JP5931358B2 - 車両用内装パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用内装パネル及びその製造方法に関し、特に、エアバッグの展開方向に位置し、エアバッグの展開時に開裂する車両用内装パネル及びその製造方法に関する。
従来、車両用内装パネルは、エアバッグの展開方向を覆うように配置され、エアバッグの展開時に開裂させるように構成されている。そして、車両用内装パネルは、表皮層と、基層と、これら表皮層及び基層の間の空間に樹脂を注入してなる樹脂層と、を含んで構成されている。
このため、車両用内装パネルは、エアバッグの展開を妨げないように、すなわち、エアバッグを確実に展開させるために、ティアラインと呼ばれる開裂予定部を備えて構成されている。
例えば、特許文献1には、パネル基層に凹状の中央開裂予定部を設け、エアバッグの展開を妨げないように、すなわち、エアバッグを確実に展開させることが可能なエアバッグドアが開示されている。
特開2003−011763号公報
ところで、上記特許文献1では、上述したように、エアバッグを確実に展開させることが可能であるが、エアバッグの展開時に樹脂層が飛散してしまう可能性が考えられる(図9A及び図9B参照。)。
詳述すると、樹脂層には、樹脂に発泡材を混入して構成されたポリウレタンフォーム、スポンジ等が用いられている。このため、樹脂層の密度は、比較的低く、エアバッグの展開時に飛散し易い。
ここで、樹脂層の飛散を抑制するための従来の車両用内装パネルの態様の一例として、図10A、図10B、図10C及び図10Dに例示されるように、車両用内装パネルは、基層に区画溝を備えたものが知られている。
このように、図10A、図10B、図10C及び図10Dに例示される車両用内装パネル(以下、単に一態様の車両用内装パネルという。)は、基層に区画溝を備えることで、樹脂層に開裂予定部を設け、樹脂層の飛散を抑制している。
しかしながら、一態様の車両用内装パネルでは、表皮層と基層との間の空間に樹脂を注入する際、樹脂の充填密度が区画溝の上方と他の部位とで異なる可能性が考えられる。
具体的には、一態様の車両用内装パネルでは、樹脂が自重により空間内で流動するため、区画溝の上方から下方に向かって、すなわち、高い位置から低い位置に流動する。これにより、一態様の車両用内装パネルでは、区画溝の上方の充填密度よりも他の部位の充填密度の方が高密度となる。
このため、一態様の車両用内装パネルでは、空間内に注入された樹脂が硬化する際、上述したように、樹脂の充填密度が異なるため、収縮量にバラつきが生じる可能性が考えられる。
すなわち、一態様の車両用内装パネルでは、樹脂の充填密度の低い区画溝の上方の部位の収縮量が他の部位の収縮量よりも大きくなり、この収縮量の差により表皮層にヒケを生じさせてしまう可能性がある。
このように、一態様の車両用内装パネルでは、樹脂層の飛散を低減させているものの、樹脂の収縮量の差により表皮層にヒケを生じさせてしまう可能性があり、表皮層の外観性を低減させてしまうという技術的課題がある。
本発明の目的は、上記従来の実状に鑑みて、表皮層の外観性を維持しつつ、エアバッグの展開時における樹脂層の飛散を低減させることが可能な車両用内装パネル及びその製造方法を提供することにある。
このような課題を解決するために、本発明に係る車両用内装パネルは、エアバッグの展開方向を覆うように配置され、上記エアバッグの展開時に開裂するものであって、表皮層と、基層と、これら表皮層及び基層の間の空間に樹脂を注入してなる樹脂層と、を含んで構成され、上記空間内で上記基層から上記表皮層に向かって延設され、上記樹脂層を区画する薄膜状の区画部材を備え、上記基層は、上記エアバッグの展開時に開裂する開裂予定部を備え、この開裂予定部に沿って上記区画部材が配して構成されている。
また、本発明に係る車両用内装パネルの上記区画部材は、上記樹脂の注入時に生じる流体圧に起因して可撓する可撓性を有して構成されている。
また、本発明に係る車両用内装パネルは、上記開裂予定部が上記基層に貫通孔を形成してなり、この貫通孔に上記区画部材を配設して構成されている。
また、本発明に係る車両用内装パネルは、上記開裂予定部が上記基層に脆弱部を設けてなり、この脆弱部に沿って上記区画部材を配設して構成されている。
