JP6118521B2 - 硫化物系固体電解質を含む電極層、硫化物系固体電解質を含む電解質層及びそれらを用いた全固体電池 - Google Patents

硫化物系固体電解質を含む電極層、硫化物系固体電解質を含む電解質層及びそれらを用いた全固体電池 Download PDF

Info

Publication number
JP6118521B2
JP6118521B2 JP2012182393A JP2012182393A JP6118521B2 JP 6118521 B2 JP6118521 B2 JP 6118521B2 JP 2012182393 A JP2012182393 A JP 2012182393A JP 2012182393 A JP2012182393 A JP 2012182393A JP 6118521 B2 JP6118521 B2 JP 6118521B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid electrolyte
electrolyte
electrode layer
sodium
active material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012182393A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014041719A (ja
Inventor
美勝 清野
美勝 清野
正克 木村
正克 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP2012182393A priority Critical patent/JP6118521B2/ja
Publication of JP2014041719A publication Critical patent/JP2014041719A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6118521B2 publication Critical patent/JP6118521B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

本発明は、リチウムを伝導種としない硫化物系固体電解質を含む電極層、硫化物系固体電解質を含む電解質層、それらを用いた全固体電池及びそれらの製造方法に関するものである。
近年、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、モーターを動力源とする自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に用いられる二次電池等の需要が増加している。
ここで、高容量の二次電池としてリチウムイオン電池がある。該リチウムイオン電池は、有機溶媒を含む電解液であるため、液漏れの心配や発火の危険性がある。
このような問題に対し、従来硫化物系固体電解質の研究が種々行われており、イオン伝導度が高い硫化物系固体電解質が開発された(特許文献1)。
しかし、特許文献1に記載の硫化物系固体電解質は、リチウムを多量に必要とするため、今後、リチウムイオン電池の需要増加に伴い、原料であるリチウム源が不足する恐れがある。
これに対して、ナトリウム二次電池は、豊富なナトリウム資源を背景に低コストの次世代電池として期待されている。現在、電力貯蔵用の大型電池としてβ−アルミナ焼結体を固体電解質に用いたナトリウム−硫黄電池(NaS電池)が実用化されている。
しかしながら、NaS電池は、固体電解質のイオン伝導性を確保するため、その作動温度は300℃以上の高温に限られる。
また、ナトリウムを伝導種とするナトリウム系の固体電解質が開発され(特許文献2)、このナトリウム系の固体電解質を用いて製造したナトリウム電池が開発された(非特許文献1)。
しかし、非特許文献1に記載のナトリウム電池は電池性能が低いという欠点があった。
特開2005−228570号公報 特開2012−121789号公報
"全固体型ナトリウム蓄電池の室温動作に世界で初めて成功 〜安全性の高い次世代蓄電池の研究開発における大きな一歩〜"、[online]、2012年5月23日、大阪府立大学及び科学技術振興機構、「平成24年8月21日検索」、インターネット<http://www.jst.go.jp/pr/announce/20120523/index.html>
本発明は、室温でも充放電可能であり、かつエネルギー密度が高く、リチウムを伝導種としない二次電池と、かかる二次電池に使用できる電極層及び電解質層を提供することを課題とする。
本発明によれば、以下の電極層等が提供される。
1.電極活物質と固体電解質とを含み、前記固体電解質は前記電極活物質の表面に融着しており、前記固体電解質は、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムから選択される少なくとも1つの成分と、リンと硫黄とを含む電極層。
2.前記少なくとも1つの成分がナトリウムである1記載の電極層。
3.空孔率が25%以下である1又は2記載の電極層。
4.前記固体電解質がガラス状の固体電解質である1〜3のいずれか記載の電極層。
5.前記固体電解質が結晶成分を有する固体電解質である1〜3のいずれか記載の電極層。
6.固体電解質を含み、前記固体電解質同士は融着しており、前記固体電解質は、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムから選択される少なくとも1つの成分と、リンと硫黄とを含む電解質層。
7.前記少なくとも1つの成分がナトリウムである6記載の電解質層。
8.空孔率が25%以下である6又は7記載の電解質層。
9.前記固体電解質がガラス状の固体電解質である6〜8のいずれか記載の電解質層。
10.前記固体電解質が結晶成分を有する固体電解質である6〜8のいずれか記載の電解質層。
11.電極活物質と固体電解質と含む合材を加圧成形する工程と、
前記加圧成形した合材を軟化又は溶解させて、前記電極活物質と前記固体電解質を融着させる工程と、
を含む電極層の製造方法。
12.11記載の製造方法により製造した電極層。
13.固体電解質を含む電解質層製造用材料を加圧成形する工程と、
前記加圧成形した電解質層製造用材料を軟化又は溶解させて、前記前記固体電解質同士を融着させる工程と、
を含む電解質層の製造方法。
14.13記載の製造方法により製造した電解質層。
15.1〜5及び12のいずれか記載の電極層及び/又は6〜10及び14のいずれか記載の電解質層を含む全固体電池。
本発明によれば、室温でも充放電可能であり、かつエネルギー密度が高く、リチウムを伝導種としない二次電池と、かかる二次電池に使用できる電極層及び電解質層を提供することができる。
スラリー法で使用する製造装置の一例を示す図である。
[第1の電極層]
本発明の第1の電極層は、電極活物質と固体電解質とを含み、前記固体電解質は前記電極活物質の表面に融着しており、前記固体電解質は、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムから選択される少なくとも1つの成分と、リンと硫黄とを含むものである。
[第1の電解質層]
本発明の第1の電解質層は、固体電解質を含み、前記固体電解質同士は融着しており、前記固体電解質は、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムから選択される少なくとも1つの成分と、リンと硫黄とを含むものである。
以下、本発明の電極層及び電解質層の詳細について説明する。
(1)固体電解質
固体電解質は、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)及びラジウム(Ra)から選択される少なくとも1つの成分と、リン(P)と硫黄(S)とを含む。
