JP5987496B2 - Dc−dcコンバータ - Google Patents

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Description

本発明は、直流電源の電力を負荷に供給する電源装置に関する。
近年、地球環境保全への意識の高まりから、蓄電池や太陽電池、燃料電池などの直流電源を備えたシステムが開発されている。これらのシステムにおいては、直流電源から負荷や他の直流電源に電力供給するDC−DCコンバータが必要になる。
DC−DCコンバータの例としては、電圧形スイッチング回路と、平滑インダクタを備えた電流形スイッチング回路とをトランスで接続したDC−DCコンバータがある。
また、非特許文献1には、電圧形フルブリッジ回路と電流形フルブリッジ回路をトランスで接続することにより、双方向に電力を供給できるDC−DCコンバータの技術が開示されている。
K. Wang, C. Y. Lin, L. Zhu, D. Qu, F. C. Lee and J. S. Lai : "Bi- directional DC to DC Converters for Fuel Cell Systems", IEEE power electronics in transportation, pp.47-51, Dearborn, MI (1998)
しかしながら、電圧形スイッチング回路と、平滑インダクタを備えた電流形スイッチング回路とをトランスで接続したDC−DCコンバータは、非特許文献1に開示された技術を含めて、電圧形スイッチング回路側から電流形スイッチング回路側に電力供給する場合に、入力電圧がある程度よりも低下すると、所望の出力電力が得られなくなるという問題がある。
また、入力電圧が低い条件で所望の出力電力を得るためには、トランスの巻数比(巻数比は電流形スイッチング素子回路側の巻数を電圧形スイッチング回路側の巻数で除した値と定義)を大きくしなければならないという問題がある。
また、巻数比を大きくすれば、入力電圧が低い時にも電流形スイッチング回路側の巻線に高い電圧が得られ、大きな出力電力を得やすくなるが、このように巻数比を大きくすると、入力電圧が高くなった際に、電流形スイッチング回路側の巻線には更に高い電圧が生ずる。したがって、耐圧の高いスイッチング素子が要求されるという問題がある。
また、スイッチング素子は耐圧が高くなると損失も大きくなるので、DC−DCコンバータの効率が低下するという問題がある。
このように、非特許文献1に開示された技術を含めて、従来のDC−DCコンバータでは、電圧形スイッチング回路側から電流形スイッチング回路側に電力供給する場合で入力電圧範囲を広くする際には、電流形スイッチング回路に耐圧の高いスイッチング素子が必要となり、DC−DCコンバータの高効率化を妨げるという問題があった。
そこで、本発明はこのような問題点を解決するもので、その目的とするところは、効率が高いDC−DCコンバータを提供することである。
前記の課題を解決して、本発明の目的を達成するために、以下のように構成した。
すなわち、本発明のDC−DCコンバータは、1次巻線と2次巻線とを有し、前記1次巻線と前記2次巻線とが磁気結合するトランスと、複数のスイッチング素子を有し、直流端子間に第1の平滑コンデンサが接続され、かつ交流端子間に前記1次巻線が接続され、直流電力を交流電力に変換する第1のスイッチング回路と、複数のスイッチング素子を有し、交流端子間に前記2次巻線が接続され、直流端子間に第2の平滑コンデンサと平滑インダクタが直列接続され、交流電力を直流電力に変換する第2のスイッチング回路と、前記1次巻線及び/又は前記2次巻線と直列に接続された共振インダクタと、前記第2のスイッチング回路の交流端子間、または前記第2のスイッチング回路の直流端子間、または前記第2のスイッチング回路の交流端子と直流端子との間に接続され、かつ共振補助コンデンサと共振補助スイッチング素子とを直列接続した直列接続体を有する共振補助回路と、を備え、前記第1の平滑コンデンサに並列接続された第1の直流電源から前記第2の平滑コンデンサに並列接続された直流負荷に電力供給し、前記共振補助スイッチング素子がオフ状態の場合には前記共振補助コンデンサへの充電を阻止し、スイッチング周期内で前記共振補助スイッチング素子をオフ状態またはオン状態に固定する動作をする、ことを特徴とする。
また、その他の手段は、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、効率が高いDC−DCコンバータを提供することができる。
本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータの回路構成を示す図であり、また、DC−DCコンバータと直流電源V1との接続、およびDC−DCコンバータと直流電源V2と直流負荷との接続の構成を示す図である。 本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータのモードaにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータのモードbにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータのモードcにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータのモードdにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータのモードeにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータのモードfにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータの動作1の動作波形を示す図である。 本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータのモードAにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータのモードBにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータのモードCにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータのモードDにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータのモードEにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータのモードFにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータのモードGにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータのモードHにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。 本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータの動作2の動作波形を示す図である。 本発明の第2実施形態のDC−DCコンバータの回路構成を示す図であり、また、DC−DCコンバータと直流電源V1との接続、およびDC−DCコンバータと直流電源V2と直流負荷との接続の構成を示す図である。 本発明の第3実施形態のDC−DCコンバータの回路構成を示す図であり、また、DC−DCコンバータと直流電源V1との接続、およびDC−DCコンバータと直流電源V2と直流負荷との接続の構成を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明に係るDC−DCコンバータの第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータ101の回路構成を示す図であり、また、DC−DCコンバータ101と直流電源V1(第1の直流電源)との接続、およびDC−DCコンバータ101と直流電源V2(第2の直流電源)と直流負荷6との接続の構成を示す図である。
図1において、DC−DCコンバータ101は、直流電源V1と、直流負荷6が接続された直流電源V2との間に接続され、直流電源V1から入力した直流電力の直流電圧を異なる直流電圧に変換して、直流電源V2と直流負荷6に電力供給する。
