JP6059422B2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ビード耐久性を維持しつつ、転がり抵抗性能を向上しうる重荷重用空気入りタイヤに関する。
図7(a)に示されるように、従来、チューブレスタイプの重荷重用空気入りタイヤaは、断面略六角形のビードコアcがビード部に埋設されている。また、タイヤaが正規リムbにリム組みされた内圧充填前の状態(例えば、正規内圧を充填後、内圧を正規内圧の5%まで減圧した状態)では、前記ビードコアcのタイヤ半径方向の内側面c1は、リムbのリムシート面b1とほぼ平行、即ち、前記内側面c1とリムシート面b1とのなす角度α1が略0度となるように設計されている。
これにより、ビードコアcとリムbとの嵌合圧をビードコアcの内側部分で均一に高め、ビード耐久性の向上を期待している。なお、関連する文献としては次のものがある(下記特許文献1参照)。
特開2009−137035号公報
しかしながら、図7(b)に誇張して示されるように、重荷重用空気入りタイヤaに内圧が充填されると、カーカスプライdの本体部d1の張力fにより、ビードコアcが図において、時計回りに回転し、その内側面c1とリムシート面b1とのなす角度α1が3〜5度程度に変化する傾向がある。このようなビードコアcは、リムに対する嵌合圧、とりわけビード部のトウ側の嵌合圧が大幅に低下しやすい。
このため、この種のタイヤでは、走行時にビードコアcがその重心回りの回転変位(以下、このような変位を単に「ローテーション」と呼ぶことがある。)を繰り返すため、期待したビード耐久性を得ることが難しいという問題があった。
また、ビードコアcからテーパ状にのびるビードエーペックスゴムjのゴムボリュームを大きくすることにより、ビード部の剛性を高めて、ビード耐久性を向上させることも考えられるが、ビード部での発熱が大きくなり、転がり抵抗性能が低下するという問題もあった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態、及びこの正規状態に正規荷重を負荷してキャンバー角0度で接地させた規格荷重負荷状態の双方において、ビードコアの内側面と、正規リムのリムシート面とを実質的に平行にするとともに、内側エーペックスゴム、及び外側エーペックスゴムの各高さ、厚さを所定の範囲に限定することを基本として、ビード耐久性を維持しつつ、転がり抵抗性能を向上しうる重荷重用空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部に、前記ビードコア廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返す折返し部を一連に設けたカーカスプライからなるカーカスと、前記本体部と前記折返し部との間に、前記ビードコアからテーパ状にのびるビードエーペックスゴムとを具えた重荷重用空気入りタイヤであって、前記カーカスのタイヤ軸方向外側に配されるサイドウォールゴムは、該カーカス側に配される内側ゴム部と、前記内側ゴム部のタイヤ軸方向の外側面に接続されかつタイヤ外面を形成する外側ゴム部とを含み、前記内側ゴム部の損失正接tanδ1は、前記外側ゴム部の損失正接tanδ2よりも小であり、前記内側ゴム部のタイヤ半径方向の外端は、前記外側ゴム部のタイヤ軸方向の内側面上、かつ、トレッドゴムのタイヤ軸方向の側端面上で終端し、前記ビードコアは、前記ビード部の底面に沿ってのびるタイヤ半径方向の内側面を有する断面略六角形であるとともに、タイヤの自由状態において、前記ビードコアの前記内側面がタイヤ軸方向外側に向かって内径が大となる向きの傾斜であり、かつ、前記ビードコアの前記内側面とタイヤ軸方向線とのなす角度θcが20度±2度であり、前記自由状態において、前記ビードコアの前記内側面と、前記ビード部の前記底面のうち少なくとも前記ビードコアの前記内側面のタイヤ半径方向の内方に位置する内方底面とのなす角度θaが0度以上かつ10度以下であり、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態、及びこの正規状態に正規荷重を負荷してキャンバー角0度で接地させた規格荷重負荷状態において、前記ビードコアの前記内側面と前記正規リムのリムシート面とのなす角度が0度±3度であり、前記ビードエーペックスゴムは、タイヤ半径方向内側に配されかつ複素弾性率E*1が40〜65MPaの内側エーペックスゴムと、該内側エーペックスゴムのタイヤ半径方向外側に配されかつ複素弾性率E*2が3〜5MPaの外側エーペックスゴムとからなり、前記内側エーペックスゴムのビードベースラインからのタイヤ半径方向の高さH1、前記外側エーペックスゴムのビードベースラインからのタイヤ半径方向の高さH2、前記ビードエーペックスゴムの前記カーカスプライの折返し部の折返し端における厚さW1、及びタイヤ断面高さHoは、次の関係を満足することを特徴とする。
0.1≦H1/Ho≦0.3
0.35≦H2/Ho≦0.55
0.1≦W1/H2≦0.3
また、請求項記載の発明は、前記内側ゴム部の損失正接tanδ1、及び前記外側ゴム部の損失正接tanδ2は、次の関係を満足する請求項に記載の重荷重用空気入りタイヤである。
