JP4030160B2 - 多気筒内燃機関の吸気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車輌に搭載される多気筒内燃機関の吸気装置に係り、詳しくは、特定気筒に対して吸入空気をそれぞれ導入するための並列な複数の通路を有する多気筒内燃機関の吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の各気筒には吸気通路を通じて吸入空気が導入される。各気筒に導入される吸入空気の量は通常、吸気通路に設けられたスロットルバルブによって調節されるが、近年では吸気通路内に発生する吸入空気の圧力脈動を利用することにより更に多くの吸入空気を気筒内に導入するようにした吸気装置が提案されている。
【0003】
こうした吸気装置の一例として特開昭63−111226号公報には「V型多気筒エンジンの吸気装置」が記載されている。
図11に示すように、この吸気装置における吸気通路100は、各気筒#1〜6に接続された複数の分岐吸気管111〜116、エンジン150の左右バンク150L,150Rに対し独立に設けられ、分岐吸気管111〜116が各バンク150L,150R毎にそれぞれ接続された一対の吸気管120L,120R、及びこれら各吸気管120L,120Rが接続された共通吸気管130によって構成されている。従って、エアクリーナ(図示略)を通過した吸入空気は共通吸気管130から各吸気管120L,120Rに導入された後、分岐吸気管111〜116によって各気筒#1〜6に分配される。
【0004】
また、吸気装置には2つの連通部160,161が設けられており、これら各連通部160,161に設けられた開閉弁160a,161a,161bが開弁することにより各吸気管120L,120Rの内部が連通される。そして、この吸気装置では各開閉弁160a,161a,161bをエンジン150の回転速度に応じて開閉することにより、同回転速度に適した共鳴過給が行われる。
【0005】
こうした吸気装置にあっては一般に、左右バンク150L,150Rに対し設けられた各吸気管120L,120Rの長さを極力長く設定することが望ましい。各吸気管120L,120Rの長さを長く設定することにより、共鳴過給効果をより低い回転速度域から得ることができるようになるからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のように各吸気管120L,120Rの長さを長く設定すると、これら各吸気管120L,120Rをエンジンルームの限られたスペース内に配置する際に各吸気管120L,120R(又はその一部)を車輌の前後方向に並列に配置せざるを得なくなり、この場合に以下に示すような問題が生じていた。
【0007】
即ち、エンジンルーム内には車輌の走行に伴って同車輌の前方側から後方側に向かう外気の流れが存在している。従って、例えば図11の左側を車輌の前方側と仮定すれば、その上流側部分が車輌の前方側に位置する吸気管120Lはこの外気流が接触することにより冷却され、後方側に位置する吸気管120Rよりも温度が低下するようになる。このため、各吸気管120L,120Rに温度差が生じ、各吸気管120L,120R内をそれぞれ流通する吸入空気の密度が各吸気管120L,120R毎に異なるようになる。その結果、吸気管120Lから吸入空気が分配される左バンク150Lの各気筒#1,#3,#5と、吸気管120Rから吸入空気が分配される右バンク150Rの各気筒#2,#4,#6との間で吸入空気質量が異なるようになりトルク変動の発生を招くというという問題があった。
【0008】
また、このような問題は上記のような共鳴過給効果を得るようにした吸気装置に限られず、並列な複数の吸気通路を有する多気筒内燃機関の吸気装置にあっては概ね共通して発生する問題である。
【0009】
本発明は上記実情を鑑みてなされたものであり、その目的は並列な複数の吸気通路を有する多気筒内燃機関の吸気装置において、各気筒内に異なる密度の吸入空気が導入されることに起因したトルク変動の発生を抑制することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、車輌に搭載される多気筒内燃機関の特定気筒に対して吸入空気をそれぞれ導入するための並列な複数の通路を有する多気筒内燃機関の吸気装置であって、スロットルボディの内部において各通路は車輌の前方側および後方側にそれぞれ配置されるとともに、特定気筒に流入する吸入空気の量を調節するスロットルバルブを各通路は内部にそれぞれ備え、スロットルボディに設けられた温水路内に温水を流通させることにより同スロットルボディにおいて車輌の前方側に位置する部分が後方側に位置する部分よりも加熱されるように加熱する温水加熱手段を備え、温水の温度に応じて開閉し温水が所定温度以上になったときに温水路を閉鎖する弁を、各通路のうち最も車輌の前方側に位置する通路のスロットルバルブに近接させてスロットルボディに設けられた温水路に配設したことをその要旨とするものである。
【0011】
