JP6071171B2 - 電極材料及びそれを用いたリチウムイオン電池 - Google Patents
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Description
この有機系電解液を用いたリチウム二次電池では、漏洩、発火や爆発の危険性があり、より安全性の高い電池が望まれている。固体電解質を用いた全固体電池では、電解質の漏洩や発火が起こりにくいという特徴を有するが、固体電解質のイオン伝導度は一般的に低く実用化が難しいのが現状である。
さらに、特許文献3は、Li2SとP2S5を68〜74モル%:26〜32モル%の比率で合成した硫化物系結晶化ガラスで10−3Scm−1台のイオン導電性を実現している。
そこで、固体電解質粒子同士及び固体電解質粒子と電極活物質粒子の接触面積を向上させ、それらの接触抵抗を小さくすることが必要になる。
このように導電助剤が連続的に接するようにするためには、活物質、固体電解質、導電助剤の混合方法及び電極の製造方法を工夫する必要があった。さらに、このことはリチウムイオン電池を大型化する際に問題となる。
1.表面の一部に単数又は複数の硫化物系固体電解質が融着している活物質を含む電極材料。
2.前記硫化物系固体電解質に粒界がない1に記載の電極材料。
3.前記活物質の表面の5%〜90%に硫化物系固体電解質が融着している1又は2に記載の電極材料。
4.前記活物質が互いに前記硫化物系固体電解質を介して融着している1〜3のいずれかに記載の電極材料。
5.さらに硫化物系固体電解質粒子を含む1〜4のいずれかに記載の電極材料。
6.活物質と硫化物系固体電解質の混合物を前記硫化物系固体電解質のガラス転移温度以上で熱処理する工程、及び熱処理した混合物を砕き、表面の一部に単数又は複数の硫化物系固体電解質が融着している活物質を製造する工程を含む電極材料の製造方法。
7.6に記載の製造方法により製造された電極材料。
8.1〜5及び7のいずれかに記載の電極材料を含む電極シート。
9.1〜5及び7のいずれかに記載の電極材料を用いて製造した電極シート。
10.1〜5及び7のいずれかに記載の電極材料を含む電極層と、固体電解質である電解質層とを含むリチウムイオン電池。
11.1〜5及び7のいずれかに記載の電極材料を原料として製造した電極層と、固体電解質である電解質層とを含むリチウムイオン電池。
表面の一部に単数又は複数の硫化物系固体電解質が融着している活物質を適宜、「コート活物質」という。
融着とは、硫化物系固体電解質の表面又は全体が加熱溶解し、硫化物系固体電解質と活物質間の空間が充たされて硫化物系固体電解質と活物質の接触面積が増大し、分子間力が高まる状態を意味する。
接触角とは、固体電解質表面と活物質表面が交わる点aにおける、活物質の接線bに対して、固体電解質表面が形成する角度αを意味する。
活物質の表面の硫化物系固体電解質の厚さの平均は、好ましくは0.01μm〜5μmである。
さらに、硫化物系固体電解質が融着している活物質同士が、融着している硫化物系固体電解質を介して接着していることが好ましい。
また、活物質の表面に融着している硫化物系固体電解質と、硫化物系固体電解質粒子は同一であっても異なっていてもよい。
尚、電極内部の電子伝導性を向上させるため、導電助剤を用いてもよい。
また、硫化物系固体電解質は、P、B、Si、Ge及びAlからなる群から選択される少なくとも1種以上の元素、並びにLi元素及びS元素を含むことが好ましい。
結晶化しているとイオン伝導度が高くなり、本発明の電極材料をリチウムイオン電池に用いるとより高性能のリチウムイオン電池を製造することができる。
ここで、Li7P3S11構造は、X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、2θ=17.8±0.3deg,18.2±0.3deg,19.8±0.3deg,21.8±0.3deg,23.8±0.3deg,25.9±0.3deg,29.5±0.3deg,30.0±0.3degに回折ピークを有する。
上記結晶構造であれば、非晶体よりイオン伝導度が高くなるからである。
ここで、本発明に係る硫化物系固体電解質の結晶化された部分は、1つの結晶構造のみからなっていてもよく、複数の結晶構造を有していてもよい。
ここで、本発明の活物質は、硫化物系ガラス固体電解質のTg以上に加熱しても、劣化や溶解しないものが好ましい。
なお、硫化物系ガラス固体電解質のTgにより用いることが好ましい活物質が異なるため、融着させる硫化物系ガラス固体電解質により好ましい活物質は選択できる。
正極活物質としては、リチウムイオンの挿入脱離が可能な金属酸化物、電池分野において正極活物質として公知のものが使用できる。
