HP回復”、“大量得点獲得”、“ダメージ増減”及び“判定幅変化”の分類を含んでいる。例えば、“大量得点獲得”及び“判定幅変化”は、音楽ゲームの評価(例えば、各種の操作の評価結果)に影響を与える分類である。一方、“HP回復”及び“ダメージ増減”は、HP52aの量の変化に影響を与える分類である。具体的には、例えば、“HP回復”はHP52aの残量に関連するスキルの分類である。また、例えば、“大量得点獲得”はプレイ状況に応じて獲得される得点(スコア)に関連するスキルの分類である。同様に、例えば、“ダメージ増減”はミス操作時のHP52aの残量の増減に、“判定幅変化”は判定標識画像46の幅(奥行き方向、つまりレーン画像42に沿った時間軸方向の幅)に、それぞれ関連する分類である。
また、スキルは、各回転ボタンBへの操作の種類にも関連付けられる。例えば、上述の通り、各回転ボタンBには、押し込み操作、回転操作、連続操作、継続操作、及び組合せ操作が実行され得る。このため、一例として、各キャラクタカード39のスキルは、これの各種の操作とも関連付けられる。より具体的には、一例として、これらの各種の操作がスキルの効果が発揮されるべき対象に設定される。つまり、各キャラクタカード39のスキルの効果は、一例として、対象の各種の操作が実行された場合に音楽ゲームに付加される。
図11の例では、例えば、“HP回復”分類には“スキル1”が属している。また、その“スキル1”は、音楽ゲームに与える影響として、“成功時に所定値HP回復”の“効果”を有している。そして、“スキル1”は、各種の操作のうち“連続操作”と関連付けられている。したがって、この場合、“スキル1”は、連続操作の成功時(例えば、ミス操作でない場合)に、HP52aの残量を所定値回復させる効果を有するスキルである。同様に、例えば、“スキル2”は組合せ操作を成功する毎に継続的に所定期間HPが回復するスキルとして、“スキル7”は回転操作が所定数(例えば2つ)連続的に成功する毎に所定値のボーナス得点(例えば、通常の得点に加算される得点)が付与されるスキルとして、それぞれ機能する。
上述の通り、各キャラクタカード39のスキルは、一例として、各回転ボタンBへの操作に関連付けられる。一方で、各楽曲Mにも、例えば、ジャンル等の音楽的特徴に応じた傾向が存在する。そして、傾向は、一例として、音楽ゲームの結果に直接的に関連する傾向及び間接的に関連する傾向を含んでいる。例えば、直接的に関連する傾向として、“操作系”の傾向を含み、“操作系”は押し込み操作等の各種の操作に直接関連する傾向である。結果として、各楽曲Mと各キャラクタカード39のスキルとの間には、相性が生じ得る。
具体的には、例えば、“スキル1”を持つキャラクタが使用される場合には、特別モードにおいて連続操作が成功する毎に“スキル1”の効果が得られるので、連続操作を多く含む楽曲M(例えば“ロック”ジャンルの楽曲M)と相性が良い可能性が高い。少なくとも積極的な相性の良さは存在する。一方で、ユーザによっては、連続操作自体が苦手(不得手)な場合もある。この場合、成功時に獲得できる得点を半減させても連続操作をミス操作した場合の影響、つまりHP52aへのダメージ量(減少量)を減らす効果の方が都合がよい可能性もある。この場合、消極的な相性の良さが存在する。そして、“スキル1”の連続操作に対する積極的な効果よりも“スキル10”の連続操作に対する消極的な効果の方が好ましい場合もある。
同様に、判定標識画像46の幅が小さい場合には、より指示の操作時期に近い時期だけが適切な時期として案内される。結果として、より指示の操作時期に近い時期に実際の操作を実行することができる。このため、例えば、押し込み操作が得意(得手)なユーザにとって“スキル11”と押し込み操作が多い楽曲Mとの相性はよい。一方で、ユーザによっては、少ない成功結果が高く評価される“スキル11”が押し込み操作の多い楽曲Mに好ましい場合もある。つまり、押し込み操作が不得意(不得手)でも“スキル11”が好ましい場合もある。また、例えば、判定標識画像46の幅の拡大は(少なくとも視覚的には)評価範囲の拡大に該当するので、連続操作が容易になる場合が多い。このため、連続操作が多いジャンルは、“スキル12”と相性が良い場合が多い。一例として、このような積極的或いは消極的相性に応じた効果が特別モードには反映される。そして、各ユーザUは、このような相性を考慮しつつキャラクタ選択工程で各キャラクタを選択する。なお、スキルは、図11の例に限定されない。例えば、後述のシーケンスデータ38の一部の操作時期が評価対象から外れる、表示対象から省略される等の効果を有するスキルが採用されてもよい。また、図11の例の一部がスキルとして採用されてもよい。このように各キャラクタのスキルとして、音楽ゲームに各種の変化を付与する各種の態様が採用されてよい。
次に、カードデータ14a、プレイデータ14b、及びシーケンスデータ38の詳細について説明する。カードデータ14aは、上述の各キャラクタカード39を定義するためのデータである。図12は、カードデータ14aの内容の一例を示す図である。図12に示すように、カードデータ14aは、例えば、“カードID”及び“パラメータ”の情報を含んでいる。そして、カードデータ14aは、一例として、これらの情報が互いに関連付けられるように記述されたレコードの集合として構成されている。
“カードID”は、キャラクタカード39(キャラクタ)毎にユニークなID(以下、カードIDと呼ぶ場合がある)の情報である。カードIDは、例えば、各キャラクタカード39の識別及び特定に使用される。“パラメータ”は、各キャラクタカード39に設定されるパラメータの情報である。上述のように、各キャラクタカード39のパラメータは、“名称”、“HP”、“スキル”等の項目を含んでいる。このため、“パラメータ”も、これらに対応する“名称”、“HP”、及び“スキル”の情報を含んでいる。例えば、“名称”として各キャラクタの“名称”を示す情報が、“HP”として各キャラクタに個別に設定される“HP”の量を示す情報が、“スキル”として“スキル1”等の各キャラクタのスキルを識別するための情報(例えばスキルID等)が、それぞれ使用される。一例として、カードデータ14aは、このように構成される。
