JP6109128B2 - シーブ面の加工方法 - Google Patents

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本発明は、プーリのシーブ面の加工方法に関する。
ベルト式の無段変速機のプーリ(固定側のプーリと、可動側のプーリ)は、回転軸に沿って延びる基部と、この基部に設けられたフランジ状のシーブ部とを有しており、回転軸の軸方向におけるシーブ部の一方の面は、回転軸に対して所定角度傾斜したシーブ面となっている。
ベルト式の無段変速機では、固定側のプーリと可動側のプーリとを、共通の回転軸上で、互いのシーブ面を対向させた向きで組み付けてプーリを構成しており、回転軸方向で対向する固定側のプーリのシーブ面と可動側のプーリのシーブ面との間に、ベルトが巻き掛けられるV字形状の溝を形成している。
シーブ面には、プーリとベルトとの間での回転駆動力の伝達効率の向上を目的として、表面加工が施されており、特許文献1には、砥粒を付着させたラッピングフィルムを用いて、プーリのシーブ面を加工する方法が開示されている。
特開2013−87918号公報
特許文献1においてシーブ面の加工に用いられるラッピングフィルムは、回転軸方向から見たシーブ面の半径と略整合する幅を有しており、特許文献1では、プーリを回転軸回りに回転させている状態で、ラッピングフィルムの砥粒の付着した砥粒面をプーリのシーブ面に圧接させたのち、ラッピングフィルムを径方向に振動させることで、回転軸周りの周方向の全周に亘ってシーブ面を研磨して、シーブ面の表面粗さを整えている。
しかし、回転軸回りに回転しているプーリのシーブ面は、内径側と外径側とで回転軸回りの回転速度(周速度)が異なるために、シーブ面の半径と略整合する幅のラッピングフィルムでシーブ面を研磨すると、シーブ面の外径側の研磨量が、内径側の研磨量よりも少なくなる結果、シーブ面の内径側の表面粗さと外径側の表面粗さとに差が生じてしまう。
そこで、プーリのシーブ面の外径側と内径側の表面粗さの差を抑えることが求められている。
本発明は、回転軸回りに回転させているプーリのシーブ面に、ラッピングフィルムの砥粒面を圧接させて、前記シーブ面を研磨するシーブ面の加工方法であって、
前記砥粒面の幅が前記シーブ面の径方向の幅より狭いラッピングフィルムを、前記径方向に振動させながら前記シーブ面に圧接させたのち、前記砥粒面と前記シーブ面との接触位置を前記径方向に変位させて、前記シーブ面を前記径方向の全面に亘って研磨すると共に、
前記ラッピングフィルムの前記径方向の振動速度を、前記砥粒面と前記シーブ面との接触位置が、前記シーブ面の内径側から外径側になるにつれて速くする構成のシーブ面の加工方法とした。
本発明によれば、砥粒面でシーブ面を研磨するときのラッピングフィルムの振動速度が、シーブ面の内径側を研磨するときよりも外径側を研磨するときのほうが速くなるので、回転軸X回りの周速度が大きいシーブ面の外径側での研磨量を多くできる。
振動速度を変えずに、中心軸回りに回転するシーブ面を研磨した場合には、周速度が大きい外径側の研磨量が、周速度の小さい内径側の研磨量よりも小さくなる結果、シーブ面の内径側と外径側とで表面粗さに差が生じてしまうが、上記のように構成して、回転軸X回りの周速度が大きい外径側での研磨量が多くすることで、シーブ面の内径側と外径側とで表面粗さの差を抑えて、表面粗さをより均一にすることができる。
プーリのシーブ面加工装置の概略図である。 実施の形態にかかるシーブ面の加工方法を説明する図である。 従来例にかかるシーブ面の加工方法により得られるシーブ面を説明する図である。 従来例にかかるシーブ面の加工方法の変形例を説明する図である。
以下、実施の形態にかかるプーリのシーブ面の加工方法を説明する。
図1は、プーリ2のシーブ面23の加工方法を説明する図であって、(a)は、シーブ面加工用のラッピング装置1の概略図であり、(b)は、ラッピングフィルム8でシーブ面23を研磨している状態を示す要部拡大図であり、(c)は、(b)におけるA−A断面図であって、シーブ面23をラッピングフィルム8で研磨するときのシーブ部22とラッピングフィルム8の回転方向を説明する図である。