例えば、硫化物系では、硫化チタン(TiS2)、硫化モリブデン(MoS2)、硫化鉄(FeS、FeS2)、硫化銅(CuS)及び硫化ニッケル(Ni3S2)等が使用でき、特にTiS2が好適である。これらの物質は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
LiNixM1−xO2 (1)
LiNiaCobAl1−a−bO2 (2)
(式中、xは0.1<x<0.9を満たす数であり、MはFe,Co,Mn及びAlからなる群から選ばれる元素であり、0≦a≦1、0≦b≦1である。)
必要に応じて表面を酸化物や硫化物等でコート処理したものも好適に使用できる。
例えば、炭素材料、具体的には、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛及び難黒鉛化性炭素等が挙げられ、特に人造黒鉛が好適である。
これらの負極活物質は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ここで、硫化物系ガラス固体電解質とは非晶質の硫化物系固体電解質を意味する。
ここで、硫化物系結晶ガラス固体電解質とは結晶構造を有する硫化物系固体電解質を意味する。
一方、硫化物系ガラス固体電解質の結晶化温度以上で加熱する後者の場合には、加熱温度の制御が容易になる。
加熱処理により硫化物系ガラス固体電解質の表面又は全体が溶融し、活物質の表面に付着する。
尚、融着した固体電解質の結晶化度が小さい場合は、その後の熱処理で高くすることが可能である。
また、加熱処理前及び/又は加熱処理時に加圧してもよい。
例えば、250℃以上350℃以下で1分以上60分以下加熱する。
また、例えば250℃以上300℃以下で1分以上60分以下加熱し、その後300℃以上350℃以下で1分以上30分以下加熱してもよい。
溶融急冷法による場合、P2S5とLi2Sを所定量乳鉢にて混合しペレット状にしたものを、カーボンコートした石英管中に入れ真空封入する。所定の反応温度(通常400℃〜1000℃、0.1時間〜12時間)で反応させた後、氷中に投入し急冷することにより、硫化物系ガラス固体電解質が得られる。
具体的には、所定量の原料(例えば、P2S5粒子とLi2S粒子)を有機溶媒中で所定時間反応させることにより、硫化物系ガラス固体電解質が得られる。
ここで、特開2010−140893に記載されているように、反応を進行させるため、原料を含むスラリーをビーズミルと反応容器との間で循環させながら反応させてもよい。
反応時間は、好ましくは1時間以上16時間以下、より好ましくは2時間以上14時間以下である。
非プロトン性有機溶媒としては、非プロトン性有機溶媒(例えば、炭化水素系有機溶媒)、非プロトン性の極性有機化合物(例えば、アミド化合物,ラクタム化合物,尿素化合物,有機イオウ化合物,環式有機リン化合物等)を、単独溶媒として、又は、混合溶媒として、好適に使用することができる。
飽和炭化水素としては、ヘキサン、ペンタン、2−エチルヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン等が挙げられる。
不飽和炭化水素しては、ヘキセン、ヘプテン、シクロヘキセン等が挙げられる。
芳香族炭化水素としては、トルエン、キシレン、デカリン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン等が挙げられる。
これらのうち、特にトルエン、キシレンが好ましい。
尚、必要に応じて炭化水素系溶媒に他の溶媒を添加してもよい。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、エタノール、ブタノール等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類等、ジクロロメタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
固体電解質層に用いられる硫化物系固体電解質は好ましくは結晶化度が50%以上の硫化物系結晶化ガラス固体電解質である。全体の結晶化度が50%以上であれば硫化物系結晶化ガラス固体電解質と硫化物系ガラス固体電解質の混合物でもよい。
硫化物系固体電解質の結晶化度が50%未満の場合は、イオン伝導度を高くできるという結晶化させる効果が少なくなるおそれがある。
本発明の電極材料に用いる固体電解質粒子も同様である。
(1)硫化リチウム(Li2S)の製造