好ましくは、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウムを含み、より好ましくは、ナトリウム、カリウムを含み、さらに好ましくは、ナトリウムを含む。
その他の元素として、ゲルマニム(Ge)、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ヒ素(As)、ホウ素(B)、インジウム(In)等を含んでもよい。
また、固体電解質は、ハロゲン元素、即ち、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)を含んでもよく、ハロゲン元素を含む場合、好ましくは、塩素、臭素、ヨウ素であり、さらに好ましくは、塩素、臭素である。
固体電解質は式(1)で表わされるものが好ましい。
・・・(1)
式(1)中、Lは、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、又はラジウムである。
Lは、好ましくはナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウムであり、より好ましくはナトリウム、カリウムであり、さらに好ましくはナトリウムである。
Mは、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ヒ素(As)、セレン(Se)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、又はこれらの組合せである。好ましくは、B、Si、Ge、Al、さらに好ましくは、Ge、Si、Bである。
Xは、ハロゲン元素であり、ハロゲン元素の組合せであってもよく、好ましくは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、より好ましくは、塩素、臭素、ヨウ素であり、さらに好ましくは、塩素、臭素である。
0.1<a≦15であり、好ましくは0.2≦a≦13であり、より好ましくは0.3≦a≦12である。
b=0、又は、0.1≦b≦3であり、好ましくは0.2≦b≦3であり、より好ましくは0.2≦b≦2であり、最も好ましくはbが0である。
0.5<c≦5であり、好ましくは0.5≦c≦4であり、より好ましくは0.8≦c≦4であり、最も好ましくはcが1である。
0<d≦15であり、好ましくは1≦d≦15であり、より好ましくは1≦d≦13であり、最も好ましくは0.5≦d≦12である。
0≦e≦3であり、好ましくは0≦e≦2.5であり、より好ましくは0≦e≦2である。
又は、0.1<e≦3であることが好ましく、0.1≦e≦2であることがより好ましく、0.2≦e≦2であることがさらに好ましい。
固体電解質は、結晶化(結晶成分を有する固体電解質)していても非晶質(ガラス状の固体電解質)であってもよい。結晶が非晶質よりイオン伝導度が高い場合には、結晶化することにより、電解質層や電極層のイオン伝導度を高くすることができる。
結晶の方がガラスよりもイオン伝導度が高い場合には、結晶化度が高い方が好ましい。
ここで、結晶構造として、NaPS結晶構造が好ましい。イオン伝導度を高くすることができるからである。
(2)固体電解質の製造方法
以下、固体電解質の製造方法を例示するが、固体電解質は、下記製造方法により製造された固体電解質に限定されないことはいうまでもない。
(i)原料
下記式(2)で表わされる化合物と、硫化リン、硫黄とリン、硫化リンと硫黄、又は硫化リンと硫黄とリンとを原料とする。
S ・・・(2)
Lは、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、又はラジウムである。
Lは、好ましくはナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウムであり、より好ましくはナトリウム、カリウムであり、さらに好ましくはナトリウムである。
尚、Sは硫黄を意味する。
yは、0.5以上3以下であり、好ましくは0.7以上2.5以下、より好ましくは1以上2以下であり、さらに好ましくは2である。
例えば、NaS(硫化ナトリウム)、KS、RbS、BeS、MgS、CaS、SrS、BaS等を用いることができる。これらは2種以上を混合して使用してもよい。
ガラス転移温度を低減する化合物(ガラス化促進剤)を添加してもよい。ガラス化促進剤の例としては、NaPO、NaSiO、NaGeO、NaBO、NaAlO、NaCaO、NaInO等の無機化合物が挙げられる。
さらに、下記式(3)で表わされる、ハロゲン元素を含む化合物を原料に添加してもよい。
・・・(3)
Mは、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム、B、Al、Si、P、S、Ge、As、Se、Sn、Sb、Te、Pb、Bi又はこれらの組合せである。
Mは、好ましくは、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム、リン又はこれらの組合せであり、より好ましくは、ナトリウム、カリウム、リン又はこれらの組合せであり、さらに好ましくはナトリウム、リン又はこれらの組合せである。
wは、0.5以上5以下、好ましくは0.5以上4以下、さらに好ましくは以上3以下であり、最も好ましくは1である。
Xは、ハロゲン元素、ハロゲン元素の組合せであってもよく、好ましくは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、より好ましくは塩素、臭素、ヨウ素であり、さらに好ましくは塩素、臭素である。
xは、1以上10以下の整数から選ばれる任意の整数であり、好ましくは0.5以上6以下の整数から選ばれる任意の整数であり、より好ましくは1以上5以下の整数から選ばれる任意の整数であり、最も好ましくは、1又は3である。
例えば、ハロゲン化ナトリウム(NaI、NaBr、NaCl、NaF等)、ハロゲン化リン(PBr、PCl、PCl、PCl、PI、P、PF、PF等)、ハロゲン化アルミニウム(AlF、AlBr、AlI、AlCl)、ハロゲン化ケイ素(SiF、SiCl、SiCl、SiCl、SiBr、SiBrCl、SiBrCl、SiI)、ハロゲン化硫黄(SF、SF、SF、S10、SCl、SCl、SBr)、ハロゲン化ゲルマニウム(GeF、GeCl、GeBr、GeI、GeF、GeCl、GeBr、GeI)、ハロゲン化ヒ素(AsF、AsCl、AsBr、AsI、AsF)、ハロゲン化セレン(SeF、SeF、SeCl、SeCl、SeBr、SeBr)、ハロゲン化スズ(SnF、SnCl、SnBr、SnI、SnF、SnCl、SnBr、SnI)、ハロゲン化アンチモン(SbF、SbCl、SbBr、SbI、SbF、SbCl)、ハロゲン化鉛(PbF、PbCl、PbF、PbCl、PbBr、PbI)、ハロゲン化ビスマス(BiF、BiCl、BiBr、BiI)、ハロゲン化テルル(TeF、Te10、TeF、TeCl、TeCl、TeBr、TeBr、TeI)等が挙げられ、好ましくは、ハロゲン化ナトリウム(NaI、NaBr、NaCl、NaF等)、ハロゲン化リン(PBr、PCl、PCl、PCl、PI、P、PF、PF等)であり、さらに好ましくは、NaBr、NaCl、PBr、PClである。
(ii)ガラス状の固体電解質の製造方法
以下、原料として硫化ナトリウム(NaS)と五硫化二リン(P)を用いたガラス状の固体電解質の製造方法について説明する。
硫化ナトリウムと五硫化二リンの割合(モル比)は、例えば60:40〜90:10、好ましくは65:35〜85:15又は70:30〜90:10であり、より好ましくは67:33〜83:17又は72:28〜88:12であり、さらに好ましくは67:33〜80:20又は74:26〜86:14である。特に好ましくは、70:30〜80:20又は75:25〜85:15である。最も好ましくは、硫化ナトリウムと五硫化二リンの割合(モル比)は、72:28〜78:22、又は77:23〜83:17である。
