JP6094353B2 - 保護膜形成用組成物、保護膜形成方法、保護膜及び保護膜除去方法 - Google Patents

保護膜形成用組成物、保護膜形成方法、保護膜及び保護膜除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、保護膜形成用組成物、保護膜形成方法、保護膜、及び保護膜除去方法に関する。
パワー半導体素子を製造するプロセスでは、ウエハの表面処理を行った後に裏面処理を行うことがある。裏面処理として、例えばバックグラインド処理、電極形成処理等が行われる。ウエハの裏面処理を行う場合、ウエハを裏返して吸着ステージに載置し、吸着ステージを移動させることで各処理が行われる場所にウエハが搬送される。ウエハを裏返し、吸着ステージにウエハをそのまま載置した場合、先に処理されたウエハの表面が吸着ステージの表面と接触することになる。このような場合、ウエハの表面が損傷し、あるいはウエハの表面に異物が付着することが懸念される。そのため、裏面処理を行う場合及びウエハの搬送を行う場合、ウエハの表面を保護することが望まれる。
ウエハの表面を保護する方法として、ウエハの表面に仮固定材を介して支持体を仮固定すること(特開2011−225814号公報参照)、ウエハの表面を紫外線硬化性樹脂の保護膜により被覆することが提案されている(特開2006−124354号公報参照)。
支持体を仮固定する方法では、支持体又はウエハの表面に仮固定層(仮固定材)を形成した後にウエハと支持体とを貼り合わせることで、ウエハに支持体が仮固定される。そのため、ウエハに支持体を仮固定するために、仮固定層を形成する工程とウエハ及び支持体を貼り合わせる工程の少なくとも2つの工程が必要であり、仮固定材及び支持体の2つの保護用部材が必要となる。そのため、製造コスト的には有利であるとは言い難い。また、仮固定材とウエハとの密着性が高すぎると、ウエハから仮固定材を除去するのが困難となる。ウエハからの仮固定材の除去を容易とするためには、仮固定材とウエハとの密着性を低くすればよいが、その場合には支持体とウエハとの間に位置ずれが生じるおそれがある。特に、裏面処理が高温プロセスを含む場合、支持体とウエハとの間に位置ずれが生じやすくなる。仮に、支持体を基準としてウエハの位置決めを行った場合、支持体とウエハとの間に位置ずれが生じると、ウエハが吸着ステージに対して位置ずれすることになる。このようなケースが生じた場合、電極形成工程等の位置精度が要求される工程を適切に行えないおそれがある。
これに対して、紫外線硬化性樹脂膜により被覆する方法は、保護膜が紫外線硬化性樹脂膜であるためにウエハとの密着性に優れる。一方、保護膜が紫外線硬化性樹脂膜であるためにウエハの表面から保護膜を除去するのが容易ではなく、保護膜を除去したときに残渣が発生するおそれがある。残渣を生じないようにするためには、保護膜を除去するために要求される条件(例えば温度、使用する溶媒の種類)が厳しくなるため、ウエハの表面が損傷するおそれもある。
このように、仮固定材、保護膜等を残渣の発生を防止しつつ簡易に除去することと、ウエハの位置ずれの発生を抑制するためにウエハと仮固定材、保護膜等との密着性を高めることとを両立するのは容易ではない。
特開2011−225814号公報 特開2006−124354号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、ウエハとの密着性に優れ、残渣の発生を防止しつつ簡易に除去できる保護膜を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
半導体素子の製造プロセスにおけるウエハの表面処理後に行われる上記ウエハの裏面処理又は上記ウエハの搬送を行うときに上記ウエハの表面を保護する保護膜を形成するための保護膜形成用組成物であって、
ガラス転移温度が200℃以上である熱可塑性樹脂(以下、「[A]熱可塑性樹脂」ともいう)、及び
上記熱可塑性樹脂を溶解可能な有機溶媒(以下、「[B]有機溶媒」ともいう)
を含む保護膜形成用組成物(以下、「保護膜形成用組成物(X)」ともいう)である。
本発明の保護膜形成方法は、
当該保護膜形成用組成物をウエハに塗布する工程、及び
上記有機溶媒を除去する工程
を有する。
本発明の保護膜は、当該保護膜形成方法により形成される。
本発明の保護膜除去方法は、当該保護膜を、有機溶媒で溶解除去する工程又は機械的に剥離除去する工程を有する。
本発明の保護膜形成用組成物及び保護膜形成方法により提供される保護膜は、ウエハとの密着性に優れ、本発明の保護膜除去方法によって残渣の発生を防止しつつ簡易に除去できる。従って、ウエハの表面を製造コスト的に有利に保護しつつ、表面処理を行った後の裏面処理又は搬送を適切に行うことができる。
保護膜形成用組成物をウエハに塗布する工程を説明するための模式的斜視図である。 バックグラインド処理を説明するための模式的断面図である。 保護膜の除去工程を説明するための模式的斜視図である。
以下、本発明の保護膜形成用組成物、保護膜形成方法、保護膜、及び保護膜除去方法を詳細に説明する。
保護膜形成用組成物(X)は、半導体素子の製造プロセスにおけるウエハの表面処理後に行われるウエハの裏面処理又はウエハの搬送を行うときにウエハの表面を保護する保護膜を形成するためのものである。
ここでの半導体素子は、製造プロセスにおいてウエハの裏面処理が必要な素子である。このような半導体素子としては、例えばパワー半導体素子が挙げられる。パワー半導体素子は、例えば直流と交流とを相互変換するインバータ素子、周波数変換素子、電圧の昇圧又は降圧するレギュレータ素子、モータ、マイコン、LSI等の駆動を行う駆動素子、バッテリ充電を行う充電素子等の電力の制御や供給を行う素子、電源として利用される素子として利用される。パワー半導体素子としては、例えばダイオード、トランジスタ、ダイオード及びトランジスタを有するIC等が挙げられる。
ウエハの表面処理及び裏面処理は、パワー半導体素子等を形成するために必要な工程であり、例えば半導体素子をトランジスタとして形成する場合には、裏面処理として、バックグラインド処理、イオン注入処理、アニール処理、スパッタ処理等を含む。
[保護膜形成用組成物(X)]
保護膜形成用組成物(X)は、必須成分として[A]熱可塑性樹脂及び[B]有機溶媒を含有し、好適成分としてヒドロキシル基、チオール基、カルボキシル基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の極性官能基を有する化合物(以下、「[C]化合物」ともいう)を含有していてもよい。保護膜形成用組成物(X)は、本発明の効果を損なわない範囲において、他の任意成分を含んでいてもよい。
<[A]熱可塑性樹脂>
[A]熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度が200℃以上の熱可塑性樹脂である。[A]熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度が200℃以上である限りは特に限定はない。[A]熱可塑性樹脂としては、例えばポリエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノキシ樹脂、ノボラック樹脂等が挙げられる。これらの中で、ポリエーテル樹脂が好ましい。
〔ポリエーテル樹脂〕
ポリエーテル樹脂は、下記式(1)で表される構造単位及び下記式(2)で表される構造単位からなる群より選択される少なくとも1種の構造単位(以下、「構造単位(i)」ともいう)を含むことが好ましい。このポリエーテル樹脂は、構造単位(i)以外に、後述する構造単位(ii)及び構造単位(iii)のうちの少なくとも一方をさらに含んでいてもよい。
(構造単位i)
構造単位(i)は、[A]熱可塑性樹脂のガラス転移温度を高くし、[B]有機溶媒に対する溶解性を高めるものである。
Figure 0006094353
上記式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R〜Rの有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合は無い。b〜eは、それぞれ独立して、0〜4の整数である。Rは、炭素数1〜12の1価の有機基である。fは0〜3の整数である。R〜Rがそれぞれ複数の場合、複数のR〜Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Rは、シアノ基、ニトロ基又はホルミル基である。
ここで、「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
また、「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基を意味し、直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基の双方を含むものとする。