0.03≦tanδ1≦0.06
0.07≦tanδ2≦0.12
また、請求項記載の発明は、前記正規状態において、ビードベースラインからの前記ビードコアの重心の高さは、リムフランジの高さの0.40〜0.85倍である請求項1又は2に記載の重荷重用空気入りタイヤである。
また、請求項記載の発明は、前記ビードコアは、前記正規状態において、前記リムシート面と平行な前記ビードコアの最大幅CWと、この最大幅と直角な最大厚さAWとの比(AW/CW)が0.2〜0.7である請求項1乃至のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤである。
また、請求項記載の発明は、前記ビード部は、前記ビードコアのタイヤ半径方向の外側面からタイヤ半径方向外側にテーパー状でのびるビードエーペックスゴムを具え、該ビードエーペックスゴムの複素弾性率E*3が60〜80MPaである請求項1乃至のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤである。
また、請求項記載の発明は、前記正規状態において、前記ビードコアのタイヤ軸方向の内端からビードヒール点までのタイヤ軸方向距離Hと、前記ビード部の前記底面のタイヤ軸方向の幅Gとの比(H/G)が0.60〜0.94である請求項1乃至のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤである。
また、請求項記載の発明は、前記正規状態において、前記ビードコアの最大幅CWと、前記ビード部の前記底面のタイヤ軸方向の幅Gとの比(CW/G)が0.50〜0.85である請求項1乃至のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤである。
また、請求項記載の発明は、正規リムにリム組みしかつ正規内圧の5%の内圧が充填された無負荷の状態において、前記ビードコアの前記内側面のタイヤ軸方向線に対する角度θcは、前記リムシート面のタイヤ軸方向線に対する角度θrよりも大、かつ、その差θc−θrが2〜8度である請求項1乃至のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤである。
なお、本明細書において、前記複素弾性率、及び損失正接は、JIS−K6394の規定に準じ、下記の条件で(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて測定された値である。
初期歪:10%
振幅:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70°C
本発明の重荷重用空気入りタイヤは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部に、前記ビードコア廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返す折返し部を一連に設けたカーカスプライからなるカーカスと、本体部と折返し部との間に、ビードコアからテーパ状にのびるビードエーペックスゴムとを具える。
ビードコアは、ビード部の底面に沿ってのびるタイヤ半径方向の内側面を有する断面略六角形であるとともに、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態、及びこの正規状態に正規荷重を負荷してキャンバー角0度で接地させた規格荷重負荷状態において、ビードコアの内側面と正規リムのリムシート面とのなす角度が0度±3度に限定される。
これにより、ビードコアは、正規状態、及び規格荷重負荷状態の双方において、リムに対するビード部の嵌合圧を広い範囲で大きく維持することができる。従って、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、走行中のビードコアのローテーションが抑制され、ひいてはビード耐久性を向上しうる。
また、ビードエーペックスゴムは、タイヤ半径方向内側に配されかつ複素弾性率E*1が40〜65MPaの内側エーペックスゴムと、該内側エーペックスゴムのタイヤ半径方向外側に配されかつ複素弾性率E*2が3〜5MPaの外側エーペックスとからなる。
このようなビードエーペックスゴムは、ビード部の変形に際して、十分な曲げ剛性を確保しつつ、複素弾性率の小さな外側エーペックスゴムにより、カーカスプライの折返し部に作用する剪断応力を緩和して、セパレーション等の損傷等を効果的に防止する。
また、内側エーペックスゴムのビードベースラインからのタイヤ半径方向の高さH1、外側エーペックスゴムのビードベースラインからのタイヤ半径方向の高さH2、前記ビードエーペックスゴムの前記カーカスプライの折返し部の折返し端における厚さW1、及びタイヤ断面高さHoは、次の関係を満足する。
0.1≦H1/Ho≦0.3
0.35≦H2/Ho≦0.55
0.1≦W1/H2≦0.3
このようなビードエーペックスゴムは、ビード部の剛性を確保しつつ、そのゴムボリュームを従来のものに比べて小さくできるため、ビード部の発熱を抑制でき、転がり抵抗性能を向上しうる。このビードエーペックスゴムのゴムボリューム減は、上記のビード耐久性の向上代の一部が充てられるため、ビード耐久性を維持しつつ、転がり抵抗性能を向上しうる。
