JP6101784B2 - 凹凸構造を有する部材の製造方法及びそれにより製造された凹凸構造を有する部材 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロコンタクトプリント法を用いた凹凸構造を有する部材の製造方法に関する。
半導体集積回路のような微細パターンを形成する方法として、リソグラフィ法が知られている。リソグラフィ法で形成されるパターンの解像度は、光源の波長や光学系の開口数に依存しており、近年の微細化デバイスの需要に応えるために、より短波長の光源が要望されている。しかしながら、短波長光源は高価であり、その開発は容易ではなく、そのような短波長光を透過する光学材料の開発も必要である。また、従来のリソグラフィ法で大面積のパターンを製造することは、大型の光学素子を必要とし、技術的にも経済的な面でも困難を伴う。それゆえ、大面積を有する所望のパターンを形成する新規な方法が検討されていた。
従来のリソグラフィ装置を使わずに、微細パターンを形成する方法としてナノインプリント法が知られている。ナノインプリント法は、樹脂をモールド(型)と基板で挟み込むことでナノメートルオーダーのパターンを転写することができる技術であり、半導体デバイスのみならず、有機EL素子やLEDなどの光学部材、MEMS、バイオチップなど多くの分野で実用化が期待されている。
熱硬化性材料を使用したナノインプリント法として、例えば、特許文献1に記載のような、レジスト膜を基板に塗布し、平板状のモールドによりプレスした後、ヒータによりレジスト膜を硬化させる方法が知られている。特に無機系のゾルゲル材料を使用したナノインプリント成形物は耐熱性が高く、高温処理を伴うプロセスに好適である。さらに平板状モールドを用いるプレス法に代えて、特許文献2に記載のような円筒状の微細凹凸パターンを有する金属製の複製用原版とプレスロールを用いたロールプレス法も知られている。しかしながら、金属製の複製用原版は電鋳等によって形成され高価であるため、量産化は容易ではない。一方、樹脂製スタンプを用いたナノインプリント法として、特許文献3に記載のようなマイクロコンタクトプリント法がある。マイクロコンタクトプリント法で用いる樹脂製スタンプは安価且つ簡便に複製することができるという利点がある。
特開2008−049544号公報 特開2010−269480号公報 特開2011−005768号公報
本発明の目的は、微細な凹凸構造を有する部材を効率よく量産することができる新規な製造方法を提供することにある。
本発明の第1の態様に従えば、凹凸構造を有する部材の製造方法であって、
凹凸パターンを有するスタンプを用意する工程と、
前記スタンプの凸部に、凹凸形成材料を塗布する工程と、
前記凹凸形成材料が塗布された前記スタンプを基板に接触させることにより、前記基板上に前記凹凸形成材料を転写する工程と、
前記転写された凹凸形成材料を覆うように、前記基板上に凹凸被覆材料を塗布する工程とを有する凹凸構造を有する部材の製造方法が提供される。
前記凹凸構造を有する部材の製造方法において、前記基板上に前記凹凸被覆材料を塗布することにより、前記基板上に前記凹凸形成材料及び凹凸被覆材料からなる凹凸構造層を形成してもよい。
前記凹凸構造を有する部材の製造方法において、前記凹凸形成材料がゾルゲル材料でもよい。前記凹凸被覆材料がゾルゲル材料であってもよい。また、凹凸構造を有する部材が光学基板であってもよい。
前記凹凸構造を有する部材の製造方法において、前記スタンプがシリコーンゴムから形成されてもよい。
前記凹凸構造を有する部材の製造方法において、前記凹凸形成材料の粘度が前記凹凸被覆材料の粘度よりも高くてもよい。
前記凹凸構造を有する部材の製造方法において、前記基板上に前記凹凸形成材料を転写する工程において、前記凹凸形成材料を加熱してもよい。この場合、前記凹凸形成材料の加熱温度は150〜200℃にしてもよい。
前記凹凸構造を有する部材の製造方法において、転写された前記凹凸形成材料の高さを前記凹凸形成材料の固形分濃度によって調整してもよい。
前記凹凸構造を有する部材の製造方法において、塗布された前記凹凸被覆材料の膜厚を前記凹凸被覆材料の固形分濃度によって調整してもよい。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様の凹凸構造を有する部材の製造方法によって得られた、前記基板上に凹凸構造を有する部材が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、第2の態様の凹凸構造を有する部材を用いて有機EL素子を製造する有機EL素子の製造方法が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、凹凸構造を有する光学部材であって、基板と、前記基板とは異なる材料から形成され且つ前記基板の表面に互いに孤立した複数の凸部から構成された島状構造と、前記島状構造と前記凸部間に露出する基板表面とを覆う被覆部とを備える光学部材が提供される。前記凸部と前記被覆部は、いずれもゾルゲル材料から形成されていてよい。あるいは、前記凸部と前記被覆部が異なる材料から形成されていてもよい。前記光学部材は有機EL用の光取り出し基板に好適である。
本発明の凹凸構造を有する部材の製造方法は、光学基板のような微細な凹凸構造を有する部材を効率よく、簡便に製造することができる。本発明の製造方法により製造された部材の凹凸パターンはゾルゲル材料から形成されてもよく、その場合、製造された部材は耐熱性、耐候性(耐光性を含む概念)及び耐食性に優れ、その部材を組み込んだ素子の製造プロセスにも耐性があり、また、それらの素子を長寿命化することができる。それゆえ、本発明の製造方法により得られた凹凸構造を有する部材は、有機EL素子や太陽電池のなどの各種デバイスにきわめて有効となり、このようにして得られた凹凸構造を有する部材を用いて耐熱性、耐候性及び耐食性に優れた有機EL素子を製造することができる。
本発明の凹凸構造を有する部材の製造方法を示すフローチャートである。 図2(A)〜(C)は、実施形態の光学基板の製造方法に用いるマイクロコンタクトプリント用スタンプを製造する各工程を概念的に示す図である。 図3(A)〜(C)は、マイクロコンタクトプリント法による転写プロセスの各工程を概念的に示す図である。 実施形態の光学基板の製造方法によって製造した光学基板の断面構造の概念図である。 有機EL素子の断面構造を示す図である。
以下、本発明の凹凸構造を有する部材の製造方法の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、基板に形成する凹凸構造層の材料として、ゾルゲル材料を例に挙げて説明する。本発明の凹凸パターンまたは凹凸構造を有する部材の製造方法は、図1に示すように、主に、マイクロコンタクトプリント用のスタンプ(モールド)を用意する工程S1、凹凸形成材料を調製する工程S2、マイクロコンタクトプリント用スタンプの凸部に凹凸形成材料を塗布する工程S3、塗布した凹凸形成材料を基板上に転写する工程S4、凹凸被覆材料を調製する工程S5、基板上に凹凸被覆材料を塗布する工程S6、凹凸形成材料及び凹凸被覆材料よりなる凹凸構造層を硬化させる硬化工程S7を有する。以下、各工程について順に説明する。なお、以下の説明においては、凹凸パターンまたは凹凸構造を有する部材として、波形構造を有する光学基板を例に挙げて説明する。
[スタンプを用意する工程]
実施形態の光学基板の製造方法において、マイクロコンタクトプリントに用いるスタンプは、弾性変形可能な材料から構成され、表面に凹凸の転写パターンを有する。スタンプは、後述のスタンプ製造方法によって作製することができる。弾性変形可能な材料としてゴム系材料が好ましく、特に、シリコーンゴム、またはシリコーンゴムと他の材料との混合物もしくは共重合体が好ましい。シリコーンゴムとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)のようなポリオルガノシロキサン、架橋型ポリオルガノシロキサン、ポリオルガノシロキサン/ポリカーボネート共重合体、ポリオルガノシロキサン/ポリフェニレン共重合体、ポリオルガノシロキサン/ポリスチレン共重合体、ポリトリメチルシリルプロピン、ポリ4メチルペンテンなどが用いられる。シリコーンゴムは、他の樹脂材料と比べて安価で、耐熱性に優れ、熱伝導性が高く、弾性があり、高温条件下でも変形しにくいことから、高温条件下で行う凹凸パターン転写プロセスに好適である。
