JP4816014B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤの操縦安定性を向上できる空気入りタイヤに関する。
近年の空気入りタイヤでは、カーカス層(カーカスプライ)の端部がビードコアを包み込むようにタイヤ幅方向内側から外側へ巻き返される構成が主流となっている。かかる構成では、タイヤに内圧が負荷されると、カーカス層に張力が作用してカーカス層がタイヤ径方向外側に引っ張られる。すると、ビードコアがタイヤ幅方向外側を支点としてタイヤ径方向外側に回転し、ビード部のタイヤ幅方向内側(ビードトゥ側)が浮き上がる方向に引っ張られる。このため、ビード部とリムフランジ部との接触圧が減少してタイヤの操縦安定性が悪化するという課題がある。
かかる課題において、従来の空気入りタイヤには、特許文献1に記載される技術が知られている。従来の空気入りタイヤは、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部に至る本体部に、ビードコアの周りをタイヤ軸方向外側から内側に向かって巻込まれた巻込み部を設けた内巻きカーカスプライを含むカーカス、及びトレッド部の内部かつ前記カーカスの半径方向外側に配される2枚以上のベルトプライからなるベルト層とを具えるとともに、前記内巻きカーカスプライは、トレッド部においてタイヤ軸方向に分割された2つのプライ片によって形成されたことを特徴とする。
上記のような、カーカス層がビードコアに対してタイヤ幅方向外側から内側に巻き上げられる構成では、タイヤに内圧が負荷されると、ビードコアがタイヤ幅方向外側を支点としてタイヤ径方向外側に回転してビード部の底面をリムフランジ部に押付ける。これにより、ビード部とリムフランジ部との接触圧が増加して、タイヤの操縦安定性が向上する。
特許第3206866号公報
この発明は、タイヤの操縦安定性を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、左右一対のビードコアと、前記ビードコアに架け渡されたカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層とを有する空気入りタイヤであって、重荷重用空気入りタイヤに適用され、前記ビードコアが多角形の断面形状を有し、前記カーカス層が、単層構造かつトレッド部にてタイヤ幅方向に分割された構造を有すると共に、前記ビードコアに対してタイヤ幅方向外側から内側に巻き付けられており、且つ、タイヤ子午線方向の断面視にて、前記カーカス層の端部が、前記ビードコアの重心からタイヤ幅方向に引かれた直線よりもタイヤ径方向内側かつ前記ビードコアの重心からタイヤ径方向に引かれた直線よりもタイヤ幅方向内側に位置することを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、(1)カーカス層がビードコア2に対してタイヤ幅方向外側から内側に巻き付けられているので、タイヤに内圧が負荷されてカーカス層に張力が作用すると、カーカス層がタイヤ径方向外側に引っ張られる。すると、ビードコアがタイヤ幅方向外側の端部を支点としてタイヤ径方向内側(ホイール側)に回転する。すると、このビードコアの回転により、ビード部のタイヤ幅方向内側(ビードトゥ側)がリムフランジ部に押付けられる。これにより、ビード部とリムフランジ部との接触圧が増加して、タイヤの操縦安定性が向上する利点がある。また、(2)カーカス層の端部がビードコアのタイヤ径方向内側に配置されているので、カーカス層の端部が巻き上げられてビードコアを包み込んでいる構成と比較して、タイヤに内圧が負荷されたとき(以下、タイヤ内圧負荷時という。)にビードコアに作用する回転モーメント(ビードコアの回転角θ)が大きい。これにより、ビード部とリムフランジ部との接触圧がより増加するので、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、カーカス層の端部が上記の鉛直線よりもタイヤ幅方向外側に位置する構成と比較して、タイヤ内圧負荷時にてビードコアに作用する回転モーメントが増加する。これにより、ビード部とリムフランジ部との接触圧がより増加して、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、カーカス層の端部がビードコアに巻き付けられてビードコアの上面側に位置している構成と比較して、ビードコアの回転がカーカス層によって阻害され難い。したがって、タイヤ内圧負荷時におけるビードコアの回転角がより増加するので、ビード部とリムフランジ部との接触圧がより増加する。これにより、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、分割されたカーカス層の部分毎に各ビードコアに対して個別に巻き付ける工程が可能となるので、既存のタイヤ製造装置を活用できる利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、ビードコアが円形あるいは楕円形の断面形状を有する構成と比較して、ビードコアの多角形のエッジにカーカス層が掛かり易いので、タイヤ内圧負荷時にてビードコアに作用する回転モーメントが大きい。これにより、ビードコアの回転角θがより増加して、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
