実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、TOF方式を適用した撮像装置を有する動作認識装置について図1及び図2を用いて説明する。
なお、開示する発明の一態様において、動作認識はパターンマッチングに基づいて行われる。パターンマッチングに用いられる撮像データは、撮像装置から取得する。時間の経過と共に変化する被検出物の撮像データと、データベース中の様々な特定物体パターンとを比較し、最も一致する物体データを選出し(パターンマッチング)、さらに、動作開始時刻から動作終了時刻までを特定の時間間隔で区切り、各時刻において選出された物体データと、データベース中の様々な特定動作パターンとを比較し、動作データ(物体データの時間変化)を推定する手法を採用する。動作データから生成された出力データにより、動作認識装置は操作を行うことができる。なお、撮像データには、3次元距離画像情報及びカラー画像情報が含まれるため、該撮像データを用いてパターンマッチングを行うことで、動作認識装置の検出精度を向上させることが可能である。
動作認識装置は、TOF方式を適用して、撮像装置から撮像データを取得する。TOF方式とは、光源より被検出物に対して光(照射光)を照射し、被検出物で反射された光(反射光)が撮像装置に届く際、該照射光が被検出物に到着し、さらに該反射光が撮像装置に到着するまでの時間を検出して、撮像装置から被検出物までの距離を計算によって取得する方式である。光源から被検出物までの距離xは、次式x=(c×Δt)/2で表すことができる。ここで、cは光速(3×108m/s)、Δtは遅延時間である。
撮像装置は、表示部内に搭載される各画素と被検出物との距離を測定することで複数の距離情報を取得する。これらの距離情報を集めることで距離画像情報を取得し、撮像データとして取得することができる。
また、撮像装置は、2次元撮像とTOF方式を適用した3次元撮像を一度に行うことが可能である。この場合、撮像装置は、可視光を吸収する第1のフォトセンサと、赤外光を吸収する第2のフォトセンサとを備え、これらのセンサは重畳されていることが好ましい。第1のフォトセンサを用いて2次元撮像を行い、第2のフォトセンサを用いて3次元撮像を行うことで、3次元距離画像情報及びカラー画像情報を同時に取得し、これらの3次元距離画像情報及びカラー画像情報を撮像データとして取得することができる。
TOF方式を適用するため、動作認識装置は、被検出物に対して非接触で、ある時刻での3次元距離画像情報を取得することができる。
また、動作認識装置は、被検出物に対して非接触で、ある時刻でのカラー画像情報を取得することができる。
また、撮像装置は、簡易な構成を有するため動作認識装置の表示部内に設置することも可能である。
さらに、TOF方式を適用するため、熱、温度など被検出物の状態の影響を受けにくく、被検出物の状態を選ばずに動作認識を行うことができる。
なお、光源は撮像装置内に搭載されていることが好ましい。
図1(A)は、開示する発明の一態様における動作認識装置の全体構成を示すブロック図である。動作認識装置100は、撮像装置101、画像処理装置102、情報処理装置103を有する。撮像データ104は、撮像装置101から出力され、画像処理装置102に入力される。出力データ105は、画像処理装置102から出力され、情報処理装置103に入力される。
画像処理装置102は、画像記憶部110、第1の記憶部111、第2の記憶部112、第3の記憶部113、第4の記憶部114、物体データ検出部115、動作データ検出部116、及び出力制御部117を有する。第1の記憶部111には、特定物体パターンが格納され、第2の記憶部112には、特定動作パターンが格納されている。基準となる特定物体パターン及び特定動作パターンは予めデータベースに格納されている。
画像記憶部110は、撮像装置101からの撮像データ104を取得し、保存する。画像記憶部110には、3次元距離画像情報の記憶部が含まれており、カラー画像情報の記憶部を含むこともできる。例えば、撮像装置101の2次元撮像によって得られる2次元情報(被検出物の明るさ、色彩等)はカラー画像情報の記憶部に格納され、3次元撮像によって得られる3次元距離画像情報(光源から被検出物までの距離)は3次元距離画像情報の記憶部に格納される。
第1の記憶部111には、様々な特定物体パターンが予め格納されている。特定物体パターンとは、例えば、被検出物として人物の指の動きを検出する場合には、指先の形状パターンに相当する。また、被検出物として人物の手の動きを検出する場合には、各指先や手の平の形状パターンに相当する。
なお、特定物体パターンとしては、3次元距離画像情報の他に、カラー画像情報を含むことも可能である。カラー画像情報を含む場合、例えば、被検出物として人物の指の動きを検出する場合には、指先の形状パターンに加えて、指の色(肌色等)、爪の色(透明等)の情報等も付加される。また、被検出物として人物の手の動きを検出する場合には、各指先や手の平の形状パターンに加えて、手の平の色(肌色等)の情報等も付加される。
第2の記憶部112には、様々な特定動作パターンが予め格納されている。特定動作パターンとは、特定の状態を示す領域の移動、若しくは変化を伴う動き、さらに一定の周期で繰り返される繰り返し性を有する動き、ストローク等を意味する。例えば、指先を上から下に移動する、手でグー、チョキ、パーという一連の動作を行う、などに相当する。
なお、特定動作パターンには、カラー画像情報を含んでいても良い。カラー画像情報を含む場合、指先を上から下に移動する、手でグー、チョキ、パーをする、などの位置変化情報、形状変化情報に加えて、指の色(肌色等)、爪の色(透明等)の情報等も付加される。
撮像装置101は、被検出物を撮像し、被検出物の3次元距離画像を取得する。また、カラー画像を取得することも可能である。3次元距離画像の取得には、TOF方式に基づく距離測定方法を利用する。撮像装置101によれば、多数のカメラ等を用いることなく、簡易な構成で3次元距離画像を取得することができる。3次元距離画像及びカラー画像は、撮像データ104として撮像装置101から画像処理装置102に出力される。なお、撮像装置101は、動作認識装置100を操作するユーザーを撮像可能な位置に配置される必要がある。撮像装置101は、動作認識装置100の表示部内に設置されても良いし、動作認識装置100の外部に設置されても良い。
なお、撮像データ104は時間の経過と共に変化するが、撮像装置101によれば、特定の時間間隔で各時刻の撮像データ104を取得することができる。本明細書では、時刻tnでの、撮像データ104を、撮像データ104_nと表記する。
画像処理装置102は、撮像データ104を受け取り、情報処理装置103が適切な処理を行うために必要な出力データ105を生成する。出力データ105は、動作データから生成される。適切な処理とは、被検出物が、動作認識装置100の操作部や、動作認識装置100自体に、直接触れることなく、出力データ105に対応する操作を、動作認識装置100が行うことを意味する。
なお、動作認識装置100の操作(例えば、携帯電話機の発信番号に1を入力する等)と、動作認識装置100が該操作を行うために必要とする動作データ(例えば、手のひとさし指を立てる等)との対応は予め定められている。所望の操作を行うために必要な出力データ105が、画像処理装置102から出力された場合、情報処理装置103は適切な処理を行うことが可能である。
なお、本明細書における動作認識では、予め準備したデータベースを利用する。該データベースには、被検出物の特定物体パターン及び特定動作パターンの他、動作認識装置100がある操作を行うために必要とする動作データ、即ちある操作を行うためにはどの動作データを用いればよいか、等も登録されている。また、動作認識装置100により取得した様々なパターンを用いて生成したデータを、データベースに追加で登録することも可能である。
情報処理装置103は、出力データ105を受け取り、出力データ105に対応する操作が実行されるような処理を動作認識装置100に対して行う。出力データ105に対応する操作とは、被検出物の動作に対応させて、動作認識装置100を操作することを意味する。動作認識装置100は様々なアプリケーションへの応用が可能であるため、情報処理装置103は、出力データ105を利用して各々のアプリケーションに対応した処理を行う必要がある。アプリケーションに対応した処理とは例えば、動作認識装置100がガスコンロに適用された場合、指先を上から下に移動したらコンロの火がつく、指先を下から上に移動したらコンロの火が消える、等のような操作が実行されるような処理を意味する。
次に画像処理装置102で行われる動作認識について詳細に説明する。図2は、開示する発明の一態様における動作認識の流れを示すフローチャートである。
画像記憶部110では、ステップ301の動作が行われる。ステップ301では画像記憶部110は、時刻tn(nは自然数)での撮像データ104_nを格納する。
物体データ検出部115では、ステップ302からステップ309までの動作が行われる。まず、ステップ302では撮像データ104_nから特定物体パターンを抽出する。
次に、ステップ303では撮像データ104_nから抽出した特定物体パターンと、第1の記憶部111に格納されている特定物体パターンとの比較を行う。
次に、ステップ304では相関係数を算出し、データベース中の様々な特定物体パターンから、該相関係数を基準として、その特徴と最も一致する特定物体パターンを選出する。ステップ305のように、相関係数(α)が、ある値(β)以上である場合、ステップ306へと進む。ステップ306では、第1の記憶部111に格納されている様々な特定物体パターンの中に、撮像データ104_nから抽出した物体パターンと一致する特定物体パターンが存在すると見なす。また、ステップ308のように、相関係数(α)が、ある値(β)より小さい場合、ステップ309へと進む。ステップ309では、第1の記憶部111に格納されている様々な特定物体パターンの中に、撮像データ104_nから抽出した物体パターンと一致する特定物体パターンは存在しないと見なす。
ステップ306へと進んだ場合、ステップ307で物体データ検出部115は、時刻tnでの物体データ(第nのデータとも記す)を取得する。
第3の記憶部113では、ステップ310の動作が行われる。ステップ310では、第3の記憶部113は、時刻tnでの物体データを格納する。なお、物体データは、時間の経過と共に変化するが、その都度取得することが可能である。例えば、時刻t1では、第1の物体データを取得し、時刻t3では、第3の物体データを取得することが可能である。
連続的に物体データを取得するため、ステップ310から再びステップ301に戻れば良い。例えば、時刻t1から時刻t10まで順次、第1の物体データから第10の物体データを取得する場合、ステップ301からステップ306までを10回繰り返せば良い。
動作データ検出部116では、ステップ311からステップ317までの動作が行われる。まず、ステップ311では物体データの時間変化と、第2の記憶部112に格納されている特定動作パターンとの比較を行う。
次に、ステップ312では相関係数を算出し、データベース中の様々な特定動作パターンから、該相関係数を基準として、その特徴と最も一致する特定動作パターンを選出する。ステップ313のように、相関係数(γ)が、ある値(δ)以上である場合、ステップ314へと進む。ステップ314では、第2の記憶部112に格納されている様々な特定動作パターンは、物体データの時間変化と等しいと見なす。また、ステップ316のように、相関係数(γ)が、ある値(δ)より小さい場合、ステップ317へと進む。ステップ317では、第2の記憶部112に格納されている様々な特定動作パターンは、物体データの時間変化と異なると見なす。即ち、特定動作パターンと物体データの時間変化とを照合し、特定動作パターンが行われたか行われなかったかを判定する。
なお、相関係数の基準値δは、情報処理装置103が、その後に行う処理内容によって異なって良い。処理内容を規定する情報処理装置103には、物体データの時間変化と、相関係数の基準値δとを対応付けたテーブルを付加データとして含め、情報処理装置103を起動する際、適宜読み出すようにすると良い。
ステップ315では、第2の記憶部112に格納されている様々な特定動作パターンと、物体データの時間変化とが一致する場合、動作データ検出部116は、動作データを取得する。
第4の記憶部114では、ステップ318の動作が行われる。ステップ318では、第4の記憶部114は、動作データを格納する。
出力制御部117では、ステップ319の動作が行われる。ステップ319では、出力制御部117は、第4の記憶部114に格納されている動作データから、出力データ105を生成し、情報処理装置103に出力する。なお、出力制御部117は、出力データ105を生成するだけでなく、各々のアプリケーションに応じて、情報処理装置103に適切なデータを供給してもよい。
上記構成を用いた動作認識装置100によれば、動作を行う被検出物に対して非接触で、被検出物の動作を認識することができる。また、簡易な構成を有し、被検出物の状態を選ばずに、正確な動作認識を行うことができる。
上記構成を用いた動作認識装置100によれば、被検出物の位置変化情報、形状変化情報等に加えカラー画像情報も検出することが可能である。この場合には、さらに検出精度を向上させることが可能である。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、TOF方式を適用した撮像装置の駆動方法の一例について図3乃至図5、及び図13を用いて説明する。より具体的には、第1の照射期間及び第2の照射期間(同一の照射時間でタイミングが異なる)に対応させて、第1の撮像及び第2の撮像を行い、第1の反射による第1の反射光検出から、光の遅延時間に依存した第1の検出信号を取得し、第2の反射による第2の反射光検出から、光の遅延時間に依存した第2の検出信号を取得することで、光源から被検出物までの距離を測定する撮像装置の駆動方法の一例について説明する。
本実施の形態における撮像装置が有するフォトセンサは3個のトランジスタ及び1個のフォトダイオードから構成されている。図3は、撮像装置が有するフォトセンサ400の構成を示す回路図の一例である。フォトセンサ400は、フォトダイオード402、トランジスタ403、トランジスタ404、トランジスタ405を有する。
信号線11は、リセット信号線(PR)である。信号線12は、電荷蓄積信号線(TX)である。信号線13は、選択信号線(SE)である。ノード14は、フローティングディフュージョン(FD)ノードである。信号線15は、フォトセンサ基準信号線である。信号線16は、フォトセンサ出力信号線である。
フォトセンサ400において、フォトダイオード402の陽極は信号線11と電気的に接続され、フォトダイオード402の陰極は、トランジスタ403のソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されている。トランジスタ403のソース電極又はドレイン電極の他方と、トランジスタ404のゲート電極と、ノード14とは、電気的に接続されている。トランジスタ404のソース電極又はドレイン電極の一方と信号線15とは、電気的に接続されている。トランジスタ405のソース電極又はドレイン電極の一方と信号線16とは、電気的に接続されている。トランジスタ404のソース電極又はドレイン電極の他方と、トランジスタ405のソース電極又はドレイン電極の他方とは、電気的に接続されている。トランジスタ403のゲート電極と信号線12とは電気的に接続され、トランジスタ405のゲート電極と信号線13とは電気的に接続されている。
なお、図3では、フォトダイオード402の陽極が信号線11と電気的に接続され、フォトダイオード402の陰極がトランジスタ403のソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されている構成を示したがこれに限定されない。フォトダイオード402の陰極が信号線11と電気的に接続され、フォトダイオード402の陽極がトランジスタ403のソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されていても良い。
フォトダイオード402は、光が照射されると電流が発生する光電変換素子である。従って、被検出物から反射された光を検出することで、当該フォトダイオード402には、光電流が流れる。
トランジスタ403は、撮像時間を制御するトランジスタとして機能する。開示する発明の一態様においては、信号線11の電位を、”L(Low)”から”H(High)”に切り替え、トランジスタ403のゲート電極の電位(信号線12の電位)を、”L”から”H”に切り替えると、ノード14に正の電荷が蓄積されていく。トランジスタ403のゲート電極の電位(信号線12の電位)を”H”に維持したまま、信号線11の電位を、”H”から”L”に切り替えると、撮像開始となり、フォトダイオード402に照射される光に応じて、ノード14に負の電荷が蓄積されていく。また、撮像終了は、トランジスタ403のゲート電極の電位(信号線12の電位)を”H”から”L”に切り替える時である。
本実施の形態において、第1の撮像では、第1の照射開始と同時に第1の撮像開始とし、第1の照射終了と同時に第1の撮像終了とするように、信号線11及び信号線12の電位を制御する。また、第2の撮像では、第2の照射終了と同時に第2の撮像開始とし、第1の撮像と同時間の撮像後に第2の撮像終了とするように、信号線11及び信号線12の電位を制御する。
即ち、トランジスタ403のゲート電極の電位を、第1の照射期間と第1の反射期間が重なる間に”H”とし、第2の照射開始以後の第2の照射期間と第2の反射期間が重ならない間に”H”とし、第1の反射光検出期間及び第2の反射光検出期間に”H”とするように制御すればよい。
トランジスタ404は、ノード14に蓄積された電荷を増幅するトランジスタとして機能する。トランジスタ405は、フォトセンサの出力を制御するトランジスタとして機能する。トランジスタ405のゲート電極に入力される信号(信号線13の電位)が”L”から”H”に切り替わる時、信号が読み出される。
上述のように、フォトセンサ400は、フォトダイオード1個とトランジスタ3個という4素子で構成される。フォトセンサを少ない素子数で構成することが可能であるため、フォトセンサを高密度で集積し、画素の微細化を達成することが容易になる。
なお、トランジスタ403に用いる半導体層としては、酸化物半導体層を用いることが好ましい。フォトダイオード402に光が照射されることにより生成された電荷を、長時間保持するためには、フォトダイオードと電気的に接続されるトランジスタ403を、オフ電流が極めて低いトランジスタで構成する必要がある。酸化物半導体材料を用いたトランジスタはオフ電流が極めて低い。そのため、半導体層として酸化物半導体材料を用いることでフォトセンサ400の性能を高めることができる。
また、ノード14から、フォトダイオード402に漏れる電荷の流れを抑えることが可能になる。特に、第1の撮像から第2の撮像までの間に生じる時間差が大きい場合、即ちノード14に電荷が蓄積させるために長時間を要する場合には、漏れ電荷の影響が大きくなるため、酸化物半導体材料を用いることが特に好ましい。半導体層として酸化物半導体材料を用いて、光源から照射された光(照射光)が被検出物に到着し、さらに被検出物で反射された光(反射光)が撮像装置に到着するまでの時間をより高精度に検出し、信頼性の高い撮像データを取得することで、フォトセンサ400全体の性能を高めることも可能になる。
また、フォトダイオード402に光が照射されることにより生成された電荷をノード14に短時間で蓄積することを重視する場合には、トランジスタ403に用いられる半導体層としてアモルファスシリコンや微結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコンなどの材料を用いることもできる。これらの材料を用いることで、移動度の高いトランジスタを構成することが可能になるため、ノード14に短時間で電荷を蓄積することができる。
トランジスタ404に用いる半導体層としては、多結晶シリコン、単結晶シリコンなどの材料を用いることが好ましい。移動度の高い半導体層を用いることで、ノード14に蓄積された電荷に対する増幅度を高めることができるため、より感度の良い増幅トランジスタを構成することが可能になる。
トランジスタ405に用いる半導体層としては、多結晶シリコン、単結晶シリコンなどの材料を用いることが好ましい。これらの材料を用いることで、トランジスタ405のオン電流を高くすることができる。従って、データの読み出し時間を短縮し、フォトセンサの出力を高速で制御することができる。また、移動度の高い半導体層を用いることで、信号線16のスイッチング速度をより広範囲で制御することが可能になる。電位変化の速度の自由度を高めて速度差を明確に抽出することで、より正確なデータの取得が可能になる。
フォトセンサ400を有する撮像装置の駆動方法の一例について説明する。当該駆動方法を用いることで、TOF方式を適用した3次元撮像により、3次元距離画像を測定することが可能である。
具体的な駆動方法について、図4及び図5に示すタイミングチャートを用いながら説明する。まず、図4では、フォトセンサ400の動作について説明する。次に、図5では、駆動方法の特徴及びTOF方式を適用した3次元撮像による3次元距離画像測定方法について説明する。
なお、図4及び図5に示すタイミングチャートにおいて、パルス501及びパルス502では、”照射”を”H”で、”非照射”を”L”で表すものとし、他のパルスでは、電位の高い状態を、”H”で、電位の低い状態を、”L”で表すものとする。
図4は、フォトセンサ400のタイミングチャートである。時刻T1〜時刻T15までの間に、光源から被検出物に対して2回の照射(第1の照射及び第2の照射)を行う。なお、第2の照射は、第1の照射とタイミングが異なり、且つ同一時間行われるものとする。また、第1の照射及び第2の照射において、光源と被検出物との距離が変わらないものとし、時刻T2〜時刻T3までの時間(遅延時間)及び時刻T8〜時刻T9までの時間(遅延時間)が等しいことは自明である。
時刻T1において、信号線11を”H”とする。さらに、信号線12を”H”とする(第1のリセット)。この時、フォトダイオード402及びトランジスタ403が導通し、ノード14が”H”となる。
時刻T2において、光源から被検出物に対して第1の光の照射を開始する。パルス501では、”L”(非照射)から”H”(照射)になる。該時刻を第1の照射開始時刻とする。また、信号線11を”L”とし、信号線12を”H”のまま維持する(第1の撮像開始)。なお、この第1の撮像開始時刻は、第1の照射開始時刻と一致する。
時刻T3において、光源から発せされた第1の照射光が被検出物で反射し、第1の反射光が撮像装置に入射し始める。パルス502では、”L”(非照射)から”H”(照射)になる。該時刻を第1の反射開始時刻とする。
また、時刻T3は、第1の反射光検出開始時刻でもある。時刻T3で反射光の検出を開始することができる。
時刻T3〜時刻T4の間(第1の反射光検出、所謂正味の第1の撮像)に、第1の反射光の強度に応じてノード14の電位は変化する。フォトダイオード402のオフ電流に起因して、ノード14の電位が”H”より低下し始める。オフ電流は、フォトダイオード402に照射される光(反射光)の強度及び照射時間に比例する。
ここで、ノード14の電位変化と、フォトダイオード402に照射される光(反射光)の強度及び照射時間との関係について説明する。同一検出期間であれば、反射光強度が大きいほど、ノード14の電位変化は大きくなる。また、同一強度であれば、反射光検出期間が長いほど、ノード14の電位変化は大きくなる。従って、反射光強度が大きく、反射光検出期間が長いほど、フォトダイオード402のオフ電流は増大し、ノード14の電位変化も大きくなる。
時刻T4において、光源から被検出物に対する第1の光の照射を終了する。パルス501では、”H”(照射)から”L”(非照射)になる。該時刻を第1の照射終了時刻とする。また、信号線12を”L”とする。この時、第1の撮像が終了する。なお、この第1の撮像終了時刻は、第1の照射終了時刻と一致する。また、時刻T4は、第1の反射光検出終了時刻でもある。
このように、第1の照射開始と同時に第1の撮像を開始し、且つ第1の照射終了と同時に第1の撮像を終了するように、信号線11及び信号線12の電位を制御する。
なお、ノード14の電位は、時刻T4以後は一定となる。時刻T4でのノード14の電位(V1)は、第1の反射光検出の間にフォトダイオード402が生成した光電流に依存する。つまり、反射光強度等に応じて決定される。
また、時刻T4でのノード14の電位(V1)に応じて、第1の検出信号が決定する。第1の反射光検出期間が長いほど、ノード14の電位変化は大きいため、時刻T4でのノード14の電位(V1)は小さくなる。
なお、時刻T1〜時刻T4の間に、フォトダイオード402に照射される光とは、全て第1の反射光を指すものとする。即ち光源から被検出物に光が照射され、被検出物から反射された光を指すものとする。
時刻T5において、被検出物で反射した第1の反射光の撮像装置への入射が終了する。パルス502では、”H”(照射)から”L”(非照射)になる。該時刻を第1の反射終了時刻とする。