スタンプは、例えば、長さ50〜1000mm、幅50〜3000mm、厚み1〜50mmにし得る。スタンプの寸法は、量産する光学基板の寸法などによって適宜設定することができる。スタンプの厚みが前記下限より小さいと、スタンプの強度が小さくなり、スタンプのハンドリング中に破損する恐れがある。厚みが前記上限より大きいと、スタンプ作製時にマスターモールドから剥離することが困難となる。また、必要に応じて、スタンプの凹凸パターン面上に離型処理を施してもよい。凹凸パターンは、任意の形状を、例えば後述のBCP法、BKL法、フォトリソグラフィ法などの任意の方法で形成し得る。
スタンプの凹凸パターンは、例えばマイクロレンズアレイ構造や光拡散や回折等の機能を有する構造など、最終的に得られる光学基板の用途に応じて任意のパターンにし得るが、例えば、凹凸のピッチが均一ではなく、凹凸の向きに指向性がないような不規則な凹凸パターンにしてよい。凹凸の平均ピッチとしては、例えば、光学基板を可視光の回折や散乱の用途に用いる場合には、100〜1500nmの範囲にすることができ、200〜1200nmの範囲であることがより好ましい。同様な用途においては、基板上においてスタンプの凸部に対応する部分のみに第1ゾルゲル液が転写されることが理想であり、その際のスタンプの凹凸深さは、使用するパターンピッチに対して1〜10倍程度が望ましい。前記下限よりもスタンプの凹凸深さが小さいと、スタンプを用いた転写工程において、基板上の意図した部分以外にも凹凸形成材料が転写されてしまう。一方前記上限よりもスタンプの凹凸深さが大きいと、転写工程においてスタンプの形状が変形して、凹凸形成材料の転写パターン形状が崩れ、所望のパターンが得られない可能性がある。
本願において、凹凸の平均ピッチとは、凹凸が形成されている表面における凹凸のピッチ(隣り合う凸部同士又は隣り合う凹部同士の間隔)を測定した場合において、凹凸のピッチの平均値のことをいう。このような凹凸のピッチの平均値は、走査型プローブ顕微鏡(例えば、株式会社日立ハイテクサイエンス製の製品名「E−sweep」等)を用いて、下記条件:
測定方式:カンチレバー断続的接触方式
カンチレバーの材質:シリコン
カンチレバーのレバー幅:40μm
カンチレバーのチップ先端の直径:10nm
により、表面の凹凸を解析して凹凸解析画像を測定した後、かかる凹凸解析画像中における、任意の隣り合う凸部同士又は隣り合う凹部同士の間隔を100点以上測定し、その算術平均を求めることにより算出できる。
本発明に用いるマイクロコンタクトプリント用スタンプの製造方法の一例について、図2を参照しながら説明する。
最初にスタンプの凹凸パターンを形成するためのマスターモールド38の作製を行う。マスターモールド38は、例えば石英基板やシリコン基板などから形成される。マスターモールド38の凹凸パターンは、例えば、本出願人らによる国際出願PCT/JP2012/050564号に記載されたブロック共重合体の自己組織化(ミクロ相分離)を利用する方法(以下、適宜「BCP(Block Copolymer)法」という)や、本出願人らによるWO2011/007878A1に開示された蒸着膜上のポリマー膜を加熱・冷却することにポリマー表面の皺による凹凸を形成する方法(以下、適宜「BKL(Buckling)法」という)を用いて形成することができる。この場合、石英基板やシリコン基板などの表面にBCP法またはBKL法によって凹凸パターンを形成した後、次いでその凹凸パターンをマスクとして基板を深さ方向にエッチングすることにより、矩形の断面構造を有するマスターモールド38を作製することができる。BCP法及びBKL法に代えて、一般的なフォトリソグラフィ法で形成してもよい。そのほか、例えば、切削加工法、電子線直接描画法、粒子線ビーム加工法及び操作プローブ加工法等の微細加工法、並びに微粒子の自己組織化を使用した微細加工法によっても、マスターモールド38の凹凸パターンを作製することができる。
BCP法でマスターモールド38の凹凸パターンを形成する場合、パターンを形成する材料は任意の材料を使用することができるが、ポリスチレンのようなスチレン系ポリマー、ポリメチルメタクリレートのようなポリアルキルメタクリレート、ポリエチレンオキシド、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリビニルピリジン、及びポリ乳酸からなる群から選択される2種の組合せからなるブロック共重合体が好適である。
フォトリソグラフィ法でマスターモールド38の凹凸パターンを形成する場合、走査型プローブ顕微鏡を用いて、BCP法やBKL法で作製した凹凸パターンの解析画像を取得し、得られた解析画像を元に露光用マスク用データを作製し、作製したデータを用いて通常のフォトマスク作製プロセスによって露光用マスクを作製し、作製した露光用マスクを用いて、石英基板等のマスターモールド38用の基板に対して露光及びエッチングを行うことによって、マスターモールド38を作製することができる。露光の際、露光マスクに対して基板の露光エリアを順次ステップ移動させながら露光するステップアンドリピートや、ステップアンドスキャン方式を採用することで、比較的大面積に微細な凹凸パターンを形成することができる。
マスターモールド38の凹凸パターンは、例えば、マイクロレンズアレイ構造や光拡散や回折等の機能を有する構造など、最終的に得られる光学基板の用途に応じて任意のパターンにし得る。凹凸パターンのピッチ及び高さは、任意であるが、例えば、パターンを可視領域の光を散乱または回折する回折格子の用途に用いる場合には、凹凸の平均ピッチとしては、100〜1500nmの範囲にあることが好ましく、200〜1200nmの範囲であることがより好ましい。
マスターモールド38をフォトリソグラフィ法やBCP法、BKL法等により形成した後(図2(A))、以下のようにして、マスターモールド38のパターンを転写したスタンプ83を形成する。まず、ゴム系材料の原料である主剤と硬化剤を混合し、10分間撹拌する。ゴム系材料の混合液(以下、適宜、「スタンプ原料」とも言う)はトルエン等の溶剤で希釈してもよい。スタンプ原料を撹拌した後、減圧下で脱泡する。脱泡したスタンプ原料を先に作製したマスターモールド38の凹凸パターン上に塗布する(図2(B))。塗布方法として、キャスト法、ドクターブレード法、スピンコート法などの任意の塗布方法を使用することができる。次に、塗布したスタンプ原料を硬化させるためにスタンプ原料を加熱する。硬化することにより、スタンプ原料にマスターモールド38の凹凸パターンが転写固定される。加熱温度は室温〜50℃が好ましい。加熱は、オーブンやホットプレートなど任意の手段によって行うことができる。硬化したスタンプ原料をマスターモールド38から剥離し、凸部83aaと凹部83abからなる凹凸パターンを有するマイクロコンタクトプリント用のスタンプ83を得る(図2(C))。スタンプ83は、マスターモールド38の端部から剥離することができる。
[凹凸形成材料(第1ゾルゲル材料)調製工程]
実施形態の光学基板の製造方法において、マイクロコンタクトプリント法により基板にパターンを転写するための凹凸形成材料として用いられる第1ゾルゲル材料を調製する(図1の工程S2)。例えば、基板上に、シリカをゾルゲル法で合成する場合は、金属アルコキシド(シリカ前駆体)のゾルゲル材料を第1ゾルゲル材料(凹凸形成材料)として調製する。シリカの前駆体として、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラ‐i‐プロポキシシラン、テトラ‐n‐プロポキシシラン、テトラ‐i‐ブトキシシラン、テトラ‐n‐ブトキシシラン、テトラ‐sec‐ブトキシシラン、テトラ‐t‐ブトキシシラン等のテトラアルコキシドモノマーや、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン(MTES)、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、イソプロピルトリプロポキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、プロピルトリイソプロポキシシラン、イソプロピルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン等のトリアルコキシドモノマー、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−i−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジ−t−ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジ−i−ブトキシシラン、ジエチルジ−sec−ブトキシシラン、ジプロピルジ−t−ブトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジプロポキシシラン、ジプロピルジイソプロポキシシラン、ジプロピルジ−n−ブトキシシラン、ジプロピルジ−i−ブトキシシラン、ジプロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジプロピルジ−t−ブトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジプロポキシシラン、ジイソプロピルジイソプロポキシシラン、ジイソプロピルジ−n−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−i−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−t−ブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジプロポキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−i−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジ−t−ブトキシシラン等のジアルコキシドモノマーや、これらモノマーを少量重合したポリマー、前記材料の一部に官能基やポリマーを導入したことを特徴とする複合材料などの金属アルコキシドが挙げられる。さらに、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレート、オキシ塩化物、塩化物や、それらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。また、金属種としては、Si以外にTi、Sn、Al、Zn、Zr、Inなどや、これらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。上記酸化金属の前駆体を適宜混合したものを用いることもできる。
TEOSとMTESの混合物を用いる場合には、それらの混合比は、例えばモル比で1:1にすることができる。このゾルゲル材料は、加水分解及び重縮合反応を行わせることによって非晶質シリカを生成する。合成条件として溶液のpHを調整するために、塩酸等の酸またはアンモニア等のアルカリを添加する。pHは4以下もしくは10以上が好ましい。また、加水分解を行うために水を加えてもよい。加える水の量は、金属アルコキシド種に対してモル比で1.5倍以上にすることができる。ゾルゲル法により、基板上にシリカ以外の材料を形成することも可能であり、例えばTi系の材料やITO(インジウム・スズ・オキサイド)系の材料、Al、ZrO、ZnO等を使用し得る。
第1ゾルゲル材料の溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、ブタノール等のアルコール類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類、ブトキシエチルエーテル、ヘキシルオキシエチルアルコール、メトキシ−2−プロパノール、ベンジルオキシエタノール等のエーテルアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類、フェノール、クロロフェノール等のフェノール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、クロロホルム、塩化メチレン、テトラクロロエタン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒、2硫化炭素等の含ヘテロ元素化合物、水、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。特に、エタノールおよびイソプロピルアルコールが好ましく、またそれらに水を混合したものも好ましい。
第1ゾルゲル材料の添加物としては、粘度調整のためのポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコールや、溶液安定剤であるトリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、アセチルアセトンなどのβ−ジケトン、β−ケトエステル、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキサンなどを用いることが出来る。第1ゾルゲル材料は、マイクロコンタクトプリント用スタンプに塗布した第1ゾルゲル材料を基板に接触させてパターン転写をするときに、第1ゾルゲル材料がスタンプの凸部のサイズを保持できる(凸部の大きさ以上に第1ゾルゲル材料が濡れ広がらない)程度の比較的高い粘度が必要であり、第1ゾルゲル材料の粘度は0.01〜100Pa・s以上であることが好ましい。第1ゾルゲル材料の粘度は、添加物のほか、固形分濃度や溶媒の種類によって調整することができる。
なお、第1ゾルゲル材料として加熱により硬化するゾルゲル材料以外に光硬化性ゾルゲル材料を用いてもよい。この場合、例えば、光によって酸を発生する6フッ化リン系芳香族スルホニウム塩などの光酸発生剤を用いたり、アセチルアセトンに代表されるβジケトンをゾル液に添加したりすることで、化学修飾(キレート化)させ、光照射によって化学修飾を外すなどの方法を用いることができる。
なお、製造される基板を高い耐熱性を必要としない用途で用いる場合には、凹凸形成材料として、ゾルゲル材料以外に樹脂材料を用いることもできる。硬化性樹脂としては、例えば、光硬化および熱硬化、湿気硬化型、化学硬化型(二液混合)等の樹脂を挙げることができる。具体的にはエポキシ系、アクリル系、メタクリル系、ビニルエーテル系、オキセタン系、ウレタン系、メラミン系、ウレア系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、フェノール系、架橋型液晶系、フッ素系、シリコーン系、ポリアミド系、等のモノマー、オリゴマー、ポリマー等の各種樹脂が挙げられる。また、無機材料または硬化性樹脂材料に紫外線吸収材料を含有させたものであってもよい。紫外線吸収材料は、紫外線を吸収し光エネルギーを熱のような無害な形に変換することにより、膜の劣化を抑制する作用がある。紫外線吸収剤としては、従来から公知のものが使用でき、例えば、ベンゾトリアゾール系吸収剤、トリアジン系吸収剤、サリチル酸誘導体系吸収剤、ベンゾフェノン系吸収剤等を使用できる。
[凹凸形成材料(第1ゾルゲル材料)塗布工程]
上記のように調製した第1ゾルゲル材料(凹凸形成材料)をマイクロコンタクトプリント用スタンプの凸部に塗布する(図1の工程S3)。例えば、図3(A)のように凹凸パターン83aを有するスタンプ83の凸部83aaに、第1ゾルゲル材料(凹凸形成材料)の塗膜52を形成する。第1ゾルゲル材料は、スタンプ83の凸部83aaの表面(被転写物(ここでは基板40)と対向する面)のみに塗布することが望ましいが、塗布方法によっては、凸部83aaの側部、すなわち凹部83abに回り込むこともあり得る。この場合でも、後述の転写工程において、スタンプ83の凸部83aaのパターンが基板上に反映されていれば、第1ゾルゲル材料がスタンプ83の凹部83abに付着していても構わない。塗布方法として、バーコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ダイコート法、インクジェット法などの任意の塗布方法を使用することができるが、比較的大面積のスタンプにゾルゲル材料を均一に塗布可能であること、第1ゾルゲル材料が硬化(ゲル化)する前に素早く塗布を完了させることができることからすれば、バーコート法、ダイコート法及びスピンコート法が好ましい。あるいは、スタンプをロール状に成型し、ロール状のスタンプを容器中に浅く充填したゾルゲル材料に浸漬して回転させることにより、スタンプの凸部にゾルゲル材料を塗布してもよい。ロール状のスタンプは、例えば、スタンプを金属などの硬質なロールに巻き付けることで作製することができる。スタンプの凸部に塗布する第1ゾルゲル材料の塗膜の膜厚は300〜10000nmが好ましい。第1ゾルゲル材料の塗膜の膜厚は、例えば第1ゾルゲル材料の粘度等によって調製することができる。また、第1ゾルゲル材料の塗膜表面に疎水化処理を行ってもよい。疎水化処理の方法は知られている方法を用いればよく、例えば、シリカ表面であれば、ジメチルジクロルシラン、トリメチルアルコキシシラン等で疎水化処理することもできるし、ヘキサメチルジシラザンなどのトリメチルシリル化剤とシリコーンオイルで疎水化処理する方法を用いてもよいし、超臨界二酸化炭素を用いた金属酸化物粉末の表面処理方法を用いてもよい。