なお、図1では、プーリ2が、円筒状の基部21の長手方向の一端部にシーブ部22が設けられた可動側のプーリである場合を示している。
図1の(a)に示すように、ラッピング装置1での加工対象物であるプーリ2は、当該プーリ2の中心軸(以下、回転軸X)に沿って延びる基部21と、この基部21に設けられたフランジ状のシーブ部22と、を有しており、回転軸Xの軸方向におけるシーブ部22の一方の面は、回転軸Xに対して所定角度傾斜したシーブ面23となっている。
ラッピング装置1は、プーリ2の基部21の一端側を支持すると共にプーリ2を回転軸X回りに回転させる駆動部3と、基部21の他端側を回転可能に支持する支持部4と、を有しており、シーブ面23をラッピングフィルム8により研磨する際には、プーリ2を回転軸X回りに回転させながら、ラッピングフィルム8をシーブ面23に圧接させて、シーブ面23の研磨を行うようになっている。
ラッピングフィルム8は、帯状の基部81の一方の面が、接着剤などにより砥石を担持させた砥粒面81aとなっており(図1の(c)参照)、ラッピング装置1においてラッピングフィルム8は、フィルムヘッド5が備えるローラ53、54に巻き掛けて設けられている。
ローラ53、54の回転軸R1、R2は、それぞれ駆動部3で支持されたプーリ2のシーブ面23に沿う直線Lnに対して平行となるように設定されており、これらローラ53、54の支持部材52は、フィルムヘッド5の可動部51で、シーブ面23の直交方向に進退移動可能に設けられている。
そのため、シーブ面23を研磨する際には、ローラ53、54の位置を、シーブ面23に直交する直線Lmに沿って変位させて、ローラ53の外周に巻き掛けられたラッピングフィルム8の外周(砥粒面81a)を、シーブ面23の直交方向から、シーブ面23に圧接させるようになっている(図1の(b)参照)。
ここで、ラッピングフィルム8は、回転軸Xの径方向におけるシーブ面23の幅W2よりも狭い幅W1を有しており、ラッピングフィルム8をシーブ面23側に移動させた際には、シーブ面23の幅方向における一部に、ラッピングフィルム8の砥粒面81aが圧接するようになっている。
実施の形態では、ラッピングフィルム8を支持するフィルムヘッド5の可動部51が、図示しない駆動機構により、駆動部3で支持されたプーリ2の回転軸Xに対して平行な軸線X1と、回転軸Xに対して直交する軸線Y1の軸方向に移動するようになっている。
そのため、シーブ面23をラッピングフィルム8で研磨する際には、外周に巻き掛けたラッピングフィルム8をシーブ面23に圧接させているローラ53の位置が、シーブ面23に沿って径方向(例えば、内径側から外径側)に変位するように、駆動機構による可動部51の変位方向および変位量と、図示しない駆動機構による支持部材52の変位方向および変位量とを制御することで、シーブ面23を全面に亘って研磨するようにしている。
ここでローラ53には、当該ローラ53の回転軸R1方向にローラ53を振動させる振動機構(図示せず)が内蔵されている。そのため、シーブ面23をラッピングフィルム8の砥粒面81aで研磨する際に、ローラ53の外周に巻き掛けられたラッピングフィルム8を、ローラ53の回転軸R1方向に所定の振動速度Vで振動させながら、シーブ面23の研磨を行うようになっている。
さらに、ローラ53には、当該ローラ53を回転軸R1周りに回転させる回転機構(図示せず)が内蔵または付設されており、ローラ53を回転させて、当該ローラ53の外周に巻き掛けられた帯状のラッピングフィルム8を長手方向に変位させることで、シーブ面23に圧接するラッピングフィルム8の砥粒面81aの位置(領域)を、変更できるようになっている。
そのため、実施の形態では、シーブ面23をラッピングフィルム8の砥粒面81aで研磨する際に、ローラ53を回転させて、シーブ面23に圧接する砥粒面81aの位置を順次切り替えながら、シーブ面23の研磨を行えるようになっている。
以下、かかる構成のラッピング装置1を用いて、プーリ2のシーブ面23を、ラッピングフィルム8で研磨する方法を説明する。