本実施形態の正規状態の重荷重用空気入りタイヤを示す断面図である。 図1のビード部の拡大図である。 (a)は正規状態の部分断面図、(b)は規格荷重負荷状態の部分断面図である。 (a)はビードコアの断面図、(b)はタイヤの自由状態のビード部の断面図である。 正規内圧の5%の内圧が充填された無負荷の状態及び正規状態におけるビード部の断面図である。 a)はビード部とリムとの接触部の位置を示す断面図、(b)は(a)の接触部の嵌合圧を示すグラフである。 (a)は従来の重荷重用空気入りタイヤの内圧充填前の断面図、(b)はその内圧充填後の断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、正規リム(以下、単に「リム」ということがある。)Rと、該リムRにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態の重荷重用空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1との組立体の右半分断面図が示される。なお、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、前記正規状態において特定される値とする。
前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば"標準リム"、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。
また、前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば"最高空気圧"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とする。
本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るトロイド状のカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されたベルト層7とを具えたチューブレスタイプのものが示される。
前記カーカス6は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至る本体部6aと、この本体部6aからのびてビードコア5の回りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを具える1枚以上、本実施形態では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。
前記カーカスプライ6Aは、平行に配列されたカーカスコードの配列体をトッピングゴムで被覆したコードプライからなり、前記カーカスコードがタイヤ赤道Cに対して70〜90度の角度で配置されている。前記カーカスコードとしては、好ましくは、スチールコードが採用されるのが望ましい。
前記カーカスプライ6Aの前記本体部6aと折返し部6bとの間には、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側にテーパ状にのびるビードエーペックスゴム8が配され、ビード部4が適宜補強される。
前記ベルト層7は、例えば、スチールからなるベルトコードをタイヤ赤道Cに対して例えば60±10度程度の角度で配列した最も内側のベルトプライ7Aと、ベルトコードがタイヤ赤道Cに対して15〜35度程度の小角度で配列されたベルトプライ7B、7C及び7Dを含む4層で構成される。また、ベルト層7は、前記ベルトコードがプライ間で互いに交差する箇所を1箇所以上設けることによってベルト剛性を高めることができ、トレッド部2のほぼ全幅を強固に補強している。
前記ビードコア5は、図2に拡大して示されるように、断面円形のビードワイヤ11を例えば多段多列に連続して巻回することにより断面略六角形に形成されている。このビードワイヤ11には、例えば、スチールコードが用いられるのが望ましい。ただし、ビードコア5は、一体成形品として形成されても良い。
本実施形態のビードコア5には、その外周を取り囲むように、ラッピング層12が配されている。このラッピング層12には、例えば、ゴム材のみからなるゴム層の他、ゴム引きのキャンバス布からなるキャンバス層など種々のものが適宜採用される。このようなラッピング層12は、ビードワイヤ11のバラケを防止するのに役立つ。
また、本実施形態のビードコア5は、ビード部4の底面4aに沿ってのびるタイヤ半径方向の内側面5aと、該内側面5aと向き合うタイヤ半径方向の外側面5bと、これらの間をタイヤ軸方向内側で継ぐとともにタイヤ軸方向内側へ横V字状に突出して屈曲するタイヤ軸方向内面5cと、前記内側面5aと前記外側面5bとの間をタイヤ軸方向外側で継ぐとともにタイヤ軸方向外側へ横V字状に突出して屈曲するタイヤ軸方向外面5dとを有した扁平な断面略六角形に形成されている。このようなビードコア5は、形態安定性に優れ、ビード耐久性を向上させるのに役立つ。
