JP6550851B2 - 逆浸透膜を用いた水処理方法及び水処理装置 - Google Patents

逆浸透膜を用いた水処理方法及び水処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6550851B2
JP6550851B2 JP2015069362A JP2015069362A JP6550851B2 JP 6550851 B2 JP6550851 B2 JP 6550851B2 JP 2015069362 A JP2015069362 A JP 2015069362A JP 2015069362 A JP2015069362 A JP 2015069362A JP 6550851 B2 JP6550851 B2 JP 6550851B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reverse osmosis
osmosis membrane
water
membrane
water treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015069362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016187788A (ja
Inventor
邦洋 早川
邦洋 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2015069362A priority Critical patent/JP6550851B2/ja
Publication of JP2016187788A publication Critical patent/JP2016187788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6550851B2 publication Critical patent/JP6550851B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Description

本発明は逆浸透膜(RO膜)を用いた水処理方法及び水処理装置に関する。本発明はまた、本発明の水処理に好適な逆浸透膜用分散剤に関する。
RO膜は、従来、海水淡水化、超純水製造、工業用水処理、排水回収処理などにおいて、原水中のイオン類や有機物などを除去するために用いられている。中でも近年、用排水のコスト低減、環境負荷低減の目的から、排水回収プロセスにおいて、RO膜を用いた水処理が多用されている。
RO膜を用いた水処理では、水中のスケール成分がRO膜による濃縮でスケール化することで、水回収率の低下、膜閉塞といったスケール障害が問題となっている。
従来、RO膜のスケール障害を防止する方法として、次のような提案がなされている。
(1) RO膜面のスケール防止のために、RO膜給水のpH、温度を規定し、分散剤として水溶性有機ホスホネートとアクリルアミド系ポリマーを併用添加する方法(特許文献1)。しかし、この方法は、RO膜給水の具体的な水質と分散剤との関係を規定したものではない。また、給水中のフミン酸やフルボ酸等の有機物等については何ら考慮されていない。
(2) 硬度成分を含む原水に、酸化剤の溶存下、スケール防止剤を添加した後に合成高分子系複合膜モジュールにより処理する方法(特許文献2)。実施例を参酌すれば、RO膜給水の電導度、pH、硬度、検出遊離塩素濃度を測定しているが、上記(1)と同様、分散剤との関係、給水中のフミン酸やフルボ酸等の有機物等についての考慮はなされていない。
(3) 水道水に炭酸カルシウム、硫酸カルシウム及びシリカを添加した、総溶存固形分(TDS)1200mg/l、870mg/lSO、230mg/lCa、90mg/lHCO、45mg/lSiOの供給水に、高分子スケール防止剤化合物(ポリアクリル酸−2エノトリート150)を20mg/lの濃度で添加したものを高圧海水用のRO膜で処理する方法(特許文献3の実施例)。この方法は、超低圧ないしは低圧RO膜ではなく、高圧海水用のRO膜を用いている点で本発明とは別異の技術である。
(4) カルシウム硬度100mg−CaCO/L以上、酸消費量(pH4.8)100mg−CaCO/L以上、かつLangelier指数>0の被処理水を膜分離処理する方法において、該被処理水に凝集剤を添加し、pHを8.0〜9.5に調整して凝集処理し、凝集処理水を膜分離処理する方法。この方法は、膜分離処理に先立ち、被処理水を高pH条件に調整してカルシウムと炭酸イオンを析出、沈殿させることにより、被処理水中のカルシウム及びMアルカリを除去してスケール生成の可能性を排除するものであり、工程数が多い。
特開平07−155558号公報 特開平09−000893号公報 特表平10−503414号公報 特開2012−187467号公報
本発明は、凝集処理等の特異な操作を行うことなく、ポリマー系スケール分散剤を用いると共に、RO膜給水の水質を制御することで、RO膜におけるスケール障害を防止して安定かつ効率的な水処理を行う方法及び装置を提供することを目的とする。本発明はまた、このような水処理のための逆浸透膜用分散剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく、RO膜を用いた水処理におけるスケール障害の問題のないRO膜給水の水質とポリマー系スケール分散剤との関係について鋭意検討を重ねた結果、この関係を最適化することで、様々なスケール原因物質によるスケール障害を防止することができることを見出した。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 逆浸透膜を用いた水処理方法において、逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件Iを満たすことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
<水質条件I>
pH:4.0〜7.0
Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
シリカ濃度:0〜150mg/L
ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
[2] 逆浸透膜を用いた水処理方法において、逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIを満たすことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
<水質条件II>
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
[3] 逆浸透膜を用いた水処理方法において、逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIIを満たすことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
<水質条件III>
pH:4.0〜7.0
Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
シリカ濃度:0〜150mg/L
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
[4] [1]ないし[3]のいずれかにおいて、前記逆浸透膜が、超低圧もしくは低圧用のポリアミド系逆浸透膜であって、1MPaの運転圧力での100〜3000mg/LNaCl水溶液の脱塩率が97〜99.8%で、純水フラックス30t/日以上の逆浸透膜であることを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
[5] [1]ないし[4]のいずれかにおいて、前記逆浸透膜処理の前処理として除濁処理を行うことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
[6] [5]において、前記除濁処理を精密濾過膜、限外濾過膜、濾過器、保安フィルタ、及びストレーナのいずれかで行うことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
