JP5564400B2 - 直流電源装置,電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は直流電力を出力する直流電源装置に関する。
不安定な直流電源電圧を安定な直流電圧に調節する、もしくは直流電源から絶縁した直流電圧を取り出すのにDC/DCコンバータが用いられる。このDC/DCコンバータは直流電源に接続された半導体スイッチをスイッチングさせ電力変換を行っている。このスイッチング動作において電流・電圧の積で決まる電力損失が発生する。以下、これをスイッチング損失と言う。スイッチング損失は変圧器の一次巻線側の半導体スイッチQ1〜Q4がオン・オフのスイッチングを行う毎に発生するため、高周波でスイッチングすると半導体スイッチでの発熱が大きくなる。そのため大きな冷却装置が必要となり、直流電源装置が大きくなる。また、冷却装置の小型化のためスイッチング周波数を下げると平滑化フィルタを大きくする必要がある、かつ制御性能が劣化する。
従来技術の特許文献1や特許文献2には、このスイッチング損失を低減し、スイッチング周波数を高くすることによって直流電源装置の小型・軽量化を達成することを目的とし、図3に示す半導体スイッチQ7とそれに逆並列接続されたダイオードD11とそれに直列接続された共振コンデンサCc3で構成された共振回路6を変圧器2の二次巻線に接続された整流ダイオードの直流出力部と平滑化フィルタ5の間に並列接続された回路構成を提案している。
動作原理を図4に示す。mode1において、半導体スイッチQ1,Q4がオン状態で変圧器2を介し負荷に電力を供給しているとき、半導体スイッチQ7をオンすると、変圧器2の漏れインダクタンスもしくは該変圧器2の二次巻線と直列接続されたインダクタと共振コンデンサCc3とで共振し、mode2に示す経路で共振電流9が流れる。この共振電流9によって共振コンデンサCc3が変圧器2の二次巻線電圧の約2倍まで充電される。これにより整流ダイオードが逆バイアスされ、二次巻線に電流が流れなくなる。mode3に示すように共振コンデンサCc3に充電された電荷は、負荷電流が『リアクタLo→負荷→ダイオードD11→共振コンデンサCc3』の経路を通り放電される。共振コンデンサCc3の電位が二次巻線電圧より大きな期間、二次巻線に電流が流れず、二次巻線が開放されたと等価な状態になる。よって変圧器2の一次側には励磁電流のみしか流れず、半導体スイッチQ1,Q4は小さな電流でのターンオフとなり損失を低減することが可能となる。半導体スイッチQ7においては、共振コンデンサCc3を放電している間、ダイオードD11を電流が流れており、ゼロ電流ターンオフが可能となる。
次に、mode5において、半導体スイッチQ2,Q3がオン状態で変圧器2を介し負荷に電力を供給しているとき、半導体スイッチQ7をオンすると、変圧器2の漏れインダクタンスもしくは該変圧器の二次巻線と直列接続されたインダクタと共振コンデンサCc3とで共振し、mode6に示す経路で共振電流10が流れる。この共振電流10によって共振コンデンサCc3が変圧器2の二次巻線電圧の約2倍まで充電される。これにより整流ダイオードが逆バイアスされ、二次巻線に電流が流れなくなる。共振コンデンサCc3に充電された電荷は、負荷電流が『リアクタLo→負荷→ダイオードD11→共振コンデンサCc3』のmode7に示す経路を通り放電される。共振コンデンサCc3の電位が二次巻線電圧より大きな期間、電流が流れず、二次巻線が開放されたと等価な状態になる。よって変圧器2の一次側には励磁電流のみしか流れず、半導体スイッチQ2,Q3は小さな電流でのターンオフとなり損失を低減することが可能となる。その後、半導体スイッチQ7においてはmode7に示す様に、共振コンデンサCc3を放電している間、ダイオードD11を電流が流れており、ゼロ電流ターンオフが可能となる。このように従来技術では、半導体スイッチQ1・Q4の組、Q2・Q3の組をスイッチングする際に、両組とも共振回路6を動作させソフトスイッチングを実現している。
特開平4−368464号公報 USP5886884
