JP7075204B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。より詳細には、チェーファー層の巻き上げ端部をタイヤ幅方向の両側から挟むように配置された一対の支持ゴム(テープゴム及び背面パッドゴム)を含み、トレッドゴムにシリカを含み、前記背面パッドゴムにシリカを含む、低発熱性で、転がり抵抗が低く、耐久性に優れた空気入りタイヤに関する。
ビード部にパッドゴムを備えた空気入りタイヤが知られている。例えば、特許文献1、2には、パッドゴムが、ビードフィラのタイヤ幅方向外側に対応して、カーカスプライのタイヤ外面側に配置された空気入りタイヤが開示されている。パッドゴムによれば、負荷転動時のリムフランジからの荷重入力及び/又はサイドウォール部の変形などに起因したビードフィラの外径側端部近傍における歪み集中が抑制され、ここに巻き上げられたカーカスプライのセパレーションが抑制される。
特許文献1のパッドゴムは、リムストリップゴム及びこのタイヤ径方向外径側に隣接するサイドウォールゴムのタイヤ内面側にわたって配置されている。特許文献2のパッドゴムは、リムストリップゴムのタイヤ内面側に配置されている。
特許第5442762号公報 特許第5944826号公報
特許文献2の空気入りタイヤでは、ビード部の周囲にタイヤ内面側からタイヤ外面側に巻き上げられたチェーファー層が配置されている。この場合、負荷転動時においては、ビード部の周囲においてチェーファー層の巻き上げ端部にも歪みが集中しやすい。しかしながら、特許文献2の空気入りタイヤでは、パッドゴムは、チェーファー層よりもタイヤ径方向外側に配置されているので、チェーファー層の巻き上げ端部における歪み集中の抑制には効果的に寄与しない。
本発明は、ビード部にチェーファー層を備えた空気入りタイヤにおいて、チェーファー層の巻き上げ端部近傍における歪みの集中を抑制可能な空気入りタイヤにおいて、発熱を抑制し、転がり抵抗を低下させ、耐久力を向上することを課題とする。
本発明は、一対のビードコアと、前記一対のビードコアそれぞれに連接されてタイヤ径方向の外径側へ延びる一対のビードフィラと、前記一対のビードコアの間に掛け渡されたカーカスプライと、前記カーカスプライのタイヤ外面側に配置されており、タイヤ外側面を構成する、サイドウォールゴムと、前記ビードコア及び前記ビードフィラの周囲においてタイヤ内面側からタイヤ外面側に折り返されて、前記カーカスプライの外面に巻き上げられたチェーファー層と、前記サイドウォールゴムと前記カーカスプライとの間に位置しており、前記チェーファー層の巻き上げ端部をタイヤ幅方向の両側から挟むように配置された一対の支持ゴムと、トレッドゴム(テープゴム及び背面パッドゴム)とを備え、前記一対の支持ゴムのモジュラス値は、前記サイドウォールゴムのモジュラス値に比して高いことを特徴とする空気入りタイヤにおいて、前記トレッドゴムがシリカを含み、前記支持ゴムのtanδが0.130~0.230を満たし、より好ましくはtanδが0.170~0.230を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ
を提供する。
本発明によれば、チェーファー層の巻き上げ端部が、サイドウォールゴムよりも高モジュラスな支持ゴムでタイヤ幅方向に挟まれているので、該巻き上げ端部近傍に生じ得る歪み集中が抑制される。この結果、チェーファー層の巻き上げ端部におけるセパレーションが抑制される。また、トレッドゴムにシリカを含むことにより、発熱が抑制されて耐久力が向上し、タイヤの転がり抵抗が低下し、燃費を向上することができる。
好ましくは、前記一対の支持ゴムは、前記チェーファー層の巻き上げ端部に対して、タイヤ外面側に隣接する背面パッドゴムと、前記チェーファー層の巻き上げ端部に対して、タイヤ内面側に隣接するテープゴムと、から構成されている。
本構成によれば、チェーファー層の巻き上げ端部とカーカスプライとの間にテープゴムが配置されているので、テープゴムによりカーカスプライの外面上に形成される段部を小さくできる。この結果、チェーファー層の巻き上げ端部を、カーカスプライの外面に沿わせて巻き上げやすい。これによって、チェーファー層の巻き上げ端部をテープゴムと背面パッドゴムとによってタイヤ幅方向に挟みつつも、チェーファー層の巻き上げ端部近傍に過度な段部が形成されないので、該段部に起因してベアが生じることを抑制しやすい。この結果、チェーファー層の巻き上げ端部におけるセパレーションをより一層抑制できる。
これに対して、チェーファー層の巻き上げ端部とカーカスプライとの間に背面パッドゴムを配置した場合には、カーカスプライの外面上に、背面パッドゴムにより大きな段部が形成されることになり、該段部に起因してここに配置される部材との間にエアが生じやすい。
また、好ましくは、前記パッドゴムの内径端は、タイヤ径方向における位置が前記テープゴムの内径端に対して異なっている。さらに好ましくは、前記パッドゴムの外径端は、タイヤ径方向における位置が前記テープゴムの外径端に対して異なっている。
本構成によれば、パッドゴム及びテープゴムのうち歪みの集中しやすいタイヤ径方向端部の位置がタイヤ径方向において異なっているので、該径方向端部への過度な歪みの集中を抑制できる。
