JP6035685B2 - 車輪速センサおよび車輪速センサの製造方法 - Google Patents

車輪速センサおよび車輪速センサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車の車輪と共に回転する被検出体の回転による磁界変動を検出することにより、車輪の回転速度を計測する車輪速センサと、かかる車輪速センサの製造方法に関するものである。
従来から、自動車には、制動時の車輪のロックを防止するアンチロックブレーキシステムや、発進時の車輪のスリップを防止するトラクションコントロールシステム等が搭載されており、かかるシステムの一部として、車輪の回転速度を正確に計測する車輪速センサが広く用いられている。
このような車輪速センサは、例えば、特開2007−170963号公報(特許文献1)に記載の如く、車輪と共に回転する被検出体であるロータの回転による磁界変動を検出して電気信号に変換する回転検出素子と、かかる回転検出素子の一対のリード部に接続された一対の出力電線の一部が、合成樹脂製のカバー部に埋設して覆われた構造とされている。そして、カバー部に設けられた固定部を介して車両側に固定されるようになっている。
ところで、従来構造の車輪速センサでは、特許文献1にも記載されているように、出力電線を伝ってカバー部の内部に水が浸入することを防止するために、出力電線に外装された外装材の外周面の周囲に直接カバー部をモールド成形し、カバー部と外装材を融着させることで、出力電線の導出部の止水性を確保している。
ところが、近年の車載電子部品の増大により、車輪速センサの付近に他の電子部品が搭載されるケースも増えている。そのような場合に、車輪速センサの出力電線と他の電子部品の出力電線をまとめて単一の外装材に収容して1本のワイヤハーネスとすることで、加工工数やコストの低減を図ることが行われている。従って、車輪速センサ用の出力電線を外装材に収容したまま車輪速センサのカバー部に融着させるという、従来の止水構造が採用できない場合が生じている。
すなわち、車輪速センサ用の出力電線が他の電子部品用の出力電線と共に1つの外装材に収容されてワイヤハーネスが構成されている場合には、車輪速センサの近傍でワイヤハーネスの外装材を剥がして車輪速センサ用の出力電線を取り出し、かかる出力電線を直接カバー部に融着させる必要がある。しかしながら、車輪速センサ用の出力電線は、車輪速センサのカバー部との融着が生じにくい合成樹脂材料で被覆されている場合が多く、カバー部と出力電線との間に隙間が生じて防水性を確保することが困難となるのである。
特開2007−170963号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、車輪速センサ用の出力電線の被覆部材の材料にかかわらず、出力電線の導出部における防水性を安定して確保することができる新規な構造の車輪速センサを有利且つ安価に製造することができる、新規な車輪速センサの製造方法を提供することにある。また、本発明は、かかる新規な構造の車輪速センサを提供することもその目的とする。
車輪速センサの製造方法に関する本発明の第1の態様は、車輪と共に回転する被検出体の回転による磁界変動を検出して電気信号に変換する回転検出素子と、該回転検出素子に接続された出力電線と、前記回転検出素子と前記出力電線の一部を埋設して覆う合成樹脂製のカバー部と、車両側に固定される固定部とを含む車輪速センサの製造方法であって、前記固定部の一方の側に前記出力電線が挿通される筒状の電線挿通部が一体的に突出された一次成形品を、前記電線挿通部の軸方向で前記電線挿通部側と前記固定部側に二分割される金型によってモールド成形することにより、前記電線挿通部に滑らかな外周面を有する防水部材被着部を形成する一次成形工程と、前記固定部の他方の側に配置した前記回転検出素子と、該回転検出素子から延出された前記出力電線を前記電線挿通部に挿通配置した前記一次成形品を、金型の所定位置に配設した状態で、前記カバー部および前記電線挿通部の基端部の外周側で軸直角方向に突出する係止突起を一体的にモールド成形する二次成形工程と、弾性部材により構成された筒状の防水部材であって、該防水部材の一方の端部に形成された電線挿通孔に前記出力電線を密接状態で挿通すると共に、前記防水部材の他方の端部に形成された固着部を前記電線挿通部の前記防水部材被着部に密着固定する防水部材取付工程と、前記防水部材を保持する外筒部材を前記防水部材に外挿装着し、前記外筒部材に形成された係合部を前記電線挿通部の外周面の基端部に形成された前記係止突起に係合させる外筒部材取付工程と、を含むことを特徴とする。
車輪速センサの製造方法にかかる本発明の第1の態様によれば、はじめに一次成形工程にて、固定部と固定部の一方の側に突出する電線挿通部を、電線挿通部の軸方向で電線挿通部側と固定部側に二分割される金型を用いて一次成形品としてモールド成形する。従って、電線挿通部の外周面の先端側に、軸方向に延びるパーティングラインが形成されることがない、全周に亘って滑らかな外周面を有する防水部材被着部を形成することができる。
