JP5854627B2 - 空気入りタイヤ、及び、空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤ、及び、空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5854627B2
JP5854627B2 JP2011097150A JP2011097150A JP5854627B2 JP 5854627 B2 JP5854627 B2 JP 5854627B2 JP 2011097150 A JP2011097150 A JP 2011097150A JP 2011097150 A JP2011097150 A JP 2011097150A JP 5854627 B2 JP5854627 B2 JP 5854627B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
width direction
tread member
tread
tire width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011097150A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012228908A (ja
Inventor
康太 阿部
康太 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2011097150A priority Critical patent/JP5854627B2/ja
Publication of JP2012228908A publication Critical patent/JP2012228908A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5854627B2 publication Critical patent/JP5854627B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、カーカス層とベルト層を備えたタイヤケースのタイヤ半径方向外側にトレッド部材が配置された空気入りタイヤ、及び、この空気入りタイヤの製造方法に関する。
従来から、空気入りタイヤを製造する際には、タイヤケースの外側にトレッド部材を積層してタイヤトレッドを形成することが行われている(特許文献1参照)。タイヤケースは、タイヤトレッドよりもタイヤ半径方向内側に配置されてタイヤの骨格部分を構成する部材であり、ビードコア、カーカス層、ベルト層などを含んで構成されている。
ところで、タイヤケースのタイヤ幅方向両端部分は、ベルト層の端部外側にできる段差などにより平坦状態でなかったり、タイヤ半径方向外面の曲率が大きくなっていたりする。このようなタイヤケース上にトレッド部材を積層すると、タイヤケースとトレッドの境目にエアーが入り込みやすくなる。特に、ゴムシートをタイヤケースのタイヤ半径方向の外側に巻き付け積層することで、タイヤトレッドを形成する方式(いわゆるラミネーション方式)を用いる場合は、エアーが入り込みやすくなる。
特開平10−217349号公報
本発明は、上記事実を考慮して成されたものであり、製造時にタイヤケースとトレッドとの間にエアーが入り込むことを抑制可能な、空気入りタイヤ、及び、この空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明の空気入りタイヤは、一対のビードコアの間をトロイダル状に延びるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたベルト層と、を有するタイヤケースと、前記タイヤケースのタイヤ半径方向の外側でタイヤ幅方向の両端に配置され、タイヤ幅方向の内側端が前記ベルト層のタイヤ幅方向の最外側端よりも内側に配置されると共に、タイヤ外面よりもタイヤ幅方向内側において、タイヤ半径方向の外側面の平均曲率が前記タイヤケース側の内側面の平均曲率よりも小さく構成され、タイヤ幅方向の外端部が前記タイヤ外面の一部を構成する補充トレッド部材と、前記タイヤケース及び前記補充トレッド部材のタイヤ半径方向外側に配置されるトレッド部と、を備えている。
本発明のタイヤケースは、一対のビードコアの間をトロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたベルト層と、を有している。ここでのタイヤケースは、トレッド部材以外のタイヤ骨格部分を構成する部分をいう。
上記構成の空気入りタイヤでは、タイヤケースのタイヤ半径方向の外側でタイヤ幅方向の両端に、補充トレッド部材が配置されている。補充トレッド部材は、タイヤ幅方向の内側端がベルト層のタイヤ幅方向の最外側端よりも内側に配置されると共に、タイヤ幅方向の外端部がタイヤ外面の一部を構成している。ここでのタイヤ外面は、実質的にタイヤの外面を構成していればよく、外部に露出している場合の他、塗料や薄膜で覆われている場合を含む。
このように、補充トレッド部材を配置することにより、タイヤケースのベルト層のタイヤ幅方向の最外側端から、タイヤ幅方向外端に至る部分の凹凸を少なくすることができ、エアー入りを抑制することができる。これにより、空気入りタイヤの耐サイドカット性を向上させることができる。