また、好ましくは、前記チェーファー層の巻き上げ端部は、前記ビードコアの外径側端部を基準として、タイヤ径方向内側へタイヤ基準断面高さの3%の位置からタイヤ径方向外側へタイヤ基準断面高さの5%の位置の径方向範囲に位置している。
本構成によれば、空気入りタイヤのビード部におけるリムフランジとの当接部に対応させてチェーファー層を配置しつつ、チェーファー層の巻き上げ端部がタイヤ径方向に過度に外径側に位置することを抑制できる。これによって、リムフランジとの当接部が損耗した場合でもカーカスプライの露出をチェーファー層によって抑制できる。
さらに、チェーファー層の巻き上げ端部のタイヤ径方向の高さ位置を制限することによって、該巻き上げ端部は、サイドウォール部のうち歪みの大きな部分から離して配置しやすく、サイドウォール部の変形に起因した歪み増大が抑制される。この結果、チェーファー層の巻き上げ端部におけるセパレーションがさらにより一層抑制される。
なお、チェーファー層の巻き上げ端部がビードコアの外径側端部を基準としてタイヤ径方向内側へタイヤ基準断面高さの3%を超えて内径側へ位置すると、ビード部の損耗時にカーカスプライが露出してしまう虞がある。また、チェーファー層の巻き上げ端部がビードコアの外径側端部を基準としてタイヤ径方向外側へタイヤ基準断面高さの5%を超えて外径側へ位置すると、該巻き上げ端部は、サイドウォール部のうち歪みの大きな部分に近接することになるので、歪みが過度に増大しやすい。
また、好ましくは、前記チェーファー層の巻き上げ端部は、前記一対の支持ゴムとタイヤ径方向に5mm以上重複している。
本構成によれば、チェーファー層の巻き上げ端部は、支持ゴムによって少なくともタイヤ径方向に5mm以上にわたってしっかりと支持されているので、歪み集中が好適に抑制される。
また、好ましくは、タイヤ径方向において、前記パッドゴムは、タイヤ基準断面高さの15%以上45%以下の径方向範囲に配置されている。
本構成によれば、パッドゴムは、チェーファー層の巻き上げ端部に重複して位置しつつ、タイヤ径方向の所定範囲にわたって位置することになる。これによって、空気入りタイヤのビード部周辺に生じる歪みを、パッドゴムを介してタイヤ径方向の所定範囲に分散させることができるので、チェーファー層の巻き上げ端部の歪みを抑制できる。なお、パッドゴムが、タイヤ基準断面高さの45%より大きな径方向範囲に配置されていると、サイドウォール部のうちサイドウォールゴムの占める割合が過度に減少するので燃費が悪化する。
また、好ましくは、タイヤ径方向において、前記テープゴムは、タイヤ基準断面高さの5%以上20%以下の径方向範囲に配置されている。
本構成によれば、テープゴムは、チェーファー層の巻き上げ端部に重複して位置しつつ、タイヤ径方向の所定範囲にわたって位置することになる。これによって、空気入りタイヤのビード部周辺に生じる歪みを、テープゴムを介してタイヤ径方向の所定範囲に分散させることができるので、チェーファー層の巻き上げ端部の歪みを抑制できる。
本発明によれば、ビード部にチェーファー層を備えた空気入りタイヤにおいて、チェーファー層の巻き上げ端部における歪みの集中を抑制でき、発熱を抑制して耐久性を向上し、トレッドゴムにおける転がり抵抗を小さくして燃費を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの子午線半断面図。 図1の空気入りタイヤのビード部周辺を拡大して示す図。 サイドウォール部材を模式的に示す図。 パッドゴムの厚みを示すグラフ。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは相違している。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ1の子午線半断面図であり、タイヤ赤道線CLに対してタイヤ幅方向の一方側のみが示されている。空気入りタイヤ1は、トレッド部10と、トレッド部10のタイヤ幅方向端部からタイヤ径方向内側に延びる一対のサイドウォール部20と、一対のサイドウォール部20それぞれのタイヤ径方向内側の端部に位置する一対のビード部30とを備える。
一対のビード部30の間には、トレッド部10及びサイドウォール部20のタイヤ内面側にわたってカーカスプライ4が掛け渡されている。本実施形態では2層のカーカスプライ4が配置されている。トレッド部10とカーカスプライ4との間には、複数層のベルト層7及びベルト補強層8がタイヤ径方向内側から順にタイヤ周方向に巻き付けられている。カーカスプライ4のタイヤ内面側には、インナーライナー3が配置されている。
ビード部30は、ビードコア31と、これに連接されてタイヤ径方向外側に延びるビードフィラ32とを備えている。ビードコア31は、複数本のビードワイヤを束ねて環状に構成したものである。ビードコア31はタイヤ径方向外側の端面に、外径側端面31aを有している。ビードフィラ32は、断面三角形状のゴム材料を、ビードコア31の外径側端面31aに沿って環状に構成したものである。