図2は、ラッピングフィルム8を用いるフィルムラップ加工により、シーブ面23を研磨する方法を説明する図であって、プーリ2周りの断面図である。図3は、プーリ2を回転軸Xの軸方向におけるシーブ面23側から見た平面図であって、(a)は、本願発明にかかる方法でシーブ面23を研磨した際に、シーブ面23に形成される溝24を模式的に示した図であり、(b)は、従来例にかかる方法でシーブ面23を研磨した際に、シーブ面23に形成される溝24a、24bを模式的に示した図である。
なお、図3では、説明の便宜上、回転軸Xの軸方向から見てシーブ面23の内径側と外径側の部分に形成される溝のみを模式的に示している。
図2に示すように、ラッピング装置1を用いてプーリ2のシーブ面23を研磨する際には、プーリ2の基部21の一端側を、駆動部3のチャック31で把持させる。
この状態においてプーリ2は、シーブ面23を上方に向けた状態で、基部21の回転軸Xを鉛直方向に沿わせた向きで配置される。
続いて、基部21の他端に設けた軸穴20に、支持部4の支持軸41を回転軸Xの軸方向から挿入して、基部21の他端側を支持軸41で回転可能に支持させる。
これにより、プーリ2が、シーブ面23を上方に向けた状態で、ラッピング装置1にセットされる。
そして、フィルムヘッド5の可動部51を、図示しない駆動機構により、軸線X1と軸線Y1方向(図1参照)に変位させて、ラッピングフィルム8が外周に巻き掛けられたローラ53を、シーブ面23の研磨開始位置Psを通ると共にシーブ面23に直交する直線Ls上に位置させる(図2、仮想線参照)。
この状態で、プーリ2を回転軸X回りに、所定回転数(回転速度:Na)で回転させる(図中矢印S1参照)と共に、ローラ53を、当該ローラ53の回転軸R1回りに所定回転数(回転速度:Nb)で回転させつつ(図中矢印S2参照)、回転軸R1の軸方向に所定の振動速度Vaで振動させる(図中矢印参照)。
そして、ローラ53をシーブ面23に近づける方向に変位させて(図中矢印M1参照)、ローラ53に巻き掛けられたラッピングフィルム8の砥粒面81aをシーブ面23上の研磨開始位置Psに圧接させる。
なお、実施の形態では、ローラ53の回転軸R1の軸方向における中央が、シーブ面23上の研磨開始位置Psとなるように設定されている。
続いて、プーリ2の回転軸X周りの回転速度Naと、ローラ53の回転軸R1周りの回転速度Nbを維持すると共に、ローラ53の回転軸R1の軸方向の振動を継続した状態で、ローラ53の位置を、シーブ面23の内径側の研磨開始位置Psから、外径側の研磨終了位置Peに向けて変位させる(図中、矢印M2参照)。
なお、ローラ53の位置をシーブ面23の内径側から外径側(径方向)に変位させている間、ローラ53のシーブ面23から離れる方向の変位は規制されている。シーブ面23を研磨する深さにバラツキが生じないようにするためである。
実施の形態では、ローラ53の位置をシーブ面23の径方向に変位させる際に、ローラ53の回転軸R1の軸方向の振動速度Vが、内径側から外径側に向かうにつれて速くなるようにしている(図2の場合には、ローラ53の振動速度を、振動速度Vaから振動速度Vbまで増加させている。)
ここで、シーブ面23を研磨する際にプーリ2は、回転軸X回りの周方向に所定の回転速度Naで回転しており、外径側の方が、内径側よりも回転軸X周りの周速度が大きくなっている。そのため、ローラ53の振動速度Vを一定(図3の(b):Vc)にすると、シーブ面23の外径側に向かうにつれて、回転軸X回りの周速度が大きくなる結果、ローラ53に巻き掛けられたラッピングフィルム8の砥粒面81aと、シーブ面23の回転軸X回りの各角度位置の領域との接触時間が短くなるので、外径側の方が内径側よりも荒く研磨されてしまうからである(図3の(b)、溝24a、24b参照)。
実施の形態では、ローラ53の中心軸R方向の振動速度Vを、内径側から外径側に向かうにつれて速くして(Va<Vb)シーブ面23の外径側において、回転軸X回りの周方向における各角度位置の領域と、砥粒面81aとの接触時間を長くすることで、研磨後のシーブ面23の表面粗さが、シーブ面23の全面に亘ってほぼ同じ表面粗さとなるようにしている(図3の(a)、溝24参照)。