すなわち、従来の車輪速センサでは、カバー部をモールド成形する際の金型は、水平方向で配列された回転検出素子とそのリード部および出力電線の配列方向、即ち、出力電線の延出方向に対して直交する軸直角方向で型割されるようになっている。従って、カバー部の成形と同時に電線挿通部の成形を行うと、電線挿通部の外周面に軸方向に延びる型割のパーティングラインが形成されることが避けられず、パーティングラインの存在により、防水部材と防水部材被着部との当接面間に隙間が生じて、十分な防水性が確保できないという問題が生じる。本発明では、カバー部を成形する二次成形工程に先行して、一次成形工程で電線挿通部の成形を行うことから、軸方向に延びるパーティングラインが形成されない滑らかな外周面を有する防水部材被着部を形成することが可能となるのである。
その後、固定部の他方の側に回転検出素子を配置し、回転検出素子から延出された出力電線を電線挿通部に挿通配置した一次成形品を金型の所定位置に配設した状態で、カバー部と電線挿通部の基端部の外周側に軸直角方向に突出する係止突起を一体的にモールド成形する二次成形工程を実行する。二次成形工程では、カバー部や軸直角方向に突出する係止突起を成形するために、電線挿通部の軸直角方向に分割される金型を使用する必要があるが、水密性が要求される防水部材被着部が、既に一次成形工程において軸方向に延びるパーティングラインが形成されない滑らかな外周面を有するように成形されていることから、車輪速センサの防水性能にパーティングラインが悪影響を及ぼすことが回避されている。
また、電線挿通部の基端部の外周側に軸直角方向に突出する係止突起を二次成形工程で形成するようにしたことから、一次成形工程において電線挿通部の軸方向に分割される金型を使用しつつ、部分的にスライド型を用いて電線挿通部の軸直角方向に突出する係止突起を形成するといった複雑な金型構造を採用する必要もなく、金型構造や製造工程を簡素化して、低コストで車輪速センサを製造することができる。さらに、二次成形工程において、カバー部および係止突起を一体的にモールド成形していることから、二次成形工程における樹脂材料の吐出口(ゲート)の位置の設定自由度が向上されている。
さらに、二次成形工程において、一次成形品をインサート品の一部としてカバー部と係止突起を一体的に設けていることから、車輪速センサの組立工程を簡素化できると共に、車輪速センサ全体の剛性を有利に確保することができる。
このような一次成形工程と二次成形工程を経て成形された成形品に対して、弾性部材により構成された防水部材が取り付けられる。その際、軸方向に延びるパーティングラインが形成されていない防水部材被着部に対して、電線に密着状態で外挿装着された防水部材の固着部が密着固定されることから、防水部材と電線挿通部の対向面間に隙間が形成されることを防止でき水密性を確実に担保することができる。
また、防水部材の端部に設けられた電線挿通孔には、出力電線が密接状態で挿通配置されていることから、出力電線を伝って車輪速センサの内部に水が浸入することも、防水部材によって阻止されている。従って、仮に出力電線がカバー部と密着性が悪い被覆部材で覆われている場合でも、本発明の製造方法に従い、電線挿通部に出力電線を挿通すると共に出力電線と電線挿通部に防水部材を密接状態で装着することにより、車輪速センサの防水性を十分に確保することができるのである。
加えて、外筒部材取付工程において、防水部材に外筒部材が外挿装着されており、外筒部材に形成された係合部を、二次成形工程で電線挿通部の基端部の外周側にカバー部と一体成形された係止突起に係合させる。これにより、防水部材が外筒部材を介してカバー部に保持されることとなり、防水部材による防水性能を安定して保持することが可能となるのである。特に、係止突起がカバー部と一体的に設けられていることから、外筒部材を介した防水部材の支持剛性が安定して確保されている。
このように、本発明の車輪速センサの製造方法に従えば、出力電線の被覆部材が、カバー部と密着性が悪い被覆部材で覆われている場合でも、出力電線の導出部における水密性を十分に確保できる車輪速センサを、簡単な金型構造で低コストに製造することが可能となるのである。
車輪速センサの製造方法に関する本発明の第2の態様は、前記第1の態様に記載された車輪速センサの製造方法において、前記一次成形品の前記固定部において、前記電線挿通部の基端部の周辺領域に、前記固定部を軸方向に貫通する貫通孔が形成されている一方、前記二次成形工程において、前記電線挿通部の基端部の周囲に筒状台座部がモールド成形されて、該筒状台座部の外周面に前記係止突起が突設されると共に、前記カバー部と前記筒状台座部が前記貫通孔に流入した樹脂材料で形成された連結部を介して一体化されるものである。
本態様によれば、二次成形工程で形成されるカバー部と電線挿通部の基端部に設けられる筒状台座部および係止突起を、一次成形工程で形成された固定部の両側に設けて、それらを固定部に設けた貫通孔に流入した樹脂材料で形成された連結部にて一体化することができる。これにより、カバー部と筒状台座部の固定部への固着性を安定して確保することができ、2回の成形工程で成形した場合でも各構成部分の一体性が担保され、車輪速センサ自体の剛性や耐久性の向上を図ることができる。
車輪速センサの製造方法に関する本発明の第3の態様は、前記第2の態様に記載された車輪速センサの製造方法において、前記二次成形工程において、前記カバー部と前記筒状台座部および前記係止突起をモールド成形する樹脂材料の吐出口が、前記一次成形品の前記固定部よりも前記筒状台座部側に設定されているものである。