プレイデータ14bは、過去の実績の引き継ぎ等を実現するためのデータである。図13は、プレイデータ14bの内容の一例を示す図である。図13に示すように、プレイデータ14bは、例えば、“ユーザID”、“実績データ”、及び“所有カードデータ”の情報を含んでいる。そして、プレイデータ14bは、一例として、これらの情報が互いに関連付けられるように記述されたレコードの集合として構成されている。
“ユーザID”は、上述のユーザID(各ユーザを識別するためのID)の情報である。“実績データ”は、過去の実績を次回以降のプレイにおいて引き継ぐための情報である。例えば、“実績データ”は、“楽曲ID”、“プレイ日時”、“成績”を含んでいる。“楽曲ID”は、各楽曲Mを識別するためのID(以下、楽曲IDと呼ぶ場合がある)の情報である。“実績データ”には、例えば、過去にプレイに使用した楽曲Mを示す楽曲IDの情報が含まれる。また、“プレイ日時”はその楽曲Mをプレイした日時の情報に、“成績”はその際の成績の情報に、それぞれ対応する。
また、“所有カードデータ”は、各ユーザが所有するキャラクタカード39を特定するための情報である。例えば、“所有カードデータ”は、“カードID”及び“パラメータ”の情報を含んでいる。これらの情報は、例えば、カードデータ14aの“カードID”及び“パラメータ”に対応する。例えば、音楽ゲームは、プレイ状況に応じて各キャラクタカード39(キャラクタ)のパラメータの内容を変化させるように構成されていてもよい。つまり、音楽ゲームは、各キャラクタを育成する育成ゲームの要素を含んでいてもよい。この場合、同じキャラクタであっても、各ユーザのプレイ状況に応じてパラメータの内容は相違する(例えば、カードデータ14aでは初期のパラメータが定義される)。例えば、“所有カードデータ”、このような個別のパラメータの内容を“パラメータ”の情報として含んでよい。一例として、プレイデータ14bは、このように構成される。なお、例えば、各キャラクタカード39のパラメータが変化しない(固定的)場合には、“所有カードデータ”の“パラメータ”の情報は省略されてもよい。また、各キャラクタが成長する(パラメータが変化する)ための成長条件は、例えば、プレイ回数、クリア数(例えば、楽曲Mを最後まで演奏した場合、所定値の得点を獲得した場合及びそれらの組合せ等がクリア条件として使用され、そのクリア条件が満たされた場合にクリアと判断される)、キャラクタカード39の使用回数、スキル発動回数、所定の課題(特定の楽曲Mのクリア等)の達成等を条件に含んでいてよい。そして、一例として、各キャラクタはそれらの成長条件に応じて成長してもよい。同様に、成長の効果は、例えば、キャラクタのレベル(一例としてパラメータの一部)のアップ(HPやスキル等、各種パラメータの向上を伴う)、スキルレベル(スキルの効果)のアップ、スキル自体の変化、(パラメータが属性の項目を含む場合には)属性の変化や属性効果のアップ等を含んでよい。さらに、これらの変化は、複数のキャラクタカード39の合成(対象のキャラクタが成長するように変化する場合及び異なるキャラクタに変化する場合の両方を含む)によって実現されてもよい。或いは、各種のアイテムによって各種の成長が実現されてもよい。例えば、特定のスキルを取得するため、或いはキャラクタ固有のスキルを変更するため等にアイテムが使用されてもよい。この場合、スキルとキャラクタとの関係を変更することができるので、固有のスキルとは無関係に使用対象のキャラクタを選択することができる。
一方、シーケンスデータ38は、各回転ボタンBに対して押し込む操作及び回転操作をすべき操作時期が記述されたデータである。したがって、シーケンスデータ38は、一例として、時間の経過に伴い適宜な位置に配置される各種のオブジェクト画像47を表示させるために使用される。具体的には、各操作時期を各判定標識画像46の位置とオブジェクト画像47の位置との一致により案内するように、シーケンスデータ38の各操作時期に対応するオブジェクト画像47が各レーン画像42に沿って表示される。また、このような表示に対応する仮想3次元空間のオブジェクトの配置にも使用される。また、シーケンスデータ38は、一例として、楽曲毎(或いは更に難易度毎)に用意される。
図14は、シーケンスデータ38の内容の一例を示す図である。図14に示すように、シーケンスデータ38は、一例として、“要求ID”、“種類”、“操作時期”、及び“レーン”の情報を含んでいる。そして、シーケンスデータ38は、一例として、これらの情報が互いに関連付けられるように記述されたレコードの集合として構成されている。
“要求ID”は、各操作時期を識別するための情報である。したがって、“要求ID”の情報として、操作時期毎にユニークなID(以下、要求IDと呼ぶ場合がある)の情報が使用される。そして、各操作時期(すなわち、これに対応するオブジェクト画像47)は、要求IDによって特定される。“種類”は、オブジェクト画像47の種類を示す情報である。例えば、“種類”の情報として、例えば、第1操作オブジェクト画像47a或いは第2操作オブジェクト画像47bを示す情報が使用される。つまり、“種類”の情報によって、操作時期に対応させるべきオブジェクト画像47の種類が特定される。
“操作時期”は、押し込み操作或いは回転操作を実行すべき操作時期を示す情報である。“操作時期”の情報として、例えば、楽曲中の開始時期からの経過時間を示す情報が使用される。具体的には、“操作時期”の情報は、例えば、楽曲中の小節番号、拍数、及び拍中の時刻を示す値がカンマで区切られて記述される。“レーン”は、オブジェクト画像47が配置されるべきレーン画像42を示す情報である。“レーン”の情報として、例えば、各レーン画像42を示す番号が使用される。また、このような番号の一例として、各レーン画像42が左から順に番号を割り当てた場合の各レーン画像42に対応する番号が使用されてもよい。この場合の番号には、上下の位置の相違が考慮されてもよいし、考慮されなくてもよい。
