JP5937619B2 - ヒートポンプ装置ならびに、それを備えた空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機 - Google Patents

ヒートポンプ装置ならびに、それを備えた空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機 Download PDF

Info

Publication number
JP5937619B2
JP5937619B2 JP2013549013A JP2013549013A JP5937619B2 JP 5937619 B2 JP5937619 B2 JP 5937619B2 JP 2013549013 A JP2013549013 A JP 2013549013A JP 2013549013 A JP2013549013 A JP 2013549013A JP 5937619 B2 JP5937619 B2 JP 5937619B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat pump
energization
refrigerant
compressor
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013549013A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013088541A1 (ja
Inventor
和徳 畠山
和徳 畠山
庄太 神谷
庄太 神谷
健太 湯淺
健太 湯淺
真也 松下
真也 松下
真作 楠部
真作 楠部
牧野 勉
勉 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2013088541A1 publication Critical patent/JPWO2013088541A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5937619B2 publication Critical patent/JP5937619B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B30/00Heat pumps
    • F25B30/02Heat pumps of the compression type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B31/00Compressor arrangements
    • F25B31/02Compressor arrangements of motor-compressor units
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B49/00Arrangement or mounting of control or safety devices
    • F25B49/02Arrangement or mounting of control or safety devices for compression type machines, plants or systems
    • F25B49/025Motor control arrangements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/01Heaters
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2500/00Problems to be solved
    • F25B2500/19Calculation of parameters
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2500/00Problems to be solved
    • F25B2500/27Problems to be solved characterised by the stop of the refrigeration cycle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2500/00Problems to be solved
    • F25B2500/28Means for preventing liquid refrigerant entering into the compressor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/02Compressor control
    • F25B2600/021Inverters therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

