JP2010006322A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化を図りつつビード部の耐久性を向上すること。
【解決手段】正規リムに装着し内圧100kPaを加え、カーカス3の折返端位置A、カーカスのタイヤ幅方向最大幅位置B、補強層5のタイヤ幅方向内側端位置C、BとCとのタイヤ径方向中央でのカーカスのタイヤ幅方向外側位置Dについて、ビードコア2の底部外側端からAまでのタイヤ径方向寸法Lを20mm≦L≦40mm、Lに対しAにおけるカーカスの法線方向でのビードフィラー4の厚さfを0.4≦f/L≦0.5、Lに対しAにおけるカーカスの法線方向でのビードフィラーよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さyを0.2≦y/L≦0.35、Lに対しBにおけるカーカスの法線方向でのカーカスよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さsを0.1≦s/L≦0.2、Lに対しDにおけるカーカスの法線方向でのカーカスよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzを0.2≦z/L≦0.3の範囲とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軽量化を図りつつ、ビード部の耐久性を向上させた空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤ、特に高荷重を支持する重荷重用空気入りタイヤでは、ストップアンドゴーを繰り返す走行において、ビード部に圧縮力と引張力とが交互に繰り返してかかるため、ビード部におけるカーカスの折り返し端でカーカスコードとゴムとが分離するおそれがある。そして、カーカスコードとゴムとが分離した場合、ビード部の耐久性を維持できなくなるおそれがある。
従来、ビード部の耐久性を向上させる空気入りタイヤ(重荷重用ラジアルタイヤ)では、ゴム引きされたスチールコードからなる少なくとも一枚のカーカスプライが、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部まで延在する本体部と、ビード部に埋設された左右一対のビードコアの周りにタイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き返されてなる巻返し部とで構成されている。そして、巻返し部のタイヤ幅方向の内側に少なくとも1枚の第1ワイヤーチェーファー層と、外側に少なくとも1枚の第2ワイヤーチェーファー層とを有し、これら第1および第2ワイヤーチェーファー層がともに、スチールコードと交差する斜め配列のワイヤーコードゴム引き層からなり、かつ第1および第2ワイヤーチェーファー層のタイヤ半径方向外側端がともにカーカスプライの巻き返し端よりもタイヤ半径方向外側に配置されている(例えば、特許文献1参照)。
また、他に従来の空気入りタイヤ(重荷重用空気入りタイヤ)では、トレッド部からサイドウォール部を通りビード部のビードコアに至る本体部に、ビードコアの周りをタイヤ軸方向内側から外側に折返して係止されたラジアル構成のプライからなるカーカスと、カーカスの本体部と折返し部の間に配置されたビードエイペックスと、折返し部のタイヤ軸方向外方を通るとともにコードを並列してなるプライを用いたビード補強層とを備えている。そして、正規リムに嵌着しかつ正規内圧を加えた正規状態において、ビード補強層のタイヤ軸方向外方側の端縁は、カーカス折返し端のタイヤ半径方向内方にあり、ビード補強層のタイヤ軸方向内方側の端縁は、ビードコアのタイヤ軸方向最内端と最外端を結ぶ直線の半径方向内方に位置するとともに、カーカス折返し端とビード補強層のタイヤ軸方向外方側の端縁のタイヤ半径方向の距離が5mm以上かつ20mm以内とされている。そして、タイヤ外表面の輪郭線とタイヤ内表面の輪郭線間のカーカス折返し端を通る最短距離Aと、カーカス折返し端からカーカスの本体部に垂線をおろす最短距離Bと、カーカス折返し端から外表面の輪郭線に垂線をおろす最短距離Cとのそれぞれの比が、0.35≦B/A≦0.55、0.25≦C/A≦0.40、および1.00≦B/C≦1.80の関係とされている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−224237号公報 特開2000−198332号公報
