JP6065066B2 - ボイラ用水処理装置及びボイラの運転方法 - Google Patents

ボイラ用水処理装置及びボイラの運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、ボイラに供給される水を処理するための水処理装置と、この水処理装置を用いたボイラの運転方法に関するものである。
通常のボイラシステムでは、市水、地下水、工業用水などの原水から、水処理装置によって硬度成分、酸素などを除去してボイラ給水を製造し、このボイラ給水に、脱酸素剤、スケール防止剤、清缶剤などのボイラ処理剤を注入した後、ボイラに供給する。
硬度成分を除去するための水処理装置としては、カチオン交換樹脂を備えた軟水器や、ナノ濾過膜又は逆浸透膜(RO膜)のような濾過膜を備えた脱塩装置が用いられている。脱酸素処理を行う装置としては、真空式、膜式又は窒素式の脱酸素装置等が用いられている(特許文献1〜3)。
特開2005−288219号公報 特許第3593723号公報 特公平7−90220号公報
軟水器は、原水中の硬度成分以外の不純物を除去することができず、ボイラ給水の導電率や塩化物イオン濃度を十分に低くすることができない。ボイラ給水の水質が悪い場合、ボイラの濃縮倍率を低くして運転する必要があり、熱損失が大きくなる。
RO膜を用いたボイラ用水処理装置は、硬度成分だけでなく、溶存有機物なども除去可能であるが、高圧で運転する必要があり、エネルギー消費量が多い。RO膜として、ルーズRO膜あるいはナノ濾過膜と称される、比較的低圧で処理水が得られる膜を使用した場合、硬度成分及び塩化物イオンの除去率が低く、ボイラでスケールが生成する恐れがあったり、濃縮倍率を高くすることができないという問題がある。
本発明は、ボイラ缶内でのスケールや腐食のトラブルを防止しつつ、ボイラの濃縮倍率を高めることができるボイラ用水処理装置と、この水処理装置を用いたボイラの運転方法を提供することを目的とする。
本発明のボイラ用水処理装置は、逆浸透膜によって原水を処理するボイラ用水処理装置において、該逆浸透膜は、カルシウムイオンの除去率が98%以上であり、且つ、0.3〜1.5MPaの評価圧力、500〜2000mg/LのNaCl溶液を用いた場合のNaClの除去率が93%以上、99.4%未満であり、0.75MPaの評価圧力の場合に、純水フラックスが1.3m/d以上の逆浸透膜(以下、RO膜ということがある。)であることを特徴とするものである。
本発明のボイラの運転方法は、原水を本発明のボイラ用水処理装置で処理して処理水を製造する工程と、該処理水をボイラに供給する工程とを有するものである。
本発明のボイラの運転方法においては、前記処理水にスケール分散剤を添加することが好ましい。
スケール分散剤としては、重合もしくは共重合成分としてアクリル酸、メタクリル酸及びマレイン酸の少なくとも1種を含む重合体もしくは共重合体又は該重合体もしくは共重合体の塩であり、重量平均分子量が1,000〜100,000であるものが好ましい。
本発明のボイラ用水処理装置では、0.3〜1.5MPaの評価圧力、500〜2000mg/LのNaCl溶液を用いた場合のNaClの除去率が93%以上、99.4%未満であり、0.75MPaの評価圧力の場合に、純水フラックスが1.3m/d以上のRO膜で原水をRO処理する。このRO膜は、ルーズRO膜やナノ濾過膜と標準的なRO膜の中間的な性能を有しており、比較的低圧でもフラックス(透過流束)が大きく、しかも硬度成分や塩化物イオンの除去率が高い。標準的なRO膜では清浄な処理水が得られるため、場合によっては電極式のレベルセンサが反応しなくなる等のトラブルが発生するおそれがある。また、ルーズRO膜(NF膜)は、特公平7−90220号公報に示されるような性能を持っているが、塩化物イオンやシリカの除去率が悪く、ボイラの濃縮倍率を高くとることができない。
このRO膜の処理水にスケール分散剤を添加してからボイラに供給することにより、ボイラ缶内でのスケールや腐食のトラブルを防止しつつ、ボイラの濃縮倍率を高め、効率のよい運転を行うことができる。
本発明のボイラ給水用水処理装置が処理対象とする原水としては、市水、地下水、工業用水などが例示される。原水は、MF膜などによって除濁された後、水処理装置に供給されることが好ましい。
本発明の水処理装置のRO膜は、0.3〜1.5MPaの評価圧力、500〜2000mg/LのNaCl溶液を用いた場合のNaClの除去率が93%以上、99.4%未満であり、0.75MPaの評価圧力の場合に、純水フラックスが1.3m/d以上のRO膜である。
この評価圧力とNaCl除去率は以下の式で定義される。なお、式中の濃度は、NaClの濃度を表わす。給水とはRO膜で処理される原水であり、処理水はRO膜透過水である。
評価圧力(MPa)=(給水圧力+濃縮水圧力)/2−処理水圧力
除去率(%)=(1−処理水濃度/((給水濃度+濃縮水濃度)/2))×100
RO膜のNaClの除去率が93%未満であると、RO膜処理水であるボイラ給水中の塩化物イオン濃度が高くなり、濃縮倍率を高くすることができないとともに、ボイラ缶内に腐食が生じ易くなる。NaCl除去率が99.3%以上のRO膜は処理水を得るための圧力が高くなる。
評価圧力0.75MPaにおけるRO膜の純水フラックスは、1.3m/d以上、好ましくは1.3〜3.0m/d、特に好ましくは1.4〜2.0m/dである。純水フラックスが1.3m/dよりも小さいと、RO装置の運転コストが高くなり、好ましくない。3.0m/dより大きいと、除去率が悪くなり、ボイラブロー率を高くとることができない。