[7] [1]ないし[6]のいずれかにおいて、前記ポリマー系スケール分散剤が、アクリル酸(以下「AA」と略記する。)、メタアクリル酸、マレイン酸、イソブチレン、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(以下「HAPS」と略記する。)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(以下「AMPS」と略記する。)およびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種類以上の単量体を重合してなることを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
[8] [7]において、前記ポリマー系スケール分散剤が下記ポリマー系スケール分散剤A及び/又はポリマー系スケール分散剤Bであり、その分子量が1,000以上50,000以下であることを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
ポリマー系スケール分散剤A:AAとAMPS及び/又はHAPSとを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)の割合で共重合させた共重合物
ポリマー系スケール分散剤B:AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体とを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)、かつ、AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体の合計:その他の単量体=100:5〜30(モル比)の割合で共重合させた共重合物
[9] [1]ないし[8]のいずれかにおいて、前記逆浸透膜の給水がスライムコントロール剤を含むことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
[10] 逆浸透膜モジュールを備える水処理装置において、該逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件Iを満たすことを確認する手段及び/又は該逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件Iを満たすように調整する手段を備えることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
<水質条件I>
pH:4.0〜7.0
Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
シリカ濃度:0〜150mg/L
ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
[11] 逆浸透膜モジュールを備える水処理装置において、該逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIを満たすことを確認する手段及び/又は該逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIを満たすように調整する手段を備えることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
<水質条件II>
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
[12] 逆浸透膜モジュールを備える水処理装置において、該逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIIを満たすことを確認する手段及び/又は該逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIIを満たすように調整する手段を備えることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
<水質条件III>
pH:4.0〜7.0
Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
シリカ濃度:0〜150mg/L
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
[13] [10]ないし[12]のいずれかにおいて、前記逆浸透膜が、超低圧もしくは低圧用のポリアミド系逆浸透膜であって、1MPaの運転圧力での100〜3000mg/LNaCl水溶液の脱塩率が97〜99.8%で、純水フラックス30t/日以上の逆浸透膜であることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
[14] [10]ないし[13]のいずれかにおいて、前記逆浸透膜モジュールの前段に除濁手段を有することを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
[15] [14]において、前記除濁手段が精密濾過膜、限外濾過膜、濾過器、保安フィルタ、及びストレーナのいずれかであることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
[16] [10]ないし[15]のいずれかにおいて、前記ポリマー系スケール分散剤が、アクリル酸(以下「AA」と略記する。)、メタアクリル酸、マレイン酸、イソブチレン、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(以下「HAPS」と略記する。)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(以下「AMPS」と略記する。)およびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種類以上の単量体を重合してなることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
[17] [16]において、前記ポリマー系スケール分散剤が下記ポリマー系スケール分散剤A及び/又はポリマー系スケール分散剤Bであり、その分子量が1,000以上50,000以下であることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
ポリマー系スケール分散剤A:AAとAMPS及び/又はHAPSとを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)の割合で共重合させた共重合物
ポリマー系スケール分散剤B:AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体とを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)、かつ、AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体の合計:その他の単量体=100:5〜30(モル比)の割合で共重合させた共重合物
[18] [10]ないし[17]のいずれかにおいて、前記逆浸透膜モジュールの給水にスライムコントロール剤を添加する手段を有することを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
[19] 逆浸透膜の給水に添加されるポリマー系スケール分散剤であって、下記水質条件iを満たす逆浸透膜の給水に用いられることを特徴とする逆浸透膜用分散剤。
<水質条件i>
pH:4.0〜7.0
Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
シリカ濃度:0〜150mg/L
[20] 逆浸透膜の給水に添加されるポリマー系スケール分散剤であって、下記水質条件iiを満たす逆浸透膜の給水に用いられることを特徴とする逆浸透膜用分散剤。
<水質条件ii>
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
[21] 逆浸透膜の給水に添加されるポリマー系スケール分散剤であって、下記水質条件iiiを満たす逆浸透膜の給水に用いられることを特徴とする逆浸透膜用分散剤。
<水質条件iii>
pH:4.0〜7.0
Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
シリカ濃度:0〜150mg/L
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
[22] [19]ないし[21]のいずれかにおいて、前記逆浸透膜が、超低圧もしくは低圧用のポリアミド系逆浸透膜であって、1MPaの運転圧力での100〜3000mg/LNaCl水溶液の脱塩率が97〜99.8%で、純水フラックス30t/日以上の逆浸透膜であることを特徴とする逆浸透膜用分散剤。
[23] [19]ないし[22]のいずれかにおいて、前記給水が除濁処理された水であることを特徴とする逆浸透膜用分散剤。
[24] [19]ないし[23]のいずれかにおいて、前記ポリマー系スケール分散剤が、アクリル酸(以下「AA」と略記する。)、メタアクリル酸、マレイン酸、イソブチレン、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(以下「HAPS」と略記する。)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(以下「AMPS」と略記する。)およびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種類以上の単量体を重合してなることを特徴とする逆浸透膜用分散剤。
[25] [24]において、前記ポリマー系スケール分散剤が下記ポリマー系スケール分散剤A及び/又はポリマー系スケール分散剤Bであり、その分子量が1,000以上50,000以下であることを特徴とする逆浸透膜用分散剤。
ポリマー系スケール分散剤A:AAとAMPS及び/又はHAPSとを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)の割合で共重合させた共重合物
ポリマー系スケール分散剤B:AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体とを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)、かつ、AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体の合計:その他の単量体=100:5〜30(モル比)の割合で共重合させた共重合物
[26] [19]ないし[25]のいずれかにおいて、前記給水がスライムコントロール剤を含むことを特徴とする逆浸透膜用分散剤。
本発明によれば、凝集処理等の特異な操作を行うことなく、ポリマー系スケール分散剤を用いると共に、RO膜給水の水質を制御することで、RO膜におけるスケール障害を防止して安定かつ効率的な水処理を行うことができる。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
なお、本発明においてRO膜の給水とは、RO膜モジュールに導入される水であり、以下「RO膜給水」、又は単に「給水」と称す。また、本発明による水処理の対象となる水を「原水」と称す。
〔逆浸透膜を用いた水処理方法〕
本発明の逆浸透膜を用いた水処理方法は、RO膜を用いた水処理方法において、RO膜の給水の水質が特定の水質条件を満たすことを特徴とする。
[原水]
本発明において、水処理の対象となる原水としては特に制限はなく、RO膜による処理が適用されるすべての水に適用可能であり、工業用水、市水(水道水)、井戸水、各種排水を対象とすることができる。本発明は特に排水回収の分野におけるRO膜による水処理に好適であり、例えば、ビル空調や、化学工業、製紙工業、製鉄工業、電力工業等の工業プロセスにおいて使用される冷却設備からの冷却排出水が挙げられる。冷却排出水としては、代表的には、冷却塔のブロー水が挙げられるが、その他、循環冷却水系から排出されるすべての排出水が挙げられる。この場合、例えば、循環冷却水系の循環配管から循環冷却水の一部又は全部を引き抜いて本発明に従ってRO膜処理した後当該循環冷却水系に戻すようにしても良い。また、冷却塔の冷却水や循環冷却水の濾過装置に冷却水を送給する配管から分岐して排出した排出水を原水とすることもできる。その他、ボイラ用の給水システムに適用できる。
このような冷却排出水を原水とする場合、原水中には既に本発明で用いられるポリマー系スケール分散剤が含まれている場合があるため、これを後述のRO膜給水のポリマー系スケール分散剤として利用することができる。
[前処理]
原水は、そのままRO膜給水とすることもできるが、前処理として除濁処理を行ってもよい。
除濁処理の手段については特に制限はないが、好ましくは後述のRO膜給水の水質条件に影響を及ぼすことなく、RO膜汚染の原因となる原水中の濁質やコロイダル成分を除去することができる点において、精密濾過(MF)膜、限外濾過(UF)膜、濾過器、保安フィルタ、及びストレーナのいずれかを用いて行うことが好ましく、これらは2以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、ストレーナで粗大な濁質や異物を除去した後、MF膜又はUF膜といった除濁膜で除濁処理してもよく、この場合には、ストレーナによる処理で、後段のMF膜又はUF膜が粗大な濁質や異物で破損するのを防止することができる。
ストレーナとしては、特に自動で洗浄処理を行うオートストレーナが好適に使用される。
ストレーナの形状には特に制限はなく、Y型、バケット型などいずれの形状のものをも使用することができる。
ストレーナの孔径は100〜500μmであることが好ましい。ストレーナの孔径が100μmより小さいとストレーナの閉塞が激しくなり、500μmを超えるとストレーナを透過した粗大な濁質や異物が後段の除濁膜を破損させる可能性が高くなり、好ましくない。
ストレーナの代わりに糸巻きフィルタ、プリーツフィルタなどのフィルタを使用してもよいが、交換頻度、洗浄効率の点からはストレーナが好適である。
除濁膜であるMF膜又はUF膜の膜型式には特に制限はなく、中空糸型、スパイラル型等の膜濾過装置を採用することができる。また、濾過方式にも制限はなく、内圧濾過、外圧濾過、クロスフロー濾過、全量濾過のいずれの方式も適用可能である。
UF膜の分画分子量としては30,000以上であることが好ましい。UF膜の分画分子量が30,000以上であると、原水中のポリマー系スケール分散剤、例えば、前述の冷却排出水中に含まれるポリマー系スケール分散剤を透過させることができるため、後段のRO膜給水の水質調整に有効利用することができ、RO膜の前段で、ポリマー系スケール分散剤を改めて添加する必要がなくなるため好ましい。UF膜の分画分子量の上限に特に制限はないが、1,000,000以下であると、RO膜の閉塞原因となりうる高分子多糖類などを除去できるため、好ましい。
MF膜の孔径は、UF膜の分画分子量と同様の理由から、好ましくは0.2〜0.01μm程度である。
なお、このような除濁膜で、ポリマー系スケール分散剤を含む原水を除濁処理する場合、原水中のポリマー系スケール分散剤を高い透過率で透過させるために、除濁処理に供する原水のpHを5以上とすることが好ましい。このpHが5よりも低いと、除濁ポリマー系スケール分散剤として後述のスルホン酸基とカルボキシル基を有する重合物を用いても、除濁膜の透過率が低くなり、RO膜給水の水質調整に有効利用しにくくなる場合がある。除濁膜で処理する水のpHは、5以上であればよく、その上限には特に制限はない。従って、原水のpHが5以上であればこれをそのまま除濁処理してもよく、RO膜給水としての後述の水質条件I〜IIIを満たすpH条件に調整してから除濁処理してもよい。
[RO膜]
本発明で用いるRO膜は、好ましくは超低圧もしくは低圧用のポリアミド系RO膜であって、1MPaの運転圧力での100〜3000mg/L、好ましくは500mg/LのNaCl水溶液の脱塩率が97〜99.8%、特に97〜99%で、純水フラックス30t/日以上のRO膜である。
このようなRO膜であれば、後述の水質条件I〜IIIを満たす給水を処理した場合において、スケールの析出を防止し、50〜90%程度の高い水回収率を維持して長期に亘り安定なRO膜処理を行える。
RO膜の形状については特に制限はなく、中空糸型、スパイラル型など、いずれのものも使用可能である。
[RO膜給水の水質]
本発明では、下記水質条件I又はII、好ましくは下記水質条件IIIを満たす水をRO膜給水とする。
