JP5973343B2 - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤ、特にカーカスプライをタイヤ幅方向外側から内側に巻き上げる構造の空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
従来より、下記特許文献1〜3に示されるように、カーカスプライをタイヤ幅方向外側から内側に巻き上げることにより、カーカスプライにかかる張力の分布が変更され、タイヤ剛性に寄与しやすい位置の張力が増し、操縦安定性能が向上する空気入りタイヤが知られている。
下記特許文献1には、カーカス層が単層構造であり、ビードコアに対してタイヤ幅方向外側から内側に巻き付けられ、カーカス層の端部がビードコアのタイヤ径方向内側に配置され、カーカス層の端部はビードコアを包み込まない程度にその折返し位置からタイヤ径方向外側に向かって巻き上げられることにより、タイヤの操縦安定性を向上させることを目的とした空気入りタイヤが示されている。
下記特許文献2には、カーカスプライがビードコアの周りでタイヤ幅方向外側から内側へ巻き上げられることで早期のタイヤ破損発生頻度を実質的に減少させることを目的としたタイヤが示されている。
下記特許文献3には、カーカスプライがビードフィラーよりタイヤ外面側を通って、プライ両端部が両側のビードコアに対し外側から内側に向かって巻き上げて支持される構成としたことにより、操縦安定性等の性能を低下させることなく、タイヤ軽量化に寄与でき、剛性を保持できる空気入りラジアルタイヤが示されている。
特開2007−131173号公報 特表2002−513360号公報 特開平7−315013号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に示される公知技術においては、そのいずれもビードコアに直接カーカスプライが接触している構成であるため、タイヤに内圧を与えた際に、張力が発生することでカーカスプライとビードコアが擦れ、破断し、耐久性が悪化する課題がある。
そこで、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、カーカスプライがビードコアの周りをタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側へ巻き上げられてなり、前記インナーライナーの両端部が前記ビード及び前記カーカスプライの間に延在してなる構造により、インナーライナーをビードとカーカスプライの間に緩衝材として配置することで、特別な緩衝部材を追加配置することなく、軽量で高剛性なタイヤが得られ、操縦安定性能を向上させることができる空気入りタイヤ及びその製造方法を案出した。
本発明に係る請求項1に記載の空気入りタイヤは、ビードコアを含む左右一対のビードと、前記ビードコアに架け渡されたカーカスプライと、前記カーカスプライの内周側に配置されるインナーライナーを有する空気入りタイヤにおいて、前記カーカスプライがビードコアの周りをタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側へ巻き上げられてなり、前記インナーライナーの両端部が前記ビード及び前記カーカスプライの間に延在してなることを特徴とするものである。
上記のように構成したことにより、本発明に係る空気入りタイヤは、カーカスプライをタイヤ幅方向外側から内側へ巻き上げる構造により、カーカスプライにかかる張力分布が変化し、特にタイヤトレッドのタイヤ幅方向最外側のショルダー領域からタイヤの最大幅位置にかけての張力が高まり、高剛性となる。一方、インナーライナーをビードとカーカスプライの間に緩衝材として配置することで、特別な緩衝部材を追加配置することなく、高張力状態となった時にビードコアとカーカスプライが直接接触して擦れることによる破断を重量増加させずに防止することができる。
本発明に係る請求項2に記載の空気入りタイヤは、上記請求項1において、前記インナーライナーがビードコアの周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へ巻き上げられてなることを特徴とするものである。
本発明に係る請求項3に記載の空気入りタイヤは、上記請求項1又は2において、ビードコアの周りにおいて、ラバーチェーハーが配置されてなることを特徴とするものである。
本発明に係る請求項4に記載の空気入りタイヤは、上記請求項3において、前記ラバーチェーハーは、少なくともカーカスプライを巻き上げた端部を被覆するように配置されてなることを特徴とするものである。
本発明に係る請求項5に記載の空気入りタイヤは、上記請求項2において、インナーライナーを巻き上げる高さは、ノミナル径から垂直方向上方にタイヤ断面高さの5%以下であることを特徴とするものである。インナーライナーを巻き上げる高さがノミナル径から垂直方向にタイヤ断面高さの5%を超えると、不要な重量の増加につながり、転がり抵抗などの性能に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明に係る請求項6に記載の空気入りタイヤは、上記請求項1〜5のいずれか1項において、カーカスプライを巻き上げる高さは、ノミナル径から垂直方向上方にタイヤ断面高さの55%以下であることを特徴とするものである。カーカスプライを巻き上げる高さが、ノミナル径から垂直方向にタイヤ断面高さの55%を超えると、タイヤの回転中に発生する撓みにより歪みが増大する原因となり、タイヤの耐久性に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明に係る請求項7に記載の空気入りタイヤの製造方法は、成型ドラム上にインナーライナーを貼り付ける工程と、前記インナーライナー上に、ビードコアとビードフィラーとを備えた一対のビードを、タイヤ幅中心に対して等間隔に載置する工程と、前記インナーライナーの両端部をビードのタイヤ幅方向外側に巻き上げると共に、前記ビードフィラーを前記インナーライナー上に圧着する工程と、前記インナーライナー上に圧着した前記ビードフィラーの上にカーカスプライを貼り付ける工程と、カーカスプライの上にサイドウォールゴムを貼り付ける工程と、前記カーカスプライ及び前記サイドウォールゴムをインナーライナーの巻上部に圧着すると共に、カーカスプライの両端部をビードの内周側に折返してグリーンケースを形成する工程と、前記グリーンケースを拡張させてベルト及びトレッドゴムからなるトレッドリングに貼り付けた後、カーカスプライの両端部をビードのタイヤ幅方向内側に巻き上げる工程とを含むことを特徴とするものである。
上記の本発明に係る製造方法は、一番最後にタイヤ内面にカーカスプライの両端部を巻き上げて圧着させることで、精度よく成型できる。
本発明に係る請求項8に記載の空気入りタイヤの製造方法は、上記請求項7において、前記カーカスプライの上にサイドウォールゴムを貼り付けると共に前記カーカスプライの両端部にラバーチェーハーを貼り付ける工程と、前記カーカスプライ及び前記サイドウォールゴムを前記インナーライナーの巻上部に圧着すると共にカーカスプライの両端部をラバーチェーハーと共にビードの内周側に折返してグリーンケースを形成する工程と、前記グリーンケースを拡張させてベルト及びトレッドゴムからなるトレッドリングに貼り付けた後、前記カーカスプライの両端部をラバーチェーハーと共にビードのタイヤ幅方向内側に巻き上げてラバーチェーハーによりカーカスプライの巻上部を被覆する工程とを更に含むことを特徴とするものである。
本発明の空気入りタイヤは、上記のように、カーカスプライがビードコアの周りをタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側へ巻き上げられてなり、前記インナーライナーの両端部が前記ビード及び前記カーカスプライの間に延在してなる構成としたことにより、軽量で高剛性なタイヤが得られ、操縦安定性能を向上させることができた。
本発明の実施例1に係る空気入りタイヤの概略部分断面図である。 図1におけるビード周辺の部分拡大図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法の工程を示し、タイヤ成型ドラムにインナーライナーを貼り付ける状態を示す概略図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法の工程を示し、インナーライナー上にビードを載置する状態を示す概略図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法の工程を示し、ビードフィラーをインナーライナーに圧着する状態を示す概略図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法の工程を示し、インナーライナーにカーカスプライを貼り付ける状態を示す概略図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法の工程を示し、カーカスプライの上にサイドウォールゴム及びラバーチェーハーを貼り付ける状態を示す概略図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法の工程を示し、カーカスプライの両端部をビードの内側に折り返す状態を示す概略図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法の工程を示し、カーカスプライ上にトレッドリングを合体する状態を示す概略図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法の工程を示し、カーカスプライの両端部をビードの内側に巻き上げる状態を示す概略図である。
以下、本発明に係る好適な実施例について、図面に基づいて詳細に説明する。