ビード部30の周囲には、チェーファー層5が配置されている。チェーファー層5は、カーカスプライ4の外面側(ビード部30とは反対側)に隣接して配置されており、カーカスプライ4と共に、ビード部30の周囲においてタイヤ幅方向内側から外側へ折り返されてタイヤ径方向の外径側へ巻き上げられている。チェーファー層5は、複数本のナイロンコード又はスチールコードを所定のエンド数で並設し、ゴムにより被覆したものである。
チェーファー層5は、タイヤ幅方向内側(ビード部30のタイヤ内面側)に位置する巻き込み端部5aと、タイヤ幅方向外側(ビード部30のタイヤ外面側)に位置する巻き上げ端部5bとを有している。チェーファー層5の巻き上げ端部5bとカーカスプライ4との間には、テープゴム6が配置されている。テープゴム6は、テープ状の薄肉部材であり、厚みが例えば1mm以下の略一定厚みに構成されている。
サイドウォール部20は、サイドウォールゴム21、リムストリップゴム22、背面パッドゴム23、及びベルト下パッドゴム24を有している。
サイドウォールゴム21は、サイドウォール部20の本体を構成している。また、サイドウォールゴム21は、空気入りタイヤ1の外側面を形成しており、耐候性、耐外傷性、及び耐転がり抵抗に優れたゴムが採用されている。リムストリップゴム22は、サイドウォール部20のタイヤ径方向の内側に位置しており、ホイールに組み付けられたときにリムフランジ40に当接する部分である。
背面パッドゴム23は、サイドウォールゴム21及びリムストリップゴム22のタイヤ内面側にわたって隣接して位置している。背面パッドゴム23は、サイドウォールゴム21のうち内面側に位置しており外気に晒されることがなく、より歪み難いゴムであって、カーカスプライ4への接着性に優れたゴムが採用されている。ベルト下パッドゴム24は、ベルト層7のタイヤ幅方向端部とカーカスプライ4との間を埋めるように配置されている。
サイドウォール部20は、100%モジュラス値が、ベルト下パッドゴム24、リムストリップゴム22、背面パッドゴム23、及びサイドウォールゴム21の順に小さくなるように構成されている。各部材21~24の100%モジュラス値は、例えばベルト下パッドゴム24が4.0MPa以上5.5MPa以下であり、リムストリップゴム22が4.0MPa以上4.5MPa以下であり、背面パッドゴム23が3.5MPa以上3.9MPa以下であり、サイドウォールゴム21が1.0MPa以上2.4MPa以下に構成されている。また、テープゴム6には、背面パッドゴム23と100%モジュラス値が同じであるゴムが採用されている。なお、各部材の100%モジュラスは、JIS K6251:2010 3.7に定める試験片に100%の伸びを与えたときの引張力を試験片の初期断面積で除した値である。尚、試験片は、ダンベル状3号形を使用した。
図3は、サイドウォール部20を形成するためのサイドウォール部材20’を模式的に示している。サイドウォール部20は、サイドウォール部材20’を成型ドラム(不図示)の周囲において円筒状に巻き回し、タイヤ加硫金型(不図示)において加硫成形することによって形成される。
本実施形態では、サイドウォール部材20’は、サイドウォールゴム部材21’、リムストリップゴム部材22’、背面パッドゴム部材23’、及びベルト下パッドゴム部材24’が、例えば口金を通して押し出されて一体的に形成されている。これらの部材21’~24’は、それぞれ加硫成形されて、サイドウォールゴム21、リムストリップゴム22、背面パッドゴム23、及びベルト下ゴム24になる。
これらの部材21’~24’がサイドウォール部材20’に一体的に形成されているので、これらが別体に構成されている場合に比して、サイドウォール部材20’を成型ドラムに巻き回する作業を容易にできる。なお、これらの部材21’~24’を別体に形成し、それぞれ成型ドラムに巻き回するようにしてもよい。
次に、図2を参照して、ビード部30の周囲に位置する各部材のタイヤ径方向における位置を、ビードコア31の外径側端面31aを基準として、タイヤ基準断面高さH0に対する割合を用いて説明する。タイヤ基準断面高さH0に対する割合が正の値である場合、ビードコア31の外径側端面31aよりもタイヤ径方向の外径側に位置することを意味し、該割合が負の値である場合、外径側端面31aよりもタイヤ径方向の内径側に位置することを意味している。
なお、図1に示されるように、本明細書において、タイヤ基準断面高さH0は、空気入りタイヤをタイヤ周方向の所定範囲(例えばタイヤ周方向に20mmの範囲)においてタイヤ径方向にカットしたサンプルを、この一対のビード部30間を標準リム幅にセットした状態で計測され、ビードコア31の外径側端面31aからトレッド部10の外表面のうちもっとも高い部分(タイヤ赤道線CLとの交点)までの高さを意味している。ここで、標準リム幅は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば”標準リム”、TRAであれば”Design Rim”、ETRTOであれば”Measuring Rim”を用いる。
図2において、チェーファー層5の巻き上げ端部5bの高さ位置H1は、ビードコア31の外径側端面31aに対してタイヤ基準断面高さH0の-3%以上5%以下の範囲に位置している。