なお、信号線12を”L”とする際、信号線12とノード14との間における寄生容量により、ノード14の電位変化が生じる。電位変化が大きい場合、第1の撮像において、フォトダイオード402で、生成した光電流を精密に取得できないことになる。従って寄生容量の影響を低減するために、トランジスタ403のゲート電極−ソース電極間容量、又はトランジスタ403のゲート電極−ドレイン電極間容量を低減する、ノード14に保持容量を接続する、などの対策が有効である。本発明の一態様に係るフォトセンサ400では、これらの対策を施し、寄生容量に起因するノード14の電位変化は無視できるものとしている。
時刻T6において、信号線13を”H”とする(第1の読み出し開始)。この時、トランジスタ405が導通する。また、信号線15及び信号線16が、トランジスタ404、トランジスタ405を介して、導通する。すると、信号線16の電位は低下していく。なお、時刻T6以前に、信号線16には、予めプリチャージ動作を施し、”H”としておく。
信号線16にプリチャージ動作を施す読み出し回路の構成は特に限定されない。該読み出し回路は、図13に示す読み出し回路401のように、1個のPchトランジスタ406で構成することも可能である。信号線17は、プリチャージ信号線である。ノード18は、高電位供給線である。トランジスタ406のゲート電極は、信号線17と電気的に接続され、トランジスタ406のソース電極又はドレイン電極の一方は、信号線16と電気的に接続され、トランジスタ406のソース電極又はドレイン電極の他方は、ノード18と電気的に接続されている。
時刻T7において、信号線13を”L”とする(第1の読み出し終了)。すると、トランジスタ405が遮断され、信号線16の電位は、一定となる。時刻T7での信号線16の電位(VS1)は、時刻T6〜時刻T7での、信号線16の電位変化の速度に依存する。
なお、信号線16の電位変化の速度は、トランジスタ404のソース電極−ドレイン電極間の電流に依存する。即ち第1の撮像においてフォトダイオード402に照射される光(反射光)の強度及び照射時間に依存する。同一照射時間であれば、反射光強度が大きいほど、信号線16の電位変化の速度は遅くなる。また、同一強度であれば、反射光検出期間が長いほど、信号線16の電位変化の速度は遅くなる。信号線16の電位変化の速度が遅いほど、時刻T7での信号線16の電位(VS1)は大きくなる。
従って、第1の反射光検出により、時刻T7における信号線16の電位(VS1)を取得することで、第1の撮像期間にフォトダイオード402に入射した光(反射光)の量(入射した光の強度の時間積)を検出し、検出信号S1を得ることができる。ここで、第1の照射における光の強度を一定とし、第1の反射光のみ入射したとすると、信号線16の電位(VS1)は、第1の反射光検出期間に概ね比例する。
ノード14の電位と、信号線16の電位の関係について説明する。フォトダイオード402に照射される光(反射光)の強度が大きいと、一定期間内でのノード14の電位変化は大きくなる(時刻T4でのノード14の電位の値は低くなる)。この時、トランジスタ404のチャネル抵抗が高くなるため、信号線16の電位変化の速度は遅くなる。従って、一定期間内での信号線16の電位変化は小さくなる(時刻T7での信号線16の電位の値は高くなる)。
時刻T8において、光源から被検出物に対して第2の光の照射を開始する。パルス501は、”L”(非照射)から”H”(照射)になる。該時刻を第2の照射開始時刻とする。
時刻T9において、光源から発せされた第2の照射光が被検出物で反射し、第2の反射光が撮像装置に入射し始める。パルス502は、”L”(非照射)から”H”(照射)になる。該時刻を第2の反射開始時刻とする。
時刻T10において、信号線11を”H”とし、さらに、信号線12を”H”とする(第2のリセット)。この時、フォトダイオード402及びトランジスタ403が導通し、ノード14が”H”となる。
時刻T11において、光源から被検出物に対する第2の光の照射を終了する。パルス501では、”H”(照射)から”L”(非照射)になる。該時刻を第2の照射終了時刻とする。信号線11を”L”とし、信号線12を”H”のまま維持する(第2の撮像開始)。なお、この第2の撮像開始時刻は、第2の照射終了時刻と一致する。また、時刻T11は、第2の反射光検出開始時刻でもある。
時刻T11〜時刻T12の間(第2の反射光検出、所謂正味の第2の撮像)に、第2の反射光の強度に応じて、ノード14の電位は変化する。フォトダイオード402のオフ電流に起因して、ノード14の電位が”H”より低下し始める。オフ電流は、フォトダイオード402に照射される光(反射光)の強度及び照射時間に比例する。従って、反射光強度及び反射光検出期間に依存して、ノード14の電位も変化する。
なお、本実施の形態においては、一例として、第1の反射光検出期間(時刻T3〜時刻T4)に比べて、第2の反射光検出期間(時刻T11〜時刻T12)は短い場合を示している。そのため、第1の撮像時のノード14の電位変化に比べて、第2の撮像時のノード14の電位変化は小さい。
時刻T12において、被検出物で反射した第2の反射光の撮像装置への入射が終了する。パルス502では、”H”(照射)から”L”(非照射)になる。該時刻を第2の反射終了時刻とする。また、時刻T12は、第2の反射光検出終了時刻でもある。
なお、ノード14の電位は、時刻T12以後は一定となる。時刻T12でのノード14の電位(V2)は、第2の反射光検出の間にフォトダイオード402が、生成した光電流に依存する。つまり、反射光強度等に応じて決定される。
また、時刻T12でのノード14の電位(V2)に応じて、第2の検出信号が決定する。第2の反射光検出期間が短いほど、ノード14の電位変化は小さいため、時刻T12でのノード14の電位(V2)は大きくなる。
時刻T13において、信号線12を”L”とする。この時、第2の撮像が終了する。
このように、第2の照射終了と同時に第2の撮像開始とし、第1の撮像と同時間の撮像後に第2の撮像を終了するように、信号線11及び信号線12の電位を制御する。
なお、時刻T10〜時刻T13の間に、フォトダイオード402に照射される光とは、全て第2の反射光を指すものとする。即ち光源から被検出物に光が照射され、被検出物からの反射された光を指すものとする。
時刻T14において、信号線13を”H”とする(第2の読み出し開始)。この時、トランジスタ405が導通する。また、信号線15及び信号線16が、トランジスタ404、トランジスタ405を介して、導通する。すると、信号線16の電位は低下していく。なお、時刻T14以前に、信号線16には、予めプリチャージ動作を施し、”H”としておく。
時刻T15において、信号線13を”L”とする(第2の読み出し終了)。すると、トランジスタ405が遮断され、信号線16の電位は、一定となる。時刻T15での信号線16の電位(VS2)は、時刻T14〜時刻T15での、信号線16の電位変化の速度に依存する。
光の強度が同一であれば、反射光検出期間が短いほど、信号線16の電位変化の速度は速くなる。信号線16の電位変化の速度が速いほど、時刻T15での信号線16の電位(VS2)は小さくなる。
従って、第2の反射光検出により、時刻T15における信号線16の電位(VS2)を取得することで、第2の撮像期間にフォトダイオード402に入射した光(反射光)の量(入射した光の強度の時間積)を検出し、検出信号S2を得ることができる。ここで、第2の照射における光の強度を一定とし、第2の反射光のみ入射したとすると、信号線16の電位(VS2)は、第2の反射光検出期間に概ね比例する。
なお、本実施の形態においては、第1の反射光検出期間(時刻T3〜時刻T4)に比べて、第2の反射光検出期間(時刻T11〜時刻T12)は短いため、時刻T15における信号線16の電位(VS2)は、時刻T7における信号線16の電位(VS1)に比べて小さい。
図5は、フォトセンサ400における、パルス501、パルス502、信号線12の電位である。まず、図5を参照しながら、駆動方法の特徴について明記する。第1の反射光検出、第2の反射光検出を行うために、信号線11及び信号線12の電位を制御し、撮像時間のタイミングを工夫する点が、開示する発明の一態様における駆動方法の主な特徴である。
図5に示す各パルスを比較しながら、照射期間、反射期間、撮像期間、蓄積動作期間、反射光検出期間のように、各期間に分けて説明する。
パルス501に示すように、時刻T2は、第1の照射開始時刻、時刻T4は、第1の照射終了時刻、時刻T2〜時刻T4は、第1の照射期間である。時刻T8は、第2の照射開始時刻、時刻T11は、第2の照射終了時刻、時刻T8〜時刻T11は、第2の照射期間である。開示する発明の一態様において、第1の照射期間及び第2の照射期間は、必ず等しくする必要がある。
パルス502に示すように、時刻T3は、第1の反射開始時刻、時刻T5は、第1の反射終了時刻、時刻T3〜時刻T5は、第1の反射期間である。時刻T9は、第2の反射開始時刻、時刻T12は、第2の反射終了時刻、時刻T9〜時刻T12は、第2の反射期間である。反射期間は、照射期間と等しくなる。
即ち、第1の照射期間及び第2の照射期間は等しく、第1の反射期間及び第2の反射期間は等しい。
信号線12の電位に示すように、時刻T1は、第1の蓄積動作開始時刻、時刻T4は、第1の蓄積動作終了時刻、時刻T1〜時刻T4は、第1の蓄積動作期間である。また、時刻T2は、第1の撮像開始時刻、時刻T4は、第1の撮像終了時刻、時刻T2〜時刻T4は、第1の撮像期間である。また、時刻T3は、第1の反射光検出開始時刻、時刻T4は、第1の反射光検出終了時刻、時刻T3〜時刻T4は、第1の反射光検出期間である。
第1の蓄積動作期間は、少なくとも第1の反射期間より前に開始されなければならない。また、第1の蓄積動作期間(第1の撮像)は、第1の照射期間終了と同時に終了しなければならない。このように撮像期間のタイミングが決定されるように、信号線11及び信号線12の電位を制御する。
さらに、信号線12の電位に示すように、時刻T10は、第2の蓄積動作開始時刻、時刻T13は、第2の蓄積動作終了時刻、時刻T10〜時刻T13は、第2の蓄積動作期間である。また、時刻T11は、第2の撮像開始時刻、時刻T13は、第2の撮像終了時刻、時刻T11〜時刻T13は、第2の撮像期間である。また、時刻T11は、第2の反射光検出開始時刻、時刻T12は、第2の反射光検出終了時刻、時刻T11〜時刻T12は、第2の反射光検出期間である。
第2の蓄積動作期間(第2の撮像)は、第2の照射期間終了と同時に開始されなければならない。また、第2の蓄積動作期間は、少なくとも第2の反射期間より後に終了しなければならない。このように撮像期間のタイミングが決定されるように、信号線11及び信号線12の電位を制御する。
即ち、第1の反射期間に対応させて、第1の撮像期間を決定し、第2の反射期間に対応させて、第2の撮像期間を決定することで、反射光検出を2回に分離する。
なお、第1の反射光検出期間は、第1の照射期間及び第1の反射期間が重なる期間に等しく、正味の第1の撮像期間となる。また、第2の反射光検出期間は、第2の照射期間後の第2の反射期間に等しく、正味の第2の撮像期間となる。そして、第1の反射光検出から、光の遅延時間に依存した第1の検出信号を取得し、第2の反射光検出から、光の遅延時間に依存した第2の検出信号を取得する。これより撮像装置から、被検出物までの距離を測定することができる。
次に、TOF方式を適用した3次元撮像による距離測定方法について説明する。第1の反射光検出から取得した光の遅延時間に依存する第1の検出信号S1及び第2の反射光検出から取得した光の遅延時間に依存した第2の検出信号S2を用いて、撮像装置から、被検出物までの距離を測定する方法について計算式を用いて示す。
ここで、第1の照射及び第2の照射における光の強度を一定とし、第1の撮像期間及び第2の撮像期間には、フォトダイオード402に各々第1の反射光及び第2の反射光のみ入射したとすると、信号線16の電位(VS1)は、第1の反射光検出期間に概ね比例し、信号線16の電位(VS2)は、第2の反射光検出期間に概ね比例する。
即ち、第1の撮像により得られる第1の検出信号S1は、第1の反射光検出期間に概ね依存し、第2の撮像により得られる第2の検出信号S2は、第2の反射光検出期間に概ね依存する。
第1の検出信号S1及び第2の検出信号S2は比例定数α、照射期間T、遅延時間Δtを用いてそれぞれ数式(2)(3)で表すことができる。
数式(2)(3)より、比例定数αを消去すると、数式(4)に示すように、遅延時間Δtが得られる。
さらに、前述の、光源から被検出物までの距離xの式(x=(c×Δt)/2)と、数式(4)を利用すると、撮像装置から被検出物までの距離xは、数式(1)で表すことができる。
これより、第1の検出信号S1及び第2の検出信号S2が得られれば、撮像装置から、被検出物までの距離xを得ることができる。
また、光源から光の照射を行わない期間に、フォトセンサ400によって第3の撮像を行ってもよい。この場合、第3の撮像により第3の検出信号S3が得られる。第1の検出信号S1から第3の検出信号S3を差し引き、さらに、第2の検出信号S2から第3の検出信号S3を差し引き、これらを改めて上記、数式(1)における、検出信号S1及び検出信号S2とすることで、自然光の影響を取り除くことができる。
これより、少ない素子数でフォトセンサを構成し、該フォトセンサを搭載した撮像装置において駆動方法を工夫することで、TOF方式を適用した3次元撮像を実現でき、距離画像測定装置としての機能を果たすことができることがわかる。従って、TOF方式を適用した場合に発生するフォトセンサの素子数が増大するという問題を解決し、簡易な構成を有する撮像装置の実現が可能になる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、TOF方式を適用した撮像装置の駆動方法の一例について図6乃至図8、及び図13を用いて説明する。当該駆動方法によれば、被検出物が高速に移動しても、高精度な位置検出を行うことが可能である。より具体的には、隣接するフォトセンサにおいて、実質的に、被検出物の同一点における反射光を検出する。一方のフォトセンサでは、第1の撮像を行って、被検出物に対する光照射時の、被検出物からの反射光を検出する。もう一方のフォトセンサでは、第2の撮像を行って、被検出物に対する光照射終了時以後の、被検出物からの反射光を検出する。連続して、第1の撮像と第2の撮像を行うことで、第1の撮像が終了してから、第2の撮像が開始されるまでの間に時間差を生じさせない。当該方法によれば、被検出物が高速に移動しても、検出精度を向上させることができる。
本明細書で開示する発明の一態様における撮像装置が有するフォトセンサは3個のトランジスタ及び1個のフォトダイオードから構成されている。図6は、撮像装置が有するフォトセンサ700_n及び、フォトセンサ700_(n+1)の構成を示す回路図の一例である。なお、フォトセンサ700_n及び、フォトセンサ700_(n+1)が、同一の構成を成す例について説明する。
図6に示すように、フォトセンサ700_n及び、フォトセンサ700_(n+1)は隣接して配置されている。フォトセンサ700_nは3個のトランジスタ及び1個のフォトダイオードから構成されている。同様に、フォトセンサ700_(n+1)は3個のトランジスタ及び1個のフォトダイオードから構成されている。
図6に示すように、フォトセンサ700_nは、フォトダイオード702_n、トランジスタ703_n、トランジスタ704_n、トランジスタ705_nを有する。フォトセンサ700_(n+1)は、フォトダイオード702_(n+1)、トランジスタ703_(n+1)、トランジスタ704_(n+1)、トランジスタ705_(n+1)を有する。
なお、開示する発明の一態様において、光源から被検出物に対する光の照射は1回のみ行われる。従って、被検出物から、フォトセンサに入射する反射光は、1回の照射に対応する反射光を示す。
ここで、隣接するフォトセンサ700_n、及びフォトセンサ700_(n+1)においては、実質的に被検出物の同一点からの、反射光がフォトセンサ700_n及びフォトセンサ700_(n+1)に入射する。
即ち、フォトダイオード702_nに入射する反射光、及びフォトダイオード702_(n+1)に入射する反射光は、光源から被検出物に対して光が照射された際に、該被検出物の同一点において反射された光である。
図6において、信号線11_nは、リセット信号線(PR_n)である。信号線12_nは、電荷蓄積信号線(TX_n)である。信号線13_nは、選択信号線(SE_n)である。ノード14_nは、フローティングディフュージョン(FD)ノードである。信号線16_nは、フォトセンサ出力信号線(OUT_n)である。
また、図6において、信号線11_(n+1)は、リセット信号線(PR_(n+1))である。信号線12_(n+1)は、電荷蓄積信号線(TX_(n+1))である。信号線13_(n+1)は、選択信号線(SE_(n+1))である。ノード14_(n+1)は、フローティングディフュージョン(FD)ノードである。信号線16_(n+1)は、フォトセンサ出力信号線(OUT_(n+1))である。信号線15は、フォトセンサ基準信号線であり、フォトセンサ700_n及びフォトセンサ700_(n+1)で共有することも可能である。
図6に示すようにフォトセンサ700_nにおいて、フォトダイオード702_nの陽極は信号線11_nと電気的に接続され、フォトダイオード702_nの陰極は、トランジスタ703_nのソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されている。トランジスタ703_nのソース電極又はドレイン電極の他方と、トランジスタ704_nのゲート電極と、ノード14_nとは、電気的に接続されている。トランジスタ704_nのソース電極又はドレイン電極の一方と信号線15とは、電気的に接続されている。トランジスタ705_nのソース電極又はドレイン電極の一方と信号線16_nとは、電気的に接続されている。トランジスタ704_nのソース電極又はドレイン電極の他方と、トランジスタ705_nのソース電極又はドレイン電極の他方とは、電気的に接続されている。トランジスタ703_nのゲート電極と信号線12_nとは電気的に接続され、トランジスタ705_nのゲート電極と信号線13_nとは電気的に接続されている。
また同様にして、図6に示すようにフォトセンサ700_(n+1)において、フォトダイオード702_(n+1)の陽極は信号線11_(n+1)と電気的に接続され、フォトダイオード702_(n+1)の陰極は、トランジスタ703_(n+1)のソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されている。トランジスタ703_(n+1)のソース電極又はドレイン電極の他方と、トランジスタ704_(n+1)のゲート電極と、ノード14_(n+1)とは、電気的に接続されている。トランジスタ704_(n+1)のソース電極又はドレイン電極の一方と信号線15とは、電気的に接続されている。トランジスタ705_(n+1)のソース電極又はドレイン電極の一方と信号線16_(n+1)とは、電気的に接続されている。トランジスタ704_(n+1)のソース電極又はドレイン電極の他方と、トランジスタ705_(n+1)のソース電極又はドレイン電極の他方とは、電気的に接続されている。トランジスタ703_(n+1)のゲート電極と信号線12_(n+1)とは電気的に接続され、トランジスタ705_(n+1)のゲート電極と信号線13_(n+1)とは電気的に接続されている。
なお、図6では、フォトダイオード702_nの陽極が信号線11_nと電気的に接続され、フォトダイオード702_nの陰極がトランジスタ703_nのソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されている構成を示したがこれに限定されない。フォトダイオード702_nの陰極が信号線11_nと電気的に接続され、フォトダイオード702_nの陽極がトランジスタ703_nのソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されていても良い。
同様に、フォトダイオード702_(n+1)の陽極が信号線11_(n+1)と電気的に接続され、フォトダイオード702_(n+1)の陰極がトランジスタ703_(n+1)のソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されている構成を示したがこれに限定されない。フォトダイオード702_(n+1)の陰極が信号線11_(n+1)と電気的に接続され、フォトダイオード702_(n+1)の陽極がトランジスタ703_(n+1)のソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されていても良い。
フォトダイオード702は、光が照射されると電流が発生する光電変換素子である。従って、被検出物から反射された光を検出することで、当該フォトダイオード702には、光電流が流れる。
トランジスタ703は、撮像時間を制御するトランジスタとして機能する。開示する発明の一態様において、信号線11の電位を、”L”から”H”に切り替え、トランジスタ703のゲート電極の電位(信号線12の電位)を、”L”から”H”に切り替えると、ノード14に正の電荷が蓄積されていく。トランジスタ703のゲート電極の電位(信号線12の電位)を”H”に維持したまま、信号線11の電位を、”H”から”L”に切り替えると、撮像開始となり、フォトダイオード702に照射される光に応じて、ノード14に負の電荷が蓄積されていく。このようにトランジスタ703は、該ゲート電極の電位を、”H”又は”L”にすることで、ノード14に蓄積される電荷の量を変化させることができる。また、撮像終了は、トランジスタ703のゲート電極の電位(信号線12の電位)を”H”から”L”に切り替える時である。
3次元撮像において、信号線11_n(PR_n)及び信号線12_n(TX_n)の電位を制御する。また、信号線11_(n+1)(PR_(n+1))及び信号線12_(n+1)(TX_(n+1))の電位を制御する。
具体的には、第1の撮像では、照射開始と同時に第1の撮像開始とし、照射終了と同時に第1の撮像終了とするように、信号線11_n(PR_n)及び信号線12_n(TX_n)の電位を制御する。また、第2の撮像では、照射終了と同時に第2の撮像開始とし、第1の撮像と同時間の撮像後に第2の撮像終了とするように、信号線11_(n+1)(PR_(n+1))及び信号線12_(n+1)(TX_(n+1))の電位を制御する。
トランジスタ704は、ノード14に蓄積された電荷を増幅するトランジスタとして機能する。トランジスタ705は、フォトセンサの出力を制御するトランジスタとして機能する。トランジスタ705のゲート電極に入力される信号(信号線13の電位)が”L”から”H”に切り替わる時、信号が読み出される。
上述のように、フォトセンサ700_n及びフォトセンサ700_(n+1)は、フォトダイオード1個とトランジスタ3個という4素子で構成される。フォトセンサを少ない素子数で構成することが可能であるため、フォトセンサを高密度で集積し、画素の微細化を達成することが容易になる。
トランジスタ703、トランジスタ704、及びトランジスタ705は、それぞれ、先の実施の形態で説明したトランジスタ403、トランジスタ404、及びトランジスタ405と同様の機能を有する。したがって、用いることが好ましい半導体層についても、先の実施の形態を参照できる。
上述のように、フォトセンサは、フォトダイオード1個とトランジスタ3個という4素子で構成される。フォトセンサを少ない素子数で構成することが可能であるため、フォトセンサを高密度で集積し、画素の微細化を達成することが容易になる。
また、中小型で高速動作を特に重視するフォトセンサを得る場合には、トランジスタ703、トランジスタ704、トランジスタ705の全てのトランジスタを多結晶シリコン、単結晶シリコンなどの材料で構成することもできる。
また、低コスト化を重視する場合には、トランジスタ703、トランジスタ704、トランジスタ705の全てのトランジスタを酸化物半導体材料で構成することもできる。
また、低コスト化、且つ大型化を重視する場合には、トランジスタ703、トランジスタ704、トランジスタ705の全てのトランジスタをアモルファスシリコンや微結晶シリコンで構成することもできる。
フォトセンサを隣接して設ける(例えば、フォトセンサ700_n及びフォトセンサ700_(n+1))ことで、実質的に被検出物の同一点からの反射光を隣接する2つのフォトセンサで検出することができる。光照射終了時より前に反射した光を隣接するフォトセンサの一方で検出し、光照射終了時より後に反射した光をもう一方で検出するため、被検出物が高速に移動しても、位置検出の精度を高めることができる。
1フレーム毎(例えば120Hz毎)に撮像を行った場合と、時間差をおかないで一の照射光により第1の撮像及び第2の撮像を行った場合とで比較すると、検出精度が明らかに異なる。1フレーム毎(例えば120Hz毎)に撮像を行った場合では、例えば、手が右から左へ10cm移動すると、約8mmのずれ(約指半分)が生じるが、上述の方法で撮像を行った場合では、このようなずれが生じないため、歪まずに撮像することができる。この他にも、手が例えば秒速0.1m〜秒速10mの範囲で移動した場合や、ボールが高速で投げられた場合、又、動物等が意図せぬ動きをした場合であっても、検出精度の高い撮像を行うことが可能である。
次に、フォトセンサ700_n及びフォトセンサ700_(n+1)を有する撮像装置の具体的な駆動方法の一例について図7及び図8に示すタイミングチャートを用いながら説明する。当該駆動方法を用いることで、TOF方式を適用した3次元撮像により、撮像装置から被検出物までの距離を測定することが可能である。被検出物が移動体であり、さらに移動速度が高速であっても位置検出精度を著しく低下させることがない。