なお、ビード部4の底面4aとは、ビード部のタイヤ軸方向の内側の端であるビードトウ4tからビード部4のタイヤ軸方向外側の端であるビードヒール点4hまでの区間とする。また、ビードヒール点4hは、正規状態において、リム径の位置を通るタイヤ軸方向線であるビードベースラインBLとの交点として定められる。
本実施形態のリムRは、ビード部4の底面4aを受けるリムシートRsと、該リムシートRsのタイヤ軸方向の外端からタイヤ半径方向外側かつタイヤ軸方向外側へ滑らかに湾曲しながら突出するリムフランジRfとを含む。
前記リムシートRsは、タイヤ軸方向内側から外側に向かってタイヤ半径方向外側へ略15度の角度θrで傾斜する15度テーパリムである。なお「略15度」とは、製造時の誤差を許容するものであり15度±1度の範囲であれば良い。
本実施形態のタイヤ1では、図3(a)に示される正規状態、及び図3(b)に示される正規状態に正規荷重を負荷してキャンバー角0度で接地させた規格荷重負荷状態の双方において、ビードコア5の前記内側面5aと、リムシートRsの外面であるリムシート面13とのなす角度θ1が0度±3度に限定される。
ここで、前記「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば"最大負荷能力"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" とする。
また、図2に示されるように、ビードコア5がビードワイヤ11の巻回体で形成される場合、ビードコア5の内側面5aの傾きは、該内側面5aに並ぶ各ビードワイヤ11を通る共通の接線SLにて定める。また、共通の接線SLが引けない場合には、便宜上、内側面5aに並ぶビードワイヤ11のうち、タイヤ軸方向の最内側に位置する内のビードワイヤ11aiと、タイヤ軸方向の最外側に位置する外のビードワイヤ11aoとに接する接線で特定する。
このようなビードコア5は、図3(a)、(b)に示されるように、正規状態、及び規格荷重負荷状態の双方において、リムRに対するビード部4の嵌合圧を広い範囲で大きく維持できる。従って、本発明のタイヤ1は、走行中において、ビードコア5のローテーションを抑制してビード部4の曲げ剛性を効果的に高め、ビード耐久性及び転がり抵抗性能が向上する。
従来の重荷重用タイヤでは、正規状態において、ビードコア5の前記内側面5aと、リムシートRsの外面であるリムシート面13とのなす角度θ1が0度±3度であっても、規格荷重負荷状態では、荷重の作用によってビードコア5がローテーションし、前記角度θ1が0度±3度に維持されていなかった。
しかしながら、発明者らの種々の実験及び解析の結果、図4(a)に示されるように、ビードコア5を成形する際、その内側面5aをタイヤ軸方向外側に向かって内径が大となる向きの傾斜で、かつ、タイヤの自由状態において、タイヤ軸方向線に対して20度±2度、好ましくは20度±1度、より好ましくは20度の角度θcとした場合、正規状態、及び規格加重負荷状態の双方において前記角度θ1が0度±3度の範囲内に収めうることが判明した。
また、ビードコア5の内側面5aの角度θcに加えて、図4(b)に示されるように、タイヤの自由状態において、該内側面5aと、ビード部4の底面4aのうち少なくともビードコア5の内側面5aのタイヤ半径方向の内方に位置する内方底面4a1とのなす角度θaは0度以上、より好ましくは3度以上が望ましく、また、10度以下、より好ましくは7度以下に成形されることも重要である。
上述のように、内側面5aの角度θcが20度±2度であるビードコア5を具えたタイヤ1は、図5に実線で示されるように、リムRにリム組みし、かつ正規内圧の5%の内圧を充填した無負荷の状態(正規内圧を充填後、内圧を正規内圧の5%まで減圧した状態)において、ビードコア5の内側面5aのタイヤ軸方向に対する角度θcが、リムRのリムシート面13のタイヤ軸方向に対する角度θrよりも大きくなる。
このため、ビードコア5の内側面5aとリムシート面13とのなす角度θ1(θc−θr)は、5度±3度、さらに好ましくは5度±2度程度になる。なお、本明細書において、角度θc及びθrは、タイヤ軸方向外側に向かって外形が大きくなる傾斜の向きを正としている。
次に、正規内圧が充填されると、図5に仮想線で示されるように、ビードコア5は、タイヤ半径方向外側へのカーカスプライ6Aの引張力F2等により、図において時計回りにローテーションする。これにより、ビードコア5の内側面5aの角度θcが小さくなり、内側面5aとリムシート面13とのなす角度θ1は0度±3度、好ましくは0度±2度、さらに好ましくは0度±1度まで小さくなる。
さらに、本実施形態のタイヤ1では、図3(a)、(b)に示されるように、正規状態に前記正規荷重を負荷しても、前記角度θ1は実質的に変化することなく、そのままの角度を維持することができる。
上述のようなビードコア5を用いた場合、なぜ、正規状態、及び規格荷重負荷状態の双方において前記角度θ1が0度±3度の範囲内に収まるのかについては、今後さらなる解析が必要ではあるが、一つの原因として、ビード部4の底面4aとリムシート面13との嵌合圧の高い領域が増加することによるものと推測される。