背面パッドゴム23は、タイヤ径方向の内径側端部23aの高さ位置H2が、チェーファー層5の巻き上げ端部5bよりも5mm以上タイヤ内径側であって、ビードコア31の外径側端面31aに対してタイヤ基準断面高さH0の-5%以上3%以下の範囲に位置している。また、背面パッドゴム23は、外径側端部23bの高さ位置H3が、ビードコア31の外径側端面31aに対してタイヤ基準断面高さH0の16%以上45%以下の範囲に位置している。なお、背面パッドゴム23は、タイヤ基準断面高さH0の15%以上45%以下の高さ範囲R1に配置されている。
テープゴム6は、タイヤ径方向の内径側端部6aの高さ位置H4が、背面パッド23の内径側端部23aよりもタイヤ内径側であってビードコア31の外径側端面31aに対してタイヤ基準断面高さH0の-6%以上2%以下の範囲に位置しており、外径側端部6bの高さ位置H5が、ビードコア31の外径側端面31aに対してタイヤ基準断面高さH0の10%以上15%以下の範囲に位置している。なお、テープゴム6は、タイヤ基準断面高さH0の5%以上20%以下の高さ範囲R2に配置されている。
また、ビードフィラ32の外径側端部32aの高さ位置H6は、背面パッドゴム23の外径側端部23bよりもタイヤ径方向内側であって、ビードコア31の外径側端面31aに対してタイヤ基準断面高さH0の8%以上40%以下の範囲に位置している。
すなわち、チェーファー層5の巻き上げ端部5bは、これにタイヤ幅方向に隣接して配置されたテープゴム6及び背面パッドゴム23からなる一対の支持ゴムによって、タイヤ幅方向に支持されている。
次に背面パッド23について詳述する。
背面パッドゴム23は、チェーファー層5、テープゴム6、及びカーカスプライ4の外面に当接される内面23c(図2中P~P)が、該内面23cと略平行に延びておりサイドウォールゴム21及びリムストリップゴム22の内面に当接される外面23d(図2中P~P)に比してタイヤ径方向に長い台形状に形成されている。背面パッドゴム23は、外面23dに対応する部分が略一定の厚みとされた厚み一定部231と、このタイヤ径方向の両端部それぞれからタイヤ径方向に離間するにつれて厚みが漸減する一対の厚み漸減部232とを有している。
図2において、P~Pに示す部分が、タイヤ径方向の内径側に位置する厚み漸減部232であり、P~Pに位置する部分が厚み一定部231であり、P~Pに示す部分がタイヤ径方向の外径側に位置する厚み漸減部232である。すなわち、厚み一定部231のタイヤ外面側におけるタイヤ径方向の両端部において、厚み漸減部232に遷移する変曲点P、Pが存在している。
厚み一定部231は、チェーファー層5の巻き上げ端部5bよりもタイヤ径方向外側に位置しており、すなわちタイヤ径方向内側に位置する厚み漸減部232がチェーファー層5の巻き上げ端部5bに隣接して位置している。
図4は、背面パッドゴム23の厚みT(mm)を示すグラフである。背面パッドゴム23の厚みTは、カーカスプライ4に面直な方向における厚みとして示されている。グラフは、背面パッドゴム23のタイヤ径方向の一端部から他端部へ向けた(本実施形態では内径側端部23a(P)から外径側端部23b(P)へ向けた)カーカスプライ4の外面に沿った距離d(mm)の各位置における厚みTを示し、すなわち厚みTは距離dの関数である厚み関数T(d)として示されている。また、併せて、関数T(d)の傾きAが示されている。
図4に示されるように、厚み一定部231は、関数T(d)の傾きAの絶対値が、0.2mm/mm以下の部分を意味しており、厚み漸減部232は、関数T(d)の傾きAの絶対値が、0.2mm/mmより大きい部分を意味している。すなわち、関数T(d)によれば、内径側の厚み漸減部232において、PからPに向かって厚みが増大している。厚み一定部231においては、PからPにかけて厚みが略一定であるものの、PからPにかけて厚みが僅かに減少し、PからPにかけて厚みが僅かに増大し、P~Pにかけて厚みが僅かに減少している。さらに、外径側の厚み漸減部232において、PからPにかけて厚みが減少している。
厚み一定部231は、タイヤ基準断面高さH0に対して7%以上26%以下の高さ範囲に設定されている。また、厚み漸減部232は、関数T(d)の傾きの絶対値が、0.6mm/mm以下に設定されるのが好ましく、これによって、厚み漸減部232におけるサイドウォールゴム21との接触面積を確保しやすい。
以上説明した空気入りタイヤ1によれば、以下の効果を奏する。
(1)チェーファー層5の巻き上げ端部5bが、サイドウォールゴム21よりも高モジュラスなテープゴム6及び背面パッドゴム23によってタイヤ幅方向に挟まれているので、該巻き上げ端部5b近傍に生じ得る歪みが抑制される。この結果、チェーファー層5の巻き上げ端部5bにおけるセパレーションが抑制される。
(2)チェーファー層5の巻き上げ端部5bとカーカスプライ4との間にテープゴム6が配置されているので、テープゴム6によりカーカスプライ4の外面上に形成される段部を小さくできる。この結果、チェーファー層5の巻き上げ端部5bを、カーカスプライ4の外面に沿わせて巻き上げやすい。これによって、チェーファー層5の巻き上げ端部5bをテープゴム6と背面パッドゴム23とによってタイヤ幅方向に挟みつつも、チェーファー層5の巻き上げ端部5b近傍に過度な段部が形成されないので、該段部に起因してベアが生じることを抑制しやすい。この結果、チェーファー層5の巻き上げ端部5bにおけるセパレーションをより一層抑制できる。