次に、カード決定処理、領域提示処理、シーケンス処理及び操作評価処理について説明する。カード決定処理は、キャラクタ選択工程(S2)を提供するための処理である。換言すれば、カード決定処理は、プレイに使用するキャラクタカード39を選択する選択機会を付与するための処理である。領域提示処理は、ゲーム領域45を提示するための処理である。また、ゲーム領域45の内容は通常モード及び特定モードのいずれを提供するかに応じて変化し、ゲーム画面(以下において、通常ゲーム画面40A及び特別ゲーム画面40Bを区別しない場合には、これらをゲーム画面40と呼ぶ場合がある)の内容はゲーム領域45の内容に応じて変化する。このため、領域提示処理は、一例として、通常ゲーム画面40Aを提示するか特別ゲーム画面40Bを提示するかの判別にも使用される。一方、シーケンス処理は、ゲーム領域45の各レーン画像42の適宜な位置に各種のオブジェクト画像47を配置するための処理である。一例として、シーケンス処理は、領域提示処理の一部として実行される。また、操作評価処理は、各ユーザの実際の操作時期を評価するための処理である。
例えば、カード決定処理は図15のルーチンを通じて、領域提示処理は図16のルーチンを通じて、シーケンス処理は図17のルーチンを通じて、操作評価処理は図18のルーチンを通じて、それぞれゲーム機GMの制御ユニット30によって実現される。具体的には、図15〜図18のルーチンは、いずれもゲーム提供部37を通じて制御ユニット30によって実行される。なお、ゲーム機GMの制御ユニット30及びセンターサーバ2の制御ユニット10は、これらの処理の他にも各種の周知な処理等を、それぞれ単独で或いは互いに協働して実行する。しかし、それらの詳細な説明は省略する。
図15は、カード決定処理を実現するためのカード決定処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図15のルーチンは、例えば、音楽ゲームを開始するための開始操作(所定の対価の徴収を含む)が実行される毎に、その開始操作の後に実行される。より具体的には、一例として、図15のルーチンは、開始操作の後に提供される楽曲選択工程(S1)に続いて実行される。
図15のルーチンが開始されると、ゲーム提供部37は、まずステップS11においてカード選択機会を付与する。カード選択機会は、一例として、音楽ゲームにおいて使用されるべきキャラクタカード39を選択するための機会である。具体的には、ゲーム提供部37は、例えば、次のようにカード選択機会を提供する。例えば、ゲーム提供部37は、まずカードIDのユーザIDに対応するプレイデータ14bをセンターサーバ2から取得する。また、その取得したプレイデータ14bに基づいて選択対象の選択肢(各キャラクタカード39)を提示する。そして、それらの選択肢に対するユーザの選択操作を受け付ける機会を提供する。結果として、この機会がカード選択機会として機能する。一例として、ゲーム提供部37は、このようにしてカード選択機会を提供する。なお、各キャラクタカード39が物理的カードの場合には、ゲーム提供部37は、カード選択機会として、各キャラクタカード39に記録される情報(例えば、二次元コード等のコードや不揮発性記憶媒体等、カードCDと同様の手法で記録されていてよい)を単に取得するための機会(時間)を付与してもよい。
次のステップS12において、ゲーム提供部37は、ステップS11の選択結果に基づいて音楽ゲーム、つまりプレイ工程(S3)で使用されるべきキャラクタカード39を決定する。なお、音楽ゲームにおいて複数のキャラクタが使用される場合には、ゲーム提供部37は、複数のキャラクタの選択を許容するようにカード選択機会(ステップS11)を提供し、ステップS12において複数のキャラクタカード39をプレイ工程で使用されるべきキャラクタカード39として決定してよい。
続くステップS13において、ゲーム提供部37は、ステップS12の決定結果に基づいて、ゲーム画面40のHPゲージ52の表示に反映されるように、プレイ工程において初期に設定されるHP52aの残量を決定する。そして、ゲーム提供部37は、ステップS13の処理を終えると、今回のルーチンを終了する。これにより、キャラクタ選択工程(S2)が提供される。また、HP52aの初期の表示量が決定される。
図16は、領域提示処理を実現するための領域提示処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図16のルーチンは、例えば、通常モードの音楽ゲームのプレイ中において所定の周期で繰り返し実行される。図16のルーチンが開始されると、ゲーム提供部37は、まずステップS21において、シーケンス処理を実行する。シーケンス処理の詳細は、後述する。
続くステップS22において、ゲーム提供部37は、特別条件が満たされるか否か判別する。例えば、特別条件は、上述の通り、モード変更価値50aが所定量を超えた後にフットペダル8が操作された場合に満たされる。したがって、ゲーム提供部37は、一例として、モード変更価値50aの量及びフットペダル8からの出力信号に基づいて、このような特別条件が満たされているか否か判別する。また、特別条件が満たされた場合には、その後に終了条件が満たされるまで継続的に特別条件が満たされる。つまり、ステップS22では、特別条件が満たされた後は終了条件が満たされるまで継続的に肯定的に判別される。また、このような判別は、例えば、特別モードフラグによって管理されてよい。例えば、特別モードフラグは特別条件が満たされた後に終了条件が満たされるまで“1”として、それ以外では“0”として管理されるフラグである。結果として、ゲーム提供部37は、一例として、ステップS22において終了条件を満たすか否かも判別する。そして、この判別結果が否定的結果の場合、つまり特別条件が満たされていない場合(特別モードフラグが“0”の場合)、ゲーム提供部37は、ステップS23をスキップして、ステップS24に進む。
一方、ステップS22の判別結果が肯定的結果の場合、つまり特別条件が満たされている場合(特別モードフラグが“1”の場合)、ゲーム提供部37は、ステップS23に進む。ステップS23において、ゲーム提供部37は、特別モードを提供するための条件を採用する。例えば、撮影条件の変更により特別モードが提供される場合には、撮影条件として特別モードの撮影条件を採用する。つまり、撮影条件を通常モードの撮影条件から特別モードの撮影条件に変更する。例えば、特別ゲーム画面40Bを提供するための撮影条件が固定的に設定されている場合には、その設定内容に(例えば、図9の例等)に撮影条件を変更する。また、撮影条件が特定条件に応じて設定される場合には、今回の特定条件を特定する。例えば、特定条件として、各回転ボタンB或いはフットペダル8に対する操作状況が利用される場合には、これらからの出力信号に応じて特定条件を特定する。そして、ゲーム提供部37は、特定した特定条件に対応する内容に撮影条件を変更する。