また、本発明に係る車両用内装パネルの上記区画部材は、折り曲げて配設されている。
このような課題を解決するために、本発明に係る車両用内装パネルの製造方法は、エアバッグの展開方向を覆うように配設し、表皮層と、基材層と、これら表皮層及び基層の間の空間に樹脂を注入してなる樹脂層と、を含んで構成し、上記基層に、上記エアバッグの展開時に開裂する開裂予定部を形成し、上記樹脂層を区画する区画部材を上記空間内で前記開裂予定部に沿って上記基層から上記表皮層に向かって延設し、上記区画部材が配設された上記空間に上記樹脂を注入して樹脂層を形成し、上記樹脂を注入する際、上記区画部材は斜倒し、注入後、起立して上記樹脂層を区画する。
本発明によれば、表皮層の外観性を維持しつつ、エアバッグの展開時における樹脂層の飛散を低減させることができる。
本発明の一実施の形態である車両用内装パネルの構成を模式的に示し、この車両用内装パネルの外観を示した外観斜視図である。 図1における線I−I´を示した断面図である。 図2におけるA部を拡大して示した拡大断面図である。 本発明の一実施の形態である車両用内装パネルの構成を模式的に示し、この車両用内装パネルを分解して示した分解斜視図である。 本発明の一実施の形態である車両用内装パネルの製造方法の第一工程を模式的に示し、この第一工程の断面を示した断面図である。 本発明の一実施の形態である車両用内装パネルの製造方法の第二工程を模式的に示し、この第二工程の断面を示した断面図である。 本発明の一実施の形態である車両用内装パネルの製造方法の第三工程を模式的に示し、この第三工程の断面を示した断面図である。 本発明の一実施の形態である車両用内装パネルの製造方法の第四工程を模式的に示し、この第四工程の断面を示した断面図である。 本発明の一実施の形態である車両用内装パネルの構成を模式的に示し、エアバッグの展開時における車両用内装パネルの状態を模式的に示した断面図である。 本発明の他の実施の形態である車両用内装パネルの構成を模式的に示し、この車両用内装パネルの断面を示した断面図である。 本発明の他の実施の形態である車両用内装パネルの製造方法の第一工程を模式的に示し、この第一工程の断面を示した断面図である。 本発明の他の実施の形態である車両用内装パネルの製造方法の第二工程を模式的に示し、この第二工程の断面を示した断面図である。 本発明の他の実施の形態である車両用内装パネルの製造方法の第三工程を模式的に示し、この第三工程の断面を示した断面図である。 本発明の他の実施の形態である車両用内装パネルの製造方法の第四工程を模式的に示し、この第四工程の断面を示した断面図である。 従来の車両用内装パネルの構成の第一例を模式的に示し、この車両用内装パネルの断面を示した断面図である。 従来の車両用内装パネルの構成の第一例を模式的に示し、エアバッグの展開時における車両用内装パネルの動作を模式的に示した断面図である。 従来の車両用内装パネルの構成の第二例の製造方法の第一工程を模式的に示し、この第一工程の断面を模式的に示した断面図である。 従来の車両用内装パネルの構成の第二例の製造方法の第二工程を模式的に示し、この第二工程の断面を模式的に示した断面図である。 従来の車両用内装パネルの構成の第二例の製造方法の第三工程を模式的に示し、この第三工程の断面を模式的に示した断面図である。 従来の車両用内装パネルの構成の第二例の製造方法の第四工程を模式的に示し、この第四工程の断面を模式的に示した断面図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。まず、本発明の一実施の形態である車両用内装パネル10の構成について、図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本発明の一実施の形態である車両用内装パネル10の構成を模式的に示し、この車両用内装パネル10の外観を示した外観斜視図である。
また、図2は、図1における線I−I´を示した断面図であり、図3は、図2におけるA部を拡大して示した拡大断面図であり、図4は、本発明の一実施の形態である車両用内装パネル10の構成を模式的に示し、この車両用内装パネル10を分解して示した分解斜視図である。