一方、「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環式炭化水素の構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基を意味する。但し、脂環式炭化水素の構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。
上記Rで表される炭素数1〜12の1価の有機基としては、例えば、炭素数1〜12の1価の炭化水素基、酸素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含む炭素数1〜12の1価の有機基等が挙げられる。
上記炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜12の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜12の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜12の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記鎖状炭化水素基の炭素数としては、1〜8が好ましく、1〜5がより好ましい。
上記炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等のシクロアルキル基;
シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、ノルボルネニル基等のシクロアルケニル基などが挙げられる。
上記脂環式炭化水素基の炭素数としては3〜8が好ましく、3又は4がより好ましい。
上記炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記酸素原子を含む炭素数1〜12の1価の有機基としては、水素原子、炭素原子及び酸素原子からなる有機基が挙げられ、エーテル結合、カルボニル基又はエステル結合と、炭化水素基とからなる炭素数1〜12の1価の有機基等が挙げられる。
上記エーテル結合を有する炭素数1〜12の1価の有機基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、シクロヘキシルオキシ基等のアルコキシ基;エテニルオキシ基、プロペニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;エチニルオキシ基等のアルキニルオキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;メトキシメチル基等のアルコキシアルキル基などが挙げられる。
上記カルボニル基を有する炭素数1〜12の1価の有機基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基、イソプロピオニル基、ベンゾイル基等のアシル基などが挙げられる。
上記エステル結合を有する炭素数1〜12の1価の有機基としては、例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、イソプロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基などが挙げられる。
上記窒素原子を含む炭素数1〜12の1価の有機基としては、例えば、水素原子、炭素原子及び窒素原子からなる有機基等が挙げられ、アミノ基、イミダゾーリル基、トリアゾーリル基、ベンズイミダゾーリル基、ベンズトリアゾーリル基等が挙げられる。
酸素原子及び窒素原子を含む炭素数1〜12の1価の有機基としては、例えば、水素原子、炭素原子、酸素原子及び窒素原子からなる有機基等が挙げられ、オキサゾーリル基、オキサジアゾーリル基、ベンズオキサゾーリル基、ベンズオキサジアゾーリル等が挙げられる。
これらの中で、炭化水素基が好ましく、鎖状炭化水素基、芳香族炭化水素基がより好ましく、メチル基、エチル基、フェニル基がさらに好ましい。
上記R〜Rで表される炭素数1〜12の1価の有機基としては、例えば、上記Rとして例示したもののうち、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む有機基を除く有機基と同様の基等が挙げられる。
これらの中で、芳香族炭化水素基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
上記Rとしては、シアノ基、ニトロ基が好ましく、シアノ基がより好ましい。
Figure 0006094353
上記式(2)中、R〜R10は、それぞれ独立して、炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R〜R10の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合はない。R11及びR12は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ニトロ基又は炭素数1〜12の1価の有機基である。g〜lは、それぞれ独立して、0〜4の整数である。R〜R12がそれぞれ複数の場合、複数のR〜R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Yは、単結合、−SO−又は−CO−である。mは、0又は1である。但しmが0の場合、R12はニトロ基及びシアノ基のいずれでもない。
上記R〜R10で表される炭素数1〜12の1価の有機基(但し、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む有機基を除く)としては、例えば、上記式(1)のR〜Rとして例示した有機基と同様の基等が挙げられる。
これらの中で、芳香族炭化水素基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
11及びR12で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。これらの中で、フッ素原子、塩素原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
上記R11及びR12で表される炭素数1〜12の1価の有機基としては、例えば、上記式(1)のRとして例示した有機基と同様の基等が挙げられる。
上記R11及びR12としては、ハロゲン原子、有機基が好ましく、有機基がより好ましく、鎖状炭化水素基がさらに好ましく、メチル基が特に好ましい。
上記g〜lとしては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記Yとしては、単結合、−CO−が好ましい。
上記mとしては、1が好ましい。
(構造単位(ii))
[A]熱可塑性樹脂は、下記式(3)で表される構造単位(ii)をさらに含んでいるとよい。[A]熱可塑性樹脂が構造単位(ii)を含むことで、ウエハに対する保護膜の密着性を高めることが可能となる。[A]熱可塑性樹脂が構造単位(ii)を含むことで、密着性が高まる理由については必ずしも明確ではないが、構造単位(i)のポリシロキサン鎖の存在により、分子鎖に柔軟性が付与されるためであると考えられる。但し、構造単位(ii)は、保護膜形成用組成物(X)に[C]化合物を含有させるなどして十分な密着性を実現できる場合には、必ずしも必要ではない。
Figure 0006094353
上記式(3)中、R13及びR14は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜15のアリール基である。nは、5〜100の整数である。複数のR13及びR14は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R15及びR16は、それぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜12の2価の有機基である。Xは、下記式(3a)又は(3b)で表される2価の基である。
Figure 0006094353
上記式(3a)及び(3b)中、R17は、炭素数1〜12の1価の有機基である。aは、0〜3の整数である。R17が複数の場合、複数のR17は、同一でも異なっていてもよい。R18は、シアノ基、ニトロ基又はホルミル基である。
上記R13及びR14で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。上記R13及びR14で表される炭素数6〜15のアリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。上記R13及びR14としては、これらの中で、ウエハに対する保護膜の密着性の観点から、アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記式(3)の−Si(R13)(R14)−で表される基としては、例えばジメチルシランジイル基、ジフェニルシランジイル基、メチルフェニルシランジイル基等が挙げられる。これらの中で、ウエハに対する保護膜の密着性の観点から、ジメチルシランジイル基、ジフェニルシランジイル基が好ましく、ジメチルシランジイル基がより好ましい。