従来技術では図3において、共振回路6を動作した際に共振コンデンサCc3に溜まった電荷を図4におけるmode3,mode7に示すように負荷電流によって放電する。そのため軽負荷時において負荷電流が小さくなった際、共振コンデンサCc3の放電に要する時間が長くなる。よって仮に図4のmode3において負荷電流が小さく共振コンデンサCc3の放電に掛かる時間が長くなりmode6において電荷の放電を終えていない場合、mode6でQ7をターンオンする際に共振回路6が所望の動作をせず、整流ダイオードが逆バイアスされない可能性がある。これによりmode7において半導体スイッチQ2,Q3に流れる電流を低減することができず、ソフトターンオフが不可能となる。そのため、図3に示す従来技術では、共振コンデンサCc3の放電を待った後に次の半導体スイッチ組を動作させる必要がある。よって従来技術では一次側半導体スイッチをソフトスイッチングすることが可能となる条件が負荷条件によって決定される、もしくは全ての負荷条件においてソフトスイッチング可能とするために駆動周波数を低くし、共振コンデンサCc3の放電時間を十分に確保する必要がある。
本発明は上記の欠点を改善するために提案されたもので、その目的は、インバータ回路を構成する半導体スイッチQ1〜Q4のスイッチング損失を抑制し、半導体冷却系の簡素化を可能とし、負荷条件によって生じる許容可能なスイッチング周波数の上限を高くすることにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、直流電源と変圧器の一次巻線とを半導体スイッチを介して接続し、変圧器の二次巻線とリアクタとコンデンサからなる平滑化フィルタとを整流ダイオードブリッジで接続し、直流電源を生成する回路において変圧器二次巻線の一方が正極性のとき、変圧器の漏れインダクタンスまたは該二次巻線と直列接続されたインダクタとの共振により充電されるコンデンサと、該コンデンサに直列接続された半導体スイッチとダイオードとの並列回路によって構成される共振回路を変圧器二次側に持ち、変圧器二次巻線の他方が正極性となったとき前記コンデンサの放電が可能となることを特徴とした直流電源装置を発明の要旨とするものである。
本発明によって、電力変換装置のスイッチング周波数を上昇させることが可能となる。
本発明の直流電源装置、第1の実施例を示す。 第1の実施例の動作を説明するための図である。 従来例を示す。 従来例の動作を説明するための図である。 本発明の直流電源装置、第2の実施例を示す。 第2の実施例の動作を説明するための図である。 本発明の直流電源装置、第3の実施例を示す。 第3の実施例の動作を説明するための図である。 従来技術における励磁電流検出方法を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本発明の実施例について説明する。図1は本発明の第1の実施例を示す。図において、1は直流電源、2は変圧器、3および4は共振回路、5は平滑化フィルタで、Q1〜Q4はインバータ回路を構成する半導体スイッチ、その各半導体スイッチにはダイオードD1〜D4が逆並列接続されている。変圧器2の二次巻線はダイオードD5〜D8で構成される整流ダイオードブリッジに接続され、平滑化フィルタで平滑化後、負荷に接続される。図においてダイオードD7には、半導体スイッチQ5およびそれに逆並列接続されたダイオードD9と、それに直列接続された共振コンデンサCc1によって構成された共振回路3が並列接続されている。ダイオードD8にも同様な回路素子で構成される共振回路4が並列接続されている。なお、半導体スイッチには、バイポーラトランジスタ,MOS−FET,サイリスタ,GTO,IGBT等が考えられるが、ここではIGBTを使って説明する。
図2は図1の実施例を説明するための動作原理を示したものである。mode1において、半導体スイッチQ1,Q4がオン状態で変圧器2を介し負荷に電力を供給しているとき、半導体スイッチQ5をオンすると、変圧器2の漏れインダクタンスもしくは該変圧器巻線と直列接続されたインダクタと共振コンデンサCc1で共振し、mode2に示す経路で共振電流7が流れる。この共振電流7によって共振コンデンサCc1が変圧器2の二次巻線電圧の約2倍まで充電される。これにより整流ダイオードが逆バイアスされ、二次巻線に電流が流れなくなる。共振コンデンサCc1に充電された電荷は、負荷電流が『リアクタLo→負荷→ダイオードD9→共振コンデンサCc1』の経路を通り放電される(mode3)。共振コンデンサCc1の電位が二次巻線電圧より大きな期間、二次巻線には電流が流れず、二次巻線が開放されたと等価な状態になる。よって変圧器2の一次側には励磁電流のみしか流れず、半導体スイッチQ1,Q4は小さな電流でのターンオフとなり損失を低減することが可能となる。半導体スイッチQ5においては、共振コンデンサCc1を放電している間、ダイオードD9を電流が流れており、ゼロ電流スイッチングが可能となる。
