JP6012511B2 - 内装部品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
少なくとも、縫い合わせ目を擬似的に表現した擬似縫合溝と、該擬似縫合溝の側部に沿って延びる縫製線部と、を有する表皮材と、
該表皮材の裏面側に、前記縫製線部を覆うように貼着されたシール部材と、
該シール部材が貼着された表皮材の裏面側に設けられた発泡層と、を有する内装部品において、
前記表皮材の裏面側における、前記擬似縫合溝および縫製線部が設けられる部分に厚肉部を有する射出成形表皮材を用いたことを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、
少なくとも、縫い合わせ目を擬似的に表現した擬似縫合溝と、該擬似縫合溝の側部に沿って延びる縫製線部と、を有する表皮材と、
該表皮材の裏面側に、前記縫製線部を覆うように貼着されたシール部材と、
該シール部材が貼着された表皮材の裏面側に設けられた発泡層と、を有する内装部品において、
前記表皮材の裏面側における、前記擬似縫合溝および縫製線部が設けられる部分に厚肉部を有し、
前記厚肉部の両側部に、表皮材の他の部分と同じ肉厚となるように徐々に肉厚が減少するテーパ状の肉厚減少部を設けたことを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、
縫い合わせ目を擬似的に表現した擬似縫合溝の裏面側を突出させた厚肉部を有する表皮材を、射出成形によって形成し、
該表皮材に対し、擬似縫合溝の側部に沿って縫製により縫製線部を形成し、
該縫製線部が形成された表皮材の裏面側に、前記縫製線部を覆うように、縫製線部の部分からの発泡液の漏れを防止するためのシール部材を貼着して、
前記縫製線部を覆うようにシール部材が貼着された表皮材の裏面側にて、発泡液を発泡させることにより、表皮材の裏面側に、発泡層を密着形成することを特徴とする内装部品の製造方法に関する。
即ち、表皮材の裏面側における、擬似縫合溝および縫製線部が設けられる部分に厚肉部を有する射出成形表皮材を用いたことにより、表皮材の上記部分を破れ難くすると共に、縫製線部を形成する際の表皮材の引きつりを防止するための裏当材をなくすことができる。これにより、裏当材ごと表皮材に縫製線部を形成する手間や、裏当材の部品コストなどを削減することができる。
請求項2に記載された発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、厚肉部の両側部にテーパ状の肉厚減少部を設けて、表皮材の他の部分と同じ肉厚となるように徐々に肉厚を減少させるようにしたことにより、表皮材の急激な肉厚変化をなくすことができる。これにより、内装部品に熱負荷が加わった時に、表皮材の厚肉部の周辺に、急激な肉厚変化によって段差部が発生するなどの不具合を防止することができる。同様に、発泡成形時に、発泡液の発泡圧によって、表皮材の厚肉部の周辺に、段差部が発生するなどの不具合を防止することができる。
請求項3に記載された発明によれば、上記構成とすることにより、上記と同様の作用効果を得ることができる。
図1は、この実施の形態の実施例およびその変形例を示すものである。
図2に示すように、自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネル1などの車両用内装部品2が設置されている。また、インストルメントパネル1の助手席側の部分にはグローブボックスなどの収納装置が設けられており、このグローブボックスの乗員側の面(表面)に対して、ボックスリッド部などの車両用内装部品2を取付けるようにしたものも存在している。更に、車室内には、上記以外にも、同様の車両用内装部品2が設置されている。
上記表皮材7の裏面側における、上記擬似縫合溝13および縫製線部11を形成する部分に、厚肉部21を形成する。
ここで、上記した「厚肉部21」は、文字通り、他の部分よりも肉厚を大きくした部分のことである。この厚肉部21は、擬似縫合溝13の溝深さよりも厚い一定の肉厚を有するものとされる。
上記厚肉部21に、上記シール部材14を貼着する際の目印となる貼着用ガイド部23を設ける。