上記式(1)において、−Si(R13)(R14)−で表される基が互いに異なるものを含む場合、それぞれの基は、ブロックを形成するように配置していてもよく、ランダムに配置していてもよいが、ウエハに対する保護膜の密着性の観点から、ランダムに配置することが好ましい。
上記nの下限としては、例えば5であり、10が好ましく、25がより好ましく、50がさらに好ましい。一方、上記nの上限としては、例えば200であり、150が好ましく、80がより好ましく、70がさらに好ましい。nが上記下限未満だと、ウエハに対する保護膜の密着性を十分に確保できないおそれがある。nが上記上限を超えると、[A]熱可塑性樹脂の耐熱性が低下するおそれがある。
上記R15及びR16で表される炭素数1〜12の2価の有機基としては、例えば、炭素数1〜12の2価の炭化水素基、酸素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含む炭素数1〜12の2価の有機基等が挙げられる。
上記炭素数1〜12の2価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜12の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜12の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜12の2価の鎖状炭化水素基としては、例えば、
メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基等のアルカンジイル基;
エテンジイル基、プロペンジイル基、ブテンジイル基、ペンテンジイル基等のアルケンジイル基;
エチンジイル基、プロピンジイル基、ブチンジイル基、ペンチンジイル基等のアルキンジイル基などが挙げられる。
上記鎖状炭化水素基の炭素数としては、1〜8が好ましく、1〜5がより好ましい。
上記炭素数3〜12の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロプロパンジイル基、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、ノルボルナンジイル基、アダマンタンジイル基等のシクロアルカンジイル基;
シクロプロペンジイル基、シクロブテンジイル基、シクロペンテンジイル基、ノルボルネンジイル基等のシクロアルケンジイル基などが挙げられる。
上記脂環式炭化水素基の炭素数としては3〜8が好ましく、3又は4がより好ましい。
上記炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、
ベンゼンジイル基、トルエンジイル基、キシレンジイル基、ナフタレンジイル基等のアレーンジイル基;
ベンゼンジイルメタンジイル基、ベンゼンジイルエタンジイル基、ナフタレンジイルメタンジイル基等のアレーンジイルアルカンジイル基などが挙げられる。
上記酸素原子を含む炭素数1〜12の2価の有機基としては、水素原子、炭素原子及び酸素原子からなる有機基が挙げられ、エーテル結合、カルボニル基又はエステル結合と、炭化水素基とからなる炭素数1〜12の2価の有機基等が挙げられる。
上記エーテル結合を有する炭素数1〜12の2価の有機基としては、例えばメタンジイルオキシ基、エタンジイルオキシ基、プロパンジイルオキシ基、ブタンジイルオキシ基、シクロヘキサンジイルオキシ基等のアルカンジイルオキシ基;エテンジイルオキシ基、プロペンジイルオキシ基等のアルケンジイルオキシ基;エチンジイルオキシ基等のアルキンジイルオキシ基;ベンゼンジイルオキシ基等のアレーンジイルオキシ基;メタンジイルオキシメタンジイル基等のアルカンジイルオキシアルカンジイル基などが挙げられる。
上記カルボニル基を有する炭素数1〜12の2価の有機基としては、例えば、メタンジイルカルボニル基、プロパンジイルカルボニル基、ブタンジイルカルボニル基等のアルカンジイルカルボニル基;ベンゼンジイルカルボニル基等のアレーンジイルカルボニル基;メタンジイルカルボニルメタンジイル基等のアルカンジイルカルボニルアルカンジイル基などが挙げられる。
上記エステル結合を有する炭素数1〜12の2価の有機基としては、例えば、メタンジイルカルボニルオキシ基、プロパンジイルカルボニルオキシ基、ブタンジイルカルボニルオキシ基等のアルカンジイルカルボニルオキシ基;ベンゼンジイルカルボニルオキシ基等のアレーンジイルカルボニルオキシ基;メタンジイルカルボニルオキシメタンジイル基等のアルカンジイルカルボニルオキシアルカンジイル基などが挙げられる。
上記窒素原子を含む炭素数1〜12の2価の有機基としては、例えば、水素原子、炭素原子及び窒素原子からなる有機基等が挙げられ、イミノ基、イミダゾールジイル基、トリアゾールジイル基、ベンズイミダゾールジイル基、ベンズトリアゾールジイル基等が挙げられる。
酸素原子及び窒素原子を含む炭素数1〜12の2価の有機基としては、例えば、水素原子、炭素原子、酸素原子及び窒素原子からなる有機基等が挙げられ、オキサゾールジイル基、オキサジアゾールジイル基、ベンズオキサゾールジイル基、ベンズオキサジアゾール基ジイル等が挙げられる。
上記R15及びR16としては、[A]熱可塑性樹脂の耐熱性がより高く維持できるという観点から、単結合、鎖状炭化水素基、芳香族炭化水素基が好ましく、鎖状炭化水素基がより好ましく、炭素数1〜5の鎖状炭化水素基がさらに好ましく、プロパンジイル基が特に好ましい。
上記Xの式(3a)におけるR17で表される炭素数1〜12の1価の有機基としては、例えば、上記式(1)のRとして例示した有機基と同様の基等が挙げられる。
上記炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、例えば、上記式(1)のRとして例示した炭化水素基と同様の基等が挙げられる。
上記R17としては、鎖状炭化水素基が好ましく、炭素数1〜5の鎖状炭化水素基がより好ましく、メチル基、エチル基がさらに好ましい。
上記aとしては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(3b)におけるR18としては、シアノ基、ニトロ基が好ましく、シアノ基がより好ましい。
上記Xとしては、ガラス転移温度をより向上させる観点から、上記式(3a)で表される2価の基が好ましい。
(構造単位(iii))
[A]熱可塑性樹脂は、下記式(4)で表される構造単位及び下記式(5)で表される構造単位からなる群より選択される少なくとも1種の構造単位(以下、「構造単位(iii)」ともいう)を含んでいてもよい。
構造単位(iii)は、[A]熱可塑性樹脂の結晶性を高めることで剛性を高めるものである。
Figure 0006094353
上記式(4)中、R19は炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R19の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合は無い。oは、0〜3の整数である。R19が複数の場合、複数のR19は同一でも異なっていてもよい。Arは、下記式(4a)、(4b)及び(4c)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基である。
Figure 0006094353
上記式(4a)、(4b)及び(4c)中、R20〜R23は、それぞれ独立して、炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R20〜R23の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合は無い。p、q及びrは、それぞれ独立して0〜4の整数である。sは、0〜6の整数である。R20〜R23がそれぞれ複数の場合、複数のR20〜R23は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記R19〜R23で表される炭素数1〜12の1価の有機基(但し、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む有機基を除く)としては、例えば、上記式(1)のR〜Rとして例示した有機基等が挙げられる。これらの中で芳香族炭化水素基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
上記oとしては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記p、q及びrとしては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
