JP6133799B2 - トナー及びその製造方法 - Google Patents

トナー及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6133799B2
JP6133799B2 JP2014012345A JP2014012345A JP6133799B2 JP 6133799 B2 JP6133799 B2 JP 6133799B2 JP 2014012345 A JP2014012345 A JP 2014012345A JP 2014012345 A JP2014012345 A JP 2014012345A JP 6133799 B2 JP6133799 B2 JP 6133799B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
core
external additive
shell layer
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014012345A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015141220A (ja
Inventor
憲昭 坂本
憲昭 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2014012345A priority Critical patent/JP6133799B2/ja
Priority to US14/598,497 priority patent/US9772573B2/en
Publication of JP2015141220A publication Critical patent/JP2015141220A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6133799B2 publication Critical patent/JP6133799B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/093Encapsulated toner particles
    • G03G9/09307Encapsulated toner particles specified by the shell material
    • G03G9/09314Macromolecular compounds
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/093Encapsulated toner particles
    • G03G9/09307Encapsulated toner particles specified by the shell material
    • G03G9/09314Macromolecular compounds
    • G03G9/09321Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/093Encapsulated toner particles
    • G03G9/0935Encapsulated toner particles specified by the core material
    • G03G9/09357Macromolecular compounds
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/093Encapsulated toner particles
    • G03G9/0935Encapsulated toner particles specified by the core material
    • G03G9/09357Macromolecular compounds
    • G03G9/09371Macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/093Encapsulated toner particles
    • G03G9/09392Preparation thereof

Description

本発明は、トナー及びその製造方法に関し、特にカプセルトナー及びその製造方法に関する。
特許文献1にはトナー及びその製造方法が開示されている。特許文献1に記載されたトナーでは、接触帯電処理後のトナー粒子の任意の表面の表面電位が、接触帯電処理前の表面電位に対して正又は負に1000mV以上変化する。表面電位の測定には、走査型プローブ顕微鏡の表面電位測定モードを用いている。
特開2006−163149号公報
特許文献1に記載された技術は、表面電位の絶対量を改善するための技術であり、表面電位の分布(例えば、表面電位の均一性)を改善する技術ではない。したがって、帯電性を向上させる技術には、まだ改善の余地が残されている。
また、特許文献1に記載されたトナーは、シェル層(カプセル膜)を有しない。このため、特許文献1に記載された技術だけでは、耐熱保存性に優れるトナーを得ることは難しいと考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、帯電性(特に、個々のトナー粒子表面の表面電位の均一性)に優れるトナー及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、耐熱保存性に優れるトナー及びその製造方法を提供することを他の目的とする。また、本発明は、高画像濃度の画像の連続印刷に使用した場合であっても、形成した画像にかぶりが生じにくいトナー及びその製造方法を提供することを他の目的とする。
本発明に係るトナーは、複数のトナー粒子を含む。前記トナー粒子は、コアと前記コアの表面に形成されたシェル層とを有する。そして、前記トナー粒子に外添剤が付着していない状態で走査型プローブ顕微鏡を用いて前記トナー粒子の表面の1μm2の領域の表面電位分布を測定した場合に、最高表面電位Vmaxから最低表面電位Vminを引いた電位差をΔVとすると、前記1μm2の領域のうち面積率で70%以上95%以下の部位が「Vmin+ΔV×0.4」以上の表面電位を有する。
本発明に係るトナーの製造方法は、コアを形成するステップと、前記コアの表面にプレ外添剤を付着させるステップと、前記プレ外添剤を付着させた後に、前記コアの表面にシェル層を形成するステップと、前記シェル層を形成した後に、前記コアの表面からプレ外添剤を除去するステップとを含む。そして、前記プレ外添剤を付着させるステップでは、粒子径200nm以上600nm以下の前記プレ外添剤の添加量を、100質量部の前記コアに対して2.0質量部以上9.0質量部以下にする。
本発明によれば、帯電性(特に、個々のトナー粒子表面の表面電位の均一性)に優れるトナー及びその製造方法を提供することが可能になる。また、本発明によれば、この効果に加えて又はこの効果に代えて、耐熱保存性に優れるトナー及びその製造方法を提供することが可能になるという効果が奏される場合がある。また、本発明によれば、上記効果に加えて又は上記効果に代えて、高画像濃度の画像の連続印刷に使用した場合であっても、形成した画像にかぶりが生じにくいトナー及びその製造方法を提供することが可能になるという効果が奏される場合がある。
本発明の実施形態に係るトナーを構成するトナー粒子を示す図である。 図1に示すトナー粒子について、(a)は、トナー粒子の一部の表面を示す断面図であり、(b)は、トナー粒子の一部の表面を示す平面図である。 図1に示すトナー粒子の表面に形成された凹部を拡大して示す断面図である。 吸熱曲線からガラス転移点を読み取る方法を説明するための図である。 S字カーブから軟化点を読み取る方法を説明するための図である。 (a)及び(b)はそれぞれ、本発明の実施形態に係るトナーの製造方法において、プレ外添方法を説明するための図である。 (a)及び(b)はそれぞれ、本発明の実施形態に係るトナーの製造方法において、シェル層の形成方法を説明するための図である。 トナー飛散を評価する方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係るトナーは、静電荷像現像用のカプセルトナーである。本実施形態のトナーは、多数の粒子(以下、トナー粒子と記載する)から構成される粉体である。本実施形態に係るトナーは、例えば電子写真装置で用いることができる。
電子写真装置では、トナーを含む現像剤を用いて静電荷像を現像する。これにより、感光体上に形成された静電潜像に、帯電したトナーが付着し、トナー像が形成される。そして、付着したトナー(トナー像)を転写ベルトに転写した後、さらに転写ベルト上のトナー像を記録媒体(例えば、紙)に転写する。その後、トナーを加熱して記録媒体に定着させる。これにより、記録媒体に画像が形成される。例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーを用いて形成したそれぞれのトナー像を重ね合わせれば、フルカラー画像を得ることができる。
以下、図1を参照して、本実施形態に係るトナー(特にトナー粒子)の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るトナーを構成するトナー粒子10を示す図である。
図1に示すように、トナー粒子10は、コア11と、コア11の表面に形成されたシェル層12(カプセル層)と、外添剤13とから構成される。
コア11は、結着樹脂11aと、内添剤11b(例えば、着色剤及び離型剤)とから構成される。コア11は、シェル層12によって被覆されている。シェル層12の表面には外添剤13が付着している。以下、外添剤13により処理される前の粒子を、トナー母粒子と記載する。
トナー粒子10において、必要がなければ内添剤11b又は外添剤13を割愛してもよい。また、コア11の表面に複数のシェル層12が積層されていてもよい。
以下、図1に加えて、図2(a)、図2(b)、及び図3を参照して、トナー粒子10の表面の構造、表面電位分布の求め方、及びトナー粒子10の表面電位分布について説明する。図2(a)は、トナー粒子10の一部の表面を示す断面図である。図2(b)は、トナー粒子10の一部の表面を示す平面図である。図3は、凹部12aを拡大して示す断面図である。
(表面構造)