<水質条件I>
pH:4.0〜7.0
Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
シリカ濃度:0〜150mg/L
ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
<水質条件II>
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
<水質条件III>
pH:4.0〜7.0
Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
シリカ濃度:0〜150mg/L
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
<pH>
給水のpHが4.0未満であると、RO膜による塩類等の除去率が低下し、透過水側にリークするおそれがある。給水のpHが7.0以上であると、炭酸カルシウム系スケール等のスケール析出の問題があり、水回収率が低下する。
従って、原水のpHが4.0〜7.0を外れる場合には、適宜酸又はアルカリを添加してpHを4.0〜7.0、好ましくは4.5〜6.5に調整する。
このpH調整手段としては、RO膜の給水導入ラインやライン中に設けたラインミキサに直接或いは、別途設けたpH調整槽に、酸又はアルカリを薬注ポンプ等により添加する手段などを挙げることができる。ここで使用される酸は特に限定されるものではなく、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸を好適に用いることができる。また、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を用いることができる。
<Ca硬度>
給水のCa硬度が1200mgCaCO/Lより高いと、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム系スケール析出の問題があり、水回収率が低下する。LSI(ランゲリア指数)等で計算したときに炭酸カルシウムの析出のおそれがある場合はpHを下げることでMアルカリを下げられ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムの析出のリスクを低減することができる。
従って、被処理水のCa硬度が1200mgCaCO/Lを超える場合には、軟化処理やアルカリ凝集沈殿等を施すことで調整できる。Ca硬度は150〜1200mgCaCO/L、好ましくは150〜1000mgCaCO/Lである。
<Mアルカリ度>
給水のMアルカリ度が600mgCaCO/Lより高いと、炭酸カルシウム系スケール析出の問題があり、水回収率が低下する。
従って、原水のMアルカリ度が600mgCaCO/Lを超える場合には、酸添加等のpH調整により調整できる。Mアルカリ度は50〜600mgCaCO/L、好ましくは50〜500mgCaCO/Lである。
<硫酸イオン濃度>
給水の硫酸イオン濃度が1200mg/Lより高いと、硫酸カルシウム系スケール析出の問題があり、水回収率が低下する。
従って、原水の硫酸イオン濃度が1200mg/Lを超える場合には、イオン交換処理等により調整できる。硫酸イオン濃度は100〜1200mg/L、好ましくは100〜1000mg/Lである。
<シリカ濃度>
給水のシリカ濃度が150mg/Lより高いと、シリカ系スケール析出の問題があり、水回収率が低下する。従って、給水のシリカ濃度は0〜150mg/L、好ましくは0mg/Lを超え150mg/L以下である。
給水のシリカ濃度が150mg/Lを超える場合には、その析出速度を遅延させ、析出を抑制するために、RO膜給水のpHを4.0〜5.5に下げることが好ましい。
<吸光度>
給水の波長260nmの吸光度(50mmセル使用時)が2.5より高いと、RO膜が閉塞し易くなり、水回収率が低下する。即ち、波長260nmの吸光度(50mmセル使用時)は水中のフミン酸、フルボ酸の含有量の指標となるものであり、この値が大きいことはフミン酸、フルボ酸の含有量が多いことを表す。
フミン酸、フルボ酸などのカルボキシル基を有する天然高分子とCa等の多価カチオンが共存するとイオンコンプレックスを形成し、見かけ高分子化してRO膜を閉塞させる原因となる。
分散剤が存在すると多価カチオンが分散するため、フルボ酸などの多価カチオンのコンプレックスが解消されて閉塞しにくくなるが、吸光度2.5を超えると、その効果も低下する。
従って、原水の吸光度が2.5を超える場合には、凝集処理と濾過又は沈殿処理とにより、吸光度を2.5以下、好ましくは0.1〜0.5に調整する。
なお、給水の吸光度が2.5以下であっても、0.5を超える場合には、給水のpHを5.5〜7.0、特に5.5〜6.5とすることが好ましい。このpHの範囲であれば、フミン酸やフルボ酸が酸解離してRO膜の閉塞が抑制されるとともに、冷却水中のCaが分散剤により効果的に分散し、コンプレックスを形成し難くなる。
<ポリマー系スケール分散剤濃度>
ポリマー系スケール分散剤を存在させることにより、スケール成分を分散させてスケールの析出を防止することができるが、その濃度が3mg/L as Solid未満では十分な分散効果が得られない。ポリマー系スケール分散剤濃度は高過ぎても、ゲル化してRO膜を閉塞させるおそれがあるため50mg/L as Solid以下とする。好適なポリマー系スケール分散剤濃度は給水の他の水質条件によっても異なるが、通常5〜30mg/L as Solid程度である。
従って、原水中のポリマー系スケール分散剤濃度が上記範囲となるように必要に応じてポリマー系スケール分散剤を添加するか、或いは、ポリマー系スケール分散剤濃度が高過ぎる場合には別途希釈する。
本発明に好適なポリマー系スケール分散剤については後述する。
[水質管理及び調整]
本発明においては、上記の通り、RO膜給水が前述の水質条件I又はII、好ましくはIIIを満たすように、例えば原水又は給水の水質を測定し、その測定結果に基づいて、各々の水質項目が水質条件I又はII、好ましくはIIIを満たすように調整を行う。
このRO膜給水の水質管理及び水質調整は連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。また、間欠的に行う場合、定期的、不定期的、いずれのタイミングで行ってもよいが、定期的に行うことが好ましい。また、手動で行ってもよく自動的に行ってもよいが、各水質項目の測定値が入力される制御装置によりフィードバック制御することが好ましい。
[ポリマー系スケール分散剤]
スケール分散剤としては、一般に、ヘキサメタリン酸ソーダやトリポリリン酸ソーダ等の無機ポリリン酸類、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸やホスホノブタントリカルボン酸等のホスホン酸類等も提供されているが、本発明では、ポリマー系スケール分散剤、好ましくはスルホン酸基とカルボキシル基を有する重合物を用いることが好ましい。これは、リンを含む分散剤の場合、Ca硬度が高くなった場合に、リン酸Caスケールを析出させる可能性があるためである。
即ち、スケール分散剤は高pH条件下であるほど解離してスケール分散剤としての機能が高くなるが、前述の通り、RO膜給水が高pH条件であると、炭酸カルシウム系スケール等のスケールが析出し易くなるため、RO膜給水のpHは4.0〜7.0とされる。このようなpH条件では、スケール分散剤がカルボキシル基のみを有し、スルホン酸基を有さないものであると、不溶化してスケール分散剤として機能し得なくなる場合がある。このため、スケール分散剤としては、スルホン酸基とカルボキシル基とを有する重合物を用いることが好ましい。また、このようなポリマー系スケール分散剤であれば、例えば冷却排出水を原水とする場合、循環冷却水系に添加され、冷却排出水である原水中に含まれ、前述の除濁膜も透過したポリマー系スケール分散剤をRO膜給水中のポリマー系スケール分散剤として利用することができる。
