JP5573458B2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ビード部の耐久性を向上した重荷重用空気入りタイヤに関するものである。
重荷重用空気入りタイヤのビード部は、タイヤの負荷転動時に、タイヤ幅方向外側に向く倒れ込み変形を受けることで、リムフランジに接触する部分にリムフランジから反力を受け、当該部分にせん断応力が集中する。このため、高負荷がかかった際にはビード部においてスチール補強層と、当該スチール補強層の外側に配置されたリムクッションゴムとの間にクラックが生じるおそれがある。
従来、特許文献1に記載の重荷重用空気入りタイヤ(重荷重用ラジアルタイヤ)では、カーカス層の外側にスチール補強層(ワイヤチェイファー)を備え、カーカス層とスチール補強層との間にゴム材を配置する技術が示されている。具体的には、ビード部のリムフランジ当接部の曲面の曲率中心を通る垂直面をビードワイヤ側へ35°±5°回転させた面とスチール補強層とが交わる交線よりビードワイヤ側において、カーカス層の金属コードとスチール補強層のワイヤとの間のゴム厚T1を0.2[mm]≦T1≦1.6[mm]に設定すると共に、前記交線のタイヤ径方向外側において、カーカス層の金属コードとスチール補強層のワイヤとの間のゴム厚T2をT2>T1に設定している。
特開平3−262711号公報
しかしながら、特許文献1に記載の重荷重用空気入りタイヤでは、カーカス層およびスチール補強層の端部に向かってゴム材のゴム厚寸法が大きくなっている。すなわち、ゴム材がカーカス層およびスチール補強層の端部からタイヤ径方向内側に向けて楔状に形成されているため、スチール補強層端部からタイヤ幅方向へのクラック、あるいはカーカス層の端部からタイヤ幅方向内側のカーカス層に向かうクラックが生じるおそれがある。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ビード部の耐久性を向上することのできる重荷重用空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、ビード部におけるビードコア周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返されたカーカス層と、前記カーカス層の外周でタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返されたスチール補強層と、前記スチール補強層の外周に配置されたリムクッションゴムとを備えた重荷重用空気入りタイヤにおいて、正規リムに装着し、正規内圧を充填した無負荷状態で、ビードヒール側で、前記ビードコアのタイヤ幅方向最外端を通過してタイヤ幅方向に延在する基準線が前記スチール補強層の内周面に交差する交点を基点とし、前記カーカス層と前記スチール補強層との間で前記交点からタイヤ径方向外側に向けて配置された緩衝ゴムを備え、前記基準線から前記緩衝ゴムのタイヤ径方向外側端までのタイヤ径方向寸法Hと、前記基準線から前記スチール補強層のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法HSと、前記基準線から前記カーカス層のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法HCとの関係がHS<H≦HCに設定され、かつ前記緩衝ゴムが配置された部分で前記カーカス層がタイヤ幅方向内側に凸形状に形成され、前記カーカス層のタイヤ幅方向外側端の位置におけるビードフィラーの最小厚みが、10.5[mm]以上に設定されていることを特徴とする。
この重荷重用空気入りタイヤによれば、スチール補強層のタイヤ幅方向外側端のタイヤ幅方向内側に、緩衝ゴムが配置される。しかも、カーカス層のタイヤ幅方向内側への凸形状により、スチール補強層のタイヤ幅方向外側端が、カーカス層のタイヤ幅方向端からタイヤ幅方向に大きく逸れない。このため、タイヤの負荷転動時に、ビード部がタイヤ幅方向外側に向く倒れ込み変形を受けることで、リムフランジから反力を受けてリムフランジに接触する部分にせん断応力が集中しても、スチール補強層のタイヤ幅方向外側端部には十分なリムクッションゴムゲージが確保できるため、スチール補強層のタイヤ幅方向外側端部を起因としたセパレーションを抑制する。また、カーカス層のタイヤ幅方向内側への凸形状により、リムからの反力による応力を、スチール補強層の外周に配置されたリムクッションゴムと凸部に配置した緩衝ゴムとの両方で緩和することができる。この結果、ビード部の耐久性を向上することができる。しかも、この重荷重用空気入りタイヤによれば、ビードフィラーの最小厚みの設定により、カーカス層のタイヤ幅方向外側端の位置におけるビードフィラーに向かうクラックを抑制することができる。