このRO膜によるカルシウムイオン(Ca2+)の除去率は、RO装置の状態、被処理液の性状にもよるが、98%以上であることが好ましい。
このRO膜を有するRO膜モジュールは、0.75MPaの評価圧力の場合に、40m/d以上の処理水量となるものが好ましい。処理水量が40m/d以下であると、必要なRO膜モジュールの本数が多くなり、経済的でない。
RO膜の材質、形状としては上記の性能を満たすものであれば特に制限はないが、芳香族ポリアミド製のRO膜が好適に用いられる。形状としては平膜、スパイラル、中空糸、チューブラーなどがあるが、スパイラル形状のRO膜が好適に用いられる。
本発明のボイラ用水処理装置で処理された処理水をボイラに供給するに際しては、スケール分散剤を添加することが好ましい。スケール分散剤としては、重合もしくは共重合成分としてアクリル酸、メタクリル酸及びマレイン酸の少なくとも1種を含む重合体(ホモポリマー)もしくは共重合体(コポリマー)又は該重合体もしくは共重合体の塩を用いることが好ましい。
具体的には、ホモポリマーとして、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸が挙げられる。
コポリマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸及びマレイン酸の1種又は2種以上と、2−メチル−1,3−ブタジエン−1−スルホン酸などの共役ジエンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−メタアリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等のスルホ基を有する不飽和(メタ)アリルエーテル系単量体や(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−アクリルアミドプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、イソアミレンスルホン酸、又はこれらの塩類などのスルホ基を有する化合物、イソブチレン、アミレン、アクリルアミド、N−ビニルホルムアルデヒドなどの非イオン性化合物や、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、アトロパ酸、フマル酸、イタコン酸、ヒドロキシエチルアクリル酸又はこれらの塩などのカルボキシル基を有する化合物から選ばれる1種又は2種以上との共重合体が挙げられる。
これらのホモポリマー、コポリマーの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などが例示される。
これらのポリマー、コポリマー、又はこれらの塩の重量平均分子量は1,000〜100,000特に20、000〜70,000が好ましい。重量平均分子量が1,000未満では十分なスケール防止効果を得ることができない場合があり、重量平均分子量が100,000を超えるとスケール防止効果が低下する。
上記のスケール分散剤は1種のみ添加されてもよく、2種以上が併用して添加されてもよい。
これらのポリマー、コポリマー、又はこれらの塩よりなるスケール分散剤の添加量は、ボイラ水中での濃度が10〜500mg/Lとなるような量とすることが好ましく、ボイラ水中での濃度が20〜400mg/Lとすることがより好ましく、30〜300mg/Lとすることがさらに好ましく、50〜250mg/Lとすることがよりさらに好ましい。ボイラ水中での濃度を10mg/L以上とすることにより、十分なスケール分散効果が発揮され易くなり、500mg/L以下とすることにより、CODの上昇による排水処理の煩雑さを防止しつつ、費用対効果を良好にできる。
スケール分散剤は、補給水又は給水に添加されることが好ましい。なお、蒸気発生設備が循環式の場合、復水に添加してもよい。
本発明においては、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて、蒸気発生設備の系内の何れかの箇所で、各種の添加成分、例えば、脱酸素剤、防食剤、スケール防止剤等を添加してもよい。スケール防止剤としては、例えば、各種リン酸塩、スケール分散剤として上記したもののうち、上述した条件を満たさない重量平均分子量が低いポリマー又はコポリマー、これらのナトリウム塩等の水溶性高分子化合物、ホスホン酸塩、キレート剤等が挙げられる。
本発明では、スケール分散剤として、次の(A)又は(B)を添加することも好ましく、(C)のように両者を併用してもよい。これらの(A)及び/又は(B)のスケール防止剤は、上述したスケール防止剤の中でも、RO膜処理水、特に本発明のRO膜で処理した水を給水とした場合のスケール防止効果が高く、また、以下に記載するような特徴も有する。
(A)重量平均分子量1,000〜100,000のポリメタクリル酸及び/又はその塩と、2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸及び/又はその塩(以下、この組み合わせを「分散剤(A)」という。)。
分散剤(A)は、特に、ボイラ水系に亜鉛系スケールの析出のおそれがある場合に有効である。