図7では、フォトセンサ700_n及びフォトセンサ700_(n+1)の動作の一例について説明する。図8では、駆動方法の特徴及びTOF方式を適用した3次元撮像による距離測定方法の一例について説明する。
図7は、フォトセンサ700_nにおける信号線11_n、信号線12_n、信号線13_n、ノード14_n、信号線16_nのタイミングチャート、またフォトセンサ700_(n+1)における信号線11_(n+1)、信号線12_(n+1)、信号線13_(n+1)、ノード14_(n+1)、信号線16_(n+1)のタイミングチャートである。時刻T1〜時刻T10までの間に3次元撮像を行う。
なお、図7及び図8に示すタイミングチャートにおいて、パルス601及びパルス602では、”照射”を”H”で、”非照射”を”L”で表すものとし、他のパルスでは、電位の高い状態を、”H”で、電位の低い状態を、”L”で表すものとする。
開示する発明の一態様における3次元撮像において光源から被検出物に対して光照射を、1回行う。また、光照射において、光源と被検出物との距離が変わっても良い。即ち被検出物は移動体でも良く、さらに該移動体は、高速で移動しても良い。
時刻T2〜時刻T3までの時間は、光源から照射された光(照射光)が被検出物に到着し、さらに被検出物で反射された光(反射光)が撮像装置に到着するまでの時間を表す。
時刻T1において、信号線11_nを”H”とする。さらに、信号線12_nを”H”とする(第1のリセット)。この時、フォトダイオード702_n及びトランジスタ703_nが導通し、ノード14_nが”H”となる。
時刻T2において、光源から被検出物に対して光の照射を開始する。パルス601では、”L”(非照射)から”H”(照射)になる。該時刻を照射開始時刻とする。また、信号線11_nを”L”とし、信号線12_nを”H”のまま維持する(第1の撮像開始)。なお、この第1の撮像開始時刻は、照射開始時刻と一致する。
時刻T3において、光源から発せられた照射光が被検出物で反射し、反射光が撮像装置に入射し始める。パルス602では、”L”(非照射)から”H”(照射)になる。該時刻を反射開始時刻とする。時刻T3は、第1の反射光検出開始時刻でもある。時刻T3で反射光の検出を開始することができる。ノード14_nの電位が”H”より低下し始める。
時刻T4において、信号線12_nを”H”のまま維持する。ノード14_nの電位はさらに低下し続ける。また、時刻T4において、信号線11_(n+1)を”H”とし、さらに、信号線12_(n+1)を”H”とする(第2のリセット)。この時、フォトダイオード702_(n+1)及びトランジスタ703_(n+1)が導通し、ノード14_(n+1)が”H”となる。
時刻T5において、光源から被検出物に対する光の照射を終了する。パルス601では、”H”(照射)から”L”(非照射)になる。該時刻を照射終了時刻とする。また、信号線12_nを”L”とする。この時、第1の撮像が終了する。なお、この第1の撮像終了時刻は、照射終了時刻と一致する。また、時刻T5は、第1の反射光検出終了時刻でもある。
なお、信号線12_nを”L”とする際、信号線12_nとノード14_nとの間における寄生容量により、ノード14_nの電位変化が生じる。電位変化が大きい場合、第1の撮像及び第2の撮像において、フォトダイオード702_nで、生成した光電流を精密に取得できないことになる。従って寄生容量の影響を低減するために、トランジスタ703_nのゲート電極−ソース電極間容量、又はトランジスタ703_nのゲート電極−ドレイン電極間容量を低減する、ノード14_nに保持容量を接続する、などの対策が有効である。本発明の一態様に係るフォトセンサ700_nでは、これらの対策を施し、寄生容量に起因するノード14_nの電位変化は無視できるものとしている。
なお、本発明の一態様に係るフォトセンサ700_(n+1)の場合も同様の対策を施してある。
このように、照射開始と同時に第1の撮像を開始し、且つ照射終了と同時に第1の撮像を終了するように、信号線11_n及び信号線12_nの電位を制御する。
時刻T3〜時刻T5の間(第1の反射光検出期間)に、フォトダイオード702_nに入射する反射光の強度に応じてノード14_nの電位は変化する。フォトダイオード702_nのオフ電流に起因して、ノード14_nの電位が”H”より低下し始める。オフ電流は、フォトダイオード702_nに照射される反射光の強度及び照射時間に比例する。
ここで、ノード14の電位変化と、フォトダイオード702に照射される光(反射光)の強度及び照射時間との関係について説明する。同一検出期間であれば、反射光強度が大きいほど、ノード14の電位変化は大きくなる。また、同一強度であれば、反射光検出期間が長いほど、ノード14の電位変化は大きくなる。従って、反射光強度が大きく、反射光検出期間が長いほど、フォトダイオード702のオフ電流は増大し、ノード14の電位変化も大きくなる。
なお、ノード14_nの電位は、時刻T5以後は一定となる。時刻T5でのノード14_nの電位(V1)は、第1の反射光検出の間にフォトダイオード702_nが生成した光電流に依存する。つまり、反射光強度等に応じて決定される。
また、時刻T5でのノード14_nの電位(V1)に応じて、第1の検出信号が決定する。第1の反射光検出期間が長いほど、ノード14_nの電位変化は大きいため、時刻T5でのノード14_nの電位(V1)は小さくなる。
時刻T1〜時刻T5の間に、フォトダイオード702_nに照射される光とは、全て反射光を指すものとする。即ち光源から被検出物に対して光が照射され、被検出物から反射された光を指すものとする。
また、時刻T4〜時刻T7の間に、フォトダイオード702_(n+1)に照射される光もまた、全て反射光を指すものとする。即ち光源から被検出物に対して光が照射され、被検出物から反射された光を指すものとする。
さらに時刻T5において、信号線11_(n+1)を”L”とし、信号線12_(n+1)を”H”のまま維持する(第2の撮像開始)。なお、この第2の撮像開始時刻は、照射終了時刻と一致する。また、時刻T5は、第2の反射光検出開始時刻でもある。時刻T5で反射光の検出を開始することができる。
時刻T5〜時刻T6の間(第2の反射光検出期間)に、第2の反射光検出期間にフォトダイオード702_(n+1)に入射する反射光の強度に応じて、ノード14_(n+1)の電位は変化する。フォトダイオード702_(n+1)のオフ電流に起因して、ノード14_(n+1)の電位が”H”より低下し始める。オフ電流は、フォトダイオード702_(n+1)に照射される反射光の強度及び時間に比例する。従って、反射光強度及び反射光検出期間に依存して、ノード14_(n+1)の電位も変化する。
なお、本実施の形態においては、一例として、第1の反射光検出期間(時刻T3〜時刻T5)に比べて、第2の反射光検出期間(時刻T5〜時刻T6)は短い場合を示している。そのため、第1の撮像時のノード14の電位変化に比べて、第2の撮像時のノード14の電位変化は小さい。
時刻T6において、被検出物で反射した反射光の撮像装置への入射が終了する。パルス602では、”H”(照射)から”L”(非照射)になる。該時刻を反射終了時刻とする。また、時刻T6は、第2の反射光検出終了時刻でもある。一方、信号線12_(n+1)は”H”のまま維持する。
なお、ノード14_(n+1)の電位は、時刻T6以後は一定となる。時刻T6でのノード14_(n+1)の電位(V2)は、第2の反射光検出の間にフォトダイオード702_(n+1)が、生成した光電流に依存する。つまり、反射光強度等に応じて決定される。
また、時刻T6でのノード14_(n+1)の電位(V2)に応じて、第2の検出信号が決定する。第2の反射光検出期間が短いほど、ノード14_(n+1)の電位変化は小さいため、時刻T6でのノード14_(n+1)の電位(V2)は大きくなる。
時刻T7において、信号線12_(n+1)を”L”とする。この時、第2の撮像が終了する。
このように、照射終了と同時に第2の撮像を開始し、且つ第1の撮像と同時間の撮像後に第2の撮像を終了するように、信号線11_(n+1)及び信号線12_(n+1)の電位を制御する。
時刻T8において、信号線13_nを”H”とする(第1の読み出し開始)。この時、トランジスタ705_nが導通する。また、信号線15及び信号線16_nが、トランジスタ704_n、トランジスタ705_nを介して、導通する。すると、信号線16_nの電位は低下していく。なお、時刻T8以前に、信号線16_nには、予めプリチャージ動作を施し、”H”としておく。
信号線16_nにプリチャージ動作を施す読み出し回路の構成は特に限定されない。該読み出し回路は、図13に示す読み出し回路401のように、1個のPchトランジスタ406で構成することも可能である。
時刻T9において、信号線13_nを”L”とする(第1の読み出し終了)。すると、トランジスタ705_nが遮断され、信号線16_nの電位は、一定となる。時刻T9での信号線16_nの電位(VS1)は、時刻T8〜時刻T9での、信号線16_nの電位変化の速度に依存する。
なお、信号線16_nの電位変化の速度は、トランジスタ704_nのソース電極−ドレイン電極間の電流に依存する。即ち第1の撮像においてフォトダイオード702_nに照射される光(反射光)の強度及び照射時間に依存する。同一照射時間であれば、反射光強度が大きいほど、信号線16_nの電位変化の速度は遅くなる。また、同一強度であれば、反射光検出期間が長いほど、信号線16_nの電位変化の速度は遅くなる。信号線16_nの電位変化の速度が遅いほど、時刻T9での信号線16_nの電位(VS1)は大きくなる。
従って、第1の反射光検出により、時刻T9における信号線16_nの電位(VS1)を取得することで、第1の撮像期間にフォトダイオード702_nに入射した光(反射光)の量(入射した光の強度の時間積)を検出し、検出信号S1を得ることができる。ここで、照射する光の強度を一定とし、フォトダイオード702_nには、第1の反射光のみ入射したとすると、信号線16_nの電位(VS1)は、第1の反射光検出期間に概ね比例する。
ノード14の電位と、信号線16の電位の関係について説明する。フォトダイオード702に照射される光(反射光)の強度が大きいと、一定期間内でのノード14の電位変化は大きくなる。この時、トランジスタ704のチャネル抵抗が高くなるため、信号線16の電位変化の速度は遅くなる。従って、一定期間内での信号線16の電位変化は小さくなる。
さらに時刻T9において、信号線13_(n+1)を”H”とする(第2の読み出し開始)。この時、トランジスタ705_(n+1)が導通する。また、信号線15及び信号線16_(n+1)が、トランジスタ704_(n+1)、トランジスタ705_(n+1)を介して、導通する。すると、信号線16_(n+1)の電位は低下していく。なお、時刻T9以前に、信号線16_(n+1)には、予めプリチャージ動作を施し、”H”としておく。
時刻T10において、信号線13_(n+1)を”L”とする(第2の読み出し終了)。すると、トランジスタ705_(n+1)が遮断され、信号線16_(n+1)の電位は、一定となる。時刻T10での信号線16_(n+1)の電位(VS2)は、時刻T9〜時刻T10での、信号線16_(n+1)の電位変化の速度に依存する。
光の強度が同一であれば、反射光検出期間が短いほど、信号線16_(n+1)の電位変化の速度は速くなる。信号線16_(n+1)の電位変化の速度が速いほど、時刻T10での信号線16_(n+1)の電位(VS2)は小さくなる。
従って、第2の反射光検出により、時刻T10における信号線16_(n+1)の電位(VS2)を取得することで、第2の撮像期間にフォトダイオード702_(n+1)に入射した光(反射光)の量(入射した光の強度の時間積)を検出し、検出信号S2を得ることができる。ここで、照射する光の強度を一定とし、フォトダイオード702_(n+1)には、第2の反射光のみ入射したとすると、信号線16_(n+1)の電位(VS2)は、第2の反射光検出期間に概ね比例する。
なお、本実施の形態においては、第1の反射光検出期間(時刻T3〜時刻T5)に比べて、第2の反射光検出期間(時刻T5〜時刻T6)は短いため、時刻T10における信号線16_(n+1)の電位(VS2)は、時刻T9における信号線16_nの電位(VS1)に比べて小さい。
時刻T10において、第1の撮像により検出信号S1を、第2の撮像により検出信号S2を得ることができるため、TOF方式を適用した3次元撮像が可能になる。
また、上述のように第1の反射光検出期間は、照射時の、被検出物からの反射光を検出する期間であり、第2の反射光検出期間は、照射終了時以後の、被検出物からの反射光を検出する期間である。即ち、実質的に被検出物の同一点からの反射光を、隣接するフォトセンサを利用することで、連続して検出することが可能になる。
図8は、フォトセンサ700_n、フォトセンサ700_(n+1)における、パルス601、パルス602、信号線12_nのパルス、信号線12_(n+1)のパルスである。まず、図8を参照しながら、駆動方法の特徴について明記する。反射光の検出を、第1の反射光検出期間と、第2の反射光検出期間の2回に分離する。隣接するフォトセンサ700_n、フォトセンサ700_(n+1)を利用して、第1の撮像と第2の撮像とが連続して行われるように、信号線11_n、信号線12_n、信号線11_(n+1)、信号線12_(n+1)の電位を制御し、撮像時間のタイミングを工夫する点が、開示する発明の一態様における駆動方法の主な特徴である。
図8に示す各パルスを比較しながら、照射期間、反射期間、撮像期間、反射光検出期間のように、各期間に分けて説明する。
パルス601に示すように、時刻T2は、照射開始時刻、時刻T5は、照射終了時刻、時刻T2〜時刻T5は、照射期間である。パルス602に示すように、時刻T3は、反射開始時刻、時刻T6は、反射終了時刻、時刻T3〜時刻T6は、反射期間である。反射期間は、照射期間と等しくなる。
信号線12_nのパルス(TX_n)に示すように、時刻T2は、第1の撮像開始時刻、時刻T5は、第1の撮像終了時刻、時刻T2〜時刻T5は、第1の撮像期間である。また、時刻T3は、第1の反射光検出開始時刻、時刻T5は、第1の反射光検出終了時刻、時刻T3〜時刻T5は、第1の反射光検出期間である。
第1の撮像は、少なくとも反射期間以前に開始されなければならない。また、第1の撮像は、照射期間終了と同時に終了しなければならない。このように撮像期間のタイミングが決定されるように、信号線11_n及び信号線12_nの電位を制御する。
さらに、信号線12_(n+1)のパルス(TX_(n+1))に示すように、時刻T5は、第2の撮像開始時刻、時刻T7は、第2の撮像終了時刻、時刻T5〜時刻T7は、第2の撮像期間である。また、時刻T5は、第2の反射光検出開始時刻、時刻T6は、第2の反射光検出終了時刻、時刻T5〜時刻T6は、第2の反射光検出期間である。
第2の撮像は、照射期間終了と同時に開始されなければならない。また、第2の撮像は、少なくとも反射期間以後に終了しなければならない。このように撮像期間のタイミングが決定されるように、信号線11_(n+1)及び信号線12_(n+1)の電位を制御する。
即ち、反射期間にフォトセンサ700_n及びフォトセンサ700_(n+1)に照射される反射光の検出期間を、2回に分離し、フォトセンサ700_nによって、第1の撮像期間内の第1の反射光を検出し、フォトセンサ700_(n+1)によって、第2の撮像期間内の第2の反射光を検出することで、時間的に連続して撮像を行うことが可能になる。
なお、第1の反射光検出期間は、第1の撮像期間内に行われる。また、第2の反射光検出期間は、第2の撮像期間内に行われる。そして、第1の反射光検出から取得した光の遅延時間に依存する第1の検出信号S1を取得し、第2の反射光検出から取得した光の遅延時間に依存する第2の検出信号S2を取得することで、撮像装置から被検出物までの距離を測定することができる。
次に、TOF方式を適用した3次元撮像による距離測定方法の一例について説明する。第1の検出信号S1及び第2の検出信号S2を用いて、撮像装置から被検出物までの距離測定方法の一例について計算式を用いて示す。
ここで、光源から被検出物に対する照射光の強度を一定とし、第1の撮像期間及び第2の撮像期間には、フォトダイオード702_n、フォトダイオード702_(n+1)の各々に第1の反射光及び第2の反射光のみ入射したとすると、信号線16_nの電位(VS1)は、第1の反射光検出期間に概ね比例し、信号線16_(n+1)の電位(VS2)は、第2の反射光検出期間に概ね比例する。
即ち、第1の撮像により得られる第1の検出信号S1は、第1の反射光検出期間に概ね依存し、第2の撮像により得られる第2の検出信号S2は、第2の反射光検出期間に概ね依存する。
第1の検出信号S1及び第2の検出信号S2は比例定数α、照射期間T、遅延時間Δtを用いてそれぞれ数式(2)(3)で表すことができる。
数式(2)(3)より、比例定数αを消去すると、数式(4)に示すように、遅延時間Δtが得られる。
さらに、前述の、光源から被検出物までの距離xの式(x=(c×Δt)/2)と、数式(4)を利用すると、撮像装置から被検出物までの距離xは、数式(1)で表すことができる。
これより、第1の検出信号S1及び第2の検出信号S2が得られれば、撮像装置から、被検出物までの距離xを得ることができる。
また、光源から光の照射を行わない期間に、フォトセンサ700_nやフォトセンサ700_(n+1)によって第3の撮像を行ってもよい。この場合、第3の撮像により第3の検出信号S3が得られる。第1の検出信号S1から第3の検出信号S3を差し引き、さらに、第2の検出信号S2から第3の検出信号S3を差し引き、これらを改めて上記数式(1)における検出信号S1及び検出信号S2とすることで、自然光の影響を取り除くことができる。
これより、少ない素子数でフォトセンサを構成し、該フォトセンサを搭載した撮像装置において駆動方法を工夫することで、TOF方式を適用した3次元撮像を実現でき、距離測定装置としての機能を果たすことができることがわかる。従って、TOF方式を適用した場合に発生するフォトセンサの素子数が増大するという問題を解決し、画素の微細化に有利な撮像装置の実現が可能になる。
また、光源から被検出物に対する照射終了時より前に反射した光を隣接するフォトセンサの一方で検出し、照射終了時より後に反射した光をもう一方で検出するため、被検出物が高速に移動しても、位置検出精度を低下させることなく、光源から被検出物(移動体)までの距離を測定することが可能になる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、2次元撮像とTOF方式を適用した3次元撮像を一度に行うことが可能な撮像装置の駆動方法の一例について図9乃至図13を用いて説明する。なお、撮像装置が有するフォトセンサは、可視光を吸収する第1のフォトセンサと、赤外光を吸収する第2のフォトセンサとが重畳する構成を成す。
3次元撮像では、第1の赤外光照射及び第2の赤外光照射(同一の長さでタイミングが異なる)に対応させて、第1の撮像及び第2の撮像を行い、第1の赤外光照射による第1の反射光を検出する第1の赤外反射光検出から、光の遅延時間に依存した第1の検出信号を取得し、第2の赤外光照射による第2の反射光を検出する第2の赤外反射光検出から、光の遅延時間に依存した第2の検出信号を取得することで、光源から被検出物までの距離を測定する。2次元撮像では、第3の撮像を行い、第3の検出信号を取得することで、被検出物の明るさ、色彩等を取得する。
本明細書で開示する発明の一態様における撮像装置が有するフォトセンサの構成について、図9及び図10を参照して説明する。フォトセンサ800は、第1のフォトセンサ800A及び第2のフォトセンサ800Bを有する。
図9に示すように、第1のフォトセンサ800A及び第2のフォトセンサ800Bが、同一の構成を成す例について説明する。第1のフォトセンサ800Aは3個のトランジスタ及び1個のフォトダイオードから構成されている。また、第2のフォトセンサ800Bは3個のトランジスタ及び1個のフォトダイオードから構成されている。図9(A)に示すように、第1のフォトセンサ800Aは、第1のフォトダイオード802A、第1のトランジスタ804A、第2のトランジスタ805A、第3のトランジスタ803Aを有する。同様に、図9(B)に示すように、第2のフォトセンサ800Bは、第2のフォトダイオード802B、第1のトランジスタ804B、第2のトランジスタ805B、第3のトランジスタ803Bを有する。
図10(A)は、撮像装置が有するフォトセンサ800の構成を示す回路図の一例である。図10(A)に示すように、第1のフォトセンサ800A及び第2のフォトセンサ800Bは隣接している。具体的には図10(B)に示すように、第1のフォトダイオード802A及び第2のフォトダイオード802Bは、重畳し、且つ第1のフォトダイオード802Aは、第2のフォトダイオード802Bに対して、フォトセンサ800に照射する光(可視光及び赤外光を含む)が先に入射する位置に配置されている。
なお、本明細書においてフォトセンサ800に照射する光は、反射光であるとする。本明細書における、第1のフォトダイオード802Aに照射する光とは、光源からの光と自然光の一方又は両方が被検出物に対して照射されて、該被検出物から反射される光を意味する(可視光)。また、第2のフォトダイオード802Bに照射する光とは、光源から被検出物に対して光が照射されて、該被検出物から反射される光を意味する(赤外光)。
第1のフォトセンサ800A、第2のフォトセンサ800Bを重畳して設けることで、各センサを配置する際、面積を共有することができるため、撮像装置に占めるフォトセンサの専有面積を低減することができる。従って画素の微細化を図ることができる。
また、第1のフォトダイオード802Aの半導体層は、主に可視光を吸収し、大部分の赤外光を透過する特性を有する。例えば、第1のフォトダイオード802Aの半導体層として、非晶質シリコン等を用いることができる。
また、第2のフォトダイオード802Bの半導体層は、赤外光を吸収する特性を有する。例えば、第2のフォトダイオード802Bの半導体層として、多結晶シリコン、微結晶シリコン、単結晶シリコン等を用いることができる。
従って、可視光を第2のフォトダイオード802Bに対して、第1のフォトダイオード802Aで先に吸収することで第2のフォトダイオード802Bに入射する可視光を低減することができる。
即ち第1のフォトセンサ800Aでは可視光を利用し、第2のフォトセンサ800Bでは赤外光を利用する。
図9(A)及び図10(A)において、信号線11Aは、リセット信号線(PR_2)である。信号線12Aは、電荷蓄積信号線(TX_2)である。信号線13Aは、選択信号線(SE_2)である。ノード14Aは、フローティングディフュージョン(FD)ノード(FD_2)である。信号線16Aは、フォトセンサ出力信号線である。図9(B)及び図10(A)において、信号線11Bは、リセット信号線(PR_3)である。信号線12Bは、電荷蓄積信号線(TX_3)である。信号線13Bは、選択信号線(SE_3)である。ノード14Bは、フローティングディフュージョン(FD)ノード(FD_3)である。信号線16Bは、フォトセンサ出力信号線である。信号線15は、フォトセンサ基準信号線であり、第1のフォトセンサ800A及び第2のフォトセンサ800Bで共有することも可能である。
図10(A)に示すようにフォトセンサ800において、フォトダイオード802の陽極は信号線11と電気的に接続され、フォトダイオード802の陰極は、第3のトランジスタ803のソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されている。第3のトランジスタ803のソース電極又はドレイン電極の他方と、第1のトランジスタ804のゲート電極と、ノード14とは、電気的に接続されている。第1のトランジスタ804のソース電極又はドレイン電極の一方と信号線15とは、電気的に接続されている。第2のトランジスタ805のソース電極又はドレイン電極の一方と信号線16とは、電気的に接続されている。第1のトランジスタ804のソース電極又はドレイン電極の他方と、第2のトランジスタ805のソース電極又はドレイン電極の他方とは、電気的に接続されている。第3のトランジスタ803のゲート電極と信号線12とは電気的に接続され、第2のトランジスタ805のゲート電極と信号線13とは電気的に接続されている。
なお、図9及び図10(A)では、フォトダイオード802の陽極が信号線11と電気的に接続され、フォトダイオード802の陰極が第3のトランジスタ803のソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されている構成を示したがこれに限定されない。フォトダイオード802の陰極が信号線11と電気的に接続され、フォトダイオード802の陽極が第3のトランジスタ803のソース電極又はドレイン電極の一方と電気的に接続されていても良い。
フォトダイオード802は、光が照射されると電流が発生する光電変換素子である。従って、被検出物から反射された光を検出することで、当該フォトダイオード802には、光電流が流れる。