続くステップS24において、ゲーム提供部37は、通常モードの撮影条件、或いはステップS23で変更した撮影条件(特別モードの撮影条件)で仮想3次元空間を仮想カメラで撮影した場合の撮影結果に対応する2次元画像を生成し、それをゲーム領域45として提示する。また、特別モードが提供される場合には、キャラクタカード39のスキルの効果に応じた変化をゲーム領域45に付与する。例えば、ゲーム領域45の表示に影響するスキル(例えば、判定標識画像46の幅等)を持つキャラクタカード39が使用されている場合には、そのスキルの効果が反映されるように、ゲーム提供部37は、ゲーム領域45を提示する。一方で、終了条件が満たされた場合には、ゲーム提供部37は、再度通常モードの撮影条件でゲーム領域45を提示する。そして、ステップS24の処理を終えると、ゲーム提供部37は、今回のルーチンを終了する。
図16のルーチンより、仮想3次元空間を演出するゲーム領域45を含むゲーム画面40がモニタMOに表示される。より具体的には、通常モードの場合には仮想3次元空間を演出するゲーム画面40として、スキルの効果の影響を受けない通常ゲーム画面40Aが表示される。一方、特別モードの場合には仮想3次元空間を演出するゲーム画面40として、スキルの効果が反映された特別ゲーム画面40Bが表示される。具体的には、ゲーム領域45の表示に影響するスキルを持つキャラクタカード39が使用されている場合には、スキルの効果が特別ゲーム画面40Bに反映される。また、特別ゲーム画面40Bは、通常モードの撮影条件とは異なる撮影条件に対応する2次元画像として提示される。そして、これらのゲーム画面40が特別条件及び終了条件に応じて切り替えられる。
図17は、シーケンス処理を実現するためのシーケンス処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図17のルーチンは、一例として、図16のルーチンのステップS21において呼び出されて実行される。図17のルーチンが開始されると、ゲーム提供部37は、まずステップS31において楽曲上の現在時刻を取得する。
次のステップS32において、ゲーム提供部37は、表示範囲内のシーケンスデータ38を取得する。この取得は、ゲーム領域45に表示すべき時間長(表示範囲)の操作時期の各レコードを含むように実行される。例えば、表示範囲は、現在時刻から楽曲の4小節相当の時間長に設定される。また、表示範囲は、例えば、撮影位置、撮影角度或いは画角等の撮影条件に応じて設定されてもよい。例えば、仮想カメラが高い撮影位置に設定されるほど、より長いレーン画像42が表示され得るので、表示範囲はより長い範囲(例えば、6小節等)に設定されてもよい。撮影角度及び画角についても同様に表示範囲に影響を与えてよい。
続くステップS33において、ゲーム提供部37は、仮想3次元空間における各操作時期に対応するオブジェクトの種類及びそのオブジェクトを配置すべきレーン(5つのレーンのいずれか)を判別する。この判別は、各操作時期に対応するオブジェクト画像47の種類及びそのオブジェクト画像47を配置すべきレーン画像42(5つのレーン画像42のいずれか)の判別としても機能する。また、この判別は、シーケンスデータ38において各操作時期に関連付けられる種類及びレーンの情報に基づいて実行される。
次のステップS34において、ゲーム提供部37は、ステップS21〜ステップS23の取得結果等に基づいて、仮想3次元空間における表示範囲に含まれる全てのオブジェクトの座標を演算する。その演算は、例えば、次のように行われる。具体的には、各レーンが時間軸に、各判定標識が現在時刻に、それぞれ対応するように、各レーンの各操作時期(ステップS33の判別結果を利用)に対応する位置を各判定標識(現在時刻)からの距離として算出する。つまり、各操作時期と現在時刻との時間差に応じて、各判定標識からの時間軸方向(つまり、判定標識の移動方向)におけるその判定標識に対応するレーンの位置を算出する。そして、その算出した各レーンの位置を各オブジェクトの座標として算出する。一例として、座標の算出は、このように実行される。また、この演算は、ゲーム領域45における各オブジェクト画像47の座標の算出としても機能する。
次のステップS35において、ゲーム提供部37は、ステップS34で算出した各座標に各種のオブジェクト(ステップS33の判別結果を利用)を配置する。続くステップS36において、ゲーム提供部37は、間隔条件が満たされるか否か判別する。間隔条件は、一例として、上述の通り、異なるレーン画像42に対応する同じ実行時期によって満たされる。したがって、ゲーム提供部37は、例えば、異なるレーンに位置する同じ操作時期に対応するオブジェクトが表示範囲に存在するか否か判別する。この判別が否定的結果の場合、つまりそのようなオブジェクトが存在しない場合、ゲーム提供部37は、間隔条件が満たされないと判別する。一方、この判別は肯定的結果の場合、つまりそのようなオブジェクトが存在する場合、ゲーム提供部37は、間隔条件が満たされると判別する。そして、ゲーム提供部37は、ステップS36の判別結果が否定的結果の場合、つまり間隔条件が満たされない場合、ステップS37をスキップして、今回のルーチンを終了する。この場合、ゲーム提供部37は、図16のルーチンに戻り、ステップS22以降の処理を実行する。
一方、ステップS36の判別結果が肯定的結果の場合、つまり間隔条件が満たされる場合、ゲーム提供部37はステップS37に進む。ステップS37において、ゲーム提供部37は、仮想3次元空間において補助標識に対応する補助標識体を配置する。具体的には、ゲーム提供部37は、間隔条件を満たす各オブジェクト画像47を結ぶ補助線48が表示されるように、仮想3次元空間において各オブジェクト間を接続する補助標識体(ゲーム領域45において補助線48として表示される)を配置する。ステップS37の処理を終えると、ゲーム提供部37は、今回のルーチンを終了する。そして、ゲーム提供部37は、図16のルーチンに戻り、ステップS22以降の処理を実行する。