実施例1の概要は、カーカスプライがビードコアの周りをタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側へ巻き上げられてなり、前記インナーライナーの両端部が前記ビード及び前記カーカスプライの間に延在してなる構造である。
図1及び図2は実施例1を示し、図中の符号Tは空気入りタイヤを示し、当該空気入りタイヤTは、タイヤトレッド1、サイドウォール2及びビード3を備えている。タイヤトレッド1は、ベルト及びベルト補強1a及びトレッドゴム1bを含む。ビード3は、ビードコア3a及びビードコア3aよりタイヤ半径方向外方に延びる硬質ゴムよりなるビードフィラー3bを含む。
符号4は、タイヤ内面に配置されているインナーライナーであり、両端部が前記ビード及び前記カーカスプライの間に延在する。両端部の構成は特に限定されないが、ビードコア3aの周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へ巻き上げられた形態が耐久性の面で好ましい。
符号5は、カーカスプライであり、当該カーカスプライ5は、タイヤトレッド1、サイドウォール2及びビード3に亘って各ビードコア3a間を跨ぐように配置されており、ビードコア3aの周りをタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側へ巻き上げられている。
そして、前記インナーライナー4及びカーカスプライ5は、ビードコア3aの周りにおいて、インナーライナー4がカーカスプライ5の内側に配置されている。
また、符号6は、ラバーチェーハーであり、当該ラバーチェーハー6は、ビードコア3aの周りにおいて、インナーライナー4及びカーカスプライ5を被覆するように配置されている。詳しくは、当該ラバーチェーハー6の配置は、リム組時においてビード3がリムと接触する部位を被覆すると共に、少なくともカーカスプライ5を巻き上げた端部5aを被覆するようにラバーチェーハー6の端部をインナーライナー4上で終端させる構成とする。したがって、インナーライナー4及びカーカスプライ5は、それらの端部4a、5aを含めてビード3の表面に露出しない。
前記インナーライナー4を巻き上げた端部4aの位置の高さHiは、ノミナル径から垂直方向のタイヤ断面高さH、すなわち本発明のタイヤをリムに組み付けた際のビード3の下端3a’から垂直方向上方のタイヤトレッド1の頂部1’までの距離の5%に設計されている。インナーライナー4を巻き上げる高さHiが5%を超えると、不要な質量の増加につながり、転がり抵抗などの性能に悪影響を及ぼすおそれがある。
また、カーカスプライ5を巻き上げた端部5aの位置の高さHpは、前記ノミナル径から垂直方向にタイヤ断面高さHの55%に設計されている。カーカスプライ5を巻き上げる高さHpが55%を超えると、タイヤの回転中に発生する撓みにより歪みが増大する原因となり、タイヤの耐久性に悪影響を及ぼすおそれがある。
上記のように、本実施例に係る空気入りタイヤTは、カーカスプライ5をタイヤ幅方向外側から内側へ巻き上げる構造により、カーカスプライ5にかかる張力分布が変化し、特にタイヤトレッド1のショルダー領域1cからタイヤの最大幅位置2aにかけての張力が高まり、高剛性となる。また、本実施例に係る空気入りタイヤTは、インナーライナー4をビード3とカーカスプライ5の間に配置することで、ビードコア3aとカーカスプライ5が直接接触しない。したがって、高張力状態となった時にビードコアとカーカスプライが直接接触して擦れることによる破断を防止するために特別な緩衝部材を追加配置する必要がないので、重量増加させずにビードコアとカーカスプライとの破断を防止することができる。
次に、上記実施例1に示す空気入りタイヤTの製造方法について説明する。
まず、図3に示すように、ビードセット20a及び中子20bを備えるタイヤ成型ドラム20上にインナーライナー14を貼り付ける。そして、図4に示すように、インナーライナー14上に、ビードコア13aとビードフィラー13bとを備えた一対のビード13をタイヤ幅中心に対して等間隔に載置する。次に、図5に示すように、インナーライナー14を拡張させると共にインナーライナー14の両端部14aをビード13の外側に巻き上げる。そして、ビードフィラー13bをタイヤ幅中心側に傾斜させてインナーライナー14上に圧着する。
そして、図6に示すように、インナーライナー14上に圧着されたビードフィラー13bの上に、カーカスプライ15を貼り付ける。さらに、カーカスプライ15の上に、図7に示すように、サイドウォールゴム17及びラバーチェーハー18を貼り付ける。そこで、図8に示すように、ビード13の外側に巻き上げられたインナーライナー14の両端部14aを覆い包みながらカーカスプライ15の両端部15aと共にラバーチェーハー18をビードコア13aの下に折り返してグリーンケースを形成する。このようにすることにより、ビード13の外側に巻き上げたインナーライナー14の両端部14aがカーカスプライ15の内側に位置することになる。なお、「グリーンケース」とはインナーライナー、ビード、カーカスプライ、サイドウォールゴム、ラバーチェーハーを貼り合わせて形成された未加疏のタイヤ中間製品を指す。