また、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、前記緩衝ゴムの100%モジュラスMBが、前記リムクッションゴムの100[%]モジュラスMRに対し、MB≦MRに設定されていることを特徴とする。
この重荷重用空気入りタイヤによれば、緩衝ゴムの100%モジュラスMBを、リムクッションゴムの100%モジュラスMRと同等または以下にすることで、上記せん断応力の集中時に、緩衝ゴムが撓むので上記の効果を顕著に得ることができる。
また、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、前記交点と前記カーカス層のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ直線と、前記交点と前記スチール補強層のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ直線とがなす角度αが、0[°]≦α≦5[°]の範囲に設定されていることを特徴とする。
この重荷重用空気入りタイヤによれば、角度αが5[°]以下であることで、スチール補強層のタイヤ幅方向外側端がタイヤ幅方向外側に向けて広がる事態を防ぎ、これによるビード部のタイヤ幅方向外側(ビードヒール側)のゴムゲージの薄肉化を防ぐ。この結果、上記せん断応力の集中が抑制されるので、ビード部の耐久性をより向上することができる。
また、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、前記基準線から前記スチール補強層のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法HSに対し、前記基準線から前記緩衝ゴムが最大厚みとなるタイヤ幅方向外側点までのタイヤ径方向寸法HGが、0.3≦HG/HSに設定されていることを特徴とする。
この重荷重用空気入りタイヤによれば、ビード部は、基準線の位置でリムフランジに接触するようにリム組み設計されることが、リム組み強度を得る上で好ましい。この点、この重荷重用空気入りタイヤによれば、HG/HSを0.3以上とすることで、リムフランジに接触するタイヤ径方向位置から緩衝ゴムが最大厚みTmaxとなる部分がタイヤ径方向に離隔される。この結果、上記せん断応力の集中が抑制されるので、ビード部の耐久性をより向上することができる。
本発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、ビード部の耐久性を向上することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る重荷重用空気入りタイヤのビード部を示す子午断面図である。 図2は、図1における部分拡大図である。 図3は、本発明の実施例に係る重荷重用空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、重荷重用空気入りタイヤの回転軸(図示せず)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。
本実施の形態に係る重荷重用空気入りタイヤは、タイヤ径方向の最も外側部分に形成されて走行時に路面と接触するトレッド部(図示省略)を有し、このトレッド部のタイヤ幅方向外側から、タイヤ径方向内側の所定の位置までに、サイドウォール部(図示省略)が設けられている。そして、サイドウォール部のタイヤ径方向内側には、図1に示すビード部1が設けられている。このビード部1は、重荷重用空気入りタイヤのタイヤ赤道面の対称位置で2箇所に設けられており、リム2のリムベース21に嵌合する部位である。なお、図1では、ビード部1の一方(子午断面の左側)のみを示している。
ビード部1には、主に、ビードコア11と、カーカス層12と、ビードフィラー13と、スチール補強層14と、リムクッションゴム15と、が設けられている。
ビードコア11は、スチールワイヤであるビードワイヤを複数束ねてタイヤ周方向にリング状に巻くことにより形成されている。
カーカス層12は、スチールコードがゴム材で被覆されたもので、タイヤ周方向にトロイド状に掛け回され、かつスチールコードのタイヤ幅方向の端部がビードコア11に対してタイヤ幅方向内側(ビードトウ側)からビードコア11のタイヤ径方向内側を通ってタイヤ幅方向外側(ビードヒール側)に巻き返されることでタイヤの骨格を構成するものである。カーカス層12のスチールコードは、重荷重用空気入りタイヤのタイヤ赤道線に対してほぼ90度(ラジアル方向)の角度を有して設けられている。