なお、ここでのトレッド部材は、一体型のもの、タイヤ半径方向の内側のベーストレッドとタイヤ半径方向の外側のキャップトレッドの2部材で構成されるもの、両方を含む。補充トレッド部材は、タイヤ半径方向の外側面の平均曲率がタイヤケース側の内側面の平均曲率よりも小さく構成されているので、タイヤ半径方向外側面に配置されるトレッド部材がタイヤケースの外側面の形状に追従しやすくなり、エアー入りを抑制することができる。
請求項に記載の発明の空気入りタイヤは、前記トレッドが、タイヤ幅方向外端が前記補充トレッド部材のタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向内側に配置されていること、を特徴とする。
このようにトレッド部材のタイヤ幅方向外端を、補充トレッド部材のタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向内側に配置することにより、補充トレッド部材のタイヤ幅方向外側面がトレッド部材で覆われず、補充トレッド部材とトレッド部材との間へのエアー入りを効果的に抑制することができる。
請求項に記載の発明の空気入りタイヤは、前記補充トレッド部及び前記トレッドは、同種のゴム材料で構成されていること、を特徴とする。
このように、補充トレッド部とトレッド部材を同種のゴム材料で構成することにより、両者を良好に接着または一体化させることができる。また、タイヤの外面の一部を構成する補充トレッド部材に、トレッド部材と同等の性能(耐候性等)をもたせることができる。
請求項に記載の発明の空気入りタイヤは、前記補充トレッド部材の平均厚みが、30mm以下であること、を特徴とする。
補充トレッド部材の平均厚みが、30mmを超えると、タイヤケースへの補充トレッドの追従性が低下し、補充トレッド部材の貼付不良になる場合が考えられる。そこで、補充トレッド部材の平均厚みは、30mm以下であることが好ましい。
請求項に記載の発明の空気入りタイヤの製造方法は、一対のビードコアの間をトロイダル状に延びるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたベルト層と、を有するタイヤケースを形成する、タイヤケース形成工程と、前記タイヤケースのタイヤ半径方向の外側でタイヤ幅方向の両端に配置され、タイヤ幅方向の内側端が前記ベルト層のタイヤ幅方向の最外側端よりも内側に配置されると共に、タイヤ幅方向の外端部がタイヤ外面の一部を構成し、前記タイヤ外面よりもタイヤ幅方向内側において、タイヤ半径方向の外側面の平均曲率が前記タイヤケース側の内側面の平均曲率よりも小さく構成される補充トレッド部材を配置する補充トレッド部材形成工程と、前記タイヤケース及び前記補充トレッド部材のタイヤ半径方向外側に、トレッド部材を形成するトレッド部材形成工程と、を含むものである。
上記の空気入りタイヤの製造方法では、まず、タイヤケース形成工程でタイヤケースを形成する。次に、補充トレッド部材形成工程で、タイヤ幅方向の内側端がベルト層のタイヤ幅方向の最外側端よりも内側に配置されると共に、タイヤ幅方向の外端部がタイヤ外面の一部を構成する補充トレッド部材を形成する。補充トレッド部材は、タイヤ外面よりもタイヤ幅方向内側において、タイヤ半径方向の外側面の平均曲率がタイヤケース側の内側面の平均曲率よりも小さくなるように構成される。その後、トレッド部材形成工程で、タイヤケース及び補充トレッド部材のタイヤ半径方向外側に、トレッド部材を形成する。
本発明の空気入りタイヤの製造方法によれば、トレッド部材を形成する前に、補充トレッド部材を形成することにより、タイヤケースのタイヤ幅方向外側両端部の凹凸を少なくすることができると共に、タイヤ半径方向の外側面の平均曲率をタイヤケース側の内側面の平均曲率よりも小さくできるので、タイヤケースとトレッド部材の間へのエアー入りを抑制することができる。
請求項に記載の発明の空気入りタイヤの製造方法は、トレッド部材形成工程において、前記トレッド部材のタイヤ幅方向外端を前記補充トレッド部材のタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向内側に配置すること、を特徴とする。
このようにトレッド部材のタイヤ幅方向外端を、補充トレッド部材のタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向内側に配置することにより、補充トレッド部材のタイヤ幅方向外側面がトレッド部材で覆われず、補充トレッド部材の間へのエアー入りを効果的に抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、補充トレッド部材を構成することにより、製造時にタイヤケースとトレッドとの間にエアーが入り込むことを抑制することができる。
