JP5915195B2 - エンジンの吸気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの吸気装置に関し、特に、吸気系の上流側に過給機を介設し、当該過給機の下流側に、モータ駆動式の吸気制御弁ユニットとインタークーラとをこの順で配置したエンジンの吸気装置に関するものである。
内燃機関では、同圧力においては吸気温度が低いほど単位容積当たりの吸気質量が増え(充填効率が高まり)、より多くの燃料を燃焼させることが可能となることから、過給機付きエンジンでは、充填効率を高めるべく、過給機で圧縮された空気を冷却するためのインタークーラが必要とされる。
例えば、特許文献1には、インタークーラのハウジングを省略して部品点数を減らすとともに組立コストを抑えるべく、水冷式のインタークーラを、吸気マニホールドの中に収容し、スロットルバルブ等の吸気制御弁の下流側に配置したものが開示されている。
他方、燃焼用吸気量を制御するための吸気制御弁は、スロットル弁の開度を制御するための駆動モータや伝達機構部などを含む駆動伝達部をユニット化して電子制御するものが多いところ、例えば、特許文献2には、エンジンルーム内温度とモータ自身の発熱による、スロツトルアクチユエータの出力低下を防止すべく、アクチュエータ用モータの熱が伝わる部材に内燃機関の冷却水を流通させる冷却水通路を形成したスロットルアクチュエータが開示されている。
ドイツ特許公開公報DE102007030464A1 特許2506831号
ところで、上記特許文献1のもののように、インタークーラを吸気制御弁の下流側に配置した構造では、冷却されていない高温の圧縮空気が、吸気制御弁ユニットを通過することから、駆動モータや伝達機構部が過熱化されるおそれがある。
そこで、駆動モータや伝達機構部を構成する部材の耐熱性能を高めたり、上記特許文献2のもののように、吸気制御弁ユニットの内部に冷却水を流通させる冷却水通路を形成することが考えられるが、これらはいずれも吸気制御弁ユニットを特殊化することによって、伝達駆動部が過熱化されるのを抑えるものであることから、エンジンの吸気装置の高コスト化を招くという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、過給機と吸気制御弁ユニットとインタークーラとをこの順で配置したエンジンの吸気装置において、吸気制御弁ユニットを特殊化することなく、過給による吸気熱に伴う吸気制御弁ユニットの駆動伝達部の過熱を抑制する技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るエンジンの吸気装置では、冷却水を流動させるための内部水路が形成されたスペーサ部材を、吸気管と吸気制御弁ユニットとの間に介在させるようにしている。
具体的には、第1の発明は、吸気系の上流側に過給機を介設し、当該過給機の下流側に、モータ駆動式の吸気制御弁ユニットとインタークーラとをこの順で配置したエンジンの吸気装置を対象としている。
そして、上記吸気制御弁ユニットは、その外周囲の一部に、駆動モータを含む駆動伝達部を有していて、内部に吸気連通路部を有するスペーサ部材を介して、吸気系の吸気管と連通されており、上記スペーサ部材には、上記吸気連通路部を通過する吸気流の流れ方向に見て、少なくとも上記吸気連通路部に対して上記駆動伝達部側に、冷却水を流動させるための冷却用の内部水路が形成されていることを特徴とするものである。
第1の発明によれば、駆動伝達部を有する吸気制御弁ユニットと吸気管との間に介在するスペーサ部材には、吸気制御弁ユニットとの接合部のうち少なくとも吸気連通路部を挟んで駆動伝達部側に、冷却水を流動させるための内部水路が形成されている(つまり、このスペーサ部材には、吸気連通路部を通過する吸気流の流れ方向に見て、少なくとも吸気連通路部に対して駆動伝達部側に、冷却水を流動させるための内部水路が形成されている)ことから、インタークーラを吸気制御弁ユニットよりも下流に設けたことに起因して、高温の吸入空気が吸気制御弁ユニットに流入しても、かかる内部水路を流れる冷却水によって、駆動伝達部を可及的に冷却して、駆動伝達部が過熱されるのを抑えることができる。
よって、過給機と吸気制御弁ユニットとインタークーラとをこの順で配置したエンジンの吸気装置において、吸気制御弁ユニットを特殊化することなく、過給における吸気熱に伴う吸気制御弁ユニットの駆動伝達部の過熱を抑制することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記内部水路は、上記吸気制御弁ユニットを通過する吸気流の流れ方向に見て、当該吸気制御弁ユニットにおける一方の弁軸支持部と重なるように、延びていることを特徴とするものである。
第2の発明によれば、内部水路は、吸気制御弁ユニットを通過する吸気流の流れ方向に見て、吸気制御弁ユニットにおける一方の弁軸支持部と重なるように、換言すると、吸気制御弁ユニットにおける一方の弁軸支持部の近傍で延びていることから、駆動伝達部の過熱を抑えるための冷却水を、一方の弁軸支持部の冷間時におけるアイシングを防止するための加温水としても用いることができる。これにより、吸気制御弁ユニットを特殊化することなく、駆動伝達部の過熱の抑制と、弁軸支持部のアイシング防止とを両立することができる。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記内部水路は、エンジン冷却水循環系に連通していることを特徴とするものである。
第3の発明によれば、エンジン冷却水を、駆動伝達部の過熱の抑制するための冷却熱源として有効に用いることができる。
第4の発明は、上記第2の発明において、上記吸気制御弁ユニットは、他方の弁軸支持部に対応する制御弁加温水路をさらに有し、上記制御弁加温水路はエンジン冷却水循環系に連通している一方、上記インタークーラは、エンジン冷却水とは別のインタークーラ冷却水を循環させるインタークーラ冷却水循環系に連通しており、上記内部水路は、インタークーラ冷却水循環系に連通していることを特徴とするものである。
