JP2013258079A - 結晶成分を含む正極合材 - Google Patents

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Abstract

【課題】高容量を達成できる正極合材、これを用いた正極、さらには高容量の全固体型電池を提供する。
【解決手段】固体電解質が結晶構造を有することを特徴とする、全固体型電池用正極合材に関する。前記固体電解質が硫化物系固体電解質であって、示差走査熱量計で測定したDSCチャート上の180〜210℃にある吸熱ピークの積分値から求めた結晶化熱が、当該硫化物系固体電解質重量当たり−25mJ/mg以上であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、全固体型電池に用いるための正極合材、該正極合材を用いた全固体型電池の正極および全固体型電池に関する。
リチウム二次電池は、高電圧かつ高容量であるため、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ノートパソコンだけでなく、近年は電気自動車等の電源として使用されている。これらの用途で実用されているリチウム二次電池は、電解塩を非水系溶媒に溶解した液状電解質を使用しているが、非水系溶媒には可燃性の溶媒が多く含まれているため、安全性の確保が望まれている。その解決方法の一つとして、非水系溶媒を使用せずに固体材料で形成された固体電解質を使用した全固体型リチウム二次電池が提案されている。また、安全性以外にも、正極に含まれる活物質としての硫黄が、理論容量の高さから注目されている(特許文献1)。とくに電気自動車に適用する場合には、1回の充電でガソリン車なみの走行距離(500〜600km)が期待できる。
正極活物質として硫黄を用いた全固体型リチウム硫黄二次電池において、硫黄は電子およびイオンの伝導性が非常に低いため、正極合材とする際、固体電解質(イオン伝導体)および導電材とサブミクロンレベルで分散させ、均一な混合状態とする必要がある。そのため、正極合材の製造過程において、これらの成分は一般に激しい混合条件で混合し製造されているが、硫黄の理論容量に見合った容量を充分に発現できていないのが現状である。
特開2004−95243号公報
本発明は、前記課題を解決し、高容量を達成できる正極合材、これを用いた正極、さらには高容量の全固体型電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、結晶性固体電解質について種々検討したところ、正極合材の製造過程での激しい混合により固体電解質の結晶が破壊され非晶質に変化するため、固体電解質自身の導電率が低下し、正極合材として高容量を発現しないことを見出した。さらに、結晶性固体電解質の結晶が残るような比較的温和な混合条件で固体電解質および導電材を混合すると、充放電特性を向上できることを見出した。
すなわち、本発明は、固体電解質が結晶構造を有することを特徴とする、全固体型電池用正極合材に関する。
また、前記固体電解質は硫化物系固体電解質であって、示差走査熱量計で測定したDSCチャート上の180〜210℃にある吸熱ピークの積分値から求めた結晶化熱が、当該硫化物系固体電解質重量当たり−25mJ/mg以上であることが好ましい。
前記結晶化熱が固体電解質重量当たり−22mJ/mg以上であることが好ましい。
前記正極活物質が硫黄であることが好ましい。
また、本発明は、前記正極合材から作製された全固体型電池の正極、および該正極を含む全固体型電池に関する。
本発明の全固体型電池用正極合材では、固体電解質の全部または一部が結晶構造を有しているため、充放電特性に優れており、高容量を達成できる正極合材、さらには高容量の全固体型電池を提供することができる。
本発明の全固体型電池用正極合材は、固体電解質が結晶構造を有することを特徴とする。
本発明の正極合材に含まれる固体電解質(イオン伝導体)としては、例えば、LiS、M(MはP、Si、Ge、BまたはAlであり、xおよびyは1以上の整数である)やそれらの複合化合物、LiPOやLiIなどを含むもの等の硫化物系固体電解質や、LiSiCON系、LiSiO−LiPO固溶体、LiO−B−SiO系、LiPON(Lithium Phosphorus OxyNitride)、Li−β−アルミナ等の酸化物系固体電解質などが挙げられる。なかでも、低温でも比較的導電率が高い点で、LiS、M(MはP、Si、Ge、BまたはAlであり、xおよびyは1以上の整数である)又はそれらの複合化物が好ましく、LiSとPの複合化物であるLiS−Pが特に好ましい。LiSとPの複合化物中のLiSの割合は、40〜95モル%が好ましく、50〜85モル%がより好ましい。95モル%を超えると、導電率が低下し、40モル%未満では、同様に導電率が低下するとなる傾向がある。
上述のとおり、本発明の全固体型電池用正極合材は、固体電解質が結晶構造を有することを特徴とする。ここで、硫化物系固体電解質の結晶化温度は180℃〜210℃であるが、該温度で加熱することで硫化物系固体電解質が結晶化することが知られている。例えば、示差走査熱量計(DSC)により非晶から結晶への変化、具体的には、DSCチャート上の180〜210℃にあるピークの積分値から、結晶化熱を測定することで、正極合材に含まれる固体電解質の結晶/非晶の状態の指標とすることができる。本発明において、固体電解質が前記硫化物系固体電解質である場合、示差走査熱量計で測定したDSCチャート上の180〜210℃にある吸熱ピークの積分値から求めた結晶化熱が、固体電解質重量当たり−25mJ/mg以上であることが好ましく、−22mJ/mg以上がより好ましい。−25mJ/mg未満の場合、固体電解質の導電率が低下し、容量が低下する傾向がある。