硫化リチウムは、特開平7−330312号公報の第1の態様(2工程法)の方法に従って製造した。具体的には、撹拌翼のついた10リットルオートクレーブにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)3326.4g(33.6モル)及び水酸化リチウム287.4g(12モル)を仕込み、300rpm、130℃に昇温した。昇温後、液中に硫化水素を3リットル/分の供給速度で2時間吹き込んだ。
続いて、この反応液を窒素気流下(200cc/分)昇温し、反応した硫化水素の一部を脱硫化水素化した。昇温するにつれ、上記硫化水素と水酸化リチウムの反応により副生した水が蒸発を始めたが、この水はコンデンサにより凝縮し系外に抜き出した。水を系外に留去すると共に反応液の温度は上昇するが、180℃に達した時点で昇温を停止し、一定温度に保持した。脱硫化水素反応が終了後(約80分)反応を終了し、硫化リチウムを得た。
上記(1)で得られた500mLのスラリー反応溶液(NMP−硫化リチウムスラリー)中のNMPをデカンテーションした後、脱水したNMP100mLを加え、105℃で約1時間撹拌した。その温度のままNMPをデカンテーションした。さらにNMP100mLを加え、105℃で約1時間撹拌し、その温度のままNMPをデカンテーションし、同様の操作を合計4回繰り返した。デカンテーション終了後、窒素気流下230℃(NMPの沸点以上の温度)で硫化リチウムを常圧下で3時間乾燥した。得られた硫化リチウム中の不純物含有量を測定した。
製造例1で製造したLi2SとP2S5(アルドリッチ製)を出発原料に用いた。これらをモル比70:30に調整した混合物約1gと、直径10mmのアルミナ製ボール10ケとを45mLのアルミナ製容器に入れ、遊星型ボールミル(フリッチュ社製:型番P−7)にて、窒素中、室温(25℃)にて、回転速度を370rpmとし、20時間メカニカルミリング処理することで、白黄色の粉末であるリチウム・リン系硫化物ガラス固体電解質を得た。このもののガラス転移温度をDSC(示差走査熱量測定)により測定したところ、220℃であった。
製造例2で得られた固体電解質ガラス粒子をグローブボックス内Ar雰囲気下でSUS製チューブに密閉し、300℃、2時間の加熱処理を施し電解質ガラスセラミックス(硫化物系固体電解質:平均粒径14.52μm)を得た。このガラスセラミックス粒子のX線回折測定では、2θ=17.8、18.2、19.8、21.8、23.8、25.9、29.5、30.0degにピークが観測された。
このガラスセラミックス粒子のイオン伝導度は、1.3×10−3S/cmであった。イオン伝導度は交流インピーダンス法により測定した結果から、算出した。
製造例1で得られた平均粒径30μm程度のLi2Sを0.592g、P2S5(アルドリッチ社製)を1.406gとした以外は、製造例2と同様にして固体電解質ガラス粒子を得た。このときの回収率は80%であった。得られた固体電解質ガラス粒子のX線回折測定(CuKα:λ=1.5418Å)を行なった結果、原料Li2Sのピークは観測されず、固体電解質ガラスに起因するハローパターンであった。
製造例4で得られた固体電解質ガラス粒子をグローブボックス内Ar雰囲気下でSUS製チューブに密閉し、300℃、2時間の加熱処理を施し電解質ガラスセラミックス(硫化物系固体電解質:平均粒径50μm)を得た。このガラスセラミックス粒子のイオン伝導度は、0.2×10−3S/cmであった。
製造例1で得られた平均粒径30μm程度のLi2Sを0.766g、P2S5(アルドリッチ社製)を1.22gとした以外は、製造例2と同様にして固体電解質ガラス粒子(硫化物系固体電解質:平均粒径50μm)を得た。このときの回収率は82%であった。得られた固体電解質ガラス粒子のX線回折測定(CuKα:λ=1.5418Å)を行なった結果、原料Li2Sのピークは観測されず、固体電解質ガラスに起因するハローパターンであった。
この固体電解質ガラス粒子のイオン伝導度は、0.3×10−3S/cmであった。
製造例1で得られた平均粒径30μm程度のLi2Sを0.906g、P2S5(アルドリッチ社製)を1.092gとした以外は、製造例2と同様にして固体電解質ガラス粒子を得た。このときの回収率は85%であった。得られた固体電解質ガラス粒子のX線回折測定(CuKα:λ=1.5418Å)を行なった結果、原料Li2Sのピークは観測されず、固体電解質ガラスに起因するハローパターンであった。
製造例7で得られた固体電解質ガラス粒子をグローブボックス内Ar雰囲気下でSUS製チューブに密閉し、280℃、2時間の加熱処理を施し電解質ガラスセラミックス(硫化物系固体電解質:平均粒径50μm)を得た。このガラスセラミックス粒子のイオン伝導度は、0.5×10−3S/cmであった。