これに対して、チェーファー層5の巻き上げ端部5bとカーカスプライ4との間に背面パッドゴム23を配置した場合には、カーカスプライ4の外面上に、背面パッドゴム23により大きな段部が形成されることになり、該段部に起因してここに配置される部材との間にベアが生じやすい。
(3)歪みの集中しやすい背面パッドゴム23及びテープゴム6のタイヤ径方向端部の位置がタイヤ径方向において異なっているので、該径方向端部への過度な歪みの集中を抑制できる。
(4)チェーファー層5の巻き上げ端部5bの高さ位置H1が、ビードコア31の外径側端面31aに対してタイヤ基準断面高さH0の-3%以上5%以下の範囲に位置している。これによって、空気入りタイヤ1のビード部30におけるリムフランジ40との当接部に対応させてチェーファー層5を配置しつつ、チェーファー層5の巻き上げ端部5bがタイヤ径方向に過度に外径側に位置することを抑制できる。これによって、リストリップゴム22がリムフランジ40との当接部において損耗した場合でも、カーカスプライ4の露出をチェーファー層5によって抑制できる。
さらに、チェーファー層5の巻き上げ端部5bのタイヤ径方向の高さ位置を制限することによって、巻き上げ端部5bは、サイドウォール部20のうち歪みの大きな部分から離して配置しやすく、サイドウォール部20の変形に起因した歪み増大が抑制される。この結果、チェーファー層5の巻き上げ端部5bにおけるセパレーションがさらにより一層抑制される。
なお、チェーファー層5の巻き上げ端部5bがビードコア31の外径側端面31aを基準としてタイヤ径方向内側へタイヤ基準断面高さの3%以上内径側へ位置すると、ビード部30の損耗時にカーカスプライ4が露出してしまう虞がある。また、チェーファー層5の巻き上げ端部5bがビードコア31の外径側端面31aを基準としてタイヤ径方向外側へタイヤ基準断面高さの5%以上外径側へ位置すると、巻き上げ端部5bは、サイドウォール部20のうち歪みの大きな部分に近接することになるので歪みが過度に増大しやすい。
(5)チェーファー層5の巻き上げ端部5bは、テープゴム6及び背面パッドゴム23によって少なくともタイヤ径方向に5mm以上にわたってしっかりと支持されているので、歪み集中が好適に抑制される。
(6)背面パッドゴム23は、タイヤ基準断面高さH0の15%以上45%以下の高さ範囲R1に配置されているので、チェーファー層5の巻き上げ端部5bに重複して位置しつつ、タイヤ径方向の所定範囲にわたって位置することになる。これによって、空気入りタイヤ1ビード部30周辺に生じる歪みを、背面パッドゴム23を介してタイヤ径方向の所定範囲に分散させることができるので、チェーファー層5の巻き上げ端部5bの歪みを抑制できる。なお、背面パッドゴム23が、タイヤ基準断面高さH0の45%より大きな径方向範囲に配置されていると、サイドウォール部20のうちサイドウォールゴム21の占める割合が過度に減少するので燃費が悪化する。
また、ビードフィラ32の外径側端部32aの高さ位置H6は、背面パッドゴム23の外径側端部23bよりもタイヤ径方向内側に位置している。これによって、ビードフィラ32の外径側端部32a近傍に生じ得る歪みが、背面パッドゴム23によって抑制される。したって、ビード部30の周辺において、チェーファー層5の巻き上げ端部のみならず、ビードフィラ32の外径側端部32aの近傍におけるセパレーションが好適に抑制される。
(7)テープゴム6は、タイヤ基準断面高さH0の5%以上20%以下の高さ範囲R2に配置されているので、チェーファー層5の巻き上げ端部5bに重複して位置しつつ、タイヤ径方向の所定範囲にわたって位置することになる。これによって、空気入りタイヤ1のビード部30周辺に生じる歪みを、テープゴム6を介してタイヤ径方向の所定範囲に分散させることができるので、チェーファー層5の巻き上げ端部5bの歪みが抑制される。
(8)背面パッドゴム23は、厚み一定部231をタイヤ基準断面高さH0の7%以上26%以下の高さ範囲にわたって有しているので、空気入りタイヤ1のビード部30周辺に生じる歪みを、背面パッドゴム23を介してタイヤ径方向の所定範囲に分散させることができる。これによって、チェーファー層5の巻き上げ端部5bにおける歪みがより一層低減される。
厚み一定部231の高さ範囲がタイヤ基準断面高さH0の7%より小さいと、厚み一定部231による歪み分散効果が低減する。厚み一定部231の高さ範囲がタイヤ基準断面高さH0の26%より大きいと、サイドウォール部20において背面パッドゴム23の占める割合が過度に増大してサイドウォールゴム21の占める割合が過度に少なくなるので、サイドウォールゴム21による耐転がり性の向上効果が薄れるため、燃費が悪化しやすい。
(9)厚み一定部231は、背面パッドゴム23の厚み関数T(d)において傾きの絶対値が0.2mm/mm以下の部分である。これによって、厚み一定部231は厚み変化が十分に少ないので、ビード部30周辺に生じる歪みをタイヤ径方向に広く分散しやすい。