なお、硫化物系結晶性固体電解質が完全な非晶状態の場合、DSCチャート上の180〜210℃にあるピークの積分値は−34mJ/mgである。また、DSC測定時の昇温速度は特に限定されないが、1〜20℃/分が好ましく、5〜10℃/分がより好ましい。ここで、前記結晶化熱は、固体電解質以外で正極合材に含有される活物質や導電材を除いた固体電解質のみの重量をもとに算出される。
固体電解質として、LiS−Pといった複合物を使用する場合、当該複合物は各成分をメカニカルミリング処理することで調製することが好ましい。処理条件は特に限定されず、処理後は固体電解質を充分に結晶化させるために熱処理することが好ましい。熱処理温度は、180〜250℃が好ましく、210〜230℃がより好ましい。250℃を超えると、別の結晶層が発現し、導電率が低下し、180℃未満では、結晶化が不十分となり、導電率が低下する傾向がある。活物質および導電材と混合する固体電解質の結晶化熱は、固体電解質重量当たり−25mJ/mg以上が好ましく、−22mJ/mg以上がより好ましい。
本発明の全固体型電池用正極合材は、固体電解質以外にも、活物質、導電材といった成分を含む。
活物質としては、硫黄、硫化リチウム、硫化銅、硫化鉄、硫化チタン、硫化ニッケル等の硫黄化合物及びそれらの複合化物やコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等のリチウム金属酸化物及びそれらの複合化物、リン酸鉄リチウム、リン酸マンガンリチウム、リン酸ニッケルリチウム等のリン酸金属化合物及びそれらの複合化物、ベンゾキノン、アントラキノン、ポリチオフェン、ポリアニリン、テトラチアフルバレン等の有機レドックス化合物及びそれらの複合化物が挙げられる。なかでも、容量の点で、硫黄、硫化リチウムなどの硫黄化合物が好ましい。
導電材(電子導電体)としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラックなどの導電性カーボン、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、活性炭、グラフェン、フラーレン、金属微粒子、金属ナノワイヤー、ポリチオフェンやポリアニリンなどの導電性高分子などが挙げられる。
固体電解質の配合割合は 正極合材中、30〜60重量%が好ましい。60重量%を超えると、充填できる活物質の重量が減少するため合材当たりの容量が小さくなる傾向にあり、30重量%未満では、合材中のイオン伝導性が低下し、容量が小さくなる傾向がある。
活物質の配合割合は、正極合材中、25〜65重量%が好ましい。65重量%を超えると、合材中の電子伝導性やイオン伝導性が低下し、容量が低下する傾向にあり、25重量%未満では、合材当たりの容量が小さくなる傾向がある。
導電材の配合割合は、正極合材中、1〜30重量%が好ましく5〜25重量%がより好ましい。30重量%を超えると、充填できる活物質の重量が減少するため合材当たりの容量が小さくなる傾向にあり、1重量%未満では、合材中の電子伝導性が低下し、容量が小さくなる傾向がある。
本発明の正極合材は、固体電解質、活物質、導電材以外に、溶媒やその他の添加剤も配合することができる。溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート等のカーボネート系溶媒や、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチルラクトン等のエステル溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド溶媒、1−エチル,3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−エチル,3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、N−メチル,N−プロピルピロリヂウムビス(フルオロスルホニル)イミド等のイオン液体などが挙げられる。その他の添加剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸リチウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキサイド、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンラバー等の結着材やチタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素等の無機フィラーなどが挙げられる。