上述した従来の空気入りタイヤは、タイヤの軽量化を図ると共に、ビード部の耐久性を向上しようとしている。しかし、ストップアンドゴーが頻繁に繰り返される走行に対応するには、タイヤ重量を増加させることなくビード部の耐久性のさらなる向上が望まれている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、軽量化を図りつつ、ビード部の耐久性を向上することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる空気入りタイヤでは、スチールコードからなるカーカスの端部を、ビードコアの周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返しつつタイヤ径方向外側に巻き上げ、前記カーカスの折り返した内側にビードフィラーを配置し、かつ前記カーカスの折り返した外周にスチールコードからなる補強層を配置してなるビード部を有した空気入りタイヤにおいて、正規リムに装着し100[kPa]の内圧を加えた状態で、前記カーカスの折り返し端位置A、前記カーカスのタイヤ幅方向最大幅位置B、前記補強層のタイヤ幅方向内側端位置C、前記位置Bと前記位置Cとのタイヤ径方向中央での前記カーカスのタイヤ幅方向外側位置Dについて、前記ビードコアの底部外側端から前記位置Aまでのタイヤ径方向寸法Lが20[mm]≦L≦40[mm]、前記寸法Lに対し、前記位置Aにおけるカーカスの法線方向での前記ビードフィラーの厚さfが0.4≦f/L≦0.5、前記寸法Lに対し、前記位置Aにおけるカーカスの法線方向での前記ビードフィラーよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さyが0.2≦y/L≦0.35、前記寸法Lに対し、前記位置Bにおけるカーカスの法線方向での前記カーカスよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さsが0.1≦s/L≦0.2、前記寸法Lに対し、前記位置Dにおけるカーカスの法線方向での前記カーカスよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzが0.2≦z/L≦0.3、の範囲に設定されていることを特徴とする。
寸法Lが上記範囲から外れた場合、カーカスのスチールコードとゴムとの分離のおそれがある。また、f/Lが0.4未満であると、カーカスのスチールコードとゴムとの分離が生じやすくなる。一方、f/Lが0.5を超えると、過剰品質によりタイヤ重量が増加してしまう。また、y/Lが0.2未満であると、リムずれなどからのビード部の保護機能や、リムフランジの曲げ応力によるカーカスのスチールコード周辺の歪みエネルギーを吸収する機能が低下してしまう。一方、y/Lが0.35を超えると、過剰品質によりタイヤ重量が増加してしまう。また、s/Lが0.1未満であると、サイドウォール部での耐外傷性能が低下する。一方、s/Lが0.2を超えると、過剰品質によりタイヤ重量が増加してしまう。また、z/Lが0.2未満であると、厚さzが薄すぎて剛性の不均一などの製造故障が生じやすくなる。一方、z/Lが0.3を超えると、過剰品質によりタイヤ重量が増加してしまう。したがって、この空気入りタイヤによれば、寸法L、および各比f/L,y/L,s/L,z/Lを適正な範囲に設定することにより、軽量化を図りつつ、ビード部の耐久性を向上できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記ビードフィラーは、前記ビードコア側に配置されたゴムiと、前記ゴムiのタイヤ径方向外側に配置されたゴムuとの2層から構成され、前記ゴムiの100[%]モジュラスMiが10.0≦Mi≦13.5、前記ゴムuの100[%]モジュラスMuが2.0≦Mu≦3.5の範囲に設定され、かつ前記位置Aにおけるカーカスの法線方向でのビードフィラーの前記厚さfに対し、前記位置Aにおけるカーカスの法線方向での前記ゴムuの厚さfuが0.8≦fu/f≦1.0の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、fu/fが0.8未満であると、ビード部の耐久性が低下してしまう。したがって、ビードフィラーのゴムi,uの100[%]モジュラスMi,Muを適正な範囲に設定しつつ、fu/fを適正な範囲に設定することで、ビード部の耐久性を向上できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、重荷重用空気入りタイヤに適用されることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、重荷重用空気入りタイヤを適用対象とすることにより、ビード部の耐久性向上の効果がより顕著に得られる利点がある。
本発明にかかる空気入りタイヤは、寸法L、および各比f/L,y/L,s/L,z/Lを適正な範囲に設定することにより、軽量化を図りつつ、ビード部の耐久性を向上できる。
以下に、本発明にかかる空気入りタイヤの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤのビード部を示す子午断面図、図2は、本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸(図示せず)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。
本実施の形態にかかる空気入りタイヤは、タイヤ径方向の最も外側部分に形成されて走行時に路面と接触するトレッド部(図示省略)を有し、このトレッド部のタイヤ幅方向外側から、タイヤ径方向内側の所定の位置までに、サイドウォール部10が設けられている。そして、サイドウォール部10のタイヤ径方向内側には、ビード部1が設けられている。このビード部1は、空気入りタイヤのタイヤ赤道面の対称位置で2箇所に設けられており、リムのリムベースに嵌合する部位である。なお、図1では、ビード部1の一方(子午断面の左側)のみを示している。