ハロゲン元素を含む化合物を原料に添加する場合、例えば、硫化ナトリウムと五硫化二リンの合計量に対して5〜40質量%の量で添加することができる。
硫化ナトリウム、五硫化二リン及び場合によりハロゲン元素を含む化合物を、上記配合比で混合した材料を、溶融急冷法、メカニカルミリング法(以下、適宜「メカニカルミリング」を「MM」という。)、有機溶媒中で原料を反応させるスラリー法又は固相法等により処理することにより、ガラス状の固体電解質を製造する。
(ア)溶融急冷法
溶融急冷法は、PとNaSとを所定量混合し、所定温度で反応させた後、急速に冷却することによりガラス状の固体電解質を得る方法である。
例えば、乳鉢にて混合しペレット状にしたものを、カーボンコートした石英管中に入れ真空封入する。所定の反応温度で反応させた後、氷中に投入し急冷することにより、ガラス状の固体電解質が得られる。
反応温度は、好ましくは400℃〜1000℃、より好ましくは、800℃〜900℃である。
反応時間は、好ましくは0.1時間〜12時間、より好ましくは、1〜12時間である。
上記反応物の急冷温度は、通常10℃以下、好ましくは0℃以下であり、その冷却速度は、通常1〜10000K/sec程度、好ましくは10〜10000K/secである。
(イ)メカニカルミリング法(MM法)
MM法は、PとLiSとを所定量混合し、機械的なエネルギーを与えることによりガラス状の固体電解質を得る方法である。
機械的なエネルギーを与える方法は特に問わないが、例えば、各種ボールミルを例示することができる。
例えば、PとNaSとを所定量乳鉢にて混合し、例えば、各種ボールミル等を使用して所定時間反応させることにより、ガラス状の固体電解質が得られる。
上記原料を用いたMM法は、室温で反応させることができる。そのため、原料の熱分解が起らず、仕込み組成のガラス状の固体電解質を得ることができるという利点がある。
また、MM法ではガラス状の固体電解質の製造と同時に、微粉末化できるという利点もある。
MM法には、回転ボールミル、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル等種々の形式を用いることができる。
MM法の条件としては、例えば、遊星型ボールミル機を使用した場合、回転速度を数十〜数百回転/分とし、0.5時間〜100時間処理すればよい。
また、ボールミルのボールは異なる径のボールを混合して使用してもよい。
また、MM処理の際のミル内の温度を調整してもよい。
MM処理時の原料温度が、室温から200℃まで必要に応じて加熱してもよい。
(ウ)固相法
固相法は、原料を混合し所定温度で加熱することによりガラス状の固体電解質を得る方法である。具体的には、PとNaSとを所定量乳鉢にて混合し、100〜900℃の温度で加熱することにより、ガラス状の固体電解質が得られる。
(エ)湿式メカニカルミリング法(湿式MM法)
原料を炭化水素系溶媒中でメカニカルミリング処理して製造する方法である。
炭化水素系溶媒としては、飽和炭化水素、不飽和炭化水素又は芳香族炭化水素が使用できる。
飽和炭化水素としては、ヘキサン、ペンタン、2−エチルヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン等が挙げられる。
不飽和炭化水素としては、ヘキセン、ヘプテン、シクロヘキセン等が挙げられる。
芳香族炭化水素としては、トルエン、キシレン、デカリン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン等が挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、トルエン、キシレンが好ましい。
炭化水素系溶媒は、あらかじめ脱水されていることが好ましい。具体的には、水分含有量として100重量ppm以下が好ましく、特に30重量ppm以下が好ましい。
尚、必要に応じて炭化水素系溶媒に他の溶媒を添加してもよい。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、エタノール、ブタノール等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類等、ジクロロメタン、クロロベンゼン、フッ化ヘプタン、フッ化ベンゼン、2,3−ジハイドロパーフルオロペンタン、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン等のフッ素系化合物等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
炭化水素系溶媒の量は、原料が、溶媒の添加により溶液又はスラリー状になる程度であることが好ましい。通常、溶媒1リットルに対する原料(合計量)の添加量は0.01Kg以上1Kg以下程度となる。
メカニカルミリング処理には、種々の形式の粉砕法を用いることができる。遊星型ボールミル、ビーズミルが好ましい。
メカニカルミリング処理の回転速度及び回転時間は特に限定されないが、回転速度が速いほど、ガラス状の固体電解質の生成速度は速くなり、回転時間が長いほどガラス状の固体電解質ヘの原料の転化率は高くなる。
例えば、遊星型ボールミル機を使用した場合、回転速度を数十〜数百回転/分とし、0.5時間〜100時間処理すればよい。
また、ボールミルのボールは異なる径のボールを混合して使用してもよい。
また、MM処理の際のミル内の温度を調整してもよい。
この方法では、炭化系水素溶媒の存在下でメカニカルミリング処理するため、処理時間を短縮できる。室温から200℃まで必要に応じて加熱してもよい。
(オ)スラリー法
原料に、炭化水素系溶媒中で力学的なエネルギーを与える力学的なエネルギー供与手段と、原料を、炭化水素系溶媒中で接触させる接触手段と、前記力学的なエネルギー供与手段と前記接触手段を連結する連結手段と、前記連結手段を通して、原料及び/又は原料の反応物を前記力学的なエネルギー供与手段と接触手段との間を循環させる循環手段とを備える製造装置を用いて固体電解質を製造する方法である。炭化水素系溶媒は、上記と同様のものが使用できる。
図1は、この方法で使用できる製造装置の一例を示す図である。
この装置1を用いて、固体電解質を製造するときは、炭化水素系溶媒と原料を、粉砕機10と温度保持槽20にそれぞれ供給する。ヒータ30には温水(HW)が入り排出される(RHW)。ヒータ30により粉砕機10内の温度を保ちながら、原料を炭化水素系溶媒中で粉砕しつつ反応させて固体電解質を合成する。オイルバス40により温度保持槽20内の温度を保ちながら、原料を炭化水素系溶媒中で反応させて固体電解質を合成する。温度保持槽20内の温度は温度計(Th)で測定する。このとき、撹拌翼24をモータ(M)により回転させて反応系を撹拌し、原料と溶媒からなるスラリーが沈殿しないようにする。冷却管26には冷却水(CW)が入り排出される(RCW)。冷却管26は、容器22内の気化した溶媒を冷却して液化し、容器22内に戻す。粉砕機10と温度保持槽20で固体電解質を合成する間、ポンプ54により、反応中の原料は連結管50,52を通って、粉砕機10と温度保持槽20の間を循環する。粉砕機10に送り込まれる原料と溶媒の温度は、粉砕機10前の第2の連結管に設けられた温度計(Th)で測定する。
粉砕機10として、例えば、回転ミル(転動ミル)、揺動ミル、振動ミル、ビーズミルを挙げることができる。原料を細かく粉砕できる点でビーズミルが好ましい。粉砕機がボールを含むとき、ボールはジルコニウム製、強化アルミナ製、アルミナ製が好ましい。
また、粉砕機10から温度保持槽20へのボールの混合を防ぐため、必要に応じて粉砕機10又は第1の連結管50にボールと原料及び溶媒を分離するフィルタを設けてもよい。
粉砕機での粉砕温度は、通常20℃以上80℃以下、好ましくは20℃以上60℃以下である。容器22内の反応温度は、通常60℃以上300℃以下、好ましくは80℃以上200℃以下である。
炭化系水素溶媒の量は、原料が、溶媒の添加により溶液又はスラリー状になる程度であることが好ましい。通常、溶媒1kgに対する原料(合計量)の添加量は0.03Kg以上1Kg以下程度となる。