Description

本発明は、ヒートポンプ装置ならびに、それを備えた空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機に関する。
従来、空気調和機等に用いられるヒートポンプ装置の運転停止中において、圧縮機内部への液冷媒の滞留を防止する技術として、圧縮機内部のモータを駆動することなくモータ巻線に通電(以下「拘束通電」という)して、圧縮機を加熱することにより液冷媒を気化させて排出するものがある。例えば、空気調和機の周囲温度が低温状態を検知した際に、通常運転時における通常周波数より高い約25kHzの単相交流電圧を圧縮機に供給して、騒音や振動、過大な温度上昇や圧縮機の回転部の回転を抑制しつつ、圧縮機内部への液冷媒の滞留を防止して圧縮機内部の潤滑作用を円滑にする技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
さらに、例えば、外気温度に応じてモータ巻線に直流電流を流すことによりモータの巻線に発生する銅損を利用して、ロータを回転させることなくモータの予備加熱を行う技術が開示されている(例えば、特許文献2)。
特開昭61−91445号公報 特開2007−166766号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、高周波の単相交流電圧を圧縮機に供給しているので、全てのスイッチング素子がオフとなる全オフ区間が比較的長く発生することになる。このような全オフ区間では、電流は還流ダイオードを介して直流電源に回生するため、モータに効率的に高周波電流を流すことができず、圧縮機の加熱効率が悪くなる、という問題があった。また、小型で鉄損の小さなモータを用いた場合、印加電圧に対する発熱量が小さくなるため、使用可能範囲内の電圧では必要な加熱量を得られない、という問題があった。
また、特許文献3に記載されたように、モータ巻線に直流電流を流してモータの予備加熱を行う場合、発熱量は巻線抵抗と電流の二乗との積で得られるが、近年のモータの高効率設計によりモータの巻線抵抗が小さくなる傾向にあるため、十分な加熱量を得るには、巻線抵抗が減少した分、モータに流れる電流を増加させる必要がある。このため、インバータに流れる電流も増加し、インバータの損失が増大して圧縮機の加熱効率が悪化する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、必要な加熱量に応じて効率よく圧縮機への加熱を実施し、確実に圧縮機内部への冷媒の滞留を防止すると共に、待機電力の削減を図ることを可能とするヒートポンプ装置ならびに、それを備えた空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるヒートポンプ装置は、冷媒を圧縮する圧縮機構と前記圧縮機構を駆動するモータとを有する圧縮機と、熱交換器と、前記モータに所望の電圧を印加するインバータと、前記インバータを駆動する駆動信号を生成するインバータ制御部と、を備えるヒートポンプ装置であって、前記インバータ制御部は、前記圧縮機の運転待機中において、前記圧縮機への冷媒寝込量に基づいて、当該圧縮機への加熱が必要であるか否かを判定すると共に、当該圧縮機への加熱が必要であると判定した場合に、前記冷媒寝込量に応じて、前記モータに直流電圧を供給する直流通電と前記モータに通常運転時よりも高い周波数の高周波電圧を供給する高周波通電とのうち、いずれか一方を選択して、前記モータの拘束通電を実施するための拘束通電指令を出力する拘束通電制御部と、前記拘束通電指令に基づき前記駆動信号を生成する駆動信号生成部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、必要な加熱量に応じて効率よく圧縮機への加熱を実施し、確実に圧縮機内部への冷媒の滞留を防止すると共に、待機電力の削減を図ることができる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置の一構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置におけるインバータの一構成例を示す図である。 図3は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置におけるインバータ制御部の一構成例を示す図である。 図4は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における拘束通電制御部の一構成例を示す図である。 図5は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における加熱判定部の動作を説明するための図である。 図6は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における冷媒寝込量出力部の別の構成例を示す図である。 図7は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における直流通電指令生成部の一構成例を示す図である。 図8は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における高周波通電指令生成部の一構成例を示す図である。 図9は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における8通りのスイッチングパターンを示す図である。 図10は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置において直流通電を選択した場合の各信号波形を示す図である。 図11は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置において高周波通電を選択した場合の各信号波形を示す図である。 図12は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における冷媒加熱動作処理のフローチャートである。 図13は、実施の形態2にかかるヒートポンプ装置における高周波通電指令生成部の一構成例を示す図である。 図14は、実施の形態2にかかるヒートポンプ装置における高周波通電時の各信号波形を示す図である。 図15は、各電圧ベクトルに対応するインバータ内の各スイッチング素子のON/OFF状態を示す図である。 図16は、高周波通電時におけるIPMモータのロータ停止位置の一例を示す図である。 図17は、ロータ位置と各相電流との関係を示す図である。 図18は、基準位相θfを変化させた場合の印加電圧を示す図である。 図19は、基準位相θfが0°、30°、60°である場合の各相電流波形を示す図である。 図20は、実施の形態4にかかる冷凍サイクルの一構成例を示す図である。 図21は、図20に示す冷凍サイクルにおける冷媒の状態遷移を示すモリエル線図である。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態にかかるヒートポンプ装置ならびに、それを備えた空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機について説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置の一構成例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置100は、圧縮機1、四方弁2、熱交換器3、膨張機構4、および熱交換器5が冷媒配管6を介して順次接続され、冷凍サイクル50が形成される。なお、図1に示す例では、冷凍サイクル50を形成する基本的な構成を示しており、一部構成要素を省略した図としている。
圧縮機1の内部には、冷媒を圧縮する圧縮機構7と、この圧縮機構7を動作させるモータ8とが設けられている。モータ8は、U相、V相、W相の三相の巻き線を有する三相モータである。
モータ8には、インバータ9が電気的に接続されている。インバータ9は、直流電圧源11に接続され、直流電圧源11から供給される直流電圧(母線電圧)Vdcを電源としてモータ8のU相、V相、W相の巻き線に電圧Vu、Vv、Vwをそれぞれ印加する。
また、インバータ9には、インバータ制御部10が電気的に接続されている。インバータ制御部10は、インバータ9を駆動するための駆動信号をインバータ9へ出力する。このインバータ制御部10は、通常運転モードおよび加熱運転モードの2つの運転モードを備えている。
通常運転モードでは、インバータ制御部10は、モータ8を回転駆動するためのPWM(Pulse Width Modulation)信号(駆動信号)を生成して出力する。また、加熱運転モードでは、インバータ制御部10は、通常運転モードとは異なり、運転待機中においてモータ8を回転駆動させないように通電することによりモータ8の加熱を行い、圧縮機1内部に滞留した液冷媒を温め気化させて排出する運転モードである。この加熱運転モードでは、モータ8に直流電流もしくはモータ8が追従できない高周波電流を流すことにより、モータ8に発生する熱を利用して、圧縮機1内部に滞留した液冷媒に加熱する。本実施の形態では、この加熱運転モードにおいて、モータ8を回転駆動させないように通電して加熱を行うことを、以下「拘束通電」と呼ぶ。なお、モータ8に直流電流を流して拘束通電を実施することを、以下「直流通電」と呼び、モータ8に高周波電流を流して拘束通電を実施することを、以下「高周波通電」と呼ぶ。また、本実施の形態では、以下、加熱運転モードを実現する構成部および動作について説明する。
インバータ制御部10は、加熱運転モードを実現する構成部として、拘束通電制御部12および駆動信号生成部13を備えている。拘束通電制御部12は、加熱判定部14、直流通電指令生成部15、および高周波通電指令生成部16を備えている。なお、ここでは、通常運転モードを実現するための一部構成要素を省略した図としている。
図2は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置におけるインバータ9の一構成例を示す図である。図2に示すように、インバータ9は、ブリッジ結線されたスイッチング素子70a〜70f、および各スイッチング素子70a〜70fにそれぞれ並列接続された還流ダイオード80a〜80fを有している。このインバータ9は、直流電圧源11に接続され、母線電圧Vdcを電源として、インバータ制御部10より送られたPWM信号(UP、VP、WP、UN、VN,WN)により、それぞれに対応したスイッチング素子(UPはスイッチング素子70a、VPはスイッチング素子70b、WPはスイッチング素子70c、UNはスイッチング素子70d、VNはスイッチング素子70e、WNはスイッチング素子70fにそれぞれ対応)が駆動され、モータ8のU相、V相、W相の巻き線にそれぞれ印加する三相の電圧Vu、Vv、Vwを発生させる。
図3は、実施の形態1にかかるインバータ制御部の一構成例を示す図である。インバータ制御部10は、上述したように、加熱判定部14、直流通電指令生成部15、および高周波通電指令生成部16を備える拘束通電制御部12および駆動信号生成部13を備え構成される。加熱判定部14は、加熱指令部17および通電切替部18を備えている。また、駆動信号生成部13は、電圧指令算出部19およびPWM信号生成部20を備えている。
直流通電指令生成部15は、加熱指令部17から出力される加熱量H*に基づいて、直流電圧指令Vdc*および直流電圧位相指令θdcを含む直流通電指令を生成し、高周波通電指令生成部16は、加熱指令部17から出力される加熱量H*に基づいて、高周波電圧指令Vac*および高周波電圧位相指令θacを含む高周波通電指令を生成する。
加熱指令部17は、圧縮機1に滞留した液冷媒の寝込量を推定して、加熱要否を駆動信号生成部13に出力すると共に、液冷媒の追い出しに必要な加熱量H*を求めて直流通電指令生成部15および高周波通電指令生成部16に出力し、直流通電指令生成部15の出力である直流電圧指令Vdc*および直流電圧位相指令θdcを含む直流通電指令と、高周波通電指令生成部16の出力である高周波電圧指令Vac*および高周波電圧位相指令θacを含む高周波通電指令とを切り替える通電切替信号を通電切替部18に出力する。
通電切替部18は、直流電圧指令Vdc*および直流電圧位相指令θdcもしくは高周波電圧指令Vac*および高周波電圧位相指令θacのいずれか、つまり、直流通電指令もしくは高周波通電指令のいずれかを選択し、電圧指令V*および電圧位相指令θを含む拘束通電指令として駆動信号生成部13に出力する。
電圧指令算出部19は、電圧指令V*および電圧位相指令θに基づいて三相(U相、V相、W相)電圧指令Vu*、Vv*、Vw*を生成する。PWM信号生成部20は、三相電圧指令Vu*、Vv*、Vw*および母線電圧Vdcに基づいて、インバータ9を駆動するためのPWM信号(UP、VP、WP、UN、VN、WN)を生成する。
つぎに、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置100における拘束通電制御部12の詳細構成および動作について、図4〜図6を参照して説明する。
図4は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における拘束通電制御部の一構成例を示す図である。また、図5は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における加熱判定部の動作を説明するための図である。図5(a)は、圧縮機1の周辺の雰囲気温度(例えば、外気温度)Tcおよび圧縮機1の温度(圧縮機温度)Toと時間との関係を示し、図5(b)は、単位時間当たりの冷媒寝込量を示し、図5(c)は、単位時間あたりの加熱量H*を示している。また、図6は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における加熱判定部の別の構成例を示す図である。
拘束通電制御部12は、上述したように、加熱判定部14、直流通電指令生成部15、および高周波通電指令生成部16を備え、加熱判定部14は、加熱指令部17および通電切替部18を備えている。加熱指令部17は、図4に示すように、冷媒寝込量出力部40、加熱要否判定部25、加熱量演算部26、および通電切替判断部27を備え構成される。冷媒寝込量出力部40は、温度検出部21および冷媒寝込量推定部22を備えている。また、通電切替部18および通電切替判断部27は、通電切替制御部33を構成している。