第4の発明によれば、内部水路がインタークーラ冷却水循環系と連通していることから、インタークーラ冷却水循環系を流れる水温の低い冷却水を用いて、吸気制御弁ユニットの冷却を促進することができる。
また、弁軸支持部の冷間時におけるアイシング防止については、インタークーラ冷却水循環系を流れる水温の低い冷却水を用いるのではなく、制御弁加温水路を流れるエンジン冷却水循環系の暖かい冷却水を用いるので、弁軸支持部のアイシングを効果的に防止することができる。
このように、弁軸支持部のアイシング防止のために、インタークーラ冷却水循環系を流れる水温の低い冷却水を暖めて用いるのではなく、エンジン冷却水循環系を流れる水温の高い冷却水を用いるので、内部水路を流れる冷却水による吸気制御弁ユニットの冷却性能に影響を与えることなく、弁軸支持部のアイシング防止を図ることができる。
本発明に係るエンジンの吸気装置によれば、駆動伝達部を有する吸気制御弁ユニットと吸気管との間に介在するスペーサ部材には、吸気制御弁ユニットとの接合部の駆動伝達部側に、冷却水を流動させるための内部水路が形成されていることから、高温の吸気流が吸気制御弁ユニットに流入しても、かかる内部水路を流れる冷却水によって、駆動伝達部が過熱されるのを抑えることができる。
実施形態1に係る吸気装置が搭載されたエンジンの正面図である。 エンジン及び吸気系を模式的に示す概略全体図である。 吸気装置の正面図である。 エンジン前後方向他方側から見た吸気装置の側面図である。 エンジン前後方向一方側から見た吸気装置の側面図である。 吸気装置の上面図である。 吸気装置の底面図である。 吸気装置の背面図である。 図3のIX−IX線の矢視断面図である。 図3のX−X線の矢視断面図である。 図5のXI−XI線の矢視断面図である。 スペーサ部材を吸気流の流れ方向から見た図である。 吸気マニホールド及びインタークーラを示す斜視図である。 同図(a)は、図10のA部の拡大図であり、同図(b)は、ノズル部材の斜視図である。 下流分岐管部における集合部と内部通路との連通態様を模式的に説明する図である。 エンジン冷却水循環系を模式的に説明する概略回路図である。 エンジン前後方向一方側から見た、実施形態2に係る吸気装置の側面図である。 吸気装置の底面図である。 吸気装置の背面図である。 同図(a)は、エンジン冷却水循環系を模式的に説明する概略回路図であり、同図(b)は、インタークーラ冷却水循環系を模式的に説明する概略回路図である。 スペーサ部材を吸気流の流れ方向から見た図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
−全体構成−
図1は、本実施形態に係るエンジンの吸気装置が搭載されたエンジンの正面図である。このエンジン1は、ディーゼルエンジンであり、列状に配置された4つの気筒11a,11b,11c,11d(図2参照)が設けられたシリンダブロック1cと、シリンダブロック1cの下部に設けられたオイルパン1dと、シリンダブロック1cの上面部に組付けられたシリンダヘッド1bと、シリンダヘッド1bの上面周縁部に組付けられたヘッドカバー1aと、を備えた構造とされている。そうして、このエンジン1は、フロントエンジン・フロントドライブタイプの車両に搭載されるものであり、4つの気筒11a,11b,11c,11dが車幅方向に配列されるようにエンジンルーム内に配設される、所謂、直列4気筒の横置きエンジンである。
これにより、本実施形態では、4つの気筒11a,11b,11c,11dの配列方向であるエンジン前後方向が車幅方向と略一致するとともに、エンジン幅方向が車両前後方向と略一致している。以下、特に断らない限り、前側とはエンジン幅方向一方側(車両前後方向前側)を、後側とはエンジン幅方向他方側(車両前後方向後側)を、左側とはエンジン前後方向一方側(車幅方向左側)を、右側とはエンジン前後方向他方側(車幅方向右側)を指す。
また、このエンジン1は、前側に吸気系(吸気装置3)が接続される一方、後側に排気系が接続された、所謂、前方吸気後方排気のエンジンとなっている。そうして、本実施形態のエンジン1における吸気側(エンジン幅方向一方側)の外面には、吸気系の他にも、電気系統で使用する交流電流を発生させるオルタネータ41、ウォータポンプ51、空調用のエアコンプレッサ61、始動時において完爆に至るまでエンジン1を駆動させるスタータモータ71等の補機が設けられている。
本実施形態の吸気装置3は、エンジン1の吸気側の外面におけるオルタネータ41の左隣に配置されている吸気マニホールド5と、当該吸気マニホールド5に組み合わせられたインタークーラ7と、当該吸気マニホールド5の上流側に設けられる吸気制御弁ユニット9と、当該吸気制御弁ユニット9と吸気マニホールド5との間に介設されて両者を接続しているスペーサ部材13と、を備えており、当該吸気制御弁ユニット9の上流側には吸気ダクト63が接続されている。
そうして、吸気系全体としては、図2に示すように、不図示のエアダクトに接続されたエアクリーナー81と過給機(ターボチャージャー)91のコンプレッサ室(図示せず)とが吸気ダクト53によって接続され、過給機91と吸気制御弁ユニット9のスロットルボディ19とが吸気ダクト63によって接続され、吸気制御弁ユニット9のスロットルボディ19とインタークーラ7が組み合わされた吸気マニホールド5とがスペーサ部材13を介して接続され、後述する吸気マニホールド5の下流分岐管部15とエンジン1の各気筒11a,11b,11c,11dに形成された吸気ポート21とが接続され、エンジン1の各気筒11a,11b,11c,11dに形成された排気ポート31と過給機91のタービン室(図示せず)とが接続されているとともに、吸気ダクト53と排気ダクト73とが、EGRクーラ83aが設けられた還流通路83によって接続され、吸気マニホールド5と排気ポート31とが、EGR弁93aが設けられたEGRガス導入管93によって接続されている。
これにより、本実施形態の吸気系では、エアクリーナー81で浄化された新気と、排気ダクト73から還流されてEGRクーラ83aで冷却されたEGRガスとが吸気ダクト53で混合され、かかる混合ガス(吸入空気)が、過給機91のコンプレッサ室に供給されて圧縮される。圧縮された高温の吸入空気は、吸気ダクト63を通って吸気制御弁ユニット9に至り、スロットルボディ19及びスペーサ部材13を順に通過して、吸気マニホールド5に供給される。吸気マニホールド5内でインタークーラ7によって冷却された吸入空気は、排気ポート31から排出されてEGRガス導入管93によって吸気マニホールド5に導入される排気ガスの一部とさらに混合された後、各吸気ポート21に分配供給される。そうして、燃焼した吸入空気は排気ガスとなり、その一部がEGRガス導入管93を通って吸気マニホールド5に導入される一方、残部は過給機91のタービン室に供給されて不図示のタービンを回転させた後、排気ダクト73を通って排出される。
−吸気装置−
次に、吸気装置3を構成する各部について説明する。図3は、吸気装置の正面図であり、図4は、右側から見た吸気装置の側面図であり、図5は、左側から見た吸気装置の側面図であり、図6は、吸気装置の上面図であり、図7は、吸気装置の底面図であり、図8は、吸気装置の背面図であり、図9は、図3のIX−IX線の矢視断面図であり、図10は、図3のX−X線の矢視断面図であり、図11は、図5のXI−XI線の矢視断面図である。この吸気装置は、上述の如く、吸気制御弁ユニット9と、スペーサ部材13と、吸気マニホールド5と、インタークーラ7と、を備えている。
吸気制御弁ユニット9は、モータ駆動式であり、図5に示すように、吸気通路を構成する断面円形の貫通孔19aが形成された金属製のスロットルボディ19と、吸気通路の径方向に対向するように当該スロットルボディ19に形成された弁軸支持部19b,19cによって、当該スロットルボディ19に対し回動可能に軸支されている弁軸29と、当該弁軸29に固定されていて、弁軸29の回動にともなって回動することにより吸気通路を開閉する円形状の弁体39と、正転/逆転駆動が可能な駆動モータ(図示せず)及び当該駆動モータの駆動力を弁軸29に伝達するための伝達機構部(図示せず)を金属製のハウジングに収容した駆動伝達部49と、を有している。この駆動伝達部49はスロットルボディ19の前側に配置されており、吸気制御弁ユニットの外周囲の一部を構成している。
そうして、この吸気制御弁ユニット9は、不図示のアクセルセンサや回転数センサ等の信号に基づいて、コンピュータで制御された駆動電流によって駆動モータが駆動し、かかる駆動力が伝達機構部によって弁軸29に伝達され、弁軸29に固定された弁体39が回動して吸気通路を開閉することにより、エンジン1の吸気ポート21に送り込む吸気量を制御するようになっている。
スペーサ部材13は、金属製であり、図12に示すように、その中央部に吸入空気を通過させるための断面円形の吸気連通路部13aが形成されている。このスペーサ部材13は、上述の如く、吸気制御弁ユニット9と吸気マニホールド5との間に介設されて、スロットルボディ19の下流側端部と吸気マニホールド5の上流吸気管部35とを接続しており、これにより、スロットルボディ19と上流吸気管部35(吸気系の吸気管)とが連通している。
吸気マニホールド5は、35%ガラス繊維強化ポリアミド66樹脂(PA66−GF35)製であり、図3〜図11に示すように、各気筒11a,11b,11c,11dに連通する下流分岐管部15と、当該下流分岐管部15の下方に位置するチャンバ部25と、当該チャンバ部25に連通する上流吸気管部35と、当該チャンバ部25と当該下流分岐管部15とを連通する中間吸気管部45と、を有していて、後述するように、9本のボルトによってエンジン1の吸気側の外面に締結固定されている。これを吸気流れで見ると、上流吸気管部35の下流側にチャンバ部25が配置され、当該チャンバ部25の下流側に中間吸気管部45が配置され、当該中間吸気管部45の下流側に下流分岐管部15が配置されている。以下、吸気マニホールド5及びこれに組み込まれているインタークーラ7について、上流側から順に説明する。
上流吸気管部35は、チャンバ部25から左側に延びていて、その左端部で、スペーサ部材13を介してスロットルボディ19と連通接続されている。見方を変えると、この上流吸気管部35は、図9に示すように、スペーサ部材13の下流側端部から、エンジン1の吸気側の外面に向かって湾曲して右側に延びて、チャンバ部25における後側(エンジン1の外面側)で当該チャンバ部25に連通している。
チャンバ部25は、図9〜図11に示すように、エンジン前後方向が長手方向である略長方形状の底壁部25aと、底壁部25aの上方に当該底壁部25aと対向するように設けられた略長方形状の頂壁部25bと、底壁部25aの右側側縁部から上方に延びてその上端部が頂壁部25bの右側側縁部と接続される第1側壁部25cと、底壁部25aの左側側縁部から上方に延びてその上端部が頂壁部25bの左側側縁部と接続される第2側壁部25dと、底壁部25aの前側側縁部から前側に湾曲して上方に延びる前側竪壁部25eと、底壁部25aの後側側縁部から後側に湾曲して上方に延びる後側竪壁部25fと、前側竪壁部25eの上端部からさらに上方に延びてその上端部が頂壁部25bの前側側縁部と接続される前側延長壁部25gと、後側竪壁部25fの上端部からさらに上方に延びてその上端部が頂壁部25bの後側側縁部と接続される後側延長壁部25hと、を有している。
前側竪壁部25eは、図9に示すように、その右側側縁部が第1側壁部25cの前側側縁部と、また、その左側側縁部が第2側壁部25dの前側側縁部とそれぞれ接続されているとともに、上下方向から見て、前側に湾曲している。このように、前側竪壁部25eは、エンジン前後方向から見ても、上下方向から見ても、前側に湾曲する形状に、換言すると、底壁部25a、第1側壁部25c及び第2側壁部25dの前側側縁部、並びに、前側延長壁部25gの下端部と接続される面が前側に膨出したような形状に形成されている。なお、この前側竪壁部25eの上端部には、中間吸気管部45と接続される連通孔が形成されている。
一方、後側竪壁部25fは、図9に示すように、その右側側縁部が第1側壁部25cの後側側縁部と、また、その左側側縁部は上流吸気管部35とそれぞれ接続されているとともに、上下方向から見て、後側に湾曲している。このように、前側竪壁部25eは、エンジン前後方向から見ても、上下方向から見ても、前側に湾曲する形状に、換言すると、底壁部25a及び第1側壁部25cの後側側縁部、並びに、後側延長壁部25hの下端部と接続される面が後側に膨出したような形状に形成されている。
このように、チャンバ部25を構成することにより、当該チャンバ部25の内部には、図9〜図11に示すように、底壁部25a、頂壁部25b、第1側壁部25c、第2側壁部25d、前側竪壁部25e、後側竪壁部25f、前側延長壁部25g及び後側延長壁部25hで囲まれる空間部が形成されている。そうして、このチャンバ部25では、前側延長壁部25g及び後側延長壁部25hを設ける等により、当該チャンバ部25の中央部における上下方向の寸法を、エンジン前後方向及び幅方向の寸法に比して大きくしていることから、エンジン幅方向から見た内空断面(図11参照)が、上下方向から見た内空断面(図9参照)やエンジン前後方向から見た内空断面(図10参照)よりも大きくなっている。
また、チャンバ部25は、図8に示すように、後側竪壁部25fの下端部に形成された、ボルト挿通孔を有する取付ブラケット25iと、頂壁部25bの上側に形成された、2つのボルト挿通孔を有する取付部25jとを備えている。これにより、チャンバ部25は、その下端部では取付ブラケット25iを介して1本のボルト25qにより、また、その上端部では取付部25jに挿通された2本のボルト25rにより、エンジン1の吸気側の外面に締結固定されている。なお、図中の符号25kは、チャンバ部25の剛性を高めるために形成されたリブであり、符号25lは、チャンバ部25と下流分岐管部15とを強固に接続するためリブである。
チャンバ部25の第1側壁部25c(上流吸気管部35とは反対側)には、図13に示すように、縦長な矩形開口部25mが形成されており、上記インタークーラ7は、その一部が、かかる矩形開口部25mからチャンバ部25の中に挿入されて、チャンバ部25内に形成された上記空間部に収容されるようになっている。
インタークーラ7は、水冷式インタークーラであり、図4及び図13に示すように、インタークーラ本体部17と、当該インタークーラ7に冷却水を供給するための冷却水導入管37と、当該インタークーラ7から暖められた冷却水を排出するための冷却水排出管47と、当該インタークーラ本体部17の右側側面に接続され且つ冷却水導入管37及び冷却水排出管47を支持するインタークーラ取付部27と、を備えている。なお、図中の符号57は、冷却水中に含まれる空気を抜くためのエア抜きパイプである。
インタークーラ本体部17は、直方体状に形成されているとともに、前側及び後側面(エンジン幅方向に対向する一対の面)が、最も広い面となっている。このインタークーラ本体部17は、直方体状のコア部17aと、当該コア部17aの上側に設けられたタンク部17bとを有している。なお、インタークーラ本体部17のみならず、コア部17aも、前側及び後側面が、換言すると、吸気通過面が最も広い面となっている。
コア部17aには、図13に示すように、薄板材を扁平筒形にしたウォータチューブ17eがエンジン前後方向に複数配列されている。なお、図示省略するが、各ウォータチューブ17eの外壁面には、波状のコルゲートフィンが鑞付け等により接合されており、これにより、各ウォータチューブ17eの表面積が増加して放熱効果が向上するようになっている。また、タンク部17bは、インレットタンク17cとアウトレットタンク17dとに分かれていて、これらインレットタンク17c及びアウトレットタンク17dはそれぞれウォータチューブ17eと連通している。このように、インタークーラ本体部17を構成することで、冷却水導入管37から導入された冷却水は、インレットタンク17cに収容された後、各ウォータチューブ17eに供給されて高温の吸入空気を冷却する一方、高温の吸入空気との熱交換により暖められた冷却水は、アウトレットタンク17dに収容された後、冷却水排出管47から排出される。なお、冷却水導入管37及び冷却水排出管47は、後述するインタークーラ冷却水循環系87に連通している。
インタークーラ本体部17は、矩形開口部25mからチャンバ部25内に挿入されて、当該チャンバ部25内を前後(エンジン幅方向)に二分するように、当該チャンバ部25に内蔵されている。より詳しくは、矩形開口部25mから挿入されたインタークーラ本体部17は、図9〜図11に示すように、その上面と頂壁部25bの下面とが、その下面と底壁部25aの上面とが、及び、その左側側面と第2側壁部25dの内側面とが面一になるとともに、タンク部17bが前側延長壁部25gと後側延長壁部25hとの間に挟まれた状態で、チャンバ部25内に形成された空間を前後に仕切るように、当該チャンバ部25内に収容されている。これにより、前側に膨らむように形成された前側竪壁部25eと、当該インタークーラ本体部17のコア部17aの前面との間に前側空間部25nが形成されるとともに、後側に膨らむように形成された後側竪壁部25fと、当該インタークーラ本体部17のコア部17aの後面との間に、前側空間部25nと略同じ容積の後側空間部25oが形成されている。
そうして、インタークーラ7は、上記のようにインタークーラ本体部17がチャンバ部25内に収容された状態で、図4に示すように、インタークーラ取付部27を、チャンバ部25における矩形開口部25mの周縁部25pに8本のボルト25sによって締結固定することで、吸気マニホールド5に組み合わされている。なお、チャンバ部25内に収容されたインタークーラ本体部17の外面と、頂壁部25bの下面、第2側壁部25dの内面、底壁部25aの上面、及び、矩形開口部25mの内周面と、の間は、パッキン等のシール部材によってシールされていて、前側空間部25nと後側空間部25oとの間で空気が漏れないようになっているが、インタークーラ本体部17とチャンバ部25とは固定されておらず、インタークーラ7は、矩形開口部25mの周縁部25pでのみチャンバ部25に固定されている。
このように、インタークーラ7を吸気マニホールド5のチャンバ部25内に収容することによって、インタークーラ7をエンジンルームに別途配置する必要がなくなることから、本実施形態の吸気装置3によれば、インタークーラ7が吸気マニホールド5に内蔵されていないものに比して、エンジンルームの省スペース化を図ることができる。
また、チャンバ部25は、図1に示すように、その右側に隣接してオルタネータ41が設けられていることから、エンジン前後方向において寸法的に特に強い制約を受けるが、本実施形態のチャンバ部25では、上述の如く、当該チャンバ部25の中央部における上下方向の寸法を、エンジン前後方向及び幅方向の寸法に比して大きくしていることから、換言すると、寸法的な制約の小さい上下方向で広い面積を確保していることから、エンジンルームの省スペース化を図りつつ、エンジン幅方向から見て大きな内空断面を確保することができる。そうして、このようにエンジン幅方向から見て大きな内空断面を有するチャンバ部25内に、エンジン幅方向に対向する吸気通過面が最も広い面となっている直方体状のインタークーラ本体部17を内蔵することにより、本実施形態の吸気装置3では、インタークーラの長尺化を抑制しつつ、吸気通過面の面積を有効に確保することができる。
一方、上述の如く、金属製のスロットルボディ19を含む吸気制御弁ユニット9は、スペーサ部材13を介して吸気マニホールド5(上流吸気管部35)に取り付けられていることから、これら吸気制御弁ユニット9及びスペーサ部材13を含む吸気マニホールド5全体の重心は左側に寄ることになる。このように、重心が左側に寄った状態で、エンジン1が振動すると、それに伴って吸気マニホールド5及び吸気制御弁ユニット9も振動するが、重心のアンバランスさに起因して吸気マニホールド5が必要以上に揺れることから、かかるアンバランスさに起因する揺れの分だけ、樹脂製の吸気マニホールド5に発生する応力が大きくなり、応力が大きくなった分だけ、肉厚の増大やリブの増設といった補強が必要となる。
ここで、本実施形態のチャンバ部25では、右側に位置する第1側壁部25cに形成された矩形開口部25mの周縁部25pに、冷却水導入管37や冷却水排出管47といった内部に冷却水が含まれる重量物を支持するインタークーラ取付部27を締結固定することから、吸気マニホールド5に吸気制御弁ユニット9だけを接続する場合に比して、吸気制御弁ユニット9及びインタークーラ7を含む吸気マニホールド5全体の重心を、吸気マニホールド5自体の重心に近づけることができる。これにより、アンバランスさに起因する揺れが抑制され、抑制された揺れの分だけ補強を不要とすることができる。
続いて、中間吸気管部45について説明する。中間吸気管部45は、従来のようにサージタンクと複数の気筒とを複数の吸気分岐管で接続するものとは異なり、チャンバ部25の前側空間部25nと下流分岐管部15とを接続する単一通路を構成するものである。この中間吸気管部45は、図3〜図5及び図10に示すように、チャンバ部25の前側竪壁部25eの上端部から、前側(エンジン幅方向外側)に湾曲して上方に延びて、後述する下流分岐管部15の分岐管本体部15aに接続されている。これにより、中間吸気管部45には、前側に湾曲して上下方向に延びる、断面円形の内部通路45aが形成されており、かかる内部通路45aを介して、チャンバ部25の前側空間部25nと後述する下流分岐管部15の集合部15cとが連通されている。このように、前側に湾曲して上下方向に延びる内部通路45aを形成することにより、インタークーラ本体部17を通過した吸入空気は、図10に示すように、前側竪壁部25eの内側面に衝突した後、主として内部通路45aの外周円側の面に沿うように、当該内部通路45aを上昇する。
また、この中間吸気管部45は、図4及び図5に示すように、当該中間吸気管部45の後側半分を構成する、チャンバ部25及び下流分岐管部15と一体に形成された内側壁部55と、当該中間吸気管部45の前側半分を構成する、チャンバ部25及び下流分岐管部15と別体に形成された外側壁部65と、を有する分割構造となっており、内側壁部55に形成されたフランジ部55aと外側壁部65に形成されたフランジ部65aとを溶着することにより、外側壁部65が内側壁部55に取り付けられている。
この外側壁部65には、上記EGRガス導入管93が接続されている。より詳しくは、この外側壁部65には、その略中央部に、EGRガス導入管93をボルト締結するためのフランジ部65cが設けられており、かかるフランジ部65cには、ノズル部材43を取り付けるための、内部通路45aまで貫通する取付孔65dが形成されている。なお、図中の符号65bは、外側壁部65の剛性を高めるために形成されたリブである。
このノズル部材43は、板金プレス成型品であり図14(a)及び(b)に示すように、円環状のフランジ部43aと、当該フランジ部43aの内周縁部から当該フランジ部43aと垂直に延び且つ段差部が形成された筒状の取付部43bと、当該取付部43bの先端からさらに延びる円筒状のノズル先端部43cと、当該ノズル先端部43cの先端を閉塞する閉塞部43dと、を有していて、全体として有底筒状に形成されている。また、ノズル先端部43cには、直径方向に対向するように、一対の開口部43eが形成されている。一方、取付孔65dを区画する壁面には、ノズル部材43の外形に対応するように段差部が形成されている。そうして、ノズル部材43は、当該ノズル部材43のフランジ部43aと取付孔65dの段差面との間に、シール用のOリング43fを挟んだ状態で、且つ、一対の開口部43eが上下方向に対向するような姿勢で、取付孔65dに差し込まれている。
このように、ノズル部材43を外側壁部65に取り付けることにより、EGRガス導入管93からEGRガスが導入されると、ノズル部材43の内部を通ったEGRガスが、ノズル先端部43cを閉塞するように設けられた閉塞部43dに衝突して、図10及び図14(a)に示すように、上下に分かれるように一対の開口部43eから排出されて、外側壁部65の近傍で(正確には内部通路45aの外周円側の面の近傍で)上下に分散することになる。そうして、上述の如く、インタークーラ本体部17を通過した吸入空気は、主として内部通路45aの外周円側の面に沿うように、当該内部通路45aを上昇することから、吸入空気とEGRガスとの攪拌が促進されるので、EGRガスのミキシング性を向上させることができる。なお、内部通路45aに導入されるEGRガスは高温であり、且つ、吸気マニホールド5は樹脂製であることから、中間吸気管部45のうち、その近傍でEGRガスが分散される外側壁部65の内面側には、35%ガラス繊維強化ポリフタルアミド樹脂(PPA−GF35)製の耐熱性インナ層(図示せず)が配設されている。
下流分岐管部15は、図1に示すように、オルタネータ41よりも上側で、4つの気筒11a,11b,11c,11dの8つの吸気ポート21を覆うようにエンジン前後方向に延びており、吸入空気を各気筒11a,11b,11c,11dに分配するための内部通路が形成された分岐管本体部15aと、当該下流分岐管部15をシリンダヘッド1bに取り付けるためのフランジ部15bと、を有している。なお、図中の符号15eは、分岐管本体部15aの剛性を高めるために形成されたリブである。
分岐管本体部15aは、図4及び図5に示すように、前側に膨らむように形成されていて、前後方向から見て、略半長円形の横断面外形を有している。この分岐管本体部15aは、中間吸気管部45から導入される吸入空気とEGRガスとの攪拌性を高めるため、後述する内部通路15dの断面より広い集合部15c(図10参照)を確保すべく、図6に示すように、前後方向の両端から中央に向かうほど、幅方向並びに上下方向における断面高さが高くなっている。
これに対し、分岐管本体部15aに形成されている内部通路15d(図10参照)は、エンジン前後方向の両端から集合部15cに至るまで、断面が徐々に大きくなるように形成されているとともに、図15に示すように、当該集合部15cになだらかに連通している。これにより、吸入空気とEGRガスとが、図10及び図15の白抜き矢印で示すように、一旦集合部15cのフランジ部15bに当たり、集合部15c内で渦巻いて攪拌された後、内部通路15dに供給されることから、第2及び第3気筒11b,11cのみならず第1及び第4気筒11a,11dにもEGRガスが供給されるので、EGRガスの分配性を高めることができる。
フランジ部15bは、分岐管本体部15aの後側に設けられており、図3に示すように、幅方向から見て、略長円形に形成されている。このフランジ部15bには、図8に示すように、8つの吸気ポート21に対応する位置に、8つの吸気開口部15fが形成されており、これら8つの吸気開口部15fは、集合部15cまたは内部通路15dとそれぞれ連通している。なお、図8中の符号15gは、フランジ部とシリンダヘッド1bとの間に配置されるシール手段としてのOリングであり、また、符号15hは、下流分岐管部15の軽量化を図るために形成された肉抜き凹部である。
また、フランジ部15bには、図3に示すように、各々ボルト挿通孔が形成された取付部15iが、当該フランジ部15bの上部に4つ及び下部に2つ計6つ形成され、さらに、前述した取付部25j が2つ形成されており、下流分岐管部15は、これら8つの取付部15i,25jに挿通された8本のボルト15j,25rによって、エンジン1の吸気側の外面に締結固定されている。
なお、上述のように、中間吸気管部45は、チャンバ部25及び下流分岐管部15と別体に形成された外側壁部65を有する分割構造となっているが、かかる外側壁部65のみならず、図5の太破線で示すように、下流分岐管部15のフランジ部15bとチャンバ部25の後側竪壁部25fとを構成する部材も、下流分岐管部15及びチャンバ部25の他の部位と別体に形成されている。すなわち、本実施形態の吸気マニホールド5は、3分割構造となっており、これにより、開口部及び膨出部の多い複雑な構造を有していても、比較的容易に、吸気マニホールド5の成型及び型抜きができるようになっている。
以上のように構成された本実施形態の吸気装置3では、過給機91のコンプレッサ室で圧縮された高温の吸入空気が、スロットルボディ19及びスペーサ部材13を通過し、図9に示すように、上流吸気管部35を通って、チャンバ部25の後側空間部25oに導入される。後側空間部25oに導入された高温の吸入空気は、図9及び図10に示すように、水冷式のインタークーラ7のコア部17aを後方から前方に通過する際に、ウォータチューブ17e内を流動する冷却水との熱交換によって冷却されて、充填効率が高まった状態で前側空間部25nに導入される。
そうして、インタークーラ7のコア部17aを通過した吸入空気は、図10に示すように、前側竪壁部25eの内側面に衝突した後、主として内部通路45aの外周縁側の面(外側壁部65の内側面)に沿うように、当該内部通路45aを上昇し、外側壁部65の近傍で上下に分散しているEGRガスと混合されながら、下流分岐管部15の集合部15cに導入される。集合部15cに導入された混合ガスは、集合部15cのフランジ部15bに当たり、集合部15c内で渦巻いてさらに攪拌された後、内部通路15dに供給されて、各気筒11a,11b,11c,11dに分配される。
ところで、エンジンの吸気系では、インタークーラはスロットルボディよりも上流に位置していることが多いが、本実施形態では、上述の如く、吸気装置3(吸気系)の上流側に過給機91を介設し、当該過給機91の下流側に、吸気制御弁ユニット9とインタークーラ7とをこの順で配置している。このため、過給機91のコンプレッサ室で圧縮された高温の吸入空気が、インタークーラ7で冷却されることなく、スロットルボディ19を通過することになる。このように、冷却されていない高温の吸入空気が、吸気制御弁ユニット9のスロットルボディ19を通過すると、駆動伝達部49の駆動モータや伝達機構部が過熱化されるおそれがある。
そこで、上記スペーサ部材13には、駆動伝達部49の過熱化を抑えるべく、当該スペーサ部材13の内部で冷却水を循環させるための水路が、具体的には、図12に示すように、吸気制御弁ユニット9との接合部うち、吸気連通路部13aを挟んで駆動伝達部49側に、冷却水を流動させるための内部水路13bが形成されている。より詳しくは、この内部水路13bは、図5に示すように、吸気連通路部13aを挟んで駆動伝達部49側で、下方へ略真っ直ぐに延びた後、スペーサ部材13の高さ方向の中央部で屈曲し、下方へ向かうほどエンジン1側に傾斜して延びるように形成されており、その上端部に冷却水導入管23が接続されているとともに、その下端部に冷却水排出管33が接続されている。このように、スペーサ部材13に内部水路13bを形成することにより、内部水路13bは、図12に示すように、吸気流の流れ方向に見て、駆動伝達部49のみならず吸気制御弁ユニット9における駆動伝達部49側(一方)の弁軸支持部19bとも重なっている。
この内部水路13bは、図16に示すように、エンジン冷却水循環系67に連通しており、当該内部水路13b内には、比較的暖かい冷却水が流動するようになっている。この循環系において、エンジン冷却水は、シリンダブロック1c及びシリンダヘッド1bのウォータージャケット内を通過してエンジン1を冷却した後、上記還流通路83に設けられたEGRクーラ83aで一旦冷却されてからスペーサ部材13に供給されるようになっている。
そうして、スペーサ部材13に供給されたエンジン冷却水は、冷却水導入管23から内部水路13bに導入され、駆動伝達部49の右側近傍で延びる内部水路13b内を、当該駆動伝達部49を冷却しながら下方に流れ、冷却水排出管33から排出された後、再びエンジン1に至る。このように、エンジン冷却水循環系67を流れる冷却水によって駆動伝達部49を冷却することにより、吸気制御弁ユニット9を特殊化する(吸気制御弁ユニット9に内部水路を設けたり、耐熱性の高い駆動モータを用いたりする)ことなく、駆動伝達部49の過熱化を可及的に抑えることができる。
また、内部水路13bは、吸気流の流れ方向に見て、駆動伝達部49側の弁軸支持部19bと重なっていることから、換言すると、駆動伝達部49側の弁軸支持部19bの近傍をエンジン冷却水が流動することから、暖機運転時等には駆動伝達部49を冷却する一方、冷間始動時等には弁軸支持部19bを暖めるようになっている。したがって、エンジン冷却水循環系67の暖かい冷却水によって、冷間時における弁軸支持部19bのアイシングを防止することができる。
−効果−
本実施形態によれば、エンジン冷却水を、駆動伝達部49の過熱の抑制するための冷却熱源として有効に用いることができる。
また、駆動伝達部49を有する吸気制御弁ユニット9と上流吸気管部35との間に介在するスペーサ部材13には、吸気制御弁ユニット9との接合部のうち吸気連通路部13aを挟んで駆動伝達部49側に、エンジン冷却水を流動させるための内部水路13bが形成されていることから、インタークーラ7を吸気制御弁ユニット9よりも下流に設けたことに起因して、高温の吸入空気が吸気制御弁ユニット9に流入しても、かかる内部水路13bを流れるエンジン冷却水によって、駆動伝達部49を可及的に冷却して、駆動伝達部49が過熱されるのを抑えることができる。
さらに、内部水路13bは、吸気制御弁ユニット9における駆動伝達部49側の弁軸支持部19bの近傍で延びていることから、駆動伝達部49の過熱を抑えるためのエンジン冷却水を、駆動伝達部49側の弁軸支持部19bの冷間時におけるアイシングを防止するための加温水としても用いることができる。これにより、吸気制御弁ユニット9を特殊化することなく、駆動伝達部49の過熱の抑制と、弁軸支持部19bのアイシング防止とを両立することができる。
(実施形態2)
本実施形態は、吸気制御弁ユニットが制御弁加温水路を有している点、及び、スペーサ部材13の内部水路13b内を流動させる冷却水としてインタークーラ冷却水循環系を流れる冷却水を用いる点が、実施形態1とは異なるものである。以下、実施形態1と異なる点について説明する。
上記吸気制御弁ユニット9は、スロットルボディ19、弁軸29、弁体39及び駆動伝達部49に加え、図17に示すように、エンジン1側(他方)の弁軸支持部19cに対応する制御弁加温水路59をさらに有している。この制御弁加温水路59は、冷間時におけるエンジン1側の弁軸支持部19cのアイシングを防止すべく吸気制御弁ユニット9に組み込まれたものであり、その内部をエンジン冷却水循環系77のエンジン冷却水(加温水)が流動するようになっている。制御弁加温水路59は、図18に示すように、スロットルボディ19の底面に沿って後側に延びるとともに、図19に示すように、スロットルボディ19のエンジン1側の側面に沿って延びている。
この制御弁加温水路59は、図20(a)に示すように、エンジン冷却水循環系77に連通しており、当該制御弁加温水路59内には、比較的暖かい冷却水が流動するようになっている。この循環系において、エンジン冷却水は、シリンダブロック1c及びシリンダヘッド1bのウォータージャケット内を通過してエンジン1を冷却した後、上記還流通路83に設けられたEGRクーラ83aで一旦冷却されてから制御弁加温水路59に供給されるようになっている。
そうして、制御弁加温水路59に供給されたエンジン冷却水は、スロットルボディ19のエンジン1側の側面に沿って流れる際に、エンジン1側の弁軸支持部19cの近傍を流動して、冷間始動時等に弁軸支持部19cを暖めるようになっている。したがって、エンジン冷却水循環系77の暖かい冷却水によって、冷間時における弁軸支持部19cのアイシングを防止することができる。
一方、上記インタークーラ7は、エンジン冷却水とは別のインタークーラ冷却水を循環させるためのインタークーラ冷却水循環系87と連通しているとともに、上記スペーサ部材13の内部水路13bもまた、このインタークーラ冷却水循環系87に連通している。
このインタークーラ冷却水循環系87において、インタークーラ冷却水は、図20(b)に示すように、インタークーラ・ラジエータ97によって冷却された後、電動ポンプ95によってインタークーラ7に供給され、上記チャンバ部25で高温の吸入空気を冷却した後、スペーサ部材13に供給されるようになっている。
そうして、スペーサ部材13に供給されたエンジン冷却水は、図21に示すように、冷却水導入管23から内部水路13bに導入され、駆動伝達部49の右側近傍で延びる内部水路13b内を、当該駆動伝達部49を冷却しながら下方に流れ、冷却水排出管33から排出された後、再びインタークーラ・ラジエータ97に至る。このように、インタークーラ冷却水循環系87を流れる水温の低い冷却水によって駆動伝達部49を冷却することにより、駆動伝達部49の冷却をより一層促進することができるとともに、制御弁加温水路59を流れるエンジン冷却水循環系77の暖かい冷却水によって弁軸支持部19cのアイシングを効果的に防止することができる。
−効果−
本実施形態によれば、内部水路13bがインタークーラ冷却水循環系87と連通していることから、インタークーラ冷却水循環系87を流れる水温の低い冷却水を用いて、駆動伝達部49の冷却を促進することができる。
また、弁軸支持部19cの冷間時におけるアイシング防止については、インタークーラ冷却水循環系87を流れる水温の低い冷却水を用いるのではなく、制御弁加温水路59を流れるエンジン冷却水循環系77の暖かい冷却水を用いるので、弁軸支持部19cのアイシングを効果的に防止することができる。
このように、弁軸支持部19cのアイシング防止のために、インタークーラ冷却水循環系87を流れる水温の低い冷却水を暖めて用いるのではなく、エンジン冷却水循環系77を流れる水温の高い冷却水を用いるので、内部水路13bを流れる冷却水による駆動伝達部49の冷却性能に影響を与えることなく、弁軸支持部19cのアイシング防止を図ることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記各実施形態では、スペーサ部材13に、吸気制御弁ユニット9との接合部うち、吸気連通路部13aを挟んで駆動伝達部49側に内部水路13bを形成したが、これに加えて、吸気連通路部13aを挟んでエンジン1側にも内部水路を形成してもよい。
また、上記各実施形態では、スペーサ部材13をスロットルボディ19の下流側に配置したが、これに限らず、スペーサ部材13をスロットルボディ19の上流側に配置してもよい。
さらに、上記各実施形態では、吸気マニホールド5を35%ガラス繊維強化ポリアミド66樹脂製としたが、樹脂製である限り、材質はこれに限定されない。
また、上記各実施形態では、吸気装置3をディーゼルエンジンに適用したが、これに限らず、ガソリンエンジンに適用してもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、吸気系の上流側に過給機を介設し、当該過給機の下流側に、モータ駆動式の吸気制御弁ユニットとインタークーラとをこの順で配置したエンジンの吸気装置等について有用である。
1 エンジン
3 吸気装置
7 インタークーラ
9 吸気制御弁ユニット
13 スペーサ部材
13a 吸気連通路部
13b 内部水路
19b 弁軸支持部
19c 弁軸支持部
35 上流吸気管部(吸気系の吸気管)
49 駆動伝達部
59 制御弁加温水路
67 エンジン冷却水循環系
77 エンジン冷却水循環系
87 インタークーラ冷却水循環系
91 過給機

Claims (4)

  1. 吸気系の上流側に過給機を介設し、当該過給機の下流側に、モータ駆動式の吸気制御弁ユニットとインタークーラとをこの順で配置したエンジンの吸気装置であって、
    上記吸気制御弁ユニットは、その外周囲の一部に、駆動モータを含む駆動伝達部を有していて、内部に吸気連通路部を有するスペーサ部材を介して、吸気系の吸気管と連通されており、
    上記スペーサ部材には、上記吸気連通路部を通過する吸気流の流れ方向に見て、少なくとも上記吸気連通路部に対して上記駆動伝達部側に、冷却水を流動させるための冷却用の内部水路が形成されていることを特徴とするエンジンの吸気装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの吸気装置において、
    上記内部水路は、上記吸気制御弁ユニットを通過する吸気流の流れ方向に見て、当該吸気制御弁ユニットにおける一方の弁軸支持部と重なるように、延びていることを特徴とするエンジンの吸気装置。
  3. 請求項1又は2記載のエンジンの吸気装置において、
    上記内部水路は、エンジン冷却水循環系に連通していることを特徴とするエンジンの吸気装置。
  4. 請求項2記載のエンジンの吸気装置において、
    上記吸気制御弁ユニットは、他方の弁軸支持部に対応する制御弁加温水路をさらに有し、
    上記制御弁加温水路はエンジン冷却水循環系に連通している一方、上記インタークーラは、エンジン冷却水とは別のインタークーラ冷却水を循環させるインタークーラ冷却水循環系に連通しており、
    上記内部水路は、インタークーラ冷却水循環系に連通していることを特徴とするエンジンの吸気装置。
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