JP5573826B2 - 回転検出装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転検出部、信号伝達部材および本体部を備える回転検出装置と、当該回転検出装置の製造方法とに関する。
従来では、樹脂モールド被覆時における磁電変換素子の位置精度を高めることを目的とする磁気変量センサに関する技術の一例が開示されている(例えば特許文献1を参照)。この磁気変量センサは、直線板片状のリード端子を磁電変換素子のホルダーに係止する個所を少なくとも2個所とするとともに、リード端子の厚み方向及び幅方向それぞれを少なくとも2個所で位置決めし、これらの全体を樹脂モールド被覆される。
また、部品点数を減らして、全体の構造を簡略化でき、組立て時の作業性を向上できると共に、雨水等の浸入を確実に防止でき、耐水性に優れた回転検出装置に関する技術の一例が開示されている(例えば特許文献2を参照)。この回転検出装置は、信号処理回路に接続されるコネクタ部が一体成形されたケーシング本体と、ケーシング本体に有する凹部内に備えるマグネット、磁気検出素子および信号処理回路を埋めるように樹脂材料を充填することにより形成された封止体とから構成される。
特開2005−227095号公報 特開平11−014644号公報
しかし、特許文献1の技術によれば、磁電変換素子のホルダーに係止した状態でこれらの全体を樹脂モールド被覆するので、磁気変量センサはホルダーを含む体格になる。したがって、磁気変量センサ全体の体格をホルダーの体格よりも小さくすることができないという問題点があった。
また、特許文献2の段落番号[0033]および図1,図2の記載によれば、ケーシング本体(23)に凹部(27)を有し、回路基板(35)、マグネット(33)、ホール素子(34)を収容した後に、溶融状態の樹脂材料を凹部に充填して封止する。この構成による回転検出装置(21)は、ケーシング本体と封止体とを含む体格になる。したがって、ケーシング本体の体格よりも小さくすることができないという問題点があった。また、回路基板、マグネット、ホール素子を凹部に収容する工程が必要になるので、時間と手間を要するという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、第1の目的は、回転検出装置全体の体格を従来よりも小さく抑制することである。第2の目的は、時間と手間を要することなく製造できるようにすることである。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、回転体の回転状態を検出して回転検出信号を出力する回転検出部と、前記回転検出部と電気的に接続されて前記回転検出信号を外部装置に伝達する信号伝達部材と、前記信号伝達部材の一部および前記回転検出部を保持する本体部と、を備え、前記本体部は、前記回転検出部のリードフレームと前記信号伝達部材とを接合した後、当該接合した接合部位、前記信号伝達部材の一部および前記回転検出部を含めて第1樹脂によって一体成形され、前記回転検出部は、複数の角部を有しており、かつ、前記第1樹脂で覆われていない露出角部を二以上有している回転検出装置において、前記回転検出部は、前記露出角部を除いて封止され、前記露出角部は、以上の面が露出していることを特徴とする。
この構成によれば、従来技術のようなホルダーやケーシング本体を必要とすることなく、信号伝達部材の一部および回転検出部を含めて第1樹脂によって一体成形されるので、回転検出装置全体(特に本体部)の体格を小さく抑制することができる。接着性がある第1樹脂を用いると、信号伝達部材や回転検出部(リードフレーム等を含む。以下同じである。)との接着を確実に行えるとともに、シール性(封止性)を確保することができる。また、二以上の露出角部を除いて、回転検出部の全体(すなわち辺や面等)が第1樹脂によって封止(シール)される。よって、回転検出部から突出または露出するリードフレームを確実に封止することができる。なお、第1樹脂で覆われずに露出する二以上の露出角部は第1樹脂による一体成形を行う際に回転検出部を保持する保持部材の痕跡である。
なお「回転体」は形状を問わない。通常は円盤状(円板状)や円環状(ドーナツ状)などが該当する。「回転状態」は、回転速度や回転角度等のように回転に関する状態であって停止(静止)を含む。「回転検出部」は、センサ素子と信号処理部品とを含む。センサ素子と信号処理部品とは、信号が伝達可能であれば、一体成形されていてもよく、別体に形成されてもよい。センサ素子は、回転体の回転を検出する素子であれば任意である。通常は磁気センサや音波センサなどが該当する。信号処理部品はセンサ素子で検出した信号に基づいて、所要の信号形式(例えばパルス信号、デジタルデータ信号、アナログ信号等)で回転検出信号として出力する処理を行う機能を担う。「信号伝達部材」は、回転検出信号を伝達可能な部材であれば任意である。例えば、ワイヤ、電線(シールド線を含む。以下同じである。)、光ケーブルなどが該当する。「リードフレーム」は回転検出部に備えられ、電気的に接続可能な導電部材であればよく、形状・数量・材質等を問わない。また、回転検出部から突出する形態に限らず、回転検出部の表面に露出する形態を含む。リードフレームと同等の導電部材であるリード線・接続ピン・端子等であってもよい。「角部(corner)」は隅部とも呼ぶ。
