JP6002089B2 - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ビード部の耐久性を向上させた重荷重用タイヤに関する。
図5に示されるように、トレッド部tからサイドウォール部sを経てビード部bのビードコアdに至る本体部e1と、本体部e1に連なりかつビードコアdの回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返す折返し部e2とを具えたカーカスプライからなるカーカスe、及び、ビードコアdのタイヤ軸方向の外端よりもタイヤ軸方向の外側に配されたチェーファゴムcが設けられた重荷重用タイヤaが知られている。
このような重荷重用タイヤaは、高内圧が負荷されるため、タイヤ半径方向の外方へカーカスプライの本体部e1を引抜く引抜力fが作用する。これにより、ビードコアdは、その断面の重心g回りに、タイヤ軸方向の外側部分がタイヤ半径方向の内方へ回転する向きに変位する。このビードコアdの変位に伴い、チェーファゴムcは、ビードコアdとリムrとの間で圧縮され、ゴム潰れ(へたり)が生じるという問題があった。また、このようなゴム潰れがタイヤ転動時の熱で固化され、タイヤの形状が変化する(永久ひずみが生じる)という問題があった。
特開2009−18717号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、ビードコアの変位を抑制して、ビード部の耐久性を向上させた重荷重用タイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部と、前記本体部に連なりかつ前記ビードコアの回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返す折返し部とを有するカーカスコードを具えたカーカスプライからなるカーカス、前記本体部と折返し部との間を前記ビードコアからタイヤ半径方向外側へ先細状にのびるビードエーペックスゴム、前記折返し部のタイヤ軸方向外側に配されたビード補強層、及び、前記ビードコアのタイヤ軸方向の外側でタイヤ半径方向内外にのびることによりビード部の外面を形成するチェーファゴムを具えた重荷重用タイヤであって、前記ビード補強層は、タイヤ周方向に対して40〜70度の角度で配列されたスチールコードを有し、前記ビードコアは、タイヤ半径方向の最も内側を形成する内側面を有し、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態において、前記ビードコアは、前記内側面と平行な最大幅Aと、前記内側面と直交する最大厚さBとの比(B/A)が0.3〜0.5であり、前記正規状態に正規荷重を負荷してキャンバー角0度で接地させた正規荷重負荷状態において、前記ビードコアの前記内側面と前記正規リムのリムシート面とのなす角度が0度±3度であり、前記チェーファゴムのゴム硬度は、75〜95であり、前記ビードコアのタイヤ軸方向の外端と前記ビード部の外面との最短距離Dと、前記ビードコアの前記最大幅Aとの比D/Aが、0.4〜0.8であることを特徴とする。
本発明に係る前記重荷重用タイヤは、前記正規状態において、前記比(B/A)は、0.3〜0.4であるのが望ましい。
本発明に係る前記重荷重用タイヤは、前記ビード補強層のスチールコードは、複数本のフィラメントが撚り合わされているのが望ましい。
本発明に係る前記重荷重用タイヤは、前記フィラメントは、前記ビード補強層のスチールコード1本当たり3〜7本であるのが望ましい。
本発明に係る前記重荷重用タイヤは、前記正規荷重負荷状態において、前記ビードコアの前記内側面と前記正規リムの前記リムシート面とのなす角度は、0度±1.5度であるのが望ましい。
本発明に係る前記重荷重用タイヤは、前記カーカスのタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部にベルトコードを用いた複数枚のベルトプライからなるベルト層を具え、前記カーカスプライのカーカスコード及び前記ベルトプライのベルトコードはスチールコードであるのが望ましい。
本発明の重荷重用タイヤは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部と、本体部に連なりかつビードコアの回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返す折返し部とを有するカーカスコードを具えたカーカスプライからなるカーカス、本体部と折返し部との間をビードコアからタイヤ半径方向外側へ先細状にのびるビードエーペックスゴム、折返し部のタイヤ軸方向外側に配されたビード補強層、及び、ビードコアのタイヤ軸方向の外端よりもタイヤ軸方向の外側に配されたチェーファゴムを具えている。
ビード補強層は、タイヤ周方向に対して40〜70度の角度で配列されたスチールコードを有している。これにより、ビード部の曲げ剛性が効果的に高められ、耐久性が向上する。