また、重荷重用タイヤでは、乗用車用タイヤ等と比較してビード部のベース幅(ビードトゥからビードヒールまでの幅)が広いため、より大きな断面積を有するビードコアが用いられる。したがって、上記の作用によりタイヤ内圧負荷時におけるビードコアの回転角θが大きくなれば、ビード部とリムフランジ部との間により大きな接触圧が作用する。これにより、タイヤの操縦安定性がより顕著に向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、カーカス層3の端部とタイヤ内周面とが所定の距離Aを隔てて配置され、且つ、この距離Aと前記ビード部の幅Bとが0.15≦A/Bの関係を有する。
この空気入りタイヤでは、カーカス層の端部からタイヤ内周面までの距離Aとビード部の幅Bとの比が適正化されているので、カーカス層の端部における故障が低減される利点がある。例えば、カーカス層の端部とタイヤ内周面とが近すぎると、カーカス層の端部にゴム材のセパレーション等が発生するおそれがある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ子午線方向の断面視にて、前記カーカス層の端部が前記ビードコアのタイヤ径方向内側の端部よりもタイヤ径方向内側に位置する。
この空気入りタイヤでは、カーカス層の端部がビードコアに巻き付けられてビードコアの上面側に位置している構成と比較して、ビードコアの回転がカーカス層によってより阻害され難い。これにより、タイヤ内圧負荷時におけるビードコア2の回転角θがより増加して、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、分割された前記カーカス層の分割幅Nと前記ベルト層の最大ベルト幅MとがN/M≦0.80の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、分割されたカーカス層の分割幅Nとベルト層の最大ベルト幅Mとの比が適正化されているので、カーカス層およびベルト層によってタイヤ形状が適正に保持される利点がある。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、(1)カーカス層がビードコア2に対してタイヤ幅方向外側から内側に巻き付けられているので、タイヤ内圧負荷時におけるビードコアの回転方向が規制されてビード部とリムフランジ部との接触圧が増加し、タイヤの操縦安定性が向上する利点がある。また、(2)カーカス層の端部がビードコアのタイヤ径方向内側に配置されているので、タイヤ内圧負荷時にてビードコアに作用する回転モーメントが増加し、ビード部とリムフランジ部との接触圧が増加する。これにより、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。図2および図3は、図1に記載した空気入りタイヤのビード部を示す断面図(図2)および作用の説明図(図3)である。図4〜図7は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。図8〜図10は、この発明にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す試験結果表図である。
この空気入りタイヤ1は、ビードコア2、2と、ビードフィラー21、21と、カーカス層3と、ベルト層4と、トレッドゴム5と、サイドウォールゴム6とを含み構成される。ビードコア2、2は、左右一対を一組として構成される。ビードフィラー21は、これらのビードコアのタイヤ径方向外周にそれぞれ配置される。カーカス層3は、左右のビードコア2、2間にトロイド状に架け渡される。ベルト層4は、カーカス層3のタイヤ径方向外周に配置される。トレッドゴム5は、カーカス層3およびベルト層4のタイヤ径方向外周に配置され、空気入りタイヤ1のトレッド部を構成する。サイドウォールゴム6は、ビードフィラー21およびカーカス層3のタイヤ幅方向外側に配置され、空気入りタイヤ1のサイドウォール部を構成する。また、空気入りタイヤ1は、そのビード部にてホイール10のリムフランジ部11にリム組みされる。