請求項2に記載の発明は、二以上の前記露出角部は、前記回転検出部の対角線上にあることを特徴とする。この構成によれば、露出角部が回転検出部の対角線上にあるのは、一体成形時に保持部材によって回転検出部を保持する位置(部位)に対応する。最小限の保持部材で回転検出部を保持することができるので、時間と手間を要することなく回転検出装置(特に本体部)を製造することができる。
請求項3に記載の発明は、複数の前記角部の全てが露出することを特徴とする。この構成によれば、複数の角部の全てを保持部材で保持しているので、本体部における回転検出部の位置精度を確実に確保することができる。
請求項に記載の発明は、前記露出角部の一部または全部は、第2樹脂によって被覆されることを特徴とする。露出角部には、回転検出部の表面に導電部材が露出(突出するか否かを問わない)している場合がある。この構成によれば、露出角部に導電部材が露出していても第2樹脂で被覆されるので、絶縁性を確保することができる。
請求項に記載の発明は、前記第1樹脂と前記第2樹脂との双方に熱硬化性樹脂を用いるか、または、前記第1樹脂に用いる熱可塑性樹脂の融点が前記第2樹脂に用いる熱可塑性樹脂の融点よりも低いことを特徴とする。この構成によれば、第1樹脂と第2樹脂との双方に熱硬化性樹脂を用いると、低圧で一体成形できるので回転検出部に与える影響を低く抑えることができる。また、第1樹脂に用いる熱可塑性樹脂の融点が第2樹脂に用いる熱可塑性樹脂の融点よりも低くすれば、第1樹脂を溶融させることなく第2樹脂で露出部位を被覆することができる。すなわち、双方とも時間と手間を要することなく回転検出装置を製造することができる。
なお「第2樹脂」は、絶縁性を有する任意の樹脂を用いることができる。例えば、上述した熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、その他の樹脂のうちで一以上が該当する。第1樹脂と同一の樹脂でもよく、第1樹脂とは異なる樹脂でもよい。また、材質(材料の意味を含む。以下同じである。)が異なる複数種類の樹脂を混在させてもよい。熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のうちで一方または双方に代えて(あるいは併用して)、繊維強化プラスチックを用いてもよい。
請求項に記載の発明は、前記本体部を取り付ける取付部を有し、前記取付部は、前記本体部の一部および前記信号伝達部材の一部のうちで一方または双方を覆うように、第3樹脂によって一体成形することを特徴とする。この構成によれば、第3樹脂を用いて一体成形するので、容易に目的の形状に成形することができる。また、本体部(ひいては回転検出装置)を被取付体(例えばフレーム等)に対して、容易に取り付けることができる。なお「取付部」は「ステー」とも呼ばれ、材質や形状等を問わない。
なお「第3樹脂」は、本体部や信号伝達部材との一体成形が可能であれば、任意の樹脂を用いることができる。例えば、上述した熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、その他の樹脂のうちで一以上が該当する。第1樹脂または第2樹脂と同一の樹脂でもよく、第1樹脂および第2樹脂とは異なる樹脂でもよい。また、材質が異なる複数種類の樹脂を混在させてもよい。熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のうちで一方または双方に代えて(あるいは併用して)、繊維強化プラスチックを用いてもよい。樹脂以外では、例えば金属や炭素繊維等でもよい。
請求項に記載の発明は、前記取付部が一体成形される部位の前記本体部は、断面の一部または全部が円または楕円で形成されることを特徴とする。「断面」は外周面の断面形状を意味する。この構成によれば、本体部の断面の一部または全部を円(真円に限らず表面に許容範囲の凹凸がある円を含む。以下同じである。)に形成する場合には、全方位で均等に形成することができる。また断面の一部または全部を楕円(表面に許容範囲の凹凸がある楕円を含む。以下同じである。)に形成する場合には、本体部の回転防止機能を持たせることができる。
請求項8に記載の発明は、回転体の回転状態を検出して回転検出信号を出力する回転検出部と、前記回転検出部と電気的に接続されて前記回転検出信号を外部装置に伝達する信号伝達部材と、前記信号伝達部材の一部および前記回転検出部を保持する本体部と、前記本体部を取り付ける取付部とを備える回転検出装置の製造方法において、前記回転検出部のリードフレームと前記信号伝達部材とを接合する接合工程と、前記接合工程によって接合される接合部位、前記信号伝達部材の一部、および複数の角部のうちで以上の面が露出する二以上の露出角部を除いた前記回転検出部を第1樹脂によって一体成形されることで前記本体部を形成する本体部成形工程とを有することを特徴とする。
この構成によれば、従来技術のようなホルダーやケーシング本体を必要とすることなく接合工程と本体部成形工程とを行うだけで、信号伝達部材の一部および回転検出部を含めて第1樹脂によって一体成形される。一体成形後は、回転検出部の複数の角部のうちで二以上の角部が露出する。よって、回転検出装置全体(特に本体部)の体格を小さく抑制することができる。接着性がある第1樹脂を用いると、信号伝達部材や回転検出部との接着を確実に行えるとともに、シール性を確保することができる。