そして、シーブ面23の研磨は、ローラ53の回転軸R1方向における中央が、シーブ面23上の研磨終了位置Pe(図2参照)に到達した地点で終了し、この時点で、図示しない駆動機構により、ローラ53を直線Lmに沿ってシーブ面23から離れる方向に移動させて(図中、矢印M3参照)、シーブ面23の研磨を終了する。
なお、シーブ面23を研磨するためのローラ53の移動は、ローラ53の研磨開始位置Psから研磨終了位置Peまで一回のみに限定されるものではなく、研磨開始位置Psから研磨終了位置Peまでの移動を複数回行って、シーブ面23を複数回研磨するようにしても良い。
上記の実施形態では、ローラ53の回転軸R1周りの回転速度Nbを維持した状態で、ローラ53の位置(砥粒面81aとシーブ面23との接触位置)を、シーブ面23の内径側の研磨開始位置Psから、外径側の研磨終了位置Peに向けて変位させて、シーブ面23を全面に亘って研磨する場合を例示したが、ローラ53の回転軸R1周りの回転速度Nbが、ローラ53の位置が内径側から外径側に向かうにつれて速くなるようにしながら、シーブ面23を研磨するようにしても良い。
この場合にも、シーブ面23の砥粒面81aによる研磨量が、内径側から外径側に向かうにつれて多くなって、回転軸X回りの周方向の周速度が大きいシーブ面23の外径側での研磨量を増やすことができるで、シーブ面23の全面に亘ってほぼ同じ表面粗さにすることが可能である。
以上の通り、実施の形態では、
(1)回転軸X回りに回転させているプーリ2のシーブ面23に、ラッピングフィルム8の砥粒面81aを圧接させて、シーブ面23を研磨するシーブ面の加工方法であって、
砥粒面81aの幅が、シーブ面23の径方向の幅W2より狭いラッピングフィルム8を、径方向に振動させながらシーブ面23の内径側の研磨開始位置Psに圧接させたのち、砥粒面81aとシーブ面23との接触位置を、外径側の研磨終了位置Peまで変位させて、シーブ面23を径方向の全面に亘って研磨すると共に、
ラッピングフィルムの振動速度Vが、砥粒面81aとシーブ面23との接触位置がシーブ面23の内径側から外径側に変位するにつれて速くなるようにした構成のシーブ面の加工方法とした。
このように構成すると、砥粒面81aでシーブ面23を研磨する位置がシーブ面23の内径側の研磨開始位置Psから、外径側の研磨終了位置Peに移動するにつれて、ラッピングフィルムの振動速度Vが、内径側での振動速度Vaから、外径側での振動速度Vbに向けて速くなるので(Vb>Va)、回転軸X回りの周速度が大きいシーブ面23の外径側での砥粒面81aによる研磨量が多くなる。
振動速度Vを変えずに、中心軸回りに回転するシーブ面23を研磨した場合には、周速度が大きい外径側の研磨量が、周速度の小さい内径側の研磨量よりも小さくなる結果、シーブ面の内径側と外径側とで表面粗さに差が生じてしまうが、上記のように構成して、回転軸X回りの周速度が大きい外径側での研磨量が多くすることで、シーブ面23の内径側と外径側とで表面粗さの差を抑えて、より均一にすることができる。
ここで、ラッピングフィルム8を径方向に振動させずに、シーブ面23を研磨した場合には、研磨後のシーブ面23には、回転軸Xを中心とする径の異なる複数の同心円状の溝が形成される。
シーブ面23にこのような同心円状の溝を形成した場合には、シーブ面23の径方向の表面粗さと、シーブ面23の回転軸X回りの周方向の表面粗さに差が生じてしまう。
上記のように構成して、ラッピングフィルム8の砥粒面81aを、径方向に振動(往復運動)させながらシーブ面に圧接させると、シーブ面23には単なる同心円状の溝ではなく、周方向と径方向に所定間隔をおいた波状の溝が形成されるので、周方向と径方向の両方で、シーブ面23の表面粗さに差が生じることを抑制して、シーブ面23の表面粗さを、全面に亘ってより均一にすることができる。
(2)ラッピングフィルム8は、シーブ面23に対して平行かつ回転軸Xの軸方向から見たシーブ面23の半径方向に沿う回転軸R1(軸線)回りに回転可能なローラ53(回転部材)の外周に巻き掛けられた状態で、砥粒面81aをシーブ面23に圧接させており、