図6には、ビードコアの内側面の前記角度θcが15度(比較例品)及び20度(実施例品)の重荷重用タイヤ(11R22.5)について、正規状態のビード部4とリムRとの嵌合圧(接触圧)をそれぞれ測定した結果を示す。図6(b)の縦軸は嵌合圧を示し、横軸は図6(a)で示されるビード部4の底面4aとリムRのリムシート面13との接触部の位置を示し、数値が大きいほどタイヤ軸方向内側(ビードトウ4t側)であることを示している。
なお、嵌合圧は、前記正規状態において、面圧力分布測定システムI−SCAN(ニッタ(株)製)により測定された。図6(b)から明らかなように、本実施形態のタイヤ1では、嵌合圧の高い部分がビードトウ4t側に広がっていることが分かる。このような嵌合圧の分布の変化が、上述のような角度θ1(図4に示す)の維持に寄与していると考えられる。
図3(b)に示されるように、本来、規格荷重負荷状態においては、サイドウォール部3がタイヤ軸方向外側に凸となるように撓み、これに伴いビード部4の折返し部6bの外側のゴム部分4oは、リムフランジRfによってタイヤ半径方向外側へ押圧される。このゴムの押圧により、カーカスプライ6Aの折返し部6bもタイヤ半径方向外側へと押し上げられ、ひいてはビードコア5を図において反時計回りにローテーションさせる引張力F1が生じる。
しかし、本実施形態のタイヤ1のように、ビード部4の底面4aとリムシート面13との嵌合圧が広範囲、とりわけビードトウ4t側に高められることにより、カーカスプライ6Aの引張力F1に打ち勝ち、ローテーションを防ぐものと推測される。
このように、本実施形態のタイヤ1は、ビードコア5が、正規状態、及び規格荷重負荷状態においても、正規リムRへの優れた嵌合力を発揮しうるので、タイヤ転動時においても、ローテーションを抑制しうる。従って、タイヤ1は、ビードコア5のローテーションを防いでビード部4の動きを抑制でき、ビード部4の損傷やエネルギーロスを防いで、ビード耐久性及び転がり抵抗性能を向上しうる。
上記作用をより効果的に発揮させるために、正規状態、及び規格荷重負荷状態において、前記角度θ1は、好ましくは0度±2度、より好ましくは0度±1度、さらに好ましくは0度であるのが望ましい。
図1に示されるように、正規状態において、ビードコア5の重心(断面の重心)5gのビードベースラインBLからの高さHaについては適宜設定できる。しかしながら、前記高さHaが小さいと、ビードコア5とリムRとの間のゴム厚さW2を十分に確保できず、前記ビード部4の底面4a等にクラックが生じるおそれがある。逆に、前記高さHaが、大きすぎても、リムRへの嵌合圧を十分に高めることができないおそれがある他、リム外れ等の不具合が生じやすくなる。このような観点より、前記高さHaは、好ましくは、リムフランジRfの高さHbの0.40倍以上、より好ましくは0.5倍以上、さらに好ましくは0.55倍以上が望ましく、また、好ましくは0.85倍以下、より好ましくは0.75倍以下、さらに好ましくは0.70倍以下が望ましい。
また、図2に示されるように、正規状態において、ビードコア5の最大幅CWと、この最大幅CWと直角な最大厚さAWとの比(AW/CW)が小さいと、ビードコア5の剛性を十分に確保できないおそれがある。逆に、前記比(AW/CW)が大きくても、ビード部4の底面4aとリムシート面13との間の圧力を広範囲に亘って高めることができないおそれがある。このような観点より、前記比(AW/CW)は、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.30以上、さらに好ましくは0.40以上が望ましく、また、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.65以下、さらに好ましくは0.60以下が望ましい。
さらに、正規状態において、前記ビードコア5のタイヤ軸方向の内端5iからビードヒール点4hまでのタイヤ軸方向距離Hと、前記ビード部4の底面4aのタイヤ軸方向の幅Gとの比(H/G)が小さいと、ビードトウ4t側のゴムボリュームが過度に大きくなり、ビード耐久性が低下するおそれがある。逆に、前記比(H/G)が大きくても、ビードトウ4t側のゴムボリュームが過度に小さくなり、クラック等の不具合が発生するおそれがある。このような観点より、前記比(H/G)は、好ましくは0.60以上、さらに好ましくは0.70以上が望ましく、また、好ましくは0.94以下、さらに好ましくは0.85以下が望ましい。
同様の観点より、ビードコア5の最大幅CWと、ビード部4の底面4aのタイヤ軸方向の幅Gとの比(CW/G)は、好ましくは0.50以上、さらに好ましくは0.60以上が望ましく、また、好ましくは0.85以下、さらに好ましくは0.75以下が望ましい。
図1に示されるように、本実施形態のビードエーペックスゴム8は、タイヤ半径方向内側に配される内側エーペックスゴム8Aと、該内側エーペックスゴム8Aのタイヤ半径方向外側に配される外側エーペックスゴム8Bとからなる。