図17のルーチンにより、仮想3次元空間の各レーンの適宜な位置に各種のオブジェクトが配置される。また、各判定標識が各操作時期に各オブジェクトを通過するように移動する。そして、図16のルーチンにより、その仮想3次元空間に対応するゲーム領域45がゲーム画面40に表示される。つまり、図16及び図17のルーチンにより、ゲーム領域45において各オブジェクト画像47が各レーン画像42の適宜な位置に配置される。また、各判定標識画像46が各操作時期に各オブジェクト画像47を通過するように移動する。つまり、時間経過に伴う各判定標識画像46の位置と各オブジェクト画像47の位置との一致により各操作時期が案内されるように、各判定標識画像46及び各オブジェクト画像47の位置が制御される。
一方、図18は、操作評価処理を実現するための操作評価処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図18のルーチンは、一例として、プレイ工程において所定の周期で繰り返し実行される。
図18のルーチンが開始されると、ゲーム提供部37は、まずステップS41において、コントロールパネル7の出力結果、より具体的には各回転ボタンBの出力結果に基づいて、各回転ボタンBに対して操作が実行されたか否か判別する。この判別結果が否定的結果の場合、つまり各回転ボタンBに対して操作が実行されていない場合、ゲーム提供部37は、以降の処理をスキップして、今回のルーチンを終了する。
一方、ステップS41の判別結果が肯定的結果の場合、つまり各回転ボタンBに対して操作が実行されている場合、ゲーム提供部37は、ステップS42に進む。ステップS42において、ゲーム提供部37は、各回転ボタンBの出力結果に基づいて、操作の種類及び時期を判別する。操作の種類の判別には、例えば、押し込み操作、回転操作、連続操作、継続操作及び組合せ操作等の判別が含まれる。また、操作の種類の判別には、例えば、その他にもそれらの操作が実行された回転ボタンB(5つの回転ボタンBのいずれか)の判別が含まれる。
続くステップS43において、ステップS42の判別結果に基づいて、ゲーム提供部37は、各種の操作の実際の操作時期と、各種の操作が実行されるべき操作時期との間のずれを取得する。例えば、各種の操作が実行されるべき操作時期は、シーケンスデータ38に記述されている。具体的には、一例として、ゲーム提供部37は、実際の操作時期に最も近いシーケンスデータ38中の操作時期を、各種の操作が実行されるべき操作時期として特定する。そして、ゲーム提供部37は、ステップS43において、一例として、その特定した操作時期と実際の操作時期との間のずれ時間を取得する。
次のステップS44において、ゲーム提供部37は、ステップS43で取得した時期のずれ、つまりずれ時間が評価範囲内か否か判別する。例えば、時期の評価範囲として、その操作を実行すべき操作時期を基準にその前後の所定範囲の時期が採用される。つまり、対象の操作時期を中央に含む所定範囲の時期が時期の評価範囲の一例として採用される。そして、ステップS44の判別結果が否定的結果の場合、つまり一例としてずれ時間が評価範囲に含まれない場合、ゲーム提供部37は、以降の処理をスキップして、今回のルーチンを終了する。
次のステップS45において、ゲーム提供部37は、ステップS42で取得した操作の種類の情報に基づいて、回転ボタンBに対して実行された実際の操作が適切な操作か否か判別する。具体的には、例えば、ゲーム提供部37は、まず実際の操作が実行された回転ボタンBが、ステップS43で各種の操作が実行されるべき操作時期として特定した操作時期に関連付けられる回転ボタンか否か判別する。この判別には、例えば、シーケンスデータ38の“レーン”の情報が使用される。具体的には、“レーン”の情報として、上述の通り、5つのレーン画像42のいずれかを特定するための情報が使用される。また、5つのレーン画像42は、上述の通り、5つの回転ボタンBにそれぞれ対応する。このため、この判別は、実際の操作が実行された回転ボタンBが、特定した操作時期に“レーン”の情報のレーン画像42を介して対応する回転ボタンBに該当する場合には肯定的に、そうでない場合は否定的に、それぞれ判別される。そして、否定的結果の場合、ゲーム提供部37は、ステップS45において適切な操作でないと判別する。また、肯定的結果の場合には、ゲーム提供部37は、その実際の操作の種類が要求した操作の種類に該当するか否か判別する。この判別には、例えば、シーケンスデータ38の“種類”の情報が使用される。具体的には、実際の操作の種類が、特定した操作時期にシーケンスデータ38の“種類”の情報を介して対応する操作の種類に該当するか否か判別する。この結果が否定的結果の場合、ゲーム提供部37は、ステップS45においてやはり適切な操作でないと判別する。そして、ゲーム提供部37は、以降の処理をスキップして、今回のルーチンを終了する。
一方、実際の操作の種類が、特定した操作時期にシーケンスデータ38の“種類”の情報を介して対応する操作の種類に該当する場合(肯定的結果の場合)、ゲーム提供部37は、ステップS45において適切な操作と判別する。そして、ゲーム提供部37は、ステップS46に進む。ステップS46において、ゲーム提供部37は、ステップS43で取得したずれ時間に基づいて評価結果を決定する。この評価結果は、ずれ時間が小さいほど高く評価される。また、この評価結果には、適切な操作或いはミス操作に基づいて増減する、モード変更価値50a或いはHP52aの量の決定が含まれる。
続くステップS47において、ゲーム提供部37は、現在提供中のモードが特別モードか否か判別する。この判別結果が否定的結果の場合、つまり特別モードではない場合、ゲーム提供部37は、ステップS49に進む。一方、この判別結果が肯定的結果の場合、ゲーム提供部37は、ステップS48に進む。
ステップS48において、ゲーム提供部37は、スキルに応じた変化を特別ゲーム画面40Bに付与する。具体的には、例えば、ゲーム提供部37は、ステップS46で決定した評価結果にスキルの効果に応じた変化を付与する。