ビード部1には、ビードコア2と、カーカス3と、ビードフィラー4と、補強層5とが設けられている。
ビードコア2は、スチールワイヤであるビードワイヤを複数束ねてリング状に巻くことにより形成されている。
カーカス3は、スチールコードがゴム材で被覆されたもので、タイヤ周方向にトロイド状に掛け回され、かつスチールコードのタイヤ幅方向の端部がビードコア2に対してタイヤ幅方向内側(ビードトウ側)からビードコア2のタイヤ径方向内側を通ってタイヤ幅方向外側(ビードヒール側)に折り返されつつ、タイヤ径方向外側に巻き上げられてタイヤの骨格を構成するものである。カーカス3のスチールコードは、空気入りタイヤのタイヤ赤道線に対して90度の角度を有して設けられている。
ビードフィラー4は、ゴム材からなり、カーカス3がビードコア2の周りに折り返された内側であって、タイヤ幅方向外側に折り返されたカーカス3の端からタイヤ径方向外側に延長しつつサイドウォール部10に接近する位置に至り配設されている。
補強層5は、スチールコードからなり、ビードコア2の周りに折り返されたカーカス3の外周に沿って配設されている。具体的に補強層5は、一方の端がタイヤ幅方向外側(ビードヒール側)に至り、タイヤ幅方向外側に折り返されたカーカス3の端よりもタイヤ径方向内側に配置されている。また、補強層5は、他方の端がタイヤ幅方向内側(ビードトウ側)に至り、タイヤ幅方向外側に折り返されたカーカス3の端よりもタイヤ径方向外側に配置されている。
このように構成された空気入りタイヤを正規リムに装着し、100[kPa]の内圧を加えた状態において、カーカス3の折り返し端位置をA、カーカス3のタイヤ幅方向最大幅位置をB、補強層5のタイヤ幅方向内側端位置をC、位置Bと位置Cとの間(CB)のタイヤ径方向中央(CB/2)でのカーカス3のタイヤ幅方向外側位置をDとする。なお、正規リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。
そして、上記位置A〜位置Dについて、ビードコア2の底部外側端から位置Aまでのタイヤ径方向寸法Lが、20[mm]≦L≦40[mm]の範囲に設定されている。また、寸法Lに対し、位置Aにおけるカーカスの法線方向でのビードフィラー4の厚さfが、0.4≦f/L≦0.5の範囲に設定されている。また、寸法Lに対し、位置Aにおけるカーカスの法線方向でのビードフィラー4よりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さyが、0.2≦y/L≦0.35の範囲に設定されている。また、寸法Lに対し、位置Bにおけるカーカス3の法線方向でのカーカス3よりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さsが、0.1≦s/L≦0.2の範囲に設定されている。また、寸法Lに対し、位置Dにおけるカーカス3の法線方向でのカーカス3よりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzが、0.2≦z/L≦0.3の範囲に設定されている。
ビードコア2の底部外側端から位置Aまでのタイヤ径方向寸法Lが上記範囲から外れた場合、カーカス3のスチールコードとゴムとの分離のおそれがある。また、寸法Lに対し位置Aにおけるビードフィラー4の厚さfの比が0.4未満であると、カーカス3のスチールコードとゴムとの分離が生じやすくなる。一方、寸法Lに対し位置Aにおけるビードフィラー4の厚さfの比が0.5を超えると、過剰品質によりタイヤ重量が増加してしまう。また、寸法Lに対し位置Aにおけるビードフィラー4よりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さyの比が0.2未満であると、リムずれなどからのビード部1の保護機能や、リムフランジの曲げ応力によるカーカス3のスチールコード周辺の歪みエネルギーを吸収する機能が低下してしまう。一方、寸法Lに対し位置Aにおけるビードフィラー4よりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さyの比が0.35を超えると、過剰品質によりタイヤ重量が増加してしまう。また、寸法Lに対し位置Bにおけるカーカス3よりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さsの比が0.1未満であると、サイドウォール部10での耐外傷性能が低下する。一方、寸法Lに対し位置Bにおけるカーカス3よりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さsの比が0.2を超えると、過剰品質によりタイヤ重量が増加してしまう。また、寸法Lに対し位置Dにおけるカーカス3よりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzの比が0.2未満であると、厚さzが薄すぎて剛性の不均一などの製造故障が生じやすくなる。一方、寸法Lに対し位置Dにおけるカーカス3よりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzの比が0.3を超えると、過剰品質によりタイヤ重量が増加してしまう。