[転写工程]
塗布工程後、マイクロコンタクトプリント法によって、スタンプ83のパターンを基板40に転写する(図1の工程S4)。例えば、図3(A)に示すように、第1ゾルゲル材料の塗膜52を形成したスタンプ83の直下に基板40を配置し、次いで図3(B)に示すように、スタンプ83の凸部83aaに形成された第1ゾルゲル材料の塗膜52を基板40に接触させる。基板40として、ガラスや石英、シリコン基板等の無機材料からなる基板やポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリイミド(PI)、ポリアリレート等の樹脂基板を用い得るが、ゾルゲル材料との接着力が大きいことから、ガラス製の基板であることが望ましい。ゾルゲル材料と基板40の接着力が高いことにより、基板40にスタンプ83のパターンを正確に転写することができる。また、基板40は、O処理などによって表面を親水処理したものを使用してもよい。基板40の表面を親水処理をすることにより、基板40とゾルゲル材料の接着力をさらに大きくすることができる。基板40は透明(光透過性)でも不透明でもよい。この基板40から得られた凹凸パターン基板を後述する有機EL素子の製造に用いるのであれば、基板40は耐熱性、UV光等に対する耐光性を備える基板が望ましい。この観点から、基板40として、ガラスや石英、シリコン基板等の無機材料からなる基板がより好ましい。基板40上には密着性を向上させるために、表面処理や易接着層を設けるなどをしてもよいし、水分や酸素等の気体の浸入を防ぐ目的で、ガスバリア層を設けるなどしてもよい。
その後、図3(C)に示すように、スタンプ83を基板40から隔離させて、スタンプ83を剥離する(図3(C))。これによりスタンプ83の凸部83aaに形成された第1ゾルゲル材料の塗膜52が基板40上に転写され、基板40上に、スタンプ83の凸部83aaのパターンに相当するように第1ゾルゲル材料のエリア(凸部)が点在した島状構造54が形成される。本発明において、「島状構造」とは、基板上から突出するように基板上に互いに孤立または離隔して存在する複数の構造物(または凸部)の集合体を示し、いずれの構造物も基板の表面と所定の面積を有して接している(所定の面積の底面を有する)。このような構造物は、基板表面に垂直な断面が例えば台形等の四角形、山形(三角形)、半円などの種々の形状を有する構造物であってよく、球体(基板表面に垂直な断面が円形)のような基板の表面と点接触する構造物は含まない。この島状構造において構造物(または凸部)は互いに基板上で所定間隔を隔てて孤立しているために基板表面が構造物間で露出している。第1ゾルゲル材料(凹凸形成材料)からなる島状構造54における凸部の高さは300〜10000nmが好ましい。島状構造54における凸部の高さは、例えば第1ゾルゲル材料の塗膜52の膜厚によって調製することができる。なお、前述のロール状のスタンプを用いれば、第1ゾルゲル材料が塗布されたロール状のスタンプを基板40上で転がすだけで基板上に第1ゾルゲル材料を転写しつつスタンプを基板40から剥離することができる。
基板40に第1ゾルゲル材料の塗膜52を接触させるときに、塗膜52を加熱してもよい。加熱を行うことにより、塗膜52中のゾルゲル材料の化学反応、並びにそれによって生じた水及び溶媒の蒸発が促進され、塗膜52の硬化が進行する。そのため、未硬化の塗膜52がスタンプ83の凸部83aaの大きさ以上に濡れ広がって基板40に転写されるのを防ぐことができる。また、未硬化の塗膜42が、転写後にスタンプ83の凸部83aaに残留するのを防ぐことができる。スタンプ83の凸部83aaに塗膜52が残留すると、スタンプ83を再使用してマイクロコンタクトプリントによりパターン転写をする場合に、スタンプ83に塗布した第1ゾルゲル材料の膜厚が変動したり、残留した塗膜52が硬化してパーティクルの原因となったりする恐れがある。塗膜52の加熱する方法として、例えば、スタンプ83を通じて加熱してもよく、または、基板40側からもしくは直接、塗膜52を加熱してもよい。加熱には、任意の加熱手段を使用することができ、例えば基板40側から加熱する場合は、基板40の裏面側にホットプレートを設置して加熱することができる。塗膜52の加熱温度は、基板40を処理する速度に依存するが、高温ほど望ましく、スタンプ83の耐熱温度に近い温度が望ましい。例えば、スタンプ83がポリジメチルシロキサン(PDMS)から形成されている場合は、第1ゾルゲル材料の塗膜52の加熱温度は150〜200℃が好ましい。第1ゾルゲル材料として光硬化性ゾルゲル材料を使用した場合、塗膜52を加熱する代わりに紫外線やエキシマ等のエネルギー線の照射を行うことでゲル化(硬化)を進めてもよい
[凹凸被覆材料(第2ゾルゲル材料)調製工程]
実施形態の光学基板の製造方法において、第1ゾルゲル材料の島状構造が形成された基板上に塗布する凹凸被覆材料として使用される第2ゾルゲル材料を調製する(図1の工程S5)。例えば、基板上に、シリカをゾルゲル法で合成する場合は、第1ゾルゲル材料と同様に、第2ゾルゲル材料(凹凸被覆材料)として金属アルコキシド(シリカ前駆体)のゾルゲル材料を調製する。シリカの前駆体として、第1ゾルゲル材料と同様に、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラ‐i‐プロポキシシラン、テトラ‐n‐プロポキシシラン、テトラ‐i‐ブトキシシラン、テトラ‐n‐ブトキシシラン、テトラ‐sec‐ブトキシシラン、テトラ‐t‐ブトキシシラン等のテトラアルコキシドモノマーや、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン(MTES)、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、イソプロピルトリプロポキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、プロピルトリイソプロポキシシラン、イソプロピルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン等のトリアルコキシドモノマー、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−i−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジ−t−ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジ−i−ブトキシシラン、ジエチルジ−sec−ブトキシシラン、ジプロピルジ−t−ブトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジプロポキシシラン、ジプロピルジイソプロポキシシラン、ジプロピルジ−n−ブトキシシラン、ジプロピルジ−i−ブトキシシラン、ジプロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジプロピルジ−t−ブトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジプロポキシシラン、ジイソプロピルジイソプロポキシシラン、ジイソプロピルジ−n−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−i−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジイソプロピルジ−t−ブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジプロポキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−i−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジ−t−ブトキシシラン等のジアルコキシドモノマーや、これらモノマーを少量重合したポリマー、前記材料の一部に官能基やポリマーを導入したことを特徴とする複合材料などの金属アルコキシドが挙げられる。さらに、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレート、オキシ塩化物、塩化物や、それらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。また、金属種としては、Si以外にTi、Sn、Al、Zn、Zr、Inなどや、これらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。上記酸化金属の前駆体を適宜混合したものを用いることもできる。