sとしては0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(4a)〜(4c)で表される2価の基の中でも、[A]熱可塑性樹脂のガラス転移温度及び熱分解温度の向上の観点から、上記式(4c)で表される2価の基が好ましい。
Figure 0006094353
式(5)中、R24及びR25は、それぞれ独立して炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R24及びR25の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合は無い。t及びuは、それぞれ独立して0〜4の整数である。R24及びR25がそれぞれ複数の場合、複数のR24及びR25は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Zは、単結合、−SO−又は−CO−である。wは、0又は1である。
上記R24及びR25で表される炭素数1〜12の1価の有機基(鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含むものを除く)としては、例えば、上記式(1)のR〜Rとして例示した有機基と同様の基等が挙げられる。これらの中で、芳香族炭化水素基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
上記t及びuとしては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記Zとしては、単結合、−CO−が好ましい。
上記wとしては、1が好ましい。
(その他の構造単位)
[A]熱可塑性樹脂は、上記構造単位(i)〜(iii)以外のその他の構造単位を含んでいてもよい。
[構造単位の含有割合]
上記各構造単位の含有割合としては、
[A]熱可塑性樹脂は、上記構造単位(i)〜(iii)のうちの構造単位(i)を含んでいるのが好ましい。
[A]熱可塑性樹脂が構造単位(i)及び構造単位(ii)を含み、かつ構造単位(iii)を含まない場合、構造単位(i)及び構造単位(ii)の合計に対して、
構造単位(i)の含有割合の下限としては、50モル%が好ましく、70モル%がより好ましく、90モル%がさらに好ましく、93モル%が特に好ましい。
構造単位(i)の含有割合の上限としては、99.95モル%が好ましく、99.5モル%がより好ましく、99モル%がさらに好ましく、98モル%が特に好ましく、97モル%がさらに特に好ましい。
また、構造単位(ii)の含有割合の下限としては、0.05モル%が好ましく、0.5モル%がより好ましく、1モル%がさらに好ましく、2モル%が特に好ましく、3モル%がさらに特に好ましい。
構造単位(ii)の含有割合の上限としては、50モル%が好ましく、30モル%がより好ましく、10モル%がさらに好ましく、7モル%が特に好ましい。
[A]熱可塑性樹脂が構造単位(i)及び構造単位(iii)を含み、かつ構造単位(ii)を含まない場合、構造単位(i)及び構造単位(iii)の合計に対して、
構造単位(i)の含有割合の下限としては、特に限定されるわけではないが、50モル%が好ましく、60モル%がより好ましく、70モル%がさらに好ましく、75モル%が特に好ましい。
構造単位(i)の含有割合の上限としては、特に限定されるわけではないが、99モル%が好ましく、90モル%がより好ましく、85モル%がさらに好ましく、8モル%が特に好ましい。
また、構造単位(iii)の含有割合の下限としては、特に限定されるわけではないが、1モル%が好ましく、10モル%がより好ましく、15モル%がさらに好ましく、20モル%が特に好ましい。
構造単位(iii)の含有割合の上限としては、特に限定されるわけではないが、50モル%が好ましく、40モル%がより好ましく、30モル%がさらに好ましく、25モル%が特に好ましい。
[A]熱可塑性樹脂が構造単位(i)、構造単位(ii)及び構造単位(iii)を含む場合、構造単位(i)、構造単位(ii)及び構造単位(iii)の合計に対して、
構造単位(i)と(iii)の合計含有割合の下限としては、50モル%が好ましく、70モル%がより好ましく、90モル%がさらに好ましく、93モル%が特に好ましく、50モル%がさらに特に好ましい。
構造単位(i)と(iii)の合計含有割合の上限としては、99.95モル%が好ましく、99.5モル%がより好ましく、99モル%がさらに好ましく、98モル%が特に好ましく、97モル%がさらに特に好ましい。
また、構造単位(ii)の含有割合の下限としては、0.05モル%が好ましく、0.5モル%がより好ましく、1モル%がさらに好ましく、2モル%が特に好ましく、3モル%がさらに特に好ましい。
構造単位(ii)の含有割合の上限としては、50モル%が好ましく、30モル%がより好ましく、10モル%がさらに好ましく、7モル%が特に好ましい。
<[A]熱可塑性樹脂の合成方法>
[A]熱可塑性樹脂の合成は、公知の方法により行うことができる。[A]熱可塑性樹脂がポリエーテル樹脂である場合、このポリエーテル樹脂は、例えば、ビスフェノール化合物と芳香族ジハライド化合物とを反応させることで合成できる。このビスフェノール化合物としては、例えば、下記式(u)で表される化合物(以下、「化合物(u)」ともいう)、下記式(v−1)、(v−2)、(v−3)で表される化合物(以下、それぞれ「化合物(v−1)、(v−2)、(v−3)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006094353
上記式(u)中、R7’〜R10’は、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R7’〜R10’の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合はない。b’〜e’は、それぞれ独立して、0〜4の整数である。R7’〜R11’がそれぞれ複数の場合、複数のR7’〜R18’は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Figure 0006094353
上記式(v−1)〜(v−3)中、R20〜R23は、それぞれ独立して、炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R20〜R23の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合はない。p、q及びrは、それぞれ独立して、0〜4の整数である。sは、0〜6の整数である。R20〜R23がそれぞれ複数の場合、複数のR20〜R23は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記化合物(u)としては、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,5−ジフェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,7−ジブロモフルオレン、及びこれらの反応性誘導体等が挙げられる。これらの中で、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,7−ジブロモフルオレンが好適に用いられる。
上記化合物(v−1)としては、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、2−フェニルヒドロキノン等が挙げられる。これらの中で、ヒドロキノン、レゾルシノールが好ましい。
上記化合物(v−2)としては、例えば、4,4’−ビフェノール、3,3’−ビフェノール等が挙げられる。これらの中で、4,4’−ビフェノールが好ましい。
上記化合物(v−3)としては、例えば、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。これらの中で、2,7−ジヒドロキシナフタレンが好ましい。
また、上記ビスフェノール化合物は、末端にフェノール性水酸基を有するシリコーン化合物が挙げられる。このシリコーン化合物としては、例えば、下記式(z)で表される化合物(以下、「化合物(z)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006094353
上記式(z)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜15のアリール基である。nは、5〜100の整数である。複数のR及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜12の2価の有機基である。
上記芳香族ジハライド化合物としては、例えばシアノ基、ニトロ基又はホルミル基置換芳香族ジハライドのうちの芳香族ケトンジハライド少なくとも一方が挙げられる。
上記シアノ基、ニトロ基又はホルミル基置換芳香族ジハライドとしては、例えば、下記式(x)で表される化合物(以下、「化合物(x)」ともいう)等が挙げられ、上記芳香族ケトンジハライドとしては、例えば、下記式(y)で表される化合物(以下、「化合物(y)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006094353