次に、図9に示すように、前記グリーンケースを常法により拡張させて、インナーライナー14と、ベルト及びトレッドゴムからなるトレッドリング11に貼り付ける。その後に、図10に示すように、ステッチャーロール20cでカーカスプライ15の両端部15aと共にラバーチェーハー18をビード13の内側に巻き上げて圧着させると、ラバーチェーハー18によりカーカスプライ15の巻き上げた両端部15aが被覆される。
以上の工程を経ることにより、実施例1に示す空気入りタイヤTが製造される。
[比較試験]
次に本発明に係る空気入りタイヤについて、以下の条件の下に、上記の実施例1、下記の比較例1及び従来例について比較試験を行った。
試験タイヤサイズ: 195/65R15 91H
試験車両: 国産 1.8L セダン
[比較例1の構成]
比較例1の空気入りタイヤの概要は、ビードコアの周りにカーカスプライをタイヤ幅方向外側から内側へ巻き上げ、カーカスプライの外側に重ねてインナーライナーをタイヤ幅方向内側から外側へ巻き上げた構造である。すなわち、実施例1の空気入りタイヤTとの相違は、実施例1の空気入りタイヤTにおいてはインナーライナーがカーカスプライの内側に位置するのに対し、比較例1の空気入りタイヤはインナーライナーがカーカスプライの外側に位置する。
[従来例の構成]
従来例の空気入りタイヤの概要は、ビードコアの周りにカーカスプライをタイヤ幅方向内側から外側へ巻き上げ、カーカスプライの外側に重ねてインナーライナーをタイヤ幅方向内側から外側へ巻き上げた構造である。すなわち、実施例1の空気入りタイヤTとの相違は、実施例1の空気入りタイヤTにおいてはインナーライナーがカーカスプライの内側に位置し、インナーライナーがタイヤ幅方向内側から外側へ巻き上げられ、カーカスプライがタイヤ幅方向外側から内側に巻き上げられるのに対し、従来例の空気入りタイヤはインナーライナーがカーカスプライの外側に位置し、インナーライナー及びカーカスプライが共にタイヤ幅方向内側から外側に巻き上げられる。
Figure 0005973343

表中の「軽量化効果」は、タイヤ質量を測定し、従来例の測定結果を100として指数で実施例1及び比較例1の軽量化効果を評価するものである。当該指数が大きいほど軽量化効果が高いことを示す。
表中の「耐久性」は、FMVSS139に準拠した試験方法により、タイヤが故障するまでの走行距離を測定し、従来例の測定結果を100として指数で実施例1及び比較例1の耐久性を評価するものである。当該指数が大きいほど耐久性に優れていることを示す。
表中の「横剛性」は、圧縮試験機を用いてタイヤに基準負荷値(4.2kN)をかけた状態で、基準負荷の30%の横方向の力を更にタイヤにかけて横撓み量を測定し、その横撓み量の測定値で横方向の力を除して横剛性を測定し、従来例の測定結果を100として横剛性を指数で評価するものである。当該指数が大きいほど横剛性が高いことを示す。
表中の「操縦安定性」は、テスト車両を速度100km/hでの実車走行により、運転者が乾燥路にて、操縦安定性の官能評価を行ない、従来例の官能評価を100として実施例1及び比較例1の操縦安定性を指数で評価するものである。当該指数が大きいほど操縦安定性が良好であることを示す。
[比較試験の結果]
軽量化効果については、実施例1の空気入りタイヤよりも比較例1の空気入りタイヤが劣っている結果となった。この結果から、インナーライナーをカーカスプライの内側に位置させる構成が軽量化効果を向上させることが判明した。
耐久性については、実施例1の空気入りタイヤよりも比較例1の空気入りタイヤが劣っている結果となった。この結果から、インナーライナーをカーカスプライの内側に位置させる構成が耐久性を向上させることが判明した。
横剛性については、実施例1の空気入りタイヤは比較例1の空気入りタイヤとさほど変化がなく、従来例の空気入りタイヤより優れている結果となった。この結果から、カーカスプライをタイヤ幅方向外側から内側に巻き上げる構成が横剛性を向上させることが判明した。
操縦安定性については、比較例1の空気入りタイヤは従来例の空気入りタイヤより優れ、さらに実施例1の空気入りタイヤは比較例1の空気入りタイヤより優れている結果となった。この結果から、カーカスプライをタイヤ幅方向外側から内側に巻き上げる構成が操縦安定性を向上させ、インナーライナーをカーカスプライの内側に位置させる構成がさらに操縦安定性を向上させることが判明した。
以上の試験結果から、カーカスプライをタイヤ幅方向外側から内側に巻き上げ、インナーライナーをカーカスプライの内側に位置させる構成が、軽量化効果、耐久性及び操縦安定性の全てを向上させることが判明した。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
T………空気入りタイヤ
1………タイヤトレッド
1’……タイヤトレッドの頂部
1a……ベルト及びベルト補強
1b……トレッドゴム