また、必要に応じて、直流電源V2から直流電源V1への直流電力の供給も行う。
DC−DCコンバータ101は、スイッチング回路1(第1のスイッチング回路)、スイッチング回路2(第2のスイッチング回路)と、共振補助回路3と、電圧クランプ回路4と、これらの回路が備えたスイッチング素子(H1〜H4、S1〜S4、Sb、S0)のオンオフ(ON/OFF)状態を制御する制御手段5とを備えている。
さらに、DC−DCコンバータ101は、平滑コンデンサC1(第1の平滑コンデンサ)、平滑インダクタLと平滑コンデンサC2(第2の平滑コンデンサ)、共振コンデンサCrと共振インダクタLr、巻線N1(1次巻線)と巻線N2(2次巻線)を有するトランスT、電圧センサ11、12、電流センサ10とを備えている。
スイッチング回路1は、N型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)からなるスイッチング素子H1〜H4をフルブリッジ接続して構成されている。
スイッチング素子H1(第1のスイッチング素子)、H2(第2のスイッチング素子)をノードNd1で直列接続した第1のスイッチングレッグと、スイッチング素子H3(第3のスイッチング素子)、スイッチング素子H4(第4のスイッチング素子)をノードNd2で直列接続した第2のスイッチングレッグとを並列接続し、第1のスイッチングレッグの両端間を直流端子間とし、ノードNd1−ノードNd2間を交流端子間としている。
MOSFETからなるスイッチング素子H1〜H4の制御端子(ゲート入力端子)は、制御手段5に接続され、制御される。
スイッチング回路1は、スイッチング素子H1〜H4が所定の制御を受けることによって、直流端子間に入力した直流電力を交流電力に変換して、交流端子(Nd1、Nd2)間に交流電力を出力する。
なお、スイッチング素子H1〜H4には、ダイオードDH1〜DH4がそれぞれ逆並列に接続されているが、MOSFETの場合には、MOSFETのデバイス内部に寄生するダイオードが存在するので、必ずしもダイオードを付加する必要はない。つまりダイオードDH1〜DH4の付加を省略することもできる。
スイッチング回路2は、N型のMOSFETからなるスイッチング素子S1〜S4をフルブリッジ接続している。スイッチング素子S1(第5のスイッチング素子)、スイッチング素子S2(第6のスイッチング素子)をノードNd3で直列接続した第3のスイッチングレッグと、スイッチング素子S3(第7のスイッチング素子)、スイッチング素子S4(第8のスイッチング素子)をノードNd4で直列接続した第4のスイッチングレッグとを並列接続し、第3のスイッチングレッグの両端間を直流端子間とし、ノードNd3−ノードNd4間を交流端子間としている。
MOSFETからなるスイッチング素子S1〜S4の制御端子は、制御手段5に接続され、制御される。
スイッチング回路2は、交流端子(Nd3、Nd4)間に入力した交流電力を整流し、直流電力に変換して、直流端子間に直流電力を出力する。
なお、スイッチング素子S1〜S4には、ダイオードDS1〜DS4がそれぞれ逆並列に接続されているが、MOSFETの場合には、スイッチング回路1と同様の理由により、ダイオードを付加する必要はない。
スイッチング回路1の直流端子間には平滑コンデンサC1が接続され、スイッチング回路2の直流端子間には平滑インダクタLと平滑コンデンサC2とが直列接続されている。
また、これらの平滑コンデンサC1、C2には、それぞれ直流電源V1、V2が並列接続されている。
また、スイッチング回路1の交流端子(Nd1、Nd2)間には、共振コンデンサCrと共振インダクタLrとトランスTの巻線N1とが直列接続されている。なお、トランスTの漏れインダクタンス成分が、共振インダクタLrと同様の作用をする場合もある。
スイッチング回路2の交流端子(Nd3、Nd4)間には、トランスTの巻線N2が接続されている。
トランスTは、巻線N1、N2を磁気結合している。
共振コンデンサCrには、巻線N1に流れる電流の直流成分を除去して、トランスTの偏磁を軽減する効果がある。
共振補助回路3は、N型のMOSFETからなるスイッチング素子(共振補助スイッチング素子)Sbと共振補助コンデンサCbとを、直列接続して構成(直列接続体)されている。
スイッチング素子Sbには、ダイオードDSbが逆並列に接続されている。ただし、MOSFETの場合には、前記と同様の理由により、あえて外付けでダイオードを付加する必要はない。
この共振補助回路3は、スイッチング回路2の直流端子間に接続されている。共振補助回路3の動作の詳細については後記する。
電圧クランプ回路4は、N型のMOSFETからなるスイッチング素子(クランプスイッチング素子)S0と、クランプコンデンサCcとを直列接続して構成されている。
スイッチング素子S0には、ダイオードDS0が逆並列に接続されている。ただし、MOSFETの場合には、前記と同様の理由により、あえて外付けでダイオードを付加する必要はない。
この電圧クランプ回路4は、スイッチング回路2の直流端子間に接続され、この端子間へのサージ電圧の印加を抑制する。
このように図1で示した第1実施形態のDC−DCコンバータ101は、平滑コンデンサC1とスイッチング素子H1〜H4(スイッチング回路1)とで構成された電圧形フルブリッジ回路と、平滑インダクタLとスイッチング素子S1〜S4(スイッチング回路2)とで構成された電流形フルブリッジ回路とが、トランスTで接続された構成となっている。
また、電流形フルブリッジ回路の直流端子には、スイッチング素子Sbと共振補助コンデンサCbとで構成された共振補助回路3と、スイッチング素子S0とクランプコンデンサCcとで構成された電圧クランプ回路4とが接続された構成となっている。
すなわち、以上の構成により、直流電源V1の直流電力を電圧形フルブリッジ回路である平滑コンデンサC1とスイッチング回路1とで交流電力に変換し、トランスTで交流電圧を変換し、電流形フルブリッジ回路である平滑インダクタLとスイッチング回路2とで再び直流電力に変換する。そして、共振補助回路3と電圧クランプ回路4によって、DC−DCコンバータとしての特性を最適化する。
なお、平滑コンデンサC1には、電圧センサ11が接続され、電圧形フルブリッジ回路の直流入出力電圧を検出している。
また、平滑コンデンサC2には、電圧センサ12が接続され、電流形フルブリッジ回路の直流入出力電圧を検出している。
また、平滑コンデンサC2には、電流センサ10が接続され、平滑インダクタLの電流すなわち電流形フルブリッジ回路の直流入出力電流を検出している。
これらの電圧センサ11、12、電流センサ10は、制御手段5に接続されている。
制御手段5は、電圧センサ11、12、電流センサ10から得られる回路情報を参照して、スイッチング素子H1〜H4、S1〜S4の制御、さらにはスイッチング素子Sb、S0の制御に反映する。
<回路動作について>
次に、図1で示した第1実施形態のDC−DCコンバータ101の回路動作について説明する。
DC−DCコンバータ101は、共振補助回路3のスイッチング素子(共振補助スイッチング素子)Sbをオン(ON)して使用する場合と、オフ(OFF)して使用する場合とがある。
スイッチング素子Sbをオンして共振補助回路3を機能させた方が、より高い電圧を発生させる。また、多くの電力を直流電源V1から直流電源V2へ伝搬できる。
しかし、直流負荷6の負荷が軽く、小さな電圧が要求される場合や、消費電力が少ない場合には、高い電圧の発生や、多くの電力を伝搬させる必要がない。このときには、スイッチング素子Sbをオフして共振補助回路3を停止する。
したがって、スイッチング素子Sbをオンオフして共振補助回路3を状況に応じて使いわけることが望ましい。
次に、このスイッチング素子Sbをオフした場合の回路の動作(動作1)を説明する。
また、その後でスイッチング素子Sbをオンした場合の回路の動作(動作2)を説明する。
<動作1・(スイッチング素子Sb:オフ)>
スイッチング素子Sbがオフ状態の場合において、直流電源V1から直流電源V2へ電力供給する動作1を、図2A〜2F、および図3を参照して説明する。
図2A〜2Fは、DC−DCコンバータ101の変化する動作状態を示すモードa〜fにおける回路動作を、それぞれ示す図である。なお、まず図3の動作波形を先に説明し、図2A〜2Fの回路動作については、図3の説明の後に順に説明する。
《動作1の動作波形》
図3は、動作1の動作波形を示す図である。