上記式(x)及び(y)中、R5’は、炭素数1〜12の1価の有機基である。aは、0〜3の整数である。R6’は、シアノ基、ニトロ基又はホルミル基である。Qは、それぞれ独立して、ハロゲン原子である。
上記Qで表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。これらの中で、化合物(x)及び(y)の反応性の観点から、フッ素原子が好ましい。
上記化合物(x)としては、例えば、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、2,5−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2,5−ジクロロベンゾニトリル、2,4−ジクロロベンゾニトリル、これらの誘導体等が挙げられる。これらの中で、反応性及び経済性、並びに得られる[A]熱可塑性樹脂の耐熱性の向上、ウエハに対する保護膜の密着性の観点から、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾニトリルが好ましく、2,6−ジフルオロベンゾニトリルがさらに好ましい。
上記化合物(y)としては、例えば、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン、2,4’−ジフルオロベンゾフェノン、2,2’−ジフルオロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、2,4’−ジクロロベンゾフェノン、2,2’−ジクロロベンゾフェノン等が挙げられる。これらの中で反応性及び経済性、並びに得られる[A]熱可塑性樹脂の耐熱性の向上及びウエハに対する保護膜の密着性の観点から、4,4−ジフルオロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンが好ましく、4,4−ジフルオロベンゾフェノンがより好ましい。
上記芳香族ジハライドとしては、必要に応じて、下記式(w)で表されるジフェニルスルホンジハライドを加えて反応させることもできる。
Figure 0006094353
上記式(w)中、Qは、それぞれ独立して、ハロゲン原子である。
[A]熱可塑性樹脂は、例えば、上記化合物を有機溶媒中、アルカリ金属化合物の存在下で反応させることで合成することができる。なお、上記化合物は全ての種類を同時に反応させてもよく、上記化合物のうち、ビスフェノール化合物とアルカリ金属化合物を反応させて、アルカリ金属塩を得た後、得られたアルカリ金属塩と、残りの芳香族ハライド化合物等とを反応させることもできる。なお、反応には、上述の化合物をそれぞれ1種用いても2種以上用いてもよい。
上記アルカリ金属化合物としては、例えば、
リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;
水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;
炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;
炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩などが挙げられる。これらの中で、アルカリ金属炭酸塩が好ましく、炭酸カリウムがより好ましい。
上記アルカリ金属化合物の使用量としては、上記反応に用いる化合物のフェノール性水酸基に対し、アルカリ金属化合物中の金属原子の量が、通常1〜3倍当量、好ましくは1.1倍当量〜2倍当量、より好ましくは1.2倍当量〜1.5倍当量となる量である。
上記有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジイソプロピルスルホン、ジフェニルスルホン、ジフェニルエーテル、ベンゾフェノン、ジアルコキシベンゼン(アルコキシ基の炭素数1〜4)、トリアルコキシベンゼン(アルコキシ基の炭素数1〜4)等が挙げられる。これらの中でも、誘電率の高い極性溶媒であることから、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキシドが好ましい。
さらに、上記反応の際には、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、クロロベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール等の水と共沸する溶媒をさらに用いることもできる。
反応温度としては、60℃〜250℃が好ましく、80℃〜200℃がより好ましい。反応時間としては、15分〜100時間が好ましく、1時間〜24時間がより好ましい。
[[A]熱可塑性樹脂の物性]
(ガラス転移温度)
[A]熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)の下限としては、200℃であり、230℃が好ましく、270℃がより好ましく、300℃がさらに好ましい。
上記Tgの上限としては、500℃、400℃がより好ましい。
Tgは、示差走査熱量分析(DSC)により、昇温速度20℃/分の条件において測定される値である。
(重量平均分子量)
[A]熱可塑性樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)としては、5,000〜500,000が好ましく、15,000〜400,000がより好ましく、30,000〜300,000がさらに好ましい。
(分子量分布)
[A]熱可塑性樹脂のポリスチレン換算の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、例えば1.0〜5.0、好ましくは2.0〜3.5である。
<[B]有機溶媒>
[B]有機溶媒は、[A]熱可塑性樹脂を溶解可能な溶媒である。[B]有機溶媒としては、例えば、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アミド系溶媒等が挙げられる。[B]有機溶媒としては、1種又は2種以上を用いてもよい。
[B]有機溶媒を用いることで、[A]熱可塑性樹脂が適切に溶解された保護膜形成用組成物(X)を得ることができる。この保護膜形成用組成物(X)は、ウエハに塗布したときの濡れ性に優れ、耐熱性が高くウエハとの密着性に優れた保護膜を形成できる。また、保護膜形成用組成物(X)によれば、[B]有機溶媒を含有することで、人体や環境への負荷が少なく、保護膜形成用組成物(X)を用いて成膜する際の溶媒の分解による保護膜の膜質低下を抑制できる。
上記エーテル系溶媒は、ケトン系溶媒、エステル系溶媒及びアミド系溶媒と比較して、溶媒の分解が少ないため、エーテル系溶媒を含有する保護膜形成用組成物(X)は、より優れた膜質を有する保護膜の形成に好適である。
上記エーテル系溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のモノ若しくはジアルキルエーテル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、アニソール等の芳香族エーテル類などが挙げられる。これらの中で、炭素数3以上10以下のエーテル類が好ましく、炭素数3以上7以下のエーテル類がより好ましく、それらの中でも、アニソール、テトラヒドロフランがさらに好ましい。
上記ケトン系溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−iso−プロピルケトン、ジエチルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−sec−ブチルケトン、メチル−tert−ブチルケトン等のジアルキルケトン類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン類などが挙げられる。これらの中で、炭素数4以上10以下のケトン類が好ましく、沸点及びコスト等の点から、炭素数4以上6以下のケトン類がより好ましく、それらの中でも、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンがさらに好ましく、シクロヘキサノンが特に好ましい。
上記エステル系溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸ブチル等のアルキルエステル類;1−メトキシ−2−プロピルアセテート等のアルコキシアルキルエステル類;β−プロピオラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン等のラクトン類などが挙げられる。これらの中で、炭素数3以上10以下のエステル類が好ましく、炭素数3以上6以下のエステル類がより好ましい。それらの中でも、γ−ブチロラクトンがさらに好ましい。