次に、mode5において、半導体スイッチQ2,Q3がオン状態で変圧器2を介し負荷に電力を供給しているとき、半導体スイッチQ6をオンすると、変圧器2の漏れインダクタンスもしくは該変圧器巻線と直列接続されたインダクタと共振コンデンサCc2で共振し、mode6に示す経路で共振電流8が流れる。この共振電流8によって共振コンデンサCc2が変圧器2の二次巻線電圧の約2倍まで充電される。これにより整流ダイオードが逆バイアスされ、二次巻線には電流が流れなくなる。共振コンデンサCc2に充電された電荷は、負荷電流が『リアクタLo→負荷→ダイオードD10→共振コンデンサCc2』の経路を通り放電される(mode7)。共振コンデンサCc2の電位が二次巻線電圧より大きな期間、二次巻線には電流が流れず、二次巻線が開放されたと等価な状態になる。よって変圧器2の一次側には励磁電流のみしか流れず、半導体スイッチQ2,Q3は小さな電流でのターンオフとなり損失を低減することが可能となる。半導体スイッチQ6においては、共振コンデンサCc2を放電している間、ダイオードD10を電流が流れており、ゼロ電流スイッチングが可能となる。
このように、半導体スイッチQ1・Q4の組、Q2・Q3の組で直流電源1から電力を負荷へ供給するにあたり、Q1・Q4の組には共振回路3を、Q2・Q3の組には共振回路4を用いてソフトスイッチングを実現する。共振回路3を動作させた際に共振コンデンサCc1に充電された電荷は、共振回路4を動作させている間、上述の負荷電流経路『リアクタLo→負荷→ダイオードD9→共振コンデンサCc1』で放電可能となり、共振回路4を動作させた際に共振コンデンサCc2に充電された電荷は、共振回路3を動作させている間、上述の負荷電流回路『リアクタLo→負荷→ダイオードD10→共振コンデンサCc2』で放電可能となる。そのため従来技術で課題となった、図3における共振コンデンサCc3の放電を待った後に次の半導体スイッチ組を動作させる必要があることによる駆動周波数の上限をなくすことが可能となる。言い換えると、同じ負荷条件において、スイッチング周波数を従来よりも高くすることにより直流電源装置の小型・軽量化が可能となるとともに、半導体スイッチのスイッチング損失を従来技術と同様レベルに抑えることが可能となる。ここで、従来技術では変圧器鉄心の偏磁状態を把握するため励磁電流を観測しており、励磁電流は変圧器一次巻線電流および変圧器二次巻線電流を電流センサにてそれぞれ検出し、演算することにより算出していた。このため変圧器一次側および二次側に電流センサが必要となる。図9に従来技術における励磁電流検出方法を示す。図9に於いて、変圧器一次巻線電流I1を一次側電流センサ19にて、二次巻線電流I2を二次側電流センサ20にて検出する。励磁電流Iexは変圧器の巻数比をN1:N2とすると、一次および二次電流を用いて次式で算出される。
Figure 0005564400
本実施例では、mode3およびmode7において、変圧器一次巻線に備えた一次側電流センサ1のみを用いて直接、励磁電流を検出することにより、変圧器鉄心の偏磁状態を把握することが可能であり、変圧器鉄心の偏磁を検出した場合、電圧印加時間を短くするなどして消磁し、ヒステリシス曲線が原点中心として描かれるようなIGBTのスイッチングパターンを生成することにより偏磁抑制制御が可能となる。つまり、本実施例に於いて、mode3およびmode7では変圧器二次巻線が等価的に開放された状態となり、変圧器一次巻線に励磁電流のみが流れる。このとき、一次側電流センサの出力値は、
Figure 0005564400
となり、変圧器一次巻線に備えた電流センサでこの励磁電流を検出することにより、変圧器鉄心の偏磁状態を把握し偏磁抑制制御を行うことが可能となる。よって本実施例では図9に於いて、二次側電流センサ20を設置する必要はない。