したがって、かかる構成の空気入りタイヤでは、上述のように寸法L、および寸法Lに対する各厚さf,y,s,zの比f/L,y/L,s/L,z/Lを適正な範囲に設定することにより、軽量化を図りつつ、ビード部1の耐久性を向上することが可能になる。
また、本実施の形態にかかる空気入りタイヤでは、このビードフィラー4のゴム材は、ビードコア2側に配置されたゴムiと、ゴムiのタイヤ径方向外側に配置されたゴムuとの2層から構成されている。そして、JIS K 6251によるゴムiの100[%]モジュラスMiが、10.0≦Mi≦13.5の範囲に設定されている。また、JIS K 6251によるゴムuの100[%]モジュラスMuが、2.0≦Mu≦3.5の範囲に設定されている。さらに、前記位置Aにおけるカーカスの法線方向でのビードフィラー4の厚さfに対し、位置Aにおけるカーカスの法線方向でのゴムuの厚さfuが、0.8≦fu/f≦1.0の範囲に設定されている。言い換えると、位置Aにおけるカーカスの法線方向でのビードフィラー4の厚さfに対し、位置Aにおけるカーカスの法線方向でのゴムiの厚さfiが、fi/f≦0.2の範囲に設定されている。
かかる構成の空気入りタイヤでは、位置Aにおけるビードフィラー4の厚さfに対しゴムuの厚さfuの比が0.8未満であると、ビード部の耐久性が低下してしまう。したがって、ビードフィラー4のゴムi,uのJIS K 6251による100[%]モジュラスMi,Muを適正な範囲に設定しつつ、ビードフィラー4の厚さfに対するゴムi,uの厚さfi,fuを適正な範囲に設定することで、ビード部1の耐久性を向上することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤは、重荷重用空気入りタイヤを適用対象とすることが好ましい。重荷重用空気入りタイヤでは、ストップアンドゴーを繰り返す走行において、ビード部に圧縮力と引張力とが交互に繰り返してかかり、ビード部1におけるカーカス3の折り返し端でカーカスコードとゴムとが分離するおそれがある。したがって、重荷重用空気入りタイヤを適用対象とすることにより、ビード部1の耐久性向上の効果がより顕著に得られる利点がある。
[実施例]
本実施の形態では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、ビード部耐久性およびタイヤ重量に関する性能試験が行われた(図2参照)。
この性能試験では、タイヤサイズ225/80R17.5の空気入りタイヤを、正規リム(17.5×600)に組み付け、正規内圧(700[kPa])を加えた。なお、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。
評価方法は、ビード部耐久性では、試験タイヤを室内ドラム試験機に取り付け、正規荷重の210[%]を加え、速度45[km/h]でビード部が破損するまでの走行距離を測定した。そして、この測定結果に基づいて指数評価が行われる。この評価は、従来の空気入りタイヤ(従来例1)を基準(100)とした指数値により示され、その指数値が大きいほど(走行距離が長いほど)ビード部耐久性に優れている。なお、正規荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。
また、タイヤ重量では、試験タイヤの重量を計測した結果に基づいて指数評価が行われる。この評価は、従来の空気入りタイヤ(従来例1)結果を基準(100)とした指数値により示され、その指数値が大きいほど軽量化が優れている。
従来例1の空気入りタイヤは、寸法Lに対し位置Aにおけるビードフィラーの厚さfの比(f/L)、寸法Lに対し位置Dにおけるカーカスのタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzの比(z/L)、およびビードフィラー厚さfに対するゴムuの厚さfuの比(fu/f)が適正化されていない。従来例2の空気入りタイヤは、寸法Lに対し位置Dにおけるカーカスのタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzの比(z/L)が適正化されていない。従来例3の空気入りタイヤは、寸法Lに対し位置Aにおけるビードフィラーの厚さfの比(f/L)、および寸法Lに対し位置Dにおけるカーカスのタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzの比(z/L)が適正化されていない。
また、比較例1および比較例3の空気入りタイヤは、寸法Lに対し位置Dにおけるカーカスのタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzの比(z/L)、およびビードフィラー厚さfに対するゴムuの厚さfuの比(fu/f)が適正化されていない。比較例2の空気入りタイヤは、寸法Lに対し位置Aにおけるビードフィラーの厚さfの比(f/L)、寸法Lに対し位置Dにおけるカーカスのタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzの比(z/L)、およびビードフィラー厚さfに対するゴムuの厚さfuの比(fu/f)が適正化されていない。