上記アミド系溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジペンチルアセトアミド、N,N−ジ−tert−ブチルアセトアミド等のアルキルアミド類;N,N−ジメトキシプロピルアセトアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−n−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアルコキシアルキルアミド類;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチル−2−ピロリドン等の環状アミド類などが挙げられる。これらの中で、炭素数3以上10以下のアミド類が好ましく、炭素数3以上6以下のアミド類がより好ましい。それらの中でも、塗工性、経済性の観点から、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−ピロリドンが好ましい。
[B]有機溶媒として、上記アミド系溶媒を単独で使用する場合、溶媒の回収再利用や回収に関わる設備を簡素化できるメリットがある。
[B]有機溶媒としては、成膜時のはじきを低減し密着性を向上させる等の観点から、ケトン系溶媒、エステル系溶媒及びエーテル系溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒と、アミド系溶媒とを含む混合溶媒が好ましく、環状ケトン類とアミド系溶媒との混合溶媒、エーテル系溶媒とアミド系溶媒との混合溶媒がより好ましい。
[B]有機溶媒として混合溶媒を用いる場合、全有機溶媒100質量部に対するアミド系溶媒の含有量は、5〜95質量部が好ましく、10〜90質量部がより好ましく、30〜70質量部がさらに好ましい。アミド系溶媒の含有量を上記範囲とすることで、得られる保護膜の均質性(平滑性)を高めることができる。なお、「全有機溶媒」とは、当該樹脂組成物に含有される全ての有機溶媒をいう。
[B]有機溶媒として、上記混合溶媒を用いる場合、全有機溶媒100質量部に対して、ケトン系溶媒、エステル系溶媒及びエーテル系溶媒の合計含有量は、5〜95質量部が好ましく、10〜90質量部がより好ましく、30〜70質量部がさらに好ましい。
保護膜形成用組成物(X)中の[B]有機溶媒の含有量は、固形分質量100質量%に対して、通常、100質量%以上2000質量%以下が好ましく、150質量%以上900質量%以下がさらに好ましい。
<[C]化合物>
[C]化合物は、保護膜形成用組成物(X)において好適成分である。この[C]化合物は、極性官能基を有するものである。保護膜形成用組成物(X)は、[A]熱可塑性樹脂に加えて[C]化合物をさらに含有させることで、極性官能基によって保護膜とウエハとの密着性が高くなる。例えば、表面処理後のウエハの表面は、例えばウエハの表面であるシリコン、配線を形成するアルミニウム、パシべーション膜等であるポリイミド、バッファ層等を構成する窒化シリコン等が露出している。極性官能基は、シリコン、アルミニウム、ポリイミド、窒化シリコン等に作用し、保護膜とウエハとの密着性を高める役割を果たす。
極性官能基としては、[A]熱可塑性樹脂をウエハの表面と適切に密着できるものであれば特に限定されず、低分子量の化合物でも重合体でもよいが、エポキシ基やアクリロイル基のように重合性官能基、ウエハの表面と化学的に結合するアルコキシシラン等の官能基等はウエハとの密着性が高くなり過ぎ、保護膜の除去性が劣る傾向がある。
[C]化合物の極性官能基としては、例えばヒドロキシル基、チオール基、カルボキシル基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。これらの極性官能基を有することで、ウエハと保護膜との密着性を高めることができる。特に、アルミニウムに対しては、アルミニウム表面が酸化されて生成したOH基と水素結合する極性官能基、例えばヒドロキシル基が好ましい。ヒドロキシル基としては、例えばフェノール性水酸基、アルコール性水酸基が挙げられるが、フェノール性水酸基が好ましい。
ヒドロキシル基を有する[C]化合物としては、下記式(C−1)〜(C−3)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006094353
チオール基を有する[C]化合物としては、下記式(C−4),(C−5)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006094353
カルボキシル基を有する[C]化合物としては、下記式(C−6)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006094353
アミノ基を有する[C]化合物としては、下記式(C−7)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006094353
[C]化合物の含有量としては、[A]熱可塑性樹脂及び[C]化合物の合計質量に対し、例えば1質量部以上50質量部以下、20質量部以上40質量部以下が好ましく、25質量部以上35質量部以下がより好ましい。[C]化合物の含有量を上記範囲とすることで、ピンホールが生じにくく、ウエハとの密着性が高く、ウエハからの除去が容易な保護膜を形成することができる。
<保護膜形成用組成物(X)の調製方法>
保護膜形成用組成物(X)は、例えば、[A]熱可塑性樹脂、必要に応じて[C]化合物及びその他の任意成分を、[B]有機溶媒に溶解させることにより得ることができる。[A]熱可塑性樹脂は、合成に使用された有機溶媒を含んだ混合物として得られることがあるため、その場合には[A]熱可塑性樹脂を固形分として単離(精製)した後、[B]有機溶媒に再溶解させることで調製することが好ましい。なお、上記方法で、[A]熱可塑性樹脂の合成に使用した有機溶媒として[B]有機溶媒と同じ種類のものを用いた場合には、上記方法で得られた[A]熱可塑性樹脂の合成に使用した有機溶媒との混合物から副生した塩を除いて得られる溶液を、保護膜形成用組成物(X)としてもよい。
保護膜形成用組成物(X)の粘度としては、[A]熱可塑性樹脂の分子量や濃度にもよるが、通常2,000〜100,000mPa・sであり、3,000〜50,000mPa・sが好ましい。保護膜形成用組成物(X)の粘度を上記範囲とすることで、成膜中の保護膜形成用組成物(X)の滞留性に優れ、厚みの調整が容易となる。
[保護膜形成方法及び保護膜]
保護膜形成方法は、保護膜形成用組成物(X)をウエハに塗布する塗布工程、及び[B]有機溶媒を除去する有機溶媒除去工程を含む。
<塗布工程>
塗布工程は、保護膜形成用組成物(X)をウエハに塗布することで行われる。
保護膜形成用組成物(X)を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、グラビアコート法、ドクターブレード法等が挙げられる。
塗布工程をスピンコート法により行う場合の一例を、図1(A)及び図1(B)を参照して説明する。図1(A)に示すようにディスペンサー1からウエハ2の裏面に所定量の保護膜形成用組成物(X)を吐出した後、図1(B)に示すようにウエハ2を回転させることでウエハ2の裏面に塗液膜3を形成する。
<有機溶媒除去工程>
有機溶媒除去工程では、図1(B)及び図1(C)に示すように塗液膜3から[B]有機溶媒を除去することで塗液膜3を保護膜4とする。塗液膜3から[B]有機溶媒を除去する方法としては、例えば、塗液膜3を加熱する方法、塗液膜3を減圧下に置く方法、加熱と減圧とを併用する方法等が挙げられる。これらの中で、塗液膜3を加熱する方法が好ましい。
上記加熱の条件としては、[B]有機溶媒が蒸発すればよく、ウエハや[A]熱可塑性樹脂に応じて適宜選択することができる。例えば、加熱の温度としては、30℃〜300℃が好ましく、40℃〜250℃がより好ましく、50℃〜230℃がさらに好ましい。加熱の時間としては、10分〜5時間が好ましい。
なお上記加熱は2段階以上で行ってもよい。具体的には、30℃〜80℃で10分〜2時間加熱後、100℃〜250℃で10分〜2時間さらに加熱する方法等が挙げられる。
上記加熱時の雰囲気としては、特に限定されないが、大気下又は不活性ガス雰囲気下が好ましく、不活性ガス雰囲気下がより好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスが好ましく、窒素ガスがより好ましい。
保護膜の厚みは、用途に応じて適宜選択されるが、0.05μm〜250μmが好ましく、2μm〜150μmがより好ましく、10μm〜125μmがさらに好ましい。
<裏面処理>
裏面処理は、バックグラインド処理、イオン注入処理、アニール処理及びスパッタ処理を含む。但し、これらの処理の全てが必須ではなく、一部の処理は省略可能であり、上記処理以外の処理を含んでいてもよい。また、ウエハは、吸着ステージに吸着された状態で搬送され、各処理が行われる装置に移動される。
(バックグラインド処理)