1c……ショルダー領域
2………サイドウォール
2a……タイヤの最大幅位置
3………ビード
3a……ビードコア
3a’…ビードコアの下端
3b……ビードフィラー
4………インナーライナー
4a……インナーライナーの端部
5………カーカスプライ
5a……カーカスプライの端部
6………ラバーチェーハー
H………タイヤ断面の高さ(タイヤをリムに組み付けた際のビードの下端から垂直方向上方のタイヤトレッド1の頂部1’までのタイヤ径方向の距離)
Hi……インナーライナーの巻き上げ高さ(タイヤをリムに組み付けた際のビードの下端からインナーライナーを巻き上げた上端までのタイヤ径方向の距離)
Hp……カーカスプライの巻き上げ高さ(タイヤをリムに組み付けた際のビードの下端からカーカスプライを巻き上げた上端までのタイヤ径方向の距離)
11……トレッドリング
13……ビード
13a…ビードコア
13b…ビードフィラー
14……インナーライナー
14a…インナーライナーの両端部
15……カーカスプライ
15a…カーカスプライの両端部
17……サイドウォールゴム
18……ラバーチェーハー
20……タイヤ成型ドラム
20a…ビードセット
20b…中子
20c…ステッチャーロール

Claims (8)

  1. ビードコアを含む左右一対のビードと、前記ビードコアに架け渡されたカーカスプライと、前記カーカスプライの内周側に配置されるインナーライナーを有する空気入りタイヤにおいて、
    前記カーカスプライがビードコアの周りをタイヤ幅方向外側からタイヤ幅方向内側へ巻き上げられてなり、
    前記インナーライナーの両端部が前記ビード及び前記カーカスプライの間に延在してなる
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記インナーライナーがビードコアの周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へ巻き上げられてなることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. ビードコアの周りにおいて、ラバーチェーハーが配置されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ラバーチェーハーは、少なくともカーカスプライを巻き上げた端部を被覆するように配置されてなることを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. インナーライナーを巻き上げる高さは、ノミナル径から垂直方向上方にタイヤ断面高さの5%以下であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. カーカスプライを巻き上げる高さは、ノミナル径から垂直方向上方にタイヤ断面高さの55%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 成型ドラム上にインナーライナーを貼り付ける工程と、
    前記インナーライナー上に、ビードコアとビードフィラーとを備えた一対のビードを、タイヤ幅中心に対して等間隔に載置する工程と、
    前記インナーライナーの両端部をビードのタイヤ幅方向外側に巻き上げると共に、前記ビードフィラーを前記インナーライナー上に圧着する工程と、
    前記インナーライナー上に圧着した前記ビードフィラーの上にカーカスプライを貼り付ける工程と、
    カーカスプライの上にサイドウォールゴムを貼り付ける工程と、
    前記カーカスプライ及び前記サイドウォールゴムをインナーライナーの巻上部に圧着すると共に、カーカスプライの両端部をビードの内周側に折返してグリーンケースを形成する工程と、
    前記グリーンケースを拡張させてベルト及びトレッドゴムからなるトレッドリングに貼り付けた後、カーカスプライの両端部をビードのタイヤ幅方向内側に巻き上げる工程と
    を含むことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  8. 前記カーカスプライの上にサイドウォールゴムを貼り付けると共に前記カーカスプライの両端部にラバーチェーハーを貼り付ける工程と、
    前記カーカスプライ及び前記サイドウォールゴムを前記インナーライナーの巻上部に圧着すると共にカーカスプライの両端部をラバーチェーハーと共にビードの内周側に折返してグリーンケースを形成する工程と、
    前記グリーンケースを拡張させてベルト及びトレッドゴムからなるトレッドリングに貼り付けた後、
    前記カーカスプライの両端部をラバーチェーハーと共にビードのタイヤ幅方向内側に巻き上げてラバーチェーハーによりカーカスプライの巻上部を被覆する工程と
    を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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