(10)背面パッドの厚み一定部231は、チェーファー層5の巻き上げ端部5bに位置していないので、チェーファー層5の巻き上げ端部5bのタイヤ外面側に配置されるリムストリップゴム22の容量を確保しやすい。
(11)厚み漸減部232は、背面パッドゴム23の厚み関数T(d)において傾きAの絶対値が0.2mm/mmより大きく0.6mm/mm以下の部分である。これによって、厚み漸減部232が過度に長大化するのを抑制しつつ、厚み漸減部232におけるセパレーションを抑制できる。
すなわち、厚み漸減部232の傾きAの絶対値が0.2mm/mm以下であると、厚み漸減部232が長大化してしまい、サイドウォール部20においてサイドウォールゴム21の占める割合が過度に少なくなるので、サイドウォールゴム21による耐転がり性の向上効果が薄れるため燃費が悪化しやすい。また、厚み漸減部232の傾きAの絶対値が0.6mm/mmより大きいと、厚み漸減部232が短くなるので、厚み漸減部232におけるサイドウォールゴム21との接触面積が減少し、この結果、背面パッドゴム23の厚み漸減部232における接着性が低下しやすく、耐セパレーション性が悪化しやすい。
上記実施形態では、テープゴム6と背面パッドゴム23とが同じゴム材料である場合を例にとり説明した。しかしながら、テープゴム6及び背面パッドゴム23はそれぞれ、サイドウォールゴム21よりも高モジュラスであればよく、互いに異なるゴムを採用してもよい。
上記した本発明の空気入りタイヤはゴム組成物(I)からなるトレッドゴム、及びゴム組成物(II)からなる背面パッドを備え、本発明はこれらのトレッドゴム及び背面パッドを構成するゴム組成物(I)及び(II)にも関する。
本発明のゴム組成物(I)は、(A)ジエン系ゴムと、(B)シリカと、(C)添加剤とを含有するものである。
(A)ジエン系ゴム
本発明のゴム組成物(I)に使用するジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレン-イソプレンゴム、ブタジエン-イソプレンゴム、スチレン-ブタジエン-イソプレンゴム及びニトリルゴム(NBR)などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を組合せて用いることができる。より好ましくは、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)及び天然ゴム(NR)から選択される少なくとも1種である。
本発明の一実施形態として、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)及び天然ゴム(NR)を組合せて用いる場合、これらのジエン系ゴム合計100質量部中に、スチレンブタジエンゴム(SBR)を0~100質量部、ブタジエンゴム(BR)を0~50質量部及び天然ゴム(NR)を0~50質量部含むことが好ましい。
また、本発明のゴム組成物(I)に使用するジエン系ゴムとして、上記のゴムの分子末端又は分子鎖中に、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルコキシシリル基、及びエポキシ基からなる群から選択された少なくとも1種の官能基が導入された変性ジエン系ゴムを用いてもよい。ここで、アミノ基としては、1級アミノ基、2級アミノ基又は3級アミノ基を導入することができる。また、カルボキシル基としては、酸無水物基も導入することができる。また、アルコキシル基としては、炭素数1~4のアルコキシル基を導入することができ、アルコキシシリル基としては、トリアルコキシシリル基、アルキルジアルコキシシリル基などの、シリル基の3つの水素のうち少なくとも1つの水素がアルコキシル基で置換されたものを導入することができる。これらの官能基は、シリカ表面のシラノール基と相互作用してシリカ分散性の向上に寄与する。変性ジエン系ゴムとしては、変性SBR及び/又は変性BRが好ましい。一実施形態において、ジエン系ゴムは、変性ジエン系ゴム単独でもよく、変性ジエン系ゴムと未変性のジエン系ゴムとを混合してもよい。一実施形態において、ジエン系ゴム合計100質量部中、変性ジエン系ゴム(例えば、変性SBR)を20~80質量部と未変性ジエン系ゴム(例えば、SBR、BR及び/又はNR)を20~80質量部含んでもよい。
(B)シリカ
本発明のゴム組成物(I)に含まれるシリカとしては、特に限定されないが、湿式沈降法シリカや湿式ゲル法シリカなどの湿式シリカが好ましく用いられる。シリカのコロイダル特性は特に限定しないが、BET法による窒素吸着比表面積(BET)は90~250m2/gのものが好ましく用いられ、より好ましくは100~230m2/gである。このBET値はISO 5794に記載のBET法に準拠して測定する。
シリカの配合量は、ゴム組成物(I)に含まれるジエン系ゴム合計100質量部に対して、通常10~150質量部、好ましくは20~120質量部である。
また、シリカの分散性を向上するためにシランカップリング剤を配合することができる。このシランカップリング剤としては、スルフィドシラン、メルカプトシランなどが挙げられる。シランカップリング剤の配合量は、特に限定されないが、シリカの配合量に対して通常3~15質量%、好ましくは5~10質量%である。
