JP5870859B2 - シートベルトバックルの隙隠し構造 - Google Patents
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Description
シートクッションは、上記凹部内のシートベルトバックルを出し入れできるようにシートクッションの後方において座面部と裏面部を貫通する通孔が形成されている。シートベルトバックルは、シートの骨格部や車両フロア等の車体構成部材に支持部材を介して固定されている。シートベルトバックルは、支持部材が骨格部又は車両フロア等の車体構成部材からシートクッションに設けられた上記通孔を貫通することでシートクッションの座面上に配設される。シートクッションは、通孔内のシートベルトバックル周辺の隙間が外部から見えないようにするためにトリムカバーにシートベルトバックルのみ挿通可能な孔部を設けることでシートベルトバックル周辺の隙間を覆い隠す構成とされている。
先ず、第1の発明は、シートクッションと、該シートクッションの座面上に配設されるシートベルト装置のシートベルトバックルと、を有し、前記シートクッションに前記シートベルトバックルを収納可能な凹部が形成され、該凹部に収納された前記シートベルトバックル周辺の隙間を覆い隠すシートベルトバックルの隙隠し構造であって、前記凹部は、前記シートクッションの後端から前方に向かって切欠き形成されるスリットとして構成されており、前記スリットは、前記シートベルトバックルを受入れ可能なバックル受入れ部と該バックル受入れ部よりも後方側に配置される隙間を覆い隠す隙隠し部とを有しており、前記隙隠し部は、前記隙間を外部に対して被覆するものとして面状の被覆部材が設けられており、前記面状の被覆部材は、前記スリットの側面に結合された結合部から対向する反対側のスリットの側面に向かって先端部が延出しており、前記スリットに対する前記面状の被覆部材の結合部は、前記シートクッションの後端のスリット開口部側から前記シートクッション前方に向かって下方に傾斜して結合しており、前記面状の被覆部材は、前記スリットの一方の側面に連結される第1結合部から他方の側面に向かって延出する第1先端部を有する第1被覆部材と、前記スリットの他方の側面に連結される第2結合部から一方の側面に向かって延出する第2先端部を有する第2被覆部材と、を有しており、前記第1被覆部材と、前記第2被覆部材は、前記第1被覆部材と前記第2被覆部材の厚み方向に互いに重なりあっており、前記第1結合部と、前記第2結合部は、共に前記シートクッションの後端の前記スリット開口部側から前記シートクッション前方に向かって下方に傾斜して結合しており、前記面状の被覆部材は、前記シートベルトバックルが前記スリット開口部側から前記バックル受入れ部まで受入れられる際に、前記シートクッションの座面上側に押しのけられる構成であることを特徴とする。
シート本体30は、図1に示すように、31Aが4側のシートクッション、31Bが6側のシートクッション、32Aが4側のシートバック、32Bが6側のシートバック、37Aが4側のヘッドレスト、37B及び37Cが6側の2つのヘッドレストである。また、20は、シートベルトバックル40の両側に配置されたリンク部材を示す。
ここで、図2、3はシート本体30のシートクッション31Aとシートバック32Aを用いてチップアップ機能を説明する。なお、シートクッション31Bと、シートバック32Bの構成も同様である。
シート本体30は、シートクッション31Aがシートバック32Aと連結され、シートバック32Aがシートクッション31Aに対して起立した着座状態30Aと、シートクッション31Aの座面とシートバック32Aの背凭れ面が対向するように折り畳まれた格納状態30Bとに姿勢変更可能な可動構成とされている。
シート本体30は、着座状態30Aにあるシートクッション31Aの後端部とシートバック32Aの下端部とをリンク部材20を介して回動自在に連結し、シートクッション31Aがシートバック32Aの前面に沿うように跳ね上げられて格納状態30Bとされる。
ここで、シートバック32Aは、シートバック32Aの両側に配置されたヒンジブラケット33を介して車両フロア50に固定され、シートクッション31Aは、シートバック32Aに対してリンク部材20の強度部材(図示省略)を介してヒンジブラケット33上の回転軸35により回動自在に固定されている。
図2は、シートバック32Aがシートクッション31Aに対して起立した着座状態30Aにある状態である。
図3は、チップアップ機能によりシートクッション31Aの座面とシートバック32Aの背凭れ面が対向するように折り畳まれた格納状態30B(換言すればシートクッション31Aがシートバック32Aの前面に沿った状態)を示している。このとき、リンク部材20のカバー部材21はシートクッション31Aと共に回転軸35を中心に回動される。このため、リンク部材20の下方には、シートベルトバックル40が位置する。
また、図2、3に図示されるようにシート本体30のシートクッション31Aを格納状態30Bから着座状態30Aに戻すと、リンク部材20もシートクッション31Aと共に回転軸35を中心として図3において反時計回り方向に回動して図2の状態に戻る。
図2に図示されるようにシートバック32Aの後方には、車両の荷室に配置されたラッゲージボード60の前端部が当接され、ヒンジブラケット33を貫いて車両幅方向に配設されたクロスメンバ36にシートベルトバックル40が固定されている。ヒンジブラケット33の上部はヒンジカバー34により覆われ、強度部材(図示省略)はカバー部材21により覆われてリンク部材20を構成している。
また、図1に図示されるように6側のシートクッション31Bには、その後方、且つ略中央にシートベルトバックル41を受け入れ可能に切欠き形成されており、シートクッション31Bの座面上にシートベルトバックル41が配設されている。図示を省略するがシートベルトバックル41は、ヒンジブラケット33を貫いて車両幅方向に配設されたクロスメンバ36に固定されている。なお、シートベルトバックル41は車両フロア50に対し固定される場合もある。
図1に図示されるようにシートベルトバックル40,41は、車両フロア50側の固定位置から上方に向かって立設され、シートクッション31A,31Bを通じて、シートクッション31A,31Bの座面上に露呈している。
図4、5に図示されるようにシートクッション31Bは、シートベルトバックル41を収納可能な凹部が形成されている。この凹部は、シートクッション31Bの後端70から前方に向かって切欠き形成されるスリット72として構成されている。
スリット72は、一方の側面73と他方の側面74が平行に立設してスリット開口部75を形成している。スリット72は、前方側にシートベルトバックル41を受入れ可能なバックル受入れ部76と、バックル受入れ部76よりも後方側に隙隠し部77が配置される。隙隠し部77は、シートベルトバックル41の支持部材が外部から見えないように被覆する部位である。
第1被覆部材82と、第2被覆部材84は、その自由状態時には、その自重に抗して真っ直ぐに面を延ばした状態を維持可能な剛性を有する可撓性部材として構成されている。これにより、第1被覆部材82と、第2被覆部材84は、スリット72の隙隠し部77に張り出した状態で保持された状態として設けられている。
第1結合部82Aと第2結合部84Aは、図6に図示されるように共にシートクッション31Bの後端70のスリット開口部75側からシートクッション31Bの前方(換言すればバックル受入れ部76の方向)に向かって下方に傾斜して縫合されて結合している。
第1被覆部材82、第2被覆部材84は、図7に図示されるようにシートクッション31が車両フロア50に組み付けられる状態においてシートベルトバックル41がスリット開口部75側からバックル受入れ部76まで受入れられる際に、シートクッション31Bの座面上側に押しのけられる。
図2、3に図示されるようにシート本体30のシートクッション31Aを格納状態30Bから着座状態30Aに戻すと、リンク部材20もシートクッション31Aと共に回転軸35を中心として図3において反時計回り方向に回動して図2の状態に戻る。
同様にシート本体30の6側のシートクッション31Bを格納状態30Bから着座状態30Aに戻す。そうすると、シートベルトバックル41は、シートクッション31Bの下方から突き出すようにスリット72内に進入する。そうすると、第1被覆部材82と、第2被覆部材84の下面がシートベルトバックル41に当接して図7の図示と同様の状態となる。そのため、シートベルトバックル41がバックル受入れ部76に受入れられる際、シートクッション31Bの座面上側に押しのけられる。
図8に図示されるように、シートベルトバックルの隙隠し構造は、6−4分割シートにおける4側のシートクッション31Aと6側のシートクッション31Bの間に配設されるシートベルトバックル40に対しても適用できる。
この場合、スリット272の一方の側面273は、4側のシートクッション31Aに形成され、他方の側面274は、6側のシートクッション31Bに形成されてスリット開口部275を構成する。また、第1被覆部材282は、一方の側面273に結合されており、第2被覆部材284は、他方の側面274に結合される。
第1結合部や第2結合部は、縫合による結合でなくてもよく、接着やボタン結合や面ファスナーによる結合などの種々の結合手段によるものであってもよい。
21 カバー部材
30 シート本体
30A 着座状態
30B 格納状態
31A シートクッション
31B シートクッション
32A シートバック
32B シートバック
33 ヒンジブラケット
34 ヒンジカバー
35 回転軸
36 クロスメンバ
37A ヘッドレスト
37B ヘッドレスト
37C ヘッドレスト
40 シートベルトバックル
41 シートベルトバックル
50 車両フロア
60 ラッゲージボード
70 シートクッションの後端
72 スリット
73 スリットの一方の側面
74 スリットの他方の側面
75 スリット開口部
76 バックル受入れ部
77 隙隠し部
80 被覆部材
82 第1被覆部材
82A 第1結合部
82B 第1先端部
84 第2被覆部材
84A 第2結合部
84B 第2先端部
272 スリット
273 スリットの一方の側面
274 スリットの他方の側面
275 スリット開口部
282 第1被覆部材
284 第2被覆部材
Claims (2)
- シートクッションと、該シートクッションの座面上に配設されるシートベルト装置のシートベルトバックルと、を有し、前記シートクッションに前記シートベルトバックルを収納可能な凹部が形成され、該凹部に収納された前記シートベルトバックル周辺の隙間を覆い隠すシートベルトバックルの隙隠し構造であって、
前記凹部は、前記シートクッションの後端から前方に向かって切欠き形成されるスリットとして構成されており、
前記スリットは、前記シートベルトバックルを受入れ可能なバックル受入れ部と該バックル受入れ部よりも後方側に配置される隙間を覆い隠す隙隠し部とを有しており、
前記隙隠し部は、前記隙間を外部に対して被覆するものとして面状の被覆部材が設けられており、
前記面状の被覆部材は、前記スリットの側面に結合された結合部から対向する反対側のスリットの側面に向かって先端部が延出しており、
前記スリットに対する前記面状の被覆部材の結合部は、前記シートクッションの後端のスリット開口部側から前記シートクッション前方に向かって下方に傾斜して結合しており、
前記面状の被覆部材は、
前記スリットの一方の側面に連結される第1結合部から他方の側面に向かって延出する第1先端部を有する第1被覆部材と、
前記スリットの他方の側面に連結される第2結合部から一方の側面に向かって延出する第2先端部を有する第2被覆部材と、を有しており、
前記第1被覆部材と、前記第2被覆部材は、前記第1被覆部材と前記第2被覆部材の厚み方向に互いに重なりあっており、
前記第1結合部と、前記第2結合部は、共に前記シートクッションの後端の前記スリット開口部側から前記シートクッション前方に向かって下方に傾斜して結合しており、
前記面状の被覆部材は、前記シートベルトバックルが前記スリット開口部側から前記バックル受入れ部まで受入れられる際に、前記シートクッションの座面上側に押しのけられる構成であることを特徴とするシートベルトバックルの隙隠し構造。 - 請求項1に記載のシートベルトバックルの隙隠し構造であって、
前記シートクッションはシートバックと連結され、該シートバックが前記シートクッションに対して起立した着座状態と、前記シートクッションの座面と前記シートバックの背凭れ面が対向するように折り畳まれた格納状態とに姿勢変更可能な可動構成とされ、
前記着座状態にある前記シートクッションの後端部と前記シートバックの下端部とをリンク部材を介して回動自在に連結し、前記シートクッションが前記シートバックの前面に沿うように跳ね上げられて格納状態とされるチップアップシートに構成されることを特徴とするシートベルトバックルの隙隠し構造。
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