ポリマー系スケール分散剤として好適なスルホン酸基とカルボキシル基を有する重合物としては、スルホン酸基を有する単量体と、カルボキシル基を有する単量体との共重合物、或いは、更に、これらの単量体と共重合可能な他の単量体との三元共重合体が挙げられ、このうち、スルホン酸基を有する単量体としては、2−メチル−1,3−ブタジエン−1−スルホン酸などの共役ジエンスルホン酸、3−(メタ)アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等のスルホン酸基を有する不飽和(メタ)アリルエーテル系単量体や2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−アクリルアミドプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、イソアミレンスルホン酸、又はこれらの塩など、好ましくは、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(HAPS)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)が挙げられ、これらの1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
一方、カルボキシル基を有する単量体としては、アクリル酸(AA)、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、アトロパ酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ヒドロキシエチルアクリル酸又はこれらの塩など、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられ、これらの1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、これらの単量体と共重合可能な単量体としては、イソブチレン等のアルケン類、N−tert−ブチルアクリルアミド(N−tBAA)、N−ビニルホルムアミドなどアミド類が挙げられる。
本発明で用いるポリマー系スケール分散剤は、AA、メタクリル酸、マレイン酸、イソブチレン、HAPS、AMPSおよびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種類以上の単量体を重合してなることが好ましく、特に下記ポリマー系スケール分散剤A及び/又はポリマー系スケール分散剤Bであることが好ましい。
ポリマー系スケール分散剤A:AAとAMPS及び/又はHAPSとを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)の割合で共重合させた共重合物
ポリマー系スケール分散剤B:AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体とを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)、かつ、AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体の合計:その他の単量体=100:5〜30(モル比)の割合で共重合させた共重合物
特に、本発明に好適なポリマー系スケール分散剤としては、アクリル酸(AA)と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)をAA:AMPS=70〜95:5〜30(モル比)の割合で共重合させた共重合物、AAとAMPSとN−tert−ブチルアクリルアミド(N−tBAA)等のアミド類を、AA:AMPS:アミド類=40〜90:5〜30:5〜30(モル比)の割合で共重合させた共重合物、AAと3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(HAPS)を、AA:HAPS=70〜95:5〜30(モル比)の割合で共重合させた共重合物などが挙げられるが、何らこれらに限定されるものではない。
本発明で用いるポリマー系スケール分散剤の重量平均分子量は、1,000〜50,000であることが好ましい。ポリマー系スケール分散剤の重量平均分子量が1,000未満であるとスケール分散効果が不十分であり、50,000を超えると、RO膜の前段で除濁膜により除濁処理を行う場合、除濁膜を透過し難いため、その前段で添加されたポリマー系スケール分散剤を利用し得なくなる。また、このポリマー系スケール分散剤自体が除濁膜やRO膜に吸着し、膜閉塞の要因となるおそれがある。
ポリマー系スケール分散剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[その他の処理]
本発明においては、原水又はRO膜給水にスライムコントロール剤を添加してもよい。即ち、RO膜給水はスライムコントロール剤を含むものであってもよい。
スライムコントロール剤としては、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)等の遊離塩素剤、クロラミン、モノクロルスルファミン酸などの塩素とアミド硫酸、アミド硫酸基を有する化合物が反応した結合塩素剤、ジブロモヒダントインなどの臭素剤、DBNPA(ジブロモニトリロプロピオンアシド)、MIT(メチルイソチアゾロン)などの有機剤などの1種又は2種以上を用いることができる。
ここで、遊離塩素、結合塩素は、JIS K 0400−33−10:1999に示されており、N,N−ジエチル−1,4−フェニレンジアミンを用いるDPD法によりClの濃度として測定される。遊離塩素は次亜塩素酸、次亜塩素酸イオン又は溶存塩素の形で存在する塩素とされ、結合塩素はクロロアミンおよび有機クロロアミンの形で存在する塩素とされ、全塩素は遊離塩素、結合塩素又は両者の形で存在する塩素とされている。
本発明で使用できる遊離塩素剤としては、塩素ガス、次亜塩素酸又はその塩のほか、亜塩素酸又はその塩、塩素酸又その塩、過塩素酸又はその塩、塩素化イソシアヌール酸又はその塩などを用いることができる。塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、バリウム等のアルカリ土類金属塩、ニッケル等の他の金属塩、アンモニウム塩などが挙げられる。これらは1種以上を用いることができる。これらの中では次亜塩素酸ナトリウムが取扱性に優れるため好ましい。
一方、結合塩素剤において、上記の遊離塩素が結合する窒素化合物としては、アンモニア又はその化合物、メラミン、尿素、アセトアミド、スルファミド、サイクロラミン酸、スルファミン酸、トルエンスルホンアミド、コハク酸イミド、フタル酸イミド、イソシアヌル酸、N−クロロトルエンスルホンアミド、尿酸、サッカリン又はこれらの塩などを挙げることができる。本発明で使用する結合塩素剤は、これらの窒素化合物に上記の遊離塩素が結合したものである。本発明で使用する結合塩素剤としては、上記の窒素化合物と遊離塩素剤とを混合して反応させたもの、特にそれぞれを水溶液の状態で混合して反応させたものが好ましい。
このような結合塩素剤としては、クロラミン、上記の遊離塩素剤とスルファミン酸化合物とからなる結合塩素剤のほか、クロラミン−T(N−クロロ−4−メチルベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩)、クロラミン−B(N−クロロ−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩)、N−クロロ−パラニトロベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩、トリクロロメラミン、モノ−もしくはジ−クロロメラミンのナトリウム塩又はカリウム塩、トリクロロ−イソシアヌレート、モノ−もしくはジ−クロロイソシアヌール酸のナトリウム塩又はカリウム塩、モノ−もしくはジ−クロロスルファミン酸のナトリウム塩又はカリウム塩、モノクロロヒダントインもしくは1,3−ジクロロヒダントイン、5,5−ジメチルヒダントインのような5,5−アルキル誘導体等が挙げられる。
これらの結合塩素剤についても、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、ポリアミド系RO膜は、次亜塩素酸塩との接触で劣化する可能性が高いため、次亜塩素酸塩を適用する場合には、残留塩素を除去した後、ポリアミド系RO膜装置に通水することが好ましい。このような除去処理を不要とすることができる点において、スライムコントロール剤としては、このような膜劣化の問題のない結合塩素剤を用いることが好ましい。
スライムコントロール剤を用いる場合、RO膜給水中のスライムコントロール剤の濃度が5〜200mg/L程度となるように用いることが好ましい。