シェル層12には、複数の凹部12aが形成されている。各凹部12aは、シェル層12を貫通してコア11を露出させる。以下、コア11が露出した領域を、領域R0と記載する(図3参照)。なお、コア11の表面にシェル層12が形成されているか否かは、例えば、コア11及びシェル層12のうちコア11のみを溶かす(シェル層12は溶かさない)溶媒を用いてコア11とシェル層12とを分離することで確認できる。また、凹部12aは、シェル層12を貫通して(コア11を露出させて)いなくてもよい。
(表面電位分布の求め方)
トナー粒子10に外添剤13が付着していない状態で、走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いてトナー粒子10の表面電位分布を測定する。走査型プローブ顕微鏡としては、例えば表面電位顕微鏡(KFM:Kelvin Force Microscope)を用いることができる。例えば、ケルビン法により表面電位分布を測定することができる。表面電位分布の測定は、例えば図2(b)に示すような1μm2(1μm×1μm)の領域ごとに測定する。表面電位分布の測定は、シェル層12に外添剤13を付着させる前に行ってもよいし、外添後にシェル層12から外添剤13を取り除いて行ってもよい。例えば、アルカリ溶液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液)を用いて外添剤13を溶解させることにより、シェル層12から外添剤13を取り除くことができる。また、例えば超音波洗浄機を用いて、シェル層12から外添剤13を取り除いてもよい。
超音波洗浄機を用いてシェル層12から外添剤13を取り除く方法の一例について説明する。まず、超音波洗浄機を用いて、トナー粒子10をエタノール又は界面活性剤水溶液に分散させる。超音波により、トナー母粒子と外添剤13とが互いに分離する。続けて、目開き5μmのフィルターを用いて分散液を吸引濾過する。これにより、外添剤13がフィルターを通過し、フィルター上にトナー母粒子が残る。続けて、トナー母粒子を回収し、乾燥させる。その後、電子顕微鏡を用いて、トナー母粒子の表面を観察する。外添剤13の除去が不十分であれば、外添剤13が十分に除去されるまで、上記分散、濾過、及び乾燥を繰り返す。
トナー粒子10の表面電位分布を測定する場合には、走査型プローブ顕微鏡を用いて1μm2の領域(トナー粒子10の表面)を走査して、その1μm2の領域の略全域の表面電位を連続的に測定する。以下、1μm2の領域の表面電位のうち、最も低い表面電位を最低表面電位Vminと記載し、最も高い表面電位を最高表面電位Vmaxと記載する。また、最高表面電位Vmaxから最低表面電位Vminを引いた電位差を、電位差ΔVと記載する。
(トナー粒子の表面電位分布)
2成分現像剤では、トナーとキャリアとの摩擦によりトナーが帯電する。例えばシェル層12がカチオン性を有する場合には、シェル層12とキャリアとの摩擦によりシェル層12が正に帯電する。また、シェル層12がカチオン性を有し、コア11がアニオン性を有する場合には、シェル層12の形成時にカチオン性のシェル層12の材料をコア11の表面に引き付けることが可能になる。詳しくは、例えば水性媒体中で負に帯電するコア11と水性媒体中で正に帯電するシェル層12の材料とが相互に電気的に引き寄せられ、例えばin−situ重合によりコア11の表面にシェル層12が形成される。これにより、分散剤を用いて水性媒体中にコア11を高度に分散させずとも、コア11の表面に均一なシェル層12を形成し易くなる。
シェル層12が正に帯電するトナーでは、シェル層12の厚さが厚いほどトナー粒子10の表面電位が高くなると考えられる。このため、最低表面電位Vminは、領域R0(凹部12aにおいてコア11が露出した面)の表面電位であることが多い。また、最高表面電位Vmaxは、トナー粒子10の表面においてシェル層12の厚さが最も厚い部位(凹部12aが形成されていない部位)の表面電位であることが多い。
図3では、上記1μm2の領域を、「Vmin+ΔV×0.4」未満の表面電位を有する領域R1と「Vmin+ΔV×0.4」以上の表面電位を有する領域R2とに分けて示している。凹部12a内には、例えば領域R1と領域R2との両方が存在する。一例では、最低表面電位Vminが200mVであり、最高表面電位Vmaxが300mVである。この例では、電位差ΔVが100mV(=300mV−200mV)である。そして、上記1μm2の領域のうち、240mV(=200mV+100mV×0.4)以上の表面電位を有する領域が、領域R2に相当する。
本実施形態のトナー粒子10では、1μm2の領域のうち面積率で70%以上95%以下の部位が、領域R2に相当する。こうした表面電位分布を有するトナー粒子10(本実施形態のトナー粒子10)は、適量の凹部12aを含むため、優れた帯電性(特に、表面電位の均一性)を有する。また、トナー粒子10の帯電量(表面電位の絶対量)は、シェル層12の材質を変えることによって調整できる。
コア11においては、コア成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂11aが占める。このため、結着樹脂11aの極性がコア11全体の極性に大きな影響を与える。例えば結着樹脂11aがエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有している場合には、コア11がアニオン性になる傾向が強くなり、例えば結着樹脂11aがアミノ基、アミン、又はアミド基を有している場合には、コア11がカチオン性になる傾向が強くなる。
本実施形態においてコア11がアニオン性であることの指標は、pHが4に調整された水性媒体中で測定されるコア11のゼータ電位が負極性を示すことである。コア11とシェル層12との結合を強めるためには、コア11のpH4におけるゼータ電位が0Vよりも低く、トナー粒子10のpH4におけるゼータ電位が0Vよりも高いことが好ましい。なお、本実施形態においてpH4はシェル層12を形成する時のpHに相当する。
ゼータ電位の測定方法としては、例えば電気泳動法、超音波法、又はESA(電気音響)法が挙げられる。
電気泳動法は、粒子分散液に電場を印加して分散液中の帯電粒子を電気泳動させ、電気泳動速度に基づきゼータ電位を算出する方法である。電気泳動法としては、例えばレーザードップラー法(電気泳動している粒子にレーザー光を照射し、得られた散乱光のドップラーシフト量から電気泳動速度を求める方法)が挙げられる。レーザードップラー法は、分散液中の粒子濃度を高濃度とする必要がなく、ゼータ電位の算出に必要なパラメーターの数が少なく、加えて電気泳動速度を感度よく検出できるという利点を有する。
超音波法は、粒子分散液に超音波を照射して分散液中の帯電粒子を振動させ、この振動によって生じる電位差に基づきゼータ電位を算出する方法である。
ESA法では、粒子分散液に高周波電圧を印加して分散液中の帯電粒子を振動させて超音波を発生させる。そして、その超音波の大きさ(強さ)からゼータ電位を算出する。
超音波法及びESA法は、粒子濃度が高い(例えば、20質量%を超える)粒子分散液であっても、ゼータ電位を感度よく測定することができるという利点を有する。
以下、主に図1を参照して、コア11(結着樹脂11a及び内添剤11b)、シェル層12、及び外添剤13について、順に説明する。
[コア]
コア11は、結着樹脂11a及び内添剤11b(着色剤、離型剤)を含む。ただし、コア11は、着色剤及び離型剤の少なくとも一方を含んでいなくてもよいし、電荷制御剤及び磁性粉の少なくとも一方を含んでいてもよい。
[結着樹脂(コア)]
以下、結着樹脂11aについて説明する。
結着樹脂11aが強いアニオン性を有するためには、結着樹脂11aの水酸基価(OHV値)及び酸価(AV値)がそれぞれ10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上であることがより好ましい。
結着樹脂11aのガラス転移点(Tg)は、シェル層12に含まれる熱硬化性樹脂の硬化開始温度以下であることが好ましい。こうした結着樹脂11aを用いれば、高速定着時においても十分な定着性を得やすい。また、熱硬化性樹脂(特にメラミン系の樹脂)の硬化開始温度は55℃程度であることが多い。結着樹脂11aのTgは、20℃以上であることが好ましく、30℃以上55℃以下であることがより好ましく、30℃以上50℃以下であることがさらに好ましい。結着樹脂11aのTgが20℃以上であるとシェル層12の形成時にコア11が凝集しにくくなる。
結着樹脂11aの軟化点(Tm)は100℃以下であることが好ましく、95℃以下であることがより好ましい。結着樹脂11aのTmが100℃以下(より好ましくは95℃以下)であることで、高速定着時においても十分な定着性を得ることが可能になる。また、結着樹脂11aのTmが100℃以下(より好ましくは95℃以下)であれば、水性媒体中でコア11の表面にシェル層12を形成する際に、シェル層12の硬化反応中にコア11が部分的に軟化し易くなるため、コア11が表面張力により丸みを帯び易くなる。なお、異なるTmを有する複数の樹脂を組み合わせることで、結着樹脂11aのTmを調整することができる。
以下、主に図4を参照して、吸熱曲線から結着樹脂11aのTgを読み取る方法について説明する。図4は吸熱曲線の一例を示すグラフである。
Tgの測定に際しては、示差走査熱量計(例えば、セイコーインスツル株式会社製「DSC−6220」)を用いて吸熱曲線を測定する。例えば図4に示すような吸熱曲線が得られる。結着樹脂11aのTgは、結着樹脂11aの吸熱曲線における比熱の変化点から求めることができる。
次に、主に図5を参照して、S字カーブから結着樹脂11aのTmを読み取る方法について説明する。図5はS字カーブの一例を示すグラフである。
高架式フローテスター(例えば、株式会社島津製作所製「CFT−500D」)を用いて、結着樹脂11aのTmを測定することができる。具体的には、測定試料を高架式フローテスターにセットし、所定の条件で試料を溶融流出させる。これにより、S字カーブ(温度(℃)/ストローク(mm)に関するS字カーブ)が得られる。得られたS字カーブから結着樹脂11aのTmを読み取ることができる。図5において、S1はストロークの最大値を示し、S2は低温側のベースラインのストローク値を示す。S字カーブ中のストロークの値が(S1+S2)/2となる温度を測定試料のTmとする。
図1を参照して説明を続ける。