(C)添加剤
さらに、本発明のゴム組成物(I)には、上記の成分の他に、カーボンブラック、プロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ワックス、硫黄、加硫促進剤など、タイヤを構成するゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。
添加剤の配合量は、ゴム組成物に含まれるジエン系ゴムの合計100質量部に対して、10~120質量部、好ましくは40~100質量部である。
本発明のゴム組成物(I)は、上記した成分(A)~(C)を、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの混合機を用いて、常法に従い混練し製造することができる。すなわち、第一混合段階で、ジエン系ゴムに対し、シリカ及び所望によりシランカップリング剤とともに、加硫剤及び加硫促進剤を除く他の添加剤を添加混合し、この混合物に、最終段階で硫黄及び加硫促進剤を添加してゴム組成物を調製することができる。
本発明のゴム組成物(II)は、(A)ジエン系ゴムと、(B)添加剤とを含有するものである。
ゴム組成物(II)に配合する(A)ジエン系ゴムは、ゴム組成物(I)に記載したものと同様のものを同様の配合量で配合することができる。
また、(B)添加剤としては、ゴム組成物(I)の添加剤として挙げたもののほか、レゾルシン(接着剤)、ヘキサメトキシメチルメラミン(硬化剤)、レゾルシン-アルキルフェノール-ホルマリン共重合樹脂、ノクセラーDZ-G(N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)、ノクセラーNS-P(N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)などが挙げられる。
つぎに、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[原材料]
実施例の組成物に用いた原材料は以下の通りである。
・SBR1:乳化重合スチレン・ブタジエンゴム、JSR(株)製「SBR1502」
・SBR2:変性スチレン・ブタジエンゴム、JSR(株)製「HPR350」
・BR1:ブタジエンゴム、宇部興産(株)製「BR150B」
・BR2:ブタジエンゴム、ランクセス(株)製「Buna CB22」
・NR:天然ゴム「RSS#3」
・シリカ:エボニックジャパン(株)製「Ultrasil VN3」
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
・プロセスオイル:JXTGエネルギー(株)製「プロセスNC140」
・亜鉛華:三井金属(株)製「亜鉛華3号」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS-20」
・老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・ワックス:日本精蝋(株)製「オゾエース-0355」
・シランカップリング剤:エボニック・ジャパン(株)製「Si69」
・硫黄:鶴見化学(株)製「粉末硫黄」
・加硫促進剤:住友化学(株)製「ソクシノールCZ」
・レゾルシン:住友化学(株)製「レゾルシン」
・ヘキサメトキシメチルメラミン:オルネクスジャパン(株)製「サイレッツ963L(ヘキサメトキシメチルメラミン)」
・DZ:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーDZ-G(N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)」
・NS:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーNS-P(N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)」
[評価方法]
・転がり抵抗:空気圧230kPa、荷重450kgfとして、転がり抵抗測定用の1軸ドラム試験機にて23℃で80km/hで走行させたときの転がり抵抗を測定した。結果は、比較例1の値を100とした指数で示した。指数が小さいほど、転がり抵抗が小さく、従って燃費性に優れることを示す。
・耐久力:空気圧0kPa、負荷荷重4.0kNにて直径1707mmの鋼製ドラム上を、速度80km/hでタイヤに故障が発生するまで走行させた。比較例1の走行距離を100とする指数で示した。指数が大きいほど、耐久性に優れることを示す。
・損失係数tanδ:JIS K6394-2007に準じて周波数10Hz、初期歪10%、動歪1%および60℃の条件下で損失係数tanδを測定した。