なお、原水が冷却排出水である場合、新たにスライムコントロール剤を添加してなくても、既に原水中にスライムコントロール剤が含まれている場合はそれを利用してもよい。
また、本発明においては、RO膜処理等を安定化させるために、原水に凝集助剤としてフェノール系水酸基を有する高分子化合物(以下「フェノール性高分子」と称す場合がある。)を添加してもよい。
このフェノール性高分子としては、ビニルフェノールの単独重合体、変性ビニルフェノールの単独重合体、ビニルフェノールと変性ビニルフェノールとの共重合体、ビニルフェノール及び/又は変性ビニルフェノールと疎水性ビニルモノマーとの共重合体のようなポリビニルフェノール系重合体;フェノールとホルムアルデヒドの重縮合物、クレゾールとホルムアルデヒドの重縮合物、キシレノールとホルムアルデヒドの重縮合物といったフェノール系樹脂;が挙げられるが、本発明では、特に特開2010−131469号公報、特開2013−255922号公報、特開2013−255923号公報等に記載されるノボラック型フェノール樹脂にレゾール型の2次反応を行って得られた反応物を用いることが好ましい。
ノボラック型フェノール樹脂にレゾール型の2次反応を行って得られるフェノール性高分子の融点は130〜220℃、特に150〜200℃であることが好ましい。また、このフェノール性高分子の重量平均分子量は5,000〜50,000であることが好ましく、10,000〜30,000であることがより好ましい。
これらのフェノール性高分子の添加量は、原水の水質により異なり、特に制限はないが、有効成分濃度として0.01〜10mg/L程度とすることが好ましい。
また、原水、特に冷却排出水に熱交換器由来の銅、鉄などの重金属イオンが含まれている場合、酸化還元作用を持つ薬剤、例えば次亜塩素酸トリウム、ヒドラジンと、重金属イオンの存在下でRO膜が促進劣化を受けることがある。その場合、重金属のキレート作用がある物質(たとえばEDTA)を添加することで、膜と重金属の接触を防止し、促進劣化を防止することができる。
[膜の洗浄]
本発明においては、RO膜給水の水質の制御でRO膜のスケール傷害を防止することができるが、長期間処理を継続することで、RO膜が閉塞し、水回収率が低下してくる場合がある。RO膜の前段に前述の除濁膜を設けた場合、この除濁膜についても膜閉塞で濾過水量が低下する場合がある。この場合には、これらの膜を洗浄処理することで閉塞物を除去し、処理水量を回復させることができる。洗浄処理に使用する薬品としては閉塞物質、膜素材に応じて適宜選択することができ、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、次亜塩素酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、クエン酸、シュウ酸等を選択することができる。
[逆浸透膜を備える水処理装置]
本発明の逆浸透膜を備える水処理装置は、RO膜モジュールを備える水処理装置において、RO膜の給水の水質が前述の水質条件I又はII、好ましくはIIIを満たすことを確認する手段及び/又は該RO膜の給水の水質を前述の水質条件I又はII、好ましくはIIIを満たすように調整する手段を備えることを特徴とするものであって、RO膜モジュールのRO膜、その前処理の除濁手段、ポリマー系スケール分散剤、その他の処理については、本発明の逆浸透膜を用いた水処理方法の説明において、前述したものを採用することができる。
本発明の逆浸透膜を備える水処理装置では、RO膜給水の水質を確認する手段として、pH計、Ca硬度計(例えばOrion社製2120xp(オンライン))、Mアルカリ度計(例えば横川電機社製AL400G(オンライン))、硫酸イオン濃度測定手段(例えばイオンクロマトグラフ)、シリカ濃度測定手段(例えば堀場製作所社製SLIA−2000(オンライン))、吸光度計、ポリマー系スケール分散剤濃度測定手段(例えば比濁法でUV測定)のいずれか1以上を有し、また、RO膜給水の水質調整手段として、前述の本発明に係るRO膜給水の水質条件の説明の項に記載した各水質項目調整のための手段、例えばpH調整剤添加手段やポリマー系スケール分散剤添加手段等を備えるものであって、ポリマー系スケール分散剤と給水の水質との関係を適正化することにより、RO膜におけるスケール傷害を防止して、長期に亘り高い水回収率でRO膜による水処理を行うことができる。
[逆浸透膜用分散剤]
本発明の逆浸透膜用分散剤は、本発明の逆浸透膜を用いた水処理方法の説明において前述したポリマー系スケール分散剤よりなり、下記水質条件i又はii、好ましくは下記水質条件iiiのRO膜給水に用いられるものであり、このような水質条件を満たすRO給水中のポリマー系スケール分散剤濃度が3〜50mg/L as Solid、好ましくは5〜30mg/L as Solidとなるように添加することにより、RO膜におけるスケール傷害を防止して、長期に亘り高い水回収率でRO膜による水処理を行うことができる。
<水質条件i>
pH:4.0〜7.0
Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
シリカ濃度:0〜150mg/L
<水質条件ii>
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
<水質条件iii>
pH:4.0〜7.0
Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
シリカ濃度:0〜150mg/L
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例により限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、RO膜としては、栗田工業(株)製「KROA−2032−SN(ポリアミド超低圧RO膜)」を用いた。
このRO膜は、1MPaの運転圧力での500mg/LNaCl水溶液の脱塩率が99.5%で、純水フラック43t/日の膜である。
また、除濁用のMF膜としては、クラレ製「ピューリアGS(親水化PVDF、孔径0.02μm、外圧式)」を用いた。
RO膜による水回収は、いずれの実施例及び比較例においても100時間行った。
また、ポリマー系スケール分散剤aとしては、AA:AMPSモル比20:80で、分子量10,000のAA/AMPS二元共重合体を用い、ポリマー系スケール分散剤xとしては、AA:AMPSモル比90:10で、分子量100,000のAA/AMPS二元共重合体を用いた。
[実施例1]
ポリマー系スケール分散剤aを添加し、pHを7.8から6.5に調整した、下記水質の排水を、MF膜で除濁処理した後、RO膜を用いて水回収を行ったところ、スケール析出の問題はなく、水回収率を65%としても安定に処理を継続することができた。
pH:7.8(→6.5に調整)
Ca硬度:1200mgCaCO/L
Mアルカリ度:500mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:1200mg/L
シリカ濃度:20mg/L
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時)1.0
ポリマー系スケール分散剤濃度:20mg/L as Solid
[実施例2]
ポリマー系スケール分散剤aを含む下記水質の冷却水ブロー水を、MF膜で除濁処理した後、pHを5.5まで下げた上でRO膜を用いて回収処理を行ったところ、スケール析出の問題はなく、水回収率を70%としても安定に処理を継続することができた。
pH:9.0(→5.5に調整)
Ca硬度:400mgCaCO/L
Mアルカリ度:300mgCaCO/L
硫酸イオン濃度:500mg/L
シリカ濃度:50mg/L
波長260nmの吸光度(50mmセル使用時)1.0
ポリマー系スケール分散剤濃度:20mg/L as Solid
[比較例1]
実施例1において、ポリマー系スケール分散剤aが含まれない場合の水質である排水を、実施例1と同様にして処理したところ、硫酸カルシウムスケールの析出があり、水回収率は45%で安定した。
[比較例2]
実施例2において、ポリマー系スケール分散剤aが含まれない場合の水質である冷却ブロー水を、実施例1と同様にして処理したところ、硫酸カルシウムスケールの析出があり、水回収率は40%で安定した。
[比較例3]