結着樹脂11aは、例えば官能基としてエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、メチル基、カルボキシル基、又はアミノ基を有する樹脂であることが好ましい。結着樹脂11aは、分子中に水酸基、カルボキシル基、又はアミノ基のような官能基を有する樹脂であることが好ましく、分子中に水酸基及び/又はカルボキシル基を有する樹脂であることがより好ましい。このような官能基を有するコア11(結着樹脂11a)は、シェル層12の材料(例えば、メチロールメラミン)と反応して化学的に結合し易くなる。こうした化学的な結合が生じると、コア11とシェル層12との結合が強固になる。
結着樹脂11aは熱可塑性樹脂であることが好ましい。
熱可塑性樹脂の好適な例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、又はスチレン−ブタジエン系樹脂が挙げられる。中でも、スチレンアクリル系樹脂及びポリエステル樹脂はそれぞれ、トナー中の着色剤の分散性、トナーの帯電性、及び記録媒体に対する定着性に優れる。
(スチレンアクリル系樹脂)
以下、結着樹脂11aとしてのスチレンアクリル系樹脂について説明する。
スチレンアクリル系樹脂は、例えばスチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体である。
スチレン系単量体の好適な例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、又はp−エチルスチレンが挙げられる。
アクリル系単量体の好適な例としては、(メタ)アクリル酸、特に(メタ)アクリル酸アルキルエステル又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)メタアクリル酸メチル、(メタ)メタアクリル酸エチル、(メタ)メタアクリル酸n−ブチル、又は(メタ)メタアクリル酸iso−ブチルが好ましい。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシプロピルが好ましい。
スチレンアクリル系樹脂を調製する際に、水酸基を有する単量体(例えば、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル)を用いることで、スチレンアクリル系樹脂に水酸基を導入できる。例えば、水酸基を有する単量体の使用量を適宜調整することで、得られるスチレンアクリル系樹脂の水酸基価を調整することができる。
スチレンアクリル系樹脂を調製する際に、(メタ)アクリル酸を単量体として用いることで、スチレンアクリル系樹脂にカルボキシル基を導入できる。例えば、(メタ)アクリル酸の使用量を適宜調整することで、得られるスチレンアクリル系樹脂の酸価を調整することができる。
コア11の強度又はトナーの定着性を向上させるためには、結着樹脂11aとしてのスチレンアクリル系樹脂の数平均分子量(Mn)が2000以上3000以下であることが好ましい。スチレンアクリル系樹脂の分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する質量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)は10以上20以下であることが好ましい。結着樹脂11aのMnとMwの測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いることができる。
(ポリエステル樹脂)
以下、結着樹脂11aとしてのポリエステル樹脂について説明する。
ポリエステル樹脂は、例えば2価又は3価以上のアルコール成分と2価又は3価以上のカルボン酸成分とを縮重合又は共縮重合することで得られる。
2価又は3価以上のアルコール成分の好適な例としては、ジオール類、ビスフェノール類、又は3価以上のアルコール類が挙げられる。
ジオール類としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレングリコールが好ましい。
ビスフェノール類としては、例えばビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、又はポリオキシプロピレン化ビスフェノールAが好ましい。
3価以上のアルコール類としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが好ましい。
2価又は3価以上のカルボン酸成分としては、例えばエステル形成性の誘導体(例えば、酸ハライド、酸無水物、又は低級アルキルエステル)を用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素原子数1〜6のアルキル基を意味する。
2価カルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、又はコハク酸(例えば、アルキルコハク酸もしくはアルケニルコハク酸)が好ましい。さらに、コハク酸としては、例えばn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、又はイソドデセニルコハク酸が好ましい。
3価以上のカルボン酸としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、又はエンポール三量体酸が好ましい。
ポリエステル樹脂を製造する際に、2価又は3価以上のアルコール成分の使用量と2価又は3価以上のカルボン酸成分の使用量とをそれぞれ適宜変更することで、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価を調整することができる。また、ポリエステル樹脂の分子量を上げると、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価は低下する傾向がある。
コア11の強度又はトナーの定着性を向上させるためには、結着樹脂11aとしてのポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)が1200以上2000以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂の分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する質量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)は9以上20以下であることが好ましい。結着樹脂11aのMnとMwの測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いることができる。
[着色剤(コア)]
以下、着色剤について説明する。
着色剤としては、例えばトナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。着色剤の使用量は、100質量部の結着樹脂11aに対して1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、3質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
(黒色着色剤)
コア11は、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤は、例えばカーボンブラックから構成される。また、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤のような着色剤を用いて黒色に調色された着色剤も利用できる。
(カラー着色剤)
コア11は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、又はシアン着色剤のようなカラー着色剤を含有していてもよい。
イエロー着色剤は、例えば縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、又はアリルアミド化合物から構成されることが好ましい。イエロー着色剤としては、例えばC.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、又は194)、ネフトールイエローS、ハンザイエローG、又はC.I.バットイエローが好ましい。
マゼンタ着色剤は、例えば縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、又はペリレン化合物から構成されることが好ましい。マゼンタ着色剤としては、例えばC.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、又は254)が好ましい。
シアン着色剤は、例えば銅フタロシアニン化合物、銅フタロシアニン誘導体、アントラキノン化合物、又は塩基染料レーキ化合物から構成されることが好ましい。シアン着色剤としては、例えばC.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、又は66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、又はC.I.アシッドブルーが好ましい。
[離型剤(コア)]
以下、離型剤について説明する。
離型剤は、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の使用量は100質量部の結着樹脂11aに対して1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
一例では、離型剤が、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、又はフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックスから構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、酸化ポリエチレンワックス、又は酸化ポリエチレンワックスのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物から構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、又はライスワックスのような植物系ワックスから構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、みつろう、ラノリン、又は鯨ろうのような動物系ワックスから構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、オゾケライト、セレシン、又はベトロラクタムのような鉱物系ワックスから構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、モンタン酸エステルワックス又はカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類から構成されることが好ましい。別の一例では、離型剤が、脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルの一部又は全部が脱酸化したワックスから構成されることが好ましい。