ビードフィラー13は、カーカス層12が折り返された内側に配置されたゴム材である。
スチール補強層14は、スチールコードからなり、ビードコア11に巻き返されたカーカス層12の外周に沿って配設されている。
リムクッションゴム15は、カーカス層12の外周に配設されたゴム材のうち、カーカス層12のタイヤ幅方向外側であって、スチール補強層14のタイヤ幅方向外側端部の位置に配置されたものである。本実施の形態でのリムクッションゴム15は、JIS K 6251による100%モジュラスMRが2.0[MPa]≦MR≦3.5[MPa]の範囲に設定されている。
このような構成において、本実施の形態に係る重荷重用空気入りタイヤは、緩衝ゴム16を備えている。緩衝ゴム16は、正規リムに装着し、正規内圧を充填した無負荷状態で、ビードヒール側で、ビードコア11のタイヤ幅方向最外端11aを通過してタイヤ幅方向に延在する基準線Sが、スチール補強層14の内周面に交差する交点Pを基点とし、カーカス層12とスチール補強層14との間で交点Pからタイヤ径方向外側に向けて配置されている。
ここで、正規リムとは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤごとに定めるリムであり、例えばJATMAであれば「標準リム」、TRAであれば「Design Rim」、ETRTOであれば「Measuring Rim」を意味する。また、正規内圧とは、前記規格がタイヤごとに定めている空気圧であり、例えばJATMAであれば「最高空気圧」、TRAであれば「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、ETRTOであれば「INFLATION PRESSURES」を意味する。
緩衝ゴム16は、基準線Sからタイヤ径方向外側端までのタイヤ径方向寸法Hとして構成されている。そして、この寸法Hと、基準線Sからスチール補強層14のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法HSと、基準線Sからカーカス層12のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法HCとの関係が、HS<H≦HCに設定されている。
また、緩衝ゴム16が配置された部分において、カーカス層12は、タイヤ幅方向内側に凸形状に形成されている。すなわち、緩衝ゴム16は、カーカス層12側に凸形状に突出して形成されている。
すなわち、本実施の形態にかかる重荷重用空気入りタイヤによれば、スチール補強層14のタイヤ幅方向外側端のタイヤ幅方向内側に、緩衝ゴム16が配置される。しかも、カーカス層12のタイヤ幅方向内側への凸形状により、スチール補強層14のタイヤ幅方向外側端が、カーカス層12のタイヤ幅方向端からタイヤ幅方向に大きく逸れない。このため、タイヤの負荷転動時に、ビード部1がタイヤ幅方向外側に向く倒れ込み変形を受けることで、リムフランジ22から反力を受けてリムフランジ22に接触する部分にせん断応力が集中しても、スチール補強層14のタイヤ幅方向外側端部には十分なリムクッションゴムゲージが確保できるため、スチール補強層14のタイヤ幅方向外側端部を起因としたセパレーションを抑制する。また、カーカス層12のタイヤ幅方向内側への凸形状により、リムからの反力による応力を、スチール補強層14の外周に配置されたリムクッションゴムと凸部に配置した緩衝ゴム16との両方で緩和することが可能である。
また、本実施の形態の重荷重用空気入りタイヤは、緩衝ゴム16のJIS K 6251による100%モジュラスMBが、リムクッションゴム15の100[%]モジュラスMRに対し、MB≦MRに設定されている。具体的には、緩衝ゴム16の100%モジュラスMBは、2.0[MPa]≦MB≦3.0[MPa]の範囲に設定されていることが好ましい。
この重荷重用空気入りタイヤによれば、緩衝ゴム16の100%モジュラスMBを、リムクッションゴム15の100%モジュラスMRと同等または以下にすることで、上記せん断応力の集中時に、緩衝ゴム16が撓むので、上記の効果を顕著に得ることが可能になる。
また、本実施の形態の重荷重用空気入りタイヤは、図2に示すように、交点Pとカーカス層12のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ直線LCと、交点Pとスチール補強層14のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ直線LSとがなす交点Pを中心とする角度αが、0[°]≦α≦5[°]の範囲に設定されている。