第3のトランジスタ803は、撮像時間を制御するトランジスタとして機能する。開示する発明の一態様において、信号線11の電位を、”L(Low)”から”H(High)”に切り替え、第3のトランジスタ803のゲート電極の電位(信号線12の電位)を、”L”から”H”に切り替えると、ノード14に正の電荷が蓄積されていく。第3のトランジスタ803のゲート電極の電位(信号線12の電位)を”H”に維持したまま、信号線11の電位を、”H”から”L”に切り替えると、撮像開始となり、フォトダイオード802に照射される光に応じて、ノード14に負の電荷が蓄積されていく。このように第3のトランジスタ803は、該ゲート電極の電位を、”H”又は”L”にすることで、ノード14に蓄積される電荷の量を変化させることができる。また、撮像終了は、第3のトランジスタ803のゲート電極の電位(信号線12の電位)を”H”から”L”に切り替える時である。
3次元撮像では、信号線11B(PR_3)及び信号線12B(TX_3)の電位を制御する。具体的には、第1の撮像では、第1の照射開始と同時に第1の撮像開始とし、第1の照射終了と同時に第1の撮像終了とするように、信号線11B及び信号線12Bの電位を制御する。また、第2の撮像では、第2の照射終了と同時に第2の撮像開始とし、第1の撮像と同時間の撮像後に第2の撮像終了とするように、信号線11B及び信号線12Bの電位を制御する。
2次元撮像では、信号線11A(PR_2)及び信号線12A(TX_2)の電位を制御する。具体的には、第3の撮像では、第1の撮像開始と同時に第3の撮像開始とし、第2の撮像終了後に第3の撮像終了とするように、信号線11A及び信号線12Aの電位を制御する。
第1のトランジスタ804は、ノード14に蓄積された電荷を増幅するトランジスタとして機能する。第2のトランジスタ805は、フォトセンサの出力を制御するトランジスタとして機能する。第2のトランジスタ805のゲート電極に入力される信号(信号線13の電位)が”L”から”H”に切り替わる時、信号が読み出される。
第3のトランジスタ803、第1のトランジスタ804、及び第2のトランジスタ805は、それぞれ、先の実施の形態で説明したトランジスタ403、トランジスタ404、及びトランジスタ405と同様の機能を有する。したがって、用いることが好ましい半導体層についても、先の実施の形態を参照できる。
フォトセンサ800を有する撮像装置の駆動方法について説明する。当該駆動方法を用いることで、2次元撮像とTOF方式を適用した3次元撮像を一度に行うことが可能である。また、第1のフォトセンサ800A及び第2のフォトセンサ800Bを重畳しているため、画素の微細化を達成しつつ、可視光を吸収する第1のフォトセンサ800Aを用いた2次元撮像と、赤外光を吸収する第2のフォトセンサ800Bを用いた3次元撮像を行うことができる。
具体的な駆動方法について、図11及び図12に示すタイミングチャートを用いながら説明する。まず、図11では、フォトセンサ800の動作について説明する。図12では、駆動方法の特徴及び2次元撮像とTOF方式を適用した3次元撮像を一度に行う方法について説明する。
図11は、フォトセンサ800のタイミングチャートである。時刻T1〜時刻T18までの間に、2次元撮像及び3次元撮像を行う。
なお、図11及び図12に示すタイミングチャートにおいて、パルス901及びパルス902では、”照射”を”H”で、”非照射”を”L”で表すものとし、他のパルスでは、電位の高い状態を、”H”で、電位の低い状態を、”L”で表すものとする。
なお、3次元撮像において光源から被検出物に対して2回の照射(第1の照射及び第2の照射)を行う。なお、第2の照射は、第1の照射とタイミングが異なり、且つ同一時間行われるものとする。また、第1の照射及び第2の照射において、光源と被検出物との距離が変わらないものとし、時刻T2〜時刻T3までの時間(遅延時間)及び時刻T8〜時刻T9までの時間(遅延時間)が等しいことは自明である。
時刻T1において、信号線11Bを”H”とする。さらに、信号線12Bを”H”とする(3次元撮像における第1のリセット)。この時、第2のフォトダイオード802B及び第3のトランジスタ803Bが導通し、ノード14Bが”H”となる。
同様に信号線11Aを”H”とする。さらに、信号線12Aを”H”とする(2次元撮像における第1のリセット)。この時、第1のフォトダイオード802A及び第3のトランジスタ803Aが導通し、ノード14Aが”H”となる。
時刻T2において、光源から被検出物に対して第1の光の照射を開始する。パルス901では、”L”(非照射)から”H”(照射)になる。該時刻を第1の照射開始時刻とする。また、信号線11Bを”L”とし、信号線12Bを”H”のまま維持する(第1の撮像開始)。なお、この第1の撮像開始時刻は、第1の照射開始時刻と一致する。
同様に、信号線11Aを”L”とし、信号線12Aを”H”のまま維持する(第3の撮像開始)。当該構成によれば、可視光を吸収する第1のフォトダイオード802Aと赤外光を吸収する第2のフォトダイオード802Bとを重畳して構成しているため、第1の撮像及び第3の撮像を同時に開始することが可能である。
時刻T3において、光源から発せされた第1の照射光が被検出物で反射し、第1の反射光(赤外光)が撮像装置に入射し始める。パルス902では、”L”(非照射)から”H”(照射)になる。該時刻を第1の反射開始時刻とする。時刻T3は、第1の反射光検出開始時刻でもある。時刻T3で反射光の検出を開始することができる。また、信号線12Aを”H”のまま維持する。
時刻T3〜時刻T4の間(第1の反射光検出期間)に、第1の反射光の強度に応じてノード14Bの電位は変化する。第2のフォトダイオード802Bのオフ電流に起因して、ノード14Bの電位が”H”より低下し始める。オフ電流は、第2のフォトダイオード802Bに照射される反射光の強度及び照射時間に比例する。
同様にノード14Aの電位が”H”より低下し始める。
ここで、ノード14の電位変化と、フォトダイオード802に照射される反射光の強度及び照射時間との関係について説明する。同一検出期間であれば、反射光強度が大きいほど、ノード14の電位変化は大きくなる。また、同一強度であれば、反射光検出期間が長いほど、ノード14の電位変化は大きくなる。従って、反射光強度が大きく、反射光検出期間が長いほど、フォトダイオード802のオフ電流は増大し、ノード14の電位変化も大きくなる。
時刻T4において、光源から被検出物に対する第1の光の照射を終了する。パルス901では、”H”(照射)から”L”(非照射)になる。該時刻を第1の照射終了時刻とする。また、信号線12Bを”L”とする。この時、第1の撮像が終了する。なお、この第1の撮像終了時刻は、第1の照射終了時刻と一致する。また、時刻T4は、第1の反射光検出終了時刻でもある。一方、信号線12Aは”H”のまま維持する。
このように、第1の照射開始と同時に第1の撮像を開始し、且つ第1の照射終了と同時に第1の撮像を終了するように、信号線11B及び信号線12Bの電位を制御する。
なお、ノード14Bの電位は、時刻T4以後は一定となる。時刻T4でのノード14Bの電位(V1)は、第1の反射光検出の間にフォトダイオード802が生成した光電流に依存する。つまり、反射光強度等に応じて決定される。一方、ノード14Aの電位は低下し続ける。
また、時刻T4でのノード14Bの電位(V1)に応じて、第1の検出信号が決定する。第1の反射光検出期間が長いほど、ノード14Bの電位変化は大きいため、時刻T4でのノード14Bの電位(V1)は小さくなる。
時刻T1〜時刻T4の間に、第2のフォトダイオード802Bに照射される光とは、全て第1の反射による反射光を指すものとする。即ち光源から被検出物に対して光が照射され、被検出物から反射された光を指すものとする。なお当該反射光は、赤外光である。
また、時刻T1〜時刻T16の間に、第1のフォトダイオード802Aに照射される光も、全て反射光を指すものとする。即ち光源からの光と自然光の一方又は両方が被検出物に対して照射され、該被検出物から反射された光を指すものとする。なお当該反射光は、可視光である。
時刻T5において、被検出物で反射した第1の反射による反射光の撮像装置への入射が終了する。パルス902では、”H”(照射)から”L”(非照射)になる。該時刻を第1の反射終了時刻とする。一方、信号線12Aは”H”のまま維持する。
なお、信号線12Bを”L”とする際、信号線12Bとノード14Bとの間における寄生容量により、ノード14Bの電位変化が生じる。電位変化が大きい場合、第1の撮像及び第2の撮像において、第2のフォトダイオード802Bで、生成した光電流を精密に取得できないことになる。従って寄生容量の影響を低減するために、第3のトランジスタ803Bのゲート電極−ソース電極間容量、又は第3のトランジスタ803Bのゲート電極−ドレイン電極間容量を低減する、ノード14Bに保持容量を接続する、などの対策が有効である。本発明の一態様に係る第2のフォトセンサ800Bでは、これらの対策を施し、寄生容量に起因するノード14Bの電位変化は無視できるものとしている。
なお、本発明の一態様に係る第1のフォトセンサ800Aの場合も同様の対策を施してある。
時刻T6において、信号線13Bを”H”とする(第1の読み出し開始)。この時、第2のトランジスタ805Bが導通する。また、信号線15及び信号線16Bが、第1のトランジスタ804B、第2のトランジスタ805Bを介して、導通する。すると、信号線16Bの電位は低下していく。なお、時刻T6以前に、信号線16Bには、予めプリチャージ動作を施し、”H”としておく。
信号線16にプリチャージ動作を施す読み出し回路の構成は特に限定されない。該読み出し回路は、図13に示す読み出し回路401のように、1個のPchトランジスタ406で構成することも可能である。
時刻T7において、信号線13Bを”L”とする(第1の読み出し終了)。すると、第2のトランジスタ805Bが遮断され、信号線16Bの電位は、一定となる。時刻T7での信号線16Bの電位(VS1)は、時刻T6〜時刻T7での、信号線16Bの電位変化の速度に依存する。
信号線16の電位変化の速度は、第1のトランジスタ804のソース電極−ドレイン電極間の電流に依存する。即ち第1の撮像においては、時刻T3〜時刻T4での第2のフォトダイオード802Bに照射される反射光(赤外光)の強度及び照射時間に依存する。第2の撮像においては、時刻T11〜時刻T12での第2のフォトダイオード802Bに照射される反射光(赤外光)の強度及び照射時間に依存する。第3の撮像においては、時刻T3〜時刻T16での第1のフォトダイオード802Aに照射される反射光(可視光)の強度及び照射時間に依存する。
同一照射時間であれば、反射光強度が大きいほど、信号線16Bの電位変化の速度は遅くなる。また、光の強度が同一であれば、反射光検出期間が長いほど、信号線16Bの電位変化の速度は遅くなる。信号線16Bの電位変化の速度が遅いほど、信号線16Bの電位(VS1、VS2)は大きくなる。
同一照射時間であれば、反射光強度が大きいほど、信号線16Aの電位変化の速度は遅くなる。また、光の強度が同一であれば、反射光検出期間が長いほど、信号線16Aの電位変化の速度は遅くなる。信号線16Aの電位変化の速度が遅いほど、信号線16Aの電位(VS3)は大きくなる。
ノード14の電位と、信号線16の電位の関係について説明する。フォトダイオード802に照射される光の強度が大きいと、一定期間内でのノード14の電位変化は大きくなるため、ノード14の電位の値は低くなる。この時、第1のトランジスタ804のチャネル抵抗が高くなるため、信号線16の電位変化の速度は遅くなる。従って、一定期間内での信号線16の電位変化は小さくなるため、信号線16の電位の値は高くなる。
第1の反射光検出により、時刻T7における信号線16Bの電位(VS1)を取得することで、第1の撮像期間に第2のフォトダイオード802Bに照射された反射光の量(入射した光の強度の時間積)を検出し、検出信号S1を得ることができる。ここで、第1の照射における光の強度を一定とし、第1の反射による反射光のみ照射されたとすると、信号線16Bの電位(VS1)は、第1の反射光検出期間に概ね比例する。
時刻T8において、光源から被検出物に対して第2の光の照射を開始する。パルス901は、”L”(非照射)から”H”(照射)になる。該時刻を第2の照射開始時刻とする。また信号線12Aを”H”のまま維持する。
時刻T9において、光源から発せされた第2の照射光が被検出物で反射し、第2の反射光が撮像装置に入射し始める。パルス902は、”L”(非照射)から”H”(照射)になる。該時刻を第2の反射開始時刻とする。
時刻T10において、信号線11Bを”H”とし、さらに、信号線12Bを”H”とする(3次元撮像における第2のリセット)。この時、第2のフォトダイオード802B及び第3のトランジスタ803Bが導通し、ノード14Bが”H”となる。
時刻T11において、光源から被検出物に対する第2の光の照射を終了する。パルス901では、”H”(照射)から”L”(非照射)になる。該時刻を第2の照射終了時刻とする。信号線11Bを”L”とし、信号線12Bを”H”のまま維持する(第2の撮像開始)。なお、この第2の撮像開始時刻は、第2の照射終了時刻と一致する。また、時刻T11は、第2の反射光検出開始時刻でもある。時刻T11で反射光の検出を開始することができる。また、信号線12Aを”H”のまま維持する。
時刻T11〜時刻T12の間(第2の反射光検出期間)に、第2の反射光の強度に応じて、ノード14Bの電位は変化する。第2のフォトダイオード802Bのオフ電流に起因して、ノード14Bの電位が”H”より低下し始める。オフ電流は、第2のフォトダイオード802Bに照射される反射光の強度及び照射時間に比例する。従って、反射光強度及び反射光検出期間に依存して、ノード14Bの電位も変化する。
なお、本実施の形態においては、一例として、第1の反射光検出期間(時刻T3〜時刻T4)に比べて、第2の反射光検出期間(時刻T11〜時刻T12)は短い場合を示している。そのため、第1の撮像時のノード14の電位変化に比べて、第2の撮像時のノード14の電位変化は小さい。
時刻T12において、被検出物で反射した第2の反射による反射光の撮像装置への入射が終了する。パルス902では、”H”(照射)から”L”(非照射)になる。該時刻を第2の反射終了時刻とする。また、時刻T12は、第2の反射光検出終了時刻でもある。一方、信号線12Aは”H”のまま維持する。
なお、ノード14Bの電位は、時刻T12以後は一定となる。時刻T12でのノード14Bの電位(V2)は、第2の反射光検出の間に第2のフォトダイオード802Bが、生成した光電流に依存する。つまり、反射光強度等に応じて決定される。一方、ノード14Aの電位は低下し続ける。
また、時刻T12でのノード14の電位(V2)に応じて、第2の検出信号が決定する。第2の反射光検出期間が短いほど、ノード14の電位変化は小さいため、時刻T12でのノード14の電位(V2)は大きくなる。
時刻T13において、信号線12Bを”L”とする。この時、第2の撮像が終了する。
このように、第2の照射終了と同時に第2の撮像開始とし、第1の撮像と同時間の撮像後に第2の撮像を終了するように、信号線11B及び信号線12Bの電位を制御する。
なお、時刻T10〜時刻T13の間に、第2のフォトダイオード802Bに照射される光とは、全て第2の反射による反射光を指すものとする。即ち光源から被検出物に光が照射され、被検出物から反射された光を指すものとする。なお当該反射光は、赤外光である。
時刻T14において、信号線13Bを”H”とする(第2の読み出し開始)。この時、第2のトランジスタ805Bが導通する。また、信号線15及び信号線16Bが、第1のトランジスタ804B、第2のトランジスタ805Bを介して、導通する。すると、信号線16Bの電位は低下していく。なお、時刻T14以前に、信号線16Bには、予めプリチャージ動作を施し、”H”としておく。
時刻T15において、信号線13Bを”L”とする(第2の読み出し終了)。すると、第2のトランジスタ805Bが遮断され、信号線16Bの電位は、一定となる。時刻T15での信号線16Bの電位(VS2)は、時刻T14〜時刻T15での、信号線16Bの電位変化の速度に依存する。
従って、第2の反射光検出により、時刻T15における信号線16Bの電位(VS2)を取得することで、第2の撮像期間に第2のフォトダイオード802Bに照射された反射光の量(入射した光の強度の時間積)を検出し、検出信号S2を得ることができる。ここで、第2の照射における光の強度を一定とし、第2の反射による反射光のみ照射されたとすると、信号線16Bの電位(VS2)は、第2の反射光検出期間に概ね比例する。
なお、本実施の形態においては、第1の反射光検出期間(時刻T3〜時刻T4)に比べて、第2の反射光検出期間(時刻T11〜時刻T12)は短いため、時刻T15における信号線16Bの電位(VS2)は、時刻T7における信号線16Bの電位(VS1)に比べて小さい。
時刻T15において、第1の撮像により検出信号S1を、第2の撮像により検出信号S2を得ることができるため、TOF方式を適用した3次元撮像が可能になる。
時刻T16において、信号線12Aを”L”とする。この時、第3の撮像が終了する。
時刻T17において、信号線13Aを”H”とする(第3の読み出し開始)。この時、第2のトランジスタ805Aが導通する。また、信号線15及び信号線16Aが、第1のトランジスタ804A、第2のトランジスタ805Aを介して、導通する。すると、信号線16Aの電位は低下していく。なお、時刻T17以前に、信号線16Aには、予めプリチャージ動作を施し、”H”としておく。
時刻T18において、信号線13Aを”L”とする(第3の読み出し終了)。すると、第2のトランジスタ805Aが遮断され、信号線16Aの電位は、一定となる。時刻T18での信号線16Aの電位(VS3)は、時刻T3〜時刻T16での、信号線16Aの電位変化の速度に依存する。
第1のフォトダイオード802Aに照射される反射光(可視光)の検出(第3の反射光検出)により、時刻T18における信号線16Aの電位(VS3)を取得することで、第3の撮像期間に第1のフォトダイオード802Aに照射された反射光の量(入射した光の強度の時間積)を検出し、検出信号S3を得ることができる。ここで、光源からの光と自然光の一方又は両方の強度を一定とすると、信号線16Aの電位(VS3)は、第3の反射光検出期間に概ね比例する。
時刻T18において、第3の撮像により検出信号S3を得ることができるため、2次元撮像を行っている間に、TOF方式を適用した3次元撮像を行うことが可能になる。
図12は、フォトセンサ800における、パルス901、パルス902、信号線12Aのパルス、信号線12Bのパルスである。図12を参照しながら、駆動方法の特徴について明記する。第1の撮像期間内の第1の反射光検出期間に第3のトランジスタ803Bのゲート電極の電位を”H”となるように、且つ第2の撮像期間内の第2の反射光検出期間に第3のトランジスタ803Bのゲート電極の電位を”H”となるように、且つ、第1の撮像期間及び第2の撮像期間を包括する期間に、第3のトランジスタ803Aのゲート電極の電位を”H”となるように制御する。これより、2次元撮像中に3次元撮像を行うことが可能である。
図12に示す各パルスを比較しながら、照射期間、反射期間、撮像期間、反射光検出期間、のように、各期間に分けて説明する。
パルス901に示すように、時刻T2は、第1の照射開始時刻、時刻T4は、第1の照射終了時刻、時刻T2〜時刻T4は、第1の照射期間である。時刻T8は、第2の照射開始時刻、時刻T11は、第2の照射終了時刻、時刻T8〜時刻T11は、第2の照射期間である。開示する発明の一態様において、第1の照射期間及び第2の照射期間は、必ず等しくする必要がある。
パルス902に示すように、時刻T3は、第1の反射開始時刻、時刻T5は、第1の反射終了時刻、時刻T3〜時刻T5は、第1の反射期間である。時刻T9は、第2の反射開始時刻、時刻T12は、第2の反射終了時刻、時刻T9〜時刻T12は、第2の反射期間である。反射期間は、照射期間と等しくなる。
即ち、第1の照射期間及び第2の照射期間は等しく、第1の反射期間及び第2の反射期間は等しい。
信号線12Bのパルス(TX_3)に示すように、時刻T2は、第1の撮像開始時刻、時刻T4は、第1の撮像終了時刻、時刻T2〜時刻T4は、第1の撮像期間である。また、時刻T3は、第1の反射光検出開始時刻、時刻T4は、第1の反射光検出終了時刻、時刻T3〜時刻T4は、第1の反射光検出期間である。
第1の撮像は、少なくとも第1の反射期間より前に開始されなければならない。また、第1の撮像は、第1の照射期間終了と同時に終了しなければならない。このように撮像期間のタイミングが決定されるように、信号線11B及び信号線12Bの電位を制御する。
さらに、信号線12Aのパルス(TX_2)に示すように、時刻T11は、第2の撮像開始時刻、時刻T13は、第2の撮像終了時刻、時刻T11〜時刻T13は、第2の撮像期間である。また、時刻T11は、第2の反射光検出開始時刻、時刻T12は、第2の反射光検出終了時刻、時刻T11〜時刻T12は、第2の反射光検出期間である。
第2の撮像は、第2の照射期間終了と同時に開始されなければならない。また、第2の撮像は、少なくとも第2の反射期間より後に終了しなければならない。このように撮像期間のタイミングが決定されるように、信号線11B及び信号線12Bの電位を制御する。
即ち、第1の反射期間に対応させて、第1の撮像期間を決定し、第2の反射期間に対応させて、第2の撮像期間を決定することで、反射光検出を2回に分離する。
次に、信号線12Aのパルス(TX_2)に示すように、時刻T2は、第3の撮像開始時刻、時刻T16は、第3の撮像終了時刻、時刻T2〜時刻T16は、第3の撮像期間である。また、時刻T3は、第3の反射光検出開始時刻、時刻T16は、第3の反射光検出終了時刻、時刻T3〜時刻T16は、第3の反射光検出期間である。
第3の撮像は、第1の撮像期間と同時、あるいは少なくとも第1の撮像期間より前に開始されなければならない。また、第3の撮像は、第2の撮像期間と同時、あるいは少なくとも第2の撮像期間より後に終了しなければならない。このように撮像期間のタイミングが決定されるように、信号線11A及び信号線12Aの電位を制御する。
即ち、第1の撮像期間及び第2の撮像期間を包括するように、第3の撮像期間を決定することで、2次元撮像中に3次元撮像を行うことができる。
なお、開示する発明の一態様において第1の反射光検出期間は、第1の照射期間及び第1の反射期間が重なる期間に等しく、正味の第1の撮像期間となる。また、第2の反射光検出期間は、第2の照射期間後の第2の反射期間に等しく、正味の第2の撮像期間となる。第1の反射光検出から、光の遅延時間に依存した第1の検出信号を取得し、第2の反射光検出から、光の遅延時間に依存した第2の検出信号を取得する。これより撮像装置から、被検出物までの距離を測定することができる(3次元撮像)。
また、第3の反射光検出期間は、第1の撮像期間及び第2の撮像期間を包括する。第3の反射光検出から、第3の検出信号を取得することで、被検出物の明るさ、色彩等を取得することができる(2次元撮像)。
次に、TOF方式を適用した3次元撮像による距離測定方法について説明する。第1の反射光検出から取得した光の遅延時間に依存する第1の検出信号S1及び第2の反射光検出から取得した光の遅延時間に依存した第2の検出信号S2を用いて、撮像装置から被検出物までの距離を測定する方法について計算式を用いて示す。
ここで、第1の照射及び第2の照射における光の強度を一定とし、第1の撮像期間及び第2の撮像期間には、第2のフォトダイオード802Bに各々第1の反射光及び第2の反射光のみ入射したとすると、信号線16Bの電位(VS1)は、第1の反射光検出期間に概ね比例し、信号線16Bの電位(VS2)は、第2の反射光検出期間に概ね比例する。
即ち、第1の撮像により得られる第1の検出信号S1は、第1の反射光検出期間に概ね依存し、第2の撮像により得られる第2の検出信号S2は、第2の反射光検出期間に概ね依存する。
第1の検出信号S1及び第2の検出信号S2は比例定数α、照射期間T、遅延時間Δtを用いてそれぞれ数式(2)(3)で表すことができる。
数式(2)(3)より、比例定数αを消去すると、数式(4)に示すように、遅延時間Δtが得られる。
さらに、前述の、光源から被検出物までの距離xの式(x=(c×Δt)/2)と、数式(4)を利用すると撮像装置から、被検出物までの距離xは、数式(1)で表すことができる。
これより、第1の検出信号S1及び第2の検出信号S2が得られれば、撮像装置から、被検出物までの距離xを得ることができる。
また、光源から光の照射を行わない期間に、第2のフォトセンサ800Bによって第4の撮像を行ってもよい。この場合、第4の撮像により第4の検出信号S4が得られる。第1の検出信号S1から第4の検出信号S4を差し引き、さらに、第2の検出信号S2から第4の検出信号S4を差し引き、これらを改めて上記数式(1)における、検出信号S1及び検出信号S2とすることで、自然光の影響を取り除くことができる。
これより、少ない素子数でフォトセンサを構成し、該フォトセンサを搭載した撮像装置において駆動方法を工夫することで、2次元撮像を行っている間にTOF方式を適用した3次元撮像を実現でき、2次元情報及び3次元情報を同時に取得する撮像装置としての機能を果たすことができることがわかる。従って、TOF方式を適用した場合に発生するフォトセンサの素子数が増大するという問題を解決し、画素の微細化に有利な撮像装置の実現が可能になる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、TOF方式を適用した撮像装置を有する動作認識装置を、携帯電話機に適用した例について図14を用いて説明する。