前記内側エーペックスゴム8Aは、そのタイヤ半径方向の内面8Aaがビードコア5に接続し、かつタイヤ半径方向外側にテーパ状にのびる。また、内側エーペックスゴム8Aのタイヤ軸方向の内側面8Ai、及び外側面8Aoは、タイヤ軸方向内側に凸となる円弧状に湾曲する。この内側エーペックスゴム8Aの複素弾性率E*1は、40〜65MPaに設定される。
また、前記外側エーペックスゴム8Bは、内側エーペックスゴム8Aの前記外側面8Ao、カーカスプライ6Aの本体部6a、及び折返し部6bで囲む領域に配され、かつタイヤ半径方向外側にテーパ状にのびている。また、外側エーペックスゴム8Bの複素弾性率E*2は、内側エーペックスゴム8Aの複素弾性率E*1よりも小さい3〜5MPaに設定される。
このようなビードエーペックスゴム8は、ビード部4の変形に際して十分な曲げ剛性を確保しつつ、低弾性の外側エーペックスゴム8Bにおいて、カーカスプライ6Aの折返し部6bに作用する剪断応力を緩和でき、セパレーション等の損傷等を効果的に防止しうる。
さらに、本実施形態では、内側エーペックスゴム8AのビードベースラインBLからのタイヤ半径方向の高さH1、外側エーペックスゴム8BのビードベースラインBLからのタイヤ半径方向の高さH2、ビードエーペックスゴム8のカーカスプライ6Aの折返し部6bの折返し端6beにおける厚さW1、及びタイヤ断面高さHoは、次の関係を満足する。
0.1≦H1/Ho≦0.3
0.35≦H2/Ho≦0.55
0.1≦W1/H2≦0.3
このようなビードエーペックスゴム8は、ビード部4の曲げ剛性を確保しつつ、そのゴムボリュームを従来のものに比べて小さくできるため、ビード部4の発熱を効果的に抑制でき、転がり抵抗性能をさらに向上しうる。また、ビードエーペックスゴム8のゴムボリュームの低下により、サイドウォール部3に集中しがちな歪を緩和でき、サイドウォール部3のクラック等の損傷を防ぎうる。
なお、このようなビードエーペックスゴム8のゴムボリューム減によるビード部4の曲げ剛性の低下は、前記ビードコア5によるビード耐久性の向上代の一部が充てられるため、ビード耐久性が維持される。
また、前記内側エーペックスゴム8Aの前記高さH1とタイヤ断面高さHoとの比(H1/Ho)が0.3を超えると、外側エーペックスゴム8Bの厚さW1が小さくなり、カーカスプライ6Aの折返し部6bの折返し端6beの歪みを十分に緩和できず、ビード耐久性が低下するおそれがある。逆に、前記比(H1/Ho)が0.1未満であると、ビード部4の曲げ剛性を十分に高めることができず、ビード耐久性が低下するおそれがある。このような観点より、前記比(H1/Ho)は、より好ましくは0.25以下が望ましく、また、より好ましくは0.15以上が望ましい。
さらに、前記外側エーペックスゴム8Bの前記高さH2とタイヤ断面高さHoとの比(H2/Ho)が、0.55を超えると、サイドウォール部3に歪が集中してクラックが生じるおそれがあるとともに、ビード部4の発熱が大きくなって転がり抵抗性能が低下するおそれがある。逆に、前記比(H2/Ho)が0.35未満であると、ビード部4の曲げ剛性を十分に高めることができず、ビード耐久性が低下するおそれがある。このような観点より、前記比(H2/Ho)は、より好ましくは0.50以下が望ましく、また、より好ましくは0.40以上が望ましい。
同様の観点より、ビードエーペックスゴム8の前記厚さW1と外側エーペックスゴム8Bの高さH2との比(W1/H2)は、より好ましくは0.25以下が望ましく、また、より好ましくは0.15以上が望ましい。
また、前記内側エーペックスゴム8Aの複素弾性率E*1が40MPa未満であると、ビード部4の曲げ剛性を十分に高めることができないおそれがある。逆に、前記複素弾性率E*1が65MPaを超えると、ビード部4の発熱を十分に抑制できず、転がり抵抗性能を向上できないおそれがある。このような観点より、前記複素弾性率E*1は、より好ましくは50MPa以上が望ましく、また、より好ましくは60MPa以下が望ましい。
同様の観点より、前記外側エーペックスゴム8Bの複素弾性率E*2は、より好ましくは3.5MPa以上が望ましく、また、より好ましくは4.5MPa以下が望ましい。
また、本実施形態では、カーカス6のタイヤ軸方向外側をタイヤ半径方向の内外にのびるサイドウォールゴム3Gが、該カーカス6側に配される内側ゴム部16と、その外側に配されかつタイヤ外面を形成する外側ゴム部17とを含む。さらに、内側ゴム部16の損失正接tanδ1は、外側ゴム部17の損失正接tanδ2よりも小に設定される。
このように、サイドウォールゴム3Gは、内側ゴム部16において、発熱やエネルギーロスを効果的に防ぐことができるため、サイドウォール部3の屈曲歪に伴う転がり抵抗を低減しうる。従って、サイドウォールゴム3Gは、ビードコア5と、ビードエーペックスゴム8との相乗効果により、転がり抵抗性能をより効果的に向上しうる。
一方、外側ゴム部17の損失正接tanδ2は、内側ゴム部16の損失正接tanδ1よりも大に設定されるため、サイドウォール部3の剛性を維持してクラック等の損傷が生じるのを抑制しうる。
なお、内側ゴム部16の損失正接tanδ1が大きいと、転がり抵抗性能を十分向上できないおそれがある。逆に、前記損失正接tanδ1が小さすぎても、サイドウォール部3の剛性低下により、クラック等の損傷が生じるおそれがある。このような観点より、前記損失正接tanδ1は、好ましくは0.06以下、さらに好ましくは0.05以下が望ましく、また、好ましくは0.03以上、さらに好ましくは0.04以上が望ましい。
また、外側ゴム部17の損失正接tanδ2が小さいと、サイドウォール部3にクラック等の損傷が生じるおそれがある。逆に、前記損失正接tanδ2が大きすぎても、サイドウォール部3の剛性が過度に高まり、転がり抵抗性能を十分に向上できないおそれがある。このような観点より、前記外側ゴム部17の損失正接δ2は、好ましくは0.07以上、さらに好ましくは0.08以上が望ましく、また、好ましくは0.12以下、さらに好ましくは0.11以下が望ましい。
前記内側ゴム部16は、外側エーペックスゴム8Bのタイヤ軸方向の内側面8Biからカーカスプライ6Aの本体部6aに沿ってタイヤ半径方向外側へのび、その外端16oがベルト層7の外端7t近傍で終端する。このような内側ゴム部16は、サイドウォール部3の広範囲に亘って、発熱及びエネルギーロスを低減でき、転がり抵抗性能を向上しうる。
なお、前記内側ゴム部16のタイヤ半径方向の内端16iと外端16oとのタイヤ半径方向の長さL1が小さいと、上記のような作用を十分に発揮できないおそれがある。逆に、前記長さL1が大きすぎても、トレッド部2及びビード部4の剛性を低下させるおそれがある。このような観点より、前記長さL1は、好ましくはタイヤ断面高さHoの50%以上、さらに好ましくは60%以上が望ましく、また、好ましくは80%以下、さらに好ましくは70%以下が望ましい。
前記外側ゴム部17は、外側エーペックスゴム8Bのタイヤ軸方向の外側面8Bo、及びビード部4に配されるチェーファゴム18のタイヤ半径方向の外面18oから、内側ゴム部16のタイヤ軸方向の外側面に沿ってタイヤ半径方向外側へのび、その外端17oがトレッドゴム2Gのタイヤ軸方向の側端面2Goを覆ってトレッド接地端2tに至ることなく終端する。このような外側ゴム部17は、トレッド部2に至る広い範囲に亘ってサイドウォール部3の剛性を高めうる。
なお、前記外側ゴム部17のタイヤ半径方向の内端17iと外端17oとのタイヤ半径方向の長さL2が小さいと、上記のような作用を十分に発揮できないおそれがある。逆に、前記長さL2が大きすぎても、外側ゴム部17がリムRに接触し、走行により損傷を起こすおそれがある。このような観点より、前記長さL2は、好ましくはタイヤ断面高さHoの70%以上、さらに好ましくは75%以上が望ましく、また、好ましくは90%以下、さらに好ましくは85%以下が望ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1の基本構造を有し、かつ、表1の仕様のビードコア、ビードエーペックスゴム、及びサイドウォールゴムが設けられた重荷重用空気入りタイヤが製造され、それらの性能がテストされた。
なお、共通仕様は以下のとおりである。
タイヤサイズ:11R22.5
リムサイズ:7.50×22.5
リムフランジの高さHb:12.7mm
タイヤ断面高さHo:240mm
正規リムのリムシート面のタイヤ軸方向に対する角度θr:15度
内側ゴム部の長さL1:140mm
外側ゴム部17の長さL2:190mm
比(L1/Ho):58.3%
比(L2/Ho):80%
テスト方法は、次の通りである。
<ビード耐久性1>
ドラム試験機を用い、各試供タイヤを上記リムにリム組みし、内圧800kPaを充填して、荷重88.26kNの条件下にて、速度30km/hで走行させ、ビード部に損傷が発生するまでの走行時間が測定された。結果は、比較例1を100とする指数であり、数値が大きいほど耐久性に優れていることを示す。
<ビード耐久性2>
上記リムのリムフランジを130度に熱した後に、各供試タイヤをリム組みし、上記ビード耐久性1と同様の方法で評価した。
<転がり抵抗性能>
転がり抵抗試験機を用い、下記の条件での転がり抵抗を測定した。評価は、比較例1を100とする指数で評価した。数値が小さいほど転がり抵抗が小さく良好である。
内圧:800kPa
荷重:29.42kN
速度:80km/h
<サイドウォール耐久性(SFC性能)>
各供試タイヤを上記リムにリム組みし、内圧800kPa充填して、10屯積み2−D車の後輪に装着し、定積状態にて一般道/高速道を、トレッド部の溝深さが新品時の20%になるまで走行させ、サイドウォール部のクラックの数、及び大きさを目視にて確認した。評価は、比較例1を100とする指数で評価した。数値が小さいほどクラック数が少なく良好である。
テストの結果を表1に示す。
Figure 0006059422
Figure 0006059422
Figure 0006059422
テストの結果、実施例の重荷重用空気入りタイヤは、ビード耐久性を維持しつつ、転がり抵抗性能を向上しうることが確認できた。
1 重荷重用空気入りタイヤ
5 ビードコア
8 ビードエーペックスゴム
R リム

Claims (8)

  1. トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部に、前記ビードコア廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返す折返し部を一連に設けたカーカスプライからなるカーカスと、