正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態において、ビードコアは、その内側面と平行な最大幅Aと、内側面と直交する最大厚さBとの比(B/A)が0.3〜0.5である。このようなビードコアは、その断面の重心を中心とする慣性モーメントが大きいため、前記重心を中心とする回転による変位が抑制される。これにより、チェーファゴムのゴム潰れが抑制され、さらにビード部の耐久性が向上する。
正規状態に正規荷重を負荷してキャンバー角0度で接地させた正規荷重負荷状態において、ビードコアの内側面と正規リムのリムシート面とのなす角度が0度±3度である。これにより、正規リムに対するビード部の嵌合圧が、タイヤ軸方向に亘って均一になる。このため、チェーファゴムのゴム潰れが、一層、抑制される。
チェーファゴムのゴム硬度は、75〜95である。これにより、チェーファゴムの剛性が高く確保され、ゴム潰れやこれによる永久ひずみが抑制される。また、ビードコアのタイヤ軸方向の外端とビード部の外面との最短距離Dと、ビードコアの最大幅Aとの比D/Aが、0.4〜0.8である。これにより、ビードコアのタイヤ軸方向の外端近傍のチェーファゴムの厚さが効果的に確保されるため、より一層、ビードコアの回転による変位が抑制される。従って、本発明の重荷重用タイヤは、ビード部の耐久性が大きく向上する。
本発明の重荷重用タイヤの一実施形態を示すタイヤ子午線断面図である。 図1のビード部の拡大図である。 ビード補強層の外側片をタイヤ軸方向外側から見た側面断面図である。 ビード補強層のスチールコードの断面図である。 従来の重荷重用タイヤを説明する断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1に示されるように、本実施形態の重荷重用空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)は、例えば、トラック、バス用などに好適に利用される。図1は、正規リムRにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷の正規状態におけるタイヤ回転軸(図示せず)を含むタイヤの右側半分の子午線断面である。特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等は、この正規状態で測定された値で示される。
前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めているリムであり、JATMAであれば"標準リム"、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"である。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば"最高空気圧"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
タイヤは、トレッド部2と、そのタイヤ軸方向両端からタイヤ半径方向内方にのびる一対のサイドウォール部3と、各サイドウォール部3のタイヤ半径方向内方に設けられ、ビードコア5が埋設されたビード部4とを具える。なお、トレッド部2には、適宜排水用の溝Gが設けられている。
本実施形態のタイヤは、カーカス6と、ベルト層7と、ビードエーペックスゴム8と、ビード補強層9と、チェーファゴム10とを含んでいる。
カーカス6は、カーカスコードをタイヤ赤道Cに対して、例えば75〜90゜の角度で配列した1枚以上、本実施形態では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。カーカスプライ6Aは、本体部6aと折返し部6bとを具える。本体部6aは、例えば、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る。折返し部6bは、本体部6aに連なりかつビードコア5の回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されている。
カーカスコードは、スチールコードである。このようなカーカスコードは、高い引張強度を有するため、タイヤの耐久性を大きく向上させる。
本実施形態では、カーカス6の内側には、タイヤ内腔面Nを形成するインナーライナ11が配されている。インナーライナ11は、例えばブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等の非空気透過性のゴムからなり、タイヤ内腔内に充填される充填空気を気密に保持する。