また、この空気入りタイヤ1では、単一のカーカス層3のみが配置されている。このカーカス層3は、例えば、一枚のカーカスプライにより構成されており、単層構造を有する。また、カーカス層3は、ビードコア2に対してタイヤ幅方向外側から内側に巻き付けられている。また、カーカス層3の端部がビードコア2のタイヤ径方向内側に配置されている。すなわち、カーカス層3の端部は、ビードコア2を包み込まない程度に、その折り返し位置からタイヤ径方向外側に向かって巻き上げられている。
この空気入りタイヤ1では、(1)カーカス層3がビードコア2に対してタイヤ幅方向外側から内側に巻き付けられているので、タイヤに内圧が負荷されてカーカス層3に張力が作用すると、カーカス層3がタイヤ径方向外側に引っ張られる(図3参照)。すると、ビードコア2がタイヤ幅方向外側の端部を支点としてタイヤ径方向内側(ホイール10側)に回転する。すると、このビードコア2の回転により、ビード部のタイヤ幅方向内側(ビードトゥ側)がリムフランジ部11に押付けられる。これにより、ビード部とリムフランジ部11との接触圧が増加して、タイヤの操縦安定性が向上する利点がある。また、(2)カーカス層3の端部がビードコア2のタイヤ径方向内側に配置されているので、カーカス層の端部が巻き上げられてビードコアを包み込んでいる構成(特許文献1参照)と比較して、タイヤに内圧が負荷されたとき(以下、タイヤ内圧負荷時という。)にビードコア2に作用する回転モーメント(ビードコア2の回転角θ)が大きい。これにより、ビード部とリムフランジ部11との接触圧がより増加するので、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
また、(3)カーカス層3が単層構造を有する構成では、カーカス層が多層構造を有する構成と比較して、タイヤ内圧負荷時にてビードコア2の回転がカーカス層3によって阻害され難い。したがって、タイヤ内圧負荷時におけるビードコア2の回転角θがより増加するので、ビード部とリムフランジ部11との接触圧がより増加する。これにより、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
また、ビード部とリムフランジ部11との接触圧がより増加することにより、インフレート時におけるビードトゥの浮きが抑制されるので、ビード部とリムフランジ部11とのシール性(インフレート性)が向上する利点がある。
[変形例1]
なお、この空気入りタイヤ1では、タイヤ子午線方向の断面視にて、カーカス層3の端部がビードコア2の重心Gからタイヤ径方向に引かれた直線よりもタイヤ幅方向内側に位置することが好ましい(図2参照)。言い換えると、タイヤが車両に装着された状態にてビードコア2の重心Gから鉛直線が引かれたときに、カーカス層3の端部がこの鉛直線よりもタイヤ幅方向内側に位置することが好ましい。かかる構成では、カーカス層3の端部が上記の鉛直線よりもタイヤ幅方向外側に位置する構成(図示省略)と比較して、タイヤ内圧負荷時にてビードコア2に作用する回転モーメントが増加する。これにより、ビード部とリムフランジ部11との接触圧がより増加して、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
また、上記の構成では、カーカス層3の端部とタイヤ内周面とが所定の距離Aを隔てて配置され、且つ、この距離Aとビード部の幅Bとが0.15≦A/Bの関係を有することが好ましい(図2参照)。すなわち、カーカス層3の端部とタイヤ内周面との間には、適正な間隔(ゴム材の肉厚)が確保される。これにより、カーカス層3の端部における故障が低減される利点がある。例えば、カーカス層3の端部とタイヤ内周面とが近すぎると、カーカス層3の端部にゴム材のセパレーション等が発生するおそれがある。
なお、ビード部の幅Bとは、ビードコア2の設置範囲におけるビード部の肉厚の最大値をいう。
[変形例2]
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤ子午線方向の断面視にて、カーカス層3の端部がビードコア2の重心からタイヤ幅方向に引かれた直線よりもタイヤ径方向内側に位置することが好ましい(図4参照)。すなわち、カーカス層3の端部がビードコア2のタイヤ径方向内側の面(下面)にのみ巻き付けられることが好ましい。かかる構成では、カーカス層3の端部がビードコア2に巻き付けられてビードコア2の上面側に位置している構成(特許文献1参照)と比較して、ビードコア2の回転がカーカス層3によって阻害され難い。したがって、タイヤ内圧負荷時におけるビードコア2の回転角θがより増加するので、ビード部とリムフランジ部11との接触圧がより増加する。これにより、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