固体電解質、活物質、および導電材の混合方式については特に限定されるものではないが、機械的に粒子間に力を印加できるものが好ましく、高速回転式衝撃粉砕機、摩砕式ミル、ボールミル、ジェットミル及び媒体撹拌型粉砕機として、例えば、遊星型ボールミル(Frilsch社)、ハイブリダイゼーションシステム(株式会社奈良機械製作所)、コスモス(川崎重工業株式会社)、メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン株式会社)、メカノミル(岡田精工株式会社)、シータコンポーザ(株式会社徳寿工作所)、ナノソニックミル(株式会社井上製作所)、ニーダー(株式会社井上製作所)、スーパーマスコロイダー(増幸産業株式会社)、ナノメック・リアクター(株式会社テクノアイ)、コーネルデスパ(有限会社浅田鉄工所)、プラネタリミキサ(有限会社浅田鉄工所)等が挙げられる。なかでも、効率よく機械的エネルギーを印加でき、且つ撹拌効率が高い点で、遊星型ボールミルが好ましい。
例えば、Frilsch社製premium line P−7の遊星型ボールミルを使用する場合、回転速度は100〜400回転/分が好ましく、200〜400回転/分がより好ましい。400回転/分を超えると、固体電解質の結晶が過剰に破壊されてしまうため導電率が低下することで容量が低下し、100回転/分未満では、活物質と導電材及び固体電解質の接触が悪くなり、容量が低下する傾向がある。処理時間は、0.2〜10時間が好ましく、1〜5時間がより好ましい。10時間を超えると、固体電解質の結晶が過剰に破壊されてしまうため導電率が低下することで容量が低下し、0.2時間未満では、合材は均一に混ざらず容量が低下する傾向がある。
Frilsch社製premium line P−7の遊星型ボールミルを使用する場合、ボールの半径は特に限定されないが、1〜10mmが好ましく、3〜5mmがより好ましい。10mmを超えると固体電解質の結晶が過剰に破壊されてしまうため導電率が低下することで容量が低下し、1mm未満では各成分の複合化が不十分となり、容量が低下する傾向がある。
Frilsch社製premium line P−7の遊星型ボールミルを使用する場合、ボールの量は特に限定されないが、混合物100重量部に対して100〜100,000重量部が好ましく、1000〜50,000重量部がより好ましい。
使用するポットの容量は特に限定されないが、ボール100gに対して20〜1,000mlが好ましく、40〜500mlがより好ましい。
本発明の全固体型電池は、前記正極合材を成形して正極として使用し、電解質層および負極を備えている。
電解質層を形成する電解質はとくに限定されず、前述した全固体型電池に通常使用される電解質を使用できるが、LiSとPの混合物が好ましい。電解質層の厚さはとくに限定されないが、1〜1,000μmが好ましく、10〜500μmがより好ましい。
正極合材層の厚さもとくに限定されないが、1〜500μmが好ましく、20〜200μmがより好ましい。
電解質層、正極合材層は、例えば、電解質、正極合材をプレスすることで作製することができる。
また、前記プレスに先立って、正極合材層中の界面を改善する目的で、正極合材を50〜180℃の範囲で加熱処理してもよい。加熱温度が50℃未満の場合、十分に界面を改善することができない、また、加熱温度が180℃を超える場合、正極合材に含まれる非晶の固体電解質が結晶化するが、結晶化の過程で他の活物質や導電材を取り込み、正極合材層とした際の導電率が下がるため好ましくない。
負極を形成する材料はとくに限定されず、全固体型電池に通常使用される負極を使用できる。負極は、負極活物質のみからなっていてもよく、結着剤、導電剤、電解質等と混合されていてもよい。負極活物質としては、Li、In、Sn、Siなどの金属およびそれらの合金、グラファイト、グラフェン等の炭素材料、Li4/3Ti5/3、SnOなどの金属酸化物などが挙げられる。結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、スチレンブタジエンラバー、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸等が挙げられる。導電剤としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラックなどの導電性カーボン、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、活性炭、グラフェン、フラーレンなどの炭素材料、金属微粒子、金属ナノワイヤーなどの金属材料、ポリチオフェンやポリアニリンなどの導電性高分子等が挙げられる。
負極は、負極活物質とその他の添加剤を混合し、得られた混合物をプレスすることで、ペレット状として得ることができる。また、負極活物質として金属又はその合金からなる金属シート(箔)をそのまま使用することもでき、アルミニウムまたは銅等の集電体の上に形成されていてもよい。
本発明の全固体型電池は、正極、電解質層および負極を、負極集電体および正極集電体間で積層し、プレスすることにより得ることができる。集電体としては全固体型電池に通常使用される集電体を使用できる。例えば、SUS304、アルミニウム、銅、白金などが挙げられる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
実施例1(正極合材の作製)
固体電解質はLiS(フルウチ化学株式会社製)とP(アルドリッチ社製)を8:2のモル比となるように秤量し、乳鉢で混合したものを遊星ボールミルにて、自転速度250rpm、公転速度500rpm(自転と逆回転)で10時間処理した後、アルゴン雰囲気で220℃、2時間加熱して、固体電解質を得た。