(カ)改良スラリー法
原料を炭化水素系溶媒中で接触させて製造する方法である。炭化水素系溶媒は、上記と同様のものが使用できる。
炭化水素系溶媒の量は、原料が、溶媒の添加により溶液又はスラリー状になる程度であることが好ましい。通常、溶媒1リットルに対する原料(合計量)の添加量は0.001Kg以上1Kg以下程度となる。
原料を炭化水素系溶媒中で接触させる方法は、特に限定されない。例えば、撹拌装置を有する容器内で、原料と炭化水素系溶媒の混合物を撹拌させる方法が挙げられる。接触時に撹拌することが好ましい。
接触(反応)工程時の温度は、通常、50℃以上300℃以下であり、好ましくは60℃以上250℃以下であり、より好ましくは70℃以上200℃以下である。
また、接触工程時の時間は、通常、5分以上200時間以下、好ましくは、10分以上100時間以下である。
尚、温度や時間は、いくつかの条件をステップにして組み合わせてもよい。例えば、接触開始から1時間は100℃で接触させ、1時間後10時間の間は150℃で加熱する等である。
接触工程は、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施することが好ましい。不活性ガスの露点は−20℃以下が好ましく、より好ましくは、−30℃以下、特に好ましくは−40℃以下である。圧力は、通常、常圧〜100MPaであり、好ましくは常圧〜20MPaである。
(iii)結晶化方法
結晶成分を有する固体電解質は、上記ガラス状の固体電解質(硫化物ガラス)を加熱処理することにより得られる。加熱は、露点−40℃以下の環境下で行うことが好ましく、より好ましくは露点−60℃以下の環境下で行うことが好ましい。
加熱時の圧力は、常圧であってもよく、減圧下であってもよい。
雰囲気は、空気中であってもよく、不活性雰囲気下であってもよい。
ただし、露点は−20℃以下が好ましく、より好ましくは露点が−30℃以下、さらに好ましくは−40℃以下である。
さらに、溶媒中(例えば、炭化水素系有機溶媒、炭化水素系有機溶媒は上記と同様である。)で加熱してもよい。
加熱温度は、好ましくは、ガラス状の固体電解質のガラス転移温度(Tg)以上、ガラス状の固体電解質の結晶化温度(Tc)+100℃以下であることが好ましい。加熱温度がガラス状の固体電解質のTg未満の場合、製造時間が非常に長くなるおそれがある。一方、(Tc+100℃)を超えると、得られる結晶成分を有する固体電解質中に不純物等が含まれる場合があり、イオン伝導度が低下するおそれがある。
加熱温度は、より好ましくは、(Tg+5℃)以上、(Tc+90℃)以下、さらに好ましくは、(Tg+10℃)以上、(Tc+80℃)以下である。
例えば、加熱温度は、150℃以上360℃以下であり、好ましくは160℃以上350℃以下であり、より好ましくは180℃以上310℃以下であり、さらに好ましくは180℃以上290℃以下であり、特に好ましくは190℃以上270℃以下である。
また、熱物性中に2つの温度ピークがある場合は低温側のピーク温度をこの場合のTcとし、低温側のTcと高温側の第二結晶化ピーク(Tc2)との間で熱処理することが好ましい。
ガラス状の固体電解質の結晶化温度は、熱重量測定装置(メトラートレド社製TGA/DSC1)を使用し、ガラス状の固体電解質約20mgを10℃/分で測定する。尚、結晶化温度等は昇温速度等により変化することがあり、熱処理する昇温速度に近い速度での測定によるTcを基準に選ぶ必要がある。従って、本願実施例以外の昇温速度で処理する場合は最適な熱処理温度は変化するが、熱処理する昇温速度で現れるTcを基準として上記範囲内で熱処理することが望ましい。
加熱時間は、0.005分以上、10時間以下が好ましい。さらに好ましくは、0.005分以上、5時間以下であり、特に好ましくは、0.01分以上、3時間以下である。0.005分未満だと電解質にガラス成分が多く含まれることになり、イオン伝導度が低くなるおそれがある。10時間を越えると、固体電解質中に不純物等が発生する場合があり、イオン伝導度が低下するおそれがある。
(2)電極活物質
電極活物質には、正極活物質と負極活物質があり、製造される電極が正極であるか負極であるかに応じて使用される。
(i)正極活物質
正極活物質としては、電荷を伝導する元素のイオンをドープかつ脱ドープすることができる化合物であればよく、好ましくは無機化合物である。
硫化物系では、硫黄(S)、硫化チタン(TiS)、硫化モリブデン(MoS)、硫化鉄(FeS、FeS)、硫化銅(CuS)及び硫化ニッケル(Ni)等が挙げられる。好ましくは、TiSである。
酸化物系では、酸化ビスマス(Bi)、鉛酸ビスマス(BiPb)、酸化銅(CuO)、酸化バナジウム(V13)等が挙げられる。
ナトリウム無機化合物では、NaFeO、NaMnO、NaNiO、NaCoO等のNaM1で表される酸化物、Na0.44Mn1−aM1で表される酸化物、Na0.7Mn1−aM12.05で表される酸化物(M1は1種以上の遷移金属元素、0≦a<1)、NaFeSi1230及びNaFeSi1230等のNaM2Si1230で表される酸化物(M2は1種以上の遷移金属元素、2≦b≦6、2≦c≦5)、NaFeSi18及びNaMnFeSi18等のNaM3Si18で表される酸化物(M3は1種以上の遷移金属元素、3≦d≦6、1≦e≦2)、NaFeSiO等のNaM4Siで表される酸化物(M4は遷移金属元素、Mg及びAlからなる群より選ばれる1種以上の元素、1≦f≦2、1≦g≦2)、NaFePO、NaFe(PO等のリン酸塩、NaFeBO、NaFe(BO等のホウ酸塩、NaFeF及びNaMnF等のNaM5Fで表されるフッ化物(M5は1種以上の遷移金属元素、2≦h≦3)等が挙げられる。
有機化合物の正極活物質としては、有機ジスルフィド化合物及びカーボンスルフィド化合物等を挙げることができる。
正極活物質の形状としては、粒子形状を挙げることができ、真球状叉は楕円球状であることが好ましい。また、粒子状である場合は、その平均粒径は、0.1〜200μmの範囲内であることが好ましい。この範囲を逸脱すると稠密な正極活物質層が得られない場合がある。
より好ましくは、1〜50μmの範囲、特に好ましくは、1〜25μmの範囲である。
(ii)負極活物質
負極活物質としては、電荷を伝導する元素のイオンをドープかつ脱ドープすることができるものであればよく、ナトリウム金属、ナトリウム合金、又は炭素材料を用いることができる。
ナトリウム合金としては、Na−Sn、Na−Zn、Na−Al、Na−Sb等を挙げることができる。
炭素材料としては、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛及び難黒鉛化性炭素が挙げられる。又はその混合物でもよい。好ましくは、人造黒鉛である。
(iii)導電助剤
固体電解質と電極活物質を含む合材は、導電助剤を含んでもよい。導電助剤を含んでいれば、合材を用いて製造した全固体電池の出力密度を向上させることができる。
導電助剤は導電性を有していればよい。導電助剤の導電率は、1×10S/cm以上が好ましく、より好ましくは1×10S/cm以上である。
導電助剤としては、炭素材料、金属粉末及び金属化合物から選択される物質や、これらの混合物が挙げられる。
導電助剤の具体例としては、炭素、ニッケル、銅、アルミニウム、インジウム、銀、コバルト、マグネシウム、リチウム、クロム、金、ルテニウム、白金、ベリリウム、イリジウム、モリブデン、ニオブ、オスニウム、ロジウム、タングステン及び亜鉛からなる群より選択される少なくとも1つの元素を含む物質が好ましい。より好ましくは、導電性が高い炭素単体、炭素、ニッケル、銅、銀、コバルト、マグネシウム、リチウム、ルテニウム、金、白金、ニオブ、オスニウム又はロジウムを含む金属単体、混合物又は化合物である。
炭素材料の具体例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、デンカブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック、黒鉛、炭素繊維、活性炭等が挙げられる。これらは単独でも2種以上でも併用可能である。