実施例1において、排水のpH調整を行わず、pH7.8のままとしたこと以外は同様にして処理したところ、炭酸カルシウムスケールの析出があり、水回収率は30%まで低下した。
[比較例4]
実施例1において、ポリマー系スケール分散剤aの代りにポリマー系スケール分散剤xを用いたこと以外は同様にして処理したところ、分散剤がRO膜に付着し、水回収率は45%で安定した。
[比較例5]
実施例1において、吸光度が4.0であること以外は同様の水質の排水を同様に処理したところ、有機物ファウリングにより、RO膜の処理水量が大幅に低下したため、水回収率は40%で安定した。
以上の結果から、本発明で規定される特定の水質条件を満たすRO膜給水であれば、スケール障害の問題を引き起こすことなく、高い水回収率で長期に亘り安定な水処理を行えることが分かる。

Claims (14)

  1. 逆浸透膜を用いた水処理方法において、
    該逆浸透膜が、超低圧もしくは低圧用のポリアミド系逆浸透膜であって、1MPaの運転圧力での100〜3000mg/LNaCl水溶液の脱塩率が97〜99.8%で、純水フラックス30t/日以上の逆浸透膜であり、
    逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIを満たすことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
    <水質条件II>
    波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
    ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
  2. 逆浸透膜を用いた水処理方法において、
    該逆浸透膜が、超低圧もしくは低圧用のポリアミド系逆浸透膜であって、1MPaの運転圧力での100〜3000mg/LNaCl水溶液の脱塩率が97〜99.8%で、純水フラックス30t/日以上の逆浸透膜であり、
    逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIIを満たすことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
    <水質条件III>
    pH:4.0〜7.0
    Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
    Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
    硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
    シリカ濃度:0〜150mg/L
    波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
    ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
  3. 請求項1又は2において、前記逆浸透膜処理の前処理として除濁処理を行うことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
  4. 請求項において、前記除濁処理を精密濾過膜、限外濾過膜、濾過器、保安フィルタ、及びストレーナのいずれかで行うことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項において、前記ポリマー系スケール分散剤が、アクリル酸(以下「AA」と略記する。)、メタアクリル酸、マレイン酸、イソブチレン、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(以下「HAPS」と略記する。)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(以下「AMPS」と略記する。)およびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種類以上の単量体を重合してなることを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
  6. 請求項において、前記ポリマー系スケール分散剤が下記ポリマー系スケール分散剤A及び/又はポリマー系スケール分散剤Bであり、その分子量が1,000以上50,000以下であることを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
    ポリマー系スケール分散剤A:AAとAMPS及び/又はHAPSとを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)の割合で共重合させた共重合物
    ポリマー系スケール分散剤B:AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体とを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)、かつ、AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体の合計:その他の単量体=100:5〜30(モル比)の割合で共重合させた共重合物
  7. 請求項1ないしのいずれか1項において、前記逆浸透膜の給水がスライムコントロール剤を含むことを特徴とする逆浸透膜を用いた水処理方法。
  8. 逆浸透膜モジュールを備える水処理装置において、
    該逆浸透膜が、超低圧もしくは低圧用のポリアミド系逆浸透膜であって、1MPaの運転圧力での100〜3000mg/LNaCl水溶液の脱塩率が97〜99.8%で、純水フラックス30t/日以上の逆浸透膜であり、
    該逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIを満たすことを確認する手段及び/又は該逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIを満たすように調整する手段を備えることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
    <水質条件II>
    波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
    ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
  9. 逆浸透膜モジュールを備える水処理装置において、
    該逆浸透膜が、超低圧もしくは低圧用のポリアミド系逆浸透膜であって、1MPaの運転圧力での100〜3000mg/LNaCl水溶液の脱塩率が97〜99.8%で、純水フラックス30t/日以上の逆浸透膜であり、
    該逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIIを満たすことを確認する手段及び/又は該逆浸透膜の給水の水質が下記水質条件IIIを満たすように調整する手段を備えることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
    <水質条件III>
    pH:4.0〜7.0
    Ca硬度:150〜1200mgCaCO/L
    Mアルカリ度:50〜600mgCaCO/L
    硫酸イオン濃度:100〜1200mg/L
    シリカ濃度:0〜150mg/L
    波長260nmの吸光度(50mmセル使用時):2.5以下
    ポリマー系スケール分散剤濃度:3〜50mg/L as Solid
  10. 請求項8又は9において、前記逆浸透膜モジュールの前段に除濁手段を有することを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
  11. 請求項10において、前記除濁手段が精密濾過膜、限外濾過膜、濾過器、保安フィルタ、及びストレーナのいずれかであることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