次のステップS49において、ゲーム提供部37は、ステップS46で決定した評価結果或いはステップS48で変化を付与した後の評価結果をゲーム画面40に表示する。そして、ゲーム提供部37は、ステップS49の処理を終えると、今回のルーチンを終了する。これにより、各ユーザの実際の操作結果がシーケンスデータ38の内容に基づいて評価される。さらに、特別モードの場合には、スキルに応じた効果が評価結果に付与される。
以上に説明したように、この形態によれば、各種の特性を有する複数のキャラクタカード39(キャラクタ)が用意され、それらのうち選択されたキャラクタカード39が音楽ゲームのプレイに使用される。また、特別モードでは、そのキャラクタカード39のスキルに応じた効果が音楽ゲームに付与される。つまり、音楽ゲームには、特別モードにおいてユーザUの選択結果に応じた効果(変化)が付与される。このため、仮にプレイに使用される楽曲Mが同じであってもキャラクタカード39の選択結果が相違すれば、特別モードの内容、つまり音楽ゲームの内容を相違させることができる。これにより、楽曲Mの選択やユーザUの熟練度だけでなくキャラクタカード39の選択を含む範囲まで音楽ゲームの結果に影響を与える範囲を拡大することができる。また、スキルはキャラクタに応じて相違するので、キャラクタカード39の収集等(キャラクタを育成可能な場合は育成を含む)をゲーム要素として音楽ゲームに追加することができる。
また、各楽曲Mには、ジャンル等の音楽的特徴に応じた傾向が設定されている。一方で、各キャラクタカード39のスキルは、その傾向に関連付けられている。このため、各楽曲Mと各キャラクタカード39との間に各種の相性を設定することができる。これにより、各キャラクタカード39の選択を通じて、音楽ゲームのプレイに使用される楽曲Mの価値を変化させることができる(或いは、反対に各楽曲Mの選択を通じて各キャラクタカード39の価値を変化させることができる)。さらに、音楽ゲームでは、回転操作等の各種の操作が要求され、音楽的特徴に応じた傾向も“操作系”等の各種の操作に関連する傾向を含んでいる。そして、各キャラクタカード39の特性は、このようなゲーム結果との関連性が高い各種の操作にも関連付けられている。結果として、ゲームの結果に影響する可能性が高い傾向に、各キャラクタカード39のスキルの相性を設定することができる。
一方で、各キャラクタカード39のスキルの影響は、特別モードに限定されている。つまり、各キャラクタカード39のスキルの効果は、通常モードでは発揮されない。結果として、スキルの効果が反映される状態と反映されない状態とを音楽ゲームに設けることができる。また、特別モードは、通常モードとは異なる撮影条件に対応する特別ゲーム画面40Bを通じて提供される。これらにより、通常モードだけでは与えられない興趣性を音楽ゲームに付加することができる。そして、これらの通常モード及び特別モードを特別条件及び終了条件に基づいて切り替えることができる。これにより、各キャラクタカード39のスキルの影響時期をゲーム要素の一つとして追加することができる。
さらに、特別条件及び終了条件は、いずれもフットペダル8に対するユーザUの踏み込み操作によって満たされる。このため、特別モードの開始時期及び終了時期、つまり各キャラクタカード39のスキルの影響期間をユーザUに選択させることができる。これにより、スキルの使用時期をゲーム要素として更に追加することができる。
一方で、特別モードを開始するための特別条件は、量条件を要件に含んでいる。つまり、モード変更価値50aが所定量を超えなければ、特別モードが提供されない。そして、モード変更価値50aの量には、音楽ゲームのプレイ状況が反映される。このため、音楽ゲームのプレイ状況をモードの切り替えに反映することができる。したがって、ユーザUの選択結果に対応するスキルの効果にユーザUの音楽ゲームの熟練度を反映することができる。結果として、両者の影響のバランスを図ることもできる。これらにより、ユーザの飽きを抑制することができるとともに、音楽ゲームの興趣性を向上させることができる。
以上の形態において、ゲーム機GMの制御ユニット30が、ゲーム提供部37を通じて図15のルーチンを実行することにより本発明の機会付与手段として機能する。同様に、ゲーム機GMの制御ユニット30が、ゲーム提供部37を通じて図18のルーチンを実行することにより本発明の評価手段として機能する。さらに、ゲーム機GMの制御ユニット30が、ゲーム提供部37を通じて、例えば図18のルーチン等を実行することにより特性付与手段としても機能する。一方、ゲーム機GMの記憶ユニット31が、シーケンスデータ38を記憶することにより本発明のデータ記憶手段として機能する。
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。例えば、上述の形態では、音楽ゲームでは、押し込み操作や回転操作等、複数種類の操作がプレイ行為として要求されている。しかし、本発明の音楽ゲームは、このような形態に限定されない。音楽ゲームでは、例えば、押し込み操作のみ等、一つの種類のプレイ行為が要求されてもよい。そして、このような一種類のプレイ行為に各スキルが関連づけられていてもよい。
また、上述の形態では、各キャラクタカード39(キャラクタ)のスキルは、各楽曲Mの音楽的特徴に応じた傾向のうち“操作系”の傾向と関連付けられている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、特定のレーン画像42にオブジェクト画像47が表示された場合に効果を発揮するスキルや第1操作オブジェクト画像47aの表示に伴い効果を発揮するスキル等、スキルは“表示系”等の各種の傾向に関連付けられてもよい。同様に、各キャラクタカード39のスキルの効果は、一つに限定されない。例えば、各キャラクタカード39のスキルには、複数の効果が与えられてもよい。或いは、各キャラクタカード39に複数のスキルが与えられてもよい。また、各キャラクタが複数のスキルを有する場合において、各スキルは使い分けられてもよい。例えば、各スキルは、一部のスキルは楽曲開始から操作等に無関係に効果を発揮し続け(以下、パッシブ型スキルと呼ぶ場合がある)、それ以外のスキルはフットペダル8への操作(所定の操作)により効果を発揮する(以下、アクティブ型スキルと呼ぶ場合がある)ように構成されていてもよい。アクティブ型スキルは、上述のように特別モードにおいて効果を発揮するスキルとして機能してもよいし、特別モードとは無関係に効果を発揮してもよい。また、アクティブ型スキルはパッシブ型スキルと同時に効果を発揮してもよいし、パッシブ型スキルと切り替えられるように使用されてもよい。例えば、複数のアクティブ型スキルを1つのキャラクタが有している場合、それらは所定の操作により同時に発動してもよいし、所定の順番で順に発動してもよい。或いは、それらはランダムに発動してもよい。同様に、“HP回復”の分類はパッシブ型スキル、“ダメージ増減”の分類はアクティブ型スキル等、パッシブ型スキル及びアクティブ型スキルはスキルの分類と関連付けられてもよい。