なお、図1に例示されるように、本実施の形態の車両用内装パネル10は、車両のインストメントパネル、特に、助手席側のエアバッグ装置110を被覆する部位のインストメントパネルとして例示しているが、これに限定されず、例えば、カーテンエアバッグ装置を被覆するルーフサイドパネルであっても良い。
図1乃至図4に例示されるように、本実施の形態の車両用内装パネル10では、エアバッグ111の展開方向を覆うように配置され、エアバッグ111の展開時に開裂するように構成されている。
この車両用内装パネル10は、例えば、PU(ポリウレタン)等の比較的軟質な材料からなる表皮層11と、PP(ポリプロピレン)、ASG等の比較的硬質の合成樹脂材料からなる基層12と、これら表皮層11及び基層12の間の空間に樹脂を注入してなる樹脂層13と、を含んで構成されている。
すなわち、車両用内装パネル10は、これら表皮層11と基層12との間の空間に、樹脂を注入することで、表皮層11、樹脂層13、基層12からなる三層構造となるように構成されている。
表皮層11は、車両用内装パネル10の外表面の意匠面となる。そして、表皮層11は、上述したように、PU等の比較的軟質な材料を用いて構成されている。これにより、表皮層11は、この表皮層11の裏面側に配設された樹脂層13の弾力性を阻害しないようになっている。
基層12は、車両用内装パネル10の強度剛性を司る。そして、基層12は、上述したように、PP等の比較的硬質の合成樹脂材料を用いて構成されている。これにより、基層12は、表皮層11及び樹脂層13を保持する役目を果たしている。
樹脂層13は、表皮層11と基層12との間に設けられる中間層であり、樹脂を注入して構成されているが、例えば、ウレタン等の熱可塑性樹脂を用いて構成されている。そして、樹脂層13は、この樹脂に発泡材を混入させ、樹脂の密度を低密度にすることで、樹脂の特性及び低密度となることに起因して弾力性をなして構成されている。
なお、本実施の形態において、表皮層11は、上述したように、PU等の比較的軟質な材料を用いて構成されているが、PUの他に、樹脂層13の弾力性を阻害しないものであれば、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、熱硬化性ウレタン(PU)等を用いて構成しても良い。
また、本実施の形態において、基層12は、上述したように、PP、ASG等の比較的硬質合成樹脂材料により構成されているが、PP、ASGの他に、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリカーボネイト、ポリカABS等を用いて構成しても良い。
また、本実施の形態において、樹脂層13は、上述したように、ウレタン等の樹脂により構成されているが、ウレタンの他に、弾力性を有するものあれば、特に限定されず、例えば、ポリウレタンフォーム、ポリスチレン等を用いて構成しても良い。
このように、本実施の形態の車両用内装パネル10は、表皮層11、基層12及び樹脂層13からなる三層構造により構成することで、表皮層11の特性である柔らかい手触りと、樹脂層13の特性である弾性力によって高い品質感を得ることが可能になる。
本実施の形態において、表皮層11と基層12との間の空間には、この空間に樹脂を注入してなる樹脂層13を区画する区画部材15が配設されている。この区画部材15は、基層12から表皮層11に向かって延設されている。
ここで、区画するとは、表皮層11と基層12との間で樹脂層13を完全に遮蔽する場合もあるが、これに限られず、樹脂層13を仕切る場合も含まれる。
そして、基層12の裏面側には、エアバッグ装置110が配設されている。ここで、基層12には、この基層12に向かってエアバッグ111が展開する際、基層12を開裂させるための契機となる貫通孔14が形成されている。
図1及び図4に例示されるように、この貫通孔14は、車両の幅方向に沿って形成される水平辺14aと、この水平辺14aの両端に連続するように形成される垂直辺14b,垂直辺14cと、から構成されている。