TEOSとMTESの混合物を用いる場合には、それらの混合比は、例えばモル比で1:1にすることができる。このゾルゲル材料は、加水分解及び重縮合反応を行わせることによって非晶質シリカを生成する。合成条件として溶液のpHを調整するために、塩酸等の酸またはアンモニア等のアルカリを添加する。pHは4以下もしくは10以上が好ましい。また、加水分解を行うために水を加えてもよい。加える水の量は、金属アルコキシド種に対してモル比で1.5倍以上にすることができる。ゾルゲル法により基板上にシリカ以外の材料を形成することも可能であり、例えばTi系の材料やITO(インジウム・スズ・オキサイド)系の材料、Al、ZrO、ZnO等を使用し得る。本実施形態により得られる光学基板を有機EL素子の光取り出し基板として用いる場合、第1ゾルゲル材料と第2ゾルゲル材料の屈折率が異なると、光学基板上の第1ゾルゲル材料からなる層と第2ゾルゲル材料からなる層の界面で光が全反射して光取り出し効果が低減する恐れがあるため、第2ゾルゲル材料は、第1ゾルゲル材料と同じ材料を用いることが望ましい。
第2ゾルゲル材料の溶媒としては、第1ゾルゲル材料と同様に、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、ブタノール等のアルコール類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類、ブトキシエチルエーテル、ヘキシルオキシエチルアルコール、メトキシ−2−プロパノール、ベンジルオキシエタノール等のエーテルアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類、フェノール、クロロフェノール等のフェノール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、クロロホルム、塩化メチレン、テトラクロロエタン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒、2硫化炭素等の含ヘテロ元素化合物、水、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。特に、エタノールおよびイソプロピルアルコールが好ましく、またそれらに水を混合したものも好ましい。
第2ゾルゲル材料の添加物としては、第1ゾルゲル材料と同様に、粘度調整のためのポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコールや、溶液安定剤であるトリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、アセチルアセトンなどのβ−ジケトン、β−ケトエステル、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキサンなどを用いることが出来る。第2ゾルゲル材料は、基板上にスピンコート等によって塗布した時に、基板上に濡れ広がることができる程度に低粘度である必要があるため、第2ゾルゲル材料の粘度は0.001〜10Pa・sであることが好ましい。第2ゾルゲル材料の粘度は、固形分濃度や溶媒の種類によって調整することもできるが、上記と塗布作業の観点から第1ゾルゲル材料の粘度よりも低いことが望ましい。
なお、第2ゾルゲル材料として、加熱により硬化するゾルゲル材料以外に光硬化性ゾルゲル材料を用いてもよい。この場合、第1ゾルゲル材料と同様に、例えば、光によって酸を発生する6フッ化リン系芳香族スルホニウム塩などの光酸発生剤を用いたり、アセチルアセトンに代表されるβジケトンをゾル液に添加したりすることで、化学修飾(キレート化)させ、紫外線やエキシマ等のエネルギー線の照射によって化学修飾を外すなどの方法を用いることができる。
なお、凹凸被覆材料は、TiO、ZnO、ZnS、ZrO、BaTiO、SrTiO等の無機材料から構成してもよい。このうち、成膜性や屈折率の関係からTiOが好ましい。
凹凸被覆材料として硬化性樹脂材料を用いてもよい。硬化性樹脂としては、下地材料と同様に、例えば、光硬化および熱硬化、湿気硬化型、化学硬化型(二液混合)等の樹脂を用いることができる。具体的にはエポキシ系、アクリル系、メタクリル系、ビニルエーテル系、オキセタン系、ウレタン系、メラミン系、ウレア系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、フェノール系、架橋型液晶系、フッ素系、シリコーン系、ポリアミド系等のモノマー、オリゴマー、ポリマー等の各種樹脂が挙げられる。
また、凹凸被覆材料としてシランカップリング剤を用いてもよい。それにより、実施形態の光学基板100を用いて有機EL素子を製造する場合、後述の凹凸構造層とその上に形成される電極などの層との間の密着性を向上させることができ、有機EL素子の製造工程における洗浄工程や高温処理工程での耐性が向上する。被覆層に用いられるシランカップリング剤は、その種類が特に制限されるものではないが、例えばRSiX(Rは、ビニル基、グリシドキシ基、アクリル基、メタクリル基、アミノ基およびメルカプト基から選ばれる少なくとも1種を含む有機官能基であり、Xは、ハロゲン元素またはアルコキシル基である)で示される有機化合物を用いることができる。シランカップリング剤を塗布する方法としては例えば、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、滴下法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、ダイコート法,カーテンコート法、インクジェット法、スパッタ法等の各種コート方法を採用することができる。その後、各材料に応じて適正な条件で乾燥させることにより硬化した膜を得ることができる。例えば、100〜150℃で15〜90分間加熱乾燥してもよい。
凹凸被覆材料は、無機材料または硬化性樹脂材料に紫外線吸収材料を含有させたものであってもよい。紫外線吸収材料は、紫外線を吸収し光エネルギーを熱のような無害な形に変換することにより、膜の劣化を抑制する作用がある。紫外線吸収剤としては、従来から公知のものが使用でき、例えば、ベンゾトリアゾール系吸収剤、トリアジン系吸収剤、サリチル酸誘導体系吸収剤、ベンゾフェノン系吸収剤等を使用できる。
凹凸被覆材料としてポリシラザン溶液を用いてもよい。この場合、これを塗布して形成した塗膜をセラミックス化(シリカ改質)してシリカからなる膜を形成してもよい。なお、「ポリシラザン」とは、珪素−窒素結合を持つポリマーで、Si−N、Si−H、N−H等からなるSiO、Si及び両方の中間固溶体SiO等のセラミック前駆体無機ポリマーである。特開平8−112879号公報に記載されている下記の一般式(1)で表されるような比較的低温でセラミック化してシリカに変性する化合物がより好ましい。
一般式(1):
−Si(R1)(R2)−N(R3)−
式中、R1、R2、R3は、各々水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基またはアルコキシ基を表す。
上記一般式(1)で表される化合物の中で、R1、R2及びR3のすべてが水素原子であるパーヒドロポリシラザン(PHPSともいう)や、Siと結合する水素部分が一部アルキル基等で置換されたオルガノポリシラザンが特に好ましい。
低温でセラミック化するポリシラザンの別の例としては、ポリシラザンにケイ素アルコキシドを反応させて得られるケイ素アルコキシド付加ポリシラザン(例えば、特開平5−238827号公報)、グリシドールを反応させて得られるグリシドール付加ポリシラザン(例えば、特開平6−122852号公報)、アルコールを反応させて得られるアルコール付加ポリシラザン(例えば、特開平6−240208号公報)、金属カルボン酸塩を反応させて得られる金属カルボン酸塩付加ポリシラザン(例えば、特開平6−299118号公報)、金属を含むアセチルアセトナート錯体を反応させて得られるアセチルアセトナート錯体付加ポリシラザン(例えば、特開平6−306329号公報)、金属微粒子を添加して得られる金属微粒子添加ポリシラザン(例えば、特開平7−196986号公報)等を用いることもできる。
ポリシラザン溶液の溶媒としては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、脂肪族エーテル、脂環式エーテル等のエーテル類が使用できる。酸化珪素化合物への改質を促進するために、アミンや金属の触媒を添加してもよい。