温度検出部21は、圧縮機1の周辺の雰囲気温度(例えば、外気温度)Tcおよび圧縮機1の温度(圧縮機温度)Toを検出し、冷媒寝込量推定部22は、雰囲気温度Tcおよび圧縮機温度Toに基づいて、圧縮機1内に滞留した液冷媒の寝込量を推定する。ここで、冷凍サイクル50を循環する冷媒は、冷凍サイクル50を形成する各構成部のうち、最も温度の低い箇所で凝縮して溜まり込んでいく。圧縮機1は、冷凍サイクル50を形成する各構成部の中で最も熱容量が大きいため、図5(b)に示すように、雰囲気温度Tcの上昇に対して、圧縮機温度Toが遅れて上昇して最も温度が低くなる。このため、圧縮機1の内部に液冷媒が滞留する。本実施の形態では、冷媒寝込量推定部22は、例えば、あらかじめ実験等により求めた雰囲気温度Tcと圧縮機温度Toとの関係に基づいて、図5(b)に示すように、単位時間t当たりの冷媒寝込量を推定する。なお、圧縮機1の熱容量をあらかじめ把握している場合には、雰囲気温度Tcのみを検出して、雰囲気温度Tcの変化に対して圧縮機温度Toがどの程度遅れて変化するか推定することにより、単位時間t当たりの冷媒寝込量を推定することが可能である。この場合には、圧縮機温度Toを検出するセンサを削減することができ、コストを削減することができる。また、雰囲気温度Tcに代えて、冷凍サイクル50を形成する各構成部の中で圧縮機1よりも熱容量が小さい熱交換器3等の温度を検出するようにしても、同様に単位時間t当たりの冷媒寝込量を推定することが可能であることは言うまでもない。
また、図6(a)に示すように、冷媒寝込量出力部40aは、図5において説明した温度検出部21および冷媒寝込量推定部22に代えて、圧縮機1内部の冷媒寝込量を検出する冷媒寝込量検出部23を設けている。このように、より直接的に冷媒寝込量を検出するようにすれば、より正確な冷媒寝込量を把握することが可能である。なお、圧縮機1内部の冷媒寝込量を検出するセンサとしては、液量を測る静電容量センサや、レーザーや音、電磁波等により圧縮機1の上部と冷媒の液面との距離を測るセンサ等がある。また、図6(b)に示すように、温度検出部21、冷媒寝込量推定部22、冷媒寝込量検出部23、および冷媒寝込判定切替部24を備える冷媒寝込量出力部40bを設け、冷媒寝込量の推定値と検出値とのうちのいずれかを選択するように構成してもよいし、さらには、冷媒寝込量の推定値および検出値の両方を用いて以降の制御を行うようにしてもよい。
加熱要否判定部25は、冷媒寝込量出力部40(あるいは40a、または40b)の出力である冷媒寝込量に基づいて、圧縮機1への加熱要否を判定する。圧縮機1への加熱が必要である、つまり、液冷媒が圧縮機1内部に滞留している場合、あるいは、液冷媒が圧縮機1内部に滞留していると推定された場合には、加熱要否判定部25は、PWM信号生成部20にON信号を出力すると共に、加熱量演算部26に圧縮機1内部に滞留した液冷媒を追い出すために必要な加熱量H*の演算開始を指示し、圧縮機1への加熱が不要である、つまり、液冷媒が圧縮機1内部に滞留していない場合、あるいは、液冷媒が圧縮機1内部に滞留していないと推定された場合には、加熱要否判定部25は、PWM信号生成部20にOFF信号を出力する。
加熱量演算部26は、加熱要否判定部25から加熱量H*の演算開始を指示されると、冷媒寝込量出力部40(あるいは40a、または40b)の出力である冷媒寝込量に応じて、圧縮機1内部に滞留した液冷媒を追い出すために必要な加熱量H*を演算し、直流通電指令生成部15、高周波通電指令生成部16および通電切替判断部27に出力する。この加熱量H*は、圧縮機1の種類や大きさにより変化し、圧縮機1が大きい場合や熱が伝わりにくい素材や形状である場合には、加熱量H*を高く設定すればよい。
通電切替判断部27は、図5(c)に示すように、あらかじめ直流通電を行うか高周波通電を行うかを決定する閾値を有しており、加熱量H*が閾値以上であるか閾値未満であるかに基づいて、通電切替部18を制御する。加熱量H*が閾値以上である場合には、通電切替判断部27は、通電切替部18により直流通電指令生成部15から出力される直流電圧指令Vdc*および直流電圧位相指令θdcを選択(以下、「直流通電を選択」という)して電圧指令V*および電圧位相指令θとして出力されるように制御し、加熱量H*が閾値未満である場合には、通電切替判断部27は、通電切替部18により高周波通電指令生成部16から出力される高周波電圧指令Vac*および高周波電圧位相指令θacを選択(以下、「高周波通電を選択」という)して電圧指令V*および電圧位相指令θとして出力されるように制御する。
つぎに、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における直流通電指令生成部15の詳細構成および動作について、図7を参照して説明する。図7は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における直流通電指令生成部の一構成例を示す図である。図7に示すように、直流通電指令生成部15は、直流電圧指令演算部28および直流電圧位相指令演算部29を備え構成される。
直流電圧指令演算部28は、加熱量H*と直流電圧指令Vdc*との関係をテーブルデータとしてあらかじめ記憶しておき、加熱量演算部26から入力される加熱量H*に応じて、直流電圧指令Vdc*を演算して出力する。なお、上述した例では、加熱量H*を入力としているが、上述した圧縮機1の周辺の雰囲気温度(例えば、外気温度)Tcや圧縮機温度To、圧縮機1の構造に関する情報など種々のデータを用いて、直流電圧指令Vdc*の信頼性を向上させることも可能であることは言うまでもない。
また、直流電圧位相指令演算部29は、モータ8に通電する直流電圧位相指令θdcを求める。ここでは、直流電圧を印加するために直流電圧位相指令θdcは固定値とし、例えばモータ8の0°の位置において通電する場合には、θdc=0を出力する。ただし、固定値で連続通電を行った場合、モータ8の特定部分のみが発熱するため、本実施の形態では、時間の経過と共に直流電圧位相指令θdcを変化させ、モータ8を均一に加熱するようにしている。
つぎに、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における高周波通電指令生成部16の詳細構成および動作について、図8を参照して説明する。図8は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における高周波通電指令生成部の一構成例を示す図である。高周波通電指令生成部16は、高周波電圧指令演算部30および高周波電圧位相指令演算部31を備え構成される。
高周波電圧指令演算部30は、加熱量H*と高周波電圧指令Vac*との関係をテーブルデータとしてあらかじめ記憶しておき、加熱量演算部26から入力される加熱量H*に応じて、高周波電圧指令Vac*を演算して出力する。なお、上述した例では、加熱量H*を入力としているが、直流電圧指令演算部28と同様に、圧縮機1の周辺の雰囲気温度(例えば、外気温度)Tcや圧縮機温度To、圧縮機1の構造に関する情報など種々のデータを用いて、高周波電圧指令Vacの信頼性を向上させることも可能であることは言うまでもない。
また、高周波電圧位相指令演算部31は、モータ8に通電する高周波電圧位相指令θacを求める。ここでは、高周波電圧を印加するために高周波電圧位相指令θacを0°〜360°の範囲で連続的に変化させる。ここで、高周波電圧位相指令θacが0°〜360°の範囲で変化する周期を短くすることにより、高周波電圧の周波数を増加させることができる。
ここで、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置100において、直流通電と高周波通電とを加熱量に応じて切り替える主旨について説明する。
直流通電の場合、モータ8に直流電流Idcを流すことにより、モータ8を構成する巻線の抵抗RとIdcとに比例した銅損をモータ8の巻線に発生させることにより、モータ8内部に滞留した液冷媒に加熱することができる。
また、直流電流Idcを増加させるようにインバータ9を駆動することにより、大きな発熱量を得ることができ、圧縮機1内部に滞留した液冷媒を短時間で排出することが可能である。しかし、近年のモータは、高効率設計により巻線の抵抗値が小さくなる傾向であるので、従来よりも巻線の抵抗値が小さくなった分、十分な加熱量を得るためには、直流電流Idcを増加させる必要がある。このため、インバータ9の損失が増大してモータ8の加熱効率が悪化し、消費電力が増加するため、運転待機中に長時間冷媒加熱を行うのに適した通電手法ではない。
一方、高周波通電の場合、インバータ9によりモータ8に高周波電流Iacを流すことにより、モータ8を構成する固定子や回転子の材料である磁性体に渦電流損やヒステリシス損といった鉄損を発生させることにより、モータ8内部に滞留した液冷媒に加熱することができる。
また、高周波電流Iacの角周波数ωを高くすることにより、鉄損が増加して発熱量を大きくすることができ、さらには、モータ8のインダクタンスによるインピーダンスを高くすることができるので、高周波電流Iacを抑制することでき、インバータ9の損失を低減しつつモータ8内部に滞留した液冷媒への高効率な加熱が可能となるため、運転待機中に長時間冷媒加熱を行うのに適している。このため、待機電力の削減による省エネルギー化が可能であり、地球温暖化防止に寄与することができる。しかし、高周波通電を行う場合には、通電周波数が可聴帯域内であるとモータ8の電磁音による騒音が問題となるため、可聴周波数限界である20kHzに近づける必要がある。また、鉄損が小さい小型のモータ8を用いた場合や、インダクタンスが大きいモータ8を用いた場合には、印加電圧に対する発熱量が小さくなる。
したがって、本実施の形態では、加熱量H*が大きい場合には、直流通電を行うことで加熱量を大きくすることにより短時間で液冷媒の排出を行い、加熱量H*が小さい場合には、高周波通電を行うことにより消費電力の削減を図る。このように、加熱量H*の大きさに応じて、直流通電と高周波通電とを切り替えることにより、確実に圧縮機1内部に滞留した液冷媒を排出可能となり、消費電力を削減して地球温暖化防止に寄与した冷媒加熱運転が可能となるだけでなく、インバータ9に大きな直流電流Idcが流れる時間を短縮できるので、信頼性の向上やインバータ9の放熱構造の簡素化によるコスト削減が可能となる。
つぎに、電圧指令算出部19における電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*の生成手法と、PWM信号生成部20におけるPWM信号の生成手法とについて、図9〜図11を参照して説明する。
モータ8が三相モータである場合には、一般的に、U相、V相、およびW相の各位相は、互いに120°(=2π/3)ずつ異なる。そのため、各電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を次式(1)〜(3)のように位相が2π/3ずつ異なる余弦波(正弦波)と定義する。
Vu*=V*×cosθ … (1)
Vv*=V*×cos(θ−(2/3)π) … (2)
Vw*=V*×cos(θ+(2/3)π) … (3)
電圧指令算出部19は、電圧指令V*および電圧位相指令θに基づき、上式(1)〜(3)を用いて各電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を算出してPWM信号生成部20に出力する。PWM信号生成部20は、各電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*と、所定の周波数で振幅値が±(Vdc/2)のキャリア信号(基準信号)とを比較し、相互の大小関係に基づき各PWM信号UP,VP,WP,UN,VN,WNを生成する。
なお、上式(1)〜(3)では、単純な三角関数で各電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を求めているが、上述した手法以外に、二相変調や三次高調波重畳変調、空間ベクトル変調といった他の手法を用いて、電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を求めてもよい。
ここで、電圧指令値Vu*がキャリア信号よりも大きい場合には、UPはスイッチング素子70aをオンにする電圧とし、UNはスイッチング素子70dをオフにする電圧とする。また、電圧指令値Vu*がキャリア信号よりも小さい場合には、逆に、UPはスイッチング素子70aをオフにする電圧とし、UNはスイッチング素子70dをオンにする電圧とする。他の信号についても同様であり、電圧指令値Vv*とキャリア信号との比較によりVPおよびVNが決定され、電圧指令値Vw*とキャリア信号との比較によりWPおよびWNが決定される。
一般的なインバータの場合、相補PWM方式を採用しているため、UPおよびUN、VPおよびVN、WPおよびWNはそれぞれ互いに論理反転した関係となる。そのため、スイッチングパターンは全部で8通りとなる。
図9は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における8通りのスイッチングパターンを示す図である。なお、図9では、各スイッチングパターンで発生する電圧ベクトルにV0〜V7の符号を付している。また、各電圧ベクトルの電圧の方向を±U,±V,±W(電圧が発生しない場合には0)で表している。ここで、+Uとは、U相を介してモータ8へ流入し、V相及びW相を介してモータ8から流出するU相方向の電流を発生させる電圧であり、−Uとは、V相及びW相を介してモータ8へ流入し、U相を介してモータ8から流出する−U相方向の電流を発生させる電圧である。±V,±Wについても同様の解釈である。
図9に示すスイッチングパターンを組み合わせることにより、インバータ9に所望の電圧を出力させることができる。例えば、通常の圧縮動作を行う通常運転モードでは、数10Hz〜数kHzの範囲で動作させることが一般的である。ここで、電圧位相指令θを固定値にすることにより、加熱運転モードにおける直流通電を行うことができ、電圧位相指令θを通常運転モードよりも高速で変化させることにより、加熱運転モードにおける高周波通電を行うことができる。
図10は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置において直流通電を選択した場合の各信号波形を示す図である。θ=90°に設定した場合は、図10に示すように、Vu*=0、Vv*=−0.5V*、Vw*=0.5V*となり、基準信号と比較した結果、図10に示す各PWM信号UP,VP,WP,UN,VN,WNが得られ、図9の電圧ベクトルV0(0電圧)、V2(+V電圧)、V6(―W電圧)、V7(0電圧)が出力され、モータ8に直流電流を流すことが可能となる。
また、図11は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置において高周波通電を選択した場合の各信号波形を示す図である。高周波通電では、電圧位相指令θ=0°〜360°に設定しているため、図11に示すように、Vu*、Vv*、Vw*はそれぞれ120°位相差の正弦(余弦)波となり、基準信号と比較した結果、図11に示す各PWM信号UP,VP,WP,UN,VN,WNが得られ、時間の変化とともに電圧ベクトルが変化し、モータ8に高周波電流を流すことが可能となる。
つぎに、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置100における冷媒加熱動作処理について、図12を参照して説明する。図12は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における冷媒加熱動作処理のフローチャートである。図12に示すように、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置における冷媒加熱動作処理は、加熱判定ステップ、通電切替ステップ、電圧指令値算出ステップ、およびPWM信号生成ステップの4つのステップに分割される。