図3において、横軸は時間の推移であり、縦方向にはゲート信号、回路に流れる電流、回路要素の電圧などの各項目を示し、時間の推移にともなう状態変化について記載している。
また、図3において、期間a〜fは、モードa〜fの期間に対応している。
また、VgH1〜VgH4、VgS0は、それぞれスイッチング素子H1〜H4、S0の制御端子に入力するゲート信号を表している。
なお、スイッチング素子Sbは、常にオフであるので、図3において、スイッチング素子Sbのゲート信号の表記は省略している。
また、電流ILrは、共振インダクタLrに流れる電流を表しており、ノードNd1からノードNd2に流れる向きを正とする。
電流ILは、平滑インダクタLに流れる電流を表しており、直流電源V2に流れる向きを正とする。
電流IN2は、巻線N2に流れる電流を表しており、ノードNd4からノードNd3に流れる向きを正とする。
電流ICb、ICcは、それぞれ共振補助コンデンサCb、クランプコンデンサCcに流れる電流を表しており、どちらも充電する向きを正とする。
また、電圧VLrは、共振インダクタLrの両端の電圧を表している。
電圧VN2は、巻線N2の両端の電圧を表している。
なお、本明細書では、電圧の絶対値において、オン状態のスイッチング素子の両端の電圧や、ダイオードの順方向降下電圧と同等程度かそれ以下の電圧を、ゼロ電圧と呼称することにする。
また、スイッチング素子の両端の電圧がゼロ電圧のときに、このスイッチング素子をターンオンすることを、ゼロ電圧スイッチングと呼称する。ゼロ電圧スイッチングには、スイッチング損失を抑える効果がある。
<モードa〜fにおける回路動作>
次にモードa〜fにおける回路動作について、図2A〜2Fを参照して、モード毎に説明する。なお、モードa〜fは、それぞれ順に図2A〜2Fに対応する。
《モードa》
図2Aは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードaにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
モードa(図3のa期間)では、スイッチング素子H2、H4がオン状態(VgH2、VgH4がHigh)、スイッチング素子H1、H3がオフ状態(VgH1、VgH3がLow)である。
このとき、共振インダクタLr(および共振コンデンサCr)に蓄積された電気エネルギーが電流として、共振コンデンサCr、スイッチング素子H2、ダイオードDH4(スイッチング素子H4)、巻線N1に流れている(IN2は負の電流)。
このとき、共振インダクタLrから流出する電流ILrは、負の概ね一定値で流れる。
このときの流出する電流は、前記したように概ね一定値で流れるので共振インダクタLrの両端の電圧VLrは0に近い(VLr=Lr・dILr/dt)。
また、スイッチング素子H2がオンしておりダイオードDH1に直流電源V1が逆電圧として印加されるので、ダイオードDH1には電流が流れない。また、ダイオードDH4が導通しておりダイオードDH3に直流電源V1が逆電圧として印加されるのでダイオードDH3には電流が流れない。
また、スイッチング素子S0がオフ状態であり、平滑インダクタLの電流は、巻線N2とダイオードDS1〜DS4を通り、直流電源V2に供給されている。
なお、このとき電流の流れる経路としては、第1の経路としてダイオードDS2→巻線N2→ダイオードDS3があり、また、第2の経路としてダイオードDS2→ダイオードDS1があり、また第3の経路としてダイオードDS4→ダイオードDS3とがある。
以上のようにダイオードDS1〜DS4の構成のみでも全波整流回路の構成をとっているので、電流が流れる経路が確保されている。
しかしながら、このとき、スイッチング素子S1〜S4としてMOSFETを用いている場合は、スイッチング素子S1〜S4をオン状態にすれば、ダイオードDS1〜DS4に流れる電流をスイッチング素子S1〜S4へ分流することで損失を低減できる場合がある。
したがって、スイッチング素子S1〜S4を活用することが有用である。
このように、MOSFETと逆並列接続されたダイオード、またはMOSFETのボディダイオードに、ダイオードの順方向電流が流れるとき、このMOSFETをオン状態にして損失を低減することを、以後、同期整流と呼称する。
《モードb》
図2Bは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードbにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
モードb(図3のb期間)において、スイッチング素子H2をターンオフ(図3のVgH2→Low)すると、スイッチング素子H2を流れていた電流は、それまでの電流経路が遮断される。すると共振インダクタLrは、電流の変化を受けるので高い逆起電力を発生する(VLr=Lr・dILr/dt)。この高い電圧のために、スイッチング素子H2を流れていた電流に相当する電流が、ダイオードDH1に転流して直流電源V1に流れ込む。
ダイオードDH1に電流が流れ、ダイオードDH1に並列のスイッチング素子H1の両端の電圧が小さくなったときに、スイッチング素子H1をターンオンする(図3のb期間のVgH1→High、ゼロ電圧スイッチング)。なお、ゼロ電圧スイッチングをすることによって、ノイズの抑制や、電力損失を低減する。
共振インダクタLrの電流は、ダイオードDH4(スイッチング素子H4)、巻線N1、共振インダクタLr、共振コンデンサCr、ダイオードDH1(スイッチング素子H1)を通り、直流電源V1へ流れる。
前記の経路に電流が流れることによって、共振インダクタLrには、直流電源V1の電圧が印加され、共振インダクタLrの電流ILrの絶対値は減少していく(図3のb期間)。
また、このb期間において、スイッチング回路2の同期整流のためにオン状態であったスイッチング素子S2、S3は、次のモードcが終了するまでにターンオフしておく。
なお、巻線N2とスイッチング回路2に流れる電流の経路は、このb期間とa期間とにおいて概ね同じである。ただし、巻線N2に流れる電流値や、スイッチング素子S2、S3とダイオードDS2、DS3に流れる電流の割合は、変化している。
《モードc》
図2Cは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードcにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
前記のモードbにおいて、共振インダクタLrの電流ILrが減少してゼロに達すると、モードcの状態になる。
モードc(図3のc期間)において、スイッチング素子H1、H4は、b期間に引き続き、オン状態(VgH1、VgH4がHigh)であって、共振インダクタLrの電流ILrは逆向きに増加していく。
これに伴い、巻線N1、N2を流れる電流の向きも反転(図2Cにおいては図2Bとは逆方向)して増加していき、ダイオードDS2、DS3の電流は減少していく。
《モードd》
図2Dは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードdにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
モードcの最後の状態において、前記したように、ダイオードDS2、DS3の電流は減少していきゼロに達する。
ただし、少しの時間、ダイオードDS2、DS3に逆回復電流が流れる。なお、ダイオードには、順方向に電流を流した後の短い時間に逆方向にも電流を流してしまう場合があり、このときの逆方向に流れる電流を逆回復電流と呼ぶ。
そして、ダイオードDS2、DS3が逆回復(逆方向に電流が流れなくなる現象)すると、もはや、ダイオードDS2、DS3には電流が流れなくなり、前記の逆回復電流は、ダイオードDS0に転流する。この状態がモードdの状態である。
このダイオードDS0に電流が流れ出したタイミングを見計らって、スイッチング素子S0をターンオン(VgS0→High)する(ゼロ電圧スイッチング)。
また、直流電源V1の電圧が、巻線N1に印加される。また、巻線N2に生じた電圧VN2が、ダイオードDS1、DS4、平滑インダクタLを介して直流電源V2に印加され、直流電源V2にエネルギーが供給される。また、巻線N2に生じた電圧VN2が、ダイオードDS0を介してクランプコンデンサCcに印加され、クランプコンデンサCcは充電される。また、クランプコンデンサCcの作用によって、スイッチング素子S2、S3へのサージ電圧の印加が抑制される。
《モードe》