一方、実施例1〜実施例3の空気入りタイヤは、寸法L、寸法Lに対するビードフィラー厚さfの比(f/L)、寸法Lに対するゴム厚さyの比(y/L)、寸法Lに対するゴム厚さsの比(s/L)、寸法Lに対するゴム厚さzの比(z/L)、ビードフィラーゴムiの100[%]モジュラスMi、ビードフィラーゴムuの100[%]モジュラスMu、およびビードフィラー厚さfに対するゴムuの厚さfuの比(fu/f)が全て適正化されている。
図2の試験結果に示すように、実施例1〜実施例3の空気入りタイヤでは、それぞれ軽量化を図りつつ、ビード部耐久性を向上していることが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、軽量化を図りつつ、ビード部の耐久性を向上することに適している。
本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤのビード部を示す子午断面図である。 本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 ビード部
2 ビードコア
3 カーカス
4 ビードフィラー
5 補強層
10 サイドウォール部
A カーカスの折り返し端位置
B カーカスのタイヤ幅方向最大幅位置
C 補強層のタイヤ幅方向内側端位置
D 位置Bと位置Cとのタイヤ径方向中央での前記カーカスのタイヤ幅方向外側位置
L ビードコアの底部外側端から前記位置Aまでのタイヤ径方向寸法
f 位置Aにおけるカーカスの法線方向でのビードフィラーの厚さ
y 位置Aにおけるカーカスの法線方向でのビードフィラーよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さ
s 位置Bにおけるカーカスの法線方向でのカーカスよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さ
z 位置Dにおけるカーカスの法線方向でのカーカスよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さ
i ビードコア側に配置されたビードフィラーゴム
u ゴムiのタイヤ径方向外側に配置されたビードフィラーゴム
Mi ゴムiの100%モジュラス
Mu ゴムuの100%モジュラス
fi 位置Aにおけるカーカスの法線方向でのゴムiの厚さ
fu 位置Aにおけるカーカスの法線方向でのゴムuの厚さ

Claims (3)

  1. スチールコードからなるカーカスの端部を、ビードコアの周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返しつつタイヤ径方向外側に巻き上げ、前記カーカスの折り返した内側にビードフィラーを配置し、かつ前記カーカスの折り返した外周にスチールコードからなる補強層を配置してなるビード部を有した空気入りタイヤにおいて、
    正規リムに装着し100[kPa]の内圧を加えた状態で、前記カーカスの折り返し端位置A、前記カーカスのタイヤ幅方向最大幅位置B、前記補強層のタイヤ幅方向内側端位置C、前記位置Bと前記位置Cとのタイヤ径方向中央での前記カーカスのタイヤ幅方向外側位置Dについて、
    前記ビードコアの底部外側端から前記位置Aまでのタイヤ径方向寸法Lが20[mm]≦L≦40[mm]、
    前記寸法Lに対し、前記位置Aにおけるカーカスの法線方向での前記ビードフィラーの厚さfが0.4≦f/L≦0.5、
    前記寸法Lに対し、前記位置Aにおけるカーカスの法線方向での前記ビードフィラーよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さyが0.2≦y/L≦0.35、
    前記寸法Lに対し、前記位置Bにおけるカーカスの法線方向での前記カーカスよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さsが0.1≦s/L≦0.2、
    前記寸法Lに対し、前記位置Dにおけるカーカスの法線方向での前記カーカスよりタイヤ幅方向外側のゴムの厚さzが0.2≦z/L≦0.3、
    の範囲に設定されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ビードフィラーは、前記ビードコア側に配置されたゴムiと、前記ゴムiのタイヤ径方向外側に配置されたゴムuとの2層から構成され、前記ゴムiの100[%]モジュラスMiが10.0≦Mi≦13.5、前記ゴムuの100[%]モジュラスMuが2.0≦Mu≦3.5の範囲に設定され、かつ前記位置Aにおけるカーカスの法線方向でのビードフィラーの前記厚さfに対し、前記位置Aにおけるカーカスの法線方向での前記ゴムuの厚さfuが0.8≦fu/f≦1.0の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 重荷重用空気入りタイヤに適用されることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
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