シーブ面23を研磨する際には、ローラ53を回転軸R1回りに回転させて、ラッピングフィルム8のシーブ面23に圧接する砥粒面81aの領域を、ラッピングフィルム8の長手方向に順次変更するように構成されており、
ローラ53の回転速度を、砥粒面81aとシーブ面23との接触位置が、シーブ面23の内径側から外径側になるにつれて速くして、砥粒面81aによるシーブ面23の研磨量が、シーブ面23の内径側から外径側に向かうにつれて多くなるように構成とした。
このように構成すると、砥粒面81aでシーブ面23を研磨する位置がシーブ面23の内径側の研磨開始位置Psから、外径側の研磨終了位置Peに移動するにつれて、ローラ53の回転速度が速くなるので、回転軸X回りの周速度が大きいシーブ面23の外径側での砥粒面81aによる研磨量が多くなる。
これにより、回転軸X回りの周速度が大きい外径側での研磨量が多くすることで、シーブ面23の内径側と外径側とで表面粗さの差を抑えて、より均一にすることができる。
さらに、回転軸X回りの周速度が大きいシーブ面23の外径側でのラッピングフィルム8の研磨量(仕事量)が大きくなるので、シーブ面23の外径側を研磨するときのラッピングフィルム8の目詰まり等を防止して、シーブ面23の内径側の表面粗さと外径側の表面粗さとの差が大きくなることを好適に抑制できる。
(3)シーブ面23の研磨は、砥粒面81aとシーブ面23との接触位置のシーブ面の内径側の研磨開始位置Psから外径側の研磨終了位置Peまでの一方向の変位を少なくとも1回行うことで、実施される構成とした。
このように構成すると、駆動部3で支持されたプーリ2のシーブ面23を研磨する際には、シーブ面23の内径側から外径側に向けて、ラッピングフィルム8とシーブ面23との圧接位置を変位させることになるが、シーブ面23の外径側の方が、回転軸Xの軸方向で、内径側よりも下方に位置しており、ラッピングフィルム8を外径側に向けてスムーズに移動させることができるので、シーブ面23の研磨をより簡単に行うことができる。
図4は、実施の形態にかかるシーブ面の加工方法の変形例を説明する図である。
前記した実施の形態では、ラッピングフィルム8の砥粒面81aがシーブ面23に圧接する位置(接触位置)を、シーブ面23の内径側から外径側に向けて変位させる場合を例示したが、(1)図4の(a)に示すように、砥粒面81aがシーブ面23に圧接する位置を、外径側から内径側に向けて変位させることで、シーブ面23を研磨する構成とすることや、(2)図4の(b)に示すように、砥粒面81aがシーブ面23に圧接する位置を、シーブ面23の内径側から外径側に変位させたのち、外径側から内径側に向けて移動させて、砥粒面81aがシーブ面23に圧接する位置のプーリ2の径方向の一往復の変位により、シーブ面23を研磨する構成としても良い。
このように構成することによっても、前記した実施の形態の場合と同等の効果が奏されることになる。
さらに、前記した実施の形態では、プーリ2が、円筒状の基部21の長手方向の一端部にシーブ部22が設けられた可動側のプーリである場合を例示したが、プーリ2は、軸上の基部の長手方向の途中位置にフランジ状のシーブ部が設けられた固定側のプーリであっても良い。この固定側のプーリのシーブ面もまた、実施の形態にかかるシーブ面加工用のラッピング装置1により、シーブ面が加工されるからである。
また、前記した実施の形態では、ラッピングフィルムの振動速度Vが、砥粒面81aとシーブ面23との接触位置が、シーブ面23の内径側から外径側に変位するにつれて速くなるようにした場合を例示したが、
ラッピングフィルム8を、径方向に振動させながらシーブ面23に圧接させたのち、ラッピングフィルム8の径方向の振動速度Vを所定速度で保持した状態で、砥粒面81aシーブ面23との接触位置を径方向に変位させて、シーブ面23を径方向の全面に亘って研磨する際に、プーリ2の回転速度を、砥粒面81aとシーブ面23との接触位置が、前記シーブ面の内径側から外径側になるにつれて遅くする構成としても良い。