なお、凹凸形成材料と凹凸被覆材料とは、同じ材料を用いてもよく、異なる材料を用いてもよい。例えば、凹凸形成材料と凹凸被覆材料はいずれもゾルゲル材料を用いてもよく、凹凸形成材料にゾルゲル材料を用いて、凹凸被覆材料以外の材料を用いてもよくその逆でもよい。また、凹凸形成材料に樹脂材料を用い、凹凸被覆材料にポリシラザンを用いてもよい。凹凸形成材料と凹凸被覆材料が同一または類似の材料の場合でもその組成や密度が異なるように堆積してもよい。
[凹凸被覆材料(第2ゾルゲル材料)塗布工程]
上記のように調製した第2ゾルゲル材料(凹凸被覆材料)を、前述の第1ゾルゲル材料の島状構造54を形成した基板40上に塗布する(図1の工程S6)。これにより、図4に示すように、第1ゾルゲル材料の島状構造54を覆うように第2ゾルゲル材料(凹凸被覆材料)の塗膜62が形成される。このとき、島状構造54を覆わない第2ゾルゲル材料(一部の第2ゾルゲル材料)は基板40(基板の露出部分)を覆い、基板40に接している。第1ゾルゲル材料の島状構造54及び第2ゾルゲル材料の塗膜62よりなるゾルゲル材料層(凹凸構造層)42は、第1ゾルゲル材料の島状構造54に対応する部分を凸部として有する波形構造(凹凸構造)を形成し得る。形成した凹凸パターンがなめらかな波形構造であることにより、作製した光学基板を有機EL素子の製造に用いて、その凹凸の表面に有機層を蒸着させたときに、有機層の一部の厚みが極端に薄くなることを十分に防止でき、有機層を十分に均一な膜厚で積層できると考えられる。その結果、電極間距離を十分に均一なものとすることができ、電界が集中することを十分に抑制できる。また、有機EL素子において、凹凸構造の波形の傾斜部における電位分布の勾配が緩やかになるため、リーク電流の発生をより十分に抑制することができるものと考えられる。
第2ゾルゲル材料の塗膜62の膜厚は光学基板に求められる凹凸形状に合わせて調整する必要がある。例えば最終的に得られる光学基板の波形構造の深さが500nmであることが所望される場合、第2ゾルゲル材料の塗膜62の膜厚が、第1ゾルゲル材料で形成された島状構造54の高さに対して500nm分薄くなるようにすればよい。塗膜62の膜厚は、例えば第2ゾルゲル材料の固形分濃度等によって調製することができる。
ゾルゲル材料層(凹凸構造層)42の凹凸パターンは、例えば、マイクロレンズアレイ構造や光拡散や回折等の機能を有する構造など、最終的に得られる光学基板の用途に応じて任意のパターンにし得る。凹凸パターンのピッチ及び高さは、任意であるが、例えば、パターンを可視領域の光を散乱または回折する回折格子の用途に用いる場合には、凹凸の平均ピッチとしては、100〜1500nmの範囲にあることが好ましく、200〜1200nmの範囲であることがより好ましい。凹凸の平均ピッチが前記下限未満では、可視光の波長に対してピッチが小さくなりすぎるため、凹凸による光の回折が生じなくなる傾向にあり、他方、上限を超えると、回折角が小さくなり、回折格子のような光学素子としての機能が失われてしまう傾向にある。凹凸の深さ分布の平均値は、20〜200nmの範囲であることが好ましく、30〜150nmの範囲であることがより好ましい。凹凸の深さの標準偏差は、10〜100nmの範囲であることが好ましく、15〜75nmの範囲内であることがより好ましい。また、ゾルゲル材料層の表面に疎水化処理を行ってもよい。疎水化処理の方法は知られている方法を用いればよく、例えば、シリカ表面であれば、ジメチルジクロルシラン、トリメチルアルコキシシラン等で疎水化処理することもできるし、ヘキサメチルジシラザンなどのトリメチルシリル化剤とシリコーンオイルで疎水化処理する方法を用いてもよいし、超臨界二酸化炭素を用いた金属酸化物粉末の表面処理方法を用いてもよい。ゾルゲル材料層上に、水分や酸素等の気体の侵入を防ぐ目的で、ガスバリア層を設けてもよい。
なお、本願において、最終的に得られる光学基板のゾルゲル材料層42の凹凸の深さ分布の平均値及び凹凸深さの標準偏差は以下のようにして算出できる。表面の凹凸の形状を、走査型プローブ顕微鏡(例えば、株式会社日立ハイテクサイエンス製の製品名「E−sweep」等)を用いて凹凸解析画像を測定する。凹凸解析の際、前述の条件で任意の3〜10μm角(縦3〜10μm、横3〜10μm)の測定領域を測定して凹凸解析画像を求める。その際に測定領域内の16384点(縦128点×横128点)以上の測定点における凹凸高さのデータをナノメートルスケールでそれぞれ求める。なお、このような測定点の数は、用いる測定装置の種類や設定によっても異なるものではあるが、例えば、測定装置として上述の株式会社日立ハイテクサイエンス製の製品名「E−sweep」を用いた場合には、3μm角の測定領域内において65536点(縦256点×横256点)の測定(256×256ピクセルの解像度での測定)を行うことができる。そして、このようにして測定される凹凸高さ(単位:nm)に関して、先ず、全測定点のうち、透明支持基板1の表面からの高さが最も高い測定点Pを求める。そして、かかる測定点Pを含み且つ透明支持基板1の表面と平行な面を基準面(水平面)として、その基準面からの深さの値(測定点Pにおける透明支持基板1からの高さの値から各測定点における透明支持基板1からの高さを差し引いた差分)を凹凸深さのデータとして求める。なお、このような凹凸深さデータは、測定装置(例えば株式会社日立ハイテクサイエンス製の製品名「E−sweep」)によっては測定装置中のソフト等により自動的に計算して求めることが可能でき、このような自動的に計算して求められた値を凹凸深さのデータとして利用できる。このようにして、各測定点における凹凸深さのデータを求めた後、その算術平均及び標準偏差を求めることにより算出できる値をそれぞれ凹凸の深さ分布の平均値及び凹凸の深さの標準偏差として採用する。本明細書において、凹凸の平均ピッチ、並びに凹凸の深さ分布の平均値及び凹凸深さの標準偏差は、凹凸が形成されている表面の材料に関わらず、上記のような測定方法を通じて求めることができる。
このような凹凸パターンから散乱及び/または回折される光は、単一のまたは狭い帯域の波長の光ではなく、比較的広域の波長帯を有し、散乱光及び/または回折される光は指向性がなく、あらゆる方向に向かう。但し、「不規則な凹凸パターン」には、表面の凹凸の形状を解析して得られる凹凸解析画像に2次元高速フーリエ変換処理を施して得られるフーリエ変換像が円もしくは円環状の模様を示すような、すなわち、上記凹凸の向きの指向性はないものの凹凸のピッチの分布を有するような疑似周期構造を含む。それゆえ、このような疑似周期構造を有する基板においては、その凹凸ピッチの分布が可視光線を回折する限り、有機EL素子のような面発光素子などに使用される回折基板や太陽電池の透明導電性基板など好適である。
第2ゾルゲル材料の塗布方法として、バーコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ダイコート法、インクジェット法などの任意の塗布方法を使用することができるが、比較的大面積の基板に第2ゾルゲル材料を均一に塗布可能であること、第2ゾルゲル材料が硬化(ゲル化)する前に素早く塗布を完了させることができることからすれば、バーコート法、ダイコート法及びスピンコート法が好ましい。
[硬化工程]
基板に第2ゾルゲル材料(凹凸被覆材料)を塗布した後、基板上の第1ゾルゲル材料(凹凸形成材料)の島状構造54及び第2ゾルゲル材料の塗膜62からなるゾルゲル材料層(凹凸構造層)42(図4参照)を焼成する(図1の工程S7)。焼成によりゾルゲル材料層42に含まれている水酸基などが脱離して塗膜がより強固となる。焼成は、200〜1200℃の温度で、5分〜6時間程度行うのが良い。こうしてゾルゲル材料層42が硬化して、第1ゾルゲル材料の島状構造54に対応する部分を凸部として備える波形構造を有するゾルゲル構造体(回折格子)を得ることができる。この時、ゾルゲル材料層42は、焼成温度、焼成時間に応じて非晶質または結晶質、または非晶質と結晶質の混合状態となる。第1ゾルゲル材料及び/または第2ゾルゲル材料として光硬化性ゾルゲル材料を使用した場合、ゾルゲル材料層42を加熱・焼成する代わりに光照射を行うことでゲル化(硬化)を進めてもよい。