バックグラインド処理は、図2に示すようにウエハ2の厚みを小さくするために行われる。このバックグラインド処理は、ウエハ2の裏面が上側となるように吸着ステージ5に載置した状態で、例えばバックグラインディングホイールを使用して行われる。このバックグラインディングホイールは、砥層がダイヤモンドであるダイヤモンドホールを用いてウエハを削るものである。但し、バックグラインド処理は、ウエハの厚みを小さくする必要がない場合には、省略される。
(イオン注入処理)
イオン注入処理は、不純物領域を形成するために行われる。イオン注入処理は、例えばウエハ2がP型である場合、N型の不純物イオンが注入される。イオン注入処理は、半導体素子がトランジスタである場合、例えばドレイン領域を形成するために行われる。
(アニール処理)
アニール処理は、イオン注入により壊れた結晶構造を回復させるために行われる。このアニール処理は、例えば電気炉やレーザ加熱装置により行われる。アニール処理による加熱温度は、例えば250℃以上350℃以下である。
(スパッタ処理)
スパッタ処理は、電極を形成するために行われる。このスパッタ処理では、不純物領域上に導体層が形成される。スパッタ処理は、半導体素子がトランジスタである場合、例えばドレイン領域上にドレイン電極を形成するために行われる。
ウエハ2の表面に保護膜4を形成することで、バックグラインド処理、イオン注入処理、アニール処理、スパッタ処理及びウエハの搬送時において、ウエハ2の表面の損傷及びウエハの表面への異物の付着が抑制できる。特に、保護膜4は、保護膜形成用組成物(X)から形成されているので、ウエハ2との密着性に優れる。そのため、裏面処理時及び搬送時において、ウエハ2の表面を保護膜4によって覆った状態を適切に維持することができることから、ウエハ2の表面の損傷及びウエハ2の表面への異物の付着をより適切に抑制できる。
[保護膜除去方法]
図3に示すように、保護膜除去方法は、ウエハ2から保護膜4を除去するために行われる。この保護膜除去処理は、溶解除去工程又は剥離除去工程を有する。
<溶解除去工程>
溶融除去工程は、保護膜4を有機溶媒で溶解除去することで行われる。有機溶媒により保護膜を除去する方法としては、例えば、有機溶媒に保護膜が形成されたウエハを浸漬する方法、有機溶媒を保護膜にスプレーする方法、有機溶媒に保護膜が形成されたウエハを浸漬した状態で超音波を与える方法等が挙げられる。
有機溶媒としては、保護膜形成用組成物(X)に含有させる[B]有機溶媒と同様なものが挙げられる。すなわち、有機溶媒としては、例えば、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アミド系溶媒等が挙げられる。エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、及びアミド系溶媒の具体例は、[B]有機溶媒と同様である。
有機溶媒の温度は、特に限定されないが、好ましくは20℃〜80℃、より好ましくは20℃〜50℃である。
<剥離除去工程>
剥離除去工程は、保護膜4を機械的に剥離除去することで行われる。この剥離除去工程は、例えば常温又は加熱処理により保護膜4とウエハと2の密着性を低下させた状態で、保護膜4をめくり取ることにより行う。
加熱処理は、保護膜形成用組成物(X)に含有させる[A]熱可塑性樹脂により決定すればよいが、通常は100℃〜400℃、好ましくは150℃〜350℃で行い、更に好ましくは200℃〜225℃程度においてで行う。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例における各物性の評価方法を以下に示す。
[評価方法]
(1)重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/数平均分子量(Mn))
[A]熱可塑性樹脂(以下「成分(A)」ともいう)のMw及びMnは、GPC装置(HLC−8220型、東ソー製)を使用し、カラム:SuperH2000及びSuperH4000と、ガードカラム:SuperH−Lとを連結して用い、展開溶媒としてテトラヒドロフランを用い、単分散ポリスチレンを標準として測定した。
(2)ガラス転移温度(Tg)
成分(A)のガラス転移温度は、DSC装置(Thermo Plus DSC8230、Rigaku製)を用い、窒素下、20℃/分の昇温速度の条件で測定した。
(3)基板(Si及びAl)との密着性
シリコン基板又はアルミニウム基板に作成した保護膜に対し、JIS−K5400に則って碁盤目剥離試験を実施した。評価結果は、以下の基準で判断した。
○:シリコン基板での結果が残存数/母数が90/100以上、かつアルミニウム基板での結果が90/100以上
△:シリコン基板及びアルミニウム基板での結果のうち、いずれか一方が残存数/母数が90/100以上、もう一方の結果が90/100未満
×:シリコン基板及びアルミニウム基板での結果が、いずれも残存数/母数が90/100未満
(4)耐熱性(高温密着性)
シリコン基板上に保護膜を作成した後、この保護膜上に他のシリコン基板を設置した。この状態で、250℃で1時間加熱後に室温まで冷却し、重なり合った2枚のシリコン基板を引き剥がした際に、保護膜が他のシリコン基板に転写されない場合を○、転写される場合を×とした。
(5)膜除去性
膜除去性は、溶解除去及び機械的剥離の2種類の方法で評価した。
溶解除去は、保護膜が形成されたシリコン基板又はアルミニウム基板をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に、常温にて20分間浸漬することで行った。
機械的剥離は、常温で保護膜を手でめくることで行った。
膜除去性の評価は、以下の基準で判断した。
○:シリコン基板、アルミニウム基板ともに、保護膜を完全に溶解除去或いは機械的に剥離可能
△:シリコン基板、アルミニウム基板のいずれか一方は保護膜を完全に溶解除去或いは機械的に剥離可能だが、もう一方については除去不可能
×:シリコン基板及びアルミニウム基板に対し、保護膜を完全に除去できなかった
<合成例>
(ポリエーテル(重合体1)の合成)
1Lの4つ口フラスコに、反応させる化合物としての9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(116.750g、333.181mmol)、及び2,6−ジフルオロベンゾニトリル(46.577g、334.847mmol)、アルカリ金属化合物としての炭酸カリウム(92.098g、666.362mmol)、並びに溶媒としてのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)243.1g及びトルエン60.8gを仕込んだ。続いて、上記4つ口フラスコに温度計、攪拌機、窒素導入管、Dean−Stark管、及び冷却管を取り付けた後、上記仕込んだ反応試剤を攪拌して、溶液を得た。
次いで、フラスコ内を窒素置換した後、得られた溶液を128℃で、生成する水をDean−Stark管から随時除去しながら6時間反応させた。
反応終了後、室温(25℃)まで冷却した後、生成した塩をろ紙で除去し、得られたろ液をメタノールに投じて再沈殿させ、ろ別によりろ物(残渣)を単離した。得られたろ物を60℃で一晩真空乾燥し白色粉末(重合体1)を得た(収量140g、収率93%)。
(ポリエーテル(重合体2)の合成)
重合体1の合成において、反応させる化合物として、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(83.634g、238.075mmol)、信越化学工業製 X22−1822(29.462g)、レゾルシノール(6.562g、59.593mmol)、及び2,6−ジフルオロベンゾニトリル(42.504g、305.565mmol)を用い、炭酸カリウム(84.044g、608.089mmol)を用いた以外は重合体1の合成と同様にして、重合体2を得た(収量140g、収率93%)。
(ポリイミド(重合体3)の合成)
温度計、窒素導入管および攪拌羽根付三口フラスコに、25℃にて窒素気流下、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル(TFMB)16.5656g(0.0517mol)、両末端アミノ変性側鎖フェニル・メチル型シリコーンX−22−1660B−3(信越化学工業(株)製)[2.2991g(0.000523mol)]、および樹脂組成物中のポリイミド前駆体の濃度が14%となるようにN−メチルピロリドン(NMP)184.286gを加え、完全に均一な溶液を得るまで10分間攪拌した。そこに、ピロメリット酸二無水物(PMDA)11.1353g(0.0511mol)を加え、60分攪拌することで反応を終了させ、次いで、ポリテトラフルオロエチレン製フィルター(ポアサイズ1μm)を用いて精密濾過行うことで、重合体3のNMP溶液を作製した。
(PMDAのモル数/(TFMBのモル数+X−22−1660B−3のモル数)=0.977当量)
[実施例1]