図2Eは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードeにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
モードdの最後の状態において、前記したように、クランプコンデンサCcが充電される。そして、モードdから減少しつづけるクランプコンデンサCcの電流ICcがゼロに達すると、モードeの最初の状態になる。
スイッチング素子S0はオン状態であるから、クランプコンデンサCcの電流ICcは、放電に転じて放電電流(絶対値)が増加していく。なお、放電電流であるので−ICcであって、図3の期間eの電流ICcは負の値を示している。
《モードf》
図2Fは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードfにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
モードf(図3のf期間)において、スイッチング素子H4をターンオフ(VgH4→Low)すると、スイッチング素子H4を流れていた電流は、ダイオードDH3に転流し、モードfの最初の状態になる。
このとき、スイッチング素子H3をターンオン(VgH3→High)する(ゼロ電圧スイッチング)。なお、このスイッチング素子H3をターンオンすることは、図3のf期間において、モードfの開始から少し遅れてVgH3が、Highとなっていることに対応している。
図2Fにおいて、前記したようにスイッチング素子H4をターンオフしたので、共振インダクタLrの電流ILrは、巻線N1、ダイオードDH3、スイッチング素子H1、共振コンデンサCrの経路を流れる。
また、スイッチング素子S0をターンオフ(VgS0→Low)する。すると、スイッチング素子S0を流れていた電流は、ダイオードDS2、DS3に転流する。このとき、スイッチング素子S2、S3をターンオンすれば同期整流となる。
また、ノードNd3とノードNd4との間の電圧は略ゼロとなって、巻線N2には、電圧(図3のf期間のVN2)が印加されなくなる。それとともに巻線N1には電圧が印加されなくなる。
また、モードfにおいては、モードaと同様に、平滑インダクタLに蓄積された電気エネルギーによる電流ILは、巻線N2とダイオードDS1〜DS4を通り、直流電源V2に供給されている。
このモードfは、モードaの対称動作である。以降、モードb〜eの対称動作の後にモードaへ戻る。
このように、スイッチング素子Sbをオフ状態にした動作1の場合には、共振補助コンデンサCbの充放電は行われない。なお、一般的にスイッチング素子の両端間には、寄生的にキャパシタンス成分が存在するため、実際には僅かに電流が流れることがある。
<動作2・(スイッチング素子Sb:オン)>
次に、図1で示したDC−DCコンバータ101について、スイッチング素子Sbがオン状態の場合において、直流電源V1から直流電源V2へ電力供給する動作2を、図4A〜4H、および図5を参照して説明する。
なお、本発明の第1実施形態の大きな特徴は、共振補助回路3を備えたことである。したがって、スイッチング素子(共振補助スイッチング素子)Sbをオンさせたときの動作2とその作用、効果に大きな特徴がある。
図4A〜4Hは、DC−DCコンバータ101の変化する動作状態を示すモードA〜Hにおける回路の動作をそれぞれ示す図である。
また、図5は、動作2の動作波形を示す図である。図5において、期間A〜Hは、モードA〜Hの動作をする期間に対応している。ただし、図5における電圧、電流の向きの定義は、図3と同様である。
なお、図3においてはモードa〜f(期間a〜f、6期間)に対して、図5においては、前記したようにモードA〜H(期間A〜H、8期間)となっている。すなわち2モード(2期間)が増えている。この増えたモード(期間)は、図5におけるモードD(期間D)とモードG(期間G)である。
したがって、図3のモードd〜e(期間d〜e)は、図5においてモードE〜F(期間E〜F)に対応し、図3のモードf(期間f)は、図5においてモードH(期間H)に対応している。
また、スイッチング素子Sbは常にオンであるので、図5において、スイッチング素子Sbのゲート信号の表記は省略している。
次に、図4A〜4Hについて順に説明する。
《モードA》
図4Aは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードAにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
図4Aは、スイッチング素子Sbのオンしている点を除けば図2Aと同じであって、動作2におけるモードAの動作は、動作1におけるモードaの動作と同様である。
したがって、重複する説明は省略する。
《モードB》
図4Bは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードBにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
図4Bは、スイッチング素子Sbのオンしている点を除けば図2Bと同じであって、動作2におけるモードBの動作は、動作1におけるモードbの動作と同様である。
したがって、重複する説明は省略する。
《モードC》
図4Cは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードCにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
図4Cは、スイッチング素子Sbのオンしている点を除けば図2Cと同じであって、動作2におけるモードCの動作は、動作1におけるモードcの動作と同様である。
したがって、重複する説明は省略する。
《モードD》
図4Dは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードDにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
モードCの最後の状態において、ダイオードDS2、DS3の電流は減少していきゼロに達する。
ただし、少しの時間、ダイオードDS2、DS3に逆回復電流が流れる。
そして、ダイオードDS2、DS3が逆回復すると、もはやダイオードDS2、DS3には逆回復電流が流れなくなり、共振補助コンデンサCbに転流し(電流ICb)、共振補助コンデンサCbが充電を開始する。この状態がモードDの状態である。
なお、共振補助コンデンサCbとクランプコンデンサCcとの静電容量値の比較において、Cb≪Ccの関係がある。ただし、モードD(期間D)においては、共振補助コンデンサCbの電圧よりもクランプコンデンサCcの電圧の方が高いので、クランプコンデンサCcに、電流が流れ込むことはない。
また、共振補助コンデンサCbは、共振インダクタLrと、トランスTを介して、共振回路を形成する。
なお、共振コンデンサCrと共振補助コンデンサCbとの静電容量値の比較において、巻線N1と巻線N2の巻数比を考慮してCb≪Crの関係がある。共振コンデンサCrと共振補助コンデンサCbとは、共振インダクタLrとの関係において、直列接続の関係にあるので、共振コンデンサCrと共振補助コンデンサCbの合成静電容量値は、Cb≪Crの関係から、実質的には概ねCbとなる。なお、共振コンデンサCrは、共振よりも直流成分の遮断(トランスTの偏磁防止)の役目をしている。
したがって、共振周波数は、実質的に共振補助コンデンサCbと共振インダクタLrとによって定まる。ただし、トランスTは、理想的なトランスとしている。
この共振インダクタLrと共振補助コンデンサCbとの共振電流は、共振補助コンデンサCbに流れ込む。
なお、図5の期間Dにおいて、共振補助コンデンサCbに流れる電流ICbが、他の期間に比較して、正の電流(充電電流)として大きく流れている。
また、巻線N1、N2の電圧は、共振補助コンデンサCbの電圧とともに徐々に上昇していく(VN2、図5の期間D参照)。共振インダクタLrの電流ILrおよび巻線N2の電流IN2は、引き続き増加していく(IN2、図5の期間D参照)。
《モードE》
図4Eは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードEにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について示した図である。