正極活物質としてLiNi0.8Co0.15Al0.05O2、固体電解質として製造例2で製造したリチウム・リン系硫化物ガラス固体電解質粉末を、重量比70:30で混合し、混合物1gをφ15.5の金型で10MPa圧力成型し、ペレット化させた。これを所定の金属密閉容器へ入れ、300℃10分熱処理を行った。この熱処理済ペレットを粉砕し、正極合材の粉体とした。
従って、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2上に固体電解質が存在することが分かり、左上写真に示すように固体電解質が活物質に融着していることが分かる。さらに、硫化物系固体電解質に粒界はなく、活物質が硫化物系固体電解質を介して融着していた。
熱処理を行う正極合材に使用する固体電解質のLi2SとP2S5のモル比を80:20とした(正極合材に使用する固体電解質を製造例7で製造したリチウム・リン系硫化物ガラス固体電解質粉末にした)以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
実施例1と同様にして固体電解質の融着状態を確認し、固体電解質は活物質に融着していることが分かった。
負極活物質として黒鉛粉末、固体電解質として製造例2で製造したリチウム・リン系硫化物ガラス固体電解質粉末を重量比60:40で混合し、混合物1gをφ15.5の金型で10MPa圧力成型し、ペレット化させた。所定の金属密閉容器へ入れ、ガスクロにて300℃10分で熱処理を行った。この熱処理済ペレットを粉砕し、負極合材とした。
実施例1と同様にして固体電解質の融着状態を確認し、固体電解質は活物質に融着していることが分かった。
この他は実施例1と同様にして電池を作製した。
正極活物質としてLiCoO2、固体電解質として製造例2で製造したリチウム・リン系硫化物ガラス固体電解質粉末を重量比70:30で混合し、混合物1gをφ15.5の金型で10MPa圧力成型し、ペレット化させた。所定の金属密閉容器へ入れ、300℃10分熱処理を行った。この熱処理済ペレットを粉砕し、正極合材の粉体とした。
実施例1と同様にして固体電解質の融着状態を確認し、固体電解質は活物質に融着していることが分かった。
製造例3で製造したガラスセラミックス電解質45.1mgを直径9.5mmのステンレス製の金型に投入し、加圧成型し、さらに上記で調製した正極合材を30mg投入し再び加圧成型した。正極合材とは反対側から負極箔を投入し三層構造とし加圧成型し、電池とした。
負極活物質としてLiTiO3、固体電解質として製造例2で製造したリチウム・リン系硫化物ガラス固体電解質粉末を重量比60:40で混合し、混合物1gをφ15.5の金型で10MPa圧力成型しペレット化させた。所定の金属密閉容器へ入れ、ガスクロマトグラフィーにて300℃10分で熱処理を行った。この熱処理済ペレットを粉砕し、負極合材とした。
実施例1と同様にして固体電解質の融着状態を確認し、固体電解質は活物質に融着していることが分かった。
製造例3で製造したガラスセラミックス電解質45.1mgを直径9.5mmのステンレス製の金型に投入し、加圧成型し、さらに上記で調製した正極合材を12.9mg投入し再び加圧成型した。正極合材とは反対側から上記負極活物質合材を24.2mgを投入し、三層構造として加圧成型し、電池とした。
熱処理を行う正極合材に使用する固体電解質を製造例4で製造したリチウム・リン系硫化物固体電解質を用いた以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
実施例1と同様にして固体電解質の融着状態を確認し、固体電解質は活物質に融着していることが分かった。
熱処理を行う正極合材に使用する固体電解質を製造例6で製造したリチウム・リン系硫化物固体電解質を用いた以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
実施例1と同様にして固体電解質の融着状態を確認し、固体電解質は活物質に融着していることが分かった。
電解質層と負極層に用いた固体電解質を製造例8で製造したガラスセラミックス電解質に変更した以外は実施例2と同様にして電池を作製した。
実施例1と同様にして固体電解質の融着状態を確認し、固体電解質は活物質に融着していることが分かった。
電解質層と負極層に用いた固体電解質を製造例5で製造したガラスセラミックス電解質を用いた以外は実施例6と同様にして電池を作製した。
実施例1と同様にして固体電解質の融着状態を確認し、固体電解質は活物質に融着していることが分かった。
電解質層と負極層に用いた固体電解質を製造例6で製造したガラス電解質を用いた以外は実施例7と同様にして電池を作製した。
実施例1と同様にして固体電解質の融着状態を確認し、固体電解質は活物質に融着していることが分かった。