なかでも、電子伝導性が高いアセチレンブラック、デンカブラック、ケッチェンブラックが好適である。
(iv)割合
正極活物質と固体電解質の割合は、50重量%:50重量%〜90重量%:10重量%が好ましく、60重量%:40重量%〜80重量%:20重量%がより好ましく、65重量%:35重量%〜75重量%:25重量%がさらに好ましい。
また、正極活物質と固体電解質の合計に対して導電助剤の割合は、80重量%:20重量%〜99.9重量%:0.1重量%が好ましく、85重量%:15重量%〜99重量%:1重量%がさらに好ましく、90重量%:10重量%〜98重量%:2重量%がさらに好ましい。
負極活物質と固体電解質の割合は、50重量%:50重量%〜90重量%:10重量%が好ましく、55重量%:45重量%〜80重量%:20重量%がより好ましく、60重量%:40重量%〜75重量%:25重量%がさらに好ましい。
尚、負極は負極活物質単体で用いてもよく、固体電解質との合材としなくてもよい。
また、負極活物質と固体電解質の合計に対して導電助剤の割合は、80重量%:20重量%〜99.9重量%:0.1重量%が好ましく、85重量%:15重量%〜99重量%:1重量%がさらに好ましく、90重量%:10重量%〜98重量%:2重量%がさらに好ましい。
(3)融着
本発明の電極層において、固体電解質と電極活物質の融着とは、固体電解質を軟化又は溶解させて電極活物質と接触させた後、電解質を硬化させて電解質と電極活物質とを一体化させることである。
融着により固体電解質と電極活物質との接触面積が増加して、この電極層を用いた電池では出力密度とエネルギー密度を向上させることができる。
また、本発明の電解質層において、固体電解質同士の融着とは、固体電解質を軟化又は溶解させて電解質同士を接触させた後、電解質を硬化させて電解質同士を一体化することである。
融着により固体電解質同士の接触面積が増加して、この電解質層を用いた電池では出力密度とエネルギー密度を向上させることができる。
さらに融着により固体電解質粒子間の界面抵抗を少なくすることができ、この電解質層を用いた電池では出力密度とエネルギー密度を向上させることができる。
本発明の電極層と電解質層における融着条件は、固体電解質を軟化又は溶解させて電極活物質と固体電解質とを一体化又は固体電解質同士を一体化できる条件であればよいが、加熱し、加圧する方法を採用するのがよい。
融着の際の雰囲気は、空気中であってもよく、不活性雰囲気下であってもよい。
ただし、露点が−20℃以下が好ましく、より好ましくは露点が−30℃以下、さらに好ましくは−40℃以下である。
融着に用いる固体電解質は、ガラス状の固体電解質であることが好ましい。結晶成分を有する固体電解質より融着させ易い。
ここで、電極層における融着と電解質層における融着を別々に行ってもよく、電極層と固体電解質層を積層した後、電極層と電解質層の融着を同時に行ってもよい。
加熱温度は、より好ましくは、(Tg+5℃)以上、(Tc+90℃)以下、さらに好ましくは、(Tg+10℃)以上、(Tc+80℃)以下である。
例えば、加熱温度は、150℃以上360℃以下であり、好ましくは160℃以上350℃以下であり、より好ましくは170℃以上310℃以下であり、さらに好ましくは180℃以上290℃以下である。
また、熱物性中に2つの温度ピークがある場合は低温側のピーク温度をこの場合のTcとし、低温側のTcと高温側の第二結晶化ピーク(Tc2)との間で熱処理することが好ましい。
加熱時間は、0.005分以上、10時間以下が好ましい。さらに好ましくは、0.005分以上、5時間以下であり、特に好ましくは、0.01分以上、3時間以下である。0.005分未満だと本発明の電解質にガラス体が含まれることになり、イオン伝導度が低くなるおそれがある。10時間を越えると、本発明の固体電解質中に不純物等が発生する場合があり、イオン伝導度が低下するおそれがある。
加圧は、プレス機による方法、及び2つのロール間を通すロールプレス方法等が挙げられる。圧力は、通常0.01〜100MPa、好ましくは、1〜100MPa、特に好ましくは、5〜100MPaの範囲がよい。加圧により固体電解質層は、通常、厚密化され、形状を保持しやすくなる。
(4)空孔率
本発明の電極層及び電解質層は、空孔率が低いことが好ましい。空孔率を低くすることで、エネルギー密度の向上を図ることができ、また、活物質粒子や固体電解質粒子同士の接触面積が大きくなり、イオン伝導パスが形成しやすくなると考えられるからである。
空孔率は、通常25%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下にするのがよい。
尚、空孔率(%)は、各材料の重量をその真密度で割り、得られた体積の合計を、実際の電池の体積で割ることで求めた充填率(%)から、(100−充填率)(%)で求めることができる。
[電極層の製造方法]
本発明の電極層の製造方法は、電極活物質と固体電解質と含む合材を加圧成形する工程と、前記加圧成形した合材を軟化又は溶解させて、前記電極活物質と前記固体電解質を融着させる工程と、を含む。
合材は、電極活物質と固体電解質とを含む。合材は、バインダーや導電助剤を含んでいてもよい。
電極活物質、固体電解質、バインダー及び導電助剤は、電極層について上記した通りであることからその説明を省略する。
また、各成分の割合も上記電極層と同様であり、融着についても同様であることからその説明を省略する。
また、加圧の条件や製造雰囲気の条件も上記と同様であることからその説明を省略する。
[第2の電極層]
本発明の第2の電極層は、上記製造方法により製造された電極層である。
[電解質層の製造方法]
本発明の電解質層の製造方法は、固体電解質を含む電解質層製造用材料を加圧成形する工程と、前記加圧成形した電解質層製造用材料を軟化又は溶解させて、前記前記固体電解質同士を融着させる工程と、を含む。
電解質層製造用材料は、固体電解質を含み、バインダーを含んでいてもよい。
固体電解質とバインダーは、電解質層について上記した通りであることからその説明を省略する。
また、各成分の割合も上記電解質層と同様であり、融着についても同様であることからその説明を省略する。
また、加圧の条件や製造雰囲気の条件も上記と同様であることからその説明を省略する。
[第2の電解質層]
本発明の第2の電解質層は、上記製造方法により製造された電解質層である。
[全固体電池]
本発明の全固体電池は、上記説明した電極層及び/又は上記説明した電解質層を含むものである。即ち、本発明の全固体電池は、正極層と電解質層と負極層とを含み、正極層、負極層及び電解質層のうち少なくとも1つが融着しているものである。また、集電体を含むことが好ましい。
(1)電解質層
電解質層は上記説明した本発明の第1の電解質層又は第2の電解質層を用いることができる。
又は、電解質層は上記固体電解質を含むもので、既知の方法で製造されたものであってもよい。
電解質層は、バインダーを含んでいてもよい。
バインダーは、特に問わないが、例えば、フッ化ビニリデン系が好適であり、ポリビニリデンフルオライド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリシロキ酸、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が挙げられる。
電解質層の厚さは、0.001mm以上1mm以下であることが好ましい。
(2)正極層
正極層は上記説明した本発明の第1の電極層又は第2の電極層を用いることができる。
又は、正極層は、上記固体電解質と上記正極活物質を含むもので、既知の方法で製造されたものであってもよい。
正極層は、さらに上記導電助剤を含んでいてもよい。バインダーを含んでいてもよい。
固体電解質と正極活物質との割合や、固体電解質と正極活物質の合計に対する導電助剤の割合は上記の通りである。