本態様によれば、二次成形工程での樹脂材料の吐出口を、回転検出素子が配設されるカバー部側に対して、一次成形品の固定部を挟んで離隔した筒状台座部側に設けている。これにより、吐出口付近に発生する樹脂注入時の残留応力の影響が回転検出素子の近傍に及ぶことを固定部によって絶縁することができ、回転検出素子の位置精度等の向上を有利に図ることができる。
車輪速センサに関する本発明の第1の態様は、車輪と共に回転する被検出体の回転による磁界変動を検出して電気信号に変換する回転検出素子と、該回転検出素子のリード端子に接続された出力電線と、前記回転検出素子と前記出力電線の一部を埋設して覆う合成樹脂製のカバー部と、車両側に固定される固定部を含む車輪速センサであって、前記固定部の一方の側には、前記出力電線が挿通される筒状の電線挿通部が一体的に突設されている一方、前記固定部の他方の側には、前記回転検出素子と前記出力電線の一部が埋設された前記カバー部が配設されており、前記電線挿通部には、滑らかな外周面を有する防水部材被着部が設けられている一方、前記電線挿通部の基端側には、前記カバー部と一体成形されて前記電線挿通部の外周側に軸直角方向に突出する係止突起が設けられており、前記電線挿通部の前記先端側から導出される前記出力電線に対して、弾性部材により構成された筒状の防水部材が外挿装着されて、前記防水部材の一方の端部に形成された電線挿通孔に前記出力電線が密接状態で挿通されていると共に、前記防水部材の他方の端部に形成された固着部が前記電線挿通部の前記防水部材被着部に密着固定されており、前記防水部材に対して前記防水部材を保持する外筒部材が外挿装着されて、前記外筒部材に設けられた係合部が前記電線挿通部の基端部の外周側に形成された前記係止突起に係合されていることを特徴とする。
車輪速センサにかかる本発明の第1の態様によれば、固定部の一方の側に電線挿通部を一体的に突出させ、固定部の他方の側に配設されたカバー部に埋設された回転検出素子から延出する出力電線を、電線挿通部を挿通して外部に導出している。この電線挿通部の先端部の外周面には、軸方向に延びるパーティングラインが形成されない滑らかな外周面を有する防水部材被着部が設けられており、導出された出力電線に密着状態で外挿装着された防水部材の固着部が防水部材被着部に密着固定されている。これにより電線挿通部の防水部材被着部と防水部材との当接面間に高い水密性が担保されている。また、防水部材の端部に設けられた電線挿通孔に出力電線が密接状態で挿通配置されていることから、出力電線を伝って内部に水が浸入することも防止されている。それ故、カバー部と融着性が悪い被覆部材で覆われている場合でも、電線挿通部に出力電線を挿通すると共に出力電線と電線挿通部に防水部材を密接状態で装着することにより、高い防水性を確保することが可能となる。
しかも、防水部材に外筒部材が外挿装着されており、外筒部材に形成された係合部が電線挿通部の基端部の外周側にカバー部と共に一体成形された係止突起に係合されている。これにより、防水部材が外筒部材を介してカバー部に保持されることとなり、防水部材による防水性能を安定して保持することが可能となるのである。特に、係止突起がカバー部と一体的に設けられていることから、外筒部材を介した防水部材の支持剛性が安定して確保され、出力電線の導出部分の防水性を一層安定して維持できるのである。
車輪速センサに関する本発明の第2の態様は、前記第1の態様に記載された車輪速センサにおいて、前記電線挿通部の基端部の周囲には、前記カバー部と一体的に設けられた筒状台座部が設けられており、該筒状台座部の外周面に前記係止突起が突設されている一方、前記固定部において、前記電線挿通部の基端部の周辺領域には、前記固定部を軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、該貫通孔を挿通する連結部を介して、前記カバー部と前記筒状台座部が一体化されているものである。
本態様によれば、固定部の両側に設けられたカバー部と筒状台座部および係止突起が、固定部に設けた貫通孔を挿通する連結部にて一体化されている。これにより、カバー部と筒状台座部の固定部への固着性を安定して確保することができ、各構成部分の一体性が担保され、車輪速センサ自体の剛性や耐久性の向上を図ることができる。
車輪速センサに関する本発明の第3の態様は、前記第1又は第2の態様に記載された車輪速センサにおいて、前記外筒部材が、前記防水部材の前記一方の端部に軸方向で対向する内フランジ部を有しているものである。
本態様によれば、防水部材の端部に軸方向で対向する内フランジ部が外筒部材に設けられていることから、防水部材の軸方向の位置ずれが確実に防止でき、電線挿通部の防水部材被着部から防水部材が脱落する不具合等を確実に防止でき、車輪速センサの防水性が一層安定して確保される。
車輪速センサに関する本発明の第4の態様は、前記第1乃至第3の何れかの態様に記載された車輪速センサにおいて、前記外筒部材が、軸直角方向外方に突出する係止部を有しており、該係止部に対して前記出力電線と前記外筒部材に外挿装着された筒状の電線カバー部材が係止されているものである。
本態様によれば、外筒部材に外挿装着される電線カバー部材をさらに支持させることができ、車輪速センサの出力電線導出部分の防水性をさらに向上させると共に、外部からの衝撃等から保護することができる。