得られた固体電解質と、活物質として硫黄(アルドリッチ社製)、導電材としてアセチレンブラック(アルドリッチ社製)を用い、その組成比が50:25:25となるように固体電解質100mg、硫黄50mg、アセチレンブラック50mgを秤量し、遊星ボールミル(Frilsch社製premium line P−7、公転半径0.07m、自転半径0.0235m、自転と公転の比=−2)にて5mmのジルコニアボール108個(約40g)とともに45mlのポットにて公転速度200rpm(自転速度100rpm)で2時間複合化することでDSCのピーク積分値が固体電解質当たり−11.8mJ/mgの全固体型リチウム電池用の正極合材を得た。
DSC6220(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用い、80℃〜350℃まで、昇温速度10℃/分で測定し、180℃〜210℃の間にピークトップがあるピークの積分値を読み取った。なお、積分値が負に大きいほど結晶性が低く、完全に非晶質の場合、固体電解質当たり−34mJ/mg程度となる。
実施例2(正極合材の作製)
遊星ボールミルの公転速度を400rpmとしたこと以外、実施例1と同様の操作により、DSCのピーク積分値が−21.8mJ/mgである正極合材を得た。
実施例3(正極合材の作製)
4mmのジルコニアボールを108個(約20.5g)用い、遊星ボールミルの公転速度を400rpmとしたこと以外、実施例1と同様の操作により、DSCのピーク積分値が固体電解質当たり−17.4mJ/mgである正極合材を得た。
実施例4(正極合材の作製)
3mmのジルコニアボールを108個(約8.6g)用い、遊星ボールミルの公転速度を400rpmとしたこと以外、実施例1と同様の操作により、DSCのピーク積分値が固体電解質当たり−10.3mJ/mgである正極合材を得た。
比較例1(正極合材の作製)
遊星ボールミルの公転速度を500rpmとしたこと以外、実施例1と同様の操作により、DSCのピーク積分値が固体電解質当たり−27.6mJ/mgである正極合材を得た。
(電池の作製)
ポリカーボネート製の円筒管治具(内径10mmφ、外径23mmφ、高さ20mmφ)の下側から負極集電体としてSUS304製の円筒治具(10mmφ、高さ10mm)を差し込み、ポリカーボネート製の円筒管治具の上側から固体電解質(80LiS−20P)70mgを入れて、さらに正極集電体としてSUS304製の円筒治具(10mmφ、高さ15mm)をポリカーボネート製の円筒管治具の上側から差し込んで固体電解質を挟み込み、200MPaの圧力で1分間プレスすることにより直径10mmφ、厚さ約0.6mmの固体電解質層を形成した。
次に、上側から差し込んだSUS304製の円筒治具(正極集電体)を一旦抜き取り、ポリカーボネート製の円筒管内の固体電解質層の上に実施例および比較例で製造した正極合材15mgを入れ、再び上側からSUS304製の円筒治具(正極集電体)を差し込み、200MPaの圧力で3分間プレスすることで、直径10mmφ、厚さ約0.1mmの正極合材層を形成した。
次に、下側から差し込んだSUS304製の円筒治具(負極集電体)を抜き取り、負極として厚さ0.25mmのリチウムシート(フルウチ化学社製)を穴あけポンチで直径8mmφに打ち抜いたものと厚さ0.3mmのインジウムシート(フルウチ化学社製)を穴あけポンチで直径9mmφに打ち抜いたものを重ねてポリカーボネート製の円筒管治具の下側から入れて、再び下側からSUS304製の円筒治具(負極集電体)を差し込み、80MPaの圧力で3分間プレスすることでリチウム−インジウム合金負極を形成した。以上のようにして、下側から順に、負極集電体、リチウム−インジウム合金負極、固体電解質層、正極合材層、正極集電体が積層された全固体型電池を作製した。
作製した電池を用い、充放電装置(ACD−M01A、アスカ電子株式会社製)にて0.64mA/cmの電流密度で充放電を繰り返し、10サイクル目の容量を表1に示す。
Figure 2013258079
上記結果より、比較例1では固体電解質の結晶性が低下しているために低い容量となっているが、本発明のように結晶性を確保することで、同一の組成であっても高い容量を示す正極合材が得られることが分かった。

Claims (6)

  1. 固体電解質が結晶構造を有することを特徴とする、全固体型電池用正極合材。
  2. 前記固体電解質が硫化物系固体電解質であって、示差走査熱量計で測定したDSCチャート上の180〜210℃にある吸熱ピークの積分値から求めた結晶化熱が、当該硫化物系固体電解質重量当たり−25mJ/mg以上である、請求項1記載の全固体型電池用正極合材。
  3. 前記結晶化熱が固体電解質重量当たり−22mJ/mg以上である、請求項1または2記載の全固体型電池用正極合材。
  4. 前記正極活物質が硫黄である、請求項1〜3のいずれかに記載の全固体型電池用正極合材。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の全固体型電池用正極合材を用いた全固体型電池の正極。
  6. 請求項5記載の全固体型電池の正極を含む全固体型電池。
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