本発明の実施形態の空気入りタイヤの径方向の分解半断面図である。 本発明の実施形態の空気入りタイヤの径方向半断面図である。 本発明の実施形態の空気入りタイヤの加硫前におけるグリーン補充トレッド部材近傍の拡大径方向一部断面図である。 本発明の実施形態の空気入りタイヤの製造工程(A)(B)の説明図である。 本発明の実施形態の空気入りタイヤの製造工程(C)(D)の説明図である。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ10は、一対のビード部12、一対のサイドウォール部14、及び、クラウン部16を有する環状のタイヤケース18を備えている。各ビード部12には対をなす(一対又は複数対)ビードコア12Aが埋設されている。サイドウォール部14は、ビード部12からタイヤ半径方向外側に向かってそれぞれ延び、クラウン部16は、両サイドウォール部14のタイヤ半径方向外端同士を連結している。
一対のビードコア12A間には、該ビードコア12A間をトロイダル状に延びてサイドウォール部14、クラウン部16の一部をなすと共にこれらを補強するカーカス層20が配置されている。このカーカス層20の両端部は、ビードコア12Aの周りでタイヤ軸方向内側からタイヤ軸方向外側に向かって折り返されている。カーカス層20は、タイヤ半径方向に延びる少なくとも1枚(本実施形態では1枚)のカーカスプライ21から構成されている。このカーカスプライ21には、タイヤ赤道面CLに対して70〜90度のコード角で交差する、即ち、実質上タイヤ半径方向に延びる非伸張性のカーカスコード、例えばスチールコードが多数本埋設されている。ビード部12におけるカーカス層20の外周には、例えばスチールコードにより補強されたワイヤーチェーファー22が配置され、その外側には、空気入りタイヤ10をリム組みした際にリムへ当接するゴムチェーファー23が配置されている。
カーカス層20の折り返しによりカーカスプライ21が二重になった部分の間には、ビードコア12Aからタイヤ半径方向外側へ延びるスティフナー26が配置されている。このスティフナー26は、ビード部12の剛性を確保するために、比較的硬度の高いゴムによって構成されている。カーカス層20のタイヤ軸方向外側のサイドウォール部14に対応する部分には、サイドゴム28が配置されている。また、カーカス層20のタイヤ内側にはインナーライナー29が配置されている。
カーカス層20のタイヤ半径方向外側には、ベルト層30が配置されている。ベルト層30は、クラウン部16のタイヤ幅方向一方端から他方端まで延在し、少なくとも1枚のベルトプライで構成されている。本実施形態のベルト層30は、4枚のベルトプライ30A〜30Dがタイヤ半径方向に順次積層されることにより構成されている。これらベルトプライ30A〜30Dの内部には、例えばスチール、芳香族ポリアミドからなる非伸張性の補強コードがそれぞれ多数本埋設されている。本実施形態でのタイヤケース18は、ベルト層30を含んで構成されている。
タイヤケース18のタイヤ幅方向Wの両外側には、補充トレッド部材32が配置されている。補充トレッド部材32は、略三日月形状とされ、タイヤ幅方向Wの内側端32INがベルト層30のタイヤ幅方向Wの最外端32OUTよりもタイヤ幅方向Wの内側に配置されている。また、補充トレッド部材32のタイヤ幅方向Wの外側端32OUTはタイヤの外面、より詳細にはサイド部14の外面の一部を構成している。なお、ここではタイヤの外郭を構成して実質的な外面になっていればよく、露出している場合の他、塗料、薄膜が外側を覆っている場合を含む。補充トレッド部材32の外側端32OUTよりもタイヤ幅方向W内側において、タイヤ半径方向の外側面の平均曲率R1はタイヤケース18側の内側面の平均曲率R2よりも小さくなっている。
また、補充トレッド部材32の平均厚み(ゲージ)は、30mm以下とされている。補充トレッド部材32の平均厚みが、30mmを超えると、タイヤケース18への補充トレッド部材32の追従性が低下し、補充トレッド部材32の貼付不良になる場合が考えられる。そこで、補充トレッド部材32の平均厚みは、30mm以下であることが好ましい。
例えば、タイヤサイズが265R25の場合に、補充トレッド部材32は、平均厚み20mm〜28mm、タイヤ幅方向Wの長さ32Lを130mm〜160mmの範囲内に設定することができる。
タイヤケース18及び補充トレッド部材32のタイヤ半径方向外側には、トレッド部材34が配置されている。トレッド部材34は、タイヤ半径方向内側のベーストレッド部材34Aと、タイヤ半径方向外側のキャップトレッド部材34Bとで構成される、いわゆるキャップ・ベース構造とされている。
ベーストレッド部材34Aは、ベルト層30及び補充トレッド部材32上に積層されている。ベーストレッド部材34Aのタイヤ幅方向Wの外側端は、補充トレッド部材32のタイヤ幅方向Wの最外側端32OUTよりもタイヤ幅方向Wの内側に配置されている。
キャップトレッド部材34Bは、ベーストレッド部材34A上に積層されている。キャップトレッド部材34Bのタイヤ幅方向Wの外側端についても、補充トレッド部材32のタイヤ幅方向Wの最外側端32OUTよりもタイヤ幅方向Wの内側に配置されている。キャップトレッド部材34Bのタイヤ半径方向の外側面により、空気入りタイヤ10の踏面が構成されている。
なお、トレッド部材34の 接地端は、空気入りタイヤ10をJATMA YEAR BOOK(日本自動車タイヤ協会規格、2010年度版)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、最大負荷能力を負荷したときのものである。使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の製造方法について説明する。