そして、貫通孔14を構成する水平辺14a及び垂直辺14b,垂直辺14cの各辺には、夫々、区画部材15が設けられている。この区画部材15は、PE(ポリエチレン)等を用いてフィルム状をなして形成されている。そして、区画部材15は、この区画部材15を折り曲げて表皮層11及び基層12の間の空間内で基層12から表皮層11に向かって延設して配置されている。
すなわち、区画部材15は、樹脂層13内で介在させて配設されている。このため、区画部材15は、樹脂層13内を区画する役目を果たしている。このように、区画部材15が樹脂層13内を区画することで、エアバッグ111の展開時に樹脂層13を折るように開裂させ、樹脂層13の開裂予定部として機能している。ここで、区画部材15は、貫通孔14に沿って配設されている。これにより、樹脂層13の開裂予定部と貫通孔14とを沿わせることが可能になり、エアバッグ111の展開時に開裂させ易くすることが可能になる。
このように、本実施の形態の車両用内装パネル10によれば、エアバッグ111の展開時に区画部材15を境に樹脂層13を開裂させることが可能になり、樹脂層13の飛散を低減させることができる。
本実施の形態において、区画部材15は、上述したように、PE等を用いてフィルム状をなして形成されており、樹脂の注入時に生じる流体圧に起因して可撓する可撓性を有している。
なお、区画部材15は、上述したように、樹脂の注入時に生じる流体圧により可撓するものであれば、PEに限定されず、PVC(ポリ塩化ビニル)等を用いてフィルム状をなして形成しても良い。
ここで、本実施の形態の区画部材15は、上述したように、樹脂の注入時に生じる流体圧に起因して可撓する。これにより、区画部材15は、表皮層11と基層12との間の空間に樹脂を注入する際、この樹脂の流れを阻害しないように斜倒する。一方、区画部材15は、樹脂の注入後、すなわち、樹脂の注入時に生じる流体圧が付加されなくなると、元の状態に戻ろうとする。
このように、本実施の形態の区画部材15は、表皮層11と基層12との間の空間に樹脂を注入する際、この樹脂の流動性を阻害しないように構成されている。また、本実施の形態の区画部材15は、上述したように、フィルム状をなして形成されているため、樹脂を注入する際、区画部材15の影響を受けにくくしている。
これにより、本実施の形態の車両用内装パネル10は、表皮層11と基層12との間の空間に樹脂を注入する際、樹脂の密度のバラつきを低減させることが可能になる。なお、本実施の形態の区画部材15は、上述したように、折り曲げて配設しているため、折り曲げた一方側の縁を引張って元の状態に戻しても良い。
ここで、図10Aに例示されるように、従来の一態様である車両用内装パネル40は、基層42に樹脂層43を区画するための区画溝44を備えて構成されている。
図10Bに例示されるように、車両用内装パネル40は、表皮層41と基層42との間の空間に樹脂を注入することで、表皮層41、樹脂層43及び基層42の三層構造により構成されている。
図10Cに例示されるように、表皮層41と基層42との間の空間に注入された樹脂が自重により空間内で流動するため、区画溝44の上方から下方に向かって、すなわち、高い位置から低い位置に向かって流動する。これにより、車両用内装パネル40では、区画溝44の上方の充填密度よりも他の部位の充填密度の方が高密度となる。
図10Dに例示されるように、表皮層41と基層42との間に注入された樹脂が硬化する際、上述したように、充填密度が異なるため、収縮量にバラつきが生じる。これにより、収縮量が大きい区画溝44の上方では、表皮層41にヒケが生じてしまう。このため、車両用内装パネル40を外観視すると、表皮層41が凹んでしまい、外観性を損ねてしまう。
これに対し、本実施の形態の車両用内装パネル10は、上述したように、表皮層11と基層12との間の空間に樹脂を注入する際、樹脂の充填密度のバラつきを抑制し、樹脂の硬化時に生じる収縮量のバラつきを低減させることが可能になる。
よって、本実施の形態の車両用内装パネル10によれば、樹脂の硬化時に生じる収縮量のバラつきを低減することが可能になるため、表皮層11に生じるヒケの発生を抑制することができ、外観性を維持しながら樹脂層13の飛散を抑止することができる。