ベルト層7は、カーカス6のタイヤ半径方向外側、かつ、トレッド部2の内部に配されている。本実施形態のベルト層7は、タイヤ半径方向の内側から外側に向かって、第1ベルトプライ7A乃至第4ベルトプライ7Dの4枚のベルトプライで形成されている。第1ベルトプライ7Aは、ベルトコードがタイヤ赤道Cに対して、例えば60±15°の角度で配列されている。第2乃至第4ベルトプライ7B、7C及び7Dは、ベルトコードがタイヤ赤道Cに対して、例えば10〜35°の角度で配列されている。本実施形態では、第2乃至第4ベルトプライ7B、7C及び7Dは、各ベルトコードが互いに交差している。本実施形態のベルト層7は、第2ベルトプライ7Bのタイヤ軸方向幅Waが最も幅広であり、トレッド接地幅TWの90%以上である。
ベルトプライのベルトコードは、スチールコードである。このようなベルト層7は、トレッド部2の略全幅に亘って大きなタガ効果を発揮する。トレッド接地幅TWは、接地端Te、Te間のタイヤ軸方向距離である。接地端Teは、正規状態のタイヤに正規荷重を負荷してキャンバー角0度で接地させた正規荷重負荷状態の接地面のタイヤ軸方向最外端である。
前記「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
本実施形態では、第2ベルトプライ7Bとカーカスプライ6Aの本体部6aとの間に、ベルト層7とカーカス6との曲率差を埋める断面略三角形状のクッションゴム12が配されている。
ビードエーペックスゴム8は、カーカスプライ6Aの本体部6aと折返し部6bとの間に配され、ビードコア5からタイヤ半径方向外側へ先細状にのびている。即ち、折返し部6bは、ビードエーペックスゴム8のタイヤ軸方向の外側に配されている。
本実施形態のビードエーペックスゴム8は、例えば硬質のゴムからなるタイヤ半径方向内側の内エーペックス部8aと、内エーペックス部8aよりも軟質のゴムからなるタイヤ半径方向外側の外エーペックス部8bとを含んでいる。このような、ビードエーペックスゴム8は、ビード部4の変形に際して、十分な曲げ剛性を確保しつつカーカスプライ6Aの折返し部6bに作用するせん断応力を緩和して、ビード部4の耐久性を効果的に高めている。
リムRは、ビード部4の底面4aを受けるリムシートRsと、リムシートRsのタイヤ軸方向の外端からタイヤ半径方向外側かつタイヤ軸方向外側へ滑らかに湾曲しながら突出するリムフランジRfとを含んでいる。
図2には、ビード部4の拡大図が示される。図2に示されるように、ビード部4の底面4aとは、ビードトウ点4tとビードヒール点4hとの間でリムシートRsと接する面である。ビードトウ点4tは、ビード部4のタイヤ軸方向の内端である。ビードヒール点4hは、正規状態において、ビードベースラインBLとビード部4の外面との交点である。
ビードコア5は、本実施形態では、例えばスチール製のビードワイヤ5sを多列多段に巻回して形成されている。
ビードコア5は、タイヤ子午線断面において、タイヤ半径方向の最も内側を形成する内側面5iと、内側面5iと向き合いタイヤ半径方向の最も外側を形成する外側面5eとを含む断面横長の略六角形状で構成される。このようなビードコア5は、リムシートRsに対して安定した嵌合力を広い範囲で発揮する。ビードコア5は、その断面の重心回りの慣性モーメントが大きいため、前記重心を中心とする回転(以下、単に「ローテーション」ということがある。)による変位が抑制される。
正規荷重負荷状態において、ビードコア5は、ビードコア5の内側面5iとリムRのリムシートRsの外面であるリムシート面15とのなす角度θ(図1に示す)が0度±3度である。これにより、リムRに対するビード部4の嵌合圧が、タイヤ軸方向に亘って均一になる。このため、ビードコア5のローテーションが抑制され、チェーファゴム10のゴム潰れが低減される。このような作用をより効果的に発揮させるため、ビードコア5の内側面5iとリムシート面15とのなす角度θは、好ましくは0度±1.5度である。
本実施形態のように、ビードコア5がビードワイヤ5sの巻回体で形成される場合、ビードコア5の内側面5iの傾きは、内側面5iに並ぶ各ビードワイヤ5sを通る共通の接線にて定める。また、共通の接線が引けない場合は、内側面5iに並ぶビードワイヤ5sのうち、タイヤ軸方向最内のビードワイヤ5sとタイヤ軸方向最外のビードワイヤ5sとに接する接線にて定める。
正規状態において、ビードコア5は、内側面5iと平行な最大幅Aと、内側面5iと直交する最大厚さBとの比(B/A)が0.3〜0.5である。即ち、前記比(B/A)が0.3未満の場合、ビードコア5の剛性が小さくなり、ビード部4の耐久性が悪化する。前記比(B/A)が0.5を超える場合、ビードコア5の前記重心回りの慣性モーメントが小さくなり、ビードコア5のローテーションを抑制できない。このような観点より、前記比(B/A)は、好ましくは0.3〜0.4である。
本実施形態では、ビードコア5の周囲を囲むラッピング層14が配されている。ラッピング層14は、ビードワイヤ5sの形状を維持する。ラッピング層14としては、特に限定されないが、ゴム材料にコードを埋設させたコード層、又は、ゴム引きのキャンバス布からなるキャンバス層などが好ましい。