2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸塩としては、2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩を用いることができる。ポリメタクリル酸塩としてはポリメタクリル酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩を用いることができる。
水系への2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸及び/又はその塩の添加量は、処理対象水系の水質(亜鉛濃度)、亜鉛系スケールの析出傾向によっても異なるが、水系の2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸及び/又はその塩の濃度が、2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸として重量比で、水中の亜鉛濃度に対して4倍以上、好ましくは6倍以上、より好ましくは8倍以上の濃度となるように添加するのが良く、0.1〜1,000mg/L、特に1〜500mg/Lとなるような量とすることが好ましい。2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸及び/又はその塩の添加濃度が上記下限未満では十分な添加効果が得られず、上記上限を超えると、薬剤コストの面で不経済であると共に、水中のCODが上昇し、排水処理の面で好ましくない。
水系へのポリメタクリル酸及び/又はその塩の好ましい添加量は、前述の通りである。
2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸及び/又はその塩とポリメタクリル酸及び/又はその塩との添加量比には特に制限はないが、水系の2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸及び/又はその塩とポリメタクリル酸及び/又はその塩の濃度比が重量比で2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸及び/又はその塩:ポリメタクリル酸及び/又はその塩=1:0.01〜1:100、特に1:0.01〜1:10の範囲となるように添加することが、両者の併用による効果を得る上で好ましい。
2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸及び/又はその塩とポリメタクリル酸及び/又はその塩とは予め混合して添加してもよく、各々別々に添加してもよい。予め混合して添加する場合、これらを水溶液として添加してもよい。
(B)ポリメタクリル酸及び/又はその塩と、アクリル酸/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体及び/又はその塩(以下、この組み合わせを「分散剤(B)」という。)。
分散剤(B)は、ボイラ水系に鉄系スケールが析出するおそれがある場合に有効である。
ポリメタクリル酸(以下、「PMAA」と称する場合もある。)の重量平均分子量は前述の通りである。
アクリル酸/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体(AA/AMPS)は、モノマー単位として、アクリル酸と、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とを有する共重合体である。
AA/AMPSの重量平均分子量は1,000〜200,000であることが好ましく、2,000〜80,000であることがより好ましく、5,000〜75,000であることがさらに好ましく、10,000〜50,000であることが最も好ましい。重量平均分子量を1,000以上200,000以下とすることにより良好な鉄分散効果が得られる。
AA/AMPS中における、アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とのモノマーのモル比は、99:1〜5:95であることが好ましく、90:10〜50:50であることがより好ましい。アクリル酸99に対してAMPSを1以上かつ、アクリル酸5に対してAMPSを95以下とすることにより、良好な鉄分散効果が得られる。
AA/AMPSの塩は、上記AA/AMPSの構成単位の少なくとも一部にアクリル酸塩及び/又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩を含むものである。すなわち、本発明においてAA/AMPSの塩とは、AA/AMPSの完全中和物のみならず、AA/AMPSの部分中和物を含むものとする。
AA/AMPSの塩は、上記AA/AMPSのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられる。AA/AMPSの塩は、そのベースとなるAA/AMPSが上記の重量平均分子量を満たすことが好ましい。
AA/AMPSの塩は、例えば、AA/AMPSを中和することにより得ることができる。また、原料モノマーであるアクリル酸及び/又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を中和して、アクリル酸塩及び/又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩として、これらを用いて共重合してAA/AMPSの塩としてもよい。