ここで、上記した「貼着用ガイド部23」は、例えば、厚肉部21の一端部または両端部に沿って形成された突条部などとされる。この突条部は、シール部材14の肉厚とほぼ同じ高さを有するものなどとされる。貼着用ガイド部23は、例えば、凹溝やミシン目状の穴部などとしても良い。
上記厚肉部21の両側部に、表皮材7の他の部分と同じ肉厚となるように徐々に肉厚が減少するテーパ状の肉厚減少部25を設ける。
ここで、上記した「肉厚減少部25」は、文字通り、厚肉部21から他の一定肉厚の部分へ向けて徐々に肉厚が減少する部分のことである。
そして、この構成にかかる車両用内装部品2の製造方法は、布状材どうしの縫い合わせ目を擬似的に表現した擬似縫合溝13の裏面側を突出させた厚肉部21を有する表皮材7を、射出成形によって形成し、
この表皮材7に対し、擬似縫合溝13の側部に沿って縫製により縫製線部11を形成し、
この縫製線部11が形成された表皮材7の裏面側に、上記縫製線部11を覆うように、縫製線部11の部分からの発泡液の漏れを防止するためのシール部材14を貼着して、
上記縫製線部11を覆うようにシール部材14が貼着された表皮材7の裏面側にて、発泡液を発泡させることにより、表皮材7の裏面側に、発泡層8を密着形成する。
(作用効果1)
表皮材7の、擬似縫合溝13および縫製線部11を形成する部分に厚肉部21を形成したことにより、表皮材7の上記部分を破れ難くすると共に、縫製線部11を形成する際の表皮材7の引きつりを防止するための裏当材15をなくすことができる。これにより、裏当材15ごと表皮材7に縫製線部11を形成する手間や、裏当材15の部品コストなどを削減することができる。
厚肉部21に貼着用ガイド部23を設けたことにより、貼着用ガイド部23が目印となるので、厚肉部21にシール部材14を貼着する作業を容易に行うことができる。
厚肉部21の両側部にテーパ状の肉厚減少部25を設けて、表皮材7の他の部分と同じ肉厚となるように徐々に肉厚を減少させるようにしたことにより、表皮材7の急激な肉厚変化をなくすことができる。これにより、内装部品に熱負荷が加わった時に、表皮材7の厚肉部21の周辺に、急激な肉厚変化によって段差部が発生するなどの不具合を防止することができる。同様に、発泡成形時に、発泡液の発泡圧によって、表皮材7の厚肉部21の周辺に、段差部が発生するなどの不具合を防止することができる。
上記構成4の方法によれば、上記作用効果1(〜作用効果3)と同様の作用効果を得ることができる。
7 表皮材
8 発泡層
11 縫製線部
13 擬似縫合溝
14 シール部材
21 厚肉部
23 貼着用ガイド部
25 肉厚減少部
Claims (3)
- 少なくとも、縫い合わせ目を擬似的に表現した擬似縫合溝と、該擬似縫合溝の側部に沿って延びる縫製線部と、を有する表皮材と、
該表皮材の裏面側に、前記縫製線部を覆うように貼着されたシール部材と、
該シール部材が貼着された表皮材の裏面側に設けられた発泡層と、を有する内装部品において、
前記表皮材の裏面側における、前記擬似縫合溝および縫製線部が設けられる部分に厚肉部を有する射出成形表皮材を用いたことを特徴とする内装部品。 - 少なくとも、縫い合わせ目を擬似的に表現した擬似縫合溝と、該擬似縫合溝の側部に沿って延びる縫製線部と、を有する表皮材と、
該表皮材の裏面側に、前記縫製線部を覆うように貼着されたシール部材と、
該シール部材が貼着された表皮材の裏面側に設けられた発泡層と、を有する内装部品において、
前記表皮材の裏面側における、前記擬似縫合溝および縫製線部が設けられる部分に厚肉部を有し、
前記厚肉部の両側部に、表皮材の他の部分と同じ肉厚となるように徐々に肉厚が減少するテーパ状の肉厚減少部を設けたことを特徴とする内装部品。 - 縫い合わせ目を擬似的に表現した擬似縫合溝の裏面側を突出させた厚肉部を有する表皮材を、射出成形によって形成し、
該表皮材に対し、擬似縫合溝の側部に沿って縫製により縫製線部を形成し、
該縫製線部が形成された表皮材の裏面側に、前記縫製線部を覆うように、縫製線部の部分からの発泡液の漏れを防止するためのシール部材を貼着して、
前記縫製線部を覆うようにシール部材が貼着された表皮材の裏面側にて、発泡液を発泡させることにより、表皮材の裏面側に、発泡層を密着形成することを特徴とする内装部品の製造方法。
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