さらに、上記の構成では、カーカス層3の端部がビードコア2のタイヤ径方向内側の端部(下面)よりもタイヤ径方向内側に位置することが、より好ましい(図2参照)。例えば、カーカス層3の端部がビードコア2の下面から直線的に或いはタイヤ径方向内側に向かって湾曲して延びており、ビードコア2のタイヤ幅方向内側の面に巻き付けられていない。かかる構成では、上記の構成(図4参照)と比較して、ビードコア2の回転がカーカス層3によってより阻害され難い。これにより、タイヤ内圧負荷時におけるビードコア2の回転角θがより増加して、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。
[変形例3]
また、この空気入りタイヤ1では、ビードコア2が多角形の断面形状を有することが好ましい(図2および図5参照)。例えば、ビードコア2が四角形、五角形、六角形あるいは七角形の断面形状を有することが好ましい。かかる構成では、ビードコア2が円形あるいは楕円形の断面形状を有する構成と比較して、ビードコア2の多角形のエッジにカーカス層3が掛かり易いので、タイヤ内圧負荷時にてビードコア2に作用する回転モーメントが大きい。これにより、ビードコア2の回転角θがより増加して、タイヤの操縦安定性が効果的に向上する利点がある。なお、上記に関わらず、ビードコア2が円形あるいは楕円形の断面形状を有しても良い(図6参照)。
[変形例4]
既存の空気入りタイヤでは、カーカス層3がビードコア2に対してタイヤ幅方向内側から巻き付けられている構成(図示省略)が広く採用されている。このため、既存のタイヤ製造装置では、上記のようにカーカス層3をビードコア2に対してタイヤ幅方向外側から巻き付ける工程が困難である。
そこで、この空気入りタイヤ1では、カーカス層3がトレッド部にてタイヤ幅方向に分割されていることが好ましい(図7参照)。かかる構成では、分割されたカーカス層3の部分3a、3b毎に各ビードコア2に対して個別に巻き付ける工程が可能となるので、既存のタイヤ製造装置を活用できる利点がある。
また、上記の構成(分割カーカス構造)では、分割されたカーカス層3の分割幅Nとベルト層4の最大ベルト幅MとがN/M≦0.80の関係を有することが好ましい(図7参照)。これにより、カーカス層3およびベルト層4によってタイヤ形状が適正に保持される利点がある。
なお、カーカス層3の分割幅Nとは、タイヤが正規リムに装着されて正規内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときにおける、分割されたカーカス層3の部分3a、3bの分割端の距離をいう。また、ベルト層4の最大ベルト幅Mとは、タイヤが正規リムに装着されて正規内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときにおけるベルト層4のタイヤ幅方向にかかる距離の最大値をいう。
ここで、正規リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、正規荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、乗用車用タイヤの場合には、正規内圧が空気圧180[kPa]であり、正規荷重が最大負荷能力の88[%]である。
[適用例]
また、この空気入りタイヤ1は、大型車両等に装着される重荷重用タイヤに適用されることが好ましい。かかる重荷重用タイヤでは、乗用車用タイヤ等と比較してビード部のベース幅(ビードトゥからビードヒールまでの幅)が広いため、より大きな断面積を有するビードコア2が用いられる。したがって、上記の作用によりタイヤ内圧負荷時におけるビードコア2の回転角θが大きくなれば、ビード部とリムフランジ部11との間により大きな接触圧が作用する。これにより、タイヤの操縦安定性がより顕著に向上する利点がある。
[性能試験等]
この実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、(1)操縦安定性にかかる性能試験、(2)リム接触圧の測定試験、および、(3)単コード引き抜き試験が行われた(図8〜図10参照)。
従来例の空気入りタイヤは、カーカス層がビードコアに対してタイヤ幅方向外側から巻き付けられており、且つ、その端部がビードコアの上面側まで巻き上げられている(図8参照)。発明例1、2の空気入りタイヤ1は、カーカス層がビードコアに対してタイヤ幅方向外側から巻き付けられており、且つ、その端部がビードコアのタイヤ径方向内側(底面)に位置している。また、発明例1の空気入りタイヤ1では、ビードコア2が六角形の断面形状を有し、発明例2の空気入りタイヤ1では、ビードコア2が四角形の断面形状を有している。