図14は、表示部に撮像装置を搭載した携帯電話機5000の概略構成図である。表示部に撮像装置を搭載することで、携帯電話機5000に占める表示部の面積をより大きくし、より高精度な3次元距離画像及びカラー画像を取得することが可能になる。なお、携帯電話機の表示部以外の場所に撮像装置を搭載することも可能であり、携帯電話機の表示部と、表示部以外の両方の場所に撮像装置を搭載することも可能である。いずれの場合においても、開示する発明の一態様によれば、被検出物に光を照射することにより3次元距離画像及びカラー画像を取得することができる。
図14において、携帯電話機5000の表示部は、表示情報を表示する機能の他、被検出物の3次元距離画像及びカラー画像を取得する機能を有する。従って、携帯電話機5000の外部に、カメラを別に設ける必要がないため、簡易な構成を有することができる。
図14(A)に示すように携帯電話機5000は、スピーカー5001、筐体5002、筐体5002に組み込まれた表示部5003、操作ボタン5004などによって構成されている。
図14では一例として、操作者のジェスチャー(例えば、ハンドジェスチャー)による携帯電話機5000の操作を示す。認識範囲5005で操作者が、携帯電話機5000に直接触れることなくジェスチャーを行うことによって、携帯電話機5000を操作することが可能である。なお、認識範囲5005は表示部5003の直上とする。
図14(B)に示すように、表示部5003の認識範囲5005で、例えば操作者が「右手の人差し指を立てる」いう動作を行う場合、携帯電話機に発信番号1が入力される。
図14(C)に示すように、表示部5003の認識範囲5005で、例えば操作者が「右手の人差し指と中指を立てる」という動作を行う場合、携帯電話機に発信番号2が入力される。
図14(D)に示すように、表示部5003の認識範囲5005で、例えば操作者が「右手の人差し指と中指と薬指を立てる」という動作を行う場合、携帯電話機に発信番号3が入力される。
操作者は操作ボタン5004や、表示部5003に直接、指等で触れることなく、携帯電話機を操作することができる。即ち操作者はジェスチャーのみで、電話を掛ける、或いはメールを打つ、などのあらゆる操作を行うことができる。
携帯電話機5000に搭載される第1の記憶部には、特定物体パターンが格納され、第2の記憶部には特定動作パターンが格納されている。特定物体パターンとして、具体的には「右手の人差し指を立てる」、「右手の人差し指と中指を立てる」、「右手の人差し指と中指と薬指を立てる」などが挙げられる。なお、第1の記憶部に格納される特定物体パターン、第2の記憶部に格納される特定動作パターンは、操作者が任意に決定してよい。例えば、「両手を縦横に振る」、「両手を左右に回す」、などという操作者が日常的に用いるジェスチャーを特定動作パターンとして格納することで、操作者は、極めて直感的に携帯電話機5000を操作することが可能になる。
携帯電話機5000に搭載される情報処理装置では、上述した特定動作パターンに基づいて、確実に操作が実行されるような処理を、携帯電話機に対して行う。
なお、表示部5003は透光性を有していても良い。
携帯電話機5000は操作者の手の状態を選ばない。ハンドジェスチャーを行う操作者の手が汚れている、あるいはハンドジェスチャーを行う操作者が手袋をはめているとしても、携帯電話機5000の操作に不具合が生じることはない。認識範囲5005で操作者が、ハンドジェスチャーを行うことにより非接触で手軽に携帯電話機5000を操作できる。さらに、正確には手である必要もなく、棒を手の代わりに使っても問題なくジェスチャーを認識することができる。
なお、携帯電話機5000はカラー画像情報を認識することもできる。従って、例えば手袋の色によって、操作を変更させることも可能である。
また、操作者の手が高速に移動しても、携帯電話機5000は、歪みのない3次元距離画像を撮像し、容易に位置変化情報、形状変化情報を取得することができる。
また、操作者に何らかの不具合が生じている場合であっても、携帯電話機5000を正常に操作することが可能である。例えば、義指、義肢(義手・義足)、等を用いて携帯電話機5000を操作することも可能である。
また、操作者が表示部5003に表示されている表示情報等を認識する能力が無い場合、例えば表示されている文字を理解できない、また表示情報自体を見ることができない(視覚障害者等)であってもジェスチャーに対応させて操作者の意図通りに、携帯電話機を操作することができる。
従って、操作者の体に負担をかけず、且つ操作者の動作を制限することのない携帯電話機を提供することができる。また、操作者は、携帯電話機に直接触れることなく、簡単に操作を行える携帯電話機を提供することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、TOF方式を適用した撮像装置を有する動作認識装置を、IHクッキングヒーターに適用した例について図15を、電子レンジに適用した例について図16を用いて説明する。
図15は、表示部に撮像装置を搭載したIHクッキングヒーター6000の概略構成図である。IHクッキングヒーターの表示部以外の場所に撮像装置を搭載することも可能であり、IHクッキングヒーターの表示部と、表示部以外の両方の場所に撮像装置を搭載することも可能である。いずれの場合においても、開示する発明の一態様によれば、被検出物に光(赤外光でも良い)を照射することにより3次元距離画像を取得することができる。
図15において、IHクッキングヒーター6000の表示部は、表示情報を表示する機能の他、被検出物の3次元距離画像を取得する機能、被検出物のカラー情報を取得する機能等を有する。従って、IHクッキングヒーター6000の外部に、カメラを別に設ける必要がないため、簡易な構成を有することができる。
図15に示すようにIHクッキングヒーター6000は、表示部6001a、6001b、6001c、3口IHヒーター6002a、6002b、6002c、プレート6003、電源ランプ6004、操作ボタン6005、排気口6006、などによって構成されている。
図15では一例として、操作者のジェスチャー(例えばハンドジェスチャー)によるIHクッキングヒーター6000の操作を示す。認識範囲6007a、6007b、6007cで、操作者がIHクッキングヒーター6000に直接触れることなくジェスチャーを行うことによって、IHクッキングヒーター6000を操作することが可能である。
なお認識範囲6007aは表示部6001aの直上、認識範囲6007bは表示部6001bの直上、認識範囲6007cは表示部6001cの直上とする。
図15(A)に示すように、表示部6001aの認識範囲6007aで、例えば操作者が「右手の親指を立てて、前に押し込む」いう動作を行う場合、IHクッキングヒーター6000のIHヒーター6002aに電源が入り、電源ランプ6004がONに点灯する。
図15(B)に示すように、表示部6001aの認識範囲6007aで、例えば操作者が「右手の人差し指と中指を立てて、前に押し込む」いう動作を行う場合、IHクッキングヒーター6000のIHヒーター6002aの電源が切れ、電源ランプ6004がOFFに点灯する。
操作者は操作ボタン6005や、表示部6001に直接、指等で触れることなく、IHクッキングヒーターを操作することができる。即ち、操作者はジェスチャーのみで、IHヒーターの電源のON/OFF、IHヒーターの火力調整、自動電源OFFのためのタイマーセットなどのあらゆる操作を行うことができる。
IHクッキングヒーター6000に搭載される第1の記憶部には特定物体パターンが格納され、第2の記憶部には特定動作パターンが格納されている。特定物体パターンとして、具体的には、「右手の親指を立てる」、「右手の人差し指と中指を立てる」などが挙げられる。なお特定物体パターンには、カラー画像情報が含まれていても良い。カラー画像情報が含まれる場合、右手の指の形状パターンに加えて、指の色(肌色等)、爪の色(透明等)の情報等も付加される。また、特定動作パターンとして、具体的には「立てた右手の親指を前に押し込む」という動作、「立てた右手の人差し指と中指を前に押し込む」という動作などが挙げられる。
なお、第1の記憶部に格納される特定物体パターン、第2の記憶部に格納される特定動作パターンは、操作者が任意に決定してよい。例えば、操作者が「右手の中指で右回りに円を描く」という動作を行った場合、「IHクッキングヒーター6000の電源が入る」、「右手の中指で左回りに円を描く」という動作を行った場合、「IHクッキングヒーター6000の電源が切れる」という設定をする、操作者が「両手を前に出してから閉じる」という動作を行った場合、「IHクッキングヒーター6000のグリルで、両面自動焼きを行う」という設定をする、操作者が「片手を拳にして、左から右に移動する」という動作を行った場合、「IHクッキングヒーター6000の火力が1ステップずつ増加する」という設定をする、等のように各種パターンに対応する操作を、操作者が予め設定することにより、汎用的な制御機能を備えたインターフェース、メディアの制御及び操作をジェスチャーで行うアプリケーションを実現することが可能になる。
また、操作者の手が高速に移動しても、IHクッキングヒーター6000は、歪みのない3次元距離画像を撮像し、容易に位置変化情報、形状変化情報を取得することができる。
なお、ジェスチャーの種類として、操作者(人間)が行うジェスチャーのみに限られるものではない。物体の形や記号、文字、操作者が予め定めた何らかのオブジェクト等、多種多様な物体を模したジェスチャーを採用しても良い。
IHクッキングヒーター6000に搭載される情報処理装置では、上述した特定動作パターンに基づいて確実に操作が実行されるような処理を、IHクッキングヒーターに対して行う。
図16は、表示部に撮像装置を搭載した電子レンジ7000の概略構成図である。電子レンジの表示部以外の場所に撮像装置を搭載することも可能であり、電子レンジの表示部と、表示部以外の両方の場所に撮像装置を搭載することも可能である。いずれの場合においても、開示する発明の一態様によれば、被検出物に光を照射することにより3次元距離画像を取得することができる。
図16において、電子レンジ7000の表示部は、表示情報を表示する機能の他、被検出物の3次元距離画像を取得する機能、被検出物のカラー情報を取得する機能を有する。従って、電子レンジ7000の外部に、カメラを別に設ける必要がないため、簡易な構成を有することができる。
図16に示すように電子レンジ7000は、表示部7001、操作ボタン7002、透明覗き窓7003、開閉扉の取っ手7004、筐体7005、開閉扉7006、電源ランプ7008、などによって構成されている。
図16では一例として、操作者のジェスチャー(例えばハンドジェスチャー)による電子レンジ7000の操作を示す。認識範囲7007で、操作者が電子レンジ7000に直接触れることなくジェスチャーを行うことによって、電子レンジ7000を操作することが可能である。なお認識範囲7007は表示部7001の直上とする。
図16(A)に示すように、表示部7001の認識範囲7007で、例えば操作者が「左手を拳にして、上から下に移動する」いう動作を行う場合、電子レンジ7000に電源が入り、電源ランプ7008がONに点灯する。
例えば、操作者の手が高速に移動しても、電子レンジ7000は、歪みのない3次元距離画像を撮像し、容易に位置変化情報、形状変化情報を取得することができる。
図16(B)に示すように、表示部7001の認識範囲7007で、例えば操作者が「左手を拳にして、下から上に移動する」いう動作を行う場合、電子レンジ7000の電源が切れ、電源ランプ7008がOFFに点灯する。
操作者は操作ボタン7002や、表示部7001に直接、指等で触れることなく、電子レンジを操作することができる。即ち、操作者はジェスチャーのみで、電子レンジの電源のON/OFF、オーブン機能、スチーム機能などのあらゆる操作を行うことができる。
従って、操作者の状態を選ばず、操作者の体に負担をかけず、且つ操作者の動作を制限することのない電子機器(IHクッキングヒーター、電子レンジ等)を提供することができる。また、操作者は、当該電子機器に直接触れることなく、簡単に操作を行うことができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態2で示したフォトセンサ400の構成について、より詳細に説明する。m行n列のマトリクス状に配置されたフォトセンサ400を有する撮像装置の構成の一例について図17(A)を用いて、図17(A)とは別の構成の一例について図17(B)を用いて説明する。
図17(A)では、複数のフォトセンサ400がm(mは2以上の自然数)行n(nは2以上の自然数)列のマトリクス状に配置されている。各行のフォトセンサ400は、複数の信号線11(PR)(11(PR)_1〜11(PR)_mと表記する)のいずれか1つと、複数の信号線12(TX)(12(TX)_1〜12(TX)_mと表記する)のいずれか1つと、複数の信号線13(SE)(13(SE)_1〜13(SE)_mと表記する)のいずれか1つと電気的に接続されている。各列のフォトセンサ400は、複数のフォトセンサ出力信号線(16_1〜16_nと表記する)のいずれか1つ、複数のフォトセンサ基準信号線(15_1〜15_nと表記する)のいずれか1つと電気的に接続されている。
図17(A)では、各行のフォトセンサにおいて信号線12(TX)を共有し、各行のフォトセンサにおいて信号線11(PR)を共有し、各行のフォトセンサにおいて信号線13(SE)を共有し、各列のフォトセンサにおいてフォトセンサ出力信号線を共有し、各列のフォトセンサにおいてフォトセンサ基準信号線を共有している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。各行に複数本の信号線12(TX)を設けて互いに異なるフォトセンサ400と電気的に接続してもよい。各行に複数本の信号線11(PR)を設けて互いに異なるフォトセンサ400と電気的に接続してもよい。各行に複数本の信号線13(SE)を設けて互いに異なるフォトセンサ400と電気的に接続してもよい。各列に複数本のフォトセンサ出力信号線を設けて互いに異なるフォトセンサ400と電気的に接続してもよい。各列に複数本のフォトセンサ基準信号線を設けて互いに異なるフォトセンサ400と電気的に接続してもよい。
また、図17(A)では、フォトセンサ基準信号線を各列のフォトセンサにおいて共有する構成を示したがこれに限定されない。フォトセンサ基準信号線は各行のフォトセンサにおいて共有しても良い。
また、m行n列のマトリクス状に配置されたフォトセンサ400のうち、リセット動作、蓄積動作を同時に行うフォトセンサ400において、信号線12(TX)を共有することもできる。m行n列のマトリクス状に配置されたフォトセンサ400のうち、リセット動作、蓄積動作を同時に行うフォトセンサにおいて、信号線11(PR)を共有することもできる。
上記のとおり配線を共有し、配線数を減らすことによって、m行n列のマトリクス状に配置されたフォトセンサ400を駆動する駆動回路を簡略化することができる。
次いで、m行n列のマトリクス状に配置されたフォトセンサ400を有する撮像装置の図17(A)とは別の構成の一例について図17(B)を用いて説明する。
図17(B)では、複数のフォトセンサ400がm行n列のマトリクス状に配置されている。各行のフォトセンサ400は、複数の信号線13(SE)(13(SE)_1〜13(SE)_mと表記する)のいずれか1つと電気的に接続されている。各列のフォトセンサ400は、複数の信号線11(PR)(11(PR)_1〜11(PR)_nと表記する)のいずれか1つと、複数の信号線12(TX)(12(TX)_1〜12(TX)_nと表記する)のいずれか1つと、複数のフォトセンサ出力信号線(16_1〜16_nと表記する)のいずれか1つ、複数のフォトセンサ基準信号線(15_1〜15_nと表記する)のいずれか1つと電気的に接続されている。
図17(B)では、各行のフォトセンサにおいて信号線13(SE)を共有し、各列のフォトセンサにおいて信号線11(PR)を共有し、各列のフォトセンサにおいて信号線12(TX)を共有し、各列のフォトセンサにおいてフォトセンサ出力信号線を共有し、各列のフォトセンサにおいてフォトセンサ基準信号線を共有している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。
図17(B)では、フォトセンサ基準信号線を各列のフォトセンサにおいて共有する構成を示したがこれに限定されない。フォトセンサ基準信号線は各行のフォトセンサにおいて共有しても良い。
また、m行n列のマトリクス状に配置されたフォトセンサ400のうち、リセット動作、蓄積動作を同時に行うフォトセンサにおいて、信号線12(TX)を共有することもできる。m行n列のマトリクス状に配置されたフォトセンサ400のうち、リセット動作、蓄積動作を同時に行うフォトセンサにおいて、信号線11(PR)を共有することもできる。
上記のとおり配線を共有し、配線数を減らすことによって、m行n列のマトリクス状に配置されたフォトセンサ400を駆動する駆動回路を簡略化することができる。
図18(A)は、フォトセンサ400の上面図を示し、図18(B)は、図18(A)の破線A1−A2における断面図を示す。
フォトセンサ400は、信号線11(PR)として機能する導電膜210と、信号線12(TX)として機能する導電膜211と、信号線13(SE)として機能する導電膜212と、信号線15(フォトセンサ基準信号線)として機能する導電膜213と、信号線16(フォトセンサ出力信号線)として機能する導電膜214とを有している。
フォトセンサ400の有するフォトダイオード402は、順に積層されたp型の半導体膜215と、i型の半導体膜216と、n型の半導体膜217とを有している。導電膜210は、フォトダイオード402の陽極として機能するp型の半導体膜215に電気的に接続されている。
フォトセンサ400の有する導電膜218は、トランジスタ403のゲート電極として機能しており、さらに、導電膜211に電気的に接続されている。フォトセンサ400の有する導電膜219は、トランジスタ403のソース電極又はドレイン電極の一方として機能する。フォトセンサ400の有する導電膜220は、トランジスタ403のソース電極又はドレイン電極の他方として機能する。フォトセンサ400の有する導電膜221は、n型の半導体膜217と、導電膜219とに電気的に接続されている。フォトセンサ400の有する導電膜222は、トランジスタ404のゲート電極として機能しており、さらに、導電膜220に電気的に接続されている。
フォトセンサ400の有する導電膜223は、トランジスタ404のソース電極又はドレイン電極の一方として機能する。フォトセンサ400の有する導電膜224は、トランジスタ404のソース電極又はドレイン電極の他方、及びトランジスタ405のソース電極又はドレイン電極の一方として機能する。また、導電膜214は、トランジスタ405のソース電極又はドレイン電極の他方として機能する。導電膜212は、トランジスタ405のゲート電極としても機能する。フォトセンサ400の有する導電膜225は、導電膜223及び導電膜213に電気的に接続されている。
なお、図18では、フォトセンサ400の有する導電膜226は、信号線11(PR)として機能する導電膜210に電気的に接続されている。また、フォトセンサ400の有する導電膜227は、信号線12(TX)として機能する導電膜211に電気的に接続されている。
導電膜212、導電膜218、導電膜222、導電膜225、導電膜226、導電膜227は、絶縁表面上に形成された一の導電膜を所望の形状に加工することで形成することができる。導電膜212、導電膜218、導電膜222、導電膜225、導電膜226、導電膜227上にはゲート絶縁膜228が形成されている。さらに、導電膜210、導電膜211、導電膜213、導電膜214、導電膜219、導電膜220、導電膜223、導電膜224は、ゲート絶縁膜228上に形成された一の導電膜を所望の形状に加工することで形成することができる。
また、導電膜210、導電膜211、導電膜213、導電膜214、導電膜219、導電膜220、導電膜223、導電膜224の上には、絶縁膜281及び絶縁膜282が形成されている。絶縁膜281及び絶縁膜282の上に、導電膜221が形成される。
トランジスタ403の半導体層250には、酸化物半導体を用いることが好ましい。基板251側から光が照射されることにより生成された電荷を、長時間保持するためには、フォトダイオード402と電気的に接続されるトランジスタ403を、オフ電流が極めて低いトランジスタで構成する必要がある。そのため、半導体層250として酸化物半導体材料を用いることでフォトセンサ400の性能を高めることができる。なお、トランジスタ404と、トランジスタ405に用いられる半導体層として酸化物半導体を用いることも可能である。
また、トランジスタ404と、トランジスタ405に用いられる半導体層としてアモルファスシリコンや微結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコンなどの材料を用いることもできる。これらの材料を用いることで、移動度の高いトランジスタを構成することが可能になる。
なお、トランジスタ403がボトムゲート型である場合、図18(B)に示すように、ゲート電極として機能する導電膜218に半導体層250が完全に重なる構成を用いることが望ましい。上記構成を採用することで、基板251側から入射した光により半導体層250中の酸化物半導体が劣化するのを防ぎ、よって、トランジスタ403の閾値電圧がシフトするなどの特性の劣化が引き起こされるのを防ぐことができる。なお、トランジスタ404と、トランジスタ405についても、上記構成を採用することで、同様の効果が得られる。
ここで、図17(A)で示したような信号線12(TX)が行方向に延びて配置される構成の場合、同じく行方向に延びて配置され、信号線12(TX)と平行な信号線13(SE)が存在する。信号線13(SE)はトランジスタ405のゲート電極と電気的に接続されるため、信号線13(SE)の一部をトランジスタ405のゲート電極として用いると、信号線13(SE)と平行な信号線12(TX)もトランジスタ405のゲート電極と同じ層に当該ゲート電極と同じ材料によって形成するのが一般的である。しかしながら、トランジスタのゲート電極に用いられる材料はソース電極やドレイン電極に用いられる材料と比べて、一般的に抵抗が高い材料である。そのため、信号線12(TX)の抵抗は高くなる傾向がある。
これに対して、図17(B)に示した構成では、信号線12(TX)が列方向に延びて配置される構成である。そのため、行方向に延びて配置される信号線13(SE)とは別の層に形成された導電膜を用いて、信号線12(TX)を形成することができる。例えば、図18に示したように、フォトセンサ400を構成するトランジスタ(トランジスタ403、トランジスタ404、トランジスタ405等)のゲート電極を構成する導電膜(導電膜212、導電膜218、導電膜222)とは異なる層に形成された導電膜211によって信号線12(TX)を形成することができる。導電膜211は、導電膜214、導電膜219、導電膜220、導電膜224等、フォトセンサ400を構成するトランジスタ(トランジスタ403、トランジスタ404、トランジスタ405等)のソース電極やドレイン電極と同じ層に当該ソース電極や当該ドレイン電極と同じ材料によって形成することができる。そのため、図17(A)で示した構成に比べて信号線12(TX)の抵抗を小さくすることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、単結晶シリコン等の半導体膜にチャネルが形成されるトランジスタと、酸化物半導体層にチャネルが形成されるトランジスタとを有するフォトセンサの作製方法について説明する。
図19(A)に示すように、基板7060の絶縁表面上に、公知のCMOSの作製方法を用いて、フォトダイオード7040、nチャネル型トランジスタ7050を形成する。本実施の形態では、単結晶の半導体基板から分離された単結晶半導体膜を用いて、フォトダイオード7040、nチャネル型トランジスタ7050を形成する場合を例に挙げている。単結晶の半導体基板としては、例えば、シリコン基板を用いることができる。
具体的な単結晶半導体膜の作製方法の一例について、簡単に説明する。まず、単結晶の半導体基板に、電界で加速されたイオンでなるイオンビームを注入し、半導体基板の表面から一定の深さの領域に、結晶構造が乱されることで局所的に脆弱化された脆化層を形成する。脆化層が形成される領域の深さは、イオンビームの加速エネルギーとイオンビームの入射角によって調節することができる。そして、半導体基板と、絶縁膜7010が形成された基板7060とを、間に当該絶縁膜7010が挟まるように貼り合わせる。貼り合わせでは、半導体基板と基板7060とを重ね合わせた後、半導体基板と基板7060の一部に、1N/cm2以上500N/cm2以下、好ましくは11N/cm2以上20N/cm2以下程度の圧力を加える。圧力を加えると、その部分から半導体基板と絶縁膜7010とが接合を開始し、最終的には密着した面全体に接合がおよぶ。次いで、加熱処理を行うことで、脆化層に存在する微小ボイドどうしが結合して、微小ボイドの体積が増大する。その結果、脆化層において半導体基板の一部である単結晶半導体膜が、半導体基板から分離する。上記加熱処理の温度は、基板7060の歪み点を越えない温度とする。そして、上記単結晶半導体膜をエッチング等により所望の形状に加工することで、島状の半導体膜7020、島状の半導体膜7030を形成することができる。