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す組成(質量部)に従って、第一混合段階で、ジエン系ゴム(SBR、BR、NR)に対し硫黄及び加硫促進剤を除く他の配合剤を添加して混練し、最終混合段階で、得られた混練物に硫黄と加硫促進剤を添加し混練してゴム組成物を調製した。得られたゴム組成物について、例えば140~180℃で加硫成形することにより製造されたタイヤ(タイヤサイズ:235/65R16C 115/113R)を用いて、上記した評価方法に従って転がり抵抗と耐久性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0007075204000001
Figure 0007075204000002
組成物(I)から製造したトレッドと配合Aの組成物(II)から製造した背面パッドを備えた比較例1のタイヤに対してシリカを配合したトレッドを採用した場合、転がり抵抗が大幅に改善する一方で耐久性が低下することは一般的に周知である(比較例5)。そこで、この改善された転がり抵抗を維持しつつ耐久性をも改良することを課題として検討した。表1に示すように、背面パッドゴムを備えた実施例2~6のタイヤにおいては、改善された転がり抵抗が維持されつつ耐久性が大幅に改善された。
4 カーカスプライ
5 チェーファー層
5b 巻き上げ端部
6 テープゴム
10 トレッド部
11 トレッドゴム
20 サイドウォール部
21 サイドウォールゴム
22 リムストリップゴム
23 背面パッドゴム
231 厚み一定部
232 厚み漸減部
24 ベルト下パッドゴム
30 ビード部
31 ビードコア
31a 外径側端面
32 ビードフィラ
H0 タイヤ基準断面高さ

Claims (8)

  1. 一対のビードコアと、
    前記一対のビードコアそれぞれに連接されてタイヤ径方向の外径側へ延びる一対のビードフィラと、
    前記一対のビードコアの間に掛け渡されたカーカスプライと、
    前記カーカスプライのタイヤ外面側に配置されており、タイヤ外側面を構成する、サイドウォールゴムと、
    前記ビードコア及び前記ビードフィラの周囲においてタイヤ内面側からタイヤ外面側に折り返されて、前記カーカスプライの外面に巻き上げられたチェーファー層と、
    前記サイドウォールゴムと前記カーカスプライとの間に位置しており、部分である前記チェーファー層の巻き上げ端部をタイヤ幅方向の両側から挟むように配置された一対の支持ゴム(テープゴム及び背面パッドゴム)と、トレッドゴムとを備え、ここに、前記チェーファー層の巻き上げ端部は、前記ビードコアの外径側端部を基準として、タイヤ径方向内側へタイヤ基準断面高さの3%の位置からタイヤ径方向外側へタイヤ基準断面高さの5%の位置の径方向範囲に位置し、
    前記一対の支持ゴムの両方のモジュラス値は、前記サイドウォールゴムのモジュラス値に比して高いことを特徴とする空気入りタイヤにおいて、前記トレッドゴムがシリカを含み、
    前記一対の支持ゴムの両方が、JIS K6394-2007に準じた周波数10Hz、初期歪10%、動歪1%および60℃の条件下で測定された損失係数tanδが0.130~0.230であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記一対の支持ゴムは、前記チェーファー層の巻き上げ端部に対して、タイヤ外面側に隣接する背面パッドゴムと、前記チェーファー層の巻き上げ端部に対して、タイヤ内面側に隣接するテープゴムとから構成されている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記パッドゴムの内径端は、タイヤ径方向における位置が前記テープゴムの内径端に対して異なっている、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記パッドゴムの外径端は、タイヤ径方向における位置が前記テープゴムの外径端に対して異なっている、請求項2又は3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記チェーファー層の巻き上げ端部は、前記一対の支持ゴムの両方とタイヤ径方向に5mm以上重複している、請求項1~のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  6. タイヤ径方向において、前記パッドゴムの全ての部分は、タイヤ基準断面高さの15%以上45%以下の径方向範囲に配置されている、請求項2~のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  7. タイヤ径方向において、前記テープゴムの全ての部分は、タイヤ基準断面高さの5%以上20%以下の径方向範囲に配置されている、請求項2~のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記一対の支持ゴムの両方は、レゾルシン又はN,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドを含まない、請求項1~のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
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