モードDの最後の状態において、共振補助コンデンサCbの電圧がクランプコンデンサCcの電圧に達すると、共振補助コンデンサCbを充電していた電流は、ダイオードDS0に転流してクランプコンデンサCcを充電するようになる。この状態がモードEの状態である。
なお、直前の期間Dにおいて、共振補助コンデンサCbにより共振インダクタLrが大きな電気エネルギーを蓄積したので、クランプコンデンサCcには、大きな電流(図3の期間dに比較して)が流れて(ICcの正の電流、図5の期間E参照)充電される。
なお、ダイオードDS0に電流が流れだしたので、このとき、スイッチング素子S0をターンオン(VgS0→High)する(ゼロ電圧スイッチング)。このスイッチング素子S0をオンすることによって、クランプコンデンサCcに効率よく電気エネルギーが充電される。
また、巻線N2に生じた電圧が、ダイオードDS1、DS4、平滑インダクタLを介して直流電源V2に印加され、直流電源V2に電気エネルギーが供給される。
また、巻線N2に生じた電圧が、前記したように、ダイオードDS0を介してクランプコンデンサCcに印加されるので、クランプコンデンサCcは充電されるが、このクランプコンデンサCcを充電する電流ICcは徐々に減少していき、これに伴い共振インダクタLrの電流ILrも徐々に減少していく。
したがって、共振インダクタLrは、ノードNd2側が正になる向きの電圧を発生している。この共振インダクタLrが発生した電圧VLrと、直流電源V1の電圧とが加算されて、巻線N1に印加されている。
これにより巻線N2には図3の期間dよりも高い電圧が生じている。
《モードF》
図4Fは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードFにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
モードEの最後の状態において、クランプコンデンサCcの電流ICcが減少してゼロに達する。この状態がモードFの最初の状態である。
このとき、スイッチング素子S0はオン状態であるから、クランプコンデンサCcの電流ICcは、放電(−ICc)に転じて、その電流の絶対値を増加していく。
これに伴い共振インダクタLrの電流は、継続して徐々に減少していく。したがって、モードEと同様に、共振インダクタLrが発生した電圧VLrと、直流電源V1の電圧とが加算されて、巻線N1に印加されている。
《モードG》
図4Gは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードGにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
モードGにおいて、スイッチング素子H4をターンオフすると、スイッチング素子H4を流れていた電流は、ダイオードDH3に転流する。これがモードGの最初の状態である。そして、ダイオードDH3に電流が流れだしたので、スイッチング素子H3をターンオンする(ゼロ電圧スイッチング)。
スイッチング素子H2、H4がオフであり、スイッチング素子H1、H3がオンであるので、共振インダクタLrの電流は、巻線N1、ダイオードDH3、スイッチング素子H1、共振コンデンサCrの経路を流れる。
また、スイッチング素子S0をターンオフすると、スイッチング素子S0を流れていた電流は、共振補助コンデンサCbから流れることになり、共振補助コンデンサCbが放電(負の電流)を開始する(電流ICb、図5の期間G参照)。
なお、共振補助コンデンサCbは、期間Dにおいて、電気エネルギーを充電し、期間Gにおいて、蓄積されていた電気エネルギーを放電するが、この際の電流ICbの値(負の値)は、図3の期間eと期間fの境界の電流ICbの値に比較して、絶対値は大きい。
これは、図3の場合には、共振補助コンデンサCbにエネルギーが蓄積されていても、スイッチング素子Sbがオフのために放電されないからである。
また、巻線N2には、共振補助コンデンサCbの電圧が印加される。
また、巻線N1に生じた電圧は、共振インダクタLrに印加され、共振インダクタLrの電流ILrは減少していく。巻線N2の電圧VN2は、共振補助コンデンサCbの放電とともに低下していく(図5の期間GのICb、ILr、VN2をそれぞれ参照)。
《モードH》
図4Hは、本発明の第1実施形態であるDC−DCコンバータ101のモードHにおける各スイッチング素子のオンオフ状態と、各回路に流れる電流の方向について、示した図である。
モードHにおいて、共振補助コンデンサCbの電圧がゼロ電圧になり、共振補助コンデンサCbの放電が完了(電流ICbが0、図5のモードH)すると、この放電電流に相当する電流がダイオードDS2、DS3に転流する。これは、平滑インダクタLに流れる電流ILは急に変化できないためである。
また、このとき、スイッチング素子S2、S3をターンオンすれば同期整流となる。
また、巻線N2には電圧が印加されなくなるから、巻線N1にも電圧が生じなくなり、共振インダクタLrの電流は維持される。
また、モードAと同様に、平滑インダクタLの電流は、巻線N2とダイオードDS1〜DS4を通り、直流電源V2に供給されている。
このモードHは、モードAの対称動作である。以降、モードB〜Gの対称動作の後にモードAへ戻る。
<動作2と動作1の比較>
このように、スイッチング素子Sbをオン状態にした動作2の場合は、スイッチング素子Sbをオフ状態にした動作1の場合よりも、クランプコンデンサCcの充放電電流が大きくなる。
これに伴い、モードE〜Fにおいて共振インダクタLrの電流の傾きが負の方向に大きくなり、共振インダクタLrが電圧を発生する。この電圧が直流電源V1の電圧に加算されて巻線N1に印加されるため、動作1の場合よりも高い電圧が巻線N1に印加されることになり、巻線N2にも動作1より高い電圧を生じさせることができる。
《スイッチング素子のデューティについて》
前記した動作1および動作2では、スイッチング素子H1(H2)とスイッチング素子H4(H3)とが、ともにオン状態になる期間の時間的割合(以下、デューティ)を変化させることにより、直流電源V2に供給する電力、すなわち出力電力を調整する。
デューティを増加するほど出力電力が大きくなる。スイッチング素子H1(H2)とスイッチング素子H4(H3)とを同時にオンオフさせれば、デューティが最大になる。
また、直流電源V1の電圧すなわち入力電圧が低下した場合には、デューティを増加させることにより、出力電力の低下を抑制することができる。しかしながら、更に入力電圧が低下すると、デューティを最大にしても所望の出力電力を得ることができなくなってしまう。
したがって、このように入力電圧が低下し、デューティを最大にしても所望の出力電力が得られない状況に対処するために、前記した動作2の共振補助スイッチング素子Sbをオンさせて共振補助回路3によって所望の出力電力を確保するのである。
《トランスの巻数比について》
入力電圧が低い条件においても所望の出力電力を得られるようにするためには、トランスの巻数比(巻線N2の巻数/巻線N1の巻数)を大きくすればよい。巻数比を大きくすれば、入力電圧が低い時にも巻線N2に高い電圧が生じるようになるため、大きな出力電力を得やすくすることができる。
しかしながら、このように巻数比を大きくすると、入力電圧が高くなった時には、巻線N2には更に高い電圧が生じてしまう。このため、スイッチング素子S1〜S4に印加される電圧も高くなり、スイッチング素子S1〜S4として耐圧の高いスイッチング素子が必要になる。一般的に、スイッチング素子は、耐圧が高くなると損失も大きくなるため、DC−DCコンバータの効率が低下しやすい。
この課題に対処するために、共振補助回路3を備えている。共振補助回路3によって大きな出力電圧が得られるのでトランスの巻数比を特に大きくする必要がない。すなわち、スイッチング素子Sbのオンオフとスイッチング素子H1〜H4のデューティの選択により、入力電圧が低い場合でも、高い場合でも、スイッチング素子S1〜S4に印加される電圧を抑制しつつ、適切な出力電力が得られる。
つまり、動作1と動作2を同じデューティで動作させた場合には、前述の通り動作2の方が巻線N2に生じる電圧が高いため、動作2の方が出力電力は大きくなる。
したがって、第1実施形態のDC−DCコンバータ101では、入力電圧が比較的低い時には、スイッチング素子Sbをオン状態にして巻線N2に生じる電圧の低下を抑制し、所望の出力電力を得るようにしている。
一方、入力電圧が比較的高い時には、スイッチング素子Sbをオフ状態にして、巻線N2に生じる電圧の上昇を抑制し、スイッチング素子S1〜S4に印加される電圧の上昇を抑制するようにしている。