上記のようにして基板40上にマイクロコンタクトプリントにより島状構造54を形成し、それに続いて第2ゾルゲル材料の塗膜62を形成することによって、波形構造のゾルゲル材料層42を有する光学基板100が得られる。光学基板100は、例えば、有機EL素子用の回折格子基板、ワイヤグリッド偏光子、反射防止フィルム、あるいは太陽電池の光電変換面側に設置することにより太陽電池内部への光閉じ込め効果を付与するための光学素子として使用することができる。あるいは、上記パターンを有する基板をモールド(マザー)として用いて上記パターンをさらに別の樹脂に転写してもよい。この場合、転写された樹脂パターンは基板上のパターンの反転パターンであるために、転写された反転パターンをさらに別の樹脂に転写することで基板のレプリカとしてのモールドを作製してもよい。それらのモールドにNi等による電鋳処理を施して金属モールドを形成することもできる。それらのモールドを用いることにより、有機EL素子用の回折格子基板などの光学部品を一層効率よく量産することができる。上記実施形態において、島状構造54及び塗膜62を形成するために、第1ゾルゲル材料及び第2ゾルゲル材料をそれぞれ用いたが、それらのゾルゲル材料に代えて、金属酸化物を用いることもできる。以下に説明する有機EL素子の製造方法においても同様である。
<有機EL素子の製造方法>
上記のようにしてゾルゲル材料からなる波形構造が形成された基板を用いて有機EL素子を製造する製造方法の一例について、図5を参照しながら説明する。先ず、ゾルゲル材料層からなるパターンが形成された基板に付着している異物などを除去するために、ブラシで洗浄し、次いで、アルカリ性洗浄剤および有機溶剤で有機物等を除去する。次いで、図5に示すように、基板40のゾルゲル材料層42上に、透明電極92を、ゾルゲル材料層42の表面に形成されている凹凸構造が維持されるようにして積層する。透明電極92の材料としては、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、金、白金、銀、銅が用いられる。これらの中でも、透明性と導電性の観点から、ITOが好ましい。透明電極92の厚みは20〜500nmの範囲であることが好ましい。厚みが前記下限未満では、導電性が不十分となり易く、前記上限を超えると、透明性が不十分となり発光したEL光を十分に外部に取り出せなくなる可能性がある。透明電極92を積層する方法としては、蒸着法、スパッタ法、スピンコート法等の公知の方法を適宜採用することができる。これらの方法の中でも、密着性を上げるという観点から、スパッタ法が好ましく、その後、フォトレジストを塗布して電極用マスクパターンで露光した後、現像液でエッチングして所定のパターンの透明電極を得る。なお、スパッタ時には基板が300℃程度の高温に曝されることになる。得られた透明電極をブラシで洗浄し、アルカリ性洗浄剤および有機溶剤で有機物等を除去した後、UVオゾン処理することが望ましい。
次に、透明電極92上に、図5に示す有機層94を積層する。このような有機層94は、有機EL素子の有機層に用いることが可能なものであれば特に制限されず、公知の有機層を適宜利用することができる。また、このような有機層94は、種々の有機薄膜の積層体であってもよく、例えば、図5に示すような正孔輸送層95、発光層96、及び電子輸送層97からなる積層体であってもよい。ここで、正孔輸送層95の材料としては、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’−ビス(3ーメチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)や4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等の芳香族ジアミン化合物、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、ポリアリールアルカン、ブタジエン、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、発光層96は、透明電極92から注入された正孔と金属電極98から注入された電子とを再結合させて発光させるために設けられている。発光層96に使用できる材料としては、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、アルミニウムキノリノール錯体(Alq3)などの有機金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ピラン、キナクリドン、ルブレン、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、ジスチリルアミン誘導体及び各種蛍光色素等を用いることができる。またこれらの化合物のうちから選択される発光材料を適宜混合して用いることも好ましい。また、スピン多重項からの発光を示す材料系、例えば燐光発光を生じる燐光発光材料、およびそれらからなる部位を分子内の一部に有する化合物も好適に用いることができるが挙げられる。なお、前記燐光発光材料はイリジウムなどの重金属を含むことが好ましい。上述した発光材料をキャリア移動度の高いホスト材料中にゲスト材料としてドーピングして、双極子−双極子相互作用(フェルスター機構)、電子交換相互作用(デクスター機構)を利用して発光させても良い。また、電子輸送層97の材料としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレンなどの複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルミニウムキノリノール錯体(Alq3)などの有機金属錯体などが挙げられる。さらに上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。なお、正孔輸送層95もしくは電子輸送層97が発光層96の役割を兼ねていてもよい。この場合、透明電極92と金属電極98の間の有機層は2層となる。
さらに、金属電極98からの電子注入を容易にするという観点から、有機層94と金属電極98の間に電子注入層としてフッ化リチウム(LiF)、Li等の金属フッ化物や金属酸化物、Ca、Ba、Cs等の活性の高いアルカリ土類金属、有機絶縁材料等からなる層を設けてもよい。また、透明電極92からの正孔注入を容易にするという観点から、有機層94と透明電極92の間に正孔注入層として、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、または導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマーなどからなる層を設けても良い。
また、有機層94が正孔輸送層95、発光層96、及び電子輸送層97からなる積層体である場合、正孔輸送層95、発光層96、及び電子輸送層97の厚みは、それぞれ1〜200nmの範囲、5〜100nmの範囲、及び5〜200nmの範囲であることが好ましい。有機層94を積層する方法としては、蒸着法、スパッタ法、スピンコート法、ダイコート法等の公知の方法を適宜採用することができる。
有機EL素子形成工程においては、次いで、図5に示すように、有機層94上に金属電極98を積層する。金属電極98の材料としては、仕事関数の小さな物質を適宜用いることができ、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、MgAg、MgIn、AlLiが挙げられる。また、金属電極98の厚みは50〜500nmの範囲であることが好ましい。厚みが前記下限未満では、導電性が低下し易く、前記上限を超えると、電極間の短絡が発生した際に、修復が困難となる可能性がある。金属電極98は、蒸着法、スパッタ法等の公知の方法を採用して積層することができる。こうして、図5に示すような構造の有機EL素子200が得られる。
上記実施形態では、第1ゾルゲル材料の島状構造54及び第2ゾルゲル材料の塗膜62よりなるゾルゲル材料層(凹凸構造層)42は、第1ゾルゲル材料の島状構造54に対応する部分を凸部として有する波形構造(凹凸構造)を形成し得る。前述のように、本発明の方法に従い製造した光学基板の凹凸パターンがゾルゲル材料のような金属酸化物から形成されている場合には、以下に説明するように種々の点で硬化性樹脂から凹凸パターンが形成されている基板に比べて有利となる。ゾルゲル材料のような金属酸化物は、機械的強度に優れるため、有機EL素子の製造プロセスにおいて基板及び透明電極形成後に凹凸パターン面にブラシ洗浄を行っても傷、異物の付着、透明電極上の突起などが発生しにくく、それらに起因する素子不良を抑制できる。それゆえ、本発明の方法により得られた有機EL素子は、凹凸パターンを有する基板の機械的強度という点で硬化性樹脂基板を用いる場合に比べて優れる。
本発明の方法に従い製造したゾルゲル材料のような金属酸化物から形成された基板は、耐薬品性に優れる。それゆえ、基板及び透明電極の洗浄工程に用いるアルカリ液や有機溶媒に対しても比較的耐食性があり、種々の洗浄液を使用することができる。また、前述のように透明基板のパターニング時にアルカリ性の現像液を用いることがあり、このような現像液に対しても耐食性がある。この点でアルカリ液に対して耐性が比較的低い硬化性樹脂基板に比べて有利となる。