請求項に記載の発明は、前記露出角部の一部または全部を第2樹脂で被覆する被覆工程を有することを特徴とする。この構成によれば、被覆工程によって露出部位に露出する導電部材が第2樹脂で被覆されるので、絶縁性を確保することができる。
請求項10に記載の発明は、前記本体部の一部および前記信号伝達部材の一部のうちで一方または双方を覆うように、第3樹脂によって一体成形されることで前記取付部を形成する取付部成形工程を有することを特徴とする。この構成によれば、第3樹脂を用いて一体成形するので、容易に目的の形状に成形することができる。
回転検出装置の第1構成例を模式的に示す斜視図である。 回転検出部の構成例を模式的に示す図である。 接合工程を説明する図である。 一体成形時の状態を模式的に示す斜視図である。 一体成形された本体部の構成例を模式的に示す図である。 取付部の構成例を模式的に示す側面図である。 回転検出装置の第2構成例を模式的に示す側面図である。 回転検出装置の第3構成例を模式的に示す側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的に接続することを意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示しているとは限らない。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は、図1〜図6を参照しながら説明する。まず図1には、下方から見上げた回転検出装置の外観を模式的に斜視図で示す。図1に示す構成例の回転検出装置10は、回転検出部11や、本体部12、信号伝達部材13のほかに、必要に応じて備える取付部16(図6を参照)などを有する。なお説明の都合上、回転検出部11内に備えるセンサ素子11aに近い表面を「正面」と呼び、当該正面に対向してセンサ素子11aから離れた表面を「裏面」と呼ぶことにする。
図1に示す本体部12は、後述するように成形機(モールディング)によって形成される。成形機は一体成形が可能であれば任意であり、例えば射出成形機や圧縮成形機などが該当する。本体部12の端面12aには、回転検出部11の一部である露出部位11eが突出するように露出して形成される。すなわち露出部位11eは、接合部位14から離れた回転検出部11の一部分である。言い換えると、上記成形機で第1樹脂を用いて本体部12が一体成形される際、回転検出部11を保持していた保持部材20(図1の例では二点鎖線で示す第1型体21から第4型体24まで)の痕跡である。
保持部材20の構成等については後述する。ランナー部30は、本体部12を形成する際に型枠内に第1樹脂を注入する部位である。保持部材20やランナー部30は、通常は成形機に備えるが、成形機とは別個に用意してもよい。保持部材20やランナー部30の位置や数量は、目的とする本体部12の形状や第1樹脂の材質等に応じて適切に設定される。本形態では、第1樹脂として、絶縁性を有するエポキシ樹脂(EP;以下では単に「EP」と表記する。)を用いる。
回転検出部11の一部(具体的には複数の角部)は、本体部12の端面12aから露出する。当該露出する部位を以下では「露出部位11e」と呼ぶ。露出部位11eは、本体部12の一体成形時に回転検出部11を保持する保持部材20の痕跡である。言い換えれば、露出部位11eは保持部材20で保持されるために本体部12が形成されない。なお、一体成形後に露出する角部(露出部位11e)は「露出角部」に相当する。
次に、図2には回転検出部11の構成例を示す。具体的には、側面図を図2(A)に示し、正面図(平面図)を図2(B)に示す。図2に示す回転検出部11は、半導体チップからなる処理回路体11cを、封止体11dで一体成形した信号処理部品である。封止体11dは、処理回路体11cを封止(シール)可能な材質であれば任意であり、主に樹脂である。図2(A)と図2(B)の記載から明らかなように、本形態の回転検出部11は、面取りされた面を有する。
回転検出部11には、回転体の回転状態を検出して回転検出信号を出力可能なリードフレーム11bを備える。図2(B)の構成例では、四本のリードフレーム11bを一面に備える。図2(A)では、四本のうちで信号伝達部材13との接続に関与しない二本のリードフレーム11bの図示を省略している。リードフレーム11bに代えて(あるいは併用して)、リード線・接続ピン・端子等を用いてもよい。回転体は回転可能な物体であれば任意である。例えば、後述するハブベアリング(図6(A)等を参照)のほか、車輪(ホイールを含む)、回転電機(発電機,電動機,電動発電機等)などが該当する。
図2に示す構成例の回転検出部11は、処理回路体11cの一面(上面,正面)側にセンサ素子11aを一体的に備える。よって、図2(A)の上面側が正面側となり、下面側が裏面側となる。センサ素子11aは、回転体の回転状態を検出するセンサである。例えば、磁気エンコーダを備える回転体に対しては磁気センサを用いる。
次に回転検出装置10の製造方法について、図3〜図6を参照しながら説明する。回転検出装置10の製造方法は、接合工程、本体部成形工程および取付部成形工程からなる。以下では、各工程の具体例について説明する。
〔接合工程〕