上記構成によれば、温水加熱手段によってスロットルボディが加熱されることにより、同スロットルボディにおいて車輌の前方側に位置する部分が後方側に位置する部分よりも相対的に大きく温度上昇する。従って、スロットルボディにおいて車輌の前方側に位置する部分と後方側に位置する部分との温度差が減少する。その結果、スロットルボディの内部において車輌の前方側および後方側にそれぞれ配置された各通路を流通する吸入空気の密度差が減少する。
【0013】
さらに、温水通路内を流通する温水によりスロットルボディが加熱されるため、各通路のスロットルバルブにおける氷結現象の発生が抑制される。
また、前記弁の近傍を通過する温水の温度が所定温度以上になると、温水路が弁により閉鎖されて同温水路内に温水が流れなくなるため、スロットルボディの加熱が停止される。ここで、上記構成においては、上記弁を各通路のうち車輌の最も前方側に位置する通路のスロットルバルブ、即ち、氷結現象が特に発生し易いスロットルバルブに対し近接させてスロットルボディに設けられた温水路に配設しているため、この氷結現象が発生し易いスロットルバルブの温度と弁の近傍を通過する温水の温度との相関性が高められる。このため、温水の温度が所定温度に達したときに弁を閉弁することにより、スロットルバルブが氷結現象の発生しない温度にまで温度上昇したときに確実にスロットルボディの加熱を停止することができる。従って、スロットルバルブにおける氷結現象の発生がより確実に抑制されるとともに、スロットルボディの過度な温度上昇が回避される。
【0014】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した多気筒内燃機関の吸気装置において、温水加熱手段は車輌の前後方向に延びる温水路内に車輌の前方側から後方側に向けて温水を流通させることによりスロットルボディを加熱することをその要旨とするものである。
【0015】
上記構成において、温水路内の温水は車輌の前方側から後方側に向けて流れる際にスロットルボディに熱を奪われて徐々に温度低下する。その結果、スロットルボディにおいて車輌の前方側に位置する部分は高温の温水によって加熱される一方、後方側に位置する部分は低温の温水によって加熱されるようになるため、これら両部分の温度差が減少する。
【0016】
また、請求項3に記載した発明は、請求項1に記載した多気筒内燃機関の吸気装置において、温水路はスロットルボディ内における流路長が車輌の前方側ほど長く設定されていることをその要旨とするものである。
【0017】
上記構成では、スロットルボディにおいて車輌の前方側に位置する部分に対して温水路内の温水から伝達される時間当たりの熱量が後方側に位置する部分に伝達される熱量と比較して相対的に大きくなるため、これら両部分の温度差が減少する。
【0018】
従って、請求項2又は3に記載した各発明によれば、請求項1に記載した発明の作用に加えて、いずれも同一の温水路に温水を流すだけで各通路に流れる吸入空気の密度差を減少させることができるようになるため、例えば、温度の異なる温水が流れる温水路をスロットルボディ内に複数設ける必要がなくなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
以下、本発明をV型6気筒エンジンの吸気装置に適用した第1の実施形態について図1〜5を参照して説明する。
【0022】
図1は車輌10のエンジンルーム11内に配設されたエンジン15と同エンジン15の各気筒に対して吸入空気を導入するための吸気装置20とをそれぞれ示し、図2は吸気装置20の構成を模式的に示している。尚、図2では吸気装置20を構成する各部材を略直線上に配置して示しているが、これら各部材は実際には図1に示す態様でエンジンルーム11内に配置されているものとする。また、図3は図2の3−3線に沿った断面を示している。
【0023】
図1に示すように、本実施形態におけるエンジン15は、クランクシャフト(図示略)の軸線が車輌10の前後方向(同図の左右方向)に対して略垂直となるようにエンジンルーム11内に搭載された横置型のエンジン15である。
【0024】
エンジン15のシリンダブロック16には車輌10の前方側(同図の左側)に位置する左側シリンダヘッド17Lと、後方側(同図の右側)に位置する右側シリンダヘッド17Rとがそれぞれ組み付けられている。シリンダブロック16において車輌10の前方側に位置する部分と左側シリンダヘッド17Lとによって左バンク15Lが構成され、同シリンダブロック16において車輌10の後方側に位置する部分と右側シリンダヘッド17Rとによって右バンク15Rが構成されている。また、図2に示すように、左バンク15Lには第1気筒#1、第3気筒#3、第5気筒#5が設けられ、右バンク15Rには第2気筒#2、第4気筒#4、第6気筒#6が設けられている。
【0025】
車輌10の前部には通気グリル18が設けられている。エンジンルーム11内にはこの通気グリル18と対向するようにしてラジエータ31が設けられており、更に、同ラジエータ31の後方には冷却ファン32が設けられている。これらラジエータ31及び冷却ファン32は後述するエンジン15の冷却装置30を構成している。
【0026】
車輌10の走行に伴って通気グリル18からエンジンルーム11内に導入された外気や冷却ファン32の回転に伴い通気グリル18からエンジンルーム11内に吸い込まれた外気は、いずれもラジエータ31を通過する際に同ラジエータ31内の冷却水を冷却するとともに、同エンジンルーム11内を車輌10の後方側に向かって流れ、吸気装置20を構成するスロットルボディ22等に接触する。
【0027】
次に、本実施形態に係る吸気装置20について説明する。図2に示すように、この吸気装置20はエアクリーナ21、スロットルボディ22、サージタンク23、インテークマニホルド24等を備えており、これら各部材22〜24等の内部空間により各気筒#1〜6内に吸入空気を導入するための吸気通路が構成されている。
【0028】
エアクリーナ21は、その上流側部分がエアインレット25に接続されるとともに、その下流側部分が共通管26を介してスロットルボディ22に接続されている。エアインレット25から導入された外気(吸入空気)はエアクリーナ21を通過した後に共通管26の内部に導入される。
【0029】
スロットルボディ22の内部には並列に第1通路22L及び第2通路22Rがそれぞれ形成されている。第1通路22Lは車輌10の前方側(図2の下側)に、第2通路22Rは車輌10の後方側(図2の上側)にそれぞれ配置されている。これら各通路22L,22Rの内部には共通管26から吸入空気がそれぞれ導入される。尚、このスロットルボディ22は熱伝導率の大きい金属、例えば、アルミニウムによって形成されている。
【0030】
図3に示すように、各通路22L,22Rの内部には共通のスロットルシャフト27aを軸として回動する第1スロットルバルブ27L及び第2スロットルバルブ27Rがそれぞれ設けられている。これら各スロットルバルブ27L,27Rはアクセルペダル60(図2に示す)に対して機械的に連結されており、同ペダル60の踏込動作に連動して回動することにより各通路22L,22Rの通路断面積を調節する。スロットルボディ22の側壁にはスロットルシャフト27aの回動量、即ちスロットルバルブ27L,27Rの開度(スロットル開度)を検出するスロットルセンサ61が設けられている。
【0031】
また、スロットルボディ22には温水路41、温水制御バルブ42等によって構成される温水加熱装置40が設けられている。この温水加熱装置40については後述する。
【0032】
図2に示すように、スロットルボディ22は分離管28を介してサージタンク23に接続されている。この分離管28の内部は隔壁28aによって左バンク用通路28Lと右バンク用通路28Rに区画されている。そして、左バンク用通路28Lはスロットルボディ22の第1通路22Lに、右バンク用通路28Rは第2通路22Rにそれぞれ接続されている。また、サージタンク23の内部も隔壁23aによって左バンク用隔室23Lと右バンク用隔室23Rとに区画されており、左バンク用隔室23Lは分離管28の左バンク用通路28Lに、右バンク用隔室23Rは右バンク用通路28Rにそれぞれ接続されている。
【0033】
左バンク用隔室23Lはサージタンク23及びインテークマニホルド24に設けられた分岐通路29Lにより左バンク15Lの各気筒#1,#3,#5に連通されている。また、右バンク用隔室23Rも同様に、サージタンク23及びインテークマニホルド24に設けられた分岐通路29Rにより右バンク15Rの各気筒#2,#4,#6に連通されている。
【0034】
共通管26から第1通路22Lに導入された吸入空気は左バンク用通路28L及び左バンク用隔室23Lを通過した後、分岐通路29Lを通じて左バンク15Lの各気筒#1,#3,#5に導入される。また、共通管26から第2通路22Rに導入された吸入空気は右バンク用通路28R及び右バンク用隔室23Rを通過した後、分岐通路29Rを通じて右バンク15Rの各気筒#2,#4,#6に導入される。
【0035】
サージタンク23の内部にはアクチュエータ(図示略)によって開閉駆動される第1の吸気制御バルブ291が設けられている。この第1の吸気制御バルブ291が開弁することにより左バンク用隔室23L及び右バンク用隔室23Rの内部が連通される。また、スロットルボディ22の内部にも別のアクチュエータ(図示略)によって開閉駆動される第2の吸気制御バルブ292が設けられている。第2の吸気制御バルブ292が開弁することにより第1通路22L及び第2通路22Rの内部が連通される。
【0036】
エンジン15の電子制御装置(図示略。以下、「ECU」という)は同エンジン15の回転速度とスロットルセンサ61にて検出されるスロットル開度とに応じて前記両アクチュエータを制御することにより第1の吸気制御バルブ291及び第2の吸気制御バルブ292をそれぞれ開閉する。このように回転速度及びスロットル開度に応じて各吸気制御バルブ291,292が開閉されることにより最適な慣性過給効果を得ることができる。
【0037】
次に、エンジン15の冷却装置30について説明する。図4に示すように、冷却装置30はラジエータ31、冷却ファン32、ウォータポンプ33、サーモスタット34等により構成されている。ウォータポンプ33は各バンク15L,15Rのシリンダブロック16内に形成されているウォータジャケット(図示略)に冷却水を吐出する。冷却水はシリンダブロック16のウォータジャケットから各シリンダヘッド17L,17R内に形成されているウォータジャケット(図示略)に流れ込む。各ウォータジャケットを通過する際に、冷却水はシリンダブロック16及び各シリンダヘッド17L,17Rの熱を吸収して温度上昇する。
【0038】
また、各シリンダヘッド17L,17Rのウォータジャケットを通過する冷却水の一部はインテークマニホルド24内に形成された水路(図示略)を介して温水加熱装置40に供給される。
【0039】
各シリンダヘッド17L,17Rのウォータジャケットを通過した冷却水はウォータアウトレット35を介してラジエータ31内に導入される。冷却水はラジエータ31を通過する際に冷却された後、サーモスタット34を介して再びウォータポンプ33に戻される。また、一部の冷却水はラジエータ31を介さずにウォータアウトレット35からサーモスタット34を介してウォータポンプ33に戻される。サーモスタット34は冷却水の温度が低いときに閉弁状態となってラジエータ31から同サーモスタット34への冷却水の流入を遮断する。その結果、ウォータアウトレット35からラジエータ31には冷却水が流れなくなりエンジン15の早期暖機が図られる。
【0040】
次にスロットルボディ22に設けられた温水加熱装置40について説明する。図3に示すように、スロットルボディ22の内部には前記各スロットルバルブ27L,27Rの下方に位置し車輌10の前後方向(図3の左右方向)に延びる温水路41が形成されている。スロットルボディ22において車輌10の前方側の側壁には温水制御バルブ42が取り付けられており、前記温水路41の上流側部分(同図の右側部分)はこの温水制御バルブ42に接続されている。図4に示すように、この温水制御バルブ42はインテークマニホルド24内に形成された水路(図示略)に接続されている。従って、温水制御バルブ42が開弁状態となると、温水路41内にはシリンダブロック16及び各シリンダヘッド17L,17Rのウォータジャケットを通過して温度上昇した冷却水、即ち温水が導入される。
【0041】
また、スロットルボディ22において車輌10の後方側の側壁にはユニオン43が取り付けられており、温水路41の下流側部分(図3の左側部分)はこのユニオン43に接続されている。図4に示すように、このユニオン43はサーモスタット34に接続されている。従って、温水路41内に導入された冷却水は、図中矢印に示すように同温水路41内を車輌10の前方側から後方側に向けて流通した後、サーモスタット34内に導入される。
【0042】
温水制御バルブ42は温水路41へ流入する温水の温度に応じて開閉する温度感応型バルブであり、温水の温度が所定温度以上になったときに閉弁状態となり温水路41への温水の流入を停止させる。以下のこの温水制御バルブ42の構成について説明する。
【0043】
図5に示すように、温水制御バルブ42はハウジング420と、ハウジング420内に設けられた弁体430と、この弁体430を往復動させる弁駆動部440とを備えている。
【0044】
ハウジング420はインテークマニホルド24の水路に接続される入口ポート421aを有した流入管421と、温水路41に通じる出口ポート422aを有した流出管422とによって構成されている。この流出管422の一端部がスロットルボディ22に螺着されることにより、温水制御バルブ42はスロットルボディ22に固定されている。
【0045】
弁体430はハウジング420の長手方向に延びるシャフト431と、同シャフト431の一端部に固定された弁部432とを備えている。この弁部432が流入管421に形成された弁座421cに離着座することにより入口ポート421aが開放或いは閉鎖される。また、シャフト431に形成されたフランジ431aと流入管421に形成された段部421dとの間にはスプリング450が配設されており、このスプリング450によって弁体430は弁部432が弁座421cから離間する方向に向けて常時付勢されている。
【0046】
弁駆動部440は流入管421に形成された複数の固定部421bによって固定された有底円筒状のケース441と、同ケース441の開口端部に固定されシャフト431を往復動可能に支持するスリーブ442とを備えている。これらケース441とスリーブ442とによって収容室443が区画形成されており、この収容室443内にはシャフト431の他端部が収容されている。
【0047】
また、収容室443内にはその周囲部分がケース441及びスリーブ442とによって挟持された弾性変形可能な膜体444がシャフト431の他端部を内包するようにして設けられている。更に、この膜体444とケース441との間には温度に感応してその体積が変化するワックス445が充填されている。
【0048】
この温水制御バルブ42において、インテークマニホルド24の水路から入口ポート421aに導入された温水はハウジング420の内部を通過して出口ポート422aから温水路41内に流入する。この際、温水の熱はケース441から収容室443内のワックス445に伝達される。
【0049】
ここで、温水の温度が低くワックス445に伝達される熱量が少ない場合には、同ワックス445は収縮しており、弁体430がスプリング450の付勢力によって付勢されることにより弁部432は弁座421cから離座している。その結果、入口ポート421aが開放され同入口ポート421aからハウジング420内への温水の流入が許容される。
【0050】
これに対して、温水の温度が上昇しワックス445に伝達される熱量が多くなると、シャフト431の他端部がワックス445の熱膨張に伴う膜体444の変形によって収容室443から押し出される。その結果、弁体430はスプリング450の付勢力に抗して弁座421c側に移動する。そして、更に温水の温度が上昇して所定の閉弁温度に達すると、弁部432は弁座421cに着座するようになる。その結果、入口ポート421aが閉鎖され同入口ポート421aからハウジング420内への温水の流入が停止される。
【0051】
尚、温水制御バルブ42の閉弁温度はワックス445の熱膨張係数とスプリング450の弾性係数とを適宜組み合わせることにより、第1スロットルバルブ27L近傍が氷結現象の発生しない温度に達した後に温水制御バルブ42が閉弁するように予め実験等に基づいて設定されている。
【0052】
以上説明したように、本実施形態に係る吸気装置20ではスロットルボディ22に温水路41を設け、同温水路41内に各ウォータジャケットを通過して温度上昇した温水を流通させるようにしている。エンジン15の冷間運転時においてはスロットルバルブ27L,27R近傍に付着した水分が氷結し円滑なスロットルバルブ27L,27Rの回動動作が行えなくなるおそれがあるが、本実施形態によれば、温水路41を流通する温水の熱によってスロットルボディ22が加熱されるため、上記のような氷結現象の発生を抑制することができる。その結果、冷間時における各スロットルバルブ27L,27Rの円滑な開閉動作を確保することができる。
【0053】
また、前述したように、通気グリル18からエンジンルーム11内に導入された外気は同エンジンルーム11内を車輌10の後方側に向かって流れてスロットルボディ22に接触する。スロットルボディ22はこの外気の接触により熱が奪われるため、同スロットルボディ22において車輌10の前方側に位置する部分(以下、「前方側部分」と略記する)は後方側に位置する部分(以下、「後方側部分」と略記する)と比較して温度が低下する傾向がある。
【0054】
しかしながら、本実施形態では温水路41内に温水を車輌10の前方側から後方側に向けて流すようにしているため、スロットルボディ22の前方側部分に対してより多くの熱量が温水から伝達され同部分が大きく温度上昇する。温水は温水路41内を流れる際にスロットルボディ22に熱を奪われて徐々に温度低下するため、上記構成によればスロットルボディ22の前方側部分は高温の温水によって加熱される一方で、後方側部分は低温の温水によって加熱されるようになるからである。
【0055】
従って、スロットルボディ22において前方側部分と後方側部分との温度差が減少し、第1通路22L及び第2通路22Rを流れる吸入空気の温度差も減少する。その結果、第1通路22Lを通じて左バンク15Lの各気筒#1,#3,#5に導入される吸入空気と第2通路22Rを通じて右バンク15Rの各気筒#2,#4,#6に導入される吸入空気との密度が異なることに起因したトルク変動の発生を抑制することができる。
【0056】
例えば、本実施形態とは異なり、温水路41内に温水を車輌10の後方側から前方側に向けて流すようにした構成によっても、前述した各スロットルバルブ27L,27Rにおける氷結現象の発生は抑制できる。
【0057】
しかしながら、このような構成ではスロットルボディ22における前方側部分と後方側部分との温度差が更に大きくなりトルク変動を増大させてしまうことになる。
【0058】
更に、このような構成では、第2通路22Rを流通する吸入空気の温度が高温になり、右バンク15Rの各気筒#2,#4,#6内における燃焼温度が上昇してこれら各気筒#2,#4,#6においてノッキングが頻繁に発生するようになる。このため、右バンク15Rの各気筒#2,#4,#6のみならず、左バンク15Lの各気筒#1,#3,#5に関しても点火時期の遅角制御が行われてしまう。一般に、ある特定の気筒にノッキングが発生した場合には全ての気筒に関して点火時期の遅角制御が行われるからである。従って、上記構成では、このような点火時期の遅角制御が頻繁に実行される結果、エンジン15の出力低下を招くようになる。
【0059】
この点、本実施形態に係る構成は、スロットルバルブ27L,27Rの氷結現象及びトルク変動発生の抑制に加え、上記のようなノッキングの発生を抑制してエンジン15の出力低下を回避するうえでも有効である。
【0060】
また、本実施形態に係る構成によれば、例えば、スロットルボディ22の内部に同ボディ22の前方側部分と後方側部分とを加熱するための温水路を別々に設け、前方側部分を加熱する温水路には高温の温水を、後方側部分を加熱する温水路には低温の温水をそれぞれ流すようにした構成とは異なり、同一の温水路41に単に温水を流すだけでスロットルボディ22の前方側部分と後方側部分との温度差を減少させて各通路22L,22Rに流れる吸入空気の密度差を減少させることができる。その結果、温水加熱装置40に係る構造の簡素化を図ることができる。
【0061】
更に、本実施形態に係る構成では、温水制御バルブ42をスロットルボディ22において車輌10の前方側の側壁に取り付けるようにしているため、同温水制御バルブ42が各スロットルバルブ27L,27Rのうち最も氷結現象が発生し易い第1スロットルバルブ27Lに最も近接して配置されることとなる。従って、温水制御バルブ42を通過する温水の温度と第1スロットルバルブ27L近傍の温度との相関性が高められるようになる。
【0062】
例えば、本実施形態とは異なり、温水制御バルブ42とユニオン43との位置関係を逆にして温水制御バルブ42をスロットルボディ22において車輌10の後方側の側壁に取り付けるようにした構成では、温水制御バルブ42を通過する温水の温度と第1スロットルバルブ27L近傍の温度との相関性が低下する。このような構成にあっては、第1スロットルバルブ27L及び温水制御バルブ42間におけるスロットルボディ22の長さが長くなり、温水制御バルブ42を通過する温水の温度が所定温度に達したときの第1スロットルバルブ27L近傍の温度が大きくばらつくようになるからである。
【0063】
従って、この構成において第1スロットルバルブ27Lに発生する氷結現象を確実に抑制するようにした場合、同第1スロットルバルブ27Lにおける温度のバラツキを考慮して温水制御バルブ42が閉弁する温水の温度をより高めに設定しなければならなくなる。その結果、スロットルボディ22が過度に温度上昇し、各通路22L,22Rを流通する吸入空気が高温となって吸入効率の低下を招くようになる。
【0064】
これに対して、本実施形態に係る構成によれば、温水制御バルブ42を通過する温水の温度と第1スロットルバルブ27L近傍の温度との相関性が高いため、第1スロットルバルブ27Lが氷結現象の発生しない温度にまで温度上昇したときに温水制御バルブ42を閉弁させてスロットルボディ22の加熱を確実に停止することができる。従って、各スロットルバルブ27L,27Rにおける氷結現象の発生がより確実に抑制されるとともに、スロットルボディ22の過度な温度上昇が回避される。その結果、各スロットルバルブ27L,27Rの円滑な開閉動作を確実に確保しつつ、スロットルボディ22の各通路22L,22Rを流通する吸入空気の温度をより低温に保持して吸入効率の低下を抑制することができる。
【0065】
次に本発明に係るその他の実施形態について上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。尚、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0066】
[第2の実施形態]
先ず、第2の実施形態について図6を参照して説明する。同図に示すように、本実施形態における温水路41は第1の実施形態における直線状の温水路41とは異なり略L字状を呈している。即ち、温水路41の上流側部分はスロットルボディ22において第1スロットルバルブ27Lよりも車輌10の前方側に位置する部分を通過して上方に延び同スロットルボディ22の上部にて開口している。従って、この温水路41はスロットルボディ22の前方側部分における流路長が後方側部分における流路長よりも長く設定されていることになる。
【0067】
本実施形態に係る構成によれば、温水路41内の温水からスロットルボディ22の前方側部分に対して伝達される時間当たりの熱量が後方側部分に伝達される熱量と比較して相対的に大きくなる。従って、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができることに加えて、スロットルボディ22の前方側部分と後方側部分との温度差を更に確実に減少させてトルク変動の発生を抑制することができる。
【0068】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について図7を参照して説明する。同図に示すように、本実施形態における温水路41は第1通路22Lの下方に位置する部分が同通路22Lに対してより近接するようにしてスロットルボディ22の内部に形成されている。
【0069】
本実施形態に係る構成によれば、スロットルボディ22において第1通路22Lの内周壁に該当する部分は第2通路22Rの内周壁に該当する部分よりも温水路41の温水から多くの熱量が伝達されて大きく温度上昇する。従って、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができることに加えて、各通路22L,22R内を流れる吸入空気の温度差をより確実に減少させてトルク変動の発生を抑制することができる。
【0070】
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について図8及び図9を参照して説明する。尚、図9はスロットルボディ22の下面を示している。
【0071】
これら各図に示すように、本実施形態におけるスロットルボディ22の下部には同ボディ22の下面に密着するようにして温水管47が配置されている。そして、この温水管47は一対の取付板48,49がスロットルボディ22の下部に固定されることによって同スロットルボディ22に取り付けられている。これら両取付板48,49はいずれも温水管47に密着してその一部を覆う形状を有している。尚、温水管47及び各取付板48,49はいずれも熱伝導率の大きい金属、例えば、アルミニウムによって形成されている。
【0072】
図9に示すように、各取付板48,49のうち車輌10の前方側に位置する取付板(前方側取付板)49は後方側に位置する取付板(後方側取付板)48よりも温水管47を覆う部分の面積が大きくなるように設定されている。
【0073】
温水管47における車輌10の前方側端部(図9の左側端部)には温水制御バルブ42が、車輌10の後方側端部(図9の右側端部)にはユニオン43がそれぞれ取り付けられている。温水制御バルブ42を介して温水管47の内部に流入した温水はその内部を車輌10の前方側から後方側に向かって流れ、ユニオン43からサーモスタット34に戻される。本実施形態ではこの温水管47の内部空間により温水路45が構成されている。
【0074】
本実施形態に係る構成では、スロットルボディ22の下面に温水管47が密着しているため、同温水管47の管壁からスロットルボディ22の下部に温水の熱が伝達される。温水管47の内部には車輌10の前方側から後方側に向けて温水が流通しているため、第1の実施形態と同様、スロットルボディ22の前方側部分は後方側部分と比較して相対的に高温の温水により加熱され大きく温度上昇する。
【0075】
更に、本実施形態に係る構成では、前方側取付板49は後方側取付板48よりも温水管47を覆う部分の面積が大きいため、同板49に対しては温水管47からより多くの熱が伝達される。そして、前方側取付板49に伝達された熱は更に同板からスロットルボディ22の前方側部分に伝達されるため、同前方側部分は後方側部分よりも更に大きく温度上昇するようになる。
【0076】
従って、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができることに加え、各取付板48,49の大きさを適宜変更することにより、スロットルボディ22の前方側部分及び後方側部分にそれぞれ伝達される熱量を容易に調節して両部分の温度差を減少させることができる。
【0077】
以上説明した各実施形態は以下のように構成を変更して実施することもできる。
・上記第1の実施形態では温水路41をスロットルボディ22の内部に車輌10の前後方向に延びるように形成した。これに対して、図10に示すように、スロットルボディ22の前方側部分において鉛直方向に延びるように形成するようにしてもよい。
【0081】
・上記第1の実施形態において温水路41の流路径は車輌10の前後方向において均等である。これに対して、車輌10の前方側に位置する温水路41の流路径を後方側に位置する温水路41の流路径よりも大きく設定するようにしてもよい。このように構成すれば、温水路41の温水からスロットルボディ22の前方側部分に伝達される熱量を更に増大させることができる。
【0082】
・上記各実施形態では各バンク15L,15Rにそれぞれ吸入空気を導入するための通路22L,22Rとこれら通路22L,22R内にそれぞれ配設されたスロットルバルブ27L,27Rとを有したスロットルボディ22に対して温水加熱装置40を設けるようにした。これに対して、各気筒(例えば4気筒)と同数の通路とそれら通路内にそれぞれ配設されたスロットルバルブとを有した多連スロットルボディに対して上記温水加熱装置40を設けるようにしてもよい。
【0083】
・上記各実施形態におけるスロットルバルブ27L,27Rはいずれもアクセルペダル60に機械的に連結されるものであったが、例えば、モータによって開度が調節される電子制御式のスロットルバルブであってもよい。このような電子制御式のスロットルバルブを備えた吸気装置ではモータの熱によりスロットルボディが高温になる傾向がある。上記各実施形態に係る温水加熱装置40では、温水制御バルブ42によってスロットルボディ22の過度な温度上昇が抑制されるため、上記のような吸気装置20に適用される温水加熱装置として好適である。
【0085】
・上記各実施形態では本発明をV型エンジンの吸気装置20として適用するようにしたが、直列型エンジンに適用することもできる。また、横置型エンジンに限られず、縦置型エンジンに適用することもできる。
上記各実施形態から把握できる技術的思想についてその効果とともに以下に記載する。
【0086】
・前記温水路は前記車輌の前方側に位置するほど前記各通路に近接するように前記スロットルボディ内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載した内燃機関の吸気装置。
【0087】
上記構成において、スロットルボディにおいて各通路の内周壁に該当する部分はその通路が車輌の前方側に位置するほど温水路の温水から多くの熱が伝達されるため大きく温度上昇する。従って、上記構成によれば、請求項1に記載した発明の作用に加えて、各通路内を流れる吸入空気の温度差をより確実に減少させてトルク変動の発生を抑制することができる。