これによって、本発明の第1実施形態のDC−DCコンバータ101では、広い入力電圧範囲において所望の出力電力を得られるようにする場合にも、スイッチング素子S1〜S4として耐圧が比較的低いスイッチング素子を利用することができる。
耐圧が低いスイッチング素子は損失が小さいため、DC−DCコンバータ101は、比較的高い効率を実現できる。
《動作1と動作2の使い分け》
前記の説明では、入力電圧が低い時にスイッチング素子Sbをオン状態にし、入力電圧が高い時にスイッチング素子Sbをオフ状態にするようにしたが、出力電力が大きい時にスイッチング素子Sbをオン状態にし、出力電力が小さい時にスイッチング素子Sbをオフ状態にするようにしてもよい。
または、デューティがある程度より大きくなったらスイッチング素子Sbをオン状態にし、デューティがある程度より小さくなったらスイッチング素子Sbをオフ状態にするようにしてもよい。
また、スイッチング素子Sbのオンオフ状態を切換えるときには、出力の不安定化を抑制するため、スイッチング素子Sbをオン状態に変化させるしきい値と、スイッチング素子Sbをオフ状態に変化させるしきい値との間には、調節感度(ヒステリシス)を設ける方が良い。
また、スイッチング素子Sbをオン状態に変化させるとともにデューティを減少させ、スイッチング素子Sbをオフ状態に変化させるとともにデューティを増加させるようにすれば、スイッチング素子Sbの切換えに伴う出力電力の変動を抑制することができる。
また、スイッチング素子Sbをオン状態にすることにより、モードDにおいて、ダイオードDS2、DS3が逆回復するときに、ダイオードDS2、DS3の両端間に印加される電圧の上昇が遅くなるため、ダイオードDS2、DS3の逆回復に伴う損失を低減することができる。
また、モードGにおいて、共振インダクタLrの電流が減少するため、スイッチング素子H1(H2)がターンオフするときの遮断電流が減少し、損失を低減する効果もある。
《DC−DCコンバータ101の他の使用方法》
第1実施形態のDC−DCコンバータ101において、スイッチング回路2におけるスイッチング素子S1〜S4を制御手段5によって適切にスイッチングすることにより、直流電力を交流電力に変換することもできる。また、スイッチング回路1におけるスイッチング素子H1〜H4を、制御手段5によって適切にスイッチングすることにより、交流電力を直流電力に変換することもできる。また、トランスTは、巻線N2の交流電力を巻線N1の交流電力へ変換することができる。
したがって、DC−DCコンバータ101を適切に制御すれば、直流電源V2から直流電源V1へ電力供給することも可能である。
このときは、直流電源V2からの入力電流が大きい時には、スイッチング素子Sbをオン状態にすることで、スイッチング素子S1〜S4がターンオフするときに、スイッチング素子S1〜S4の両端間に印加される電圧の上昇が遅くなるため、損失を低減する効果がある。
(第2実施形態)
次に、本発明に係るDC−DCコンバータの第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態のDC−DCコンバータ102の回路構成を示す図であり、また、DC−DCコンバータ102と直流電源V1との接続、およびDC−DCコンバータ102と直流電源V2と直流負荷6との接続の構成を示す図である。
図6において、DC−DCコンバータ102は、直流電源V1と、直流負荷6が接続された直流電源V2との間に接続され、直流電源V1から入力した直流電力の直流電圧を異なる直流電圧に変換して、直流電源V2と直流負荷6に電力供給する。
また、必要に応じて、直流電源V2から直流電源V1への直流電力の供給も行う。
DC−DCコンバータ102は、スイッチング回路1(第1のスイッチング回路)、スイッチング回路21(第2のスイッチング回路)と、共振補助回路3と、電圧クランプ回路41とを備えている。
さらに、DC−DCコンバータ102は、平滑コンデンサC1、平滑インダクタLと平滑コンデンサC2、共振コンデンサCrと共振インダクタLr、巻線N1(1次巻線)と巻線N21(第1の2次巻線)とN22(第2の2次巻線)を有するトランスT1とを備えている。なお、巻線N21(第1の2次巻線)の一端とN22(第2の2次巻線)の一端は接続され、接続体を構成している。
また、図6において、図1では表記した、スイッチング素子(図6では、H1〜H4、S11、S21、S31、S41、Sb)のオンオフ状態を制御する制御手段5、電圧センサ11、12、電流センサ10に相当する回路要素は、備えてはいるが図示は省略している。
図6のスイッチング回路1の回路構成は、図1のスイッチング回路1と同じであるので重複する説明は省略する。
スイッチング回路21は、スイッチング素子S11(第8のスイッチング素子)とスイッチング素子S21(第6のスイッチング素子)とを備えている。
スイッチング素子S11の一端と巻線N21の他端とをノードNd41で接続し、スイッチング素子S21の一端と巻線N22の他端とをノードNd31で接続している。
また、スイッチング素子S11の他端とスイッチング素子S21の他端とを接続している。また、巻線N21、N22の接続点と、スイッチング素子S11、S21の接続点との間を直流端子間とし、ノードNd31−ノードNd41間を交流端子間としている。
スイッチング回路1の直流端子間には平滑コンデンサC1が接続され、スイッチング回路21の直流端子間には平滑インダクタLと平滑コンデンサC2が直列接続されている。
この平滑コンデンサC1、C2には、それぞれ直流電源V1、V2が並列接続されている。
また、スイッチング回路1の交流端子(Nd1、Nd2)間には、共振コンデンサCrと共振インダクタLrと巻線N1が直列接続されている。
スイッチング回路21の交流端子(Nd31、Nd41)間には、巻線N21、N22が接続されている。
トランスTは、巻線N1、N21、N22を磁気結合している。
巻線N21の一端と巻線N22の一端は、互いに接続され、直流端子となっている。
巻線N21の他端は、ノードNd41に接続され、巻線N22の他端は、ノードNd31に接続されている。
トランスTの巻線N1の一端に接続された共振コンデンサCrには、巻線N1に流れる電流の直流成分を除去して、トランスTの偏磁を軽減する効果がある。
共振補助回路3は、スイッチング素子(共振補助スイッチング素子)Sbと、共振補助コンデンサCbと、を備えて構成されている。この構成は、第1実施形態と同様であり、重複する説明は省略する。
電圧クランプ回路41は、スイッチング素子(クランプスイッチング素子)S31と、スイッチング素子(クランプスイッチング素子)S41と、クランプコンデンサCc1と、を備えている。
スイッチング素子S31の一端と、スイッチング素子S41の一端と、クランプコンデンサCc1の一端とは、互いに接続されている。
また、スイッチング素子S31の他端は、ノードNd41に接続されている。
また、スイッチング素子S41の他端は、ノードNd31に接続されている。
また、クランプコンデンサCc1の他端は、平滑コンデンサC2の一端に接続されている。
この電圧クランプ回路41は、スイッチング回路21の直流端子とノードNd41およびノードNd31との間に接続され、これらの端子間へのサージ電圧の印加を抑制する。
以上のように、第2実施形態のDC−DCコンバータは、スイッチング回路21を2つのスイッチング素子S11、S21で構成できるため、第1実施形態のスイッチング回路2と比べて、スイッチング素子の数を低減することができる。
なお、回路の動作や発明の効果は、概ね第1実施形態と同様である。
また、第2実施形態のDC−DCコンバータ102も第1実施形態と同様に、DC−DCコンバータ102を適切に制御すれば、直流電源V2から直流電源V1へ電力供給することも可能である。
(第3実施形態)
次に、本発明に係るDC−DCコンバータの第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態のDC−DCコンバータ103の回路構成を示す図であり、また、DC−DCコンバータ103と直流電源V1との接続、およびDC−DCコンバータ103と直流電源V2と直流負荷6との接続の構成を示す図である。
図7において、DC−DCコンバータ103は、直流電源V1と、直流負荷6が接続された直流電源V2との間に接続され、直流電源V1から入力した直流電力の直流電圧を異なる直流電圧に変換して、直流電源V2と直流負荷6に電力供給する。