フォトダイオード7040は、絶縁膜7010上の島状の半導体膜7020を用いて形成されており、nチャネル型トランジスタ7050は、絶縁膜7010上の島状の半導体膜7030を用いて形成されている。また、フォトダイオード7040は、島状の半導体膜7020内にp型の導電性を有する領域7270と、i型の導電性を有する領域7280と、n型の導電性を有する領域7290とが形成された横型接合タイプである。また、nチャネル型トランジスタ7050は、ゲート電極7070を有している。nチャネル型トランジスタ7050は、島状の半導体膜7030内に、ゲート電極7070と重なる領域を挟むように設けられた一対のn型の導電性を有する領域を含む。そして、nチャネル型トランジスタ7050は、島状の半導体膜7030とゲート電極7070の間に、絶縁膜7080を有する。nチャネル型トランジスタ7050において、絶縁膜7080はゲート絶縁膜として機能する。
なお、i型の導電性を有する領域7280は、半導体膜のうち、含まれるp型若しくはn型を付与する不純物が1×1020cm−3以下の濃度であり、暗伝導度に対して光伝導度が400倍以上である領域を指す。i型の導電性を有する領域7280には、周期表第13族若しくは第15族の不純物元素を有するものもその範疇に含む。すなわち、i型の導電性を有する領域7280は、価電子制御を目的とした不純物元素を意図的に添加しないときに弱いn型の電気伝導性を示すので、i型の導電性を有する領域7280は、p型を付与する不純物元素を、成膜時或いは成膜後に、意図的若しくは非意図的に添加されたものをその範疇に含む。
基板7060として使用することができる素材に大きな制限はないが、透過型、或いは半透過型の液晶素子を用いる場合、基板7060も透光性を有する素材とする。また、基板7060として使用することができる素材は、少なくとも、後の加熱処理に耐えうる程度の耐熱性を有していることが必要となる。例えば、基板7060には、フュージョン法やフロート法で作製されるガラス基板、石英基板、セラミック基板等を用いることができる。ガラス基板としては、後の加熱処理の温度が高い場合には、歪み点が730℃以上のものを用いると良い。プラスチック等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板は、一般的に上記基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。
なお、本実施の形態では、単結晶の半導体膜を用いてフォトダイオード7040とnチャネル型トランジスタ7050を形成する例について説明しているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、絶縁膜7010上に気相成長法を用いて形成された多結晶、微結晶の半導体膜を用いても良いし、上記半導体膜を公知の技術により結晶化しても良い。公知の結晶化方法としては、レーザ光を用いたレーザ結晶化法、触媒元素を用いる結晶化法がある。或いは、触媒元素を用いる結晶化法とレーザ結晶化法とを組み合わせて用いることもできる。また、石英のような耐熱性に優れている基板を用いる場合、電熱炉を使用した熱結晶化方法、赤外光を用いたランプアニール結晶化法、触媒元素を用いる結晶化法、950℃程度の高温アニール法を組み合わせた結晶化法を用いても良い。
また、図19(A)に示すように、絶縁膜7080上に導電膜を形成した後、上記導電膜をエッチング等により所望の形状に加工することで、ゲート電極7070と共に、配線7110を形成する。
次いで、図19(A)に示すように、フォトダイオード7040、nチャネル型トランジスタ7050、配線7110、ゲート電極7070を覆うように、絶縁膜7120を形成する。なお、本実施の形態では、単層の絶縁膜7120を用いる場合を例示しているが、絶縁膜7120は単層である必要はなく、2層以上の絶縁膜を積層させて絶縁膜7120として用いても良い。
絶縁膜7120は、後の作製工程における加熱処理の温度に耐えうる材料を用いる。具体的に、絶縁膜7120として、酸化珪素、窒化珪素、窒化酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムなどの材料を用いるのが望ましい。
なお、本明細書において酸化窒化物とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い物質であり、また、窒化酸化物とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い物質を意味する。
絶縁膜7120は、その表面をCMP法などにより平坦化させても良い。
次いで、図19(A)に示すように、絶縁膜7120上に、ゲート電極7130を形成する。
ゲート電極7130の材料は、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、ネオジム、スカンジウム等の金属材料、これら金属材料を主成分とする合金材料、或いはこれら金属の窒化物を、単層で又は積層で用いることができる。なお、後の工程において行われる加熱処理の温度に耐えうるのであれば、上記金属材料としてアルミニウム、銅を用いることもできる。アルミニウム又は銅は、耐熱性や腐食性の問題を回避するために、高融点金属材料と組み合わせて用いると良い。高融点金属材料としては、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、ネオジム、スカンジウム等を用いることができる。
例えば、二層の積層構造を有するゲート電極7130として、アルミニウム膜上にモリブデン膜が積層された二層の積層構造、銅膜上にモリブデン膜を積層した二層構造、銅膜上に窒化チタン膜若しくは窒化タンタル膜を積層した二層構造、又は、窒化チタン膜とモリブデン膜とを積層した二層構造とすることが好ましい。3層の積層構造を有するゲート電極7130としては、アルミニウム膜、アルミニウムとシリコンの合金膜、アルミニウムとチタンの合金膜又はアルミニウムとネオジムの合金膜を中間層とし、タングステン膜、窒化タングステン膜、窒化チタン膜又はチタン膜を上下層として積層した構造とすることが好ましい。
また、ゲート電極7130に酸化インジウム、酸化インジウム酸化スズ、酸化インジウム酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化亜鉛アルミニウム、酸窒化亜鉛アルミニウム、又は酸化亜鉛ガリウム等の透光性を有する酸化物導電膜を用いることもできる。
ゲート電極7130の膜厚は、10nm〜400nm、好ましくは40nm〜200nmとする。本実施の形態では、タングステンターゲットを用いたスパッタ法により150nmのゲート電極用の導電膜を形成した後、該導電膜をエッチングにより所望の形状に加工(パターニング)することで、ゲート電極7130を形成する。なお、形成されたゲート電極がテーパー形状であると、上に積層するゲート絶縁膜の被覆性が向上するため好ましい。なお、レジストマスクをインクジェット法で形成してもよい。レジストマスクをインクジェット法で形成するとフォトマスクを使用しないため、製造コストを低減できる。
次いで、図19(B)に示すように、ゲート電極7130上に、ゲート絶縁膜7140を形成した後、ゲート絶縁膜7140上においてゲート電極7130と重なる位置に、酸化物半導体層7150を形成する。
ゲート絶縁膜7140は、プラズマCVD法又はスパッタリング法等を用いて、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜又は酸化タンタル膜を単層で又は積層させて形成することができる。ゲート絶縁膜7140は、水分や、水素、酸素などの不純物を極力含まないことが望ましい。スパッタリング法により酸化珪素膜を成膜する場合には、ターゲットとしてシリコンターゲット又は石英ターゲットを用い、スパッタガスとして酸素又は、酸素及びアルゴンの混合ガスを用いる。
不純物を除去することによりi型化又は実質的にi型化された酸化物半導体層(高純度化された酸化物半導体層)は界面準位、界面電荷に対して極めて敏感であるため、高純度化された酸化物半導体層7150とゲート絶縁膜7140との界面は重要である。酸化物半導体層7150に接するゲート絶縁膜7140は、高品質化が要求される。
例えば、μ波(周波数2.45GHz)を用いた高密度プラズマCVD法は、緻密で絶縁耐圧の高い高品質な絶縁膜を形成できるので好ましい。高純度化された酸化物半導体層と高品質ゲート絶縁膜とが密接することにより、界面準位を低減して界面特性を良好なものとすることができる。
もちろん、ゲート絶縁膜7140として良質な絶縁膜を形成できるものであれば、スパッタリング法やプラズマCVD法など他の成膜方法を適用することができる。また、成膜後の熱処理によって膜質や、酸化物半導体層7150との界面特性が改善される絶縁膜であっても良い。いずれにしても、ゲート絶縁膜としての膜質が良好であることは勿論のこと、ゲート絶縁膜と酸化物半導体層との界面準位密度を低減し、良好な界面を形成できるものであれば良い。
バリア性の高い材料を用いた絶縁膜と、窒素の含有比率が低い酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜などの絶縁膜とを積層させた構造を有するゲート絶縁膜7140を形成しても良い。この場合、酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜などの絶縁膜は、バリア性の高い絶縁膜と酸化物半導層の間に形成する。バリア性の高い絶縁膜として、例えば窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、窒化アルミニウム膜、又は窒化酸化アルミニウム膜などが挙げられる。バリア性の高い材料を用いて絶縁膜を形成することで、水分又は水素などの雰囲気中の不純物、或いは基板内に含まれるアルカリ金属、重金属などの不純物が、酸化物半導体層内、ゲート絶縁膜7140内、或いは、酸化物半導体層と他の絶縁膜との界面とその近傍に入り込むのを防ぐことができる。また、酸化物半導体層に接するように窒素の含有比率が低い酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜などの絶縁膜を形成することで、バリア性の高い絶縁膜が直接酸化物半導体層に接するのを防ぐことができる。
例えば、第1のゲート絶縁膜としてスパッタリング法により膜厚50nm以上200nm以下の窒化珪素膜(SiNy(y>0))を形成し、第1のゲート絶縁膜上に第2のゲート絶縁膜として膜厚5nm以上300nm以下の酸化珪素膜(SiOx(x>0))を積層して、膜厚400nmのゲート絶縁膜7140としても良い。ゲート絶縁膜7140の膜厚は、トランジスタに要求される特性によって適宜設定すればよく、350nm乃至400nm程度でもよい。
本実施の形態では、スパッタ法で形成された膜厚50nmの窒化珪素膜上に、スパッタ法で形成された膜厚400nmの酸化珪素膜を積層させた構造を有する、ゲート絶縁膜7140を形成する。
なお、ゲート絶縁膜7140は後に形成される酸化物半導体層と接する。酸化物半導体は、水素が含有されると特性に悪影響を及ぼすので、ゲート絶縁膜7140は水素、水酸基及び水分が含まれないことが望ましい。ゲート絶縁膜7140に水素、水酸基及び水分がなるべく含まれないようにするためには、成膜の前処理として、スパッタリング装置の予備加熱室でゲート電極7130が形成された基板7060を予備加熱し、基板7060に吸着した水分又は水素などの不純物を脱離し排気することが好ましい。なお、予備加熱の温度は、100℃以上400℃以下、好ましくは150℃以上300℃以下である。なお、予備加熱室に設ける排気手段はクライオポンプが好ましい。なお、この予備加熱の処理は省略することもできる。
酸化物半導体層7150は、ゲート絶縁膜7140上に形成した酸化物半導体膜を所望の形状に加工することで、形成することができる。酸化物半導体膜の膜厚は、2nm以上200nm以下、好ましくは3nm以上50nm以下、さらに好ましくは3nm以上20nm以下とする。酸化物半導体膜は、酸化物半導体をターゲットとして用い、スパッタ法により成膜する。また、酸化物半導体膜は、希ガス(例えばアルゴン)雰囲気下、酸素雰囲気下、又は希ガス(例えばアルゴン)及び酸素混合雰囲気下においてスパッタ法により形成することができる。
なお、酸化物半導体膜をスパッタ法により成膜する前に、アルゴンガスを導入してプラズマを発生させる逆スパッタを行い、ゲート絶縁膜7140の表面に付着している塵埃を除去することが好ましい。逆スパッタとは、ターゲット側に電圧を印加せずに、アルゴン雰囲気下で基板側にRF電源を用いて電圧を印加して基板近傍にプラズマを形成して表面を改質する方法である。なお、アルゴン雰囲気に代えて窒素、ヘリウムなどの雰囲気で行ってもよい。また、アルゴン雰囲気に酸素、亜酸化窒素などを加えた雰囲気で行ってもよい。また、アルゴン雰囲気に塩素、四フッ化炭素などを加えた雰囲気で行ってもよい。
酸化物半導体膜には、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特にInとZnを含むことが好ましい。また、該酸化物半導体膜を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてスズ(Sn)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてハフニウム(Hf)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてアルミニウム(Al)を有することが好ましい。
また、他のスタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)のいずれか一種あるいは複数種を有してもよい。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、二元系金属の酸化物であるIn−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、三元系金属の酸化物であるIn−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、四元系金属の酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
なお、ここで、例えば、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)あるいはIn:Ga:Zn=2:2:1(=2/5:2/5:1/5)の原子比のIn−Ga−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いることができる。あるいは、In:Sn:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)、In:Sn:Zn=2:1:3(=1/3:1/6:1/2)あるいはIn:Sn:Zn=2:1:5(=1/4:1/8:5/8)の原子比のIn−Sn−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いることができる。
しかし、これらに限られず、必要とする半導体の電気特性(移動度、しきい値、ばらつき等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とする半導体の電気特性を得るために、キャリア濃度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
酸化物半導体は単結晶でも、非単結晶でもよい。後者の場合、アモルファスでも、多結晶でもよい。また、アモルファス中に結晶性を有する部分を含む構造でも、非アモルファスでもよい。
本実施の形態では、In(インジウム)、Ga(ガリウム)、及びZn(亜鉛)を含むターゲットを用いたスパッタ法により得られる膜厚30nmのIn−Ga−Zn系酸化物半導体の薄膜を、酸化物半導体膜として用いる。上記ターゲットとして、例えば、各金属の組成がIn:Ga:Zn=1:1:0.5、In:Ga:Zn=1:1:1、又はIn:Ga:Zn=1:1:2であるターゲットを用いることができる。また、In、Ga、及びZnを含むターゲットの充填率は90%以上100%以下、好ましくは95%以上100%未満である。充填率の高いターゲットを用いることにより、成膜した酸化物半導体膜は緻密な膜となる。
本実施の形態では、減圧状態に保持された処理室内に基板を保持し、処理室内の残留水分を除去しつつ水素及び水分が除去されたスパッタガスを導入し、上記ターゲットを用いて基板7060上に酸化物半導体膜を成膜する。成膜時に、基板温度を100℃以上600℃以下、好ましくは200℃以上400℃以下としても良い。基板を加熱しながら成膜することにより、成膜した酸化物半導体膜に含まれる不純物濃度を低減することができる。また、スパッタリングによる損傷が軽減される。処理室内の残留水分を除去するためには、吸着型の真空ポンプを用いることが好ましい。例えば、クライオポンプ、イオンポンプ、チタンサブリメーションポンプを用いることが好ましい。また、排気手段としては、ターボポンプにコールドトラップを加えたものであってもよい。クライオポンプを用いて処理室を排気すると、例えば、水素原子、水(H2O)など水素原子を含む化合物(より好ましくは炭素原子を含む化合物も)等が排気されるため、当該処理室で成膜した酸化物半導体膜に含まれる不純物の濃度を低減できる。
成膜条件の一例としては、基板とターゲットの間との距離を400mm、圧力0.6Pa、直流(DC)電源0.5kW、酸素(酸素流量比率100%)雰囲気下の条件が適用される。なお、パルス直流(DC)電源を用いると、成膜時に発生する塵埃が軽減でき、膜厚分布も均一となるために好ましい。
なお、酸化物半導体膜に水素、水酸基及び水分がなるべく含まれないようにするために、成膜の前処理として、スパッタリング装置の予備加熱室でゲート絶縁膜7140までが形成された基板7060を予備加熱し、基板7060に吸着した水分又は水素などの不純物を脱離し排気することが好ましい。なお、予備加熱の温度は、100℃以上400℃以下、好ましくは150℃以上300℃以下である。また、予備加熱室に設ける排気手段はクライオポンプが好ましい。なお、この予備加熱の処理は省略することもできる。また、この予備加熱は、後に行われる絶縁膜7220の成膜前に、導電膜7200、導電膜7210まで形成した基板7060にも同様に行ってもよい。
なお、酸化物半導体層7150を形成するためのエッチングは、ドライエッチングでもウェットエッチングでもよく、両方を用いてもよい。ドライエッチングに用いるエッチングガスとしては、塩素を含むガス(塩素系ガス、例えば塩素(Cl2)、三塩化硼素(BCl3)、四塩化珪素(SiCl4)、四塩化炭素(CCl4)など)が好ましい。また、フッ素を含むガス(フッ素系ガス、例えば四弗化炭素(CF4)、六弗化硫黄(SF6)、三弗化窒素(NF3)、トリフルオロメタン(CHF3)など)、臭化水素(HBr)、酸素(O2)、これらのガスにヘリウム(He)やアルゴン(Ar)などの希ガスを添加したガス、などを用いることができる。
ドライエッチング法としては、平行平板型RIE(Reactive Ion Etching)法や、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用いることができる。所望の加工形状にエッチングできるように、エッチング条件(コイル型の電極に印加される電力量、基板側の電極に印加される電力量、基板側の電極温度等)を適宜調節する。
ウェットエッチングに用いるエッチング液として、燐酸と酢酸と硝酸を混ぜた溶液、クエン酸やシュウ酸などの有機酸を用いることができる。本実施の形態では、ITO−07N(関東化学社製)を用いる。
酸化物半導体層7150を形成するためのレジストマスクをインクジェット法で形成してもよい。レジストマスクをインクジェット法で形成するとフォトマスクを使用しないため、製造コストを低減できる。
なお、次工程の導電膜を形成する前に逆スパッタを行い、酸化物半導体層7150及びゲート絶縁膜7140の表面に付着しているレジスト残渣などを除去することが好ましい。
なお、スパッタ等で成膜された酸化物半導体層中には、不純物としての水分又は水素(水酸基を含む)が多量に含まれていることがある。水分又は水素はドナー準位を形成しやすいため、酸化物半導体にとっては不純物である。そこで、本発明の一態様では、酸化物半導体層中の水分又は水素などの不純物を低減(脱水化又は脱水素化)するために、酸化物半導体層7150に対して、減圧雰囲気下、窒素や希ガスなどの不活性ガス雰囲気下、酸素ガス雰囲気下、又は超乾燥エア(CRDS(キャビティリングダウンレーザー分光法)方式の露点計を用いて測定した場合の水分量が20ppm(露点換算で−55℃)以下、好ましくは1ppm以下、好ましくは10ppb以下の空気)雰囲気下で、加熱処理を施す。
酸化物半導体層7150に加熱処理を施すことで、酸化物半導体層7150中の水分又は水素を脱離させることができる。具体的には、250℃以上750℃以下、好ましくは400℃以上基板の歪み点未満の温度で加熱処理を行えば良い。例えば、500℃、3分間以上6分間以下程度で行えばよい。加熱処理にRTA法を用いれば、短時間に脱水化又は脱水素化が行えるため、ガラス基板の歪点を超える温度でも処理することができる。
本実施の形態では、加熱処理装置の一つである電気炉を用いる。
なお、加熱処理装置は電気炉に限られず、抵抗発熱体などの発熱体からの熱伝導又は熱輻射によって、被処理物を加熱する装置を備えていてもよい。例えば、GRTA(Gas Rapid Thermal Annealing)装置、LRTA(Lamp Rapid Thermal Annealing)装置等のRTA(Rapid Thermal Annealing)装置を用いることができる。LRTA装置は、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、高圧水銀ランプなどのランプから発する光(電磁波)の輻射により、被処理物を加熱する装置である。GRTA装置は、高温のガスを用いて加熱処理を行う装置である。気体には、アルゴンなどの希ガス、又は窒素のような、加熱処理によって被処理物と反応しない不活性気体が用いられる。
なお、加熱処理においては、窒素、又はヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスに、水分又は水素などが含まれないことが好ましい。又は、加熱処理装置に導入する窒素、又はヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスの純度を、6N(99.9999%)以上、好ましくは7N(99.99999%)以上、(即ち不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)とすることが好ましい。
以上の工程により、酸化物半導体層7150中の水素の濃度を低減し、高純度化することができる。それにより酸化物半導体層7150の安定化を図ることができる。また、ガラス転移温度以下の加熱処理で、キャリア密度が極端に少なく、バンドギャップの広い酸化物半導体層7150を形成することができる。このため、大面積基板を用いてトランジスタを作製することができ、量産性を高めることができる。また、当該水素濃度が低減され高純度化された酸化物半導体層7150を用いることで、耐圧性が高く、オフ電流の著しく低いトランジスタを作製することができる。上記加熱処理は、酸化物半導体膜の成膜以降であれば、いつでも行うことができる。
なお、酸化物半導体膜を加熱する場合、酸化物半導体膜の材料や加熱条件にもよるが、その表面に板状結晶が形成されることがある。板状結晶は、酸化物半導体膜の表面に対して略垂直にc軸配向した単結晶体であることが好ましい。また、単結晶体でなくともチャネル形成領域で各結晶のab面が一致するか、a軸、或いは、b軸が全てにおいて一致し、かつ、酸化物半導体膜の表面に対して略垂直にc軸配向した多結晶体であることが好ましい。なお、酸化物半導体膜の下地表面に凹凸がある場合、板状結晶は多結晶体となる。したがって、下地表面は可能な限り平坦であることが望まれる。
酸化物半導体膜は、単結晶、多結晶(ポリクリスタルともいう。)又は非晶質などの状態をとる。
また、酸化物半導体膜は、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜であることが好ましい。CAAC−OS膜は、完全な単結晶ではなく、完全な非晶質でもない。CAAC−OS膜は、非晶質相に結晶部及び非晶質部を有する結晶−非晶質混相構造の酸化物半導体膜である。なお、当該結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさであることが多い。また、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)による観察像では、CAAC−OS膜に含まれる非晶質部と結晶部との境界は明確ではない。また、TEMによってCAAC−OS膜には粒界(グレインバウンダリーともいう。)は確認できない。そのため、CAAC−OS膜は、粒界に起因する電子移動度の低下が抑制される。
CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、c軸がCAAC−OS膜の被形成面の法線ベクトル又は表面の法線ベクトルに平行な方向に揃い、かつab面に垂直な方向から見て三角形状又は六角形状の原子配列を有し、c軸に垂直な方向から見て金属原子が層状又は金属原子と酸素原子とが層状に配列している。なお、異なる結晶部間で、それぞれa軸及びb軸の向きが異なっていてもよい。本明細書において、単に垂直と記載する場合、85°以上95°以下の範囲も含まれることとする。また、単に平行と記載する場合、−5°以上5°以下の範囲も含まれることとする。