この重荷重用空気入りタイヤによれば、角度αが5[°]以下であることで、スチール補強層14のタイヤ幅方向外側端がタイヤ幅方向外側に向けて広がる事態を防ぎ、これによるビード部1のタイヤ幅方向外側(ビードヒール側)のゴムゲージの薄肉化を防ぐ。この結果、上記せん断応力の集中が抑制されるので、ビード部1の耐久性をより向上することが可能になる。
また、本実施の形態の重荷重用空気入りタイヤは、図1に示すように、基準線Sからスチール補強層14のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法HSに対し、基準線Sから緩衝ゴム16が最大厚みTmaxとなるタイヤ幅方向外側点までのタイヤ径方向寸法HGが、0.3≦HG/HSに設定されている。
ビード部1は、基準線Sの位置でリムフランジ22に接触するようにリム組み設計されることが、リム組み強度を得る上で好ましい。この点、この重荷重用空気入りタイヤによれば、HG/HSを0.3以上とすることで、リムフランジ22に接触するタイヤ径方向位置から緩衝ゴム16が最大厚みTmaxとなる部分がタイヤ径方向に離隔される。この結果、上記せん断応力の集中が抑制されるので、ビード部1の耐久性をより向上することが可能になる。なお、HG/HSは、せん断応力の集中を抑制し、かつ当該抑制の効果を顕著に得るため、0.3≦HG/HS≦1.0の範囲に設定されていることが好ましい。
また、本実施の形態の重荷重用空気入りタイヤは、カーカス層12のタイヤ幅方向外側端の位置におけるビードフィラー13の最小厚みWが、10.5[mm]以上に設定されている。
この重荷重用空気入りタイヤによれば、ビードフィラー13の最小厚みWの設定により、カーカス層12のタイヤ幅方向外側端の位置におけるビードフィラー13に向かうクラックを抑制することが可能になる。
本実施の形態では、条件が異なる複数種類の重荷重用空気入りタイヤについて、ビード部耐久性に関する性能試験が行われた(図3参照)。
この性能試験では、タイヤサイズ11R22.5の重荷重用空気入りタイヤを、正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、正規荷重の150%を加えた。なお、ここでいう正規リムとは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、正規荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。
評価方法は、ビード部耐久性の性能試験(1)は、試験タイヤを室内ドラム試験機に取り付け、速度45[km/h]にて15,000[km]走行した後、タイヤのある位置を基点とした子午断面によりタイヤ周上8等分で切断した扇状サンプルを作成し、各断面(合計16断面)を観測してスチール補強層とリムクッションゴムとの間のクラック数を測定し、この結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほどクラックが少なく耐久性が優れていることを示している。
評価方法は、ビード部耐久性の性能試験(2)では、試験タイヤを室内ドラム試験機に取り付け、速度45[km/h]で走行して、重荷重用空気入りタイヤが破壊するまでの走行距離を測定し、この結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほどクラックが少なくビード部全体の耐久性が優れていることを示している。
従来例の重荷重用空気入りタイヤは、緩衝ゴムを備えていない。比較例の重荷重用空気入りタイヤは、緩衝ゴムを備えているが、基準線からのタイヤ径方向寸法:HS<H≦HC、カーカス層の凸形状、緩衝ゴムの100%モジュラスとリムクッションゴムの100%モジュラスの関係:MB≦MR、カーカス層とスチール補強層との角度:α、緩衝ゴム最大厚みTmaxの位置の関係:HG/HS、およびビードフィラーゲージ:Wが適正化されていない。一方、実施例1〜実施例8の重荷重用空気入りタイヤは、緩衝ゴムを備えており、基準線からのタイヤ径方向寸法:HS<H≦HC、およびカーカス層の凸形状が適正化されている。また、実施例2の重荷重用空気入りタイヤは、さらに緩衝ゴムの100%モジュラスとリムクッションゴムの100%モジュラスの関係:MB≦MRが適正化されている。また、実施例3および実施例4の重荷重用空気入りタイヤは、さらにカーカス層とスチール補強層との角度:αが適正化されている。また、実施例5および実施例6の重荷重用空気入りタイヤは、さらに緩衝ゴム最大厚みTmaxの位置の関係:HG/HSが適正化されている。また、実施例7および実施例8の重荷重用空気入りタイヤは、さらにビードフィラーゲージ:Wが適正化されている。