本発明においては、カバー部を成形する二次成形工程に先行して、一次成形工程で電線挿通部の成形を行うことで、軸方向に延びるパーティングラインのない滑らかな外周面を有する防水部材被着部を形成でき、車輪速センサの防水性能にパーティングラインが悪影響を及ぼすことを回避できる。また、電線挿通部の外周側に係止突起を二次成形工程で形成することで、一次成形工程で電線挿通部の軸方向に分割される金型を使用しつつ、部分的にスライド型を用いて電線挿通部に係止突起を形成するといった複雑な金型構造を採用する必要がない。さらに、二次成形工程でカバー部および係止突起を一体的にモールド成形していることから、二次成形工程における樹脂材料の吐出口(ゲート)の位置の設定自由度が向上されている。また、防水部材の固着部が防水部材被着部に密着固定されると共に防水部材の電線挿通孔に出力電線が密接状態で挿通配置されていることから、車輪速センサの防水性を十分に確保することができる。加えて、防水部材に外筒部材が外挿装着されていることから、外筒部材を介した防水部材の支持剛性が安定して確保されている。
本発明の一実施形態としての車輪速センサの製造方法により形成された車輪速センサを示す分解斜視図。 図1のII−II断面における二次成形品(車輪速センサ本体)の拡大図。 図1に示す一次成形品の斜視図。 図1に示す一次成形品の平面図。 図1に示す一次成形品の側面図。 図3〜5に示す一次成形品に回転検出部材を装着した状態を示す図であって、二次成形工程直前の車輪速センサを示す斜視図。 図1に示す車輪速センサの組み付け状態を示す水平断面拡大図。 二次成形工程を説明するための平面図((a)図6に示す回転検出部材を装着した一次成形品が載置された下型、(b)上型)。 図8におけるIX−IX断面図であって、回転検出部材を装着した一次成形品が載置された下型に上型を嵌め込んで二次成形工程を行った後の図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜9に、本発明の一実施形態としての車輪速センサの製造方法により形成された車輪速センサ10を示す。車輪速センサ10は、例えば、制動時の車輪のロックを防止するアンチロックブレーキシステムの一部として、車輪の回転速度を正確に計測するために広く用いられており、車輪速センサ本体12と、車輪速センサ本体12の後述する防水部材被着部64に密着固定される防水部材14と、防水部材14を保持する外筒部材16と、外筒部材16に外挿装着される電線カバー部材18と、を備えて構成されている。そして、車輪速センサ本体12に対して、後方から防水部材14、外筒部材16、電線カバー部材18の順に組み付けることにより、車輪速センサ10が構成されるようになっている。なお、以下の説明において、上方とは、図2中の上方、下方とは、図2中の下方、前方とは、図1中の左方、後方とは、図1中の右方を言うものとする。
車輪速センサ本体12は、図2に示されているように、回転検出部材20と、回転検出部材20を覆うカバー部22と、図示しない車両側に固定される固定部24と、後述する出力電線30が挿通される電線挿通部26と、を含んで構成されている。このうち、カバー部22と固定部24と電線挿通部26は、例えばポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の合成樹脂により射出成形等によって形成されている。
回転検出部材20は、図6に示されているように、回転検出素子28と、回転検出素子28の後述するリード端子36に接続された出力電線30と、回転検出素子28と出力電線30の一部を保持するホルダー部材32と、を含んで構成されている。回転検出素子28は、略矩形の板形状の磁電変換子34と、この磁電変換子34の一側面から後方に向かって略平行に突設された2本の板状のリード端子36と、この2本のリード端子36に跨って接続された略直方体形状のコンデンサ38とを有している。磁電変換子34は、磁界の変化を電気信号に変換してリード端子36から出力する素子であり、図示しない車輪と共に回転する被検出体であるロータに磁電変換子34の上面40を対向配置させることにより、ロータの回転による磁界変動を検出して電気信号に変換し車輪の回転速度を正確に計測できるようになっている。
回転検出素子28の2つのリード端子36には、出力電線30がそれぞれ半田付けなどにより接続されている。2本の出力電線30は、いずれも導体である銅やアルミニウムその他の金属線の複数を束ね合わせた芯線42がエチレン系樹脂やスチレン系樹脂等の電気絶縁性を有する被覆部材44で覆われた構造とされており、先端部の被覆部材44を取り外して回転検出素子28のリード端子36に半田付けされる。また2本の出力電線30には、回転検出素子28への接続に先立って、防水部材14と外筒部材16と電線カバー部材18が装着されるようになっている。
図6に示されているように、このような構成とされた回転検出素子28が、ホルダー部材32上に、磁電変換子34を前にして且つ磁電変換子34の上面40を上に向けた状態で配設され保持されている。ここで、ホルダー部材32は、例えばポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の合成樹脂により射出成形等によって形成されており、ベース部分46と第1の蓋部分48と第2の蓋部分50の3つの部品から構成されている。ベース部分46に回転検出素子28を収容し、第1の蓋部分48と第2の蓋部分50を装着することによって、回転検出素子28がホルダー部材32に保持されるようになっている。なお、ベース部分46及び蓋部分48,50は、図示しない爪形状の係合などにより固定されているが、接着又は溶着等の方法で固定されていてもよい。またホルダー部材32には、回転検出部材20に対してカバー部22を成形する際に、金型などに対する位置決めを行うための凹凸が形成されており、回転検出部材20の位置決めの役割も担っている。
また、図1及び図3〜6に示されているように、固定部24は、略オーバル状の板形状とされており、長手方向の一方の側には略円形のボルト挿通孔52が形成されている一方、長手方向の他方の側にはボルト挿通孔52よりもやや小さな径寸法を有する貫通孔54が貫設されている。ボルト挿通孔52にはC字形状の金属製の保持リング56が嵌め込まれており、ボルト挿通孔52に図示しないボルトが挿入されて固定部24が車両側に固定される際に、ボルト挿通孔52の内周面がボルトのネジ山によって削られることなく、より安定してボルト締めができるようになっている。
一方、貫通孔54の内方には、貫通孔54と同心且つ小さな径寸法の電線挿通孔58を有する筒状の電線挿通部26が、固定部24の板厚方向の一方の側60に一体的に突出して形成されている。さらに、電線挿通部26の基部の外周面には、電線挿通孔58の径方向において縦方向および横方向に放射状に延びて貫通孔54の内周面に至る、電線挿通孔58の周方向で等間隔に離隔する4つのブリッジ部62が設けられており、これらのブリッジ部62により電線挿通部26は固定部24と連結されている。なお、電線挿通部26の先端側には防水部材被着部64が設けられており、かかる防水部材被着部64は軸方向に延びるパーティングラインが形成されない滑らかな外周面を有するように構成されている。かかる外周面は、周方向の全周に亘って変曲点を有しない滑らかな円周面とされている。
カバー部22は、図1及び図2に示されているように、回転検出素子28と出力電線30の一部を埋設して覆うように形成されており、固定部24の他方の側66に配設されている。かかるカバー部22のうち、回転検出素子28を覆う部分は略ブロック形状とされている一方、出力電線30の一部を覆う部分は略筒状とされていると共にその外周面には軸方向に延びる複数の圧接リブ68が形成されている。また、電線挿通部26の基端部の周囲には、カバー部22と一体的に設けられた筒状台座部70が設けられている。筒状台座部70は基端部よりも先端部の方が径寸法が小さい円筒形状とされており、筒状台座部70の先端部の外周面には、電線挿通部26の外周側に軸直角方向に突出する係止突起72及び係合突条74が設けられている。
なお、固定部24において、電線挿通部26の基端部の周辺領域には、固定部24を軸方向に貫通する貫通孔54が形成されており、貫通孔54を挿通する連結部76を介して、カバー部22と筒状台座部70が一体化されている。ここで、連結部76は、貫通孔54の内周面と電線挿通孔58の外周面の間のみならず、電線挿通孔58の内周面と出力電線30の外周面の間にも形成されている。
図1及び図7に示すように、このように構成された車輪速センサ本体12の防水部材被着部64に、後方から防水部材14を密着固定する。防水部材14は、例えば、EPDM(エチレンプロピレンゴム)等のゴム材料やその他弾性部材によって一体的に形成されている。防水部材14は、前方に向かって開口する有底筒型形状とされており、底面78には出力電線30が挿通する一対の電線挿通孔80,80が貫設されている。そして、防水部材14の一方の端部である後端部82には、外周面および電線挿通孔80の内周面の全周に亘って突出する圧接リブ84a,84bが設けられている一方、防水部材14のもう一方の端部である前端部86にも、外周面および内周面の全周に亘って突出する圧接リブ88a,88bが設けられている。これにより、電線挿通部26の先端側から導出される出力電線30に対して弾性部材により構成された筒状の防水部材14が外挿装着された際に、電線挿通孔80の内周面に設けられた圧接リブ88bが出力電線30の外周面に圧接されることで、電線挿通孔80に出力電線30が密接状態で挿通されるようになっている。さらに、防水部材14の他方の端部に形成された固着部たる前端部86の内周面に設けられた圧接リブ88bが、防水部材被着部64の外周面に圧接されることにより、防水部材14が防水部材被着部64に対して強固に密着固定されるようになっている。加えて、出力電線30は一対の電線挿通孔80,80において、互いに離隔して且つ平行になるように配設されている。
図1及び図7に示すように、このように構成された車輪速センサ10の防水部材14に対して、後方から防水部材14を保持する外筒部材16を外挿装着する。外筒部材16は略筒状とされている一方、例えばポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の合成樹脂により射出成形等によって形成されている。外筒部材16の前端部の対向する位置には、一対の係合部90,90が貫設されている一方、係合部90に対して周方向に90度離隔した位置には一対のU字状の切欠部92,92が前方に向かって開口するように形成されている。また、外筒部材16の後端部の内周面には、防水部材14の一方の端部である後端部82に軸方向で対向する位置に内フランジ部94が設けられている一方、外筒部材16の後端部の端縁部には、軸直角方向外方及び軸方向外方に突出する係止部96が設けられている。以上のことから、防水部材14に対して外筒部材16が外挿装着された際には、外筒部材16に設けられた係合部90が電線挿通部26の基端部の外周側に形成された係止突起72に係合されると共に、外筒部材16に設けられた切欠部92が電線挿通部26の基端部の外周側に形成された係合突条74に係合されるようになっている。また、防水部材14の一方の端部である後端部82に軸方向で対向する位置に内フランジ部94を有していることから、防水部材14の軸方向の位置ずれが確実に防止できると共に、防水部材被着部64から防水部材14が脱落する不具合等を確実に防止でき、車輪速センサ10の防水性が一層安定して確保されている。さらにまた、防水部材14の外周面に設けられた圧接リブ84b,88bが外筒部材16の内周面に圧接されて、一層強固に密着固定されるようになっているのである。