正極層の厚さは、目的とする全固体電池の種類によって適宜選択すればよいが、通常、1μm〜200μmの範囲であることが好ましい。
(3)負極層
負極層は上記説明した本発明の第1の電極層又は第2の電極層を用いることができる。
又は、負極層は、上記固体電解質と上記負極活物質を含むもので、既知の方法で製造されたものであってもよい。
負極層は、さらに上記導電助剤を含んでいてもよい。バインダーを含んでいてもよい。
固体電解質と負極活物質との割合や、固体電解質と負極活物質の合計に対する導電助剤の割合は上記の通りである。
負極層の厚さは、目的とする全固体電池の種類によって適宜選択すればよいが、通常、1μm〜200μmの範囲であることが好ましい。
(4)集電体
本発明の電池は、正極層、電解質層及び負極層の他に集電体を使用することが好ましい。集電体は公知のものを用いることができる。例えば、Au、Pt、Al、Ti、又は、Cu等のように、硫化物系固体電解質と反応するものをAu等で被覆した層が使用できる。
尚、本発明の電池について、主にナトリウム系電解質を用いた例について説明したが、本発明は、ナトリウムイオン電池に限定されない。例えば、カリウム系等のアルカリ金属系電解質、マグネシウム系等の二価カチオン系電解質等を使用してもよい。これらの場合も、本発明の効果が得られる。
充填率は、通常80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上にするのがよい。尚、充填率は、各材料の重量をその真密度で割り、得られた体積の合計を、実際の電池の体積で割ることで、求めることができる。
融着は、固体電解質層、正極合材層、負極合材層を形成する際に行ってもよいが、全固体電池の形態にした後に加熱し、加圧して、融着させてもよい。
また、正極活物質層及び/又は負極活物質層を予め成形し、加圧・加熱処理して融着状態のシート状にしたものと固体電解質層と貼り合わせてもよい。
また、固体電解質層を成形し、加圧・加熱処理し融着状態とした後に、正極活物質層及び負極活物質層を成形してもよい。
また、正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層を順次積層してもよく、また、この逆であってもよく、各層の成形の順序は特に問わない。
参考例
[NaS−P固体電解質の合成(MM法)]
NaS(高純度化学研究所製)とP(アルドリッチ製)を出発原料に用いた。NaS 25.72g(75モル%)とP 24.288g(25モル%)を10mmφアルミナボールが175個入った500mlアルミナ製容器に入れ、さらに脱水トルエン(和光純薬社製)68mlを加え密閉した。上記の計量、添加、密閉作業はすべてグローブボックス内で実施し、使用した器具類はすべて乾燥機で事前に水分除去した。また、脱水トルエンはカールフィッシャー法による水分測定で8.4ppmであった。
密閉したアルミナ製容器を、遊星型ボールミル(レッチェ社製PM400)にて室温下、290rpmで、18時間メカニカルミリング処理することで白黄色の粉末スラリー(クリーム状)を得た。
これをろ過・風乾後、160℃で2時間チューブヒータにより乾燥し、粉体を得た。
この粉体のX線回折測定(CuKα:λ=1.5418Å)を行った結果、非晶質に由来するハローパターン以外にピークが観測されず、ガラス状の固体電解質であることが確認された。
この固体電解質ガラス粉体の一部をグローボックス内、アルゴン雰囲気下でSUS製チューブに密閉し、280℃で2時間の加熱処理を行った。処理後の粉体のX線回折測定の結果、立方晶NaPS結晶構造であることが確認され、NaPS結晶成分を有する固体電解質であることが判った。
なお、融着をさせていない場合のNaPS結晶成分を有する固体電解質のイオン伝導度は0.9×10−4S/cmであった。
[熱処理]
上記ガラス状の固体電解質を、5MPaで直径10mmの錠剤状に加圧成形し、280℃で2時間熱処理して、ペレット状の固体電解質シートを得た。
ここで、加熱温度が280℃で2時間であることから、立方晶NaPS結晶成分を有する固体電解質シートであることが分かる。また、SEM(走査型電子顕微鏡)により確認したところ、固体電解質は融着していることが分かった。
このペレット状の固体電解質シートのイオン伝導度を交流インピーダンス法(測定周波数100Hz〜15MHz)により測定したところ、室温で3×10−4S/cmを示した。空孔率は、イオン伝導度測定後のペレットの密度から測定し、17%であった。
実施例2
[全固体電池の製造]
活物質としてTiS(アルドリッチ製)を70wt%、電解質として参考例1のガラス状の固体電解質30wt%を混合して正極活物質合材とした。
参考例1のガラス状の固体電解質50mgを直径10mmのプラスチック製の円筒に投入し、5MPaで加圧成形した。その後、上記の正極活物質合材を30mg投入し、再び加圧成形した。この状態で、280℃、2時間熱処理した。
ここで、加熱温度が280℃で2時間であることから、立方晶NaPS結晶成分を有する固体電解質を含む正極であることが分かる。また、SEM(走査型電子顕微鏡)により確認したところ、正極中の固体電解質が正極活物質に融着していたり、固体電解質同士が融着していたりすることが分かった。
Na箔(厚さ0.1mm)とSn箔(厚さ0.1mm)を張り付け、Na−Snを負極活物質とする負極とした。
正極/固体電解質層/Na−Snの三層構造を有するナトリウムイオン電池を作成した。
電解質層の空孔率を上記と同様の方法により測定した結果、18%であった。
この電池を、室温にて、1cmあたり0.064mAで、1.2V〜2.4Vの10回充放電を行ったところ容量は120mAh/gであった。
比較例1
[全固体電池の製造]
熱処理を実施しなかった以外は、実施例2と同様にして電池を作成した。容量は、90mAh/gであった。
参考例
[NaS−P固体電解質の合成(スラリー法)]
NaS(高純度化学研究所製)をジェットミル(アイシンナノテクノロジー製)により粉砕し、平均粒径0.3μmのものを得た。粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布想定器LMS−30(株式会社セイシン企業製)を用いて測定した。また、この作業は、窒素雰囲気下で行った。
粉砕したNaS 2.9g、P(アルドリッチ製)2.76g、及び水分含有量が7ppmであるトルエン(和光純薬工業製)50mlを、内部を窒素で置換した撹拌機付きのオートクレーブに仕込み、190℃で24時間撹拌しながら接触させた。
その後、固体成分をろ過により分離し、150℃で120分間真空乾燥し、粉体を得た。
この粉体のX線回折測定の結果、非晶質に由来するハローパターン以外にピークが観測されずガラス状の固体電解質であることが確認された。
この固体電解質の一部を、280℃で2時間、加熱処理した。加熱処理後の固体電解質のイオン伝導度は3.5×10−4S/cmであった。X線回折測定の結果、立方晶NaPS結晶構造であることが確認され、NaPS結晶成分を有する固体電解質であることが判った。
[熱処理]
参考例1と同様にして熱処理を行った。
このペレット状の固体電解質シートのイオン伝導度は、室温で4×10−4S/cmを示した。空孔率は、イオン伝導度測定後のペレットの密度から測定し、15%であった。
ここで、加熱温度が280℃で2時間であることから、立方晶NaPS結晶成分を有する固体電解質シートであることが分かる。また、SEM(走査型電子顕微鏡)により確認したところ、固体電解質は融着していることが分かった。
[全固体電池の製造]
ガラス状の固体電解質として、参考例3で製造したガラス状の固体電解質を使用した以外は、実施例2と同様にして電池を作成した。容量は、110mAh/gであった。
本発明の電極層、電解質層は、全固体電池に用いることができる。
1 製造装置
10 粉砕機
20 温度保持槽
22 容器
24 撹拌翼
26 冷却管
30 ヒータ
40 オイルバス
50 第1の連結管
52 第2の連結管
54 ポンプ