次に、本実施の形態の車両用内装パネル10の製造方法について、図5A、図5B、図5C及び図5Dを用いて説明する。図5Aは、本発明の一実施の形態である車両用内装パネル10の製造方法の第一工程を模式的に示し、この第一工程の断面を示した断面図であり、図5Bは、本発明の一実施の形態である車両用内装パネル10の製造方法の第二工程を模式的に示し、この第二工程の断面を示した断面図であり、図5Cは、本発明の一実施の形態である車両用内装パネル10の製造方法の第三工程を模式的に示し、この第三工程の断面を示した断面図であり、図5Dは、本発明の一実施の形態である車両用内装パネルの製造方法の第四工程を模式的に示し、この第四工程の断面を示した断面図である。
図5Aに例示されるように、表皮層11と基層12とを接着する。このとき、表皮層11と基層12との間には、樹脂を注入することで樹脂層13を形成可能な空間を構成しておく。
そして、基層12には、貫通孔14が形成されている。すなわち、貫通孔14が開裂予定部となる。このように、本実施の形態の基層12には、開裂予定部として貫通孔14が形成されているため、より確実にエアバッグ111を展開させることが可能になる。
図5Bに例示されるように、基層12のエアバッグ装置110側の面から表皮層11側に向かって貫通孔14に区画部材15を挿入する。このとき、区画部材15を折り曲げて貫通孔14に挿入する。そして、区画部材15は、貫通孔14を埋めるように挿入されている。
このように、区画部材15は、貫通孔14を埋めるように挿入されているため、表皮層11と基層12との間の空間に樹脂を注入する際における樹脂の漏えいを抑止することが可能になる。
図5Cに例示されるように、表皮層11と基層12との間の空間に樹脂を注入する。このとき、樹脂の注入時に生じる流体圧により区画部材15が倒れる。これにより、表皮層11と基層12との間の空間に樹脂を注入する際、樹脂が区画部材15の影響を受け難くなっている。
このように、樹脂が区画部材15の影響を受け難くなっているため、表皮層11と基層12との間の空間内での樹脂の密度のバラつきを抑制することが可能になる。
また、区画部材15は、上述したように、フィルムのような薄膜状のものを用いて構成されている。このため、樹脂層13内に区画部材15を介在させても、樹脂が区画部材15の影響を受け難くなっているため、樹脂層13の充填密度の差を出難くすることが可能になる。
これにより、樹脂が硬化する際における収縮量のバラつきを低減させることが可能になり、表皮層11のヒケの発生を抑制することが可能になる。よって、本実施の形態の車両用内装パネル10によれば、表皮層11のヒケの発生を抑制することが可能になるため、外観性を向上させることができる。
図5Dに例示されるように、樹脂の注入後、すなわち、樹脂の注入時に生じる流体圧が付加されなくなると、区画部材15は、元に状態に戻ろうとする。このため、区画部材15は、基層12から11に向かって延設される。これにより、区画部材15は、樹脂層13内を区画することが可能になり、樹脂層13に開裂予定部を形成することが可能になる。
なお、本実施の形態の区画部材15は、上述したように、この区画部材15を貫通孔14に折り曲げて挿入しているため、折り曲げた区画部材15の一方の縁を引張ることで元の状態に戻しても良い。
このように、区画部材15により樹脂層13内に開裂予定部を形成することで、エアバッグ111の展開時に樹脂層13は、開裂予定部で折れながら開裂するため、樹脂層13の飛散を低減させることができる。
よって、本実施の形態の車両用内装パネル10によれば、樹脂の注入時に生じる流体圧に起因して可撓する区画部材15を備えることで、表皮層11の外観を維持しつつ、エアバッグ111の展開時における樹脂層13の飛散を低減させることができる。
次に、エアバッグ111の展開時における車両用内装パネル10の状態について図6を用いて説明する。図6は、本発明の一実施の形態である車両用内装パネル10の構成を模式的に示し、エアバッグ111の展開時における車両用内装パネル10の状態を模式的に示した断面図である。
図6に例示されるように、本実施の形態の車両用内装パネル10は、エアバッグ装置110を覆って配設することで、このエアバッグ装置110を乗員から見えないようにしている。そして、車両用内装パネル10は、エアバッグ111の展開時に開裂する。
このとき、本実施の形態の車両用内装パネル10は、上述したように、樹脂層13に区画部材15を介在させて構成されている。すなわち、車両用内装パネル10の区画部材15は、樹脂層13を区画しており、エアバッグ111の展開時における開裂予定部として機能している。
このように、本実施の形態の車両用内装パネル10の区画部材15は、樹脂層13の開裂予定部を設定しているため、エアバッグ111の展開時に樹脂層13を折るように開裂させることが可能になるため、樹脂層13の飛散を低減させることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の他の実施の形態について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の他の実施の形態である車両用内装パネル20の構成を模式的に示し、この車両用内装パネル20の断面を示した断面図である。
なお、本実施の形態2は、上述の実施の形態1に対し、区画部材15を表皮層11と基層22との間の空間内に配設した点と、これに伴い、基層22の破断予定部が溝状をなして形成された異なり、他の点は同様である。したがって、上述の実施の形態1と同一又は相当する部位には、同様の符号を付してその説明を省略する。
図7に例示されるように、本実施の形態の車両用内装パネル20の基層22には、上述したように、エアバッグ111の展開時に開裂する溝(脆弱部)24が形成されている。
そして、本実施の形態の表皮層11には、区画部材15が配設されている。ここで、区画部材15は、溝24に沿って配設されている。これにより、基層22の開裂予定部と樹脂層13の開裂予定部とを沿わせることが可能になり、エアバッグ111の展開時に開裂させ易くなる。なお、本実施の形態の区画部材15は、表皮層11に配設されているが、これに限定されず、基層12に配設しても良い。
このように、本実施の形態の車両用内装パネル20は、従来の構成に適用することが可能であるため、新たに金型を作成する必要がなく、成形時のコストを低減させることが可能になる。
次に、本実施の形態の車両用内装パネル20の製造方法について、図8A、図8B、図8C及び図8Dを用いて説明する。図8Aは、本発明の他の実施の形態である車両用内装パネル20の製造方法の第一工程を模式的に示し、この第一工程の断面を示した断面図であり、図8Bは、本発明の他の実施の形態である車両用内装パネル20の製造方法の第二工程を模式的に示し、この第二工程の断面を示した断面図であり、図8Cは、本発明の他の実施の形態である車両用内装パネル20の製造方法の第三工程を模式的に示し、この第三工程の断面を示した断面図であり、図8Dは、本発明の他の実施の形態である車両用内装パネルの製造方法の第四工程を模式的に示し、この第四工程の断面を示した断面図である。
図8Aに例示されるように、表皮層11と基層22とを接着する。このとき、表皮層11と基層22との間には、樹脂を注入することで樹脂層13を形成可能な区間を構成している。
また、基層22には、上述したように、溝24が形成されている。すなわち、基層22の溝24が開裂予定部として機能する。このように、本実施の形態の基層22には、開裂予定部として溝24が形成されているため、上述の実施の形態1に対し、樹脂の漏れをより確実に抑止することが可能になる。
図8Bに例示されるように、表皮層11の裏面側に区画部材15を配設する。このとき、区画部材15を表皮層11から基層12に向かって配設する。また、区画部材15を溝24に沿って配設する。すなわち、区画部材15と溝24とが車両用内装パネル20を断面視すると、左右方向で同じ位置に配設されている。これにより、基層22の開裂予定部と樹脂層13の開裂予定部とを沿わせることが可能になり、エアバッグ111の展開時に開裂させ易くすることが可能になる。
図8Cに例示されるように、表皮層11と基層22との間の空間に樹脂を注入する。このとき、樹脂の注入時に生じる流体圧により区画部材15が倒れる。これにより、表皮層11と基層22との間の空間に樹脂を注入する際、樹脂が区画部材15の影響を受け難くなっている。
