JP5870889B2 - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

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本発明は、車両用シートに着座した乗員を側面衝突時にファーサイドエアバッグによって車幅方向内側から拘束する車両用乗員保護装置に関する。
下記特許文献1に記載された乗員保護装置は、センターコンソールボックスの内部に配設されたエアバッグ(ファーサイドエアバッグ)を備えている。この乗員保護装置では、側突時にファーサイドエアバッグを上方に向けて膨張展開させると共に、当該膨張展開によってセンターコンソールボックスの蓋体を起立させ、当該蓋体によってファーサイドエアバッグを衝突側から支持する。これにより、衝突側へ慣性移動する乗員がファーサイドエアバッグによって拘束される際に、ファーサイドエアバッグが衝突側(車幅方向内側)へ移動する(倒れる)ことを抑制するようにしている。
特開2009−149122号公報
しかしながら、上述の乗員保護装置では、大容量のファーサイドエアバッグをセンターコンソールボックス内に配設する構成であるため、センターコンソールボックスの収納容量が大きく制約されてしまう。
本発明は上記事実を考慮し、センターコンソールボックスの収納容量を大きく制約することなく、ファーサイドエアバッグが車幅方向内側へ移動することを抑制できる車両用乗員保護装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、シートクッション及びシートバックを有する車両用シートと、前記車両用シートの車幅方向内側に設けられたボックス部の上端開口部が蓋部によって開閉されると共に、前記蓋部が上部と下部とに分割され、前記上部と前記下部とにおける前記車両用シートとは反対側の端部がヒンジ部によって連結されたセンターコンソールボックスと、前記シートバックの車幅方向内側の側部内に収納されたファーサイドエアバッグが、側面衝突の検知又は予知時にインフレータからのガスの供給を受けて前記側部の車両前方側へ膨張展開するファーサイドエアバッグ装置と、前記蓋部内に収容されたコンソールエアバッグが、側面衝突の検知又は予知時にインフレータからのガスの供給を受けて前記上部を前記ヒンジ部回りに押し上げつつ上方側へ膨張展開するコンソールエアバッグ装置と、を備えている。
請求項1に記載の車両用乗員保護装置では、側面衝突が検知又は予知されると、ファーサイドエアバッグ装置のインフレータ及びコンソールエアバッグ装置のインフレータがそれぞれ作動される。すると、車両用シートのシートバックにおける車幅方向内側の側部に設けられたファーサイドエアバッグが、前記側部の車両前方側へ膨張展開すると共に、センターコンソールボックスの蓋部内に設けられたコンソールエアバッグが、前記蓋部の上部をヒンジ部回りに押し上げつつ上方側へ膨張展開する。これにより、膨張展開したファーサイドエアバッグを、膨張展開したコンソールエアバッグによって車幅方向内側から支持することができる。その結果、ファーサイドエアバッグが乗員拘束時に車幅方向内側(乗員とは反対側)へ移動することを抑制できる。
しかも、乗員を拘束するのはファーサイドエアバッグであり、コンソールエアバッグは単にファーサイドエアバッグを支持するためのものであるため、コンソールエアバッグの容量をファーサイドエアバッグの容量と比較して十分に小さく設定することができる。そして、そのような小容量のコンソールエアバッグが、センターコンソールボックスの蓋部内に収容される構成であるため、センターコンソールボックスの収納容量が大きく制約されないようにすることができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、請求項1において、前記蓋部には、前記上部が前記ヒンジ部から斜め上方へ延びる傾斜位置よりも起立方向へ回転することを規制する規制手段が設けられている。
請求項2に記載の発明では、センターコンソールボックスの蓋部の上部が、膨張展開するコンソールエアバッグによってヒンジ部回りに押し上げられて傾斜位置に達すると、蓋部に設けられた規制手段によって、それ以上の起立方向への上部の回転が規制される。上記の傾斜位置では、上部と下部とにおける車両用シートとは反対側の端部に設けられたヒンジ部から、上部が車両用シート側(すなわち膨張展開したファーサイドエアバッグ側)へ向けて斜め上方へ延びる。これにより、膨張展開したファーサイドエアバッグを、膨張展開したコンソールエアバッグのみならず、蓋部の上部によっても支持することができる。これにより、ファーサイドエアバッグが乗員拘束時に車幅方向内側へ移動することを効果的に抑制できる。
請求項3に記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、請求項2において、前記コンソールエアバッグは、膨張展開状態での上下方向の寸法が、前記ヒンジ部側から前記車両用シート側へ向かうに従い大きくなるように形成されている。
請求項3に記載の発明では、コンソールエアバッグが上記のように形成されているため、蓋部の上部が傾斜位置に位置する状態での上部と下部との間の空間の形状と、コンソールエアバッグの形状とを対応させることができる。それにより、コンソールエアバッグの容量を必要最小限に小型化することができるので、コンソールエアバッグを早期に膨張展開させることが可能になる。
請求項4に記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記コンソールエアバッグが前記ファーサイドエアバッグよりも先に膨張展開を完了するように前記コンソールエアバッグ装置のインフレータ及び前記ファーサイドエアバッグ装置のインフレータの各作動タイミングを制御する制御装置を備えている。
請求項4に記載の発明では、上記構成により、コンソールエアバッグがファーサイドエアバッグよりも早期に膨張展開を完了する。これにより、膨張展開途中のコンソールエアバッグや押し上げ途中の蓋部の上部が、膨張展開途中のファーサイドエアバッグに不用意に干渉することを回避できる。
請求項5に記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項において、前記コンソールエアバッグの膨張展開時の最大内圧は、前記ファーサイドエアバッグの膨張展開時の最大内圧と同等以上に設定されている。
請求項5に記載の発明では、上記構成により、膨張展開状態のファーサイドエアバッグが、膨張展開状態のコンソールエアバッグから受ける反力を大きくすることができるので、コンソールエアバッグによってファーサイドエアバッグを良好に支持することができる。
請求項6に記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、請求項1〜請求項5の何れか1項において、前記ファーサイドエアバッグは、膨張展開状態で下部が前記ボックス部と前記車両用シートに着座した乗員との間に介在される。
請求項6に記載の発明では、上記のように構成されているため、ファーサイドエアバッグの下部がセンターコンソールボックスのボックス部から受ける反力を利用して、乗員の車幅方向内側への移動を効果的に抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用乗員保護装置では、センターコンソールボックスの収納容量を大きく制約することなく、ファーサイドエアバッグが乗員拘束時に車幅方向内側へ移動することを抑制できる。
本発明の実施形態に係る車両用乗員保護装置の構成を示し、ファーサイドエアバッグおよびコンソールエアバッグが膨張展開した状態を車両の正面側から見た正面図である。 同車両用乗員保護装置が備えるセンターコンソールボックス及びコンソールエアバッグ装置の構成を車両の正面側から見た正面図である。 同コンソールエアバッグ装置のコンソールエアバッグが膨張展開すると共に、センターコンソールボックスの蓋部の上部が傾斜位置まで押し上げられた状態を示す斜視図である。 同車両用乗員保護装置の制御系統を示すブロック図である。 同コンソールエアバッグの斜視図である。 同車両用乗員保護装置が備えるファーサイドエアバッグによって乗員が拘束された状態を示す図1に対応した正面図である。
以下、図1〜図6を用いて、本発明の実施形態に係る車両用乗員保護装置10について説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印INは、車両の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向の内側をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下を示すものとする。
(構成)
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用乗員保護装置10は、車両用シート12R(ここでは右ハンドルの車両の運転席)と、該車両用シート12Rの車幅方向内側に設けられたセンターコンソールボックス14と、ファーサイドエアバッグ装置16と、コンソールエアバッグ装置17と、によって構成されている。
車両用シート12Rは、乗員Pが着座するシートクッション18と、シートクッション18の後端部に連結されて乗員Pの背凭れとなるシートバック20と、シートバック20の上端部に連結されて乗員Pの頭部Hを支持するヘッドレスト22と、を備えている。
シートクッション18は、シートスライド機構24(前後位置調整機構)を介して車体床部26に連結されている。このシートスライド機構24は、車体床部26に対してシートクッション18を車両前後方向にスライド可能に連結した左右一対のスライドレール28と、シートクッション18の上記スライドをロックするロック機構(図示省略)とを備えており、ロック機構によるロックを解除することにより、車体床部26に対する車両用シート12Rの前後位置調整が可能な状態になる。
なお、本実施形態では、車両用シート12Rの前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向は、車両の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向と一致している。また、図1及び図6に示される車両用シート12Lは、助手席である。この車両用シート12Lは、車両用シート12Rと基本的に同様の構成とされている(同様の構成については同符号を付与してある)。また、図1及び図6では、車両用シート12Rには実際の乗員の代わりに、衝突試験用のダミーPが着座している。このダミーPは、例えば国際統一側面衝突ダミー(World Side Impact Dummy:WorldSID)である。以下、説明を分かりやすくするために、ダミーPを「乗員P」と称する。
センターコンソールボックス14(以下、コンソールボックス14と称する)は、車室内の車幅方向中央部において、車両用シート12Rと車両用シート12Lとの間に配設されている。このコンソールボックス14は、車体床部26の上面に固定されたセンターコンソール30の後部に一体に設けられている。このコンソールボックス14は、内部に小物を収納可能なボックス部32と、該ボックス部32の上端開口部を開閉可能な蓋部34とによって構成されている。蓋部34は、車両用シート12L側の端部が図示せぬヒンジ部を介してボックス部32の上端部に連結されており、該蓋部34を上記ヒンジ部回りに開くことにより、ボックス部32が開放される。また、この蓋部34は、乗員の車幅方向内側の腕部Aを支持可能な肘掛部(アームレスト部)としての機能も備えている。
上記の蓋部34は、中空の箱体状に形成されると共に、上部36と下部38とに分割されている。上部36と下部38とは、車両用シート12L側の端部がヒンジ部40(図2以外では図示省略)によって回転可能に連結されている。このヒンジ部40は、車両前後方向に沿ったヒンジ軸42を備えている。
上部36と下部38との間には、規制手段を構成するリンク機構46(図3以外では図示省略)が架け渡されている。このリンク機構46は、一端部が連結軸48を介して上部36の前端部に回転可能に連結された上リンク部材50と、一端部が連結軸52を介して下部38の前端部に回転可能に連結された下リンク部材54とを備えている。上リンク部材50の他端部と下リンク部材54の他端部とは、連結軸56を介して回転可能に連結されている。これらの連結軸48、52、56は、軸線方向が車両前後方向に沿っている。
上記のリンク機構46は、下部38に対する上部36の回転範囲を制限するためのストッパであり、上部36は下部38に対して図2に示される閉位置と図3に示される傾斜位置との間でヒンジ軸42回りに回転可能とされている。この傾斜位置においては、上リンク部材50と下リンク部材54とが直線状に並んで突っ張ることにより、傾斜位置よりも起立方向への上部36の回転が規制される。また、この傾斜位置においては、上部36がヒンジ部40から車両用シート12R側へ向けて斜め上方(例えば車幅方向に対して斜め45度の方向)へ延びるように設定されている。なお、図示は省略するが、上述のリンク機構46は、上部36と下部38との後端部間にも架け渡されている。
一方、図1に示されるファーサイドエアバッグ装置16は、車両の側面衝突時において、主に衝突側とは反対側の乗員を保護するための装置である。このファーサイドエアバッグ装置16は、シートバック20における車幅方向内側の側部20Aに配設されたファーサイドエアバッグ58と、該ファーサイドエアバッグ58内でガスを噴出するインフレータ60(ファーサイドインフレータ:図1及び図4以外では図示省略)と、を備えている。
ファーサイドエアバッグ58は、インフレータ60と共にモジュール化(ユニット化)され、折り畳まれた状態で側部20Aの内部に配設(格納)されている。このファーサイドエアバッグ58は、インフレータ60から供給されるガスの圧力で側部20Aのシート前方側(乗員Pの車幅方向内側)へ膨張展開する(図1図示状態)。
このファーサイドエアバッグ58は、例えばナイロン系又はポリエステル系の布材を切り出して形成された1枚の基布が二つ折りにされて外周縁部を縫製されることにより袋状に形成されている。このファーサイドエアバッグ58は、膨張展開状態を車幅方向から見た場合に、車両上下方向に沿って長尺な略矩形状(略長円形状)を成すように形成されている。このファーサイドエアバッグ58は、膨張展開状態で少なくとも乗員Pの頭部H、肩部S、胸部C及び腹部Bを拘束可能な大きさに形成されており、下部がセンターコンソールボックス14のボックス部32と乗員Pの腹部Bとの間に介在される。
なお、ファーサイドエアバッグ58が1枚の基布によって縫製される構成に限らず、2枚の基布が重ね合わされて周縁部を縫製されることにより袋状のファーサイドエアバッグ58が形成される構成にしてもよい。また、ファーサイドエアバッグ58の製造方法は縫製に限らず、例えば自動織機による袋織り工法(所謂OPW工法)によってファーサイドエアバッグ58を製造してもよい。
一方、インフレータ60は、例えば所謂シリンダータイプのインフレータであり、ファーサイドエアバッグ58の内部における後端部側に収容されている。このインフレータ60は、図示は省略するが、ファーサイドエアバッグ58の基布およびシートバックフレームを貫通したスタッドボルトがナットに螺合することにより、ファーサイドエアバッグ58と共にシートバックフレームに締結固定されている。
このインフレータ60には、車両に搭載された側突ECU62(制御装置)が電気的に接続されている。この側突ECU62には、車両の側面衝突を検知する側突センサ64が電気的に接続されている。側突ECU62は、側突センサ64からの信号に基づいて車両の側面衝突(の不可避)を検知した際に、インフレータ60を作動させる構成とされている。
詳細には、本実施形態に係るファーサイドエアバッグ装置16が、右ハンドルの自動車の運転席である車両用シート12Rに搭載されているため、助手席である車両用シート12L側の側部(左側部)に対して他車両が衝突したことを側突ECU62が検知した際に、インフレータ60が作動される。なお、側突ECU62に側面衝突を予知(予測)するプリクラッシュセンサが電気的に接続されている場合には、プリクラッシュセンサからの信号に基づいて側突ECU62が側面衝突を予知した際にインフレータ60が作動される構成にしてもよい。
一方、コンソールエアバッグ装置17は、図2に示されるように、コンソールボックス14の蓋部34内(上部36と下部38との間)に収容されたコンソールエアバッグ68と、コンソールエアバッグ68内に設けられたインフレータ70(コンソールインフレータ:図2及び図4以外では図示省略)とを備えている。
コンソールエアバッグ68は、図5に示すように、例えばナイロン系又はポリエステル系の布材を切り出して形成された1枚のメイン基布72及び2枚の側面基布74、76が縫製されることにより三角柱形の袋状に形成されている。メイン基布72は、長尺矩形状に形成されており、長手方向中間部に設けられた二つの折れ線L1、L2において折られると共に一方の短辺縁部と他方の短辺縁部とが縫製T1において縫製されている。側面基布74は、三角形状に形成されており、外周縁部がメイン基布72の一方の長辺縁部に縫製部T2において縫製されている。側面基布76は、側面基布74と同様の三角形状に形成されており、外周縁部がメイン基布72の他方の長辺縁部に縫製部T3において縫製されている。
このコンソールエアバッグ68は、膨張展開状態での上下方向の寸法が、ヒンジ部40側から車両用シート12R側へ向かうに従い大きくなるように形成されている。このコンソールエアバッグ68は、インフレータ70と共にモジュール化(ユニット化)され、折り畳まれた状態で蓋部34の内部に配設(格納)されている。
インフレータ70は、例えば所謂シリンダータイプのインフレータであり、図2に示されるように、コンソールエアバッグ68の内部に収容されている。このインフレータ70は、コンソールエアバッグ68のメイン基布72および下部38の底壁を貫通したスタッドボルト78がナット80に螺合することにより、コンソールエアバッグ68と共に下部38の底壁に締結固定されている。
このインフレータ70には、前述した側突ECU62が電気的に接続されている。この側突ECU62は、側突センサ64からの信号に基づいて車両の側面衝突(の不可避)を検知した際には、コンソールエアバッグ装置17のインフレータ70を、ファーサイドエアバッグ装置16のインフレータ60よりも先に作動させる構成とされている。
インフレータ70が作動されると、インフレータ70に設けられた図示しないガス噴出口からガスが噴出され、コンソールエアバッグ68内にガスが供給される。これにより、コンソールエアバッグ68が膨張展開すると共に、コンソールエアバッグ68の膨張圧によって蓋部34の上部36がヒンジ部40回りに上方へ押し上げられる。そして、上部36が図3に示される傾斜位置に達すると、リンク機構46によって上部36の回転(上昇)が規制される。
このコンソールエアバッグ68の膨張展開時の最大内圧は、ファーサイドエアバッグ58の膨張展開時の最大内圧と同等以上に設定されている。例えば、コンソールエアバッグ68の膨張展開時の最大内圧が、100〜150kPa程度に設定され、ファーサイドエアバッグ58の膨張展開時の最大内圧が、100kPa程度に設定されている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両用乗員保護装置10では、側突ECU62が側突センサ64からの信号に基づいて車両の側面衝突を検知すると、当該側突ECU62によってファーサイドエアバッグ装置16のインフレータ60及びコンソールエアバッグ装置17のインフレータ70が作動される。すると、車両用シート12Rのシートバック20における車幅方向内側の側部20Aに設けられたファーサイドエアバッグ58が、側部20Aの車両前方側へ膨張展開すると共に、コンソールボックス14の蓋部34内に設けられたコンソールエアバッグ68が、蓋部34の上部36をヒンジ部40回りに押し上げつつ上方側へ膨張展開する。これにより、膨張展開したファーサイドエアバッグ58を、膨張展開したコンソールエアバッグ68によって車幅方向内側から支持することができる。その結果、ファーサイドエアバッグ58が乗員Pの拘束時に車幅方向内側へ移動する(倒れる)ことを抑制できる。
しかも、本実施形態では、乗員Pを拘束するのはファーサイドエアバッグ58であり、コンソールエアバッグ68は単にファーサイドエアバッグ58を支持するためのものであるため、コンソールエアバッグ68の容量をファーサイドエアバッグ58の容量と比較して十分に小さく設定することができる。そして、そのような小容量のコンソールエアバッグ68が、コンソールボックス14の蓋部34内に収容される構成であるため、コンソールボックス14の収納容量が大きく制約されないようにすることができる。
また、本実施形態では、コンソールボックス14の蓋部34の上部36が、膨張展開するコンソールエアバッグ68によってヒンジ部40回りに押し上げられて傾斜位置(図1及び図3に示される位置)に達すると、蓋部34に設けられたリンク機構46によって、それ以上の起立方向への上部36の回転が規制される。この傾斜位置では、上部36と下部38とにおける車両用シート12L側の端部に設けられたヒンジ部40から、上部36が車両用シート12R側(すなわち膨張展開したファーサイドエアバッグ58側)へ向けて斜め上方へ延びる。これにより、膨張展開したファーサイドエアバッグ58を、膨張展開したコンソールエアバッグ68のみならず、蓋部34の上部36によっても支持することができる。これにより、図6に示されるように、ファーサイドエアバッグ58が乗員Pの拘束時に車幅方向内側へ移動することを効果的に抑制できる。
さらに、本実施形態では、コンソールエアバッグ68は、膨張展開状態での上下方向寸法が、ヒンジ部40側から車両用シート12R側へ向かうに従い大きくなるように形成されている。このため、蓋部34の上部36が傾斜位置に位置する状態での上部36と下部38との間の空間の形状と、コンソールエアバッグ68の形状とを対応させることができる。それにより、コンソールエアバッグ68の容量を必要最小限に小型化することができるので、コンソールエアバッグ68を早期に膨張展開させることが可能になる。
また、本実施形態では、側突ECU62が、コンソールエアバッグ68装置のインフレータ70を、ファーサイドエアバッグ装置16のインフレータ60よりも先に作動させる。これにより、膨張展開途中のコンソールエアバッグ68や押し上げ途中の上部36が、膨張展開途中のファーサイドエアバッグ58に不用意に干渉することを回避できる。
また、本実施形態では、コンソールエアバッグ68の膨張展開時の最大内圧が、ファーサイドエアバッグ58の膨張展開時の最大内圧と同等以上に設定されている。これにより、膨張展開状態のファーサイドエアバッグ58が、膨張展開状態のコンソールエアバッグ68から受ける反力を大きくすることができるので、コンソールエアバッグ58によってファーサイドエアバッグ68を良好に支持することができる。
さらに、本実施形態では、ファーサイドエアバッグ58は、膨張展開状態で下部がコンソールボックス14のボックス部32と乗員Pの腹部Bとの間に介在されるため、ファーサイドエアバッグ58の下部がボックス部32から受ける反力を利用して、乗員Pの車幅方向内側への移動を効果的に抑制することができる。
(実施形態の補足説明)
上記実施形態では、助手席である車両用シート12L側の側部(左側部)に対して他車両が衝突した際にインフレータ60、70が作動される構成にしたが、本発明はこれに限らず、車両用シート12R側の側部(右側部)に対して他車両が衝突した際にインフレータ60、70が作動される構成にしてもよい。その場合、車両用シート12Rのシートバック20における車幅方向外側の側部に設けられたサイドエアバッグ(図示省略)によって乗員Pが拘束された後の揺り戻し等によって、乗員Pが車幅方向内側(反衝突側)へ移動した際に、ファーサイドエアバッグ58によって乗員を拘束する構成になる。その場合には、ファーサイドエアバッグ58にガスを供給するタイミングを、上記サイドエアバッグにガスを供給するタイミングよりも若干遅らせることが好ましい。
また、上記実施形態では、右ハンドルの車両の車両用シート12Rが本発明における車両用シートとされた場合について説明したが、これに限らず、車両の右側に配設された車両用シート及び車両の左側に配設された車両用シートの何れに対しても本発明は適用可能である。
また、上記実施形態では、膨張展開状態のファーサイドエアバッグ58の下部が、コンソールボックス14のボックス部32と乗員Pとの間に介在される構成にしたが、本発明はこれに限らず、膨張展開状態のファーサイドエアバッグ58の下端が、蓋部34の下部38と同等の高さに配置される構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、コンソールエアバッグ68の膨張展開時の最大内圧が、ファーサイドエアバッグ58の膨張展開時の最大内圧と同等以上に設定された構成にしたが、本発明はこれに限らず、上記の最大内圧の関係は適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、側突ECU62(制御装置)が、コンソールエアバッグ装置17のインフレータ70を、ファーサイドエアバッグ装置16のインフレータ60よりも先に作動させる構成にしたが、本発明はこれに限らず、インフレータ60、70を作動させるタイミングは、ファーサイドエアバッグ58とコンソールエアバッグ68との容量差等を考慮して、コンソールエアバッグ68がファーサイドエアバッグ58よりも先に膨張展開を完了するように、インフレータ60、70の各作動タイミングを適宜選定することが好ましい。
さらに、上記実施形態におけるコンソールエアバッグ68は、膨張展開状態での上下方向の寸法が、ヒンジ部40側から車両用シート12R側へ向かうに従い大きくなるように形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、コンソールエアバッグの形状は適宜変更可能である。例えば、1枚の基布が二つ折りにされて外周縁部を縫製されることにより袋状のコンソールエアバッグが形成される構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、リンク機構46が規制手段とされた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、規制手段の構成は適宜変更可能である。例えば、上部36が傾斜位置に達すると、上部36における車両用シート12L側の端部に設けられた上側当接部が、下部38における車両用シート12L側の端部に設けられた下側当接部と当ることにより、傾斜位置より起立方向への上部36の回転が規制される構成にしてもよい。その場合、上記上側当接部及び下側当接部が規制手段とされる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車両用乗員保護装置
12R 車両用シート
14 センターコンソールボックス
16 ファーサイドエアバッグ装置
17 コンソールエアバッグ装置
18 シートクッション
20 シートバック
32 ボックス部
34 蓋部
36 上部
38 下部
40 ヒンジ部
46 リンク機構(規制手段)
58 ファーサイドエアバッグ
60 インフレータ
62 側突ECU(制御装置)
68 コンソールエアバッグ
70 インフレータ

Claims (6)

  1. シートクッション及びシートバックを有する車両用シートと、
    前記車両用シートの車幅方向内側に設けられたボックス部の上端開口部が蓋部によって開閉されると共に、前記蓋部が上部と下部とに分割され、前記上部と前記下部とにおける前記車両用シートとは反対側の端部がヒンジ部によって連結されたセンターコンソールボックスと、
    前記シートバックの車幅方向内側の側部内に収納されたファーサイドエアバッグが、側面衝突の検知又は予知時にインフレータからのガスの供給を受けて前記側部の車両前方側へ膨張展開するファーサイドエアバッグ装置と、
    前記蓋部内に収容されたコンソールエアバッグが、側面衝突の検知又は予知時にインフレータからのガスの供給を受けて前記上部を前記ヒンジ部回りに押し上げつつ上方側へ膨張展開するコンソールエアバッグ装置と、
    を備えた車両用乗員保護装置。
  2. 前記蓋部には、前記上部が前記ヒンジ部から斜め上方へ延びる傾斜位置よりも起立方向へ回転することを規制する規制手段が設けられている請求項1に記載の車両用乗員保護装置。
  3. 前記コンソールエアバッグは、膨張展開状態での上下方向の寸法が、前記ヒンジ部側から前記車両用シート側へ向かうに従い大きくなるように形成されている請求項2に記載の車両用乗員保護装置。
  4. 前記コンソールエアバッグが前記ファーサイドエアバッグよりも先に膨張展開を完了するように前記コンソールエアバッグ装置のインフレータ及び前記ファーサイドエアバッグ装置のインフレータの各作動タイミングを制御する制御装置を備えた請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用乗員保護装置。
  5. 前記コンソールエアバッグの膨張展開時の最大内圧は、前記ファーサイドエアバッグの膨張展開時の最大内圧と同等以上に設定されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用乗員保護装置。
  6. 前記ファーサイドエアバッグは、膨張展開状態で下部が前記ボックス部と前記車両用シートに着座した乗員との間に介在される請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の車両用乗員保護装置。
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