  12. 請求項ないし11のいずれか1項において、前記ポリマー系スケール分散剤が、アクリル酸(以下「AA」と略記する。)、メタアクリル酸、マレイン酸、イソブチレン、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(以下「HAPS」と略記する。)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(以下「AMPS」と略記する。)およびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種類以上の単量体を重合してなることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
  13. 請求項12において、前記ポリマー系スケール分散剤が下記ポリマー系スケール分散剤A及び/又はポリマー系スケール分散剤Bであり、その分子量が1,000以上50,000以下であることを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
    ポリマー系スケール分散剤A:AAとAMPS及び/又はHAPSとを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)の割合で共重合させた共重合物
    ポリマー系スケール分散剤B:AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体とを、AA:AMPS及び/又はHAPS=50〜99:1〜50(モル比)、かつ、AAとAMPS及び/又はHAPSとその他の単量体の合計:その他の単量体=100:5〜30(モル比)の割合で共重合させた共重合物
  14. 請求項ないし13のいずれか1項において、前記逆浸透膜モジュールの給水にスライムコントロール剤を添加する手段を有することを特徴とする逆浸透膜を備える水処理装置。
JP2015069362A 2015-03-30 2015-03-30 逆浸透膜を用いた水処理方法及び水処理装置 Active JP6550851B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015069362A JP6550851B2 (ja) 2015-03-30 2015-03-30 逆浸透膜を用いた水処理方法及び水処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015069362A JP6550851B2 (ja) 2015-03-30 2015-03-30 逆浸透膜を用いた水処理方法及び水処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016187788A JP2016187788A (ja) 2016-11-04
JP6550851B2 true JP6550851B2 (ja) 2019-07-31

Family

ID=57239623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015069362A Active JP6550851B2 (ja) 2015-03-30 2015-03-30 逆浸透膜を用いた水処理方法及び水処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6550851B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7008470B2 (ja) * 2017-10-26 2022-01-25 オルガノ株式会社 逆浸透膜処理方法および逆浸透膜処理システム
JP2019098298A (ja) * 2017-12-07 2019-06-24 栗田工業株式会社 逆浸透膜のシリカスケール抑制方法
JP6777130B2 (ja) * 2018-10-05 2020-10-28 栗田工業株式会社 膜用水処理薬品及び膜処理方法
KR20240122683A (ko) * 2021-12-15 2024-08-13 쿠리타 고교 가부시키가이샤 역침투막 시스템의 실리카 오염 억제법 및 실리카 오염 억제제

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5358640A (en) * 1992-07-20 1994-10-25 Nalco Chemical Company Method for inhibiting scale formation and/or dispersing iron in reverse osmosis systems
JPH09893A (ja) * 1995-06-21 1997-01-07 Nitto Denko Corp 膜モジュールによる原水の処理方法
JP3870712B2 (ja) * 2000-05-02 2007-01-24 栗田工業株式会社 循環冷却水の処理方法及び処理装置
JP2001327967A (ja) * 2000-05-19 2001-11-27 Toray Ind Inc 膜濾過プラントの運転方法および製造方法
JP2008229418A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Kurita Water Ind Ltd 工業用水の処理方法および処理装置
JP5218731B2 (ja) * 2007-10-31 2013-06-26 栗田工業株式会社 水処理方法及び水処理装置
JP5345344B2 (ja) * 2008-06-20 2013-11-20 オルガノ株式会社 スケール防止剤の供給管理方法および供給管理装置
JP5769369B2 (ja) * 2009-08-28 2015-08-26 伯東株式会社 水処理剤および水処理方法
JP6255690B2 (ja) * 2013-03-29 2018-01-10 栗田工業株式会社 スケール防止方法及び逆浸透膜用水酸化マグネシウムスケール防止剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016187788A (ja) 2016-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106414344B (zh) 循环冷却水系统中的冷却水处理药剂的浓度调整方法、冷却排出水的回收方法以及水处理装置
CN106029580B (zh) 冷却排出水的回收方法及回收装置
JP6550851B2 (ja) 逆浸透膜を用いた水処理方法及び水処理装置
CN107406277B (zh) 水处理方法及装置
JP3870712B2 (ja) 循環冷却水の処理方法及び処理装置
US20100025329A1 (en) Method for treatment with reverse osmosis membrane
US11130694B2 (en) Recovery method for discharged cooling water
US11040309B2 (en) Biocide composition and method
JP2003001256A (ja) 循環冷却水の処理方法
TWI772317B (zh) 膜過濾方法及膜過濾系統
KR20230019096A (ko) 수처리 방법 및 수처리 장치
JP2003001255A (ja) 循環冷却水の処理方法
WO2021079639A1 (ja) 排水回収システム
WO2023112819A1 (ja) 逆浸透膜システムのシリカ汚染抑制法およびシリカ汚染抑制剤
JP7354744B2 (ja) 排水利用システム
JP2023073688A (ja) 水処理方法およびシリカ系スケール抑制剤
JP2017189743A (ja) 有機脱酸素剤及び懸濁物質を含有する排水の処理方法及び処理装置
JP2009240905A (ja) 膜分離方法及び膜分離装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180918

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181009

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6550851

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250