JP2009280023A - エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】側突等によって乗員が車両中央に投げ出されたときに、倒れることなく乗員を受け止めることが可能な、車両中央のエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかるエアバッグ装置100は、車両内の運転席110Aの車両中央側に設けられ、運転席110Aのシートバック112Aの前方に膨張展開可能なエアバッグ120と、エアバッグ120にガスを供給して膨張展開させるインフレータ124と、膨張展開したエアバッグ120の、運転席110Aとは反対側に作動して、エアバッグ120に加わる横方向の力に対してエアバッグ120を支持するストップバー140と、ストップバー140を作動させる作動手段150と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】本発明にかかるエアバッグ装置100は、車両内の運転席110Aの車両中央側に設けられ、運転席110Aのシートバック112Aの前方に膨張展開可能なエアバッグ120と、エアバッグ120にガスを供給して膨張展開させるインフレータ124と、膨張展開したエアバッグ120の、運転席110Aとは反対側に作動して、エアバッグ120に加わる横方向の力に対してエアバッグ120を支持するストップバー140と、ストップバー140を作動させる作動手段150と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、車両が側突を受けた場合等に、運転席と助手席との間で膨張展開して、横方向の衝撃から乗員を保護するエアバッグ装置に関するものである。
車両に側突、スピン、ロールオーバ(横転)などが発生した場合、乗員は、左右方向へ移動しようとする。例えば運転席側のサイドドアに他の車両や電柱などが衝突する側突の場合、乗員は、まず慣性によって、側突が生じたサイドドアに向かって一瞬移動する。このとき運転者は車両外側、助手は車両中央側へ一瞬移動することとなる。その直後、乗員は、より強い力によって反対方向へ移動する。つまり運転者は車両中央側、助手は車両外側へ押し戻される。車両全体が、側突が生じたサイドドアとは反対側に弾かれるためである。
スピンの場合、乗員は遠心力で変則的に左右に移動し、ロールオーバの場合は、横転する車体の下側になったサイドドアに向かって乗員は移動する。
乗員が3点式シートベルトを着用しているときは、シートベルト装置のショルダベルトやラップベルトの拘束作用によって、左右方向への移動がある程度は抑制される。しかし3点式シートベルトを着用していても完全には左右方向への移動を防止できない。とりわけ、3点式シートベルトの車両中央側には肩ベルトがないため、乗員はシートベルトから外れ、車両中央側に投げ出されてしまうおそれが大きい。
車両外側に移動する乗員を保護するサイドエアバッグは、左右の各サイドドア側に設けられていて、車両が側突によって急減速した場合に、瞬時に膨張展開する(例えば特許文献1)。
車両中央側に投げ出される乗員に対しても、運転席と助手席との間で膨張展開するエアバッグ装置が提案されている。例えば特許文献2には、センタコンソール内に、上方に向かって膨張展開するエアバッグが収納されている。また特許文献3には、運転席・助手席の両方のシートバックにそれぞれ設けられ、それら座席の間で膨張展開する2つのエアバッグが開示されている(例えば特許文献3)。
これら車両中央のエアバッグは、シートバックより前方に、略平板状に立設して膨張展開することによって、座席に着座する乗員の少なくとも胸部および頭部を、横方向の衝撃から保護する。
特開2008−7019
実開平5−3055号公報
英国特許出願公開第2309440号明細書
しかし、特許文献2に開示されているような車両中央のエアバッグは、シートバックより前方に膨張展開するため、特許文献1のサイドエアバッグのようにドアで支持されているわけではない。したがって、横方向から衝撃が到来すると、倒れてしまうおそれがある。
特許文献3に記載のように車両中央に2つのエアバッグが膨張展開する場合、乗員からの衝撃を受けた一方のエアバッグは、他方のエアバッグで支持される位置関係にある。しかし、いくらインフレータの出力をアップしてエアバッグの内圧を上昇させ、剛性を高めても、エアバッグがサイドドアのような固定的な物体によって支持されていない限り、支持体としては機能せず、エアバッグが倒れてしまうおそれは解決できない。
本発明は、このような課題に鑑み、側突等によって乗員が車両中央に投げ出されたときに、倒れることなく乗員を受け止めることが可能な、車両中央のエアバッグ装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるエアバッグ装置の代表的な構成は、車両内の座席の車両中央側に設けられ、座席のシートバックの前方に膨張展開可能なエアバッグと、エアバッグにガスを供給して膨張展開させるインフレータと、膨張展開したエアバッグの、座席とは反対側に作動して、エアバッグに加わる横方向の力に対してエアバッグを支持する支持要素と、支持要素を作動させる作動手段と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、車両中央のエアバッグは、支持要素によって、横方向の力に対して支持されるため、乗員が倒れこんで来ても、倒れることなく乗員を受け止めることが可能である。
支持要素は、それ専用の作動手段を、エアバッグにガスを供給するインフレータとは別に有している。したがって、エアバッグを膨張展開させなくても、支持要素を独立に作動させることが可能である。
上述の支持要素は、座席またはその隣席のシートバックの上部に回転自在に軸支され略水平方向に突出する軸部と、軸部に対して略直交方向に延伸するバー部とを有する棒状体であり、作動手段は、バー部が略水平前方に向けられるよう、軸部を回転させてよい。
上記構成のように、エアバッグがシートバック内に収納されているのに対し、支持要素は、シートバック外に配設されている。動力源が別々であることに加えて、このように収納位置が異なる点でも、支持要素は、エアバッグの膨張展開とは独立に作動可能である。仮に作動要素がエアバッグと同様に、シートバック内に収納されていれば、エアバッグが膨張展開してシートバック外に飛び出さなければ、支持要素も作動できないからである。
上記構成では、支持要素はシートバックの上部の軸部を回転させるという単純な動作によって、作動位置まで迅速に移動可能である。
上述の支持要素は、座席とその隣席との間に設けられたコンソールボックスの上蓋であり、座席から遠い側のヒンジ部にてコンソールボックスに接続されていて、作動手段は、上蓋の、座席に近い側の自由縁部を持ち上げ、上蓋をヒンジ部に支えさせて略鉛直方向に立設させてもよい。
上記構成の支持要素の場合も、支持要素の配設位置はエアバッグのそれと異なるため、支持要素は、エアバッグの膨張展開とは独立に、しかも迅速に作動可能である。
本発明にかかるエアバッグ装置は、座席の下方に設けられ、座席に乗員が着座していることを検知している間のみ、エアバッグを膨張展開可能にする乗員センサをさらに含んでよい。
上記構成によれば、エアバッグは、膨張展開しないことがある。これにより必要最小限のエアバッグだけが作動することとなり、乗員が着座していない座席のエアバッグが無用に作動することがなくなる。一方、支持要素は、エアバッグとは独立に作動可能であるため、それ自体が設けられた座席(例えば助手席)に人がいず、そのエアバッグが膨張展開しない場合であっても、作動し、側突時に膨張展開する隣席(例えば運転席)のエアバッグを支持可能である。
仮にエアバッグと支持要素とが、例えば共通の収納位置に収納され、共通の作動手段としてインフレータを用いている場合、支持要素を作動させようとすれば、必ずエアバッグを膨張展開させなければならない。しかし本発明では、エアバッグの動作とは独立して、自由に支持要素を作動させることができるため、乗員センサによって必要最小限のエアバッグを膨張展開させるだけで済むこととなる。
本発明によれば、側突等によって乗員が車両中央に投げ出されても、車両中央のエアバッグを支持要素が支持するため、エアバッグは、倒れることなく乗員を受け止めることが可能である。
また、エアバッグの動作とは独立して、自由に支持要素を作動させることができるため、側突等が発生した場合に、必要最小限のエアバッグだけを膨張展開させるだけ済む。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明にかかるエアバッグ装置の第1の実施形態を例示する図である。エアバッグ装置100は、車両内の座席(運転席110A)の車両中央側に設けられ、運転席110Aのシートバック112Aの前方に膨張展開可能なエアバッグ120を有する。図1ではエアバッグ120は、シートバック112A内に埋め込まれたカバー122Aに収容されている。
図1は、本発明にかかるエアバッグ装置の第1の実施形態を例示する図である。エアバッグ装置100は、車両内の座席(運転席110A)の車両中央側に設けられ、運転席110Aのシートバック112Aの前方に膨張展開可能なエアバッグ120を有する。図1ではエアバッグ120は、シートバック112A内に埋め込まれたカバー122Aに収容されている。
図2は、上記のエアバッグ120を収容する図1のカバー122Aの詳細な内部構成を例示する組立図である。カバー122Aは、収容部126と蓋部128とを有し、カバー122Aの収容部126には、エアバッグ装置100を構成するエアバッグ120と、エアバッグ120にガスを供給して膨張展開させるシリンダ型のインフレータ124と、ガスの流れを案内するリテーナ130とが収容されている。これらを収容して蓋部128が閉じられた状態で、カバー122Aは、運転席110Aのシートバック112Aの車両中央側の側面に埋め込まれている。
インフレータ124は、サイドドアに設けられた側突センサ(図示は省略)から側突を示す信号を受信すると点火され、エアバッグ120にガスを供給して膨張展開させる。すると、カバー122Aは、収容部126と蓋部128との境目で開裂し、内部のエアバッグ120がシートバック112Aの前方に展開する。
図3は図2のエアバッグが膨張展開した状態を例示する図である。エアバッグ装置100は、さらに、ストップバー140を含む。ストップバー140は、膨張展開したエアバッグ120の、運転席110Aとは反対側に作動して、エアバッグ120に加わる横方向132、すなわち車両前方134に直交する水平方向の力(乗員がエアバッグ120に衝突する力)に対してエアバッグ120を支持する支持要素である。
図4は図3に支持要素の例として例示したストップバー140が作動する様子を例示する図である。図4(a)はストップバー140と、それを作動させる作動手段150との位置関係を概念的に例示する図である。図4(b)(c)はそれぞれ、図4(a)の初期と作動時を例示するA−A断面図である。
ストップバー140は、助手席110Bのシートバック112Bの上部に回転自在に軸支され略水平方向に突出する軸部142と、軸部142に対して略直交方向に延伸するバー部144とを有するL字型の棒状体である。ストップバー140は運転席110Aに設けてもよい。
初期位置では図4(a)に例示するように、バー部144が鉛直下方向を向いている。側突センサ160(サイドドア内)は、側突を検知すると、ストップバー140用の作動手段150と、エアバッグ120用のインフレータ124(シートバック112A、112B内)とに信号を送信する。作動手段150は側突センサ160から信号を受信すると、ストップバー140を作動させ、図3に例示するようにバー部144が略水平前方に向けられるよう、軸部142を回転させる。これと同時に、インフレータ124が点火され、エアバッグ120が図3に例示するように膨張展開する。
図4(b)(c)は図4(a)のストップバー140の作動手段150を概念的に例示する。作動手段150は、本実施形態では、ばね151を利用している。側突を示す信号を検知すると、作動手段150の初期状態を示す図4(b)のピン152が図中奥側に引き込まれ、支えを失った回転部材156は、ばね154の圧縮力によって回転する。回転部材156はストップバー140の軸部142の端面に固定されているため、軸部142をも回転させる。図4(c)に例示するように回転部材156はストッパ158によって停止し、軸部142も約90°回転して停止し、図3のようにバー部144を水平前方に向ける。
作動手段150は、ばね151を利用したものにする必要はなく、棒状の軸部142を回転させることが可能な機構ならいかなるものを利用してもよい。動力源も、機械的な力を利用するものに限らず、マイクロガスジェネレータ等を利用してもよい。
本実施形態によれば、車両中央のエアバッグ120は、ストップバー140によって、横方向132の力に対して支持されるため、乗員が倒れこんで来ても、倒れることなく乗員を受け止めることが可能である。
本実施形態では、エアバッグ120は、シートバック112A、112Bに設置され、そこから前方に膨張展開する。したがって、座席が前後にスライドしたりリクライニングしたりして、座席の位置が多少ずれていても、乗員に対して目標とする拘束位置、すなわち頭部・胸部を保護できる領域に、より確実に膨張展開し、乗員を拘束して保護可能である。
図5は、図3に例示する実施形態と、比較例との挙動を、ダミーを用いて簡易的に比較する図である。図5では、助手席110B側からの側突を模擬し、衝撃を加える試験を行っている。助手席110B側に、ダミー162を搭載して試験した。図5(a)は、本実施形態のエアバッグ120を備えていない比較例を示す。3点式シートベルト164の肩ベルトが外れて、模擬した運転席のドア部166に、右肩と頭部が衝突していることがわかる。つまり、3点式シートベルト164だけでは、構造的に乗員を拘束してエネルギー吸収できないことがわかる。
図5(b)は、本実施形態のエアバッグ120を備えた場合を例示する。3点式シートベルト164の肩ベルトは外れているものの、模擬した運転席のドア部166に、右肩と頭部が衝突しないことがわかる。この場合も、3点式シートベルト164だけでは、構造的に乗員を拘束してエネルギー吸収できないことがわかる。さらに、エアバッグ120を収容するカバー122A、122Bの配設位置は、図5に示す肩部〜上腕部が望ましいことが判明した。
図6は、図3のストップバー140に加えられる負荷を実験的に求めたグラフである。横軸を乗員の移動量とし、縦軸をストップバー140に加えられる負荷として、実測した。ストップバー140には300kg・f以下の負荷が加えられる。ストップバー140を丸形の中空材とした場合、材料の比例限度の応力として、300kg・fが加えられるモーメントを、上記の丸形の中空材の断面係数で除することにより、算出可能である。その結果、丸形の中空材の外径φ20〜35mmに対し、肉厚1.5〜3.5mmにすればよいことがわかった。ストップバー140は、金属や合成樹脂等で製造してよい。中空材であるため、比較的比重の高い材質を用いても、実際の重量は軽量ですみ、大きなエネルギー(火力)を要することなく作動可能である。
ストップバー140は、それ専用の作動手段150を、エアバッグ120にガスを供給するインフレータ124とは別に有している。したがって、エアバッグ120を膨張展開させなくても、ストップバー140を独立に作動させることが可能である。このように独立に作動させることが可能であるため、ストップバー140の作動タイミングは、エアバッグ120の膨張展開と同時でもよいし、必要に応じて、その前後にわずかに作動タイミングをずらしてもよい。
エアバッグ120がシートバック112A内に収納されているのに対し、ストップバー140は、シートバック112A外に配設されている。動力源が別々であることに加えて、このように収納位置が異なる点でも、ストップバー140は、エアバッグ120の膨張展開とは独立に作動可能である。仮にストップバー140がエアバッグ120と同様に、シートバック112A内に収納されていれば、エアバッグ120が膨張展開してシートバック112A外に飛び出さなければ、ストップバー140も作動できないからである。
上記構成では、ストップバー140はシートバック112Aの上部の軸部142を回転させるという単純な動作によって、初期位置(図4(b))から作動位置(図4(c))まで迅速に移動可能である。ただし、このように初期位置から作動位置までストップバー140を移動させることなく、最初からストップバー140のバー部144を水平前方に向けておいてもよい。その場合、作動手段150は不要となり、常時水平方向に保たれているバー部144を乗員のアームレストとして使用してもよい。
図1の助手席110Bのエアバッグ120を収容するカバー122B内の構成は、運転席110Aのカバー122Aのそれと左右対称であるため、説明は省略する。
図3では運転席110Aのエアバッグ120だけが膨張展開した状態を示しているが、さらに助手席110Bのエアバッグ120が膨張展開した状態を図7に例示する。この場合、運転席110A、助手席110Bの両方のエアバッグ120を、ストップバー140は支持可能である。
(第2の実施形態)
図8は、本発明にかかるエアバッグ装置の第2の実施形態を例示する図である。第1の実施形態と共通する要素については、説明を省略する。本実施形態にかかるエアバッグ装置200では、車両中央のエアバッグ120を支持する支持要素として、ストップバー140に代えて、運転席110Aと助手席110Bとの間に設けられたコンソールボックス210の上蓋220を用いる。
図8は、本発明にかかるエアバッグ装置の第2の実施形態を例示する図である。第1の実施形態と共通する要素については、説明を省略する。本実施形態にかかるエアバッグ装置200では、車両中央のエアバッグ120を支持する支持要素として、ストップバー140に代えて、運転席110Aと助手席110Bとの間に設けられたコンソールボックス210の上蓋220を用いる。
図9は図8に支持要素の例として示したコンソールボックス210の上蓋220が作動する様子を例示する図である。図9(a)は上蓋220が作動する前の初期位置にある状態を例示し、図9(b)は上蓋220が作動位置まで作動した状態を例示する図である。
図9(a)の初期状態に例示するように、上蓋220は、運転席110Aから遠い側のヒンジ部222にてコンソールボックス210に接続され、閉じられている。本実施形態では、コンソールボックス210内のマイクロガスジェネレータ232が上蓋220の作動手段である。図9(a)の初期状態では、コンソールボックス210の室内と上蓋220とを接続する屈伸バー230は屈曲していて、コンソールボックス210内に収納されている。
作動時には、マイクロガスジェネレータ232が点火されてガスを噴出し、図9(b)に例示するように、上蓋220の、運転席110Aに近い側の自由縁部224を持ち上げ、上蓋220をヒンジ部222に支えさせて略鉛直方向に立設させる。これに伴って屈伸バー230は伸長する。屈伸バー230は上蓋220のストッパとしての機能も果たし、ヒンジ部222だけでは支持しきれない、エアバッグ120から受ける力を支持する。
本実施形態でも、支持要素である上蓋220の配設位置はエアバッグ120のそれと異なるため、上蓋220は、エアバッグ120の膨張展開とは独立に、しかも迅速に作動可能である。
屈伸バー230には、第1の実施形態のストップバー140と同様に、300kg・fの力が加えられるため、屈伸バー230をコンソールボックス210内の前後2箇所に設けて、負荷を1/2にするとよい。屈伸バー230の数に制限はない。
上蓋220は、シートバック112A、112Bのいずれのエアバッグ120も指示可能であり、図9(b)に例示するように、運転席110A、助手席110Bの両方のエアバッグ120が膨張展開した場合には、両方のエアバッグ120を支持可能である。
(乗員センサ)
第1および第2の実施形態におけるエアバッグ装置100、200は、いずれも、乗員センサをさらに含んでよい。乗員センサ300は、座席(運転席110Aまたは助手席110B)の下方に設けられ、座席に乗員が着座していることを検知している間のみ、エアバッグ120を膨張展開可能にする。
第1および第2の実施形態におけるエアバッグ装置100、200は、いずれも、乗員センサをさらに含んでよい。乗員センサ300は、座席(運転席110Aまたは助手席110B)の下方に設けられ、座席に乗員が着座していることを検知している間のみ、エアバッグ120を膨張展開可能にする。
図10は乗員センサを概略的に例示する図である。同図では助手席110Bに設けられた乗員センサ300を例示する。乗員センサ300は運転席110Aおよび助手席110Bの両方に設けてもよいが、車両走行中は運転席110Aには必ず乗員310が着座しているため、運転席110Aについては、乗員310の有無に応じてエアバッグ120の膨張展開の可否を決定する必要性に乏しい。したがって、必ずしも運転席110Aには乗員センサ300を設けなくてよい。
乗員センサ300はひずみゲージを利用した重量センサとしてよい。その他、乗員320の有無を検知できるあらゆる原理のセンサを用いてよい。
図11は図4(a)に例示した側突センサ160、インフレータ124に加えて、上記の乗員センサ300をエアバッグ装置100に含めた場合のブロック図である。乗員センサ300は、乗員320が助手席110Bに着座している間に限り、スイッチ330をオンにし、側突センサ160が側突を検知した場合の信号をインフレータ124に送信可能にする。これにより、図10(a)(b)に例示するように、助手席110Bに乗員320が着座している場合に限り、側突時に、助手席110Bのエアバッグ120が膨張展開する。
乗員センサ300を設ければ、図10(a)のように、乗員320が着座していない助手席110Bのエアバッグが無用に作動することがなくなる。一方、支持要素であるストップバー140またはコンソールボックス210の上蓋220は、エアバッグ120とは独立に作動可能である。例えば図10(a)(b)に例示するように、助手席110Bのエアバッグ120が膨張展開する、しないに拘らず、ストップバー140は作動し、側突時に必ず膨張展開する運転席110Aのエアバッグ120を支持可能である。
仮にエアバッグ120とそれを支持する何らかの支持要素とが、例えば共通の収納位置に収納され、共通の作動手段としてインフレータ124を用いている場合、支持要素を作動させようとすれば、必ずエアバッグ120を膨張展開させなければならない。しかし本発明の各実施形態では、エアバッグ120の動作とは独立して、自由に支持要素を作動させることができるため、乗員センサ300によって必要最小限のエアバッグを膨張展開させるだけで済むこととなる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に例示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば本発明の実施形態にかかるエアバッグ装置は、すべて、前部座席(運転席、助手席)に適用されるものであったが、後部座席にも、無論、適用可能である。
本発明は、車両が側突を受けた場合等に、運転席と助手席との間で膨張展開して、横方向の衝撃から乗員を保護するエアバッグ装置に利用することができる。
100、200 …エアバッグ装置
110A …運転席
110B …助手席
112A、112B …シートバック
120 …エアバッグ
124 …インフレータ
140 …ストップバー
142 …軸部
144 …バー部
150 …作動手段
151 …ばね
162 …ダミー
164 …3点式シートベルト
210 …コンソールボックス
220 …上蓋
222 …ヒンジ部
224 …自由縁部
230 …屈伸バー
232 …マイクロガスジェネレータ
300 …乗員センサ
110A …運転席
110B …助手席
112A、112B …シートバック
120 …エアバッグ
124 …インフレータ
140 …ストップバー
142 …軸部
144 …バー部
150 …作動手段
151 …ばね
162 …ダミー
164 …3点式シートベルト
210 …コンソールボックス
220 …上蓋
222 …ヒンジ部
224 …自由縁部
230 …屈伸バー
232 …マイクロガスジェネレータ
300 …乗員センサ
Claims (4)
- 車両内の座席の車両中央側に設けられ、該座席のシートバックの前方に膨張展開可能なエアバッグと、
前記エアバッグにガスを供給して膨張展開させるインフレータと、
膨張展開した前記エアバッグの、前記座席とは反対側に作動して、該エアバッグに加わる横方向の力に対して該エアバッグを支持する支持要素と、
前記支持要素を作動させる作動手段と、
を含むことを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記支持要素は、前記座席またはその隣席のシートバックの上部に回転自在に軸支され略水平方向に突出する軸部と、該軸部に対して略直交方向に延伸するバー部とを有する棒状体であり、
前記作動手段は、前記バー部が略水平前方に向けられるよう、前記軸部を回転させることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。 - 前記支持要素は、前記座席とその隣席との間に設けられたコンソールボックスの上蓋であり、前記座席から遠い側のヒンジ部にて該コンソールボックスに接続されていて、
前記作動手段は、前記上蓋の、前記座席に近い側の自由縁部を持ち上げ、前記上蓋を前記ヒンジ部に支えさせて略鉛直方向に立設させることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。 - 前記座席の下方に設けられ、該座席に乗員が着座していることを検知している間のみ、前記エアバッグを膨張展開可能にする乗員センサをさらに含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
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- 2008-05-20 JP JP2008132553A patent/JP2009280023A/ja not_active Withdrawn
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