正極合材に使用する固体電解質を製造例3で製造したガラスセラミックス電解質とし、熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして電池を作製した。
正極合材に使用する固体電解質を製造例3で製造したガラスセラミックス電解質とし、熱処理を行わなかった以外は、参考例1と同様にして電池を作製した。
負極合材に使用する固体電解質を製造例3で製造したガラスセラミックス電解質とし、熱処理を行わなかった以外は、参考例2と同様にして電池を作製した。
表1に実施例1〜3及び6〜10、参考例1〜2、較例1〜3の電池の構成を示す。表中、LNCAOはLiNi0.8Co0.15Al0.05O2、LCOはLiCoO2、LTOはLiTiO3、g−SEはガラス固体電解質、gc−SEはガラスセラミックス電解質を示す。
電池評価(レート特性)
実施例1,2,3及び比較例1にて作製したリチウム電池の評価
電池の評価は次の通り実施した。1サイクル目に1cm2あたり500μAで4.2Vまで充電、500μAで2.5Vまで放電し、2サイクル目に500μAで4.2Vまで充電、1mAで2.5Vまで放電し、3サイクル目に500μAで4.2Vまで充電、3mAで2.5Vまで放電し、4サイクル目に500μAで4.2Vまで充電、10mAで2.5Vまで放電した。各サイクルにおける放電時の電圧の平均値について、放電電流密度に対してプロットした。結果を図5Aに示す。
電池の評価は次の通り実施した。1サイクル目に1cm2あたり500μAで3.6Vまで充電、500μAで1.5Vまで放電し、2サイクル目に500μAで3.6Vまで充電、1mAで1.5Vまで放電し、3サイクル目に500μAで3.6Vまで充電、3mAで1.5Vまで放電し、4サイクル目に500μAで3.6Vまで充電、10mAで1.5Vまで放電した。各サイクルにおける放電時の電圧の平均値について、放電電流密度に対してプロットした。結果を図5Bに示す。
電池の評価は次の通り実施した。1サイクル目に1cm2あたり500μAで2.6Vまで充電、500μAで1.5Vまで放電し、2サイクル目に500μAで2.6Vまで充電、1mAで1.5Vまで放電し、3サイクル目に500μAで2.6Vまで充電、3mAで1.5Vまで放電し、各サイクルにおける放電時の電圧の平均値について、放電電流密度に対してプロットした。結果を図5Cに示す。
電池評価(充電時インピーダンス測定)
実施例1,2,3及び比較例1にて作製した電池に1cm2あたり500μAで4.2Vまで充電、また、参考例1及び比較例2にて作製した電池に1cm2あたり500μAで3.6Vまで充電、参考例2及び比較例3にて作製した電池に1cm2あたり500μAで2.7Vまで充電し、充電後の各電池のインピーダンスを交流インピーダンス法により測定した。このとき得られたコールコールプロット(図6A〜C)から、電池の界面抵抗に由来する円弧の直径から抵抗を求めた。結果を表3に示す。
電池評価(サイクル特性)
実施例1,2,3及び比較例1にて作製した電池に1cm2あたり1mAで4.2Vまで充電を行い、1mAで2.5Vまで放電した。これを繰り返し200回実施し、初期放電容量及び200回目の放電容量について調べた。
参考例1及び比較例2にて作製した電池に1cm2あたり1mAで3.6Vまで充電を行い、1mAで1.5Vまで放電した。これを繰り返し200回実施し、初期放電容量及び200回目の放電容量について調べた。
Claims (6)
- 表面の一部に単数又は複数の硫化物系固体電解質が融着している、式(2)で表される酸化物及びLiNi0.33Co0.33Mn0.33O2からなる群から選ばれる1以上の活物質を含む粉体状電極材料(但し、前記活物質がLiCoO 2 及びLiNiO 2 である場合を除く。)。
LiNiaCobAl1−a−bO2 (2)
(式中、0≦a≦1、0≦b≦1である。) - 前記活物質が、前記式(2)で表される酸化物である請求項1に記載の電極材料。
- 前記活物質が、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2又はLiNi0.33Co0.33Mn0.33O2である請求項1に記載の電極材料。
- 前記硫化物系固体電解質が結晶構造を有する請求項1〜3のいずれかに記載の電極材料。
- 前記活物質の表面の5%〜90%に硫化物系固体電解質が融着している請求項1〜4のいずれかに記載の電極材料。
- さらに硫化物系固体電解質粒子を含む請求項1〜5のいずれかに記載の電極材料。
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