Claims (6)

  1. 電極活物質と固体電解質とを含み、前記固体電解質は前記電極活物質の表面に融着しており、前記固体電解質は、ナトリウムとリンと硫黄とを含み、下記式(1)で表わされる、ナトリウムイオン電池用電極層。
    ・・・(1)
    (式(1)中、Lはナトリウムであり、Mは、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ヒ素(As)、セレン(Se)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、又はこれらの組合せであり、Xは、ハロゲン元素であり、aは0.1<a≦15であり、bはb=0、又は、0.1≦b≦3であり、cは0.5<c≦5であり、dは0<d≦15であり、eは0≦e≦3である。)
  2. 空孔率が25%以下である請求項1記載のナトリウムイオン電池用電極層。
  3. 前記固体電解質がガラス状の固体電解質である請求項1又は2記載のナトリウムイオン電池用電極層。
  4. 前記固体電解質が結晶成分を有する固体電解質である請求項1又は2記載のナトリウムイオン電池用電極層。
  5. 電極活物質と、ナトリウムとリンと硫黄とを含み、下記式(1)で表わされる固体電解質と、含む合材を加圧成形する工程と、
    前記加圧成形した合材を軟化又は溶解させて、前記電極活物質と前記固体電解質を融着させる工程と、
    を含む、ナトリウムイオン電池用電極層の製造方法。
    ・・・(1)
    (式(1)中、Lはナトリウムであり、Mは、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ヒ素(As)、セレン(Se)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、又はこれらの組合せであり、Xは、ハロゲン元素であり、aは0.1<a≦15であり、bは0、又は、0.1≦b≦3であり、cは0.5<c≦5であり、dは0<d≦15であり、eは0≦e≦3である。)
  6. 請求項1〜4のいずれか記載のナトリウムイオン電池用電極層を含むナトリウムイオン全固体電池。
JP2012182393A 2012-08-21 2012-08-21 硫化物系固体電解質を含む電極層、硫化物系固体電解質を含む電解質層及びそれらを用いた全固体電池 Active JP6118521B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012182393A JP6118521B2 (ja) 2012-08-21 2012-08-21 硫化物系固体電解質を含む電極層、硫化物系固体電解質を含む電解質層及びそれらを用いた全固体電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012182393A JP6118521B2 (ja) 2012-08-21 2012-08-21 硫化物系固体電解質を含む電極層、硫化物系固体電解質を含む電解質層及びそれらを用いた全固体電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014041719A JP2014041719A (ja) 2014-03-06
JP6118521B2 true JP6118521B2 (ja) 2017-04-19