なお、CAAC−OS膜において、結晶部の分布が一様でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の形成過程において、酸化物半導体膜の表面側から結晶成長させる場合、被形成面の近傍に対し表面の近傍では結晶部の占める割合が高くなることがある。また、CAAC−OS膜へ不純物を添加することにより、当該不純物添加領域において結晶部が非晶質化することもある。
CAAC−OS膜に含まれる結晶部のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面の法線ベクトル又は表面の法線ベクトルに平行な方向に揃うため、CAAC−OS膜の形状(被形成面の断面形状又は表面の断面形状)によっては互いに異なる方向を向くことがある。なお、結晶部のc軸の方向は、CAAC−OS膜が形成されたときの被形成面の法線ベクトル又は表面の法線ベクトルに平行な方向となる。結晶部は、成膜することにより、又は成膜後に加熱処理などの結晶化処理を行うことにより形成される。
CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。よって、当該トランジスタは、信頼性が高い。
なお、酸化物半導体膜を構成する酸素の一部は窒素で置換されてもよい。
次に、絶縁膜7080、絶縁膜7120、ゲート絶縁膜7140を部分的にエッチングすることで、島状の半導体膜7020、島状の半導体膜7030、配線7110に達するコンタクトホールを形成する。
そして、酸化物半導体層7150を覆うように、スパッタ法や真空蒸着法で導電膜を形成したあと、エッチング等により該導電膜をパターニングすることで、図19(C)に示すように、ソース電極、ドレイン電極、又は配線として機能する導電膜7160、導電膜7170、導電膜7180、導電膜7190、導電膜7200、導電膜7210を形成する。
なお、導電膜7160及び導電膜7170は、島状の半導体膜7020に接している。導電膜7180及び導電膜7190は、島状の半導体膜7030に接している。導電膜7200は、配線7110及び酸化物半導体層7150に接している。導電膜7210は、酸化物半導体層7150に接している。
導電膜7160、導電膜7170、導電膜7180、導電膜7190、導電膜7200、導電膜7210となる導電膜の材料としては、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンから選ばれた元素、又は上述した元素を成分とする合金か、上述した元素を組み合わせた合金膜等が挙げられる。また、アルミニウム、銅などの金属膜の下側もしくは上側にクロム、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンなどの高融点金属膜を積層させた構成としても良い。また、アルミニウム又は銅は、耐熱性や腐食性の問題を回避するために、高融点金属材料と組み合わせて用いると良い。高融点金属材料としては、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、ネオジム、スカンジウム、イットリウム等を用いることができる。
また、導電膜7160、導電膜7170、導電膜7180、導電膜7190、導電膜7200、導電膜7210は、単層構造でも、2層以上の積層構造としてもよい。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する2層構造、チタン膜と、そのチタン膜上に重ねてアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を積層する3層構造などが挙げられる。
また、導電膜7160、導電膜7170、導電膜7180、導電膜7190、導電膜7200、導電膜7210となる導電膜としては、導電性の金属酸化物で形成しても良い。導電性の金属酸化物としては酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム酸化スズ、酸化インジウム酸化亜鉛又は前記金属酸化物材料にシリコン若しくは酸化シリコンを含ませたものを用いることができる。
導電膜形成後に加熱処理を行う場合には、この加熱処理に耐える耐熱性を導電膜に持たせることが好ましい。
なお、導電膜のエッチングの際に、酸化物半導体層7150がなるべく除去されないようにそれぞれの材料及びエッチング条件を適宜調節する。エッチング条件によっては、島状の酸化物半導体層7150の露出した部分が一部エッチングされることで、溝部(凹部)が形成されることもある。
本実施の形態では、導電膜にチタン膜を用いる。そのため、アンモニアと過酸化水素水を含む溶液(アンモニア過水)を用いて、選択的に導電膜をウェットエッチングすることができるが、酸化物半導体層7150も一部エッチングされる。アンモニア過水は、具体的には、31重量%の過酸化水素水と、28重量%のアンモニア水と水とを、体積比5:2:2で混合した水溶液を用いる。或いは、塩素(Cl2)、三塩化硼素(BCl3)などを含むガスを用いて、導電膜をドライエッチングしても良い。
なお、フォトリソグラフィ工程で用いるフォトマスク数及び工程数を削減するため、透過した光に多段階の強度をもたせる多階調マスクによって形成されたレジストマスクを用いてエッチング工程を行ってもよい。多階調マスクを用いて形成したレジストマスクは複数の膜厚を有する形状となり、エッチングを行うことでさらに形状を変形することができるため、異なるパターンに加工する複数のエッチング工程に用いることができる。よって、一枚の多階調マスクによって、少なくとも二種類以上の異なるパターンに対応するレジストマスクを形成することができる。よって露光マスク数を削減することができ、対応するフォトリソグラフィ工程も削減できるため、工程の簡略化が可能となる。
次いで、N2O、N2、又はArなどのガスを用いたプラズマ処理を行う。このプラズマ処理によって露出している酸化物半導体層7150の表面に付着した水などを除去する。また、酸素とアルゴンの混合ガスを用いてプラズマ処理を行ってもよい。
なお、プラズマ処理を行った後、図19(C)に示すように、導電膜7160、導電膜7170、導電膜7180、導電膜7190、導電膜7200、導電膜7210と、酸化物半導体層7150とを覆うように、絶縁膜7220を形成する。絶縁膜7220は、水分や、水素、酸素などの不純物を極力含まないことが望ましく、単層の絶縁膜であっても良いし、積層された複数の絶縁膜で構成されていても良い。絶縁膜7220に水素が含まれると、その水素が酸化物半導体層へ侵入し、又は水素が酸化物半導体層中の酸素を引き抜き、酸化物半導体層のバックチャネル部が低抵抗化(n型化)してしまい、寄生チャネルが形成されるおそれがある。よって、絶縁膜7220はできるだけ水素を含まない膜になるように、成膜方法に水素を用いないことが重要である。絶縁膜7220には、バリア性の高い材料を用いるのが望ましい。例えば、バリア性の高い絶縁膜として、窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、窒化アルミニウム膜、又は窒化酸化アルミニウム膜などを用いることができる。複数の積層された絶縁膜を用いる場合、窒素の含有比率が低い酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜などの絶縁膜を、上記バリア性の高い絶縁膜よりも、酸化物半導体層7150に近い側に形成する。そして、窒素の含有比率が低い絶縁膜を間に挟んで、導電膜7160、導電膜7170、導電膜7180、導電膜7190、導電膜7200、導電膜7210及び酸化物半導体層7150と重なるように、バリア性の高い絶縁膜を形成する。バリア性の高い絶縁膜を用いることで、酸化物半導体層7150内、ゲート絶縁膜7140内、或いは、酸化物半導体層7150と他の絶縁膜の界面とその近傍に、水分又は水素などの不純物が入り込むのを防ぐことができる。また、酸化物半導体層7150に接するように窒素の比率が低い酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜などの絶縁膜を形成することで、バリア性の高い材料を用いた絶縁膜が直接酸化物半導体層7150に接するのを防ぐことができる。
本実施の形態では、スパッタ法で形成された膜厚200nmの酸化珪素膜上に、スパッタ法で形成された膜厚100nmの窒化珪素膜を積層させた構造を有する、絶縁膜7220を形成する。成膜時の基板温度は、室温以上300℃以下とすればよく、本実施の形態では100℃とする。
なお、絶縁膜7220を形成した後に、加熱処理を施しても良い。加熱処理は、窒素、超乾燥空気、又は希ガス(アルゴン、ヘリウムなど)の雰囲気下において、好ましくは200℃以上400℃以下、例えば250℃以上350℃以下で行う。上記ガスは、水の含有量が20ppm以下、好ましくは1ppm以下、より好ましくは10ppb以下であることが望ましい。本実施の形態では、例えば、窒素雰囲気下で250℃、1時間の加熱処理を行う。或いは、導電膜7160、導電膜7170、導電膜7180、導電膜7190、導電膜7200、導電膜7210を形成する前に、水分又は水素を低減させるための酸化物半導体層に対して行った先の加熱処理と同様に、高温短時間のRTA処理を行っても良い。酸素を含む絶縁膜7220が設けられた後に、加熱処理が施されることによって、酸化物半導体層に対して行った先の加熱処理により、酸化物半導体層7150に酸素欠損が発生していたとしても、絶縁膜7220から酸化物半導体層7150に酸素が供与される。そして、酸化物半導体層7150に酸素が供与されることで、酸化物半導体層7150において、ドナーとなる酸素欠損を低減することが可能である。酸化物半導体層7150には、化学量論的組成を超える量の酸素が含まれていることが好ましい。その結果、酸化物半導体層7150をi型に近づけることができ、酸素欠損によるトランジスタの電気特性のばらつきを軽減し、電気特性の向上を実現することができる。この加熱処理を行うタイミングは、絶縁膜7220の形成後であれば特に限定されず、他の工程、例えば樹脂膜形成時の加熱処理や、透明導電膜を低抵抗化させるための加熱処理と兼ねることで、工程数を増やすことなく、酸化物半導体層7150をi型に近づけることができる。
また、酸素雰囲気下で酸化物半導体層7150に加熱処理を施すことで、酸化物半導体に酸素を添加し、酸化物半導体層7150中においてドナーとなる酸素欠損を低減させても良い。加熱処理の温度は、例えば100℃以上350℃未満、好ましくは150℃以上250℃未満で行う。上記酸素雰囲気下の加熱処理に用いられる酸素ガスには、水、水素などが含まれないことが好ましい。又は、加熱処理装置に導入する酸素ガスの純度を、6N(99.9999%)以上、好ましくは7N(99.99999%)以上、(即ち酸素中の不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)とすることが好ましい。
或いは、イオン注入法又はイオンドーピング法などを用いて、酸化物半導体層7150に酸素を添加することで、ドナーとなる酸素欠損を低減させても良い。例えば、2.45GHzのマイクロ波でプラズマ化した酸素を酸化物半導体層7150に添加すれば良い。
なお、絶縁膜7220上に導電膜を形成した後、該導電膜をパターニングすることで、酸化物半導体層7150と重なる位置にバックゲート電極を形成しても良い。バックゲート電極を形成した場合は、バックゲート電極を覆うように絶縁膜を形成するのが望ましい。バックゲート電極は、ゲート電極7130、或いは導電膜7160、導電膜7170、導電膜7180、導電膜7190、導電膜7200、導電膜7210と同様の材料、構造を用いて形成することが可能である。
バックゲート電極の膜厚は、10nm〜400nm、好ましくは100nm〜200nmとする。例えば、チタン膜、アルミニウム膜、チタン膜が積層された構造を有する導電膜を形成した後、フォトリソグラフィ法などによりレジストマスクを形成し、エッチングにより不要な部分を除去して、該導電膜を所望の形状に加工(パターニング)することで、バックゲート電極を形成すると良い。
以上の工程により、トランジスタ7240が形成される。
トランジスタ7240は、ゲート電極7130と、ゲート電極7130上のゲート絶縁膜7140と、ゲート絶縁膜7140上においてゲート電極7130と重なっている酸化物半導体層7150と、酸化物半導体層7150上に形成された一対の導電膜(導電膜7200及び導電膜7210)とを有する。さらに、トランジスタ7240は、絶縁膜7220を、その構成要素に含めても良い。図19(C)に示すトランジスタ7240は、導電膜7200と導電膜7210の間において、酸化物半導体層7150の一部がエッチングされたチャネルエッチ構造である。
なお、トランジスタ7240はシングルゲート構造のトランジスタを用いて説明したが、必要に応じて、電気的に接続された複数のゲート電極を有することで、チャネル形成領域を複数有する、マルチゲート構造のトランジスタも形成することができる。
なお、酸化物半導体層7150に接する絶縁膜(本実施の形態においては、ゲート絶縁膜7140、絶縁膜7220が該当する。)は、第13族元素及び酸素を含む絶縁材料を用いるようにしても良い。酸化物半導体材料には第13族元素を含むものが多く、第13族元素を含む絶縁材料は酸化物半導体との相性が良く、これを酸化物半導体層に接する絶縁膜に用いることで、酸化物半導体層との界面の状態を良好に保つことができる。
第13族元素を含む絶縁材料とは、絶縁材料に一又は複数の第13族元素を含むことを意味する。第13族元素を含む絶縁材料としては、例えば、酸化ガリウム、酸化アルミニウム、酸化アルミニウムガリウム、酸化ガリウムアルミニウムなどがある。ここで、酸化アルミニウムガリウムとは、ガリウムの含有量(原子%)よりアルミニウムの含有量(原子%)が多いものを示し、酸化ガリウムアルミニウムとは、ガリウムの含有量(原子%)がアルミニウムの含有量(原子%)以上のものを示す。
また、酸化物半導体層7150に接する絶縁膜として、酸素を含む無機材料(酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコンなど)を用いても良い。酸素を含む無機材料を絶縁膜に用いることで、水分又は水素を低減させるための加熱処理により酸化物半導体層中に酸素欠損が発生していたとしても、酸化物半導体層に絶縁膜から酸素を供給し、ドナーとなる酸素欠損を低減することが可能である。
例えば、ガリウムを含有する酸化物半導体層に接して絶縁膜を形成する場合に、絶縁膜に酸化ガリウムを含む材料を用いることで酸化物半導体層と絶縁膜の界面特性を良好に保つことができる。例えば、酸化物半導体層と酸化ガリウムを含む絶縁膜とを接して設けることにより、酸化物半導体層と絶縁膜の界面における水素のパイルアップを低減することができる。なお、絶縁膜に酸化物半導体層の成分元素と同じ族の元素を用いる場合には、同様の効果を得ることが可能である。例えば、酸化アルミニウムを含む材料を用いて絶縁膜を形成することも有効である。なお、酸化アルミニウムは、水を透過させにくいという特性を有しているため、当該材料を用いることは、酸化物半導体層への水の侵入防止という点においても好ましい。
また、酸化物半導体層7150に接する絶縁膜は、酸素雰囲気下による熱処理や、酸素ドープなどにより、絶縁材料を化学量論的組成より酸素が多い状態とすることが好ましい。酸素ドープとは、酸素をバルクに添加することをいう。なお、当該バルクの用語は、酸素を薄膜表面のみでなく薄膜内部に添加することを明確にする趣旨で用いている。また、酸素ドープには、プラズマ化した酸素をバルクに添加する酸素プラズマドープが含まれる。また、酸素ドープは、イオン注入法又はイオンドーピング法を用いて行ってもよい。
例えば、酸化物半導体層7150に接する絶縁膜として酸化ガリウムを用いた場合、酸素雰囲気下による熱処理や、酸素ドープを行うことにより、酸化ガリウムの組成をGa2OX(X=3+α、0<α<1)とすることができる。
また、酸化物半導体層7150に接する絶縁膜として酸化アルミニウムを用いた場合、酸素雰囲気下による熱処理や、酸素ドープを行うことにより、酸化アルミニウムの組成をAl2OX(X=3+α、0<α<1)とすることができる。
また、酸化物半導体層7150に接する絶縁膜として酸化ガリウムアルミニウム(酸化アルミニウムガリウム)を用いた場合、酸素雰囲気下による熱処理や、酸素ドープを行うことにより、酸化ガリウムアルミニウム(酸化アルミニウムガリウム)の組成をGaXAl2−XO3+α(0<X<2、0<α<1)とすることができる。
酸素ドープ処理を行うことにより、化学量論的組成より酸素が多い領域を有する絶縁膜を形成することができる。このような領域を備える絶縁膜と酸化物半導体層が接することにより、絶縁膜中の過剰な酸素が酸化物半導体層に供給され、酸化物半導体層中、又は酸化物半導体層と絶縁膜の界面における酸素欠陥を低減し、酸化物半導体層をi型化又はi型に限りなく近い酸化物半導体とすることができる。
なお、化学量論的組成より酸素が多い領域を有する絶縁膜は、酸化物半導体層7150に接する絶縁膜のうち、上層に位置する絶縁膜又は下層に位置する絶縁膜のうち、どちらか一方のみに用いても良いが、両方の絶縁膜に用いる方が好ましい。化学量論的組成より酸素が多い領域を有する絶縁膜を、酸化物半導体層7150に接する絶縁膜の、上層及び下層に位置する絶縁膜に用い、酸化物半導体層7150を挟む構成とすることで、上記効果をより高めることができる。
また、酸化物半導体層7150の上層又は下層に用いる絶縁膜は、上層と下層で同じ構成元素を有する絶縁膜としても良いし、異なる構成元素を有する絶縁膜としても良い。例えば、上層と下層とも、組成がGa2OX(X=3+α、0<α<1)の酸化ガリウムとしても良いし、上層と下層の一方を組成がGa2OX(X=3+α、0<α<1)の酸化ガリウムとし、他方を組成がAl2OX(X=3+α、0<α<1)の酸化アルミニウムとしても良い。
また、酸化物半導体層7150に接する絶縁膜は、化学量論的組成より酸素が多い領域を有する絶縁膜の積層としても良い。例えば、酸化物半導体層7150の上層に組成がGa2OX(X=3+α、0<α<1)の酸化ガリウムを形成し、その上に組成がGaXAl2−XO3+α(0<X<2、0<α<1)の酸化ガリウムアルミニウム(酸化アルミニウムガリウム)を形成してもよい。なお、酸化物半導体層7150の下層を、化学量論的組成より酸素が多い領域を有する絶縁膜の積層としても良いし、酸化物半導体層7150の上層及び下層の両方を、化学量論的組成より酸素が多い領域を有する絶縁膜の積層としても良い。
フォトダイオード7040は、図3、図17等で示したフォトダイオード402として用いることができる。nチャネル型トランジスタ7050は、図3、図17等で示したトランジスタ404、トランジスタ405として用いることができる。トランジスタ7240は、図3、図17等で示したトランジスタ403として用いることができる。また、トランジスタ7240は、図3、図17等で示したトランジスタ404、トランジスタ405として用いてもよい。
本実施の形態は、上記実施の形態と組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態9)
本実施の形態では、実施の形態8とは異なる構造を有する、酸化物半導体層にチャネルが形成されるトランジスタについて説明する。
図20(A)に示すフォトセンサでは、実施の形態8と同様に、フォトダイオード7040と、nチャネル型トランジスタ7050とを有している。そして、図20(A)では、フォトダイオード7040と、nチャネル型トランジスタ7050上に、チャネル保護構造のボトムゲート型のトランジスタ7240aが形成されている。
トランジスタ7240aは、絶縁膜7120上に形成されたゲート電極7300と、ゲート電極7300上のゲート絶縁膜7310と、ゲート絶縁膜7310上においてゲート電極7300と重なっている酸化物半導体層7320と、ゲート電極7300と重なる位置において酸化物半導体層7320上に形成されたチャネル保護膜7330と、酸化物半導体層7320上に形成された導電膜7340、導電膜7350とを有する。さらに、トランジスタ7240aは、導電膜7340、導電膜7350及びチャネル保護膜7330上に形成された絶縁膜7360を、その構成要素に含めても良い。
チャネル保護膜7330を設けることによって、酸化物半導体層7320のチャネル形成領域となる部分に対する、後の工程における、エッチング時のプラズマやエッチング剤による膜減りなどのダメージを防ぐことができる。従ってトランジスタ7240aの信頼性を向上させることができる。
チャネル保護膜7330には、酸素を含む無機材料(酸化珪素、窒化酸化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、又は酸化窒化アルミニウムなど)を用いることができる。チャネル保護膜7330は、プラズマCVD法や熱CVD法などの気相成長法やスパッタリング法を用いて形成することができる。チャネル保護膜7330は成膜後にエッチングにより形状を加工する。ここでは、スパッタ法により酸化珪素膜を形成し、フォトリソグラフィによるマスクを用いてエッチング加工することでチャネル保護膜7330を形成する。
酸素を含む無機材料をチャネル保護膜7330に用いることで、水分又は水素を低減させるための加熱処理により酸化物半導体層7320中に酸素欠損が発生していたとしても、酸化物半導体層7320にチャネル保護膜7330から酸素を供給し、ドナーとなる酸素欠損を低減することが可能である。よって、チャネル形成領域を、i型に近づけることができ、酸素欠損によるトランジスタ7240aの電気特性のばらつきを軽減し、電気特性の向上を実現することができる。
図20(B)に示すフォトセンサでは、実施の形態8と同様に、フォトダイオード7040と、nチャネル型トランジスタ7050を有している。そして、図20(B)では、フォトダイオード7040と、nチャネル型トランジスタ7050上に、ボトムコンタクト型のトランジスタ7240bが形成されている。
トランジスタ7240bは、絶縁膜7120上に形成されたゲート電極7410と、ゲート電極7410上のゲート絶縁膜7420と、ゲート絶縁膜7420上の導電膜7430、導電膜7440と、ゲート絶縁膜7420を間に挟んでゲート電極7410と重なっている酸化物半導体層7450と、を有する。さらに、トランジスタ7240bは、酸化物半導体層7450上に形成された絶縁膜7460を、その構成要素に含めても良い。
なお、図20(A)、図20(B)に示したトランジスタ7240a、7240bは、バックゲート電極をさらに有していても良い。
図20(C)に示すフォトセンサでは、実施の形態8と同様に、フォトダイオード7040と、nチャネル型トランジスタ7050を有している。そして、図20(C)では、フォトダイオード7040と、nチャネル型トランジスタ7050上に、トップコンタクト型のトランジスタ7240cが形成されている。
トランジスタ7240cは、絶縁膜7120上に形成された酸化物半導体層7550と、酸化物半導体層7550上の導電膜7530及び導電膜7540と、酸化物半導体層7550、導電膜7530及び導電膜7540上のゲート絶縁膜7520と、ゲート絶縁膜7520を間に挟んで酸化物半導体層7550と重なっているゲート電極7510と、を有する。さらに、トランジスタ7240cは、ゲート電極7510上に形成された絶縁膜7560を、その構成要素に含めても良い。
図20(D)に示すフォトセンサでは、実施の形態8と同様に、フォトダイオード7040と、nチャネル型トランジスタ7050を有している。そして、図20(D)では、フォトダイオード7040と、nチャネル型トランジスタ7050上に、トップコンタクト型のトランジスタ7240dが形成されている。
トランジスタ7240dは、絶縁膜7120上に形成された導電膜7630及び導電膜7640と、導電膜7630及び導電膜7640上の酸化物半導体層7650と、酸化物半導体層7650、導電膜7630及び導電膜7640上のゲート絶縁膜7620と、ゲート絶縁膜7620を間に挟んで酸化物半導体層7650と重なっているゲート電極7610と、を有する。さらに、トランジスタ7240dは、ゲート電極7610上に形成された絶縁膜7660を、その構成要素に含めても良い。
フォトダイオード7040は、図3、図17等で示したフォトダイオード402として用いることができる。nチャネル型トランジスタ7050は、図3、図17等で示したトランジスタ404、トランジスタ405として用いることができる。トランジスタ7240a〜dは、それぞれ、図3、図17等で示したトランジスタ403として用いることができる。また、トランジスタ7240a〜dは、それぞれ、図3、図17等で示したトランジスタ404、トランジスタ405として用いてもよい。
本実施の形態は、上記実施の形態と組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態10)
本実施の形態では、実施の形態3で示した隣接するフォトセンサ700_n、及びフォトセンサ700_(n+1)の構成について、より詳細に説明する。m行k列のマトリクス状に配置されたフォトセンサを有する撮像装置の構成の一例について図21を用いて、図21とは別の構成の一例について図22を用いて説明する。