このように、樹脂が区画部材15の影響を受け難くなっているため、表皮層11と基層22との間の空間内での樹脂の密度のバラつきを抑制することが可能になる。
また、区画部材15は、上述したように、フィルムのような薄膜状のものを用いて構成されている。このため、樹脂層13内に区画部材15を介在させても、樹脂が区画部材15の影響を受け難くなっているため、樹脂層13の充填密度の差を出難くすることが可能になる。
これにより、樹脂が硬化する際における収縮量のバラつきを低減させることが可能になり、表皮層11のヒケの発生を抑制することが可能になる。よって、本実施の形態の車両用内装パネル20によれば、表皮層11のヒケの発生を抑制することが可能になり、外観性を向上させることができる。
図8Dに例示されるように、樹脂の注入後、すなわち、樹脂の注入時に生じる流体圧が付加されなくなると、区画部材15は、元の状態に戻ろうとする。このため、区画部材15は、表皮層11から基層22に向かって延設される。これにより、区画部材15は、樹脂層13内を区画することが可能になり、樹脂層13に開裂予定部を形成することが可能になる。
このように、区画部材15により樹脂層13内に開裂予定部を形成することで、エアバッグ111の展開時に樹脂層13は、開裂予定部で折れながら開裂するため、樹脂層13の飛散を低減させることができる。
よって、本実施の形態の車両用内装パネル20によれば、樹脂の注入時に生じる流体圧に起因して可撓する区画部材15を備えることで、表皮層11の外観を維持しつつ、エアバッグ111の展開時に生じる樹脂層13の飛散を低減させることができる。
このように、本実施の形態の車両用内装パネル20は、表皮層11と基層22との間の空間内に区画部材15を配設することで、従来の構成を用いて、表皮層11の外観を維持しつつ、エアバッグ111の展開時における樹脂層13の飛散を低減することができる。
10 車両用内装パネル
11 表皮層
12 基層
13 樹脂層
14 貫通孔
15 区画部材
20 車両用内装パネル
22 基層
24 溝(脆弱部)

Claims (6)

  1. エアバッグの展開方向を覆うように配置され、前記エアバッグの展開時の開裂する車両用内装パネルであって、
    表皮層と、基層と、これら表皮層及び基層の間の空間に樹脂を注入してなる樹脂層と、を含んで構成され、
    前記空間内で前記基層から前記表皮層に向かって延設され、前記樹脂層を区画する薄膜状の区画部材を備え
    前記基層は、前記エアバッグの展開時に開裂する開裂予定部を備え、
    当該開裂予定部に沿って前記区画部材が配設されたこと、
    を特徴とする車両用内装パネル。
  2. 前記区画部材は、前記樹脂の注入時に生じる流体圧に起因して可撓する可撓性を有してなること、
    を特徴とする請求項1記載の車両用内装パネル。
  3. 前記開裂予定部は、前記基層に貫通孔を形成してなり、
    当該貫通孔に前記区画部材が配設されたこと、
    を特徴とする請求項1または2に記載の車両用内装パネル。
  4. 前記開裂予定部は、前記基層に脆弱部を設けてなり、
    当該脆弱部に沿って前記区画部材が配設されたこと、
    を特徴とする請求項1または2に記載の車両用内装パネル。
  5. 前記区画部材は、折り曲げて配設されたこと、
    を特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の車両用内装パネル。
  6. エアバッグの展開方向を覆うように配設され、表皮層と、基層と、これら表皮層及び基層の間の空間に樹脂を注入してなる樹脂層と、を含んで構成された車両用内装パネルの製造方法であって、
    前記基層に、前記エアバッグの展開時に開裂する開裂予定部を形成し、
    前記樹脂層を区画する区画部材を前記空間内で前記開裂予定部に沿って前記基層から前記表皮層に向かって延設し、
    前記区画部材が配設された前記空間に前記樹脂を注入して樹脂層を形成し、
    前記樹脂を注入する際、前記区画部材は斜倒し、注入後、起立して前記樹脂層を区画すること、
    を特徴とする車両用内装パネルの製造方法。
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