接合工程は、回転検出部11のリードフレーム11bと信号伝達部材13との接合を行う工程である。信号伝達部材13は、回転検出部11(具体的にはリードフレーム11b)から出力される回転検出信号を外部装置に伝達可能な部材であれば任意である。外部装置は回転検出信号を処理する装置であり、例えばECUやコンピュータなどが該当する。本形態の信号伝達部材13は電線の一例である。具体的には図3(A)に示すように、導電体の先端部13aを絶縁被覆部材13bで被覆する。先端部13aの形状は任意である。本形態の先端部13aは、リードフレーム11bとの接合を容易にするため、複数の細線(芯線)を縒り合わせた上で溶接(例えば抵抗溶接や超音波溶接等)を行って平板状(長板状)に形成している。さらに、複数本(本形態では2本)の絶縁被覆部材13bを束ねて全体を絶縁被覆部材13cで被覆する。図示しないが、外来ノイズ等による回転検出信号への影響を抑制するため、絶縁被覆部材13bと絶縁被覆部材13cとの間にシールド線を介在させる場合がある。
上述した信号伝達部材13による接合工程は、図3(A)に示すようにリードフレーム11bと先端部13aとを相対的に接近して接触させ、接触状態のまま接合を行う。接合は、溶接やハンダ付けなどが該当する。なお上記接合の目的は電気的接続であるので、接合以外の接続方法(例えばリードフレーム11bおよび先端部13aを導電線で巻き付けたり、リードフレーム11bと先端部13aとを捻り合わせたりする等)で行ってもよい。接合後の状態は、図3(B)に側面図で示し、図3(C)に正面図(平面図)で示す。図3(C)では、リードフレーム11bと先端部13aとの接合を行った部位を接合部位14で示す。リードフレーム11bと先端部13aとが接合された後は、回転検出部11が軽量であるので、外力を加えない限りにおいて図3(B)および図3(C)に示す状態(姿勢)を維持することができる。
そして、本体部成形工程で成形機による一体成形を行う前に、本体部12の形状に合わせて回転検出部11を位置決めする。この位置決めには、図4に示すように保持部材20を用いる。保持部材20は複数の型体で構成され、図4に示す構成例では四つの第1型体21,第2型体22,第3型体23および第4型体24を用いている。各型体は、図面上側の上型部と、図面下側の下型部とを有する。これらの上型部および下型部における互いに対向する面を接触させて凹部を構成する。例えば第1型体21の場合は、凹部21aを構成する。第2型体22,第3型体23および第4型体24についても同様に凹部(すなわち凹部22a,23a,24a)を構成する。各凹部は、本体部12の一体成形時に回転検出部11の角部(すなわち露出部位11eに対応する部位)を収容して保持する。
回転検出部11の角部を収容して保持可能な凹部21a,22a,23a,24aを構成する保持部材20であれば、各型体における上型部と下型部とが互いに接触する接触面(境界面)は任意に設定できる。図4の構成例では、上型部と下型部との双方における端面に凹部を設け、これらの凹部が合わさって回転検出部11の角部を収容する凹部21a,22a,23a,24aを形成するように設定している。
図示しない他の構成例で凹部21a,22a,23a,24aを設定してもよい。例えば、凹部21a,22a,23a,24aに相当する凹部を上型部の接触面に設定し、下型部の接触面を平面に設定する構成例が該当する。逆に上型部の接触面を平面に設定し、凹部21a,22a,23a,24aに相当する凹部を下型部の接触面に設定する構成例が該当する。上型部および下型部を一体化させた各型体に凹部21a,22a,23a,24aをそれぞれ設定する構成例も該当する。三以上の型体を適切に組み合わせて凹部21a,22a,23a,24aを設定する構成例も該当する。要するに、保持部材20全体として凹部21a,22a,23a,24aを備えていればよい。
一体成形時における回転検出部11の位置ずれを防止するため、凹部21a,22a,23a,24aの形状寸法は露出部位11eに対応する回転検出部11の形状寸法とほぼ一致させる。ただ現実には、回転検出部11が損傷を受けるのを防止するために回転検出部11と保持部材20(具体的には各型体の凹部21a,22a,23a,24a)との間にクリアランスを持たせたり、回転検出部11の表面や保持部材20の各接触面にかかる形状が製造公差(あるいは製造誤差)等で相違したりする。その結果として、露出部位11eの一部または全部がEPで覆われる場合がある。
〔本体部成形工程〕
本体部成形工程は、回転検出部11の一部が露出する露出部位11eを有するように一体成形を行う工程である。具体的には、上述した接合工程によって接合される接合部位14、信号伝達部材13の一部および回転検出部11の一部を含めてEPによって一体成形し、本体部12を形成する。図4に示すように回転検出部11の一部を保持部材20で保持した状態で、成形機による一体成形を行う。成形機による一体成形については周知であるので、図示および説明を省略する。EPを用いる一体成形は接着力を有するので、回転検出部11や信号伝達部材13のシール性(封止性)を確保できる。一体成形後にランナー部30や保持部材20を取り外し、取り外し後の状態を図5に示す。
図5には、本体部成形工程を行って一体成形された本体部12の構成例を示す。具体的には、図5(A)には正面図を示し、図5(B)には側面図を示す。図5(C)〜図5(E)には、他の一体成形例を図5(A)と同等の正面図で示す。
図5(A)には、回転検出部11の角部全部を保持部材20(すなわち図4に示す第1型体21〜第4型体24)で保持し、EPで一体成形した本体部12の一例を示す。図5(A)の例では回転検出部11の先端面(左側端面)をEPで封止している。当該左側端面に回転検出部11の導電部材(例えば「タイバー」と呼ばれるリードフレーム11bなどが該当する。以下同じである。)が露出しない場合には、先端面または当該先端面を含む部位のいずれかをEPで封止しない構成としてもよい。
また図5(A)に示す本体部12は、封止された回転検出部11から離れた位置に被取付部位12bを有する。被取付部位12bは後述する取付部成形工程を行って取付部16が一体成形される部位である。当該被取付部位12bの断面(すなわち外周面の断面形状)は、その一部が円(すなわち複数の円弧)で形成される(図6(B)を参照)。他の一部には、直線(平面)や曲線(曲面)などの幾何学形状を含めてもよい。さらに被取付部位12bには、抜け止め防止機能を担う凹部12cを有する。この抜け止め防止機能は、後述する取付部成形工程を行って取付部16が一体成形された後、当該取付部16が所定方向(図5(A)の左右方向)に動いて抜けるのを防止する。
図5(B)に示す本体部12において、被取付部位12bを除く部位は、当該被取付部位12bの径や幅よりも小さい直方体状に形成されている。図5(B)の図面上側が正面側になり、図面下側が裏面側になる。図2(A)との対応関係から、正面側にセンサ素子11aが配置される。また、保持部材20の痕跡である露出部位11eは、本体部12の端面12aから突出する。図5(A)と図5(B)の記載から明らかなように、面取りされていない四つの面が露出する露出部位11eと、面取りされた面を含む五つの面が露出する露出部位11eがある。
図5(C)および図5(D)には、回転検出部11の一部の角部を保持部材20で保持し、EPで一体成形した本体部12の一例を示す。図5(C)に示す本体部12は、四つの角部のうちで三つの角部を保持部材20(例えば図1に示す第1型体21,第3型体23,第4型体24)で保持し、EPで一体成形した例である。図5(D)に示す本体部12は、四つの角部のうちで対角線上の角部を保持部材20(例えば図1に示す第1型体21および第4型体24、あるいは第2型体22および第3型体23)で保持し、EPで一体成形した例である。このように回転検出部11の角部全部を保持部材20で保持しない場合でも本体部12を一体成形でき、保持部材20の数が少ない分だけコストを低減することができ、製造にかかる手間や時間等を抑制することができる。
図5(E)には、回転検出部11の角部の全部を保持部材20で保持し、EPで一体成形した本体部12の一例を示す。保持部材20としての第1型体21〜第4型体24が大きいために隣合う型体が接触する場合が該当し、回転検出部11の角部(四隅)を保持部材20で保持してEPで一体成形することで得られる。図示しないが、隣合う型体を一体化させた型体を用いて、回転検出部11の角部(四隅)を保持部材20で保持してEPで一体成形しても得られる。図5(E)の例では図面上側と図面下側の双方で回転検出部11の一辺全体(複数面を含む)を露出させているが、図面上側および図面下側のいずれか一方で回転検出部11の上記一辺全体を露出させる構成としてもよい。
〔被覆工程〕
被覆工程は、露出部位11eの一部または全部を第2樹脂で被覆する工程であって、回転検出部11の導電部材が露出する場合に行われる。露出した導電部材が外部環境(水分や粉塵等)にさらされると、腐食やショート等が生じ、最悪の場合には回転検出部11が機能しなくなる可能性があるためである。そこで、導電部材をシール(封止)するために、露出部位11eの一部または全部を第2樹脂で被覆する。第2樹脂として、第1樹脂と同じくEPを用いる。EPを用いて被覆する装置や方法は周知であるので、図示および説明を省略する。
〔取付部成形工程〕
取付部成形工程は、上述した本体部成形工程で形成される本体部12の一部および信号伝達部材13の一部の双方を覆うように、第3樹脂によって一体成形し、取付部16を形成する。本形態では、第3樹脂として、ポリブチレンテレフタレート(PBT;以下では単に「PBT」と表記する。)を用いる。保持部材20とは別個であって図示しない保持部材で本体部12を保持した状態で、成形機による一体成形を行う。一体成形の際には、本体部12の対応する表面(外周面)が溶融して取付部16と一体的に形成される。取付部16の材質は、PBTであってもよく、本体部12と同様にEPであってもよい。成形機以外の加工機で一体成形を行う場合には、樹脂以外の材質(例えば金属や炭素繊維等)であってもよい。
一体成形後の状態を図6に示す。図6(A)には側面図を示し、図6(B)には図6(A)に示すVIB−VIB矢視の断面図を示す。また図6(A)には、回転検出部11に備えるセンサ素子11a(図2(A)を参照)が回転状態を検出する対象となる回転体40を二点鎖線で示す。本形態では、回転体40としてハブベアリングに設けられた磁気エンコーダを用いるとともに、センサ素子11aとして磁気センサを用いる。