[シェル層]
シェル層12は熱硬化性樹脂から構成されることが好ましく、強度、硬度、又はカチオン性を向上させるためには、窒素原子を含む樹脂又はその誘導体から構成されることがより好ましい。シェル層12が窒素原子を含む場合には、シェル層12が正に帯電し易くなる。カチオン性を強くするためには、シェル層12中の窒素原子の含有量が10質量%以上であることが好ましい。
シェル層12を構成する熱硬化性樹脂としては、例えばメラミン樹脂、尿素(ユリア)樹脂、スルホンアミド樹脂、グリオキザール樹脂、グアナミン樹脂、アニリン樹脂、又はこれら各樹脂の誘導体が好ましい。メラミン樹脂の誘導体では、例えばメチロールメラミンが好ましい。グアナミン樹脂の誘導体では、例えばベンゾグアナミン、アセトグアナミン、又はスピログアナミンが好ましい。
シェル層12を構成する熱硬化性樹脂としては、例えば窒素元素を分子骨格に有するポリイミド樹脂、マレイミド系重合体、ビスマスイミド、アミノビスマスイミド、又はビスマスイミドトリアジンが好ましい。
シェル層12を構成する熱硬化性樹脂としては、アミノ基を含む化合物とアルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド)との重縮合によって生成される樹脂(以下、アミノアルデヒド樹脂という)、又はアミノアルデヒド樹脂の誘導体が特に好ましい。なお、メラミン樹脂は、例えばメラミンとホルムアルデヒドとの重縮合物である。尿素樹脂は、例えば尿素とホルムアルデヒドとの重縮合物である。グリオキザール樹脂は、例えばグリオキザールと尿素との反応物とホルムアルデヒドとの重縮合物である。
シェル層12に含まれる樹脂のうち、80質量%以上の樹脂が熱硬化樹脂であることが好ましく、90質量%以上の樹脂が熱硬化樹脂であることがより好ましく、100質量%の樹脂が熱硬化樹脂であることがさらに好ましい。
シェル層12の厚さは、1nm以上20nm以下であることが好ましく、1nm以上10nm以下であることがより好ましい。
シェル層12の厚さが20nm以下であると、トナーを記録媒体へ定着させる際の加熱加圧等によって、シェル層12が容易に破壊されるようになる。その結果、トナーの低温定着性が向上する。さらに、シェル層12の厚さが20nm以下であるとシェル層12の帯電性が強くなり過ぎないため、画像が適正に形成される。
一方、シェル層12の厚さが1nm以上であると、シェル層12の強度が向上し、輸送時の衝撃等によるシェル層12の破壊を抑制することが可能になる。
シェル層12の厚さは、市販の画像解析ソフトウェア(例えば、三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いてトナー粒子10の断面のTEM撮影像を解析することによって計測できる。
なお、本実施形態ではシェル層12がカチオン性(正帯電性)を有する。シェル層12に正帯電性の電荷制御剤を含有させてもよい。
[外添剤]
以下、外添剤13について説明する。
外添剤13は、トナー粒子10の流動性又は取扱性を向上させるために使用され、シェル層12の表面に付着する。トナー粒子10の流動性又は取扱性を向上させるためには、外添剤13の使用量は、トナー母粒子100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましく、2質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。
外添剤13は、例えばシリカ又は金属酸化物(例えば、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、もしくはチタン酸バリウム)から構成されることが好ましい。
トナー粒子10の流動性又は取扱性を向上させるためには、外添剤13の粒子径は0.01μm以上1.0μm以下であることが好ましい。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーの製造方法では、コア11を形成する。続けて、コア11の表面にプレ外添剤を付着させる。続けて、コア11の表面にシェル層12を形成する。続けて、コア11の表面からプレ外添剤を除去する。その後、必要に応じて、シェル層12の表面に外添剤13を付着させる。また、プレ外添剤を付着させるステップでは、粒子径200nm以上600nm以下のプレ外添剤の添加量を、100質量部のコア11に対して2.0質量部以上9.0質量部以下にする。これにより、トナー粒子10の表面電位分布(特に、表面電位の均一性)を好適に調整することが可能になる。
本実施形態に係るトナーの製造方法では、プレ外添剤の少なくとも表面が疎水性を有し、シェル層12が親水性を有することが好ましい。こうした方法によれば、シェル層12に凹部12aを好適に形成することが可能になる。
プレ外添剤の作製に用いる粒子は、疎水性を有する粒子、又は表面を疎水化処理することができる粒子であることが好ましい。また、疎水性を有しない粒子を用いてプレ外添剤を作製する場合には、粒子の表面を疎水化処理することが好ましい。例えば、粒子の表面にシリコーンオイルをコーティングすることで、粒子の表面を疎水化することができる。プレ外添剤の作製に用いる粒子は、有機系粒子であってもよいし、無機系粒子であってもよい。
プレ外添剤としては、ポリスチレン粒子が好ましい。ポリスチレン粒子は、例えば懸濁重合法又は乳化重合法でスチレンモノマーを重合させることにより合成することができる。スチレンモノマーの添加量を変えることによってポリスチレン粒子の粒子径を調整することができる。
シェル層12の形成では、例えば、液にコア11とシェル層12の材料とを入れる。続けて、液を攪拌しながら所定の温度に保って、コア11の表面でシェル層12の材料を重合させる。これにより、コア11の表面にシェル層12が形成される。
シェル層12の形成方法としては、トナーの平均粒子径及び粒子径分布を所望の範囲に調整できる方法が好ましい。シェル層12の形成方法としては、in−situ重合法、液中硬化法、又はコアセルベーション法が好ましく、中でもin−situ重合法がより好ましい。
シェル層12の材料としては、コア11の表面に成膜し易く、且つ、トナーの凝集を制御し易い材料が好ましい。シェル層12の材料としては、メラミン系、尿素系(例えば、尿素レゾルシン系)、ウレタン系、アミド系、オレフィン系、又はゼラチン−アラビアゴム系の樹脂原料(例えば、プレポリマー又はモノマー)が好ましい。特に、メラミン系及び尿素系(例えば、尿素レゾルシン系)の樹脂原料はそれぞれ、吸水性が低く、貯蔵安定性に優れる。吸水性の低いシェル層12の材料を用いることで、トナーの凝集(トナー粒子同士の結着)を抑制することが可能になる。また、トナーの平均粒子径及び粒子径分布が変動しにくくなる。また、貯蔵中におけるトナーの凝集を抑制することが可能になる。
シェル層12の材料としては、メチロールメラミン(メラミンとホルムアルデヒドとの付加反応によって生成される前駆体)又はメチロール化尿素(尿素とホルムアルデヒドとの付加反応によって生成される前駆体)のようなメチロール化物が好ましい。メチロール化物は、コア11の表面で膜化し易い。
シェル層12の材料としては、水に分散する材料が好ましい。本実施形態に係るトナーの製造方法では、水性媒体に分散されたシェル層12の材料が、コア11の表面で反応して樹脂化する。このため、シェル層12の材料として、水との親和性が高い材料を用いることが好ましい。こうしたシェル層12の材料は、水性媒体に分散し易い。
シェル層12の形成(膜化)は、シェル層12の材料(例えば、メチロール化物)を溶解できる液(溶媒)中で行うことが好ましい。溶媒としては、水、メタノール、又はエタノールが好ましい。
シェル層12の形成(膜化)の進行を促進するためには、メチロールメラミン又はメチロール化尿素を膜化する際の温度を、40℃以上80℃以下にすることが好ましく、55℃以上70℃以下にすることがより好ましい。
シェル層12の厚さを均一にするためには、溶媒中にコア11を均一に分散させることが好ましい。コア11の分散性を高めるために、溶媒に分散剤を添加してもよい。分散剤の使用量は、100質量部のコア11に対して、75質量部以下であることが好ましい。
分散剤としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリパラビニルフェノール、部分鹸化ポリ酢酸ビニル、イソプレンスルホン酸、ポリエーテル、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリアスパラギン酸ナトリウム、デンプン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、又はリグニンスルホン酸ナトリウムを用いることができる。1種類の分散剤だけを使用してもよいし、2種類以上の分散剤を組み合わせて使用してもよい。
本発明の実施例について説明する。
表1に、本実施例で評価した試料(トナーA1〜A4、トナーB1〜B4、トナーC1〜C4、トナーD1〜D4、トナーE1〜E4、トナーF1〜F4、トナーG、及びトナーH)を示す。
Figure 0006133799
[コアの作製]
以下、トナーA1〜Hの調製に用いられるコア11(コアA及びB)の作製方法について説明する。
(コアAの作製方法)
コアAの作製においては、混合機(日本コークス工業株式会社製「ヘンシェルミキサー FM−10B」)を用いて、結着樹脂11a(ポリエステル樹脂)100質量部と、離型剤5質量部と、着色剤5質量部とを混合した。
結着樹脂11a(ポリエステル樹脂)としては、花王株式会社製の「タフトン(登録商標)NE−410」を用いた。着色剤としては、キャボット社製の「REGAL(登録商標)330R」(カーボンブラック)を用いた。離型剤としては、三洋化成工業株式会社製の「ビスコール(登録商標)660P」(ポリプロピレンワックス)を用いた。
続けて、得られた混合物を、2軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)を用いて溶融混練した。その後、得られた混練物を圧延し、冷却した。
続けて、機械式粉砕機(株式会社東亜機械製作所製「ロートプレックス16/8型」)を用いて混練物を粗粉砕した。さらに、ジェットミル(日本ニューマチック工業株式会社製「超音波ジェットミルI型」)を用いて粗粉砕物を微粉砕した。続けて、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ−LABO型」)を用いて微粉砕物を分級した。これにより、体積平均径6.5μmのコアAが得られた。コアAはアニオン性を有していた。
(コアBの作製方法)
コアBの作製方法は、「タフトン(登録商標)NE−410」の代わりに三井化学株式会社製の「XPE258」を用いた以外は、コアAの作製方法と概ね同じである。
[プレ外添]
上記のようにして、トナーA1〜Hのコア11(コアA又はB)を形成した。その後、コア11の表面にプレ外添した。以下、主に図6(a)及び図6(b)を参照して、コア11の表面にプレ外添剤20(粒子A、B、又はC)を付着させる方法について説明する。図6(a)は、プレ外添されたコア11の一部の表面を示す断面図である。図6(b)は、プレ外添されたコア11の一部の表面を示す平面図である。
プレ外添においては、混合機(日本コークス工業株式会社製「ヘンシェルミキサー FM−10B」)を用いて、回転速度3500rpmでコア11とプレ外添剤20とを5分間混合した。これにより、図6(a)及び図6(b)に示すように、コア11の表面にプレ外添剤20が付着した。
本実施例では、プレ外添剤20として、粒子A、B、又はCを用いた。粒子A、B、及びCはそれぞれ、ポリスチレン微粒子(有機系粒子)であった。プレ外添剤20(粒子A、B、及びC)の表面は疎水性を有していた。粒子Aの平均一次粒子径は200nmであった。粒子Bの平均一次粒子径は400nmであった。粒子Cの平均一次粒子径は600nmであった。電子顕微鏡を用いて粒子を撮影し、撮影した画像を解析することで、粒子径を計測した。
(プレ外添剤の作製方法)
本実施例では、以下のような方法により粒子A、B、及びCを作製した。
4つ口フラスコ内に、和光純薬工業株式会社製のスチレンモノマーと、蒸留水とを入れた。続けて、フラスコ内に窒素ガスを導入して、フラスコ内を窒素雰囲気にした。
続けて、フラスコ内容物を加熱しながら、予め蒸留水に溶解させた重合開始剤(和光純薬工業株式会社製のペルオキソ二硫酸カリウム)をフラスコ内に加えて、フラスコ内容物の全体の水量が500mLになるように調整した。フラスコ内に加えた重合開始剤(ペルオキソ二硫酸カリウム)の量は3.83×10-4molであった。さらにフラスコ内容物を70℃まで昇温させて、400rpmでフラスコ内容物を攪拌しながら70℃で24時間乳化重合(粒子の合成)を行った。これにより、ポリスチレン微粒子の分散液が得られた。
続けて、洗浄、脱水、及び減圧真空乾燥により、合成した粒子(ポリスチレン微粒子)を乾粉化した。これにより、ポリスチレン微粒子(粒子A、B、又はC)が得られた。
上記ポリスチレン微粒子の調製においては、スチレンモノマーの添加量を変えることによってポリスチレン微粒子の平均一次粒子径を調整した。例えば、平均一次粒子径200nmの粒子Aを調製する場合には、0.02molのスチレンモノマーをフラスコ内に入れた。また、平均一次粒子径400nmの粒子Bを調製する場合には、0.05molのスチレンモノマーをフラスコ内に入れた。また、平均一次粒子径600nmの粒子Cを調製する場合には、0.09molのスチレンモノマーをフラスコ内に入れた。
[シェル層の形成]
上記のようにして、コア11の表面にプレ外添した。その後、コア11の表面にシェル層12を形成した。以下、主に図7(a)及び図7(b)を参照して、トナーA1〜Hのコア11(コアA又はB)の表面にシェル層12(シェル層A、B、又はC)を形成する方法について説明する。図7(a)は、シェル層12が形成されたコア11の一部の表面を示す断面図である。図7(b)は、シェル層12が形成されたコア11の一部の表面を示す平面図である。
(シェル層Aの形成方法)
温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコを準備し、フラスコ内に、イオン交換水500mLと、ポリアクリル酸ナトリウム(東亞合成株式会社製「ジュリマー(登録商標)AC−103」)50gとを添加した。これにより、フラスコ内にポリアクリル酸ナトリウム水溶液が得られた。
続けて、ポリアクリル酸ナトリウム水溶液に、前述の手順でプレ外添された100gのコア11を添加した。その後、フラスコ内容物を室温で十分攪拌した。これにより、フラスコ内にコア11の分散液が得られた。
続けて、コア11の分散液を目開き3μmの濾紙を用いて濾過した。これにより、コア11が濾別された。続けて、コア11をイオン交換水に再分散させた。その後、濾過と再分散とを5回繰り返すことにより、コア11を洗浄した。続けて、500mLのイオン交換水に対して100gのコア11が分散した懸濁液をフラスコ内で調製した。
続けて、フラスコ内にメチロール化尿素(昭和電工株式会社製「ミルベンレジンSUM−100」)1gを添加し、フラスコ内容物を攪拌してメチロール化尿素を懸濁液に溶解させた。続けて、フラスコ内に希塩酸を加えて、フラスコ内の懸濁液のpHを4に調整した。
続けて、懸濁液を1Lのセパラブルフラスコに移した。続けて、フラスコ内容物を、攪拌翼の回転速度1200rpmの条件で攪拌しながら加熱して(フラスコ内の温度を70℃まで上げて)、70℃の状態を1時間保った。これにより、フラスコ内でコア11とシェル層12の材料(メチロール化尿素)とが重合反応し、コア11の表面に熱硬化性樹脂(尿素樹脂)から構成されるカチオン性のシェル層12が形成された。その結果、トナー母粒子を含む分散液が得られた。その後、分散液を常温(25℃)まで急冷した。
コア11の添加量と、分散剤(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム水溶液)の添加量と、シェル層12の材料(例えば、メチロール化尿素)の添加量との比を変更することによって、シェル層12の厚さを調整することができる。例えば、100質量部のコア11と、50質量部の分散剤と、1質量部のシェル材料とを添加した場合には、シェル層12の厚さは約8nmになると考えられる。
(シェル層Bの形成方法)
シェル層Bの形成方法は、「ジュリマー(登録商標)AC−103」の代わりに部分鹸化ポリ酢酸ビニル(日本合成化学工業株式会社製「ゴーセノール(登録商標)GM−14L」を用い、昭和電工株式会社製の「ミルベンレジンSUM−100」の代わりにメチロールメラミン(日本カーバイド工業株式会社製「ニカレヂンS−260」)を用いた以外は、シェル層Aの形成方法と概ね同じである。
(シェル層Cの形成方法)
シェル層Cの形成方法は、「ジュリマー(登録商標)AC−103」(分散剤)を用いず、「ミルベンレジンSUM−100」の代わりにメチロールメラミン(昭和電工株式会社製「ミルベンレジンKAM−7」)を用いた以外は、シェル層Aの形成方法と概ね同じである。
[固液分離]
トナー母粒子(コア11及びシェル層12)の形成後、分散液をろ過(固液分離)してトナー母粒子を得た。その後、トナー母粒子をイオン交換水に再分散させた。さらに、分散とろ過とを繰り返して、トナー母粒子を洗浄した。その後、トナー母粒子を乾燥した。洗浄(分散及びろ過)を繰り返したため、トナー母粒子の内部及び表面に分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム)がほとんど残らなかった。
[プレ外添剤の除去]
上記のようにして、トナー母粒子を得た。その後、コア11の表面からプレ外添剤20を除去した。
シェル層12は、重合反応によりコア11の表面に強く固定化される。一方、プレ外添剤20をコア11の表面に固定する力は弱い。また、シェル層12は親水性を有し、プレ外添剤20の表面は疎水性を有する。シェル層12とプレ外添剤20との親和性は低い。このため、シェル層12を形成した後であっても容易にプレ外添剤20を除去することができる。例えば、プレ外添剤20に僅かな外力を加えることによって、コア11の表面からプレ外添剤20を除去する(移動させる)ことができる。
本実施例では、TTSP型分級機(ホソカワミクロン株式会社製「100TTSP」)を用いて、超微粉除去(f/f分級)の設定で、上下ローターの回転速度をそれぞれ10000rpmにして、コア11の表面からプレ外添剤20を除去した。これにより、図2(a)及び図2(b)に示されるように、シェル層12を貫通してコア11を露出させる凹部12aが、トナー母粒子の表面に形成された。凹部12aは、プレ外添剤20が脱離した部位に形成されていた。
上記のようにして、プレ外添剤20を除去した後、走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子株式会社製「JSM−7600F」)を用いてコア11の表面を観察した。その結果、全てのプレ外添剤20が除去されていることが確認された。
[外添]
プレ外添剤20(粒子A、B、又はC)を除去した後、シェル層12の表面に外添剤13を付着させた。
本実施例では、混合機(日本コークス工業株式会社製「ヘンシェルミキサー FM−10B」)を用いて、回転速度3500rpmの条件で、100質量部のトナー母粒子と、1.0質量部の導電性酸化チタン微粒子(チタン工業株式会社製「EC−100」)と、0.7質量部の疎水性シリカ微粒子(日本アエロジル株式会社製「RA−200H」)とを5分間混合した。これにより、図1に示されるように、シェル層12の表面に外添剤13が付着した。その結果、トナー粒子10を多数有するトナー(静電荷像現像用のカプセルトナー)が得られた。
[試料]
(トナーA1〜A4)
トナーA1〜A4の各々の調製では、コアAと、シェル層Aの材料と、粒子Aとを用いた。トナーA1、A2、A3、A4の調製ではそれぞれ、100質量部のコア11に対して、2.0質量部、3.0質量部、4.0質量部、5.0質量部の粒子Aを添加した(表1参照)。
(トナーB1〜B4)
トナーB1〜B4の各々の調製では、コアAと、シェル層Aの材料と、粒子Bとを用いた。トナーB1、B2、B3、B4の調製ではそれぞれ、100質量部のコア11に対して、4.0質量部、5.0質量部、6.0質量部、7.0質量部の粒子Bを添加した(表1参照)。
(トナーC1〜C4)
トナーC1〜C4の各々の調製では、コアAと、シェル層Aの材料と、粒子Cとを用いた。トナーC1、C2、C3、C4の調製ではそれぞれ、100質量部のコア11に対して、6.0質量部、7.0質量部、8.0質量部、9.0質量部の粒子Cを添加した(表1参照)。
(トナーD1〜D4)
トナーD1〜D4の各々の調製では、コアBと、シェル層Aの材料と、粒子Bとを用いた。トナーD1、D2、D3、D4の調製ではそれぞれ、100質量部のコア11に対して、4.0質量部、5.0質量部、6.0質量部、7.0質量部の粒子Bを添加した(表1参照)。
(トナーE1〜E4)
トナーE1〜E4の各々の調製では、コアAと、シェル層Bの材料と、粒子Bとを用いた。トナーE1、E2、E3、E4の調製ではそれぞれ、100質量部のコア11に対して、4.0質量部、5.0質量部、6.0質量部、7.0質量部の粒子Bを添加した(表1参照)。
(トナーF1〜F4)
トナーF1〜F4の各々の調製では、コアAと、シェル層Cの材料と、粒子Bとを用いた。トナーF1、F2、F3、F4の調製ではそれぞれ、100質量部のコア11に対して、4.0質量部、5.0質量部、6.0質量部、7.0質量部の粒子Bを添加した(表1参照)。
(トナーG)
トナーGの調製では、コアAと、シェル層Aの材料とを用いた。トナーGの調製では、プレ外添剤20を用いなかった(プレ外添を行わなかった)。
(トナーH)
トナーHの調製では、コアAを用いた。トナーHの調製では、プレ外添剤20を用いなかった(プレ外添を行わなかった)。また、トナーHの調製では、シェル層を形成しなかった。
[評価方法]
各試料(トナーA1〜H)の評価方法は、以下の通りである。
(シェル層の存在)
加圧成型器を用いて、試料(トナーA1〜Hのいずれか)のトナー粒子10をプレスして、約100nmの薄片を作製した。プレスできない場合には、トナー粒子10を樹脂包埋して硬化させた後、ウルトラミクロトーム(ライカマイクロシステムズ株式会社製「EM UC6」)を用いて硬化物をカットすることで、約100nmの薄片を作製した。
続けて、100メッシュ以上200メッシュ以下の金属メッシュ上で、得られた薄片を十分に乾燥させた。そして、ショットキー電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子株式会社製「JSM−7600F」)を用いて、加速電圧30kVの条件で上記薄片(特に、コア11の表面)の断面を撮影した。これにより、所定の倍率(約10万倍)の透過電子像(TEM撮影像)が得られた。また、必要に応じて、TEM専用機を用いてより詳細に観察した。
得られた透過電子像に基づいて、コア11の表面にシェル層12が形成されているか否かを確認した。また、必要に応じて、他の方法によっても、シェル層12の存在を確認した。例えば、アルカリ浸漬法により、シェル層12の存在を確認した。また、電子エネルギー損失分光法(EELS)により、シェル層12に含まれる窒素を特定することで、シェル層12の存在を確認した。
(面積率)
走査型プローブ顕微鏡(株式会社日立ハイテクサイエンス製「S−image」)を用いて、トナー母粒子の表面電位を測定(マッピング)した。なお、トナー母粒子は、外添する前の試料(トナーA1〜Hのいずれか)であった。また、トナー母粒子の頂面(最上部)に位置する1μm2(1μm角)の領域の表面電位を測定した。
続けて、得られた1μm2の領域の表面電位データに基づいて、領域R2の面積率を求めた。具体的には、1μm2の領域における最低表面電位Vmin及び最高表面電位Vmaxを求めた。続けて、得られた最低表面電位Vmin及び最高表面電位Vmaxに基づいて、電位差ΔV(=Vmax−Vmin)を算出した。続けて、得られた電位差ΔVに基づいて、領域R2(「Vmin+ΔV×0.4」以上の表面電位を有する領域)の面積(μm2)を求めた。さらに、次の式に基づいて、上記1μm2の領域における領域R2の面積率(%)を求めた。
領域R2の面積率(%)=(領域R2の面積/1)×100
1μm2(1μm角)の領域ごとに表面電位を測定し、10個の1μm2の領域の各々について領域R2の面積率(%)を求めた。そして、求めた領域R2の面積率(10個の測定値)の平均値(面積率S)を算出した。
さらに、試料(トナーA1〜Hのいずれか)に含まれる10個のトナー母粒子の各々について面積率Sを求めた。そして、求めた面積率S(10個の測定値)の平均値を算出した。また、トナー粒子10の表面の表面電位分布を表す上で測定精度が十分でないと考えられる場合には、面積率Sを求めるために使用する測定データ(領域R2の面積率)の数を10個よりも多くした。
(帯電性)
試料(トナーA1〜Hのいずれか)1gとフェライトキャリア10gとを容量20mLのポリボトルに入れて、ターブラミキサー(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製「T2F」)を用いて回転速度100rpmで30分間攪拌した。
続けて、得られた混合物を、底部に795メッシュの導電性スクリーンを具備した金属製の容器に入れた。そして、吸引式小型帯電量測定装置(トレック社製「Q/mメーター MODEL210HS」)を用いて混合物中のトナーを吸引し、吸引されたトナーの量とQ/mメーターの表示とに基づいてトナーの帯電量を求めた。
帯電量が、20μC/g以上30μC/g以下であれば◎(非常に良い)、10μC/g以上20μC/g未満又は30μC/g超40μC/g以下であれば○(良い)、10μC/g未満又は40μC/g超であれば×(良くない)と評価した。
(耐熱保存性)
試料(トナーA1〜Hのいずれか)3gを容量20mLのポリ容器に入れて、温度23℃、湿度50%RHの環境下で12時間静置して、試料の湿度を調整した。続けて、上記環境下で容器に蓋をした。続けて、密閉した容器を、60℃に設定された恒温器内に入れて3時間静置した。その後、常温環境下で試料を放置して十分除熱した。これにより、評価用トナーが得られた。
続けて、振動目盛り2、時間30秒の条件で、パウダーテスターに積置された150メッシュの篩を用いて評価用トナーを篩別した。そして、篩別後に篩上に残留したトナーの質量を測定した。篩別前のトナーの質量と、篩別後のトナーの質量(篩別後に篩上に残留したトナーの質量)とから、次の式に基づいて残留率(質量%)を求めた。
残留率(質量%)=(篩別後のトナーの質量/篩別前のトナーの質量)×100
残留率が10質量%未満であれば◎(非常に良い)と評価し、残留率が10質量%以上40質量%未満であれば○(良い)と評価し、残留率が40質量%以上であれば×(良くない)と評価した。
(耐刷試験)
評価機として、複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa5550ci」)を用いた。図8に、評価機の現像器100を示す。図8に示すように、現像器100は、現像ローラー101と、感光体ドラム102とを備える。また、現像ローラー101の下部には、トナー受け部103が設けられている。飛散したトナーは、トナー受け部103に堆積する。
試料(トナーA1〜Hのいずれか)及びフェライトキャリアを混合して、現像剤中のトナー濃度が10質量%になるように2成分現像剤を調製した。フェライトキャリアは、平均粒子径35μmのMn−Mg系フェライトコア1000質量部に対して、シリコーン樹脂30重量部とトルエン200質量部とを含む溶液を噴霧により塗布した後、200℃の熱処理を60分間行って作製した。
調製した2成分現像剤を評価機のシアン色用の現像器に投入し、試料(トナーA1〜Hのいずれか)を評価機のシアン色用のトナーコンテナに投入した。
以下、上記評価機を用いて、画像濃度(ID)、かぶり濃度(FD)、及びトナー飛散量を測定する方法について説明する。なお、画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)の各々の測定には、分光光度計(サカタインクスエンジニアリング株式会社製「スペクトロアイ」)を用いた。また、トナー飛散量の測定では、吸引式小型帯電量測定装置(トレック社製「Q/mメーター MODEL210HS」)を用いて、評価機のトナー受け部103に堆積したトナーを吸引するとともに、吸引されたトナーの質量を測定した。
本実施例に係る耐刷試験では、初期、間欠印刷後、及び連続印刷後の各々のタイミングで、画像濃度(ID)、かぶり濃度(FD)、及びトナー飛散量を測定した。
初期画像に係る試験では、常温常湿(温度23℃、湿度50%RH)環境下において、評価機を用いて評価用画像(No.1画像チャート)を印刷して、印刷された評価用画像に含まれるソリッド部の画像濃度(ID)を測定した。さらに、ソリッド部を含むサンプル画像を50枚の白紙に連続印刷した後に10枚の白紙を連続して出力した。そして、出力された10枚の白紙の各々について、所定の測定箇所で、かぶり濃度(FD)を測定した。測定されたかぶり濃度(FD)のうち最も高い値を評価値とした。また、トナー飛散量(トナー受け部103に堆積したトナーの量)を測定した。
間欠印刷に係る試験では、常温常湿(温度23℃、湿度50%RH)環境下において、評価機を用いて低印字率(0.2%)のサンプル画像を50000枚の紙(印刷用紙)に間欠印刷した。その後、評価用画像(No.1画像チャート)を印刷して、印刷された評価用画像に含まれるソリッド部の画像濃度(ID)を測定した。さらに、ソリッド部を含むサンプル画像を50枚の白紙に連続印刷した後に10枚の白紙を連続して出力した。そして、出力された10枚の白紙の各々について、所定の測定箇所で、かぶり濃度(FD)を測定した。測定されたかぶり濃度(FD)のうち最も高い値を評価値とした。また、トナー飛散量(トナー受け部103に堆積したトナーの量)を測定した。
連続印刷に係る試験では、常温常湿(温度23℃、湿度50%RH)環境下において、評価機を用いて高印字率(20%)のサンプル画像を100000枚の紙(印刷用紙)に連続印刷した。その後、評価用画像(No.1画像チャート)を印刷して、印刷された評価用画像に含まれるソリッド部の画像濃度(ID)を測定した。さらに、ソリッド部を含むサンプル画像を50枚の白紙に連続印刷した後に10枚の白紙を連続して出力した。そして、出力された10枚の白紙の各々について、所定の測定箇所で、かぶり濃度(FD)を測定した。測定されたかぶり濃度(FD)のうち最も高い値を評価値とした。また、トナー飛散量(トナー受け部103に堆積したトナーの量)を測定した。
画像濃度(ID)が、1.30以上であれば◎(非常に良い)、1.00以上1.30未満であれば○(良い)、1.00未満であれば×(良くない)と評価した。
かぶり濃度(FD)が、0.010未満であれば◎(非常に良い)、0.010以上0.020未満であれば○(良い)、0.020以上であれば×(良くない)と評価した。
トナー飛散量が、0.20g未満であれば◎(非常に良い)、0.20g以上1.00g未満であれば○(良い)、1.00g以上であれば×(良くない)と評価した。
[評価結果]
(シェル層の存在)
試料の透過電子像を観察して、トナーA1〜Gではそれぞれ、コア11の表面にシェル層12が形成されていることが確認された。他方、トナーHでは、シェル層12が形成されていなかった。トナーA1〜F4ではそれぞれ、シェル層12に凹部12aが形成されていた。他方、トナーGでは、シェル層12に凹部12aが形成されていなかった。
(面積率Sの平均値、帯電量、耐熱保存性)
表2に、トナーA1〜Hについて、面積率Sの平均値、帯電量、及び耐熱保存性を評価した結果をまとめて示す。
Figure 0006133799
トナーA1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3、E1〜E3、及びF1〜F3ではそれぞれ、面積率Sの平均値が70%以上95%以下であった。
トナーA4、B4、C4、D4、E4、F4、及びHではそれぞれ、面積率Sの平均値が70%未満(詳しくは、64%以下)であった。
トナーGでは、面積率Sの平均値が95%よりも大きかった。
なお、いずれのトナーでも、最低表面電位Vminは約250mVであり、最高表面電位Vmaxは約350mVであった。
トナーA2、B2、B3、C2、D2、E2、及びF2、F3ではそれぞれ、帯電量が20μC/g以上30μC/g以下であった。
トナーA3、C3、D3、及びE3ではそれぞれ、帯電量が10μC/g以上20μC/g未満であった。
トナーA1、B1、C1、D1、E1、及びF1ではそれぞれ、帯電量が30μC/g超40μC/g以下であった。
トナーA4、B4、C4、D4、E4、及びF4ではそれぞれ、帯電量が10μC/g未満であった。
トナーGでは、帯電量が40μC/g超であった。
トナーA1、B1、D1、E1、F1、及びGではそれぞれ、残留率が10質量%未満であった。
トナーA2、A3、B2、B3、C1〜C3、D2、D3、E2、E3、及びF2、F3ではそれぞれ、残留率が10質量%以上40質量%未満であった。
トナーA4、B4、C4、D4、E4、F4、及びHではそれぞれ、残留率が40質量%以上であった。
(耐刷試験)
表3に、トナーA1〜Hについて耐刷試験を行った結果をまとめて示す。
Figure 0006133799
トナーA1〜F4及びHではそれぞれ、初期、間欠印刷後、及び連続印刷後の全てのタイミングで、画像濃度(ID)が1.00以上であった。トナーGでは、間欠印刷後の画像濃度(ID)が1.00未満であった。
トナーA1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3、E1〜E3、F1〜F3、及びGではそれぞれ、初期、間欠印刷後、及び連続印刷後の全てのタイミングで、かぶり濃度(FD)が0.020未満であった。特に、トナーA1、A2、B1、B2、C1、C2、D1、D2、E1、E2、F1〜F3、及びGではそれぞれ、初期、間欠印刷後、及び連続印刷後の全てのタイミングで、かぶり濃度(FD)が0.010未満であった。
トナーA4、B4、C4、D4、E4、F4、及びHではそれぞれ、連続印刷後のかぶり濃度(FD)が0.020以上であった。特に、トナーHでは、初期のかぶり濃度(FD)も0.020以上であった。
トナーA1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3、E1〜E3、F1〜F3、及びGではそれぞれ、間欠印刷後及び連続印刷後の両方のタイミングで、トナー飛散量が1.00g未満であった。特に、トナーA1、B1、C1、D1、E1、F1、及びGではそれぞれ、間欠印刷後及び連続印刷後の両方のタイミングで、トナー飛散量が0.20g未満であった。
トナーA4、B4、C4、D4、E4、F4、及びHではそれぞれ、連続印刷後のトナー飛散量が1.00g以上であった。
以上説明したように、トナーA1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3、E1〜E3、及びF1〜F3(以下、本実施例のトナーと記載する)ではそれぞれ、トナー粒子10に外添剤が付着していない状態で走査型プローブ顕微鏡を用いてトナー粒子10(トナー母粒子)の表面電位を1μm2の領域ごとに測定して複数の1μm2の領域に係る測定値の平均としてトナー粒子10(トナー母粒子)の表面電位分布を表す場合に、1μm2の領域のうち面積率で70%以上95%以下の部位が「Vmin+ΔV×0.4」以上の表面電位を有していた。本実施例のトナーにおける表面電位の均一性は高かった。なお、電位差ΔVは、最高表面電位Vmaxから最低表面電位Vminを引いた電位差である。
本実施例のトナーではそれぞれ、帯電量が10μC/g以上40μC/g以下であった。本実施例のトナーは、帯電性に優れていた。
また、本実施例のトナーではそれぞれ、残留率が40質量%未満であった。本実施例のトナーは、耐熱保存性に優れていた。
また、本実施例のトナーではそれぞれ、初期、間欠印刷後、及び連続印刷後の全てのタイミングで、画像濃度(ID)が1.00以上であった。また、本実施例のトナーではそれぞれ、初期、間欠印刷後、及び連続印刷後の全てのタイミングで、かぶり濃度(FD)が0.020未満であった。また、本実施例のトナーではそれぞれ、間欠印刷後及び連続印刷後の両方のタイミングで、トナー飛散量が1.00g未満であった。高画像濃度の画像の連続印刷に本実施例のトナーを使用した場合、形成した画像にかぶりが生じにくかった。
本実施例のトナーの調製方法ではそれぞれ、まず、コア11を形成した。続けて、コア11の表面にプレ外添剤20を付着させた。続けて、コア11の表面にシェル層12を形成した。続けて、コア11の表面からプレ外添剤20を除去した。続けて、シェル層12の表面に外添剤13を付着させた。
シェル層12のうち凹部12aが形成されている部位の厚さが薄いため、凹部12aが形成されている部位の表面電位は低くなると考えられる。このため、凹部12aの量を制御することで、トナー粒子10の表面電位分布を調整することが可能になると考えられる。本実施例のトナーの調製方法ではそれぞれ、プレ外添剤20を用いた。プレ外添剤20を用いることで、凹部12aの量(ひいては、トナー粒子10の表面電位分布)を容易に制御することが可能になる。
本実施例のトナーの調製方法ではそれぞれ、プレ外添剤20を付着させるステップにおいて、粒子径200nm以上600nm以下のプレ外添剤20の添加量を、100質量部のコア11に対して2.0質量部以上9.0質量部以下にした。これにより、トナー粒子10の表面電位分布の均一性を向上させることが可能になると考えられる。
本発明は上記実施例には限定されない。
トナーに含まれるトナー粒子10の表面において、1μm2の領域のうち面積率で70%以上95%以下の部位が「Vmin+ΔV×0.4」以上の表面電位を有する場合には、そのトナーは、帯電性(特に、表面電位の均一性)に優れると考えられる。
トナーの製造方法が、コア11を形成するステップと、コア11の表面にプレ外添剤20を付着させるステップと、プレ外添剤20を付着させた後に、コア11の表面にシェル層12を形成するステップと、シェル層12を形成した後に、コア11の表面からプレ外添剤20を除去するステップとを含む場合には、凹部12aの量(ひいては、トナー粒子10の表面の表面電位分布)を容易に制御することが可能になる。また、プレ外添剤20を付着させるステップにおいて、粒子径200nm以上600nm以下のプレ外添剤20の添加量を、100質量部のコア11に対して2.0質量部以上9.0質量部以下にすることで、トナー粒子10の表面電位分布の均一性を向上させることが可能になる。
本発明に係るトナーは、例えば複写機又はプリンターにおいて画像を形成するために用いることができる。
10 トナー粒子
11 コア
11a 結着樹脂
11b 内添剤
12 シェル層
12a 凹部
13 外添剤

Claims (7)

  1. 複数のトナー粒子を含むトナーであって、
    前記トナー粒子は、コアと前記コアの表面に形成されたシェル層としての熱硬化性樹脂層とを有し、
    前記熱硬化性樹脂層には、前記トナー粒子に含まれないプレ外添粒子であって、前記熱硬化性樹脂層の厚さよりも大きい粒径を有するプレ外添粒子の表面の一部に対応した凹部が形成されており、
    前記コアの表面のうち前記熱硬化性樹脂層によって覆われている領域は、前記熱硬化性樹脂層によって覆われていない領域よりも広く、
    前記トナー粒子に外添剤が付着していない状態で走査型プローブ顕微鏡を用いて前記トナー粒子の表面の1μm2の領域の表面電位分布を測定した場合に、
    最高表面電位Vmaxから最低表面電位Vminを引いた電位差をΔVとすると、
    前記1μm2の領域のうち面積率で70%以上95%以下の部位が「Vmin+ΔV×0.4」以上の表面電位を有する、トナー。
  2. 前記熱硬化性樹脂層には複数の凹部が形成されており、
    前記凹部は、前記コアを露出させる、請求項1に記載のトナー。
  3. 前記トナー粒子の表面において前記凹部が形成されていない部位の表面電位は、「Vmin+ΔV×0.4」以上である、請求項2に記載のトナー。
  4. 前記トナー粒子の表面において、前記凹部が形成されていない部位の表面電位は、前記凹部が形成されている部位の表面電位よりも高い、請求項2又は3に記載のトナー。
  5. 前記熱硬化性樹脂層はカチオン性を有し、前記コアはアニオン性を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載のトナー。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載のトナーの製造方法であって、
    前記コアを形成するステップと、
    前記コアの表面にレ外添剤を付着させるステップと、
    前記プレ外添剤を付着させた後に、水性媒体に前記プレ外添剤の付着したコアと前記シェル層の材料を添加して前記水性媒体中で前記コアの表面に前記シェル層として前記熱硬化性樹脂層を形成するステップと、
    前記熱硬化性樹脂層を形成した後に、外力を加えて、前記コアの表面から前記プレ外添剤を除去するステップと、
    を含み、
    前記プレ外添剤を付着させるステップにおいて、
    前記プレ外添剤は前記熱硬化性樹脂層の厚さよりも大きい粒径を有する前記プレ外添粒子を含み、
    前記プレ外添剤を付着させるステップでは、粒子径200nm以上600nm以下の前記プレ外添剤の添加量を、100質量部の前記コアに対して2.0質量部以上9.0質量部以下にする、トナーの製造方法。
  7. 前記プレ外添剤を除去した後に、前記熱硬化性樹脂層の表面に外添剤を付着させるステップを含む、請求項に記載のトナーの製造方法。
JP2014012345A 2014-01-27 2014-01-27 トナー及びその製造方法 Expired - Fee Related JP6133799B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014012345A JP6133799B2 (ja) 2014-01-27 2014-01-27 トナー及びその製造方法
US14/598,497 US9772573B2 (en) 2014-01-27 2015-01-16 Toner and method of manufacturing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014012345A JP6133799B2 (ja) 2014-01-27 2014-01-27 トナー及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015141220A JP2015141220A (ja) 2015-08-03
JP6133799B2 true JP6133799B2 (ja) 2017-05-24

Family

ID=53678923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014012345A Expired - Fee Related JP6133799B2 (ja) 2014-01-27 2014-01-27 トナー及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9772573B2 (ja)
JP (1) JP6133799B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6406270B2 (ja) * 2016-01-14 2018-10-17 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 静電潜像現像用トナー
JP2017156542A (ja) * 2016-03-02 2017-09-07 コニカミノルタ株式会社 静電荷像現像用トナー
CN107533307B (zh) * 2016-03-29 2020-11-06 京瓷办公信息系统株式会社 静电潜像显影用调色剂
JP7237523B2 (ja) * 2018-10-31 2023-03-13 キヤノン株式会社 トナー

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2750853B2 (ja) 1986-11-20 1998-05-13 株式会社リコー 静電潜像現像用トナー
JP2762507B2 (ja) * 1988-01-29 1998-06-04 ミノルタ株式会社 静電潜像現像用トナーおよびその製造方法
JP2712264B2 (ja) * 1988-04-07 1998-02-10 ミノルタ株式会社 静電潜像現像用トナー
JPH024276A (ja) * 1988-06-22 1990-01-09 Canon Inc マイクロカプセルトナー及び製造方法
JPH03127070A (ja) * 1989-10-13 1991-05-30 Mita Ind Co Ltd 静電荷像現像用トナー及びその製造方法
JP2844795B2 (ja) * 1990-02-01 1999-01-06 東レ株式会社 カプセルトナー
JP3256583B2 (ja) 1992-12-10 2002-02-12 株式会社リコー 電子写真用トナー及びその製法
JP3247745B2 (ja) * 1993-01-11 2002-01-21 株式会社リコー 静電荷像現像用トナー
JP3457857B2 (ja) * 1997-09-22 2003-10-20 シャープ株式会社 電子写真用トナー
JP2000279878A (ja) * 1999-03-30 2000-10-10 Bando Chem Ind Ltd 粉体塗装シートの連続製造方法
JP2006163149A (ja) 2004-12-09 2006-06-22 Canon Inc 静電荷像現像用トナー、現像剤、画像形成方法および静電荷像現像用トナーの帯電性能の評価方法
JP4489109B2 (ja) * 2007-01-09 2010-06-23 シャープ株式会社 トナーおよびその製造方法、二成分現像剤
US20080166156A1 (en) 2007-01-09 2008-07-10 Sharp Kabushiki Kaisha Toner and method of manufacturing the same, two-component developer, developing apparatus, and image forming apparatus
JP5451023B2 (ja) * 2008-10-07 2014-03-26 キヤノン株式会社 画像形成方法及び定着方法
JP5135251B2 (ja) * 2009-02-17 2013-02-06 シャープ株式会社 トナーおよびトナーの製造方法、現像剤、現像装置ならびに画像形成装置
JP2012128404A (ja) * 2010-11-22 2012-07-05 Ricoh Co Ltd トナー、並びに現像剤、画像形成装置、及び画像形成方法
JP6133800B2 (ja) * 2014-01-27 2017-05-24 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 トナー及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US9772573B2 (en) 2017-09-26
US20150212438A1 (en) 2015-07-30
JP2015141220A (ja) 2015-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6133800B2 (ja) トナー及びその製造方法
JP6304055B2 (ja) トナー、及びその製造方法
JP6006701B2 (ja) 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像用トナーの製造方法、及び静電潜像現像用トナーを用いた定着方法
JP2015141360A (ja) 静電荷像現像用カプセルトナー
JP2015075686A (ja) トナー及びその製造方法
JP6133799B2 (ja) トナー及びその製造方法
JP6055426B2 (ja) トナー及びその製造方法
JP6019002B2 (ja) トナー
JP6001519B2 (ja) トナー及びその製造方法
JP6050767B2 (ja) トナー
JP7443776B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP6068312B2 (ja) トナーの製造方法
JP6117732B2 (ja) トナー
JP6068376B2 (ja) 静電荷像現像用カプセルトナーの製造方法
CN112526839A (zh) 静电图像显影色调剂、静电图像显影剂、色调剂盒、处理盒、图像形成装置和图像形成方法
CN112526842A (zh) 静电图像显影用色调剂、静电图像显影剂、色调剂盒、处理盒、图像形成装置和方法
JP6055388B2 (ja) トナーの製造方法
JP6006703B2 (ja) トナーの製造方法
JP6192748B2 (ja) トナー
CN115390377A (zh) 静电图像显影剂、显影用调色剂及其制造方法、调色剂盒、处理盒、成像装置及方法
JP2023130750A (ja) 静電荷像現像用キャリア及びその製造方法、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、並びに、画像形成方法
JP6059624B2 (ja) トナー及びその製造方法
JP6059639B2 (ja) トナー及びその製造方法
CN112526840A (zh) 静电图像显影色调剂、静电图像显影剂、色调剂盒、处理盒、图像形成装置和图像形成方法
WO2016006452A1 (ja) トナー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151120

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20160225

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20160324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160602

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161102

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170306

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6133799

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees