JP6106282B2 - 鉄道車両 - Google Patents

鉄道車両 Download PDF

Info

Publication number
JP6106282B2
JP6106282B2 JP2015547280A JP2015547280A JP6106282B2 JP 6106282 B2 JP6106282 B2 JP 6106282B2 JP 2015547280 A JP2015547280 A JP 2015547280A JP 2015547280 A JP2015547280 A JP 2015547280A JP 6106282 B2 JP6106282 B2 JP 6106282B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
underfloor
cover
floor
railway vehicle
pair
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015547280A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015071926A1 (ja
Inventor
剛 立石
剛 立石
洋行 川崎
洋行 川崎
宏幸 桜井
宏幸 桜井
良二 根木
良二 根木
村岸 治
治 村岸
裕次 亀井
裕次 亀井
秀一 水間
秀一 水間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Publication of JPWO2015071926A1 publication Critical patent/JPWO2015071926A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6106282B2 publication Critical patent/JP6106282B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61DBODY DETAILS OR KINDS OF RAILWAY VEHICLES
    • B61D17/00Construction details of vehicle bodies
    • B61D17/04Construction details of vehicle bodies with bodies of metal; with composite, e.g. metal and wood body structures
    • B61D17/10Floors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61CLOCOMOTIVES; MOTOR RAILCARS
    • B61C17/00Arrangement or disposition of parts; Details or accessories not otherwise provided for; Use of control gear and control systems
    • B61C17/12Control gear; Arrangements for controlling locomotives from remote points in the train or when operating in multiple units
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61DBODY DETAILS OR KINDS OF RAILWAY VEHICLES
    • B61D49/00Other details
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61FRAIL VEHICLE SUSPENSIONS, e.g. UNDERFRAMES, BOGIES OR ARRANGEMENTS OF WHEEL AXLES; RAIL VEHICLES FOR USE ON TRACKS OF DIFFERENT WIDTH; PREVENTING DERAILING OF RAIL VEHICLES; WHEEL GUARDS, OBSTRUCTION REMOVERS OR THE LIKE FOR RAIL VEHICLES
    • B61F1/00Underframes
    • B61F1/08Details
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04FFINISHING WORK ON BUILDINGS, e.g. STAIRS, FLOORS
    • E04F15/00Flooring
    • E04F15/02Flooring or floor layers composed of a number of similar elements

Description

本発明は、床下を覆う床下カバーを備えた鉄道車両に関し、より詳細には、床下カバーを備えた鉄道車両の耐火構造に関する。
鉄道車両は、台枠、側構体、妻構体、及び屋根構体が接合して構成された車両構体を備えている。台枠は、一般に、車両長手方向(レール方向)に延びる一対の側梁と、一対の側梁を車両幅方向(枕木方向)に連結する複数の横梁とを備えている。横梁には、主変圧器などの床下機器が吊金具を介して吊り下げられている。
特に高速車両においては、車両の床下が床下カバーで覆われたものがある。この床下カバーは、車両の床下に取り付けられた床下機器を障害物や着氷雪などから保護したり、車両まわりの空気の流れや車両の外観形状を整えたりするために、車両の側に沿って台枠の下部に設けられる。特許文献1には高速車両のための床下カバー(フロアパン)が示されている。この床下カバーは、台枠に骨組みを介して支持された保護床と、保護床の車両幅方向側端と台枠の間を覆うサイドパネルで構成されている。
ところで、鉄道車両の台枠に対しては、床下火災を考慮した耐火基準が設けられている。例えば、米国では、ASTM E−119 Standard Methods of Fire Tests of Building Construction and Materialsに、耐火試験体及び耐火試験の方法が規定されている。ここでは、例えば、加熱されている耐火試験体が指定された時間にわたり指定された温度以下であることなどの、耐火試験の相対的な尺度が提供されている。
特許文献2では、耐火構造を備えた鉄道車両の台枠が示されている。この台枠の横梁は断熱材で覆われ、さらにこの断熱材が防熱板で覆われている。さらに、横梁に支持された気密床の全下面が断熱材及び防熱材で覆われている。
国際公開WO2011/042419号公報 国際公開WO2012/063721号公報
一般的に、伝熱形態は、熱伝導、熱伝達、熱放射(輻射)に分類され、鉄道車両の床下火災においては、熱伝導と輻射が伝熱形態の主要な因子である。
特許文献1に記載された鉄道車両では、床下カバーが耐火構造を備えていない。もし、この鉄道車両で床下火災が生じると、アルミニウム合金製の車両構体は火災に暴露されて高温となる保護板からの輻射伝熱を直接受ける。この結果、車両構体のうち特に下端に位置する横梁の温度が急激に上昇し、短時間で車両構体が崩壊するおそれがある。このような横梁の急激な温度上昇を回避するために、横梁に特許文献2に記載されているような耐火構造を備えることができる。しかし、横梁に断熱材と防熱板を備えるとなると、作業時間とコストがかかるだけでなく、車両重量が著しく増加する。また、横梁が断熱材と防熱板で覆われることによって、床下艤装が難しくなる。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、耐火性能を備えた床下構造を有する鉄道車両を提供することを目的とする。
本発明に係る鉄道車両は、車両幅方向両端において車両長手方向に延びる一対の側梁、及び、前記一対の側梁を前記車両幅方向に繋ぐ複数の横梁を有する台枠と、前記横梁に吊り下げられた少なくとも1つの床下機器と、前記台枠の床下を覆う床下カバーとを備えており、
前記床下カバーが、前記床下機器より下方に位置し、且つ、前記床下カバーの底部のうち平面視で前記床下機器と重複しない範囲に配設されたステンレス製の上下の板状部材を有し、前記上下の板状部材が少なくとも一部分において上下に離間しているものである。
上記構成の鉄道車両によれば、床下カバーが備える上下の板状部材間に空気層が形成される。この空気層及び上側の板状部材により、床下カバーが床下火災における高温に曝された場合に、下側の板状部材から車両の床下への輻射熱が遮られる。しかも、上下の板状部材はステンレス製であるので、火災における高温下で構造維持性を確保することができる。床下カバーがこのような耐火性能を備え、この床下カバーで鉄道車両の床下が覆われることにより、床下火災の発生時に、車両構体への輻射入熱が抑制され、車両構体の急激な温度上昇を回避することができる。そして、上下の板状部材が床下カバー80の底部に選択的に配置されることにより、鉄道車両に床下火災に対する耐火性能を備えることと、車両の軽量化とを実現することができる。
本発明によれば、床下カバーが下方から加熱されたときに、上下の板状部材の間に形成された空気層と上側の板状部材とにより、床下カバーから床下への輻射熱が遮られる。このような耐火性能を備えた床下カバーで鉄道車両の床下が覆われることによって、鉄道車両の床下構造が耐火性能を備え、これにより鉄道車両の耐火性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る鉄道車両の台枠及び床下の車両幅方向断面略図である。 吊金具を車両長手方向から見た図である。 吊金具を車両幅方向から見た図である。 床下カバーの平面図である。 底塞ぎ板の平面図である。 底塞ぎ板を車両長手方向から見た図である。 底塞ぎ板と床下機器の配置例を示す車両の平面図である。 床下カバーの底部に選択的に配置された床カバーを示す図である。 床下カバーを備えた鉄道車両の耐火性能の評価結果を示す図表である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る鉄道車両は、台枠、側構体、妻構体、及び屋根構体が接合して構成された車両構体を備えている。図1は、本発明の一実施形態に係る鉄道車両の台枠及び床下の車両幅方向断面略図である。図1に示されるように、車両構体の最下部に設けられた台枠11は、車両長手方向(以下、単に長手方向Xという)に延びる一対の側梁12と、一対の側梁12を車両幅方向(以下、単に幅方向Yという)に連結する複数の横梁3とを備えている。横梁3は、長手方向Xに600mm〜1000mmのピッチで設けられている。
台枠11の上には、気密床14が設けられている。気密床14の上には、長手方向Xに延びる複数の床受部材15が幅方向Yに間隔をおいて立設されている。この床受部材15により、気密床14の上方に所定間隔をあけて配置された客室床16が支持されている。
横梁3の長手方向X断面形状は略I字形であって、上部に床支持部31が形成され、下部に吊り溝部33が形成され、床支持部31と吊り溝部33との間はウエブ32で接続されている。横梁3のウエブ32には、電線や空気配管等が挿通される複数の配管孔32aが設けられている。横梁3の吊り溝部33には、吊り下げボルト18の頭部が挿入される。そして、吊り下げボルト18と、この吊り下げボルト18に結合されたブラケット19とを介して、床下機器10が横梁3に支持されている。
鉄道車両の床下、即ち、台枠11の下方は、床下カバー80で覆われている。床下カバー80は、台枠11の床下の側部を覆う複数の側カバー9と、台枠11の床下の底部を塞ぐ複数の床カバー8とを備えている。床下カバー80は、吊金具7を介して横梁3に吊り下げ支持されている。床カバー8は、鉄道車両の床下に設けられた床下機器10よりも下方に位置している。
図2は吊金具7を車両長手方向Xから見た図であり、図3は吊金具7を車両幅方向Yから見た図である。図2では、吊金具7の幅方向Yの一方の端部が部分的に示されている。図2及び図3に示されるように、吊金具7は、幅方向Yに離れた一対の柱部71と、各柱部71の上端部に設けられた接続部73と、一対の柱部71の下端部を幅方向Yに連結する梁部74と、一対の柱部71の下端部において柱部71の幅方向Y外側に設けられた側支持部75とを一体的に備えている。この吊金具7は、長手方向Xから見て上下逆の門形状を成している。
吊金具7の接続部73は板状であって、横梁3の吊り溝部33に頭部が挿入された吊り下げボルト18のねじ部が挿通されている。この吊り下げボルト18を含む締結具により、横梁3の吊り溝部33と吊金具7の接続部73とが締結されている。なお、横梁3の吊り溝部33と吊金具7の接続部73との間には取付金受72が介装されている。
吊金具7の側支持部75には、側板固定部材91が取り付けられている。側板固定部材91は、吊金具7の下端から幅方向Y外方へ突き出しており、側板固定部材91の幅方向Y端部と側カバー9の下端部とが結合されている。側カバー9の上端部は、側梁12の下端部と結合されている。このようにして、側梁12の下方が側カバー9で覆われている。
吊金具7の梁部74には、支持面74aと、支持面74aと略直交する補強面74bとが設けられている。床カバー8の長手方向Xの端部が、梁部74の支持面74aに載置されている。図4の床下カバー80の平面図に示されるように、長手方向Xに隣り合う横梁3の各々に吊金具7が取り付けられており、長手方向Xに隣り合う吊金具7の梁部74に架け渡される態様で、床カバー8が横梁3に支持されている。
図5は床カバー8の平面図、図6は床カバー8を車両長手方向Xから見た図である。図5では、床カバー8の紙面左半分が遮蔽板81を透過して示されている。図5及び図6に示されるように、床カバー8は、上下に重ねられたステンレス製の板状部材を備えている。上側の板状部材は遮蔽板81であり、下側の板状部材は塞ぎ板82である。
塞ぎ板82は、平面視略矩形状であって、その四隅は切り欠かれて面取りされている。塞ぎ板82の長手方向X両端部には、塞ぎ板82の下に補強板83が重ね合わされている。塞ぎ板82と補強板83とは、図示されないリベットにより適宜位置で締結されている。また、塞ぎ板82には、長手方向Xに延びる突条82aが、幅方向Yに複数形成されている。
遮蔽板81は、平面視略矩形状であって、平面視において塞ぎ板82と略同じ外形を有している。遮蔽板81の幅方向Y断面形状はハット状であり、幅方向Y両端に形成されたフランジ部81bと、フランジ部81b間に形成された遮蔽部81aとを一体的に有している。
遮蔽板81の遮蔽部81aは、塞ぎ板82から上下方向に離間している。離間している遮蔽板81の遮蔽部81aと塞ぎ板82との間には、輻射熱遮断層としての空気層84が形成されている。本実施形態において、塞ぎ板82と遮蔽板81の遮蔽部81aとは、狭いところで10〜20mm程度、広いところで20〜30mm程度、上下方向に離間している。但し、塞ぎ板82と遮蔽板81の遮蔽部81aの離間距離は上記に限定されない。
遮蔽板81の遮蔽部81aと塞ぎ板82との距離を保持するために、これらの間にはステンレス製のスペーサ85が設けられている。スペーサ85により、遮蔽板81の遮蔽部81aと塞ぎ板82とが離間されるとともに、これらが上下方向に連結されている。なお、本実施形態において、遮蔽板81の厚さは1mm程度である。このような厚みの板状部材は車両の走行中に振動して異音が発生するなどの不都合が考えられるが、遮蔽板81と塞ぎ板82との間にスペーサ85が設けられることで、床カバー8が床下火災における高温に曝されても遮蔽板81と塞ぎ板82の離間距離が保たれ、遮蔽板81と塞ぎ板82の間の空気層84が維持される。
塞ぎ板82と遮蔽板81のフランジ部81bは、ロックボルト等の締結具により上下に結合されている。このようにして、遮蔽板81と塞ぎ板82とが一体化されている。また、塞ぎ板82の長手方向X端部は、吊金具7の梁部74に、ボルトとネジ座から成る締結具によって固定されている。このように、床カバー8は吊金具7に対して着脱可能に取り付けられている。例えば、床下機器10をメンテナンスする際には、床カバー8が吊金具7から取り外される。
図4に示されるように、上記構成の床カバー8が複数敷き詰められて、床下カバー80の底面が形成されている。各床カバー8は、長手方向Xに隣り合う吊金具7に架け渡されている。床カバー8の四隅が面取りされているが、床カバー8の四隅の切欠きは、床カバー8同士の突合せ部に火炎が流入する開口が生じない程度の大きさに定められている。また、幅方向Yに隣接する床カバー8の間には間隙が生じるが、この間隙の大きさは火炎が流入しない十分に小さな値(例えば、5mm程度)に定められている。
床カバー8の艤装は、塞ぎ板82と遮蔽板81を予め結合し、遮蔽板81が取り付けられた塞ぎ板82を吊金具7に取り付ける手順で行われる。但し、吊金具7に塞ぎ板82を取り付けてから、塞ぎ板82に遮蔽板81を取り付ける手順で、床カバー8が床下に艤装されてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る鉄道車両の床下構造は、鉄道車両の床下、即ち、台枠11の下方を覆う床下カバー80を備えている。この床下カバー80は、床下の底部を塞ぐ複数の床カバー8と床下の側部を覆う複数の側カバー9から成り、吊金具7を介して台枠11の横梁3に吊り下げ支持されている。さらに、床カバー8は、上下の板状部材(遮蔽板81と塞ぎ板82)を備え、この上下の板状部材が少なくとも一部分において上下に離間した二重構造を有している。このようにして、床カバー8の上下の板状部材間に空気層84が形成されている。上記構成の鉄道車両の床下構造により、床下火災などで床下カバー80が高温に曝されたときに、塞ぎ板82からの輻射熱が遮蔽板81により遮られる。しかも、床カバー8を構成している遮蔽板81と塞ぎ板82はいずれもステンレス製であり、床下火災における高温にも耐えることができる。このように鉄道車両の床下への輻射入熱が抑制されることで、鉄道車両の耐火性能が高められている。従って、鉄道車両の床下火災発生時に、車両構体の急激な温度上昇を回避し、車両構体の早期の崩壊を防止することができる。
上記鉄道車両の床下構造は、床下カバーを備えた既存の鉄道車両にも容易に適用させることができる。例えば、既存の鉄道車両の床下カバーの底面を形成している塞ぎ板に、遮蔽板を取り付ければよい。これにより、床下カバーの塞ぎ板と遮蔽板との間に空気層が形成され、遮蔽板81により床下カバーから床下への輻射入熱が遮られる。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
例えば、上記実施形態に係る床下カバー80において、上下に離間している塞ぎ板82と遮蔽板81との間には空気層84が介在しているが、空気層84に代えて断熱材層を備えることもできる。この場合、床カバー8の遮蔽板81と繋ぎ板82との間に、断熱材が介装される。これにより、塞ぎ板82と遮蔽板81との間に断熱材層が形成されるので、床下火災などで床カバー8が下方から加熱されたときに、塞ぎ板82から床下への輻射入熱を更に効果的に低減することができる。なお、断熱材としては、例えば、1000℃以上の耐熱性を有するセラミックファイバーを採用することができる。
また、例えば、上記実施形態に係る吊金具7は、軽量化のためにアルミニウム合金製であるが、耐火性能を高めるために部分的に又は全体がステンレス製であってもよい。吊金具7が部分的にステンレス製である場合、吊金具7の梁部74、側支持部75及び柱部71の下部をステンレス製とし、接続部73及び柱部71の上部をアルミニウム合金製としてよい。或いは、吊金具7の梁部74、及び側支持部75をステンレス製とし、接続部73及び柱部71をアルミニウム合金製としてよい。上記いずれによっても、鉄道車両の軽量化と吊金具7に耐火性能を備えることとを両立させることができる。
また、例えば、上記実施形態において、床カバー8が床下カバー80の底部に敷き詰められているが、床カバー8は床下カバー80の底部に選択的に配置されてもよい。図7は床カバー8と床下機器10の配置例を示す車両の平面図である。図7において、鉄道車両の床下に設けられた、水タンク、電動機冷却送風機、電磁弁箱、空気タンク、ブレーキ制御装置、主変換装置、空調装置などの床下機器10が四角で示されている。また、車輪22の位置が点線で示されている。鉄道車両において、基本的に、車輪22を具備する台車と平面視で重複しない位置に床下機器10が配置され、これらの床下機器10が床下カバー80で覆われている。
鉄道車両の床下火災が発生したときに、平面視で床下機器10と重複する範囲においては、床下カバー80からの輻射熱が床下機器10により遮られ、車両構体への輻射入熱が低減される。したがって、床下カバー80の底部のうち平面視で床下機器10と重複する範囲には、遮蔽板81と塞ぎ板82による二重構造の床カバー8が設けられなくても十分な耐火性能が備えられている。そこで、図8に示されるように、床下カバー80の底部のうち、平面視で床下機器10と重複する範囲(A2)には塞ぎ板82が敷設され、平面視で床下機器10と重複しない範囲(A1)(図7において斜線が施されている範囲)には二重構造の床カバー8が敷設される。このように、二重構造の床カバー8が床下カバー80の底部に選択的に配置されることにより、鉄道車両に床下火災に対する耐火性能を備えることと、車両の軽量化とを実現することができる。
ここで、本実施形態に係る鉄道車両の床下構造の耐火性能の評価結果を示す。図9は床下カバー80を備えた鉄道車両の耐火性能の評価結果を示す図表1である。鉄道車両の耐火性能の評価するために、図1に示されるような台枠と床下構造から成るシミュレーションモデルを作成し、このシミュレーションモデルを用いて床下カバー80を下方から加熱したときの横梁3の最高温度点の温度変化を算出した。図表1において、縦軸が温度を示し、横軸が加熱時間を示している。図表1中の鎖線により、床下カバー80の下面の温度(加熱温度)が示されている。また、図表1中の一点鎖線により、間に空気層を有する二重構造の床カバー8で床下カバー80の底部が塞がれた床下構造(実施例1)における、横梁3の最高温度点の温度変化が示されている。二点鎖線により、間に断熱材層を有する二重構造の床カバー8で床下カバー80の底部が塞がれた床下構造(実施例2)の、横梁3の最高温度点の温度変化が示されている。実線により、塞ぎ板82のみで床下カバー80の底部が塞がれた床下構造(比較例1)における、横梁3の最高温度点の温度変化が示されている。
評価結果から、加熱温度が約700℃に満たないときには、実施例1,2および比較例1において横梁3の最高温度点の温度に差異は殆どないが、測定温度が200℃を超えて輻射熱が支配的となると、比較例1と比べて、実施例1,2では横梁3の最高温度点の温度上昇が抑制されていることがわかる。つまり、実施例1,2では、床カバー8により輻射熱が遮られるので、比較例1と比べて横梁3への輻射入熱が少ないことがわかる。
床下カバー80が加熱されたときに、気密床14よりも横梁3が高い温度となることが発明者らにより確認されている。したがって、横梁3の温度上昇の程度に基づいて、車両構体の耐火性能を評価することができる。本実施形態に係る鉄道車両の床下構造によれば、上述の通り車両構体及び気密床14の温度上昇が抑制されることから、従来と比較して高い耐火性能を満足することができる。
続いて、本実施形態に係る鉄道車両の床下構造の耐火実証試験結果を示す。耐火実証試験は、ASTM E119に基づいて行われた。
耐火実証試験の試供体は、図1に示されるような台枠11と床下構造から成り、台枠11と床下構造の長手方向X中途部が切り出されたような形態を有する。試供体の大きさは、長手方向Xが3800mm、幅方向Yが3350mm、高さ方向が1375mmである。試供体の客室床16の上面には、乗客と腰掛けの重量がかかると想定して、2800kgの錘が積載される。耐火試験では、試供体の床下構造部分が炉内に設置され、試供体の横梁下面から305mm下に設置された熱電対の温度が、ASTM E119で定められた炉内の加熱温度条件となるように、炉内が加熱される。
上記耐火実証試験から、30分にわたって、客室床16の上面の平均温度上昇度及び最大温度上昇度が所定温度以下であること、構造体の崩壊がないこと、客室床16に設置したコットンパッドが試供体からの発煙などにより発火しないこと、試供体の横梁3の配管孔32aや客室床16の上面へ火炎が貫通しないこと、横梁3の最高点の温度が所定温度以下であること、の全てを確認した。つまり、本実施形態に係る鉄道車両は、ASTM E119に基づく十分な耐火性能を有することが分かった。
本発明によれば、床下火災に対する耐火性能を鉄道車両に備えることができるので、産業上の利用価値が高い。
3 横梁
7 吊金具
8 床カバー
81 遮蔽板
82 塞ぎ板
9 側カバー
10 床下機器
11 台枠
12 側梁
14 気密床
16 客室床
18 吊り下げボルト
80 床下カバー

Claims (5)

  1. 車両幅方向両端において車両長手方向に延びる一対の側梁、及び、前記一対の側梁を前記車両幅方向に繋ぐ複数の横梁を有する台枠と、
    前記横梁に吊り下げられた少なくとも1つの床下機器と、
    前記台枠の床下を覆う床下カバーとを備えており、
    前記床下カバーが、前記床下機器より下方に位置し、且つ、前記床下カバーの底部のうち平面視で前記床下機器と重複しない範囲に配設されたステンレス製の上下の板状部材を有し、前記上下の板状部材が少なくとも一部分において上下に離間している、鉄道車両。
  2. 前記床下カバーが、前記上下の板状部材間に設けられた断熱材を備えている、請求項1に記載の鉄道車両。
  3. 前記床下カバーが、前記上下の板状部材間に設けられ、前記上下の板状部材の離間距離を保持するスペーサを備えている、請求項1又は2に記載の鉄道車両。
  4. アルミニウム合金製の一対の支柱部と、前記一対の支柱部の下端部を前記車両幅方向に繋ぐステンレス製の梁部とを有する吊金具を更に備え、
    前記一対の支柱部の上部が前記横梁と結合され、前記梁部が前記床下カバーと結合されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の鉄道車両。
  5. 上部がアルミニウム合金製で下部がステンレス製の一対の支柱部と、前記一対の支柱部の下端部を前記車両幅方向に繋ぐステンレス製の梁部とを有する吊金具を更に備え、
    前記一対の支柱部の上部が前記横梁と結合され、前記梁部が前記床下カバーと結合されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の鉄道車両。
JP2015547280A 2013-11-12 2013-11-12 鉄道車両 Expired - Fee Related JP6106282B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2013/006654 WO2015071926A1 (ja) 2013-11-12 2013-11-12 鉄道車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015071926A1 JPWO2015071926A1 (ja) 2017-03-09
JP6106282B2 true JP6106282B2 (ja) 2017-03-29

Family

ID=53056898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015547280A Expired - Fee Related JP6106282B2 (ja) 2013-11-12 2013-11-12 鉄道車両

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10029709B2 (ja)
EP (1) EP3069950B1 (ja)
JP (1) JP6106282B2 (ja)
KR (1) KR101851299B1 (ja)
CN (1) CN105848983B (ja)
WO (1) WO2015071926A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10029709B2 (en) * 2013-11-12 2018-07-24 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Railcar
WO2016135782A1 (ja) * 2015-02-27 2016-09-01 川崎重工業株式会社 取付金具、取付ユニット、及び鉄道車両
CN107406085B (zh) * 2015-03-20 2019-04-16 川崎重工业株式会社 铁道车辆
FR3075142A1 (fr) * 2017-12-15 2019-06-21 Alstom Transport Technologies Voiture de vehicule ferroviaire
JP7129819B2 (ja) * 2018-05-14 2022-09-02 東日本旅客鉄道株式会社 台車用カバー
CN109109891B (zh) * 2018-09-06 2020-02-14 中车青岛四方机车车辆股份有限公司 轨道车辆的底架组件及轨道车辆
CA3112745A1 (en) * 2020-03-31 2021-09-30 National Steel Car Limited Railroad freight car structure

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62189251A (ja) * 1986-02-13 1987-08-19 川崎重工業株式会社 床構造
JP2575733B2 (ja) * 1987-09-18 1997-01-29 財団法人 鉄道総合技術研究所 車両の台枠
JPH1148967A (ja) * 1997-08-07 1999-02-23 Hitachi Ltd 鉄道車両及びその製造方法
JP2001026267A (ja) 1999-07-13 2001-01-30 Hitachi Ltd 鉄道車両
JP4377720B2 (ja) 2004-03-08 2009-12-02 川崎重工業株式会社 高速鉄道車両用騒音吸収パネル
JP4241656B2 (ja) * 2005-04-07 2009-03-18 川崎重工業株式会社 高速鉄道車両の低騒音車体構造
CN2902826Y (zh) * 2005-11-08 2007-05-23 成都飞机工业(集团)有限责任公司 磁浮车辆车体
JP4317554B2 (ja) * 2006-07-04 2009-08-19 古河スカイ株式会社 高速鉄道車両用吸音パネル
FR2928330B1 (fr) * 2008-03-10 2012-05-11 Alstom Transport Sa Chassis de vehicule ferroviaire pourvu de panneaux d'isolation thermique
US8826828B2 (en) * 2009-10-08 2014-09-09 Siemens Aktiengesellschaft Floor pan for high-speed trains
JP5227298B2 (ja) * 2009-12-16 2013-07-03 株式会社日立製作所 軌条車両
JP5583553B2 (ja) * 2010-11-08 2014-09-03 川崎重工業株式会社 鉄道車両の台枠構造
JP5697953B2 (ja) * 2010-11-08 2015-04-08 川崎重工業株式会社 鉄道車両の床構造
KR101600988B1 (ko) * 2011-03-23 2016-03-08 카와사키 주코교 카부시키 카이샤 내열 바닥을 구비한 철도 차량
JP5739829B2 (ja) * 2012-03-28 2015-06-24 川崎重工業株式会社 鉄道車両の床構造及びそれを備えた鉄道車両
JP5931548B2 (ja) * 2012-04-02 2016-06-08 川崎重工業株式会社 鉄道車両
US10029709B2 (en) * 2013-11-12 2018-07-24 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Railcar
DE102014201109A1 (de) * 2014-01-22 2015-07-23 Siemens Aktiengesellschaft Fahrzeug, insbesondere Schienenfahrzeug, mit Wagenkasten und Fußboden
US10246106B2 (en) * 2015-07-28 2019-04-02 Union Pacific Railroad Company Flooring incorporating open and enclosed air ducts

Also Published As

Publication number Publication date
US10029709B2 (en) 2018-07-24
EP3069950B1 (en) 2020-01-08
CN105848983A (zh) 2016-08-10
EP3069950A4 (en) 2017-07-19
JPWO2015071926A1 (ja) 2017-03-09
WO2015071926A1 (ja) 2015-05-21
KR101851299B1 (ko) 2018-04-23
CN105848983B (zh) 2018-08-17
KR20160074636A (ko) 2016-06-28
EP3069950A1 (en) 2016-09-21
US20160297452A1 (en) 2016-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6106282B2 (ja) 鉄道車両
JP5583553B2 (ja) 鉄道車両の台枠構造
JP5697953B2 (ja) 鉄道車両の床構造
US10471974B2 (en) Railcar
JP2012101596A5 (ja)
WO2012127533A1 (ja) 耐熱床を備えた鉄道車両
KR102161614B1 (ko) 엘리베이터의 도어 패널
JP4729055B2 (ja) ユニット建物の連結構造及びユニット建物
TWI495773B (zh) Refractory construction and building
CA2806886A1 (en) Heat resistant floor assembly for a rail vehicle
JP6868577B2 (ja) 鉄道車両の床構造およびその形成方法
CN113492886A (zh) 一种地板装置及轨道车辆
JP5368390B2 (ja) 高架橋裏面耐火吸音構造体
US20200164901A1 (en) Railway coach vehicle
EP3784843B1 (en) Building construction with a sandwich panel wall and method of fire proofing such a building construction
JPH0134180B2 (ja)
JP5937815B2 (ja) ユニット式建物の外壁断熱構造
TWI520865B (zh) Railway vehicles
CN204980743U (zh) 电梯的层间防护封板
JP2009196531A (ja) リニアモータ車両の床構造
JP6761387B2 (ja) 天井構造
JP4331055B2 (ja) 高架道路の振動音吸音構造
JP2018021373A (ja) 耐火構造
JP6209793B1 (ja) エキスパンションジョイント
JP2012136914A (ja) 免震装置用耐火構造

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170303

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6106282

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees