JP5897442B2 - 鉄道車両 - Google Patents
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Description
よって、鉄道車両では、複数の機器が設置された位置によらず、各機器内あるいは筐体内に設けられた機器を温調できれば好ましい。
図1〜5に示される本実施形態では、鉄道車両1(機関車、電気車両)の車体2には、一例として、図1に示されるように、複数(本実施形態では、一例として三つ)の車室2A〜2Cが設けられている。車室2Aは、車両前後方向の一方側(本実施形態では、一例として前方側)の端部に設けられ、車室2Cは、車両前後方向の他方側(本実施形態では、一例として後方側)の端部に設けられている。車室2Bは、車室2Aと車室2Cとの間に位置されている。車室2Bは、車室2A,2Cより車両前後方向に長い(広い)。また、車室2A〜2Cは、それぞれ、壁2a(隔壁)で区分されている。壁2aは、車室2Bの車両前後方向の両側に位置されている。壁2aは、車幅方向ならびに上下方向に沿っている。壁2aは、略平坦な四角形状かつ板状である。また、壁2aには、凹凸や、開口、扉、補強部材等が設けられうる。車室2A,2Cは、操作者(乗員)等が居る乗員室(操作室、運転室、制御室、車掌室)である。車室2Bは、機器3,30等が設けられた機器室(機械室)である。
図7に示される本実施形態にかかる鉄道車両1Aは、上記実施形態と同様の構成を備えている。よって、本実施形態でも、当該同様の構成に基づく同様の作用ならびに結果(効果)が得られる。なお、図7では、機器3,30(筐体3c)等の図示は省略されている。本実施形態では、空調装置4A,4Bやダクト5等の構成が上記実施形態とは相違している。具体的には、本実施形態では、一例として、ダクト5の第一の部分5aと第二の部分5bとが互いに分離され、連通されていない。そして、第二の部分5b(の往路ダクト51、図7には図示されず)には空調装置4Bから空気が送られるとともに、空調装置4Bには第二の部分5b(の復路ダクト52)から空気が戻される。本実施形態によれば、一例としては、二つの空調装置4A,4Bにより、機器3(筐体3c)内の空間3bの温度や湿度等がより効率良く調整されやすい。なお、空調装置4Bは、車室2C(第二の車室)の空気の調整も行う。
図8,9に示される本実施形態にかかる鉄道車両1Bは、上記実施形態と同様の構成を備えている。よって、本実施形態でも、当該同様の構成に基づく同様の作用ならびに結果(効果)が得られる。なお、図8,9では、機器3,30(筐体3c)等の図示は省略されている。本実施形態では、ダクト5の構成が上記実施形態とは相違している。具体的には、本実施形態では、一例として、ダクト5の往路ダクト51および復路ダクト52を構成する部分5f,5fは、車室2Bの上側かつ車幅方向中央側に並べて配置され、車両前後方向に沿って延びている。また、本実施形態では、一例として、車室2Bの上側で壁2dに沿って二つのフレーム2e間で亘るフレーム2f(垂木)が設けられている。ダクト5は、フレーム2fに、取付具7を介して固定されている。本実施形態によれば、一例としては、機器3(筐体3c)が車室2の中央部に位置される場合に、機器3,30に調整された空気が供給されやすい。
図10,11に示される本実施形態にかかる鉄道車両1Cは、上記実施形態と同様の構成を備えている。よって、本実施形態でも、当該同様の構成に基づく同様の作用ならびに結果(効果)が得られる。なお、図10では、機器3,30(筐体3c)等の図示は省略されている。本実施形態では、ダクト5の構成が上記実施形態とは相違している。具体的には、本実施形態では、一例として、ダクト5の復路ダクト52を構成する部分5g,5hは、車室2bの上側かつ車幅方向両側で、壁2dの端部2d2に取付具7を介して固定されている。部分5g,5hは、端部2d2に寄った(近接した、隣接した)位置で、車両前後方向に沿って延びている。また、本実施形態では、一例として、復路ダクト52(部分5g,5h)には、接続ダクト6が、固定具(例えば、ねじ等)を用いた固定や接合(例えば、溶着や、接着、溶接等)によって固定されている。復路ダクト52に固定された接続ダクト6は、機器3(筐体3c)に上方から押し付けられている。接続ダクト6の開口部6bと機器3の開口部3aとが重なっている。接続ダクト6と機器3との接続部分は、シール部材32等によってシールされる。そして、本実施形態では、一例として、屋根を構成する壁2dにダクト5とともに固定された接続ダクト6が、機器3の上に載せられることで、機器3と接続ダクト6との間にシール部材32が挟まり、当該シール部材32の面圧が高まり、シール部材32によるシール性が高まるように構成されている。よって、本実施形態によれば、一例としては、比較的簡素な構成かつ比較的容易な取り付け作業によって、機器3と接続ダクト6との間のシール性が高まりやすい。本実施形態によれば、一例としては、復路ダクト52と機器3(筐体3c)や部品等との干渉がより一層抑制されやすく、復路ダクト52が車室2B内により一層困難の少ない状態で設置されやすい。また、本実施形態によれば、一例としては、車室2B内のスペースの利用効率がより一層高まりやすい。なお、往路ダクト51を壁2dに沿って設けることが可能であるし、往路ダクト51ならびに復路ダクト52に双方を壁2dに沿って設けることも可能である。
図12に示される本実施形態にかかる鉄道車両1Dは、上記実施形態と同様の構成を備えている。よって、本実施形態でも、当該同様の構成に基づく同様の作用ならびに結果(効果)が得られる。なお、図12では、機器3,30(筐体3c)等の図示は省略されている。本実施形態では、車体2やダクト5の構成が上記実施形態とは相違している。具体的には、本実施形態では、一例として、車室2Cが無く、空調装置4Bは、機器3(筐体3c)に送られ筐体3c内の空間3bで流れる空気の調整を行う。空調装置4Aは、車室2A内の空気と、機器3,30(筐体3c)に送られ機器3(筐体3c)内の空間3bで流れる空気の調整を行う。また、空調装置4Aは、車室2Bの車両前後方向前方側に配置された機器3(筐体3c)内の空気を調整し、空調装置4Bは、車室2Bの車両前後方向後方側に配置された機器3(筐体3c)内の空気を調整する。空調装置4Aに繋がるダクト5は、車幅方向一方側(本実施形態では、一例として左側)に位置された第一の部分5aと、車幅方向他方側(本実施形態では、一例として右側)に位置された第二の部分5bと、第一の部分5aの車両前後方向一方側(本実施形態では、一例として後方側)の端部と第二の部分5bの車両前後方向一方側の端部とを接続して車幅方向に沿う第三の部分5cと、を有し、全体的にU字状に構成されている。また、空調装置4Bに繋がるダクト5は、車幅方向他方側に位置された第一の部分5aと、車幅方向一方側に位置された第二の部分5bと、第一の部分5aの車両前後方向他方側の端部と第二の部分5bの車両前後方向他方側(本実施形態では、一例として前方側)の端部とを接続して車幅方向に沿う第三の部分5cと、を有し、全体的にU字状に構成されている。本実施形態によれば、一例としては、二つの空調装置4A,4Bにより、機器3(筐体3c)内の空間3bの温度や湿度等がより効率良く調整されやすい。また、本実施形態では、一例として、二つの空調装置4A,4Bが車室2B内で機器3,30に対応できる領域の大きさが相違している。具体的には、空調装置4Aが対応する領域(空調装置4Aに繋がるダクト5が囲う領域)が、空調装置4Bが対応する領域(空調装置4Bに繋がるダクト5が囲う領域)より狭い。本実施形態では、空調装置4Aは車室2A内の空気の調整も行うため、空調装置4Aが車室2B内で機器3,30に対応する領域を、空調装置4Bが車室2B内で機器,303に対応する領域より狭くしている。よって、本実施形態によれば、一例としては、二つの空調装置4A,4Bをより効率良く使用することができる。
図13,14に示される本実施形態にかかる鉄道車両1Eは、上記実施形態と同様の構成を備えている。よって、本実施形態でも、当該同様の構成に基づく同様の作用ならびに結果(効果)が得られる。なお、図13,14では、機器3,30(筐体3c)等の図示は省略されている。本実施形態では、車体2やダクト5の構成が上記実施形態とは相違している。具体的には、本実施形態では、一例として、車室2Cが無く、空調装置4Bは、機器3に送られ機器3(筐体3c)内の空間3bで流れる空気の調整を行う。空調装置4Aは、車室2A内の空気と、機器3に送られ機器3(筐体3c)内の空間3bで流れる空気の調整を行う。また、空調装置4Aは、車室2Bの車両前後方向前方側に配置された機器3(筐体3c)内の空気を調整し、空調装置4Bは、車室2Bの車両前後方向後方側に配置された機器3(筐体3c)内の空気を調整する。空調装置4Aに繋がるダクト5は、車幅方向一方側(本実施形態では、一例として左側)に位置された第一の部分5aと、車幅方向他方側(本実施形態では、一例として右側)に位置された第二の部分5bと、第一の部分5aの車両前後方向中間部と第二の部分5bの車両前後方向一方側(本実施形態では、一例として後方側)の端部とを接続して車幅方向に沿う第三の部分5cと、を有し、全体的にh字状に構成されている。また、空調装置4Bに繋がるダクト5は、車幅方向他方側に位置された第一の部分5aと、車幅方向一方側に位置された第二の部分5bと、第一の部分5aの車両前後方向中間部と第二の部分5bの車両前後方向他方側(本実施形態では、一例として前方側)の端部とを接続して車幅方向に沿う第三の部分5cと、を有し、全体的にh字状に構成されている。本実施形態によれば、一例としては、二つの空調装置4A,4Bにより、機器3(筐体3c)内の空間3bの温度や湿度等がより効率良く調整されやすい。また、本実施形態では、一例として、往路ダクト51の第三の部分5cがフレーム2fの幅方向(車両前後方向)の一方側(本実施形態では、一例として車両前後方向後方側)に位置され、復路ダクト52の第三の部分5cがフレーム2fの幅方向の他方側に位置されている。第三の部分5cは、取付具7を介して、フレーム2fに固定されている。よって、本実施形態によれば、一例としては、第三の部分5cが、より容易にあるいはより効率良く設置されやすい。
図15に示される本実施形態にかかる鉄道車両1Fは、上記実施形態と同様の構成を備えている。よって、本実施形態でも、当該同様の構成に基づく同様の作用ならびに結果(効果)が得られる。なお、図15では、機器3,30(筐体3c)等の図示は省略されている。本実施形態では、車体2やダクト5の構成が上記実施形態とは相違している。具体的には、本実施形態では、一例として、ダクト5の部分5hが取り付けられる屋根を構成する壁2d(の端部2d2)が、複数の位置P(境界部分)で分離されている。このような場合、壁2dは、壁2c側に上方から載せられる。壁2cには、互いに隣接する部分5hを繋ぐU字状の部分5i(接続部)が設けられている。部分5iの部分5hと接続される端部5j(開口部)は、いずれも上方に向けて開放され、部分5hの部分5iと接続される端部5k(開口部)は、いずれも下方に向けて開放されている。よって、二つの壁2dを壁2cに上から載せることにより、各壁2dに設けられた部分5hが部分5iと繋がり、連通する。よって、本実施形態によれば、一例としては、複数の壁に設けたダクト5の部分5hを比較的容易に繋げて、一連のダクト5がより容易に構成されやすい。また、本実施形態によれば、一例としては、端部5j,5kが重なる接続部分をシールする構成(例えば、Oリング等、図示されず)も得られやすい。また、本実施形態によれば、一例としては、位置Pに対応して車室2B内の上側で車幅方向に亘るフレーム2fが設けられている場合にあっては、ダクト5がフレーム2fを迂回してダクト5とフレーム2fとの干渉が抑制される構成が得られやすい。
図16に示される本実施形態にかかる鉄道車両1Gは、上記実施形態と同様の構成を備えている。よって、本実施形態でも、当該同様の構成に基づく同様の作用ならびに結果(効果)が得られる。本実施形態では、空調装置4Aやダクト5の構成が上記実施形態とは相違している。具体的には、本実施形態では、一例として、空調装置4Aは、冷却部4A1(冷却装置)や、加熱部4A2(加熱装置)、切替部9(ダンパ)等を有する。そして、切替部9により、ダクト5に冷却部4A1が連通された状態と、ダクト5に加熱部4A2が連通された状態とを、切り替えることができる。よって、本実施形態によれば、一例としては、切替部9を切り替えることにより、空調装置4Aを冷却部として利用することができるし、あるいは加熱部として利用することができる。
図17,18に示される本実施形態にかかる鉄道車両1Hは、上記実施形態と同様の構成を備えている。よって、本実施形態でも、当該同様の構成に基づく同様の作用ならびに結果(効果)が得られる。本実施形態では、開口部5dの開口状態を可変設定できる点が、上記実施形態とは相違している。具体的には、本実施形態では、一例として、流量制御部10は、可動部11や、案内部12、駆動部13、制御回路14、センサ15等を有する。可動部11は、案内部12に案内され、開口部5dを覆う(塞ぐ)位置(図17に示される位置)と、開口部5dを開く位置(図18に示される位置)との間で移動可能である。可動部11は、蓋部11aと、アーム部11b(ラック部)とを有する。案内部12は、可動部11(本実施形態では、一例として蓋部11a)を案内するレールとして構成されている。駆動部13は、ピニオン13aを有したモータとして構成することができる。ピニオン13aは、アーム部11bに設けられたラック(図示されず)と噛み合う。よって、駆動部13は、ピニオン13aの回動位置により、可動部11の蓋部11aの位置、すなわち開口部5dの開口面積を変化させることができる。制御回路14は、駆動部13の回動を制御する。センサ15は、例えば温度センサとして構成され、機器3(筐体3c)内の温度を検知する。制御回路14は、例えば、機器3,30の温度が高い場合には開口部5dの開口面積を大きくして、開口部5dを介して機器3(筐体3c)内に導入する冷却された空気の流量を増やすことができる。また、制御回路14は、例えば、機器3,30内の温度が低い場合には開口部5dの開口面積を小さくして、開口部5dを介して機器3(筐体3c)内に導入する冷却された空気の流量を減らすことができる。よって、本実施形態によれば、一例としては、機器3(筐体3c)内の温度や湿度を個別に調整することができる。また、機器3(筐体3c)内の温度や湿度をより緻密に調整することができる。
Claims (6)
- 車室内に設けられた複数の機器と、
前記機器内または前記機器を収容した筐体内で流される空気を調整する空調装置と、
前記空調装置と前記機器との間で空気を送り、前記車室内で当該車室の壁に寄った位置で車両前後方向に沿って延びた部分を有したダクトと、
を備え、
前記ダクトは、前記車室内で当該車室の壁に寄った位置で車両前後方向に沿って延びた部分として、前記車室の車幅方向一方側の前記壁に寄せて設けられて前記機器に空気を送る送り部分と、当該送り部分より上側で前記車幅方向一方側の前記壁に寄せて設けられて前記機器から前記空調装置に空気を戻す戻り部分と、を有した、鉄道車両。 - 車室内に設けられた複数の機器と、
前記機器内または前記機器を収容した筐体内で流される空気を調整する空調装置と、
前記空調装置と前記機器との間で空気を送り、前記車室内で当該車室の壁に寄った位置で車両前後方向に沿って延びた部分を有したダクトと、
を備え、
前記ダクトには、脆弱部で一部が切除されることにより空気の開口を形成可能な複数の開口形成可能部が設けられた、鉄道車両。 - 前記車室内で当該車室の壁に寄った位置で車両前後方向に沿って延びた部分は、前記車室の上下方向中央部より上側で車幅方向の端部に位置された、請求項1または2に記載の鉄道車両。
- 前記ダクトは、前記車室の車幅方向一方側に位置されて車両前後方向に沿って延びた第一の延部と、前記車室の車幅方向他方側に位置されて車両前後方向に沿って延びた第二の延部と、を有し、
前記機器が前記車室の車幅方向一方側または他方側の前記壁に寄せて位置され、
前記車幅方向一方側の前記壁に寄せて位置された前記機器と、前記車幅方向他方側の前記壁に寄せて位置された前記機器との間の空間が、車両前後方向に沿って延びた、請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の鉄道車両。 - 前記ダクトは、前記車室の車幅方向一方側に位置されて車両前後方向に沿って延びた第一の延部と、前記車室の車幅方向他方側に位置されて車両前後方向に沿って延びた第二の延部と、前記第一の延部と前記第二の延部との間で亘り当該第一の延部と第二の延部とを連通する亘部と、を有した、請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の鉄道車両。
- 前記空調装置は、前記車室と当該車室とは区分され当該車室より前方または後方に設けられた第二の車室とで共用された、請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の鉄道車両。
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