そして、図1及び図7に示すように、このように構成された車輪速センサ10の外筒部材16に、後方から電線カバー部材18を外挿装着することにより車輪速センサ10が完成する。電線カバー部材18は、例えば、EPDM(エチレンプロピレンゴム)等のゴム材料やその他弾性部材によって一体的に形成されている。電線カバー部材18は、略筒状とされており、一方の端部である前端部98は他方の端部である後端部100に比して径寸法が大きくされている。電線カバー部材18の前端部98の内径寸法は外筒部材16の係止部96の外径寸法と略同じとされている一方、電線カバー部材18の前端部98の内周面には内径寸法が外筒部材16の外径寸法と略同じの内フランジ部102が形成されている。また、電線カバー部材18の後端部100の内径寸法は、互いに離隔して且つ平行になるように配設された2本の出力電線30の最大離隔位置間の寸法と略同じとされている。以上のことから、電線カバー部材18の前端部98が外筒部材16の後端部に外挿装着されていると共に、電線カバー部材18の前端部98の内フランジ部94により外筒部材16の係止部96に対して電線カバー部材18が係止されている一方、電線カバー部材18の後端部100が出力電線30に外挿装着されている。これにより、外筒部材16に外挿装着される電線カバー部材18をさらに支持させることができ、車輪速センサ10の出力電線30導出部分の防水性をさらに向上させると共に、外部からの衝撃等から保護することができる。
次に、図1〜9を用いて、車輪速センサ10の製造方法に関する本発明の一実施形態について説明する。はじめに、図3〜5に示されているような一次成形品104を準備する。一次成形品104は、固定部24と、固定部24の板厚方向の一方の側60に一体的に突出して形成され出力電線30が挿通される筒状の電線挿通部26を含んで構成されている。より詳細には、一次成形品104は、電線挿通部26の軸方向で電線挿通部26側と固定部24側に二分割される図示しない金型によってモールド成形することにより形成されている。これにより、電線挿通部26の少なくとも先端側において、軸方向に延びるパーティングラインが形成されない滑らかな外周面を有する防水部材被着部64を形成することができるようになっている(本実施形態では電線挿通部26の外周面の全体にパーティングラインが形成されていない)。このような構成の一次成形品104が、一次成形工程において準備される。
続いて、図6及び図8〜9に示されているように、一次成形品104に対して、固定部24の板厚方向の他方の側66に回転検出素子28とホルダー部材32を配置すると共に、回転検出素子28から延出された出力電線30を電線挿通部26に挿通配置した後、略ブロック形状の下型(金型)106の所定位置に配設し、その上から上型(金型)108を装着する。下型(金型)106及び上型(金型)108の略T字断面形状のピン収容孔110には、ピン収容孔110と略同形状で僅かに小さい押付ピン112が挿入されており、ピン収容孔110の外方への開口部はベースプレート114により覆蓋されている。なお、図9の断面には現れないが、下型106の左右両側の押付ピン112の間には、紙面に垂直な方向で相互に離隔する2つの押付ピン112,112が配設されている(図9には断面の奥側に位置する1つの押付ピン112のみ破線で示す)。これにより、回転検出素子28が5本の押付ピン112によって支持された状態で金型内に収容されるようになっている。その後、吐出口116から樹脂材料を射出することにより、カバー部22と筒状台座部70および係止突起72が一体的にモールド成形される。ここで、吐出口116は、図8に示されているように、一次成形品104の固定部24よりも筒状台座部70側に設定されている。この結果、電線挿通部26の基端部の周囲に筒状台座部70がモールド成形されて、筒状台座部70の外周面に係止突起72が突設されると共に、カバー部22と筒状台座部70が貫通孔54に流入した樹脂材料で形成された連結部76を介して一体化されるようになっている。このような一連の作業が、二次成形工程において実行されるのである。
二次成形工程の後、二次成形品である車輪速センサ本体12の防水部材被着部64に、後方から防水部材14を密着固定する防水部材取付工程が実行される。これにより、防水部材14の一方の端部である後端部82に形成された電線挿通孔80に出力電線30が密接状態で挿通されるようになっていると共に、防水部材14の前端部86の内周面に設けられた圧接リブ88bが防水部材被着部64の外周面に圧接されて、強固に密着固定されるようになっている。