このようにすることによっても、回転軸X回りの周速度が大きい外径側での研磨量が多くなるので、研磨後のシーブ面23の内径側と外径側とで表面粗さの差を抑えて、より均一にすることができる。
1 ラッピング装置
2 プーリ
3 駆動部
4 支持部
5 フィルムヘッド
8 ラッピングフィルム
20 軸穴
21 基部
22 シーブ部
23 シーブ面
31 チャック
41 支持軸
51 可動部
52 支持部材
53、54 ローラ
81 基部
81a 砥粒面
Ln、Ls、Lm 直線
Na、Nb 回転速度
Ps 研磨開始位置
Pe 研磨終了位置
R1 回転軸
V(Va、Vb) 振動速度
X プーリ
X 中心軸
X1 軸線
Y1 軸線

Claims (6)

  1. 回転軸回りに回転させているプーリのシーブ面に、ラッピングフィルムの砥粒面を圧接させて、前記シーブ面を研磨するシーブ面の加工方法であって、
    前記砥粒面の幅が前記シーブ面の径方向の幅より狭いラッピングフィルムを、前記径方向に振動させながら前記シーブ面に圧接させたのち、前記砥粒面と前記シーブ面と接触位置を前記径方向に変位させて、前記シーブ面を前記径方向の全面に亘って研磨すると共に、
    前記ラッピングフィルムの前記径方向の振動速度を、前記砥粒面と前記シーブ面との接触位置が、前記シーブ面の内径側から外径側になるにつれて速くすることを特徴とするシーブ面の加工方法。
  2. 回転軸回りに回転させているプーリのシーブ面に、ラッピングフィルムの砥粒面を圧接させて、前記シーブ面を研磨するシーブ面の加工方法であって、
    前記砥粒面の幅が前記シーブ面の径方向の幅より狭いラッピングフィルムを、前記径方向に振動させながら前記シーブ面に圧接させたのち、前記ラッピングフィルムの前記径方向の振動速度を所定速度で保持した状態で、前記砥粒面と前記シーブ面との接触位置を前記径方向に変位させて、前記シーブ面を前記径方向の全面に亘って研磨すると共に、
    前記プーリの回転速度を、前記砥粒面と前記シーブ面との接触位置が、前記シーブ面の内径側から外径側になるにつれて遅くすることを特徴とするシーブ面の加工方法。
  3. 前記ラッピングフィルムは、前記シーブ面に対して平行かつ前記回転軸方向から見た前記シーブ面の半径方向に沿う軸線回りに回転可能な回転部材の外周に巻き掛けられた状態で、前記砥粒面を前記シーブ面に圧接させており、
    前記シーブ面を研磨する際には、回転部材を前記軸線回りに回転させて、前記ラッピングフィルムの前記シーブ面に圧接する前記砥粒面の領域を、前記ラッピングフィルムの長手方向に順次変更するように構成されており、
    前記回転部材の回転速度を、前記砥粒面と前記シーブ面との接触位置が、前記シーブ面の内径側から外径側になるにつれて速くすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシーブ面の加工方法。
  4. 前記シーブ面の研磨は、前記砥粒面と前記シーブ面との接触位置の前記シーブ面の内径側から外径側に向けた一方向の変位を少なくとも1回行うことで、実施されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のシーブ面の加工方法。
  5. 前記シーブ面の研磨は、前記砥粒面と前記シーブ面との接触位置の前記シーブ面の外径側から内径側に向けた一方向の変位を少なくとも1回行うことで、実施されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のシーブ面の加工方法。
  6. 前記シーブ面の研磨は、前記砥粒面と前記シーブ面との接触位置の前記シーブ面の内径側から外径側に向けた一方向の変位と、前記シーブ面の外径側から内径側に向けた他方向の変位とを交互に行うことで、実施されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のシーブ面の加工方法。
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