運転待機中において、加熱要否判定部25は、圧縮機1への加熱が必要か否かを判定する(ステップST101)。本実施の形態では、上述したように、加熱要否判定部25は、冷媒寝込量出力部40の出力である冷媒寝込量に基づいて、圧縮機1への加熱要否を判定する。
圧縮機1への加熱が不要である、つまり、液冷媒が圧縮機1内部に滞留していない場合、あるいは、液冷媒が圧縮機1内部に滞留していないと推定された場合には(ステップST101;No)、加熱要否判定部25は、PWM信号生成部20にOFF信号を出力して、圧縮機1への加熱が必要となるまで、この加熱要否判定ステップを繰り返し実施する。
圧縮機1への加熱が必要である、つまり、液冷媒が圧縮機1内部に滞留している場合、あるいは、液冷媒が圧縮機1内部に滞留していると推定された場合には(ステップST101;Yes)、加熱要否判定部25は、PWM信号生成部20にON信号を出力すると共に、加熱量演算部26に圧縮機1内部に滞留した液冷媒を追い出すために必要な加熱量H*の演算開始を指示する。
加熱量演算部26は、加熱要否判定部25から加熱量H*の演算開始を指示されると、冷媒寝込量に応じて、加熱量H*を演算し、直流通電指令生成部15、高周波通電指令生成部16および通電切替判断部27に出力する(ステップST102)。
続いて、直流通電指令生成部15は、加熱量H*に応じて、直流電圧指令Vdc*および直流電圧位相指令θdcを生成し、高周波通電指令生成部16は、加熱量H*に応じて、高周波電圧指令Vac*および高周波電圧位相指令θacを生成する(ステップST103)。
続いて、通電切替判断部27は、加熱量H*が閾値以上であるか閾値未満であるかを判定する(ステップST104)。通電切替判断部27は、加熱量H*が閾値以上である場合には直流通電を選択し(ステップST104;Yes)、直流通電指令生成部15から出力される直流電圧指令Vdc*および直流電圧位相指令θdcが出力されるように通電切替部18を制御し、加熱量H*が閾値未満である場合には高周波通電を選択し(ステップST104;No)、高周波通電指令生成部16から出力される高周波電圧指令Vac*および高周波電圧位相指令θacが出力されるように通電切替部18を制御する。
電圧指令算出部19は、直流通電が選択された場合には(ステップST104;Yes)、直流通電指令である直流電圧指令Vdc*および直流電圧位相指令θdcに基づき、各電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を算出してPWM信号生成部20に出力する(ステップST105a)。
また、電圧指令算出部19は、高周波通電が選択された場合には(ステップST104;No)、高周波通電指令である高周波電圧指令Vac*および高周波電圧位相指令θacに基づき、各電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を算出してPWM信号生成部20に出力する(ステップST105b)。
PWM信号生成部20は、各電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づき、各PWM信号UP,VP,WP,UN,VN,WNを生成してインバータ9の各スイッチング素子70a〜70fに出力し(ステップST106)、ステップST101に戻り、通常運転モードによる運転が開始されるまで、ステップST101〜ステップST106の処理を繰り返し実施する。
以上説明したように、実施の形態1のヒートポンプ装置によれば、圧縮機の運転待機中において、液冷媒が圧縮機内部に滞留している場合、あるいは、液冷媒が圧縮機内部に滞留していると推定された場合に、検出あるいは推定された冷媒寝込量に基づいて、圧縮機内部に滞留した液冷媒を気化させて排出するために必要な加熱量を求め、その加熱量があらかじめ設定した閾値以上である場合には、直流電圧印加による拘束通電、つまり、直流通電を実施し、閾値未満である場合には、高周波電圧印加による拘束通電、つまり、高周波通電を実施するようにしたので、加熱量が大きい場合には、大きな発熱量を得ることができる直流通電を行うことにより、短時間で確実に圧縮機内部への冷媒の滞留を防止することができ、加熱量が小さい場合には、高効率な加熱が可能な高周波通電を行うことにより、運転待機中における消費電力を削減することができる。このように、必要な加熱量に応じて効率よく圧縮機への加熱を実施することにより、確実に圧縮機内部への冷媒の滞留を防止すると共に、待機電力の削減を図ることができ、待機電力の削減による省エネルギー化が可能となり、地球温暖化防止に寄与することができる。
なお、直流通電を実施する場合には、モータに直流電流が流れることにより、モータのロータを直流励磁により所定位置に固定することが可能となるため、ロータの回転や振動が発生しない。
また、高周波通電を実施する場合には、圧縮動作時の運転周波数以上の高周波電圧をモータに印加すれば、モータ内のロータが高周波電圧に追従できなくなり、回転や振動が発生することが無くなる。そのためインバータが出力する電圧の周波数が圧縮動作時の運転周波数以上となるようにすることが望ましい。
一般に、圧縮動作時の運転周波数は、高々1kHz程度であるので、圧縮機の運転待機中において高周波通電を実施する場合には、圧縮動作時の運転周波数である1kHz以上の高周波電圧をモータに印加すればよい。また、例えば14kHz以上の高周波電圧をモータに印加すれば、モータの鉄心の振動音がほぼ可聴周波数上限に近づくため、騒音の低減にも効果がある。ここで、例えば、可聴周波数外の20kHz程度の高周波電圧となるようにすれば、より騒音を低減させることができるが、高周波通電を実施する際には、信頼性確保のため、インバータ内のスイッチング素子の最大定格周波数以下の高周波電圧を印加するのが望ましい。
また、圧縮機のモータがIPM(Interior Permanent Magnet)構造の埋込磁石型モータである場合には、高周波通電を実施する際には、高周波磁束が鎖交するロータ表面も発熱部となる。したがって、冷媒接触面の増加により圧縮機構への速やかな加熱を実現でき、より高効率な冷媒加熱が可能となる。
なお、上述した実施の形態1では、圧縮機内部に滞留した液冷媒を気化させて排出するために必要な加熱量に応じて、直流通電と高周波通電とを切替える例について説明したが、例えば、直流電流と高周波電流とが同時に流れるようにインバータ制御部を構成することも可能であり、その場合には、上述した直流通電のメリットである大きな発熱量と高周波通電のメリットである低損失とを兼ね備えた拘束通電が可能となる。
実施の形態2.
実施の形態1では、高周波通電において電圧位相指令θを0°〜360°の範囲で連続的に変化させる例について説明したが、本実施の形態では、キャリア周波数に同期して電圧位相を反転させることにより、キャリア周波数に等しい高周波通電を実施する例について説明する。
図13は、実施の形態2にかかるヒートポンプ装置における高周波通電指令生成部の一構成例を示す図である。また、図14は、実施の形態2にかかるヒートポンプ装置における高周波通電時の各信号波形を示す図である。なお、実施の形態2にかかるヒートポンプ装置の全体構成は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置の全体構成と同一であるので、ここでは説明を省略する。
図13に示すように、実施の形態2における高周波通電指令生成部16aは、実施の形態1において説明した構成に加え、高周波電圧位相指令演算部31の出力をキャリア信号に同期して反転させる高周波位相切替部32を備えている。
ここで、実施の形態2にかかるヒートポンプ装置100において、キャリア周波数に同期して電圧位相を反転させる主旨について説明する。
一般的なインバータの場合、キャリア信号の周波数であるキャリア周波数は、インバータのスイッチング素子のスイッチングスピードにより上限が決まっている。そのため、搬送波であるキャリア周波数以上の高周波電圧を出力することは困難である。なお、一般的なIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)の場合、スイッチングスピードの上限は20kHz程度である。
また、高周波電圧の周波数がキャリア周波数の1/10程度以上になると、高周波電圧の波形出力精度が悪化し直流成分が重畳するなど悪影響を及ぼす虞がある。この点を考慮して、高周波電圧の周波数をキャリア周波数の1/10以下とすると、例えば、キャリア周波数が20kHzである場合には、高周波電圧の周波数が2kHz以下となり、可聴周波数帯域内となるので、モータの電磁音による騒音が問題となる。
したがって、本実施の形態では、高周波電圧位相指令演算部31から出力させる電圧位相(以下、「基準位相」という)を固定値とし、図14に示すように、キャリア信号の山の頂点から谷の頂点に至るまでの期間、つまり、キャリア周波数fcの1周期(1/fc)で高周波電圧位相指令演算部31の出力を180°反転させるように構成している。このように構成することにより、後段の電圧指令算出部19においてキャリア信号に同期して反転する電圧指令Vu*,Vv*,Vw*が得られ、さらに後段のPWM信号生成部20においてキャリア信号に同期した高精度な各PWM信号UP,VP,WP,UN,VN,WNが生成される。このとき、電圧ベクトルは、V0(UP=VP=WP=0)、V4(UP=1、VP=WP=0)、V7(UP=VP=WP=1)、V3(UP=0、VP=WP=1)、V0(UP=VP=WP=0)、…の順で変化する。
図15は、各電圧ベクトルに対応するインバータ内の各スイッチング素子のON/OFF状態を示す図である。図15に示す各回路図では、破線で囲まれたスイッチング素子がON、それ以外がOFFであることを示している。また、電圧ベクトルの変化順序を示す太矢印の回転方向(電圧ベクトルV0→V4→V7→V3→V0…の回転方向)は、図14に示す例に対応している。
図15に示す例では、各PWM信号UP,VP,WP,UN,VN,WNは、1キャリア周期で図15の4つの回路状態を1回転する。これにより、1キャリア周期を1周期とする電流をモータ8に流すように構成している。
図15に示すように、V0ベクトル、V7ベクトル印加時は、モータ8の線間が短絡状態となり、電圧が出力されない。この場合、モータ8のインダクタンスに蓄えられたエネルギーが電流となって短絡回路中を流れる。また、V4ベクトル印加時には、U相を介してモータ8へ流入し、V相およびW相を介してモータ8から流出するU相方向の電流(+Iu)が流れ、V3ベクトル印加時には、V相およびW相を介してモータ8へ流入し、U相を介してモータ8から流出する−U相方向の電流(−Iu)がモータ8の巻線に流れる。つまり、V4ベクトル印加時と、V3ベクトル印加時とでは、逆方向の電流がモータ8の巻線に流れる。そして、電圧ベクトルがV0、V4、V7、V3、V0、…の順で変化するため、+Iuと−Iuとが交互にモータ8の巻線に流れることになる。この結果、図15に示すように、V4ベクトルとV3ベクトルとが1キャリア周期の間に現れるため、キャリア信号の周波数に同期した高周波電圧をモータ8の巻線に印加することが可能となる。
また、V4ベクトルとV3ベクトルとが交互に出力され、+Iuと−Iuとが交互にモータ8の巻線に流れるため、正逆のトルクが瞬時に切り替わる。このため、正逆のトルクが相殺され、ロータの振動を抑えた電圧の印加が可能となる。
以上説明したように、実施の形態2のヒートポンプ装置によれば、高周波電圧位相指令演算部から出力させる基準位相を固定値とし、キャリア信号の周波数に同期して反転させることにより、キャリア周波数に等しい高周波通電を実施するようにしたので、キャリア信号の周波数に同期した高精度な高周波電圧をモータの巻線に印加することができ、モータの電磁音による騒音を抑制することができる。
また、基準位相を0°と180°との間で反転させることにより、V4ベクトルとV3ベクトルとがV0ベクトルおよびV7ベクトルを介して交互に出力され、U相電流の方向が瞬時に切り替わる、つまり、正逆のトルクが瞬時に切り替わり、正逆のトルクが相殺されるため、ロータの振動を抑制することができる。
実施の形態3.
実施の形態2では、高周波電圧位相指令演算部から出力させる電圧位相(基準位相)を固定値とする例について説明したが、本実施の形態では、基準位相を時間の経過と共に変化させる例について説明する。なお、実施の形態3にかかるヒートポンプ装置の全体構成、インバータ制御部の構成、および拘束通電制御部の構成は、実施の形態1にかかるヒートポンプ装置の全体構成と同一であるので、ここでは説明を省略する。また、実施の形態3にかかるヒートポンプ装置における高周波通電指令生成部の構成は、実施の形態2にかかるヒートポンプ装置における高周波通電指令生成部の構成と同一であるので、ここでは説明を省略する。
図16は、高周波通電時におけるIPMモータのロータ停止位置の一例を示す図である。図16に示すように、モータ8がIPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor:埋込磁石型モータ)である場合、モータ8のロータ停止位置は、ロータのN極の向きがU相方向からずれた角度φの大きさによって表される。
図17は、ロータ位置と各相電流との関係を示す図である。IPMモータの場合、高周波通電時における巻線インダクタンス値は、ロータ位置に依存する。そのため、電気角周波数ωと巻線インダクタンス値との積で表される巻線インピーダンスは、ロータ位置に応じて変動する。したがって、運転待機中に直流通電を実施する際に、同一の電圧を印加した場合においても、ロータ停止位置によって、モータ8の巻線に流れる電流が変動してしまい、加熱量が変化する。この結果、ロータ停止位置によっては、必要な加熱量を得るために、多くの電力が消費される虞がある。
したがって、本実施の形態では、高周波電圧位相指令演算部31から出力させる電圧位相(基準位相=θfとする)を時間の経過と共に変化させることにより、ロータに満遍なく電圧を印加する。
図18は、基準位相θfを変化させた場合の印加電圧を示す図である。図18(a)に示す例では、基準位相θf=0°である場合の例を示している。この場合には、高周波通電指令生成部16aの出力である高周波電圧位相指令θacは、0°と180°との間で切り替えられる。図18(b)に示す例では、θf=45°である場合の例を示している。この場合には、θacは、45°と225°との間で切り替えられる。図18(c)に示す例では、θf=90°である場合の例を示している。この場合には、θacは、90°と270°との間で切り替えられる。図18(d)に示す例では、θf=135°である場合の例を示している。この場合には、θacは、135°と315°との間で切り替えられる。
つまり、図18に示すように、基準位相θfを45°ずつ所定時間の経過と共に変化させることにより、キャリア信号に同期して反転する高周波電圧位相指令θacも45°ずつ変化していくので、ロータ停止位置によらず、ロータに満遍なく電圧を印加することができ、効率よく圧縮機1内部に滞留した液冷媒を加熱することができる。