さらに防水部材取付工程の後、防水部材14に、後方から防水部材14を保持する外筒部材16を外挿装着する外筒部材取付工程が実行される。これにより、外筒部材16に設けられた係合部90が電線挿通部26の基端部の外周側に形成された係止突起72に係合されると共に、外筒部材16に設けられた切欠部92が電線挿通部26の基端部の外周側に形成された係合突条74に係合されるようになっている。
そして、外筒部材取付工程の後、外筒部材16に、後方から電線カバー部材18を外挿装着する電線カバー部材取付工程が実行される。この結果、電線カバー部材18の前端部98の内フランジ部94により外筒部材16の係止部96に対して電線カバー部材18が係止されている一方、電線カバー部材18の後端部100が出力電線30に外挿装着されるようになっている。これにより、本実施形態の製造方法に従う車輪速センサ10の製造が完了する。
このような構造とされた本実施形態の車輪速センサ10の製造方法によれば、カバー部22を成形する二次成形工程に先行して、一次成形工程で電線挿通部26の成形を行うことから、軸方向に延びるパーティングラインが形成されない滑らかな外周面を有する防水部材被着部64を形成することが可能となるのである。すなわち、従来の車輪速センサでは、カバー部をモールド成形する際の金型は、出力電線の延出方向に対して直交する軸直角方向で型割されるようになっていることから、カバー部の成形と同時に電線挿通部の成形を行うと、電線挿通部の外周面に軸方向に延びるパーティングラインが形成されることが避けられず、防水部材と防水部材被着部との当接面間に隙間が生じて、十分な防水性が確保できないという問題が生じていたが、かかる問題が解決されている。
なお、二次成形工程では、カバー部22や軸直角方向に突出する係止突起72を成形する必要上、電線挿通部26の軸直角方向に分割される金型106,108を用いらざるを得ないが、水密性が要求される防水部材被着部64は既に一次成形工程において軸方向に延びるパーティングラインが形成されない滑らかな外周面を有するように成形されていることから、車輪速センサ10の防水性能に悪影響を及ぼすことはないのである。
また、電線挿通部26の係止突起72を二次成形工程で形成するようにしたことから、従来の如き一次成形工程において電線挿通部の軸方向に分割される金型を使用しつつ、部分的にスライド型を用いて電線挿通部の軸直角方向に突出する係止突起を形成するといった複雑な金型構造を採用する必要がなく、金型構造や製造工程を簡素化して、低コストで車輪速センサ10を製造することができる。さらに、二次成形工程において、カバー部22および係止突起72を一体的にモールド成形していることから、二次成形工程における樹脂材料の吐出口116の位置の設定自由度が向上されている。しかも、二次成形工程において、一次成形品104をインサート品の一部としてカバー部22と係止突起72を一体的に設けていることから、車輪速センサ10の製造工程を簡素化できると共に、車輪速センサ10全体の剛性を有利に確保することができるのである。
このような一次成形工程と二次成形工程を経て成形された車輪速センサ本体12の防水部材被着部64に対して、防水部材14が取り付けられる。防水部材被着部64には、軸方向に延びるパーティングラインが形成されていないことから、防水部材被着部64と防水部材14の対向面間に隙間が形成されることを防止でき水密性を確実に担保することができる。さらに、防水部材14の電線挿通孔80には、出力電線30が密接状態で挿通配置されていることから、出力電線30を伝って車輪速センサ10の内部に水が浸入することも阻止されている。従って、仮に出力電線30がカバー部22と密着性が悪い被覆部材44で覆われている場合でも、車輪速センサ10の防水性を十分に確保することができるのである。
また、外筒部材取付工程において、防水部材14に外筒部材16が外挿装着されており且つ係合部90により係止突起72に係合させることにより、防水部材14が外筒部材16を介してカバー部22に保持されることとなり、防水部材14による防水性能を安定して保持することが可能となる。特に、係止突起72がカバー部22と一体的に設けられていることから、外筒部材16を介した防水部材14の支持剛性が安定して確保されている。
このように、本発明の車輪速センサ10の製造方法に従えば、出力電線30の被覆部材44が、カバー部22と密着性が悪い材料で形成されている場合でも、出力電線30の導出部における水密性を十分に確保できる車輪速センサ10を、簡単な金型構造で低コストに製造することが可能となるのである。
さらに、二次成形工程で形成されるカバー部22と筒状台座部70を、固定部24の板厚方向の両側に設け連結部76にて一体化することができる。これにより、カバー部22と筒状台座部70の固定部24への固着性を安定して確保することができ、2回の成形工程で成形した場合でも各構成部分の一体性が担保され、車輪速センサ10自体の剛性や耐久性の向上を図ることができる。また、二次成形工程での吐出口116を、固定部24の板厚方向の一方の側60すなわち回転検出素子28が配設されていない筒状台座部70側に設けている。これにより、吐出口116付近に発生する合成樹脂注入時の残留応力の影響が回転検出素子28の近傍に及ぶことを固定部24によって絶縁することができ、回転検出素子28の位置精度等の向上を有利に図ることができるのである。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、本実施形態では、電線カバー部材18についても車輪速センサ10の構成部品として説明を行ったが、電線カバー部材18は別になくともよい。