さらに、上述の形態では、各キャラクタカード39(キャラクタ)のスキルは、音楽的特徴に応じた傾向に関連付けられている。しかし、本発明は、このような形態に限定さない。例えば、各キャラクタカード39(キャラクタ)のスキルは、このような傾向に関連付けられていなくともよい。つまり、各キャラクタカード39(キャラクタ)のスキルは、各楽曲Mの音楽的特徴の傾向とは無関係に音楽ゲームに変化を与えてもよい。同様に、各楽曲Mには、音楽的特徴に応じた傾向が存在しなくともよい。
上述の形態では、各キャラクタカード39のスキルは、特別モードにおいて効果を発揮している。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、スキルは、通常モードで効果を発揮してもよい。したがって、特別モードは省略されてもよい。この場合、例えば、特別条件は、各キャラクタカード39の選択に伴って満たされてもよい。したがって、終了条件は省略されてもよい(プレイ時は常時効果が発揮されてもよい)。或いは、終了条件は、例えば、上述の形態の他にも一律所定時間(プレイ状況に関係のない時間)経過した場合に満たされてもよい。このように終了条件として、各種の条件が採用されてもよい。
上述の形態では、判定標識画像46及び判定標識が各レーン画像42等に沿って移動している。つまり、判定標識画像46等の移動によりオブジェクト画像47等との間に相対的変位が生じている。そして、このような相対的変位により操作時期が案内されている。しかし、相対的変位は、このような形態に限定されない。例えば、上述の形態とは反対に、オブジェクト画像47及びオブジェクトが各レーン画像42等に沿って移動してもよい。つまり、オブジェクト画像47等の移動により相対的変位が生じてもよい。オブジェクト画像47等と判定標識画像46等との間に相対的変位が生じる限り、例えば両方が移動する(例えば、オブジェクト画像47或いは判定標識画像46のいずれか一方が指示標識及び基準標識の両方として機能する場合を含む)等、各種の態様が本発明の相対的変位として採用されてよい。また、このような相対的変位により操作時期を案内する形態にも限定されない。例えば、操作部として各種の画像を表示可能な複数の操作部が利用される場合において、各操作部に表示される画像の拡大或いは縮小等を通じて各操作部の操作時期が案内されてもよい。また、このような画像を通じて操作時期が案内される形態にも限定されない。例えば、操作時期は音声を通じて案内されてもよい。
上述の形態では、特別モードとして、撮影条件等の相違する同じ音楽ゲームが提供されている。しかし、特別モードのゲームは、このような形態に限定されない。例えば、特別モードとして、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、シミュレーションゲーム、パズルゲーム、カードゲーム、シューティングゲーム、スポーツゲーム、複合ゲーム等の音楽ゲームと相違する各種のゲームが提供されてもよい。
また、上述の形態では、キャラクタカード39に対応するキャラクタとして、音楽ゲームに登場するモンスタや人等の個性或いは人格的要素を有するものが想定されている。しかし、キャラクタの用語は、このようなものに限定されない。例えば、キャラクタの用語には、音楽ゲーム(或いはその他の各種のゲーム)に含まれるその他の物(人格的要素を有さない)或いはアイテム等の各種の選択肢が含まれてよい。
さらに、ゲーム機GMは、業務用のゲーム機に限定されない。ゲーム機GMとして、例えば、家庭用の据置型ゲーム機(ゲームを実行可能な据置型のパーソナルコンピュータを含む)、携帯型のゲーム機(ゲームを実行可能なスマートフォン、タブレットPC、携帯型のパーソナルコンピュータ等の携帯端末を含む)等、適宜の形態が採用されてよい。また、上述の形態では、制御ユニット30及び記憶ユニット31がゲーム機GMに設けられている。しかし、本発明のゲーム機は、このような形態に限定されない。例えば、クラウドコンピューティングを利用してネットワーク上に論理的に制御ユニット30及び記憶ユニット31が設けられてもよい。つまり、ゲーム機GMは、ネットワーク3を通じて制御ユニット30処理結果を表示して提供する端末として構成されていてもよい。さらに、本発明のゲームシステムは、センターサーバ2が省略され、一台のゲーム機によって実現されてもよい。
以下に、上述の内容から得られる本発明の一例を記載する。なお、以下の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明のゲームシステムは、プレイ行為の入力に使用されるプレイ用入力装置(7)を備え、前記プレイ行為を通じて進行するゲームを提供するゲームシステム(1)であって、互いに異なる変化にそれぞれ対応する複数の特性を有するように用意された複数のキャラクタのうちからプレイに使用される複数のキャラクタ(39)を選択するための選択機会(S2)を付与する機会付与手段(30)と、前記選択機会において選択された各キャラクタの特性に対応する変化を所定の順番で順に前記ゲームに付与する特性付与手段(30)と、を備えている。