まず、従来から用いられている一般的なタイヤ製造工程(精錬工程→押出し・ビード工程→圧延・裁断工程→成型工程)を経て、未加硫のタイヤケース18であるグリーンケース18G(図3及び図4−1(A)参照)を形成する(タイヤケース形成工程)。例えば、成型工程では、バンド形成ドラムにインナーライナー、ワイヤーチェーファー、カーカスプライなどのタイヤ構成部材を巻き付けて中間バンドを形成する。その後、中間バンドをタイヤ成形ドラムへ移して支持し、ビードコア(スティフナー付き)等をセットする。そして、中間バンドの幅方向外側を折り返し、サイドゴム、各種のパッド、クッションを積層し、その外側にベルトプライ、端クッション等を積層して、グリーンケース18Gを形成することができる。なお、図3、図4−1、図4−2では、図1及び図2に示す加硫後の各部材に付される符号の末尾にGを付して示している(例えば加硫前のベルトプライ「30A」を「30AG」で示している)。
その後、グリーンケース18Gのタイヤ幅方向Wの両端部のタイヤ半径方向外側に、未加硫のグリーン補充トレッド部材32Gを積層する(補充トレッド部材形成工程、図4−1(B)参照)。グリーン補充トレッド部材32Gは、加硫後に補充トレッド部材32となる部分である。このとき、グリーン補充トレッド部材32Gの内側面(タイヤ半径方向内側面)のタイヤ幅方向Wの内側端32INGは、最も幅広のベルトプライ30Dとタイヤ半径方向で重なるように、すなわち、ベルトプライ30AG〜30DGの最もタイヤ幅方向Wの外側端よりもタイヤ幅方向Wの内側に、グリーン補充トレッド部材32Gのタイヤ幅方向Wの内側端32INGが配置されるようにする。また、グリーン補充トレッド部材32Gのタイヤ幅方向Wの外側端32OUTGは、空気入りタイヤ10の外面(外郭)を構成する位置に配置されるようにする。また、グリーン補充トレッド32Gの後述するグリーンベース34AGが積層される部分32MGの平均曲率G1は、グリーンケース18Gに接触している部分32NGの平均曲率G2よりも小さくなるように設定される。また、平均曲率G1は、加硫後の補充トレッド部材32の外側端32OUTよりもタイヤ幅方向W内側において、タイヤ半径方向の外側面の平均曲率R1がタイヤケース18側の内側面の平均曲率R2よりも小さくなるように設定される。
なお、グリーン補充トレッド部材32Gは、ゴムシートを巻き付け積層することにより形成することができる。例えば、当該ゴムシートは、最下層(タイヤ半径方向最内側層)
のシート幅を最も幅広とし、タイヤ半径方向外側へ向かってシート幅を漸減させたものを積層することにより、形成することができる。また、ゴムシートを用いずに、所望の断面形状とした未加硫ゴムを押し出し機から押し出して、グリーン補充トレッド部材32Gとすることもできる。
また、グリーン補充トレッド32Gは、後述するグリーンベース34AGと同種のゴム材で構成することが好ましく、同一のゴム材で構成することが更に好ましい。グリーン補充トレッド32Gとグリーンベース34AGとを同種のゴム材で構成することにより、両者を良好に接着または一体化させることができる。また、タイヤの外面の一部を構成する補充トレッド部材32に、ベーストレッド部材34Aと同等の性能(耐候性等)をもたせることができる。
次に、グリーンケース18G、及び、グリーン補充トレッド32Gのタイヤ半径方向外側に、ベーストレッド部材34Aとなるグリーンベース34AGを積層し、そのタイヤ半径方向外側に、キャップトレッド部材34Bとなるグリーンキャップ34BGを積層する(トレッド部形成工程、図4−2(C)参照)。グリーンベース34AG、及び、グリーンキャップ34BGは、タイヤ幅方向Wの両外側がグリーン補充トレッド32Gのタイヤ半径方向最外側34OUTGよりも内側に配置されるように配置する。これにより、加硫前のグリーンタイヤ10Gが形成される。
なお、グリーンベース34AG、及び、グリーンキャップ34BGについても、ゴムシートを巻き付け積層して形成することができる(いわゆるラミネーション方式)が、他の方法(例えば、押し出し一体成形)で形成してもよい。
特に、重荷重用の空気入りタイヤのトレッドは、ラミネーション方式で製造されることが多く、空気入りタイヤの耐サイドカット性向上のためにトレッド幅を広げることも行われている。この場合に、本実施形態の製造方法を用いて、グリーンケース18Gのタイヤ幅方向Wの両外側にグリーン補充トレッド32Gを配置することにより、グリーンベース34AGを幅広とした場合であっても、その両端部が追従しやすい曲率の小さい形状となっているので、エア入りを抑制し、有効に空気入りタイヤの耐サイドカット性の向上を図ることができる。
その後、グリーンタイヤ10Gを加硫装置へ移し、加硫処理を行って、空気入りタイヤ10を製造する(図4−2(D)参照)。