図21では、フォトセンサ700_n、及びフォトセンサ700_(n+1)が隣接列において、被写体の同一点からの反射光を検出する例を示している。図22では、フォトセンサ700_n、及びフォトセンサ700_(n+1)が隣接行において、被写体の同一点からの反射光を検出する例を示している。なお、どちらの構成においても、同様の効果を得ることができるため、該構成は限定されない。
図21では、複数のフォトセンサがm(mは2以上の自然数)行k(kは2以上の自然数)列のマトリクス状に配置されている。例えば、1行目の隣接するフォトセンサ700_n、及びフォトセンサ700_(n+1)において、被写体の同一点からの反射光を検出する。同様に、n行目の隣接するフォトセンサ700_n、及びフォトセンサ700_(n+1)において、被写体の同一点からの反射光を検出する。
n列目のフォトセンサ700_n(1行目のフォトセンサ700_n〜m行目のフォトセンサ700_n)は、複数の信号線11_n(1行目の11_n〜m行目の11_n)のいずれか1つと、複数の信号線12_n(1行目の12_n〜m行目の12_n)のいずれか1つと、複数の信号線13_n(1行目の13_n〜m行目の13_n)のいずれか1つと電気的に接続されている。
また、(n+1)列目のフォトセンサ700_(n+1)(1行目のフォトセンサ700_(n+1)〜m行目のフォトセンサ700_(n+1))は、複数の信号線11_(n+1)(1行目の11_(n+1)〜m行目の11_(n+1))のいずれか1つと、複数の信号線12_(n+1)(1行目の12_(n+1)〜m行目の12_(n+1))のいずれか1つと、複数の信号線13_(n+1)(1行目の13_(n+1)〜m行目の13_(n+1))のいずれか1つと電気的に接続されている。
n列目のフォトセンサ700_n(1行目のフォトセンサ700_n〜m行目のフォトセンサ700_n)は、フォトセンサ出力信号線及びフォトセンサ基準信号線を共有している。例えば、n列目のフォトセンサ出力信号線(16_nと表記する)は、n列目のフォトセンサ700_n(1行目のフォトセンサ700_n〜m行目のフォトセンサ700_n)と電気的に接続され、n列目のフォトセンサ基準信号線(15_nと表記する)もまた、n列目のフォトセンサ700_n(1行目のフォトセンサ700_n〜m行目のフォトセンサ700_n)と電気的に接続されている。
また、(n+1)列目のフォトセンサ700_(n+1)(1行目のフォトセンサ700_(n+1)〜m行目のフォトセンサ700_(n+1))は、フォトセンサ出力信号線及びフォトセンサ基準信号線を共有している。例えば、(n+1)列目のフォトセンサ出力信号線(16_(n+1)と表記する)は、(n+1)列目のフォトセンサ700_(n+1)(1行目のフォトセンサ700_(n+1)〜m行目のフォトセンサ700_(n+1))と電気的に接続され、(n+1)列目のフォトセンサ基準信号線(15_(n+1)と表記する)もまた、(n+1)列目のフォトセンサ700_(n+1)(1行目のフォトセンサ700_(n+1)〜m行目のフォトセンサ700_(n+1))と電気的に接続されている。
図21では、n列目のフォトセンサにおいてフォトセンサ基準信号線15_nを共有し、(n+1)列目のフォトセンサにおいてフォトセンサ基準信号線15_(n+1)を共有している。また、n列目のフォトセンサにおいてフォトセンサ出力信号線16_nを共有し、(n+1)列目のフォトセンサにおいてフォトセンサ出力信号線16_(n+1)を共有している。
しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、各列に複数本のフォトセンサ基準信号線15を設けて互いに異なるフォトセンサと電気的に接続してもよい。また、各列に複数本のフォトセンサ出力信号線16を設けて互いに異なるフォトセンサと電気的に接続してもよい。
なお、図21では、フォトセンサ基準信号線15及びフォトセンサ出力信号線16を各列のフォトセンサにおいて共有する構成を示したがこれに限定されない。フォトセンサ基準信号線15及びフォトセンサ出力信号線16は各行のフォトセンサにおいて共有しても良い。
上記のとおり配線を共有し、配線数を減らすことによって、m行k列のマトリクス状に配置されたフォトセンサを駆動する駆動回路を簡略化することができる。
次いで、m行k列のマトリクス状に配置されたフォトセンサを有する撮像装置の図21とは別の構成の一例について図22を用いて説明する。図22では、複数のフォトセンサがm(mは2以上の自然数)行k(kは2以上の自然数)列のマトリクス状に配置されている。例えば、1列目の隣接するフォトセンサ700_n、及びフォトセンサ700_(n+1)において、被写体の同一点からの反射光を検出する。同様に、n列目の隣接するフォトセンサ700_n、及びフォトセンサ700_(n+1)において、被写体の同一点からの反射光を検出する。
n行目のフォトセンサ700_n(1列目のフォトセンサ700_n〜k列目のフォトセンサ700_n)は、複数の信号線11_n(1列目の11_n〜k列目の11_n)のいずれか1つと、複数の信号線12_n(1列目の12_n〜k列目の12_n)のいずれか1つと、複数のフォトセンサ出力信号線16_n(1列目の16_n〜k列目の16_n)のいずれか1つと電気的に接続されている。
(n+1)行目のフォトセンサ700_(n+1)(1列目のフォトセンサ700_(n+1)〜k列目のフォトセンサ700_(n+1))は、複数の信号線11_(n+1)(1列目の11_(n+1)〜k列目の11_(n+1))のいずれか1つと、複数の信号線12_(n+1)(1列目の12_(n+1)〜k列目の12_(n+1))のいずれか1つと、複数のフォトセンサ出力信号線16_(n+1)(1列目の16_(n+1)〜k列目の16_(n+1))のいずれか1つと電気的に接続されている。
n行目のフォトセンサ700_n(1列目のフォトセンサ700_n〜k列目のフォトセンサ700_n)は、信号線13_nを共有している。また、(n+1)行目のフォトセンサ700_(n+1)(1列目のフォトセンサ700_(n+1)〜k列目のフォトセンサ700_(n+1))は、信号線13_(n+1)を共有している。例えば、n行目の信号線13_nは、n行目のフォトセンサ700_n(1列目のフォトセンサ700_n〜k列目のフォトセンサ700_n)と電気的に接続され、(n+1)行目の信号線13_(n+1)は、(n+1)行目のフォトセンサ700_(n+1)(1列目のフォトセンサ700_(n+1)〜k列目のフォトセンサ700_(n+1))と電気的に接続されている。
また各列のフォトセンサにおいてフォトセンサ基準信号線15を共有している。例えば、図22に示すように、1列目のフォトセンサにおいてフォトセンサ基準信号線15を共有し、2列目のフォトセンサにおいてフォトセンサ基準信号線15を共有し、k列目のフォトセンサにおいてフォトセンサ基準信号線15を共有している。
しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、各列に複数本のフォトセンサ基準信号線15を設けて互いに異なるフォトセンサと電気的に接続してもよい。
なお、図22では、各列のフォトセンサにおいて、フォトセンサ基準信号線15を共有し、各行のフォトセンサにおいて信号線13を共有する構成を示したがこれに限定されない。フォトセンサ基準信号線15を各行のフォトセンサにおいて共有しても良いし、信号線13を各列のフォトセンサにおいて共有しても良い。
上記のとおり配線を共有し、配線数を減らすことによって、m行k列のマトリクス状に配置されたフォトセンサを駆動する駆動回路を簡略化することができる。
なお、フォトセンサ700_n、フォトセンサ700_(n+1)の構成は、先に示したフォトセンサ400の構成と同様であるため、これらのフォトセンサの上面図及び断面図としては図18(A)(B)を参照できる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態11)
本実施の形態では、撮像装置が有するフォトセンサをマトリクス状に複数配置する構成の一例について、図23を用いて説明する。なお、フォトセンサの構成や駆動方法は、実施の形態4を参照できる。
図23(A)では、複数のフォトセンサ800がm(mは2以上の自然数)行n(nは2以上の自然数)列のマトリクス状に配置されている。各行のフォトセンサ800は、複数の信号線11A(リセット信号線)(11A_1〜11A_mと表記する)のいずれか1つと、複数の信号線12A(電荷蓄積信号線)(12A_1〜12A_mと表記する)のいずれか1つと、複数の信号線13A(選択信号線)(13A_1〜13A_mと表記する)のいずれか1つと、複数の信号線11B(リセット信号線)(11B_1〜11B_mと表記する)のいずれか1つと、複数の信号線12B(電荷蓄積信号線)(12B_1〜12B_mと表記する)のいずれか1つと、複数の信号線13B(選択信号線)(13B_1〜13B_mと表記する)のいずれか1つと、複数の信号線15(フォトセンサ基準信号線)(15_1〜15_nと表記する)のいずれか1つと、電気的に接続されている例を示している。各列のフォトセンサ800は、複数の信号線16A(フォトセンサ出力信号線)(16A_1〜16A_nと表記する)のいずれか1つと、複数の信号線16B(フォトセンサ出力信号線)(16B_1〜16B_nと表記する)のいずれか1つと、電気的に接続されている例を示している。
図23では、各行のフォトセンサ800において信号線11A(リセット信号線)、信号線12A(電荷蓄積信号線)、信号線13A(選択信号線)、信号線11B(リセット信号線)、信号線12B(電荷蓄積信号線)、信号線13B(選択信号線)、信号線15(フォトセンサ基準信号線)を共有している。また、各行のフォトセンサ800において信号線16B(フォトセンサ出力信号線)、信号線16A(フォトセンサ出力信号線)を共有している。
なお、信号線の接続は上述の構成に限定されない。
また、図23では、信号線15(フォトセンサ基準信号線)を各行のフォトセンサ800において共有する構成を示したがこれに限定されない。信号線15(フォトセンサ基準信号線)を各列のフォトセンサ800において共有しても良い。
また、図23(B)では、第1のフォトセンサ800Aにおける第1のフォトダイオード802A(802A_1〜802A_n)と、第2のフォトセンサ800Bにおける第2のフォトダイオード802B(802B_1〜802B_n)と、の配置を示す。ここで、被検出物から反射された光は、第1のフォトダイオード802A(802A_1〜802A_n)に先に入射する。従って、該被検出物から反射された光には、光源からの光と自然光の一方又は両方が被検出物に対して照射されて、該被検出物から反射されて、第1のフォトダイオード802Aに入射する可視光と、光源から被検出物に対して光が照射されて、該被検出物から反射されて、第2のフォトダイオード802Bに入射する赤外光とが含まれる。
可視光センサである第1のフォトダイオード802Aの半導体層である非晶質シリコンが外部より入射される可視光を吸収し、外部より入射される赤外光を透過する特性を有する。上記構成とすることで、第1のフォトダイオード802A(802A_1〜802A_n)で主に可視光を吸収し、第2のフォトダイオード802B(802B_1〜802B_n)で主に赤外光を吸収することが可能になる。また、赤外光センサである第2のフォトダイオードへの可視光の入射を低減することができる。したがって、第1のフォトセンサ800Aを可視光による2次元の撮像に用い、第2のフォトセンサ800Bを赤外光による3次元の撮像に用いることができ、フォトセンサの占有面積を縮小することができる。
以上説明したように本実施の形態の構成では、可視光センサである第1のフォトセンサ800A及び赤外光センサである第2のフォトセンサ800Bを重畳して設けているため、撮像装置において、フォトセンサ800の専有面積を低減することができる。その結果、画素の微細化を達成しつつ2次元撮像と、TOF方式を適用した3次元撮像の一度の撮像が可能になる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態12)
本実施の形態では、図24に図3及び図4で示すフォトセンサの上面図を示す。また、図24の一点鎖線A1―A2、A3−A4に対応する断面図を、図25(A)に、図24の一点鎖線B1−B2に対応する断面図を、図25(B)に示す。
図25(A)について説明する。図25(A)では、透光性基板880上に、遮光層831と、下地膜832とが設けられている。遮光層831上には、下地膜832を介して、第2のフォトダイオード802Bにおけるp型半導体領域883及びi型半導体領域884が設けられる。第2のフォトダイオード802Bにおけるp型半導体領域883及びi型半導体領域884を構成する半導体層と同じ層には、第1のトランジスタ804Bの半導体層を構成するn型半導体領域885及びi型半導体領域886が設けられる。同様に第2のフォトダイオード802Bにおけるp型半導体領域883及びi型半導体領域884を構成する半導体層と同じ層には、第2のトランジスタ805Bの半導体層を構成するn型半導体領域887及びi型半導体領域888が設けられる。同様に第2のフォトダイオード802Bにおけるp型半導体領域883及びi型半導体領域884を構成する半導体層と同じ層には、第3のトランジスタ803Aの半導体層を構成するn型半導体領域889が設けられる。
なお透光性基板880は、可視光及び赤外光に対する透光性を有する材質の基板であることが好ましい。例えば可視光及び赤外光に対する透光性を有するプラスチック基板、可視光及び赤外光に対する透光性を有するガラス基板を用いることができる。
なお遮光層831は、バックライトからの赤外光及び可視光が第1のフォトダイオード802A及び第2のフォトダイオード802Bに入射されるのを防止するためのものである。遮光層831は赤外光及び可視光が遮光可能なアルミニウム又はクロム等の金属材料を用いて、スパッタリング法、CVD法又は塗布法により形成され、次いでフォトリソグラフィ法、エッチング法を用いて加工して形成される。なお遮光層831は、第2のフォトダイオード802Bと積層する領域のみならず、トランジスタ803、トランジスタ804、トランジスタ805を構成する各トランジスタの半導体層と積層する領域にも設けることが望ましい。遮光膜により各トランジスタの半導体層が遮光されることで、バックライトからの赤外光及び可視光の入射によりトランジスタの閾値電圧がシフトするなどの特性の劣化が引き起こされることを防ぐことができる。なおバックライトの構成としては、透光性基板880側より赤外光と可視光を発光することのできる光源を用いる構成であればよい。具体的にバックライトの構成は、赤外光を発光する発光ダイオード及び可視光を発光する発光ダイオードを並べて配置する構成とすればよい。
ここでバックライトは、光を検出するための可視光及び赤外光を第1のフォトダイオード802A及び第2のフォトダイオード802Bに入射するために透光性基板880側に設けられるものである。なお赤外光を発光する発光ダイオードは別途対向基板側に設けられる構成としてもよい。
なお下地膜832は、透光性基板880に含まれるNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が第2のフォトダイオード802Bに拡散し、特性に悪影響を及ぼすのを防ぐ。下地膜832は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン等の透光性及び絶縁性を有する材料を単層又は積層して形成する。なお下地膜832の表面は、平坦性が高いことが好ましい。第2のフォトダイオード802Bの半導体層を形成する際の形成不良を防止するためである。
なお第2のフォトダイオード802Bの半導体層は、多結晶シリコン等の結晶性シリコンを用いることができる。結晶性シリコンを有する半導体層で構成される第2のフォトダイオード802Bは、p型半導体領域883、i型半導体領域884及びn型半導体領域(図示せず)が透光性基板880に水平方向に設けられる。またトランジスタ803、トランジスタ804、トランジスタ805を構成する各トランジスタの半導体層も多結晶シリコン等の結晶性シリコンを用いてn型半導体領域、i型半導体領域及びn型半導体領域が設けられる。第2のフォトダイオード802B及び各トランジスタの半導体層は、成膜された結晶性シリコンをフォトリソグラフィ法、エッチング法を用いて加工し、次いでp型又はn型の不純物領域をフォトリソグラフィ法によるマスクを形成した上でイオン注入法又はイオンドーピング法により形成する。
なお第2のフォトダイオード802Bの半導体層は接合、剥離方法により単結晶シリコン等の結晶性シリコンを用いることができる。まずシリコンウエハなどの半導体ウエハ中に、水素イオン(H+、H2 +、H3 +など)又は水素イオン及びヘリウムイオンを添加して、該半導体ウエハ中に脆化層を形成する。該半導体ウエハを下地膜832上に接合させ、加熱処理により脆化層で剥離して、下地膜832上に半導体層を形成する。半導体ウエハの表面から脆化層までの深さが半導体層の厚さに相当するので、水素イオン等の添加条件を制御して、半導体層の厚さを調整できる。
また図24、図25(A)において第2のフォトダイオード802Bにおける半導体層、第1のトランジスタ804Bの半導体層、第2のトランジスタ805Bの半導体層及び第3のトランジスタ803Aの半導体層上には、絶縁層810が設けられる。i型半導体領域886上には、絶縁層810を介して、転送制御線807及び電源線808と同層に形成されるゲート電極811が設けられる。i型半導体領域888上には、絶縁層810を介して、転送制御線807及び電源線808と同層に形成されるゲート電極812が設けられる。絶縁層810上には、転送制御線807と同層に形成される、電源線808が設けられる。
なお絶縁層810は、外部よりNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が第2のフォトダイオード802B中に拡散し、特性に悪影響を及ぼすのを防ぐ。絶縁層810は、プラズマCVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜や、有機樹脂膜等の透光性及び絶縁性を有する材料を単層又は積層して形成する。
なおゲート電極811及びゲート電極812と同層に形成される各種配線は、導電性を有する金属材料を用いて形成すればよい。導電性を有する金属材料としては、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料、又はこれらを主成分とする合金材料を用いて、単層又は積層で形成する。スパッタリング法又は真空蒸着法を用いて形成する。
また図24、図25(A)において絶縁層810、ゲート電極811、ゲート電極812及び電源線808上には、絶縁層813が設けられる。n型半導体領域885及びn型半導体領域887との間には、絶縁層810及び絶縁層813を介して、第1の出力信号線840A、第2の出力信号線840Bと同層に形成される導電層814が設けられる。n型半導体領域887上には、絶縁層810及び絶縁層813を介して、第2の出力信号線840Bが設けられる。n型半導体領域885及び電源線808との間には、絶縁層810及び絶縁層813を介して、第1の出力信号線840A、第2の出力信号線840Bと同層に形成される導電層815が設けられる。p型半導体領域883上には、絶縁層810及び絶縁層813を介して、第1の出力信号線840A、第2の出力信号線840Bと同層に形成される導電層816が設けられる。n型半導体領域889上には、絶縁層810及び絶縁層813を介して、第1の出力信号線840A、第2の出力信号線840Bと同層に形成される導電層817が設けられる。
なお絶縁層813は、プラズマCVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜や、有機樹脂膜等の透光性及び絶縁性を有する材料を単層又は積層して形成する。
なお導電層814乃至導電層817は、スパッタリング法又は真空蒸着法を用いて、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、イットリウムなどの金属、これらを主成分とする合金材料、又は酸化インジウム等の導電性を有する金属酸化物等の材料を単層又は積層で形成する。
また図25(A)において絶縁層813及び導電層816上には、第1のフォトダイオード802Aにおけるp型半導体領域818、i型半導体領域819及びn型半導体領域820が設けられる。なお第1のフォトダイオード802Aにおけるp型半導体領域818は、導電層816と端部が乗り上げるように積層して設けられる。
なお第1のフォトダイオード802Aの半導体層は、非晶質シリコンを用いることができる。非晶質シリコンを有する半導体層で構成される第1のフォトダイオード802Aは、p型半導体領域818、i型半導体領域819及びn型半導体領域820が透光性基板880に垂直方向に積層して設けられる。
p型半導体領域818はp型を付与する不純物元素を含む非晶質シリコンにより形成される。p型半導体領域818の形成には13族の不純物元素(例えばボロン(B))を含む半導体材料ガスを用いて、プラズマCVD法により形成する。半導体材料ガスとしてはシラン(SiH4)を用いればよい。又は、Si2H6、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4等を用いてもよい。p型半導体領域818の膜厚は10nm以上50nm以下となるよう形成することが好ましい。
i型半導体領域819は、非晶質シリコンにより形成される。i型半導体領域819の形成には半導体材料ガスを用いて、非晶質シリコンをプラズマCVD法により形成する。半導体材料ガスとしては、シラン(SiH4)を用いればよい。又は、Si2H6、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4等を用いてもよい。i型半導体領域819の膜厚は880nm以上8000nm以下となるように形成することが好ましい。
n型半導体領域820は、n型を付与する不純物元素を含む非晶質シリコンにより形成する。n型半導体領域820の形成には、15族の不純物元素(例えばリン(P))を含む半導体材料ガスを用いて、プラズマCVD法により形成する。半導体材料ガスとしてはシラン(SiH4)を用いればよい。又は、Si2H6、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4等を用いてもよい。n型半導体領域820の膜厚は20nm以上880nm以下となるよう形成することが好ましい。
また図25(A)において第1のフォトダイオード802A、第2の出力信号線840B、導電層814、導電層815、導電層816及び導電層817上には、絶縁層821が設けられる。n型半導体領域820及び導電層817との間には、絶縁層821を介して、画素電極となる導電層と同層に形成される導電層822が設けられる。
なお絶縁層821は、プラズマCVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜や、有機樹脂膜等の透光性及び絶縁性を有する材料を単層又は積層して形成する。なお絶縁層821は、表面に平坦性を有する絶縁層とすることが好ましい。
なお導電層822は、透光性を有する導電層であればよく、インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化シリコンを含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化インジウム酸化亜鉛(Indium Zinc Oxide)などの材料を用いて形成する。
次いで図25(B)について説明する。図25(B)に示す断面図において透光性基板880上に、遮光層831と、下地膜832とが設けられる。遮光層831上には、下地膜832を介して、第2のフォトダイオード802Bにおけるp型半導体領域883、i型半導体領域884及びn型半導体領域823が設けられる。
また図25(B)において第2のフォトダイオード802Bにおける半導体層上には、絶縁層810が設けられる。絶縁層810上には、転送制御線807と同層に形成される、電源線808が設けられる。
また図24、図25(B)において絶縁層810及び電源線808上には、絶縁層813が設けられる。p型半導体領域883上には、絶縁層810及び絶縁層813を介して、第1の出力信号線840A、第2の出力信号線840Bと同層に形成される導電層816が設けられる。n型半導体領域823上には、絶縁層810及び絶縁層813を介して、第1の出力信号線840A、第2の出力信号線840Bと同層に形成される導電層824が設けられる。
また図25(B)において絶縁層813及び導電層816上には、第1のフォトダイオード802Aにおけるp型半導体領域818、i型半導体領域819及びn型半導体領域820が設けられる。なお第1のフォトダイオード802Aにおけるp型半導体領域818は、導電層816と端部が乗り上げるように積層して設けられる。
また図25(B)に示す断面図において第1のフォトダイオード802A、導電層816、導電層824上には、絶縁層821が設けられる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。