ビード補強層9は、本実施形態では、カーカスプライ6Aの本体部6aのタイヤ軸方向内側に配された内側片9iと、該内側片9iに連なり折返し部6bのタイヤ軸方向外側に配された外側片9oとを含んでいる。
ビード補強層9は、スチールコード9C(図3に示す)を用いた補強プライ9Aから構成されている。これにより、ビード部4の剛性が高められ、タイヤの耐久性が向上する。本実施形態では、ビード補強層9は、1枚の補強プライ9Aで構成されている。
図3には、ビード補強層9の外側片9oをタイヤ軸方向外側から見た側面断面図が示される。図3に示されるように、ビード補強層9のスチールコード9Cは、タイヤ周方向に対して40〜70度の角度αで配列されている。前記角度αが40度未満の場合、ビード補強層9の剛性が小さくなり、ビード部4のタイヤ軸方向外側への倒れ込みを抑制できない。前記角度αが70度を超える場合、ビード補強層9のスチールコード9Cとカーカスプライ6Aの本体部6aのカーカスコード6Cとの角度差が小さくなるため、タガ効果が小さくなり、本体部6aに作用する引抜力によるビードコア5の変位を抑制できない。このような観点より、前記角度αは、好ましくは45〜65度である。なお、前記角度αは、ビードコア5のタイヤ半径方向の上端5aと外側片9oのスチールコード9Cのタイヤ半径方向の外端9aとの間の角度である。
図4には、ビード補強層9のスチールコード9Cの断面図が示される。図4に示されるように、スチールコード9Cは、複数本のフィラメント16を撚り合わせて形成されている。このようなスチールコード9Cからなるビード補強層9は、大きな曲げ剛性を有する。このため、カーカスプライ6Aの引き抜きに伴うビードコア5の変位を抑制し得る。
フィラメント16の線径Daは、大きな曲げ剛性とタイヤ質量の抑制効果とをバランス良く発揮させる観点より、好ましくは0.05〜0.3mmである。同様の観点より、ビード補強層9のスチールコード1本当たりのフィラメント16の本数は、3〜7本である。
図2に示されるように、チェーファゴム10は、外側部10aとベース部10bと内側部10cとを含んでいる。外側部10aは、ビードコア5のタイヤ軸方向の外側でタイヤ半径方向内外にのびることによりビード部4の外面を形成している。ベース部10bは、ビードコア5のタイヤ半径方向の内側に配されている。内側部10cは、ビードコア5のタイヤ軸方向の内側でタイヤ半径方向の内外にのびている。チェーファゴム10の外面を補強するために、ゴム被覆されたキャンバス材(図示省略)などが設けられても良い。
チェーファゴム10のゴム硬度は、75〜95である。チェーファゴム10のゴム硬度が75未満の場合、ビードコア5の変位による圧縮によって、ゴム潰れやこれによる永久ひずみを抑制できない。チェーファゴム10のゴム硬度が95を超える場合、リム組時に、ビードトウ部分にゴム欠け等が生じる。このため、チェーファゴム10のゴム硬度は、好ましくは78〜92である。本明細書において、ゴム硬度は、JIS−K6253に基づき、温度23℃においてデュロメータータイプAにより測定したデュロメータA硬さである。
本実施形態のタイヤは、ビード部4の外面(本実施形態では、チェーファゴム10の外面)とビードコア5のタイヤ軸方向の外端5tとの最短距離Dと、ビードコア5の最大幅Aとの比D/Aが、0.4〜0.8である。比D/Aが0.4未満の場合、ビードコア5の外端5tの近傍の剛性が小さくなり、本体部6aに作用する引抜力によるビードコア5のローテーションを抑制できない。比D/Aが0.8を超える場合、ビード部4のタイヤ軸方向内外で嵌合圧の差が大きくなり、リムずれ等が生じ、ビード部4の耐久性が悪化する。この様な作用をより効果的に抑制させるため、比D/Aは、好ましくは0.5〜0.7である。本実施形態の最短距離Dを構成している部分は、チェーファゴム10、ビード補強層9、及び、折返し部6bで補強されている。
上述の作用をより効果的に発揮させる観点より、前記最短距離D上のチェーファゴム10のゴム厚さD1は、好ましくはビードコア5の最大幅Aの0.15〜0.45倍である。
タイヤの転動によるチェーファゴム10のゴム潰れを抑制しつつ、ビード部4と正規リムRとの嵌合圧を確保して、ビード部4の耐久性を向上させるため、リムシート面15上のチェーファゴム10の最小厚さTとビードコア5の前記最大厚さBとの比(T/B)は、好ましくは15%〜25%である。
以上、本発明の重荷重用タイヤについて詳細に説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
図1に示される基本構造を有するサイズ11R22.5の重荷重用タイヤが、表1の仕様に基づき試作され、各試供タイヤの劣化性能及び耐久性能がテストされた。各試供タイヤの共通仕様やテスト方法は以下の通りである。
ビード補強層のスチールコードのフィラメントの線径Da:0.1mm
カーカスコードのタイヤ赤道に対する角度:90度
<劣化性能(チェーファゴムの変位量)>