表1に示す組成で、[B]有機溶媒に、[A]熱可塑性樹脂及び[C]化合物を溶解させることで保護膜形成用組成物(X)を調製した。
この保護膜形成用組成物を、シリコン基板及びアルミニウム基板に対して、スピンコーターを用いて塗布した。保護膜形成用組成物の塗布量は、保護膜の最終膜厚が10μmとなる量とした。保護膜形成用組成物を塗布した基板を、ホットプレートにて90℃で10分間、120℃で10分間加熱し、さらにオーブンにて200℃で30分間加熱して有機溶媒を除去することで基板上に保護膜を形成した。
[実施例2〜6、実施例8〜10及び比較例1,2]
表1に示す成分[A]を含む表2に示す組成の保護膜形成用組成物を用いた以外は実施例1と同様とし、基板上に保護膜を形成した。
[実施例7]
表1に示す成分[A]を含む表2に示す組成の保護膜形成用組成物を用い、保護膜形成時の加熱条件を実施例1とは異ならせて保護膜を形成した。加熱条件は、ホットプレートにて75℃で15分間、120℃で15分間、オーブンにて300℃で60分間、400℃で30分間とした。
[評価]
実施例1〜10及び比較例1,2の保護膜を形成した基板について、上述した方法にしたがって密着性、耐熱性及び膜除去性を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0006094353
Figure 0006094353
表1の結果から、実施例1〜10の保護膜形成用組成物及びこの組成物から得られる保護膜は、密着性、耐熱性及び膜除去性に優れている。一方、ガラス転移温度の低い熱可塑性樹脂を含む比較例1,2の保護膜形成用組成物及びこの組成物から得られる保護膜は、耐熱性又は膜除去性が劣っていることが分かる。
本発明の保護膜形成用組成物及び保護膜形成方法により提供される保護膜は、ウエハとの密着性に優れ、本発明の保護膜除去方法によって残渣の発生を防止しつつ簡易に除去できる。従って、ウエハの表面を製造コスト的に有利に保護しつつ、表面処理を行った後の裏面処理又は搬送を適切に行うことができる。

Claims (8)

  1. 半導体素子の製造プロセスにおけるウエハの表面処理後に行われる上記ウエハの裏面処理又は上記ウエハの搬送を行うときに上記ウエハの表面を保護する保護膜を形成するための保護膜形成用組成物であって、
    ガラス転移温度が200℃以上である熱可塑性樹脂、及び
    上記熱可塑性樹脂を溶解可能な有機溶媒
    を含有し、
    上記熱可塑性樹脂が、下記式(1)で表される構造単位及び下記式(2)で表される構造単位からなる群より選択される少なくとも1種の構造単位(i)を含み
    上記熱可塑性樹脂が、下記式(3)で表される構造単位(ii)をさらに含むことを特徴とする保護膜形成用組成物。
    Figure 0006094353
    (式(1)中、R 〜R は、それぞれ独立して、炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R 〜R の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合は無い。b〜eは、それぞれ独立して、0〜4の整数である。R は、炭素数1〜12の1価の有機基である。fは、0〜3の整数である。R 〜R がそれぞれ複数の場合、複数のR 〜R は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R は、シアノ基、ニトロ基又はホルミル基である。)
    Figure 0006094353
    (式(2)中、R 〜R 10 は、それぞれ独立して、炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R 〜R 10 の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合はない。R 11 及びR 12 は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ニトロ基又は炭素数1〜12の1価の有機基である。g〜lは、それぞれ独立して、0〜4の整数である。R 〜R 12 がそれぞれ複数の場合、複数のR 〜R 12 は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Yは、単結合、−SO −又は−CO−である。mは、0又は1である。但し、mが0の場合、R 12 はニトロ基及びシアノ基のいずれでもない。)
    Figure 0006094353
    (式(3)中、R 13 及びR 14 は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜15のアリール基である。nは、5〜100の整数である。複数のR 13 及びR 14 は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R 15 及びR 16 は、それぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜12の2価の有機基である。Xは、下記式(3a)又は(3b)で表される2価の基である。)
    Figure 0006094353
    (式(3a)及び(3b)中、R 17 は、炭素数1〜12の1価の有機基である。aは、0〜3の整数である。R 17 が複数の場合、複数のR 17 は、同一でも異なっていてもよい。R 18 は、シアノ基、ニトロ基又はホルミル基である。)
  2. 上記熱可塑性樹脂が、下記式(4)で表される構造単位及び下記式(5)で表される構造単位からなる群より選択される少なくとも1種の構造単位(iii)をさらに含む請求項に記載の保護膜形成用組成物。
    Figure 0006094353
    (式(4)中、R19は炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R19の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合は無い。oは、0〜3の整数である。R19が複数の場合、複数のR19は同一でも異なっていてもよい。Arは、下記式(4a)、(4b)及び(4c)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基である。)
    Figure 0006094353
    (式(4a)、(4b)及び(4c)中、R20〜R23は、それぞれ独立して、炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R20〜R23の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合は無い。p、q及びrは、それぞれ独立して0〜4の整数である。sは、0〜6の整数である。R20〜R23がそれぞれ複数の場合、複数のR20〜R23は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
    Figure 0006094353
    (式(5)中、R24及びR25は、それぞれ独立して炭素数1〜12の1価の有機基である。但し、R24及びR25の有機基は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基を含む場合は無い。t及びuは、それぞれ独立して0〜4の整数である。R24及びR25がそれぞれ複数の場合、複数のR24及びR25は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Zは、単結合、−SO−又は−CO−である。wは、0又は1である。)
  3. ヒドロキシル基、チオール基、カルボキシル基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の極性官能基を有する化合物をさらに含む請求項1又は請求項に記載の保護膜形成用組成物。
  4. 上記極性官能基が、フェノール性水酸基である請求項に記載の保護膜形成用組成物。
  5. 上記有機溶媒が、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒及びアミド系溶媒からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1から請求項のいずれか1項に記載の保護膜形成用組成物。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の保護膜形成用組成物をウエハに塗布する工程、及び
    上記有機溶媒を除去する工程
    を有する保護膜形成方法。
  7. 請求項に記載の保護膜形成方法により形成される保護膜。
  8. 請求項に記載の保護膜形成方法により形成される保護膜を、有機溶媒で溶解除去する工程又は機械的に剥離除去する工程を有する保護膜除去方法。
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