図6(A)で模式的に示す取付部16は、「ステー」とも呼ばれ、図示するように本体部12の一部および信号伝達部材13の一部の双方を覆って形成される。この取付部16は、取付部本体16bに対して、取付用ブッシュ16aや、複数の端片16cなどを備える。取付用ブッシュ16aは、被取付体(例えばフレーム等)に回転検出装置10自体を固定するための穴を備えた部材で金属製のものが主に用いられる。複数の端片16c(リブ)は、回転体40の回転状態を検出可能に回転検出装置10自体の姿勢を規制する。すなわち、回転検出部11(具体的にはセンサ素子11a)と回転体40(具体的には被検出体)とが対向するように回転検出装置10を配置させる。本体部12に形成される端面12aは、回転検出部11に対応する部位のうちで、回転体40から離れた位置に形成される。言い換えれば、回転検出部11内のセンサ素子11aは、信号伝達部材13の中心から回転体40側に偏位させて保持される。
上述した実施の形態1によれば、以下に示す各効果を得ることができる
(1)回転検出装置10において、本体部12は、回転検出部11のリードフレーム11bと信号伝達部材13とを接合した後、当該接合した接合部位14、信号伝達部材13の一部および回転検出部11を含めてEP(第1樹脂)によって一体成形され、回転検出部11を構成する複数の角部のうちで二以上の角部が露出部位11eとして露出する構成とした(図1を参照)。この構成によれば、従来技術のようなホルダーやケーシング本体を必要とすることなく、EPによって一体成形されるので、回転検出装置10全体(特に本体部12)の体格を小さく抑制することができる。EPには接着性があるので、信号伝達部材13や回転検出部11との接着を確実に行え、シール性(封止性)を確保しながらも、回転検出装置10全体の体格を従来よりも小さく抑制することができる。
(2)露出部位11eである二以上の角部は、回転検出部11の対角線上にある構成とした(図5、特に図5(D)を参照)。この構成によれば、最小限の保持部材20で回転検出部11を保持することができるので、時間と手間を要することなく回転検出装置10(特に本体部12)を製造することができる。
(3)複数の角部の全てが露出部位11eとして露出する構成とした(図1,図4,図5(A)を参照)。この構成によれば、複数の角部の全てを保持部材20(すなわち第1型体21〜第4型体24)で保持しているので、本体部12における回転検出部11の位置精度を確実に確保することができる。
(4)回転検出部11は、露出する角部(すなわち露出部位11e)を除いて封止される構成とした(図1,図5,図6を参照)。この構成によれば、回転検出部11の全体(すなわち辺や面等)が封止されるので、回転検出部11から突出または露出するリードフレーム11b(導電部材)を確実に封止することができる。
(5)露出する角部の一部または全部は、EP(第2樹脂)によって被覆される構成とした(図6を参照)。この構成によれば、回転検出部11の露出部位11eに導電部材が露出していてもEPで被覆されるので、絶縁性を確保することができる。
(6)第1樹脂と第2樹脂との双方に熱硬化性樹脂であるEPを用いる構成とした。この構成によれば、第1樹脂と第2樹脂との双方にEPを用いると、低圧で一体成形できるので回転検出部11に与える影響を低く抑えることができる。なお、第1樹脂に用いる熱可塑性樹脂の融点が第2樹脂に用いる熱可塑性樹脂の融点よりも低くなるように、第1樹脂と第2樹脂との双方に熱可塑性樹脂を用いる構成としてもよい。この場合には、第1樹脂を溶融させることなく第2樹脂で露出部位11eを被覆(シール)することができる。さらに他の樹脂の組み合わせで構成してもよい。いずれの構成にせよ、時間と手間を要することなく回転検出装置10を製造することができる。第1樹脂と第2樹脂とに用いる樹脂の組み合わせ例について、下記の表1にまとめる。
Figure 0005573826
(7)本体部12を取り付ける取付部16を有する構成とした(図6を参照)。この構成によれば、本体部12(ひいては回転検出装置10)を被取付体(例えばフレーム等)に対して、容易に取り付けることができる。
(8)取付部16は、本体部12の一部および信号伝達部材13の一部のうちで一方または双方を覆うように、PBT(第3樹脂)によって一体成形する構成とした(図7を参照)。この構成によれば、PBTを用いて一体成形するので、容易に目的の形状に成形することができる。
(9)取付部16が一体成形される部位の本体部12は、断面の一部または全部が円または楕円で形成される構成とした(図6(B)を参照)。この構成によれば、本体部12の断面の一部または全部を円に形成する場合には、全方位で均等に形成することができる。また断面の一部または全部を楕円に形成する場合には、本体部12の回転防止機能を持たせることができる。
(10)回転検出装置10の製造方法において、回転検出部11のリードフレーム11bと信号伝達部材13とを接合する接合工程と、接合工程によって接合される接合部位14、信号伝達部材13の一部および回転検出部11を含めてEP(第1樹脂)によって回転検出部11の一部が露出する露出部位11eを有するように一体成形されることで本体部12を形成する本体部成形工程とを有する構成とした。この構成によれば、従来技術のようなホルダーやケーシング本体を必要とすることなく接合工程と本体部成形工程とを行うだけで、信号伝達部材13の一部および回転検出部11を含めてEPによって一体成形される。よって、回転検出装置10全体(特に本体部12)の体格を小さく抑制することができる。EPには接着性があるので、信号伝達部材13や回転検出部11等との接着を確実に行え、回転検出装置10全体の体格を従来よりも小さく抑制することができる。また、時間と手間を要することなく回転検出装置10を製造できる。