10:車輪速センサ、14:防水部材、16:外筒部材、18:電線カバー部材、22:カバー部、24:固定部、26:電線挿通部、28:回転検出素子、30:出力電線、36:リード端子、54:貫通孔、60:一方の側、64:防水部材被着部、66:他方の側、70:筒状台座部、72:係止突起、76:連結部、80:電線挿通孔、86:前端部(固着部)、90:係合部、94:内フランジ部、96:係止部、104:一次成形品、106:下型(金型)、108:上型(金型)、116:吐出口

Claims (7)

  1. 車輪と共に回転する被検出体の回転による磁界変動を検出して電気信号に変換する回転検出素子と、該回転検出素子に接続された出力電線と、前記回転検出素子と前記出力電線の一部を埋設して覆う合成樹脂製のカバー部と、車両側に固定される固定部とを含む車輪速センサの製造方法であって、
    前記固定部の一方の側に前記出力電線が挿通される筒状の電線挿通部が一体的に突出された一次成形品を、前記電線挿通部の軸方向で前記電線挿通部側と前記固定部側に二分割される金型によってモールド成形することにより、前記電線挿通部に滑らかな外周面を有する防水部材被着部を形成する一次成形工程と、
    前記固定部の他方の側に配置した前記回転検出素子と、該回転検出素子から延出された前記出力電線を前記電線挿通部に挿通配置した前記一次成形品を、金型の所定位置に配設した状態で、前記カバー部および前記電線挿通部の基端部の外周側で軸直角方向に突出する係止突起を一体的にモールド成形する二次成形工程と、
    弾性部材により構成された筒状の防水部材であって、該防水部材の一方の端部に形成された電線挿通孔に前記出力電線を密接状態で挿通すると共に、前記防水部材の他方の端部に形成された固着部を前記電線挿通部の前記防水部材被着部に密着固定する防水部材取付工程と、
    前記防水部材を保持する外筒部材を前記防水部材に外挿装着し、前記外筒部材に形成された係合部を前記電線挿通部の外周面の基端部に形成された前記係止突起に係合させる外筒部材取付工程と、
    を含むことを特徴とする車輪速センサの製造方法。
  2. 前記一次成形品の前記固定部において、前記電線挿通部の基端部の周辺領域に、前記固定部を軸方向に貫通する貫通孔が形成されている一方、
    前記二次成形工程において、前記電線挿通部の基端部の周囲に筒状台座部がモールド成形されて、該筒状台座部の外周面に前記係止突起が突設されると共に、前記カバー部と前記筒状台座部が前記貫通孔に流入した樹脂材料で形成された連結部を介して一体化される請求項1に記載の車輪速センサの製造方法。
  3. 前記二次成形工程において、前記カバー部と前記筒状台座部および前記係止突起をモールド成形する樹脂材料の吐出口が、前記一次成形品の前記固定部よりも前記筒状台座部側に設定されている請求項2に記載の車輪速センサの製造方法。
  4. 車輪と共に回転する被検出体の回転による磁界変動を検出して電気信号に変換する回転検出素子と、該回転検出素子のリード端子に接続された出力電線と、前記回転検出素子と前記出力電線の一部を埋設して覆う合成樹脂製のカバー部と、車両側に固定される固定部を含む車輪速センサであって、
    前記固定部の一方の側には、前記出力電線が挿通される筒状の電線挿通部が一体的に突設されている一方、前記固定部の他方の側には、前記回転検出素子と前記出力電線の一部が埋設された前記カバー部が配設されており、
    前記電線挿通部には、滑らかな外周面を有する防水部材被着部が設けられている一方、前記電線挿通部の基端側には、前記カバー部と一体成形されて前記電線挿通部の外周側に軸直角方向に突出する係止突起が設けられており、
    前記電線挿通部の前記先端側から導出される前記出力電線に対して、弾性部材により構成された筒状の防水部材が外挿装着されて、前記防水部材の一方の端部に形成された電線挿通孔に前記出力電線が密接状態で挿通されていると共に、前記防水部材の他方の端部に形成された固着部が前記電線挿通部の前記防水部材被着部に密着固定されており、
    前記防水部材に対して前記防水部材を保持する外筒部材が外挿装着されて、前記外筒部材に設けられた係合部が前記電線挿通部の基端部の外周側に形成された前記係止突起に係合されていることを特徴とする車輪速センサ。
  5. 前記電線挿通部の基端部の周囲には、前記カバー部と一体的に設けられた筒状台座部が設けられており、該筒状台座部の外周面に前記係止突起が突設されている一方、
    前記固定部において、前記電線挿通部の基端部の周辺領域には、前記固定部を軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、該貫通孔を挿通する連結部を介して、前記カバー部と前記筒状台座部が一体化されている請求項4に記載の車輪速センサ。
  6. 前記外筒部材が、前記防水部材の前記一方の端部に軸方向で対向する内フランジ部を有している請求項4又は5に記載の車輪速センサ。
  7. 前記外筒部材が、軸直角方向外方に突出する係止部を有しており、該係止部に対して前記出力電線と前記外筒部材に外挿装着された筒状の電線カバー部材が係止されている請求項4〜6の何れか1項に記載の車輪速センサ。
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