(1)操縦安定性にかかる性能試験では、タイヤサイズ275/70R22.5の空気入りタイヤがJATMA規定の正規リムに装着され、この空気入りタイヤに正規内圧および正規荷重が負荷される。そして、空気入りタイヤを装着した試験車量が平坦な周回路を有するテストコースを60[km/h]〜100[km/h]にて走行する。そして、レーンチェンジ時およびコーナーリング時の操舵性ならびに直進時の安定性について、3名の専門パネラーが感応評価を行う。評価結果は従来例を基準(5)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。図8の試験結果に示すように、発明例1、2では、従来例と比較して、タイヤの操縦安定性が向上していることが分かる。
(2)リム接触圧の測定試験では、数値シュミレーションにより、タイヤ内圧負荷時におけるビードコアの幅方向の位置ならびにリムフランジ部11との接触圧が測定される(図3参照)。図9の試験結果に示すように、発明例1では、従来例と比較して、リム接触圧が大きくなる位置がビードトゥ側に移動している(図9中の矢印部分参照)。すなわち、ビード部とリムフランジ部11との接触性が向上していることが分かる。
(3)単コード引き抜き試験では、発明例1の空気入りタイヤについて、単体のビード部についてカーカス層の引き抜き力が測定される。ここで、カーカス層の引き抜き力は、正規内圧負荷時におけるカーカス層の張力(通常170[N])に対して約5倍(850[N])以上であることが好ましい(安全率が5)。なお、この試験では、ビード部が4[MPa]の100%モジュラスを有するコートゴム材により構成されている。また、試験結果に示すように、タイヤサイズに関わらず、十分な安全率が確保されていることが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤの操縦安定性を向上できる点で有用である。
この発明にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図1に記載した空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 図1に記載した空気入りタイヤのビード部を示す作用の説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 この発明にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す試験結果表図である。 この発明にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す試験結果表図である。 この発明にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す試験結果表図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 ビードコア
21 ビードフィラー
3 カーカス層
4 ベルト層
5 トレッドゴム
6 サイドウォールゴム
10 ホイール
11 リムフランジ部

Claims (3)

  1. 左右一対のビードコアと、前記ビードコアに架け渡されたカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層とを有する空気入りタイヤであって、
    重荷重用空気入りタイヤに適用され、
    前記ビードコアが多角形の断面形状を有し、
    前記カーカス層が、単層構造かつトレッド部にてタイヤ幅方向に分割された構造を有すると共に、前記ビードコアに対してタイヤ幅方向外側から内側に巻き付けられており、且つ、
    タイヤ子午線方向の断面視にて、前記カーカス層の端部が、前記ビードコアの重心からタイヤ幅方向に引かれた直線よりもタイヤ径方向内側かつ前記ビードコアの重心からタイヤ径方向に引かれた直線よりもタイヤ幅方向内側に位置することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. カーカス層の端部とタイヤ内周面とが所定の距離Aを隔てて配置され、且つ、この距離Aと前記ビード部の幅Bとが0.15≦A/Bの関係を有する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 分割された前記カーカス層の分割幅Nと前記ベルト層の最大ベルト幅MとがN/M≦0.80の関係を有する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
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