本実施形態の空気入りタイヤ10は、グリーンケース18Gのタイヤ幅方向Wの両外側にグリーン補充トレッド32Gを形成するので、グリーンケース18Gのベルトプライにより形成される凹凸を小さくすることができる。また、グリーンベース34AGを積層する面の曲率を全体として小さくすることができる。これにより、グリーンベース34AGとグリーンケース18G及びグリーン補充トレッド32Gの間へのエアー入りを抑制することができる。そのため、完成後の空気入りタイヤ10の耐サイドカット性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、グリーンベース34AG、及び、グリーンキャップ34BGは、タイヤ幅方向Wの両外側がグリーン補充トレッド32Gのタイヤ半径方向最外側よりも内側に配置されるように配置し、ベーストレッド部材34A及びキャップトレッド部材34Bのタイヤ幅方向Wの外側端は、補充トレッド部材32のタイヤ幅方向Wの最外側端よりもタイヤ幅方向Wの内側に配置されるようにしたが、必ずしも、このような配置にする必要はない。特に、本実施形態のように配置することにより、グリーン補充トレッド32Gのタイヤ幅方向W外側面がグリーンベース34AG、及び、グリーンキャップ34BGで覆われず、グリーン補充トレッド32Gとの間へのエアー入りを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、補充トレッド部材32の外側端32OUTよりもタイヤ幅方向W内側において、タイヤ半径方向の外側面の平均曲率R1はタイヤケース18側の内側面の平均曲率R2よりも小さくなっているが、必ずしも平均曲率R1が平均曲率R2よりも小さくなっている必要はない。本実施形態のように、均曲率R1が平均曲率R2よりも小さくなっていることにより、トレッド部材34を積層する面の曲率を全体として小さくすることができ、エアー入りをより抑制することができる。
10 空気入りタイヤ
10G グリーンタイヤ
12A ビードコア
18 タイヤケース
18G グリーンケース
20 カーカス層
30 ベルト層
32G グリーン補充トレッド部材
32 補充トレッド部材
34A ベーストレッド部材
34B キャップトレッド部材
34 トレッド部材
34BG グリーンキャップ
34AG グリーンベース
W タイヤ幅方向

Claims (6)

  1. 一対のビードコアの間をトロイダル状に延びるカーカス層と、
    前記カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたベルト層と、
    を有するタイヤケースと、
    前記タイヤケースのタイヤ半径方向の外側でタイヤ幅方向の両端に配置され、タイヤ幅方向の内側端が前記ベルト層のタイヤ幅方向の最外側端よりも内側に配置されると共に、タイヤ外面よりもタイヤ幅方向内側において、タイヤ半径方向の外側面の平均曲率が前記タイヤケース側の内側面の平均曲率よりも小さく構成され、タイヤ幅方向の外端部が前記タイヤ外面の一部を構成する補充トレッド部材と、
    前記タイヤケース及び前記補充トレッド部材のタイヤ半径方向外側に配置されるトレッド部と、
    を備えた空気入りタイヤ。
  2. 前記トレッド部は、タイヤ幅方向外端が前記補充トレッド部材のタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向内側に配置されていること、を特徴とする請求項に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記補充トレッド部及び前記トレッド部は、同種のゴム材料で構成されていること、を特徴とする請求項1または請求項に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記補充トレッド部材の平均厚みは、30mm以下であること、を特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 一対のビードコアの間をトロイダル状に延びるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたベルト層と、を有するタイヤケースを形成する、タイヤケース形成工程と、
    前記タイヤケースのタイヤ半径方向の外側でタイヤ幅方向の両端に配置され、タイヤ幅方向の内側端が前記ベルト層のタイヤ幅方向の最外側端よりも内側に配置されると共に、タイヤ幅方向の外端部がタイヤ外面の一部を構成し、前記タイヤ外面よりもタイヤ幅方向内側において、タイヤ半径方向の外側面の平均曲率が前記タイヤケース側の内側面の平均曲率よりも小さく構成される補充トレッド部材を配置する補充トレッド部材形成工程と、
    前記タイヤケース及び前記補充トレッド部材のタイヤ半径方向外側に、トレッド部を形成するトレッド部形成工程と、
    を含む、空気入りタイヤの製造方法。
  6. トレッド部形成工程において、前記トレッド部のタイヤ幅方向外端を前記補充トレッド部材のタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向内側に配置すること、を特徴とする請求項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
JP2011097150A 2011-04-25 2011-04-25 空気入りタイヤ、及び、空気入りタイヤの製造方法 Expired - Fee Related JP5854627B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011097150A JP5854627B2 (ja) 2011-04-25 2011-04-25 空気入りタイヤ、及び、空気入りタイヤの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011097150A JP5854627B2 (ja) 2011-04-25 2011-04-25 空気入りタイヤ、及び、空気入りタイヤの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012228908A JP2012228908A (ja) 2012-11-22
JP5854627B2 true JP5854627B2 (ja) 2016-02-09

Family

ID=47430858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011097150A Expired - Fee Related JP5854627B2 (ja) 2011-04-25 2011-04-25 空気入りタイヤ、及び、空気入りタイヤの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5854627B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH081822A (ja) * 1994-06-21 1996-01-09 Bridgestone Corp 建設車両用または産業車両用タイヤおよびその製造方法
JP2010173106A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Bridgestone Corp タイヤの製造方法及びタイヤ
JP5345876B2 (ja) * 2009-03-09 2013-11-20 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012228908A (ja) 2012-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4891613B2 (ja) タイヤ用ゴム部材の製造方法
WO2014103110A1 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP2012162204A (ja) 空気入りタイヤおよび、ビードコアの製造方法
JPWO2013014919A1 (ja) 空気入りタイヤおよび、空気入りタイヤの製造方法
EP2910392B1 (en) Pneumatic tire
JP2005225278A (ja) 空気入りタイヤ
JP6027116B2 (ja) 台タイヤの製造方法
JP5987324B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2016107720A (ja) 空気入りタイヤ
JP6573516B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6171501B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5854627B2 (ja) 空気入りタイヤ、及び、空気入りタイヤの製造方法
JP2015157591A (ja) タイヤ
JP6196433B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
KR20200049144A (ko) 공기입 타이어의 제조방법 및 그 타이어
JP4548776B2 (ja) 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP2010215017A (ja) 空気入りタイヤ
JP5973343B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP6687381B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP6773551B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5684030B2 (ja) 空気入りタイヤおよびその成型方法
JP6729108B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP2013216120A (ja) 空気入りタイヤ
JP5179958B2 (ja) バイアスタイヤ、及びバイアスタイヤの製造方法
JP2017007376A (ja) タイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150310

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150929

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20151007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5854627

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees