JP5859356B2 - エアバッグモジュール装備シート - Google Patents
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Description
そこで、エアバッグケース開口部を被覆する表装材とシート表面を被覆する表装材とを縫合し、この縫合部の縫製糸をエアバッグの所定の展開圧力で破断することにより上記縫合部を開裂せしめる側部用エアバッグ装置において、上記縫合部のシート側表装材とシートフレーム等の固定部材とに亘らせて、エアバッグ展開時に上記シート側表装材の伸びを抑制する帯状体を、シート上方と下方とに二枚配設するものが提案されている(例えば特許文献2)。
このように、剛性向上部材は、エアバッグモジュールのシート前方の端部に沿って、シートの上下方向に延長するように配置されているため、シートの上下方向に延びるエアバッグモジュールについて、上下方向に亘って、エアバッグモジュールとクッションパッドの間に配置される部分の剛性が向上され、より一層効率的なエアバッグの展開方向の規制が可能となる。
このように構成しているため、剛性向上部材を、予め設けられた溝部内に位置決め可能となることから、エアバッグ展開方向を効率的に規制可能な位置に剛性向上部材を位置決め可能となる。
このように構成しているため、案内部材のうち、剛性向上部材が取付けられた部分と取付部とを互いに離れた位置に配置可能となり、剛性向上部材が取付けられた部分の木目込みが容易となる。
このように構成しているため、剛性向上部材が凸部でクッションパッドに引っ掛かり、剛性向上部材の溝部への取付剛性が向上する。
このように構成しているため、剛性向上部材が突起でクッションパッドに引っ掛かり、剛性向上部材の溝部への取付剛性が向上する。
このように構成しているため、エアバッグの前方側のうち、エアバッグ展開時に最も膨出力の掛かりやすい位置に、剛性向上部材を取付けることにより、エアバッグの膨出方向を効率的に案内することが可能となる。
このように構成しているため、ケースを備えたエアバッグモジュールに対比して、よりエアバッグ展開方向の規制が必要なケースレスエアバッグモジュールを装備したシートについて、エアバッグ展開方向の規制が可能となる。
取付部は、被取付部に一体に形成されていてもよいし、被取付部と別体の取付部材に形成されていてもよい。
以下、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートについて、図1〜図7を参照しながら説明する。
シートバックフレーム1は、図1,図2に示すように、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム21と、下端部を連結する下部フレーム22とにより枠状に構成されている。
上部フレーム21には、ピラー支持部23が設けられ、ピラー支持部23には、不図示のヘッドレストフレームが設けられる。ヘッドレストフレームの外側にクッション部材を設けることでヘッドレストS3が構成される。
サイドフレーム10には、エアバッグモジュール6が固定されている。
インフレータ6aの外周部は、シートS内側に向かって立設されたボルト18により、リテーナ6c及びサイドフレーム10に固定されている。
エアバッグ6bは、布袋等からなるラップ材6dによって折り畳み状態に保持されており、このラップ材6dは、エアバッグ6bが展開する場合に、容易に破けるようになっている。
なお、本実施形態では、エアバッグモジュール6を、ケースレスのものから構成しているが、これに限定されるものでなく、モジュールケースを備えたものとして構成してもよい。
クッションパッド5には、図3に示すように、エアバッグモジュール6を格納するための空間7が形成されている。
トリムカバー4には、前面マチ部41と側面マチ部42との土手部において膨出した頂点に、破断部40が形成されている。破断部40は、前面マチ部41と側面マチ部42の端部を、通常の使い勝手に耐えられる強度を保ちつつ、エアバッグの膨張による引張力で裂断可能なように、相互に縫製されている。
また、破断部40には、力布32が共縫いされている。
力布32は、伸縮性の小さい布状素材からなり、エアバッグの膨張による応力を破断部40に伝達する役割を果たす。力布32は、特許請求の範囲の案内部材に対応する。
トリムプレート37は、硬質樹脂製からなる矩形の板体である。トリムプレート37は、力布32の取付部36の端末の形状を保持するために用いられる力布端末形状保持部材である。力布32の端末にトリムプレート37が固定されていることにより、力布32の端末を係止部55に差込む際の作業性が向上する。本実施形態では、力布32の取付部36にトリムプレート37を固定しているが、これに限定されるものではなく、トリムプレート37を用いずに、力布32の取付部36の端末を複数回折り返して縫製したものや、複数重に巻回して縫製したもの、複数重に巻回して縫製したものを一方向に押し潰したものを取付部材50の係止部55に挿入してもよい。
トリムプレート38は、長尺方向が破断部40に対向する辺35に沿うように端部近くに設けられ、破断部40に対向する辺から破断部40逆側へ突出する一対の取付部36の根元部分に挟まれた位置に固定されている。
トリムプレート38は、長尺方向がシートS上下方向に沿うようにして、長尺の面のうち幅の広い一対の面がクッションパッド5のシートS後方の面に対向するように配置されている。
また、サイドフレーム10の後縁部13には、側面マチ部42の破断部40逆側の端辺42eの中央の領域に縫い付けられた係止部材33が係止されている。
掛け止め部52には、幅広部51の前縁部12端部側に、取付部材50を前縁部12に掛け止めるための溝53が、幅広部51から連続して形成されている。溝53は、幅広部51と、幅広部51の根本の部分から分岐する延出部54との間の空間からなる。溝53は、前縁部12の端部を挟持している。
幅広部51には、トリムプレート37を内部に保持して係止する係止部55と、係止部55から引き出される力布32の通路となるスリット69の両壁面を形成する第一の壁部59,第二の壁部60を備えている。
なお、係止部55は、上端又は下端の一方、好ましくは上端のみが開放され、他方が閉塞されていてもよい。係止部55の上端が開放され、下端が閉塞された取付部材50は、左右のサイドフレーム10のいずれか一方のみに用いる場合に特に適している。係止部55の上端及び下端の双方が開放された取付部材50は、左右のサイドフレーム10の双方に用いる場合に特に適している。このとき、左右のうち一方のサイドフレーム10に用いるときに上端だった側は、他方のサイドフレーム10に用いるときに下端側となる。
取付部材50を介した力布32のサイドフレーム10への取付は、次の手順で行われる。
作業者はまず、力布32の取付部36を、トリムプレート37と取付部36の境界で一回折り曲げ、トリムプレート37と取付部36とを、トリムプレート37の幅分重ねる。
次いで、取付部材50の溝53を、サイドフレーム10の前縁部12の所定の位置に係止する。
以上の作業を、すべての取付部材50について行い、取付部材50を介した力布32のサイドフレーム10への取付を完了する。
図6の例では、クッションパッド5のシートS後方側の面には、図6のように、同面に垂直で、シートS上下方向に沿って伸びる溝部5aが設けられている。
力布32´には、破断部40´に対向する辺35´の一対の取付部36´の間に、剛性向上部材としてのトリムプレート38´が縫着されている。トリムプレート38´と取付部36´の根元部分との間には、辺35´から破断部40´方向に向かって、辺35´に垂直なスリット39´が、それぞれ設けられている。
トリムプレート38´は、長尺方向がシートS上下方向に沿うようにして、長尺の面のうち幅の狭い一対の面がシートS上下方向に沿い、クッションパッド5のシートS後方の面に平行になるように配置されている。
トリムプレート38´は、辺35´よりも、シートS外側に配置されている。このように構成することにより、トリムプレート38´とエアバッグモジュール6との間には、辺35´が配置され、トリムプレート38´は、エアバッグモジュール6側に露出せず、エアバッグモジュール6側から見て辺35´に被覆された状態となるため、エアバッグモジュール6展開時の力を、辺35´とトリムプレート38´が一体となった状態で受けることとなり、エアバッグの展開方向の効率的な規制が可能となる。また、辺35´よりも、エアバッグモジュール6展開時に力が掛かるシートS外側に、トリムプレート38´が配置されるため、トリムプレート38´をしっかり支持することが可能となる。
また、サイドフレーム10の後縁部13には、側面マチ部42の破断部40逆側の端辺42eの中央の領域に縫い付けられた係止部材33が係止されている。
図6,図7に示すその他の構成は、図3,図4に示す構成と同様であるため、説明を省略する。
S1 シートバック
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
1 シートバックフレーム
2 着座フレーム
3 リクライニング機構
4 トリムカバー
5 クッションパッド
5a 溝部
5s スキン層
6 エアバッグモジュール
6a インフレータ
6b エアバッグ
6c リテーナ
6d ラップ材
7 空間
10 サイドフレーム
11 側板
12 前縁部
13 後縁部
21 上部フレーム
22 下部フレーム
23 ピラー支持部
32,32´ 力布
33 係止部材
34,34´ 破断部側の辺
35,35´ 辺
36,36´ 取付部
37,38,38´ トリムプレート
39´,69 スリット
40 破断部
41 前面マチ部
42 側面マチ部
42e 端辺
50 取付部材
51 幅広部
52 掛け止め部
53 溝
54 延出部
55 係止部
59 第一の壁部
60 第二の壁部
Claims (8)
- エアバッグを格納するエアバッグモジュールを装備したシートであって、
前記エアバッグモジュールと、
該エアバッグモジュールに対向して配置されるクッションパッドと、
該クッションパッドと前記エアバッグモジュールを被覆する前記シートのトリムカバーの破断部に取付けられ、前記エアバッグモジュールの展開方向を案内する案内部材と、を備え、
前記案内部材の前記破断部に対向する辺には、相互に離間した複数箇所に、被取付部に取付けるための取付部を備え、
複数の前記取付部に挟まれた位置に、前記案内部材の剛性を向上させる剛性向上部材が取付けられ、
前記案内部材は、前記破断部から前記エアバッグモジュールと前記クッションパッドとの間を通って、前記被取付部まで延在し、
前記剛性向上部材は、前記エアバッグモジュールと前記クッションパッドの間に配置されることを特徴とするエアバッグモジュール装備シート。 - 前記エアバッグモジュールは、前記シートのサイド部に沿って延出するサイドフレームに取付けられ、
前記クッションパッドは、前記エアバッグモジュール及び前記サイドフレームに対向して配置されており、
前記剛性向上部材は、前記エアバッグモジュールの前記シート前方の端部に沿って、前記シートの上下方向に延長するように配置されていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグモジュール装備シート。 - 前記剛性向上部材は、前記クッションパッドの前記エアバッグモジュールに対向する面に設けられた溝部に木目込まれていることを特徴とする請求項1又は2記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記案内部材の前記破断部に対向する辺は、前記取付部と前記剛性向上部材との間に、前記破断部に向かって伸びる切込みを備えていることを特徴とする請求項3記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記剛性向上部材は、前記案内部材の面に対して立設した凸部を備えていることを特徴とする請求項3又は4記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記剛性向上部材は、樹脂製の長尺板体からなり、前記案内部材の面から立設した突起を備えていることを特徴とする請求項3乃至5いずれか記載のエアバッグモジュール装備シート。
- 前記被取付部は、前記サイドフレームの前記シート前方の端部側であって、
前記剛性向上部材は、前記サイドフレームより前記シート前方で、前記エアバッグモジュールの前記シート左右方向の中央よりも前記シート内側で、前記サイドフレームよりも前記シート外側に配置されていることを特徴とする請求項2乃至6いずれか記載のエアバッグモジュール装備シート。 - 前記エアバッグモジュールは、硬質素材からなるケースを備えないケースレスエアバッグモジュールであることを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載のエアバッグモジュール装備シート。
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