(11)露出部位11eとして露出する回転検出部11の角部にかかる一部または全部をEP(第2樹脂)で被覆する被覆工程を有する構成とした。この構成によれば、露出部位11eで露出する導電部材がEPで被覆工程によって被覆されるので、絶縁性を確保することができる。
(12)本体部12の一部および信号伝達部材13の一部のうちで一方または双方を覆うように、PBT(第3樹脂)によって一体成形されることで取付部16を形成する取付部成形工程を有する構成とした。この構成によれば、PBTを用いて一体成形するので、容易に目的の形状に成形することができる。
〔実施の形態2〕
上述した実施の形態2は、図7を参照しながら説明する。回転検出装置10の構成等は実施の形態1と同様であり、図示および説明を簡単にするために実施の形態2では実施の形態1と異なる点について説明する。よって実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
上述した実施の形態2が実施の形態1と異なるのは、取付部16の構成である。図6(A)に代わる取付部16の構成例を図7に正面図で示す。図7に示す取付部16は、取付部本体16bに対して、取付用ブッシュ16aや凹部16eなどを備える。言い換えれば、複数の端片16cに代えて凹部16eを設ける構成である。この凹部16eは、Oリング16dを嵌め込むことができるように、断面の全部が円に形成される部位の外周面に形成される。図7の構成例では、図6(A)と比べて取付用ブッシュ16aの位置が90°ずれる(回転する)ように取付部本体16bを形成している。この構成によれば、取付部16の構成が異なるだけであるので、実施の形態1と同様の作用効果が得られる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について実施の形態1,2に従って説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態1では、取付部16は、取付部本体16bが回転体40の面に対して交差(直交)する方向に延ばして形成する構成とした(図6(A)を参照)。この形態に代えて、図8に示すように、取付部本体16bが回転体40の面に対して平行(回転体40と干渉しない非平行を含む。)となる方向に延ばして形成する構成としてもよい。言い換えれば、図7に示す取付部16と同様にして実施の形態1の取付部16を形成する。被取付体の位置によっては、回転体40の面に対して角度θ(0°<θ<180°)を持たせて延ばして形成する構成としてもよい。いずれの構成にせよ、取付部16の構成が異なるだけであるので、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1,2では、センサ素子11aを回転検出部11内に備える構成とした(図2を参照)。この形態に代えて、回転検出部11とは別体にセンサ素子11aを備える構成としてもよい。この場合には、センサ素子11aで検出される信号を回転検出部11(特に処理回路体11c)に伝達するための信号線(リードフレームを含む)が必要となる。また、本体部成形工程では、回転検出部11、接合部位14、信号伝達部材13とともにセンサ素子11aを第1樹脂によって一体成形し、本体部12を形成する必要がある。センサ素子11aと回転検出部11として一体とするか、別体にするかの相違に過ぎないので、実施の形態1,2と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1,2では、処理回路体11cは、センサ素子11aで検出された信号を処理する回路が形成された半導体チップを用いる構成とした(図2を参照)。この形態に代えて、ICやLSI等のような半導体素子を用いる構成や、半導体素子,回路素子,接続用部品等のような回路部品を実装する基板を用いる構成としてもよい。処理回路体11cの構成に相違があるにすぎず、センサ素子11aで検出された信号を処理する機能を備えていれば、実施の形態1,2と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1,2では、第1樹脂および第2樹脂として熱硬化性樹脂の一つであるエポキシ樹脂(EP)を用い、第3樹脂として熱可塑性樹脂の一つであるポリブチレンテレフタレート(PBT)を用いて形成する構成とした(図5,図6,図7を参照)。この形態に代えて、上述した表1に示す組み合わせのほかに、他の樹脂を用いて形成する構成としてもよい。例えば、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂(PF)、メラミン樹脂(MF)、尿素樹脂(ユリア樹脂、UF)、不飽和ポリエステル樹脂(UP)、アルキド樹脂、ポリウレタン(PUR)、熱硬化性ポリイミド(PI)などを用いてもよい。