図5は本発明の第2の実施例を示す。図1の第1の実施例と同じ素子には同じ記号を用いている。図1の実施例と異なる点は、二次側に配置する共振回路の接続箇所である。mode1において、半導体スイッチQ1,Q4がオン状態で変圧器2を介し負荷に電力を供給しているとき、半導体スイッチQ9をオンすると、変圧器2の漏れインダクタンスもしくは該変圧器二次巻線と直列接続されたインダクタと共振コンデンサCc5で共振し、mode2に示す経路で共振電流13が流れる。この共振電流13によって共振コンデンサCc5が変圧器2の二次巻線電圧の約2倍まで充電される。これにより整流ダイオードが逆バイアスされ、二次巻線には電流が流れなくなる。共振コンデンサCc5に充電された電荷は、負荷電流が『リアクタLo→負荷→ダイオードD13→共振コンデンサCc5』の経路を通り放電される(mode3)。共振コンデンサCc5の電位が二次巻線電圧より大きな期間、二次巻線に電流が流れず、二次巻線が開放されたと等価な状態になる。よって変圧器2の一次側には励磁電流のみしか流れず、半導体スイッチQ1,Q4は小さな電流でのターンオフとなり損失を低減することが可能となる。半導体スイッチQ9においては、共振コンデンサCc5を放電している間、ダイオードD13を電流が流れており、ゼロ電流スイッチングが可能となる。
次に、mode5において、半導体スイッチQ2,Q3がオン状態で変圧器2を介し負荷に電力を供給しているとき、半導体スイッチQ8をオンすると、変圧器2の漏れインダクタンスもしくは該変圧器二次巻線と直列接続されたインダクタと共振コンデンサCc4で共振し、mode6に示す経路で共振電流14が流れる。この共振電流14によって共振コンデンサCc4が変圧器2の二次巻線電圧の約2倍まで充電される。これにより整流ダイオードが逆バイアスされ、二次巻線には電流が流れなくなる。共振コンデンサCc4に充電された電荷は、負荷電流が『リアクタLo→負荷→ダイオードD12→共振コンデンサCc4』の経路を通り放電される(mode7)。共振コンデンサCc4の電位が二次巻線電圧より大きな期間、二次巻線に電流が流れず、二次巻線が開放されたと等価な状態になる。よって変圧器2の一次側には励磁電流のみしか流れず、半導体スイッチQ2,Q3は小さな電流でのターンオフとなり損失を低減することが可能となる。半導体スイッチQ8においては、共振コンデンサCc4を放電している間、ダイオードD12を電流が流れており、ゼロ電流スイッチングが可能となる。
このように、半導体スイッチQ1・Q4の組、Q2・Q3の組で直流電源1から電力を負荷へ供給するにあたり、Q1・Q4の組には共振回路12を、Q2・Q3の組には共振回路11を用いてソフトスイッチングを実現する。共振回路12を動作させた際に共振コンデンサCc5に充電された電荷は、共振回路11を動作させている間、上述の負荷電流経路『リアクタLo→負荷→ダイオードD13→共振コンデンサCc5』で放電可能となり、共振回路11を動作させた際に共振コンデンサCc4に充電された電荷は、共振回路12を動作させている間、上述の負荷電流経路『リアクタLo→負荷→ダイオードD12→共振コンデンサCc4』で放電可能となる。そのため従来技術で課題となった、図3における共振コンデンサCc3の放電を待った後に次の半導体スイッチ組を動作させる必要があることによる駆動周波数の上限をなくすことが可能となる。言い換えると、同じ負荷条件において、スイッチング周波数を従来よりも高くすることにより直流電源装置の小型・軽量化が可能となるとともに、半導体スイッチのスイッチング損失を従来技術と同様レベルに抑えることが可能となる。
ここで、本発明の他の実施形態として、共振回路11をダイオードD5と並列接続し、共振回路12をダイオードD7と並列接続する構成が考えられる。さらには、共振回路11をダイオードD6と並列接続し、共振回路12をダイオードD8と並列接続する構成も考えられる。これらの実施形態においても、電力変換装置のスイッチング周波数を上昇させるという効果を奏することが可能である。本実施例に於いても、第1の実施例と同様、mode3およびmode7において、変圧器二次巻線が等価的に開放された状態となり、変圧器一次巻線に励磁電流のみが流れる時に、変圧器一次巻線に備えた電流センサでこの励磁電流を検出することにより、変圧器鉄心の偏磁状態を把握し偏磁抑制制御を行うことが可能となる。
図7は本発明の第3の実施例を示す。図1および図5の実施例と同じ素子には同じ記号を用いている。図1の実施例と異なる点は、共振回路における半導体スイッチおよびダイオードの極性である。また図8に動作原理を示す。mode1において、半導体スイッチQ1,Q4がオン状態で変圧器2を介し負荷に電力を供給しているとき、変圧器2の二次巻線には負荷電流および変圧器2の漏れインダクタンスもしくは該変圧器巻線と直列接続されたインダクタと共振コンデンサCc6で共振することによる共振電流17が重畳して流れる。共振コンデンサCc6が共振によって充電された後、共振電流17が流れなくなり変圧器2の二次巻線には負荷電流のみが流れる(mode2)。mode3において半導体スイッチQ10を導通させることにより整流ダイオードが逆バイアスされ、変圧器2の二次巻線は開放されたと等価な状態になり、変圧器2の一次巻線には励磁電流のみしか流れず半導体スイッチQ1,Q4は小さな電流でのターンオフとなりスイッチング損失を低減することが可能となる。半導体スイッチQ10においては、共振コンデンサCc6を放電し終えた後、mode4においてゼロ電流ターンオフが可能となる。
次に、mode5において、半導体スイッチQ2,Q3がオン状態で変圧器2を介し負荷に電力を供給しているとき、変圧器2の二次巻線には負荷電流および変圧器2の漏れインダクタンスもしくは該変圧器巻線と直列接続されたインダクタと共振コンデンサCc7で共振することによる共振電流18が重畳して流れる。共振コンデンサCc7が共振によって充電された後、共振電流18が流れなくなり変圧器2の二次巻線には負荷電流のみが流れる(mode6)。Mode7において半導体スイッチQ11を導通させることにより整流ダイオードが逆バイアスされ、変圧器2の二次巻線は開放されたと等価な状態になり、変圧器2の一次巻線には励磁電流のみしか流れず半導体スイッチQ2,Q3は小さな電流でのターンオフとなりスイッチング損失を低減することが可能となる。半導体スイッチQ11においては、共振コンデンサCc7を放電し終えた後、mode8においてゼロ電流ターンオフが可能となる。
上記した各実施例において、負荷条件によって駆動周期内で共振コンデンサの放電時間を確保できない場合、つまり共振コンデンサが充電を行おうとする動作時に、当該共振コンデンサの放電がまだ終了していない場合には、当該共振コンデンサの放電が終了するまで共振動作を止めて、その後、共振コンデンサの放電が終了した際に共振動作を再開するようにすると良い。本実施例に於いても、第1の実施例と同様、mode3およびmode7において、変圧器二次巻線が等価的に開放された状態となり、変圧器一次巻線に励磁電流のみが流れる時に、変圧器一次巻線に備えた電流センサでこの励磁電流を検出することにより、変圧器鉄心の偏磁状態を把握し偏磁抑制制御を行うことが可能となる。
ここで、本発明の他の実施形態として、共振回路15をダイオードD5と並列接続し、共振回路16をダイオードD6と並列接続する構成が考えられる。さらには、共振回路15をダイオードD5と並列接続し、共振回路16をダイオードD7と並列接続する構成も考えられる。さらには、共振回路15をダイオードD6と並列接続し、共振回路16をダイオードD8と並列接続する構成も考えられる。これらの実施形態においても、電力変換装置のスイッチング周波数を上昇させるという効果を奏することが可能である。
本発明は直流電力を出力する直流電源装置に関するものであり、直流電源装置を用いるあらゆる分野に適用可能である。特に、直流電源として車両に搭載された発電機または、鉄道の架線から電力を供給される電源を備え、負荷としてエアコンや照明用のインバータを備える自動車や鉄道車両のような車両に適用可能である。
1 直流電源
2 変圧器
3,4,6,11,12,15,16 共振回路
5 平滑化フィルタ
7,8,9,10,13,14,17,18 共振電流
19 一次側電流センサ
20 二次側電流センサ
E 直流電源装置
Q1〜Q11 半導体スイッチ
D1〜D4,D9〜D15 フライホイールダイオード
D5〜D8 整流ダイオード
Lc 共振リアクタ(変圧器2の漏れインダクタンスまたは追加リアクタ)
Lo 平滑用リアクタ
Cc1〜Cc7 共振コンデンサ
Co 平滑用コンデンサ
1 変圧器一次巻線電流
2 変圧器二次巻線電流

Claims (9)

  1. 直流電源と、
    前記直流電源と変圧器の一次巻線とを一次側半導体スイッチを介して接続して構成される一次側回路と、
    前記変圧器の二次巻線とリアクタおよびコンデンサからなる平滑化フィルタとを整流ダイオードブリッジを介して接続して構成される二次側回路と、
    を備え、直流電源を生成する直流電源装置において、
    前記変圧器の二次巻線の一方が正極性のとき、
    変圧器の漏れインダクタンスまたは該二次巻線と直列接続されたインダクタとの共振により充電される共振コンデンサと、
    前記共振コンデンサに直列接続された二次側半導体スイッチとダイオードの並列回路と、