    前記本体部と前記折返し部との間に、前記ビードコアからテーパ状にのびるビードエーペックスゴムとを具えた重荷重用空気入りタイヤであって、
    前記カーカスのタイヤ軸方向外側に配されるサイドウォールゴムは、該カーカス側に配される内側ゴム部と、
    前記内側ゴム部のタイヤ軸方向の外側面に接続されかつタイヤ外面を形成する外側ゴム部とを含み、
    前記内側ゴム部の損失正接tanδ1は、前記外側ゴム部の損失正接tanδ2よりも小であり、
    前記内側ゴム部のタイヤ半径方向の外端は、前記外側ゴム部のタイヤ軸方向の内側面上、かつ、トレッドゴムのタイヤ軸方向の側端面上で終端し、
    前記ビードコアは、前記ビード部の底面に沿ってのびるタイヤ半径方向の内側面を有する断面略六角形であるとともに、
    タイヤの自由状態において、前記ビードコアの前記内側面がタイヤ軸方向外側に向かって内径が大となる向きの傾斜であり、かつ、前記ビードコアの前記内側面とタイヤ軸方向線とのなす角度θcが20度±2度であり、
    前記自由状態において、前記ビードコアの前記内側面と、前記ビード部の前記底面のうち少なくとも前記ビードコアの前記内側面のタイヤ半径方向の内方に位置する内方底面とのなす角度θaが0度以上かつ10度以下であり、
    正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態、及びこの正規状態に正規荷重を負荷してキャンバー角0度で接地させた規格荷重負荷状態において、
    前記ビードコアの前記内側面と前記正規リムのリムシート面とのなす角度が0度±3度であり、
    前記ビードエーペックスゴムは、タイヤ半径方向内側に配されかつ複素弾性率E*1が40〜65MPaの内側エーペックスゴムと、該内側エーペックスゴムのタイヤ半径方向外側に配されかつ複素弾性率E*2が3〜5MPaの外側エーペックスゴムとからなり、
    前記内側エーペックスゴムのビードベースラインからのタイヤ半径方向の高さH1、前記外側エーペックスゴムのビードベースラインからのタイヤ半径方向の高さH2、前記ビードエーペックスゴムの前記カーカスプライの折返し部の折返し端における厚さW1、及びタイヤ断面高さHoは、次の関係を満足することを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
    0.1≦H1/Ho≦0.3
    0.35≦H2/Ho≦0.55
    0.1≦W1/H2≦0.3
  2. 前記内側ゴム部の損失正接tanδ1、及び前記外側ゴム部の損失正接tanδ2は、次の関係を満足する請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
    0.03≦tanδ1≦0.06
    0.07≦tanδ2≦0.12
  3. 前記正規状態において、ビードベースラインからの前記ビードコアの重心の高さは、リムフランジの高さの0.40〜0.85倍である請求項1又は2記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  4. 前記ビードコアは、前記正規状態において、前記リムシート面と平行な前記ビードコアの最大幅CWと、この最大幅と直角な最大厚さAWとの比(AW/CW)が0.2〜0.7である請求項1乃至3のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  5. 前記ビード部は、前記ビードコアのタイヤ半径方向の外側面からタイヤ半径方向外側にテーパー状でのびるビードエーペックスゴムを具え、
    該ビードエーペックスゴムの複素弾性率E*3が60〜80MPaである請求項1乃至4のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  6. 前記正規状態において、前記ビードコアのタイヤ軸方向の内端からビードヒール点までのタイヤ軸方向距離Hと、前記ビード部の前記底面のタイヤ軸方向の幅Gとの比(H/G)が0.60〜0.94である請求項1乃至5のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  7. 前記正規状態において、前記ビードコアの最大幅CWと、前記ビード部の前記底面のタイヤ軸方向の幅Gとの比(CW/G)が0.50〜0.85である請求項1乃至6のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  8. 正規リムにリム組みしかつ正規内圧の5%の内圧が充填された無負荷の状態において、前記ビードコアの前記内側面のタイヤ軸方向線に対する角度θcは、前記リムシート面のタイヤ軸方向線に対する角度θrよりも大、かつ、その差θc−θrが2〜8度である請求項1乃至7のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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