熱可塑性樹脂として、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂(PMMA)、ポリアミド(PA)、ナイロン、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE,変性PPE,PPO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グラスファイバー強化ポリエチレンテレフタレート(GF−PET)、環状ポリオレフィン(COP)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、非晶ポリアリレート(PAR)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、熱可塑性ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)などを用いてもよい。熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂に代えて(あるいは併用して)、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)や炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の繊維強化プラスチックを用いてもよい。いずれの材質を用いるにせよ、実施の形態1,2と同様の作用効果を得ることができる。
10 回転検出装置
11 回転検出部
11a センサ素子
11b リードフレーム(導電部材)
11c 処理回路体
11e 露出部位
12 本体部(第1樹脂)
12a 端面
13 信号伝達部材
14 接合部位
16 取付部(第3樹脂)
20 保持部材
21 第1型体(保持部材)
22 第2型体(保持部材)
23 第3型体(保持部材)
24 第4型体(保持部材)
21a,22a,23a,24a 凹部
30 ランナー部
40 回転体

Claims (10)

  1. 回転体の回転状態を検出して回転検出信号を出力する回転検出部と、
    前記回転検出部と電気的に接続されて前記回転検出信号を外部装置に伝達する信号伝達部材と、
    前記信号伝達部材の一部および前記回転検出部を保持する本体部と、
    を備え、
    前記本体部は、前記回転検出部のリードフレームと前記信号伝達部材とを接合した後、当該接合した接合部位、前記信号伝達部材の一部および前記回転検出部を含めて第1樹脂によって一体成形され、
    前記回転検出部は、複数の角部を有しており、かつ、前記第1樹脂で覆われていない露出角部を二以上有している回転検出装置において、
    前記回転検出部は、前記露出角部を除いて封止され、
    前記露出角部は、以上の面が露出していることを特徴とする回転検出装置。
  2. 二以上の前記露出角部は、前記回転検出部の対角線上にあることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  3. 複数の前記角部の全てが露出することを特徴とする請求項1または2に記載の回転検出装置。
  4. 前記露出角部の一部または全部は、第2樹脂によって被覆されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の回転検出装置。
  5. 前記第1樹脂と前記第2樹脂との双方に熱硬化性樹脂を用いるか、または、前記第1樹脂に用いる熱可塑性樹脂の融点が前記第2樹脂に用いる熱可塑性樹脂の融点よりも低いことを特徴とする請求項に記載の回転検出装置。
  6. 前記本体部を取り付ける取付部を有し、
    前記取付部は、前記本体部の一部および前記信号伝達部材の一部のうちで一方または双方を覆うように、第3樹脂によって一体成形することを特徴とすることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の回転検出装置。
  7. 前記取付部が一体成形される部位の前記本体部は、断面の一部または全部が円または楕円で形成されることを特徴とする請求項に記載の回転検出装置。
  8. 回転体の回転状態を検出して回転検出信号を出力する回転検出部と、
    前記回転検出部と電気的に接続されて前記回転検出信号を外部装置に伝達する信号伝達部材と、
    前記信号伝達部材の一部および前記回転検出部を保持する本体部と、
    前記本体部を取り付ける取付部とを備える回転検出装置の製造方法において、
    前記回転検出部のリードフレームと前記信号伝達部材とを接合する接合工程と、
    前記接合工程によって接合される接合部位、前記信号伝達部材の一部、および複数の角部のうちで以上の面が露出する二以上の露出角部を除いた前記回転検出部を第1樹脂によって一体成形されることで前記本体部を形成する本体部成形工程と、
    を有することを特徴とする回転検出装置の製造方法。
  9. 前記露出角部の一部または全部を第2樹脂で被覆する被覆工程を有することを特徴とする請求項に記載の回転検出装置の製造方法。
  10. 前記本体部の一部および前記信号伝達部材の一部のうちで一方または双方を覆うように、第3樹脂によって一体成形されることで前記取付部を形成する取付部成形工程を有することを特徴とする請求項またはに記載の回転検出装置の製造方法。
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