    によって構成される共振回路を前記二次側回路に持ち
    前記並列回路は、前記ダイオードの極性が前記整流ダイオードブリッジの極性と逆、かつ前記二次側半導体スイッチの極性が前記整流ダイオードブリッジの極性と同一となる向きに接続され、
    前記変圧器の二次巻線の他方が正極性となる期間に前記共振コンデンサの放電が可能であること
    を特徴とした直流電源装置。
  2. 請求項1に記載の直流電源装置において、前記整流ダイオードブリッジを構成する複数のダイオードの内、少なくとも2つのダイオードに前記共振回路を並列接続したことを特徴とする直流電源装置。
  3. 前記一次側半導体スイッチがオフ状態からオン状態へ遷移した際に、前記変圧器の漏れインダクタンスまたは前記変圧器の二次巻線と直列接続されたリアクトルと前記共振コンデンサとで共振することによって前記共振コンデンサを充電し、
    前記二次側半導体スイッチを導通させることによって整流ダイオードブリッジを逆バイアスし、前記一次側半導体スイッチに流れる負荷電流を低減またはゼロとした状態で、前記一次側半導体スイッチをターンオフさせることを特徴とする請求項1または2に記載の直流電源装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の直流電源装置において、
    前記直流電源装置の駆動周期内で前記共振コンデンサの放電時間を確保できない場合は、前記共振コンデンサの放電が終えるまで、前記二次側半導体スイッチのスイッチングを行わないことを特徴とする直流電源装置。
  5. 車両に搭載された発電機または架線から直流電力を供給される直流電源と、
    前記直流電源と変圧器の一次巻線とを一次側半導体スイッチを介して接続して構成される一次側回路と、
    前記変圧器の二次巻線とリアクタおよびコンデンサからなる平滑化フィルタとを整流ダイオードブリッジを介して接続して構成される二次側回路と、
    前記平滑化フィルタと接続されるインバータと、
    前記インバータにより駆動されるエアコンまたは照明、を備える車両において、
    前記変圧器の二次巻線の一方が正極性のとき、変圧器の漏れインダクタンスまたは該二次巻線と直列接続されたインダクタとの共振により充電される共振コンデンサと、
    前記共振コンデンサに直列接続された二次側半導体スイッチとダイオードの並列回路と、
    によって構成される共振回路を前記二次側回路に持ち、
    前記並列回路は、前記ダイオードの極性が前記整流ダイオードブリッジの極性と逆、かつ前記二次側半導体スイッチの極性が前記整流ダイオードブリッジの極性と同一となる向きに接続され、
    前記変圧器の二次巻線の他方が正極性となる期間に前記共振コンデンサの放電が可能であることを特徴とした車両。
  6. 請求項5に記載の車両において、前記整流ダイオードブリッジを構成する複数のダイオードの内、少なくとも2つのダイオードに前記共振回路を並列接続したことを特徴とする車両。
  7. 前記一次側半導体スイッチがオフ状態からオン状態へ遷移した際に、前記変圧器の漏れインダクタンスまたは前記変圧器の二次巻線と直列接続されたリアクトルと前記共振コンデンサとで共振することによって前記共振コンデンサを充電し、
    前記二次側半導体スイッチを導通させることによって整流ダイオードブリッジを逆バイアスし、前記一次側半導体スイッチに流れる負荷電流を低減またはゼロとした状態で、前記一次側半導体スイッチをターンオフさせることを特徴とする請求項5または6に記載の車両
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載の車両において、
    前記直流電源装置の駆動周期内で前記共振コンデンサの放電時間を確保できない場合は、前記共振コンデンサの放電が終えるまで、前記二次側半導体スイッチのスイッチングを行わないことを特徴とする車両。
  9. 請求項1乃至4のいずれかに記載の直流電源装置において、
    前記二次側半導体スイッチを動作させて、前記整流ダイオードが逆バイアスされ前記変圧器の二次巻線が開放状態となった際に、前記変圧器の一次巻線に備えた電流センサにより励磁電流を検出することにより、前記変圧器の鉄心の偏磁状態を把握し、偏磁抑制制御を行うことを特徴とした電力変換器。
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