本発明の方法に従い製造したゾルゲル材料のような金属酸化物から形成された基板は、耐熱性に優れる。このため、有機EL素子の透明電極製造プロセスにおけるスパッタ工程の高温雰囲気にも耐えることができる。さらに、本発明の方法に従い製造したゾルゲル材料のような金属酸化物から形成された基板は、硬化性樹脂基板に比べて、耐UV性、耐候性にも優れる。このため、透明電極形成後のUVオゾン洗浄処理に対しても耐性を有する。
実施形態により製造された有機EL素子を屋外で使用した場合には、硬化性樹脂に凹凸パターンを形成した基板を用いた有機EL素子を使用した場合に比べて太陽光による劣化が抑制できる。さらに、上記のような硬化樹脂では発光時の発熱などで高温下に長期間置かれると劣化して黄変やガスの発生の可能性があり、樹脂基板を用いた有機EL素子の長期的な使用が難しいが、ゾルゲル材料のような金属酸化物を用いて作製された基板を備える有機EL素子では劣化が抑制される。
以上、本発明を実施形態及び実施例により説明してきたが、本発明の凹凸パターンを有する光学基板のような凹凸構造を有する部材の製造方法は、上記実施形態及び実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載した技術思想の範囲内で適宜改変することができる。本発明の凹凸構造を有する部材の製造方法は、光学基板の製造に限らず種々の用途に使用することができ、例えば、マイクロレンズアレイ、プリズムアレイ、光導波路などの光学素子、レンズなどの光学部品、LED、太陽電池、反射防止フィルム、半導体チップ、パターンドメディア、データストレージ、電子ペーパー、LSIなどの製造、製紙、食品製造、免疫分析チップ、細胞培養シートなどのバイオ分野等においても使用することができる。また、凹凸形成材料及び凹凸被覆材料として、用途に応じて種々の材料が用いられる。例えば、光学素子、光学部品、太陽電池、反射防止フィルム、半導体チップ、パターンドメディア、データストレージ、電子ペーパー、LSIなどの製造の用途には、光反応(硬化)性樹脂、熱反応(硬化)性樹脂、高分子樹脂、ゾルゲル材料などの金属酸化物、有機‐無機ハイブリッド材料などを用いることができ、さらに、これらの材料の中に、ファイバー状、微粒子(球)状、薄片状の材料を加えてもよい。加える材料として、有機化合物(低分子化合物、高分子化合物)、無機化合物(炭素材料、ケイ素材料、金属、金属酸化物など)、有機‐無機ハイブリッド材料などが挙げられるが、これらに限定されない。また、製紙用途ではパルプ等を、食品製造用途では各種食品材料を、塗膜材料として使用することができる。また、本発明の製造方法による部材が有する凹凸パターンは、BCP法やBKL法によって得られる不規則な凹凸パターンに限らず、規則的な凹凸パターンを有していてもよく、ラインパターンやドットパターンを有していてもよい。さらに、凹凸構造は波形構造に限らず、矩形構造、V字型構造、ランダム構造等でもよい。
本発明の凹凸構造を有する部材を製造する方法は、微細パターン形成を正確に且つ確実に行いつつも高いスループットで凹凸構造を有する部材を製造することができる。本発明の製造方法により製造された凹凸構造を有する部材の凹凸パターンは耐熱性、耐候性及び耐食性に優れ、その凹凸構造を有する部材を組み込んだ素子の製造プロセスにも耐性があり、また、それらの素子を長寿命化することができる。それゆえ、本発明の製造方法により得られた凹凸構造を有する部材は、有機EL素子や太陽電池のなどの各種デバイスにきわめて有効となり、このようにして得られた凹凸構造を有する部材を光学基板として用いて、耐熱性、耐候性及び耐食性に優れた有機EL素子や太陽電池などの各種デバイスを製造することができる。また、本発明の製造方法は、光学基板の製造に限らず種々の用途に使用することができる。例えば、太陽電池や各種ディスプレイ用の集光フィルム及び反射防止フィルムの製造、半導体チップなどの製造、ティッシュペーパーの製造などの製紙分野(例えば、ウェブの圧縮に使われるドラム)、製麺などの食品製造、微細な流路を備えたバイオチップ、ゲノム及びプロテオーム解析用のバイオチップ、細胞培養シート(細胞培養容器として用いるナノピラシート)、細胞分別用のマイクロチップなどのバイオ分野における製造等においても使用することができる。
38 マスターモールド
40 基板
42 ゾルゲル材料層
52 第1ゾルゲル材料の塗膜、62 第2ゾルゲル材料の塗膜
83 スタンプ
92 透明電極、94 有機層、95 正孔輸送層
96 発光層、97 電子輸送層、98 金属電極
200 有機EL素子

Claims (18)

  1. 凹凸構造を有する部材の製造方法であって、
    凹凸パターンを有するスタンプを用意する工程と、
    前記スタンプの凸部に、ゾルゲル材料からなる凹凸形成材料を塗布する工程と、
    前記凹凸形成材料が塗布された前記スタンプを基板に接触させることにより、前記基板上に前記凹凸形成材料を転写する工程と、
    前記転写された前記凹凸形成材料を覆うように、前記基板上に凹凸被覆材料を塗布する工程とを有する凹凸構造を有する部材の製造方法。
  2. 前記基板上に前記凹凸被覆材料を塗布することにより、前記基板上に前記凹凸形成材料及び前記凹凸被覆材料からなる凹凸構造層を形成する請求項1に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  3. 前記凹凸被覆材料がゾルゲル材料である請求項1または2に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  4. 前記凹凸形成材料を前記基板上に島状に転写する請求項1〜のいずれか一項に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  5. 前記凹凸被覆材料の一部が前記基板と接触するように前記凹凸被覆材料を塗布する請求項に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  6. 前記凹凸構造を有する部材が光学基板である請求項1〜のいずれか一項に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  7. 前記スタンプがシリコーンゴムから形成される請求項1〜のいずれか一項に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  8. 前記凹凸形成材料の粘度が前記凹凸被覆材料の粘度より高い請求項1〜のいずれか一項に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  9. 前記基板上に前記凹凸形成材料を転写する工程において、前記凹凸形成材料を加熱する請求項1〜のいずれか一項に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  10. 前記凹凸形成材料の加熱温度が150〜200℃である請求項に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  11. 転写された前記凹凸形成材料の高さを前記凹凸形成材料の固形分濃度によって調整する請求項1〜1のいずれか一項に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  12. 塗布された前記凹凸被覆材料の膜厚を前記凹凸被覆材料の固形分濃度によって調整する請求項1〜1のいずれか一項に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法。
  13. 請求項1〜1のいずれか一項に記載の凹凸構造を有する部材の製造方法によって得られた、前記基板上に前記凹凸構造を有する部材。
  14. 請求項1に記載の凹凸構造を有する部材を用いて有機EL素子を製造する有機EL素子の製造方法。
  15. 凹凸構造を有する光学部材であって、
    基板と、
    前記基板とは異なる材料であるゾルゲル材料から形成され且つ前記基板の表面に互いに孤立した複数の凸部から構成された島状構造と、
    前記島状構造と前記凸部間に露出する基板表面とを覆う被覆部とを備える光学部材。
  16. 記被覆部は、ゾルゲル材料から形成されている請求項1に記載の光学部材。
  17. 前記凸部と前記被覆部が異なる材料から形成されている請求項1に記載の光学部材。
  18. 前記光学部材が有機EL用の光取り出し基板である請求項1〜1のいずれか一項に記載の光学部材。
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