図3の試験結果に示すように、実施例1〜実施例8の重荷重用空気入りタイヤは、スチール補強層とカーカス層との間のクラックが見あたらず、従来例および比較例と比較して、それぞれビード部耐久性が向上されていることが分かる。
以上のように、本発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、ビード部の耐久性を向上することに適している。
1 ビード部
2 リム
21 リムベース
22 リムフランジ
11 ビードコア
11a タイヤ幅方向最外端
12 カーカス層
13 ビードフィラー
14 スチール補強層
15 リムクッションゴム
16 緩衝ゴム
S 基準線
P ビードコアのタイヤ幅方向最外端を通過してタイヤ幅方向に延在する基準線がスチール補強層の内周面に交差する交点
H 基準線から緩衝ゴムのタイヤ径方向外側端までのタイヤ径方向寸法
HC 基準線からカーカス層のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法
HS 基準線からスチール補強層のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法
HG 基準線から緩衝ゴムが最大厚みとなるタイヤ幅方向外側点までのタイヤ径方向寸法
MB 緩衝ゴムの100%モジュラス
MR リムクッションゴムの100%モジュラス
LC 交点とカーカス層のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ直線
LS 交点とスチール補強層のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ直線
α 直線LC、LSがなす角度

Claims (4)

  1. ビード部におけるビードコア周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返されたカーカス層と、前記カーカス層の外周でタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返されたスチール補強層と、前記スチール補強層の外周に配置されたリムクッションゴムとを備えた重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    正規リムに装着し、正規内圧を充填した無負荷状態で、ビードヒール側で、前記ビードコアのタイヤ幅方向最外端を通過してタイヤ幅方向に延在する基準線が前記スチール補強層の内周面に交差する交点を基点とし、前記カーカス層と前記スチール補強層との間で前記交点からタイヤ径方向外側に向けて配置された緩衝ゴムを備え、
    前記基準線から前記緩衝ゴムのタイヤ径方向外側端までのタイヤ径方向寸法Hと、前記基準線から前記スチール補強層のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法HSと、前記基準線から前記カーカス層のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法HCとの関係がHS<H≦HCに設定され、かつ前記緩衝ゴムが配置された部分で前記カーカス層がタイヤ幅方向内側に凸形状に形成され、前記カーカス層のタイヤ幅方向外側端の位置におけるビードフィラーの最小厚みが、10.5[mm]以上に設定されていることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 前記緩衝ゴムの100%モジュラスMBが、前記リムクッションゴムの100[%]モジュラスMRに対し、MB≦MRに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  3. 前記交点と前記カーカス層のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ直線と、前記交点と前記スチール補強層のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ直線とがなす角度αが、0[°]≦α≦5[°]の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  4. 前記基準線から前記スチール補強層のタイヤ幅方向外側端までのタイヤ径方向寸法HSに対し、前記基準線から前記緩衝ゴムが最大厚みとなるタイヤ幅方向外側点までのタイヤ径方向寸法HGが、0.3≦HG/HSに設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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