【0088】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明では、温水加熱手段によってスロットルボディを加熱することにより、同スロットルボディにおいて車輌の前方側に位置する部分を後方側に位置する部分よりも相対的に大きく温度上昇させるようにしている。従って、スロットルボディにおいて車輌の前方側に位置する部分と後方側に位置する部分との温度差が減少するため、同スロットルボディの内部において車輌の前方側および後方側にそれぞれ配置された各通路内を流通する吸入空気の温度差も減少する。その結果、各通路を流通する吸入空気の密度差が減少し、吸入空気の密度が各気筒毎に異なることに起因したトルク変動の発生を抑制することができる。
【0089】
さらに、吸気導入部としてのスロットルボディに設けられた温水路内に温水を流通させることにより同スロットルボディを加熱するようにしている。従って、各通路のスロットルバルブにおける氷結現象の発生が抑制される。その結果、冷間時における各スロットルバルブの円滑な開閉動作を確保することができる。
また、氷結現象が最も発生し易いスロットルバルブが氷結現象の発生しない温度にまで温度上昇したときに確実にスロットルボディの加熱を停止することができるようになり、スロットルバルブにおける氷結現象の発生がより確実に抑制されるとともに、スロットルボディの過度な温度上昇が回避される。
その結果、各スロットルバルブの円滑な開閉動作を確実に確保しつつ、スロットルボディの各通路を流通する吸入空気の温度をより低温に保持して吸入効率の低下を抑制することができる。
【0090】
請求項2に記載した発明では、車輌の前後方向に延びる温水路内に車輌の前方側から後方側に向けて温水を流通させるようにしている。このため、スロットルボディにおいて車輌の前方側に位置する部分は高温の温水によって加熱される一方、後方側に位置する部分は低温の温水によって加熱されるようになり、前記両部分の温度差が減少する。
【0091】
また、請求項3に記載した発明では、スロットルボディ内における温水路の流路長を車輌の前方側ほど長く設定するようにしている。このため、スロットルボディにおいて車輌の前方側に位置する部分に対して温水路内の温水から伝達される時間当たりの熱量は後方側に位置する部分に伝達される熱量と比較して相対的に大きくなり、前記両部分の温度差が減少する。
【0092】
従って、これら請求項2又は3に記載した発明によれば、いずれも同一の温水路に温水を流すだけでスロットルボディにおいて車輌の前方側に位置する部分と後方側に位置する部分との温度差を減少させ、各通路を流れる吸入空気の密度差を減少させることができるようになるため、例えば、温度の異なる温水が流れる温水路をスロットルボディ内に複数設ける必要がなくなる。
【0093】
その結果、請求項2又は3に記載した発明によれば、請求項1に記載した発明の効果に加えて、温水加熱手段に係る構造の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車輌のエンジンルーム内に設けられた吸気装置を示す平面図。
【図2】吸気装置の概略構成図。
【図3】図2の3−3線に沿った断面図。
【図4】エンジンの冷却装置の概略構成図。
【図5】温水制御弁の断面図。
【図6】第2の実施形態における温水加熱装置を示す断面図。
【図7】第3の実施形態における温水加熱装置を示す断面図。
【図8】第4の実施形態における温水加熱装置を示す断面図。
【図9】第4の実施形態におけるスロットルボディの下面図。
【図10】温水加熱装置を構成変更例を示す断面図。
【図11】従来の吸気装置を示す概略構成図。
【符号の説明】
10…車輛、15…エンジン、20…吸気装置、22…スロットルボディ、22L…第1通路、22R…第2通路、27L…第1スロットルバルブ、27R…第2スロットルバルブ、41…温水路、42…温水制御バルブ、43…ユニオン、#1〜6…気筒。
Claims (3)
- 車輌に搭載される多気筒内燃機関の特定気筒に対して吸入空気をそれぞれ導入するための並列な複数の通路を有する多気筒内燃機関の吸気装置であって、
スロットルボディの内部において前記各通路は前記車輌の前方側および後方側にそれぞれ配置されるとともに、前記特定気筒に流入する吸入空気の量を調節するスロットルバルブを前記各通路は内部にそれぞれ備え、
前記スロットルボディに設けられた温水路内に温水を流通させることにより同スロットルボディにおいて前記車輌の前方側に位置する部分が後方側に位置する部分よりも加熱されるように加熱する温水加熱手段を備え、
前記温水の温度に応じて開閉し温水が所定温度以上になったときに前記温水路を閉鎖する弁を、前記各通路のうち最も車輌の前方側に位置する通路のスロットルバルブに近接させて前記スロットルボディに設けられた温水路に配設したことを特徴とする多気筒内燃機関の吸気装置。 - 前記温水加熱手段は前記車輌の前後方向に延びる前記温水路内に前記車輌の前方側から後方側に向けて温水を流通させることにより前記スロットルボディを加熱することを特徴とする請求項1に記載した多気筒内燃機関の吸気装置。
- 前記温水路は前記スロットルボディ内における流路長が前記車輌の前方側ほど長く設定されていることを特徴とする請求項1に記載した多気筒内燃機関の吸気装置。
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