図19は、基準位相θfが0°、30°、60°である場合の各相電流波形を示す図である。図19(a)は、θf=0°である場合の各相電流波形を示し、図19(b)は、θf=30°である場合の各相電流波形を示し、図19(c)は、θf=60°である場合の各相電流波形を示している。
θf=0°である場合には、図15に示すように、V0ベクトルとV7ベクトルとの間に、他の電圧ベクトル(正電圧側のスイッチング素子1つと負電圧側のスイッチング素子2つ、あるいは、正電圧側のスイッチング素子2つと負電圧側のスイッチング素子1つがオン状態となる電圧ベクトル)が1つのみ発生する。この場合には、図19(a)に示すように、各相電流波形は台形状となり、高調波成分の少ない電流となる。
また、θf=60°である場合も、θf=0°である場合と同様に、V0ベクトルとV7ベクトルとの間に他の電圧ベクトルが1つのみ発生するので、図19(c)に示すように、各相電流波形は台形状となり、高調波成分が少ない電流となる。
しかし、θf=30°である場合には、V0ベクトルとV7ベクトルとの間に異なる2つの電圧ベクトルが発生することとなり、図19(b)に示すように、各相電流波形が歪み、高調波成分の多い電流となる。この各相電流波形の歪みは、モータ騒音やモータ軸振動などの要因となる虞がある。
つまり、基準位相θfを60°のn倍(nは0以上の整数)で切り替えるようにすれば、高周波電圧位相指令θacも常に60°の倍数となり、0°と180°との間、60°と240°との間、120°と300°との間で常に切り替わる。このようにすれば、V0ベクトルとV7ベクトルとの間に他の電圧ベクトルが1つのみ発生するため、各相電流波形は台形状となり、高調波成分が少ない電流となる。一方、基準位相θfを60°のn倍以外で切り替えるようにした場合には、高周波電圧位相指令θacが60°の倍数とならないため、V0ベクトルとV7ベクトルとの間に他の電圧ベクトルが2つ発生し、各相電流波形が歪み、高調波成分の多い電流となる。したがって、基準位相θfは、0°、60°、120°、…のように60°の倍数で変化させることが望ましい。
以上説明したように、実施の形態3のヒートポンプ装置によれば、高周波電圧位相指令演算部から出力させる基準位相を所定時間毎に変化させ、高周波通電を実施する際に、高周波交流電圧の通電位相を所定時間毎に変化させるようにしたので、ロータ停止位置によるインダクタンス特性の影響を排除することができ、ロータ停止位置によらず、効率よく均一に圧縮機内部に滞留した液冷媒を加熱することができる。
また、基準位相を所定時間毎に60°の倍数で変化させるようにすれば、各相電流波形の高調波成分を抑制することができ、モータ騒音やモータ軸振動の発生を防止することができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、実施の形態1〜3に記載したヒートポンプ装置を適用可能な空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機について説明する。
ここでは、実施の形態4にかかる空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機の冷凍サイクルのより具体的な構成および通常運転モードにおける動作について、図20、図21を参照して説明する。
図20は、実施の形態4にかかる冷凍サイクルの一構成例を示す図である。また、図21は、図20に示す冷凍サイクルにおける冷媒の状態遷移を示すモリエル線図である。図21において、横軸は比エンタルピ、縦軸は冷媒圧力を示す。
実施の形態4にかかる冷凍サイクル50aは、圧縮機51と、熱交換器52と、膨張機構53と、レシーバ54と、内部熱交換器55と、膨張機構56と、熱交換器57とが配管により順次接続され、冷媒が循環する主冷媒回路58を備え形成される。なお、主冷媒回路58において、圧縮機51の吐出側には、四方弁59が設けられ、冷媒の循環方向が切り替え可能となっている。また、熱交換器57の近傍には、ファン60が設けられる。また、圧縮機51の内部には、冷媒を圧縮する圧縮機構7と、この圧縮機構7を動作させるモータ8とが設けられている。さらに、冷凍サイクル50aは、レシーバ54と内部熱交換器55との間から、圧縮機51のインジェクションパイプまでを配管により繋ぐインジェクション回路62を備える。インジェクション回路62には、膨張機構61、内部熱交換器55が順次接続される。
熱交換器52には、水が循環する水回路63が接続される。なお、水回路63には、給湯器(図示せず)、ラジエータ(図示せず)や床暖房等の放熱器(図示せず)等の水を利用する装置が接続される。
まず、冷凍サイクル50aにおける暖房運転時の動作について説明する。暖房運転時には、四方弁59は、図20中の実線方向に設定される。なお、この暖房運転とは、空気調和機における暖房運転だけでなく、ヒートポンプ給湯機において水に熱を与えて温水を作る給湯運転も含む。
図21において、圧縮機51で高温高圧となった気相冷媒(図21のA点)は、圧縮機51から吐出され、凝縮器であり放熱器となる熱交換器52で熱交換されて液化する(図21のB点)。このとき、冷媒から放熱された熱により、水回路63を循環する水が温められ、空気調和機における暖房運転やヒートポンプ給湯機における給湯運転に利用される。
熱交換器52で液化された液相冷媒は、膨張機構53で減圧され、気液二相状態になる(図21のC点)。膨張機構53で気液二相状態になった冷媒は、レシーバ54で圧縮機51へ吸入される冷媒と熱交換され、冷却されて液化される(図21のD点)。レシーバ54で液化された液相冷媒は、主冷媒回路58と、インジェクション回路62とに分岐して流れる。
主冷媒回路58を流れる液相冷媒は、膨張機構61で減圧され気液二相状態となったインジェクション回路62を流れる冷媒と内部熱交換器55で熱交換されて、さらに冷却される(図21のE点)。内部熱交換器55で冷却された液相冷媒は、膨張機構56で減圧されて気液二相状態になる(図21のF点)。膨張機構56で気液二相状態になった冷媒は、蒸発器となる熱交換器57で外気と熱交換され、加熱される(図21のG点)。そして、熱交換器57で加熱された冷媒は、レシーバ54でさらに加熱され(図21のH点)、圧縮機51に吸入される。
一方、インジェクション回路62を流れる冷媒は、上述したように、膨張機構61で減圧されて(図21のI点)、内部熱交換器55で熱交換される(図21のJ点)。内部熱交換器55で熱交換された気液二相状態の冷媒(インジェクション冷媒)は、気液二相状態のまま圧縮機51のインジェクションパイプから圧縮機51内へ流入する。
圧縮機51では、主冷媒回路58から吸入された冷媒(図21のH点)が、中間圧まで圧縮、加熱される(図21のK点)。中間圧まで圧縮、加熱された冷媒(図21のK点)に、インジェクション冷媒(図21のJ点)が合流して、温度が低下する(図21のL点)。そして、温度が低下した冷媒(図21のL点)が、さらに圧縮、加熱され高温高圧となり、吐出される(図21のA点)。
なお、インジェクション運転を行わない場合には、膨張機構61の開度を全閉にする。つまり、インジェクション運転を行う場合には、膨張機構61の開度が所定の開度よりも大きくなっているが、インジェクション運転を行わない際には、膨張機構61の開度を所定の開度より小さくする。これにより、圧縮機51のインジェクションパイプへ冷媒が流入しない。なお、膨張機構61の開度は、マイクロコンピュータ等の制御部(図示せず)により電子制御により制御される。
つぎに、冷凍サイクル50aにおける冷房運転時の動作について説明する。冷房運転時には、四方弁59は図20中の破線方向に設定される。なお、この冷房運転とは、空気調和機における冷房運転だけでなく、冷蔵庫において水から熱を奪って冷水を作ることや、冷凍機における冷凍運転も含む。
圧縮機51で高温高圧となった気相冷媒(図21のA点)は、圧縮機51から吐出され、凝縮器であり放熱器となる熱交換器57で熱交換されて液化する(図21のB点)。熱交換器57で液化された液相冷媒は、膨張機構56で減圧され、気液二相状態になる(図21のC点)。膨張機構56で気液二相状態になった冷媒は、内部熱交換器55で熱交換され、冷却され液化される(図21のD点)。内部熱交換器55では、膨張機構56で気液二相状態になった冷媒と、内部熱交換器55で液化された液相冷媒を膨張機構61で減圧させて気液二相状態になった冷媒(図21のI点)とを熱交換させている。内部熱交換器55で熱交換された液相冷媒(図21のD点)は、主冷媒回路58と、インジェクション回路62とに分岐して流れる。
主冷媒回路58を流れる液相冷媒は、レシーバ54で圧縮機51に吸入される冷媒と熱交換されて、さらに冷却される(図21のE点)。レシーバ54で冷却された液相冷媒は、膨張機構53で減圧されて気液二相状態になる(図21のF点)。膨張機構53で気液二相状態になった冷媒は、蒸発器となる熱交換器52で熱交換され、加熱される(図21のG点)。このとき、冷媒が吸熱することにより、水回路63を循環する水が冷やされ、空気調和機における冷房運転や冷凍機における冷凍運転に利用される。
そして、熱交換器52で加熱された冷媒は、レシーバ54でさらに加熱され(図21のH点)、圧縮機51に吸入される。
一方、インジェクション回路62を流れる冷媒は、上述したように、膨張機構61で減圧されて(図21のI点)、内部熱交換器55で熱交換される(図21のJ点)。内部熱交換器55で熱交換された気液二相状態の冷媒(インジェクション冷媒)は、気液二相状態のまま圧縮機51のインジェクションパイプから圧縮機51内に流入する。
圧縮機51内での圧縮動作については、暖房運転時と同様であるので、ここでは省略する。
なお、インジェクション運転を行わない際には、暖房運転時と同様に、膨張機構61の開度を全閉にして、圧縮機51のインジェクションパイプへ冷媒が流入しないようにする。
また、上記説明では、熱交換器52は、冷媒と、水回路63を循環する水とを熱交換させるプレート式熱交換器のような熱交換器であるとして説明した。熱交換器52は、これに限らず、冷媒と空気を熱交換させるものであってもよい。
また、水回路63は、水が循環する回路ではなく、他の流体が循環する回路であってもよい。
以上説明したように、実施の形態4の空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機によれば、上述した実施の形態1〜3に記載のヒートポンプ装置を適用することにより、実施の形態1〜3において説明した効果を得ることができ、待機電力の削減による省エネルギー化が可能であり、地球温暖化防止に寄与することができる。
なお、上述した実施の形態におけるインバータを構成するスイッチング素子と、これに並列に接続される環流ダイオードとしては、一般的には珪素(Si:シリコン)を材料とするSi系半導体を用いるのが主流であるが、炭化珪素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)、ダイヤモンドを材料とするワイドバンドギャップ(WBG)半導体を用いてもよい。
このようなWBG半導体によって形成されたスイッチング素子やダイオード素子は、耐電圧性が高く、許容電流密度も高い。そのため、スイッチング素子やダイオード素子の小型化が可能であり、これら小型化されたスイッチング素子やダイオード素子を用いることにより、これらの素子を組み込んだ半導体モジュールの小型化が可能となる。
また、このようなWBG半導体によって形成されたスイッチング素子やダイオード素子は、耐熱性も高い。そのため、ヒートシンクの放熱フィンの小型化や、水冷部の空冷化が可能であるので、半導体モジュールの一層の小型化が可能になる。
さらに、このようなWBG半導体によって形成されたスイッチング素子やダイオード素子は、電力損失が低い。そのため、スイッチング素子やダイオード素子の高効率化が可能であり、延いては半導体モジュールの高効率化が可能になる。
また、より高い周波数でのスイッチングが可能となるため、モータにより高い周波数の電流を流すことが可能となり、モータの巻線インピーダンス増加による巻線電流低減によりインバータへ流れる電流を低減できるため、より効率の高いヒートポンプ装置を得ることが可能となる。さらには、高周波数化が容易であるため、可聴周波数帯域以上の周波数に設定することができ、騒音対策が容易となる等の利点がある。
また、直流通電においても、電力損失が小さくなるため、発熱が小さくなるだけでなく、仮に大電流が流れた場合でも、高耐熱性能が高いため、信頼性の高いヒートポンプ装置を得ることができる等の利点がある。
なお、スイッチング素子及びダイオード素子の両方がWBG半導体によって形成されていることが望ましいが、いずれか一方の素子がWBG半導体よって形成されていてもよく、上述した実施の形態における効果を得ることができる。
WBG半導体の他にも、高効率なスイッチング素子として知られているスーパージャンクション構造のMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)を用いても、同様の効果を得ることが可能である。
また、スクロール機構の圧縮機は、圧縮室の高圧リリーフが困難である。そのため、他の方式の圧縮機に比べ、液圧縮した場合に圧縮機構に過大なストレスが掛かる可能性が高い。しかし、上述した実施の形態にかかるヒートポンプ装置では、効率よく圧縮機を加熱することが可能であり、圧縮機内部への液冷媒の滞留を抑制することできる。そのため、液圧縮を防止することができるので、スクロール機構の圧縮機を用いる場合にも効果的である。
さらに、高周波通電を実施する場合に、周波数10kHz、出力50Wを超える加熱機器の場合、法令による制約を受ける場合もある。そのため、事前に50Wを超えないよう電圧指令V*の調整や、流れる電流や電圧を検出して50W以下となるようフィードバック制御を行うようにしてもよい。
なお、インバータ制御部は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)、マイクロコンピュータ(マイコン)の離散システムで構成可能であり、その他にもアナログ回路やデジタル回路等の電気回路素子などで構成してもよい。
また、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
1 圧縮機
2 四方弁
3 熱交換器
4 膨張機構
5 熱交換器
6 冷媒配管
7 圧縮機構
8 モータ
9 インバータ
10 インバータ制御部
11 直流電圧源
12 拘束通電制御部
13 駆動信号生成部
14 加熱判定部
15 直流通電指令生成部
16,16a 高周波通電指令生成部
17 加熱指令部
18 通電切替部
19 電圧指令算出部
20 PWM信号生成部
21 温度検出部
22 冷媒寝込量推定部
23 冷媒寝込量検出部
24 冷媒寝込判定切替部
25 加熱要否判定部
26 加熱量演算部
27 通電切替判断部
28 直流電圧指令演算部
29 直流電圧位相指令演算部
30 高周波電圧指令演算部
31 高周波電圧位相指令演算部
32 高周波位相切替部
33 通電切替制御部
40,40a,40b 冷媒寝込量出力部
50,50a 冷凍サイクル
51 圧縮機
52,57 熱交換器
53,56,61 膨張機構
54 レシーバ
55 内部熱交換器
58 主冷媒回路
59 四方弁
60 ファン
62 インジェクション回路
63 水回路
70a〜70f スイッチング素子
80a〜80f 還流ダイオード
100 ヒートポンプ装置

Claims (15)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機構と前記圧縮機構を駆動するモータとを有する圧縮機と、熱交換器と、前記モータに所望の電圧を印加するインバータと、前記インバータを駆動する駆動信号を生成するインバータ制御部と、を備えるヒートポンプ装置であって、
    前記インバータ制御部は、
    前記圧縮機の運転待機中において、前記圧縮機内部の冷媒を加熱する際、前記冷媒を加熱する加熱量が大きいときには直流を用いて前記モータへの通電を実施し、前記加熱量が小さいときには高周波を用いて前記モータへの通電を実施する通電制御部を備えるヒートポンプ装置。
  2. 前記通電制御部は、
    前記圧縮機への冷媒寝込量を推定あるいは検出して出力する冷媒寝込量出力部と、
    前記冷媒寝込量に応じた加熱量を演算する加熱量演算部と、
    前記圧縮機周辺の第1温度および前記圧縮機自体の第2温度に基づいて前記圧縮機への冷媒寝込量を推定し、推定した冷媒寝込量に応じた加熱量を演算し、演算した加熱量に基づいて、前記直流通電と前記高周波通電とを切り替える通電切替判断部と、
    を備える請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  3. 前記通電切替判断部は、あらかじめ定められた閾値と前記加熱量とを比較して、前記加熱量が前記閾値以上である場合には、前記直流通電を実施し、
    前記加熱量が前記閾値未満である場合には、前記高周波通電を実施する請求項2に記載のヒートポンプ装置。
  4. 前記加熱量に基づいて、前記高周波通電を実施するための高周波電圧指令および高周波電圧位相指令を生成する高周波通電指令生成部を備え、
    前記高周波通電指令生成部は、前記高周波電圧位相指令を前記インバータのキャリア信号に同期させて反転させる請求項3に記載のヒートポンプ装置。
  5. 前記高周波通電指令生成部は、所定時間毎に、前記高周波電圧位相指令を反転させる基準位相を変化させる請求項4に記載のヒートポンプ装置。
  6. 前記高周波通電指令生成部は、前記基準位相を前記所定時間毎に60°の倍数で変化させる請求項5に記載のヒートポンプ装置。
  7. 前記冷媒寝込量出力部は、前記ヒートポンプ装置を構成するいずれかの部品あるいは構成要素の温度および雰囲気温度のうちの少なくとも1つを検出して前記冷媒寝込量を推定する請求項2に記載のヒートポンプ装置。
  8. 前記冷媒寝込量出力部は、前記圧縮機の内部に滞留した液冷媒の液量あるいは液面を検知して前記冷媒寝込量を検出する請求項2に記載のヒートポンプ装置。
  9. 前記加熱量演算部は、前記圧縮機の特性に合わせて前記加熱量を演算する請求項2に記載のヒートポンプ装置。
  10. 前記インバータを構成するスイッチング素子の少なくとも1つ、または、前記インバータを構成するダイオードは、ワイドバンドギャップ半導体によって形成されている請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  11. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料又はダイヤモンドである請求項10に記載のヒートポンプ装置。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置を備えた空気調和機。
  13. 請求項1から11のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置を備えたヒートポンプ給湯機。
  14. 請求項1から11のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置を備えた冷蔵庫。
  15. 請求項1から11のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置を備えた冷凍機。
JP2013549013A 2011-12-14 2011-12-14 ヒートポンプ装置ならびに、それを備えた空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機 Active JP5937619B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2011/078973 WO2013088541A1 (ja) 2011-12-14 2011-12-14 ヒートポンプ装置ならびに、それを備えた空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013088541A1 JPWO2013088541A1 (ja) 2015-04-27
JP5937619B2 true JP5937619B2 (ja) 2016-06-22

Family

ID=48612027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013549013A Active JP5937619B2 (ja) 2011-12-14 2011-12-14 ヒートポンプ装置ならびに、それを備えた空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10208991B2 (ja)
EP (1) EP2803921B1 (ja)
JP (1) JP5937619B2 (ja)
CN (1) CN103988030B (ja)
AU (1) AU2011383457B2 (ja)
WO (1) WO2013088541A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5490260B2 (ja) * 2010-12-21 2014-05-14 三菱電機株式会社 ヒートポンプ装置、ヒートポンプシステム及びインバータの制御方法
JP5370560B2 (ja) * 2011-09-30 2013-12-18 ダイキン工業株式会社 冷媒サイクルシステム
US9733008B2 (en) * 2013-03-13 2017-08-15 Whirlpool Corporation Air flow design for controlling temperature in a refrigerator compartment
JP5910611B2 (ja) * 2013-10-31 2016-04-27 株式会社安川電機 モータ制御装置及びモータ制御方法
JP5924327B2 (ja) * 2013-10-31 2016-05-25 株式会社安川電機 モータ制御装置及びモータ制御方法
JP5959500B2 (ja) * 2013-12-27 2016-08-02 三菱電機株式会社 空気調和機及び空気調和機の制御方法
EP3032194A1 (en) * 2014-12-12 2016-06-15 Danfoss A/S A method for controlling a supply of refrigerant to an evaporator including calculating a reference temperature
CN106016606B (zh) * 2016-05-25 2019-05-14 珠海格力电器股份有限公司 空调压缩机电加热带的控制方法及装置
TW201826689A (zh) 2016-10-05 2018-07-16 美商江森自控科技公司 用於暖氣、通風、空調及冷凍系統之變速驅動器
KR102473040B1 (ko) * 2018-01-10 2022-12-01 엘지전자 주식회사 냉장고
WO2019139389A1 (ko) 2018-01-10 2019-07-18 엘지전자 주식회사 냉장고
WO2020008620A1 (ja) * 2018-07-06 2020-01-09 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置および空気調和装置
CN110953698B (zh) * 2018-09-26 2021-06-08 上海海立电器有限公司 变频空调的载波频率控制方法及变频空调
US20220052627A1 (en) * 2018-12-26 2022-02-17 Samsung Electronics Co., Ltd. Inverter and refrigerator including inverter
US20220209701A1 (en) * 2019-05-28 2022-06-30 Mitsubishi Electric Corporation Heat pump apparatus, air conditioner, and refrigerator
WO2020261317A1 (ja) * 2019-06-24 2020-12-30 三菱電機株式会社 空気調和装置および空気調和システム
WO2021048895A1 (ja) * 2019-09-09 2021-03-18 三菱電機株式会社 圧縮機駆動装置および空気調和装置
CN112696795B (zh) * 2020-12-28 2024-01-23 青岛海信日立空调系统有限公司 一种空调器和控制方法
CN114413424B (zh) * 2022-01-27 2023-07-14 佛山市顺德区美的电子科技有限公司 压缩机的预热控制方法、装置及其控制系统

Family Cites Families (76)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3589139A (en) * 1969-11-07 1971-06-29 Electronic Assistance Corp Refrigerated shipping container
US4006603A (en) * 1975-06-13 1977-02-08 Vapor Corporation Air conditioning system for a railway vehicle
US4151725A (en) * 1977-05-09 1979-05-01 Borg-Warner Corporation Control system for regulating large capacity rotating machinery
US4563624A (en) * 1982-02-11 1986-01-07 Copeland Corporation Variable speed refrigeration compressor
JPS6068341U (ja) 1983-10-19 1985-05-15 株式会社東芝 ヒ−トポンプ式空気調和機
JPS6191445A (ja) 1984-10-12 1986-05-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機の圧縮機駆動装置
JPS6237093A (ja) * 1985-08-07 1987-02-18 Hitachi Ltd 空気調和機用圧縮機の制御装置
US4893479A (en) * 1987-03-20 1990-01-16 Ranco Electronics Division Compressor drive system
US5200644A (en) * 1988-05-31 1993-04-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Air conditioning system having battery for increasing efficiency
JPH0534024A (ja) 1991-08-01 1993-02-09 Matsushita Seiko Co Ltd 空気調和機の圧縮機予熱装置
JPH05288411A (ja) * 1992-04-07 1993-11-02 Daikin Ind Ltd 圧縮機の予熱制御装置
JP3360934B2 (ja) 1994-06-07 2003-01-07 株式会社日立製作所 ブラシレスモータの通電位相角制御装置
JPH0835713A (ja) * 1994-07-26 1996-02-06 Fujitsu General Ltd 空気調和機の制御方法およびその装置
JPH08226714A (ja) 1995-02-23 1996-09-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機
JPH09236332A (ja) * 1996-02-29 1997-09-09 Sanyo Electric Co Ltd 空調用ヒートポンプ装置
JPH1114124A (ja) * 1997-06-20 1999-01-22 Sharp Corp 空気調和機
JPH11159467A (ja) 1997-11-28 1999-06-15 Zexel:Kk 電動機予熱装置における通電制御方法及び電動機予熱装置
JP2000130825A (ja) * 1998-10-26 2000-05-12 Toshiba Kyaria Kk 空気調和機の室外機用駆動制御ユニット
JP2001027455A (ja) * 1999-05-13 2001-01-30 Denso Corp ヒートポンプ式空調装置
JP2002101683A (ja) 2000-09-26 2002-04-05 Nidec Shibaura Corp ブラシレスdcモータの位相角制御方法
JP4782941B2 (ja) * 2001-05-16 2011-09-28 サンデン株式会社 車両用空気調和装置
US6622505B2 (en) * 2001-06-08 2003-09-23 Thermo King Corporation Alternator/invertor refrigeration unit
JP3713549B2 (ja) 2001-12-11 2005-11-09 日本電産シバウラ株式会社 ブラシレス直流モータ
US6735968B2 (en) * 2002-03-29 2004-05-18 Hitachi, Ltd. Refrigerating apparatus and an inverter device used therein
JP4023249B2 (ja) * 2002-07-25 2007-12-19 ダイキン工業株式会社 圧縮機内部状態推定装置及び空気調和装置
JP4028779B2 (ja) * 2002-08-19 2007-12-26 株式会社東芝 コンプレッサの冷媒漏れ検知装置
JP4428017B2 (ja) * 2002-12-09 2010-03-10 パナソニック株式会社 インバータ装置
JP2004271167A (ja) * 2003-02-19 2004-09-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和装置
JP2004249897A (ja) * 2003-02-21 2004-09-09 Denso Corp 車両用空調装置
TWI342663B (en) 2004-02-25 2011-05-21 Rohm Co Ltd Phase adjustment circuit, motor driving control circuit, and motor apparatus
JP4671331B2 (ja) 2004-02-25 2011-04-13 ローム株式会社 位相調整回路、モータ駆動制御回路、及びモータ装置
JP4077868B2 (ja) * 2005-10-26 2008-04-23 松下電器産業株式会社 膨張機を用いたヒートポンプ応用機器
JP4640152B2 (ja) 2005-12-13 2011-03-02 三菱電機株式会社 空気調和機用圧縮機の駆動制御装置
KR101482101B1 (ko) * 2006-11-29 2015-01-14 엘지전자 주식회사 공기조화기
AU2008204184B2 (en) * 2007-01-09 2010-05-27 Daikin Industries, Ltd. Inverter compressor operation method and compressor drive device
US8014110B2 (en) * 2007-01-22 2011-09-06 Johnson Controls Technology Company Variable speed drive with integral bypass contactor
KR20080075396A (ko) * 2007-02-12 2008-08-18 삼성전자주식회사 브러시리스 직류모터, 압축기 및 이를 갖는 공기조화기
JP2008209036A (ja) 2007-02-23 2008-09-11 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP5468215B2 (ja) * 2008-06-09 2014-04-09 ダイキン工業株式会社 空気調和機及び空気調和機の製造方法
JP5110007B2 (ja) 2009-03-06 2012-12-26 三菱電機株式会社 ヒートポンプ用熱交換器およびこれを用いたヒートポンプ装置
JP2011024377A (ja) 2009-07-17 2011-02-03 Toshiba Carrier Corp 圧縮機駆動装置および冷凍サイクル装置
JP4985723B2 (ja) * 2009-07-27 2012-07-25 三菱電機株式会社 空気調和機
US8698433B2 (en) * 2009-08-10 2014-04-15 Emerson Climate Technologies, Inc. Controller and method for minimizing phase advance current
JP4931970B2 (ja) * 2009-08-10 2012-05-16 三菱電機株式会社 空気調和機
JP5554140B2 (ja) * 2009-09-04 2014-07-23 三菱電機株式会社 電力変換回路
JP2011102674A (ja) * 2009-11-11 2011-05-26 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機
CN102597643B (zh) * 2009-12-17 2014-09-10 三菱电机株式会社 空气调节器
JP2011214779A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Daikin Industries Ltd 冷凍装置
EP2613106B1 (en) 2010-08-30 2015-09-23 Mitsubishi Electric Corporation Heat pump device, heat pump system and three-phase inverter control method
CN103154638B (zh) * 2010-10-15 2015-10-14 三菱电机株式会社 热泵装置、热泵系统和三相逆变器的控制方法
JP5490260B2 (ja) 2010-12-21 2014-05-14 三菱電機株式会社 ヒートポンプ装置、ヒートポンプシステム及びインバータの制御方法
US20140020411A1 (en) * 2011-01-26 2014-01-23 Carrier Corporation Flexible Use of an Inverter in a Refrigeration Unit
EP2722613B1 (en) * 2011-06-17 2016-08-17 Mitsubishi Electric Corporation Heat pump device, air conditioner, and refrigerator
WO2013101701A1 (en) * 2011-12-28 2013-07-04 Carrier Corporation Discharge pressure calculation from torque in an hvac system
KR101904870B1 (ko) * 2012-01-30 2018-10-08 엘지전자 주식회사 압축기 제어 장치와 방법, 및 이를 포함한 냉장고
JP5929450B2 (ja) * 2012-04-16 2016-06-08 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
EP2851631B1 (en) * 2012-04-16 2020-03-11 Mitsubishi Electric Corporation Heat pump device, air conditioner, and cooling machine
US9634593B2 (en) * 2012-04-26 2017-04-25 Emerson Climate Technologies, Inc. System and method for permanent magnet motor control
EP2844931B1 (en) * 2012-04-30 2019-09-04 Johnson Controls Technology Company Control system
JP5901765B2 (ja) * 2012-06-29 2016-04-13 三菱電機株式会社 ヒートポンプ装置、空気調和機および冷凍機
US9835341B2 (en) * 2013-01-28 2017-12-05 Daikin Industries, Ltd. Air conditioner
US9657980B2 (en) * 2013-04-11 2017-05-23 Lg Electronics Inc. Motor driving apparatus and refrigerator including same
JP5796620B2 (ja) * 2013-06-19 2015-10-21 ダイキン工業株式会社 コンテナ用冷凍装置
JP6296930B2 (ja) * 2013-09-17 2018-03-20 株式会社東芝 モータ制御装置及び空気調和機
JP6072657B2 (ja) * 2013-09-18 2017-02-01 ヤンマー株式会社 エンジン駆動ヒートポンプ
WO2015056341A1 (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 三菱電機株式会社 直流電源装置、電動機駆動装置、空気調和機および冷蔵庫
JP6072673B2 (ja) * 2013-12-27 2017-02-01 ヤンマー株式会社 エンジン駆動ヒートポンプ
JP6129070B2 (ja) * 2013-12-27 2017-05-17 ヤンマー株式会社 エンジン駆動ヒートポンプ
KR102308028B1 (ko) * 2014-06-09 2021-09-30 엘지전자 주식회사 모터 구동장치 및 이를 구비하는 공기조화기
KR102314037B1 (ko) * 2014-06-09 2021-10-15 엘지전자 주식회사 모터 구동장치 및 이를 구비하는 공기조화기
DE102014217005A1 (de) * 2014-08-26 2016-03-03 BSH Hausgeräte GmbH Verfahren zum Bremsen eines Verdichters und Verdichter eines Kältegerätes, Klimageräts oder einer Wärmepumpe sowie Kältegerätes, Klimageräts oder Wärmepumpe damit
DE102014217006A1 (de) * 2014-08-26 2016-03-03 BSH Hausgeräte GmbH Verfahren zum Anhalten eines Verdichters und Verdichter eines Kältegerätes
US9476626B2 (en) * 2014-08-29 2016-10-25 Emerson Climate Technologies, Inc. Variable speed compressor control with lost rotor mitigation
KR101776240B1 (ko) * 2015-08-31 2017-09-07 엘지전자 주식회사 모터 구동장치 및 이를 구비하는 홈 어플라이언스
US20170211829A1 (en) * 2016-01-25 2017-07-27 Sharp Kabushiki Kaisha Optimised heat pump system
KR101759906B1 (ko) * 2016-03-14 2017-07-31 엘지전자 주식회사 압축기 구동장치 및 이를 구비하는 공기조화기

Also Published As

Publication number Publication date
EP2803921B1 (en) 2020-04-22
EP2803921A1 (en) 2014-11-19
US10208991B2 (en) 2019-02-19
EP2803921A4 (en) 2015-10-07
AU2011383457A1 (en) 2014-07-24
AU2011383457B2 (en) 2016-01-14
CN103988030B (zh) 2017-07-11
CN103988030A (zh) 2014-08-13
US20140338379A1 (en) 2014-11-20
JPWO2013088541A1 (ja) 2015-04-27
WO2013088541A1 (ja) 2013-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5937619B2 (ja) ヒートポンプ装置ならびに、それを備えた空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機
JP5901765B2 (ja) ヒートポンプ装置、空気調和機および冷凍機
JP5490249B2 (ja) ヒートポンプ装置、ヒートポンプシステム及びインバータの制御方法
JP5693617B2 (ja) ヒートポンプ装置、ヒートポンプシステム及び三相インバータの制御方法
JP5693714B2 (ja) ヒートポンプ装置、ヒートポンプシステム及びインバータの制御方法
JP5795085B2 (ja) ヒートポンプ装置、空気調和機および冷凍機
JP5968531B2 (ja) ヒートポンプ装置ならびに、それを備えた空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、および冷凍機
JP5490260B2 (ja) ヒートポンプ装置、ヒートポンプシステム及びインバータの制御方法
JP5901747B2 (ja) ヒートポンプ装置、空気調和機および冷凍機
JP5805317B2 (ja) ヒートポンプ装置、空気調和機および冷凍機
JP6619329B2 (ja) ヒートポンプ装置およびヒートポンプシステム
JP6444463B2 (ja) ヒートポンプ装置
JP7175389B2 (ja) ヒートポンプ装置、ヒートポンプシステム、空気調和機および冷凍機
WO2023062682A1 (ja) ヒートポンプ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150529

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160225

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160512

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5937619

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250