各試供タイヤが、下記の内圧条件で70℃のオーブン内に10日間放置され、加速的に劣化させられた。次に、劣化させたタイヤが下記の条件にてドラム試験機で走行された。その後、走行前後でのゴム潰れに伴うビードヒール点の変位量が測定された。結果は、比較例1の値を1、実施例1の値を5として換算する5点法で表示されている。数値が大きいほど良好である。
リム:7.50×22.5
内圧:正規内圧の150%
荷重:正規荷重の200%
速度:30km/h
走行距離:10000km
<劣化性能(ビードコアの角度変化)>
上記劣化性能(変位量)で使用されたタイヤのビード部が、スキャナーで撮影された。そして、ドラム試験機での走行前後によるビードコアの内側面とリムシート面との角度αの差が計測された。結果は、比較例1の値を1、実施例1の値を5として換算する5点法で表示されている。数値が大きいほど良好である。
<耐久性能>
上記試験機を用い、下記の条件での各試供タイヤのビード部に損傷が発生するまでの走行時間が測定された。結果は、比較例1の値を100とする指数で表示されている。数値が大きいほど良好である。
内圧:正規内圧の120%
荷重:正規荷重の150%
速度:40km/h
テストの結果が表1に示される。
Figure 0006002089
Figure 0006002089
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、劣化性能及び耐久性能がバランス良く向上していることが確認できる。また、タイヤサイズを変化させて実験を行ったが、同じ結果となった。
5 ビードコア
5i 内側面
6 カーカス
8 ビードエーペックスゴム
9 ビード補強層
9C スチールコード
10 チェーファゴム
15 リムシート面
R 正規リム

Claims (6)

  1. トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部と、前記本体部に連なりかつ前記ビードコアの回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返す折返し部とを有するカーカスコードを具えたカーカスプライからなるカーカス、前記本体部と折返し部との間を前記ビードコアからタイヤ半径方向外側へ先細状にのびるビードエーペックスゴム、前記折返し部のタイヤ軸方向外側に配されたビード補強層、及び、前記ビードコアのタイヤ軸方向の外側でタイヤ半径方向内外にのびることによりビード部の外面を形成するチェーファゴムを具えた重荷重用タイヤであって、
    前記ビード補強層は、タイヤ周方向に対して40〜70度の角度で配列されたスチールコードを有し、
    前記ビードコアは、タイヤ半径方向の最も内側を形成する内側面を有し、かつ、タイヤ子午線断面において、横長の略六角形状で構成され、
    正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態において、前記ビードコアは、前記内側面と平行な最大幅Aと、前記内側面と直交する最大厚さBとの比(B/A)が0.3〜0.5であり、
    前記正規状態に正規荷重を負荷してキャンバー角0度で接地させた正規荷重負荷状態において、前記ビードコアの前記内側面と前記正規リムのリムシート面とのなす角度が0度±3度であり、
    前記チェーファゴムのゴム硬度は、75〜95であり、
    前記ビードコアのタイヤ軸方向の外端と前記ビード部の外面との最短距離Dと、前記ビードコアの前記最大幅Aとの比D/Aが、0.6〜0.8であることを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. 前記正規状態において、前記比(B/A)は、0.3〜0.4である請求項1記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記ビード補強層のスチールコードは、複数本のフィラメントが撚り合わされている請求項1又は2に記載の重荷重用タイヤ。
  4. 前記フィラメントは、前記ビード補強層のスチールコード1本当たり3〜7本である請求項3記載の重荷重用タイヤ。
  5. 前記正規荷重負荷状態において、前記ビードコアの前記内側面と前記正規リムの前記リムシート面とのなす角度は、0度±1.5度である請求項1乃至4のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
  6. 前記カーカスのタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部にベルトコードを用いた複数枚のベルトプライからなるベルト層を具え、
    前記カーカスプライのカーカスコード及び前記ベルトプライのベルトコードはスチールコードである請求項1乃至5のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
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