また、必要に応じて、直流電源V2から直流電源V1への直流電力の供給も行う。
DC−DCコンバータ103は、スイッチング回路1(第1のスイッチング回路)、スイッチング回路22(第2のスイッチング回路)と、共振補助回路31(第1の共振補助回路)と、共振補助回路32(第2の共振補助回路)と、電圧クランプ回路41とを備えている。
さらに、DC−DCコンバータ103は、平滑コンデンサC1、平滑インダクタL1(第1の平滑インダクタ)と平滑インダクタL2(第2の平滑インダクタ)と平滑コンデンサC2、共振コンデンサCrと共振インダクタLr、巻線N1(1次巻線)と巻線N23(2次巻線)を有するトランスT2とを備えている。
なお、図7において、図1では表記した、スイッチング素子(図7では、H1〜H4、S11、S21、S31、S41、Sb1、Sb2に対応)のオンオフ状態を制御する制御手段5、電圧センサ11、12、電流センサ10に相当する回路要素は、備えてはいるが図示は省略している。
図7のスイッチング回路1の回路構成は、図1のスイッチング回路1と同じであるので重複する説明は省略する。
スイッチング回路22は、スイッチング素子S11(第8のスイッチング素子)と、スイッチング素子S21(第6のスイッチング素子)とを備えている。
スイッチング素子S11の一端と巻線N23の他端とをノードNd42で接続し、スイッチング素子S21の一端と巻線N23の一端とをノードNd32で接続している。
また、ノードNd42は、平滑インダクタL1の一端と接続され、ノードNd32は、平滑インダクタL2の一端と接続されている。
また、平滑インダクタL1の他端と、平滑インダクタL2の他端とが接続され、接続体を構成している。
また、スイッチング素子S11の他端と、スイッチング素子S21の他端とを接続している。このスイッチング素子S11の両端が直流端子間である。また、スイッチング素子S21の両端が直流端子間である。
また、ノードNd32−Nd42間を、交流端子間としている。
スイッチング回路1の直流端子間には、平滑コンデンサC1が接続されている。
また、前記スイッチング素子S11、S21の接続点と、前記平滑インダクタL1と平滑インダクタL2との接続点との間に、平滑コンデンサC2が接続されている。
これらの平滑コンデンサC1、C2には、それぞれ直流電源V1、V2が並列接続されている。
また、スイッチング回路1の交流端子(Nd1、Nd2)間には、共振コンデンサCrと共振インダクタLrと巻線N1とが直列接続されている。
スイッチング回路22の交流端子間(Nd32、Nd42)には、巻線N23が接続されている。
共振補助回路31は、スイッチング素子(共振補助スイッチング素子)Sb1と、共振補助コンデンサCb1と、を直列接続して構成されている。
また、共振補助回路32は、スイッチング素子(共振補助スイッチング素子)Sb2と、共振補助コンデンサCb2と、を直列接続して構成されている。
スイッチング素子S11の両端間に共振補助回路31が接続され、スイッチング素子S21の両端間に共振補助回路32が接続されている。
電圧クランプ回路41は、スイッチング素子(クランプスイッチング素子)S31と、スイッチング素子(クランプスイッチング素子)S41と、クランプコンデンサCc1とを備えて構成される。
スイッチング素子S31の一端と、スイッチング素子S41の一端と、クランプコンデンサCc1の一端とが接続されている。
スイッチング素子S31の他端をノードNd42に接続し、スイッチング素子S41の他端をノードNd32に接続し、クランプコンデンサCc1の他端を平滑コンデンサC2の一端に接続している。
電圧クランプ回路41は、ノードNd42とノードNd32の端子へのサージ電圧の印加を抑制する。
このように第3実施形態のDC−DCコンバータ103は、第2実施形態と比べて巻線の数を低減することができる。
なお、回路の動作や、発明の効果は、概ね第1実施形態と同様であるので重複する説明は省略する。
また、第3実施形態のDC−DCコンバータ103も、第1実施形態と同様に、DC−DCコンバータ103を適切に制御すれば、直流電源V2から直流電源V1へ電力供給することも可能である。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、本発明はこれら実施形態およびその変形に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があってもよく、以下にその例をあげる。
第1実施形態においては、共振補助回路3をスイッチング回路2の直流端子間に接続したが、この接続方法に限定されない。共振補助回路3に相当する第1、第2の共振補助回路を備え、スイッチング素子S1の両端間に第1の共振補助回路を接続し、スイッチング素子S2の両端間に第2の共振補助回路を接続してもよい。
また、スイッチング素子Sbとして双方向スイッチを用いた共振補助回路を、ノードNd3−Nd4間に接続しても、前記した本発明の効果が得られる。
また、第2実施形態においては、共振補助回路3をスイッチング回路21の直流端子間に接続したが、第1、第2の共振補助回路を備え、スイッチング素子S11の両端間に第1の共振補助回路を接続し、スイッチング素子S21の両端間に第2の共振補助回路を接続してもよい。
また、スイッチング素子Sbとして双方向スイッチを用いた共振補助回路を、ノードNd31−Nd41間に接続しても、前記した本発明の効果が得られる。
また、第3実施形態においては、共振補助回路31をスイッチング素子S11の両端間に接続し、共振補助回路32をスイッチング素子S21の両端間に接続したが、第1実施形態における共振補助回路3のスイッチング素子Sbとして双方向スイッチを用いた共振補助回路を、ノードNd32−Nd42間に接続してもよい。このときにも前記した本発明の効果が得られる。
また、第1〜第3実施形態におけるスイッチング回路1は、スイッチング素子H1〜スイッチング素子H4によるフルブリッジの回路構成で説明したが、スイッチング回路1の機能は、直流電力を交流電力に変換することにあるので、フルブリッジの回路構成に限定されるものではない。
また、図1において、スイッチング素子(H1〜H4、S1〜S4、Sb、S0)は、N型のMOSFETの例を示したが、極性を考慮して制御すればP型のMOSFETでもよい。また、スイッチング機能を有すればよいので、MOSFETに限定されない。
すなわち、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、バイポーラトランジスタ(Bipolar junction transistor)、BiCMOS(Bipolar Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの素子、デバイスが適用できる。
また、第1〜第3実施形態で説明した電圧クランプ回路や、共振補助コンデンサとスイッチング素子とを備えた共振補助回路3のスイッチング素子を制御する回路および方法や、それらを組み合わせて用いる回路および方法は、電圧形スイッチング回路と、平滑インダクタを備えた電流形スイッチング回路とを、トランスで接続したDC−DCコンバータに広く適用できる。
1 スイッチング回路(第1のスイッチング回路)
2、21、22 スイッチング回路(第2のスイッチング回路)
3 共振補助回路
31 共振補助回路(第1の共振補助回路)
32 共振補助回路(第2の共振補助回路)
4、41 電圧クランプ回路
5 制御手段
6 直流負荷
10 電流センサ
11、12 電圧センサ
101、102、103 DC−DCコンバータ
C1 平滑コンデンサ(第1の平滑コンデンサ)
C2 平滑コンデンサ(第2の平滑コンデンサ)
Cb、Cb1、Cb2 共振補助コンデンサ
Cc、Cc1 クランプコンデンサ
Cr 共振コンデンサ、
DH1〜DH4、DS0〜DS4、DS11、DS12、DS31、DS41、DSb、DSb1、DSb2 ダイオード
H1 スイッチング素子(第1のスイッチング素子)
H2 スイッチング素子(第2のスイッチング素子)
H3 スイッチング素子(第3のスイッチング素子)
H4 スイッチング素子(第4のスイッチング素子)
S0、S31、S41 スイッチング素子(クランプスイッチング素子)
S1 スイッチング素子(第5のスイッチング素子)
S2、S21 スイッチング素子(第6のスイッチング素子)
S3 スイッチング素子(第7のスイッチング素子)