本発明によれば、選択機会で選択された各キャラクタの特性に対応する変化は、所定の順番で順に付与される。つまり、これらの変化が影響を与える時期を所定の順番に制限することができる。これにより、選択された複数のキャラクタの特性の効果に制限を設けることができる。結果として、各キャラクタの選択或いはその使用順等に戦略性を持たせることができるので、新しい興趣性をゲームに付与することができる。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記複数の特性は、前記変化が前記ゲームの結果に与える影響が前記ゲームの状況に応じて相違する各特性を含んでいてもよい。この場合、各キャラクタの価値をゲームの状況に応じて変化させることができる。これにより、戦略性をより向上させることができる。
所定の順番として、各種の態様が採用されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記所定の順番は、ユーザによって設定されてもよい。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記ゲームは、前記変化が付与される特別モード及び前記変化が付与されない通常モードを含み、前記特性付与手段は、開始条件が満たされた場合に前記特別モードを提供することにより前記変化を前記ゲームに付与する一方で、前記特別モードにおいて終了条件が満たされた場合には前記通常モードが提供されるように前記特別モードを終了させてもよい。この場合、開始条件及び終了条件に基づいて通常モードと特別モードとの間でゲームのモードを切り替えることができる。これにより、変化が付与されない状態と変化が付与される状態とをゲームに用意することができる。結果として、各キャラクタの特性の開始時期をゲーム要素の一つとして追加することができる。これにより、ユーザの飽きを更に抑制することができるとともに、ゲームの興趣性をより向上させることができる。また、この態様において、各キャラクタの特性に対応する変化は、前記終了条件が満たされる毎に順に次の変化に切り替えられるように付与されてもよい。
通常モード及び特別モードが切り替えられる態様において、前記ゲームは、前記評価手段の評価結果に応じて量が変化する判定価値(50a)を含み、前記開始条件は、前記判定価値が所定量を超えている場合に満たされる量条件を要件に含み、当該量条件が満たされた場合に少なくとも満たされてもよい。この場合、ゲームのプレイ状況をモードの切り替えに反映することができる。これにより、ユーザの選択結果に応じた変化にユーザの熟練度を反映することができる。結果として、両者の影響のバランスを図ることもできる。また、この態様において、前記変化に関連付けられる変化用操作部(8a)を有する変化用入力装置(8)を更に備え、前記開始条件は、前記変化用操作部が操作された場合に満たされる操作条件を更に要件に含み、前記量条件及び前記操作条件の両方が満たされた場合に満たされてもよい。さらに、この態様において、前記変化用入力装置は、前記変化用操作部が足で操作されるように構成されていてもよい。これらの場合、ユーザの操作によってモードが切り替えられる。このため、キャラクタの選択に伴う変化の開始時期をユーザに選択させることができる。また、変化用操作部が足で操作されることにより、ユーザのプレイ行為を妨げることなくモードの切り替えを行うことができる。
また、変化用操作部の操作によってモードが切り替えられる態様において、前記特別モードの提供中は、前記判定価値の量が経過時間に応じて減少し、前記終了条件は、前記判定価値の量が全て消費された場合及び前記変化用操作部に前記特別モードの終了を示す終了操作が実行された場合の少なくともいずれか一方の場合に満たされてもよい。この場合、キャラクタの特性の影響が終了する終了時期をゲーム要素として更に追加することができる。
特性に応じた変化として、各種の態様が採用されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記変化は、前記評価手段の評価結果に影響を与える変化を含んでいてもよい。また、例えば、前記ゲームには、プレイの継続の可否を判断するためのプレイ価値(52a)が用意され、前記プレイ価値の量は、前記評価手段の評価結果に応じて変化し、各キャラクタには、前記選択機会の選択結果が前記ゲームのプレイ時間に影響を与えるように前記プレイ価値の量が個別に設定されていてもよい。そして、この態様において、前記変化は、前記評価手段の評価結果に応じた前記プレイ価値の量の変化に影響を与える変化を含んでいてもよい。
プレイ行為は適宜に評価されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、前記プレイ行為を実行すべき実行時期が予め記述されたシーケンスデータ(38)を記憶するデータ記憶手段(31)を更に備え、前記プレイ行為の評価として、前記シーケンスデータに記述された前記実行時期を基準に前記プレイ行為の実際の実行時期が評価されてもよい。
プレイ行為の実行時期は、各種の態様で案内されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、前記実行時期に対応する指示標識(47)及び現在時刻に対応する基準標識(46)を含むゲーム画面(40)を表示する表示装置(MO)を更に備え、前記ゲームは、前記指示標識の位置と前記基準標識の位置とが前記実行時期において一致するように前記指示標識と前記基準標識との間に時間経過に従って経路に沿った相対的変位を生じさせることにより前記ゲーム画面を通じて前記実行時期を案内する音楽ゲームとして構成されている態様が採用されてもよい。
また、プレイ行為として、動作等の各種の態様が採用されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記プレイ用入力装置は、前記プレイ行為の入力に使用されるプレイ用操作部(B)を有し、前記プレイ行為として、前記プレイ用操作部に対する操作が使用されてもよい。
一方、本発明のコンピュータプログラムは、上述の入力装置を備えたコンピュータ(30)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。本発明のコンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。