ポリメタクリル酸及び/又はその塩と、AA/AMPS及び/又はその塩とを、質量比で1:1〜10:1の割合で添加することが好ましく、1.5:1〜9:1の割合で添加することがより好ましい。AA/AMPS及び/又はその塩1に対してポリメタクリル酸及び/又はその塩を1以上、および、AA/AMPS及び/又はその塩1に対してポリメタクリル酸及び/又はその塩を10以下とすることにより、全ての形態の鉄に対して高い鉄分散効果を発揮できる。
なお、分散剤(B)の好ましい添加量は、前述のスケール分散剤としての好ましい添加量となる。
(C)前記の通り、分散剤(A)と分散剤(B)とを併用してもよい。
また、ポリアクリル酸のみの添加でも良好な効果が得られる場合もある。
本発明では、前述の特性の性能を有するRO膜に対して、ボイラ水系の水質に応じて適切なスケール分散剤を組み合わせて用いることが好ましい。
RO装置の前段処理は特に制限はないが、軟水処理や除濁処理、活性炭処理等を適宜選定できる。前段に軟水器がある場合、軟水器とRO装置との間にバイパス弁を設け、RO膜が閉塞した際に、RO装置をバイパスして軟水を供給してもよい。また。ボイラのブロー水、蒸気ドレンの回収水は熱を持っているため、RO装置の前段に戻し、RO装置給水の水温を上げるようにしてもよい。RO装置給水の水温は5〜40℃が好ましく、20〜30℃がさらに好ましい。
以下、実施例、参考例及び比較例を説明する。
以下の実施例、参考例及び比較例で用いたRO膜を表1に示す。
Figure 0006065066
[実施例1〜3]
Cl濃度130mg/L、Ca硬度50mg/Lの原水(電気伝導率:80mS/m、Mアルカリ度 50mg/L、シリカ:10mg/L)をMF膜によって除濁処理後、表1に示すRO膜を用いた水処理装置で処理を行った。RO膜装置の回収率は85%とした。その後、分散剤として、重量平均分子量50,000のポリアクリル酸からなるスケール分散剤を添加し、保有水量0.2mの低圧ボイラに導入した。スケール分散剤の添加量は、RO膜処理水のカルシウム硬度成分(Ca−H)濃度に対して、2重量倍とした。
RO膜処理水中のCl濃度、カルシウム硬度の測定結果と、30日運転した後のボイラ濃縮倍率及びボイラ缶内のスケール発生の有無の観察結果を表2に示す。なお、実施例1の処理コストを100%とした場合の処理コストも表2に示す。
[実施例4]
スケール分散剤を添加しなかったこと以外は実施例1と同様の処理及びボイラ運転を行った。結果を表2に示す。
[比較例1,2]
RO膜として表1に示したNaCl除去率が85%のもの(比較例1)又は99.5%のもの(比較例2)を用いたこと以外は実施例1〜3と同様の処理及びボイラ運転を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006065066
[考察]
実施例1〜3によると、スケールを生じさせることなく、また低RO処理コストにてボイラを高濃縮倍率で運転することができる。
比較例1は実施例1〜3と比較し、RO装置の処理コストは低いものの、ボイラの濃縮倍率が低く、燃料代がかかり、経済的ではない。また、比較例2は、RO装置を高圧運転する必要があり、RO処理コストが高く、経済的ではない。実施例4は分散剤を添加しなかったケースであるが、ボイラ缶内に微量のスケールが生じていることが認められた。運転上問題になる量ではなかったが、伝熱効率が悪くなるため、経済的に少し劣る結果となった。

Claims (5)

  1. 逆浸透膜によって原水を処理するボイラ用水処理装置において、
    該逆浸透膜は、カルシウムイオンの除去率が98%以上であり、且つ、0.3〜1.5MPaの評価圧力、500〜2000mg/LのNaCl溶液を用いた場合のNaClの除去率が93%以上、99.4%未満であり、0.75MPaの評価圧力の場合に、純水フラックスが1.3m/d以上の逆浸透膜であることを特徴とするボイラ用水処理装置。
  2. 原水を請求項1に記載のボイラ用水処理装置で処理して処理水を製造する工程と、該処理水をボイラに供給する工程とを有するボイラの運転方法。
  3. 請求項に記載のボイラの運転方法において、前記処理水にスケール分散剤を添加することを特徴とするボイラの運転方法。
  4. 請求項に記載のボイラの運転方法において、前記スケール分散剤は、重合もしくは共重合成分としてアクリル酸、メタクリル酸及びマレイン酸の少なくとも1種を含む重合体もしくは共重合体又は該重合体もしくは共重合体の塩であり、その重量平均分子量が1,000〜100,000であることを特徴とするボイラの運転方法。
  5. 請求項3に記載のボイラの運転方法において、前記スケール分散剤は、以下の(A)及び/又は(B)であることを特徴とするボイラの運転方法。
    (A)重量平均分子量1,000〜100,000のポリメタクリル酸及び/又はその塩と、2−ヒドロキシエチル−1,2−ジホスホン酸及び/又はその塩
    (B)ポリメタクリル酸及び/又はその塩と、アクリル酸/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体及び/又はその塩
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