S4、S11 スイッチング素子(第8のスイッチング素子)
Sb、Sb1、Sb2 スイッチング素子(共振補助スイッチング素子)
L 平滑インダクタ
L1 平滑インダクタ(第1の平滑インダクタ)
L2 平滑インダクタ(第2の平滑インダクタ)
Lr 共振インダクタ
N1 巻線(1次巻線)
N2、N23 巻線(2次巻線)
N21 巻線(第1の2次巻線)
N22 巻線(第2の2次巻線)
Nd1〜Nd4、Nd31、Nd32、Nd41、Nd42 ノード
T、T1、T2 トランス
V1 直流電源(第1の直流電源)
V2 直流電源(第2の直流電源)

Claims (15)

  1. 1次巻線と2次巻線とを有し、前記1次巻線と前記2次巻線とが磁気結合するトランスと、
    複数のスイッチング素子を有し、直流端子間に第1の平滑コンデンサが接続され、かつ交流端子間に前記1次巻線が接続され、直流電力を交流電力に変換する第1のスイッチング回路と、
    複数のスイッチング素子を有し、交流端子間に前記2次巻線が接続され、直流端子間に第2の平滑コンデンサと平滑インダクタが直列接続され、交流電力を直流電力に変換する第2のスイッチング回路と、
    前記1次巻線及び/又は前記2次巻線と直列に接続された共振インダクタと、
    前記第2のスイッチング回路の交流端子間、または前記第2のスイッチング回路の直流端子間、または前記第2のスイッチング回路の交流端子と直流端子との間に接続され、かつ共振補助コンデンサと共振補助スイッチング素子とを直列接続した直列接続体を有する共振補助回路と、
    を備え、
    前記第1の平滑コンデンサに並列接続された第1の直流電源から前記第2の平滑コンデンサに並列接続された直流負荷に電力供給し、
    前記共振補助スイッチング素子がオフ状態の場合には前記共振補助コンデンサへの充電を阻止し、スイッチング周期内で前記共振補助スイッチング素子をオフ状態またはオン状態に固定する動作をする、ことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  2. 請求項1において、
    前記共振インダクタは、前記トランスの漏れインダクタンスを有することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第1の直流電源の電圧が低下した場合、及び/又は前記直流負荷に供給する電圧が上昇した場合に、
    前記共振補助スイッチング素子をオフ状態に固定する動作からオン状態に固定する動作に変化させることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
    さらに、前記第2のスイッチング回路の直流端子間、または前記第2のスイッチング回路の交流端子と前記第2の平滑コンデンサの一端との間に接続された電圧クランプ回路を備えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  5. 請求項4において、
    前記電圧クランプ回路は、クランプスイッチング素子とクランプコンデンサとの直列接続体を有することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
    複数のスイッチング素子を有して構成される前記第1のスイッチング回路は、
    第1、第2のスイッチング素子を直列接続した第1のスイッチングレッグと、
    第3、第4のスイッチング素子を直列接続し、かつ前記第1のスイッチングレッグに並列接続した第2のスイッチングレッグと、
    を備え、
    前記第1のスイッチングレッグの両端間を直流端子間とし、
    前記第1、第2のスイッチング素子の接続点と前記第3、第4のスイッチング素子の接続点との間を交流端子間とする
    ことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    複数のスイッチング素子を有して構成される前記第2のスイッチング回路は、
    第5、第6のスイッチング素子を直列接続した第3のスイッチングレッグと、
    第7、第8のスイッチング素子を直列接続し、かつ前記第3のスイッチングレッグに並列接続した第4のスイッチングレッグと、
    を備え、
    前記第3のスイッチングレッグの両端間を直流端子間とし、
    前記第5、第6のスイッチング素子の接続点と前記第7、第8のスイッチング素子の接続点との間を交流端子間とする
    ことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記2次巻線は、第1の2次巻線の一端と第2の2次巻線の一端とを接続した接続体を備え、
    前記第2のスイッチング回路は、第6、第8のスイッチング素子を備え、
    前記第1の2次巻線の他端に前記第8のスイッチング素子の一端を接続し、
    前記第2の2次巻線の他端に前記第6のスイッチング素子の一端を接続し、
    前記第8のスイッチング素子の他端と前記第6のスイッチング素子の他端とを接続し、
    前記第8、第6のスイッチング素子の接続点と前記第1、第2の2次巻線の接続点との間を直流端子間とし、
    前記第8のスイッチング素子の一端と前記第6のスイッチング素子の一端との間を交流端子間とする
    ことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  9. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記平滑インダクタは、第1の平滑インダクタの一端と第2の平滑インダクタの一端とを接続した接続体を備え、
    前記第2のスイッチング回路は、第6、第8のスイッチング素子を備え、
    前記第8のスイッチング素子の一端に前記第1の平滑インダクタの他端を接続し、
    前記第6のスイッチング素子の一端に前記第2の平滑インダクタの他端を接続し、
    前記第8のスイッチング素子の他端と前記第6のスイッチング素子の他端とを接続し、
    前記第1、第2の平滑インダクタの接続点と前記第8、第6のスイッチング素子の接続点との間に前記第2の平滑コンデンサを接続し、
    前記第8のスイッチング素子の両端間および前記第6のスイッチング素子の両端間を直流端子間とし、
    前記第8のスイッチング素子の一端と前記第6のスイッチング素子の一端との間を交流端子間とする
    ことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  10. 請求項9のDC−DCコンバータにおいて、
    さらに、
    前記第8のスイッチング素子に並列接続される第1の共振補助回路と、
    前記第6のスイッチング素子に並列接続される第2の共振補助回路と、
    を備えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか一項において、
    前記第2の平滑コンデンサに並列接続された第2の直流電源から前記第1の直流電源に電力供給することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  12. 請求項11において、
    前記第2の直流電源から前記第1の直流電源に電力供給する際に、前記第1の直流電源に供給する電流が増加したときに、前記共振補助スイッチング素子をオフ状態からオン状態に変化させることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか一項において、
    さらに、前記1次巻線及び/又は前記2次巻線と直列に共振コンデンサを備えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか一項において、
    前記第1のスイッチング回路と前記第2のスイッチング回路を構成する複数の前記スイッチング素子のそれぞれに、もしくはいずれかに逆並列接続されたダイオードを備えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  15. 請求項5において、
    前記クランプスイッチング素子に逆並列接続されたダイオードを備えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
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