Family

ID=50393825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012182393A Active JP6118521B2 (ja) 2012-08-21 2012-08-21 硫化物系固体電解質を含む電極層、硫化物系固体電解質を含む電解質層及びそれらを用いた全固体電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6118521B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7134471B2 (ja) 2018-07-09 2022-09-12 株式会社キーレックス 車両用燃料給油管

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6460316B2 (ja) * 2013-12-09 2019-01-30 日本電気硝子株式会社 ナトリウムイオン電池用電極合材、及びその製造方法並びにナトリウム全固体電池
WO2017030390A1 (ko) * 2015-08-18 2017-02-23 울산과학기술원 고체 전해질 및 이의 제조방법, 전극 활물질 -고체 전해질 복합체 및 이의 제조 방법, 상기 고체 전해질을 포함하는 전고체 전지, 그리고 상기 전극 활물질 -고체 전해질 복합체를 포함하는 전고체 전지
KR101878339B1 (ko) * 2015-08-18 2018-07-13 울산과학기술원 전극 활물질-고체 전해질 복합체, 이의 제조 방법, 이를 포함하는 전고체 전지
KR20170084450A (ko) * 2016-01-12 2017-07-20 주식회사 엘지화학 전고체 전지용 고체 전해질의 제조방법
CN110299559A (zh) * 2018-03-22 2019-10-01 松下知识产权经营株式会社 固体电解质以及使用了该固体电解质的二次电池
TWI737011B (zh) * 2019-10-22 2021-08-21 輝能科技股份有限公司 固態電解質接面調整材及其混合式電解質系統

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011060649A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Toyota Motor Corp 電極活物質層、全固体電池、電極活物質層の製造方法および全固体電池の製造方法
JP6071171B2 (ja) * 2010-09-01 2017-02-01 出光興産株式会社 電極材料及びそれを用いたリチウムイオン電池
JP5737627B2 (ja) * 2010-11-17 2015-06-17 公立大学法人大阪府立大学 イオン伝導性ガラスセラミックス、その製造方法及びそれを含む全固体二次電池
US9634360B2 (en) * 2011-07-26 2017-04-25 Japan Science And Technology Agency All-solid-state secondary cell

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7134471B2 (ja) 2018-07-09 2022-09-12 株式会社キーレックス 車両用燃料給油管

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014041719A (ja) 2014-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. A review on current anode materials for rechargeable Mg batteries
JP6118521B2 (ja) 硫化物系固体電解質を含む電極層、硫化物系固体電解質を含む電解質層及びそれらを用いた全固体電池
KR102071846B1 (ko) 정극 합재
JP6139864B2 (ja) 固体電解質成形体及びその製造方法、並びに全固体電池
CN107134589B (zh) 硫化物固体电解质材料、锂固体电池和硫化物固体电解质材料的制造方法
JP6181989B2 (ja) 全固体電池の製造方法
JP2016134316A (ja) 固体電解質
JP2017199631A (ja) 硫化物固体電解質、電極合材及びリチウムイオン電池
JP2017117635A (ja) 硫化物固体電解質、硫化物ガラス、電極合材及びリチウムイオン電池
JP5864993B2 (ja) 複合電極材料及びその製造方法、並びに該複合電極材料を用いたリチウム電池
JP2014086222A (ja) 二次電池の製造方法
JP2020114787A (ja) 硫化物固体電解質粒子及びその製造方法、並びに、全固体電池
JP2015002052A (ja) 正極合材及びそれを用いた固体リチウム電池
JP2014192093A (ja) 負極合材
JP6144469B2 (ja) 二次電池
JP7010011B2 (ja) 硫化物固体電解質
JP2014028717A (ja) 固体電解質
JP5921492B2 (ja) 負極合材、電極及びリチウムイオン電池
JP7303106B2 (ja) 硫化物固体電解質
JP2018005985A (ja) 正極合材
JP6181988B2 (ja) 全固体電池の製造方法
JP2012193051A (ja) 無機固体電解質の製造方法
JP6212592B2 (ja) 負極合材、電極及びリチウムイオン電池
JP6719202B2 (ja) 硫化物固体電解質、硫化物ガラス、電極合材及びリチウムイオン電池
JP6121110B2 (ja) 固体電解質粒子及びその組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160229

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160920

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6118521

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150